IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ カーコンビニ倶楽部株式会社の特許一覧

特開2024-60293車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム
<>
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図1
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図2
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図3
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図4
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図5
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図6
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図7
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図8
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図9
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図10
  • 特開-車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060293
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240424BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240424BHJP
【FI】
G06Q30/06 312
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167590
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】505214526
【氏名又は名称】カーコンビニ倶楽部株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(72)【発明者】
【氏名】林 成治
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB07
5L030BB53
5L049BB07
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】車両の個人間売買を好適に促進する。
【解決手段】登録番号受信部101は、通信アプリケーションを介して友達登録要求を受け付けたユーザ端末20から、ユーザのカーナンバー(自動車登録番号)を受信し、属性情報入力部102は、登録番号受信部101で受信したカーナンバーを用いて属性情報DB200から取得した自動車の属性情報を入力し、記憶部103に出力する。車両価格取得部104は、管理情報DB120に記憶される属性情報に基づいて、中古車相場DB250から対応する車両価格(相場価格)を取得し、車両価格記憶部105に出力する。売却希望記憶部108は、売却希望受信部107から車両の売却希望の要求を入力されると、該要求を送信した売り手ユーザに対応する属性情報と車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望DB121に記憶する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから所有する車両の自動車登録番号を受信する登録番号受信手段と、
ユーザから前記自動車登録番号を受信した場合、該自動車登録番号に対応した属性情報を入力する属性情報入力手段と、
前記自動車登録番号を送信したユーザの識別情報と、該自動車登録番号に対応する前記属性情報と、を対応付けて車両情報データベースに記憶する記憶手段と、
前記車両情報データベースに記憶される前記属性情報に基づいて、中古車価格の相場が記憶される中古車価格データベースから対応する車両価格を取得する車両価格取得手段と、
前記車両価格取得手段が取得した車両価格を、前記ユーザの識別情報と前記属性情報とに対応付けて前記車両情報データベースに追記する車両価格記憶手段と、
ユーザに対応付けて記憶される前記属性情報に応じた配信情報を該ユーザに配信可能な情報配信手段と、
車両の売り手となる売り手ユーザから車両の売却希望の要求を受信する売却希望受信手段と、
前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報と前記車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望データベースに記憶する売却希望記憶手段と、
前記売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、前記売買希望データベースに記憶される前記売却希望車両情報を要求元に送信する車両情報送信手段と、
を備える車両情報管理システム。
【請求項2】
車両の買い手となる買い手ユーザの車両の購入希望条件を受信する購入希望条件受信手段と、
前記購入希望条件受信手段が受信した前記購入希望条件を前記売買希望データベースに記憶する購入希望条件記憶手段と、
前記売買希望データベースに記憶される前記購入希望条件に合う前記売却希望車両情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が前記購入希望条件に合う前記売却希望車両情報を検索できた場合、購入希望と売却希望のマッチングが成立した旨を前記売り手ユーザ及び前記買い手ユーザに通知する通知手段と、
を備える請求項1に記載の車両情報管理システム。
【請求項3】
前記売買希望データベースに記憶される前記購入希望条件に合う前記属性情報を前記車両情報データベースから検索する属性情報検索手段を備え、
前記情報配信手段は、前記属性情報検索手段が前記購入希望条件に合う前記属性情報を検索できた場合、前記配信情報として車両の購入希望がある旨の情報を該属性情報に対応するユーザに配信する
請求項2に記載の車両情報管理システム。
【請求項4】
車両の買い手となる買い手ユーザから前記売却希望車両情報を指定した車両の購入希望の要求を受信する購入希望受信手段と、
前記買い手ユーザから購入希望の要求を受信した場合、該購入希望の要求により指定される前記売却希望車両情報に対応する前記売り手ユーザに、購入希望があった旨を通知する通知手段と、
を備える請求項1に記載の車両情報管理システム。
【請求項5】
前記売却希望記憶手段は、前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報から、車検満了日に関する情報、車種に関する情報、年式に関する情報、及び、走行距離に関する情報の少なくともいずれかを抽出して、前記売却希望車両情報を生成する
請求項1から4のいずれか1項に記載の車両情報管理システム。
【請求項6】
前記情報配信手段は、前記属性情報に基づいて、前記配信情報として、車検に関する情報、商品情報、自動車の乗り換えに関する情報、及び、クーポンの少なくともいずれかを配信可能である
請求項1から4のいずれか1項に記載の車両情報管理システム。
【請求項7】
ユーザから所有する車両の自動車登録番号を受信し、
ユーザから前記自動車登録番号を受信した場合、該自動車登録番号に対応した属性情報を入力し、
前記自動車登録番号を送信したユーザの識別情報と、該自動車登録番号に対応する前記属性情報と、を対応付けて車両情報データベースに記憶し、
前記車両情報データベースに記憶される前記属性情報に基づいて、中古車価格の相場が記憶される中古車価格データベースから対応する車両価格を取得し、
取得した車両価格を、前記ユーザの識別情報と前記属性情報とに対応付けて前記車両情報データベースに追記し、
ユーザに対応付けて記憶される前記属性情報に応じた配信情報を該ユーザに配信可能であり、
車両の売り手となる売り手ユーザから車両の売却希望の要求を受信し、
前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報と前記車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望データベースに記憶し、
前記売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、前記売買希望データベースに記憶される前記売却希望車両情報を要求元に送信する
車両情報管理方法。
【請求項8】
コンピュータを、
ユーザから所有する車両の自動車登録番号を受信する登録番号受信手段、
ユーザから前記自動車登録番号を受信した場合、該自動車登録番号に対応した属性情報を入力する属性情報入力手段、
前記自動車登録番号を送信したユーザの識別情報と、該自動車登録番号に対応する前記属性情報と、を対応付けて車両情報データベースに記憶する記憶手段、
前記車両情報データベースに記憶される前記属性情報に基づいて、中古車価格の相場が記憶される中古車価格データベースから対応する車両価格を取得する車両価格取得手段、
前記車両価格取得手段が取得した車両価格を、前記ユーザの識別情報と前記属性情報とに対応付けて前記車両情報データベースに追記する車両価格記憶手段、
ユーザに対応付けて記憶される前記属性情報に応じた配信情報を該ユーザに配信可能な情報配信手段、
車両の売り手となる売り手ユーザから車両の売却希望の要求を受信する売却希望受信手段、
前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報と前記車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望データベースに記憶する売却希望記憶手段、
前記売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、前記売買希望データベースに記憶される前記売却希望車両情報を要求元に送信する車両情報送信手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両情報管理システム、車両情報管理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車の売買に際し、適切なタイミングで効率よく車売買をすることを可能とする車売買情報管理方法が提案されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-46218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法では、車の売却を希望する個人は、店舗に車の売却依頼をする必要があるため、好適に売却希望の車両情報を収集できないことが想定される。そのため、特許文献1に記載の方法では、効率よく車売買をすることを可能とするといった課題を解決できないおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて成されたものであり、車両の売買を好適に促進できる車両情報管理システム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両情報管理システムは、
