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特開2024-60909無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060909
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04B 15/02 20060101AFI20240425BHJP
   H04W 52/18 20090101ALI20240425BHJP
【FI】
H04B15/02
H04W52/18
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168480
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】今川 敬之
【テーマコード(参考)】
5K052
5K067
【Fターム(参考)】
5K052AA14
5K052BB01
5K052BB15
5K052DD15
5K052EE11
5K052GG12
5K067AA21
5K067EE02
(57)【要約】
【課題】ソフトウェアによる処理で、複数の無線システムの同時動作による干渉や自装置内のノイズによる受信感度劣化に伴う通信接続性の不安定さを改善することを可能とする、無線通信装置を提供する。
【解決手段】無線通信装置は、複数の無線システム部と、ノイズ部品と、制御部と、記憶部を含み、制御部は、ノイズ部品の動作状態を判断し、対象無線システム部の無線システムと、対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、ノイズ部品の動作状態と、対象無線システム部の第1の受信レベルと、対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルに従って、記憶部に格納された情報に基づいて、対象無線システム部の使用するデータレートと、対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得し、それらの少なくとも一方により、対象無線システム部の通信の設定を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線システム部と、ノイズ部品と、制御部と、記憶部を含み、
前記制御部は、
前記ノイズ部品の動作状態を判断し、
複数の無線システム部のうち、対象無線システム部の第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルを取得し、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルに従って、前記記憶部に格納された情報に基づいて、前記対象無線システム部の使用するデータレートと、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得し、
前記使用するデータレートと、通常の送信電力から前記送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、前記対象無線システム部の通信の設定を行う、無線通信装置。
【請求項2】
前記記憶部に格納された前記情報は、
各無線システム部の、受信レベルに対する受信ステータスを示す、受信ステータス情報と、
各無線システム部の受信レベルに対する、使用するデータレートを示す、データレート情報と、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を示す、受信感度劣化量情報、及び、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の受信ステータスと、前記送受信状態の他の無線システム部の受信ステータスの組み合わせに対する、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量を示す、送信電力の出力低下指示量情報を含み、
前記制御部は、
前記受信ステータス情報に基づいて、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルから、前記対象無線システム部の第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の第2の受信ステータスを判定し、
前記受信感度劣化量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を取得し、
前記データレート情報に基づいて、前記第1の受信レベルから前記受信感度劣化量を減じた受信レベルに対する、前記対象無線システム部の使用する前記データレートを取得し、
前記制御部は、
前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信ステータスの組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の前記送信電力の出力低下指示量を取得する、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記通信の設定は、前記対象無線システム部の通信の開始前に実施する、又は、通信の実行中に実施する、請求項1又は2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記複数の無線システム部は、無線LAN(Local Area Network)、LTE(Long Term Evolution)、Wi-Sun(Wieless Smart Utility Network)、GPS(Global、Positioning System)のいずれかの無線システムに対応する、請求項1又は2に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記ノイズ部品は、ユニバーサルシリアルバス(USB)又はHDMI(High-Definition Multimedia Interface)である、請求項1又は2に記載の無線通信装置。
【請求項6】
複数の無線システム部と、ノイズ部品と、制御部と、記憶部を含む無線通信装置に含まれるコンピュータが、
前記ノイズ部品の動作状態を判断するステップと、
複数の無線システム部のうち、対象無線システム部の第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルを取得するステップと、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルに従って、前記記憶部に格納された情報に基づいて、前記対象無線システム部の使用するデータレートと、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得するステップと、
前記使用するデータレートと、通常の送信電力から前記送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、前記対象無線システム部の通信の設定を行うステップを含む、無線通信方法。
【請求項7】
