IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大和ハウス工業株式会社の特許一覧

特開2024-60473バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法
<>
  • 特開-バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法 図1
  • 特開-バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法 図2
  • 特開-バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法 図3
  • 特開-バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060473
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 25/00 20060101AFI20240424BHJP
   E04B 1/00 20060101ALI20240424BHJP
   E04G 21/14 20060101ALI20240424BHJP
   E04G 13/06 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
E04G25/00 B
E04B1/00 501N
E04G21/14
E04G13/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167864
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福田 博之
(72)【発明者】
【氏名】森嶌 克巳
【テーマコード(参考)】
2E150
2E174
【Fターム(参考)】
2E150HB01
2E150HB21
2E150JA11
2E150JC04
2E150JD06
2E150JE03
2E174AA03
2E174BA02
2E174DA07
2E174DA17
2E174DA32
(57)【要約】
【課題】効率よく、バルコニーを設置することができる。
【解決手段】躯体に配置された鉄骨に支持されたスラブに連結され、躯体の外側に配置されたバルコニー施工時構造であって、スラブに連結され、筐体の外側に突出したバルコニー床面と、バルコニーの先端部となる鼻先部と、鼻先部とバルコニー床面を連結する鉄筋と、バルコニー床面と鼻先部の底面と接触する型枠と、鉄骨に連結し、型枠を支持する支持部と、鼻先部の下階の鼻先部の上面に支持され、支持部を下面から支持する支保工と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
躯体に配置された鉄骨に支持されたスラブに連結され、躯体の外側に配置されたバルコニー施工時構造であって、
前記スラブに連結され、筐体の外側に突出したバルコニー床面と、
前記バルコニーの先端部となる鼻先部と、
前記鼻先部と前記バルコニー床面を連結する鉄筋と、
前記バルコニー床面と前記鼻先部の底面と接触する型枠と、
前記鉄骨に連結し、型枠を支持する支持部と、
前記鼻先部の下階の鼻先部の上面に支持され、前記支持部を下面から支持する支保工と、
を有するバルコニー施工時構造。
【請求項2】
前記鼻先部は、鉛直方向上側の面及び鉛直方向下側の面のそれぞれに支保工を直接または間接で固定可能な平坦面を有する請求項1に記載のバルコニー施工時構造。
【請求項3】
前記バルコニー床面は、前記躯体の前記大梁の上面に配置された構造体床スラブと一体で形成されたコンクリートである請求項1に記載のバルコニー施工時構造。
【請求項4】
鉄骨の大梁からバルコニーの下面となる面を支持する支持部を固定するステップと、
下階の鼻先部から鉛直方向に延び、バルコニーを設置する位置の下面に上端が配置される支保工を設置するステップと、
前記支保工の鉛直方向上側の端部及び前記支持部の上面に、バルコニーの型枠と当該型枠の上面に配置された鼻先部を設置するステップと、
前記型枠にコンクリートを打設するステップと、を含むバルコニー施工方法。
【請求項5】
前記支持部は、前記型枠を支持するX方向水平材と、前記X方向水平材と前記大梁とを連結する受け部とを、有し、
前記受け部は、ボルト締結で前記大梁に連結される請求項4に記載のバルコニー施工方法。
【請求項6】
前記枠にコンクリートを打設するステップは、鉛直方向に配置された異なる階の複数の型枠に同時にコンクリートを打設する請求項4に記載のバルコニー施工方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
