IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ルネサスエレクトロニクス株式会社の特許一覧

特開2024-60685共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。
<>
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図1
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図2
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図3
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図4
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図5
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図6
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図7
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図8
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図9
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図10
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図11
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図12
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図13
  • 特開-共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060685
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラム。
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/50 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
H01L23/50 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168097
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】仁田 純一
(72)【発明者】
【氏名】平林 誠滋
【テーマコード(参考)】
5F067
【Fターム(参考)】
5F067AA01
5F067AB00
5F067AB02
5F067BA02
5F067BD05
5F067BE01
5F067BE06
5F067DB00
(57)【要約】
【課題】コストの増大を抑制することが可能な共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラムを提供すること。
【解決手段】共通リードフレームは、第1パッケージ及び第2パッケージの何れにも用いられ、第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に応じた平面形状を有し、且つ、第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さが、第1切断ライン及び第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄い。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に応じた平面形状を有し、且つ、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さが、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄い、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられる共通リードフレーム。
【請求項2】
前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔が形成されている、
請求項1に記載の共通リードフレーム。
【請求項3】
請求項1に記載の共通リードフレームが用いられた、前記第1パッケージ、及び、前記第2パッケージの何れかである半導体装置。
【請求項4】
前記第1チップ及び前記第2チップのそれぞれの仕様に加えて、第3パッケージに用いられる第3チップの仕様に応じた平面形状を有し、且つ、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3パッケージの外周辺に対応する第3切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さが、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄い、前記第1パッケージ、前記第2パッケージ、及び、前記第3パッケージの何れにも用いられる、
請求項1に記載の共通リードフレーム。
【請求項5】
前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔が形成されている、
請求項4に記載の共通リードフレーム。
【請求項6】
請求項4に記載の共通リードフレームが用いられた、前記第1パッケージ、前記第2パッケージ、及び、前記第3パッケージの何れかである半導体装置。
【請求項7】
コンピュータが、
第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成し、