前記通信の設定は、通信の開始前に実施する、又は、通信の実行中に実施する、請求項6に記載の無線通信方法。
【請求項8】
複数の無線システム部と、ノイズ部品と、記憶部を含む無線通信装置に含まれるコンピュータに、
前記ノイズ部品の動作状態を判断する処理と、
複数の無線システム部のうち、対象無線システム部の第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルを取得する処理と、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルに従って、前記記憶部に格納された情報に基づいて、前記対象無線システム部の使用するデータレートと、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得する処理と、
前記使用するデータレートと、通常の送信電力から前記送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、前記対象無線システム部の通信の設定を行う処理を実行させる、プログラム。
【請求項9】
前記記憶部に格納された前記情報は、
各無線システム部の、受信レベルに対する受信ステータスを示す、受信ステータス情報と、
各無線システム部の受信レベルに対する、使用するデータレートを示す、データレート情報と、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を示す、受信感度劣化量情報、及び、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の受信ステータスと、前記送受信状態の他の無線システム部の受信ステータスの組み合わせに対する、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量を示す、送信電力の出力低下指示量情報を含み、
前記データレートを取得する処理において、コンピュータに、
前記受信ステータス情報に基づいて、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルから、前記対象無線システム部の第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の第2の受信ステータスを判定する処理と、
前記受信感度劣化量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を取得する処理と、
前記データレート情報に基づいて、前記第1の受信レベルから前記受信感度劣化量を減じた受信レベルに対する、前記対象無線システム部の使用する前記データレートを取得する処理を実行させ、
前記送信電力の出力低下指示量を取得する処理において、コンピュータに、
前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信ステータスの組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の前記送信電力の出力低下指示量を取得する処理を実行せる、請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記通信の設定は、通信の開始前に実施する、又は、通信の実行中に実施する、請求項8又は9に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
装置内の複数の無線システムの同時動作による干渉に対処する方法としては、以下のような文献が挙げられる。
【0003】
特許文献1は、放送電波の受信障害が生じる毎に外来ノイズの測定器を設置する必要なく、外来ノイズの正しい測定データを確認できる、防災無線システムの子局装置に関するものである。
【0004】
特許文献2は、無線信号の受信機において所望の耐妨害波性能を実現しつつ受信感度の切り替えが可能な、受信機に関するものである。
【0005】
特許文献3は、デバイスノイズが発生しても、デバイスの動作停止や、デバイスの機能制限をせずに、通信が可能な通信機に関するものである。
【0006】
特許文献4は、マルチキャリア送信を行う無線通信部以外の他の無線通信部の受信感度への影響を制御する、無線通信装置に関するものである。
【0007】
特許文献5は、無線ネットワーク内の送受信性能を改善する干渉調整の方法に関するものである。
【0008】
特許文献6は、複雑な回路や制御を用いずに、干渉波耐力が得られる干渉波除去装置に関するものである。
【0009】
特許文献7は、複数の無線通信部の同時受信動作が可能な無線通信装置において、無線通信部の各受信周波数における受信感度劣化を同時に防ぐことに関するものである。
【0010】
特許文献8は、受信感度特性が劣化せずに、耐妨害波特性が改善可能な無線受信装置に関するものである。
【0011】
特許文献9は、運用中に無線受信部における電波の受信品質が不良になると、動作周波数を変更し、受信機の受信品質の不良を回避できる範囲内で、デバイスの処理能力を高めることができる無線受信装置に関するものである。
【0012】
特許文献10は、ノイズアンテナで受信したノイズ信号と、TRXアンテナで受信したノイズが重畳した希望波信号との差分をとり、ノイズを相殺した希望波成分を抽出する、無線携帯端末に関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2020-129839号公報
【特許文献2】特開2018-011184号公報
【特許文献3】特開2017-139562号公報
【特許文献4】特開2016-213621号公報
【特許文献5】特表2015-513871号公報
【特許文献6】特開2015-115796号公報
【特許文献7】特開2009-118043号公報
【特許文献8】特開2007-180806号公報
【特許文献9】特開2006-237718号公報
【特許文献10】特開2004-260428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
以下の分析は、本発明者によって与えられたものである。
【0015】
近年、複数の無線システムを有し、かつ自装置内に複数のノイズ源が存在する装置が普及しているが、他無線との干渉や自装置内から放出されるノイズによる影響で安定した通信状態を維持できない(即ち、通信が切断してしまう)という問題が発生している。この問題は設置環境の見直しでは改善できず、どの環境下でも常に発生する可能性のあるものである。この問題を解決するための手段として、各無線回路への干渉対策用フィルタの追加、ノイズ源となる部品へのシールドケースの実装、各アンテナ間のアイソレーション(Isolation)量の確保のためにアンテナ間の距離の確保といったような方法があげられるが、装置のコスト増・サイズ拡大といったデメリットがある。
【0016】
