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特開2024-60907情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060907
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20240425BHJP
【FI】
G06Q30/02 444
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168478
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀内(山本) 幸一
(72)【発明者】
【氏名】池上 幸次朗
(72)【発明者】
【氏名】三津澤(平野) 彩花
(72)【発明者】
【氏名】斎藤(西) 紗記子
(72)【発明者】
【氏名】塚本 翼
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】サービス利用者が興味を有するような広告を提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、情報取得部と、テキスト生成部と、画像生成部と、画像合成部と、表示部とを備える。情報取得部は、各種センサを用いて周囲の情報を取得する。テキスト生成部は、取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成する。画像生成部は、生成したテキストに対応する画像を生成する。画像合成部は、生成した画像に所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する。表示部は、生成した広告画像を表示する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種センサを用いて周囲の情報を取得する情報取得部と、
取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成するテキスト生成部と、
生成したテキストに対応する画像を生成する画像生成部と、
生成した画像に所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する画像合成部と、
生成した広告画像を表示する表示部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記テキスト生成部は、画像に含めたい対象又は含めたくない対象を示す提示条件に対応するテキストを含める
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像生成部は、入力されるテキストと出力される画像との対応付けを行う画像生成AIモデルを用いて画像を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像生成AIモデルの調整を行う画像生成AIモデル調整部を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
各種センサを用いて周囲の情報を取得する情報取得工程と、
取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成するテキスト生成工程と、
生成したテキストに対応する画像を生成する画像生成工程と、
生成した画像に所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する画像合成工程と、
生成した広告画像を表示する表示工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
各種センサを用いて周囲の情報を取得する情報取得手順と、
取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成するテキスト生成手順と、
生成したテキストに対応する画像を生成する画像生成手順と、
生成した画像に所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する画像合成手順と、
生成した広告画像を表示する表示手順と
を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サービス利用者のスマートフォン等の情報処理装置に提供される広告コンテンツは、予め広告主側で用意される。その上で、サービス利用者の属性等に応じて所定の広告コンテンツが選択され、サービス利用者の情報処理装置に提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-203299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、サービス利用者の年齢や性別や購買履歴等の属性が同様であっても、個々のサービス利用者が置かれた状況はさまざまであり、予め用意された広告コンテンツが状況にマッチしていないことで、広告に興味をもってもらえない場合がある。そのため、サービス利用者が興味を有するような広告の提供において改善の余地がある。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、サービス利用者が興味を有するような広告を提供することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、情報取得部と、テキスト生成部と、画像生成部と、画像合成部と、表示部とを備える。情報取得部は、各種センサを用いて周囲の情報を取得する。テキスト生成部は、取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成する。画像生成部は、生成したテキストに対応する画像を生成する。画像合成部は、生成した画像に所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する。