(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060821
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】取付支援システム、取付支援方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/20 20230101AFI20240425BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168353
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】397042218
【氏名又は名称】株式会社両毛システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】金谷 陽介
(72)【発明者】
【氏名】石原 淳一郎
(72)【発明者】
【氏名】木村 圭介
(72)【発明者】
【氏名】福田 捷平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】
【課題】メーターに対する通信端末の取り付け間違いを防止することが可能な取付支援システム、取付支援方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】作業者が有する作業者端末と、メーターが計測する計測データに基づく管理を行う管理サーバとを備え、作業者端末は、作業者による通信端末の取り付け予定のメーターの取付先情報を管理サーバから取得して表示する取付先情報処理部と、作業者が取付先情報の示す前記設置場所で確認して入力するメーターに付帯された識別情報を管理サーバへ送信する入力処理部とを備え、管理サーバは、作業者による通信端末の取り付け予定のメーターの識別情報を予め記憶する記憶部と、作業者端末から受信するメーターの識別情報と記憶部に記憶されているメーターの識別情報とを照合し、照合結果を作業者端末へ送信する照合処理部とを備え、取付先情報処理部は管理サーバから受信する照合結果を表示する、取付支援システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、
前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、
を備え、
前記作業者端末は、
前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報を、前記管理サーバから取得して表示する取付先情報処理部と、
前記作業者が表示された前記取付先情報が示す前記設置場所へ訪問し、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報を前記管理サーバへ送信する入力処理部と、
を備え、
前記管理サーバは、
前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報を予め記憶する記憶部と、
前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報と、前記記憶部に記憶されている前記メーターの識別情報とを照合し、照合結果を前記作業者端末へ送信する照合処理部と、
を備え、
前記取付先情報処理部は、前記管理サーバから受信する前記照合結果を表示する、
取付支援システム。
【請求項2】
前記作業者端末は、
前記照合結果が前記メーターの識別情報の不一致を示す場合、前記作業者の訪問先が正しいか否かを判定するための選択情報を表示し、前記作業者による選択に応じて、前記作業者の訪問先が正しいか否かを判定する判定処理部、
をさらに備える請求項1に記載の取付支援システム。
【請求項3】
前記判定処理部は、前記メーターの交換履歴の有無を選択可能な選択肢を前記選択情報として表示し、前記交換履歴が有ることが選択された場合には前記作業者の訪問先が正しいと判定し、前記交換履歴が無いことが選択された場合には前記作業者の訪問先が誤っていると判定する、
請求項2に記載の取付支援システム。
【請求項4】
前記判定処理部は、接点接続のみの利用であることを選択可能な選択肢を前記選択情報として表示し、前記接点接続のみの利用であることが選択された場合には前記作業者の訪問先が正しいと判定する、
請求項2に記載の取付支援システム。
【請求項5】
前記入力処理部は、前記作業者の訪問先が正しい場合、前記メーターに取り付けられる前記通信端末の識別情報の入力を受け付け、入力された前記通信端末の識別情報を前記管理サーバへ送信し、
前記管理サーバは、
予め登録されている前記通信端末に関する通信端末情報の中から、前記作業者端末から受信する前記通信端末の識別情報に対応する前記通信端末情報を取得し、前記作業者端末へ送信する通信端末情報取得部、
をさらに備え、
前記作業者端末は、
前記管理サーバから受信する前記通信端末情報を表示する通信端末情報処理部、
をさらに備える請求項1に記載の取付支援システム。
【請求項6】
前記作業者端末は、
表示された前記通信端末情報を確認した前記作業者によって登録操作が行われた場合に、表示された前記通信端末情報を前記管理サーバへ送信する登録処理部、
をさらに備え、
前記管理サーバは、
前記記憶部に記憶されている前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報と、前記作業者端末から受信する前記通信端末情報とを対応付けて登録する登録部、
をさらに備える請求項5に記載の取付支援システム。
【請求項7】
前記作業者端末は、
前記メーターに取り付けられる前記通信端末に付帯された前記通信端末情報を撮像した撮像画像を取得する撮像画像取得部と、
取得された前記撮像画像に対する文字認識処理によって、前記撮像画像に示される前記通信端末情報のうち前記通信端末の識別情報を読み取る文字認識部と、
をさらに備え、
前記入力処理部は、前記文字認識部によって読み取られた前記通信端末の識別情報を前記管理サーバへ送信する、
請求項5に記載の取付支援システム。
【請求項8】
前記作業者端末は、
前記作業者端末の現在位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部、
をさらに備え、
前記登録処理部は、前記作業者によって前記通信端末の取付位置を示す位置情報の登録操作が行われた場合に、前記位置情報取得部によって取得された位置情報を前記通信端末の取付位置を示す位置情報として前記管理サーバへ送信し、
前記登録部は、前記メーターの識別情報と前記通信端末情報とに対して、前記作業者端末から受信する前記位置情報をさらに対応付けて登録する、
請求項6に記載の取付支援システム。
【請求項9】
前記作業者端末は、
前記メーターに取り付けられた前記通信端末の疎通確認のために、前記メーターの指示値の取得要求を前記管理サーバへ送信する疎通確認処理部、
をさらに備え、
前記管理サーバは、
前記作業者端末から前記取得要求を受信した際に、前記作業者端末に表示されている前記通信端末情報に基づき、前記通信端末情報に対応する前記通信端末へ前記取得要求を送信し、前記通信端末が取り付けられた前記メーターの指示値を取得して前記作業者端末へ送信する指示値取得処理部、
をさらに備え、
前記疎通確認処理部は、前記管理サーバから受信する前記指示値を表示する、
請求項5に記載の取付支援システム。
【請求項10】
前記取得要求は、前記作業者端末から、前記管理サーバと、前記メーターの計測データを収集して前記管理サーバへ送信する収集サーバと、前記通信端末から前記計測データを受信して前記収集サーバへ送信するスマートメーターとを経由して前記通信端末へ送信され、
前記取得要求によって取得される前記指示値は、前記通信端末と、前記スマートメーターと、前記収集サーバと、前記管理サーバとを経由して前記作業者端末へ送信される、
請求項9に記載の取付支援システム。
【請求項11】
前記メーターは、ガスの使用量を計測するガスメーターであり、
前記通信端末は、前記ガスメーターによって計測される前記ガスの使用量を、ガス以外の検針のために設けられたスマートメーターへ送信する、
請求項1に記載の取付支援システム。
【請求項12】
メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備える取付支援システムにおける取付支援方法であって、
前記作業者端末の取付先情報処理部が、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報を、前記管理サーバから取得して表示する取付先情報処理過程と、
前記作業者端末の入力処理部が、前記作業者が表示された前記取付先情報が示す前記設置場所へ訪問し、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報を前記管理サーバへ送信する入力処理過程と、