ユーザから所有する車両の自動車登録番号を受信する登録番号受信手段と、
ユーザから前記自動車登録番号を受信した場合、該自動車登録番号に対応した属性情報を入力する属性情報入力手段と、
前記自動車登録番号を送信したユーザの識別情報と、該自動車登録番号に対応する前記属性情報と、を対応付けて車両情報データベースに記憶する記憶手段と、
前記車両情報データベースに記憶される前記属性情報に基づいて、中古車価格の相場が記憶される中古車価格データベースから対応する車両価格を取得する車両価格取得手段と、
前記車両価格取得手段が取得した車両価格を、前記ユーザの識別情報と前記属性情報とに対応付けて前記車両情報データベースに追記する車両価格記憶手段と、
ユーザに対応付けて記憶される前記属性情報に応じた配信情報を該ユーザに配信可能な情報配信手段と、
車両の売り手となる売り手ユーザから車両の売却希望の要求を受信する売却希望受信手段と、
前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報と前記車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望データベースに記憶する売却希望記憶手段と、
前記売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、前記売買希望データベースに記憶される前記売却希望車両情報を要求元に送信する車両情報送信手段と、
を備える。
【0007】
車両の買い手となる買い手ユーザの車両の購入希望条件を受信する購入希望条件受信手段と、
前記購入希望条件受信手段が受信した前記購入希望条件を前記売買希望データベースに記憶する購入希望条件記憶手段と、
前記売買希望データベースに記憶される前記購入希望条件に合う前記売却希望車両情報を検索する検索手段と、
前記検索手段が前記購入希望条件に合う前記売却希望車両情報を検索できた場合、購入希望と売却希望のマッチングが成立した旨を前記売り手ユーザ及び前記買い手ユーザに通知する通知手段と、
を備えるようにしてもよい。
【0008】
前記売買希望データベースに記憶される前記購入希望条件に合う前記属性情報を前記車両情報データベースから検索する属性情報検索手段を備え、
前記情報配信手段は、前記属性情報検索手段が前記購入希望条件に合う前記属性情報を検索できた場合、前記配信情報として車両の購入希望がある旨の情報を該属性情報に対応するユーザに配信するようにしてもよい。
【0009】
車両の買い手となる買い手ユーザから前記売却希望車両情報を指定した車両の購入希望の要求を受信する購入希望受信手段と、
前記買い手ユーザから購入希望の要求を受信した場合、該購入希望の要求により指定される前記売却希望車両情報に対応する前記売り手ユーザに、購入希望があった旨を通知する通知手段と、
を備えるようにしてもよい。
【0010】
前記売却希望記憶手段は、前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報から、車検満了日に関する情報、車種に関する情報、年式に関する情報、及び、走行距離に関する情報の少なくともいずれかを抽出して、前記売却希望車両情報を生成するようにしてもよい。
【0011】
前記情報配信手段は、前記属性情報に基づいて、前記配信情報として、車検に関する情報、商品情報、自動車の乗り換えに関する情報、及び、クーポンの少なくともいずれかを配信可能であるようにしてもよい。
【0012】
また、本発明に係る車両情報管理方法は、
ユーザから所有する車両の自動車登録番号を受信し、
ユーザから前記自動車登録番号を受信した場合、該自動車登録番号に対応した属性情報を入力し、
前記自動車登録番号を送信したユーザの識別情報と、該自動車登録番号に対応する前記属性情報と、を対応付けて車両情報データベースに記憶し、
前記車両情報データベースに記憶される前記属性情報に基づいて、中古車価格の相場が記憶される中古車価格データベースから対応する車両価格を取得し、
取得した車両価格を、前記ユーザの識別情報と前記属性情報とに対応付けて前記車両情報データベースに追記し、
ユーザに対応付けて記憶される前記属性情報に応じた配信情報を該ユーザに配信可能であり、
車両の売り手となる売り手ユーザから車両の売却希望の要求を受信し、
前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報と前記車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望データベースに記憶し、
前記売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、前記売買希望データベースに記憶される前記売却希望車両情報を要求元に送信する。
【0013】
また、本発明に係るプログラムは、
コンピュータを、
ユーザから所有する車両の自動車登録番号を受信する登録番号受信手段、
ユーザから前記自動車登録番号を受信した場合、該自動車登録番号に対応した属性情報を入力する属性情報入力手段、
前記自動車登録番号を送信したユーザの識別情報と、該自動車登録番号に対応する前記属性情報と、を対応付けて車両情報データベースに記憶する記憶手段、
前記車両情報データベースに記憶される前記属性情報に基づいて、中古車価格の相場が記憶される中古車価格データベースから対応する車両価格を取得する車両価格取得手段、
前記車両価格取得手段が取得した車両価格を、前記ユーザの識別情報と前記属性情報とに対応付けて前記車両情報データベースに追記する車両価格記憶手段、
ユーザに対応付けて記憶される前記属性情報に応じた配信情報を該ユーザに配信可能な情報配信手段、
車両の売り手となる売り手ユーザから車両の売却希望の要求を受信する売却希望受信手段、
前記売り手ユーザから売却希望の要求を受信した場合、該売り手ユーザに対応する前記属性情報と前記車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望データベースに記憶する売却希望記憶手段、
前記売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、前記売買希望データベースに記憶される前記売却希望車両情報を要求元に送信する車両情報送信手段、
として機能させる。
【発明の効果】
【0014】
上記構成のシステム、方法、プログラムによれば、車両の売買を好適に促進できる。特に、車両の個人間売買を好適に促進できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態に係る車両情報管理システムの構成図である。
図2】サーバの機能構成図である。
図3】サーバを構成するコンピュータのハードウエア構成図である。
図4】属性情報DBに格納されている属性情報を例示する図である。
図5】会員登録処理の動作を示すフローチャートである。
図6】(A)店舗情報の一例を示す図、(B)会員情報の一例を示す図である。
図7】売買希望受付・マッチング処理の動作を示すフローチャートである。
図8】(A)売却希望車両情報の一例を示す図、(B)購入希望条件情報の一例を示す図である。
図9】配信情報決定処理の動作を示すフローチャートである。
図10】(A)~(D)は、ユーザ端末における表示例である。
図11】(A)~(D)は、ユーザ端末における表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態に係る車両情報管理システムと車両情報管理方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。実施の形態において、同一の構成部分には同一の符号を付す。
【0017】
本実施の形態に係る車両情報管理システム1は、ユーザが登録した車両情報を管理するシステムであって、ユーザ間の売却希望と購入希望とのマッチング(個人間売買のマッチング)が可能なシステムとなっている。
【0018】
ユーザ間の売却希望と購入希望とを好適にマッチングするためには、ユーザ数や、車両の売却希望及び購入希望の件数を確保する必要がある。そのために、この実施の形態の車両情報管理システム1では、潜在的な売却者となり得る車両の所有者をユーザとして取り込むために、車両の所有者が利用するガソリンスタンド等の自動車に関するサービスを提供する店舗を介して、売却希望、購入希望の有無に関わらず、ユーザの会員登録を受け付けるようになっている。
【0019】
なお、店舗において、無条件にユーザを集めることは困難である。そこで、この実施の形態の車両情報管理システム1では、ガソリンスタンド等の自動車に関するサービスを提供する店舗であって、車両情報管理システム1を導入した店舗に会員登録した自動車のオーナー(ユーザ)に対して、自動車に関する情報やその店舗で利用可能なクーポンといった有用な情報や、ユーザが所持する自動車に応じた情報を配信可能となっている。
【0020】
ユーザは、店舗からクーポンや情報配信を受け取るためには、会員登録する必要があるので、ユーザの会員登録を促すことができる。また、ユーザが所持する自動車に応じた情報を受け取るためには、自ら所持する車両情報を登録する必要があるので、車両情報の登録を促すことができる。特に、この実施の形態の車両情報管理システム1では、カーナビゲーションを入力するだけで、車両情報(属性情報)が登録できるので、容易な操作により車両情報を登録可能である。
【0021】
車両情報管理システム1は、店舗、企業、メーカがそれぞれ導入可能であり、店舗、企業、メーカを跨いで利用可能なシステムとなっている。よって、車両情報管理システム1は、導入した店舗それぞれで利用できるサービス、ツールまたはプラットフォームともいえる。車両情報管理システム1では、店舗、企業、メーカを跨いで利用可能なので、多様な車両情報を収集することができる。
【0022】
このように、車両情報管理システム1によれば、自動車の所有者であるユーザが利用する複数の店舗等を介して車両情報管理システム1の会員を獲得可能なので、潜在的な購入希望者、売却希望者となるユーザの数や車両情報数を確保することができ、ユーザ間の売却希望と購入希望とを好適にマッチングすることができ、車両の個人間売買(個人売買)を好適に促進できる。なお、この実施の形態の車両情報管理システム1は、個人がユーザであることを想定しているが、ユーザは業者、企業であってもよい。例えば、車両売買の仲介業者が車両の買い手となる買い手ユーザとなってもよい。
【0023】
