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特開2024-61081情報処理装置、プログラム、および制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061081
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、および制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240425BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022168788
(22)【出願日】2022-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】516329543
【氏名又は名称】株式会社バカン
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】春口 敦郎
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA12
5L049AA12
(57)【要約】
【課題】利用対象の利用状況を管理するシステムを活用して、コミュニケーションを促す。
【解決手段】情報処理装置は、複数の利用対象の利用状況を管理する情報処理装置において、前記利用対象ごとに、利用中か空きかを含む少なくとも二つ以上の利用状況と、利用中の場合には利用者のユーザ情報とを記憶する保持手段と、前記利用対象を利用開始する際に、ユーザ情報とともにチェックイン処理を受け付ける受付手段と、第1の利用対象を利用している第1の利用者が閲覧する第1端末に、第2の利用対象における利用状況に関する情報を送信する送信手段と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の利用対象の利用状況を管理する情報処理装置において、
前記利用対象ごとに、利用中か空きかを含む少なくとも二つ以上の利用状況と、利用中の場合には利用者のユーザ情報とを記憶する保持手段と、
前記利用対象を利用開始する際に、ユーザ情報とともにチェックイン処理を受け付ける受付手段と、
第1の利用対象を利用している第1の利用者が閲覧する第1端末に、第2の利用対象における利用状況に関する情報を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記受付手段は、前記複数の利用対象のうち空きの利用状況である第2の利用対象に対して、第2の利用者から、所定時間、前記利用対象を確保する確保処理のリクエストを受け付け、
前記送信手段は、前記第2の利用対象が所定の条件を満たす場合に、前記第1端末に前記第2の利用者に関する情報とともに送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記第2の利用対象が前記第1の利用対象の所定の距離範囲内である、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記保持手段は、前記利用対象ごとに、どの利用対象群に属するかを示す利用対象群情報も保持し、
前記所定の条件は、前記第2の利用対象が前記第1の利用対象と同じ利用対象群である、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付手段は、第2の利用対象を利用している第2の利用者から、前記第1の利用者への送信リクエストを受け付け、
前記送信手段は、前記第2の利用者からの送信リクエストに応じた内容を、前記第1の利用者に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付手段は、前記第1の利用者から、いずれの利用対象も利用していない第2の利用者がいずれかの利用対象を利用したことを送信する送信リクエストを受け付け、
前記送信手段は、前記受付手段が前記第2の利用者からのチェックイン処理を受け付けると、前記第1の利用者に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置として、コンピュータを実現するためのプログラム。
【請求項8】
利用対象ごとに、利用中か空きかを含む少なくとも二つ以上の利用状況と、利用中の場合には利用者のユーザ情報とを記憶する保持手段を有し、複数の前記利用対象の利用状況を管理する情報処理装置の制御方法において、
前記利用対象を利用開始する際に、ユーザ情報とともにチェックイン処理を受け付ける受付ステップと、
第1の利用対象を利用している第1の利用者が閲覧する第1端末に、第2の利用対象における利用状況に関する情報を送信する送信ステップと、
を有する情報処理装置の制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、業務等を行う座席を各自が自由に選択できる、所謂、フリーアドレスの施設(オフィス等)が増えている。フリーアドレスの施設を管理するための技術として、ユーザが在籍中であるか、離席中であるか、または空いている座席であるのかを、適切にユーザに示す技術が提案されている。例えば、特許文献1には、各座席に設置されたセンサを用いて、ユーザの在席及び離席状態を適切に把握する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-101963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、フリーアドレスの施設では、必ずしもいつも顔を合わせるメンバー(例えば、同じ部署のメンバー)が近くの座席を利用するわけではないため、メンバー間のコミュニケーションが希薄化しがちである。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、利用対象の利用状況を管理するシステムを活用して、コミュニケーションを促すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、
複数の利用対象の利用状況を管理する情報処理装置において、
前記利用対象ごとに、利用中か空きかを含む少なくとも二つ以上の利用状況と、利用中の場合には利用者のユーザ情報とを記憶する保持手段と、
前記利用対象を利用開始する際に、ユーザ情報とともにチェックイン処理を受け付ける受付手段と、
