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特開2024-6060釣り用リール及び釣り用リールの往復移動機構
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  • 特開-釣り用リール及び釣り用リールの往復移動機構 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006060
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】釣り用リール及び釣り用リールの往復移動機構
(51)【国際特許分類】
   A01K 89/015 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
A01K89/015 H
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106604
(22)【出願日】2022-06-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】322007202
【氏名又は名称】五十鈴工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142136
【弁理士】
【氏名又は名称】深澤 潔
(72)【発明者】
【氏名】山本 健司
【テーマコード(参考)】
2B108
【Fターム(参考)】
2B108EG06
(57)【要約】
【課題】係合部材がウォームシャフトに沿って移動している間のがたつきを抑制するとともに、端部での方向転換時に係合部材が回転する際の摩擦抵抗を削減することができる釣り用リールの往復移動機構を提供すること。
【解決手段】釣り用リール1の往復移動機構50は、外周面に螺旋溝52を有して軸方向に伸びるウォームシャフト51と、螺旋溝51に係合する係合部材70と、係合部材70を収容する第一貫通孔81とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部87が形成された収容部85がウォームシャフト51の軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、ウォームシャフト51の軸方向に摺動する摺動部材80と、内周面の少なくとも一部に雄ネジ部87と螺合する雌ネジ部93が形成されて収容部85の一端を覆う蓋部材90と、を備え、係合部材70と収容部85との間に軸受部材100が配される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面に螺旋溝を有して軸方向に伸びるウォームシャフトと、
前記螺旋溝に係合する係合部材と、
該係合部材を収容する第一貫通孔とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部が形成された収容部が前記ウォームシャフトの軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、前記ウォームシャフトの軸方向に摺動する摺動部材と、
内周面の少なくとも一部に前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されて前記収容部の一端を覆う蓋部材と、
を備え、
前記係合部材と前記収容部との間に軸受部材が配される釣り用リールの往復移動機構。
【請求項2】
前記軸受部材が前記第一貫通孔の中心軸線方向に配される複数の軸受を備える請求項1に記載の釣り用リールの往復移動機構。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の釣り用リールの往復移動機構を備える釣り用リール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、釣り用リール及び釣り用リールの往復移動機構、特に、釣り用リールのスプールと連動して駆動する往復移動機構に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な釣り用リールはスプールに釣糸を均一に巻くための往復移動機構(レベルワインド機構)を備えている。一般的な往復移動機構は、螺旋溝を有するウォームシャフトと、係合部材と、摺動部材とを備えている。係合部材は、ウォームシャフトの螺旋溝に係合している。ウォームシャフトが回転することによって、係合部材はウォームシャフトに沿って往復移動する。摺動部材は、係合部材を保持しており、係合部材と一体的に往復移動する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような機構では、往復移動する摺動部材によって案内された釣糸が、スプール上に均一に巻き付けられる。このため、係合部材がウォームシャフトに沿って往復移動する際のがたつきを抑制する必要がある。
【0004】
特許文献1に記載の往復移動機構は、蓋本体部91と保持部92とを有する蓋部材9の保持部92が、第1貫通孔81の内周面と係合部材7の軸部71の外周面との間に配置されて、第1貫通孔81内に係合部材7を摺動回転可能に保持する。
【0005】