具体的には、近年、無線LAN、LTE、Bluetooth(登録商標)、GPSといった複数の無線システムが搭載されている装置が、普及しているが、複数の無線システムが同時動作することで干渉問題が発生する。干渉問題とは、ある無線システムが送信動作することで、他の無線システムの受信特性が劣化してしまうという問題である。その対策方法の1つとして、各無線回路への干渉対策用フィルタの追加があるが、部品の追加により、装置のコスト増・サイズ拡大、及び、フィルタ通過ロスによる送受信特性の劣化というデメリットがある。また、別の対策方法として、各無線用のアンテナ間距離を取ることでIsolation量を確保するという方法もあるが、装置サイズ拡大というデメリットがある。
【0017】
また、近年普及している装置は、多機能化や処理速度の向上により装置内のノイズ源が増えており、装置内から発生するノイズで受信感度が劣化してしまうという問題もある。その対策方法として、シールドケース実装可能な部品はシールドケースを実装するという方法があり、また、シールドケースの実装が不可能なものに関しては、自装置のアンテナから遠ざけるという方法があるが、装置のコスト増・サイズ拡大というデメリットがある。
【0018】
本発明は、装置のコスト増加、装置のサイズ拡大、送受信特性の劣化をすることなく、ソフトウェアによる処理で、複数の無線システムの同時動作による干渉や自装置内のノイズによる受信感度劣化に伴う通信接続性の不安定さを改善することを可能とすることに貢献する、無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の視点によれば、複数の無線システム部と、ノイズ部品と、制御部と、記憶部を含み、
前記制御部は、
前記ノイズ部品の動作状態を判断し、
複数の無線システム部のうち、対象無線システム部の第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルを取得し、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルに従って、前記記憶部に格納された情報に基づいて、前記対象無線システム部の使用するデータレートと、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得し、
前記使用するデータレートと、通常の送信電力から前記送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、前記対象無線システム部の通信の設定を行う、無線通信装置を、提供できる。
【0020】
本発明の第2の視点によれば、複数の無線システム部と、ノイズ部品と、制御部と、記憶部を含む無線通信装置に含まれるコンピュータが、
前記ノイズ部品の動作状態を判断するステップと、
複数の無線システム部のうち、対象無線システム部の第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルを取得するステップと、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルに従って、前記記憶部に格納された情報に基づいて、前記対象無線システム部の使用するデータレートと、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得するステップと、
前記使用するデータレートと、通常の送信電力から前記送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、前記対象無線システム部の通信の設定を行うステップを含む、無線通信方法を、提供できる。本方法は、無線通信方法を行うコンピュータという、特定の機械に結びつけられている。
【0021】
本発明の第3の視点によれば、複数の無線システム部と、ノイズ部品と、記憶部を含む無線通信装置に含まれるコンピュータに、
前記ノイズ部品の動作状態を判断する処理と、
複数の無線システム部のうち、対象無線システム部の第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の第2の受信レベルを取得する処理と、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと、前記対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルに従って、前記記憶部に格納された情報に基づいて、前記対象無線システム部の使用するデータレートと、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得する処理と、
前記使用するデータレートと、通常の送信電力から前記送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、前記対象無線システム部の通信の設定を行う処理を実行させる、プログラム、を提供できる。
【0022】
なお、これらのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、装置のコスト増加、装置のサイズ拡大、送受信特性の劣化をすることなく、ソフトウェアによる処理で、複数の無線システムの同時動作による干渉や自装置内のノイズによる受信感度劣化に伴う通信接続性の不安定さを改善することを可能とすることに貢献する、無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態の無線通信装置の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。
図5】本発明の第1の実施形態の無線通信装置内の入力レベルとアンプゲインの関係の一例を示す図である。
図6】本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。
図8】本発明の第1の実施形態の各無線システム部の受信レベルに対する使用するデータレート情報の一例を示す図である。
図9】本発明の第1の実施形態の受信感度劣化量情報と送信電力の出力低下指示量情報の一例を示す図である。
図10】本発明の第1の実施形態の受信感度劣化量情報と送信電力の出力低下指示量情報の一例を示す図である。
図11】本発明の第1の実施形態の無線通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図12】本発明の第1の実施形態の各無線システム部の受信レベルに対する受信品質及び受信ステータス情報の一例を示す図である。
図13】本発明の無線通信装置の制御部を構成するコンピュータの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
はじめに、本発明の一実施形態の概要について図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態の無線通信装置の構成の一例を示す図である。図1を参照すると、無線通信装置10は、複数の無線システム部120から170と、ノイズ部品180と、制御部100と、記憶部110を含む。
【0027】
なお、図1に記載の「RF+ANT部」は、「無線システム部」を示すものとする。また、以下の本発明の一実施形態の説明において、無線システム部120を、対象無線システム部の一例として、対象無線システム部120と記載し、無線システム部130を、対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部とし、送受信状態の他の無線システム部130と記載するものとする。なお、対象無線システム部と送受信状態の他の無線システム部は、上記の組み合わせに限定されるものではなく、任意に選択できるものとする。
