(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006055
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/109 20230101AFI20240110BHJP
G06Q 10/0631 20230101ALI20240110BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20240110BHJP
【FI】
G06Q10/10 340
G06Q10/06 302
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106597
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】517060834
【氏名又は名称】株式会社コミュニティコム
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】星野 邦敏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049AA13
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】予約時間にもかかわらず予約された部屋の利用がない場合に、他のユーザが空室となった貸室を安心して利用することができる情報処理方法等を提供すること。
【解決手段】情報処理方法は、媒体により開閉可能なスマートロックがドアに設けられた部屋の予約を受付け、前記スマートロックの動作に関する動作情報、および、前記部屋に対応して設けられたセンサ60から得られるセンサ情報に基づき、予約時間にもかかわらず予約された前記部屋の利用がないと判断した場合に、前記部屋の新規予約が可能であることを示す通知を出力する処理をコンピュータに実行させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体により開閉可能なスマートロックがドアに設けられた部屋の予約を受付け、
前記スマートロックの動作に関する動作情報、および、前記部屋に対応して設けられたセンサから得られるセンサ情報に基づき、予約時間にもかかわらず予約された前記部屋の利用がないと判断した場合に、前記部屋の新規予約が可能であることを示す通知を出力する
情報処理方法。
【請求項2】
前記動作情報および前記センサ情報に基づき、予約開始時刻の一定時間経過後までに、前記部屋の利用がないと判断した場合に、通知を出力する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記動作情報および前記センサ情報に基づき、予約開始時刻の一定時間経過後までに、前記部屋の利用がないと判断した場合に、前記部屋に対する予約を受付ける
請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
予約されている部屋へのキャンセル待ちを行った第1ユーザを登録し、
予約時間にもかかわらず予約された部屋への利用がなかった場合に新規予約を希望する第2ユーザを登録し、
予約が事前にキャンセルされた場合に、前記第1ユーザにキャンセル通知を出力し、
前記通知を第2ユーザに出力する
請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記センサは、前記出入り口が面する通路に設置された撮像装置であり、
前記撮像装置により撮像された画像に基づき、前記部屋に入室する入室人数及び退室する退室人数を計数し、
計数した入室人数および退室人数に基づき室内の人数がゼロであり、かつ、前記予約開始時刻の一定時間経過後までに予約したユーザの前記スマートロックに対する開を示す動作情報を受付けていない場合に、利用がないと判断する
請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項6】
ユーザにより予約された部屋の予約時間に関する予約情報を取得し、
前記予約情報に基づいて、前記ユーザの部屋利用時間を算出し、
前記部屋利用時間に基づいて算出した利用料金を、前記ユーザのクレジットカードを介して請求する
請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項7】
ユーザにより予約された部屋の予約時間に関する予約情報を取得し、
前記予約情報に基づいて、前記部屋の予約が行われていない空時間を検出し、
前記空時間に対する新たな予約を受付ける
請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記動作情報および前記センサ情報に基づき、予約終了時間経過後に退室が確認できない場合に、予約終了時間が経過した旨を示す通知を出力する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記センサは、前記出入り口が面する通路に設置された撮像装置であり、すべての部屋における一日の最後の予約時間経過後に、複数の前記出入口が面する通路に設置された前記撮像装置により撮像された画像に基づき、前記部屋に入室する入室人数及び退室する退室人数を計数し、
前記すべての部屋において、計数した入室人数及び退室人数に基づき室内の人数がゼロであると判断した場合に、すべての部屋においてユーザが退室した旨を示す通知を施設の管理者に出力する
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項10】
媒体により開閉可能なスマートロックがドアに設けられた部屋の予約を受付け、
前記スマートロックの動作に関する動作情報、および、前記部屋に対応して設けられたセンサから得られるセンサ情報に基づき、予約時間にもかかわらず予約された前記部屋の利用がないと判断した場合に、前記部屋の新規予約が可能であることを示す通知を出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項11】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
媒体により開閉可能なスマートロックがドアに設けられた部屋の予約を受付け、
前記スマートロックの動作に関する動作情報、および、前記部屋に対応して設けられたセンサから得られるセンサ情報に基づき、予約時間にもかかわらず予約された前記部屋の利用がないと判断した場合に、前記部屋の新規予約が可能であることを示す通知を出力する
情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
予約したにもかかわらず利用されない会議室の有効活用を図る方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の管理方法では、室内にカメラを設置する必要があり、ユーザのプライバシーや、内密な情報を扱う会議に利用する場合等に問題がある。
【0005】
一つの側面では、予約時間にもかかわらず予約された部屋の利用がない場合に、他のユーザが空室となった貸室を安心して利用することができる情報処理方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
情報処理方法は、媒体により開閉可能なスマートロックがドアに設けられた部屋の予約を受付け、前記スマートロックの動作に関する動作情報、および、前記部屋に対応して設けられたセンサから得られるセンサ情報に基づき、予約時間にもかかわらず予約された前記部屋の利用がないと判断した場合に、前記部屋の新規予約が可能であることを示す通知を出力する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0007】
一つの側面では、予約時間にもかかわらず予約された部屋の利用がない場合に、他のユーザが空室となった貸室を安心して利用することができる情報処理方法等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システムの構成を説明する説明図である。
【
図2】情報処理装置、ユーザ端末の構成を説明する説明図である。
【
