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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060660
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】シェード
(51)【国際特許分類】
   A47H 5/08 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
A47H5/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168062
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】312003595
【氏名又は名称】タカハタプレシジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162341
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬崎 幸典
(72)【発明者】
【氏名】志村 泉
(72)【発明者】
【氏名】佐野 康介
(72)【発明者】
【氏名】玉置 政彦
【テーマコード(参考)】
2E182
【Fターム(参考)】
2E182AA01
2E182AB03
2E182AC01
2E182CC01
2E182EE03
2E182EF15
2E182EG01
(57)【要約】
【課題】採光を取り入れながら窓枠の開口の遮光性を向上させる。
【解決手段】窓枠の開口に配置され、下方から上方へ引き上げることで、開口を遮蔽するシェードであって、シェード本体と、開口の両側で鉛直方向に延在して配置されシェード本体の移動を案内するワイヤと、シェード本体の引き上げ方向に沿う両側端に間隔をおいて設けられ、ワイヤが挿通される環状体と、シェード本体を引き上げる昇降用コードの移動方向を変更するガイド体と、を備え、ガイド体は、ワイヤの上端側に2箇所設けられ、ガイド体の一方はシェード本体の一方側を引き揚げる昇降用コードを鉛直方向方から水平方向へ向きを変えて案内し、ガイド体の他方はシェード本体の一方側を引き上げる昇降用コード及び一方側とは反対側を引き揚げる昇降用コードを上方から下方へ鉛直方向に案内する。
【選択図】図3

【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠の開口に配置され、下方から上方へ引き上げることで、前記開口を遮蔽するシェードであって、
シェード本体と、
前記開口の両側で鉛直方向に延在して配置され前記シェード本体の移動を案内するワイヤと、
前記シェード本体の引き上げ方向に沿う両側端に間隔をおいて設けられ、前記ワイヤが挿通される環状体と、
前記シェード本体を引き上げる昇降用コードの移動方向を変更するガイド体と、を備えた、
ことを特徴とするシェード。
【請求項2】
前記ガイド体は、前記ワイヤの上端側に2箇所設けられ、前記ガイド体の一方は前記シェード本体の一方側を引き揚げる前記昇降用コードを鉛直方向から水平方向へ向きを変えて案内し、前記ガイド体の他方は前記シェード本体の一方側を引き上げる前記昇降用コード及び前記一方側とは反対側を引き揚げる前記昇降用コードを上方から下方へ鉛直方向に案内する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシェード。
【請求項3】
前記ワイヤは、ケース体に長さ方向に移動可能に収容され、前記窓枠内に嵌まり込んで配置されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のシェード。
【請求項4】
前記ケース体の一端側に前記ワイヤの一端を掛けるフック体を移動可能に設け、ネジの回転操作により前記フック体の移動量を調整して前記ワイヤに張力を付与する、
ことを特徴とする請求項3に記載のシェード。
【請求項5】
前記ケース体の一端側にブロック体を移動可能に設け、ネジの回転操作により前記ブロック体の移動量を調整して前記窓枠内に仮保持し、さらに前記ネジの回転操作により前記ブロック体を前記窓枠の下端面に圧接して、前記ケース体を前記窓枠内に固定する、
ことを特徴とする請求項3に記載のシェード。
【請求項6】
前記ブロック体は、前記窓枠の下端面と接触する面に弾性シートが貼付されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のシェード。
【請求項7】
前記ケース体は、前記窓枠内にネジ固定されるネジ固定孔を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のシェード。
【請求項8】