第1の利用対象を利用している第1の利用者が閲覧する第1端末に、第2の利用対象における利用状況に関する情報を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、座席の利用状況を管理するシステムを活用して、コミュニケーションを促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る座席管理システムの構成の概略を示す図である。
図2】第1実施形態に係る管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係る管理サーバの機能的構成を示す機能ブロック図である。
図4】第1実施形態に係る座席管理処理の一例を示すフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る座席管理処理の一例を示すフローチャートである。
図6】第1実施形態に係る各種画面表示の一例を示す図である。
図7】第2実施形態に係る座席管理処理の一例を示すフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る各種画面表示の一例を示す図である。
図9】第3実施形態に係る座席管理処理の一例を示すフローチャートである。
図10】第3実施形態に係る各種画面表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
<概要>
以下、本実施形態について、図面を用いて説明する。本実施形態に係る座席管理システムでは、フリーアドレスの施設における座席の席確保(以下、キープとも称する。)、または、座席を利用状態にする(以下、チェックインとも称する。)ことができる。また、本実施形態に係る座席管理システムでは、ユーザがチェックイン中の座席に設けられるタブレット端末2に対して、他のユーザによって近くの座席が席確保された場合に、どの席に誰がくる予定かを通知する。
近くの座席とは、例えば、チェックイン中の座席から所定の閾値Th1以内の距離範囲の座席とすることができる。また、近くの座席とは、例えば、チェックイン中の座席と同じ島(同じ領域)に含まれる座席とすることができる。
チェックインとは、本実施形態では、ユーザが座席を利用状態(利用中)にすることを示す。ユーザは、予めキープした座席に対して、チェックイン操作を行うことができる。また、ユーザは、予めキープしていない座席に対しても、直接チェックイン操作を行うこともできる。
チェックアウトとは、本実施形態では、ユーザがチェックイン中の座席を利用解除することを示す。チェックアウトには、ユーザ操作によるものと、チェックインから所定の時間が経過したことに応じて、自動でチェックアウトされるものとが含まれる。
なお、本実施形態では、利用状態を管理する対象をフリーアドレスの施設における座席とする例について説明するが、フリーアドレスの施設内の全ての座席を利用対象としてもいいし、施設おける一部の座席のみを利用対象としてもいい。ここで座席は、ユーザが利用可能な単位であり、デスクと椅子1つずつからなる設備を1つの座席としてもよいし、大きいデスクに複数の椅子を設置する場合は、デスクの一部エリアと1つの椅子を座席とすることもできる。ミーティング用スペースなどは、例えば1つのデスクに複数の椅子からなる設備を1つの座席として設定されていてもよい。また、利用対象の例は座席に限定されない。例えば、所定の会議室や、ブース等を利用対象として管理してもよい。
【0010】
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る座席管理システムのシステム構成の概要を示す図である。本実施形態に係る座席管理システムは、管理サーバ1と、タブレット端末2と、ユーザ端末3とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
【0011】
管理サーバ1は、本実施形態では、タブレット端末2およびユーザ端末3の各動作と協働して各種処理を実行する。具体的には、管理サーバ1は、複数の座席の利用状況を管理したり、ユーザ端末3からのリクエストに応じてデータ送信したりする情報処理装置である。管理サーバ1は、1つの情報処理装置によって構成してもよいし、複数の情報処理装置を用いて構成してもよい。
【0012】
タブレット端末2は、本実施形態では、フリーアドレスの施設において、各座席に設置されている情報処理装置である。タブレット端末2は、設置された座席の利用状況に応じて表示が変わる。そのため、タブレット端末2は、設置された座席を利用している利用者の視野に入る位置に設置されることが望ましい。
利用状況としては、例えば、「空席」、「キープ中(席確保中)」、「利用中(チェックイン中)」等が挙げられる。本実施形態では、タブレット端末2の表示部には、必要に応じて、各種通知がなされるものとする。なお、本実施形態では、タブレット端末2は、座席ごとに設けられるため、座席ごとに区別する場合は、タブレット端末2a,タブレット端末2b、・・・等と記載するが、特に区別しない場合は、単に、タブレット端末2と称する。
【0013】
ユーザ端末3は、フリーアドレスの施設を利用可能なユーザが保有する情報処理装置である。ここではユーザ端末3は、スマートフォンとするが、他にもタブレット、デスクトップPCやノートPCであってもよい。ユーザは、ユーザ端末3を用いて、座席の利用状況を閲覧や、席確保のリクエスト、チェックイン用の二次元コードの読み込み等を行う。
【0014】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態に係る管理サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0015】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
【0016】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置との間で通信を行う。
【0017】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0018】
なお、図示はしないが、タブレット端末2、ユーザ端末3は、図2に示すハードウェア構成と同様のハードウェア構成を有する。タブレット端末2やユーザ端末3においては、タッチパネルディスプレイが出力部16としても入力部17としても機能する。