【0028】
制御部100は、ノイズ部品180の動作状態を判断し、複数の無線システム部120から170のうち、対象無線システム部120の第1の受信レベルと、対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部130の第2の受信レベルを取得する。
【0029】
制御部100は、対象無線システム部120の無線システムと、対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部130の無線システムと、ノイズ部品180の動作状態と、対象無線システム部120の第1の受信レベルと、対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部130の第2の受信レベルに従って、記憶部110に格納された情報に基づいて、対象無線システム部120の使用するデータレートと、対象無線システム部120の送信電力の出力低下指示量の少なくとも一方を取得する。
【0030】
制御部100は、使用するデータレートと、通常の送信電力から、送信電力の出力低下指示量だけ低下させた送信電力の、少なくとも一方により、対象無線システム部120の通信の設定を行う。
【0031】
また、制御部100は、通信の設定を、対象無線システム部120の通信の開始前に実施してもよく、又は、通信の実行中に実施してもよい。
【0032】
以上のように、本発明の一実施形態によれば、装置のコスト増加、装置のサイズ拡大、送受信特性の劣化をすることなく、ソフトウェアによる処理で、複数の無線システムの同時動作による干渉や自装置内のノイズによる受信感度劣化に伴う通信接続性の不安定さを改善することを可能とすることに貢献する、無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0033】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態の無線通信装置について、図面を参照して説明する。本発明の第1の実施形態の無線通信装置の構成の一例は、図1に示す本発明の一実施形態の無線通信装置10の構成の一例と同一である。
【0034】
一般的に、無線通信では、C/N比の状況によりデータレートを変更することで、通信の切断を防いでいる。C/N比は、「自分が受信したいキャリア」のレベルと「ノイズ」のレベル差であり、C/N比の値が大きい状況では、無線通信に高速のデータレートが適用され、C/N比の値が小さい状況では、無線通信に低速のデータレートが適用される。
【0035】
図2は、本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。無線システムを1つしか有さず、かつ自装置内にノイズ源となるものがない無線通信装置の場合、C/N比は図2のようになる。C0はこの場合のキャリアレベルを示し、C0=Cであり、N0はこの場合のノイズレベルを示し、N0=Nであるものとする。この場合のノイズレベルN0は、「サーマルノイズ」に、「自無線通信装置外から放出されているノイズを自無線通信装置のアンテナで拾ったノイズ」を加算したレベルとなる。この無線通信装置の場合は安定した通信がしやすく、仮に通信状態が悪くても設置環境による問題であり、設置環境を見直すことで通信状態の改善が可能である。
【0036】
一方、近年、複数の無線システムを有し、かつ自無線通信装置内に複数のノイズ源が存在する無線通信装置が普及しており、他無線システムとの干渉や、自無線通信装置内から放出されるノイズによる影響で安定した通信状態を維持できない(通信が切断してしまう)という問題が発生している。この問題は設置環境の見直しでは改善できず、どの環境下でも常に発生するものである。
【0037】
第1の問題の一例として、無線通信装置内のノイズ部品によるノイズレベルの増加が挙げられる。この場合のC/N比は図3のようになる。図3は、本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。無線通信装置内で放出されているノイズをアンテナが拾うことで、図2に記載のノイズレベル(N0)よりもノイズレベルが増加し(N1)、ノイズレベルNは、N0+N1となり、C/N比が悪化する。
【0038】
第2の問題の一例として、複数の無線システムが同時動作することによるノイズレベルの増加がある。この場合のC/N比は図4のようになる。図4は、本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。他の無線システムの送信により、受信帯域にノイズが発生し、それをアンテナが拾うことにより、図2に記載のノイズレベル(N)よりもノイズレベルが増加し(N2)、C/N比が劣化する。
【0039】
第3の問題の一例として、複数の無線システムが同時動作することによるキャリアレベルの低下がある。この場合のC/N比は図6のようになる。図6は、本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。また、図5は、本発明の第1の実施形態の無線通信装置内の入力レベル(Input Level [dBm])とアンプゲイン(Gain [dB])の関係の一例を示す図である。他の無線システムから送信された電波が無線通信装置のアンテナ経由で強レベルのまま無線通信装置に入力されると、図5に示すように無線通信装置内のアンプが飽和し、期待するアンプゲインが確保できなくなる。「他RF送信動作無しの時のキャリアレベル[C0]」は、図2に記載の「キャリアレベル[C0]」に対応する。この結果、図6に示すように、図2に記載のキャリアレベル[C0]である、他RF送信動作無しの時のキャリアレベル[C0]から、キャリアレベルが低下し(C1)、キャリアレベルCは、C0―C1となり、C/N比が劣化する。
【0040】
図7は、本発明の第1の実施形態のC/N比の一例を示す図である。上記の第1、第2、及び、第3の問題が全て発生した場合のC/N比は図7に示すようになり、キャリアレベルCは、C0-C1となり、ノイズレベルNは、N0+N1+N2となり、C/N比の劣化がさらに大きくなる。
【0041】
第2、第3の問題解決策として、各無線パスへの干渉対策用フィルタの追加や、各アンテナ間の距離を離すことでIsolation量を確保することが考えられるが、フィルタ追加による装置のコスト増・サイズ拡大、フィルタ通過ロスによる送受信特性の劣化というデメリットがある。
【0042】
また第1の問題解決策として、シールドケースの実装可能な部品にはシールドケースを実装し、シールドケースの実装不可なものに関してはアンテナから遠ざけるという方法があるが、装置のコスト増・サイズ拡大というデメリットがある。
【0043】
本発明の第1の実施形態によれば、装置のコスト増加、装置のサイズ拡大、送受信特性の劣化をすることなく、ソフトウェアによる処理で、複数の無線システムの同時動作による干渉や自装置内のノイズによる受信感度劣化に伴う通信接続性の不安定さを改善することを可能とすることに貢献する、無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0044】
