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特開2024-60530吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法
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  • 特開-吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法 図1
  • 特開-吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法 図2
  • 特開-吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060530
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/10 20060101AFI20240424BHJP
   E04G 21/02 20060101ALI20240424BHJP
   E04G 23/02 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
E04G21/10 Z
E04G21/02 103B
E04G23/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167969
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】504464173
【氏名又は名称】株式会社 南組
(74)【代理人】
【識別番号】100145078
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】南 修
【テーマコード(参考)】
2E172
2E176
【Fターム(参考)】
2E172AA06
2E172DB05
2E172DC00
2E172GB06
2E176AA02
2E176BB01
2E176BB05
(57)【要約】
【課題】構造物の壁面に少繊維質モルタルを吹付けてモルタル層を効率よく形成する作業を踏まえ、形成した定着性の弱いモルタル層を壁面に確実に定着させるモルタル層の定着化装置及びその定着化方法を提供する。
【解決手段】構造物の壁面に対向して基盤に配置する基台と、前記基台に下端側が枢支され、前記壁面に吹付け形成したモルタル層に向けて傾動可能な傾動支持体と、前記傾動支持体に設けられた昇降機構と、前記昇降機構により昇降し、差込み刃を振動させて前記モルタル層に前記差込み刃の刃先を差込む差込み刃振動機構とを備える吹付けモルタル層の定着化装置である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の壁面に対向して基盤に配置する基台と、
前記基台に下端側が枢支され、前記壁面に吹付け形成したモルタル層に向けて傾動可能な傾動支持体と、
前記傾動支持体に設けられた昇降機構と、
前記昇降機構により昇降し、差込み刃を振動させて前記モルタル層に前記差込み刃の刃先を差込む差込み刃振動機構と
を備える
吹付けモルタル層の定着化装置。
【請求項2】
前記差込み刃振動機構は、
前記昇降支持体に搭載した駆動源と、
前記駆動源により駆動される振動基板と、
前記振動基板に設けられ、前記刃先を前記モルタル層に対して差込む差込み刃と
により構成されている
請求項1記載の吹付けモルタル層の定着化装置。
【請求項3】
前記差込み刃は、前記モルタル層に対して約45度下向きに傾斜した状態で差し込まれる
請求項3記載の吹付けモルタル層の定着化装置。
【請求項4】
前記差込み刃振動機構は、前記差込み刃の差込み力を0.584kgに設定してある
請求項1記載の吹付けモルタル層の定着化装置。
【請求項5】
前記差込み刃振動機構は、前記差込み刃を毎分50~150回の範囲で振動させる
請求項1記載の吹付けモルタル層の定着化装置。
【請求項6】
前記基台は、前記モルタル層に対して進退可能、更に横移動可能に構成してある
請求項1記載の吹付けモルタル層の定着化装置。
【請求項7】
基台を構造物の壁面に対向して基盤に配置し、
前記基台に下端側が枢支された傾動支持体を前記壁面に吹付け形成したモルタル層に向けて傾動させ、
前記傾動支持体に設けられた昇降機構により昇降する差込み刃振動機構で差込み刃を振動させて前記モルタル層に前記差込み刃の刃先を差込む
吹付けモルタル層の定着化方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば堤防、用水路等の構造物の壁面の補修や補強のために吹付けて形成したモルタル層を差込み刃により壁面に確実に定着させる吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンクリート製構造物の壁面は、例えば経年劣化により、或いは災害を原因として損傷することから、補強、補修のために壁面にモルタルを吹き付けてモルタル層で被覆することが行われている。
