(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060875
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
A63F5/04 602C
A63F5/04 601A
A63F5/04 605A
A63F5/04 603E
A63F5/04 602D
A63F5/04 601B
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168433
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】坂本 欽市
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 益治
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CA01
2C182CB05
2C182CD21
2C182DA02
2C182DA05
2C182DA22
(57)【要約】
【課題】管理キーの干渉を抑制できる遊技機を提供する。
【解決手段】開閉扉12には、遊技メダルを投入できる投入口22aが形成され、施錠装置13には、扉キーを挿入できる特定挿入口(一例として鍵穴13a)が形成され、扉キーを特定挿入口に挿入することを含む解錠操作によって開閉扉12が開放可能となり、特定挿入口に対する扉キーの挿入方向から見たときに、特定挿入口は、長方形又は略長方形であり、特定挿入口の対角線方向に沿った長さRと、遊技メダルの厚さ方向に沿った投入口の長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立つ。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端部側が軸支された開閉扉と、
前記第1端部とは反対側の第2端部側にある施錠装置と、を備え、
前記開閉扉には、遊技メダルを投入できる投入口が形成され、
前記施錠装置には、扉キーを挿入できる特定挿入口が形成され、前記扉キーを前記特定挿入口に挿入することを含む解錠操作によって前記開閉扉が開放可能となり、
前記特定挿入口に対する前記扉キーの挿入方向から見たときに、前記特定挿入口は、長方形又は略長方形であり、
前記特定挿入口の対角線方向に沿った長さRと、前記遊技メダルの厚さ方向に沿った前記投入口の長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立つことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
正面からみたときに、前記施錠装置の上側及び下側のうち少なくとも一方に演出手段を備え、
前記演出手段は、1又は複数の演出口を備え、
前記特定挿入口の前記長さRと、前記演出口のうち特定の演出口の特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Rの関係式が成り立つ請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
機内部側の所定部位には、前記開閉扉が開放された状態においてアクセスできる特別挿入口が形成され、設定キーを前記特別挿入口に挿入することを含む設定操作によって設定値に関する制御が可能になり、
前記特別挿入口に対する前記設定キーの挿入方向から見たときに、前記特別挿入口は、長方形又は略長方形であり、
前記特定の演出口の前記長さYと、前記特別挿入口の対角線方向に沿った長さTとの間には、Y<Tの関係式が成り立つ請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
回胴式遊技機(所謂スロットマシン)は、遊技機の一例として知られている。例えば、特許文献1には、次に説明するスロットマシンが開示される。スロットマシンは、遊技媒体の投入口を有する。スロットマシンでは、遊技媒体が投入口へ投入された場合に、賭数(ベット数)が増加されたり、クレジット数が増加されたりする。スロットマシンは、各種の操作手段を備える。例えば、各種の操作手段は、スタートレバー、ストップボタン、精算ボタン、及び演出ボタンなどである。
【0003】
スロットマシンは、扉キーを使用して施錠装置を解錠し、開閉扉を開放することによって、機内部にアクセスできるように構成される。また、スロットマシンは、機内部に配設された挿入口に設定キーを差し込むことによって、設定値を変更できるように構成される。一般的に、これら扉キー及び設定キーといった管理キーは、スロットマシンの管理者によって使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
管理キーを使用してメンテナンスを実施するときに、管理者等が、管理キーを落としてしまうことも考えられる。操作手段における被操作部とその周辺部材との隙間や、遊技媒体の投入口などの部分に対して、管理キーが干渉すると、機体に影響を及ぼす虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、第1端部側が軸支された開閉扉と、前記第1端部とは反対側の第2端部側にある施錠装置と、を備え、前記開閉扉には、遊技メダルを投入できる投入口が形成され、前記施錠装置には、扉キーを挿入できる特定挿入口が形成され、前記扉キーを前記特定挿入口に挿入することを含む解錠操作によって前記開閉扉が開放可能となり、前記特定挿入口に対する前記扉キーの挿入方向から見たときに、前記特定挿入口は、長方形又は略長方形であり、前記特定挿入口の対角線方向に沿った長さRと、前記遊技メダルの厚さ方向に沿った前記投入口の長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立つことを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、管理キーの干渉を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】正面からみたときのスロットマシンを模式的に示す図である。
【
図2】(a)は、施錠装置を拡大して示す図であり、(b)は、扉キーの正面図であり、(c)は、扉キーの下面図である。
【
図3】(a)及び(b)は、正面からみたときの音声演出装置を拡大して示す図である。
【
図4】上からみたときのテーブル部(操作面)を模式的に示す図である。
【
図5】開閉扉を開状態としたときのスロットマシンを示す図である。
【
図8】スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
【
図9】(a)は、設定操作部を拡大して示す図であり、(b)は、設定キーの上面図であり、(c)は、設定キーの正面図であり、(d)は、設定キーの下面図である。
【
図10】遊技進行メイン処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
遊技機の一実施形態を説明する。本明細書において、上、下、左、右、前、及び後の各方向は、遊技機で遊技を行う遊技者から見たときの各方向を示す。
図1に示すように、遊技機の一例であるスロットマシン10は、前面に開口部11aを有する四角箱状の本体キャビネット11と、本体キャビネット11の開口部11aを覆い得る開閉扉12と、を備える。開閉扉12は、本体キャビネット11の一側縁部に対して回動可能に軸支される。一例として、開閉扉12は、左右方向における中心線CLよりも左側にある左端部EL側が軸支される。左端部ELは、第1端部の一例である。これに限らず、開閉扉12は、中心線CLよりも右端部ER側が軸支されてもよい。本明細書において、ある部分及び部品について、中心線CLよりも「ある端部側にある」ことは、当該ある部分及び部品の全体が中心線CLよりもある端部側に存在していることのほか、正面からみたときに、ある部分及び部品と中心線CLとが重なる一方、その中心が中心線CLよりもある端部側に位置していることを含む。
【0010】
開閉扉12は、本体キャビネット11の開口部11aを封鎖する閉状態と、開口部11aを開放する開状態と、に開閉可能である。スロットマシン10は、開閉扉12が開放されていることを検知可能な扉センサSE4を備える(
図8参照)。扉センサSE4は、開閉扉12が開状態になると、扉開放信号を出力する。
【0011】
スロットマシン10は、施錠装置13を備える。施錠装置13は、左右方向における開閉扉12の両端部(縁部)のうち、中心線CLよりも右端部ER側に設けられる。右端部ERは、第1端部とは反対側の第2端部の一例である。施錠装置13には、扉キーK1を挿入できる特定挿入口の一例として、鍵穴13aが形成される。扉キーK1は、スロットマシン10の管理に用いる管理キーの一例である。スロットマシン10は、扉キーK1を鍵穴13aに挿入することを含む解錠操作によって、開閉扉12が開放可能な解錠状態となる。一例として、解錠操作は、扉キーK1を施錠装置13の鍵穴13aに挿入し、所定方向に回動させることである。施錠装置13は、施錠操作によって施錠状態になる。施錠状態において、開閉扉12を開放することは、規制される。施錠操作は、扉キーK1を必要とせず、開閉扉12を開状態から閉状態に閉鎖することである。これに限らず、施錠操作は、扉キーK1を鍵穴13aに挿入し、所定方向とは反対方向に回動させることであってもよい。
【0012】