車両情報管理システム1において、具体的な各店舗に対する会員登録、情報配信の登録は、ユーザが保持するユーザ端末20にインストールされたメッセージをやりとり可能な機能(メッセンジャー、チャット機能)を有する通信アプリケーションを介して行うようになっている。該通信アプリケーションは、インストールされたユーザ端末20間でメッセージ、画像、動画像、ファイル等のやりとり(送受信)が可能である。また、該通信アプリケーションは、店舗、企業、メーカ等のアカウントを登録(友達登録)することで、該店舗、企業、メーカ等が配信する情報を受信可能となる。このように、通信アプリケーションは、一般に広く流通しているものであってもよいし、専用のアプリケーションやSNS(Social Networking Service)のメッセージ機能を利用してもよい。なお、通信アプリケーションや専用のアプリケーションは、双方向にメッセージをやりとり可能なものに限定されず、サーバ10からユーザ端末20に対してメッセージを通知可能なものであってもよい。
【0024】
この実施の形態の車両情報管理システム1では、通信アプリケーションを介して車両情報管理システム1を導入した店舗への情報配信の登録(友達登録)が行われると、ユーザ所有の自動車のカーナンバー(自動車登録番号)の入力を促す。車両情報管理システム1を利用する店舗では、友達登録用の二次元コードやIDを記載したPOP(Point of purchase advertising)、ポスター、ステッカー、パネル、カード等を設置したり、店員による呼びかけをすることで、ユーザの友達登録及びカーナンバーの入力を促すことが好ましい。
【0025】
そして、カーナンバーが入力されると、車両情報管理システム1は、カーナンバーからその自動車の属性情報(車種、排気量、走行距離、年式、車検残期間等の車検証情報)を取得する。なお、この実施の形態における車種とは、車名を少なくとも含み、型式、グレード、排気量を含んでいてもよい。これにより、車両情報管理システム1は、自動車の属性情報に応じて、ユーザに配信する情報を決定し、決定された自動車の属性情報に応じた情報をユーザに配信するので、ユーザが所持する自動車に応じた有用な情報を配信できる。また、一般に使用される通信アプリケーションを介して、会員登録及びカーナンバーの取得を行うので、ユーザの会員登録が容易なので新規顧客の獲得や顧客の囲い込みを期待できる。なお、配信可能な情報の種類、クーポンの種類、クーポンの配信時期は、店舗側が車両情報管理システム1に事前に設定する。車両情報管理システム1は、その設定内でユーザに配信する情報を決定する。
【0026】
また、車両情報管理システム1は、情報配信のための会員登録に伴い、カーナンバーに基づいて自動車の属性情報を取得するので、潜在的に個人間売買の対象となるユーザが所有する車両の属性情報を収集でき、車両情報のデータベースを好適に構築できる。
【0027】
なお、車両情報管理システム1への会員登録は、店舗を介して行う方法に限定されず、通信アプリケーションによる車両情報管理システム1のアカウントへの友達登録により行うようにしてもよいし、専用アプリケーションを介して会員登録するようにしてもよい。また、所定のウェブサイトから会員登録できるようにしてもよい。
【0028】
図1に示すように、車両情報管理システム1は、通信ネットワーク90を介して相互に接続されたサーバ10と、ユーザ端末20と、店舗端末30と、から構成される。また、通信ネットワーク90には、外部装置として、属性情報データベース(database;DB)200と、中古車相場データベース(DB)250と、が接続されている。図1では、3台のユーザ端末20と1台の店舗端末30が示されているが、ユーザ端末20及び店舗端末30の数は一例であり、実際には車両情報管理システム1を利用するユーザの数や店舗の数に応じた数となる。
【0029】
サーバ10は、ユーザ端末20から通信アプリケーションの友達登録を受け付け、通信アプリケーションを介してユーザが所有するカーナンバーの情報を受信する。そして、そのカーナンバーに基づいて自動車の属性情報(車種、排気量、走行距離、年式、車検残期間等の車検証情報)を属性情報DB200から取得する。また、サーバ10は、自動車の属性情報に基づいて、該自動車の中古車相場を中古車相場DB250から取得する。そして、サーバ10は、ユーザの通信アプリケーションの識別情報(ユーザID)、カーナンバー、属性情報、車両価格(中古車相場)等を対応付けて記憶する。
【0030】
また、サーバ10は、記憶されたユーザの自動車の属性情報に基づいて、配信する情報を決定し、決定した情報を通信アプリケーションを介してユーザに配信する。
【0031】
サーバ10は、ユーザ端末20から自動車の売却希望や購入希望を受信し、売却希望と購入希望のマッチングを行い、マッチングが成立した場合、マッチング結果をユーザ端末20に通知する。また、サーバ10は、購入希望条件と車両情報管理システム1のユーザ(会員)の車両情報(属性情報)とのマッチングを行い、購入希望条件に合致する車両がある場合、購入希望がある旨を、該車両の所有者であるユーザに配信情報として配信可能となっている。これにより、会員に対して車両の売却を打診でき、売却希望数の増加を期待できる。
【0032】
図2は、サーバ10の機能構成を示す機能構成図である。図2に示すように、サーバ10は、機能構成として、登録番号受信部101、属性情報入力部102、記憶部103、車両価格取得部104、車両価格記憶部105、情報配信部106、売却希望受信部107、売却希望記憶部108、車両情報送信部109、購入希望条件受信部110、購入希望条件記憶部111、検索部112、通知部113、属性情報検索部114、購入希望受信部115、管理情報DB120、売買希望DB121を備える。
【0033】
登録番号受信部101は、通信アプリケーションを介して友達登録要求を受け付けたユーザ端末20から、ユーザのカーナンバー(自動車登録番号)を受信し、ユーザの通信アプリケーションの識別情報(ユーザID)及びカーナンバーを記憶部103に出力する。また、登録番号受信部101は、カーナンバーを属性情報入力部102に出力する。
【0034】
属性情報入力部102は、登録番号受信部101で受信したカーナンバーを用いて属性情報DB200から取得した自動車の属性情報を入力し、記憶部103に出力する。
【0035】
記憶部103は、ユーザの識別情報と、該ユーザが所有する自動車のカーナンバーと、該自動車の属性情報と、を対応付けて管理情報DB120に記憶する。
【0036】
車両価格取得部104は、管理情報DB120に記憶される属性情報に基づいて、中古車相場DB250から対応する中古車相場(車両価格)を取得し、車両価格記憶部105に出力する。
【0037】
車両価格記憶部105は、車両価格取得部104が取得した車両価格を、ユーザの識別情報と、該ユーザが所有する自動車のカーナンバーと、該自動車の属性情報と、対応付けて管理情報DB120に追記する。
【0038】
情報配信部106は、管理情報DB120に記憶される属性情報(車種、排気量、走行距離、年式、車検残期間等)に基づいてユーザに配信する配信情報を決定し、決定した配信情報を、通信アプリケーションを介して対応するユーザ(ユーザ端末20)宛てに配信する。また、情報配信部106は、属性情報検索部114が購入希望条件に合う属性情報を検索できた場合、配信情報として車両の購入希望がある旨の情報を該属性情報に対応するユーザに配信する。
【0039】
売却希望受信部107は、車両の売り手となる売り手ユーザのユーザ端末20あるいは他の通信端末から車両の売却希望の要求を受信し、該要求を売却希望記憶部108に出力する。なお、サーバ10は、ユーザが所持するユーザ端末20を介してユーザと通信を行うが、他の通信端末を介して通信も可能である。
【0040】
売却希望記憶部108は、売却希望受信部107から車両の売却希望の要求を入力されると、該要求を送信した売り手ユーザに対応する属性情報と車両価格とに基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望DB121に記憶する。
【0041】
車両情報送信部109は、車両の買い手となる買い手ユーザのユーザ端末20あるいは他の通信端末からの売却希望車両情報の閲覧要求に応じて、売買希望DB121に記憶される売却希望車両情報を要求元に送信する。
【0042】
購入希望条件受信部110は、車両の買い手となる買い手ユーザのユーザ端末20あるいは他の通信端末から車両の購入希望条件を受信し、受信した購入希望条件を購入希望条件記憶部111に入力する。
【0043】
購入希望条件記憶部111は、購入希望条件受信部110から購入希望条件を入力されると、該購入希望条件と買い手ユーザの情報とを対応付けて購入希望条件情報として売買希望DB121に記憶する。
【0044】
検索部112は、売買希望DB121に記憶される購入希望条件に合う売却希望車両情報を検索し、購入希望条件に合致する売却希望車両情報があった場合、その旨を通知部113に入力する。
【0045】
通知部113は、検索部112が購入希望条件に合う売却希望車両情報を検索できた場合、購入希望と売却希望のマッチングが成立した旨を売り手ユーザ及び買い手ユーザのユーザ端末20等に通知する。また、通知部113は、購入希望受信部115から売却希望車両情報を指定した車両の購入希望の要求を入力されると、該購入希望の要求により指定される前記売却希望車両情報に対応する前記売り手ユーザに、購入希望があった旨を通知する。
【0046】
属性情報検索部114は、売買希望DB121に記憶される購入希望条件に合う属性情報を管理情報DB120から検索し、購入希望条件に合致する属性情報があった場合、その旨を情報配信部106に入力する。
【0047】
購入希望受信部115は、車両の買い手となる買い手ユーザのユーザ端末20あるいは他の通信端末から売却希望車両情報を指定した車両の購入希望の要求を受信すると、該要求を通知部113に入力する。
【0048】
管理情報DB120は、車両情報管理システム1を利用する店舗情報、店舗毎の会員情報(車両情報)、クーポン配布シナリオ等を記憶するDBである。
【0049】
売買希望DB121は、売却を希望する売り手側ユーザの売却希望車両情報(車種、年式、色、走行距離、装備、画像、車検情報、希望価格等)である売却希望車両情報、及び、購入を希望する買い手側ユーザの購入希望条件情報(車種、車両タイプ、年式、色、走行距離、装備、車検残り期間、希望価格等)を記憶するDBである。
【0050】
なお、一のサーバ10がこれらの機構構成を備えるものとして説明したが、サーバ10を複数台設けて、複数のサーバ10で、上記機能構成を実現するようにしてもよい。例えば、売却希望受信部107、売却希望記憶部108、車両情報送信部109、購入希望条件受信部110、購入希望条件記憶部111、検索部112、通知部113、属性情報検索部114、購入希望受信部115、売買希望DB121といった車両の個人間売買のマッチングに関する機能部を別のサーバに設けてもよい。
【0051】
