(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061001
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】水質管理装置及び水質管理システム
(51)【国際特許分類】
C02F 1/00 20230101AFI20240425BHJP
G01N 33/18 20060101ALI20240425BHJP
C02F 1/50 20230101ALI20240425BHJP
【FI】
C02F1/00 T
G01N33/18 Z
C02F1/00 V
C02F1/00 X
C02F1/50 510A
C02F1/50 520B
C02F1/50 531N
C02F1/50 540A
C02F1/50 550L
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168631
(22)【出願日】2022-10-20
(71)【出願人】
【識別番号】500524419
【氏名又は名称】株式会社アイシーティー
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100217881
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 由美
(72)【発明者】
【氏名】白石 勝
(57)【要約】
【課題】連続した経時的な残留塩素濃度の変化を測定可能であるとともに、遠隔地に於て、残留塩素データを取得して、配管への注入塩素量を合理的かつ効果的に増減することができる水質管理装置を提供する。
【解決手段】配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hと連通して水道水の一部が流入するよう配管接続した残留塩素濃度計3と、残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署4へ送信するデータ送信手段5と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管(1)に付設された分水栓(J)又は補修弁(V)の貫通状孔部(H)に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計(3)と、
該残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署(4)へ送信するデータ送信手段(5)と、を備えたことを特徴とする水質管理装置。
【請求項2】
配管(1)に付設された分水栓(J)又は補修弁(V)の貫通状孔部(H)から挿入される流量計測部(6)を備えた超音波流量計(7)と、
上記貫通状孔部(H)に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計(3)と、
上記超音波流量計(7)にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署(4)へ送信するデータ送信手段(5)と、を備えたことを特徴とする水質管理装置。
【請求項3】
配管(1)に付設された分水栓(J)又は補修弁(V)の貫通状孔部(H)から挿入される流量計測部(6)を備えた超音波流量計(7)と、
上記貫通状孔部(H)に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計(3)と、
配管(1)内の水の温度を測定する温度測定部と、
上記超音波流量計(7)にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データ、及び、上記温度測定部にて計測した温度データを、水質管理部署(4)へ送信可能なデータ送信手段(5)と、を備えたことを特徴とする水質管理装置。
【請求項4】
配管内の水の圧力を測定する圧力測定部(10)を備え、
上記圧力測定部(10)にて計測した圧力データを、上記データ送信手段(5)によって水質管理部署(4)へ送信可能に構成した請求項1,2又は3記載の水質管理装置。
【請求項5】
配管(1)に付設された分水栓(J)又は補修弁(V)の貫通状孔部(H)に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計(3)と、
該残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署(4)へ送信可能なデータ送信手段(5)と、を備え、
上記データ送信手段(5)によって、上記水質管理部署(4)へ上記残留塩素濃度データを送信し、上記水質管理部署(4)が受信した上記残留塩素濃度データに対応して、手動又は自動で配管(1)内への塩素の注入量を増減するように構成したことを特徴とする水質管理システム。
【請求項6】
配管(1)に付設された分水栓(J)又は補修弁(V)の貫通状孔部(H)から挿入される流量計測部(6)を備えた超音波流量計(7)と、
上記貫通状孔部(H)に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計(3)と、
上記超音波流量計(7)にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署(4)へ送信可能なデータ送信手段(5)と、を備え、