図5】入退室DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図6】予約情報DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図7】社員DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図8】センサDBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図9】人物の在否を判定するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図10】認証サーバが実行するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図11】予約したユーザが予約開始時刻を経過しても入室しなかった場合のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図13】予約時のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図16】予約終了時刻経過後に、ユーザが退室しない場合のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図17】退室すべき旨を表示する画面の画面例である。
【
図18】実施の形態2の情報処理装置の構成を説明する説明図である。
【
図19】第1グループDBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図20】第2グループDBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図21】実施の形態2のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図22】実施の形態3のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図24】実施の形態4の情報処理装置の構成を説明する説明図である。
【
図25】実施の形態4の社員DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図26】請求DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図27】実施の形態4の予約情報DBのレコードレイアウトを説明する説明図である。
【
図28】料金を請求する処理を実行するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図29】日料金算出のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態1]
図1は、情報処理システム10の構成を説明する説明図である。本実施の形態では部屋の提供を管理する情報処理システム10を例にして説明する。本実施の形態の部屋は、たとえば、企業内の会議室等である。部屋は有償または無償でユーザに提供される。部屋は、企業内の会議室でなくてもよく、たとえば貸会議室、コワーキングスペース、ランニングマシン等の運動器具が設置された運動ジム、または、コミックおよび書籍等が配置された読書スペース等であってもよい。
【0010】
情報処理システム10は、情報処理装置20、ユーザ端末30、認証サーバ40、センサ60、ゲート部11、社員証15を備える。社員証15は、部屋を利用するそれぞれのユーザが所持する。部屋の提供が、会社等のオフィス内で行われない場合等には、社員証15は、会員証であってもよく、社員証15を固有に識別する社員証IDは、会員証IDであってもよい。
【0011】
ゲート部11は、部屋を囲む壁の一部分に設けられている。ゲート部11は、ドア等の出入り口12、出入り口12のロックおよびロック解除を行う鍵機構13、壁の外側に配置された第1リーダ141、壁の内側に配置された第2リーダ142を含む。以下の説明では、第1リーダ141と第2リーダ142とを区別する必要がない場合には、リーダ14と記載する場合がある。
【0012】
リーダ14および鍵機構13は、ネットワークに接続して使用される、いわゆるIoT(Internet of Things)機器である。鍵機構13と、リーダ14と、社員証15と、認証サーバ40とは、ネットワークを介して施錠および解錠の操作が可能な、いわゆるスマートロックを構成する。
【0013】
第1リーダ141は、部屋の外側から出入り口12を開けて入室したユーザに関する情報を取得する。第2リーダ142は、部屋の内側から出入り口12を開けて退室したユーザに関する情報を取得する。
【0014】
認証サーバ40は、ネットワークを介してリーダ14および鍵機構13を制御するサーバである。認証サーバ40は、制御部41、主記憶部42、補助記憶部43、通信部44およびバスを備える。制御部41は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部41には、一または複数のCPU(Central Processing Unit)またはマルチコアCPU等が使用される。制御部41は、バスを介して認証サーバ40を構成するハードウェア各部と接続されている。
【0015】
主記憶部42は、SRAM(Static Random Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶部42には、制御部41が行う処理の途中で必要な情報および制御部41で実行中のプログラムが一時的に保存される。
【0016】
補助記憶部43は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶部43には、入退室DB51と予約情報DB52、制御部41に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。通信部44は、認証サーバ40とネットワークとの間の通信を行うインターフェイスである。
【0017】
リーダ14は、たとえばNFC(Near field Communication)を用いて社員証15に記録された社員証IDを読み取り、認証サーバ40に送信する。第1リーダ141および第2リーダ142は、バーコードリーダであり、社員証15の表面にバーコードで表示された社員証IDを読み取ってもよい。
【0018】
社員証IDは、ICカードに記録されていてもよく、また、スマートフォン等のユーザ端末30を介して表示できるものとしてもよい。
【0019】
制御部41は、社員証15が有効であるか否かを判定する。社員証15が有効であると判定した場合、制御部41は鍵機構13を制御して出入り口12のロックを解除する。以上により、社員証15をリーダ14に読み取らせたユーザは、出入り口12を通過できる。
【0020】
所定時間の経過後、またはセンサ60によりユーザの通過を検知した後に、制御部41は、鍵機構13を制御して自動的に出入り口12をロックする。鍵機構13は、所定時間の経過後、またはユーザの通過を検知した後に自律的に出入り口12をロックしてもよい。制御部41により行われる処理は、情報処理装置20により行われてもよい。
【0021】
図2は、情報処理装置20、ユーザ端末30の構成を説明する説明図である。
図2を使用して、情報処理20、ユーザ端末30の構成を説明する。
【0022】
情報処理装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、通信部24、表示部251、入力部252およびバスを備える。制御部21は、プログラムを実行する演算処理装置である。制御部21は、バスを介して情報処理装置20を構成するハードウェア各部と接続されている。
【0023】
主記憶部22は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶部22には、制御部21が行う処理の途中で必要な情報および制御部21で実行中のプログラムが一時的に保存される。
【0024】
補助記憶部23は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶部23には、入退室DB56、予約情報DB57、社員DB58、センサDB59、制御部21に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。通信部24は、情報処理装置20とネットワークとの間の通信を行うインターフェイスである。
【0025】
表示部251は、液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等である。入力部252は、キーボード、マウスおよびマイク等である。表示部251と入力部252とは、積層されてタッチパネルを構成していてもよい。
【0026】
