(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060349
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】アクセスポイント、アクセスポイント制御システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/02 20090101AFI20240424BHJP
H04W 24/02 20090101ALI20240424BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20240424BHJP
【FI】
H04W16/02
H04W24/02
H04W92/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167671
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】000166247
【氏名又は名称】古野電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125645
【弁理士】
【氏名又は名称】是枝 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100145609
【弁理士】
【氏名又は名称】楠屋 宏行
(74)【代理人】
【識別番号】100149490
【弁理士】
【氏名又は名称】羽柴 拓司
(72)【発明者】
【氏名】岸田 昌巳
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067CC02
5K067DD34
5K067EE10
5K067EE63
(57)【要約】
【課題】使用チャンネルの設定が容易なアクセスポイントを提供する。
【解決手段】アクセスポイントは、アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、アクセスポイント及び別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスポイントであって、
前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、前記アクセスポイント及び前記別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、
前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、
を備えるアクセスポイント。
【請求項2】
前記別のアクセスポイントに前記アクセスポイントの位置データを送信する位置送信部をさらに備え、
前記リスト取得部は、前記別のアクセスポイントにより前記位置データに応じてデータベースから取得された前記チャンネルリストを取得する、
請求項1に記載のアクセスポイント。
【請求項3】
前記リスト取得部は、前記別のアクセスポイントの記憶部に前記別のアクセスポイントの位置に応じた前記チャンネルリストが記憶されている場合に、前記別のアクセスポイントから前記チャンネルリストを取得する、
請求項1に記載のアクセスポイント。
【請求項4】
前記チャンネル決定部は、複数の前記別のアクセスポイントから取得された複数の前記チャンネルリストに基づいて、前記使用チャンネルを決定する、
請求項1に記載のアクセスポイント。
【請求項5】
前記チャンネル決定部は、前記別のアクセスポイントが使用するチャンネルを特定し、前記別のアクセスポイントが使用するチャンネルとは異なるチャンネルを前記使用チャンネルとして決定する、
請求項1に記載のアクセスポイント。
【請求項6】
アクセスポイントであって、
前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントの位置データを取得する位置取得部と、
位置とチャンネルを互いに関連付けたデータベースから、前記位置データに対応するチャンネルリストを取得するリスト取得部と、
前記チャンネルリストを前記別のアクセスポイントへ送信するリスト送信部と、
を備えるアクセスポイント。
【請求項7】
第1アクセスポイントと、
第2アクセスポイントであって、
前記第1アクセスポイントから、前記第1アクセスポイント及び前記第2アクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、
前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、
を備える第2アクセスポイントと、
を備えるアクセスポイント制御システム。
【請求項8】
アクセスポイントのコンピュータに、
前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、前記アクセスポイント及び前記別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得すること、及び、