上記超音波流量計(7)にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データを、上記データ送信手段(5)によって、上記水質管理部署(4)へ送信するように構成したことを特徴とする水質管理システム。
【請求項7】
配管(1)に付設された分水栓(J)又は補修弁(V)の貫通状孔部(H)から挿入される流量計測部(6)を備えた超音波流量計(7)と、
上記貫通状孔部(H)に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計(3)と、
配管(1)内の水の温度を測定する温度測定部と、
上記超音波流量計(7)にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データ、及び、温度測定部にて計測した温度データを、水質管理部署(4)へ送信可能なデータ送信手段(5)と、を備え、
上記超音波流量計(7)にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計(3)にて計測した残留塩素濃度データ、及び、上記温度測定部にて計測した温度データを、上記データ送信手段(5)によって、上記水質管理部署(4)へ送信するように構成したことを特徴とする水質管理システム。
【請求項8】
配管(1)内の水の圧力を測定する圧力測定部(10)を、備え、
上記圧力測定部(10)にて計測した圧力データを、上記データ送信手段(5)によって、水質管理部署(4)へ送信可能に構成した請求項6又は7記載の水質管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水質管理装置及び水質管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、水道局に於て、水道水の殺菌に塩素が用いられている。そして、配管(上水道)中の飲料水の残留塩素濃度が、規定範囲内となるように管理されている。従来、配管中の飲料水の残留塩素濃度管理は、例えば、現場へ作業者が出向き、サンプル水に試薬を用いて測定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載の水質管理方法は、連続した経時的な残留塩素濃度の変化を測定することができず、合理的かつ効果的な塩素の注入を行うことができないという問題がある。特に、時間と共に変化する流量や温度や水圧に対応できないため、合理的かつ効果的な塩素の注入を行うことができないという問題がある。また、残留塩素濃度計を常設するには、設置工事や屋外制御盤等が必要なので高価だという問題がある。また、常設型は容易に移設できないという問題もある。
【0005】
そこで、本発明は、連続した経時的な残留塩素濃度の変化を測定可能であるとともに、離れた場所(遠隔地)に於て、残留塩素データを取得して、配管への注入塩素量を、合理的かつ効果的に増減することができる水質管理装置を提供することを目的とする。また、遠隔地に於て、複数項目を常時監視することができる水質管理装置を提供することを他の目的とする。また、流量や温度と残留塩素濃度との相関関係を得て、水質管理に役立てることができる水質管理装置を提供することを目的とする。また、安価に設置することができる水質管理装置を提供することを目的とする。また、移設が極めて容易な水質管理装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、合理的かつ効果的な塩素の注入を行うことができる水質管理システムを提供することを目的とする。また、遠隔地に於て、流量や温度と残留塩素濃度との相関関係を得ることができる水質管理システムを提供することを目的とする。また、遠隔地に於て、複数項目を常時監視することができる水質管理システムを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る水質管理装置は、配管に付設された分水栓又は補修弁の貫通状孔部に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計と、該残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署へ送信するデータ送信手段と、を備えたものである。
また、配管に付設された分水栓又は補修弁の貫通状孔部から挿入される流量計測部を備えた超音波流量計と、上記貫通状孔部に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計と、上記超音波流量計にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署へ送信するデータ送信手段と、を備えたものである。
【0008】
また、配管に付設された分水栓又は補修弁の貫通状孔部から挿入される流量計測部を備えた超音波流量計と、上記貫通状孔部に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計と、配管内の水の温度を測定する温度測定部と、上記超音波流量計にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データ、及び、上記温度測定部にて計測した温度データを、水質管理部署へ送信可能なデータ送信手段と、を備えたものである。
また、配管内の水の圧力を測定する圧力測定部を備え、上記圧力測定部にて計測した圧力データを、上記データ送信手段によって水質管理部署へ送信可能に構成したものである。
【0009】