図1図2に示すサーバ10は、コンピュータから構成され、ハードウエア的には、例えば、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)151と、ROM(Read Only Memory)152と、RAM(Random Access Memory)153と、補助記憶装置154と、通信I/F(インタフェース)155と、を備える。これらの各部は、バスBLを介して相互に電気的に接続されている。なお、サーバ10は、車両情報管理システム1の運営者により設置されるサーバ装置であってもよいし、第三者により提供されるクラウドサーバにサーバ10の機能を実装したものであってもよい。サーバ10は、表示装置、スピーカ、マウス、キーボード等の入出力デバイス、外部機器との接続インタフェース、その他の構成を備えていてもよい。
【0052】
CPU151は、ROM152及び補助記憶装置154に記憶されているプログラムをRAM153に展開して実行することにより、サーバ10全体を制御する。CPU151は、図2に示す登録番号受信部101、属性情報入力部102、記憶部103、車両価格取得部104、車両価格記憶部105、情報配信部106、売却希望受信部107、売却希望記憶部108、車両情報送信部109、購入希望条件受信部110、購入希望条件記憶部111、検索部112、通知部113、属性情報検索部114、購入希望受信部115として機能する。
【0053】
ROM152は、CPU151が実行する基本プログラムや固定データ等を記憶する不揮発性メモリである。RAM153は、CPU151の作業領域として使用される。
【0054】
補助記憶装置154は、記憶内容が書き換え可能な大容量かつ不揮発性の記憶装置から構成される。補助記憶装置154は、車両情報管理システム1の会員情報、店舗情報、売却希望車両情報、購入希望条件を記憶する。補助記憶装置154は、図2に示す、管理情報DB120、売買希望DB121として機能する。また、補助記憶装置154は、CPU151が後述する各処理を実行するためのプログラムを記憶する。
【0055】
通信I/F155は、有線または無線により通信ネットワーク90に接続し、通信ネットワーク90を介して、ユーザ端末20、店舗端末30、属性情報DB200、中古車相場DB250と通信を行う。
【0056】
ユーザ端末20は、ユーザが所持する通信端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末などから構成される。ユーザ端末20には、メッセージをやりとり可能な通信アプリケーションがインストールされている。ユーザ端末20により車両情報管理システム1への会員登録、言い換えると、車両情報管理システム1を導入した特定の店舗の通信アプリケーションの友達登録をすることで、サーバ10から通信アプリケーションを介して、ユーザ所有の自動車に応じた情報や、会員登録した店舗のクーポンを受け取ることができるようになる。ユーザ端末20では、サーバ10から受信した配信情報に応じた商品やサービスの予約処理、クーポンを使用するための画面出力、車両の売却希望、購入希望の登録等が可能であればよい。
【0057】
また、ユーザ端末20では、サーバ10に対して、車両の売却希望の要求や購入希望の要求を送信することができ、希望条件に合致した場合や売買が成立した場合、サーバ10から通知を受けることができる。
【0058】
店舗端末30は、店舗に設置された通信端末や、店舗のスタッフが所持する通信端末であり、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などから構成される。店舗端末30から通信ネットワーク90を介してサーバ10にアクセスすることで、情報配信設定の参照や変更、登録済みの会員情報、クーポン使用実績等を参照可能である。また、店舗端末30から、店舗における購入履歴、コーティング等の施工履歴、オイル交換等の整備(メンテナンス)履歴を登録することができる。これらの情報は、サーバ10の属性情報として記憶される。このように、属性情報は、車検証情報以外の車両に関する情報(整備・施工履歴等)を含んでいてもよい。これにより、属性情報をより充実させることができる。ユーザ端末20や店舗端末30は、ハードウエア的には、CPU、ROM、RAM、補助記憶装置、通信I/F、入出力デバイス等を備える。
【0059】
図1に示す属性情報DB200は、図4に例示するように、複数の自動車の登録番号(カーナンバー)に対応付けて、車台番号、所有者の氏名又は名称、所有者の住所、・・・、登録年月日、自動車の排気量、自動車の年式(初年度登録年月)、車検有効期間の満了する日、車検の履歴(車検期限日、車検実施日、車検時の走行距離、車検費用・・・)などの属性情報(車検証情報)を記憶する。属性情報DB200は、サーバ10からの自動車登録番号を伴う検索要求に応答して、対応する属性情報を検索して読み出し、属性情報入力部102に送信する。属性情報DB200は、例えば、企業、業界団体等により設置される。属性情報DB200には、自動車の登録時に基礎的なデータが登録され、車検実施時に、その車検に関する情報(登録年月日や車検履歴)と車検有効期間満了する日が設定される。
【0060】
図1に示す中古車相場DB250は、車種、年式、車検残り期間、走行距離等の車両の情報(属性情報に含まれる情報等)と該車両の中古車相場(価格または価格帯)とを対応付けたデータベースである。中古車相場は、例えば、複数の取引実績を蓄積し、その蓄積データに基づいて算出されたもの等であればよい。中古車相場DB250は、サーバ10からの車両情報を伴う中古車相場の照会要求に応答して、対応する中古車相場価格を検索して読み出し、車両価格取得部104に送信する。なお、該当する車両の中古車相場が中古車相場DB250に記憶されていなかった場合、該当無しの旨を送信するようにしてもよいし、類似する車両の中古車相場(近傍検索結果)を送信するようにしてもよいし、新車価格と現在の車両情報(年式、走行距離等)に基づいて中古車相場を算出して送信するようにしてもよい。中古車相場DB250は、例えば、企業、業界団体等により設置される。なお、中古車相場DB250は、車両情報管理システム1の内部構成として構築されていてもよい。
【0061】
図1に示す通信ネットワーク90は、例えば、インターネット、携帯電話通信回線、LAN(Local Area Network)、VPN(Virtual Private Network)および通信ケーブルのいずれかまたはこれらの2つ以上の組み合わせであって、車両情報管理システム1の構成要素の間を、データ通信可能に接続する。
【0062】
次に、上記構成を有する車両情報管理システム1の動作を説明する。図5は、会員登録処理の動作を示すフローチャートである。店舗に設置された媒体(POP、ポスター等)に記載された二次元コードをユーザ端末20で読み取るといった通信アプリケーションの友達登録操作を検出すると(ステップS11;Yes)、ユーザ端末20は、サーバ10に対して、通信アプリケーションのユーザID(友達登録要求)を送信する(ステップS12)。
【0063】
その後、通信アプリケーションを介したカーナンバーの登録操作を検出すると(ステップS13;Yes)、入力されたカーナンバーの情報をサーバ10に送信する(ステップS14)。なお、図5では、友達登録後に連続してカーナンバーが登録される例を示しているが、ユーザは、友達登録後はいつでも通信アプリケーションを介してカーナンバーを登録できる。このように、ユーザは、一般に使用される通信アプリケーションを介した簡単な操作で会員登録ができるので、ユーザの会員登録を促すことができ、新規顧客の獲得や顧客の囲い込みを期待でき、業容の拡大に寄与可能となる。また、ユーザはカーナンバーを入力するだけで自動車の属性情報が登録されるので、所有する自動車の情報を入力する必要がなく、簡単な操作で属性情報を登録でき、該属性情報に基づいた情報の配信が可能になる。また、サーバ10では、効率よくユーザの所有する車両情報を収集することができ、該車両情報を用いて個人間売買の仲介が可能となり、車両の個人間売買の促進に繋げることができる。
【0064】
サーバ10のCPU151は、ユーザ端末20から通信アプリケーションのユーザIDを受信すると、そのユーザIDを補助記憶装置154(管理情報DB120)に記憶する(ステップS21)。
【0065】
また、サーバ10のCPU151は、通信アプリケーションを介してユーザ端末20からカーナンバーの情報を受信すると、ユーザIDに対応付けてカーナンバーを管理情報DB120に記憶する(ステップS22)。
【0066】
その後、サーバ10のCPU151は、カーナンバーに対応した属性情報を属性情報DB200から取得してサーバ10に入力する(ステップS23)。
【0067】
ステップS23では、例えば、CPU151は、通信ネットワーク90を介して、属性情報DB200に対してカーナンバーを含む検索要求を送信する。属性情報DB200は、サーバ10からの検索要求に応答して、受信したカーナンバーに対応付けて記憶されている属性情報を読み出し、サーバ10に送信する。なお、属性情報DB200は、受信したカーナンバーに対応付けて記憶されている全ての属性情報を送信することに限定されず、一部の情報(例えば所有者の氏名又は名称、所有者の住所といった個人情報)の送信は制限するようにしてもよい。このように、属性情報DB200から取得できない属性情報は、ユーザ端末20で入力可能として、ユーザ端末20から取得するようにしてもよい。
【0068】
なお、オペレーターがカーナンバーに基づいて、属性情報DB200を検索して、検索結果に対応した属性情報をサーバ10に入力するようにしてもよいし、カーナンバーを含む検索要求の属性情報DB200への送信処理、及び、属性情報DB200から送信された検索結果に対応した属性情報の入力処理を自動化してもよい。即ち、カーナンバーに基づいて取得された属性情報がサーバ10に入力されていればよい。
【0069】
属性情報が入力されると、サーバ10のCPU151は、ユーザIDに対応付けてその属性情報を記憶する(ステップS24)。
【0070】
続いて、サーバ10のCPU151は、属性情報を含む車両価格の取得要求を中古車相場DB250に送信し、中古車相場DB250から対応する車両価格を取得する(ステップS25)。ステップS25では、例えば、CPU151が属性情報から中古車相場価格の検索に必要な情報(車種、年式、走行距離、車検残り期間等)を抽出して、該情報を中古車相場DB250に送信すればよい。中古車相場DB250が該情報に基づいて中古車相場の検索し、検索結果をサーバ10に返す。中古車相場DB250は、中古車相場として車両価格または車両価格帯(価格の範囲)を返すものであればよい。
【0071】
なお、オペレーターが属性情報に基づいて、中古車相場DB250を検索して、検索結果に対応した車両価格を取得するようにしてもよい。
【0072】
車両価格を取得すると、サーバ10のCPU151は、ユーザID、属性情報に対応付けて車両価格を追記する(ステップS26)。なお、車両価格は車両価格帯であってもよい。その後、会員登録処理を終了する。