躯体にバルコニーを設置する方法として、特許文献1には、予めプレキャストバルコニーの床版を製作して、現地で設置するプレキャストバルコニーを用いた工法が記載されている。特許文献1には、躯体の床に定着するスラブ筋を側面から突出させたプレキャストのバルコニー床を製作する工程と、躯体におけるバルコニー床設置面に沿って配置されている梁と直交する方向に片持ち梁を突設させる工程と、プレキャストバルコニーを片持ち梁に架設する工程と、プレキャストバルコニー床を架設した後、躯体の床を構成するコンクリートを打設してプレキャストバルコニー床と躯体の床とを一体化する工程と、を有するバルコニー床のプレキャスト施工方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-176479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プレキャストバルコニーを用いることで、現地で打設するコンクリートを減少させることができる。複数回の床面を同時に打設することができ、工期を短縮することができる。しかしながら、プレキャストバルコニーであるため、現地まで、作成したバルコニー床版を搬送し、また、躯体に設置する必要がある。
【0005】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、効率よく、バルコニー施工することができるバルコニー施工時構造及びバルコニー施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のバルコニー施工時構造は、躯体に配置された鉄骨に支持されたスラブに連結され、躯体の外側に配置されたバルコニー施工時構造であって、前記スラブに連結され、筐体の外側に突出したバルコニー床面と、前記バルコニーの先端部となる鼻先部と、前記鼻先部と前記バルコニー床面を連結する鉄筋と、前記バルコニー床面と前記鼻先部の底面と接触する型枠と、前記鉄骨に連結し、型枠を支持する支持部と、前記鼻先部の下階の鼻先部の上面に支持され、前記支持部を下面から支持する支保工と、を有する。
【0007】
上記の目的を達成するため、本開示の一態様のバルコニー施工方法は、鉄骨の大梁からバルコニーの下面となる面を支持する支持部を固定するステップと、下階の鼻先部から鉛直方向に延び、バルコニーを設置する位置の下面に上端が配置される支保工を設置するステップと、前記支保工の鉛直方向上側の端部及び前記支持部の上面に、バルコニーの型枠と当該型枠の上面に配置された鼻先部を設置するステップと、前記型枠にコンクリートを打設するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、効率よく、バルコニー施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態のバルコニー構造を含む建築物の断面図である。
図2図2は、実施形態の鼻先部の構造を示す断面図である。
図3図3は、バルコニー施工方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図4図4は、バルコニー施工方法の一例を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0011】
(実施形態)
図1は、実施形態のバルコニー構造の断面図である。本実施形態のバルコニー構造1は、建築物の一部の構造である。複数のバルコニー構造1は、躯体200側の外周に設置される。躯体の外側と内側とを結ぶ方向をX方向という。X方向に直交し、躯体に向かって左右方向をY方向という。X方向及びY方向に直交し、上下方向をZ方向とする。
【0012】
躯体200は、各階の居住部の床が構造スラブ201によって構成されている。構造スラブ201は、大梁209によって支持される。構造スラブ201は、躯体200の施工現場においてコンクリート打設される。構造スラブ201は、打設する領域の外縁(底面及び側面)に枠を設置し、鉄筋を配置し、コンクリートを流し込むことで打設できる。構造スラブ201は、鉄筋が配置された構造として、配置されていない構造としてもよい。
【0013】
大梁209は、構造スラブ(床面)201より下方に配置されている。大梁209は、H鋼等の鉄骨である。大梁209は、構造スラブ201を下方から支持する。大梁209は、バルコニー構造1の設置階の外壁202、及び、バルコニー構造1の設置階より下階の外壁203より内側に配置されている。躯体200は、外壁202、203よりも内側にも大梁209が配置される。構造スラブ201は、躯体200の大梁209の上面に打設され、各階の床面となる。構造スラブ201は、大梁209の周囲に鉄筋を配置し、大梁209の周りにも打設してもよい。
【0014】
<バルコニー構造>
次に、図1に加え、図2を用いて、躯体200の外周、つまり躯体200の外壁202の外側に突出して設置されるバルコニー構造1について説明する。図2は、実施形態の鼻先部の構造を示す断面図である。
【0015】
バルコニー構造1は、Z方向において、構造スラブ201で形成される床面と同じ高さに床面が形成される。バルコニー構造1は、X方向において、外壁202の外側に突出している。バルコニー構造1は、Y方向に延びて配置される。バルコニー構造1は、バルコニー構造1が配置される躯体200の階の床面として打設された現場打設コンクリートである構造スラブ201によって、躯体200と一体化される。バルコニー構造1は、バルコニー床スラブ(ベランダ床面)11と、鼻先部12と、を有する。
【0016】