【0003】
そして、例えば構造物の用水路では壁面が数kmの長さがあることから、モルタル層を被覆する作業の効率を上げるために近年はモルタル自動吹付け機を用いている。モルタル自動吹付け機は上下方向に移動可能なノズルからモルタルを壁面に吹付けることによりモルタル層を効率よく形成するものである。
【0004】
ところで、壁面に吹付けるモルタルは、セメントと水を混ぜてペースト状にしたセメントペーストと砂を主たる材料として構成されている。さらにそのモルタルに、定着性の強化を目的に有機物、例えば繊維質材料を多く混合する種類がある。そして、繊維質材料の混合割合を多くしたモルタル(以下、多繊維質モルタルと称する。)は、繊維が絡み合うので強度性が高く壁面に対する定着性が強いという利点がある。
【0005】
繊維質モルタルは流動性が低いことから、混錬に時間が掛る、モルタル自動吹付け機を用いる場合ノズルに対する流動抵抗から吹付け作業に時間と駆動源のエネルギーを要する、という問題がある。
【0006】
一方、繊維質材料の混合割合が少ないモルタル(以下、少繊維質モルタルと称する。)は、モルタルの混錬に要する時間、駆動エネルギー量は少なく、面積の広い壁面に吹付け形成する作業も容易に効率的に行うことが出来る利点がある。しかし、モルタルと繊維質材料の絡みが弱いので壁面に対するモルタル層の定着性が弱いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】見出せず。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このため、長さのある、或いは面積の広い壁面をモルタル層で被覆する作業を効率的に行うためには、モルタル自動吹付け機により少繊維質モルタルを吹付けてモルタル層を形成する作業方法が求められる。しかし、少繊維質モルタルを吹付けて形成したモルタル層を壁面に確実に定着化する技術が未解決の課題として今日に至っている。
【0009】
本発明は上述した従来技術の未解決の問題点に鑑みなされたもので、構造物の壁面に少繊維質モルタルを吹付けてモルタル層を効率よく形成する作業を踏まえ、形成した定着性の弱いモルタル層を壁面に確実に定着させることができる吹付けモルタル層の定着化装置及びその定着化方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上述した課題を解決するために構成した請求項1に係る本発明は、構造物の壁面に対向して基盤に配置する基台と、前記基台に下端側が枢支され、前記壁面に吹付け形成したモルタル層に向けて傾動可能な傾動支持体と、前記傾動支持体に設けられた昇降機構と、前記昇降機構により昇降し、差込み刃を振動させて前記モルタル層に前記差込み刃の刃先を差込む差込み刃振動機構とを備える吹付けモルタル層の定着化装置である。
(2)前記差込み刃振動機構は、前記昇降支持体に搭載した振動部と、前記振動部により駆動される振動基板と、前記振動基板に設けられ、前記刃先を前記モルタル層に対して直角に差込む差込み刃とにより構成するとよい。
(3)差込み刃は、モルタル層に対して約45度下向きに傾斜した状態で差し込まれるとよい。
(4)前記差込み刃振動機構は、前記差込み刃の差込み力を0.584kgに設定するとよい。
(5)前記差込み刃振動機構は、前記差込み刃を毎分50~150回の範囲で振動させるとよい。
(6)前記基台は、前記モルタル層に対して進退可能、更に横移動可能に構成するとよい。
(7)請求項7に係る本発明は、基台を構造物の壁面に対向して基盤に配置し、前記基台に下端側が枢支された傾動支持体を前記壁面に吹付け形成したモルタル層に向けて傾動させ、前記傾動支持体に設けられた昇降機構により昇降する差込み刃振動機構で差込み刃を振動させて前記モルタル層に前記差込み刃の刃先を差込む吹付けモルタル層の定着化方法である。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上述の如く構成したから、下記の諸効果を奏する。
(1)差込み刃を振動させてモルタル層に刃先を差込むことで、モルタル層を壁面に向かって押込むようにしたから、吹付け形成したモルタル層を壁面に確実に定着化させることができる。
(2)差込み刃の振動によりモルタル層内のセメントペーストを表面に浮き出させることにより、モルタル層の表面を平滑にしてきれいに仕上げることができる。
(3)前記差込み刃は、モルタル層に対して約45度下向きに傾斜した状態で差し込まれて振動するから、壁面に対してモルタル層を確実に定着化することができる。
(4)差込み刃振動機構は、差込み刃の差込み力を0.584kgに設定することにより、壁面に対して吹付けモルタル層を確実に、効率的に定着化することができる。
