(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060667
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/209 20210101AFI20240425BHJP
H01M 50/35 20210101ALI20240425BHJP
H01M 50/358 20210101ALI20240425BHJP
【FI】
H01M50/209
H01M50/35 101
H01M50/358
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168078
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉村 祐太郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雄三
(72)【発明者】
【氏名】阿部 剛頌
(72)【発明者】
【氏名】武田 隆秀
【テーマコード(参考)】
5H012
5H040
【Fターム(参考)】
5H012AA07
5H012CC08
5H012CC10
5H040AA14
5H040AS07
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY05
5H040AY10
5H040NN01
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】外部から過大な衝撃を受けた場合の耐衝撃性に優れた電池モジュール、を提供する。
【解決手段】電池モジュールは、複数の電池セル11が積層されるY軸方向に延び、ガスの流通空間110を形成するためのダクト71と、ダクト71が取り付けられる被取り付け部材30とを備える。被取り付け部材30は、床壁部111と、床壁部111からZ軸方向に立ち上がり、X軸方向に互いに間隔を開けて設けられる一対の縦壁部116とを有する。一対の縦壁部116の間には、ダクト71が配置される。ダクト71は、Z軸方向において、流通空間110を挟んで床壁部111と対向するダクト天壁部136と、X軸方向におけるダクト天壁部136の両端部から、Z軸方向において床壁部111に向かって延出し、X軸方向において一対の縦壁部116とそれぞれ対向する一対のダクト側壁部131とを有する。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に積層される複数の電池セルと、
複数の前記電池セルと前記第1方向と直交する第2方向に対向しながら、前記第1方向に延び、複数の前記電池セルから排出されるガスの流通空間を形成するためのダクトと、
前記電池セルにより保持され、前記ダクトが取り付けられる被取り付け部材とを備え、
前記被取り付け部材は、
前記第2方向と直交する平面と平行に配置される第1壁部と、
前記第1壁部から前記第2方向に立ち上がり、前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向に互いに間隔を開けて設けられる一対の第2壁部とを有し、
一対の前記第2壁部の間には、前記ダクトが配置され、
前記ダクトは、
前記第2方向と直交する平面と平行に配置され、前記第2方向において、前記流通空間を挟んで前記第1壁部と対向する第3壁部と、
前記第3方向における前記第3壁部の両端部から、前記第2方向において前記第1壁部に向かって延出し、前記第3方向において一対の前記第2壁部とそれぞれ対向する一対の第4壁部とを有する、電池モジュール。
【請求項2】
前記ダクトは、前記第3方向における各前記電池セルの中心位置を通りながら、前記第1方向に延びる、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記第3壁部および一対の前記第4壁部の各壁部は、2mm以上の厚みを有する、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記ダクトは、
前記第1方向と直交する平面と平行に配置され、前記第1方向に互いに間隔を開けて設けられ、前記第1方向における前記第3壁部および一対の前記第4壁部の両端部に接続される一対の第5壁部をさらに有する、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記第3壁部および一対の前記第4壁部は、前記第1方向に積層される複数の前記電池セルの間に渡って設けられる、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記第1方向に並べられる複数の電池セルユニットを備え、
各前記電池セルユニットは、
前記第1方向に連続して並ぶ複数の前記電池セルと、
前記第1方向に連続して並ぶ複数の前記電池セルを収容するケース体とを有し、