この際、保持部92が、外側筒部922と、内側筒部923と、をさらに備えることによって、外側筒部922に対して内側筒部923をスムーズに回転させることができ、係合部材7がウォームシャフトに沿って往復移動する際に係合部材7と摺動部材8との間で発生するがたつきを抑制するとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2015-136337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の往復移動機構は、摺動部材8の第1貫通孔81における内周面の少なくとも一部に雌ネジ部811が設けられ、蓋部9の保持部92の外周面の少なくとも一部に雄ネジ部921が設けられている。雄ネジ部と雌ネジ部との螺合部分の強度維持のためには雄ネジ部の強度を確保する必要があるところ、本来薄肉が好ましい保持部92の強度を高める必要があり、厚肉構造となる可能性がある。
【0008】
また、上記特許文献1には保持部92が外側筒部922と内側筒部923とを備え、雄ネジ部921が外側筒部922の外周面に配されているものや、特に内側筒部923を軸受部材にしたものも提案されている。ただし、このような構造の場合に内側筒部923を軸受部材にしたとき、リール組立時に螺旋溝51と係合爪部72とを係合させつつ嵌め合いに必要な締付力を軸受部材の外輪に付与することが難しく、好適ながたつき抑制には至らない可能性がある。
【0009】
さらに、釣糸の巻き付け時だけでなく放出時においても摺動部材を往復移動させる糸巻き部連動式往復移動機構の場合、ウォームシャフトに対する係合部材の往復移動量も大きくなる。そのため、係合部材がウォームシャフトの端部で方向転換する際に係合部材が回転する際の摩擦抵抗も削減する必要がある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、係合部材がウォームシャフトに沿って往復移動している間のがたつきを抑制するとともに、係合部材がウォームシャフト端部で方向転換するときに回転する際の摩擦抵抗を削減することができる釣り用リール及び釣り用リールの往復移動機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る釣り用リールの往復移動機構は、外周面に螺旋溝を有して軸方向に伸びるウォームシャフトと、前記螺旋溝に係合する係合部材と、該係合部材を収容する第一貫通孔とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部が形成された収容部が前記ウォームシャフトの軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、前記ウォームシャフトの軸方向に摺動する摺動部材と、内周面の少なくとも一部に前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されて前記収容部の一端を覆う蓋部材と、を備え、前記係合部材と前記収容部との間に軸受部材が配される。
【0012】
また、本発明に係る釣り用リールの往復移動機構は、さらに、前記軸受部材が前記第一貫通孔の中心軸線方向に複数配される。
【0013】
また、本発明に係る釣り用リールは、本発明に係る釣り用リールの往復移動機構を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、係合部材がウォームシャフトに沿って移動している間のがたつきを抑制するとともに、端部での方向転換時に係合部材が回転する際の摩擦抵抗を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る釣り用リールを示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る釣り用リールに釣糸が巻回された状態を示す斜視図である。
図3図1のウォームシャフト及び駆動軸の中心軸における断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る釣り用リールの往復移動機構の一部を示す斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る釣り用リールの往復移動機構を示す図4のV-V断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る釣り用リールの往復移動機構及び釣り用リールの一実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
本実施形態に係る釣り用リール1は、リール本体10と、ハンドル20と、回転伝達機構30と、スプール40と、レベルワインド機構50(往復移動機構の一例)と、を備えている。
【0017】
リール本体10は、第1本体部11と、第2本体部12と、複数の連結部13と、装着部15と、を備える。第1本体部11と第2本体部12とは、複数の連結部13を介して互いに対向して配されている。装着部15は、複数の連結部13のうちのいくつかによって支持されて不図示の釣り竿に装着される。
【0018】
回転伝達機構30は、ハンドル20の回転力をスプール40及びレベルワインド機構5 0に伝達する機構である。回転伝達機構30は、第1本体部11内に主に配されている。回転伝達機構30は、駆動軸31と、駆動ギア部32と、を備える。駆動軸31は、ハンドル20と連結されており、ハンドル20と一体に回転する。駆動ギア部32は、駆動軸31を介してハンドル20の回転力を調整してスプール40及びレベルワインド機構50に伝達する。
【0019】