図2(a)~(c)に示すように、鍵穴13aに対する扉キーK1の挿入方向から見たときに、鍵穴13aは、長方形又は略長方形である。本明細書において、「略長方形」とは、全体として概ね長方形と認識し得る形状であることを意味する。例えば、略長方形とは、角が丸い形状であること、一部又は全部の辺において凹む部分又は突出する部分を有する形状であることなどを含み得る。鍵穴13aの短手方向に沿った長さAは、扉キーK1の厚さ方向の長さK1Aに対応する。鍵穴13aの長手方向に沿った長さBは、扉キーK1の幅方向の長さK1Bに対応する。鍵穴13aの対角線方向に沿った長さRは、扉キーK1の対角線方向の長さK1Rに対応する。つまり、鍵穴13aは、扉キーK1の大きさ及び形状と実質的に同一であって、かつ扉キーK1を挿入できる大きさ及び形状に形成されている。扉キーK1は、樹脂によって覆われた操作部Ksを有するとよい。操作部Ksの厚さ方向に沿った長さK11は、長さK1Aより長い。操作部Ksの幅方向に沿った長さK13は、長さK1Bより長い。
【0013】
図1に示すように、スロットマシン10は、発光演出装置15を備える。発光演出装置15は、開閉扉12の前面側に配設される。発光演出装置15は、LEDを一例とする1又は複数の発光体(不図示)を含んで構成される。発光演出装置15は、発光体の点灯、点滅、及び消灯による演出(以下、発光演出と示す)を実行可能である。発光演出装置15は、発光体の点灯、点滅、及び消灯による報知(以下、報知発光と示す)を実行可能である。
【0014】
スロットマシン10は、複数の音声演出装置16を備える。音声演出装置16は、開閉扉12の前面側に配設される。各音声演出装置16は、1以上のスピーカ16sを含んで構成される。各音声演出装置16は、所定の音声を出力する演出(以下、音声演出と示す)、及び所定の音声を出力する報知(以下、音声報知と示す)を実行可能である。例えば、所定の音声は、楽曲、効果音、及び所定の文字列を読み上げる人の声等である。
【0015】
複数の音声演出装置16は、中心線CLよりも左端部EL側にある左音声演出装置16Lと、中心線CLよりも右端部ER側にある右音声演出装置16Rと、を含む。左音声演出装置16Lは、左音声演出装置16LAと、左音声演出装置16LBと、を含む。左音声演出装置16LBは、左音声演出装置16LAよりも上側にある。右音声演出装置16Rは、右音声演出装置16RAと、右音声演出装置16RBと、を含む。右音声演出装置16RBは、右音声演出装置16RAよりも上側にある。これに限らず、上側の声演出装置16LB,16RBを省略した構成であってもよく、下側の音声演出装置16LA,16RAを省略した構成であってもよい。
【0016】
図3(a)及び(b)に示すように、各音声演出装置16は、スピーカ16sの前面側を保護するように覆う保護部の一例として、保護カバー16Pを有する。各保護カバー16Pには、前後方向に貫通する1以上の放音孔16hが形成されている。本実施形態の一例において、各放音孔16hは、全て同じ大きさの円形である。直径方向は、特定方向の一例である。これに限らず、放音孔16hは、特定の演出口として、長孔を含んでもよい。この場合に、長孔が延びる方向(長手方向)は、特定方向の一例である。保護カバー16Pには、所定の装飾として、キャラクタ、文字、及び図形などの装飾が施されている。
【0017】
図1に示すように、スロットマシン10は、正面からみたときに、施錠装置13の上側及び下側のうち少なくとも一方に、演出手段の一例として音声演出装置16を備える。保護カバー16Pは、1又は複数の演出口及び特定の演出口として、放音孔16hを備える。特に、正面からみたときに、音声演出装置16RBは、施錠装置13の上側において、施錠装置13を通る鉛直線上にある。これに限らず、正面からみたときに、音声演出装置16RBは、施錠装置13の上側において、施錠装置13を通る鉛直線の近傍にあってもよい。また、正面からみたときに、音声演出装置16RAは、施錠装置13の下側において、施錠装置13を通る鉛直線の近傍にある。これに限らず、正面からみたときに、音声演出装置16RAは、施錠装置13の下側において、施錠装置13を通る鉛直線上(直下)にあってもよい。
【0018】
スロットマシン10は、表示演出装置17を備える。表示演出装置17は、開閉扉12の前面側に配設される。表示演出装置17は、液晶ディスプレイを一例とする1又は複数の画像表示部17aを有する。表示演出装置17は、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)、及び所定の画像を表示する報知(以下、表示報知と示す)を実行可能である。例えば、所定の画像は、演出図柄、キャラクタ、風景、文字(文字列)、数字、及び記号などの画像である。以下の説明では、これら演出図柄やキャラクタ等について単に「表示する」と示す場合、これらキャラクタ等を画像として表示することを意味する。
【0019】
開閉扉12には、表示演出装置17の下方に、機内部を視認可能な略四角形の表示窓12aが形成されている。スロットマシン10は、リールユニット20を備える。リールユニット20は、表示窓12aを介して遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット20は、左リール20a、中リール20b、及び右リール20cを備える。各リール20a~20cは、複数の図柄が配列された図柄列を有する。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール20a~20cの外周に巻き付けることにより形成される。図柄の種類は、複数ある。一例として、図柄の種類は、チェリー図柄、スイカ図柄、ベル図柄、7図柄、及びリプレイ図柄を含み得る。一例として、7図柄は、特定役(ボーナス役)を構成し得る。一例として、リプレイ図柄は、リプレイ役を構成し得る。一例として、チェリー図柄、スイカ図柄、及びベル図柄は、小役を構成し得る。
【0020】
リールユニット20は、各リール20a~20cをそれぞれ駆動するアクチュエータA1~A3を備える(
図8参照)。一例として、アクチュエータA1~A3は、ステッピングモータである。リール20a~20cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール20a~20cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列が変動され、変動ゲームが実行される。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上から下に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。
【0021】
表示窓12aは、リール20a~20cにおいて周方向に連続する3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール20a~20c毎に、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置が定められる。リールの回転が停止した場合に、上段停止位置、中段停止位置、及び下段停止位置には、それぞれ1つの図柄が停止される。
【0022】
リールユニット20は、各リール20a~20cの回転位置をそれぞれ検出するリールセンサSE1~SE3を備える(
図8参照)。各リールセンサSE1~SE3は、有効ラインNLを通過中である図柄、又は有効ラインNLに停止されている図柄を特定するための図柄信号を出力する。
【0023】
有効ラインNLについて説明する。スロットマシン10では、各リール20a~20cに設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、停止された図柄組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが設定される。有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインは、有効ラインNLである。一例として、有効ラインNLは、各リール20a~20cの中段停止位置を結んだラインである。
【0024】
本明細書において、図柄について「停止」とは、表示窓12a内において、図柄が上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味する。「入賞」とは、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインNL上に表示されることを意味する。スロットマシン10では、入賞が発生すると、入賞した図柄組み合わせに定めた利益(賞)が付与される。なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)となる。
【0025】
開閉扉12は、表示窓12a(リール20a~20b)の下側において、前方に向かって突出するテーブル部12bを備える。テーブル部12bは、表示窓12aの下側部分から前方に向かって延びる操作面12cを有する。操作面12cの左右方向に沿った長さは、開閉扉12の左右方向に沿った長さと同じ又は略同じ長さである。
【0026】
図4に示すように、スロットマシン10は、演出操作部21を備える。演出操作部21は、正面からみたときに、操作面12cのうち、中心線CLと重なる位置であって、かつ右端部ER側に設けられる。演出操作部21は、中心線CLよりも施錠装置13側にあるともいえる。演出操作部21は、第2端部側にある操作手段の一例である。一例として、演出操作部21は、ボタン型である。演出操作部21は、遊技者などによって操作され得る被操作部21aを有する。被操作部21aは、正面からみたときに、中心線CLと重なる位置であって、かつ右端部ER側に設けられる。被操作部21aは、初期位置と、当該初期位置から、操作に伴う外力によって変位された操作位置との間で変位可能に支持される。演出操作部21は、被操作部21aが操作位置まで変位されると、操作信号を出力する。初期位置は、所定位置の一例である。操作位置は、特定位置の一例である。