情報処理装置20は、部屋が設置されている施設の管理者が使用する汎用のパソコン、スマートフォン、タブレット、大型計算機、または大型計算機上で動作する仮想マシンである。情報処理装置20は、分散処理を行う複数のコンピュータ、または大型計算機等のハードウェアにより構成されていてもよい。情報処理装置20は、クラウドコンピューティングシステムにより構成されていてもよい。
【0027】
ユーザ端末30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、通信部34、タッチパネル35およびバスを備える。制御部31は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部31には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。制御部31は、バスを介してユーザ端末30を構成するハードウェア各部と接続されている。
【0028】
主記憶部32は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶部32には、制御部31が行う処理の途中で必要な情報および制御部31で実行中のプログラムが一時的に保存される。
【0029】
補助記憶部33は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶部33には、制御部31に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。通信部34は、ユーザ端末30とネットワークとの間の通信を行うインターフェイスである。タッチパネル35は、液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等の表示部351と入力部352とが積層された構成を有する。
【0030】
ユーザ端末30は、部屋を利用するそれぞれのユーザが利用する汎用のスマートフォン、タブレット、パソコン等である。
【0031】
図3は、センサ60の構成を説明する説明図である。
図3を使用して、センサ60の構成を説明する。本実施の形態におけるセンサ60は、部屋の出入り口12が面する通路に設置された防犯カメラを例に説明する。センサ60は、ToF(Time of Flight)方式のセンサ、赤外線センサ、LiDAR(Light Detection And Ranging)、またはサーモグラフィ等であってもよい。センサ60は、部屋の出入り口12を通過する人物を検出し、それぞれの人物の通過する方向によって、入室か退室かを判定する。
【0032】
判定は、YOLO(You Only Look Once)、SSD(Single Shot Multi-Box Detector)、SegNet、FCN(Fully Convolutional Network)等の学習モデルまたはオプティカルフロー等により行われる。すなわち、センサ60により得られる、対象エリアの複数の時点の撮像画像のそれぞれから、人物を検出し、検出結果に基づき人物の進む方向によって、入室か退室かを判定する。
【0033】
センサ60は、制御部61、主記憶部62、補助記憶部63、通信部64、検知部65を備える。制御部61は、本実施の形態のプログラムを実行する演算制御装置である。制御部61には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。制御部61は、バスを介してセンサ60を構成するハードウェア各部と接続されている。
【0034】
主記憶部62は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶部62には、制御部61が行う処理の途中で必要な情報および制御部61で実行中のプログラムが一時的に保存される。
【0035】
補助記憶部63は、SRAM、フラッシュメモリ、ハードディスクまたは磁気テープ等の記憶装置である。補助記憶部63には、制御部61に実行させるプログラムおよびプログラムの実行に必要な各種データが保存される。通信部64は、センサ60とネットワークとの間の通信を行うインターフェイスである。検知部65は、撮像素子またはセンサ素子である。検知部65により取得した画像は、通信部64を介して、情報処理装置20へ出力される。
【0036】
図4は、センサ60の設置例を説明する説明図である。
図4Aは、複数の出入り口12が面した廊下の天井付近にセンサ60が設置されている。一のセンサ60は、複数の出入り口12を一括して撮像する。センサ60は各出入り口12付近の対象エリアごとに、出入り口12を通過する人物を撮像する。
本実施の形態におけるセンサ60の設置例は、
図4Aとして説明する。
【0037】
図4Bおよび
図4Cのように、センサ60が一の出入り口12ごとに設置されていてもよい。
図4Bは、出入り口12の上部にセンサ60が設置されている例である。センサ60は、出入り口12を通過する人物を上部から撮像する。
【0038】
図4Cは、出入り口12の開口側付近にセンサ60が設置されている例である。センサ60は、出入り口12を通過する人物を側面から撮像する。
【0039】
図5は、入退室DB51のレコードレイアウトを説明する説明図である。入退室DB51は、部屋の場所と、リーダ14が社員証15を読み取った日時と、社員証15に対応する社員証IDと、入退室の区別とを関連づけて記録したDBである。
【0040】
入退室DB51は、場所フィールド、日時フィールド、社員証IDフィールドおよび入退室フィールドを有する。日時フィールドは、日付サブフィールドおよび時刻サブフィールドを有する。場所フィールドには部屋の名称が記録されている。日付サブフィールドには、リーダ14が社員証15を読み取った日付が記録されている。時刻サブフィールドには、リーダ14が社員証15を読み取った時刻が記録されている。
【0041】
社員証IDフィールドには、リーダ14が読み取った社員証IDが記録されている。入退室フィールドには、ユーザの入退室の区別が記録されている。入退室の区別は、第1リーダ141と第2リーダ142のどちらが社員証15を読み取ったかにより判定される。
【0042】
具体的には、「入室」はユーザが部屋の外部から第1リーダ141に社員証15を読み取らせて入室したことを、「退室」は、ユーザが部屋の内部から第2リーダ142を読み取らせて退室したことを示す。入退室DB51は、一回の社員証15の読み取りに対して、一つのレコードを有する。
【0043】
ドアを開いたユーザに対して、他のユーザも一緒に出入りする、いわゆる共連れが行われる場合がある。後続の人が通りやすいようにドアを開いた状態でおさえておくというマナーが存在するため、一般的なドアを使用する場合には、共連れを防止することは難しい。共連れにより入退室したユーザに関する情報は、入退室DB51に記録されない。
【0044】
すなわち、本実施の形態の情報処理システム10においては、ユーザの入退室が正確に記録されない場合がある。そこで、スマートロックの動作情報と併せて、センサにより部屋の内部の人物の在否を判定する。これにより、記録されないユーザの入退室をも確認することができる。判定方法は後述する(
図9参照)。
【0045】
入退室DB51に記録された各レコードは、レプリケーション処理により入退室DB56に随時複写される。したがって、入退室DB56は入退室DB51と同一のレコードレイアウトを有する。レプリケーション処理は従来から使用されているため、詳細については説明を省略する。
【0046】
図6は、予約情報DB52のレコードレイアウトを説明する説明図である。予約情報DBは、予約IDと、ユーザによる予約を受付けた日の日付と、予約したユーザの所持する社員証15に対応する社員証IDと、予約日の日付と、予約開始時刻と、予約終了時刻と、予約した部屋の場所と、予約の状態とを関連づけて記録したDBである。
【0047】
予約情報DB52は、予約IDフィールド、予約受付日フィールド、社員証IDフィールド、予約日フィールド、予約開始時刻フィールド、予約終了時刻フィールド、場所フィールド、および状態フィールドを有する。予約IDフィールドには、予約情報に固有に対応する予約IDが記録されている。予約受付日フィールドには、ユーザによる予約を受付けた日の日付が記録されている。社員証IDフィールドには、予約したユーザの社員証IDが記録されている。
【0048】
予約日フィールドには、予約された日の日付が記録されている。予約開始時刻フィールドには、予約された情報に基づく予約開始時刻が記録されている。予約終了時刻フィールドには、予約された情報に基づく予約終了時刻が記録されている。場所フィールドには、予約された部屋の名称が記録されている。