前記被取り付け部材は、複数の前記ケース体からなる、請求項1または2に記載の電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、国際公開第2014/024434号(特許文献1)には、複数枚の電池セルをスペーサを介して積層されてなる電池積層体と、電池積層体の上面に配置されるガスダクトとを備える電源装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1に開示されるように、積層される複数の電池セルと、電池セルの積層方向に延び、各電池セルから排出されるガスが流通するダクトとを備える電池モジュールが知られている。電池モジュールが、たとえば、電気自動車等の車両に搭載された場合には、外部から電池モジュールに対して過大な衝撃が加わる場面が想定されるため、電池モジュールの耐衝撃性を向上させることが求められる。
【0005】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、外部から過大な衝撃を受けた場合の耐衝撃性に優れた電池モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]第1方向に積層される複数の電池セルと、複数の上記電池セルと上記第1方向と直交する第2方向に対向しながら、上記第1方向に延び、複数の上記電池セルから排出されるガスの流通空間を形成するためのダクトと、上記電池セルにより保持され、上記ダクトが取り付けられる被取り付け部材とを備え、上記被取り付け部材は、上記第2方向と直交する平面と平行に配置される第1壁部と、上記第1壁部から上記第2方向に立ち上がり、上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向に互いに間隔を開けて設けられる一対の第2壁部とを有し、一対の上記第2壁部の間には、上記ダクトが配置され、上記ダクトは、上記第2方向と直交する平面と平行に配置され、上記第2方向において、上記流通空間を挟んで上記第1壁部と対向する第3壁部と、上記第3方向における上記第3壁部の両端部から、上記第2方向において上記第1壁部に向かって延出し、上記第3方向において一対の上記第2壁部とそれぞれ対向する一対の第4壁部とを有する、電池モジュール。
【0007】
このように構成された電池モジュールによれば、被取り付け部材の第1壁部および一対の第2壁部と、ダクトの第3壁部および一対の第4壁部とが組み合わされることによって、ダクトおよび被取り付け部材において、複数の電池セルと第2方向に対向しながら第1方向に延びる梁構造を構成することができる。これにより、外部から過大な衝撃を受けた場合の電池モジュールの耐衝撃性を向上させることができる。
【0008】
[2]上記ダクトは、上記第3方向における各上記電池セルの中心位置を通りながら、上記第1方向に延びる、[1]に記載の電池モジュール。
【0009】
このように構成された電池モジュールによれば、第3方向における両側からの衝撃をバランスよく、ダクトおよび被取り付け部材がなす梁構造により受けることができる。
【0010】
[3]上記第3壁部および一対の上記第4壁部の各壁部は、2mm以上の厚みを有する、[1]または[2]に記載の電池モジュール。
【0011】
このように構成された電池モジュールによれば、ダクトおよび被取り付け部材がなす梁構造の剛性を高めることができる。
【0012】
[4]上記ダクトは、上記第1方向と直交する平面と平行に配置され、上記第1方向に互いに間隔を開けて設けられ、上記第1方向における上記第3壁部および一対の上記第4壁部の両端部に接続される一対の第5壁部をさらに有する、[1]から[3]のいずれかに記載の電池モジュール。
【0013】
このように構成された電池モジュールによれば、ダクトおよび被取り付け部材がなす梁構造の剛性を高めることができる。
【0014】
[5]上記第3壁部および一対の上記第4壁部は、上記第1方向に積層される複数の上記電池セルの間に渡って設けられる、[1]から[4]のいずれかに記載の電池モジュール。
【0015】
このように構成された電池モジュールによれば、電池モジュールに外部からの衝撃が加わった場合に、ダクトによって、電池セルが第2方向に飛び出すことを防止できる。
【0016】
[6]上記第1方向に並べられる複数の電池セルユニットを備え、各上記電池セルユニットは、上記第1方向に連続して並ぶ複数の上記電池セルと、上記第1方向に連続して並ぶ複数の上記電池セルを収容するケース体とを有し、上記被取り付け部材は、複数の上記ケース体からなる、[1]から[5]のいずれかに記載の電池モジュール。
【0017】
このように構成された電池モジュールによれば、ダクトおよび複数のケース体がなす梁構造によって、電池モジュールの耐衝撃性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
以上に説明したように、この発明に従えば、外部から過大な衝撃を受けた場合の耐衝撃性に優れた電池モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】この発明の実施の形態における電池モジュールを示す斜視図である。
【
図2】
図1中の電池モジュールを示す分解組み立て図である。
【
図3】
図1中の電池モジュールの内部構造を示す斜視図である。
【