【0027】
演出操作部21は、被操作部21aを動作させるためのアクチュエータ21bを備える(
図8参照)。一例として、アクチュエータ21bは、被操作部21aを振動させる振動モータであるとよい。振動モータは、変動ゲームの実行中、演出操作部21の操作有効期間にて操作位置まで変位されたことを契機として、被操作部21aを振動させるとよい。アクチュエータ21bは、被操作部21aを初期位置から上方へ向けて突出させるソレノイドであってもよい。アクチュエータ21bは、被操作部21aに反発力を付与するモータであってもよい。アクチュエータ21bは、所定の駆動手段の一例である。被操作部21aは、アクチュエータ21bによって動作される。
【0028】
被操作部21aが初期位置にある状況において、被操作部21aと、被操作部21aの周辺部材(一例としてテーブル部12b)との間には、所定の隙間が形成される。被操作部21aが操作位置にある状況において、被操作部21aと、被操作部21aの周辺部材(一例としてテーブル部12b)との間には、所定の隙間が形成される。被操作部21aと、被操作部21aの周辺部材(一例としてテーブル部12b)との間には、アクチュエータ21bが駆動し、被操作部21aが動作されていても、所定の隙間が形成される。これら所定の隙間は、上方向に向かって開口する。上記に限らず、演出操作部21は、レバー型であってもよく、ハンドル型であってもよく、操縦桿型、拳銃型、トラックボール型、及びバイクのスロットル型の何れであってもよい。
【0029】
スロットマシン10は、遊技媒体の一例である遊技メダルYMを投入できるメダル投入部22を備える。メダル投入部22は、操作面12cのうち、中心線CLよりも右端部ER側に設けられる。メダル投入部22には、遊技メダルYMが投入される投入口22aが形成される。投入口22aは、上からみたときに、左右方向に沿って延びる長方形又は略長方形である。投入口22aは、上方に向かって開口する。このように、開閉扉12には、遊技メダルYMを投入できる投入口22aが形成される。
【0030】
メダル投入部22は、メダル整列部22bを備える。メダル整列部22bは、下方に突出する円弧状の凹部であって、投入口22aの前縁部から前後方向に沿って延びる凹部である。メダル整列部22bには、複数の遊技メダルYMを前後方向に沿って整列させた状態で載置できる。メダル投入部22は、投入口22aの後縁部において上方に向かって延びるガイド壁22cを有する。ガイド壁22cの左右方向に沿った長さは、投入口22aの左右方向に沿った長さ以上の長さである。
【0031】
図1及び
図4に示すように、スロットマシン10は、賭数操作部23を備える。賭数操作部23は、単位賭数操作部23aと、最大賭数操作部23bと、を含む。各賭数操作部23a,23bは、操作面12cのうち、中心線CLよりも左端部EL側に設けられる。各賭数操作部23a,23bは、スロットマシン10が内部的に記憶するクレジットからメダルを賭ける操作(ベットする操作)をするための手段である。賭数操作部23は、所謂ベットボタンである。一例として、1回の変動ゲームには、1枚、2枚、又は3枚の遊技メダルYMを賭けることができる。3枚は、最大賭数の一例である。スロットマシン10は、開閉扉12の前面に、精算操作部24を備える。一例として、精算操作部24は、ボタン型である。精算操作部24は、賭けられた遊技メダルYMやクレジットを払い戻す操作をするための手段である。
【0032】
図1に示すように、スロットマシン10は、開閉扉12の前面に、開始操作部25を備える。一例として、開始操作部25は、レバー型である。開始操作部25は、リール20a~20cの回転を開始させる開始操作をするための手段である。即ち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。スロットマシン10では、開始操作に基づき変動ゲームが開始される。一例として、賭数操作部23、精算操作部24、及び開始操作部25は、正面からみたときに、中心線CLよりも左端部EL側にあるが、これに限らず、一部または全部が右端部ER側にあってもよい。
【0033】
スロットマシン10は、開閉扉12の前面に、停止操作部26を備える。停止操作部26には、左停止操作部26aと、中停止操作部26bと、左停止操作部26cと、を含む。一例として、各停止操作部26a~26cは、ボタン型である。左停止操作部26aは、左リール20aと対応しており、左リール20aの回転を停止させる停止操作をするための手段である。中停止操作部26bは、中リール20bと対応しており、中リール20bの回転を停止させる停止操作をするための手段である。右停止操作部26cは、右リール20cと対応しており、右リール20cの回転を停止させる停止操作をするための手段である。以下の説明では、1回の変動ゲームにおける各停止操作部26a~26cの操作手順を単に「押し順」と示す場合がある。
【0034】
単位賭数操作部23a、最大賭数操作部23b、精算操作部24、開始操作部25、及び停止操作部26a~26cは、操作されると、それぞれ操作信号を出力する。また、スロットマシン10は、開閉扉12の前面における下部に、遊技メダルYMの払出口27を備える。スロットマシン10は、払出口27から払出された遊技メダルYMの受皿28を備える。
【0035】
図5に示すように、スロットマシン10の機内部であって、本体キャビネット11の底板11bには、ホッパーユニット29が固定されている。ホッパーユニット29は、遊技メダルYMを貯留する貯留ボックス29aと、貯留ボックス29aを支持する支持台29bとを有する。支持台29bは、払出ディスク(不図示)と、払出ディスクを回転させる第4アクチュエータA4(
図8参照)と、遊技メダルYMの払出口29cとを有する。第4アクチュエータA4は、例えばステッピングモータである。ホッパーユニット29は、払出ディスクを第4アクチュエータA4により回転させることにより、貯留ボックス29a内に貯留されている遊技メダルYMを払出口29cから払出すように構成される。
【0036】
図6及び
図7に示すように、開閉扉12の後側には、投入口22aから投入された遊技メダルYMを選別するセレクタ30が配設されている。セレクタ30は、略四角板状であるベース部材31を有する。ベース部材31の後面31Sには、遊技メダルYMの直径に対応した幅であって、かつ、遊技メダルYMの厚さに対応した深さの凹部31bが形成されている。遊技メダルYMの直径に対応した幅とは、遊技メダルYMの直径と略同一、又は僅かに大きいことを意味する。凹部31bの幅は、底面31cから天面31dまでの長さd4である(
図7参照)。遊技メダルYMの厚さに対応した深さとは、遊技メダルYMの厚さと略同一、又は僅かに大きいことを意味する。一例として、凹部31bは、投入口22aの直下となる部分から下方に向けて延びるとともに、左方(紙面では右方)に向けて屈曲し、そのまま左方に向かって延びる。
【0037】
セレクタ30は、ベース部材31の後面31Sに対して組み付けられた略四角板状のガイド板32を有する。ガイド板32は、ベース部材31に形成された凹部31bの一部を覆う。セレクタ30には、ベース部材31(凹部31b)及びガイド板32によって囲われた空間として、投入口22aから投入された遊技メダルYMが流下されるメダル通路33が形成される。一例として、メダル通路33は、上下方向に沿って延びる第1部分33aと、第1部分33aの下端部において左方に向かって屈曲する第2部分33bと、当該第2部分33bから左方に向かって僅かに下るように延びる第3部分33cとを含む。メダル通路33は、遊技メダルYMが1枚ずつ通過可能な大きさである。
【0038】
ベース部材31の後面31Sは、下方に向かって傾くように配設される。つまり、メダル通路33のうち、少なくとも第2部分33b及び第3部分33cは、その上端部側が下端部側よりも後方に位置することによって、通路の全体が下方に向かって傾いている。
【0039】
ガイド板32には、規格サイズに満たない遊技メダルYMなどを排出するための排出口34が形成されている。排出口34は、第2部分33b又は第3部分33cに沿って延びる長孔であって、ガイド板32を前後方向に貫通する。排出口34の下縁部34dは、凹部31bの底面31cよりも上方に位置する。つまり、ガイド板32のうち、排出口34の下縁部34dを形成する部分は、メダル通路33において遊技メダルYMの下端部が係止される下係止部34aを構成する。下係止部34aは、第3部分33cの下端部側において、凹部31bの底面31cに沿って延びる壁状である。
【0040】
セレクタ30は、ブロック部材35を備える。ブロック部材35は、ベース部材31において、第3部分33cの上側に配設される。ブロック部材35は、メダル通路33において遊技メダルYMの上端部が係止され得る上係止部35aを備える。上係止部35aは、第3部分33cの上端部側において、凹部31bの天面31dに沿って延びる壁状である。
【0041】
ブロック部材35は、上係止部35aがベース部材31の後面31Sに接触する閉位置と、上係止部35aがベース部材31の後面31Sから後方に離間する開位置と、に変位可能に支持される。セレクタ30は、ブロック部材35を駆動する第5アクチュエータA5を備える(
図8参照)。一例として、第5アクチュエータA5は、ソレノイドである。第5アクチュエータA5は、ブロック部材35を閉位置と開位置との間で変位させ得る。一例として、第5アクチュエータA5が非動作状態(非通電状態)である場合に、ブロック部材35は、開位置にある。第5アクチュエータA5が動作状態(通電状態)である場合に、ブロック部材35は、閉位置に変位する。