【0049】
状態フィールドには、ユーザによりなされた予約の状態が「有効」か「無効」かが記録されている。予約の状態が無効になる場合とは、例えば予約開始時刻前に予約したユーザにより予約をキャンセルする操作を受付けた場合等である。
【0050】
キャンセルの意図を有するユーザの操作により、予約がキャンセルとなる場合は「無効」が記録される。また、予約開始時刻の一定時間経過後までに、予約したユーザが入室しなかったと判定された場合にも、自動的に「無効」が記録される。判定方法は後述する(
図11参照)。
【0051】
予約情報DB52に記録された各レコードは、レプリケーション処理により予約情報DB57に随時複写される。したがって予約情報DB57は予約情報DB52と同一のレコードレイアウトを有する。
【0052】
図7は、社員DB58のレコードレイアウトを説明する説明図である。社員DB58は、社員証IDと、ユーザの氏名と、社員証IDの登録日と、社員証の状態とを関連づけて記録したDBである。社員DB58は、社員証IDフィールド、氏名フィールド、登録日フィールド、状態フィールドを有する。
【0053】
社員証IDフィールドには、社員証に固有に付与された社員証IDが記録されている。氏名フィールドには、ユーザの氏名が記録されている。
【0054】
登録日フィールドには、社員証IDが登録された日の日付が記録されている。状態フィールドには、社員証IDが有効であるか無効であるかが記録されている。社員証IDが無効である場合とは、ユーザの退職や、社員証の紛失等により、社員証IDによりユーザが一意に特定されなくなった場合等である。
【0055】
部屋の提供が、会社等のオフィス内で行われない場合には、社員DB58は会員DBであってもよく、社員証IDは会員証IDであってもよい。
【0056】
図8は、センサDB59のレコードレイアウトを説明する説明図である。センサDB59は、部屋の場所と、入退室を感知した日時と、入退室した人物の人数と、入退室の区別と、在室人数とを関連づけて記録したDBである。
【0057】
センサDB59は、場所フィールド、日時フィールド、人数フィールド、入退室フィールド、および在室人数フィールドを有する。
【0058】
場所フィールドには、部屋の名称が記録されている。日時フィールドは、日付サブフィールドおよび時刻サブフィールドを有する。人数フィールドには、入退室した人物の人数が記録されている。入退室フィールドには、入退室の区別が記録されている。入退室の区別は、センサ60により撮像された画像に基づいて判定される。在室人数フィールドには、部屋の内部にいる人物の人数が記録されている。部屋にいる人物の人数は、変数「人数」に、入室した人物の人数を加算し、退室した人物の人数を減算することで随時得られる。
【0059】
図8の例では、センサ60が撮像した画像に基づいて、入退室した人物の人数、入退室の区別、在室人数が記録されている。10:04に2人が入室することで在室人数は、「2」となり、10:12に2人が退室することで在室人数は「0」となっている。また、10:35には3人が入室することで在室人数が「3」となり、その後、11:12に3人が退室することで、在室人数は「0」となっている。
【0060】
図9は、人物の在否を判定するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【0061】
制御部21は、変数「人数」を初期値であるゼロに設定する(ステップS501)。制御部21は、センサDB59により撮像された画像に基づき人物を検出する(ステップS502)。制御部21は、検出した人物が入室しているか退室しているかを判定する(ステップS503)。
【0062】
入室していると判定した場合(ステップS503でYES)、制御部21は変数「人数」に、入室している人物の人数を加算する(ステップS504)。退室していると判定した場合(ステップS503でNO)、制御部21は変数「人数」から、退室している人物の人数を減算する(ステップS505)。制御部21は、センサDB59の新規レコードを作成し、日時、人数、入退室の別、在室人数をそれぞれ記録する(ステップS506)。
【0063】
制御部21は、加算(ステップS504)または減算(ステップS505)の結果、変数「人数」がゼロであるか否かを判定する(ステップS507)。変数「人数」がゼロであると判定した場合(ステップS507でYES)、制御部21は、部屋の内部に人物がいないと判定する(ステップS508)。変数「人数」がゼロでないと判定した場合(ステップS507でNO)、制御部21は、部屋の内部に人物がいると判定する(ステップS509)。ステップS507において、制御部21は、センサDB59の在室人数フィールドを参照し、ゼロが記録されているか否かを判定することにより、人物の在否を判定してもよい。
【0064】
ステップS508またはステップS509の終了後、制御部21は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS509)。たとえば部屋の開放時間が終了した場合に、制御部21は処理を終了すると判定する。処理を終了しないと判定した場合(ステップS509でNO)、制御部21はステップS503に戻る。処理を終了すると判定した場合(ステップS510でYES)、制御部21は処理を終了する。
【0065】
図10は、認証サーバ40が実行するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【0066】
制御部41は、リーダ14を介して社員証15に記録された社員証IDを読み取る(ステップS601)。制御部41は、社員証IDをキーとして予約情報DB52を検索して、レコードを抽出する。制御部41は、抽出したレコードの状態フィールドを参照して、社員証15が有効であるか否かを判定する(ステップS602)。なお制御部41は社員証IDをキーとして予約情報DB52からレコードを抽出できない場合には、社員証15が有効ではないと判定する。
【0067】
有効ではないと判定した場合(ステップS602でNO)、制御部41は、エラー通知を出力する(ステップS603)。具体的には制御部41は、たとえば図示を省略するスピーカからビープ音または「エラーです」等の音声を出力する。
【0068】
制御部41は、リーダ14に設けられた図示を省略するLED(Light Emitted Diode)を点滅させてエラー通知を出力してもよい。制御部41は、リーダ14に設けられた図示を省略する表示パネルにエラー通知を表示してもよい。制御部41は、表示部251を介して、施設の管理者にエラーを通知してもよい。
【0069】
有効であると判定した場合(ステップS602でYES)、制御部41は鍵機構13を制御してゲート部11のロックを解除する(ステップS604)。ロックの解除により、ユーザが出入り口12を通過可能な状態になる。制御部41は、ユーザの入退室を記録する(ステップS605)。具体的には制御部41は、入退室DB51に新規レコードを作成する。制御部41は、日時フィールドに、リーダ14が社員証15を読み取った日時を記録する。
【0070】
制御部41は、社員証IDフィールドに、ステップS602で抽出した社員証IDを記録する。第1リーダ141から社員証15を読み取った場合、制御部41は入退室フィールドに「入室」を記録する。第2リーダ142から社員証15を読み取った場合、制御部41は入退室フィールドに「退室」を記録する。したがって入退室フィールドには、「入室」と「退室」のいずれか一方が記録される。
【0071】
ステップS603またはステップS605の終了後、制御部41は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS606)。たとえば部屋の開放時間が終了した場合に、制御部41は処理を終了すると判定する。処理を終了しないと判定した場合(ステップS606でNO)、制御部41はステップS601に戻る。処理を終了すると判定した場合(ステップS606でYES)、制御部41は処理を終了する。
【0072】
図11は、予約したユーザが予約開始時刻を経過しても入室しなかった場合のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
【0073】
制御部21は、予約日、予約開始時刻、および状態フィールドに「有効」が記録されていることをキーとして予約情報DB57を検索してレコードを抽出し、該当する日付の、予約開始時刻を経過するに至った際に、タイマを作動させる(ステップS701)。