【0073】
以上の会員登録処理により、管理情報DB120にユーザID、カーナンバー、属性情報、車両価格が対応付けて記憶され、ユーザの車両情報管理システム1の会員登録が完了する。このように、通信アプリケーションを介した友達登録、及び、カーナンバーの入力といった簡単な操作で、車両情報管理システム1を導入した店舗への情報配信の会員登録が可能なので、ユーザの会員登録を促すことができ、新規顧客の獲得や顧客の囲い込みを期待でき、業容の拡大に寄与可能となる。また、入力されたカーナンバーに対応した属性情報に基づいた情報の配信が可能になり、ユーザに有用な情報を配信できる。
【0074】
また、サーバ10では、効率よくユーザの所有する車両情報を収集することができ、車両価格を自動的に収集した車両情報に紐付けることができる。これにより、該車両情報、車両価格を用いた車両売却の提案や個人間売買の仲介が可能となり、車両の個人間売買の促進に繋げることができる。なお、属性情報が示す車検切れのタイミング等の所定のタイミングにおいて、カーナンバーに変更がないかの確認や、変更があった場合に新たなカーナンバーの入力を促すようにしてもよい。このようにすることで、ユーザの最新の車両情報(属性情報)を記憶、管理することができる。新たなカーナンバーの入力を促すメッセージには、新たな車両に応じた情報やクーポンを受け取れる旨を含ませてもよい。これにより、新たなカーナンバーの入力を促進できる。
【0075】
図6は、管理情報DB120に記憶される情報の一例を示している。図6(A)は店舗情報を示す。車両情報管理システム1を店舗が導入するためには、車両情報管理システム1に店舗情報を事前に登録する必要がある。店舗情報は、店舗ID、店舗名、所属会員情報、情報配信設定等が対応付けられた情報である。店舗IDは店舗を一意に識別するための識別情報であり、例えば、店舗情報の登録時に自動的に割り当てられる。店舗名は該店舗IDに対応する店舗の名称である。所属会員情報は、その店舗に所属する会員の情報(会員ID、会員数等)である。情報配信設定は、その店舗として配信する情報の種類、クーポンの種類、配信時期を定めた情報である。店舗情報は、例えば、車両情報管理システム1の運営者が、店舗側からヒアリングした情報等に基づいて入力する。なお、情報配信設定は店舗側が直接設定するようにしてもよい。情報配信設定のうち、クーポンの種類や配信時期を定めたクーポン配布シナリオを複数用意して、店舗側に選択させるようにしてもよい。店舗情報として、他の情報(業態、所在地、営業時間等)が対応付けられていてもよい。
【0076】
図6(B)は、会員情報(車両情報)を示す。会員情報は、会員ID、通信アプリケーションのユーザID、カーナンバー(自動車登録番号)、属性情報(車検証情報)、車両価格、整備・施工履歴、クーポン配信・利用履歴等が対応付けられた情報である。会員情報は、ユーザが車両情報管理システム1を導入している店舗に友達登録したときに図5の会員登録処理により作成される。会員IDは車両情報管理システム1の会員を一意に識別するための識別情報であり、通信アプリケーションの友達登録要求(ユーザID)を受け付けたときに自動で割り当てられる。会員IDは、会員IDの一部等により、いずれの店舗の会員であるかを識別できるようにしてもよい。通信アプリケーションのユーザID、カーナンバー、属性情報、車両価格は、図5の会員登録処理で記憶される情報である。会員情報は、車両の属性情報と車両価格とが対応付けられた情報であり、車両情報ともいえる。クーポン配信・利用履歴は、その会員に対するクーポンの配信履歴と利用履歴を示す情報である。整備・施工履歴は、店舗におけるコーティング等の施工履歴、整備履歴であり、店舗端末30から任意に登録される。整備・施工履歴は、属性情報に含まれていてもよい。クーポン配信・利用履歴は、クーポンを配信した際やクーポンが利用されたときに更新されればよい。会員情報として、他の情報(個人情報、連絡先等)が対応付けられていてもよい。例えば、店舗における購買情報、装備に関する情報が対応付けて記憶されていてもよい。また、他の情報は、例えば、ユーザ(会員)がユーザ端末20により登録できるようにしてもよい。
【0077】
なお、この実施の形態では、会員登録時に会員IDが割り当てられる構成としたが、会員IDを割り当てずに、通信アプリケーションのユーザIDにより会員を識別するようにしてもよい。また、会員IDを別の処理で作成可能として、先に作成された会員IDを後から通信アプリケーションのユーザIDに紐付け可能にしてもよい。
【0078】
図7は、サーバ10の検索部112等により実行される売買希望受付・マッチング処理の動作を示すフローチャートである。売買希望受付・マッチング処理は、個人間売買による車両の売却希望、購入希望の要求を受け付け、売却希望と購入希望とが合致(マッチ)した場合、会員(ユーザ)に売却希望と購入希望のマッチングが成立した旨を通知するための処理である。サーバ10のCPU151は、常時あるいは要求の受け付け時間(営業時間)等において売買希望受付・マッチング処理を実行することで、各種要求の受信を監視する。
【0079】
売買希望受付・マッチング処理では、CPU151は、先ず、車両の売り手となる売り手ユーザのユーザ端末20から、車両の売却希望の要求を受信したか否かを判定する(ステップS51)。
【0080】
図10(A)は、車両情報管理システム1のユーザ端末20に表示される個人間売買メニュー画面の一例を示している。個人間売買メニュー画面は、例えば、通信アプリケーションのメニュー画面(任意の店舗の会員メニュー)等から遷移できるようにすればよい。個人間売買メニュー画面は、どの店舗の会員であっても遷移できる。図10(A)に示すように、個人間売買メニュー画面には、車両の売却希望の要求を送信するための操作ボタン201が表示され、操作ボタン201が操作されると車両の売却希望の要求がサーバ10に送信される。このとき、売却希望価格(売却希望価格帯)を設定できるようにしてもよい。また、車両の画像を添付できるようにしてもよい。なお、車両情報管理システム1のユーザの車両情報(車検証情報+整備・施工履歴等)が予め記憶されているため、ユーザは改めて自らの車両情報を登録する必要がない。ユーザが車両を個人間売買で売却する際には、取引の安全性や明確性のため、車両情報を詳細に登録する必要がある。本システムでは、ユーザが意識することなく、詳細な車両情報である属性情報が登録されているため、改めて詳細な車両情報を登録する必要がないので、ユーザが車両の売却希望を登録する際の利便性が向上する。また、買い手ユーザ側からすると整備・施工履歴といった詳細な車両情報の参照が可能となるので、購買意欲を促進できる。なお、車両の売却希望の要求を送信する際に、そのユーザのユーザIDに対応付けて記憶されている属性情報や整備・施工履歴を表示して、属性情報に含まれない車両情報をユーザが補完できるようにしてもよい。
【0081】
車両の売却希望の要求を受信した場合(ステップS51;Yes)、CPU151は、該要求を送信した売り手ユーザ(ユーザID)に対応する会員情報(属性情報、車両価格等)に基づいて売却希望車両情報を生成し、生成した売却希望車両情報を売買希望DB121に記憶する(ステップS52)。売却希望車両情報は、図8(A)に示すように、売却希望車両情報の識別情報となる売却情報IDと、属性情報や売却希望の要求に含まれる車両情報と、売却希望価格と、マッチングが成立した場合の通知先情報と、を含む情報であればよい。売却情報IDは、売却希望車両情報の生成時に自動的に割り当てられればよい。車両情報は、管理情報DB120に記憶される属性情報や売却希望の要求から抽出すればよい。車両情報は、例えば、図8(A)に示すように、車種、年式、色、走行距離、装備、車検情報、整備・施工履歴、画像等であればよい。なお、これら以外のメーカ、車両タイプ等が含まれていてもよい。メーカや車両タイプは、車種に基づいてサーバ10側で分類するようにしてもよい。不足する情報がある場合、ユーザにより補完させるようにしてもよい。車両情報が詳細であればある程、買い手側に有用な情報を適用でき、売買を促進することができる。売却希望価格は、管理情報DB120に記憶される車両価格を反映してもよいし、ユーザの希望価格を反映してもよい。売却希望価格は、価格帯(範囲)であってもよい。通知先情報は、通信アプリケーションのユーザIDや任意入力のメールアドレス、電話番号であってもよい。なお、売却希望車両情報は、他の情報(売却期限や時期、売却方法等)を含んでいてもよい。
【0082】
車両の売却希望の要求を受信していない場合や(ステップS51;No)、ステップS52の処理を実行した後は、CPU151は、車両の買い手となる買い手ユーザのユーザ端末20から、売却希望車両情報の閲覧要求を受信したか否かを判定する(ステップS53)。
【0083】
図10(A)に示すように、個人間売買メニュー画面には、売却希望車両情報の閲覧要求を送信するための操作ボタン202が表示され、操作ボタン202が操作されると閲覧要求がサーバ10に送信される。このとき、車両の検索条件や希望価格、希望価格帯を設定できるようにしてもよい。
【0084】
売却希望車両情報の閲覧要求を受信した場合(ステップS53;Yes)、CPU151は、閲覧要求の送信元に売買希望DB121に記憶される売却希望車両情報を送信する(ステップS54)。売却希望車両情報の閲覧要求に検索条件や希望価格が含まれる場合、検索条件や希望価格に対応する売却希望車両情報を送信すればよい。また、車両情報の絞りこみや特定の車両情報を検索可能な売却希望車両情報の一覧画面等を送信するようにしてもよい。
【0085】
売却希望車両情報の閲覧要求を受信していない場合や(ステップS53;No)、ステップS54の処理を実行した後、CPU151は、買い手ユーザのユーザ端末20から、売却希望車両情報を指定した購入希望の要求を受信しているか否かを判定する(ステップS55)。売却希望車両情報を指定した購入希望の要求は、例えば、売却希望車両情報の閲覧画面から車両情報を指定して送信できるようにすればよい。
【0086】
売却希望車両情報を指定した購入希望の要求を受信した場合(ステップS55;Yes)、CPU151は、その売却希望車両情報の通知先情報により特定される売り手ユーザの通知先に購入希望があった旨を通知する(ステップS56)。例えば、図10(B)に示すように、ユーザ端末20の表示画面に「あなたの車の購入希望を受信しました。」といったメッセージ211とともに、詳細情報(購入金額や時期等)を閲覧するためのリンク212や、売却手続きへ遷移するための操作ボタン213が含まれるように売り手ユーザの通知先へ通知すればよい。
【0087】
なお、車両の買い手ユーザは、具体的な購入希望を送信する前段階として、売却希望車両情報に対してブックマーク、お気に入り、ウォッチリスト、フォロー、いいね等への登録をできるようにしてもよい。売り手ユーザに対しては、それらの登録状況や閲覧履歴が通知されるようにしてもよい。また、買い手ユーザと売り手ユーザ間でメッセージの送信できるようにして、情報や画像のリクエスト、価格交渉等ができるようにしてもよい。このようにすることで、車両の個人間売買を促進できる。