また、本発明に係る水質管理システムは、配管に付設された分水栓又は補修弁の貫通状孔部に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計と、該残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署へ送信可能なデータ送信手段と、を備え、上記データ送信手段によって、上記水質管理部署へ上記残留塩素濃度データを送信し、上記水質管理部署が受信した上記残留塩素濃度データに対応して、手動又は自動で配管内への塩素の注入量を増減するように構成したものである。
【0010】
また、配管に付設された分水栓又は補修弁の貫通状孔部から挿入される流量計測部を備えた超音波流量計と、上記貫通状孔部に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計と、上記超音波流量計にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署へ送信可能なデータ送信手段と、を備え、上記超音波流量計にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データを、上記データ送信手段によって、上記水質管理部署へ送信するように構成したものである。
【0011】
また、配管に付設された分水栓又は補修弁の貫通状孔部から挿入される流量計測部を備えた超音波流量計と、上記貫通状孔部に連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計と、配管内の水の温度を測定する温度測定部と、上記超音波流量計にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データ、及び、温度測定部にて計測した温度データを、水質管理部署へ送信可能なデータ送信手段と、を備え、上記超音波流量計にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計にて計測した残留塩素濃度データ、及び、上記温度測定部にて計測した温度データを、上記データ送信手段によって、上記水質管理部署へ送信するように構成したものである。
【0012】
また、配管内の水の圧力を測定する圧力測定部を、備え、上記圧力測定部にて計測した圧力データを、上記データ送信手段によって、水質管理部署へ送信可能に構成したものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の水質管理装置によれば、連続した経時的な残留塩素濃度の変化を測定可能であるとともに、離れた場所(遠隔地)に於て、残留塩素データを取得して、配管への注入塩素量を合理的かつ効果的に増減することができる。また、安価に設置することができる。また、流量や温度や圧力と残留塩素濃度との相関関係の精度の高いデータを蓄積できるので、優れた水質管理の実現に寄与できる。
【0014】
また、本発明の水質管理システムによれば、合理的かつ効果的な塩素の注入を行うことができる。また、流量や温度や圧力と残留塩素濃度との相関関係の精度の高いデータを蓄積できるので、優れた水質管理の実現に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図3】ボックス体の蓋を取り去って示した要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1~
図3は、本発明の実施の一形態を示す。本発明に係る水質管理装置は、配管(水道配管)1に(予め)付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hと連通して水道水の一部が流入するよう配管接続した残留塩素濃度計3と、残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署4へ送信するデータ送信手段5と、を備える。
【0017】
具体的には、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hから挿入される流量計測部6を備えた超音波流量計7と、貫通状孔部Hと配水管8を介して連通して水道水の一部が流入するよう配管接続した残留塩素濃度計3と、を備える。
【0018】
26は、上下方向の貫孔26Aを有する取付具であって、上記分水栓Jの一部の部品(ハンドル等)を取去って、雌雄ネジ結合27等によって、着脱可能に、取付具26の下部を取着する。つまり、孔部Hと貫孔26Aとは、同一軸心L1 として、連通連結される。なお、水密のためのパッキン(図示省略)等が分水栓Jと取付具26の接続部位に介設される。
【0019】
超音波流量計7は、配管1内の水の温度を測定する温度測定部(図示省略)を、具備している。配水管8は、残留塩素濃度計3への間で一部分岐40して、分岐路41端部に、配管1内の水の圧力を測定する圧力測定部10を有する。圧力センサーを単体で設置する場合と比較して、低コスト化することができる。
【0020】
データ送信手段5は、超音波流量計7にて計測した流量データ、残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データ、温度測定部にて計測した温度データ、及び、圧力測定部10にて計測した圧力データを、水質管理部署4へ送信可能に構成される。データ送信手段5は、例えば、無線通信にてインターネットに接続可能な通信部を有するとともに、超音波流量計7、残留塩素濃度計3、温度測定部、圧力測定部10と電気的に接続されるコントローラ等である。