表示部は、生成した広告画像を表示する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の態様の1つによれば、サービス利用者が興味を有するような広告を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る画像生成AIモデルの概要を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る広告コンテンツの概要を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る画像生成AIモデルの機能の概要を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下に説明する実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下に説明する実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
[1.情報処理の概要]
以下、図面を参照しつつ、実施形態に係る情報処理装置により実現される情報処理の一例を説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報端末装置(情報処理装置)100、及び広告コンテンツ配信装置(情報処理装置)200を有する。なお、情報処理システム1は、図1に示す例に限られず、複数の情報端末装置100、及び広告コンテンツ配信装置200を有していてもよい。また、情報端末装置100、及び広告コンテンツ配信装置200は、以下に説明する例に限られず、任意の数の情報端末装置100と広告コンテンツ配信装置200との間で以下に説明する情報処理を並列して実行できる。
【0012】
情報端末装置100、及び広告コンテンツ配信装置200は、それぞれ有線又は無線によりネットワークN(図2参照)に接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網、固定電話網等)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNは、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。情報端末装置100、及び広告コンテンツ配信装置200は、ネットワークNを通じて、相互に通信できる。
【0013】
情報端末装置100は、広告コンテンツ配信装置200から提供されるサービスを利用するためにサービス利用者Uが使用する情報処理装置である。情報端末装置100は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)などにより実現される。
【0014】
情報端末装置100は、広告コンテンツ配信装置200から提供される各種サービスを利用するための情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示できる。なお、情報端末装置100は、情報の表示処理を実現するコンテンツ情報及び制御情報を広告コンテンツ配信装置200などから受け取った場合には、コンテンツ情報及び制御情報に従って表示処理を含む所定の処理を実現する。
【0015】
広告コンテンツ配信装置200は、実施形態に係る情報処理の一部を実行する情報処理装置である。広告コンテンツ配信装置200は、サーバ装置やクラウドシステムなどにより実現される。なお、広告コンテンツ配信装置200は、サービス利用者Uが使用する情報端末装置100にコンテンツ情報及び制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)などのスタイルシート言語により記述される。なお、広告コンテンツ配信装置200から配信されるアプリケーションそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0016】
例えば、広告コンテンツ配信装置200は、インターネット上の各種サービスをサービス利用者Uに提供できる。広告コンテンツ配信装置200が提供するサービスには、検索エンジンサイトや、ニュースサイトや、技術解説サイトや、ショッピングサイトや、ファイナンスサイト(株価サイト)や、路線検索サイトや、地図提供サイトや、旅行サイトや、飲食店紹介サイトや、ウェブブログなどに関するウェブページなどを介して提供される各種サービスが含まれる。また、広告コンテンツ配信装置200は、情報端末装置100にインストールされた各種アプリ(例えば、ポータルアプリ、ニュースアプリ、オークションアプリ、天気予報アプリ、ショッピングアプリ、ファイナンス(株価)アプリ、路線検索アプリ、地図提供アプリ、旅行アプリ、飲食店紹介アプリ、ブログ閲覧アプリ等)に表示する情報を提供できる。
【0017】
また、広告コンテンツ配信装置200は、上述した各種サービスの提供を通じて、サービス利用者Uが入力した検索ワードの情報を取得できる。また、広告コンテンツ配信装置200は、取得した検索ワードの情報を、検索履歴(検索ログ)として蓄積できる。なお、広告コンテンツ配信装置200は、各種サービスにおけるサービス利用者Uの操作や閲覧等に基づくユーザ属性(例えば、年齢、性別、地域等のデモグラフィック属性や、各種サービスのオンラインコンテンツの利用履歴等に基づいて推定されるサイコグラフィック属性など)や、各種サービスにおけるサービス利用者Uの行動履歴などを収集して、ユーザIDと対応付けて蓄積することもできる。
【0018】
具体的な情報処理の内容としては、図1に示すように、情報端末装置100においてサービス利用者Uが所定のアプリを立ち上げたり、所定のページへのリンクを選択したりした場合に、情報端末装置100から広告コンテンツ配信装置200へ広告コンテンツの要求が行われる(ステップS1)。
【0019】
