(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060885
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】バーナ及びガス化炉並びにバーナの運転方法
(51)【国際特許分類】
F23D 1/00 20060101AFI20240425BHJP
F23C 5/02 20060101ALI20240425BHJP
【FI】
F23D1/00 Z
F23C5/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168450
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100140914
【弁理士】
【氏名又は名称】三苫 貴織
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100172524
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】松尾 啓介
(72)【発明者】
【氏名】松尾 皐平
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 大剛
(72)【発明者】
【氏名】山下 紘平
(72)【発明者】
【氏名】中馬 康晴
(72)【発明者】
【氏名】菅沼 直樹
【テーマコード(参考)】
3K065
3K091
【Fターム(参考)】
3K065QC03
3K091EB32
(57)【要約】
【課題】変位吸収部の損傷を抑制することを目的とする。
【解決手段】バーナは、所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管と、所定方向に沿って延び、燃料管の外周を覆い、燃料管の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管3と、酸化剤管3の所定方向の一部に設けられ、酸化剤管3の所定方向及び所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部7と、変位吸収部7の所定方向の振動を減衰又は制限する内筒20と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管と、
前記所定方向に沿って延び、前記燃料管の外周を覆い、前記燃料管の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管と、
前記酸化剤管の前記所定方向の一部に設けられ、前記酸化剤管の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部と、
前記変位吸収部の前記所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部と、を備えるバーナ。
【請求項2】
前記抑制部は、前記変位吸収部の内部に設けられ、前記所定方向に沿って延びる内筒を有する請求項1に記載のバーナ。
【請求項3】
前記変位吸収部の内周面と前記内筒の外周面との間に設けられ、前記内筒の外周面と接触する内筒接触部を備える請求項2に記載のバーナ。
【請求項4】
前記内筒の前記所定方向の一端部を前記酸化剤管の内周面に固定する固定部と、
前記内筒の前記所定方向の他端部を前記酸化剤管の内周面に支持する支持部と、を備える請求項2に記載のバーナ。
【請求項5】
前記抑制部は、前記変位吸収部の外周面と接触する変位吸収部接触部を有する請求項1に記載のバーナ。
【請求項6】
前記所定方向に沿って延び、前記酸化剤管の外周を覆う保護管を備え、
前記変位吸収部は、複数設けられ、
複数の前記変位吸収部は、前記所定方向に離間して設けられ、
前記酸化剤管は、隣接する前記変位吸収部同士を接続する中間管を有し、
前記抑制部は、前記中間管の外周面から突出する中間管突出部と、前記保護管の内周面から突出する保護管突出部と、を有し、
前記中間管突出部と前記保護管突出部とは、前記所定方向の相対移動を制限するように配置されている請求項1に記載のバーナ。
【請求項7】
前記保護管突出部は、弾性体を有し、
前記中間管突出部は、前記弾性体に差し込まれている請求項6に記載のバーナ。
【請求項8】
前記変位吸収部は、複数設けられ、
複数の前記変位吸収部は、前記所定方向に離間して設けられ、
前記酸化剤管は、隣接する前記変位吸収部同士を接続する中間管を有し、
前記抑制部は、前記中間管の外周面から突出する中間管突出部と、前記中間管突出部と前記変位吸収部を挟んで設けられ前記酸化剤管の外周面から突出する酸化剤管突出部と、前記中間管突出部と前記酸化剤管突出部とを接続する接続部と、を有する請求項1に記載のバーナ。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれかに記載のバーナを備えるガス化炉。
【請求項10】
燃料を噴出することで炉内に火炎を形成するバーナであって、
前記バーナは、
所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管と、
前記所定方向に沿って延び、前記燃料管の外周を覆い、前記燃料管の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管と、
前記酸化剤管の前記所定方向の一部に設けられ、前記酸化剤管の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部と、
前記変位吸収部の前記所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部と、を備え、
前記変位吸収部によって前記酸化剤管の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する工程を備えるバーナの運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バーナ及びガス化炉並びにバーナの運転方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ガス化炉として、石炭等の炭素含有固体燃料をガス化炉内に供給し、炭素含有固体燃料を部分燃焼させてガス化することで、可燃性ガスを生成する炭素含有燃料ガス化設備(石炭ガス化設備)が知られている。
【0003】
ガス化炉は、例えば、外殻を為す圧力容器と、圧力容器内に設けられて内部でガス化反応が行われる炉壁とを有している。圧力容器と炉壁との間にはアニュラスと呼ばれる空間部を備えて炉壁内の高圧状態を維持している。炉壁には、バーナが設けられている。バーナは、炉壁から圧力容器に向かって延在するとともに、圧力容器を貫通するように設けられている。また、バーナは、搬送ガスである窒素等によって微粉炭などの燃料が流通する燃料管と、燃料管の外周を覆っており、燃料管の外周との間に空気等の酸化剤が流通する酸化剤管等を備えている。
【0004】
ガス化炉の運転時には、炉壁及び圧力容器ともに熱伸びが生じる。そのため、温度や材質の違いにより炉壁と圧力容器との間には熱伸び差が生じる。バーナは、炉壁及び圧力容器の両方に対して固定されているので、炉壁と圧力容器との間に熱伸び差が生じることで撓む可能性がある。
【0005】
バーナが撓むと、酸化剤管等に応力が発生・集中してバーナの変形や破損の恐れがある。このような酸化剤管等に発生する応力を抑制するために、例えば、特許文献1のように、酸化剤管等の一部に、変位を吸収する伸縮管継手(エキスパンション、変位吸収部)など設けて変形や破損を抑制する方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