前記管理サーバの記憶部が、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報を予め記憶する記憶過程と、
前記管理サーバの照合処理部が、前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報と、前記記憶部に記憶されている前記メーターの識別情報とを照合し、照合結果を前記作業者端末へ送信する照合処理過程と、
を含み、
前記取付先情報処理部は、前記管理サーバから受信する前記照合結果を表示する、
取付支援方法。
【請求項13】
コンピュータを、
メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備える取付支援システムにおける前記作業者端末として機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報を、前記管理サーバから取得して表示する取付先情報処理手段と、
前記作業者が表示された前記取付先情報が示す前記設置場所へ訪問し、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報を前記管理サーバへ送信する入力処理手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備える取付支援システムにおける前記管理サーバとして機能させるためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報を予め記憶する記憶手段と、
前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報と、前記記憶手段によって記憶されている前記メーターの識別情報とを照合し、照合結果を前記作業者端末へ送信する照合処理手段と、
として機能させ、
前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報は、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報が示す前記設置場所へ訪問した前記作業者が、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報である、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付支援システム、取付支援方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気、ガス、水道などの使用量を自動で検針するための技術が利用されている。当該技術では、使用量を計量する計量器(以下、「メーター」とも称される)によって計測された検針データが、無線通信によって、電気、ガス、水道などを提供する事業者のシステムへ定期的に送信される。このため、事業者は、検針員が現地へ赴くことなく、検針や料金請求を行うことができる。
【0003】
検針の自動化は、既設のメーターに対しても適用可能である。既設のメーターが無線通信機能を有していない場合、事業者は、メーターが設置されている現地へ作業者を派遣して、メーターに対して無線通信機能を有する通信端末を取り付ける必要がある。
下記特許文献1には、作業者によるメーターに対する通信端末の取り付けを支援するための技術が開示されている。当該技術では、作業者がスマートフォンに表示される工事ナビによる指示に従って作業することで、通信端末の取付後の初期設定作業、設定確認作業、疎通確認作業を一人で簡単かつ効率よく行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、作業者による通信端末の取り付け間違いを防止するための仕組みまでは考慮されていない。メーターに取り付けられる通信端末は利用者(契約者)と対応付けられており、検針データは通信端末に対応付けられた利用者のデータとしてシステムへ送信される。このため、作業者が通信端末を取り付け間違えた場合、検針データが本来の利用者とは異なる利用者のデータとしてシステムへ送信されてしまい、利用料金の誤請求が生じてしまう。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、メーターに対する通信端末の取り付け間違いを防止することが可能な取付支援システム、取付支援方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る取付支援システムは、メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備え、前記作業者端末は、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報を、前記管理サーバから取得して表示する取付先情報処理部と、前記作業者が表示された前記取付先情報が示す前記設置場所へ訪問し、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報を前記管理サーバへ送信する入力処理部と、を備え、前記管理サーバは、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報を予め記憶する記憶部と、前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報と、前記記憶部に記憶されている前記メーターの識別情報とを照合し、照合結果を前記作業者端末へ送信する照合処理部と、を備え、前記取付先情報処理部は、前記管理サーバから受信する前記照合結果を表示する。
【0008】
また、本発明の一態様に係る取付支援方法は、メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備える取付支援システムにおける取付支援方法であって、前記作業者端末の取付先情報処理部が、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報を、前記管理サーバから取得して表示する取付先情報処理過程と、前記作業者端末の入力処理部が、前記作業者が表示された前記取付先情報が示す前記設置場所へ訪問し、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報を前記管理サーバへ送信する入力処理過程と、前記管理サーバの記憶部が、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報を予め記憶する記憶過程と、前記管理サーバの照合処理部が、前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報と、前記記憶部に記憶されている前記メーターの識別情報とを照合し、照合結果を前記作業者端末へ送信する照合処理過程と、を含み、前記取付先情報処理部は、前記管理サーバから受信する前記照合結果を表示する。
【0009】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備える取付支援システムにおける前記作業者端末として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報を、前記管理サーバから取得して表示する取付先情報処理手段と、前記作業者が表示された前記取付先情報が示す前記設置場所へ訪問し、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報を前記管理サーバへ送信する入力処理手段と、として機能させる。
【0010】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、メーターに通信端末を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末と、前記メーターによって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバと、を備える取付支援システムにおける前記管理サーバとして機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの識別情報を予め記憶する記憶手段と、前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報と、前記記憶手段によって記憶されている前記メーターの識別情報とを照合し、照合結果を前記作業者端末へ送信する照合処理手段と、として機能させ、前記作業者端末から受信する前記メーターの識別情報は、前記作業者による前記通信端末の取り付けが予定されている前記メーターの設置場所に関する取付先情報が示す前記設置場所へ訪問した前記作業者が、設置されている前記メーターを確認して入力する、前記メーターに付帯された識別情報である。