次に、本発明の第1の実施形態の無線通信装置の動作について、図面を参照して、以下に説明する。
【0045】
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態の無線通信装置10は、複数のRF+ANT部(無線システム部)120から170を有しており、複数の無線システム(例:無線LAN、LTE、Wi-Sun、GPSなど)に対応している。
【0046】
図8は、本発明の第1の実施形態の各無線システム部の受信レベルに対する使用するデータレート情報の一例を示す図である。図8は、無線システム部の無線システムが、WLAN 2.4GHzに対応する場合の一例を示す図である。その他の無線システムに対しても、同様な情報が保存されている。本発明の第1の実施形態の無線通信装置10で対応している複数の無線システムのうち、自無線通信装置側でデータレートを自由に変更可能な無線システムに関しては、図8に示すように、受信レベル・受信品質に応じて、どのデータレートを使用するかという情報が記憶部110に保存されている。この情報は、該当無線システムのみ動作している状態(その他の無線システムが動作していない状態)で、かつ無線通信装置10内のノイズ部品180による受信感度劣化がない状態で決められたものであるとする。制御部100が、RF+ANT部から受信している現時点の受信レベル・受信品質情報と、記憶部110に保存されている図8に示す受信レベル・受信品質情報とを照らしあわせ、どのデータレートで通信すべきかを決定し、そのデータレートで通信することを基本動作とする。この基本動作に以下内容の動作を反映させることにより、本発明の第1の実施形態が実現される。
【0047】
次に、本発明の第1の実施形態の無線通信装置10の記憶部110に格納された受信感度劣化量情報と送信電力の出力低下指示量情報について説明する。図9及び図10は、本発明の第1の実施形態の受信感度劣化量情報と送信電力の出力低下指示量情報の一例を示す図である。記憶部110には、一例として、図9図10に示すような情報が記憶されており、制御部100はこの情報を元にどのような制御をすべきかを判断する。図9及び図10の情報には以下のような項目があり、装置開発者が自由に設定可能である。
【0048】
図9及び図10を参照して、本発明の第1の実施形態の無線通信装置10の記憶部110に格納され受信感度劣化量情報と送信電力の出力低下指示量情報について説明する。なお、以下の実施形態の説明において、図1に記載のRF+ANT部120(対象無線システム部120とも称す)を「(1)対象RF」と呼び、RF+ANT部130(対象無線システム部以外の送受信状態の他の無線システム部130とも称す)を「(2)他RF」と呼ぶものとする。なお、対象無線システム部と送受信状態の他の無線システム部は、上記の組み合わせに限定されるものではなく、任意に選択できるものとする。
【0049】
(1)対象RF(RF+ANT部(対象無線システム部)120とも称す)
本発明の第1の実施形態の無線通信装置10で対応している無線システムのうち、無線通信装置10側でデータレートやPower Levelの変更が可能な無線システム示す。
【0050】
(2)他RF(RF+ANT部(送受信状態の他の無線システム部)130とも称す)
本発明の第1の実施形態の無線通信装置10で対応している無線システムのうち、「(1)対象RF」の無線システムを除く無線システムを示す。
【0051】
(3)ノイズ部品(一例として、図1に示すノイズ部品180)
本発明の第1の実施形態の無線通信装置10内にあるノイズを発する部品や機能(例:USB3.0、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)など)が動作しているかどうか(動作状態)を示す。
【0052】
(4)対象RF側劣化量(「(1)対象RF」側の受信感度劣化量情報)
「(2)他RF」、「(3)ノイズ部品」の両方とも無しの場合を基準として、「(2)他RF」、「(3)ノイズ部品」のどちらか、あるいは両方が有りとなった場合における「(1)対象RF」側の基準からの受信感度劣化量を示す。すなわち、「(1)対象RF」の無線システムと、「(2)他RF」の無線システムと、「(3)ノイズ部品」の動作状態の組み合わせに対する、「(1)対象RF」側の基準からの受信感度劣化量を示す。
【0053】
(5)他RF側劣化量(「(2)他RF」側の受信感度劣化量情報)
「(1)対象RF」、「(3)ノイズ部品」の両方とも無しの場合を基準として、「(2)他RF」、「(3)ノイズ部品」のどちらか、あるいは両方が有りとなった場合における「(2)他RF」側の基準からの受信感度劣化量を示す。すなわち、「(1)対象RF」の無線システムと、「(2)他RF」の無線システムと、「(3)ノイズ部品」の動作状態の組み合わせに対する、「(2)他RF」側の基準からの受信感度劣化量を示す。
【0054】
(6)対象RF受信ステータス
「(1)対象RF」の受信レベル・受信品質・受信ステータス情報を示す。
【0055】
(7)他RF受信ステータス
「(2)他RF」の受信レベル・受信品質・受信ステータス情報を示す。
【0056】
(8)対象RF Power Down量(「(1)対象RF」の送信電力の出力低下指示量情報)
「(1)対象RF」における通常Power設定値からのPower Down量を示す。すなわち、「(1)対象RF」の無線システムと、「(2)他RF」の無線システムと、「(3)ノイズ部品」の動作状態と、「(6)対象RF」の受信ステータス」と、「(7)他RF」の受信ステータス」の組み合わせに対する、「(1)対象RF」における通常Power設定値(通常の送信電力)からのPower Down量(送信電力の出力低下指示量)を示す。
【0057】
次に本発明の第1の実施形態の無線通信装置10の動作について、説明する。図11は、本発明の第1の実施形態の無線通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。ステップS100で動作は開始する。
【0058】
次に、制御部100は図9及び図10における、「(1)対象RF」欄のいずれかのRF(無線システム)が送受信動作しそうなことを検出すると(ステップS101)、「(1)対象RF」が上記で検出したRF(無線システム)となっている行の「(2)他RF」のなかで、いずれかのRF(無線システム)が送受信状態であるかどうかを判断し(ステップS102)、また、「(1)対象RF」および「(2)他RF」が上記で検出したRF(無線システム)となっている行の「(3)ノイズ部品」において、いずれかのノイズ部品が動作しているかを判断する(ステップS103)。
【0059】
その結果、図9及び図10において、「(1)対象RF」の無線システムと、「(2)他RF」の無線システムと、「(3)ノイズ部品」において、いずれかのノイズ部品が動作しているかどうか、即ち、「(3)ノイズ部品」がどの動作状態に該当しているかを判断する(ステップS104)。
【0060】