図4】
図1中の電池モジュールの内部構造を示す別の斜視図である。
【
図5】
図1中の電池モジュールを構成する電池セルユニットを示す斜視図である。
【
図6】
図1中の電池セルユニットを構成する電池セルを示す斜視図である。
【
図9】
図2中のIX-IX線上の矢視方向に見た電池モジュール(被取り付け部材にダクトが取り付けられた状態)を示す断面図である。
【
図10】
図2中のX-X線上の矢視方向に見た電池モジュール(被取り付け部材にダクトが取り付けられた状態)を示す断面図である。
【
図11】
図2中のXI-XI線上の矢視方向に見た電池モジュール(被取り付け部材にダクトが取り付けられた状態)を示す断面図である。
【
図12】被取り付け部材に対するダクトの取り付け時の第1ステップを示す側面図である。
【
図13】被取り付け部材に対するダクトの取り付け時の第2ステップを示す側面図である。
【
図14】
図3中の矢印XIVに示される方向に見た電池モジュールを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0021】
図1は、この発明の実施の形態における電池モジュールを示す斜視図である。
図2は、
図1中の電池モジュールを示す分解組み立て図である。
図3および
図4は、
図1中の電池モジュールの内部構造を示す斜視図である。
図5は、
図1中の電池モジュールを構成する電池セルユニットを示す斜視図である。
図6は、
図1中の電池セルユニットを構成する電池セルを示す斜視図である。
【0022】
図1から
図6を参照して、電池モジュール100は、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)または電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)などの車両の駆動用電源として用いられる。
【0023】
本明細書においては、電池モジュール100の構造を説明する便宜上、後述する複数の電池セル11の積層方向に平行に延びる軸を「Y軸」といい、その「Y軸」を基準に、Y軸に直交する方向に延びる軸を「X軸」といい、Y軸と、X軸とに直交する方向に延びる軸を「Z軸」という。
図1の紙面の右斜め上方向が「+Y軸方向」であり、左斜め下方向が「-Y軸方向」である。
図1の紙面の右斜め下方向が「+X軸方向」であり、左斜め上方向が「-X軸方向」である。
図1の紙面の上方向が「+Z軸方向」であり、下方向が「-Z軸方向」である。典型的には、電池モジュール100は、+Z軸方向が上方向に対応し、-Z軸方向が下方向に対応する姿勢により車両に搭載される。
【0024】
まず、電池モジュール100の全体構造について説明する。
図3および
図4に示されるように、電池モジュール100は、複数の電池セルユニット21(21A,21B,21C,21D,21E,21F)を有する。
【0025】
複数の電池セルユニット21は、Y軸方向に並べられている。電池セルユニット21A、電池セルユニット21B、電池セルユニット21C、電池セルユニット21D、電池セルユニット21Eおよび電池セルユニット21Fは、挙げた順に、Y軸方向のマイナス側からプラス側に並んでいる。なお、電池モジュール100に備わる電池セルユニット21の数は、2以上であれば、特に限定されない。
【0026】
図5および
図6に示されるように、電池セルユニット21A~21Fの各電池セルユニット21は、複数の電池セル11と、ケース体31とを有する。
【0027】
各電池セルユニット21において、2個の電池セル11が、Y軸方向に連続して並んでいる。各電池セルユニット21に備わる電池セル11の数は、複数であれば、特に限定されない。
【0028】
電池セル11は、リチウムイオン電池である。電池セル11は、8000W/L以上の出力密度を有する。電池セル11は、角形であり、直方体形状の薄板形状を有する。複数の電池セル11は、Y軸方向が電池セル11の厚み方向となるように積層されている。
【0029】
電池セル11は、外装体12を有する。外装体12は、直方体形状の筐体からなり、電池セル11の外観をなしている。外装体12には、電極体および電解液が収容されている。
【0030】
外装体12は、セル側面13と、セル側面14と、セル頂面15とを有する。セル側面13およびセル側面14の各側面は、Y軸方向に直交する平面からなる。セル側面13およびセル側面14は、Y軸方向において、互いに反対側を向いている。セル側面13およびセル側面14の各側面は、外装体12が有する複数の側面のうちで最も大きい面積を有する。セル頂面15は、Z軸方向に直交する平面からなる。セル頂面15は、+Z軸方向を向いている。
【0031】
電池セル11は、ガス排出弁17をさらに有する。ガス排出弁17は、セル頂面15に設けられている。ガス排出弁17は、X軸方向におけるセル頂面15の中央部に設けられている。ガス排出弁17は、外装体12の内部で発生したガスにより外装体12の内圧が所定値以上となった場合に、そのガスを外装体12の外部に排出する。ガス排出弁17からのガスは、後述するダクト71を流れて、電池モジュール100の外部に排出される。