前記昇降用コードは、前記ガイド体で移動方向が下方になるように向きを変更して垂下され、前記シェード本体の重さと釣り合う錘が取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のシェード。
【請求項9】
前記シェード本体は、上端及び下端に前記シェード本体を水平に保持する保持体を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシェード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓枠の開口を遮蔽するシェードに関する。
【背景技術】
【0002】
昇降装置と、吊り下げ部から吊り下げられるシェードと、昇降コードと、を含み、シェードの裏面には、垂直方向に間隔をおいて備えられる複数の昇降コード案内環を有し、当該昇降コード案内環に昇降コードが挿通されているたくし上げシェードであって、シェードをその後方に引く支持部材を有しているたくし上げシェードが知られている(特許文献1)。
【0003】
窓枠開口内に配設され、昇降紐の一端を巻き込んだり、巻き戻したりする昇降機構と、昇降紐の下端を下部に取付け、上部を窓枠開口内の前記昇降機構よりも上方の室内側窓枠または室内側壁面に、分離及び一体化自在な部材取付手段を介して取付ける遮蔽部材と、遮蔽部材の上端の室内面を意匠面で覆う装飾部材とを具備するシェード昇降装置も知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018-166709号公報
【特許文献2】特開2005-21674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、採光を取り入れながら室内のプライバシーを高めることができるシェードを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のシェードは、
窓枠の開口に配置され、下方から上方へ引き上げることで、前記開口を遮蔽するシェードであって、
シェード本体と、
前記開口の両側で鉛直方向に延在して配置され前記シェード本体の移動を案内するワイヤと、
前記シェード本体の引き上げ方向に沿う両側端に間隔をおいて設けられ、前記ワイヤが挿通される環状体と、
前記シェード本体を引き上げる昇降用コードの移動方向を変更するガイド体と、を備えた、
ことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシェードにおいて、
前記ガイド体は、前記ワイヤの上端側に2カ所設けられ、一方のガイド体は前記シェード本体の一方側を引き揚げる前記昇降用コードを鉛直方向から水平方向へ向きを変えて案内し、他方のガイド体は前記シェード本体の一方側を引き上げる前記昇降用コード及び前記一方側とは反対側を引き揚げる前記昇降用コードを上方から下方へ鉛直方向に案内する、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシェードにおいて、
前記ワイヤは、ケース体に長さ方向に移動可能に収容され、前記窓枠内に嵌まり込んで配置されている、
ことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のシェードにおいて、
前記ケース体の一端側に前記ワイヤの一端を掛けるフック体を移動可能に設け、ネジの回転操作により前記フック体の移動量を調整して前記ワイヤに張力を付与する、
ことを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のシェードにおいて、
前記ケース体の一端側にブロック体を移動可能に設け、ネジの回転操作により前記ブロック体の移動量を調整して前記窓枠内に仮保持し、さらに前記ネジの回転操作により前記ブロック体を前記窓枠の下端面に圧接して、前記ケース体を前記窓枠内に固定する、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のシェードにおいて、
前記ブロック体は、前記窓枠の下端面と接触する面に弾性シートが貼付されている、
ことを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のシェードにおいて、
前記ケース体は、前記窓枠内にネジ固定されるネジ固定孔を有する、
ことを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載のシェードにおいて、
前記昇降用コードは、前記ガイド体で移動方向が下方になるように向きを変更して垂下され、前記シェード本体の重さと釣り合う錘が取り付けられている、
ことを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシェードにおいて、