【0019】
<機能構成>
図3は、本実施形態に係る管理サーバ1、タブレット端末2、ユーザ端末3における機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。管理サーバ1のCPU11においては、動作する際に、受付部31、管理部32、判定部33、送信部34等が機能する。
【0020】
受付部31(受付手段)は、各種端末からリクエストやデータを受信する。例えば、ユーザが座席を利用開始する際に、受付部31は、ユーザによるユーザ端末3への操作に応じてユーザ端末3からユーザ情報とともにチェックイン処理(利用開始処理)のリクエストを受け付ける。また本実施形態では、受付部31は、ユーザ端末3から、複数の座席のうち空きの利用状況である1つの座席に対して、所定時間(例えば、30分)座席を確保する席確保処理のリクエストを受け付ける。
【0021】
管理部32は、フリーアドレスの施設(オフィス)における座席の利用状況を管理する。管理部32は、受付部31が受け付けたリクエストに応じて、座席の利用状況を管理するためのデータベースを更新する。図3に示す管理サーバ1の記憶部18(保持手段)においては、座席DB41、ユーザDB42が設けられる。
【0022】
座席DB41(座席テーブル)は、座席に関する情報を保持する記憶部である。座席に関する情報としては、座席ID、位置、端末ID、利用状況、ユーザID、利用終了予定時刻、利用開始時刻、席確保開始時刻、席確保期限、島(デスク群)ID等が含まれる。本実施形態では、「位置」はオフィスのレイアウトを示すレイアウト画像における座席の位置を示す情報である。「利用状況」は、利用中か空きかキープ中かを含む三つの利用状況のいずれかが格納され、座席がキープ中または利用中の場合には、「ユーザID」に利用者のユーザ情報とを記憶しているものとする。「島ID」とは、複数の座席が列をなすように並べて配置されている1つの座席群に対して割り当てられる識別情報である。例えば図6(A)に表示されたレイアウト画像において、横2、縦6の12の座席群が1つの島を形成するように配置されているとする。本実施形態では、例えば、12の座席からなる2×6の座席群を1つの島とする。また、レイアウト画像において上部の「打ち合わせ」や中央の「打ち合わせ席」には島IDを割り当てないものとする。
【0023】
ユーザDB42(ユーザテーブル)は、ユーザ情報を保持する記憶部である。ユーザ情報としては、ユーザID、氏名、メールアドレス、認証情報、所属(部門)、アイコン画像が含まれる。
【0024】
判定部33は、近傍の座席が確保されたことを送信するタブレット端末を判定する。例えば、判定部33は、ユーザ端末3から席確保を受け付けた場合に、所定の条件を満たすタブレット端末があるか、送信するとしたらどのタブレット端末にするかを判定する。本実施形態では、所定の条件は、席確保された座席の近傍で、かつ、利用中であることとする。
【0025】
送信部34(送信手段)は、タブレット端末2やユーザ端末3に対して、必要なデータを送信する。例えば、ユーザ端末3に対しては、送信部34はユーザ端末からのリクエストに応じて、対象施設の利用状況に関する情報や、席確保処理に関する情報、チェックイン処理に関する情報などを送信する。また、タブレット端末2に対しては、送信部34は、利用状況に応じて座席が席確保やチェックインされたことを示す情報を送信したり、近傍の座席が席確保されたことを通知することを指示する通知指示などを送信したりする。
ここで、近傍の座席が確保された通知に関して補足する。例えば、オフィスにおいて利用可能な利用対象として、第1の利用対象である座席Z1と近傍に第2の利用対象である座席Z2があるとする。第1の利用者であるユーザU1が、座席Z1を席確保した際に、ユーザU2が座席Z2を利用中である場合に、座席Z2に設置されたタブレット端末2上にユーザU1によって近傍が席確保されたことを示す通知を行う。なお、座席Z2と同様に座席Z1の近傍の席であっても、いずれの利用者にも利用されていない場合や、利用中の席であっても座席Z1の近傍ではない場合には、ユーザU1によって近傍が席確保されたことを示す通知を行わない。
このように本実施形態では、送信部34は、座席Z1が確保された際、座席Z2が所定の条件を満たす場合に、座席Z2上のタブレット端末2に対して、他のユーザ(第1の利用者)に関する情報とともに送信する。ここで、所定の条件としては、座席Z2が、座席Z1同じ島(利用対象群)であり、かつ、利用中であることとする。他にも、所定の条件として、所定の距離範囲内であること等が挙げられる。
【0026】
なお、タブレット端末2およびユーザ端末3それぞれのCPU(不図示)においては、受信部、表示制御部、送信部等が機能する。まず、タブレット端末2における受信部、表示制御部、送信部について説明する。
受信部は、管理サーバ1から送信された各種情報を受信する。本実施形態では、タブレット端末2の受信部は、タブレット端末2が設置された座席の利用状況に関する情報、席確保されたことを示す情報、利用や席確保しているユーザに関するユーザ情報を管理サーバ1から受信する。
表示制御部は、タブレット端末2自身が設置された座席のリアルタイムな利用状況に応じたUI(User Interface)を生成し、生成したUIを表示する。また、表示制御部は、表示されたUIへの操作入力を受け付ける。
送信部は、管理サーバ1に対して、各種リクエストや、ユーザによって入力された各種情報を送信する。
【0027】
次に、ユーザ端末3の受信部、表示制御部、送信部について説明する。ユーザ端末3の受信部は、管理サーバ1から、対象施設の各座席の利用状況に関する情報(以下、利用情報と称する)や、席確保処理の結果得られる席確保情報や、チェックイン処理の結果得られるチェックイン情報を受信する。
表示制御部は、ユーザによる操作や管理サーバ1からの情報に基づいてUIを生成し、表示する。また、表示制御部は、表示されたUIへの操作に応じて、閲覧リクエストや、席確保をユーザから受け付ける。
送信部は、管理サーバ1に対して、ユーザによる操作に応じて受け付けた各種リクエストやユーザ情報などを送信する。
【0028】
<処理内容>
≪座席管理処理≫