【0032】
電池セル11は、正極端子16pおよび負極端子16nが対となった電極端子16をさらに有する。電極端子16は、セル頂面15に設けられている。正極端子16pおよび負極端子16nは、X軸方向においてガス排出弁17を挟んだ両側にそれぞれ設けられている。
【0033】
ケース体31は、直方体形状の外観をなしている。ケース体31は、樹脂製である。各電池セルユニット21において、ケース体31は、複数の電池セル11を収容している。ケース体31は、ケース頂部32を有する。ケース頂部32は、Z軸方向が厚み方向となり、X軸-Y軸平面に平行に配置される壁形状をなしている。
【0034】
図3および
図4に示されるように、Y軸方向に並べられた電池セルユニット21A~21Fの間に渡って、複数の電池セル11がY軸方向に積層されている。複数の電池セル11は、Y軸方向に隣り合う電池セル11の間において、セル側面13同士が向かい合わせとなり、セル側面14同士が向かい合わせとなるように積層されている。これにより、複数の電池セル11が積層されるY軸方向において、正極端子16pと負極端子16nとが、交互に並んでいる。Y軸方向に隣り合う正極端子16pおよび負極端子16nは、ケース頂部32に配置されるバスバー(不図示)により互いに接続されている。これにより、複数の電池セル11は、互いに電気的に直列に接続されている。
【0035】
図1から
図4に示されるように、電池モジュール100は、一対のエンドプレート42(42P,42Q)と、一対のバインドバー43とをさらに有する。一対のバインドバー43および一対のエンドプレート42は、Y軸方向に並ぶ複数の電池セルユニット21(複数の電池セル11)を一体に保持している。
【0036】
一対のエンドプレート42は、それぞれ、Y軸方向における複数の電池セル11(複数の電池セルユニット21)の両端に配置されている。エンドプレート42Pは、Y軸方向において、電池セルユニット21Aと対向し、エンドプレート42Qは、Y軸方向において、電池セルユニット21Fと対向している。
【0037】
エンドプレート42は、プレート部46と、庇部47とを有する。プレート部46は、Y軸方向が厚み方向となるプレート形状を有する。庇部47は、+Z軸方向におけるプレート部46の端部(上端部)から、Y軸方向において電池セル11の積層体から遠ざかる方向に延出している。庇部47は、Z軸方向に厚みを有し、プレート部46の上端部に沿って帯状に延びる庇形状をなしている。
【0038】
一対のバインドバー43は、X軸方向において電池セル11の積層体の両端に配置されている。バインドバー43は、Y軸方向に延びている。-Y軸方向におけるバインドバー43の端部は、エンドプレート42Pに接続されている。+Y軸方向におけるバインドバー43の端部は、エンドプレート42Qに接続されている。一対のバインドバー43は、一対のエンドプレート42とともに、複数の電池セル11(複数の電池セルユニット21)に対してY軸方向の拘束力を作用させている。なお、後述するダクト71と交差しながらX軸方向に延び、その両端部で一対のバインドバー43と接続されるリテーナがさらに設けられてもよい。
【0039】
電池モジュール100は、ダクト71と、カバー体51とをさらに有する。ダクト71は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)等の樹脂製である。ダクト71は、Z軸方向において複数の電池セル11(複数の電池セルユニット21)と対向しながら、Y軸方向に延びている。ダクト71は、Y軸方向に延びる長尺体である。ダクト71は、複数の電池セル11から排出されたガスが流れる通路を形成している。ダクト71は、被取り付け部材30に取り付けられている。被取り付け部材30は、電池セル11により保持される部材であり、本実施の形態では、Y軸方向に並べられた複数のケース体31から構成されている。
【0040】
カバー体51は、樹脂製である。カバー体51は、Z軸方向において、複数の電池セル11を覆うように設けられている。カバー体51は、Z軸方向において、ケース体31のケース頂部32と対向して設けられている。カバー体51は、ダクト71をさらに覆うように設けられている。
【0041】
続いて、被取り付け部材30(複数のケース体31)に対するダクト71の取り付け構造について詳細に説明する。
【0042】
図7および
図8は、ダクトを示す斜視図である。
図9は、
図2中のIX-IX線上の矢視方向に見た電池モジュール(被取り付け部材にダクトが取り付けられた状態)を示す断面図である。
図10は、
図2中のX-X線上の矢視方向に見た電池モジュール(被取り付け部材にダクトが取り付けられた状態)を示す断面図である。
図11は、
図2中のXI-XI線上の矢視方向に見た電池モジュール(被取り付け部材にダクトが取り付けられた状態)を示す断面図である。
【0043】
図4および
図5、ならびに、
図9から
図11を参照して、被取り付け部材30(複数のケース体31)は、床壁部111と、一対の縦壁部116(116S,116T)とを有する。
【0044】