広告コンテンツ配信装置200は、広告コンテンツの要求が行われると、制御情報及び提示条件を含む広告コンテンツを情報端末装置100に対して返送する(ステップS2)。ここでの提示条件とは、主として広告主によって指定されるものであり、広告コンテンツの背景画像に優先して含めたい対象(大人っぽい等の色のテイストを含む)又は含めたくない対象等を示す情報である。例えば、「春を楽しもう」というテーマの「ビール」の広告であれば、「春」「桜」「花見」といったキーサードが提示条件に含まれる。各キーサードには、重み(負の値を含む)を付加することができる。また、提示条件には、商品の広告を提示することが好ましくない環境についての情報(例えば、商品:ビールの広告の場合に、サービス利用者Uが未成年者や妊婦等である等)も含まれる。
【0020】
情報端末装置100は、広告コンテンツを受信すると、ウェブブラウザやアプリケーションにより広告を表示する(ステップS3)。例えば、「タップして春を楽しもう」とのフレーズとともに、満開の桜の花を背景にした缶ビールとジョッキに注がれたビールの画像が表示される。
【0021】
次いで、情報端末装置100は、制御情報に従い、各種センサを用いて周囲の情報を取得する(ステップS4)。周囲の情報としては、例えば、GPS(Global Positioning System)機能により取得した緯度・経度に基づく場所、地域の情報や、気圧センサにより取得した高度の情報や、時計機能により取得した季節、年月日、時刻、時間帯の情報や、温湿度センサにより取得した気温・湿度等の情報や、照度センサにより取得した明るさの情報等が含まれる。また、周囲の情報には、情報端末装置100に内蔵された各種センサで取得できるものだけでなく、ネットワーク経由で他の情報処理装置や情報処理サービスから取得されるものも含まれる。
【0022】
次いで、情報端末装置100は、取得された情報及び広告コンテンツに含まれる提示条件から周囲のコンテキストを示すテキストを生成する(ステップS5)。例えば、情報端末装置100は「東京」「昼」「春」といったテキストを生成する。
【0023】
次いで、情報端末装置100は、画像生成AIモデルを用いて、生成されたテキストに対応する画像を生成する(ステップS6)。画像生成AIモデルを用いたAI自動画像生成サービスとしてはMidjourney(https://www.midjourney.com/home/)が知られている。ここでは、例えばテキスト「東京」「昼」「春」等に対して、東京の花見の名所の昼間の画像が生成される。各テキストには、重み(負の値を含む)を付加することができ、テキストと重みに応じた画像が生成される。
【0024】
その他に、情報端末装置100は、気温が高い場合のテキスト「暑い」等に応じて夏場の画像を生成したり、気圧が低い場合のテキスト「低気圧」等に応じて高山や上空の画像を生成したり、方位を示すテキスト「東向き」「西向き」「南向き」「北向き」等に応じて方位を考慮した画像を生成したりする。また、周囲の明るさによるテキスト「明るい」「暗い」「室外」「室内」等に応じた画像を生成したり、天気情報によるテキスト「晴天」「曇り」「雨」等に応じた画像を生成したりする。
【0025】
次いで、情報端末装置100は、生成された画像に広告対象画像を重畳して広告画像を生成する(ステップS7)。例えば、広告対象画像として、広告対象の缶ビールを手にもった画像が予め用意されている。なお、缶ビールの画像と手の画像とが別々に用意されていて、それを合成したものを広告対象画像としてもよい。ここでは、東京の花見の名所の画像を背景に、缶ビールを手にもった画像が前景として合成される。
【0026】
次いで、情報端末装置100は、サービス利用者Uの画面へのタップの操作等に応じて、生成された広告画像を表示する(ステップS8)。単に広告主によって事前に用意された広告対象画像だけではなく、サービス利用者Uが置かれた状況に応じた背景画像と合成されて提供されるため、興味をひき、広告効果が高まることが期待される。
【0027】
一方、広告コンテンツ配信装置200側では、適宜に画像生成AIモデルの調整(学習)が行われ、いっそう興味を引くような画像を生成できるように改善が行われる(ステップS9)。この際、例えばサービス利用者Uの閲覧履歴(広告の閲覧の後の詳細ページの表示等を含む)等や広告に関連して行われるアンケート結果等が用いられる。また、管理画面上において管理者による学習傾向の修正・調整も可能である。
【0028】
なお、上記の例において、広告の表示(ステップS3)を省略してもよい。すなわち、アプリを立ち上げたり所定のページを開いたりした際に、周囲の情報の取得(ステップS4)から広告画像の表示(ステップS8)までを行ってもよい。
【0029】
[2.情報処理装置の構成]
図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置(情報端末装置100、広告コンテンツ配信装置200)の構成について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【0030】
(情報端末装置100)
図2に示すように、情報端末装置100は、制御部110と、記憶部120と、通信部130とを備える。なお、図2は、情報端末装置100の構成例を示すものであり、図2に示す形態には限られず、図2に示す以外の他の機能部を備える形態であってもよい。
【0031】
(通信部130)
通信部130は、例えば、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、広告コンテンツ配信装置200などの他の装置との間で情報の送受信を行う。通信部130は、例えば、NIC(Network Interface Card)やアンテナなどによって実現される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網や固定電話網など)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0032】
通信部130は、例えば、広告コンテンツ配信装置200に対して広告コンテンツを要求し、広告コンテンツ配信装置200から広告コンテンツを受信する。
【0033】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部120は、制御部110の各部により実行される情報処理を実現するためのプログラム及びデータを記憶する。