【0074】
制御部21は、予約開始時刻を経過してから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS702)。一定時間が経過していないと判定した場合(ステップS702でNO)、制御部21は、一定時間が経過するまで待機する。
【0075】
予約開始時刻を経過してから一定時間が経過したと判定した場合(ステップS702でYES)、制御部21は、有効な入室があったか否かを判定する(ステップS703)。具体的には、制御部21は、予約開始時刻経過後、一定時間が経過するまでの間に、入退室DB51に新規レコードが追加されたか否かを判定する。新規レコードが追加され、追加されたレコードの入退室フィールドに「入室」が記録されている場合、有効な入室があったと判定する。
【0076】
一定時間は、たとえば5分、10分、15分等であり、予約したユーザが予約開始時刻を経過後、遅刻して入室する蓋然性の高い時間である。一定時間は、5分、10分、15分以外の時間であってもよい。
【0077】
予約開始時刻から一定時間が経過するまでの間に、有効な入室がなかったと判定した場合(ステップS703でNO)、制御部21は、前のユーザによる有効な退室があったか否かを判定する(ステップS704)。
【0078】
具体的には、制御部21は、入退室DB51の最新のレコードを抽出し、入退室フィールドに「退室」が記録されているか否かを判定する。最新のレコードの入退室フィールドに「退室」が記録されていないと判定した場合、または、最新のレコードの日付が当日でない場合、制御部21は、前のユーザによる有効な退室がなかったと判定する。
【0079】
前のユーザによる有効な退室があったと判定した場合(ステップS704でYES)、制御部21は、部屋の内部における人物の在否を判定する(ステップS705)。
【0080】
ユーザはリーダ141に社員証15を読み取らせることなく、前のユーザの退室と同時に入室する場合がある。この場合には、有効な入室が記録されなくても、予約したユーザが入室していることとなる。したがって、部屋の内部の人物の在否を判定することで、有効な入室がなかった場合でもユーザが入室したと判定できる。部屋の内部における人物の在否の判定は、
図9に示すプログラムの処理により実行される。
【0081】
前のユーザによる有効な退室がなかったと判定した場合(ステップS704でNO)、および、部屋の内部に人物がいないと判定された場合(ステップS705でNO)、制御部21は、部屋の新規予約が可能となった旨の通知を出力する(ステップS706)。通知は、他のユーザへユーザ端末30を介して出力される。
【0082】
通知は、たとえばメール、SMS等によって他のユーザへ送信される。通知を受信したユーザ端末30の表示部351には、後述する部屋の利用状況を表示する画面662(
図12参照)が表示され、これによりユーザは空室となった部屋の予約が可能となる。メールで通知される場合は、たとえば「あなたがキャンセル待ちをしていた会議室が予約できるようになりました」等の文面が送信される。通知は、ポータルサイトやウェブページ等を通じて、他のユーザに出力されてもよい。
【0083】
制御部21は、通知の出力後、予約情報DB52の状態フィールドに「無効」を記録する(ステップS707)。
【0084】
状態フィールドに「無効」を記録した後、制御部21は、他のユーザが所持するユーザ端末30を介して、予約がキャンセルされて空室となった部屋の新たな予約を受付ける(ステップS708)。新たな予約の受付けは、
図13に示すプログラムの処理により実行される。
【0085】
図12は、部屋の利用状況を表示する画面例である。画面66は、ステップS708において表示部351に表示される。画面66により、ユーザはリアルタイムに部屋の利用状況の一覧が確認できる。
図12Aは、全部屋利用中であることを示す画面661である。一の部屋を予約したユーザが当該部屋を利用しない場合でも、予約開始時刻から一定時間経過するまでの間は、画面661が表示される。
【0086】
図12Bは、予約開始時刻から一定時間経過後、C会議室に、予約したユーザによる入室がなかった場合に表示される画面662である。一定時間経過後までに入室がなかった場合、C会議室は、「利用中」から「空き」の表示となり、ユーザが「空き」の部屋のボタンをタップすることで予約内容確認画面68(
図15)へ遷移し、新たに予約をすることが可能となる。
【0087】
図11に戻って説明を続ける。有効な入室があったと判定された場合(ステップS703でYES)、部屋の内部に人物がいると判定された場合(ステップS705でYES)、またはステップS708の終了後、制御部21は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS709)。たとえば部屋の開放時間が終了した場合に、制御部21は処理を終了すると判定する。
【0088】
処理を終了しないと判定した場合(ステップS709でNO)、制御部41はステップS701に戻る。処理を終了すると判定した場合(ステップS709でYES)、制御部41は処理を終了する。
【0089】
図13は、予約時のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図13のプログラムは、部屋の予約を行う際に、ユーザがユーザ端末30を操作して起動する。
【0090】
制御部31は、ネットワークを介して情報処理装置20から予約情報DB52に記録された予約情報を取得する(ステップS711)。制御部31は、表示部351に予約受付画面67(
図14参照)を表示する(ステップS712)。
【0091】
図14は、予約受付画面67の画面例である。予約受付画面67は、ユーザ端末30を介してユーザが操作および閲覧する画面である。予約受付画面67は、日ごとに構成され、縦軸に部屋が記載され、横軸に開放時間が記載されている。
【0092】
予約可能な時間帯および部屋は白塗りとなり、ユーザは予約したい予約可能枠を選択することにより、その予約が可能となる。予約不可の時間帯および部屋、すなわち既に予約が埋まっている枠は黒塗りになる。
【0093】
予約がされたにもかかわらず予約開始時刻から一定時間が経過してもユーザによる予約した部屋への入室がなかった場合は、該当する枠は、黒塗り(予約不可)から白塗り(予約可能)に変更される。この場合、予約不可であった時間枠の開放は、他のユーザにメールで通知される。
【0094】
予約可能枠を選択して「予約内容確認」ボタンを押下すると、予約内容確認画面68(
図15)に遷移する。
【0095】
図15は、予約内容確認画面68の画面例である。画面の中央部には、予約日、予約時間、予約部屋、請求予定金額の欄が記載されている。ユーザは、予約内容を確認し、予約確定ボタンを押下することで、予約要求を確定させることができる。請求予定金額の欄は、部屋を有料で提供するか、無料で提供するかにより、表示させるか否かを選択できる。
【0096】
ユーザは、上記の方法(
図14、
図15参照)により、入力部352を操作して、予約要求を入力する。予約要求には、ユーザが予約したい日付、時間帯、および部屋に関する情報が含まれる。
図13に戻って説明を続ける。制御部31は入力された予約要求を受付ける(ステップS713)。制御部31は、予約要求を情報処理装置20に送信する(ステップS714)。
【0097】
制御部21は、社員証IDおよび予約に関する情報を受信する(ステップS671)。制御部21は、認証サーバ40に対してステップS671で受信した部屋に対応するゲート部11を予約対象時間帯に解錠する鍵情報の発行を要求する(ステップS672)。
【0098】
予約対象時間帯は、予約開始時刻から、予約終了時刻後一定時間経過時までの間の時間帯である。一定時間とは、ユーザおよび施設の管理者に対する、部屋の利用および運営の便宜を図った予備的な時間である。
【0099】
一定時間とは、たとえば5分、10分、15分等である。一定時間は、5分、10分、15分以外の時間であってもよい。一定時間を設けることにより、ユーザは予約終了時刻が経過しても、経過に気付いてから退室することができる。
【0100】
制御部41は、要求を受信する(ステップS511)。制御部41は、受信した要求に応じた鍵情報を生成する(ステップS512)。ここで、鍵情報は特定のゲート部11を特定の時間帯に解錠させる際に使用されるワンタイムURLであり、本実施の形態の解錠情報の例示である。
【0101】