前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定すること、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセスポイント、アクセスポイント制御システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、近隣のワイヤレスデバイスの協調を利用して、接続を断たれたワイヤレスデバイスおよび不正な無線アクセスポイントを見つけ出す技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、AFC(Automated Frequency Coordination)という新たなチャンネル割り当て方法が提案されている。このAFCを利用するためには、アクセスポイントの位置が必要となる。
【0005】
アクセスポイントの位置の設定には、例えば人の手で入力する方法や、GNSS(Global Navigation Satellite System)センサを内蔵させる方法などが考えられるが、そのような方法は煩雑でコストを要する。
【0006】
また、アクセスポイントは持ち運ばれて任意の位置で使用されることもあるが、アクセスポイントが持ち運ばれる都度、位置を特定して使用チャンネルを設定することは、負担が大きい。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、使用チャンネルの設定が容易なアクセスポイント、アクセスポイント制御システム、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一の態様のアクセスポイントは、前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、前記アクセスポイント及び前記別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、を備える。これによれば、使用チャンネルの設定が容易となる。
【0009】
上記態様において、前記別のアクセスポイントに前記アクセスポイントの位置データを送信する位置送信部をさらに備え、前記リスト取得部は、前記別のアクセスポイントにより前記位置データに応じてデータベースから取得された前記チャンネルリストを取得してもよい。これによれば、別のアクセスポイントにより位置データに応じて取得されたチャンネルリストを使用して、使用チャンネルを設定することが可能となる。
【0010】
上記態様において、前記リスト取得部は、前記別のアクセスポイントの記憶部に前記別のアクセスポイントの位置に応じた前記チャンネルリストが記憶されている場合に、前記別のアクセスポイントから前記チャンネルリストを取得してもよい。これによれば、位置に応じたチャンネルリストを記憶する別のアクセスポイントから取得したチャンネルリストを使用して、使用チャンネルを設定することが可能となる。
【0011】
上記態様において、前記チャンネル決定部は、複数の前記別のアクセスポイントから取得された複数の前記チャンネルリストに基づいて、前記使用チャンネルを決定してもよい。これによれば、複数の別のアクセスポイントから取得された複数のチャンネルリストを使用して、使用チャンネルを設定することが可能となる。
【0012】
上記態様において、前記チャンネル決定部は、前記別のアクセスポイントが使用するチャンネルを特定し、前記別のアクセスポイントが使用するチャンネルとは異なるチャンネルを前記使用チャンネルとして決定してもよい。これによれば、別のアクセスポイントが使用するチャンネルとは異なるチャンネルを利用することが可能となる。
【0013】
また、本発明の他の態様のアクセスポイントは、前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントの位置データを取得する位置取得部と、位置とチャンネルを互いに関連付けたデータベースから、前記位置データに対応するチャンネルリストを取得するリスト取得部と、前記チャンネルリストを前記別のアクセスポイントへ送信するリスト送信部と、を備える。これによれば、使用チャンネルの設定が容易となる。
【0014】
また、本発明の他の態様のアクセスポイント制御システムは、第1アクセスポイントと、第2アクセスポイントであって、前記第1アクセスポイントから、前記第1アクセスポイント及び前記第2アクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、を備える第2アクセスポイントと、を備える。これによれば、使用チャンネルの設定が容易となる。
【0015】
また、本発明の他の態様のプログラムは、アクセスポイントのコンピュータに、前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、前記アクセスポイント及び前記別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得すること、及び、前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定すること、を実行させる。これによれば、使用チャンネルの設定が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】アクセスポイント制御システムの構成例を示す図である。
【
図5】アクセスポイントの制御方法の手順例を示す図である。
【
図6】アクセスポイント制御システムの構成例を示す図である。
【
図7】アクセスポイントの制御方法の手順例を示す図である。
【
図9】アクセスポイントの制御方法の手順例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0018】