【0088】
購入希望の要求を受信していない場合や(ステップS55;No)、ステップS56の処理を実行した後、CPU151は、買い手ユーザのユーザ端末20から、車両の購入希望条件の登録要求を受信しているか否かを判定する(ステップS57)。車両の購入希望条件は、例えば、車種、車両タイプ(軽自動車、セダン、ミニバン等)、購入希望価格の少なくともいずれかを指定する情報であればよい。
【0089】
図10(A)に示すように、個人間売買メニュー画面には、個人間売買の売却希望条件の登録要求を送信するための操作ボタン203が表示され、操作ボタン203が操作されると、例えば、車両条件や購入希望価格といった売却希望条件を指定して、売却希望条件の登録要求を送信するための画面に遷移する。ユーザ端末20は、該画面における操作内容に応じた売却希望条件の登録要求をサーバ20に送信すればよい。
【0090】
車両の購入希望条件の登録要求を受信した場合(ステップS57;Yes)、CPU151は、該要求に基づいて購入希望条件情報を生成し、生成した購入希望条件情報を売買希望DB121に記憶する(ステップS58)。購入希望条件情報は、図8(B)に示すように、購入希望条件情報の識別情報となる希望条件IDと、購入希望条件の登録要求に含まれる車両条件と、購入希望価格と、マッチングが成立した場合の通知先情報と、を含む情報であればよい。希望条件IDは、購入希望条件情報の生成時に自動的に割り当てられればよい。車両条件及び購入希望金額は、購入希望条件の登録要求から抽出すればよい。車両条件は、例えば、図8(B)に示すように、車種、車両タイプ、年式、色、走行距離、装備、車検残り期間等の条件を1つ以上指定したものであればよい。また、購入希望金額は必ずしも指定されなくてもよい。この場合、全ての価格帯が検索対象となる。通知先情報は、購入希望条件の送信元の通信アプリケーションのユーザIDや任意入力のメールアドレス、電話番号であってもよい。なお、購入希望条件情報は、他の情報(購入期限や時期、購入方法等)を含んでいてもよい。
【0091】
購入希望条件の登録要求を受信していない場合や(ステップS57;No)、ステップS58の処理を実行した後、CPU151は、売却希望と購入希望のマッチング処理を実行する(ステップS59)。
【0092】
ステップS59では、売買希望DB121に記憶される購入希望条件情報の車両条件及び購入希望価格(購入希望)と、売買希望DB121に記憶される売却希望車両情報の車両情報及び売却希望価格(売却希望)と、を比較し合致するものがあるか否かを判定し、合致するものがある場合、購入希望と売却希望とがマッチングしたと判定し、その購入希望条件情報及び売却希望車両情報を保存する。このマッチング処理を売買希望DB121に記憶される購入希望条件情報毎に行う。なお、ステップS59では、売買希望DB121に記憶される全ての購入希望条件についてマッチング処理を行ってもよいし、所定の購入希望条件(例えば最近登録された購入希望条件、前回の検索から期間が空いた購入希望条件)についてマッチング処理を行ってもよい。
【0093】
なお、購入希望と売却希望とが完全一致したものをマッチングしたと判定するようにしてもよいし、購入希望と売却希望とが一部一致したもの(例えば、車両条件が一致したが希望価格がずれているもの、一部条件のみ一致しないもの等)を一部マッチング情報として保存するようにしてもよい。また、一致度を数値化して一致度が所定値以上の場合に、マッチングしたと判定するようにしてもよい。
【0094】
ステップS59にてマッチング処理を実行した後、売却希望と購入希望とのマッチングが成立したものがあるか否かを判定する(ステップS60)。マッチングが成立したものがあった場合(ステップS60;Yes)、CPU151は、マッチングが成立した購入希望条件情報及び売却希望車両情報の通知先である買い手ユーザ及び売り手ユーザのユーザ端末20等に、売却希望と購入希望とのマッチングが成立した旨を示すマッチング情報を通知する(ステップS61)。
【0095】
マッチング情報には、例えば、図10(C)に示すように、ユーザ端末20の表示画面にマッチングが成立した旨を示すメッセージ221とともに、詳細情報(車両情報、金額情報)を閲覧するためのリンク222や、取引手続き画面へ遷移するための操作ボタン223等が含まれていればよい。取引手続き画面は、取引相手にメッセージを送信したり、取引方法(支払い方法、受け渡し方法等)を選択するための画面であればよい。この実施の形態の車両情報管理システム1では、個人間売買を想定しているが、車両情報管理システム1において、決済処理や受け渡しの仲介をするようにしてもよい。また、車両の受け渡し前に、車両の点検、整備、部品交換の依頼を車両情報管理システム1を介して依頼、予約できるようにしてもよい。
【0096】
なお、この実施の形態では、買い手及び売り手に同様のマッチング情報を通知する例を示しているが、買い手と売り手とで、異なるマッチング情報を通知するようにしてもよい。また、買い手の購入希望条件情報に対して複数の売却希望がマッチングした場合、マッチング件数を表示したり、それぞれの売却希望車両情報を参照可能にしたり、いずれの取引を成立させるか選択できるようにすればよい。売り手に対しては、買い手から取引を成立させることが選択された後に、マッチング情報を通知するようにしてもよい。
【0097】
購入希望と売却希望とが一部一致する一部マッチング情報がある場合は、マッチングしない部分の情報を含む一部マッチング情報を買い手及び売り手に通知するようにしてもよい。その一部マッチング情報は、買い手及び/又は売り手に対して、条件(希望価格や希望装備等)を改めるか否かを問い合わせる情報を含ませてもよい。
【0098】
売却希望と購入希望とが合致する情報がない場合や(ステップS60;No)、ステップS61の処理を実行した後は、売買希望受付・マッチング処理を終了する。
【0099】
なお、この実施の形態の売買希望受付・マッチング処理では、サーバ10は、ユーザ端末20及び通信アプリケーションを介してユーザと通信(要求の受信や情報の通知)することを想定しているが、他の通信端末、ウェブブラウザや電子メールといった他のソフトウェアを介してユーザと通信するようにしてもよい。
【0100】
このような売買希望受付・マッチング処理により、購入希望及び売却希望の登録、購入希望と売却希望とのマッチング処理を実行できる。そして、マッチングが成立した場合には、売り手ユーザ及び買い手ユーザにその旨が通知されるので、個人間売買を好適に促進できる。
【0101】
図9は、サーバ10の情報配信部106により実行される配信情報決定処理の動作を示すフローチャートである。配信情報決定処理は、車両情報管理システム1のもう一つの機能である情報配信機能に係る処理である。サーバ10のCPU151(情報配信部106)は、所定周期(例えば1日1回等)で配信情報決定処理を実行し、会員(ユーザ)に情報を配信するか否かや配信する情報を決定し、決定結果に応じた情報を、通信アプリケーションを介してユーザ端末20に送信する。配信情報決定処理では、CPU151は、先ず、管理情報DB120に記憶される全ての会員情報を参照し、会員情報に含まれる属性情報の車検有効期間の満了する日(車検満了日)までの期間が90日であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0102】
車検満了日まで90日であった場合(ステップS31;Yes)、CPU151は、その会員に対して車検情報を配信することを決定する(ステップS32)。車検情報は、車検満了日までの日数、車検の概算費用、車検時に使用可能なクーポン、予約を受け付けるための情報等が含まれていればよい。車検の概算費用は、属性情報(車種、年式、走行距離等)に基づいて算出されればよい。なお、ここでは、車検満了日まで90日か否かを判定し、車検満了日の90日前にユーザに車検情報を配信するようになっているが、判定及び配信を行うタイミングは車検満了日前の所定期間前であればよく、好適に車検情報を配信できれば任意のタイミングでよい。
【0103】
車検満了日まで90日でない場合や(ステップS31;No)、ステップS32の処理を実行した後は、商品情報の配信タイミングであるか否かを判定する(ステップS33)。商品情報の配信タイミングは、予め日時や曜日が決まっていてもよいし、店舗の情報配信設定により定まるようにしてもよい。
【0104】
商品情報の配信タイミングであれば(ステップS33;Yes)、会員情報の属性情報に含まれる車種、年式、及び、店舗の情報配信設定に基づいて、配信する商品情報を決定する(ステップS34)。ステップS34では、例えば、カーコーティングの施工を行う店舗であって、店舗の情報配信設定がカーコーティングの情報を配信する設定であれば、車種、年式に基づいて、配信するカーコーティング商品情報を決定する。例えば、輸入車や購入から1年以内の車であれば高付加価値のカーコーティング商品情報を配信すると決定し、年式が所定年以上古い車であればローコストのカーコーティング商品情報を配信すると決定し、それ以外の車であれば通常のカーコーティング商品情報を配信すると決定すればよい。このように、属性情報に含まれる車種及び年式の少なくともいずれか一方に基づいて、配信する商品情報が決定されればよい。
【0105】
なお、他の属性情報(排気量や走行距離)や他の会員情報(会員の誕生日、カーナビやカーオーディオの機種情報等)に基づいて、配信する商品情報が決定されるようにしてもよい。また、会員の属性情報に関わらず、店舗の情報配信設定に基づいて送信される商品情報(例えば新製品情報等)があってもよい。
【0106】
商品情報の配信タイミングでない場合や(ステップS33;No)、ステップS34の処理を実行した後は、乗り替え情報の配信タイミングであるか否かを判定する(ステップS35)。乗り替え情報の配信タイミングは、予め日時や曜日が決まっていてもよいし、店舗の情報配信設定により定まるようにしてもよい。
【0107】
乗り替え情報の配信タイミングであれば(ステップS35;Yes)、CPU151は、会員情報の属性情報に含まれる車種、年式、及び、走行距離に基づいて、会員の乗り替え(自動車の買い替え)意向度を判定する(ステップS36)。
【0108】
一般に、年式が新しい場合には、故障などの不具合は生じにくく、車の乗り替え(買い替え)の可能性は低く、年式が古くなるに従って、不具合等が生じ易くなり、乗り替えの可能性は高くなる。また、自動車の走行距離が短い場合には、故障などの不具合は生じにくく、乗り替えの可能性は低く、走行距離がさらに大きくなるにつれ、故障などの不具合が生じるケースが増し、乗り替えの可能性は高くなる。また、車種によっても、乗り替えの傾向が異なる。
【0109】
この実施の形態では、車種、年式、走行距離による乗り替え意向度をそれぞれ所定の段階数にランク付けし、そのランクの組合せで乗り替え意向度を判定する。例えば、ランクの組合せ毎に乗り替え意向度が数値化されるようにすればよい。
【0110】