制御部41は、生成した鍵情報を情報処理装置20に送信する(ステップS513)。制御部41は、予約情報DB52に新規レコードを作成し、予約情報に固有に対応する予約ID、予約したユーザの社員証ID、予約日、予約開始時刻、予約終了時刻、予約された部屋に対応する場所を記録する(ステップS514)。制御部41は、同時に、予約情報DB52の状態フィールドに「有効」を記録する。
【0102】
制御部21は、鍵情報を受信する(ステップS673)。制御部21は、鍵情報をたとえば電子メールまたはSMS等を介してユーザ端末30に送信する(ステップS674)。
【0103】
制御部31は、鍵情報を受信する(ステップS715)。制御部31は、鍵情報を受信した旨をユーザに通知する(ステップS716)。その後、ユーザ端末30は、処理を終了する。
【0104】
図16は、予約終了時刻経過後に、ユーザが退室しない場合のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。制御部21は、予約日、予約終了時刻、および状態フィールドに「有効」が記録されていることをキーとして、予約情報DB57を検索してレコードを抽出し、該当する日付の、予約終了時刻を経過するに至った際に、タイマを作動させる(ステップS801)。
【0105】
制御部21は、有効な退室があったか否かを判定する(ステップS802)。
【0106】
具体的には、該当する日付の予約終了時刻を経過した際、制御部21は、入退室DB56から最新のレコードを抽出する。抽出した最新のレコードの入退室フィールド、社員証IDフィールドを参照し、制御部21は、当該最新のレコードが退室すべきユーザによる退室であることに関するか否かを判定する。
【0107】
すなわち、最新のレコードの社員証IDが、予約情報DB52の当該レコードの社員証IDと一致し、入退室フィールドに「退室」が記録されている場合、制御部21は、有効な退室があったと判定する。
【0108】
有効な退室がなかったと判定した場合(ステップS802でNO)、制御部21は、通知を出力する(ステップS803)。通知は、ユーザ端末30を介して、退室すべきユーザに出力する。具体的には、制御部21は、退室すべき旨を表示する画面69を生成し、ユーザ端末30に出力する。ユーザ端末30は画面69を受信し、表示部351に出力する(
図17参照)。通知は、図示を省略するDBを参照して、あらかじめ記録されていたユーザのメールアドレス等を通じて出力してもよい。
【0109】
図17は、退室すべき旨を表示する画面の画面例である。画面69は、ステップS803において、退室すべきユーザのユーザ端末30に表示される。通知は、メールまたはSMS等により行われる。
【0110】
図示を省略するが、制御部21は、表示部251を介して、予約終了時刻が経過した旨を、施設の管理者にも通知する。
【0111】
制御部21は、予約終了時刻を経過してから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップS804)。予約終了時刻を経過してから一定時間が経過していないと判定した場合(ステップS804でNO)、制御部21は、経過するまで待機する。
【0112】
一定時間が経過したと判定した場合(S804でYES)、制御部21は、有効な入退室があったか否かを判定する(ステップS805)。具体的には、入退室DB56を参照し、予約終了時刻経過時から一定時間経過時までの間に新規レコードが作成された場合に、制御部21は、有効な入退室があったと判定する。
【0113】
予約終了経過時から一定時間経過時までの間に、有効な入退室がなかったと判定した場合(ステップS805でNO)、制御部21は、部屋の内部における人物の在否を判定する(ステップS806)。部屋の内部における人物の在否の判定は、
図9に示すプログラムの処理により実行する。
【0114】
部屋の内部に人物がいると判定した場合(ステップS806でYES)、制御部21は、鍵機構13を強制ロックする(ステップS807)。
【0115】
鍵機構13が強制ロックされた場合、部屋の内部にいるユーザは社員証15をリーダ14に読み取らせても退室できなくなる。この場合、ユーザは、施設の管理者へ通知し、鍵機構13を解錠してもらう事で、退室が可能となる。
【0116】
一定時間とは、ユーザおよび施設の管理者に対する、部屋の利用および運営の便宜を図った予備的な時間である。一定時間とは、たとえば5分、10分、15分等である。一定時間は、5分、10分、15分以外の時間であってもよい。
【0117】
予約終了時刻経過までに有効な退室があったと判定した場合(ステップS802でYES)、有効な入退室があったと判定した場合(ステップS805でYES)、部屋の内部に人物がいないと判定された場合(ステップS806でNO)、またはステップS807の終了後、制御部21は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS809)。たとえば部屋の開放時間が終了した場合に、制御部21は処理を終了すると判定する。
【0118】
処理を終了しないと判定した場合(ステップS809でNO)、制御部41はステップS801に戻る。処理を終了すると判定した場合(ステップS809でYES)、制御部41は処理を終了する。
【0119】
[実施の形態2]
本実施の形態では、予約されている部屋へのキャンセル待ちを行った第1ユーザを登録し、予約時間にもかかわらず予約された部屋の利用がなかった場合に新規予約を希望する第2ユーザを登録し、予約が事前にキャンセルされた場合に、前記第1ユーザにキャンセル通知を出力し、予約時間にもかかわらず予約された部屋への利用がないと判断した場合に、新規予約が可能であることを示す通知を第2ユーザに出力する、情報処理システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0120】
ユーザは、入力部352を操作して予約要求を入力する際、希望する枠が既に他のユーザにより予約済みである場合が想定される。この場合、他のユーザによる予約がキャンセルされた際にいち早く当該枠の予約ができるようにするため、ユーザは、当該枠のキャンセル待ちに登録をすることができる。
【0121】
キャンセル待ちとして、二種類の例を説明する。キャンセル待ちに登録するユーザは、その選択により、第1グループ、第2グループ、またはその両方に登録することができる。第1グループとは、他のユーザによる予約が予約開始時刻前にキャンセルされた場合に、空となった枠の予約を希望するグループである。
【0122】
一方、第2グループとは、他のユーザによりキャンセル操作が行われずに予約開始時刻を迎えた場合であって、予約開始時刻の一定時間経過後までに当該他のユーザによる部屋の利用がないと判定された場合に、急遽空室となった枠の予約を希望するグループである。
【0123】
以下、第1グループに登録したユーザおよび第2グループに登録したユーザをそれぞれ、第1ユーザ、第2ユーザと記載する。
【0124】
予約開始時刻前に予約がキャンセルされた場合、制御部21は、第1ユーザにキャンセル通知を出力する。一方、予約開始時刻の一定時間経過後までに利用がないと判定された場合、制御部21は、第2ユーザに、新規予約が可能である旨の通知を出力する。
【0125】
通知を受信した第1ユーザおよび第2ユーザは、当該枠に対してそれぞれ新規予約が可能となる。
【0126】
図18は、実施の形態2の情報処理装置20の構成を説明する説明図である。本実施の形態における補助記憶部23には、さらに第1グループDB74および第2グループDB75が保存される。
【0127】
図19は、第1グループDB74のレコードレイアウトを説明する説明図である。第1グループDB74は、社員証IDと、場所と、予約日と、予約開始時刻と、予約終了時刻とを関連づけて記録したDBである。
【0128】
第1グループDB74は、社員証IDフィールド、場所フィールド、予約日フィールド、予約開始時刻フィールド、および予約終了時刻フィールドを有する。社員証IDフィールドには、予約を希望するユーザが所持する社員証IDが記録されている。場所フィールドには、部屋の名前が記録されている。予約日フィールドには、予約を希望する日の日付が記録されている。予約開始時刻フィールドには、予約を希望する予約開始時刻が記録されている。予約終了時刻フィールドには、予約を希望する予約終了時刻が記録されている。
【0129】
図20は、第2グループDB75のレコードレイアウトを説明する説明図である。第2グループDB75の構成は、第1グループDB74の構成と同一であるため、説明を省略する。第2グループDBのレコードは、場所フィールド、予約開始時刻フィールド、および予約終了時刻フィールドには情報が記録されない場合がある。