床壁部111は、ケース体31のケース頂部32の一部により構成されている。床壁部111は、X軸-Y軸平面と平行に配置されている。床壁部111は、Z軸方向に厚みを有し、Y軸方向に並べられた複数のケース体31の間に渡って、Y軸方向に延びる壁形状をなしている。床壁部111は、ケース体31に収容される電池セル11のセル頂面15の直上に配置されている。床壁部111は、X軸方向において、正極端子16pおよび負極端子16nの間に配置されている。床壁部111には、ガス排出弁17を露出させるための貫通孔112が設けられている。
【0045】
一対の縦壁部116は、床壁部111から+Z軸方向に立ち上がっている。-Z軸方向における縦壁部116の端部(下端部)は、床壁部111に接続されている。縦壁部116は、X軸方向に厚みを有し、Y軸方向に並べられた複数のケース体31の間に渡って、Z軸方向に一定の高さを有しながらY軸方向に延びる壁形状をなしている。
【0046】
一対の縦壁部116は、X軸方向において互いに間隔を開けて設けられている。縦壁部116Sは、縦壁部116Tから+X軸方向に離れた位置に設けられている。一対の縦壁部116は、X軸方向におけるケース頂部32の中央部に設けられている。貫通孔112は、X軸方向において縦壁部116Sおよび縦壁部116Tの間で開口している。被取り付け部材30にダクト71が取り付けられていない状態では、床壁部111、縦壁部116Sおよび縦壁部116Tにより三方を囲まれた空間が、+Z軸方向と、±Y軸方向とを向いて開放されている。
【0047】
図2および
図3、ならびに、
図7から
図11を参照して、ダクト71は、ダクト本体部72を有する。ダクト本体部72は、電池セル11からのガスを流通させるためのダクト71の主要部をなしている。ダクト本体部72は、Z軸方向において、Y軸方向に間隔を開けて並ぶ複数のガス排出弁17と対向しながら、Y軸方向に延びている。
【0048】
ダクト71(ダクト本体部72)は、一対の縦壁部116の間に配置されている。ダクト71(ダクト本体部72)は、ケース体31とともに、電池セル11から排出されるガスの流通空間110を形成している。
【0049】
図7から
図11に示されるように、ダクト71(ダクト本体部72)は、ダクト天壁部136と、一対のダクト側壁部131(131S,131T)と、一対のダクト側壁部141(141P,141Q)とを有する。
【0050】
ダクト天壁部136は、X軸-Y軸平面と平行に配置されている。ダクト天壁部136は、Z軸方向に厚みを有し、X軸方向において一定の幅を有しながらY軸方向に延びる壁形状をなしている。ダクト天壁部136は、Z軸方向において、流通空間110を挟んで床壁部111と対向している。流通空間110は、Z軸方向におけるダクト天壁部136および床壁部111の間に形成されている。
【0051】
一対のダクト側壁部131は、X軸方向におけるダクト天壁部136の両端部から、Z軸方向において床壁部111に向かって(-Z軸方向に)延出している。ダクト側壁部131は、X軸方向に厚みを有し、Z軸方向において一定の高さを有しながら、Y軸方向に延びる壁形状をなしている。一対のダクト側壁部131は、X軸方向において互いに間隔を開けて設けられている。ダクト側壁部131Sは、ダクト側壁部131Tから+X軸方向に離れた位置に設けられている。流通空間110は、X軸方向におけるダクト側壁部131Sおよびダクト側壁部131Tの間に形成されている。
【0052】
ダクト側壁部131Sは、X軸方向において縦壁部116Sと対向している。ダクト側壁部131Tは、X軸方向において縦壁部116Tと対向している。X軸方向におけるダクト側壁部131Sおよび縦壁部116Sの間には、隙間が設けられている。X軸方向におけるダクト側壁部131Tおよび縦壁部116Tの間には、隙間が設けられている。これらの隙間の大きさは、流通空間110からのガスの微小な漏れを許容するものであってもよい。
【0053】
ダクト側壁部141(「第5壁部」に対応)は、X軸-Z軸平面と平行に配置されている。一対のダクト側壁部141は、Y軸方向において互いに間隔を開けて設けられている。一対のダクト側壁部141は、Y軸方向におけるダクト天壁部136および一対のダクト側壁部131の両端部にそれぞれ接続されている。
【0054】
ダクト側壁部141Pは、ダクト側壁部141Qから-Y軸方向に離れた位置に設けられている。流通空間110は、Y軸方向におけるダクト側壁部141Pおよびダクト側壁部141Qの間に形成されている。ダクト側壁部141は、Y軸方向に厚みを有し、Z軸方向において一定の高さを有しながらX軸方向に延びる壁形状をなしている。
【0055】
このような構成によれば、Y軸方向に並べられた複数のケース体31の床壁部111および一対の縦壁部116に対して、ダクト71のダクト天壁部136および一対のダクト側壁部131が組み合わされることによって、複数の電池セル11とZ軸方向に対向しながらY軸方向に延びる梁構造を設けることができる。これにより、電池モジュール100を搭載する車両の衝突時など、電池モジュール100が外部から過大な衝撃を受ける場合があっても、電池セル11をその衝撃から適切に保護することができる。また、複数の電池セル11の直上に高剛性な梁構造が配置されるため、Z軸方向における複数の電池セル11の飛び出しを防ぐことができる。