スプール40は、第1本体部11と第2本体部12との間に配され、外周面に釣糸Sが巻回される。スプール40は、スプール軸41に固定され、スプール軸41と一体的に回転する。
【0020】
レベルワインド機構50は、スプール40と連動して釣糸Sをスプール40上に均一に巻きつけたり、スプール40から均一に放出することを可能とする機構である。レベルワインド機構50は、ウォームシャフト51、案内部材60、係合部材70、摺動部材80、蓋部材90、及び軸受部材100を備える。
【0021】
ウォームシャフト51は円柱状に形成され、外周面には螺旋溝52が配されている。ウォームシャフト51は、第1本体部11と第2本体部12との間にスプール軸41と平行に延びるとともに、駆動ギア部32を介して第1本体部11及び第2本体部12に対して回動可能に配されている。
【0022】
案内部材60は略円筒状に形成され、第1本体部11と第2本体部12との間にウォームシャフト51と平行に延びて配されている。案内部材60は、ウォームシャフト51を収容した状態で外周側に配置される。
【0023】
案内部材60には、係合部材70と螺旋溝52とを係合させるための窓部61が配されている。窓部61は、案内部材60の長手方向に沿って形成されている。
【0024】
係合部材70は、円柱状に形成された軸部71と、螺旋溝52と螺合される係合爪部72と、を備える。軸部71は、案内部材60の外部から窓部61を通過して案内部材60の内部へと延びるように配される。軸部71は、さらに小径部711と大径部712とを備えている。大径部712の端部に係合爪部72が接続されている。係合爪部72は略C字状に形成されている。
【0025】
摺動部材80は、ウォームシャフト51の軸方向に往復移動する本体81と、本体81と接続されて釣糸Sが繰り出される釣糸案内部82と、を備える。本体81には、ウォームシャフト51の軸方向に対して鉛直方向に伸びる収容部85が配されている。収容部85には係合部材70が挿通される第1貫通孔83が配されている。また、本体81には案内部材60が挿通される第2貫通孔86が配されている。第1貫通孔83と第2貫通孔86とは挿通されている。
【0026】
第1貫通孔83は、係合部材70の軸部71の軸方向長さよりも短く形成されている。そのため、組立時に大径部712の少なくとも一部が第1貫通孔83から第2貫通孔86内に突出するよう配される。第2貫通孔86の内周面は案内部材60の外周面と接触するように配され、本体81は案内部材60上を摺動しながら案内される。収容部85の外周面の先端側の少なくとも一部には雄ネジ部87が配されている。
【0027】
蓋部材90は、蓋本体部91と筒部92と、を備えている。蓋本体部91は、第1貫通孔83の一端を覆うように構成されている。筒部92は円筒状に形成され、蓋本体部91が端部に配されている。筒部92の内周面の少なくとも一部には、雄ネジ部87と螺合する雌ネジ部93が配されている。
【0028】
軸受部材100は、内径が係合部材70の軸部71の小径部711が嵌合可能な大きさとされ、外径が第1貫通孔83と嵌合可能な大きさとされている。この軸受部材100は、小径部711と第1貫通孔83との間に配されて軸部71の軸方向すなわち第1貫通孔83の中心軸線方向に並ぶ2つの軸受101を備えている。
【0029】
次に、本実施形態に係る釣り用リール1及びレベルワインド機構50の作用について説明する。
まず、釣糸Sをスプール8に巻き付ける際には、釣り用リール1のハンドル20を一方向に操作する。このとき、回転伝達機構30を介してウォームシャフト51が軸回りに一方向に回転する。この回転に伴い螺旋溝52と係合された係合部材70を介して摺動部材80がウォームシャフト51の軸方向に移動する。
【0030】
係合部材70がウォームシャフト51の端部に達したときには、螺旋溝52に合わせて係合部材70が軸部71回りに反転し、ウォームシャフト51に沿って逆方向に移動する。こうしてウォームシャフト51に沿って摺動部材80が往復移動することによって釣糸Sがスプール8の表面に一様に券回される。
【0031】
釣糸Sを放出する際には、不図示のクラッチを操作して回転伝達機構30とウォームシャフト51とを切り離して放出する。この際、ウォームシャフト51が巻き付け時と反対方向に軸回りに回転する。この回転に伴い螺旋溝52と係合された係合部材70を介して摺動部材80がウォームシャフト51の軸方向に移動する。
【0032】
係合部材70がウォームシャフト51の端部に達したときには、巻き付け時と同様に螺旋溝52に合わせて係合部材70が軸部71回りに反転し、ウォームシャフト51に沿って逆方向に移動する。こうしてウォームシャフト51に沿って摺動部材80が往復移動することによって釣糸Sがスプール8から放出される。
【0033】
この釣り用リール1及びレベルワインド機構50によれば、軸受部材100が配されているので、係合部材70がウォームシャフト51の端部に達したときにより小さい摩擦抵抗にて反転させることができる。したがって、釣糸Sの巻き付け及び繰り出しをスムーズに行うことができる。
【0034】
この際、雄ネジ部87が収容部85の外周面に配され、蓋部材90の筒部92の内周面に雌ネジ部93が配されている。そのため、螺旋溝52と係合爪部72とを螺合させた後で軸受部材100の嵌合に必要な締付力を付与できる。したがって、係合部材70がウォームシャフト51に沿って移動するときのがたつきを抑制することができ、係合部材70がウォームシャフト51の端部で方向転換する際に係合部材70が軸部71回りに回転する際の摩擦抵抗を削減することができる。