【0130】
たとえば、ユーザが部屋は指定しないが、予約日だけ指定して予約をしたい場合、または、予約日と予約時間帯のみを指定して予約をしたい場合等がある。指定した日時に予約可能となった場合、いずれの部屋でも予約をすることができる。
【0131】
また、ユーザは第2グループへ登録する際、予約時間帯の代わりにたとえば「午前」と指定してもよい。その場合、第2グループDB75の予約開始時刻フィールドおよび予約終了時刻フィールドには、「午前」と記録されてもよい。
【0132】
ユーザにより、第1グループへの登録があった場合、制御部21は、第1グループDB74に新規レコードを作成する。ユーザにより、第2グループへの登録があった場合、制御部21は、第2グループDB75に新規レコードを作成する。
【0133】
図21は、実施の形態2のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。制御部21は、予約が事前キャンセルされたか否かを判定する(ステップS811)。具体的には、制御部21は、ユーザ端末30から、予約キャンセルの操作を受付けた場合に、予約が事前キャンセルされたと判定する。
【0134】
予約が事前キャンセルされたと判定した場合(ステップS811でYES)、制御部21は、第1ユーザを特定する(ステップS812)。具体的には、場所、予約日、予約開始時刻、および予約終了時刻をキーとして第1グループDB74を検索し、該当するレコードの社員証IDを特定する。また、制御部21は、社員証IDの代わりに、図示を省略する通知先フィールドに記録されたメールアドレスや電話番号等を特定してもよい。
【0135】
予約開始時刻までに、事前キャンセルされなかったと判定した場合(ステップS811でNO)、予約開始時刻経過後、一定時間経過するまでに、予約したユーザが入室したか否かを判定する(ステップS813)。判定は、
図11に示すプログラムの処理により行われる。
予約したユーザが入室しなかったと判定した場合(ステップS813でNO)、制御部21は、第2ユーザを特定する(ステップS814)。具体的には、場所、予約日、予約開始時刻、および予約終了時刻をキーとして第2グループDB75を検索し、該当するレコードの社員証IDを特定する。また、制御部21は、社員証IDの代わりに、図示を省略する通知先フィールドに記録されたメールアドレスや電話番号等を特定してもよい。
【0136】
ステップS812またはステップS814の終了後、制御部21は、ステップS812で特定した第1ユーザ、またはステップS814で特定した第2ユーザに通知を出力する(ステップS815)。予約したユーザが入室したと判定した場合(ステップS813でYES)、またはステップS815の終了後、制御部21は、処理を終了する。ステップS815における通知は、たとえばメール、SMS等によって第1ユーザまたは第2ユーザへ送信される。したがって、第1グループDBおよび第2グループDBには、通知先フィールドを設け、メールアドレスや電話番号を記録してもよい。
【0137】
通知を受信した第1ユーザおよび第2ユーザのユーザ端末30の表示部351には、部屋の利用状況を表示する画面662(
図12参照)が表示され、これにより第1ユーザおよび第2ユーザは空室となった部屋の予約が可能となる。メールで通知される場合は、たとえば「あなたがキャンセル待ちをしていた会議室が予約できるようになりました」等の文面が送信される。
【0138】
本実施の形態によれば、ユーザのニーズに沿って空室をより有効に活用できる情報処理システム10を提供できる。
【0139】
[実施の形態3]
本実施の形態は、施設における一日の最後の予約終了時刻を経過時に、すべての部屋の内部に人物がいないことを確認し、施設の管理者に通知を行う情報処理システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0140】
図22は、実施の形態3のプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図22の処理は、たとえば管理の担当者が指定したときに行われる。
図22の処理は、指定の時刻に行われるようにしてもよい。
【0141】
制御部21は、一日の最後の予約終了時刻を検出する(ステップS901)。具体的には、制御部21は、該当する予約日および状態フィールドに「有効」が記録されていることをキーとして予約情報DB57を検索してレコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードのうち、予約終了時刻フィールドの時刻が最も遅いレコードを抽出する。抽出した、最も遅い予約終了時刻を、制御部21は、一日の最後の予約終了時刻として検出する。
【0142】
制御部21は、一日の最後の予約終了時刻を経過したか否かを判定する(ステップS902)。制御部21は、一日の最後の予約終了時刻を経過していないと判定した場合(ステップS902でNO)、一日の最後の予約終了時刻を経過するまで待機する。
【0143】
制御部21は、一日の最後の予約終了時刻を経過したと判定した場合(ステップS902でYES)、部屋ごとに、部屋の内部における人物の在否を判定する(ステップS903)。部屋の内部における人物の在否の判定は、
図9に示すプログラムの処理により実行される。
【0144】
一の部屋の内部の人物の人数がゼロであると判定した場合(ステップS903でYES)、制御部21は、すべての部屋の内部の人物の人数がゼロであるか否かを判定する(ステップS904)。すべての部屋の内部の人物の人数がゼロであると判定した場合(ステップS904でYES)、制御部21は、施設の管理者に通知を行う(ステップS905)。
【0145】
図23は、管理画面の画面例である。画面70は、ステップS905において表示部251に表示される。画面70により、施設の管理者はすべての部屋においてユーザが退室したことを確認することができる。ステップS905の通知は、メールアドレス等を通じて、図示しない別の管理者端末へ出力してもよい。
【0146】
一の部屋の内部の人物の人数がゼロでないと判定した場合(ステップS903でNO)、またはすべての部屋について判定が行われていない場合(ステップS904でNO)、制御部21は、すべての部屋の内部の人物がゼロになるまでステップS903の処理を繰り返し実行する。ステップS905の終了後、制御部21は、処理を終了する。
【0147】
なお、図示は省略するが、ステップS903の処理は、
図9に示すプログラムの処理とともに、スマートロックの動作情報に基づいて実行されてもよい。たとえば、最後の予約終了時刻を経過後に、すべての部屋において入退室DB56の入退室フィールドに「退室」が記録されていることを確認してから、制御部21は、施設の管理者に通知を行ってもよい。
【0148】
通常は、最後に施設の戸締りをする施設の管理者が、部屋の開放時間終了後に、一部屋ずつ回って、利用者が部屋にいないことを確認する必要がある。本実施形態によれば、そのような必要がなく、管理者の手間を省くことができ、効率よく施設を運営することが可能となる情報処理システム10を提供できる。
【0149】
[実施の形態4]
本実施の形態は、ユーザに対し、有償で部屋が提供される場合に、予約情報に基づいて、部屋の利用時間を算出し、部屋の利用時間に基づいて利用料金を算出し、算出した利用料金をユーザに対し請求する処理を行う情報処理システム10に関する。実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
【0150】
図24は、実施の形態4の情報処理装置20の構成を説明する説明図である。本実施の形態における補助記憶部23には、さらに請求DB76が保存される。
【0151】
図25は、実施の形態4の社員DB58のレコードレイアウトを説明する説明図である。本実施の形態における社員DB58には、更に、社員種別フィールドおよび請求先フィールドが設けられている。社員種別フィールドには、たとえば「従量」または「固定」が記録される。「従量」は、部屋を利用した時間に応じて利用料金を支払う従量制ユーザであることを示す。
【0152】
「固定」は、部屋を利用した時間にかかわらず、一定額の利用料金をたとえば毎月支払う固定料金制ユーザを示す。なお、社員種別は、「従量」と「固定」の二通りに限定されなくてもよい。
【0153】
