(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061289
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】電子機器、および電子機器の制御方法
(51)【国際特許分類】
G03B 11/04 20210101AFI20240425BHJP
G03B 15/02 20210101ALI20240425BHJP
G03B 15/05 20210101ALI20240425BHJP
G03B 29/00 20210101ALI20240425BHJP
【FI】
G03B11/04 B
G03B15/02 G
G03B15/02 Q
G03B15/05
G03B29/00
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169145
(22)【出願日】2022-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】311012169
【氏名又は名称】NECパーソナルコンピュータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】梅津 正和
(72)【発明者】
【氏名】神尾 俊聡
【テーマコード(参考)】
2H053
2H083
【Fターム(参考)】
2H053AD03
2H053CA21
2H053CA41
2H053CA45
2H053CA46
2H083CC23
(57)【要約】
【課題】カメラ、ライトおよびバイオレットライトの各々の遮蔽状態を容易かつ適切に切替可能な電子機器、および電子機器の制御方法を提供する。
【解決手段】電子機器は、カメラと、前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、バイオレットライトと、前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、を備え、前記シャッターは、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間を切替可能に構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、
前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、
バイオレットライトと、
前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、を備え、
前記シャッターは、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間を切替可能に構成されている、
電子機器。
【請求項2】
カメラと、
前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、
バイオレットライトと、
前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、を備え、
前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトは、前記可動部が動く方向においてこの順に並んでいる、
電子機器。
【請求項3】
照度センサと、
前記カメラの使用の有無および前記照度センサの出力に応じて、前記シャッターを、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間で切り替える制御部をさらに備える、
請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記カメラが使用される場合に前記バイオレットライトの点灯を禁止する、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記照度センサが出力する照度の値が第1の所定値よりも大きい場合に、前記ライトの点灯を禁止する、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記照度センサが出力する照度の値が第2の所定値よりも大きい場合に、前記バイオレットライトの点灯を禁止する、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項7】
前記制御部は、前記ライトと前記バイオレットライトとが同時に点灯することを禁止する、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項8】
カメラと、
前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、
バイオレットライトと、
前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、
照度センサと、を備える電子機器において、
前記カメラの使用の有無および前記照度センサの出力に応じて、前記シャッターを、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間で切り替える、