一例として、上記のステップS101からS104は、以下のように実行される。
図9の「(1)対象RF」の中で、WLAN 2.4GHzが送受信動作しそうなことを制御部100が検出する(ステップS101)。
次に、図9の「(1)対象RF」がWLAN 2.4GHzとなっている「(2)他RF」の中で、動作しているRFがあるかどうかを制御部が確認(判断)する(ステップS102)。この結果、LTE Band1が送受信していることを制御部100が確認(判断)する。
次に、図9の「(1)対象RF」がWLAN 2.4GHzであり、「(2)他RF」がLTE Band1となっている「(3)ノイズ部品」の中で、動作しているノイズ部品があるかどうかを制御部100が確認(判断)する(ステップS103)。
この結果、図9の、「(1)対象RF」 = WLAN 2.4GHz、「(2)他RF」 = LTE Band1、「(3)ノイズ部品」 = USB3.0が動作状態であるとの状態にあてはまると制御部100が判断する(ステップS104)。
【0061】
図12は、本発明の第1の実施形態の各無線システム部の受信レベルに対する受信品質及び受信ステータス情報の一例を示す図である。記憶部110には、図12に示すような受信レベル・受信品質の強弱及び受信ステータスを段階的に分類した分類表が保存されている。この分類表は対応している全ての無線システム毎に作成・保存されている。図12では、一例として、受信ステータスを良・普・悪の3段階としているが、3段階に限ることを意図するものではなく、段階数を増やしてもよい。
【0062】
次に、制御部100は、RF+ANT部120で受信している電波より、「(1)対象RF」の現在の受信レベル・受信品質を入手する。入手した情報と、記憶部110に保存された図12に示す分類表の情報(受信レベルに対する受信品質及び受信ステータス情報)とを照らし合わせ、「(1)対象RF」の受信ステータスが良・普・悪のいずれに該当するかを判断する(ステップS105)。
【0063】
次に、制御部100は、RF+ANT部130で受信している電波より、「(2)他RF」の現在の受信レベル・受信品質を入手する。入手した情報と、記憶部110に保存された図12の分類表の情報(受信レベルに対する受信品質及び受信ステータス情報)とを照らし合わせ、「(2)他RF」の受信ステータスが良・普・悪のいずれに該当するかを判断する(ステップS106)。
【0064】
次に、制御部100は、「(6)対象RFの受信ステータス」と「(7)他RFの受信ステータス」が、図9及び図10のいずれの状態に該当するかを判断する(ステップS107)。
【0065】
次に、ステップS104で決定した、「(1)対象RF」の無線システムと、「(2)他RF」の無線システムと、「(3)ノイズ部品」がどの動作状態に該当しているか、及び、ステップS107で決定した、「(6)対象RFの受信ステータス」と「(7)他RFの受信ステータス」の情報をもとに、図9及び図10において、「(1)対象RF」の無線システムと、「(2)他RF」の無線システムと、「(3)ノイズ部品」がどの動作状態に該当しているか、及び、「(6)対象RFの受信ステータス」と「(7)他RFの受信ステータス」が、どの状態に該当しているかを把握(判断)する(ステップS108)。
【0066】
一例として、上記のステップS105からS108は、以下のように実行される。
【0067】
「(1)対象RF」の現在の受信レベルを制御部100が入手し、「(1)対象RF」の受信レベルは、良の「(6)対象RF受信ステータス」であると制御部が判断する(ステップS105)。
「(2)他RF」の現在の受信レベルを制御部100が入手し、「(2)他RF」の受信レベルは、普の「(7)他RF受信ステータス」であると制御部100が判断する(ステップS106)。
上記のステップS104とステップS107で決定した情報を元にして、図9において、「(1)対象RF」 = WLAN 2.4GHz、「(2)他RF」 = LTE Band1、「(3)ノイズ部品」 = USB3.0が動作状態である、及び、「(6)対象RFの受信ステータス」 = 良、 「(7)他RFの受信ステータス」 = 普の状態にあてはまると制御部100が判断する(ステップS108)。
【0068】
次に、ステップS109へ進み、制御部100は、ステップS104で把握した状態において、図9の「(4)対象RF側劣化量」の値を読み込んで、取得する。
【0069】
次に、制御部100は、ステップS104で把握した状態において、図9の「(5)他RF側劣化量」の値を読み込んで、確認する(ステップS110)。
【0070】
「(1)対象RF」の現在の受信レベルに対し、図9の「(4)対象RF側劣化量」から読み込んで取得した値を、以下の計算式
「(1)対象RF」の受信レベル
= 「(1)対象RF」の現在の受信レベル - 「(4)対象RF側劣化量」
で反映し、「(2)他RF」および「(3)ノイズ部品」による影響を受けた際の「(1)対象RF」の受信レベルを事前計算する(ステップS111)。
【0071】
上記の計算式で計算した「(1)対象RF」の受信レベルを、図8に示す各無線システム部の受信レベルに対する使用するデータレート情報にあてはめ、どのデータレート(Data Rate)で通信すべきかを決定する(ステップS112)。
【0072】
また、ステップS108で把握した状態において、図9の「(8)対象RF Power Down量」を読み込んで取得し、読み込んだ値分だけ、「(1)対象RF」のPower設定値を基準値から下げる準備をする(ステップS113)。
【0073】
制御部100は、取得したデータレート及び/又は、「(1)対象RF」の通常Power設定値から「(8)対象RF Power Down量」下げた「(1)対象RF」のPower設定値を、「(1)対象RF」に設定する(ステップS114)。
【0074】
制御部100は、「(1)対象RF」が通信を開始しているかを判断し(ステップS115)、まだ開始していない場合には(ステップS115 No)、ステップS116へ進み、「(1)対象RF」は設定したデータレートおよびPower設定値を使用して、「(1)対象RF」の通信を開始し(ステップS116)、次にステップS117へ進む。一方、既に通信を開始している場合には(ステップS115 Yes)、ステップS117へ進む。
【0075】
制御部100は、対象RFの送受信が完了しているかを定期的にチェックし(ステップS117)、完了していない場合は図11のステップS102から、また、完了している場合は図11のステップS101から、上記の処理を繰り返し実施する。
【0076】
一例として、上記のステップS109からS116は、以下のように実行される。
図9において、「(1)対象RF」 = WLAN 2.4GHz、「(2)他RF」 = LTE Band1、「(3)ノイズ部品」 = USB3.0、の動作状態における「(4)対象RF側劣化量」の値(=9dB)を制御部100が読み込んで取得し(ステップS109)および、「(5)他RF側劣化量」の値(=8dB)を制御部100が読み込んで取得する(ステップS110)。
次に、制御部100が以下の計算式で、「(1)他RF」および「(3)ノイズ部品」による影響を受けた際の対象RF受信レベルを事前計算する(ステップS111)。