図4は、本実施形態に係る座席管理処理の一例を示す図である。図4は、ユーザがユーザ端末3から対象施設における各座席の利用状況を閲覧し、1つの空席を指定して席確保をして、施設に到着後、席確保した席のチェックインをした場合の、ユーザ端末3、管理サーバ1、タブレット端末2それぞれの動きを示している。
【0029】
ステップS401において、ユーザ端末3の送信部は、管理サーバ1に対して、オフィスにおける利用情報の閲覧リクエストを送信する。
ステップS402において、管理部32は、閲覧リクエストされたオフィスの利用状況を示す情報(利用情報)を取得する。例えば、管理部32は、座席DB41を参照して、対象のオフィスにおける座席ごとの利用状況を取得する。このとき管理部32は、閲覧リクエストを送信してきたユーザ端末3が事前にユーザDB42に登録されたユーザであるか否かを認証情報に基づいて判定してもよい。
【0030】
ステップS403において、送信部34は、ユーザ端末3に対して、取得した利用情報を送信する。
ステップS404において、ユーザ端末3の受信部は、送信された利用情報を受信する。
【0031】
ステップS405において、ユーザ端末3の表示制御部は、S404において取得した利用情報に基づいて、対象オフィスの座席の利用状況をユーザ端末3の表示部(不図示)に表示する。図6(A)は、ユーザ端末3の表示部に表示される利用状況の一例を示す図である。各座席には丸印が描画されている。また、座席に対応する丸印は、利用状況を示す。ここでは、白丸は「空き」(利用者がいない)状態を示し、キープ中の席は斜線丸、利用中の席は黒丸によって示すものとする。図6(A)に示すようにユーザ端末3は、オフィスにおける座席のレイアウトと、各座席の利用状態が把握できるようなUIを生成し、表示する。
【0032】
ステップS406において、ユーザ端末3の表示制御部は、ユーザから座席を選択する操作を受け付ける。ここで、ユーザは、利用状況を確認した上で、「空席」の座席から任意の座席を選択する操作を行ったものとする。図6(B)は、ユーザ端末3の表示部に表示される利用状況の一例を示す図である。図6(B)に示すUIでは、選択された座席の丸印を大きく表示され、かつ、座席に関する情報(種別、座席番号、利用可能時間など)が示されている。
ステップS407において、ユーザ端末3の送信部は、管理サーバ1に対して、S406において選択された座席を特定する情報とともに、席確保リクエストを送信する。
【0033】
ステップS408において、管理部32は、席確保リクエストに基づいて、対象の座席を確保する処理(席確保処理)を行う。例えば、管理部32は、座席DB41において、ユーザ端末3から送信された席確保したい座席を特定し、対象の座席における利用状況を「空き」から「キープ中」に更新(UPDATE)するとともに、ユーザID、席確保開始時刻、席確保期限等を更新する。席確保期限は、席確保開始時刻から、予め設定された所定の時間を経過した時刻を設定するとよい。所定の時間としては、例えば、執務スペースの場合は1時間後、フリースペースの場合は30分後等のように、座席の種別ごとに事前に設定することができる。
【0034】
ステップS409において、管理サーバ1の送信部34は、ユーザ端末3に対して、座席を確保したことを示す席確保情報を送信する。
ステップS410において、ユーザ端末3の表示制御部は、表示部に、座席の確保が完了したことを示すUI(例えば、メッセージを含む)を生成して表示する。
ステップS411において、管理サーバ1の送信部34は、確保した座席に対応するタブレット端末2に対して、座席を確保したことを示す席確保情報を送信する。このとき管理サーバ1の送信部34は、対象のタブレット端末2に対して、席確保期限や確保を受け付けたユーザ情報も送信する。
【0035】
ステップS412において、確保された席に対応するタブレット端末2の表示制御部は、当該タブレット端末2の表示部(不図示)に、座席の確保が完了したことを示すUI(例えば、メッセージおよびチェックイン用の画像)を生成し、表示する。図6(C)は、確保された席に対応するタブレット端末2の表示部に席確保中に表示されるUIの一例を示す図である。
チェックイン用の画像は、本実施形態では、二次元コードであるものとする。二次元コードは、席ごとに識別可能な情報をコードに変換したものであり、ここでは座席に関する情報(座席IDなど)を格納したURLを二次元コードに変換したものを用いる。本実施形態では、ユーザが、ユーザ端末3を用いて、キープした座席に対応するタブレット端末2に表示された二次元コードを読み取ることで、座席のチェックイン操作が行われる。
なお、二次元コードは、タブレット端末2に表示されたものに限定されず、座席に設けられたシール等に印字されたもの等でもよい。また、チェックイン用の画像は、二次元コードに限定されず、一次元コードや、識別コード(例えば、座席IDまたはキープしたユーザID等)を示す文字(数字)でもよい。また、タブレット端末2は、席確保中のUIとして、チェックイン用の画像とともに、席確保しているユーザに関する情報を表示してもよい。
【0036】
ステップS413において、管理サーバ1の判定部33は、所定の端末(席確保した座席以外のタブレット端末2)に対して通知を行うか否かを判断する通知判定処理を行う。本実施形態において、ユーザから座席の確保を受け付けると、席確保処理を実行した席付近の座席を利用中の他のユーザに、利用中の席近傍の座席が確保されたことを通知する。そこで、S413では通知すべきユーザがいるか否かを判定する通知判定処理を実行し、通知すべきタブレット端末2の通知リストを作成する。通知判定処理の詳細については、後述する。
【0037】
ステップS414において、管理サーバ1の送信部34は、S413において通知すると判定した当該処理シーケンス外のタブレット端末2に対して通知指示を送信する。送信部34は、S413において作成された通知リストに含まれる座席IDまたはタブレット端末2の端末IDを参照して、付近の座席が確保されたことを通知するための通知指示とともに、席確保された座席を特定する情報と、席確保したユーザ情報を対象のタブレット端末2に送信する。
【0038】