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、この発明によれば、メーターに対する通信端末の取り付け間違いを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態に係る取付支援システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る作業者端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る管理サーバの機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態に係る作業者が取付先へ訪問する前における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図5】本実施形態に係るトップページ画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る取付先情報画面の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係るガスメーターの照合処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図8】本実施形態に係るガスメーターの照合成功時に表示される取付先情報画面の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係るガスメーターの照合失敗時に表示される取付先情報画面の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係るガスメーターの号数選択時に表示される取付先情報画面の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る接続機器の特定処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図12】本実施形態に係る接続機器特定画面の一例を示す図である。
【
図13】本実施形態に係る通信端末に付帯された通信端末情報の一例を示す図である。
【
図14】本実施形態に係る通信端末情報が表示された接続機器特定画面の一例を示す図である。
【
図15】本実施形態に係る位置情報の登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図16】本実施形態に係る位置情報の登録確認時に表示される接続機器特定画面の一例を示す図である。
【
図17】本実施形態に係る地図情報が表示された接続機器特定画面の一例を示す図である。
【
図18】本実施形態に係る疎通確認処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図19】本実施形態に係る疎通確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0014】
<1.取付支援システムの概略構成>
図1を参照して、本実施形態に係る取付支援システムの概略構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る取付支援システムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示す取付支援システム1は、メーターに対する通信端末の取り付けを支援するためのシステムである。以下では、メーターがガスの使用量を計測するガスメーターである例を一例として説明する。なお、当該ガスメーターは、通信機能を有していないものとする。
【0015】
図1に示すように、取付支援システム1は、作業者端末10と、管理サーバ20と、収集サーバ30と、ガスメーター40と、通信端末50と、スマートメーター60と、基地局BSとを備える。
【0016】
(1)作業者端末10
作業者端末10は、ガスメーター40に通信端末50を取り付ける作業を行う作業者が有する端末である。作業者端末10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯端末、又はPC(Personal Computer)である。
作業者端末10は、管理サーバ20と通信可能に接続されている。
作業者端末10には、作業者によるガスメーター40に対する通信端末50の取り付けを支援するためのアプリケーション(以下、「取付支援アプリ」とも称される)によって、取付支援のための画面が表示される。作業者は、取付支援アプリによって作業者端末10に表示される画面に従って通信端末50の取り付け作業を行う。
本実施形態では、取付支援アプリの機能は、Webシステムによって提供される。このため、取付支援アプリはサーバ(例えば管理サーバ20)で管理されており、その機能はWebブラウザを介して提供される。なお、取付支援アプリの機能は、作業者端末10に取付支援アプリをインストールすることで提供されてもよい。
【0017】
(2)管理サーバ20
管理サーバ20は、ガスメーター40によって計測される計測データに基づく管理を行うサーバである。管理サーバ20は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。管理サーバ20は、例えば、メーターデータ管理システム(MDMS)である。
管理サーバ20は、作業者端末10及び収集サーバ30と通信可能に接続されている。
【0018】
(3)収集サーバ30
収集サーバ30は、ガスメーター40の計測データを収集して管理サーバ20へ送信するサーバである。収集サーバ30は、1つ又は複数のサーバ(例えば、クラウドサーバ)で構成される。収集サーバ30は、例えば、ヘッドエンドシステム(HES)である。ヘッドエンドシステムは、ガスメーター40の計測データをスマートメーター60から収集し、上位のシステムへ連携する機能を有するシステムである。
管理サーバ20は、作業者端末10及び収集サーバ30と通信可能に接続されている。
【0019】
(4)ガスメーター40
ガスメーター40は、利用者によるガスの使用量を計測する計器である。ガスメーターによる計測対象となるガスは、都市ガス又はプロパンガス(LPガス)である。本実施形態では、ガスメーター40は通信機能を有していない。このため、ガスメーター40に対して通信端末50を取り付けることで、ガスメーター40の計測データを他の装置へ出力(送信)することができる。ガスメーター40の計測データは、以下では「指示値」とも称される。
取付支援システム1における管理対象となるガスメーター40の数は特に限定されず、任意の数N(Nは自然数)のガスメーター40-1~40-Nが管理対象であってよい。
【0020】
(5)通信端末50
通信端末50は、通信機能を有していない装置に対して通信機能を与えるための装置である。本実施形態では、通信機能を有していない1つのガスメーター40に対して1つの通信端末50が取り付けられる。
ガスメーター40に取り付けられた通信端末50は、スマートメーター60と無線通信可能に設定される。通信端末50は、スマートメーター60から、ガスの使用量を計測するよう定期的に指示を受信する。通信端末50は、スマートメーター60から指示を受けたタイミングで、取り付けられたガスメーター40から指示値を取得し、スマートメーター60へ送信する。
取付支援システム1における管理対象となる通信端末50の数は特に限定されず、任意の数N(Nは自然数)の通信端末50-1~50-Nが管理対象であってよい。ただし、本実施形態では、1つのガスメーター40に対して1つの通信端末50が取り付けられる(即ち1:1の関係にある)ため、通信端末50の数はガスメーター40の数と同数である。
【0021】
(6)スマートメーター60
スマートメーター60は、所定の時間間隔でガスの使用量を計測し、計測データをサーバへ送信するための装置である。所定の時間間隔は、例えば30分間隔である。スマートメーター60は、ガスの使用量を計測する指示を所定の時間間隔で通信端末50へ送信し、通信端末50から計測データを受信する。そして、スマートメーター60は、通信端末50から受信した計測データを、基地局BSとネットワークNWを介して収集サーバ30へ送信する。
取付支援システム1において設けられるスマートメーター60の数は特に限定されず、任意の数M(Mは自然数)のスマートメーター60-1~60-Mが設けられてよい。
【0022】
なお、スマートメーター60は、電気又は水道など、ガス以外の検針を目的として既に設けられている場合がある。既設のスマートメーター60では、通信に利用可能な帯域が余っている場合がある。この場合、本実施形態のガスメーター40の検針にも利用することで、スマートメーター60の帯域を有効活用することができる。そこで、本実施形態では、通信端末50は、ガスメーター40に対して取り付けられるが、ガス以外の検針のために設けられたスマートメーター60と通信可能に設定される。例えば、通信端末50は、電力事業者によって電気の検針のために設けられたスマートメーター60に対して、ガスメーター40によって計測されるガスの使用量を示す指示値を送信する。