【0056】
また、ダクト71(ダクト本体部72)は一対のダクト側壁部141をさらに有し、その一対のダクト側壁部141は、一対のダクト側壁部131とともに、X軸-Y軸平面に平行な面内で流通空間110を取り囲む枠体をなしている。このような構成により、ダクト71および被取り付け部材30(複数のケース体31)がなす梁構造の剛性をさらに高めることができる。
【0057】
ダクト71(ダクト本体部72)は、X軸方向における各電池セル11の中心位置を通りながら、Y軸方向に延びている。このような構成によれば、電池モジュール100に対して衝撃が加わる方向が、+X軸方向であるか、-X軸方向であるかにかかわらず、これら衝撃を、ダクト71および被取り付け部材30がなす梁構造によってバランスよく受けることができる。
【0058】
ダクト本体部72(ダクト天壁部136、一対のダクト側壁部131および一対のダクト側壁部141)における各壁部の厚みは、2mm以上であることが好ましい。このような構成によれば、ダクト71および被取り付け部材30がなす梁構造の剛性をさらに高めることができる。
【0059】
ダクト天壁部136および一対のダクト側壁部131は、Y軸方向に積層される複数の電池セル11の間に渡って設けられている。ダクト天壁部136および一対のダクト側壁部131は、Y軸方向に並べられる複数の電池セルユニット21(21A~21F)の間に渡って、Z軸方向において複数の電池セル11と対向するようにY軸方向に延びている。このような構成によれば、Z軸方向における複数の電池セル11の飛び出しをより確実に防ぐことができる。
【0060】
図12および
図13は、被取り付け部材に対するダクトの取り付け時のステップを示す側面図である。
図4、
図5、
図10および
図12を参照して、被取り付け部材30(複数のケース体31)の縦壁部116は、爪部121を有する。爪部121は、X軸方向に突出する凸形状をなしている。
【0061】
図10に示されるように、爪部121は、縦壁部116Sおよび縦壁部116Tの各縦壁部116に設けられている。縦壁部116Sには、X軸方向においてダクト側壁部131Sと向かい合う縦壁部116Sの内表面から、ダクト側壁部131Sに向けて突出するように爪部121が設けられている。縦壁部116Tには、X軸方向においてダクト側壁部131Tと向かい合う縦壁部116Tの内表面から、ダクト側壁部131Tに向けて突出するように爪部121が設けられている。
【0062】
爪部121は、縦壁部116の上端部に設けられている。縦壁部116には、Y軸方向に間隔を開けて複数の爪部121が設けられている。複数の爪部121は、縦壁部116Sおよび縦壁部116Tの間で爪部121同士がX軸方向において対向するように設けられている。
【0063】
図5に示されるように、被取り付け部材30を構成する各ケース体31において、縦壁部116には、第1突出部121Pと、第2突出部121Qとが設けられている。第1突出部121Pおよび第2突出部121Qは、Y軸方向におけるケース体31の両端部に設けられている。第1突出部121Pおよび第2突出部121Qは、X軸方向に突出する凸形状をなしている。
【0064】
図4および
図12に示されるように、複数のケース体31がY軸方向に並べられた場合に、Y軸方向に隣り合うケース体31の間で、第1突出部121Pおよび第2突出部121QがY軸方向に連なって、爪部121を構成している。
【0065】
図4および
図12中では、電池セルユニット21A、電池セルユニット21B、電池セルユニット21C、電池セルユニット21D、電池セルユニット21Eおよび電池セルユニット21Fを構成するケース体31が、それぞれ、ケース体31A、ケース体31B、ケース体31C、ケース体31D、ケース体31Eおよびケース体31Fと示されている。たとえば、ケース体31Cに設けられた第1突出部121Pと、ケース体31Cと隣り合うケース体31Dに設けられた第2突出部121Qとが、Y軸方向に連なって、爪部121を構成している。
【0066】
一方、-Y軸方向における縦壁部116の端部には、ケース体31Aに設けられた第1突出部121Pが単独で配置されている。+Y軸方向における縦壁部116の端部には、ケース体31Fに設けられた第2突出部121Qが単独で配置されており、爪部121を構成している。
【0067】
図7、
図8、
図10および
図12を参照して、ダクト71のダクト側壁部131には、溝部161が設けられている。溝部161は、X軸方向に窪む凹形状をなしている。
【0068】
図10に示されるように、溝部161は、ダクト側壁部131Sおよびダクト側壁部131Tの各ダクト側壁部131に設けられている。ダクト側壁部131Sには、X軸方向において縦壁部116Sと向かい合うダクト側壁部131Sの外表面から、縦壁部116Sから遠ざかるように窪む溝部161が設けられている。ダクト側壁部131Tには、X軸方向において縦壁部116Tと向かい合うダクト側壁部131Tの外表面から、縦壁部116Tから遠ざかるように窪む溝部161が設けられている。