電子機器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、および電子機器の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、カメラと、カメラを遮蔽可能なシャッターと、を備える電子機器が開示されている。このシャッターは、カメラが使用されない場合にカメラを遮蔽し、ユーザが感じる心理的な負担を低減する等の効果を奏する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電子機器に搭載されるカメラには、カメラによって撮影される対象(例えば、ユーザ)を照らすためのライト(例えば、白色ライト)が併設される場合がある。また、例えばユーザの近視の進行を抑制すること等を目的として、バイオレットライトがカメラに併設される場合もある。
【0005】
このように、カメラ、ライトおよびバイオレットライトを備える電子機器においては、意匠性等の観点から、カメラだけでなくライトおよびバイオレットライトもシャッターによって遮蔽可能な構成が望まれる場合がある。また、例えばカメラおよび2種のライトの使用状況に応じて、カメラおよび2種のライトの各々の遮蔽状態を適切に切替可能な構成が望まれる場合もある。しかしながら、カメラ、ライトおよびバイオレットライトの各々について別個にシャッターを設けた場合、電子機器の部品点数の増大やシャッターの操作の煩雑化等を招く可能性があった。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされ、カメラ、ライトおよびバイオレットライトの各々の遮蔽状態を容易かつ適切に切替可能な電子機器、および電子機器の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の態様1に係る電子機器は、カメラと、前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、バイオレットライトと、前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、を備え、前記シャッターは、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間を切替可能に構成されている。
【0008】
本発明の態様1によれば、カメラ、白色ライトおよびバイオレットライトの各々について別個にシャッターを設ける場合と比較して、電子機器の部品点数を抑制し、シャッターの操作をより容易にすることができる。また、カメラおよび2種のライトの使用状況に応じてシャッターの状態を切り替えることで、カメラおよび2種のライトの遮蔽状態を適切に切り替えることができる。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の態様2に係る電子機器は、カメラと、前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、バイオレットライトと、前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、を備え、前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトは、前記可動部が動く方向においてこの順に並んでいる。
【0010】
本発明の態様2によれば、カメラ、白色ライトおよびバイオレットライトの各々について別個にシャッターを設ける場合と比較して、電子機器の部品点数を抑制し、シャッターの操作をより容易にすることができる。また、カメラおよび2種のライトの使用状況に応じてシャッターの可動部を動かすことで、カメラおよび2種のライトの遮蔽状態を適切に切り替えることができる。
【0011】
また、本発明の態様3は、態様1または態様2の電子機器において、電子機器が、照度センサと、前記カメラの使用の有無および前記照度センサの出力に応じて、前記シャッターを、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間で切り替える制御部をさらに備える。
【0012】
本発明の態様3によれば、カメラおよび2種のライトの遮蔽状態を制御部によって自動で切り替えることができる。
【0013】
また、本発明の態様4は、態様3の電子機器において、前記制御部は、前記カメラが使用される場合に前記バイオレットライトの点灯を禁止する。
【0014】
本発明の態様4によれば、カメラによって撮影された画像が全体的に青みがかってしまうという問題を回避し、カメラによって撮影される対象の画面映りをよくすることができる。
【0015】
また、本発明の態様5は、態様3または態様4の電子機器において、前記制御部は、前記照度センサが出力する照度の値が第1の所定値よりも大きい場合に、前記ライトの点灯を禁止する。
【0016】
本発明の態様5によれば、白色ライトの無駄な点灯が抑制され、電子機器の消費電力を抑制することができる。
【0017】
また、本発明の態様6は、態様3から態様5のいずれか一つの電子機器において、前記照度センサが出力する照度の値が第2の所定値よりも大きい場合に、前記バイオレットライトの点灯を禁止する。
【0018】
本発明の態様6によれば、バイオレットライトの無駄な点灯が抑制され、電子機器の消費電力を抑制することができる。
【0019】
また、本発明の態様7は、態様3から態様6のいずれか一つの電子機器において、前記制御部は、前記ライトと前記バイオレットライトとが同時に点灯することを禁止する。
【0020】