【0042】
一例として、上係止部35aの先端部(下端部)35bは、直線状であり、かつ凹部31bの天面31dよりも下方に位置する。ブロック部材35が閉位置にある場合において、凹部31bの底面31cから、ブロック部材35(上係止部35a)の先端部35bまでの長さd1は、遊技メダルYMの規定サイズ(直径X)より短い。一例として、遊技メダルの規格サイズは、直径Xが24.7mm~25.3mmである。この場合に、長さd1は、遊技メダルYMの下端部が凹部31bの底面31cに接した状態で、直径が24.35mm未満の遊技メダルYMの上端部が上係止部35aに係止されない長さに設定される。一例として、長さd1は、24.4mmであるとよい。
【0043】
よって、ブロック部材35が閉状態である場合に、規定サイズの遊技メダルYMの上端部及び下端部は、それぞれ上係止部35a及び下係止部34aによって係止され得る。つまり、ブロック部材35が閉状態である場合に、規定サイズの遊技メダルYMは、排出口34から落下しない、又は落下し難く、第3部分33cを通過し得る。
【0044】
一方、ブロック部材35が開位置にある場合に、凹部31bの底面31cから、ブロック部材35(上係止部35a)の先端部35bまでの長さd2は、規定サイズの遊技メダルYMの直径Xより長い。一例として、長さd2は、25.4mmであるとよい。よって、ブロック部材35が開状態である場合に、上係止部35a及び下係止部34aのうち少なくとも一方は、遊技メダルYMと係止されない。つまり、ブロック部材35が開状態である場合に、遊技メダルYMは、排出口34から落下する、又は容易に落下し易く、第3部分33cを通過し得ない。
【0045】
下係止部34aの先端部34bと、上係止部35aの先端部35bとの間の長さd3よりも、所定の方向に沿った長さが小さい投入物は、排出口34から落下してしまい、第3部分33cを通過し得ない。第3部分33cの延びる方向に沿った排出口34の長さよりも、所定の方向に沿った長さが小さい投入物は、排出口34から落下してしまい、第3部分33cを通過し得ない。このように、セレクタ30は、投入口22aから投入された投入物が規定サイズの遊技メダルYMではない場合に、当該投入物を、機外部に排出できる排出手段の一例を構成する。セレクタ30は、投入物の進行方向に沿った投入物の長さが規定の長さX(直径X)未満である場合に、当該投入物を機外部に排出できる。
【0046】
セレクタ30には、遊技メダルYMを検知するためのセンサとして、第1投入センサSE5、第2投入センサSE6、及び第3投入センサSE7を有する。投入センサSE5,SE6は、第3部分33cにおけるブロック部材35の下流端側にある。第1投入センサSE5は、第2投入センサSE6よりも上流側にある。一例として、投入センサSE5,SE6は、フォトセンサである。第3投入センサSE7は、第1部分33a(各投入センサSE5,SE6よりも上流側)にある。一例として、第3投入センサSE7は、機械式のスイッチである。投入センサSE5~SE8は、遊技メダルYMを検知すると、メダル検知信号を出力する。
【0047】
図5及び
図6に示すように、開閉扉12の裏面には、セレクタ30の出口33dから排出された遊技メダルYMを受け入れて、ホッパーユニット29へ案内する樋状のシュート部材40が配設されている。シュート部材40は、セレクタ30から左方(紙面では右方)に向かって延びる第1延出部40aと、第1延出部40aの先端において後方に向かって湾曲する湾曲部40bと、湾曲部40bから後方に向かって延びる第2延出部40cとを有する。シュート部材40は、上方から見たときに、その全体として逆L字型である。シュート部材40には、図中において矢印Y1で示すように、遊技メダルYMがシュート部材40の基端部40dから先端部40eに向かって転動可能な誘導路42が形成されている。
【0048】
図5に示すように、開閉扉12の裏面には、セレクタ30の排出口34から排出された遊技メダルYMを払出口27へ案内する排出通路37が配設されている。排出通路37には、ホッパーユニット29の払出口29cから払出された遊技メダルYMを受け入れる受入口37aが設けられている。
【0049】
スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図8に示すように、スロットマシン10は、主基板100、及び副基板200を備える。主基板100及び副基板200は、機内部に配設される。主基板100は、遊技の進行に関する各種の処理を行う。主基板100は、処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)を副基板200へ出力する。副基板200は、主基板100から入力される各種の制御信号に基づいて、演出の実行に関する各種の処理を行う。
【0050】
主基板100について説明する。
主基板100は、CPU101、ROM102、及びRAM103を備える。CPU101は、主制御プログラムに基づいて、各種の制御動作を所定の手順で実行する。ROM102は、主制御プログラム、各種のテーブル、及び各種の判定値などを記憶する。各種のテーブルは、複数の当選情報の中から1以上の当選情報を決定するための当選情報決定テーブルを含み得る。当選情報は、変動ゲームにおいて入賞を許容する役(図柄組合せ)を特定可能な情報である。一例として、各当選情報には、変動ゲームにおいて入賞を許容する1又は複数の役(図柄組合せ)が定められる。RAM103は、CPU101の処理に応じて生成される各種の情報(上述したクレジット、フラグ、タイマ、及びカウンタなど)を記憶する。主基板100では、各種の抽選処理に用いられる乱数が生成される。乱数は、乱数生成回路によって生成されるハードウェア乱数であってもよく、CPU101によって生成されるソフトウェア乱数であってもよい。乱数は、当選情報を決定するための特別乱数を含むとよい。
【0051】
CPU101は、リールセンサSE1~SE3と接続されている。CPU101は、各リールセンサSE1~SE3から図柄信号を入力できる。CPU101は、扉センサSE4と接続されている。CPU101は、扉センサSE4から扉開放信号を入力できる。以下の説明において、「扉センサSE4がONする」とは、扉センサSE4が扉開放信号を出力することを意味する。「扉センサSE4がOFFする」とは、扉センサSE4が扉開放信号の出力を停止することを意味する。
【0052】
CPU101は、投入センサSE5~SE8と接続されている。CPU101は、投入センサSE5~SE8からメダル検知信号を入力できる。以下の説明において、「投入センサがONする」とは、投入センサがメダル検知信号を出力することを意味する。「投入センサがOFFする」とは、投入センサがメダル検知信号の出力を停止することを意味する。CPU101には、単位賭数操作部23a、最大賭数操作部23b、精算操作部24、開始操作部25、及び各停止操作部26a~26cのそれぞれと接続されている。CPU101は、単位賭数操作部23a、最大賭数操作部23b、精算操作部24、開始操作部25、及び停止操作部26a~26cから操作信号を入力できる。
【0053】
CPU101は、アクチュエータA1~A5,21bと接続されている。CPU101は、各アクチュエータA1~A5,21bに対して、所定の作動信号(駆動信号)を出力することによって駆動させ得る。CPU101は、アクチュエータA1~A3の動作を制御することによって、各リール20a~20cを各別に回転及び停止できる。CPU101は、第4アクチュエータA4の動作を制御することによって、ホッパーユニット29の払出ディスクを回転及び停止させ、遊技メダルYMの払出しを制御できる。CPU101は、第5アクチュエータA5の動作を制御することによって、セレクタ30(ブロック部材35)を閉状態及び開状態に制御できる。CPU101は、アクチュエータ21bの動作を制御することによって、被操作部21aを動作させ得る。
【0054】
主基板100は、設定値の変更を行うための設定操作部104を備える。設定値は、スロットマシン10における出玉率(機械割)を規定する情報である。出玉率は、遊技メダルYMの総投入枚数(総賭数)に対する賞としての遊技メダルYMの付与枚数(払出枚数)の割合である。一例として、出玉率は、内部抽選における特定役(小役及びボーナス役など)の当選確率を異ならせることによって調整できる。一例として、出玉率の調整は、内部抽選におけるアシストタイム(AT)の当選確率を異ならせることによって調整できる。
【0055】
図9(a)~(d)に示すように、設定操作部104は、シリンダ104aを有する。シリンダ104aの先端面には、鍵穴104bが開口される。鍵穴104bに対する設定キーK2の挿入方向から見たときに、鍵穴104bは、長方形又は略長方形である。鍵穴104bの開口面積は、鍵穴13aの開口面積よりも小さい。鍵穴104bの短手方向に沿った長さLは、設定キーK2の厚さ方向の長さK2Lに対応する。鍵穴104bの長手方向に沿った長さMは、設定キーK2の幅方向の長さK2Mに対応する。鍵穴104bの対角線方向に沿った長さTは、設定キーK2の対角線方向の長さK2Tに対応する。つまり、鍵穴104bは、設定キーK2と実質的に同じ大きさ及び形状であって、かつ設定キーK2を挿入できる大きさ及び形状に形成されている。
【0056】
一例として、設定操作部104は、設定キーK2を鍵穴104bに挿入した状態で、ON位置とOFF位置との間で回動させる操作が可能である。設定操作部104は、設定キーK2を使用してON位置に操作されると、設定信号を出力する。設定操作部104は、設定キーK2を使用してOFF位置に操作されると、設定信号の出力を停止する。CPU101は、設定操作部104と接続される。CPU101は、設定操作部104から設定信号を入力できる。