酸化剤管の内部には酸化剤が高速で流通している。このため、酸化剤管の内部において、酸化剤の流れによる渦が発生する場合がある。酸化剤管内で発生した渦の振動数とエキスパンションの振動数とが一致すると、エキスパンションが共振し、その振動によってエキスパンションが損傷してしまう可能性があった。
【0008】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、変位吸収部の損傷を抑制することができるバーナ及びガス化炉並びにバーナの運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本開示のバーナ及びガス化炉並びにバーナの運転方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係るバーナは、所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管と、前記所定方向に沿って延び、前記燃料管の外周を覆い、前記燃料管の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管と、前記酸化剤管の前記所定方向の一部に設けられ、前記酸化剤管の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部と、前記変位吸収部の前記所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部と、を備える。
【0010】
本開示の一態様に係るバーナの運転方法は、燃料を噴出することで炉内に火炎を形成するバーナであって、前記バーナは、所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管と、前記所定方向に沿って延び、前記燃料管の外周を覆い、前記燃料管の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管と、前記酸化剤管の前記所定方向の一部に設けられ、前記酸化剤管の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部と、前記変位吸収部の前記所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部と、を備え、前記変位吸収部によって前記酸化剤管の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する工程を備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、変位吸収部の損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の第1実施形態に係るガス化炉を示した概略構成図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係るガス化炉に設けられているバーナの据付時の概略構成図ある。
【
図3】本開示の第1実施形態に係るバーナの要部(
図2のA部分)の拡大図である。
【
図4】本開示の第2実施形態に係るバーナの要部(
図2のA部分)の拡大図である。
【
図5】本開示の第3実施形態に係るバーナの要部(
図2のA部分)の拡大図である。
【
図6】本開示の第4実施形態に係るバーナの要部(
図2のA部分)の拡大図である。
【
図7】本開示の第5実施形態に係るバーナの要部(
図2のB部分)の拡大図である。
【
図8】本開示の第6実施形態に係るバーナの要部(
図2のA部分)の拡大図である。
【
図9】本開示の第7実施形態に係るバーナの要部(
図2のA部分)の拡大図である。
【
図10】本開示の第8実施形態に係るバーナの要部(
図2のB部分)の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本開示に係るバーナ及びガス化炉並びにバーナの運転方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、
図3から
図6,
図8及び
図9は、中心軸線Cよりも上方が空気管の正面図(中心軸線Cに沿う方向と直交する方向から見た図)であり、中心軸線Cよりも下方が空気管の断面(中心軸線Cを含む面で切断した面)を示す図である。また、
図7及び
図10は、中心軸線Cよりも上方が空気管の断面図であり、中心軸線Cよりも下方が正面図である。
【0014】
〔第1実施形態〕
以下、本開示の第1実施形態について、
図1から
図3を用いて説明する。
図1は、ガス化炉101の縦断面図である。
以降の説明では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面などの“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示すものであり、鉛直方向は厳密ではなく誤差を含むものである。
【0015】
本実施形態に係るガス化炉101は、例えば、石炭ガス化複合発電設備(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)に適用される。石炭ガス化複合発電設備(図示省略)は、空気を主とする酸化剤として用いており、ガス化炉101において、燃料から可燃性ガス(生成ガス)を生成する空気燃焼方式を採用している。そして、石炭ガス化複合発電設備は、ガス化炉101で生成した生成ガスを、ガス精製設備(図示省略)で精製して燃料ガスとした後、ガスタービン(図示省略)に供給して発電を行っている。すなわち、実施形態1の石炭ガス化複合発電設備は、空気燃焼方式(空気吹き)の発電設備となっている。なお、本実施形態では空気燃焼方式として説明するが、酸素を主とする酸化剤を用いる酸素燃焼方式(酸素吹き)としても良い。ガス化炉101に供給する燃料としては、例えば、石炭等の炭素含有固体燃料が用いられる。
【0016】
次に、ガス化炉101について
図1を参照して説明する。
ガス化炉101は、鉛直方向に延びて形成されており、鉛直方向の下方側に微粉燃料及び酸素が供給され、部分燃焼させてガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通している。ガス化炉101は、圧力容器110と、圧力容器110の内部に設けられるガス化炉壁(炉壁)111とを有している。
【0017】
そして、ガス化炉101は、圧力容器110とガス化炉壁111との間の空間にアニュラス部115(なお、以下の説明において「空間部115」と称する場合もある)を形成している。また、ガス化炉101は、ガス化炉壁111の内部空間154において、鉛直方向の下方側(つまり、生成ガスの流通方向の上流側)から順に、コンバスタ部116、ディフューザ部117、リダクタ部118を形成している。
【0018】
圧力容器110は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、上端部にガス排出口121が形成される一方、下端部(底部)にスラグホッパ122が形成されている。ガス化炉壁111は、内部が中空空間となる筒形状に形成され、その外壁面が圧力容器110の内壁面と対向して設けられている。
【0019】