「(1)対象RF」の受信レベル
= 「(1)対象RF」の現在の受信レベル - 「(4)対象RF側劣化量」
=-65[dBm]-9「dB」=-74[dBm]
次に、「(1)対象RF」の受信レベルの-74[dBm]を、図8に示す各無線システム部の受信レベルに対する使用するデータレート情報にあてはめ、
-74dBmにおけるデータレートを制御部100が確認し、決定する(ステップS112)。
次に、図9の、「(1)対象RF」 = WLAN 2.4GHz、「(2)他RF」 = LTE Band1、「(3)ノイズ部品」 = USB3.0の動作状態、及び、「(6)対象RFの受信ステータス」 = 良、「(7)他RFの受信ステータス」 = 普 の状態における「(8)対象RF Power Down量」の値(=2dB)を読み込み、読み込んだ値(2dB)分だけ、Power設定値を基準値から下げる準備をする(S113)。
次に、ステップS112で取得したデータレートおよび、基準値から下げたPower設定値を使用して、「(1)対象RF」のデータレート及び/又は、Power設定値を、「(1)対象RF」に設定する(ステップS114)。
次に、ステップS115で、「(1)対象RF」が通信を開始しているかを判断し、まだ開始していない場合には(ステップS115 No)、通信を開始する。
【0077】
以上説明したように、本発明の第1の実施形態によれば、装置のコスト増加、装置のサイズ拡大、送受信特性の劣化をすることなく、ソフトウェアによる処理で、複数の無線システムの同時動作による干渉や自装置内のノイズによる受信感度劣化に伴う通信接続性の不安定さを改善することを可能とすることに貢献する、無線通信装置、無線通信方法、及び、プログラムを提供することができる。
【0078】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。本発明の第2の実施形態の無線通信装置の構成の一例は、図1に示す本発明の一実施形態の無線通信装置及び第1の実施形態の無線通信装置の構成の一例と同一である。
【0079】
本発明の第1の実施形態と第2の実施形態の相違点については、以下の通りである。
【0080】
本発明の第1の実施形態では、「(1)対象RF」の使用データレートは、「(1)対象RF」の受信レベルを、以下の式:
「(1)対象RF」の受信レベル
= 「(1)対象RF」の現在の受信レベル - 「(4)対象RF側劣化量」
に従って事前計算し、図8に示す各無線システム部の受信レベルに対する使用するデータレート情報に従って、「(1)対象RF」の受信レベルに対応するデータレートを決定する構成である。
【0081】
これに対して、本発明の第2の実施形態では、図9及び図10に示す「(4)対象RF側劣化量」をdBにより記載していたものを、「(4)対象RF側受信品質劣化量」とし、「(1)対象RF」の現在の受信レベルから、一例として図8又は図12に記載のような、受信レベルと受信品質の関係から、「(1)対象RF」の現在の受信品質を取得し、「(1)対象RF」の受信品質を、以下の式
「(1)対象RF」の事前計算した受信品質 = 「(1)対象RF」の現在の受信品質 ‐ 「(4)対象RF側受信品質劣化量」
に従って、事前計算する。
【0082】
上記の「(1)対象RF」の事前計算した受信品質を、図8を参照し、「(1)対象RF」の事前計算した受信品質に対応するデータレートを決定するようにしてもよい。
【0083】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。本発明の第3の実施形態の無線通信装置の構成の一例は、図1に示す本発明の一実施形態の無線通信装置及び第1の実施形態の無線通信装置の構成の一例と同一である。
【0084】
本発明の第1の実施形態と第3実施形態の相違点については、以下の通りである。
【0085】
本発明の第1の実施形態では、図9及び図10に従って「(8)対象RF Power Down量」を決定し、「(1)対象RF」の通常Power設定値から「(1)対象RF」のPower設定値を下げる構成であるが、本発明の第3の実施形態では、図11に記載のフローチャートのステップS106で取得した「(2)他RF」の現在の受信レベルに応じて、「(1)対象RF」の通常Power設定値からのPower量を決定する構成である。
【0086】
一例として、記憶部110に、閾値を格納し、「(2)他RF」の現在の受信レベルと記憶部110に格納された閾値を比較し、「(2)他RF」の現在の受信レベルが、記憶部110に格納された閾値よりも、高い場合には、「(1)対象RF」のPower設定値を下げることは行わず、「(2)他RF」の現在の受信レベルが、記憶部110に格納された閾値よりも、低い場合に、「(1)対象RF」のPower設定値を下げるように構成してもよい。
【0087】
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について、図面を参照して説明する。本発明の第4の実施形態の無線通信装置の構成の一例は、図1に示す本発明の一実施形態の無線通信装置及び第1の実施形態の無線通信装置の構成の一例と同一である。
【0088】
本発明の第1から3の実施形態と第4の実施形態の相違点については、以下の通りである。
【0089】
本発明の第1から3の実施形態と基本的な動作は同じであるが、第4の実施形態は、以下点が異なる。
【0090】
本発明の第1から3の実施形態では、「(2)他RF」の同時動作や装置内の「(3)ノイズ部品)」の動作による影響を事前に考慮して、「(1)対象RF」の使用するデータレートを最適化して対応している。これに対して、第4の実施形態では、「(1)対象RF」のBandやChannelを最適化して対応する。
【0091】
一例として、「(1)対象RF」が、WLANだった場合は、「(1)対象RF」の使用するデータレートを最適化する代わりに、2.4GHz帯での通信を、5GHz帯での通信に変更する構成としてもよく、又は、channel 1での通信を、channel 13での通信に変更する構成としてもよい。
【0092】
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、各図面に示したネットワーク構成、各要素の構成、メッセージの表現形態は、本発明の理解を助けるための一例であり、これらの図面に示した構成に限定されるものではない。また、「A及び/又はB」は、A又はBの少なくともいずれかという意味で用いる。
【0093】
また、上記した第1から第4の実施形態に示した手順は、本発明の無線通信装置又は無線通信装置の制御部として機能するコンピュータ(図13の9000)に、無線通信装置又は無線通信装置の制御部としての機能を実現させるプログラムにより実現可能である。このようなコンピュータは、図13のCPU(Central Processing Unit)9010、通信インタフェース9020、メモリ9030、補助記憶装置9040を備える構成に例示される。すなわち、図13のCPU9010にて、無線通信装置又は無線通信装置の制御部の制御プログラムを実行し、その補助記憶装置9040等に保持された各計算パラメータの更新処理を実施させればよい。