【0057】
設定キーK2は、スロットマシン10の管理に用いる管理キーの一例である。機内部側の所定部位には、開閉扉12が開放された状態においてアクセスできる鍵穴104bが形成される。鍵穴104bは、特別挿入口の一例である。スロットマシン10は、設定キーK2を鍵穴104bに挿入することを含む設定操作によって設定値に関する制御が可能になる。
【0058】
副基板200について説明する。
図8に示すように、副基板200は、CPU201、ROM202、及びRAM203を備える。CPU201は、主基板100から入力される各種の制御信号、及び副制御プログラムに基づいて、各種の制御動作を所定の手順で実行する。ROM202は、副制御プログラム、各種のテーブル、及び各種の判定値などを記憶する。ROM202は、表示演出装置17における表示演出の態様を特定可能な表示演出パターン、音声演出装置16における音声演出の態様を特定可能な音声演出パターン、及び発光演出装置15における発光演出の態様を特定可能な発光演出パターンを記憶する。
【0059】
RAM203は、CPU201の処理に応じて生成される各種の情報(フラグ、タイマ、及びカウンタなど)を記憶する。副基板200では、各種の抽選処理に用いられる乱数が生成される。乱数は、乱数生成回路によって生成されるハードウェア乱数であってもよく、CPU201によって生成されるソフトウェア乱数であってもよい。乱数は、当選情報を決定するための特別乱数を含むとよい。
【0060】
CPU201は、発光演出装置15、音声演出装置16、及び表示演出装置17と接続されている。CPU201は、主基板100(CPU101)から入力した各種のコマンドに基づいて発光演出装置15、音声演出装置16、及び表示演出装置17を制御することによって、各種の演出を実行させる。各種の演出は、特定の役(図柄組合せ)を入賞させるために必要とされる押し順の報知演出(所謂、ナビゲーション演出)や、入賞を許容された役の示唆演出などがある。CPU201は、ボーナス遊技、RT状態、及びART状態といった、スロットマシン10の内部状態に対応した演出を行わせることもできる。
【0061】
主基板100(CPU101)が実行する設定処理について説明する。
CPU101は、電源投入に伴って起動すると、設定信号を入力しているか否かを判定する。設定信号を入力していない場合に、CPU101は、設定処理を終了する。一方、設定信号を入力している場合に、CPU101は、設定値の変更操作を受け付ける設定変更状態へ移行する。設定値は、RAM103に記憶される。RAM103は、スロットマシン10に対する電力供給が遮断されても、バックアップ電源(不図示)から供給される電力によって、設定値を含む記憶内容を保持できるように構成される。設定変更状態において、CPU101は、所定の表示部(不図示)を制御して、現在の設定値を表示する。所定の表示部は、設定値を表示するための専用表示部であってもよく、クレジット数、エラーコード、又はペイアウト数を表示するための表示部と兼用されてもよい。
【0062】
CPU101は、変更操作部(不図示)が操作されたときに出力する変更信号を入力するごとに、設定値を仮変更する。変更操作部は、設定値の変更操作をするための専用操作部であってもよく、リセットボタンといった他の操作部と兼用されてもよい。CPU101は、開始操作部25から操作信号を入力すると、変更後の設定値を新たな設定値として確定する。CPU101は、設定操作部104がOFF位置に操作されることによって、設定信号を入力しなくなると、設定処理を終了する。CPU101は、設定変更状態へ移行するとき、又は設定変更状態を終了するときに、RAM103の記憶内容をリセットする構成であってもよい。CPU101は、設定値を確認するための設定確認状態へ移行可能に構成されてもよい。
【0063】
主基板100(CPU101)が実行する遊技進行処理について説明する。遊技進行処理は、設定処理の終了後に実行される。
図10に示すように、CPU101は、遊技開始セット処理を行う(S101)。遊技開始セット処理において、CPU101は、スロットマシン10の遊技状態やリールユニット20を用いた演出に関するフラグなどの情報の記憶、及びRAM103における所定の記憶領域の初期化などを行う。
【0064】
CPU101は、メダルのベット受付を開始する(S102)。次に、CPU101は、スロットマシン10の遊技状態をチェックする(S103)。CPU101は、再遊技(リプレイ)動作時であるか否かを判定する(S104)。CPU101は、再遊技作動時ではない場合(S104:NO)、各投入センサSE5,SE6からのメダル検知信号の入力等に基づいて、今回の変動ゲームに対する賭数を設定するメダル管理処理を行う(S105)。
【0065】
CPU101は、再遊技作動時である場合(S104:YES)、又はステップS105を終了した場合、スロットマシン10で発生しているエラー状態(異常状態)を報知するためのエラー表示設定処理を行う(S106)。エラー表示設定処理において、CPU101は、RAM103を参照し、エラー情報がセットされているか否かを判定する。CPU101は、エラー情報がセットされている場合に、セットされているエラー情報に対応した報知を実行するように、所定の報知装置を制御する。報知装置は、エラー番号を表示する表示部であってもよく、副基板200を介して制御される演出装置15~17の何れかであってもよい。
【0066】
次に、CPU101は、今回の変動ゲームに対する賭数が最大賭数と一致するか否かを判定する(S107)。なお、CPU101は、再遊技動作時である場合(S104:YES)、前回の変動ゲームに対する賭数を今回の変動ゲームに対する賭数として再設定する。
【0067】
今回の変動ゲームに対する賭数が最大賭数と一致しない場合(S107:NO)、CPU101は、ステップS103の処理に移行する。一方、今回の変動ゲームに対する賭数が最大賭数と一致する場合(S107:YES)、CPU101は、開始操作部25を用いた開始操作を受け付けたか否かを判定する(S108)。ステップS108において、CPU101は、開始操作部25から操作信号を入力した場合に肯定判定する。CPU101は、開始操作部25から操作信号を入力しない場合に否定判定する。開始操作を受け付けていない場合(S108:NO)、CPU101は、ステップS103の処理へ移行する。
【0068】
開始操作を受け付けた場合(S108:YES)、CPU101は、メダルの投入枚数が正常であるか否かを判定する(S109)。メダルの投入枚数が正常ではない場合(S109:NO)、CPU101は、復帰不可能エラー表示をさせる処理を行う(S110)。そして、CPU101は、電源断が行われるまで待機する。
【0069】
メダルの投入枚数が正常である場合(S109:YES)、CPU101は、当選情報を決定する(S111)。ステップS111において、CPU101は、特別乱数の値を用いた抽選により1つの当選情報を決定する。ステップS111によって実現される内部抽選は、「役抽選」又は「当り抽選」の一例である。CPU101は、開始コマンドを副基板200に出力する。何れの当選情報も決定されないこと(はずれ情報が決定されること)は、特別抽選におけるはずれの結果である。何れかの当選情報が決定されることは、特別抽選における当りの結果である。CPU101は、開始コマンドを副基板200へ出力する。一例として、開始コマンドは、変動ゲームの開始を示すとよい。一例として、開始コマンドは、特別抽選の結果を示すとよい。一例として、開始コマンドは、決定された当選情報、又は当選情報に定められた役(図柄組合せ)を示すとよい。
【0070】
次に、CPU101は、待機時間が経過したか否かを判定する(S112)。一例として、待機時間は、前回の変動ゲームが開始されてから、今回の変動ゲームを開始するまでの最低時間を規定する。待機時間が経過していない場合(S112:NO)、CPU101は、待機時間が経過するまで待機する。待機時間が経過している場合(S112:YES)、CPU101は、各リール20a~20cの回転を開始させる(S113)。つまり、変動ゲームが開始される。
【0071】
CPU101は、停止操作部26a~26cの何れかを用いた停止操作を受け付けたか否かを判定する(S114)。一例として、CPU101は、停止操作部26a~26cの何れかから操作信号を入力した場合には肯定判定する。CPU101は、停止操作部26a~26cの何れかから操作信号を入力しない場合には否定判定する。
【0072】
停止操作を受け付けた場合(S114:YES)、CPU101は、決定済みの当選情報と停止操作部26の操作タイミングとをもとに、有効ラインNL上に停止表示させる図柄を決定し、その決定した図柄を有効ラインNL上に停止表示させる制御(以下、図柄組合せ制御という)を実行する(S115)。
【0073】
停止操作を受け付けていない場合(S114:NO)、及びステップS115を終了した場合、CPU101は、各リール20a~20cの全てを停止させたか否かを判定する(S116)。各リール20a~20cのうち1つ以上のリールを停止させていない場合(S116:NO)、CPU101は、ステップS114の処理へ移行する。一方、各リール20a~20cの全てを停止させている場合(S116:YES)、CPU101は、ステップS106と同様に、エラー表示設定処理を行う(S117)。
【0074】
CPU101は、各リール20a~20cにおいて、有効ラインNL上に停止表示された図柄組合せが賞を定めた図柄組合せ(役)に対応するものであるか否か、及び対応する場合にはその図柄組合せの種類を判定する表示図柄判定を行う(S118)。即ち、ステップS118において、CPU101は、予め決定した当選情報に定めた図柄組合せに入賞したか否かを判定する。