前記共通リードフレームにおいて、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする、
共通リードフレームの形成方法。
【請求項8】
前記共通リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する、
請求項7に記載の共通リードフレームの形成方法。
【請求項9】
前記第1チップ及び前記第2チップのそれぞれの仕様に加えて、第3パッケージに用いられる第3チップの仕様に基づいて、前記第1パッケージ、前記第2パッケージ、及び、前記第3パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成し、
前記共通リードフレームにおいて、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3パッケージの外周辺に対応する第3切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする、
請求項7に記載の共通リードフレームの形成方法。
【請求項10】
前記共通リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する、
請求項9に記載の共通リードフレームの形成方法。
【請求項11】
第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成する処理と、
前記共通リードフレームにおいて、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする処理と、
をコンピュータに実行させる制御プログラム。
【請求項12】
前記共通リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する処理をさらにコンピュータに実行させる、
請求項11に記載の制御プログラム。
【請求項13】
共通リードフレームの平面形状を形成する処理では、前記第1チップ及び前記第2チップのそれぞれの仕様に加えて、第3パッケージに用いられる第3チップの仕様に基づいて、前記第1パッケージ、前記第2パッケージ、及び、前記第3パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成し、
リード部分の厚さを薄くする処理では、前記共通リードフレームにおいて、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3パッケージの外周辺に対応する第3切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする、
請求項11に記載の制御プログラム。
【請求項14】
前記共通リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する処理をさらにコンピュータに実行させる、
請求項13に記載の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラムに関し、コストの増大を抑制するのに適した共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
パワーMOSFETのパッケージには、用途に応じた多種多様のパッケージが存在する。これらのパッケージに用いられるリードフレームは、パッケージの種類毎に個別に設計され製造されている。そのため、複数の種類のパッケージを製造する工場等は、複数の種類のパッケージを製造するのに必要な複数の種類のリードフレームを保管しておかなければならず、その結果、複数の種類のリードフレームの保管の係るコストを増大させてしまう、という課題があった。
【0003】
このような課題に対する解決策は、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1には、一つの成形型で仕様の異なるパッケージを製造することが可能な半導体装置の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-203228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された方法に限られず、引き続き、複数の種類のリードフレームの保管に係るコストの増大を抑制することが求められている。その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態によれば、共通リードフレームは、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられ、第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に応じた平面形状を有し、且つ、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さが、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄い。
【0007】
一実施の形態によれば、共通リードフレームの形成方法は、コンピュータが、第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成し、前記共通リードフレームにおいて、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする。
【0008】
一実施の形態によれば、制御プログラムは、第1パッケージに用いられる第1チップ及び第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成する処理と、前記共通リードフレームにおいて、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、コストの増大を抑制することが可能な共通リードフレーム、半導体装置、共通リードフレームの形成方法、及び、制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態1にかかる共通リードフレームの形成方法を示すフローチャートである。