前記シェード本体は、上端及び下端に前記シェード本体を水平に保持する保持体を有する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、採光を取り入れながら室内のプライバシーを高めることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、窓枠の一方側でシェード本体の昇降操作を行うことができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、窓枠の開口内に緩みなく設置することができる。
【0018】
請求項4に記載に発明によれば、ネジの回転操作による柱状体の供回りを防止してワイヤを吊架することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、ケース体を既設の窓枠に追加の処置をすることなく設置することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、ブロック体の滑りを抑制することができる。
【0021】
請求項7に記載に発明によれば、ネジで窓枠内に直接固定することができる。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、シェード本体を鉛直方向の任意の位置で保持することができる。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、シェード本体を水平に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施形態に係るシェードの構成を機能的に示す模式図である。
図2】シェード本体の構成を示す図である。
図3】ワイヤを吊架して収容するケース体の構成を示す図であり、(a)はワイヤの吊架を示す図、(b)はブロック体の構成を示す図である。
図4】ケース体の下端に設けられたブロック体の移動機構を説明する図である。
図5】ケース体の上端に設けられたガイド体及び下端に設けられたブロック体の構成を説明する斜視図である。
図6】昇降用コードのガイド体での案内を説明する図である。
図7】シェードの窓枠への取り付けを説明する図である。
図8】シェード本体が窓枠の開口の下端に位置している状態を示す図である。
図9】シェード本体が窓枠の開口の一部を塞ぐ位置に引き上げられている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に図面を参照しながら、本発明の実施形態の具体例を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
尚、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
【0026】
(1)シェードの全体構成
図1は本実施形態に係るシェード1の構成を機能的に示す模式図、図2はシェード本体10の構成を示す図、図3はワイヤ20を吊架して収容するケース体21の構成を示す図であり、(a)はワイヤ20の吊架を示す図、(b)はブロック体71,72の構成を示す図、図4はケース体の下端に設けられたブロック体の移動機構を説明する図、図5はケース体の上端に設けられたガイド体及び下端に設けられたブロック体の構成を説明する斜視図、図6は昇降用コードのガイド体での案内を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、シェード1の全体構成について説明する。
【0027】
図1に示すように、シェード1は、シェード本体10と、窓枠の両側で鉛直方向に延在して配置されシェード本体10の移動を案内するワイヤ20と、シェード本体10の引き揚げ方向に沿う両側端に間隔をおいて設けられ、ワイヤ20が挿通される環状体30と、シェード本体10を引き上げる昇降用コード41の移動方向を変更するガイド体40と、を備えて構成されている。
このように構成されるシェード1は、窓枠の開口100に配置され、下方から上方へ引き上げることで、窓枠の開口100を遮蔽することが可能となっている。特に、シェード本体10を開口の鉛直方向の任意の位置で保持して、室外から採光を取り入れながら開口100を下方から塞いでプライバシーを守ることが可能となっている。
【0028】
(シェード本体)
シェード本体10は、カーテン生地やスクリーン等の可撓性を有するシート状の部材から構成され、室内と室外の光の通過を制限できるものであればよい。ここで「光の通過を制限する」とは、不透光で遮光する場合、又は半透明な部材等によって光の一部を遮光する場合の両方が含まれる。
【0029】