【0075】
CPU101は、遊技者に遊技メダルYMの付与(払出し)を行うか否かを判定する(S119)。ステップS119において、CPU101は、払出役に入賞している場合には肯定判定する。CPU101は、払出役に入賞していない場合には否定判定する。遊技メダルYMの払出しを行う場合(S119:YES)、CPU101は、メダル払出し処理を実行する(S120)。ステップS120において、CPU101は、ホッパーユニット29を駆動し、遊技メダルYMを払い出す。
【0076】
CPU101は、メダルの払出しを行わない場合(S119:NO)、及びステップS120を終了した場合、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(S121)。終了処理において、CPU101は、入賞役(図柄組合せ)に応じて内部状態を移行させる制御や、入賞役を示す入賞指示コマンドを副基板200に出力する。入賞指示コマンドは、開始コマンドに示される役(図柄組合せ)の入賞を副基板200に把握させる。その後、CPU101は、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行処理を終了し、再びステップS101の処理へ移行する。
【0077】
主基板100(CPU101)が実行するセレクタチェック処理について説明する。CPU101は、所定の制御周期毎にセレクタチェック処理を実行する。
CPU101は、第3投入センサSE7がONした場合に、第3投入センサSE7がONしてからの経過時間を計測する。CPU101は、第3投入センサSE7がONしてからOFFすることなく規定時間を経過した場合に、第1メダル詰まりエラーの発生を特定可能なエラー情報(一例として、第1メダル詰まりフラグ)をRAM103にセットする。つまり、CPU101は、第1メダル詰まりエラーをセットする。CPU101は、経過時間の計測中、第3投入センサSE7がOFFすると、計測中である経過時間をクリアする。
【0078】
CPU101は、第2投入センサSE6がONした場合に、当該第2投入センサSE6がONしてからの経過時間を計測する。CPU101は、第2投入センサSE6がONしてからOFFすることなく規定時間を経過した場合に、第2メダル詰まりエラーの発生を特定可能なエラー情報(一例として、第2メダル詰まりフラグ)をRAM103にセットする。つまり、CPU101は、第2メダル詰まりエラーをセットする。CPU101は、経過時間の計測中、第2投入センサSE6がOFFすると、計測中である経過時間をクリアする。これらのエラーは、上述したエラー表示設定処理によって報知され得る。
【0079】
主基板100(CPU101)が実行するメダル管理処理について説明する。
CPU101は、単位賭数操作部23aから操作信号を入力した場合に、賭数を1増加させるとともに、クレジットを1減少させる。CPU101は、最大賭数操作部23bから操作信号を入力した場合に、賭数を最大賭数まで増加させるとともに、賭数を増加させた分だけクレジットを減少させる。
【0080】
CPU101は、投入口22aに遊技メダルYMが投入されたか否かを判定する。一例として、CPU101は、投入センサSE5がONした場合に、遊技メダルYMが投入されたと判定する。遊技メダルYMが投入された場合に、CPU101は、各投入センサSE5,SE6による検知態様の遷移パターンが、正常パターン及び異常パターンの何れであるかを判定する。
【0081】
一例として、正常パターンは、[投入センサSE5,SE6=OFF]→[第1投入センサSE5=ON,第2投入センサSE6=OFF]→[投入センサSE5,SE6=ON]→[第1投入センサSE5=OFF,第2投入センサSE6=ON]→[投入センサSE5,SE6=OFF]に設定される。正常パターン以外の遷移パターンは、異常パターンである。正常パターンは、遊技メダルYMが第3部分33cの上流から下流に向かって通過する正常な通過態様に対応する。異常パターンは、下流から上流に向かって通過するなど、異常な通過態様に対応する。CPU101は、投入センサSE5,SE6による検知態様が異常パターンである場合に、不正通過エラーの発生を特定可能なエラー情報(一例として、不正通過フラグ)をRAM103にセットする。つまり、CPU101は、不正通過エラーをセットする。
【0082】
一方、投入センサSE5,SE6による検知態様が正常パターンである場合に、CPU101は、各投入センサSE5,SE6による検知態様の遷移パターンが有効パターン及び無効パターンの何れであるかを判定する。一例として、無効パターンは、[投入センサSE5,SE6=OFF]→[第1投入センサSE5=ON,第2投入センサSE6=OFF]→[投入センサSE5,SE6=OFF]に設定される。無効パターン以外の遷移パターンは、有効パターンである。
【0083】
投入センサSE5,SE6による検知態様が無効パターンである場合に、CPU101は、メダル管理処理を終了する。つまり、CPU101は、賭数又はクレジットを増加させない。一方、投入センサSE5,SE6による検知態様が有効パターンである場合に、CPU101は、賭数が最大賭数に達していないときには賭数を1増加させる。CPU101は、賭数が最大賭数に達しているときにはクレジットを1増加させる。その後、CPU101は、メダル管理処理を終了する。
【0084】
各種の管理キーと各部分の大きさ関係について説明する。
施錠装置13における鍵穴13aの短手方向に沿った長さAと、遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPとの間には、P<Aの関係式が成り立つ。鍵穴13aの長手方向に沿った長さBと、遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPとの間には、P<Bの関係式が成り立つ。鍵穴13aの対角線方向に沿った長さRと、遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立つ。鍵穴13aは、扉キーK1と、実質的に同じ形状及び大きさである。よって、扉キーK1を使用して施錠装置13を操作するときに、誤って扉キーK1を落下させてしまった場合でも、扉キーK1が投入口22aに入り込んでしまうことが抑制される。
【0085】
遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPと、設定操作部104における鍵穴104bの長手方向に沿った長さMとの間には、P<Mの関係式が成り立つ。鍵穴104bは、設定キーK2と、実質的に同じ形状及び大きさである。よって、開閉扉12を開放して設定変更に係る作業をするときに、誤って設定キーK2が投入口22aに入り込んでしまうことが抑制される。
【0086】
投入口22aの長さPと、鍵穴104bの短手方向に沿った長さLとの間には、L<Pの関係式が成り立つ。よって、設定キーK2の落下時の向きによって、設定キーK2は、投入口22aに入り込んでしまう可能性がある。このような場合に、スロットマシン10では、セレクタ30によって設定キーK2が排出され得る。セレクタ30において、ブロック部材35が閉位置にある場合において、凹部31bの底面31cから、ブロック部材35(上係止部35a)の先端部35bまでの長さd1は、遊技メダルYMの規定サイズより短い。そして、鍵穴104bの短手方向に沿った長さLと、遊技メダルYMにおける規定の長さXとの間には、L<Xの関係式が成り立つ。鍵穴104bの長手方向に沿った長さMと、前記規定の長さXとの間には、M<Xの関係式が成り立つ。
【0087】
さらに、セレクタ30において、下係止部34aの先端部34bと、上係止部35aの先端部35bとの間の長さd3は、設定キーK2の長手方向に沿った長さK22、及び幅方向に沿った長さK23よりも長い。第3部分33cの延びる方向に沿った排出口34の長さは、設定キーK2の長さK22及び長さK23よりも長い。つまり、ブロック部材35が開状態であるか、閉状態であるかを問わず、設定キーK2が第3部分33cに流入したとしても、当該設定キーK2は、排出口34から落下してしまい、第3部分33cを通過し得ない。
【0088】
鍵穴13aの長手方向に沿った長さBと、放音孔16hの特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Bの関係式が成り立つ。鍵穴13aの短手方向に沿った長さAと、放音孔16hの長さYとの間には、Y<Aの関係式が成り立つ。鍵穴13aの対角線方向に沿った長さRと、放音孔16hの特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Rの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1を使用して施錠装置13を操作するときに、誤って扉キーK1を落下させてしまった場合でも、扉キーK1が音声演出装置16の内部に入り込んでしまうことが抑制される。
【0089】
鍵穴104bの長手方向に沿った長さMと、放音孔16hの特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Mの関係式が成り立つ。鍵穴104bの短手方向に沿った長さLと、放音孔16hの長さYとの間には、Y<Lの関係式が成り立つとよい。放音孔16hの特定方向に沿った長さYと、鍵穴104bの対角線方向に沿った長さTとの間には、Y<Tの関係式が成り立つ。よって、設定キーK2を使用して設定操作部104を操作するときに、誤って設定キーK2を落下させてしまった場合でも、設定キーK2が音声演出装置16の内部に入り込んでしまうことが抑制される。