なお、スマートメーター60を設ける事業者の種類(例えば、電力事業者、水道事業者、ガス事業者など)と、検針対象の種類(例えば電気、水道、ガスなど)の組み合わせは特に限定されず、任意の組み合わせであってよい。
【0023】
(7)基地局BS
基地局BSは、スマートメーター60と無線通信可能であり、ネットワークNWを介して収集サーバ30と通信可能である。
【0024】
<2.作業者端末の機能構成>
以上、
図1を参照して、取付支援システム1の概略構成について説明した。続いて、
図2を参照して、本実施形態に係る作業者端末10の機能構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る作業者端末10の機能構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、作業者端末10は、通信部110と、入力部120と、撮像画像取得部130と、位置情報取得部140と、記憶部150と、制御部160と、出力部170とを備える。
【0025】
(1)通信部110
通信部110は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部110は、管理サーバ20と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0026】
(2)入力部120
入力部120は、作業者による入力を受け付ける機能を有する。入力部120の機能は、例えば、作業者端末10が備えるボタン、タッチパネル、マイクロフォン等によって実現される。
【0027】
(3)撮像画像取得部130
撮像画像取得部130は、撮像画像を取得する機能を有する。撮像画像取得部130の機能は、例えば、作業者端末10に内蔵された撮像装置(カメラ)によって実現される。撮像画像取得部130は、入力部120を介した作業者の操作に応じて、撮像装置によって撮影対象を撮像した撮像画像を取得する。例えば、撮像画像取得部130は、ガスメーター40に取り付けられる通信端末50に付帯された通信端末情報を撮像した撮像画像を取得する。通信端末情報は、通信端末50に関する情報であり、例えば、MACアドレス、機器名、製造番号、製造年月などを含む情報である。通信端末情報に含まれる製造番号は、通信端末50の識別情報の一例である。
【0028】
(4)位置情報取得部140
位置情報取得部140は、位置情報を取得する機能を有する。位置情報取得部140は、例えば作業者端末10に搭載されたGPS(Global Positioning System)機能によって、作業者端末10の現在位置を示す位置情報を取得する。位置情報は、例えば、緯度経度を示す情報である。
【0029】
(5)記憶部150
記憶部150は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部150は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
【0030】
(6)制御部160
制御部160は、作業者端末10の動作全般を制御する機能を有する。制御部160は、例えば、作業者端末10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
【0031】
作業者端末10には、取付支援アプリによって、作業者がガスメーター40に通信端末50を取り付ける作業を支援するための各種画面や各種情報が表示される。各種画面は、例えば、ログイン画面、トップページ画面、取付先情報画面、接続機器特定画面、疎通確認画面などである。
ログイン画面は、取付支援アプリにログインするための画面である。ログイン画面では、作業者のIDとパスワードを入力する必要がある。
トップページ画面は、ログイン後に表示される画面である。トップページ画面には、例えば、ログインした作業者の予定一覧情報が表示される。予定一覧情報は、ログインした作業者に担当が割り振られている作業の一覧を示す情報である。
取付先情報画面は、トップページ画面に表示された予定一覧情報の中から作業者が選択した予定について、取付先情報が表示される画面である。取付先情報は、作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40の設置場所に関する情報である。取付先情報画面には、作業者が通信端末50を取り付けるガスメーター40の照合結果や、照合結果に応じた選択情報なども表示される。選択情報は、作業者の訪問先が正しいか否かを判定するための情報である。
接続機器特定画面は、ガスメーター40に取り付ける通信端末50の通信端末情報を特定して入力する画面である。接続機器特定画面には、通信端末50の取付位置を示す位置情報(例えば地図情報)も表示される。
疎通確認画面は、ガスメーター40に取り付けた通信端末50に対する疎通確認の状況が表示される画面である。疎通確認画面には、疎通確認が完了すると疎通確認の結果(例えば取得された指示値など)も表示される。
【0032】
図2に示すように、制御部160は、入力処理部161と、ログイン要求部162と、取付先情報処理部163と、判定処理部164と、通信端末情報処理部165と、文字認識部166と、登録処理部167と、疎通確認処理部168とを備える。
【0033】
(6-1)入力処理部161
入力処理部161は、各種情報の入力を受け付け、入力に応じた処理を行う機能を有する。例えば、本実施形態では、作業者は、取付先情報画面に表示された取付先情報が示す設置場所へ訪問し、当該設置場所に設置されているガスメーター40に付帯された識別情報を確認する。ガスメーター40に付帯された識別情報は、例えば、ガスメーター40のメーター社番や製造番号などである。以下では、ガスメーター40の識別情報がメーター社番である例を一例として説明する。確認後、作業者は、確認したガスメーター40のメーター社番を取付先情報画面に入力する。入力処理部161は、取付先情報画面に入力されたメーター社番を管理サーバ20へ送信する。
また、入力処理部161は、照合結果より作業者の訪問先が正しい場合、ガスメーター40に取り付けられる通信端末50の製造番号の入力を受け付け、入力された通信端末50の製造番号を管理サーバ20へ送信する。
また、入力処理部161は、後述する文字認識部166によって読み取られた通信端末50の製造番号を管理サーバ20へ送信する。
【0034】
(6-2)ログイン要求部162
ログイン要求部162は、管理サーバ20へログイン要求を送信する機能を有する。例えば、ログイン要求部162は、ログイン画面にて作業者によるログイン操作が行われた際に、ログイン要求を管理サーバ20へ送信する。ログイン操作は、例えば、作業者のIDとパスワードを入力してログインボタンを押下する操作である。管理サーバ20へ送信されるログイン要求には、作業者が入力したIDとパスワードが含まれる。
【0035】
(6-3)取付先情報処理部163
取付先情報処理部163は、取付先情報に関する処理を実行する機能を有する。例えば、取付先情報処理部163は、作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40の設置場所に関する取付先情報を管理サーバ20へ要求し、管理サーバ20から取得して表示する。また、取付先情報処理部163は、取付先情報画面に入力されるガスメーター40のメーター社番と取付先情報に対応付けられているガスメーター40のメーター社番との照合を管理サーバ20へ要求し、管理サーバ20から受信する照合結果を表示する。
【0036】
(6-4)判定処理部164
判定処理部164は、判定に関する処理を実行する機能を有する。例えば、判定処理部164は、照合結果がガスメーター40のメーター社番の不一致を示す場合、作業者の訪問先が正しいか否かを判定するための選択情報を表示し、作業者による選択に応じて、作業者の訪問先が正しいか否かを判定する。
一例として、判定処理部164は、ガスメーター40の交換履歴の有無を選択可能な選択肢を選択情報として表示する。作業者によって交換履歴が有ることが選択された場合には、判定処理部164は、作業者の訪問先が正しいと判定する。一方、作業者によって交換履歴が無いことが選択された場合には、判定処理部164は、作業者の訪問先が誤っていると判定する。
さらに、判定処理部164は、接点接続のみの利用であることを選択可能な選択肢を選択情報として表示してもよい。作業者によって接点接続のみの利用であることが選択された場合には、判定処理部164は、作業者の訪問先が正しいと判定する。
【0037】
(6-5)通信端末情報処理部165
通信端末情報処理部165は、通信端末情報に関する処理を実行する機能を有する。例えば、通信端末情報処理部165は、接続機器特定画面に入力される通信端末50の製造番号に基づき、管理サーバ20へ通信端末情報を要求し、管理サーバ20から受信する通信端末情報を表示する。