ガス化炉壁111は、圧力容器110の内部を内部空間154と外部空間(アニュラス部115)に分離する。ガス化炉壁111は、横断面形状がコンバスタ部116とリダクタ部118との間のディフューザ部117で変化する形状とされている。ガス化炉壁111は、鉛直上方側となるその上端部が、圧力容器110のガス排出口121に接続され、鉛直下方側となるその下端部が圧力容器110の底部と隙間を空けて設けられている。そして、圧力容器110の底部に形成されるスラグホッパ122には、貯留水が溜められており、ガス化炉壁111の下端部が貯留水に浸水することで、ガス化炉壁111の内外を封止している。ガス化炉壁111には、各種バーナが挿入され、内部空間154にシンガスクーラ102が配置されている。
【0020】
アニュラス部115は、圧力容器110の内側とガス化炉壁111の外側に形成された空間であり、例えば空気分離設備(図示省略)で分離された不活性ガスである窒素が、図示しない窒素供給ラインを通って供給される。このため、アニュラス部115は、窒素が充満する空間となる。なお、このアニュラス部115の鉛直方向の上部付近には、ガス化炉101内を均圧にするための図示しない炉内均圧管が設けられている。炉内均圧管は、ガス化炉壁111の内外を連通して設けられ、圧力容器110の内部空間154(コンバスタ部116、ディフューザ部117及びリダクタ部118)と外部空間(アニュラス部115)との圧力差を所定圧力以内となるよう略均圧にしている。
【0021】
コンバスタ部116は、本実施形態では、コンバスタ部116におけるガス化炉壁111には、炉内上方側から順に設けられた、例えば、複数のチャーバーナ125、複数のコンバスタ系微粉炭バーナ(バーナ)126が設けられ、コンバスタより下方にある起動用燃焼室には複数のスラグ溶融バーナ128、点火トーチ129及び軽油バーナ130からなる燃焼装置が配置されている。スラグ溶融バーナ128は、生成された固化スラグを溶融するためのものである。スラグ溶融バーナ128の先端は、固化したスラグを溶融除去するために使用される。複数の点火トーチ129及び軽油バーナ130は、ガス化炉101の起動に使用されるものである。コンバスタ部116で微粉燃料及びチャーの一部を燃焼した高温の燃焼ガスは、ディフューザ部117を通過してリダクタ部118に流入する。コンバスタ部116で微粉燃料及びチャーの一部を燃焼した高温の燃焼ガスは、ディフューザ部117を通過してリダクタ部118に流入する。
【0022】
リダクタ部118は、ガス化反応に必要な高温状態に維持されコンバスタ部116からの燃焼ガスに微粉燃料を供給し部分酸化燃焼させて、微粉燃料をガス化し分解することによって揮発分(一酸化炭素、水素、低級炭化水素等)である生成ガスを生成する空間となっており、リダクタ部118におけるガス化炉壁111には、複数のリダクタ系微粉炭バーナ(バーナ)127からなる燃焼装置が配置されている。
【0023】
シンガスクーラ102は、ガス化炉壁111の内部に設けられると共に、リダクタ部118のバーナ127の鉛直方向の上方側に設けられている。シンガスクーラ102は熱交換器であり、ガス化炉壁111の鉛直方向の下方側(生成ガスの流通方向の上流側)から順に、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134が配置されている。これらのシンガスクーラ102は、リダクタ部118において生成された生成ガスと熱交換を行うことで、生成ガスを冷却する。また、蒸発器(エバポレータ)131、過熱器(スーパーヒータ)132、節炭器(エコノマイザ)134は、図に記載されたその数量を限定するものではない。
【0024】
次に、上述のガス化炉101の動作について説明する。
ガス化炉101は、複数の点火トーチ129及び軽油バーナ130より、酸化剤と燃料が供給され点火される。すると、起動用燃焼室部(図示なし)において、高温燃焼ガスが発生し、コンバスタ部116は、微粉燃料やチャーが燃焼可能な所定の温度に加温される。
【0025】
ガス化炉101において、リダクタ部118のバーナ127により窒素と微粉燃料が投入されて点火されると共に、コンバスタ部116のチャーバーナ125及びバーナ126により微粉燃料及びチャーと圧縮空気(酸素)が投入されて点火される。すると、コンバスタ部116では、微粉燃料とチャーの燃焼により高温燃焼ガスが発生する。また、コンバスタ部116では、微粉燃料とチャーの燃焼により灰分が高温ガス中で溶融してスラグが生成され、ガス化炉壁111をつたって流下し、コンバスタ部116の下部に設けられたスラグホールHを通って、最終的にスラグホッパ122内の貯水へ排出される。そして、コンバスタ部116で発生した高温燃焼ガスは、ディフューザ部117を通ってリダクタ部118に上昇する。このリダクタ部118では、ガス化反応に必要な高温状態に維持されて、微粉燃料が高温燃焼ガスと混合し、高温の還元雰囲気において微粉燃料を部分燃焼させてガス化反応が行われ、生成ガスが生成される。ガス化した生成ガスが鉛直方向の下方側から上方側に向かって流通する。また、微粉燃料及びチャーが点火し、ガス化反応が開始し、微粉燃料及びチャーによる自己着火による安定運転が確保された後、点火トーチ129及び軽油バーナ130は消火される。
【0026】
次に、本実施形態に係るバーナ1について
図2及び
図3を用いて説明する。バーナ1は、例えば、コンバスタ部116に設けられるコンバスタ系微粉炭バーナ126(
図1参照)やリダクタ部118に設けられるリダクタ系微粉炭バーナ127(
図1参照)として用いられる。
【0027】
図2に示すように、バーナ1は、ガス化炉壁111に対して直交するように固定されている。バーナ1は、ガス化炉壁111に開口している炉壁開口部111aにシールボックス15を介して固定されている。シールボックス15は、例えば、ステンレス鋼板と耐火材とからなり、その略中心部をバーナ1が貫通している。
【0028】
一端がシールボックス15を介してガス化炉壁111に固定されているバーナ1は、ガス化炉壁111に対して直交するように延在して、ガス化炉壁111の炉壁開口部111aに対向するように設けられている圧力容器110の圧力容器開口部110aを貫通している。
【0029】
空気管(酸化剤管)3は、ガス化炉壁111に対して空気管固定部9によって位置決めされている。空気管固定部9は、スリーブ9aと空気管フランジ部9bを備えている。シールボックス15側に、スリーブ9aの基端部が接合されて固定されている。すなわち、スリーブ9aは、ガス化炉壁111側に固定されている。また、圧力容器110側(図において右側)の空気管3には、円板形状を有した空気管フランジ部9bが設けられている。スリーブ9aと、空気管フランジ部9bが突き合わされた状態で、接続可能とされている。また、空気管固定部9は、ボルト等の固定具によって締結されて固定されている。
また、空気管3には、空気管用エキスパンション(変位吸収部)7が設けられている。
【0030】
圧力容器開口部110aは、フランジとなっており、バーナ1をフランジである圧力容器開口部110aに支持することが可能な支持筒8とボルト(図示せず)によって固定されている。支持筒8の両端部は、フランジ部8a、8bとなっている。
【0031】
バーナ1は、燃料管2と、燃料管2と略同心円状であり燃料管2の外周を覆っている空気管3と、燃料管2及び空気管3と略同心円状であり空気管3の外周を覆っているガイド筒(保護管)4と、を備えている。燃料管2、空気管3及びガイド筒4は、中心軸線Cを中心とした円筒形状を為している。
【0032】
燃料管2は、中心軸線Cが延在する方向(以下、「軸方向」と称する)に沿って延びている。燃料管2は、その内部に窒素等によって搬送された微粉炭等の微粉燃料が流通する。燃料管2は、その一端が、シールボックス15を貫通してガス化炉壁111内に延在している。また、燃料管2の他端は、粉砕機からの微粉炭等の燃料を搬送する微粉燃料搬送配管(図示せず)に接続されている。
【0033】