ステップS415において、ユーザ端末3の表示制御部は、ユーザからチェックイン操作(二次元コードの読み込み操作)を受け付ける。本実施形態では、上述のとおり、ユーザが、ユーザ端末3を用いて、キープした座席に対応するタブレット端末2に表示された二次元コードを読み取ることで、座席のチェックイン操作が行われる。ユーザ端末3は、読み取った二次元コードのURLにアクセスすると、チェックインしようとする座席に関する情報(座席IDなど)を取得できる。ユーザ端末3は、取得した座席に関する情報とユーザ情報とをチェックイン処理のリクエストとともに管理サーバ1に送信することで、チェックイン操作が完了する。なお、ユーザ端末3は、ユーザ情報として事前にログインしている場合はログイン情報を送信してもよいし、改めてメールアドレスなどを入力させるようにしてもよい。
【0039】
ステップS416において、管理サーバ1の管理部32は、ユーザ端末3のチェックイン操作に応じて、対応する座席に対するチェックイン処理を行う。例えば、管理部32はまず、チェックイン処理のリクエストともにユーザ端末3から送信されたユーザ情報と座席情報とに基づいて、チェックイン処理を実行するか否かを判定する。座席情報を示す座席が「キープ中」である場合には、ユーザ情報がキープしているユーザであればチェックイン処理を実行すると判定する。また、座席が「空き」である場合には、ユーザ情報が事前にユーザテーブルに登録されたユーザであるかを照合し、登録されたユーザである(対象オフィスを利用可能である)場合には、チェックイン処理を実行すると判定する。管理部32は、チェックイン処理を実行すると判定すると、座席DB41において、対象の座席における利用状況を「キープ中」から「利用中」に更新するとともに、利用終了予定時刻、利用開始時刻等を更新する。なお、対応する座席が他のユーザによってキープされている場合であって、ユーザから当該座席のチェックイン操作を受け付けた場合には、管理部32は、他のユーザによってキープされているため、チェックインできない旨のメッセージをユーザ端末3に対して送信するとよい。
【0040】
ステップS417において、管理サーバ1の送信部34は、チェックイン操作を受け付けたユーザ端末3に対して、チェックインが完了したことを示す情報(チェックイン完了情報)を送信する。
ステップS418において、管理サーバ1の送信部34は、チェックイン処理を実行した座席に対応するタブレット端末2に対して、チェックインが完了したことを示す情報(チェックイン完了情報)を送信する。送信部34は、チェックイン処理したユーザに関するユーザ情報や、利用終了予定時刻を示す情報もタブレット端末2に送信する。
【0041】
ステップS419において、チェックインされた座席に対応するタブレット端末2の表示制御部は、対応する座席が利用中であることを示すUI(利用中UI)を生成し、表示部に表示する。図6(D)は、タブレット端末2の表示部に表示されるUIの一例を示す図である。利用中UIには、利用中のユーザ名や利用終了予定時刻までの残り時間が表示されている。また、利用を終了する際にチェックアウトするためのチェックアウトボタンや、利用終了予定時刻を延長するための延長ボタンが表示されている。
【0042】
≪通知判定処理(S413)≫
図5(A)は、管理サーバ1がS413において実行する通知判定処理の一例を示すフローチャートである。管理サーバ1の判定部33は、ユーザによって、フリースペースのいずれかの座席に対する席確保を行う操作が実行されると、以下の処理を実現可能なプログラムを読み出して実行する。
【0043】
ステップS501において、判定部33は、座席DB41を参照して、ユーザによって席確保がリクエストされた座席の座席IDを特定する。
ステップS502において、判定部33は、座席DB41を参照して、座席IDに対応する島IDを特定する。なお島IDとは、上述の通り、複数の座席が1つの列をなすように接触して配置された座席群に対して割り当てられる識別情報である。
【0044】
ステップS503において、判定部33は、上述の島IDに対応する他の座席IDの内、利用状況が「利用中」である座席があるか否かを判定する。座席がある場合(S503-YES)はステップS504に進み、そうでない場合(S503-NO)は通知判定処理を終了する。
【0045】
ステップS504において、判定部34は、座席DB41を参照して、確保された座席と同じ島で、かつ、利用状況が「利用中」である座席に対応する座席IDを通知リストに追加する。なお、判定部34は、当該通知リストに追加された座席IDに対応するタブレット端末2の端末IDを取得して、通知リストに含まれるようにしてもよい。
【0046】
≪タブレット端末2の表示処理≫
S414において管理サーバ1から通知指示を受信したタブレット端末2は、以下の処理を行う。図5(B)は、上述の通知指示を受信したタブレット端末2におけるUIの表示処理である。タブレット端末2における表示制御部が以下のフローチャートを実現可能なプログラムを読みだして実行することで、表示処理の機能を実現する。
ステップS511において、タブレット端末2は、管理サーバ1から、上述の通知指示を受信する。
【0047】
ステップS512において、タブレット端末2は、通知用UIを生成する。図6(E)は、近傍の座席が席確保された通知の対象となったタブレット端末2の表示部に表示される通知用UIの一例を示す図である。本実施形態におけるUIには、以下の情報等が含まれるものとする。
・リアルタイムな利用状況を示すレイアウト画像
・新たに席確保された席を示すアイコン
・特定のユーザによって席確保された旨を示すテキスト(例えば、「田中太郎さんによって席を確保されたました」)と席確保したユーザのアイコン画像
【0048】
ステップS513において、タブレット端末2は、生成したUIを表示部に表示する。
【0049】
<第1実施形態の有利な効果>
上述の実施形態によれば、ユーザは、オフィスでどの座席が利用可能かを確認し、遠隔から座席をキープすることができる。また、ユーザは、誰がどの座席にいるのかを容易に把握することができる。
一般に、フリーアドレスでは、どこの座席に誰が座るのかを事前に把握することは難しい。また、フリーアドレスのオフィスを活用している企業では、リモート勤務(在宅勤務等)を導入していることも多く、いつも顔を合わせる社員以外がフリーアドレスのオフィスで近くに座る場合もある。
このような場合において、事前に付近の座席を利用する予定のユーザを把握できると、挨拶など声をかけやすくなったり、顔見知りであっても、特定の人が来るならもう少し席で待って話しかけようという動機付けになるため、オフィス利用者間のコミュニケーションを活性化することができる。