乗り替え意向度のランクを分類したデータベースは、例えば、車両の新規購入、買い変え、乗り替え等の意思、興味、関心等を示したユーザへのアンケートを集積し、これを分析することで形成される。例えば、アンケートで入力された車種、年式、走行距離と、実際の乗り替えの有無、乗り替えへの意思、興味、関心と、の相関関係を分析し、相関関係の高い車種、年式、走行距離を高いランク分類すればよい。なお、車検残期間、自家用車と商用車の別、所有者の年齢等の他の属性情報を乗り替え意向度の判定に用いるようにしてもよい。
【0111】
続いて、CPU151は、車種、年式、及び、走行距離に基づいて判定された乗り替え意向度が所定の閾値より大きいか否かを判定する(ステップS37)。この閾値は、乗り替え意向度が高いと判定される値であればよく、経験則や統計により予め数値が決まっていてもよいし、店舗の情報配信設定により定まるようにしてもよい。
【0112】
乗り替え意向度が所定の閾値より大きい場合(ステップS37;Yes)、その会員に対して乗り替え情報を配信することを決定する(ステップS38)。乗り替え情報は、例えば、個人間売買した場合の相場(会員情報として記憶される車両価格)、業者買取の場合の下取りの概算価格、新車やリースの概算価格、乗り替え時に使用可能なクーポン、その他買い替え時に適用されるキャンペーン情報等が含まれていればよい。個人間売買した場合の相場は、車両価格として会員情報に対応付けて記憶される価格であればよい。また、下取りの概算価格は、属性情報(車種、年式、走行距離等)に基づいて算出されればよい。
【0113】
乗り替え情報の配信タイミングでない場合や(ステップS35;No)、乗り替え意向度が所定の閾値以下である場合(ステップS37;No)、またはステップS38の処理を実行した後は、クーポンの配信タイミングであるか否かを判定する(ステップS39)。クーポンの配信タイミングは、予め日時や曜日が決まっていてもよいし、店舗の情報配信設定により定まるようにしてもよい。
【0114】
クーポンの送信タイミングであれば(ステップS39;Yes)、CPU151は、店舗の情報配信設定に基づいて、配信するクーポンを決定する(ステップS40)。ステップS40では、例えば、情報配信設定で設定されている種類のクーポン(例えば、給油、洗車、修理、オイル交換等のクーポン)を配信すると決定すればよい。なお、予めクーポンの種類、配信時期、配信順序等を定めたクーポンの配信シナリオに基づいて、配信するクーポンを決定してもよい。
【0115】
クーポンの配信タイミングでない場合や(ステップS39;No)、ステップS40の処理を実行した後は、CPU151は、売買希望DB121に記憶される購入希望条件を参照し、管理情報DB120に記憶される車両情報を検索することで、該購入希望条件に該当する属性情報を持つ車両情報が管理情報DB120に記憶されているか否かを判定する(ステップS41)。ステップS41では、売買希望DB121に記憶される全ての購入希望条件について検索を行ってもよいし、所定の購入希望条件(例えば最近登録された購入希望条件、前回の検索から期間が空いた購入希望条件)について検索を行ってもよい。
【0116】
購入希望条件に該当する属性情報を持つ車両情報があった場合(ステップS41;Yes)、CPU151は、該属性情報を持つ車両の所有者である会員に、購入希望者が存在することや購入希望金額を示す購入希望情報を配信することを決定する(ステップS42)。なお、購入希望情報は、少なくとも会員の所有する車両の購入希望者がいることを示す情報であればよい。例えば、図10(D)に示すように、ユーザ端末20に表示される購入希望情報は、「あなたの車を買いたい人がいます!」といったメッセージ401とともに、詳細な購入希望情報(希望金額や時期、購入条件等)を閲覧するためのリンク402や、売却希望を登録するための操作ボタン403等が含まれる情報であればよい。
【0117】
このような購入希望情報を会員に配信することで、当初車両の売却予定がなかったユーザに対して、車両の売却に興味を持たせることができ、車両の個人間売買を促すことができる。なお、購入希望情報は、全ての会員に配信するのではなく、ステップS37にて、乗り替え意向度が所定の閾値より大きいと判定された会員にのみ配信するようにしてもよい。このようにすることで、不要に購入希望情報を送信してしまうことを防止しつつ、乗り替え意向度の高いユーザに対して購入希望情報を配信できるので、好適に車両の売却を促すことができ、売却希望車両情報数の確保に繋げることができる。
【0118】
購入希望条件に該当する属性情報を持つ車両情報がない場合や(ステップS41;No)、ステップS42の処理を実行した後は、CPU151は、配信すると決定された情報を、通信アプリケーションを介して対応するユーザ端末20に送信する(ステップS43)。その後、配信情報決定処理を終了する。
【0119】
このような、配信情報決定処理を実行することで、店舗の設定や、各会員の自動車の属性情報に応じた情報を配信することができる。特に、会員の自動車の属性情報に応じて、配信する情報を決定するので、会員に適した有用な情報を配信可能になる。
【0120】
次に、車両情報管理システム1利用時のユーザ端末20の表示画面における表示例について説明する。図11(A)は、通信アプリケーションの店舗への友達登録画面の一例を示している。車両情報管理システム1を導入した店舗としてガソリンスタンドAにおいて、ガソリンスタンドAに設置された媒体(POP、ポスター等)に記載された二次元コードを、ユーザがユーザ端末20のカメラで読み取るといった通信アプリケーションの友達登録操作を行うと、図11(A)に示すように、ユーザ端末20の表示画面には、ガソリンスタンドAの名称やアイコンと、友達登録ボタン21と、が表示される。ユーザは、友達登録ボタン21はタッチ操作することにより、ガソリンスタンドAと友達登録を行うことができ、これにより、車両情報管理システム1への会員登録(ガソリンスタンドAからの情報配信の登録)をすることができる。
【0121】
ガソリンスタンドAと友達登録を行うと、通信アプリケーションを介してサーバ10から友達登録時のメッセージが表示されて、図11(B)に示すように、ユーザ端末20の表示画面に該メッセージが表示される。友達登録時のメッセージには、ユーザに対してカーナンバーの登録を促すメッセージが含まれている。メッセージの表示画面には、メニューボタン22が含まれ、この実施の形態では、メニューボタン22をタッチ操作することでカーナンバーの登録画面を呼び出すことができるようになっている。
【0122】
ユーザがメニューボタン22をユーザがタッチ操作し、メニューの項目からカーナンバー登録画面を呼び出すと、図11(C)に示すように、ユーザ端末20の表示画面にカーナンバー登録画面が表示される。カーナンバー(自動車登録番号)には、自動車を管轄する運輸支局を示す「品川」などの文字情報、自家用車であるかレンタカーであるかなどを示す「さ」などの文字情報、普通自動車であるか小型自動車であるかなどを示す「500」などの数字情報、および、「23-4X」などの一連番号情報が含まれる。ユーザは、これらの情報をユーザ端末20の入力手段(タッチパネル等)により入力し、「登録」ボタンをタッチ操作することで、カーナンバーがサーバ10に送信される。送信されたカーナンバーは、通信アプリケーションのユーザIDと対応付けてサーバ10の管理情報DB120に記憶される。これにより、ユーザのガソリンスタンドAへの会員情報にカーナンバーが登録される。このように、通信アプリケーションを介した友達登録、及び、カーナンバーの入力といった簡単な操作で、車両情報管理システム1を導入した店舗(この場合ガソリンスタンドA)への情報配信の会員登録が可能なので、ユーザの会員登録を促すことができ、新規顧客の獲得や顧客の囲い込みを期待でき、業容の拡大に寄与可能となる。
【0123】
なお、図11(C)に示すように、「撮影」ボタンや「画像読込」ボタンを設け、カーナンバーの入力時に、ユーザ端末20のカメラでナンバープレートを撮影することで撮影した画像から文字認識してカーナンバーを取り込むようにしてもよいし、既に撮影済みの画像を読み込んで、該画像からカーナンバーを取り込むようにしてもよい。これにより、ユーザの利便性が向上し、ユーザのカーナンバー登録を促すことができる。なお、図11(C)に示すカーナンバー登録画面が、図11(B)に示す友達登録時のメッセージに続いて表示されるようにしてもよい。
【0124】
図11(D)は、通信アプリケーションを介してサーバ10から送信されたクーポンのユーザ端末20の表示画面における表示例である。クーポン種別が給油クーポンの場合、図11(D)に示すように、給油クーポンである旨、割引き額、有効期限等が記載されたクーポン画像24が通信アプリケーションのメッセージ画面に表示される。
【0125】
クーポンを利用する場合には、例えば、ユーザがメッセージ画面のクーポン画像24をタッチ操作することや、取得済みクーポンを選択することで、クーポンの利用画面に遷移する。そして、その利用画面を対象の店舗(この場合ガソリンスタンドA)の会計時等に提示することで利用できる。店舗側が、利用画面において使用処理(例えばクーポンを使用済みにするボタンのタッチ操作等)をすることで、そのクーポンは使用済みとなり、通信アプリケーションを介してクーポンの利用情報がサーバ10に送信される。これにより、サーバ10では、クーポンの使用履歴の管理や有効・無効の管理(使用回数の減算や使用済みクーポンの消去処理等)を行うことができる。
【0126】
なお、クーポンの利用画面は、店舗側が使用処理をすることで利用可能になるものに限定されず、提示するだけで利用可能なクーポン画像、店舗の決済装置で処理するクーポン番号、バーコード等が表示されるものであってもよい。この場合、サーバ10は、店舗側(POS(Point of sale)端末、給油機等)からクーポンの利用状況を取得し、クーポンの使用履歴の分析に使用するようにしてもよい。
【0127】
また、上記実施の形態の車両情報管理システム1によれば、ユーザは通信アプリケーションを介した友達登録、及び、カーナンバーの入力といった簡単な操作により、情報配信の会員登録が可能となる。そのような、簡単な操作により会員登録することができ、カーナンバーに基づいて車両情報(属性情報)を取得できるので、多くの車両情報を収集することができ、多くの車両情報数を持つデータベースを構築することができる。
【0128】
このようにして収集した車両情報に基づいて、売り手ユーザは個人間売買による売却希望を登録でき、改めて詳細な車両情報を入力する必要がないので、売却希望を簡単に登録でき、ユーザの車両の売却を促進できる。そして、そのように登録された売却希望の車両情報と、別途登録された購入希望とをマッチングするので、好適に個人間売買を促進できる。
【0129】
また、登録されたカーナンバーに対応した属性情報に基づいて配信する情報を決定し、決定された情報をユーザに配信するので、ユーザの所有する自動車に合った好適な情報を配信可能になるので、新規顧客の獲得や顧客の囲い込みを期待でき、顧客数の拡大および業容の拡大に寄与できる。