燃料管2は、その外周面から半径方向(軸方向と交差する方向)の外側に向かって延在している複数のサポート6を有している。サポート6は、燃料管2の円周方向に放射状、かつ、燃料管2の軸方向の異なる位置に複数設けられている。放射状に延在しているサポート6の延在端は、空気管3の内周面の近傍とされており、空気管3の内周面には固定されていない。このように複数のサポート6を燃料管2の外周面に設けることによって、燃料管2を空気管3の内側から支持している。
【0034】
空気管3は、中心軸線Cが延在する方向に沿って延びている。空気管3は、燃料管2の外周を覆っており、燃料管2よりもその外形寸法が大きいものとされている。空気管3の側部には、酸化剤導入用フランジ部3cが設けられている。空気管3には、その内周面と燃料管2の外周面との間に酸化剤である例えば空気が流通する。空気は、酸化剤導入用フランジ部3cから導入される。
【0035】
空気管3は、その一端が、シールボックス15を貫通してガス化炉壁111内に延在している。また、空気管3のシールボックス15に接続している所定方向の端部(下流端部)と反対側の端部(上流端部)の近傍には、フランジ部3aが設けられている。さらに、空気管3には、フランジ部3aよりもガス化炉101側にフランジ部3bが設けられており、後述するガイド筒4に設けられているフランジ部4aと接続可能とされている。
【0036】
空気管3は、中心軸線Cに沿う方向(所定方向)の一部に空気管用エキスパンション(変位吸収部材)7が設けられている。空気管用エキスパンション7は、曲げ及び軸方向の伸縮が可能な管である。本実施形態では、空気管用エキスパンション7は、2つ設けられている。2つの空気管用エキスパンション7は、所定方向に離間している。
空気管3の詳細については、後述する。
【0037】
ガイド筒4は、軸方向に沿って延びている。ガイド筒4は、燃料管2及び空気管3の外周を覆っており、空気管3よりもその外形寸法が大きいものとされている。ガイド筒4は、その内部に空気管3と燃料管2とを有している。ガイド筒4のフランジ部4aとフランジ部4bとの間の外周面には、ガイド筒4の内周面と空気管3の外周面との間の空間部(図示省略)に非酸化性ガスを導入する非酸化性ガス導入管及びフランジ部4cが設けられている。
このフランジ部4cから導入される非酸化性ガスは、例えば、窒素ガスなどである。また、ガイド筒4は、一端をシールボックス15に、他端をフランジ部4bに支持されている。
【0038】
ガイド筒4は、シールボックス15に固定されている軸方向の一端部(下流端部)と反対側の端部(上流端部)に、前述した空気管3に設けられているフランジ部3bに接続されるフランジ部4aが設けられている。また、ガイド筒4には、フランジ部4aよりもガス化炉101側にフランジ部4bが設けられており、支持筒8のフランジ部8bと接続可能とされている。
【0039】
ガイド筒4は、空間部115と空気管3周辺の空間とを遮断し、空間部115に流入してくる場合がある生成ガスやチャー等から空気管3を保護する役目を持つ。ガイド筒4の内側と空気管3の外側との間の空間には、非酸化性ガス導入管およびフランジ部4cより非酸化性ガス(例えば、窒素)が供給され、非酸化性雰囲気に保たれるようになっている。
【0040】
ガイド筒4は、支持筒8内および空間部115内に晒されている軸方向の一部(
図2においては2個所)にガイド筒用エキスパンション5が設けられている。ガイド筒用エキスパンション5は、空気管用エキスパンション7と同様に曲げ及び軸方向の伸縮が可能な管である。
本実施形態では、空気管用エキスパンション7の軸方向の位置と、ガイド筒用エキスパンション5の軸方向の位置とは同じ位置とされている。すなわち、空気管用エキスパンション7とガイド筒用エキスパンション5とは、半径方向に重複するように配置されている。
【0041】
次に、発電プラントが運転することによるバーナ1に付加される応力の様子について
図2を用いて説明する。
ガス化炉101が運転することによって、ガス化炉壁111及び圧力容器110に熱伸びが生じる。このとき、ガス化炉壁111と圧力容器110との材質や温度の違いにより差(熱伸び差)が生じる。そのため、圧力容器110の外側からガス化炉壁111内へと挿入されているバーナ1は、例えば、シールボックス15を介してガス化炉壁111に固定されている側(以下、「基端部」という。)が運転開始とともに下方へと変位する。
【0042】
しかし、ガイド筒4に設けられているガイド筒用エキスパンション5に加えて、空気管3にも空気管用エキスパンション7が設けられているためバーナ1の基端部が下方に変位しようとした際には、空気管用エキスパンション7が下方に撓むこととなる。これにより、空気管3の基端部、空気管3のフランジ部3bと空気管3の固定部に生じる曲げ応力を緩和することができる。
【0043】
次に、空気管3の詳細について
図2及び
図3を用いて説明する。なお、
図3は、図示の関係上、空気管3内の燃料管2を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0044】
図2及び
図3に示すように、空気管3は、2つの空気管用エキスパンション7と、2つの空気管用エキスパンション7同士を接続する中間パイプ(中間管)11と、を有している。
2つの空気管用エキスパンション7は、所定方向に離間して配置されている。以下では、2つの空気管用エキスパンション7を分けて説明する場合には、空気流れにおける上流側に配置される空気管用エキスパンション7を上流側エキスパンション7Aと称し、下流側に配置される空気管用エキスパンション7を下流側エキスパンション7Bと称する。
【0045】
空気管用エキスパンション7は、蛇腹状の配管とされている。すなわち、空気管用エキスパンション7は、軸方向に山折りと谷折りとが、交互に連続して並んでいる。
空気管用エキスパンション7は、空気管3の一部を構成している。空気管用エキスパンション7は、上述のように、軸方向と交差する方向(例えば、下方)に撓むことで、空気管3の交差方向の変位を吸収する。
また、空気管用エキスパンション7は、伸縮することで、空気管3の軸方向の変位を吸収する。
【0046】
中間パイプ11は、空気管3の一部を構成している。中間パイプ11は、上流側エキスパンション7Aの下流端と下流側エキスパンション7Bの上流端とを接続している。
中間パイプ11の外周面には、該外周面から所定の長さ突出する複数(本実施形態では、一例として3つ)のスペーサ12が設けられている。複数のスペーサ12は、周方向に所定の間隔で並んで配置されている。スペーサ12は、空気管3の外周面とガイド筒4の内周面との間に形成される隙間の半径方向の長さが、所定の長さ以上となるようにしている。
【0047】
また、空気管3の内部には、内筒(抑制部)20が設けられている。内筒20は、上流側エキスパンション7A及び下流側エキスパンション7Bの何れにも設けられている。すなわち、本実施形態では、内筒20が2つ設けられている。
【0048】
内筒20は、中心軸線Cを中心として延在する円筒状の部材である。内筒20は、空気管3よりもわずかに直径が小さく、内筒20の外周面と空気管3の内周面との間には隙間が形成されている。内筒20の軸方向の長さは、空気管用エキスパンション7の軸方向の長さよりも長い。内筒20の軸方向の一端部(上流端部)は、空気管用エキスパンション7の軸方向の一端部(上流端部)よりも上流側に位置している。また、内筒20の軸方向の他端部(下流端部)は、空気管用エキスパンション7の軸方向の他端部(下流端部)よりも下流側に位置している。内筒20は、空気管用エキスパンション7の内周面の全域を内側から覆っている。
【0049】