【0090】
被操作部21aが初期位置にある状況において、鍵穴13aの短手方向に沿った長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Aの関係式が成り立つ。被操作部21aが操作によって操作位置に変位された場合であっても、鍵穴13aの長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Aの関係式が成り立つ。被操作部21aが動作(一例として振動)された場合であっても、鍵穴13aの長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1を使用して施錠装置13を操作するときに、誤って扉キーK1を落下させてしまった場合でも、扉キーK1が被操作部21aの周りの隙間に入り込んでしまうことが抑制される。
【0091】
被操作部21aが初期位置にある状況において、鍵穴104bの短手方向に沿った長さLと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Lの関係式が成り立つ。被操作部21aが操作によって操作位置に変位された場合であっても、鍵穴104bの長さLと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Lの関係式が成り立つ。被操作部21aが動作(一例として振動)された場合であっても、鍵穴104bの長さLと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Lの関係式が成り立つ。よって、設定キーK2を使用して設定操作部104を操作するときに、誤って設定キーK2を落下させてしまった場合でも、設定キーK2が被操作部21aの周りの隙間に入り込んでしまうことが抑制される。
【0092】
したがって、上記実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)施錠装置13において、鍵穴13aに対する扉キーK1の挿入方向から見たときに、鍵穴13aの形状及び大きさは、扉キーK1の形状及び大きさに応じたものである。つまり、鍵穴13aの短手方向に沿った長さAは、扉キーK1の厚さ方向の長さに対応する。スロットマシン10では、鍵穴13aの長さAと、遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPとの間には、P<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が落下した拍子に、投入口22aから、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。これにより、管理キーの干渉を抑制できる。
【0093】
(2)設定操作部104において、鍵穴104bに対する設定キーK2の挿入方向から見たときに、鍵穴104bの形状及び大きさは、設定キーK2の形状及び大きさに応じたものである。鍵穴104bの長手方向に沿った長さMは、設定キーK2の幅方向の長さに対応する。スロットマシン10では、投入口22aの長さPと、鍵穴104bの長さMとの間には、P<Mの関係式が成り立つ。よって、設定キーK2が落下した拍子に、投入口22aから、設定キーが機内部に進入することが抑制される。
【0094】
(3)投入口22aの長さPと、鍵穴104bの短手方向に沿った長さLとの間には、L<Pの関係式が成り立つ。つまり、厚さ方向において、設定キーK2は、扉キーK1と比べてコンパクトである。スロットマシン10では、設定キーK2が落下した拍子に、投入口22aから、設定キーK2が機内部に進入し得る。しかしながら、スロットマシン10では、投入口22aから投入された投入物が規定サイズの遊技メダルYMではない場合に、当該投入物を機外部に排出できるセレクタ30を備える。よって、投入口22aから進入した設定キーK2によって、機内部にある各種の機構が影響を受けることを抑制できる。
【0095】
(4)鍵穴13aの長手方向に沿った長さBは、扉キーK1の幅方向の長さに対応する。スロットマシン10では、鍵穴13aの長さBと、遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPとの間には、P<Bの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が落下した拍子に、投入口22aから、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。これにより、管理キーの干渉を抑制できる。
【0096】
(5)鍵穴13aの長手方向に沿った長さBと、音声演出装置16における放音孔16hの特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Bの関係式が成り立つ。さらに、鍵穴13aの短手方向に沿った長さAと、放音孔16hの長さYとの間には、Y<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が放音孔16hから進入することが抑制される。
【0097】
(6)鍵穴13aの対角線方向に沿った長さRは、扉キーK1の対角線方向に沿った長さに対応する。スロットマシン10では、鍵穴13aの長さRと、遊技メダルYMの厚さ方向に沿った投入口22aの長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立つ。よって、扉キーが落下した拍子に、投入口から、扉キーが機内部に進入することが抑制される。これにより、管理キーの干渉を抑制できる。
【0098】
(7)鍵穴13aの長さRと、放音孔16hの特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Rの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が放音孔16hから進入することが抑制される。
【0099】
(8)鍵穴104bの対角線方向に沿った長さTと、放音孔16hの長さYとの間には、Y<Tの関係式が成り立つ。よって、設定キーK2が放音孔16hから進入することが抑制される。
【0100】
(9)鍵穴13aの短手方向に沿った長さAは、扉キーK1の厚さ方向の長さに対応する。スロットマシン10では、演出操作部21の被操作部21aが「初期位置」にある場合に、鍵穴13aの長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さN(つまり隙間の幅)との間には、N<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が落下した拍子に、被操作部21aまわりの隙間から、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。これにより、管理キーの干渉を抑制できる。
【0101】
(10)スロットマシン10では、被操作部21aがアクチュエータ21bによって動作された場合であっても、鍵穴13aの長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が落下した拍子に、被操作部21aまわりの隙間から、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。
【0102】
(11)スロットマシン10では、被操作部21aが操作によって操作位置に変位された場合であっても、鍵穴13aの長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さNとの間には、N<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が落下した拍子に、被操作部21aまわりの隙間から、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。
【0103】
(12)鍵穴13aの短手方向に沿った長さAは、扉キーK1の厚さ方向の長さに対応する。スロットマシン10では、演出操作部21の被操作部21aが「操作位置」にある場合に、鍵穴13aの長さAと、被操作部21aから周辺部材までの長さN(つまり隙間の幅)との間には、N<Aの関係式が成り立つ。よって、扉キーK1が落下した拍子に、被操作部21aまわりの隙間から、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。これにより、管理キーの干渉を抑制できる。
【0104】
(13)スロットマシン10では、所定の隙間は、上方向に向かって開口している。よって、扉キーK1が落下した拍子に、被操作部21aまわりの隙間から、扉キーK1が機内部に進入し易くなるが、上記のように、N<Aの関係式が成り立つことから、扉キーK1が機内部に進入することが抑制される。
【0105】
(14)スロットマシン10では、演出口である放音孔16hから扉キーK1が侵入し、内部のスピーカ16sに干渉することが抑制される。
(15)放音孔16hが形成される保護カバー16Pには、装飾が施されている。よって、装飾用の部品と、保護パネルとを共通化できる。
【0106】
上述した実施形態は、以下のように変更して実施することができる。なお、上述した実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0107】
・鍵穴13aの長さBと、投入口22aの長さPとの間でP<Bの関係式が成り立つ場合に、鍵穴13aの長さAと、投入口22aの長さPとの間には、P<Aの関係式が成り立たなくてもよい。