バルコニー床スラブ11は、バルコニー構造1の床となる。バルコニー床スラブ11は、コンクリートスラブである。バルコニー床スラブ11は、XY平面と平行な平面形状に形成されている。バルコニー床スラブ11は、構造スラブ201と同時に現場で打設される。なお、バルコニー床スラブ11は、構造スラブ201を打設した後に打設してもよい。
【0017】
鼻先部12は、バルコニー床スラブ11の躯体200から離れた側の端部に配置される。鼻先部12は、躯体200に設置される前に、工場などで製作され、現場に運び込まれる。つまり、鼻先部12は、プレキャストコンクリートである。鼻先部12は、図2に示すように、本体40と、鉄筋42と、を有する。
【0018】
本体40は、ベランダ構造1の先端側の構造物である。本体40は、コンクリートで製造される。本体40は、上面に溝44が形成される。溝44は、ベランダ構造1の排水溝となる凹部である。溝44は、Y方向に延在して形成される。本体40は、鉛直方向上側の面に平坦面46、鉛直方向下側の面に平坦面48を有する。平坦面46は、製造時に上の階の鼻先部12を支持する支保工が固定される面である。平坦面48は、製造時に上下の階の鼻先部12を支持する支保工が支持部を介して固定される面である。また、平坦面46は、手摺が固定される面である。平坦面46、平坦面48は、支保工の先端を直接または間接的に固定できる平坦面であればよく、水平に対して傾斜していてもよい。
【0019】
鉄筋42は、本体40に一部が埋められており、本体40と構造として一体化している。鉄筋42は、本体40のバルコニー床スラブ11と接する面から突出している。鉄筋42は、本体40から突出している部分が、バルコニー床スラブ11に埋められている。鉄筋42は、プレキャストで本体40と一体に形成され、現場で打設されるバルコニー床スラブ11に埋められることで、本体40とバルコニー床スラブ11を構造として一体化させる。
【0020】
次に、図3及び図4を用いて、躯体200に対してバルコニー構造1を設置するバルコニー施工方法について説明する。図3は、バルコニー施工方法の一例を説明するためのフローチャートである。図4は、バルコニー施工方法の一例を説明するための説明図である。図4は、上側のバルコニー構造が施行時のバルコニー構造(バルコニー施工時構造)であり、下側のバルコニーがコンクリートを打設した後のバルコニー構造を示している。バルコニー施工時構造は、施工したバルコニー構造と施工時にバルコニー構造を支持する各種構造物を含む。図3に示すバルコニー施工方法は、建築物を建設する現場で作業員が各種機器を使用して実行する。鼻先部12は、予め工場で製造され、現場に搬送される。以下、作業員による作業として説明する。なお、各種作業は、作業用ロボットが自動で行ってもよい。躯体200へのバルコニー構造1の設置は、種々のタイミングで実行することができるが、大梁209を設置し、大梁209に構造スラブ201を打設する際に、バルコニー構造1を設置することが好ましい。これにより、躯体200の床面と同時にバルコニー構造のコンクリートを打設することができる。
【0021】
作業員は、大梁に支持部を設置する(ステップS12)。具体的には、図4に示すように、外壁に隣接する大梁209に支持部62を固定する。支持部62は、バルコニー構造1のバルコニー床スラブ11を打設するための型枠を支持する構造物である。支持部62は、大梁209から離れる方向に突出した片持ち梁である。支持部62は、バルコニー床スラブ11の荷重を支持できる強度を有する。支持部62は、X方向水平材66と、Y方向水平材67と、受け部68と、X方向水平材66は、バルコニーの床面となる領域に沿って延び、片持ち梁となる棒状、または板状の構造物である。Y方向水平材67は、X方向水平材66の上面に配置される。Y方向水平材67は、鉛直方向上側の面で、鼻先部と型枠の底面を支持する。Y方向水平材67は、鉛直方向上側の面の向きや高さを調整する機構を備え、鼻先部と型枠を水平に支持する。受け部68は、X方向水平材66を大梁209に対して固定する機構である。受け部68は、X方向水平材66と大梁209にボルト等で締結される。受け部68は、X方向水平材66の水平方向の面と大梁209の鉛直方方向の面のそれぞれに面で接触する部分を備え、X方向水平材66の荷重を大梁209に伝達する。つまり、受け部68は、水平方向の面でX方向水平材66を支持し、鉛直方向に延びる面で大梁209に連結される。受け部68は、水平方向の面と、鉛直方向に延びる面とを連結し補強する機構を備えることで、バルコニーの荷重を支えることができる。
【0022】
作業員は、下階の鼻先部に支保工を設置する(ステップS14)。具体的には、図4に示すように、下階の鼻先部から、バルコニーを設置する位置の下面となる位置まで鉛直方向上側に先端部が延びた支保工を設置する。支保工60は、棒状の部材である。支保工60は、鉛直方向に沿って配置し、両端が平坦な面(鼻先部または支持部62)と接触することで、鉛直方向下側の端部を支点とし、鉛直方向上側の端部の部材を支持する。支保工60は、鉛直方向上側の面が、施行する階の支持部62の底面と接する。作業員は、地面または1つ下の階の鼻先部12に支保工60の鉛直方向下側の面を接触させて支保工60を設置する。
【0023】