シェード本体10は、図2に示すように、窓枠の開口100の下端から引き上げられ、シェード本体10の上端部及び下端部にはシェード本体10を水平に保持する保持体の一例としてのバー11が取り付けてある。バー11は、シェード本体10を水平に保持するとともに、シェード本体10を下方へ降下させる際の錘の役目も有している。
また、シェード本体10の両側端10A、10Bには、引き上げ方向に沿って所定の間隔をおいて複数の環状体30が取り付けられている。後述するように、環状体30には、ワイヤ20が挿通され、シェード本体10がワイヤ20に沿って鉛直方向に移動可能となっている。
【0030】
(環状体)
シェード本体10の両側端10A、10Bには、鉛直方向に所定の間隔をおいて備えられる複数の環状体30が取り付けられており、ワイヤ20が環状体30に挿通されている。環状体30は、図2に示すように、シェード本体10の両側端部にハトメ加工を施して、鉛直方向に100~200mm程度の間隔をおいて取り付けられる。
環状体30の形状は特に制限されず、円環状、D型環状、e字型状、θ字型状、その他任意の公知の形状の案内環を選択して用いることができるが、環状体30としては、撓み変形可能な切り欠き部を有し、吊架されたワイヤ20に切り欠き部を押し込んでスナップ的に取り付け可能な構造であることが好ましい。
【0031】
このように構成されるシェード本体10は、窓枠の開口100の下端から引き上げられた状態で窓枠の室内側の面に近接しており、室外から採光を取り入れながら開口100を下方から塞いでプライバシーを守ることが可能となっている。
【0032】
(ワイヤ)
ワイヤ20は、太さ2mm前後の金属製コードであり、窓枠の両側で鉛直方向に延在して配置され、シェード本体10の両側端10A、10Bに取り付けられた環状体30を通してシェード本体10の鉛直方向の移動を案内するようになっている。
具体的には、図3(a)に示すように、ワイヤ20は、ケース体21に吊架されて収容され、窓枠の開口100内に嵌まり込んで配置されている。
【0033】
ケース体21は、図3に示すように、窓枠の上下方向に亘って延びる中空の断面矩形の柱状体であり、材料としては、アルミ材や鋼材など種々の金属材料を用いることができる。尚、ケース体21としては、下端21b側のみを中空として、他は中実体としてもよい。中実体としては、木材や合成樹脂が挙げられる。
ケース体21の上端21a及び下端21bでワイヤ20の両端を支持してワイヤ20を吊架している。
【0034】
ケース体21の上端21aに設けられたガイド体40は、図5(a)に示すように、基端側にくびれ部40bを有し、くびれ部40bにはワイヤ20の一端20aが掛けられている。
ケース体21の下端21bに設けられたブロック体50は、図4(b)に示すように、ケース体21に固定され、ブロック体50にはワイヤ20の他端20bが掛けられたフック体51が収容されている。
フック体51は、吊架されたワイヤ20の長さ方向に移動可能(図4(b)中 矢印R4参照)で、ネジ52の回転操作(図4(b)中 矢印R3参照)でフック体51の移動量を調整することでワイヤ20に張力を付与するようになっている。
【0035】
また、図3(b)に示すように、ケース体21の下端21bには、ケース体21の長手方向と交差する水平方向に移動可能なブロック体71と、ケース体21の長手方向に移動可能なブロック体72が配置されている。ブロック体71とブロック体72は、いずれも台形状で、それぞれテーパ面71a、72aを有し、テーパ面71a、72aで合わさっている。
ブロック体71は、テーパ面71aの反対側の面71bが、ケース体21の下端21bに設けられたブロック体60の下端側の面60aと接している。
【0036】
図4に示すように、ブロック体71は、内部に雌ネジ(不図示)を有し、ブロック体71の雌ネジに螺合するネジ73を回転操作する(図4中 矢印R0参照)ことで水平方向に移動する(図4中 矢印R1参照)。ブロック体71が水平方向に移動すると、テーパ面71a、72aで合わさっているブロック体72は、ケース体21の長手方向に移動する(図4中 矢印R2参照)。これにより、ケース体21を窓枠の開口100内に仮保持した状態でネジ73を回転操作することで、ブロック体72を開口100の下端面100bに圧接してケース体21全体を窓枠の開口100間に固定することができる。
【0037】
ブロック体72の窓枠の開口100の下端面100bと接触する面72bには、薄いゴムシート等の滑り止め用弾性シートSが貼付されており、ケース体21を確実に保持できるようになっている。
また、ケース体21は、下端21b側にネジ固定孔22(不図示)を設けてネジで窓枠の開口100内に直接ネジ固定してもよく、上端21a側にもネジ固定孔22(不図示)を設けて、窓枠の両側で窓枠の室内側の表面に直接ネジ固定してもよい。
【0038】