内筒20の上流端部は、内筒固定部21を介して空気管3の内周面に固定されている。内筒固定部21は、外周面の全域が空気管3の内周面に固定されているリング状の部材である。内筒固定部21の内周面に内筒20の外周面が固定されている。このように、本実施形態の内筒20は、上流端部が固定端とされ、下流端部が自由端とされた片持ち状に固定されている。
【0050】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、空気管用エキスパンション7の内部に内筒20が設けられている。これにより、内筒20の内部を流通する空気と空気管用エキスパンション7とが接触し難くなるので、空気管3の内部で空気の渦が形成され難くすることができる。したがって、空気の渦に起因する空気管用エキスパンション7の共振を抑制することができる。共振を抑制することで、空気管用エキスパンション7の軸方向の振動も減衰する。よって、空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。
また、空気の渦が発生した場合でも、渦と空気管用エキスパンション7とが接触し難くなるので、渦による空気管用エキスパンション7への損傷を抑制することができる。
【0051】
〔第2実施形態〕
次に、本開示の第2実施形態について
図4を参照して説明する。なお、
図4は、図示の関係上、空気管3内の燃料管2を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0052】
本実施形態は、空気管用エキスパンション7の外周面にカバー(抑制部)30及び防振ジェル(抑制部)31が設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は上記第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0053】
本開示の空気管3には、空気管用エキスパンション7の外周面を覆うようにカバー(変位吸収部接触部)30が設けられている。カバー30は、空気管用エキスパンション7の外周面の周方向及び軸方向の全域を覆っている。カバー30の軸方向の両端は空気管3の外周面と接触している。
カバー30と空気管用エキスパンション7との間には、防振ジェル(変位吸収部接触部)31が設けられている。防振ジェル31は、空気管用エキスパンション7の外周面の周方向及び軸方向の全域と接触している。防振ジェル31は、空気管用エキスパンション7の振動を減衰する。
【0054】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、防振ジェル31が接触することで、空気管用エキスパンション7の固有振動数を変更することができる。したがって、空気管3の内部を流通する空気の渦の固有振動数と、空気管用エキスパンション7の固有振動数とを異なるものにすることができる。よって、空気の渦に起因する空気管用エキスパンション7の共振を抑制することができる。よって、空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。
また、防振ジェル31が空気管用エキスパンション7の振動を減衰する。したがって、空気管用エキスパンション7が振動した場合であっても、振動を低減することができるので、空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができる。
【0055】
なお、本実施形態では、空気管用エキスパンション7の外周面に防振ジェル31を設ける例について説明したが、本開示はこれに限定されない。空気管用エキスパンション7の外周面に設けるものは、空気管用エキスパンション7の振動を減衰することができる程度の弾性を有する弾性体であればよく、例えば、断熱材や耐熱シリコンであってもよい。
また、空気管用エキスパンション7の固有振動数を変更するだけであるならば、空気管用エキスパンション7に接触させる部材は弾性体である必要はない。
【0056】
〔第3実施形態〕
次に、本開示の第3実施形態について
図5を参照して説明する。なお、
図5は、図示の関係上、空気管3内の燃料管2を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0057】
本実施形態は、空気管用エキスパンション7の内周面と、内筒20の外周面との間に防振ジェル41を設けている点等で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は上記第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0058】
本開示の空気管3には、空気管用エキスパンション7の内周面と、内筒20の外周面との間に防振ジェル(内筒接触部)41が設けられている。防振ジェル41は、空気管用エキスパンション7の内周面と、内筒20の外周面との間に形成された隙間に充填されている。防振ジェル41は、空気管用エキスパンション7の内周面及び内筒20の外周面の周方向の全域と接触している。防振ジェル41は、空気管用エキスパンション7のジャバラ部分にも充填されている。
【0059】
また、内筒20の下流端には蓋40が設けられている。蓋40は、円環状の部材であって外周面が空気管3の内周面に近接又は当接している。蓋40は、空気管3の内周面に固定されていない。蓋40は、空気管用エキスパンション7の内周面と、内筒20の外周面との間に形成された隙間の下流端を閉鎖している。なお、蓋40の形状及び配置は、上記説明の形状及び配置に限定されない。蓋40の形状及び配置は、空気管用エキスパンション7の内周面と内筒20の外周面との間に設けられる部材が流出しない形状及び配置であればよい。また、蓋40がなくても部材が流出しない場合には、蓋40を省略してもよい。
【0060】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、空気管用エキスパンション7の内周面と内筒20の外周面との間に設けられ防振ジェル41を備えている。防振ジェル41が接触することで、内筒20の固有振動数を変更することができる。したがって、空気管3の内部を流通する空気の渦の固有振動数と、内筒20の固有振動数とを異なるものにすることができる。よって、空気の渦に起因する内筒20の共振を抑制することができる。よって、内筒20の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。また、上述したように、内筒20を設けることで空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができるので、内筒20を長寿命化することで結果的に空気管用エキスパンション7も長寿命化することができる。
【0061】
また、防振ジェル41が空気管用エキスパンション7及び内筒20の振動を減衰する。したがって、空気管用エキスパンション7及び内筒20が振動した場合であっても、振動を低減することができるので、空気管用エキスパンション7及び内筒20の損傷を抑制することができる。
【0062】
なお、上記説明では、防振ジェル41を設ける例について説明したが、空気管用エキスパンション7の内周面と、内筒20の外周面との間に設ける部材は、防振ジェル41に限定されない。内筒20等の振動を減衰することができる程度の弾性を有する弾性体であればよく、例えば、断熱材や耐熱シリコンであってもよい。
【0063】
〔第4実施形態〕
次に、本開示の第4実施形態について
図6を参照して説明する。なお、
図6は、図示の関係上、空気管3内の燃料管2を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0064】