図2図2は、第1パッケージ専用の第1リードフレームと、第2パッケージ専用の第2リードフレームと、のそれぞれの平面形状を示す図である。
図3図3は、第1及び第2リードフレームを重ね合わせた中間リードフレームの平面形状と、第1及び第2パッケージのそれぞれに用いられることが可能な実施の形態1にかかる共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図4図4は、実施の形態1にかかる共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図5図5は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図6図6は、実施の形態1に係る共通リードフレームの一部を示す斜視図である。
図7図7は、図4に示す共通リードフレームと、第3パッケージ専用の第3リードフレームと、のそれぞれの平面形状を示す図である。
図8図8は、図4に示す共通リードフレームと、第3リードフレームと、を重ね合わせた中間リードフレームの平面形状と、第1~第3パッケージのそれぞれに用いられることが可能な実施の形態2にかかる共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図9図9は、実施の形態2にかかる共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図10図10は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図11図11は、第1パッケージ専用の第1リードフレームと、第4パッケージ専用の第4リードフレームと、のそれぞれの平面形状を示す図である。
図12図12は、第1及び第4リードフレームを重ね合わせた中間リードフレームの平面形状と、第1及び第4パッケージのそれぞれに用いられることが可能な実施の形態3にかかる共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図13図13は、実施の形態3にかかる共通リードフレームの平面形状を示す図である。
図14図14は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームの平面形状を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0012】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明する。ただし、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0013】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
【0014】
<実施の形態1>
実施の形態1にかかる共通リードフレームLF40の形成方法を、図1図4を用いて説明する。図1は、実施の形態1にかかる共通リードフレームLF40の形成方法を示すフローチャートである。共通リードフレームLF40は、サイズの異なる2種類のパッケージ(半導体装置)PKG1,PKG2の何れにも用いられることが可能なリードフレームである。
【0015】
図2は、第1パッケージPKG1専用のリードフレームLF10と、第2パッケージPKG2専用のリードフレームLF20と、のそれぞれの平面形状を示す図である。なお、図2には、リードフレームLF10から切り出されたリードフレームLF11と、リードフレームLF20から切り出されたリードフレームLF21と、のそれぞれの平面形状も示されている。
【0016】
本実施の形態では、設計装置等が、第1パッケージPKG1専用のリードフレームLF10と、第2パッケージPKG2専用のリードフレームLF20と、を参照して、共通リードフレームLF40のレイアウトを設計した後、製造装置等が、設計されたレイアウトの共通リードフレームLF40を製造する場合について説明する。
【0017】
まず、リードフレームLF10は、第1パッケージPKG1に搭載される半導体チップCHP1の仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、リードフレームLF10には、空間領域A1~A8が形成されている。リードフレームLF10のうち、空間領域A1~A8は、リードが形成されていない領域であって、空間領域A1~A8以外の領域は、リードが形成されている領域(リード形成領域)である。リード形成領域によって、半導体チップCHP1が配置されるダイパッドが形成されたり、パッケージ内部の半導体チップCHP1とパッケージ外部との電気的な接続が行われるリード(インナーリードやアウターリード)等が形成されたりする。
【0018】
リードフレームLF11は、行列状に一体形成された複数のリードフレームLF10に対し、半導体チップCHP1の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL11に沿って切断することにより、第1パッケージPKG1毎に形成される。
【0019】
また、リードフレームLF20は、第2パッケージPKG2に搭載される半導体チップCHP2の仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、リードフレームLF20には、空間領域B1~B8が形成されている。リードフレームLF20のうち、空間領域B1~B8は、リードが形成されていない領域であって、空間領域B1~B8以外の領域は、リードが形成されている領域(リード形成領域)である。リード形成領域によって、半導体チップCHP2が配置されるダイパッドが形成されたり、パッケージ内部の半導体チップCHP2とパッケージ外部との電気的な接続が行われるリード(インナーリードやアウターリード)等が形成されたりする。