本発明の態様7によれば、2種のライトの周辺における発熱が大きくなってしまうという問題を回避することができる。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明の態様8に係る電子機器の制御方法は、カメラと、前記カメラによって撮影される対象を照らすライトと、バイオレットライトと、前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを同時に遮蔽可能な可動部を有するシャッターと、照度センサと、を備える電子機器において、前記カメラの使用の有無および前記照度センサの出力に応じて、前記シャッターを、前記可動部が前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラおよび前記ライトを遮蔽しない第1状態と、前記可動部が前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽して前記カメラを遮蔽しない第2状態と、前記可動部が前記カメラおよび前記ライトを遮蔽して前記バイオレットライトを遮蔽しない第3状態と、前記可動部が前記カメラ、前記ライトおよび前記バイオレットライトを遮蔽する第4状態と、の間で切り替える。
【0022】
本発明の態様8によれば、カメラおよび2種のライトの遮蔽状態を容易かつ適切に切り替えることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の上記態様によれば、カメラ、ライトおよびバイオレットライトの各々の遮蔽状態を容易かつ適切に切替可能な電子機器、および電子機器の制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施形態に係る電子機器の一部を拡大して示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る電子機器を示すブロック図である。
【
図3A】本発明の実施形態に係るシャッターが第1状態にある様子を示す図である。
【
図3B】本発明の実施形態に係るシャッターが第2状態にある様子を示す図である。
【
図3C】本発明の実施形態に係るシャッターが第3状態にある様子を示す図である。
【
図3D】本発明の実施形態に係るシャッターが第4状態にある様子を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る制御部が行う制御について説明する表である。
【
図5】本発明の実施形態に係る電子機器で行われる処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<電子機器>
以下、本発明の実施形態に係る電子機器について図面に基づいて説明する。
【0026】
本実施形態に係る電子機器10はいわゆるクラムシェル型のノートパソコンであり、互いに回動可能に連結されたディスプレイ筐体およびシステム筐体(不図示)を含んでいる。ディスプレイ筐体は、ディスプレイ7(
図1参照)を有する。システム筐体は、マザーボード、キーボード、クリックパッド等(いずれも不図示)を有する。ただし、電子機器10の種類はノートパソコンに限られない。電子機器10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機等であってもよい。これらの場合において、電子機器10はシステム筐体を含まなくてもよく、ディスプレイ筐体がマザーボードを有していてもよい。
【0027】
図1に示すように、本実施形態に係る電子機器10は、ディスプレイ7と、ベゼル8と、カメラ1と、白色ライト2(ライト)と、バイオレットライト3と、照度センサ5と、を有する。ベゼル8は、ディスプレイ7を囲っている。カメラ1、白色ライト2、バイオレットライト3および照度センサ5は、ベゼル8の一辺に内蔵されている。ベゼル8のうち、カメラ1、白色ライト2、バイオレットライト3および照度センサ5が内蔵される部分には、光を透過する透過部8aが設けられている。本実施形態に係る透過部8aは、透明な板状の部材である。
【0028】
(方向定義)
ここで、本実施形態では、カメラ1等が内蔵されるベゼル8の一辺が延びる方向を、左右方向Xと称する。左右方向Xに垂直な方向であって、ディスプレイ7に平行な方向を、上下方向Yと称する。左右方向Xおよび上下方向Yに垂直な方向、すなわちディスプレイ7の厚み方向を、単に厚み方向Zと称する。
【0029】
図2は、本実施形態に係る電子機器10を示すブロック図である。本実施形態に係る電子機器10は、前述したカメラ1、白色ライト2、バイオレットライト3および照度センサ5に加えて、シャッター4と、制御部11と、記憶装置12と、ライト制御部13と、シャッター制御部14と、タイマー15と、入力デバイス16と、出力デバイス17と、通信I/F18と、を有する。制御部11、記憶装置12、ライト制御部13、シャッター制御部14、タイマー15、入力デバイス16、出力デバイス17、通信I/F18、カメラ1および照度センサ5は、バス19を介して接続されている。ただし、
図2に示した電子機器10の構成はあくまで一例であり、適宜変更可能である。
【0030】
カメラ1は、透過部8aを通して対象(例えば、電子機器10のユーザ)を撮影する。対象を撮影する機能を有すれば、カメラ1の構成は特に限定されない。
【0031】
白色ライト2は、白色光を発する。これにより、白色ライト2は、透過部8aを通して、カメラ1によって撮影される対象を照らす。透過部8aのうち厚み方向Zから見て白色ライト2と重なる部分には、いわゆる拡散インクが設けられてもよい。拡散インクは、白色ライト2から発せられた光の眩しさを抑制する等の役割を有する。白色ライト2は、例えばライト制御部13から出力される電気信号(電圧)に応じて、白色光を発する。