【0130】
(変形例)
なお本発明は、上記実施の形態に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。例えば、上記実施の形態に示した構成や処理内容等は一例であって、上記実施の形態と同様の作用、効果を奏することができれば任意でよい。また、上記実施の形態で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。
【0131】
買い手ユーザは、車両情報管理システム1の会員以外のユーザであってもよい。例えば、売買希望DB121に記憶される売却希望情報に対応した内容を、車両売買用ポータルサイトで閲覧可能にアップロードし、該ポータルサイトから購入希望の要求や購入希望条件の登録要求を送信できるようにしてもよい。
【0132】
売り手ユーザが購入希望条件を登録する際に、条件の優先度の設定、第2希望、第3希望等の条件の登録をできるようにしてもよい。即ち、条件の幅を任意に広げてもよい。このようにすることで、マッチング頻度の向上が図れる。
【0133】
車両情報管理システム1を介した車両の売買が成立した後に、その売買結果に応じて管理情報DB120、売買希望DB121を更新してもよい。例えば、売買が成立した場合、対応する売却希望車両情報や購入希望条件情報を削除してもよい。また、売買が成立した場合、売り手ユーザの会員情報における車両情報(カーナンバー、属性情報、車両価格、整備・施工履歴)を削除し、その車両情報に基づいて買い手ユーザの会員情報における車両情報を更新してもよい。このようにすることで、買い手ユーザの車両情報を潜在的な売り手ユーザの車両情報として登録できる。また、売買が成立した場合、売り手ユーザに対して、売却希望車両情報を提供して新たな車両の購入を促すようにしてもよい。このようにすることで、更なる車両の個人間売買を促進できる。
【0134】
上記実施の形態では、車両情報管理システム1を導入した店舗への情報配信の会員登録は、通信アプリケーションに友達登録により行うものとして説明したが、ユーザの意思による店舗への登録であればよく、ブックマーク、お気に入り、ウォッチリスト、フォロー、いいね等への登録により行うものでもよい。
【0135】
また、配信する情報の種類は、上記実施の形態のものに限定されず、自動車に関する情報、会員に関する情報等、会員に有用な任意の情報であればよい。例えば、交通情報、観光情報、旅行情報、天気予報、会員の住む地域の情報、趣味の情報、ニュース等であってもよい。
【0136】
上記実施の形態では、ユーザがカーナンバーを登録するようになっていたが、店舗のスタッフがユーザの許可を得て登録するようにしてもよいし、店舗に設置されたナンバープレート読取装置(カメラ)により自動的に読み取って登録するようにしてもよい。このような構成によれば、ユーザの会員登録がより簡単になる。
【0137】
また、一の会員が複数の自動車を所有するケースも考えられるため、一の会員情報に対して複数の自動車のカーナンバーを登録できるようにしてもよい。この場合、複数の自動車の属性情報に基づいて、配信する情報を決定すればよい。また、複数の自動車のカーナンバーを登録した場合、自動車を指定した売却希望を登録できるようにすればよい。
【0138】
上記実施の形態では、予め属性情報DB200が構築されている例について説明したが、予め属性情報DB200が構築されていない場合でも、本発明の車両情報管理システム1を実現できる。例えば、自動車の所有者が利用する店舗(整備工場、ガソリンスタンド等、車両情報管理システム1の利用者に限定されない店舗)において、整備担当者は車両を整備する際、車両所有者の同意の上で、QRコード(登録商標)を読み取り可能な整備用端末装置により車検証に印刷されているQRコードを読み取る。このQRコードには、車両の排気量、年式、車検満了日等の車両の属性情報が含まれている。そして、この属性情報とカーナンバーをサーバ10に通信ネットワーク90を介して直接送信するようにしてもよいし、この属性情報に基づいて属性情報DB200を構築するようにしてもよい。これにより、サーバ10で属性情報を取得可能となる。このような構成によれば、属性情報DB200が存在しないような場面でも、車両情報管理システム1を実現でき、ユーザに有用な情報を提供できる。
【0139】
同様に中古車相場DB250は、外部に構築されたものに限定されず、車両情報管理システム1における売買実績等に基づいて構築されてもよいし、外部に構築されたデータベースと車両情報管理システム1において構築されたデータベースとを組合せて車両価格を算出するようにしてもよい。
【0140】
また、任意のタイミングでクーポンの種類や配信時期を定めたクーポンの配信シナリオを生成または更新するようにしてもよい。管理情報DB120には、車両情報管理システム1を導入している全ての店舗の会員のクーポン利用履歴が記憶される。例えば、100の店舗が車両情報管理システム1を導入していれば100店全ての会員のクーポン利用履歴が蓄積されることになる。サーバ10は、このビッグデータを用いて、最適なクーポンの配信シナリオを生成し、更新するようにしてもよい。
【0141】
例えば、サーバ10のCPU151は、管理情報DB120に記憶される全会員の会員情報に含まれるクーポン配信・使用履歴を収集し、収集したクーポン配信・使用履歴を分析し、分析結果に基づいて、クーポンの種類、配信時期、配信条件等を含むクーポン配信シナリオを生成または更新する。
【0142】
例えば、CPU151は、配信したクーポンの種類と使用頻度との相関関係や、配信した時期と使用時期との相関関係、使用されたクーポンの種類、配信時期と会員の自動車の属性情報(車種、年式)や会員の情報(年齢、性別等)との相関関係等を、機械学習によって学習し、最適なクーポンの種類、配信時期、配信条件を決定し、クーポン配信シナリオに反映する。例えば、給油クーポンの使用間隔と属性情報との相関関係を分析し、属性情報に応じた給油クーポンの配信シナリオを生成すればよい。また、地域性や季節などを踏まえて分析を行ってもよい。なお、機械学習のアルゴリズムとして、決定木、相関ルール、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン等のさまざまなアルゴリズムを採用してもよい。
【0143】
生成または更新したクーポン配信シナリオは、管理情報DB120に保存され、例えば、サーバ10や店舗端末30から参照可能にしてもよい。また、例えば、新たに生成したクーポン配信シナリオを、シナリオ内容を示すメッセージとともに、店舗端末30に自動で通知するようにしてもよい。そして、生成したクーポン配信シナリオを、各店舗の情報配信設定に適用してもよいし、店舗が車両情報管理システム1を導入するときに、生成済みのクーポン配信シナリオを提案してもよい。図9のステップS39、S40にて、配信するクーポンを配信するか否かやクーポンの種類を決定する際に、ここで生成したクーポン配信シナリオを参照するようにしてもよい。シナリオ生成・更新を定期的に実行することで、会員のクーポンの使用状況に適合したクーポン配信シナリオを利用できるとともに、会員のクーポンの使用状況に応じて該シナリオを随時更新することができるので、結果としてユーザに好適な情報、クーポンを配信することができる。また、店舗側は顧客の囲い込みを期待でき、業容の拡大も期待できる。
【0144】
上記実施の形態において、乗り替え意向度を分析するためのアンケートは、例えば、カーディーラ来店者、中古車販売店来店者、中古オークション参加者、カーリース利用者といった、実際の乗り替えを行った者や購入や乗り替えに強い意志、興味を示す者を対象とすることで、乗り替え意向度の分析精度の向上が期待できる。なお、分析の範囲を広げるため、アンケートの対象を、カーシェアリング利用者、ドライブ同好会会員、車両乗り替えのための価格比較サイトの利用者等の、乗り替えにある程度興味を示した者を対象に実施されるようにしてもよい。
【0145】
なお、上記実施の形態では、車種、年式、及び、走行距離に基づいて会員の乗り替え意向度を判定しているが、車種、年式、及び、走行距離の少なくともいずれか1つに基づいて乗り替え意向度を判定するようにしてもよい。例えば、簡易的に年式のみのランクで乗り替え意向度を判定してもよい。また、車種、年式、及び、走行距離のうちいずれかの情報が欠落していた場合は、欠落した情報を除外して揃っている情報のみで乗り替え意向度を判定してもよい。または、欠落した情報を補完、推定して乗り替え意向度を判定するようにしてもよい。
【0146】
例えば、属性情報として取得できる走行距離は、前回車検時の走行距離なので、初年度登録から3年未満の自動車について走行距離を取得できない。この場合は、車種及び年式に基づいて乗り替え意向度を判定するようにしてもよい。
【0147】
また、乗り替え意向度の判定時の走行距離は、例えば、初年度登録から前回車検時までの期間(年式)、前回車検時の走行距離、前回車検時からの経過期間等に基づいて、推定すればよい。また、店舗端末30から会員の走行距離が入力された場合、その走行距離の情報を適用してもよい。
【0148】
なお、他の属性情報(排気量等)や他の会員情報(会員の年齢等)に基づいて、会員の乗り替え意向度を判定するようにしてもよい。
【0149】
サーバ10は、専用の装置によらず、通常のコンピュータを用いて実現可能である。例えば、上述のいずれかを実行するためのプログラムを格納した記録媒体から該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行する車両価格管理システム1のサーバ10を構成してもよい。また、複数のコンピュータが協同して動作することによって、1つの事故分析システム1を構成しても良い。
【0150】
また、コンピュータにプログラムを供給するための手法は、任意である。例えば、通信回線、通信ネットワーク、通信システム等を介して供給しても良い。
【0151】
以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施の形態で説明したフローチャート、シーケンス、表示例、データ構造、実施の形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0152】
1 車両情報管理システム
10 サーバ
101 登録番号受信部
102 属性情報入力部
103 記憶部
104 車両価格取得部
105 車両価格記憶部
106 情報配信部
107 売却希望受信部
108 売却希望記憶部
109 車両情報送信部
110 購入希望条件受信部
111 購入希望条件記憶部
112 検索部
113 通知部
114 属性情報検索部
115 購入希望受信部
120 管理情報データベース
121 売買希望データベース
20 ユーザ端末
30 店舗端末
90 通信ネットワーク
200 属性情報データベース
250 中古車相場データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11