図1は、アクセスポイント制御システム100(以下、「AP制御システム100」ともいう)の構成例を示すブロック図である。AP制御システム100は、複数のアクセスポイント1(以下、「AP1」ともいう)を備えている。
【0019】
AP1は、無線LANの通信方式により無線通信を行う無線LANアクセスポイントである。また、AP1は、不図示の有線LANに接続されており、相互にネットワーク通信が可能である。
【0020】
複数のAP1は、第1AP1x(
図1中でハッチングが付されたAP1)と、第2AP1y(
図1中でハッチングが付されていないAP1)とを含んでいる。「AP1」は、第1AP1x及び第2AP1yの総称である。
【0021】
第1AP1xは、自機の位置を取得しており、且つその位置に対応するチャンネルリストをAFCシステム9から取得しているアクセスポイントである。
【0022】
第2AP1yは、自機の位置を取得しておらず、且つチャンネルリストをAFCシステム9から取得していないアクセスポイントである。第2AP1yは、例えばユーザによって持ち運ばれ、持ち運ばれた先で使用される。
【0023】
AFCシステム9は、位置とチャンネルリストを互いに関連付けたデータベースを備えており、AP1からの要求に応じて、AP1の位置に対応するチャンネルリストを提供する。チャンネルリストは、使用可能チャンネルのリストであってもよいし、使用禁止チャンネルのリストであってもよい。使用可能チャンネルのリストにおいては、チャンネル毎に電波の出力の制限が付されていてもよい。
【0024】
図2は、AP1の構成例を示すブロック図である。AP1は、制御部10、無線通信部2、及び有線通信部3を備えている。
【0025】
制御部10は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ、及び入出力インターフェース等を含むコンピュータである。制御部10のCPUは、ROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行する。
【0026】
プログラムは、例えば光ディスク又はメモリカード等の情報記憶媒体を介して供給されてもよいし、例えばインターネット又はLAN等の通信ネットワークを介して供給されてもよい。
【0027】
無線通信部2は、無線LANの通信方式により無線通信を行う。有線通信部3は、不図示の有線LANに有線接続されている。制御部10は、無線通信部2に接続された無線端末と、有線通信部3に接続された有線LANとをブリッジする。
【0028】
図3は、第1AP1xの制御部10の機能構成例を示すブロック図である。制御部10は、位置取得部11、リスト取得部12、チャンネル決定部13、及びリスト記憶部14を備えている。これらの機能部は、制御部10のCPUがROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行することにより実現される。
【0029】
位置取得部11は、第1AP1xの位置データを取得する。第1AP1xの位置データは、例えばユーザにより入力されてもよいし、第1AP1xの近傍にあるGNSS端末から取得されてもよい。また、第1AP1xがGNSSセンサを内蔵してもよい。
【0030】
リスト取得部12は、位置取得部11により取得された第1AP1aの位置データを利用して、第1AP1aの位置データに対応するチャンネルリストをAFCシステム9から取得する。チャンネル決定部13は、リスト取得部12により取得されたチャンネルリストに基づいて、無線通信部2が使用する使用チャンネルを決定する。
【0031】
チャンネルリストが使用可能チャンネルのリストである場合、チャンネル決定部13は、使用可能チャンネルの中から使用チャンネルを選択する。また、チャンネルリストが使用禁止チャンネルのリストである場合、チャンネル決定部13は、使用禁止チャンネルと重ならないように使用チャンネルを選択する。
【0032】
リスト記憶部14は、リスト取得部12により取得されたチャンネルリストを制御部10のメモリに記憶する。また、リスト記憶部14は、第2AP1yからの要求に応じて第2AP1yにチャンネルリストを提供する。
【0033】
図4は、第2AP1yの制御部10の機能構成例を示すブロック図である。制御部10は、識別データ取得部15、リスト取得部16、及びチャンネル決定部13を備えている。これらの機能部は、制御部10のCPUがROM又は不揮発性メモリからRAMにロードされたプログラムに従って情報処理を実行することにより実現される。
【0034】
識別データ取得部15は、第1AP1xから受信したビーコン等の電波に含まれる、第1AP1xのMACアドレス等の識別データを取得する。
【0035】
リスト取得部16は、識別データ取得部15により取得された第1AP1xの識別データを利用して、第1AP1xからチャンネルリストを取得する。
【0036】
チャンネル決定部13は、リスト取得部16により取得されたチャンネルリストに基づいて、無線通信部2が使用する使用チャンネルを決定する。
【0037】
図5は、AP制御システム100において実現される、AP1の制御方法の手順例を示すフロー図である。AP1の制御部10は、同図に示す情報処理をプログラムに従って実行する。
【0038】
図5の左半部に示すように、まず、第1AP1aの制御部10は、第1AP1aの位置データを取得する(S11、位置取得部11としての処理)。第1AP1xの位置データは、例えばユーザにより入力されてもよいし、第1AP1xの近傍にあるGNSS端末から取得されてもよい。