(5)差込み刃は、モルタルに配合する繊維質材料の配合量を勘案して毎分50~150回の範囲で振動することにより、壁面に吹付けモルタル層を確実に、効率的に定着化することができる。
(6)基台は壁面に対して進退可能、更には横移動可能に構成することにより、高さのある壁面、また長さのある壁面に吹付け形成したモルタル層に対して定着化作業を効率的に行い、また確実に定着化することができる。
(7)差込み刃振動機構は傾動支持体に昇降可能に設けたから、作業員の高所作業を不要にできるので作業の安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る吹付けモルタル層の定着化装置の側面図である。
図2図2Aは定着化装置における差込み刃振動機構および昇降機構の平面図であり、図2B図2A中のB-B矢視方向断面図である。
図3】吹付けモルタル層の定着化装置の図2A中のIII-III矢視方向側面視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態にかかる定着化装置100の構成を図面に基づき詳述する。1は地盤や用水路の底面等の基盤G上を移動するための基台である。基台1は例えば鋼材を組んで平面視略四角形状に構成してある。基台1の四隅にはストッパー付き移動用の車輪2、2、・・が軸着してあり、基台1は壁面Wに吹付け形成したモルタル層Mに対して基盤G上を進退可能に、更に横移動可能に構成されている。なお、車輪2の代わりに無限軌道を用いることで、河床のような不整地に対応可能な構成にしてもよい。
【0014】
3は基台1の後端側に搭載し、後述する傾動支持体4がモルタル層Mに向けて傾動する場合のバランスを取るために設けたバックウエイト機構である。バックウエイト機構3は基台1の後部に前後にスライド可能に設けた引出し式のウエイト台3Aと、ウエイト台3Aに搭載した例えば鉄や鉛等で構成したウエイト3Bと、ウエイト台3Aをスクリュー軸により進退させる操作レバー3Cとから構成されている。
【0015】
4は基端側が基台1に回動可能に軸支され、後述する差込み刃振動機構7を支持し、モルタル層Mに向けて傾動可能な傾動支持体である。傾動支持体4は例えば中空鋼材からなる一対の支持柱4A、4Aと、後述する昇降機構6を案内する一対のラック4B、4Bとを備えて構成されており、基端側には後述するねじ軸5Cを軸着するブラケット4Dが設けてある。なお、傾動支持体4は、差込み刃振動機構7を支持し、モルタル層Mに向けて傾動可能な構成であれば他の構成でもよい。
【0016】
5は傾動支持体4を任意の傾斜状態に支持するための傾斜支持機構である。傾斜支持機構5は基台1に立設した一対の支持板5A、5Aと、支持板5A、5Aの上端側に架設した軸受け5Bと、該軸受け5Bに螺合され、先端を傾動支持体4のブラケット4Dに軸着することにより傾動支持体4を傾斜させた状態で支持するねじ軸5Cと、ねじ軸5Cを回動操作するハンドル5Dとから構成してある。作業対象であるモルタル層Mは現場によって傾斜角度が相違するので、傾動支持体4には傾斜角度を調整するための傾斜支持機構5が必要となる。なお、傾斜支持機構5は傾動支持体4を任意の傾斜状態に支持することができる構成であれば他の構成でもよい。
【0017】
6は後述する差込み刃振動機構7を昇降させる昇降機構である。6Aは該昇降機構6を構成する横長の昇降基板で、該昇降基板6Aの幅方向両端に突設した軸連結部6Bには後述する昇降軸6Fを支持する軸押え板6Cが締着してあり、これによって昇降基板6Aは昇降軸6Fと一体に昇降可能になっている。6Dは昇降基板6Aに搭載した、例えば100Wで駆動する昇降用モーターである。該昇降用モーター6Dの回転伝達部6Eに昇降軸6Fが挿設してあり、該昇降軸6Fは昇降用モーター6Dの回転伝達部6Eによって正逆方向に回転駆動されるようになっている。昇降用モーター6Dの回転数を制御することにより、昇降機構6の昇降速度を制御することが可能である。なお、昇降機構6は差込み刃振動機構7を昇降させることができる構成であれば他の構成でもよい。
【0018】
前記昇降軸6Fの軸方向両端にはピニオン6G、6Gが設けてあり、該各ピニオン6Gは前記一対の支持柱4A、4Aに設けた長尺レール状のラック4B、4Bに歯合させてある。これにより、昇降用モーター6Dを駆動することで昇降機構6は傾動支持体4上を矢視イ方向に上昇し、矢視ロ方向に下降するようになっている。
【0019】
7は、前記昇降機構6に搭載した差込み刃振動機構である。差込み刃振動機構7は、昇降基板6Aにより支持され、駆動源である例えば90Wで駆動する刃振動用モーター7Aと、刃振動用モーター7Aによる回転運動を往復運動に変換するクランクシャフト7Bと、クランクシャフト7Bによりハ、ニ方向に振動する例えば鋼板製の振動基板7Cと、振動基板7Cの振動を補助するスライドガイド7D、7Dと、振動基板7Cに固着された取付軸7E、7E、・・とから構成されている。振動基板7Cの振動による往復振動のストロークは例えば約3mmである。差込み刃振動機構7は昇降機構6により支持されることにより、昇降機構6の昇降により傾動支持体4に沿って昇降可能となっている。刃振動用モーター7Aの回転数を変動させることにより、振動基板7Cは毎分約50~150回の範囲で往復振動するようになっている。