請求先フィールドには、たとえばクレジットカード番号、クレジットカードの名義人、およびクレジットカードの有効期限等、ユーザが保有するクレジットカードを介して料金を請求する際に必要な情報が記録される。請求先フィールドには、決済代行サービスを介してユーザから料金を徴収する際に必要な、識別IDが記録されてもよい。
【0154】
図26は、請求DB76のレコードレイアウトを説明する説明図である。請求DB76は、請求月と、社員証IDと、請求額と、決済状況とを関連付けて記録したDBである。請求DB76は、請求月フィールド、社員証IDフィールド、請求額フィールドおよび決済フィールドを有する。
【0155】
請求月フィールドには、請求月が記録されている。社員証IDフィールドには、社員証IDが記録されている。請求額フィールドには、それぞれのユーザの社員種別および予約情報に基づいて算出された請求額が記録されている。
【0156】
決済フィールドには、決済状況が記録されている。「済」は、決済が完了して入金が行われたことを示す。「未」は、決済が未完了であることを示す。たとえば、事前に登録されたクレジットカードが無効になっていて請求を行なえない等の問題が発生した場合には、「エラー」が記録される。
【0157】
図27は、実施の形態4の予約情報DB57のレコードレイアウトを説明する説明図である。本実施の形態における予約情報DB57の状態フィールドには、「有効」、「無効」に加えて「請求なし」が記録されている。
【0158】
「請求なし」が記録される場合とは、たとえばユーザが予約日の3日前までに予約をキャンセルした場合である。「請求なし」が記録される場合は、ユーザが予約をキャンセルした日付が予約日の1日前、5日前、10日前等であってもよく、これら以外の日数であってもよい。
【0159】
「請求なし」が記録されているレコードの予約情報については、その予約をしたユーザは料金を請求されない。
【0160】
図28は、料金を請求する処理を実行するプログラムの処理の流れを説明するフローチャートである。
図28の処理は、たとえば月次の請求処理時に実行される。
図28の処理は、管理の担当者が指定したときに実行されてもよい。
【0161】
制御部21は、料金を請求するユーザの社員証IDを選択する(ステップS721)。制御部21は、担当者による社員証IDの入力を受付けてもよい。制御部21は、社員証IDをキーとして社員DB58を検索してレコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードの社員種別フィールドに基づいて当該ユーザが従量制のユーザであるか否かを判定する(ステップS722)。
【0162】
従量制のユーザでない、すなわち、固定料金制のユーザであると判定した場合(ステップS722でNO)、制御部21は、請求DB76に新規レコードを作成する。制御部21は、請求月フィールドに計算中の請求月を、社員証IDフィールドにステップS721で選択した社員証IDを、請求額フィールドに所定の固定料金を、決済フィールドに「未」をそれぞれ記録する(ステップS723)。なお、請求額フィールドに記録する固定料金には、ユーザが契約した有償オプションがあれば有償オプション料金を含む。
【0163】
従量制のユーザであると判定した場合(ステップS722でYES)、制御部21は日料金算出のサブルーチンを起動する(ステップS724)。日料金算出のサブルーチンは、予約情報DB57に記録されたデータに基づいて一日分の利用料金を算出するサブルーチンである。日料金算出のサブルーチンの処理の流れは後述する。
【0164】
制御部21は、請求対象期間の処理を終了したか否かを判定する(ステップS725)。終了していないと判定した場合(ステップS725でNO)、制御部21はステップS724に戻る。終了したと判定した場合(ステップS725でYES)、制御部21は日料金算出のサブルーチンで算出した各日の利用料金と、ユーザが契約している有償オプションがあれば、有償オプションの料金とを合算してユーザに請求する料金を算出する(ステップS726)。
【0165】
制御部21は、請求DB76に新規レコードを作成する。制御部21は、請求月フィールドに計算中の請求月を、社員証IDフィールドにステップ721で選択した社員証IDを、請求額フィールドにステップS726で算出した利用料金を、決済フィールドに「未」をそれぞれ記録する(ステップS727)。
【0166】
ステップS723またはステップS727の終了後、制御部21は請求処理を行う(ステップS728)。具体的には、制御部21はステップS721で取得した社員証IDをキーとして社員DB58を検索してレコードを抽出する。制御部21は、抽出したレコードの請求先フィールドに記録された情報に基づいて、クレジットカード会社に請求料金に関するデータを送信する。
【0167】
なお、請求した料金の入金が行われた場合、制御部21は請求DB76から対応するレコードを抽出し、決済フィールドに「済」を記録する。以上により、制御部21は本実施の形態の決済処理部の機能を実現する。
【0168】
有償オプションがある場合、制御部21は、固定料金制ユーザの固定料金と、有償オプションの料金とを合算せずに個々に請求してもよい。制御部21は、従量制ユーザの利用料金と、有償オプションの料金とを合算せずに個々に請求してもよい。
【0169】
制御部21は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS729)。たとえば、すべての社員の処理を終了した場合、または担当者が指定した社員の処理を終了した場合に制御部21は処理を終了すると判定する。
【0170】
終了しないと判定した場合(ステップS729でNO)、制御部21はステップS721に戻る。終了すると判定した場合(ステップS729でYES)、制御部21は処理を終了する。
【0171】
図29は、日料金算出のサブルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。日料金算出のサブルーチンは、予約情報DB57に基づいて一日分の料金を算出するサブルーチンである。
【0172】
制御部21は、社員証ID、予約日、および状態フィールドに「請求なし」が記録されていないことをキーとして予約情報DB57から一人のユーザの一日分のレコードを抽出する(ステップS641)。制御部21は、抽出したレコードの、予約開始時刻および予約終了時刻からユーザの利用時間を算出する(ステップS642)。
【0173】
制御部21は、算出した利用時間に基づいて一日分の料金を算出する(ステップS643)。料金は、たとえば一時間あたりの料金と利用時間とを積算して算出する。一日の上限料金が定められていてもよい。
【0174】
制御部21は、社員証IDと、予約日と、一日分の利用料金とを関連付けて補助記憶部23または主記憶部22に一時的に記録する(ステップS644)。制御部21は、予約日ごとの料金を所定のDBに記録してもよい。その後、制御部21は処理を終了する。
【0175】
本実施の形態によると、それぞれのユーザに対して適切な料金を請求する情報処理システム10を提供できる。本実施の形態によると有償で部屋を提供し、収益化を図る情報処理システム10を提供できる。
【0176】
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0177】
特許請求の範囲に記載した独立請求項および従属請求項は、引用形式に関わらずのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載しても良い。
【符号の説明】
【0178】
10 情報処理システム
11 ゲート部
12 出入り口
13 鍵機構
14 リーダ
141 第1リーダ
142 第2リーダ
15 社員証
20 情報処理装置
21 制御部
22 主記憶部
23 補助記憶部
24 通信部
251 表示部
252 入力部
30 ユーザ端末
31 制御部
32 主記憶部
33 補助記憶部
34 通信部
351 表示部
352 入力部
40 認証サーバ
41 制御部
42 主記憶部
43 補助記憶部
44 通信部
51 入退室DB
52 予約情報DB
56 入退室DB
57 予約情報DB
58 社員DB
59 センサDB
60 センサ
61 制御部
62 主記憶部
63 補助記憶部
64 通信部
65 検知部
66 利用状況欄
661 利用状況欄
662 利用状況欄
67 予約受付画面
68 予約内容確認画面
69 退室通知画面
70 退室確認画面
71 設置例
72 設置例
73 設置例
74 第1グループDB
75 第2グループDB