【0020】
リードフレームLF21は、行列状に一体形成された複数のリードフレームLF20に対し、半導体チップCHP2の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL21に沿って切断することにより、第2パッケージPKG2毎に形成される。
【0021】
図3は、リードフレームLF10,LF20を重ね合わせた中間リードフレームLF30の平面形状と、第1パッケージPKG1及び第2パッケージPKG2のそれぞれに用いられることが可能な実施の形態1にかかる共通リードフレームLF40の平面形状を示す図である。
【0022】
図3に示すように、共通リードフレームLF40の形成方法では、まず、リードフレームLF10の平面形状と、リードフレームLF20の平面形状と、を重ね合わせた場合に、リードフレームLF10のリード形成領域と、リードフレームLF20のリード形成領域と、が重なる領域が残るように、中間リードフレームLF30の平面形状を形成する(図1のステップS101)。
【0023】
その後、共通リードフレームLF40の形成方法では、中間リードフレームLF30における、切断ラインCL11,CL21の少なくとも何れかによって囲まれた領域(第1領域)に形成されたリードのうち、第1領域の外側の領域(第2領域)に形成されたリード(第2リード)に電気的に接続されていないリード(第1リード)について、半導体チップCHP1,CHP2のそれぞれの仕様に基づいて、第2リードに電気的に接続される必要があるか否かを判定する(図1のステップS102)。
【0024】
図3の例では、第1パッケージPKG1が第2パッケージPKG2よりも大きいため、切断ラインCL11によって囲まれた領域が、切断ラインCL21によって囲まれた領域を含んでいる。ここで、切断ラインCL11によって囲まれた領域(第1領域)に形成されたリード(第1リード)LF30b,LF30c,LF30dは、切断ラインCL11によって囲まれた領域の外側の領域(第2領域)に形成されたリード(第2リード)に電気的に接続されていない。つまり、リードLF30b,LF30c,LF30dは、浮いた状態となっている。
【0025】
その後、共通リードフレームLF40の形成方法では、第2リードに電気的に接続される必要があると判定された第1リードを、第2リードに電気的に接続するように、且つ、第2リードに電気的に接続される必要がないと判定された第1リードを削除するように、中間リードフレームLF30の平面形状を変形させて、共通リードフレームLF40の平面形状を形成する(図1のステップS103)。
【0026】
図3の例では、第1リードであるリードLF30b,LF30c,LF30dのうち、リードLF30b,LF30cが、半導体チップCHP1,CHP2にとって必要であると判定され、リードLF30dが、半導体チップCHP1,CHP2にとって必要でないと判定されている。そのため、中間リードフレームLF30の平面形状は、リードLF30b,LF30cが第2リードであるリードLF30aに電気的に接続されるように、且つ、リードLF30dが削除されるように、変形される。それにより、第1パッケージPKG1及び第2パッケージPKG2の何れにも用いられることが可能な共通リードフレームLF40の平面形状が形成される。なお、共通リードフレームLF40では、リードLF30b,LF30cと、リードLF30aと、がリードLF40aとして一体に形成されている。
【0027】
図4は、実施の形態1にかかる共通リードフレームLF40の平面形状を示す図である。なお、図4には、共通リードフレームLF40から切り出されたリードフレームLF41,LF42のそれぞれの平面形状も示されている。リードフレームLF41はリードフレームLF11に対応し、リードフレームLF42はリードフレームLF21に対応する。
【0028】
共通リードフレームLF40は、第1パッケージPKG1に搭載される半導体チップCHP1及び第2パッケージPKG2に搭載される半導体チップCHP2のそれぞれの仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、共通リードフレームLF40には、空間領域C11~C17,C22~C25が形成されている。空間領域C11は空間領域A1,B2に対応し、空間領域C12は空間領域A2に対応し、空間領域C13は空間領域A3に対応し、空間領域C14は空間領域A4に対応し、空間領域C15は空間領域A5に対応し、空間領域C16は空間領域A6,A8,B6に対応し、空間領域C17は空間領域A7,B7,B8に対応し、空間領域C22は空間領域B2に対応し、空間領域C23は空間領域B3に対応し、空間領域C24は空間領域B4に対応し、空間領域C25は空間領域B5に対応する。
【0029】
図5は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF40の平面形状を示す図である。リードフレームLF41は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF40に対し、半導体チップCHP1の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL41に沿って切断(分断)することにより、第1パッケージPKG1毎に形成される。また、リードフレームLF42は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF40に対し、半導体チップCHP2の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL42に沿って切断することにより、第2パッケージPKG2毎に形成される。
【0030】
なお、本実施の形態では、共通リードフレームLF40が、ダイシングによって切断ラインCL41又は切断ラインCL42に沿って切断される場合を例に説明するが、それには限定されない。例えば、共通リードフレームLF40は、エッチング加工やプレス加工等によって切断ラインCL41又は切断ラインCL42に沿って切断されてもよい。これは、以下で説明する他のリードフレームの切断についても同様である。