本実施形態は、防振ジェルを内筒20の下流端部のみにもうけた点で上記第3実施形態と異なっている。その他の点は上記第3実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0065】
本実施形態では、内筒20の下流端部の外周面と、該外周面と対向する空気管3の内周面との間のみに防振ジェル51を設けている。防振ジェル51は、内筒20の下流端部の外周面と、該外周面と対向する空気管3の内周面の両方に接触している。また、防振ジェル51は、内筒20の下流端部の外周面又は該外周面と対向する空気管3の内周面のいずれか一方のみに固定されている。また、防振ジェル51は、周方向の全域に亘って設けられている。
【0066】
本実施形態のように防振ジェル51を設けた場合であっても、内筒20の固有振動数を変更することができるので、第3実施形態と同様に内筒20の損傷を抑制することができる。
また、防振ジェル51が空気管用エキスパンション7及び内筒20の振動を減衰するので、空気管用エキスパンション7及び内筒20の損傷を抑制することができる。
【0067】
〔第5実施形態〕
次に、本開示の第5実施形態について
図7を参照して説明する。なお、
図7は、図示の関係上、空気管3内の燃料管2を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0068】
本実施形態は、内筒20の下流端部を支持する支持部61が設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は上記第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0069】
本実施形態では、内筒20の下流端には支持部61が設けられている。支持部61は、円環状の部材であって外周面が空気管3の内周面に固定されている。支持部61は、内筒20の下流端を支持している。具体的には、支持部61は、内筒20の軸方向の相対移動を許容するとともに、内筒20の半径方向の相対移動を規制するように内筒20を支持している。
【0070】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、内筒20の上流端部が内筒固定部21によって空気管3の内周面に固定され、内筒20の下流端部が支持部61によって空気管3の内周面に支持されている。したがって、上流端部のみが空気管3に固定されている場合(すなわち、片持ち状に固定されている場合)と比較して、内筒20の振動を抑制することができる。よって、内筒20の損傷を抑制することができる。よって、内筒20の長寿命化を図ることができる。
【0071】
また、支持部61は内筒20を支持している。すなわち、支持部61は内筒20と接触している。これにより、内筒20の固有振動数を変更することができる。したがって、空気管3の内部を流通する空気の渦の固有振動数と、内筒20の固有振動数とを異なるものにすることができる。よって、空気の渦に起因する内筒20の共振を抑制することができる。よって、内筒20の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。また、上述したように、内筒20を設けることで空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができるので、内筒20を長寿命化することで結果的に空気管用エキスパンション7も長寿命化することができる。
【0072】
〔第6実施形態〕
次に、本開示の第6実施形態について
図8を参照して説明する。なお、
図8は、図示の関係上、燃料管2及びガイド筒用エキスパンション5を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0073】
本実施形態は、ガイド筒4の内周面に複数のリブ(保護管突出部)71が設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は上記第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0074】
本実施形態では、ガイド筒4の内周面に複数(本実施形態では一例として3つ)のリブ71が設けられている。リブ71は、ガイド筒4の内周面から突出している。複数のリブ71は、周方向に沿って所定の間隔で配置されている。
リブ71は、スペーサ12と間で、軸方向の相対移動を制限するように配置されている。具体的には、リブ71は、軸方向から見たときに一部又は全部がスペーサ12重複するように配置されている。リブ71とスペーサ12とは近接するように配置されている。リブ71は、軸方向において、スペーサ12と空気管用エキスパンション7との間に設けられている。
【0075】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
2つの空気管用エキスパンション7の間に設けられている中間パイプ11は、空気管用エキスパンション7の伸縮によって大きく軸方向に振動する場合がある。中間パイプ11が振動すると、その分空気管用エキスパンション7の伸縮回数と振幅も多くなるので、空気管用エキスパンション7が損傷し易くなる可能性がある。
本実施形態では、スペーサ12とリブ71とが、軸方向の相対移動を規制するように配置されている。これにより、例えば、空気管用エキスパンション7が軸方向の変位を吸収したことに伴って中間パイプ11が軸方向に移動する場合には、リブ71がスペーサ12の移動を制限する。したがって、中間パイプ11の軸方向の振動(例えば、振幅の大きな振動)を抑制することができる。よって、中間パイプ11に接続される複数の空気管用エキスパンション7の振動も抑制することができる。したがって、空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。
【0076】
なお、スペーサ12とリブ71とは、軸方向の相対移動を全く許容しないように配置されている必要はなく、多少の相対移動を許容するように配置されていてもよい。
また、リブは、周方向の全域に設けられていてもよい。
【0077】
〔第7実施形態〕
次に、本開示の第7実施形態について
図9を参照して説明する。なお、
図9は、図示の関係上、燃料管2及びガイド筒用エキスパンション5を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0078】
本実施形態は、ガイド筒4の内周面に複数の防振ジェル81が設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は上記第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0079】
本実施形態では、ガイド筒4の内周面に複数(本実施形態では一例として3つ)の防振ジェル(弾性体)81が設けられている。防振ジェル81は、ガイド筒4の内周面から突出するように設けられている。複数の防振ジェル81は、周方向に沿って所定の間隔で配置されている。
各防振ジェル81は、各スペーサ12の周方向の位置と対応する位置に設けられている。防振ジェル81には、スペーサ12が差し込まれている。防振ジェル81は、スペーサ12と間で、軸方向及び周方向の相対移動を制限する。
【0080】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、スペーサ12が、ガイド筒4に設けられた防振ジェル81に差し込まれている。これにより、スペーサ12と防振ジェル81(弾性体)との、軸方向の相対移動を制限することができる。したがって、中間パイプ11の軸方向の振動(例えば、振幅の大きな振動)を抑制することができるので、中間パイプ11に接続される複数の空気管用エキスパンション7の振動も抑制することができる。したがって、空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。