作業員は、バルコニーの型枠と鼻先部を設置する。(ステップS16)。具体的には、バルコニーの型枠65の上に鼻先部12を配置する。鼻先部12を支持するバルコニー型枠65は、大梁209に固定された支持部62に支持される。バルコニーの型枠65は、バルコニースラブ11の打設時に枠となる部材である。型枠65は、バルコニースラブ11の床の一部となる面に配置される板状の部材である。型枠65は、鼻先部12を支持する。また、作業員は、バルコニーの型枠65よりも躯体側の部分に、バルコニーの一部となる型枠64を配置する。バルコニーの一部となる領域に配置された型枠64は、支持部62のX方向水平材66に複数のY方向水平材67を介して支持される。これにより、型枠64、65のコンクリートを流し込む領域の躯体200の外側の側面は、鼻先部12の躯体側200側の端面となる。つまり鼻先部12が型枠65の一部となる。型枠65の底面は、支持部62で支持される。作業員は、各階に対して、ステップS12からステップS16の処理を行うことで、鼻先12は、支保工に挟まれた状態で支持される。鼻先部12は、上下階のそれぞれの鼻先部12と接触する支保工60で挟まれることで、所定の位置に支持される。作業員は、支保工または鼻先部を、周囲の部材、例えば支持部62に仮固定して、鼻先部が支保工に支持される構造を構築してもよい。型枠65は、支保工60と支持部62で支持される。これにより、鼻先部12と型枠65は、鉛直方向下側の支保工と、大梁209に連結された支持部62によって支持され、荷重を大梁と支保工で支えることができる。
【0024】
作業員は、バルコニー以外の型枠を設置する(ステップS18)。型枠64は、バルコニーを設置する階で、バルコニー以外にコンクリートを打設する領域の底面と側面となる。型枠64は、複数の板状の部材を組み合わせて、コンクリートを打設する領域の外縁を覆う。図4に示す例では、構造スラブ201も同時に打設するため、躯体200の内部に側面となる枠が設置されない。構造スラブ201の底面に対応する位置に型枠64の底面の板が配置される。なお、バルコニー以外の型枠は、バルコニーの型枠64を設置する前に設置してもよい。
【0025】
作業員は、コンクリートを打設する(ステップS20)。図4に示すように、鼻先部12を一部とした型枠64、65にコンクリートを打設し、バルコニー床スラブ11と、構造スラブ201のコンクリートを形成する。作業員は、複数の階に型枠を設置し、同時にコンクリートを打設することもできる。
【0026】
作業員は、支保工を取り外す(ステップS22)。作業員は、打設したコンクリートの養生期間の終了後、支保工を取り外す。また、作業員は、型枠及び支持部を取り外す(ステップS24)。作業員は、打設したコンクリートの養生期間の終了後、型枠及び支持部を取り外す。
【0027】
作業員は、その後、手摺等、バルコニー構造の部材を鼻先部12、バルコニー床スラブ11の必要な位置に取り付ける。
【0028】
バルコニー構造1の施工時の構造体であるバルコニー施工時構造は、事前に製造した鼻先部12を備え、鼻先部12を支持部62と支保工60とで支持することで、バルコニー構造のコンクリートの打設時に、鼻先部12を枠の一部として、使用することができる。これにより、バルコニー構造の設置時に形成する枠を簡単にすることができる。また、事前に作成した鼻先部12を用いることで、各階の鼻先部で支保工を支持することができる。これにより、下の階のバルコニー構造を設置していない状態でも、枠を設置することができ、複数の階のバルコニー構造を同時に設置することができる。つまり、複数回のコンクリートを同時に打設することができ、工期を短縮することができる。これにより、バルコニーを効率よく施工することができる。
【0029】
また、プレキャスト部材を鼻先部12のみとし、バルコニー床スラブ11を、現場で打設することで、事前に製造する部材を小さくすることができ、搬送を簡単にすることができ、また、現場での設置も簡単にすることができる。
【0030】
また、鼻先部12に平坦面46、48を設けることで、支保工60での支持を安定させることができ、支保工60を設置しやすくできる。
【0031】
バルコニー施工時構造は、支持部62を大梁209に設置の受け部68で固定することで、バルコニー床スラブ11の荷重を大梁209で受けることができる。これにより、コンクリートを打設するための枠を支持する構造を地上から設けずに、荷重を安定して受けることができる。
【0032】
上記した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものを含む。さらに、上記した構成は適宜組み合わせが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において構成の種々の省略、置換または変更が可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 バルコニー構造
11バルコニー床スラブ(ベランダ床面)
12 鼻先部
40 本体
42 鉄筋
44 溝部
46 平坦面
48 平坦面
60 支保工
62 支持部
64、65 型枠
66 X方向水平材
67 Y方向水平材
68 受け部
200 躯体
201 構造スラブ
202 外壁
203 外壁
209 大梁
図1
図2
図3
図4