【0108】
・投入口22aの長さPと、鍵穴104bの長さMとの間でP<Mの関係式が成り立つ場合に、投入口22aの長さPと、鍵穴104bの長さLとの間でP<Lの関係式が成り立ってもよい。
【0109】
・
図4に示すように、鍵穴13aの短手方向に沿った長さAと、最大賭数操作部23bの被操作部から周辺部材までの長さnとの間には、n<Aの関係式が成り立つとよい。被操作部が操作によって操作位置に変位された場合であっても、鍵穴13aの長さAと、被操作部から周辺部材までの長さnとの間には、n<Aの関係式が成り立つとよい。単位賭数操作部23aについても、同様に構成できる。
【0110】
・テーブル部12bの操作面12cは、遊技者に近接するほど下がるように傾斜してもよい。また、演出操作部21の被操作部21aは、遊技者に近接するほど下がるように傾斜してもよい。本変更例によれば、管理キーが落下したときに、被操作部21aと周囲部材との隙間に、管理キーが入り込み難くできる。
【0111】
・本体キャビネット11は、上下方向又は水平方向に沿って延びる放熱孔を後壁に備えてもよい。施錠装置13における鍵穴13aの長手方向に長さAと、放熱孔の短手方向に沿った長さzとの間には、z<Aの関係式が成り立つとよい。
【0112】
・演出口を有する演出手段は、音声演出装置16に加えて、又は代えて、送風演出装置であってもよい。一例として、送風演出装置は、内部に送風機を備えるとともに、演出条件の成立を契機として作動し、演出口から送風するとよい。演出口を有する演出手段は、音声演出装置16に加えて、又は代えて、特殊な表示演出装置であってもよい。一例として、この表示演出装置は、演出口から覗き見ることができる部分に表示装置を備えるとともに、演出条件の成立を契機として作動し、演出口から覗き見ることができるように所定の画像を表示するとよい。
【0113】
・開閉扉12は、単一に構成されることに限定されず、上下方向に並ぶように複数に分割された構成であってもよく、前後方向に重なるように複数に分割された構成であってもよい。この場合に、スロットマシン10は、複数の開閉扉について、共通の施錠装置を備えてもよく、それぞれに専用の施錠装置を備えてもよい。
【0114】
・操作手段(一例として演出操作部21)は、中心線CLと重ならない位置であって、かつ右端部ER側に設けられてもよい。操作手段は、中心線CLと重なる位置であって、かつ左端部EL側に設けられてもよい。操作手段は、中心線CLと重ならない位置であって、かつ左端部EL側に設けられてもよい。操作手段は、1つであることに限定されず、複数あってもよい。この場合に、操作手段は、中心線CLを挟んで左右に1つずつあってもよい。
【0115】
・操作手段(一例として演出操作部21)の被操作部は、中心線CLと重ならない位置であって、かつ右端部ER側に設けられてもよい。操作手段の被操作部は、中心線CLと重なる位置であって、かつ左端部EL側に設けられてもよい。操作手段の被操作部は、中心線CLと重ならない位置であって、かつ左端部EL側に設けられてもよい。操作手段の被操作部は、1つであることに限定されず、複数あってもよい。この場合に、操作手段の被操作部は、中心線CLを挟んで左右に1つずつあってもよい。周辺部材は、操作手段を構成する部材とは別の部材であることに加えて、又は代えて、操作手段の一部を構成する部材であってもよい。
【0116】
・副基板200の機能を複数の基板に分割してもよい。例えば、表示演出装置17を専門に制御する表示基板、音声演出装置16を専門に制御する音声基板、及び発光演出装置15を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。
【0117】
・遊技メダルYMとは異なる形状の遊技媒体を用いる遊技機に具体化してもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるスロットマシン(所謂パロット)や、パチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機として具体化する場合に、遊技球の発射操作をするための発射ハンドルは、操作手段の一例として把握できる。発射ハンドルは、被操作部の一例として、遊技者などによって把持される部分を有する。発射ハンドルは、中心線CLよりも右端部ER側に配設されるとよい。発射ハンドルは、複数の被操作部を有してもよく、そのうちの少なくとも1つは、中心線CLよりも右端部ER側に配設されるとよい。パチンコ遊技機では、操作手段の被操作部の操作によって、遊技球が発射されるとよい。
【0118】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(付記1)第1端部側が軸支された開閉扉と、前記第1端部とは反対側の第2端部側にある施錠装置と、を備え、前記開閉扉には、遊技メダルを投入できる投入口が形成され、前記施錠装置には、扉キーを挿入できる特定挿入口が形成され、前記扉キーを前記特定挿入口に挿入することを含む解錠操作によって前記開閉扉が開放可能となり、前記特定挿入口に対する前記扉キーの挿入方向から見たときに、前記特定挿入口は、長方形又は略長方形であり、前記特定挿入口の対角線方向に沿った長さRと、前記遊技メダルの厚さ方向に沿った前記投入口の長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立つことを特徴とする遊技機。
【0119】
(付記2)正面からみたときに、前記施錠装置の上側及び下側のうち少なくとも一方に演出手段を備え、前記演出手段は、1又は複数の演出口を備え、前記特定挿入口の前記長さRと、前記演出口のうち特定の演出口の特定方向に沿った長さYとの間には、Y<Rの関係式が成り立つ付記1に記載の遊技機。
【0120】
(付記3)機内部側の所定部位には、前記開閉扉が開放された状態においてアクセスできる特別挿入口が形成され、設定キーを前記特別挿入口に挿入することを含む設定操作によって設定値に関する制御が可能になり、前記特別挿入口に対する前記設定キーの挿入方向から見たときに、前記特別挿入口は、長方形又は略長方形であり、前記特定の演出口の前記長さYと、前記特別挿入口の対角線方向に沿った長さTとの間には、Y<Tの関係式が成り立つ付記2に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0121】
10…スロットマシン 12…開閉扉 12b…テーブル部 12c…操作面 13…施錠装置 13a…鍵穴 16…音声演出装置 16h…放音孔 16s…スピーカ 16P…保護カバー 21…演出操作部 21a…被操作部 21b…アクチュエータ 22a…投入口 104b…鍵穴 EL…左端部 ER…右端部 YM…遊技メダル A,B,L,M,N,P,R,T,X,Y…長さ
【手続補正書】
【提出日】2023-12-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端部側が軸支された開閉扉と、
前記第1端部とは反対側の第2端部側にある施錠装置と、を備え、
前記開閉扉には、遊技メダルを投入できる投入口が形成され、
前記施錠装置には、扉キーを挿入できる特定挿入口が形成され、前記扉キーを前記特定挿入口に挿入することを含む解錠操作によって前記開閉扉が開放可能となり、
前記特定挿入口に対する前記扉キーの挿入方向から見たときに、前記特定挿入口は、長方形又は略長方形であり、
前記特定挿入口の対角線方向に沿った長さRと、前記遊技メダルの厚さ方向に沿った前記投入口の長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立ち、
前記開閉扉が開放されるとアクセス可能な所定部位には特別挿入口が形成され、
前記特別挿入口の短手方向に沿った長さLと、前記投入口の長さPと、前記特定挿入口の短手方向に沿った長さAとの間には、L<P<Aの関係式が成り立ち、
短手方向に沿った長さと長手方向に沿った長さとの比は、前記特定挿入口に比して、前記特別挿入口の方が大きいことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記投入口から投入された投入物が規定サイズの遊技メダルではない場合に、当該投入物を機外部に排出できる排出手段を備え、
前記排出手段は、前記遊技メダルが転動する底面と、当該底面の側方に開口する排出口と、を有し、
前記排出手段における前記遊技メダルの進行方向に沿った前記排出口の長さは、前記排出手段における前記遊技メダルの進行方向と交差する方向に沿った前記排出口の長さに比して長い請求項1に記載の遊技機。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を解決する遊技機は、第1端部側が軸支された開閉扉と、前記第1端部とは反対側の第2端部側にある施錠装置と、を備え、前記開閉扉には、遊技メダルを投入できる投入口が形成され、前記施錠装置には、扉キーを挿入できる特定挿入口が形成され、前記扉キーを前記特定挿入口に挿入することを含む解錠操作によって前記開閉扉が開放可能となり、前記特定挿入口に対する前記扉キーの挿入方向から見たときに、前記特定挿入口は、長方形又は略長方形であり、前記特定挿入口の対角線方向に沿った長さRと、前記遊技メダルの厚さ方向に沿った前記投入口の長さPとの間には、P<Rの関係式が成り立ち、前記開閉扉が開放されるとアクセス可能な所定部位には特別挿入口が形成され、前記特別挿入口の短手方向に沿った長さLと、前記投入口の長さPと、前記特定挿入口の短手方向に沿った長さAとの間には、L<P<Aの関係式が成り立ち、短手方向に沿った長さと長手方向に沿った長さとの比は、前記特定挿入口に比して、前記特別挿入口の方が大きいことを要旨とする。