【0035】
特に、軸受部材100は、軸部71の軸方向に並ぶ2つの軸受101を備えている。そのため、軸受101が1つの場合よりも第1貫通孔83に対する軸部71のブレをより好適に抑制することができるとともに、より好適に摩擦抵抗を削減することができる。
【0036】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、本実施形態では軸受部材100が2つの軸受101を備えているとしているが、2つに限らない。
【符号の説明】
【0037】
1 釣り用リール
50 レベルワインド機構(往復移動機構)
51 ウォームシャフト
52 螺旋溝
70 係合部材
80 摺動部材
81 第1貫通孔
85 収容部
87 雄ネジ部
90 蓋部材
93 雌ネジ部
100 軸受部材
101 軸受
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る釣り用リールの往復移動機構は、外周面に螺旋溝を有して軸方向に伸びるウォームシャフトと、前記螺旋溝に係合する係合部材と、該係合部材を収容する第一貫通孔とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部が形成された収容部が前記ウォームシャフトの軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、前記ウォームシャフトの軸方向に摺動する摺動部材と、内周面の少なくとも一部に前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されて前記収容部の一端を覆う蓋部材と、を備え、前記係合部材が、円柱状に形成された軸部と、該軸部と接続されるとともに前記螺旋溝と係合される係合爪部と、を備え、前記軸部の先端の少なくとも一部が突出して前記蓋部材に回動自在に係合され、前記係合部材と前記収容部との間に軸受部材が配される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
外周面に螺旋溝を有して軸方向に伸びるウォームシャフトと、
前記螺旋溝に係合する係合部材と、
該係合部材を収容する第一貫通孔とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部が形成された収容部が前記ウォームシャフトの軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、前記ウォームシャフトの軸方向に摺動する摺動部材と、
内周面の少なくとも一部に前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されて前記収容部の一端を覆う蓋部材と、
を備え、
前記係合部材が、円柱状に形成された軸部と、該軸部と接続されるとともに前記螺旋溝と係合される係合爪部と、を備え、
前記軸部の先端の少なくとも一部が突出して前記蓋部材に回動自在に係合され、
前記係合部材と前記収容部との間に軸受部材が配される釣り用リールの往復移動機構。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る釣り用リールの往復移動機構は、釣糸の巻き付け時だけでなく放出時においても摺動部材を往復移動させる釣り用リールの往復移動機構であって、外周面に螺旋溝を有して軸方向に伸びるウォームシャフトと、前記螺旋溝に係合する係合部材と、該係合部材を収容する第一貫通孔とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部が形成された収容部が前記ウォームシャフトの軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、前記ウォームシャフトの軸方向に摺動する摺動部材と、内周面の少なくとも一部に前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されて前記収容部の一端を覆う蓋部材と、を備え、前記係合部材が、円柱状に形成された軸部と、該軸部と接続されるとともに前記螺旋溝と係合される係合爪部と、を備え、前記軸部の先端の少なくとも一部が突出して前記蓋部材に挿通して回動自在に係合され、前記係合部材と前記収容部との間に軸受部材が配される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
釣糸の巻き付け時だけでなく放出時においても摺動部材を往復移動させる釣り用リールの往復移動機構であって、
外周面に螺旋溝を有して軸方向に伸びるウォームシャフトと、
前記螺旋溝に係合する係合部材と、
該係合部材を収容する第一貫通孔とともに外周面の少なくとも一部に雄ネジ部が形成された収容部が前記ウォームシャフトの軸方向に対して鉛直方向に伸びて配され、前記ウォームシャフトの軸方向に摺動する摺動部材と、
内周面の少なくとも一部に前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されて前記収容部の一端を覆う蓋部材と、
を備え、
前記係合部材が、円柱状に形成された軸部と、該軸部と接続されるとともに前記螺旋溝と係合される係合爪部と、を備え、
前記軸部の先端の少なくとも一部が突出して前記蓋部材に挿通して回動自在に係合され、
前記係合部材と前記収容部との間に軸受部材が配される釣り用リールの往復移動機構。