【0034】
図2に示すように、記憶部120は、画像生成AIモデル記憶部121と、広告コンテンツ一次記憶部122と、取得情報一次記憶部123と、テキスト一次記憶部124と、画像一次記憶部125とを有する。
【0035】
(画像生成AIモデル記憶部121)
画像生成AIモデル記憶部121は、入力されるテキストと出力される画像との対応関係を記憶する学習済の画像生成AIモデルを記憶する。画像生成AIモデルはアプリケーションの一部として提供されるか、適時に広告コンテンツ配信装置200から提供される。また、画像生成AIモデルは適時に広告コンテンツ配信装置200により更新され、最新の状態とされる。図3は、実施形態に係る画像生成AIモデルの概要を示す図であり、画像生成AIモデルを識別するモデルID、データ本体のモデルデータ等を含む。
【0036】
(広告コンテンツ一次記憶部122)
広告コンテンツ一次記憶部122は、表示部111が広告コンテンツ配信装置200から取得した広告コンテンツを一時的に記憶する。図4は、実施形態に係る広告コンテンツの概要を示す図であり、広告コンテンツを識別するコンテンツID、データ本体のコンテンツデータ、制御情報、提示条件等を含んでいる。
【0037】
(取得情報一次記憶部123)
取得情報一次記憶部123は、情報取得部112が取得した情報を一時的に記憶する。
【0038】
(テキスト一次記憶部124)
テキスト一次記憶部124は、テキスト生成部113が生成したテキストを一時的に記憶する。
【0039】
(画像一次記憶部125)
画像一次記憶部125は、画像生成部114及び画像合成部115が生成した画像を一時的に記憶する。
【0040】
(制御部110)
制御部110は、情報端末装置100を制御するコントローラ(controller)である。制御部110は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、情報端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、情報処理プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部110は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現されてもよい。
【0041】
図2に示すように、制御部110は、表示部111と、情報取得部112と、テキスト生成部113と、画像生成部114と、画像合成部115とを有する。制御部110は、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部110の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部110が有する各部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0042】
(表示部111)
表示部111は、一般的なウェブブラウザの機能を有するものであり、所定のページを示すURL(Uniform Resource Locator)等の記述に基づいて広告コンテンツ配信装置200等に対してページ要求を行い、返送されたページデータに基づいて画面表示を行う。ここでは、主として、広告コンテンツ配信装置200に広告ページの要求を行い、取得したデータに基づいて広告ページの表示を行う。また、表示部111は情報端末装置100内で生成した広告画像の表示も行う。
【0043】
(情報取得部112)
情報取得部112は、表示部111が取得した広告コンテンツに含まれる制御情報に基づき、各種センサ及びネットワーク経由で周囲の情報を取得する。周囲の情報としては、例えば、場所、地域の情報や、季節、年月日、時刻、時間帯の情報や、気温・湿度等の情報や、明るさの情報等が含まれる。
【0044】
(テキスト生成部113)
テキスト生成部113は、情報取得部112が取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成する。
【0045】
(画像生成部114)
画像生成部114は、テキスト生成部113が生成したテキストに対応する画像を、画像生成AIモデル記憶部121を用いて生成する。図5は、実施形態に係る画像生成AIモデルの機能の概要を示す図であり、周囲のコンテキストを示すテキストを入力し、そのテキストにふさわしい画像を出力する。
【0046】
(画像合成部115)
画像合成部115は、画像生成部114が生成した画像に、表示部111が広告コンテンツとして取得した所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する。
【0047】
(広告コンテンツ配信装置200)
広告コンテンツ配信装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部230とを備える。なお、図2は、広告コンテンツ配信装置200の構成例を示すものであり、図2に示す形態には限られず、図2に示す以外の他の機能部を備える形態であってもよい。
【0048】
(通信部230)
通信部230は、例えば、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報端末装置100などの他の装置との間で情報の送受信を行う。通信部230は、例えば、NIC(Network Interface Card)やアンテナなどによって実現される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)や、電話網(携帯電話網や固定電話網など)や、地域IP(Internet Protocol)網や、インターネットなどの通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0049】
通信部230は、例えば、情報端末装置100からの広告コンテンツの要求を受信し、情報端末装置100に対して広告コンテンツを送信する。
【0050】
(記憶部220)