【0039】
次に、第1AP1aの制御部10は、第1AP1aの位置データを含むリスト取得リクエストをAFCシステム9に送信し、AFCシステム9から第1AP1aの位置データに対応するチャンネルリストを取得する(S12、リスト取得部12としての処理)。
【0040】
次に、第1AP1aの制御部10は、取得したチャンネルリストに基づいて、無線通信部2が使用する使用チャンネルを決定する(S13、チャンネル決定部13としての処理)。また、第1AP1aの制御部10は、使用チャンネルにおける使用電波強度をさらに決定してもよい。
【0041】
第2AP1yの制御部10は、例えば持ち運ばれた先で使用されるときに、以下に説明する一連の処理を実行する。
【0042】
図5の右半部に示すように、第2AP1yの制御部10は、第1AP1xからのビーコン等の電波を検知した場合に(S21:YES)、第1AP1xからのビーコン等の電波に含まれる、第1AP1xの識別データを取得する(S22、識別データ取得部15としての処理)。
【0043】
次に、第2AP1yの制御部10は、第1AP1xにチャンネルリストを要求し、第1AP1xからチャンネルリストを取得する(S23,S24、リスト取得部16としての処理)。第1AP1xの制御部10は、第2AP1yからの要求に応じて第2AP1yにチャンネルリストを提供する(S14)。
【0044】
チャンネルリストの要求は、第1AP1xから受信したビーコン等の電波に含まれる第1AP1xのMACアドレス等の識別データを利用して行われる。例えば、第2AP1yの制御部10が、第1AP1aから受信したビーコンに含まれるMACアドレスから第1AP1aのIPアドレスを特定して、第1AP1aにチャンネルリストを要求する。MACアドレスとIPアドレスの対応関係は、例えば管理サーバ等から取得される。
【0045】
このとき、第2AP1yの制御部10は、相手が第1AP1xであること、すなわちリスト記憶部14に位置に応じたチャンネルリストが記憶されたアクセスポイントであることを確認してもよい。すなわち、第2AP1yの制御部10は、相手が第1AP1xであれば、第1AP1xからチャンネルリストを取得し、相手が第1AP1xでなければ、チャンネルリストを取得しない。
【0046】
次に、第2AP1yの制御部10は、取得したチャンネルリストに基づいて、無線通信部2が使用する使用チャンネルを決定する(S25、チャンネル決定部13としての処理)。また、第2AP1bの制御部10は、使用チャンネルにおける使用電波強度をさらに決定してもよい。
【0047】
なお、
図1に示すように第2AP1yの周囲に複数の第1AP1xが存在する場合には、第2AP1yの制御部10は、複数の第1AP1xのそれぞれからチャンネルリストを取得して(S21-S24)、取得した複数のチャンネルリストに基づいて使用チャンネルを決定する(S25)。
【0048】
以上に説明した実施形態によれば、第2AP1yは、自機の位置を取得し、且つその位置に対応するチャンネルリストをAFCシステム9から取得する手順を経ることなく、周囲の第1AP1xからチャンネルリストを取得するので、使用チャンネルの設定の容易化を図ることが可能となる。
【0049】
以下、変形例について説明する。
図6は、AP制御システム100の構成例を示すブロック図である。
図7は、AP1の制御方法の手順例を示すフロー図である。上記実施形態と重複する構成又は手順については、同番号を付すことで詳細な説明を省略することがある。
【0050】
本変形例において、管理サーバ4は、
図8に示すようなアクセスポイントとチャンネルリストを互いに関連付けたデータベースを備えている。
【0051】
図6及び
図7に示すように、第1AP1aの制御部10は、位置を取得し、位置に応じたチャンネルリストを取得し、使用チャンネルを決定すると(S11-S13)、取得したチャンネルリストを管理サーバ4に提供する(S14)。
【0052】
管理サーバ4は、第1AP1aからチャンネルリストが提供されると、提供されたチャンネルリストを第1AP1aの識別データと関連付けてデータベースに登録する(S31)。
【0053】
第2AP1yの制御部10は、第1AP1xからの電波を検知した場合に(S21:YES)、第1AP1xの識別データを取得し、管理サーバ4に第1AP1xのチャンネルリストを要求し、管理サーバ4から第1AP1xのチャンネルリストを取得する(S22-S24)。
【0054】
管理サーバ4は、第2AP1yからチャンネルリストの要求を受付ると(S32:YES)、第1AP1xの識別データに対応するチャンネルリストをデータベースから取出して、第2AP1yに提供する(S33)。
【0055】
その後、第2AP1yの制御部10は、取得したチャンネルリストに基づいて、無線通信部2が使用する使用チャンネルを決定する(S25)。
【0056】
なお、
図6に示すように第2AP1yの周囲に複数の第1AP1xが存在する場合には、第2AP1yの制御部10は、複数の第1AP1xのそれぞれのチャンネルリストを管理サーバ4から取得し(S21-S24)、取得した複数のチャンネルリストに基づいて使用チャンネルを決定する(S25)。
【0057】
以上に説明した変形例によれば、第2AP1yは、自機の位置を取得し、且つその位置に対応するチャンネルリストをAFCシステム9から取得する手順を経ることなく、周囲の第1AP1xのチャンネルリストを管理サーバ4から取得するので、使用チャンネルの設定の容易化を図ることが可能となる。
【0058】