【0020】
スライドガイド7Dは図2Bに示すように、断面視L字状のスライドレール7D1、スライドレール7D1上をスライドするスライダ7D2、スライダ7D2をカバーするカバー7D3により構成されている。スライドレール7D1の一端側が昇降基板6Aに固着され、スライダ7D2の他端側が振動基板7Cに固着されており、スライダ7D2がハ、ニ方向にスライドすることによりスライドガイド7Dは振動基板7Cの振動方向であるハ、ニ方向に伸縮可能となる。これにより差込み刃振動機構7による振動基板7Cのハ、ニ方向の往復振動をガイドすることができる。
【0021】
8は、振動基板7Cに取付軸7Eを介して設けられ、刃先8Aをモルタル層Mに差し込むことにより、モルタル層Mを壁面Wに向かって押し込むための差込み刃である。差込み刃8は例えば厚さが約4~6mmの鋼板で構成され、モルタル層Mの方向に向けて屈曲した「く」字状に形成してある。なお、差込み刃8は刃先8Aがモルタル層Mの方向に向くように構成されていれば湾曲状でもよいし、L字状でもよいし、平板状に構成され、斜めに取り付けられていてもよい。差込み刃8は振動基板7Cのハ、ニ方向の往復振動により例えば毎分約50~150回の範囲で振動する。差込み刃8は毎分約約50~150回で振動することにより、壁面Wにモルタル層Mを確実に効率的に定着化することができる。ただし、本発明はこの振動回数に限定されるものではない。
【0022】
本実施の形態に係る吹付けモルタル層の定着化装置100は上述の構成からなるものであり、次にその作動について説明する。
【0023】
モルタル自動吹付け機で少繊維質モルタルを長さのある或いは高さのある壁面Wに吹付けてモルタル層Mを形成したら、モルタル層Mに対向させて定着化装置100を設置する。
【0024】
即ち、定着化装置100を吹付け形成したモルタル層Mに向けた状態にして底面(地盤)Gに配置し、基台1を前後に移動させて壁面Wとの間隔を調整した後、傾動支持体4を壁面Wの傾斜に合わせて傾斜させ、図3に示すように差込み刃8がモルタル層Mに対して約45度下向きに傾斜した状態に設定する。
【0025】
次に、差込み刃振動機構7を作動させて、差込み刃8を約0.584kgの押圧力で矢視ハ、ニ方向に毎分約50~150回振動させ、刃先8Aをモルタル層Mに差し込むことにより、モルタル層Mを壁面Wに向かって押し込んで定着化を図る。なお、差込み刃の押圧力は約0.584kgに限定されるものではなく、モルタルに対する繊維質材料の配合量の多寡による流動性を勘案して調整するものである。即ち、繊維質材料が少なければ強く押圧し、多い場合は逆に弱く押圧すればよい。
【0026】
そして、モルタル層Mに対する差込み刃8の傾斜角度を下向き約45度に保つように傾動支持体4の傾斜角度を調整しながら昇降機構6を駆動して差込み刃振動機構7をモルタル層Mに沿って上昇させ、差込み刃8でモルタル層Mの定着化を図る。差込み刃8の傾斜角度45度は厳密なものではなく、40~50度の適切な角度範囲は許容されるものである。
【0027】
このようにして、差込み刃振動機構7を上昇させて1列目のモルタル層Mの定着化を図ったら、差込み刃振動機構7を降下させ、基台1を横移動して2列目のモルタル層Mの定着化を行う。このようにして定着化作業を行うため、作業員が高所作業車を利用する必要が無く、作業員の高所作業を不要にできるので作業の安全性を確保できる。
【0028】
また、刃先8Aをモルタル層Mに差し込んで振動させることにより、モルタル層M内のセメントペーストをモルタル層Mの表面に浮き出させることができる。これによりモルタル層Mの表面を平滑にしてきれいに仕上げることができる。加えて、差込み刃8の刃先をモルタル層Mに差込むことにより、砂をモルタル層M内に沈め、セメントペーストをより効率的にモルタル層Mの表面に浮き出させることができる。
【0029】
なお、本実施の形態において、差込み刃8を振動させる機構としてクランクシャフト7Bを用いたが、本発明はこの機構に限定されるものではなく、他の往復動機構、例えば、上下一対の加振用カムなどを用いてもよい。
【0030】
また、本実施の形態で示すモルタル層Mに対する差込み刃8の傾斜角度、押圧力、振動数は夫々好ましいと考えられる例示であって、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0031】
100 定着化装置
1 基台
4 傾動支持体
6 昇降機構
7 差込み刃振動機構
7A 駆動源
7C 振動基板
8 差込み刃
8A 刃先
G 基盤
W 壁面
M モルタル層

図1
図2
図3