【0031】
このように、本実施の形態にかかる共通リードフレームLF40は、サイズの異なる2種類のパッケージPKG1,PKG2の何れにも用いられることが可能である。それにより、例えば、2種類のパッケージPKG1,PKG2を含む複数種類のパッケージを製造する工場等は、保管するリードフレームの種類を減らすことができるため、複数の種類のパッケージの保管に係るコストの増大を抑制することができる。
【0032】
なお、共通リードフレームLF40では、切断ラインCL41,CL42の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さ(z軸方向の長さ)が、切断ラインCL41,CL42が通過しないリード部分の厚さよりも薄いことが好ましい。また、共通リードフレームLF40では、切断ラインCL41,CL42の何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔(空間領域)が形成されていることが好ましい。それにより、共通リードフレームLF40の切断ラインCL41,CL42に沿った切断が容易になる。
【0033】
図6は、共通リードフレームLF40の一部を示す斜視図である。図6の例では、共通リードフレームLF40のうち、切断ラインCL42が通過するリード部分の一部LF40bの厚さ(z軸方向の長さ)が、他のリード部分の厚さよりも薄い。また、切断ラインCL42が通過するリード部分の一部に貫通孔(空間領域)が形成されている。それにより、共通リードフレームLF40の切断ラインCL42に沿った切断が容易になる。
【0034】
<実施の形態2>
続いて、実施の形態2にかかる共通リードフレームLF70の形成方法を、図1図7図10を用いて説明する。共通リードフレームLF70は、3種類のパッケージ(半導体装置)PKG1~PKG3の何れにも用いられることが可能なリードフレームである。共通リードフレームLF70の形成方法は、基本的には、共通リードフレームLF40の形成方法と同様である。
【0035】
図7は、共通リードフレームLF40と、第3パッケージPKG3専用のリードフレームLF50と、のそれぞれの平面形状を示す図である。なお、図7には、共通リードフレームLF40から切り出されたリードフレームLF41,LF42と、リードフレームLF50から切り出されたリードフレームLF51と、のそれぞれの平面形状も示されている。
【0036】
本実施の形態では、設計装置等が、第1パッケージPKG1専用のリードフレームLF10と、第2パッケージPKG2専用のリードフレームLF20と、第3パッケージPKG3専用のリードフレームLF50と、を参照して、共通リードフレームLF70のレイアウトを設計した後、製造装置等が、設計されたレイアウトの共通リードフレームLF70を製造する場合について説明する。
【0037】
リードフレームLF50は、第3パッケージPKG3に搭載される半導体チップCHP3の仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、リードフレームLF50には、空間領域D1,D2が形成されている。リードフレームLF50のうち、空間領域D1,D2は、リードが形成されていない領域であって、空間領域D1,D2以外の領域は、リードが形成されている領域(リード形成領域)である。リード形成領域によって、半導体チップCHP3が配置されるダイパッドが形成されたり、パッケージ内部の半導体チップCHP3とパッケージ外部との電気的な接続が行われるリード等が形成されたりする。或いは、パッケージ内部の半導体チップCHP3とパッケージ外部との電気的な接続が行われるクリップがさらに配置されてもよい。
【0038】
リードフレームLF51は、行列状に一体形成された複数のリードフレームLF50に対し、半導体チップCHP3の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、クリップ配置、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL51に沿って切断することにより、第3パッケージPKG3毎に形成される。
【0039】
共通リードフレームLF40については、既に説明した通りであるため、その説明を省略する。
【0040】
図8は、リードフレームLF40,LF50を重ね合わせた中間リードフレームLF60の平面形状と、第1パッケージPKG1、第2パッケージPKG2、及び、第3パッケージPKG3のそれぞれに用いられることが可能な実施の形態2にかかる共通リードフレームLF70の平面形状を示す図である。
【0041】
図8に示すように、共通リードフレームLF70の形成方法では、まず、共通リードフレームLF40の平面形状と、リードフレームLF50の平面形状と、を重ね合わせた場合に、共通リードフレームLF40のリード形成領域と、リードフレームLF50のリード形成領域と、が重なる領域が残るように、中間リードフレームLF60の平面形状を形成する(図1のステップS101)。
【0042】
その後、共通リードフレームLF70の形成方法では、中間リードフレームLF60における、切断ラインCL41,CL42,CL51の少なくとも何れかによって囲まれた領域(第1領域)に形成されたリードのうち、第1領域の外側の領域(第2領域)に形成されたリード(第2リード)に電気的に接続されていないリード(第1リード)について、半導体チップCHP1~CHP3のそれぞれの仕様に基づいて、第2リードに電気的に接続される必要があるか否かを判定する(図1のステップS102)。
【0043】