【0038】
(6-6)文字認識部166
文字認識部166は、文字認識に関する処理を実行する機能を有する。例えば、文字認識部166は、接続機器特定画面に対する作業者の操作に応じて撮像画像取得部130によって取得された撮像画像に対して文字認識処理を行う。文字認識処理では、例えば、OCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)によって、画像データのテキスト部分が文字データに変換される。これにより、文字認識部166は、撮像画像に示される通信端末情報のうち通信端末50の製造番号を読み取る。文字認識部166がOCRによって読み取った通信端末50の製造番号は、接続機器特定画面に入力される。これにより、作業者が製造番号を手入力する必要がないため、製造番号の入力間違いを防ぐことができる。
【0039】
(6-7)登録処理部167
登録処理部167は、登録に関する処理を実行する機能を有する。例えば、登録処理部167は、接続機器特定画面に表示された通信端末情報を確認した作業者によって登録操作が行われた場合に、表示された通信端末情報を管理サーバ20へ送信し、管理サーバ20に登録させる。
また、登録処理部167は、作業者によって通信端末50の取付位置を示す位置情報の登録操作が行われた場合に、位置情報取得部140によって取得された位置情報を通信端末50の取付位置を示す位置情報として管理サーバ20へ送信し、管理サーバ20に登録させる。
【0040】
(6-8)疎通確認処理部168
疎通確認処理部168は、疎通確認に関する処理を実行する機能を有する。例えば、疎通確認処理部168は、ガスメーター40に取り付けられた通信端末50の疎通確認のために、ガスメーター40の指示値の取得要求を管理サーバ20へ送信する。そして、疎通確認処理部168は、管理サーバ20から受信する指示値を表示する。
本実施形態では、指示値の取得要求は、作業者端末10から、管理サーバ20と、収集サーバ30と、スマートメーター60とを経由して通信端末50へ送信される。
指示値の取得要求によってガスメーター40から取得される指示値は、通信端末50と、スマートメーター60と、収集サーバ30と、管理サーバ20とを経由して作業者端末10へ送信される。
【0041】
(7)出力部170
出力部170は、各種情報を出力する機能を有する。例えば、出力部170は、取付支援アプリによって出力される各種画面や、通信部110が管理サーバ20から受信する情報を表示する。
【0042】
<3.管理サーバの機能構成>
以上、
図2を参照して、作業者端末10の機能構成について説明した。続いて、
図3を参照して、本実施形態に係る管理サーバ20の機能構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る管理サーバ20の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、管理サーバ20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
【0043】
(1)通信部210
通信部210は、各種情報を送受信する機能を有する。例えば、通信部210は、作業者端末10又は収集サーバ30と通信を行い、各種情報を送受信する。
【0044】
(2)記憶部220
記憶部220は、各種情報を記憶する機能を有する。記憶部220は、記憶媒体、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROM、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
記憶部220は、例えば、作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40の識別情報を予め記憶する。
【0045】
(3)制御部230
制御部230は、管理サーバ20の動作全般を制御する機能を有する。制御部230は、例えば、管理サーバ20がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。
図3に示すように、制御部230は、ログイン処理部231と、予定一覧情報取得部232と、取付先情報取得部233と、照合処理部234と、通信端末情報取得部235と、登録部236と、指示値取得処理部237とを備える。
【0046】
(3-1)ログイン処理部231
ログイン処理部231は、ログイン処理を行う機能を有する。例えば、ログイン処理部231は、作業者端末10からログインの要求を受信した際に、作業者端末10から受信する作業者のIDとパスワードに基づき、ログイン処理を行う。
【0047】
(3-2)予定一覧情報取得部232
予定一覧情報取得部232は、予定一覧情報を取得する機能を有する。例えば、予定一覧情報取得部232は、ログイン処理部231によるログイン処理が成功した場合に、ログインした作業者の予定一覧情報を記憶部220から取得する。取得後、予定一覧情報取得部232は、取得した予定一覧情報を作業者端末10へ送信し、トップページ画面に表示させる。
【0048】
(3-3)取付先情報取得部233
取付先情報取得部233は、取付先情報を取得する機能を有する。例えば、取付先情報取得部233は、作業者端末10から取付先情報の要求を受信した際に、作業者がトップページ画面で選択した予定に対応する取付先情報を記憶部220から取得する。取得後、取付先情報取得部233は、取得した取付先情報を作業者端末10へ送信し、取付先情報画面に表示させる。
【0049】
(3-4)照合処理部234
照合処理部234は、照合を行う機能を有する。例えば、照合処理部234は、作業者端末10から照合の要求を受信した場合に、作業者によって取付先情報画面に入力されたガスメーター40のメーター社番と、取付先情報画面に表示されている取付先情報に対応するガスメーター40のメーター社番(記憶部220に記憶されているメーター社番)との照合を行う。照合後、照合処理部234は、照合結果を作業者端末10へ送信し、取付先情報画面に表示させる。
【0050】
(3-5)通信端末情報取得部235
通信端末情報取得部235は、通信端末情報を取得する機能を有する。例えば、通信端末情報取得部235は、作業者端末10から通信端末情報の要求を受信した際に、予め登録されている通信端末情報の中から、作業者端末10から受信する通信端末50の製造番号に対応する通信端末情報を取得する。取得後、通信端末情報取得部235は、通信端末情報を作業者端末10へ送信し、接続機器特定画面に表示させる。
【0051】
(3-6)登録部236
登録部236は、各種情報を登録する機能を有する。例えば、登録部236は、記憶部220に記憶されている作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40のメーター社番と、作業者端末10から受信する通信端末情報とを対応付けて登録する。
また、登録部236は、作業者端末10から位置情報を受信した場合、ガスメーター40のメーター社番と通信端末情報とに対して、受信した位置情報をさらに対応付けて登録する。
【0052】
(3-7)指示値取得処理部237
指示値取得処理部237は、指示値の取得に関する処理を実行する機能を有する。例えば、指示値取得処理部237は、作業者端末10から指示値の取得要求を受信した際に、作業者端末10に表示されている通信端末情報に基づき、通信端末情報に対応する通信端末50へ取得要求を送信する。これにより、取得要求を受信した通信端末50によって、当該通信端末50が取り付けられたガスメーター40の指示値が取得される。指示値取得処理部237は、通信端末50によって取得された指示値を取得して、作業者端末10へ送信し、疎通確認画面に表示させる。
【0053】
<4.処理の流れ>
以上、
図3を参照して、管理サーバ20の機能構成について説明した。続いて、
図4から
図19を参照して、本実施形態に係る処理の流れについて説明する。
【0054】
(1)作業者が取付先へ訪問する前における処理の流れ
図4から
図6を参照して、作業者が取付先へ訪問する前における処理の流れについて説明する。
図4は、本実施形態に係る作業者が取付先へ訪問する前における処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0055】
図4に示すように、まず、作業者は、作業者端末10に対してログイン操作を行う(ステップS101)。作業者端末10のログイン要求部162は、作業者によるログイン操作に応じて、管理サーバ20へログイン要求を送信する(ステップS102)。管理サーバ20のログイン処理部231は、作業者端末10から受信したログイン要求に応じて、ログイン処理を行う(ステップS103)。