以下、第2変形例について説明する。
図9は、AP1の制御方法の手順例を示すフロー図である。上記実施形態と重複する構成又は手順については、同番号を付すことで詳細な説明を省略することがある。
【0059】
第2変形例において、第1AP1xは、第2AP1yの位置を利用して、第2AP1yのためにチャンネルリストを代理取得する。
【0060】
図9に示すように、第2AP1yの制御部10は、第2AP1yの位置データを取得する(S26)。第2AP1yの位置データは、例えばユーザにより入力されてもよいし、第2AP1yの近傍にあるGNSS端末から取得されてもよい。
【0061】
次に、第2AP1yの制御部10は、取得された第2AP1yの位置データを第1AP1xに提供する(S27、位置送信部としての処理)。
【0062】
第1AP1aの制御部10は、第2AP1yから第2AP1yの位置データを取得すると(位置取得部としての処理)、第2AP1yの位置データを含むリスト取得リクエストをAFCシステム9に送信し、AFCシステム9から第2AP1yの位置データに対応するチャンネルリストを取得する(S12)。
【0063】
次に、第1AP1xの制御部10は、第2AP1yの位置データに対応するチャンネルリストを、第2AP1yに提供する(S14)。
【0064】
第2AP1yの制御部10は、第1AP1xからチャンネルリストを取得し(S24、リスト取得部としての処理)、取得したチャンネルリストに基づいて、無線通信部2が使用する使用チャンネルを決定する(S25、チャンネル決定部としての処理)。
【0065】
以上に説明した第2変形例によれば、第2AP1yは、自機の位置を第1AP1xに提供して、第2AP1yの位置に応じたチャンネルリストを第1AP1xに代理取得させるので、使用チャンネルの設定の容易化を図ることが可能となる。
【0066】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が当業者にとって可能であることはもちろんである。
【0067】
以下、本発明の代表的な実施形態を列挙する。
【0068】
(1)
アクセスポイントであって、
前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、前記アクセスポイント及び前記別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、
前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、
を備えるアクセスポイント。
【0069】
(2)
前記別のアクセスポイントに前記アクセスポイントの位置データを送信する位置送信部をさらに備え、
前記リスト取得部は、前記別のアクセスポイントにより前記位置データに応じてデータベースから取得された前記チャンネルリストを取得する、
(1)に記載のアクセスポイント。
【0070】
(3)
前記リスト取得部は、前記別のアクセスポイントの記憶部に前記別のアクセスポイントの位置に応じた前記チャンネルリストが記憶されている場合に、前記別のアクセスポイントから前記チャンネルリストを取得する、
(1)に記載のアクセスポイント。
【0071】
(4)
前記チャンネル決定部は、複数の前記別のアクセスポイントから取得された複数の前記チャンネルリストに基づいて、前記使用チャンネルを決定する、
(1)ないし(3)の何れかに記載のアクセスポイント。
【0072】
(5)
前記チャンネル決定部は、前記別のアクセスポイントが使用するチャンネルを特定し、前記別のアクセスポイントが使用するチャンネルとは異なるチャンネルを前記使用チャンネルとして決定する、
(1)ないし(4)の何れかに記載のアクセスポイント。
【0073】
(6)
アクセスポイントであって、
前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントの位置データを取得する位置取得部と、
位置とチャンネルを互いに関連付けたデータベースから、前記位置データに対応するチャンネルリストを取得するリスト取得部と、
前記チャンネルリストを前記別のアクセスポイントへ送信するリスト送信部と、
を備えるアクセスポイント。
【0074】
(7)
第1アクセスポイントと、
第2アクセスポイントであって、
前記第1アクセスポイントから、前記第1アクセスポイント及び前記第2アクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得するリスト取得部と、
前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定するチャンネル決定部と、
を備える第2アクセスポイントと、
を備えるアクセスポイント制御システム。
【0075】
(8)
アクセスポイントのコンピュータに、
前記アクセスポイントとは別のアクセスポイントから、前記アクセスポイント及び前記別のアクセスポイントの少なくとも一方の位置に応じたチャンネルリストを取得すること、及び、
前記チャンネルリストに基づいて、使用チャンネルを決定すること、
を実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0076】
1 アクセスポイント、2 無線通信部、3 有線通信部、4 管理サーバ、9 AFCシステム、10 制御部、11 位置取得部、12 リスト取得部、13チャンネル設定部、14 リスト記憶部、15 識別データ取得部、16 リスト取得部