【0032】
バイオレットライト3は、バイオレット光を発する。なお、バイオレット光は、波長360~400nmの光として定義される。バイオレット光には、近視の進行を抑制する効果があることが知られている。白色ライト2の場合と同様に、透過部8aのうち厚み方向Zから見てバイオレットライト3と重なる部分に拡散インクが設けられていてもよい。バイオレットライト3は、例えばライト制御部13から出力される電気信号(電圧)に応じて、バイオレット光を発する。
【0033】
図3A~
図3Dに示すように、本実施形態に係るカメラ1、白色ライト2、バイオレットライト3、シャッター4および照度センサ5は、基板6上に実装されている。本実施形態に係る基板6は、左右方向Xおよび上下方向Yに延在する板状の形状を有する。基板6は、多層基板(ビルドアップ基板)であってもよいし、単層基板であってもよい。なお、基板6の構成は特に限定されず、公知の構成から適宜選択される。
【0034】
本実施形態に係るシャッター4は、
図3Aに示すように、可動部4aおよび駆動部4bを有する。本実施形態に係る可動部4aは、左右方向Xおよび上下方向Yに延びる一体の板状部材である。本実施形態に係る可動部4aは、左右方向Xに可動する。より具体的に、可動部4aは、基板6に対して左右方向Xに相対移動可能である。可動部4aは、光を透過しない材料によって形成されている。
【0035】
本実施形態に係るシャッター4は、
図3Aに示す第1状態S1と、
図3Bに示す第2状態S2と、
図3Cに示す第3状態S3と、
図3Dに示す第4状態S4と、の間を切替可能に構成されている。ここで、第1状態S1とは、可動部4aがバイオレットライト3を遮蔽してカメラ1および白色ライト2を遮蔽しない状態である。第2状態S2とは、可動部4aが白色ライト2およびバイオレットライト3を遮蔽してカメラ1を遮蔽しない状態である。第3状態S3とは、可動部4aがカメラ1および白色ライト2を遮蔽してバイオレットライト3を遮蔽しない状態である。第4状態S4とは、可動部4aがカメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3を遮蔽する状態である。第4状態S4において、可動部4aは、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3を同時に遮蔽する。ここで、シャッター4が上記4つの状態(第1状態S1~第4状態S4)を取ることができるのは、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3が可動部4aの動く方向(本実施形態においては左右方向X)においてこの順に並んでいるからである(
図3A~
図3D参照)。
【0036】
以下、第1状態S1における可動部4aの位置を第1の位置と称し、第2状態S2における可動部4aの位置を第2の位置と称し、第3状態S3における可動部4aの位置を第3の位置と称し、第4状態S4における可動部4aの位置を第4の位置と称する場合がある。また、シャッター4は、第1状態S1~第4状態S4のいずれにおいても可動部4aが照度センサ5を遮蔽しないように構成されている。また、可動部4aの角部には、切欠き4dが形成されている。これにより、第1状態S1において可動部4aが白色ライト2を遮蔽すること(
図3A参照)、第2状態S2において可動部4aがカメラ1を遮蔽すること(
図3B参照)、および第3状態S3において可動部4aが照度センサ5を遮蔽すること(
図3C参照)が防止される。
【0037】
なお、本明細書において「可動部4aがカメラ1を遮蔽する」とは、カメラ1とカメラ1の撮影対象(以下、単に「対象」と称する)とが対向する方向(本実施形態においては厚み方向Z)から見て、可動部4aとカメラ1とが重なっていることを意味する。同様に、「可動部4aが白色ライト2を遮蔽する」とは、白色ライト2と対象とが対向する方向(本実施形態においては厚み方向Z)から見て、可動部4aと白色ライト2とが重なっていることを意味する。「可動部4aがバイオレットライト3を遮蔽する」とは、バイオレットライト3と対象とが対向する方向(本実施形態においては厚み方向Z)から見て、可動部4aとバイオレットライト3とが重なっていることを意味する。「可動部4aが照度センサ5を遮蔽する」とは、厚み方向Zから見て、可動部4aと照度センサ5とが重なっていることを意味する。また、本明細書における文言「遮蔽する」は、「覆う」と言い換えることも可能である。
【0038】
本実施形態に係る駆動部4bは、可動部4aに接続されたアーム4cを介して、可動部4aを左右方向Xに動かす。駆動部4bは、例えば、アーム4cを左右方向Xに伸縮させるためのモータ等を有する。駆動部4bは、例えばシャッター制御部14から出力される電気信号(電圧)に応じて、アーム4cを伸縮させ、可動部4aを動かす。つまり、駆動部4bは、可動部4aの位置を、第1の位置~第4の位置の間で切り替える。
【0039】
照度センサ5は、透過部8aを通じて照度センサ5に入射してきた光の照度を取得する。すなわち、照度センサ5は、電子機器10が置かれている環境の明るさを取得する。照度センサ5は、取得した照度を制御部11に出力する。
【0040】