図8の例では、切断ラインCL41(CL42)によって囲まれた領域と、切断ラインCL51によって囲まれた領域と、が部分的に重なっている。ここで、図8の例では、第1領域に形成されたリードのうち、第2領域に形成されたリード(第2リード)に電気的に接続されていないリード(第1リード)は存在しない。したがって、第1リードと第2リードとの電気的な接続や、第1リードの削除が行われることなく、共通リードフレームLF70の平面形状が形成される(図1のステップS103)。
【0044】
図9は、実施の形態2にかかる共通リードフレームLF70の平面形状を示す図である。なお、図9には、共通リードフレームLF70から切り出されたリードフレームLF71~LF73のそれぞれの平面形状も示されている。リードフレームLF71はリードフレームLF41に対応し、リードフレームLF72はリードフレームLF42に対応し、リードフレームLF73はリードフレームLF51に対応する。
【0045】
共通リードフレームLF70は、半導体チップCHP1~CHP3のそれぞれの仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、共通リードフレームLF70には、空間領域E11~E16,E22~E25,E31,E41~E44が形成されている。空間領域E11は空間領域C11に対応し、空間領域E12は空間領域C12,C13,D2に対応し、空間領域E13~E16はそれぞれ空間領域C14~C17に対応し、空間領域E22~E25はそれぞれ空間領域C22~C25に対応し、空間領域E31は空間領域D1に対応する。空間領域E41~E44は新たに形成されたものである。
【0046】
図10は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF70の平面形状を示す図である。リードフレームLF71は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF70に対し、半導体チップCHP1の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL71に沿って切断することにより、第1パッケージPKG1毎に形成される。リードフレームLF72は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF70に対し、半導体チップCHP2の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL72に沿って切断することにより、第2パッケージPKG2毎に形成される。リードフレームLF73は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF70に対し、半導体チップCHP3の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、クリップ配置、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL73に沿って切断することにより、第3パッケージPKG3毎に形成される。
【0047】
このように、本実施の形態にかかる共通リードフレームLF70は、3種類のパッケージPKG1~PKG3の何れにも用いられることが可能である。それにより、例えば、3種類のパッケージPKG1~PKG3を含む複数種類のパッケージを製造する工場等は、保管するリードフレームの種類を減らすことができるため、複数の種類のパッケージの保管に係るコストの増大をさらに抑制することができる。
【0048】
なお、共通リードフレームLF70では、切断ラインCL73が通過するリード部分の一部に空間領域E41~E44が形成されている。それにより、共通リードフレームLF70の切断ラインCL73に沿った切断が容易になる。
【0049】
<実施の形態3>
続いて、実施の形態3にかかる共通リードフレームLF100の形成方法を、図1図11図14を用いて説明する。共通リードフレームLF100は、サイズが同程度の2種類のパッケージ(半導体装置)PKG1,PKG4の何れにも用いられることが可能なリードフレームである。共通リードフレームLF100の形成方法は、基本的には、共通リードフレームLF40の形成方法と同様である。
【0050】
図11は、リードフレームLF10と、第4パッケージPKG4専用のリードフレームLF80と、のそれぞれの平面形状を示す図である。なお、図11には、リードフレームLF10から切り出されたリードフレームLF11と、リードフレームLF80から切り出されたリードフレームLF81と、のそれぞれの平面形状も示されている。
【0051】
本実施の形態では、設計装置等が、第1パッケージPKG1専用のリードフレームLF10と、第4パッケージPKG4専用のリードフレームLF80と、を参照して、共通リードフレームLF70のレイアウトを設計した後、製造装置等が、設計されたレイアウトの共通リードフレームLF70を製造する場合について説明する。
【0052】
リードフレームLF80は、第4パッケージPKG4に搭載される半導体チップCHP4の仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、リードフレームLF80には、空間領域F1~F8が形成されている。リードフレームLF80のうち、空間領域F1~F8は、リードが形成されていない領域であって、空間領域F1~F8以外の領域は、リードが形成されている領域(リード形成領域)である。リード形成領域によって、半導体チップCHP4が配置されるダイパッドが形成されたり、パッケージ内部の半導体チップCHP3とパッケージ外部との電気的な接続が行われるリード(インナーリードやアウターリード)等が形成されたりする。
【0053】
リードフレームLF81は、行列状に一体形成された複数のリードフレームLF80に対し、半導体チップCHP4の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL81に沿って切断することにより、第4パッケージPKG4毎に形成される。
【0054】
リードフレームLF10については、既に説明した通りであるため、その説明を省略する。
【0055】