ログイン処理が失敗した場合(ステップS104/NO)、ログイン処理部231は、ログインエラー通知を作業者端末10へ送信して表示させる(ステップS105)。一方、ログイン処理が成功した場合(ステップS104/YES)、管理サーバ20の予定一覧情報取得部232は、ログインした作業者の予定一覧情報を記憶部220から取得して作業者端末10へ送信する(ステップS106)。
管理サーバ20によるログイン処理後、作業者端末10は、トップページ画面を表示する(ステップS107)。
【0056】
ここで、
図5を参照して、ステップS107で表示されるトップページ画面について説明する。
図5は、本実施形態に係るトップページ画面の一例を示す図である。
ステップS107では、例えば、
図5に示すトップページ画面G10が作業者端末10に表示される。領域R11には、作業の予定月が表示される。領域R12には、担当者の氏名が表示される。領域R13は、キーワードの入力領域となっており、入力後にボタンB11を押下することで予定を検索することができる。領域R14には、予定一覧情報が表示される。
【0057】
図4に戻り、作業者は、作業者端末10に対して予定選択操作を行う(ステップS108)。作業者端末10の取付先情報処理部163は、作業者による予定選択操作に応じて、管理サーバ20へ取付先情報要求を送信する(ステップS109)。管理サーバ20の取付先情報取得部233は、作業者端末10から受信した取付先情報要求に応じて、取付先情報を取得し、作業者端末10へ送信する(ステップS110)。
管理サーバ20から取付先情報を受信した作業者端末10は、取付先情報画面を表示する(ステップS111)。
【0058】
ここで、
図6を参照して、ステップS111で表示される取付先情報画面について説明する。
図6は、本実施形態に係る取付先情報画面の一例を示す図である。
ステップS111では、例えば、
図6に示す取付先情報画面G20が作業者端末10に表示される。領域R21には、連携番号が表示される。領域R22には、ガスメーター40が設置されている位置を示す情報が表示される。領域R23には、ガスメーター40が設置されている住所が表示される。領域R24には、取付先の利用者の氏名が表示される。領域R25には、利用者の電話番号が表示される。領域R26は、メーター社番の入力領域となっており、入力後にボタンB21を押下することでメーター社番の照合が実行される。ボタンB22は、接続機器特定画面に遷移するためのボタンであり、照合が成功した場合、又は作業者の訪問先が正しいと判定された場合に押下可能となる。ボタンB23は、取付先までのルート案内を表示するボタンである。ボタンB24は、トップページ画面へ戻るボタンである。
【0059】
図4に戻り、作業者は、作業者端末10に表示された取付先情報画面にて取付先情報を確認する(ステップS112)。確認後、作業者は、取付先へ訪問する(ステップS113)。
【0060】
(2)ガスメーターの照合処理の流れ
次に、
図7から
図10を参照して、ガスメーター40の照合処理の流れについて説明する。
図7は、本実施形態に係るガスメーター40の照合処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0061】
図7に示すように、まず、取付先へ訪問した作業者は、設置されているガスメーター40のメーター社番を確認する(ステップS201)。次いで、作業者は、作業者端末10に対して照合操作を行う(ステップS202)。当該照合操作では、作業者は、確認したメーター社番を取付先情報画面G20の領域R26へ入力し、ボタンB21を押下する。
作業者端末10の取付先情報処理部163は、作業者による照合操作に応じて、管理サーバ20へ照合要求を送信する(ステップS203)。管理サーバ20の照合処理部234は、作業者端末10から受信した照合要求に応じて、照合処理を実行する(ステップS204)。照合処理後、照合処理部234は、照合結果を作業者端末10へ送信する(ステップS205)。
管理サーバ20から照合結果を受信した作業者端末10は、照合結果を表示する(ステップS206)。
【0062】
ここで、
図8を参照して、ガスメーター40の照合が成功した際にステップS206にて表示される取付先情報画面について説明する。
図8は、本実施形態に係るガスメーター40の照合成功時に表示される取付先情報画面の一例を示す図である。
照合結果が成功を示す場合、ステップS206では例えば
図8に示すように、既に作業者端末10に表示されている取付先情報画面G20に対して、照合結果画面G21が重畳表示される。作業者は、ボタンB25を押下することで照合結果画面G21を閉じることができる。照合が成功したため、ボタンB22が押下可能になっている。
【0063】
ここで、
図9を参照して、ガスメーター40の照合が失敗した際にステップS206にて表示される取付先情報画面について説明する。
図9は、本実施形態に係るガスメーター40の照合失敗時に表示される取付先情報画面の一例を示す図である。
照合結果が失敗を示す場合、ステップS206では例えば
図9に示すように、既に作業者端末10に表示されている取付先情報画面G20に対して、照合結果と選択情報を示す画面G22が重畳表示される。画面G22には、選択情報として、「メーター交換履歴あり」と「メーター交換履歴なし」と「接点接続のみ」が表示されている。「メーター交換履歴あり」は、取付支援システム1に登録されてから作業者が訪問するまでの間にガスメーター40が交換されており、ガスメーター40の情報が変更されている場合に選択される。「メーター交換履歴なし」は、取付支援システム1に登録されてから作業者が訪問するまでの間にガスメーター40が交換されていない場合に選択される。「メーター交換履歴なし」が選択された場合、訪問先が誤っていると判定される。「接点接続のみ」は、ガスメーター40への接続を予定しておらず、接点接続のみを利用する場合に選択される。「接点接続のみ」の選択後、ボタンB22が押下可能となる。
【0064】
ここで、
図10を参照して、ガスメーター40の号数を選択する際に表示される取付先情報画面について説明する。
図10は、本実施形態に係るガスメーター40の号数選択時に表示される取付先情報画面の一例を示す図である。
図9に示す画面G22にて、「メーター交換履歴あり」が選択された場合、既に作業者端末10に表示されている取付先情報画面G20に対して、ガスメーター40の号数を選択する画面G23が重畳表示される。作業者は、画面G23にて、通信端末50を取り付けるガスメーター40の号数が「10号未満」又は「10号以上」のどちらであるかを選択する。これは、10号を境に、スマートメーター60から収集サーバ30へ送信される計測データにおける小数点以下の扱いが変わるためである。収集サーバ30では、号数に応じて計測データに小数点を付与する処理が行われる。ガスメーター40の号数は、管理サーバ20にて管理されており、照合に成功した場合には管理サーバ20から号数を取得できるが、照合に失敗した場合には、管理サーバ20から号数を取得することができない。このため、画面G23にて作業者に選択させる必要がある。号数の選択後、ボタンB22が押下可能となる。
【0065】
(3)接続機器の特定処理の流れ
次に、
図11から
図14を参照して、接続機器の特定処理の流れについて説明する。
図11は、本実施形態に係る接続機器の特定処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0066】
図11に示すように、まず、作業者は、取付先情報画面G20にて押下可能となった機器特定ボタン(ボタンB22)を押下する(ステップS301)。機器特定ボタンの押下に応じて、作業者端末10の通信端末情報処理部165は、接続機器特定画面を表示する(ステップS302)。
【0067】
ここで、
図12を参照して、ステップS302にて表示される接続機器特定画面について説明する。
図12は、本実施形態に係る接続機器特定画面の一例を示す図である。
ステップS302では、例えば、
図12に示す接続機器特定画面G30が作業者端末10に表示される。領域R31は、通信端末50の製造番号を入力する領域となっており、直接入力又はOCR処理による入力が可能である。領域R32には、取得された通信端末情報に含まれるMACアドレスが表示される。領域R33には、取得された通信端末情報に含まれる機器名が表示される。領域R34には、取得された通信端末情報に含まれる製造年月が表示される。ボタンB31は、作業者端末10のカメラを起動するボタンである。ボタンB32は、登録内容を決定するボタンである。ボタンB33は、再選択するボタンである。ボタンB34は、次の画面へ進むボタンである。ボタンB35は、前の画面に戻るボタンである。
【0068】
図11に戻り、作業者は、接続機器特定画面にて通信端末50の製造番号を入力する操作を行う(ステップS303)。例えば、作業者は、
図12に示す接続機器特定画面G30のボタンB31を押下する。
作業者端末10の撮像画像取得部130は、作業者による操作に応じて起動し、通信端末情報を撮像し、撮像画像を取得する(ステップS304)。