ライト制御部13は、例えば制御部11の指示に基づいて、電気信号(電圧)を生成し、当該電気信号(電圧)を白色ライト2またはバイオレットライト3に出力する。これにより、ライト制御部13は、白色ライト2またはバイオレットライト3を点灯させる。制御部11がライト制御部13に対して出力する指示には、少なくとも、白色ライト2およびバイオレットライト3のいずれを点灯させるかに関する指示が含まれる。
【0041】
シャッター制御部14は、例えば制御部11の指示に基づいて、電気信号(電圧)を生成し、当該電気信号(電圧)をシャッター4(駆動部4b)に出力する。これにより、シャッター制御部14は、駆動部4bを駆動し、可動部4aを第1の位置~第4の位置の間で動かす。制御部11がシャッター制御部14に対して出力する指示には、少なくとも、可動部4aを第1の位置~第4の位置のいずれに動かすかに関する指示が含まれる。
【0042】
記憶装置12は、電子機器10に入力された各種の情報を記憶する。記憶装置12は、ユーザがバイオレットライト3の使用を希望するか否かに関する設定情報を記憶してもよい。記憶装置12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSDD(Solid State Drive)である。入力デバイス16は、ユーザが電子機器10に情報を入力する際のインターフェースとして機能する。入力デバイス16は、例えば、キーボードやクリックパッド等を含む。出力デバイス17は、電子機器10が出力した情報をユーザが参照する際のインターフェースとして機能する。出力デバイス17は、例えば、ディスプレイ7等を含む。
【0043】
制御部11は、電子機器10が有する各部(例えば、カメラ1、白色ライト2、バイオレットライト3およびシャッター4)の機能を統括して制御する。制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。本実施形態に係る制御部11は、カメラ1の使用の有無および照度センサ5の出力に応じて、白色ライト2およびバイオレットライト3の点灯の有無を切り替え、シャッター4を第1状態S1~第4状態S4の間で切り替える。
【0044】
具体的に、本実施形態に係る制御部11は、
図4に示すように、カメラ1が使用され(カメラ1がONであり)かつ電子機器10が暗い屋内で使用される場合には、バイオレットライト3を消灯させ(バイオレットライト3をOFFにし)、白色ライト2を点灯させる(白色ライト2をONにする)。このとき、制御部11は、シャッター4を第1状態S1に切り替える。これにより、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3のうちバイオレットライト3のみが可動部4aによって遮蔽される。したがって、シャッター4がカメラ1の撮影を妨げたり白色ライト2が対象を照らすのを妨げたりするのを防止しつつ、バイオレットライト3を遮蔽して電子機器10の意匠性を高めることができる。
【0045】
また、制御部11は、カメラ1が使用され(カメラ1がONであり)かつ電子機器10が明るい屋外で使用される場合には、バイオレットライト3を消灯させ(バイオレットライト3をOFFにし)、白色ライト2を消灯させる(白色ライト2をOFFにする)。このとき、制御部11は、シャッター4を第2状態S2に切り替える。これにより、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3のうち白色ライト2およびバイオレットライト3が可動部4aによって遮蔽される。したがって、シャッター4がカメラ1の撮影を妨げるのを防止しつつ、白色ライト2およびバイオレットライト3を遮蔽して電子機器10の意匠性を高めることができる。
【0046】
電子機器10が置かれている環境が暗いか明るいかの判断には、照度センサ5の出力が用いられる。すなわち、本実施形態に係る制御部11は、照度センサ5が出力する照度の値が第1の所定値以下である場合に、白色ライト2の点灯を許容し、第1の所定値よりも大きい場合に、白色ライト2の点灯を禁止する。第1の所定値は、室内灯の明るさに合わせて適宜変更可能であるが、例えば100lxに設定される。この構成により、カメラ1による撮影を行うにあたってユーザを白色ライト2によって照らす必要がない場合、すなわち、ユーザが室内灯によって照らされている場合において、白色ライト2の点灯が禁止される。これにより、白色ライト2の無駄な点灯が抑制され、電子機器10の消費電力を抑制することができる。
【0047】
また、制御部11は、カメラ1が使用されず(カメラ1がOFFであり)かつ電子機器10が屋内で使用される場合には、バイオレットライト3を点灯させ(バイオレットライト3をONにし)、白色ライト2を消灯させる(白色ライト2をOFFにする)。このとき、制御部11は、シャッター4を第3状態S3に切り替える。これにより、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3のうちカメラ1および白色ライト2が可動部4aによって遮蔽される。したがって、バイオレットライト3が対象にバイオレット光を照射するのをシャッター4が妨げることを防止しつつ、白色ライト2を遮蔽して電子機器10の意匠性を高めることができる。また、カメラ1がシャッター4によって遮蔽されることでユーザの心理負担を軽減する等の効果が得られる。
【0048】