記憶部220は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部220は、制御部210の各部により実行される情報処理を実現するためのプログラム及びデータを記憶する。
【0051】
図2に示すように、記憶部220は、ユーザ情報記憶部221と、広告コンテンツ記憶部222と、画像生成AIモデル記憶部223とを有する。
【0052】
(ユーザ情報記憶部221)
ユーザ情報記憶部221は、インターネット上の各種サービスを利用するサービス利用者を特定するための識別情報(例えば、ユーザID)に関連付けて、サービス利用者の検索履歴や行動履歴などのユーザ情報を記憶する。ユーザ情報記憶部221に記憶されるユーザ情報は、例えば、上述した各種サービスの提供を通じて、サービス利用者が入力した検索ワードの情報や、上述した各種サービスにおけるサービス利用者の操作や閲覧等に基づくユーザ属性(例えば、年齢、性別、地域等のデモフラフィック属性や、各種サービスのオンラインコンテンツの利用履歴等に基づいて推定される信念、価値観、習慣、嗜好などのサイコグラフィック属性など)や、各種サービスにおけるサービス利用者Uの行動履歴(例えば、購入した商品やサービス)などを含む。
【0053】
(広告コンテンツ記憶部222)
広告コンテンツ記憶部222は、広告コンテンツを記憶する。広告コンテンツとしては、広告ページのデータと、画像合成に用いられる前景となるコンテンツ画像とが含まれる。
【0054】
(画像生成AIモデル記憶部223)
画像生成AIモデル記憶部223は、入力されるテキストと出力される画像との対応関係を記憶する学習済の画像生成AIモデルを記憶する。
【0055】
(制御部210)
制御部210は、広告コンテンツ配信装置200を制御するコントローラ(controller)である。制御部210は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、広告コンテンツ配信装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、情報処理プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部210は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により実現されてもよい。
【0056】
図2に示すように、制御部210は、広告コンテンツ提供部211と、画像生成AIモデル調整部212とを有する。制御部210は、これらの各部により、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部210の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部210が有する各部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0057】
(広告コンテンツ提供部211)
広告コンテンツ提供部211は、情報端末装置100からの広告コンテンツの要求に応じ、広告コンテンツ記憶部222に記憶された広告コンテンツを情報端末装置100に提供する。
【0058】
(画像生成AIモデル調整部212)
画像生成AIモデル調整部212は、画像生成AIモデル記憶部223に記憶された画像生成AIモデルを調整(学習)する。
【0059】
[3.処理手順]
以下、図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置(情報端末装置100)による処理手順について説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。図6に示す処理手順は、情報端末装置100の制御部110により実行される。
【0060】
図6において、情報端末装置100の制御部110は、広告コンテンツ配信装置200に対し、URL(Uniform Resource Locator)等の指定により広告コンテンツを要求する(ステップS101)。
【0061】
次いで、情報端末装置100の制御部110は、広告コンテンツ配信装置200から広告コンテンツを取得した場合、広告コンテンツに基づいて広告を表示する(ステップS102)。
【0062】
次いで、情報端末装置100の制御部110は、広告コンテンツに含まれる制御情報に基づき、各種センサ及びネットワーク経由で周囲の情報を取得する(ステップS103)。
【0063】
次いで、情報端末装置100の制御部110は、取得された情報、及び広告コンテンツに含まれる提示条件から周囲のコンテキストを示すテキストを生成する(ステップS104)。
【0064】
次いで、情報端末装置100の制御部110は、画像生成AIモデルを用いて、生成されたテキストに対応する画像を生成する(ステップS105)。
【0065】
次いで、情報端末装置100の制御部110は、生成された画像に広告対象画像を重畳して広告画像を生成する(ステップS106)。
【0066】
次いで、情報端末装置100の制御部110は、サービス利用者Uの操作等に応じて、生成された広告画像を表示し(ステップS107)、処理を終了する。
【0067】
なお、主たる処理が情報端末装置100において行われる場合について説明したが、主たる処理の一部を広告コンテンツ配信装置200側において行うようにしてもよい。例えば、情報端末装置100において取得した周囲の情報を広告コンテンツ配信装置200側に送信し、周囲のコンテキストを示すテキストの生成、テキストに対応する画像の生成、広告対象画像との重畳を広告コンテンツ配信装置200側で行い、その結果を情報端末装置100で受信して表示するようにしてもよい。
【0068】
[4.ハードウェア構成]
実施形態に係る情報処理装置(情報端末装置100、広告コンテンツ配信装置200)は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【0069】
コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、SSD/HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、メディアインターフェイス(I/F)1700、及び各種センサ1900を有する。