【0069】
ここで、
図13を参照して、ステップS304にて撮像画像取得部130が撮像する通信端末情報について説明する。
図13は、本実施形態に係る通信端末50に付帯された通信端末情報の一例を示す図である。
通信端末50の筐体には、例えば
図13に示すような通信端末情報が印字されたシール90が貼付されている。シール90には、通信端末情報として、MACアドレスと、機器名と、製造番号と、製造年月が印字されている。作業者は、作業者端末10のカメラを起動して、このシール90を撮影する。
【0070】
図11に戻り、作業者端末10の文字認識部166は、撮像画像に対してOCR処理を行う(ステップS305)。文字認識部166は、例えば、
図13に示すシール90を示す撮像画像に対してOCR処理を行う。なお、文字認識部166は、OCR処理によって、撮像画像から製造番号のみを読み取るように設定されている。このため、文字認識部166は、OCR処理によって撮像画像から通信端末50の製造番号を取得する(ステップS306)。文字認識部166は、取得した製造番号を接続機器特定画面G30の領域R31へ入力する(ステップS307)。
通信端末情報処理部165は、管理サーバ20へ通信端末情報の要求を送信する(ステップS308)。この時送信される要求には、接続機器特定画面G30の領域R31に入力された製造番号も含まれる。
管理サーバ20の通信端末情報取得部235は、作業者端末10から受信した要求に含まれる製造番号に対応する通信端末情報を取得し、作業者端末10へ送信する(ステップS309)。
通信端末情報処理部165は、管理サーバ20から受信した通信端末情報を接続機器特定画面に表示する(ステップS310)。
【0071】
ここで、
図14を参照して、ステップS310にて表示される接続機器特定画面について説明する。
図14は、本実施形態に係る通信端末情報が表示された接続機器特定画面の一例を示す図である。
ステップS310では、例えば、
図14に示すように、接続機器特定画面G30の領域R32と領域R33と領域R34に、管理サーバ20から取得された通信端末情報に含まれる各情報が表示される。表示後、ボタンB32が押下可能となる。
【0072】
図11に戻り、作業者は、作業者端末10の接続機器特定画面に表示された通信端末情報を確認する(ステップS311)。この時、作業者は、接続機器特定画面に表示されている通信端末情報と、通信端末50に付帯されている通信端末情報(シール90)とを比較し、表示されている通信端末情報が正しいか否かを確認する。
【0073】
(4)位置情報の登録処理の流れ
次に、
図15から
図17を参照して、位置情報の登録処理の流れについて説明する。
図15は、本実施形態に係る位置情報の登録処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0074】
図15に示すように、まず、作業者は、作業者端末10に対して接続機器を決定する操作を行う(ステップS401)。例えば、作業者は、接続機器特定画面G30のボタンB32を押下する。作業者の操作に応じて、作業者端末10の登録処理部167は、位置情報を登録するか否かを確認する画面を表示する(ステップS402)。
【0075】
ここで、
図16を参照して、ステップS402にて表示される接続機器特定画面について説明する。
図16は、本実施形態に係る位置情報の登録確認時に表示される接続機器特定画面の一例を示す図である。
ステップS402では、例えば
図16に示すように、既に作業者端末10に表示されている接続機器特定画面G30に対して、位置情報登録確認画面G31が重畳表示される。作業者は、ボタンB36を押下することで位置情報を登録することができ、ボタンB37を押下することで位置情報を登録せずに次の処理へ進めることができる。
【0076】
図15に戻り、位置情報を登録する場合、作業者は、作業者端末10に対して位置情報を登録することを選択する操作を行う(ステップS403)。例えば、作業者は、位置情報登録確認画面G31のボタンB36を押下する。
作業者端末10の位置情報取得部140は、位置情報を取得する(ステップS404)。次いで、登録処理部167は、取得された位置情報に対応する地図情報を取得して接続機器特定画面に表示する(ステップS405)。
【0077】
ここで、
図17を参照して、ステップS405にて表示される接続機器特定画面について説明する。
図17は、本実施形態に係る地図情報が表示された接続機器特定画面の一例を示す図である。
ステップS405では、例えば
図17に示すように、既に作業者端末10に表示されている接続機器特定画面G30の領域R35に対して、地図情報が表示される。この時、ボタンB33とボタンB34が押下可能となる。
【0078】
図15に戻り、登録処理部167は、位置情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS406)。管理サーバ20の登録部236は、ガスメーター40の識別情報と、当該ガスメーター40に取り付けられた通信端末50の通信端末情報と、位置情報とを対応付けて登録する(ステップS407)。
【0079】
(5)疎通確認処理の流れ
次に、
図18及び
図19を参照して、疎通確認処理の流れについて説明する。
図18は、本実施形態に係る疎通確認処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0080】
図18に示すように、まず、作業者は、作業者端末10に対して疎通確認を実行する操作を行う(ステップS501)。例えば、作業者は、接続機器特定画面G30のボタンB34を押下する。
作業者端末10の疎通確認処理部168は、指示値の取得要求を管理サーバ20へ送信する(ステップS502)。次いで、疎通確認処理部168は、疎通確認画面を表示する(ステップS503)。
【0081】
ここで、
図19を参照して、ステップS503にて表示される疎通確認画面について説明する。
図19は、本実施形態に係る疎通確認画面の一例を示す図である。
ステップS503では、例えば、
図19に示す疎通確認画面G40が作業者端末10に表示される。領域R41には、疎通確認先のMACアドレスが表示される。領域R42には、疎通確認の状況が表示される。ボタンB41は、取得された指示値がガスメーター40の指示値と同じ値である場合に押下されるボタンである。ボタンB42には、前の画面に戻るボタンである。
【0082】
図18に戻り、管理サーバ20の指示値取得処理部237は、指示値の取得要求を、収集サーバ30と、基地局BSと、スマートメーター60とを経由して、通信端末50へ送信する(ステップS504)。指示値の取得要求を受信した通信端末50は、ガスメーター40から指示値を取得する(ステップS505)。通信端末50は、取得した指示値を、スマートメーター60と、基地局BSと、収集サーバ30とを経由して管理サーバ20へ送信する(ステップS506)。指示値を受信した管理サーバ20の指示値取得処理部237は、作業者端末10へ指示値を送信する(ステップS507)。作業者端末10の疎通確認処理部168は、受信した指示値を疎通確認画面に表示する(ステップS508)。
作業者は、作業者端末10の疎通確認画面に表示された指示値と、ガスメーター40の指示値とを比較し、疎通確認が成功したか否かを判定する(ステップS509)。
【0083】
以上説明したように、本実施形態に係る取付支援システム1は、ガスメーター40(メーター)に通信端末50を取り付ける作業を行う作業者が有する作業者端末10と、ガスメーター40によって計測される計測データに基づく管理を行う管理サーバ20とを備える。
作業者端末10は、作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40の設置場所に関する取付先情報を、管理サーバ20から取得して表示する取付先情報処理部163と、作業者が表示された取付先情報が示す設置場所へ訪問し、設置されているガスメーター40を確認して入力する、ガスメーター40に付帯された識別情報を管理サーバ20へ送信する入力処理部161と、を備える。
管理サーバ20は、作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40の識別情報を予め記憶する記憶部220と、作業者端末10から受信するガスメーター40の識別情報と、記憶部220に記憶されているガスメーター40の識別情報とを照合し、照合結果を作業者端末10へ送信する照合処理部234と、を備える。
取付先情報処理部163は、管理サーバ20から受信する照合結果を表示する。
【0084】
かかる構成により、作業者は、ガスメーター40が設置されている現地にて、ガスメーター40に対する通信端末50の取り付け作業を開始する前に、当該ガスメーター40の識別情報を作業者端末10に入力して表示される照合結果により、ガスメーター40が取付先として正しいか否かを確認することができる。