なお、防振ジェル81に代えて、例えば、断熱材や、耐熱シリコンを設けてもよい。
【0081】
〔第8実施形態〕
次に、本開示の第8実施形態について
図10を参照して説明する。なお、
図10は、図示の関係上、空気管3内の燃料管2を省略して図示している。また、矢印は空気の流れる方向を示している。
【0082】
本実施形態は、空気管3の外周面にリブ91が設けられ、リブ91とスペーサ12とを接続するワイヤ90が設けられている点で上記第1実施形態と異なっている。その他の点は上記第1実施形態と同様であるので、同様の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0083】
本実施形態では、スペーサ12と空気管用エキスパンション7を挟むようにリブ(酸化剤管突出部)91が設けられている。リブ91は、空気管3の外周面から突出している。また、リブ91とスペーサ12とを接続するワイヤ(接続部)90を備えている。
【0084】
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、例えば、空気管用エキスパンション7が軸方向の変位を吸収したことに伴って中間パイプ11が軸方向に移動する場合には、ワイヤ90を介してリブ91がスペーサ12の移動を制限する。したがって、中間パイプ11の軸方向の振動(例えば、振幅の大きな振動)を抑制することができるので、中間パイプ11に接続される複数の空気管用エキスパンション7の振動も抑制することができる。したがって、空気管用エキスパンション7の損傷を抑制することができる。よって、バーナ1の長寿命化を図ることができる。
なお、ワイヤ90は、中間パイプ11の軸方向の相対移動を全く許容しないように配置されている必要はなく、多少の相対移動を許容するように設けられていてもよい。例えば、ワイヤ90の長さを、通常時にはある程度たるむ程度の長さとしてもよい。
【0085】
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
【0086】
例えば、上記実施形態では、微粉燃料として石炭から可燃性ガスを生成する石炭ガス化炉を備えたIGCCを一例として説明したが、本開示のガス化炉は、例えば間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、廃タイヤ等のバイオマス燃料など、他の炭素含有固体燃料をガス化するものにも適用可能である。また、本開示のガス化炉は、発電用に限らず、所望の化学物質を得る化学プラント用ガス化炉にも適用可能である。
【0087】
また、上述した実施形態では、燃料として石炭を使用したが、石炭の種類については、高品位炭や低品位炭など、多様な炭種の石炭であっても適用可能であり、また、石炭に限らず、再生可能な生物由来の有機性資源として使用されるバイオマス燃料であってもよく、例えば、間伐材、廃木材、流木、草類、廃棄物、汚泥、廃タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)などを使用することも可能である。
【0088】
また、本実施形態はガス化炉101として、タワー型ガス化炉について説明したが、ガス化炉101はクロスオーバ型ガス化炉でも、ガス化炉101内の各機器のガス流れ方向を生成ガスの上流及び下流と合わせるように置き換えることで、同様に実施が可能である。
【0089】
また、例えば、上記各実施形態を組み合わせてもよい。
【0090】
以上説明した実施形態に記載のバーナ及びガス化炉並びにバーナの運転方法は、例えば以下のように把握される。
本開示の第1態様に係るバーナは、所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管(2)と、前記所定方向に沿って延び、前記燃料管(2)の外周を覆い、前記燃料管(2)の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管(3)と、前記酸化剤管(3)の前記所定方向の一部に設けられ、前記酸化剤管(3)の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部(7)と、前記変位吸収部(7)の前記所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部と、を備える。
【0091】
上記構成では、変位吸収部の所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部を備えている。これにより、抑制部が変位吸収部の振動を減衰又は制限することができる。したがって、変位吸収部の損傷を抑制することができる。よって、バーナの長寿命化を図ることができる。
【0092】
本開示の第2態様に係るバーナは、前記第1態様において、前記抑制部は、前記変位吸収部(7)の内部に設けられ、前記所定方向に沿って延びる内筒(20)を有する。
【0093】
上記構成では、抑制部が変位吸収部の内部に設けられる内筒を有している。これにより、変位吸収部の内部を流通する酸化剤と変位吸収部とが接触し難くなるので、酸化剤管の内部で渦が形成され難くすることができる。したがって、酸化剤の渦に起因する変位吸収部の共振を抑制することができる。よって、変位吸収部の損傷を抑制することができる。よって、バーナの長寿命化を図ることができる。
また、渦が発生した場合でも、渦と変位吸収部とが接触し難くなるので、渦による変位吸収部への損傷を抑制することができる。
【0094】
本開示の第3態様に係るバーナは、前記第2態様において、前記変位吸収部(7)の内周面と前記内筒(20)の外周面との間に設けられ、前記内筒(20)の外周面と接触する内筒接触部(41)を備える。
【0095】
上記構成では、変位吸収部の内周面と内筒の外周面との間に設けられ、内筒の外周面と接触する内筒接触部を備えている。内筒接触部が接触することで、内筒の固有振動数を変更することができる。したがって、内筒の共振を抑制することができる。よって、内筒の損傷を抑制することができる。よって、内筒の長寿命化を図ることができる。また、上述したように、内筒を設けることで変位吸収部の損傷を抑制することができるので、内筒を長寿命化することで結果的に変位吸収部も長寿命化することができる。
なお、内筒接触部は、変位吸収部の内周面と内筒の外周面との間の略全域に設けられてもよく、変位吸収部の内周面と内筒の所定方向の他端部の外周面との間のみに設けられてもよい。
また、内筒接触部の例として、内筒の振動を減衰する程度の弾性を有する弾性体が挙げられる。弾性体は、例えば、防振ジェルや、断熱材や、耐熱シリコンであってもよい。内筒接触部として防振ジェルを用いることで、防振ジェルが内筒の振動を抑制するので、より共振を抑制することができる。また、内筒接触部として断熱材や耐熱シリコンを用いることで、内筒の内部と外部との間の熱交換を抑制することができる。
【0096】
本開示の第4態様に係るバーナは、前記第2態様又は第3態様において、前記内筒(20)の前記所定方向の一端部を前記酸化剤管(3)の内周面に固定する固定部(21)と、前記内筒(20)の前記所定方向の他端部を前記酸化剤管(3)の内周面に支持する支持部(61)と、を備える。
【0097】
上記構成では、内筒の一端部が固定部によって酸化剤管の内周面に固定され、内筒の他端部が支持部によって酸化剤管の内周面に支持されている。これにより、内筒の両端が酸化剤管に固定又は支持されている。したがって、一端部又は他端部のみが酸化剤管に固定又は支持されている場合(すなわち、片持ち状に固定又は支持されている場合)と比較して、内筒の振動を抑制することができる。よって、内筒の損傷を抑制することができる。よって、内筒の長寿命化を図ることができる。