(ガイド体)
ガイド体40は、図3(b)、図5(a)に示すように、厚み方向に貫通するガイド孔40aを有し、ケース体21の上端21aに立設されている。ガイド孔40aには、昇降用コード41が挿通され、昇降用コード41の移動方向を90度変更する。
ガイド体40は、ワイヤ20を収容するケース体21の上端21aに立設され、ワイヤ20が窓枠の両側で鉛直方向に延在して配置されることから、窓枠の上方に左右2箇所設けられる構成となる。
【0039】
図6に示す一方のガイド体40Aは、シェード本体10の一方側10Aを引き上げる昇降用コード41を下方から水平方向へ向きを変えて案内し、他方のガイド体40Bは、シェード本体10の一方側10Aを引き上げる昇降用コード41及びシェード本体10の一方側10Aとは反対側10Bを引き上げる昇降用コード41を上方から下方へ鉛直方向に案内するようになっている。
これにより、2本の昇降用コード41を引き下げれば、シェード本体10は開口100の下方から上方へ引き上げられ、引き下げた昇降用コード41の係止を解けばシェード本体10は重力で窓枠の開口100の下方側へ移動する。
【0040】
(昇降用コード)
昇降用コード41は、ガイド体40で移動方向が下方になるように向きを変更して垂下され、シェード本体10の重さと釣り合う錘W(不図示)が取り付けられている。これにより、シェード本体10を鉛直方向の任意の位置で保持することが可能となっている。
【0041】
(2)窓枠への取り付け
図7はシェード1の窓枠への取り付けを説明する図である。
シェード1を既存の窓枠へ取り付ける場合、図7(a)に示すように、まず、窓枠の開口100の上端面100a及び下端面100bの間でケース体21を仮保持する。仮保持されるケース体21は、上端21aにはワイヤ20の一端20aを支持するともに、昇降用コード41の移動方向を変更するガイド体40が立設され、下端21bには、ケース体21の長手方向と交差する水平方向に移動可能なブロック体71と、ケース体21の長手方向に移動可能なブロック体72が配置されている。
【0042】
窓枠の開口100内に仮保持した状態で、図7(b)に示すように、ブロック体71の雌ネジに螺合するネジ73を回転操作することで、ブロック体72がケース体21の長手方向に移動して窓枠の開口100の下端面100bに圧接してケース体21全体を開口100間に固定する。
【0043】
次に、窓枠の開口100内に固定されたケース体21に吊架されたワイヤ20にシェード本体10の両側端10A、10Bに取り付けられた環状体30を通してワイヤ20にシェード本体10を移動可能な状態に取り付ける。全ての環状体30が通されたワイヤ20は、ネジ52の回転操作でフック体51の移動量を調整することでワイヤ20に張力を付与する(図5(b) 参照)。これにより、窓枠の開口100の両側でシェード本体10がワイヤ20に沿って鉛直方向に移動可能となる。
【0044】
そして、シェード本体10の上端に取り付けた昇降用コード41をケース体21の上端21aに設けられたガイド体40A、40Bのガイド孔40aに通して窓枠の開口100の一方側で移動方向が下方になるように垂下させて取り廻す。これにより、昇降用コード41の係止を解く、又は引き下げることでシェード本体10を窓枠の開口100の露出量を調整することが可能となる。
【0045】
(3)シェード本体の移動
図8はシェード本体10が窓枠の開口100の下端に位置している状態を示している。
シェード1は、引き下げられて係止されている昇降用コード41の係止を解くと、シェード本体10は自重で降下し、図8に模式的に示すように窓枠の開口100の下端側に折り重なった状態で位置する。これにより、外部から室内への十分な採光がなされる。
【0046】
図9はシェード本体10が窓枠の開口100の一部を塞ぐ位置に引き上げられている状態を示している。
シェード1は、昇降用コード41を引き下げるとガイド体40で昇降用コード41の移動方向の向きが変わり、シェード本体10が上方へ引き上げられる。昇降用コード41の引き下げを停止すると、シェード本体10の引き上げ方向の移動は停止し、窓枠の開口100は下側から一定の高さまでシェード本体10によって遮光された状態になる。これにより、シェード本体10で塞がれていない窓枠の開口100から採光しながら窓枠の開口100を下側から塞いで室内のプライバシーを高めることが可能となっている。
【符号の説明】
【0047】
1・・・シェード
10・・・シェード本体
20・・・ワイヤ、21・・・ケース体
30・・・環状体
40・・・ガイド体、41・・・昇降用コード
50、60、71、72・・・ブロック体、51・・・フック体
100・・・窓枠の開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9