また、付近の座席をユーザが利用予定である通知を、座席上に設置した利用状況を管理するためのタブレット端末2に表示する。これにより、座席を利用中のユーザにとって、例えばPCで作業中であっても作業を妨害されることなく、また、携帯しているユーザ端末を開くことなく、通知を視認することができる。
【0050】
(第2実施形態)
<概要>
本実施形態に係る座席管理システムでは、利用中の座席におけるタブレット端末2から、他の利用中の座席から1つの席を選択して声かけに関するリクエストを行うと、例えば、「今話せますか?」といったメッセージを相手の座席におけるタブレット端末2に対して、表示することができる。
具体的には、受付部31は、座席Z2を利用しているユーザU2から、座席Z2に設置されたタブレット端末2を介して他の座席を利用中のユーザU1への通知リクエストを受け付ける。そして、送信部34は、ユーザU2からの通知リクエストに応じた内容を、ユーザU1が利用中の座席に対応するタブレット端末2に通知する。
なお、本実施形態におけるシステム構成、管理サーバのハードウェア構成および機能的構成については、上述の第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
【0051】
<処理内容>
≪座席管理処理≫
図7は、本実施形態に係る座席管理処理の一例を示す図である。本実施形態では、タブレット端末2aは、ユーザU1が利用中の座席に対応する端末であって、タブレット端末2bは、ユーザU2が利用中の座席に対応する端末であるものとする。
【0052】
ステップS701において、タブレット端末2aは、対応する座席が利用中であることを示す利用中UIを表示する。なお、本実施形態では、タブレット端末2aは、他のユーザに声かけを行うためのボタン(例えば、「在席中の利用者に声をかける」ボタン)も表示UIとして表示する。図8(A)は、タブレット端末2の表示部に表示されるUIの一例を示す図である。
【0053】
ステップS702において、タブレット端末2aは、ユーザU1から「在席中の利用者に声をかける」ボタンのタップ操作を受け付ける。
ステップS703において、タブレット端末2aは、管理サーバ1に対して、フリーアドレスの施設における現在の利用情報(リアルタイムな利用情報)をリクエストする。
ステップS704,S705の処理は、上述のステップS402,S403の処理と同様であるため、説明は省略する。
【0054】
ステップS706において、タブレット端末2aは、管理サーバ1から利用情報を取得する。
ステップS707において、タブレット端末2aは、フリーアドレスの施設における最新のレイアウト画像を生成する。本実施形態では、レイアウト画像は以下の特徴を有するものとする。
・各座席の利用状況を把握することができる(例えば、利用状況に応じて、各座席におけるアイコン(アイテム)の色を変えて表示する)
・利用中の座席のみ選択可能なようにする(すなわち、座席を利用中のユーザが声かけ可能となる)
・確保中、空きの席は非アクティブにする(すなわち、座席を利用していないユーザについては声かけの対象にならない)
【0055】
ステップS708において、タブレット端末2aは、ユーザU1から、利用中の座席の選択操作を受け付ける。
ステップS709において、タブレット端末2aは、管理サーバ1に対して、選択された座席を示す情報とともに、通知リクエスト(声かけを行うためのリクエスト)を送信する。
【0056】
ステップS710において、受付部31は、上述の通知リクエストを受信する。
ステップS711において、管理部32は、座席DB41およびユーザDB42を参照して、通知リクエストを送信してきたタブレット端末2aにチェックイン中のユーザ情報(ユーザU1に関する情報)を取得する。
【0057】
ステップS712において、送信部34は、通知リクエストに含まれる声かけの対象とする座席のタブレット端末2bに対して、リクエスト元のユーザ情報とともに通知指示を送信する。
ステップS713において、タブレット端末2bは、上述の通知指示を受信する。
【0058】
ステップS714において、タブレット端末2bは、通知指示とともに送信されたユーザ情報に基づいてUIを生成して、表示部に表示する。図8(B)は、タブレット端末2bの表示部に表示されるUIの一例を示す図である。本実施形態におけるUIには、以下の情報等が含まれるものとする。
・ユーザU1から声かけのメッセージが届いている旨を示すテキスト(例えば、「鈴木花子さんからのメッセージです。今話せますか?」等のメッセージ)
・ユーザU2の為の回答ボタン(例えば、OKボタンおよびNGボタン)
【0059】
ステップS715において、タブレット端末2bは、ユーザU2から、回答ボタンに対する操作を受け付ける。
ステップS716において、タブレット端末2bは、管理サーバ1に対して、回答情報(回答ボタンに応じた情報)を送信する。例えば、タブレット端末2bは、回答ボタンに対する回答内容(OKまたはNG)を示すメッセージを回答情報として送信する。
【0060】
ステップS717において、受付部31は、上述の回答情報を受信する。
ステップS718において、送信部34は、タブレット端末2aに対して、上述の回答情報を送信する。
【0061】
ステップS719において、タブレット端末2aは、回答情報を示すUIを表示部に表示する。図8(C)および図8(D)は、タブレット端末2aの表示部に表示されるUIの一例を示す図である。本実施形態におけるUIには、以下のテキスト等が含まれるものとする。
共通の内容:「田中太郎さんから回答がありました。」
OKの場合:「いいですよ!」
NGの場合:「今はちょっとごめんなさい」
【0062】
<第2実施形態の有利な効果>
本実施形態によれば、ユーザは、席を移動することなく、他のユーザに話しかけることができるので、挨拶や雑談、相談などのコミュニケーションのハードルを下げ、コミュニケーションを活性化することができる。また、席を移動して声をかけに行こうとしたが、相手がミーティング中や作業中で手が離せず、無駄足になってしまうのを抑制することができる。
【0063】
<第2実施形態の変形例>
上述の実施形態において、声かけを行う通知リクエストおよび各回答は、より詳細な情報を入力できるようにしてもよい。
例えば、タブレット端末2において、声かけの通知リクエストをする際に、以下のようにリクエストの内容として、時刻や理由を選択可能なように表示し、入力できるようにしてもよい。