図1に於て、18は電気配線を示す。
【0021】
本発明に於て、各データを水質管理部署4へ送信可能とは、各データを直接又は間接に、水質管理部署4の(一般の)端末、又は、水質管理部署4の注入塩素量制御手段25へ送信可能であることを指す。注入塩素量制御手段25は、例えば、受信部21を有する塩素注入器22や、塩素注入器22への制御部23を有する端末24等である。
【0022】
本発明に於て、データを「間接に」送信するとは、例えば、クラウドサーバへ送信することを含むものとする。言い換えると、「データを間接に注入塩素量制御手段25等へ送信する」とは、クラウドサーバを介してデータを注入塩素量制御手段25等へ送信する場合を含むものとする。また、データ送信手段5からデータを「間接に」注入塩素量制御手段25等へ送信するとは、例えば、データ送信手段5からデータを「他の端末を介して」注入塩素量制御手段25等へ送信する場合を含むものとする。
【0023】
超音波流量計7にて計測した流量データ、残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データ、温度測定部にて計測した温度データ、及び、圧力測定部10にて計測した圧力データは、遠隔地に於て各データ間の相関関係を得ることができるように、(直接)関連づけられているか、もしくは、各データが時間(時刻)データと関連づけられている。すなわち、あらかじめ各データ間の相関関係を送信するように構成するか、あるいは、各データを送信後、遠隔地に於て、各データ間の相関関係を算出するように構成する。
【0024】
図1・
図3に示すように、残留塩素濃度計3及び圧力測定部10は、ボックス体11に収納されて、残留塩素・圧力測定ユニット12が構成される。残留塩素・圧力測定ユニット12は、分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hに接続される。具体的には、残留塩素・圧力測定ユニット12は、分岐部28から分岐させた配水管8を介して、(着脱自在に)接続される。
図1に於て、20は手動バルブを示す。
【0025】
ボックス体11には、残留塩素濃度計3及び圧力測定部10の他、残留塩素濃度計3に適切な圧力に減圧するための減圧弁14、流量調整バルブ15、排水管16、水道水中の余分な空気を抜くための上方開口状エア抜き管17等が、収納される。すなわち、残留塩素・圧力測定ユニット12は、減圧弁14、流量調整バルブ15、排水管16、エア抜き管17を、備える。
【0026】
次に、本発明の水質管理システムについて説明する。本発明の水質管理システムは、上述の水質管理装置を備える。そして、データ送信手段5から、超音波流量計7にて計測した流量データ、残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データ、温度測定部にて計測した温度データ、及び、圧力測定部10にて計測した圧力データを、水質管理部署4へ送信するように構成する。水質管理部署4が受信した残留塩素濃度データに対応して、手動又は自動で配管1内への塩素(遊離塩素、すなわち、次亜塩素酸ナトリウム及び液化塩素(塩素ガス)を含むものとする。)の注入量を増減するように構成される。
また、圧力測定部10からの前記圧力データは、「配管路管理」に活用される。具体的には、配水池から配水される水道水は0.15Mpa~0.7 Mpaの範囲であることが要求されているが、これを超える圧力で配水される場合、水道管破裂の事故を誘発する虞れがあり、これを防ぐために減圧弁を設置する対策が必要となる。特にこの圧力を超えて自然流下で配水される場合、常時監視が必要かつ重要であり、圧力測定部10にて計測された前記圧力データが活用される。
【0027】
なお、本発明に於て、「端末」には、パソコン、スマートフォン、タブレット端末を含むものとする。
本発明は、設計変更可能であって、例えば、温度測定部、圧力測定部10の一方又は両方を省略するも良い。また、残留塩素・圧力測定ユニット12を、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vに、直接、着脱自在に接続するように構成することも可能である。
【0028】
以上のように、本発明は、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hに連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計3と、該残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署4へ送信するデータ送信手段5と、を備えたので、連続した経時的な残留塩素濃度の変化を測定可能であるとともに、遠隔地に於て、経時的な残留塩素データを取得して(常時監視して)、配管1への注入塩素量を、合理的かつ効率的に増減することができる。また、安価に設置することができる。特に、測定場所を容易に移動・変更することもできる。
【0029】