図12は、リードフレームLF10,LF80を重ね合わせた中間リードフレームLF90の平面形状と、第1パッケージPKG1及び第4パッケージPKG4のそれぞれに用いられることが可能な実施の形態3にかかる共通リードフレームLF100の平面形状を示す図である。
【0056】
図12に示すように、共通リードフレームLF100の形成方法では、まず、リードフレームLF10の平面形状と、リードフレームLF80の平面形状と、を重ね合わせた場合に、リードフレームLF10のリード形成領域と、リードフレームLF80のリード形成領域と、が重なる領域が残るように、中間リードフレームLF90の平面形状を形成する(図1のステップS101)。
【0057】
その後、共通リードフレームLF100の形成方法では、中間リードフレームLF90における、切断ラインCL11,CL81の少なくとも何れかによって囲まれた領域(第1領域)に形成されたリードのうち、第1領域の外側の領域(第2領域)に形成されたリード(第2リード)に電気的に接続されていないリード(第1リード)について、半導体チップCHP1,CHP4のそれぞれの仕様に基づいて、第2リードに電気的に接続される必要があるか否かを判定する(図1のステップS102)。
【0058】
図12の例では、第1領域に形成されたリードのうち、第2領域に形成されたリード(第2リード)に電気的に接続されていないリード(第1リード)は存在しない。したがって、第1リードと第2リードとの電気的な接続や、第1リードの削除が行われることなく、共通リードフレームLF100の平面形状が形成される(図1のステップS103)。
【0059】
図13は、実施の形態3にかかる共通リードフレームLF100の平面形状を示す図である。なお、図13には、共通リードフレームLF100から切り出されたリードフレームLF101の平面形状も示されている。リードフレームLF101は、リードフレームLF11,LF81に対応する。
【0060】
共通リードフレームLF100は、半導体チップCHP1,CHP4のそれぞれの仕様に応じた平面形状を有する。具体的には、共通リードフレームLF100には、空間G1~G8が形成されている。空間領域G1は空間領域A1,F1に対応し、空間領域G2は空間領域A2,F2に対応し、空間領域G3は空間領域A3,F3に対応し、空間領域G4は空間領域A4,F4に対応し、空間領域G5は空間領域A5,F5に対応し、空間領域G6は空間領域A6,F6に対応し、空間領域G7は空間領域A7,F7に対応し、空間領域G8は空間領域A8,F8に対応する。
【0061】
図14は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF100の平面形状を示す図である。例えば、リードフレームLF101は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF100に対し、半導体チップCHP1の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL101に沿って切断することにより、第1パッケージPKG1毎に形成される。或いは、リードフレームLF101は、行列状に一体形成された複数の共通リードフレームLF100に対し、半導体チップCHP2の配置、ダイボンディング、ワイヤボンディング、及び、樹脂封止などを行った後、切断ラインCL101に沿って切断することにより、第4パッケージPKG4毎に形成される。
【0062】
このように、本実施の形態にかかる共通リードフレームLF100は、サイズが同程度の2種類のパッケージPKG1,PKG4の何れにも用いられることが可能である。それにより、例えば、2種類のパッケージPKG1,PKG4を含む複数種類のパッケージを製造する工場等は、保管するリードフレームの種類を減らすことができるため、複数の種類のパッケージの保管に係るコストの増大を抑制することができる。
【0063】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0064】
さらに、本開示は、リードフレーム形成処理の一部又は全部を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することが可能である。
【0065】
上述したプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0066】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0067】
(付記1)
コンピュータが、
第1パッケージに用いられる第1リードフレームの平面形状と、第2パッケージに用いられる第2リードフレームの平面形状と、を重ね合わせた場合に、前記第1リードフレームのリード形成領域と、前記第2リードフレームのリード形成領域と、が重なる領域が残るように、中間リードフレームの平面形状を形成し、
前記中間リードフレームにおける、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の少なくとも何れかによって囲まれた第1領域に形成されたリードのうち、前記第1領域の外側の領域である第2領域に形成されたリードである第2リードに電気的に接続されていないリードである第1リードについて、前記第1パッケージに用いられる第1チップ及び前記第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第2リードに電気的に接続される必要があるか否かを判定し、
前記第2リードに電気的に接続される必要があると判定された前記第1リードを、前記第2リードに電気的に接続するように、且つ、前記第2リードに電気的に接続される必要がないと判定された前記第1リードを削除するように、前記中間リードフレームの平面形状を変形させて、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成する、
共通リードフレームの形成方法。
【0068】
(付記2)