通知リクエスト:「x時から話せますか?」、「コーヒーブレイクしませんか?」等
また、例えば、声かけの通知リクエストを受けたタブレット端末2において、以下のように回答の内容として、理由を選択可能なように表示し、入力できるようにしてもよい。
回答:「すぐにMTGです」、「今日は忙しいです」等
また、例えば、リクエストまたは回答の内容に、任意のテキストを入力できるようにしてもよい。
また、上述の実施形態において、
【0064】
また、第2の実施形態において、タブレット端末2は、利用中UIに「通知OFF」ボタンを設けて表示し、声かけの通知を受け付けないような設定ができるようにしてもよい。タブレット端末2が利用中UIの「通知OFF」ボタンをタップ操作された場合、タブレット端末2は通知OFFを設定するよう管理サーバ1に送信し、管理サーバ1は、最新の利用状況として「利用中」に加えて、「通知OFF」であることも格納しておく。さらにステップS707において、タブレット端末2がリアルタイムな利用状況を表示する際に、利用中であっても「通知OFF」である座席については、非アクティブ状態にして、通知リクエストを送れないようにすることが望ましい。
【0065】
(第3実施形態)
<概要>
本実施形態に係る座席管理システムでは、特定の人が席確保またはチェックインした場合に所定の通知を行うようにリクエストするシステムについて説明する。
例えば、ユーザU1が利用中の座席のタブレット端末2aは、ユーザU1による操作に応じて、いずれの座席も利用していない特定のユーザ(ユーザU2)が席確保またはチェックインしたら通知を受けるための設定を受け付ける。管理サーバ1の受付部31は、ユーザU1から、ユーザU2がいずれかの座席を利用したら通知を受けることを希望する通知リクエストを受け付ける。そして、送信部34は、受付部31がユーザU2からのチェックイン処理を受け付けると、ユーザU1が利用中の座席に対応するタブレット端末2aに通知する。
なお、本実施形態におけるシステム構成、管理サーバのハードウェア構成および機能的構成については、上述の第1実施形態と同様のため、説明を省略する。
【0066】
<処理内容>
≪座席管理処理≫
図9は、本実施形態に係る座席管理処理の一例を示す図である。図9の例では、利用中のタブレット端末2が指定したユーザがチェックインした場合に、指定したユーザが到着したことを示す到着通知を受ける例について説明する。しかしながら、上述のとおり、指定したユーザが席確保した場合に、所定の時間以内に到着が見込まれることを示す到着予告通知を受けるようにしもよい。
【0067】
ステップS901において、タブレット端末2は、対応する座席が利用中であることを示す利用中UIを表示する。なお、本実施形態では、タブレット端末2は、利用中UIとして、所定の条件を満たした場合に通知を受けることをリクエストするためのボタン(例えば、「出社したら知らせる」ボタン)も表示する。図10(A)は、タブレット端末2aの表示部に表示されるUIの一例を示す図である。
【0068】
ステップS902において、タブレット端末2は、ユーザUから「出社したら知らせる」ボタンのタップ操作を受け付ける。ここで、操作したユーザUをユーザU1とする。
【0069】
ステップS903において、タブレット端末2は、管理サーバ1に対して、所定の名簿情報をリクエストする。所定の名簿情報としては、例えば、ユーザの属する企業の従業員、ユーザの属する部署のメンバー、または、フリーアドレスの施設を利用できるユーザ等に関するユーザ情報群である。
【0070】
ステップS904において、管理部32は、リクエストされた名簿情報を取得する。例えば、管理部32は、ユーザDB42を参照して、対象のユーザ対応する名簿情報を取得するとよい。また、管理部32は、各ユーザの在席状況も、名簿情報として取得する。
【0071】
ステップS905において、送信部34は、名簿情報のリクエストを送信してきたタブレット端末2に対して、取得された名簿情報を送信する。
ステップS906において、タブレット端末2は、管理サーバ1から、名簿情報を取得する。
【0072】
ステップS907において、タブレット端末2は、名簿情報に基づいて、表示部にユーザ一覧を表示する。このとき、ユーザ一覧は、以下の特徴を有するものとする。
・各ユーザの座席の利用状況を把握することができる(例えば、席確保中、利用中、不在席確保中でも利用中でもない)等)
・(席確保中または利用中である場合)対応するユーザそれぞれの欄に「席を確認」ボタンが表示される
・(席確保中でも利用中でもない場合)対応するユーザそれぞれの欄に「知らせる」ボタンが表示される
【0073】
ステップS908において、タブレット端末2は、タップ操作を受け付けたか否かを判断する。本実施形態では、あるユーザ(ユーザU2とする)に対応する「席を確認」ボタンがタップ操作された場合はステップS909に進み、ユーザU2に対応する「知らせる」ボタンがタップ操作された場合はステップS910に進む。
【0074】
ステップS909において、タブレット端末2は、表示部に対して、レイアウト画像とともに、当該レイアウト画像上に、タップ操作された「席を確認」ボタンに対応するユーザ(つまり、ユーザU2)が利用中の座席の位置を示すアイコンを表示する。
【0075】
ステップS910において、タブレット端末2は、タップ操作された「知らせる」ボタンに対応するユーザU2がチェックインしたことを示す情報(以下、到着通知情報とする)を受ける旨の表示を行う。例えば、タブレット端末2は、ユーザU2のユーザ名「鈴木花子」を取得し、「鈴木花子さんがチェックインしたらお知らせします」等のテキストを含むUIを生成し、生成したUIを表示部に表示する。
【0076】
ステップS911において、タブレット端末2は、管理サーバ1に対して、自端末(ユーザU1が利用中の座席に対応するタブレット端末2)の端末ID、到着を通知してほしいユーザU2に関するユーザ情報とともに、上述の通知リクエストを送信する。
ステップS912において、受付部31は、上述の通知リクエストを受信する。
【0077】
ステップS913において、管理部32は、通知対象のユーザ(つまりここではユーザU2)に関するユーザ情報を取得する。また、管理部32は、ユーザDB42に、ユーザU2が到着(いずれかの座席にチェックイン)した時の通知先として、リクエストを送信してきた端末IDとともに、ユーザU2に関するユーザ情報を格納する。