また、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hから挿入される流量計測部6を備えた超音波流量計7と、上記貫通状孔部Hに連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計3と、上記超音波流量計7にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署4へ送信するデータ送信手段5と、を備えたので、連続した経時的な流量と残留塩素濃度の変化を測定可能であるとともに、遠隔地に於て、経時的な残留塩素データを取得して、配管1への注入塩素量を、合理的かつ効果的に増減することができる。また、遠隔地に於て、流量と残留塩素濃度との相関関係を得て、水質管理に役立てることができる。また、断水工事が不要で、安価に設置することができる。特に、測定場所を容易に移動・変更することができる。
【0030】
また、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hから挿入される流量計測部6を備えた超音波流量計7と、上記貫通状孔部Hに連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計3と、配管1内の水の温度を測定する温度測定部と、上記超音波流量計7にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データ、及び、上記温度測定部にて計測した温度データを、水質管理部署4へ送信可能なデータ送信手段5と、を備えたので、連続した経時的な流量、残留塩素濃度、及び、温度の変化を測定可能であるとともに、遠隔地に於て、経時的な残留塩素データを取得して、配管1への注入塩素量を、合理的かつ効果的に増減することができる。また、遠隔地に於て、流量、残留塩素濃度、及び、温度間の相関関係の高い精度のデータを蓄積できる。これによって、優れた水質管理を実現できる。また、断水工事が不要で、安価に設置することができる。特に、測定場所を容易に移動・変更することもできる。
【0031】
また、配管内の水の圧力を測定する圧力測定部10を備え、上記圧力測定部10にて計測した圧力データを、上記データ送信手段5によって水質管理部署4へ送信可能に構成したので、遠隔地に於て、配管1が破裂する虞れの有無を知ることができて、配管路管理上、重要なデータとして、活用できる。また、遠隔地に於て、漏水箇所の検知や老朽管の交換優先度を判断することができる。
【0032】
また、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hに連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計3と、該残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署4へ送信可能なデータ送信手段5と、を備え、上記データ送信手段5によって、上記水質管理部署4へ上記残留塩素濃度データを送信し、上記水質管理部署4が受信した上記残留塩素濃度データに対応して、手動又は自動で配管1内への塩素の注入量を増減するように構成したので、合理的かつ効果的に高精度な濃度の塩素注入を行うことができる。
【0033】
また、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hから挿入される流量計測部6を備えた超音波流量計7と、上記貫通状孔部Hに連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計3と、上記超音波流量計7にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、水質管理部署4へ送信可能なデータ送信手段5と、を備え、上記超音波流量計7にて計測した流量データ、及び、上記残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データを、上記データ送信手段5によって、上記水質管理部署4へ送信するように構成したので、遠隔地に於て、流量と残留塩素濃度との相関関係を得て、水質管理に役立てることができる。
【0034】
また、配管1に付設された分水栓J又は補修弁Vの貫通状孔部Hから挿入される流量計測部6を備えた超音波流量計7と、上記貫通状孔部Hに連通して水道水の一部が流入するように配管接続した残留塩素濃度計3と、配管1内の水の温度を測定する温度測定部と、上記超音波流量計7にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データ、及び、温度測定部にて計測した温度データを、水質管理部署4へ送信可能なデータ送信手段5と、を備え、上記超音波流量計7にて計測した流量データ、上記残留塩素濃度計3にて計測した残留塩素濃度データ、及び、上記温度測定部にて計測した温度データを、上記データ送信手段5によって、上記水質管理部署4へ送信するように構成したので、遠隔地に於て、流量、残留塩素濃度、及び、温度間の相関関係の精度の高いデータを蓄積できる。これによって、優れた水質管理の実現に寄与するものである。
【0035】
また、配管1内の水の圧力を測定する圧力測定部10を、備え、上記圧力測定部10にて計測した圧力データを、上記データ送信手段5によって、水質管理部署4へ送信可能に構成したので、遠隔地に於て、配管1が破裂する虞れの有無を知ることができる。また、遠隔地に於て、漏水箇所の検知や老朽管の交換優先度を判断することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 配管
3 残留塩素濃度計
4 水質管理部署
5 データ送信手段
6 流量計測部
7 超音波流量計
8 配水管
10 圧力測定部
H 貫通状孔部
J 分水栓
V 補修弁