【0069】
ダクト側壁部131には、Y軸方向に間隔を開けて複数の溝部161が設けられている。複数の溝部161は、ダクト側壁部131Sおよびダクト側壁部131Tの間で溝部161同士がX軸方向において対向するように設けられている。複数の溝部161は、縦壁部116に設けられた複数の爪部121にそれぞれ対応して設けられている。このような構成により、Y軸方向に間隔を開けた複数箇所に、爪部121および溝部161の組が設けられている。
【0070】
ダクト側壁部131(131S,131T)には、溝部162がさらに設けられている。溝部162は、-Y軸方向におけるダクト側壁部131の端部に設けられている。溝部162がなす凹形状は、+Z軸方向および-Y軸方向を向いて開放されている。
【0071】
溝部161は、第1区間部166と、第2区間部167とを有する。第1区間部166は、Y軸方向に延びている。ダクト71が被取り付け部材30(複数のケース体31)に取り付けられた状態において、第1区間部166には、爪部121が配置される。第1区間部166は、Z軸方向において爪部121を係止する。
【0072】
第1区間部166は、+Z軸方向におけるダクト側壁部131の端部(上端部)に沿ってY軸方向に延びている。第1区間部166は、-Z軸方向における端部において、ダクト側壁部131の外表面とX軸方向の段差をなし、Y軸方向を長手方向にして延びる凹形状をなしている。
【0073】
第2区間部167は、Y軸方向と交差する方向に延びて第1区間部166に連なっている。第2区間部167は、Y軸方向と直交するZ軸方向に延びている。第2区間部167は、Y軸方向における両端部において、ダクト側壁部131の外表面と段差をなし、Z軸方向を長手方向にして延びる凹形状をなしている。+Z軸方向における第2区間部167の端部(上端部)と、-Y軸方向における第1区間部166の端部とが、連なっている。第1区間部166は、第1区間部166および第2区間部167が連なる位置から+Y軸方向に延びている。第2区間部167は、被取り付け部材30に対するダクト71の取り付け時に、第1区間部166への爪部121の進入を可能としている。
【0074】
Y軸方向における第1区間部166の長さは、Y軸方向におけるダクト側壁部131の全長の1/2以下であることが好ましく、1/4以下であることがさらに好ましく、1/6以下であることがさらに好ましい。
【0075】
ダクト側壁部131は、段差部163を有する。段差部163は、複数の溝部161のうちの少なくとも1つの溝部161に設けられている。
【0076】
段差部163は、第1区間部166の経路上に設けられている。段差部163は、+Y軸方向における第1区間部166の端部と、-Y軸方向における第1区間部166の端部との間に設けられている。段差部163は、溝部161の底面から盛り上がる段差形状をなしている。より具体的には、段差部163は、溝部161の底面を基準とした場合に、X軸方向においてダクト側壁部131の外表面と同じ高さを有する頂面と、その頂面の-Y軸方向における端部と、溝部161の底面との間で、Y軸-X軸平面に対して斜めに延在する傾斜面と、その頂面の+Y軸方向における端部と、溝部161の底面との間で、X軸-Z軸平面に平行に延在する直角面とから構成されている。
【0077】
ダクト71が被取り付け部材30に取り付けられた状態において、爪部121は、第1区間部166の経路上において、段差部163を挟んで第2区間部167の反対側に配置されている。爪部121は、+Y軸方向における第1区間部166の端部と、段差部163との間に配置されている。
【0078】
図14は、
図3中の矢印XIVに示される方向に見た電池モジュールを示す斜視図である。
図7、
図8および
図14を参照して、ダクト71は、ダクト延出部74と、クリップ部78とをさらに有する。
【0079】
ダクト延出部74は、+Y軸方向におけるダクト本体部72の端部から+Y軸方向に延出している。ダクト延出部74は、X軸-Y軸平面と平行に配置されるプレート形状を有する。
【0080】
クリップ部78は、ダクト延出部74から-Y軸方向に延出している。クリップ部78は、Z軸方向に厚みを有し、X軸方向において一定の幅を有しながらY軸方向に延びるバー形状を有する。+Y軸方向におけるクリップ部78の端部がダクト延出部74に連なっている。クリップ部78は、ダクト延出部74に連なる位置を支点にして、-Y軸方向におけるクリップ部78の端部がZ軸方向に沿って変位するように弾性変形が可能に構成されている。
【0081】
図14に示されるように、ダクト71が被取り付け部材30に取り付けられた状態において、クリップ部78は、ダクト延出部74とともに、エンドプレート42QをZ軸方向に挟持している。エンドプレート42Qの庇部47は、Z軸方向において、ダクト延出部74およびクリップ部78の間に挟持されている。
【0082】
図12および
図13を参照して、被取り付け部材30に対するダクト71の取り付け時、まず、Z軸方向において、複数の爪部121と、複数の溝部161の第2区間部167とがそれぞれ対向するように、ダクト71を被取り付け部材30に対して配置する。