【0070】
CPU1100は、ROM1300、RAM1200又はSSD/HDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラムなどを格納する。
【0071】
RAM1200又はSSD/HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータなどを格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信網)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワーク(通信網)Nを介して他の機器へ送信する。
【0072】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、及び、キーボードやマウスなどの入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0073】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、又は半導体メモリなどである。
【0074】
各種センサ1900は、マイク、カメラ、照度センサ、近接センサ、方位センサ、姿勢センサ、温度センサ、湿度センサ、心拍センサ等の各種のセンサである。
【0075】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置(情報端末装置100、広告コンテンツ配信装置200)として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部110、210の機能を実現する。また、SSD/HDD1400には、記憶部120、220内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワーク(通信網)Nを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0076】
[5.その他]
上述した実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0077】
上述の実施形態及び変形例において、情報端末装置100又は広告コンテンツ配信装置200による情報処理方法を実現するために、情報端末装置100又は広告コンテンツ配信装置200が有する制御部110又は制御部210の各部に対応する処理機能は、情報端末装置100又は広告コンテンツ配信装置200に予めインストールされている提供プログラムに対するアドオンとして実現してもよいし、軽量なプログラミング言語などを用いて、専用の提供プログラムとして柔軟に記述することにより実現されてもよい。
【0078】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0079】
また、上述の実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0080】
[6.効果]
上述の実施形態に係る情報端末装置100(情報処理装置)は、情報取得部112と、テキスト生成部113と、画像生成部114と、画像合成部115と、表示部111とを備える。情報取得部112は、各種センサを用いて周囲の情報を取得する。テキスト生成部113は、取得した周囲の情報に基づいて、周囲のコンテキストを示すテキストを生成する。画像生成部114は、生成したテキストに対応する画像を生成する。画像合成部115は、生成した画像に所定の広告対象画像を重畳した広告画像を生成する。表示部111は、生成した広告画像を表示する。
【0081】
このようにして、実施形態に係る情報端末装置100(情報処理装置)は、単に広告主によって事前に用意された広告対象画像だけではなく、サービス利用者Uが置かれた状況に応じた背景画像と合成されて提供されるため、興味をひき、広告効果が高まることが期待され、サービス利用者Uが興味を有するような広告を提供することができる。
【0082】
また、実施形態に係る情報端末装置100(情報処理装置)において、テキスト生成部113は、画像に含めたい対象又は含めたくない対象を示す提示条件に対応するテキストを含める。これにより、広告効果を高めるとともに、広告効果の低下を防止することができる。
【0083】
また、実施形態に係る情報端末装置100(情報処理装置)において、画像生成部114は、入力されるテキストと出力される画像との対応付けを行う画像生成AIモデルを用いて画像を生成する。これにより、周囲のコンテキストを示すテキストに対応する画像の生成を容易に行うことができる。
【0084】
また、実施形態に係る広告コンテンツ配信装置200(情報処理装置)において、画像生成AIモデルの調整を行う画像生成AIモデル調整部212を備える。これにより、画像をより広告主の要望や周囲のコンテキストに近づけることができ、広告効果をいっそう高めることができる。
【0085】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0086】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0087】
1 情報処理システム
100 情報端末装置
110 制御部
111 表示部
112 情報取得部
113 テキスト生成部
114 画像生成部
115 画像合成部
120 記憶部
121 画像生成AIモデル記憶部
122 広告コンテンツ一次記憶部
123 取得情報一次記憶部
124 テキスト一次記憶部
125 画像一次記憶部
130 通信部
200 広告コンテンツ配信装置
210 制御部
211 広告コンテンツ提供部
212 画像生成AIモデル調整部
220 記憶部
221 ユーザ情報記憶部
222 広告コンテンツ記憶部
223 画像生成AIモデル記憶部
230 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7