【0094】
メモリ9030は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
【0095】
即ち、上記した第1から第4の実施形態に示した無線通信装置又は無線通信装置の制御部の各部(処理手段、機能)は、上記コンピュータのプロセッサに、そのハードウェアを用いて、上記した各処理を実行させるコンピュータプログラムにより実現することができる。
【0096】
最後に、本発明の好ましい形態を要約する。
[第1の形態]
(上記第1の視点による無線通信装置を参照)
[第2の形態]
第1の形態に記載の無線通信装置は、前記記憶部に格納された前記情報は、
各無線システム部の、受信レベルに対する受信ステータスを示す、受信ステータス情報と、
各無線システム部の受信レベルに対する、使用するデータレートを示す、データレート情報と、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を示す、受信感度劣化量情報、及び、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の受信ステータスと、前記送受信状態の他の無線システム部の受信ステータスの組み合わせに対する、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量を示す、送信電力の出力低下指示量情報を含み、
前記制御部は、
前記受信ステータス情報に基づいて、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルから、前記対象無線システム部の第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の第2の受信ステータスを判定し、
前記受信感度劣化量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を取得し、
前記データレート情報に基づいて、前記第1の受信レベルから前記受信感度劣化量を減じた受信レベルに対する、前記対象無線システム部の使用する前記データレートを取得し、
前記制御部は、
前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信ステータスの組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の前記送信電力の出力低下指示量を取得する、ことが好ましい。
[第3の形態]
第1又は2の形態に記載の無線通信装置は、前記通信の設定は、前記対象無線システム部の通信の開始前に実施する、又は、通信の実行中に実施する、ことが好ましい。
[第4の形態]
第1又は2の形態に記載の無線通信装置は、前記複数の無線システム部は、無線LAN(Local Area Network)、LTE(Long Term Evolution)、Wi-Sun(Wieless Smart Utility Network)、GPS(Global、Positioning System)のいずれかの無線システムに対応する、ことが好ましい。
[第5の形態]
第1又は2に記載の無線通信装置は、前記ノイズ部品は、ユニバーサルシリアルバス(USB)又はHDMI(High-Definition Multimedia Interface)である、ことが好ましい。
[第6の形態]
(上記第2の視点による無線通信方法を参照)
[第7の形態]
第6の形態に記載の無線通信方法は、前記通信の設定は、通信の開始前に実施する、又は、通信の実行中に実施する、ことが好ましい。
[第8の形態]
(上記第3の視点によるプログラムを参照)
[第9の形態]
第8の形態に記載のプログラムは、前記記憶部に格納された前記情報は、
各無線システム部の、受信レベルに対する受信ステータスを示す、受信ステータス情報と、
各無線システム部の受信レベルに対する、使用するデータレートを示す、データレート情報と、
前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を示す、受信感度劣化量情報、及び、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の受信ステータスと、前記送受信状態の他の無線システム部の受信ステータスの組み合わせに対する、前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量を示す、送信電力の出力低下指示量情報を含み、
前記データレートを取得する処理において、コンピュータに、
前記受信ステータス情報に基づいて、前記対象無線システム部の前記第1の受信レベルと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信レベルから、前記対象無線システム部の第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の第2の受信ステータスを判定する処理と、
前記受信感度劣化量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態の組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の受信感度劣化量を取得する処理と、
前記データレート情報に基づいて、前記第1の受信レベルから前記受信感度劣化量を減じた受信レベルに対する、前記対象無線システム部の使用する前記データレートを取得する処理を実行させ、
前記送信電力の出力低下指示量を取得する処理において、コンピュータに、
前記対象無線システム部の送信電力の出力低下指示量情報に基づいて、前記対象無線システム部の無線システムと、前記送受信状態の他の無線システム部の無線システムと、前記ノイズ部品の動作状態と、前記対象無線システム部の前記第1の受信ステータスと前記送受信状態の他の無線システム部の前記第2の受信ステータスの組み合わせに対応する、前記対象無線システム部の前記送信電力の出力低下指示量を取得する処理を実行せる、ことが好ましい。
[第10の形態]
第8又は9の形態に記載のプログラムは、前記通信の設定は、通信の開始前に実施する、又は、通信の実行中に実施する、ことが好ましい。
なお、上記第6の形態は、第1の形態と同様に、第2、第4、第5の形態に展開し、上記第8の形態は、第1の形態と同様に、第4、第5の形態に展開することが可能である。
【0097】
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本発明の趣旨に則り、本発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれるものと、みなされる。
【符号の説明】
【0098】
10 無線通信装置
100 制御部
110 記憶部
120~170 RF+ANT部(無線システム部)
180 ノイズ部品
9000 コンピュータ
9010 CPU
9020 通信インタフェース
9030 メモリ
9040 補助記憶装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13