【0083】
次に、ダクト71を、
図12中の矢印510に示される-Z軸方向にスライドさせ、一対の縦壁部116(116S,116T)の間に配置する。このとき、複数の爪部121がそれぞれ複数の第2区間部167に進入し、第2区間部167を通って、第1区間部166および第2区間部167が連なる位置(
図13中で爪部121が2点鎖線で示される位置)まで移動する。また、ケース体31Aに設けられた第1突出部121Pが、Y軸方向において溝部162と対向するように位置決めされ、エンドプレート42Qの庇部47が、Y軸方向においてクリップ部78およびダクト延出部74の間の隙間と対向するように位置決めされる。
【0084】
次に、ダクト71を、
図12中の矢印520に示される-Y軸方向にスライドさせる。このとき、複数の爪部121が、第1区間部166を通って、第1区間部166および第2区間部167が連なる位置から+Y軸方向に離れた位置まで移動する。また、段差部163が設けられた溝部161においては、爪部121は、第1区間部166を移動する間、段差部163を乗り越える。第1区間部166に配置された爪部121は、第1区間部166とダクト側壁部131の外表面とがなすX軸方向の段差部分と当接することによってZ軸方向に係止される。
【0085】
また、ケース体31Aに設けられた第1突出部121Pは、溝部162に配置される。溝部162に配置された第1突出部121Pは、溝部162とダクト側壁部131の外表面とがなすX軸方向の段差部分と当接することによってZ軸方向に係止される。エンドプレート42Qの庇部47は、クリップ部78およびダクト延出部74の間に挿入される。
【0086】
以上のステップにより、被取り付け部材30に対するダクト71の取り付け作業が完了する。なお、被取り付け部材30からダクト71を取り外す場合には、上記のステップを逆の順番で実行すればよい。
【0087】
以上に説明した、この発明の実施の形態における電池モジュール100の構造をまとめると、本実施の形態における電池モジュール100は、Y軸方向(第1方向)に積層される複数の電池セル11と、複数の電池セル11とY軸方向と直交するZ軸方向(第2方向)に対向しながら、Y軸方向に延び、複数の電池セル11から排出されるガスの流通空間110を形成するためのダクト71と、電池セル11により保持され、ダクト71が取り付けられる被取り付け部材30とを備える。
【0088】
被取り付け部材30は、Z軸方向と直交するX軸-Y軸平面と平行に配置される第1壁部としての床壁部111と、床壁部111からZ軸方向に立ち上がり、Y軸方向およびZ軸方向と直交するX軸方向(第3方向)に互いに間隔を開けて設けられる一対の第2壁部としての縦壁部116とを有する。一対の縦壁部116の間には、ダクト71が配置される。ダクト71は、Z軸方向と直交するX軸-Y軸平面と平行に配置され、Z軸方向において、流通空間110を挟んで床壁部111と対向する第3壁部としてのダクト天壁部136と、X軸方向におけるダクト天壁部136の両端部から、Z軸方向において床壁部111に向かって延出し、X軸方向において一対の縦壁部116とそれぞれ対向する一対の第4壁部としてのダクト側壁部131とを有する。
【0089】
このように構成された、この発明の実施の形態における電池モジュール100によれば、被取り付け部材30の床壁部111および一対の縦壁部116と、ダクト71のダクト天壁部136および一対のダクト側壁部131とにより、電池セル11の積層方向に延びる高剛性な梁構造を設けることによって、電池セル11を外部からの衝撃から適切に保護することができる。
【0090】
なお、本実施の形態では、本発明における被取り付け部材が、電池セル11を収容するための複数のケース体31から構成される場合を説明したが、本発明はこれに限られない。本発明における第1壁部および一対の第2壁部は、たとえば、Y軸方向に積層された電池セル間に介挿されるセパレータに一体に設けられてもよい。
【0091】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0092】
11 電池セル、12 外装体、13,14 セル側面、15 セル頂面、16 電極端子、16n 負極端子、16p 正極端子、17 ガス排出弁、21,21A,21B,21C,21D,21E,21F 電池セルユニット、30 被取り付け部材、31,31A,31B,31C,31D,31E,31F ケース体、32 ケース頂部、42,42P,42Q エンドプレート、43 バインドバー、46 プレート部、47 庇部、51 カバー体、71 ダクト、72 ダクト本体部、74 ダクト延出部、78 クリップ部、100 電池モジュール、110 流通空間、111 床壁部、112 貫通孔、116,116S,116T 縦壁部、121 爪部、121P 第1突出部、121Q 第2突出部、131,131S,131T,141,141P,141Q ダクト側壁部、136 ダクト天壁部、161,162 溝部、163 段差部、166 第1区間部、167 第2区間部。