【0078】
ステップS914において、管理部32は、新たにユーザからチェックインリクエストを受信する。ここでは、ユーザU2からいずれかの座席へのチェックインリクエストを受けたものとする。
ステップS915において、管理部32は、第1の実施形態において説明したステップS416と同様のチェックイン処理を行う。
【0079】
ステップS916において、管理部32は、ユーザDB42を参照する。管理部32は、チェックインを受け付けたユーザに対応する情報を読み出す。
【0080】
ステップS917において、管理部32は、チェックインリクエストを送信したユーザ(ここではユーザU2)の到着の通知を受けるための通知リクエストがあるか否かを判断する。換言すると、ユーザDB42において、チェックインリクエストを送信したユーザU2について、通知先の端末IDがあるか否かを判断する。ユーザU2に対して通知リクエスト中である端末IDがある場合(S917-YES)はステップS918に進み、そうでない場合(S917-NO)は処理を終了する。
【0081】
ステップS918において、送信部34は、チェックインリクエストを送信したユーザU2に対応する通知先のタブレット端末2に対して、ユーザU2がチェックインしたことを示す到着通知情報を送信する。
【0082】
ステップS919において、ユーザU1が利用中の座席のタブレット端末2は、到着通知情報をリクエストしたユーザがチェックインしたことを示すUIを生成し、表示部に表示させる。図10(B)は、タブレット端末2の表示部に表示されるUIの一例を示す図である。例えば、タブレット端末2は、「鈴木花子さんがチェックインしました。」等のUIを表示させる。また、タブレット端末2は、レイアウト画像において、指定したユーザがチェックインした場所を強調するためのアイテム(アイコン)を表示する。
【0083】
<第3実施形態の有利な効果>
上述の通り第3実施形態では、オフィスにおいて座席を利用中のユーザは、座席に設置されたタブレット端末を利用して、オフィスに不在の他のユーザが到着したことを知らせる通知をリクエストすることができる。その結果、相談や連絡などで声をかけたいと思っているメンバーがオフィスに到着した場合に、すぐに把握することができ、コミュニケーションの活性化に繋げることができる。
【0084】
(変形例)
上述の実施形態では、座席にタブレット端末を設置することで、タブレット端末に様々な情報を表示する例について説明した。各座席に設置されたタブレット端末は座席の利用状況に応じた表示をするための端末であり、利用者が業務のために使用することがないので、常に利用状況に関する情報を表示することができる。なお、座席上にタブレット端末以外の様々な態様で上述の通知、チェックイン処理を管理することもできる。例えば、ユーザが業務用のPCのアプリケーションやwebブラウザを操作したり、ユーザのスマートフォン等の位置を検知することで、チェックイン、チェックアウトなどの処理を受け付けることで座席の利用状況を管理したり、上述の実施形態のような通知を行ってもよい。
【0085】
また、上述の実施形態では、管理サーバ1が通知判定処理を実行した後、通知すべきタブレット端末2があると判定した場合には、通知すべき情報とともに通知指示を対象のタブレット端末2に送信することにした。各タブレット端末2が定期的に管理サーバに通知すべき情報があるかを問い合わせるポーリング処理を行うようにしてもよい。例えば、第1実施形態の場合、利用中の座席に対応するタブレット端末2は、所定の時間おきに管理サーバ1に対して、所定の条件(例えば同じ島、所定の距離範囲など)を満たす席の最新の利用状況を問い合わせ、利用情報を取得する。そしてタブレット端末2は、所定の条件を満たす席の利用状況に基づいて、前回問い合わせした時点以降に新たに席確保された近傍の席があるかを判定し、あれば新たに席確保された座席に関する情報を通知する。このようなシステムでも、同様の通知により、利用者間のコミュニケーションを活性化できる。
【0086】
また、上述の実施形態では、各種通知は、通知用の表示画像(アイテム、UI)を表示する例について説明した。座席上に設置されたタブレット端末に各種通知を表示することで、座席を利用中のユーザに自然と通知が目に入り、コミュニケーションの活性化に繋げやすい。ただし、他の方法により通知することもできる。例えばプッシュ通知や、メールやSNSなどを用いた通知でもよい。
【0087】
また、上述の実施形態において、第1ユーザによって予め登録された特定の座席(利用対象)に対して、第2ユーザによって席確保またはチェックインが行われた場合に、当該第2ユーザに関する情報を第1ユーザに対して通知してもよい。
【0088】
(その他)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また例えば、上述した一連の処理はソフトウェアにより実行するものとして説明したが、ハードウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような装置を用いるのかは特に上述の例に限定されない。また、機能を実現する装置の存在場所も、特に限定されず、任意でよい。例えば、管理サーバ1の機能構成の一部を他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能をサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能構成は、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0089】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0090】
なお、一連の処理を実現するためのプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0091】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【符号の説明】
【0092】
1:管理サーバ 2:タブレット端末 3:ユーザ端末
11:CPU 18:記憶部 19:通信部
31:受付部 32:管理部 33:判定部
34:送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10