よって、本実施形態に係る取付支援システム1は、メーターに対する通信端末の取り付け間違いを防止することを可能とする。
【0085】
また、作業者端末10では、管理サーバ20から受信した照合結果がガスメーター40のメーター社番の不一致を示す場合、判定処理部164が、作業者の訪問先が正しいか否かを判定するための選択情報を表示し、作業者による選択に応じて、作業者の訪問先が正しいか否かを判定する。例えば、判定処理部164は、交換履歴が有ること又は接点接続のみの利用であることが選択された場合には作業者の訪問先が正しいと判定し、交換履歴が無いことが選択された場合には作業者の訪問先が誤っていると判定する。
これにより、メーター社番の照合が不一致となった原因が特定され、作業者は特定された原因に応じた対応を取ることができる。
【0086】
また、作業者端末10では、作業者の訪問先が正しい場合、入力処理部161がガスメーター40に取り付けられる通信端末50の製造番号(識別情報)の入力を受け付け、入力された通信端末50の製造番号を管理サーバ20へ送信する。
管理サーバ20では、通信端末情報取得部235が、予め登録されている通信端末50に関する通信端末情報の中から、作業者端末10から受信する通信端末50の製造番号に対応する通信端末情報を取得し、作業者端末10へ送信する。
作業者端末10では、通信端末情報処理部165が、管理サーバ20から受信する通信端末情報を表示する。
これにより、作業者が登録しようとする通信端末50の情報が自動で入力されるため、作業者による入力ミスを防ぐことができる。
【0087】
また、作業者端末10では、登録処理部167が、表示された通信端末情報を確認した作業者によって登録操作が行われた場合に、表示された通信端末情報を管理サーバ20へ送信する。
管理サーバ20では、登録部236が、記憶部220に記憶されている作業者による通信端末50の取り付けが予定されているガスメーター40のメーター社番と、作業者端末10から受信する通信端末情報とを対応付けて登録する。
これにより、作業者がガスメーター40の情報と、当該ガスメーター40に取り付けた通信端末50の情報とを対応付けて登録する際の対応付け間違いを防ぐことができる。
【0088】
また、作業者端末10では、撮像画像取得部130がガスメーター40に取り付けられる通信端末50に付帯された通信端末情報を撮像した撮像画像を取得し、文字認識部166が取得された撮像画像に対する文字認識処理によって撮像画像に示される通信端末情報のうち通信端末50の製造番号を読み取り、入力処理部161が文字認識部166によって読み取られた通信端末50の製造番号を管理サーバ20へ送信する。
これにより、作業者による通信端末50の製造番号の入力ミスを防ぐことができる。
【0089】
また、作業者端末10では、位置情報取得部140が作業者端末10の現在位置を示す位置情報を取得し、作業者によって通信端末50の取付位置を示す位置情報の登録操作が行われた場合に、登録処理部167が位置情報取得部140によって取得された位置情報を通信端末50の取付位置を示す位置情報として管理サーバ20へ送信する。
管理サーバ20では、登録部236がガスメーター40のメーター社番と通信端末情報とに対して、作業者端末10から受信する位置情報をさらに対応付けて登録する。
これにより、通信端末50が取り付けられた位置情報を、事業者の基幹システムへ連携して管理することができる。基幹システムへの位置情報の連携により、例えばガス漏れなどの警報発生時に、当該位置情報に基づき、どこでガス漏れが発生しているかを素早く特定でき、迅速な対応を取ることができる。
【0090】
また、作業者端末10では、疎通確認処理部168がガスメーター40に取り付けられた通信端末50の疎通確認のために、ガスメーター40の指示値の取得要求を管理サーバ20へ送信する。
管理サーバ20では、作業者端末10から取得要求を受信した際に、指示値取得処理部237が作業者端末10に表示されている通信端末情報に基づき、通信端末情報に対応する通信端末50へ取得要求を送信し、通信端末50が取り付けられたガスメーター40の指示値を取得して作業者端末10へ送信する。
作業者端末10では、疎通確認処理部168が管理サーバ20から受信する指示値を表示する。
これにより、作業者は、疎通確認のために社内と電話でやり取りするプロセスを省くことができ、疎通確認にかかる時間を削減することができ、より効率的に作業を行うことができる。また、社内とのやり取りが不要となることで作業員が1人で作業を完結することができ、社内に対応可能な人員を確保しておく必要がなくなるため、人員コストを削減することもできる。
【0091】
また、ガスメーター40の指示値の取得要求は、作業者端末10から、管理サーバ20と、収集サーバ30と、スマートメーター60とを経由して通信端末50へ送信され、取得要求によって取得される指示値は、通信端末50と、スマートメーター60と、収集サーバ30と、管理サーバ20とを経由して作業者端末10へ送信される。
これにより、疎通確認における応答待ち時間を最大でも2分ほどに抑えることができ、疎通確認の効率化を図ることができる。
【0092】
また、通信端末50を取り付ける対象となるメーターがガスの使用量を計測するガスメーター40である場合に、通信端末50は、ガスメーター40によって計測されるガスの使用量をガス以外の検針のために設けられたスマートメーター60へ送信する。
これにより、ガス事業者は、ガスメーター40のスマート化のために新たにスマートメーター60を設置する必要がなく、スマート化にかかるコストを削減することができる。また、ガス事業者とスマートメーター60を共有する事業者としては、余っていた通信の帯域を有効活用することができる。
【0093】
<5.変形例>
続いて、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の各実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0094】
上述した実施形態では、メーターがガスメーター40である例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、取付支援システム1が電力事業者向けに提供される場合には、メーターは、電気の使用量を測定する電気メーターであってもよい。また、取付支援システム1が水道事業者向けに提供される場合には、メーターは、水道の使用量を測定する水道メーターであってもよい。
【0095】
また、上述した実施形態では、ガス事業者が電力事業者によって設けられたスマートメーター60を利用する例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、ガス事業者は、自身で設けたスマートメーター60を利用してもよいし、電力事業者以外の事業者が設けたスマートメーター60を利用してもよい。
【0096】
上述の実施形態では、ガスメーター40が通信機能を有していないものとして説明したが、運用において計測データを管理するフェーズにおいては、予め通信機能を有するガスメーター40も管理サーバ20による管理対象であってもよい。
通信機能を有している場合、通信端末50を取り付ける必要がないため、取付支援システム1による取付支援の必要はなかった。しかしながら、予め通信機能を有するガスメーター40であっても、当該ガスメーター40によって計測された計測データは、スマートメーター60と、基地局BSと、収集サーバ30とを介して管理サーバ20へ送信され、管理サーバ20にて管理されてもよい。
【0097】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態における取付支援システム1、作業者端末10、管理サーバ20の一部又は全部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0098】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0099】
1…取付支援システム、10…作業者端末、20…管理サーバ、30…収集サーバ、40…ガスメーター、40(40-1~40-N)…ガスメーター、50(50-1~50-N)…通信端末、60(60-1~60-M)…スマートメーター、90…シール、110…通信部、120…入力部、130…撮像画像取得部、140…位置情報取得部、150…記憶部、160…制御部、161…入力処理部、162…ログイン要求部、163…取付先情報処理部、164…判定処理部、165…通信端末情報処理部、166…文字認識部、167…登録処理部、168…疎通確認処理部、170…出力部、210…通信部、220…記憶部、230…制御部、231…ログイン処理部、232…予定一覧情報取得部、233…取付先情報取得部、234…照合処理部、235…通信端末情報取得部、236…登録部、237…指示値取得処理部、BS…基地局、NW…ネットワーク