前記中間リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする、
付記1に記載の共通リードフレームの形成方法。
【0069】
(付記3)
前記中間リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する、
付記1に記載の共通リードフレームの形成方法。
【0070】
(付記4)
前記第1リードフレームの平面形状、及び、前記第2リードフレームの平面形状に加えて、第3パッケージに用いられる第3リードフレームの平面形状をさらに重ね合わせた場合に、前記第1リードフレームのリード形成領域と、前記第2リードフレームのリード形成領域と、前記第3リードフレームのリード形成領域と、が重なる領域が残るように、前記中間リードフレームの平面形状を形成し、
前記中間リードフレームにおける、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3パッケージの外周辺に対応する第3切断ライン、の少なくとも何れかによって囲まれた前記第1領域に形成されたリードのうち、前記第1領域の外側の領域である前記第2領域に形成されたリードである前記第2リードに電気的に接続されていないリードである前記第1リードについて、前記第1チップ、前記第2チップ、及び、前記第3パッケージに用いられる第3チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第2リードに電気的に接続される必要があるか否かを判定し、
前記第2リードに電気的に接続される必要があると判定された前記第1リードを、前記第2リードに電気的に接続するように、且つ、前記第2リードに電気的に接続される必要がないと判定された前記第1リードを削除するように、前記中間リードフレームの平面形状を変形させて、前記第1パッケージ、前記第2パッケージ、及び、前記第3パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成する、
付記1に記載の共通リードフレームの形成方法。
【0071】
(付記5)
前記中間リードフレームにおいて、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする、
付記4に記載の共通リードフレームの形成方法。
【0072】
(付記6)
前記中間リードフレームにおいて、前記第1切断ライン、前記第2切断ライン、及び、前記第3切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する、
付記4に記載の共通リードフレームの形成方法。
【0073】
(付記7)
第1パッケージに用いられる第1リードフレームの平面形状と、第2パッケージに用いられる第2リードフレームの平面形状と、を重ね合わせた場合に、前記第1リードフレームのリード形成領域と、前記第2リードフレームのリード形成領域と、が重なる領域が残るように、中間リードフレームの平面形状を形成する処理と、
前記中間リードフレームにおける、前記第1パッケージの外周辺に対応する第1切断ライン、及び、前記第2パッケージの外周辺に対応する第2切断ライン、の少なくとも何れかによって囲まれた第1領域に形成されたリードのうち、前記第1領域の外側の領域である第2領域に形成されたリードである第2リードに電気的に接続されていないリードである第1リードについて、前記第1パッケージに用いられる第1チップ及び前記第2パッケージに用いられる第2チップのそれぞれの仕様に基づいて、前記第2リードに電気的に接続される必要があるか否かを判定する処理と、
前記第2リードに電気的に接続される必要があると判定された前記第1リードを、前記第2リードに電気的に接続するように、且つ、前記第2リードに電気的に接続される必要がないと判定された前記第1リードを削除するように、前記中間リードフレームの平面形状を変形させて、前記第1パッケージ及び前記第2パッケージの何れにも用いられることが可能な共通リードフレームの平面形状を形成する処理と、
をコンピュータに実行させる制御プログラム。
【0074】
(付記8)
前記中間リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部の厚さを、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインが通過しないリード部分の厚さよりも薄くする処理をさらにコンピュータに実行させる、
付記7に記載の制御プログラム。
【0075】
(付記9)
前記中間リードフレームにおいて、前記第1切断ライン及び前記第2切断ラインの何れかが通過するリード部分の少なくとも一部に貫通孔を形成する処理をさらにコンピュータに実行させる、
付記7に記載の制御プログラム。
【符号の説明】
【0076】
A1~A8 空間領域
B1~B8 空間領域
C11~C17,C22~C25 空間領域
D1~D2 空間領域
E11~E16,E22~25 空間領域
E31,E41~E44 空間領域
F1~F8 空間領域
G1~G8 空間領域
CL11 切断ライン
CL21 切断ライン
CL41,CL42 切断ライン
CL51 切断ライン
CL71,CL72,CL73 切断ライン
CL81 切断ライン
CL91 切断ライン
CL101 切断ライン
LF10,LF11 リードフレーム
LF20,LF21 リードフレーム
LF30 中間リードフレーム
LF30a~LF30d リード部分
LF40,LF41,LF42 リードフレーム
LF40a リード部分
LF40b リード部分
LF50,LF51 リードフレーム
LF60 中間リードフレーム
LF70,LF71,LF72,LF73 リードフレーム
LF80 リードフレーム
LF90 中間リードフレーム
LF100,LF101 リードフレーム
PKG1 パッケージ(半導体装置)
PKG2 パッケージ
PKG3 パッケージ
PKG4 パッケージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14