また、支持部は内筒を支持している。すなわち、支持部は内筒と接触している。これにより、内筒の固有振動数を変更することができる。したがって、内筒の共振を抑制することができる。よって、内筒の損傷を抑制することができる。よって、内筒の長寿命化を図ることができる。
また、上述したように、内筒を設けることで変位吸収部の損傷を抑制することができるので、内筒を長寿命化することで結果的に変位吸収部も長寿命化することができる。
【0098】
本開示の第5態様に係るバーナは、前記第1態様から第4態様のいずれかにおいて、前記抑制部は、前記変位吸収部(7)の外周面と接触する変位吸収部接触部(31)を有する。
【0099】
上記構成では、抑制部が、変位吸収部の外周面と接触する変位吸収部接触部を有している。変位吸収部接触部が接触することで、変位吸収部の固有振動数を変更することができる。したがって、変位吸収部の共振を抑制することができる。よって、変位吸収部の損傷を抑制することができる。よって、バーナの長寿命化を図ることができる。
なお、変位吸収部接触部の例として、変位吸収部の振動を減衰する程度の弾性を有する弾性体が挙げられる。弾性体は、例えば、防振ジェルや、断熱材や、耐熱シリコンであってもよい。変位吸収部接触部として防振ジェルを用いることで、防振ジェルが変位吸収部の振動を抑制するので、より共振を抑制することができる。また、変位吸収部接触部として断熱材や耐熱シリコンを用いることで、変位吸収部の内部と外部との間の熱交換を抑制することができる。
【0100】
本開示の第6態様に係るバーナは、前記第1態様から第5態様のいずれかにおいて、前記所定方向に沿って延び、前記酸化剤管(3)の外周を覆う保護管(4)を備え、前記変位吸収部(7)は、複数設けられ、複数の前記変位吸収部(7)は、前記所定方向に離間して設けられ、前記酸化剤管(3)は、隣接する前記変位吸収部(7)同士を接続する中間管(11)を有し、前記抑制部は、前記中間管(11)の外周面から突出する中間管突出部(12)と、前記保護管(4)の内周面から突出する保護管突出部(71)と、を有し、前記中間管突出部(12)と前記保護管突出部(71)とは、前記所定方向の相対移動を制限するように配置されている。
【0101】
上記構成では、中間管突出部と保護管突出部とが、所定方向の相対移動を規制するように配置されている。これにより、例えば、変位吸収部が所定方向の変位を吸収したことに伴って中間管が所定方向に移動する場合には、保護管突出部が中間管突出部の移動を制限する。したがって、中間管の所定方向の振動(例えば、振幅の大きな振動)を抑制することができるので、中間管に接続される複数の変位吸収部の振動も抑制することができる。したがって、変位吸収部の損傷を抑制することができる。よって、バーナの長寿命化を図ることができる。
なお、中間管突出部と保護管突出部とは、所定方向の相対移動を全く許容しないように配置されている必要はなく、多少の相対移動を許容するように配置されていてもよい。
【0102】
本開示の第7態様に係るバーナは、前記第6態様において、前記保護管突出部は、弾性体(81)を有し、前記中間管突出部(12)は、前記弾性体(81)に差し込まれている。
【0103】
上記構成では、中間管突出部が、保護管に設けられた弾性体に差し込まれている。これにより、中間管突出部と保護管突出部(弾性体)との、所定方向の相対移動を制限することができる。したがって、中間管の所定方向の振動(例えば、振幅の大きな振動)を抑制することができるので、中間管に接続される複数の変位吸収部の振動も抑制することができる。したがって、変位吸収部の損傷を抑制することができる。よって、バーナの長寿命化を図ることができる。
なお、弾性体は、例えば、防振ジェルや、断熱材や、耐熱シリコンであってもよい。
【0104】
本開示の第8態様に係るバーナは、前記第1態様から第7態様のいずれかにおいて、前記変位吸収部(7)は、複数設けられ、複数の前記変位吸収部(7)は、前記所定方向に離間して設けられ、前記酸化剤管(3)は、隣接する前記変位吸収部(7)同士を接続する中間管(11)を有し、前記抑制部は、前記中間管(11)の外周面から突出する中間管突出部(12)と、前記中間管突出部(12)と前記変位吸収部(7)を挟んで設けられ前記酸化剤管(3)の外周面から突出する酸化剤管突出部(91)と、前記中間管突出部(12)と前記酸化剤管突出部(91)とを接続する接続部(90)と、を有する。
【0105】
上記構成では、抑制部が中間管突出部と酸化剤突出部とを接続する接続部を有している。これにより、例えば、変位吸収部が所定方向の変位を吸収したことに伴って中間管が所定方向に移動する場合には、接続部を介して酸化剤突出部が中間管突出部の移動を制限する。したがって、中間管の所定方向の振動(例えば、振幅の大きな振動)を抑制することができるので、中間管に接続される複数の変位吸収部の振動も抑制することができる。したがって、変位吸収部の損傷を抑制することができる。よって、バーナの長寿命化を図ることができる。
なお、接続部は、中間管の所定方向の相対移動を全く許容しないように配置されている必要はなく、多少の相対移動を許容するように設けられていてもよい。
【0106】
本開示の第1態様に係るガス化炉は、前記第1態様から第8態様のいずれかに記載のバーナを備える。
【0107】
本開示の第1態様に係るバーナの運転方法は、燃料を噴出することで炉内に火炎を形成するバーナ(1)であって、前記バーナ(1)は、所定方向に沿って延び、内部を燃料が流通する燃料管(2)と、前記所定方向に沿って延び、前記燃料管(2)の外周を覆い、前記燃料管(2)の外面との間に酸化剤が流通する酸化剤管(3)と、前記酸化剤管(3)の前記所定方向の一部に設けられ、前記酸化剤管(3)の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する変位吸収部(7)と、前記変位吸収部(7)の前記所定方向の振動を減衰又は制限する抑制部と、を備え、前記変位吸収部(7)によって前記酸化剤管(3)の前記所定方向及び前記所定方向と交差する方向の変位を吸収する工程を備える。
【符号の説明】
【0108】
1 :バーナ
2 :燃料管
3 :空気管
3a :フランジ部
3b :フランジ部
3c :酸化剤導入用フランジ部
4 :ガイド筒
4a :フランジ部
4b :フランジ部
4c :フランジ部
5 :ガイド筒用エキスパンション
6 :サポート
7 :空気管用エキスパンション
7A :上流側エキスパンション
7B :下流側エキスパンション
8 :支持筒
8a :フランジ部
8b :フランジ部
9 :空気管固定部
9a :スリーブ
9b :空気管フランジ部
11 :中間パイプ
12 :スペーサ
15 :シールボックス
20 :内筒
21 :内筒固定部
30 :カバー
31 :防振ジェル
40 :蓋
41 :防振ジェル
51 :防振ジェル
61 :支持部
71 :リブ
81 :防振ジェル
90 :ワイヤ
91 :リブ
101 :ガス化炉
102 :シンガスクーラ
110 :圧力容器
110a :圧力容器開口部
111 :ガス化炉壁
111a :炉壁開口部
115 :アニュラス部(空間部)
116 :コンバスタ部
117 :ディフューザ部
118 :リダクタ部
121 :ガス排出口
122 :スラグホッパ
125 :チャーバーナ
126 :バーナ
127 :バーナ
128 :スラグ溶融バーナ
129 :点火トーチ
130 :軽油バーナ
154 :内部空間
C :中心軸線
H :スラグホール