また、本実施形態に係る制御部11は、カメラ1が使用されず(カメラ1がOFFであり)、電子機器10が屋外で使用される場合には、バイオレットライト3を消灯させ(バイオレットライト3をOFFにし)、白色ライト2を消灯させる(白色ライト2をOFFにする)。このとき、制御部11は、シャッター4を第4状態S4に切り替える。これにより、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3の全てが可動部4aによって遮蔽される。これにより、電子機器10の意匠性を高めるとともに、ユーザの心理負担を軽減することができる。
【0049】
電子機器10が屋内で使用されているか屋外で使用されているかの判断には、照度センサ5の出力が用いられる。すなわち、本実施形態に係る制御部11は、照度センサ5が出力する照度の値が第2の所定値以下である場合に、バイオレットライト3の点灯を許容し、第2の所定値よりも大きい場合に、バイオレットライト3の点灯を禁止する。第2の所定値は、太陽光の明るさに合わせて適宜変更可能であるが、例えば1000lxに設定される。この構成により、ユーザに対してバイオレットライト3によってバイオレット光を照射する必要がない場合、すなわち、ユーザが太陽光によって照らされている場合において、バイオレットライト3の点灯が抑制される。これにより、バイオレットライト3の無駄な点灯が抑制され、電子機器10の消費電力を抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態に係る制御部11は、
図4に示す制御を行うことにより、カメラ1が使用される場合においてバイオレットライト3の点灯を禁止している。バイオレットライト3が使用されている状況下でカメラ1による撮影を行った場合、カメラ1によって撮影された画像は全体的に青みがかかってしまう。カメラ1の使用時においてバイオレットライト3の点灯を禁止することにより、このような問題を回避し、対象の画面映りをよくすることができる。
【0051】
また、本実施形態に係る制御部11は、
図4に示す制御を行うことにより、白色ライト2とバイオレットライト3とが同時に点灯することを禁止している。白色ライト2とバイオレットライト3とが同時に点灯した場合、これらのライト2、3周辺における発熱が大きくなってしまう場合がある。ライト2、3の同時点灯を禁止することにより、このような問題を回避することができる。
【0052】
<電子機器の制御方法>
次に、
図4に示す制御を実現するために本実施形態に係る電子機器10で行われる処理の一例について説明する。
図5は、本実施形態に係る電子機器10で行われる処理の一例を示すフローチャートである。ただし、
図4に示す制御を実現可能であれば、電子機器10で行われる処理は以下の例に限られず、適宜変更可能である。
【0053】
(ステップS11)まず、制御部11は、カメラ1の使用の有無を判断する。制御部11が、カメラ1が使用されていると判断した場合(ステップS11;YES)には、ステップS12の処理が行われ、カメラ1は使用されていないと判断した場合(ステップS11;NO)には、ステップS13の処理が行われる。
【0054】
(ステップS12)制御部11は、照度センサ5によって出力された照度の値が第1の所定値(
図5の例においては100lx)より大きいか否かを判断する。
【0055】
照度の値が第1の所定値よりも大きいと判断した場合(ステップS12;YES)、制御部11は、白色ライト2およびバイオレットライト3の点灯を禁止し、シャッター4を第2状態S2に切り替える。より具体的に、制御部11は、ライト制御部13に対して白色ライト2およびバイオレットライト3を点灯させない旨の指示を出力し、シャッター制御部14に対して可動部4aを第2の位置に動かす旨の指示を出力する。
【0056】
照度の値が第1の所定値以下であると判断した場合(ステップS12;NO)、制御部11は、バイオレットライト3の点灯を禁止し、白色ライト2を点灯させ、シャッター4を第1状態S1に切り替える。より具体的に、制御部11は、ライト制御部13に対して白色ライト2を点灯させてバイオレットライト3を点灯させない旨の指示を出力し、シャッター制御部14に対して可動部4aを第1の位置に動かす旨の指示を出力する。
【0057】
(ステップS13)制御部11は、ユーザがバイオレットライト3の使用を希望しているか否かを判断する。当該判断にあたっては、例えば、制御部11が、記憶装置12から前述した設定情報(ユーザがバイオレットライト3の使用を希望するか否かに関する設定情報)を読み出す。当該設定情報は、例えば、ユーザによってあらかじめ入力されていてもよいし、制御部11が当該判断を行う際にディスプレイ7等の出力デバイス17を通じてユーザに入力を求めてもよい。
【0058】
制御部11が、ユーザがバイオレットライト3の使用を希望していると判断した場合(ステップS13;YES)には、ステップS14の処理が行われる。
【0059】
ユーザがバイオレットライト3の使用を希望していないと判断した場合(ステップS13;NO)、制御部11は、白色ライト2およびバイオレットライト3の点灯を禁止し、シャッター4を第4状態S4に切り替える。より具体的に、制御部11は、ライト制御部13に対して白色ライト2およびバイオレットライト3を点灯させない旨の指示を出力し、シャッター制御部14に対して可動部4aを第4の位置に動かす旨の指示を出力する。
【0060】
(ステップS14)制御部11は、照度センサ5によって出力された照度の値が第2の所定値(
図5の例においては1000lx)より大きいか否かを判断する。
【0061】
照度の値が第2の所定値よりも大きいと判断した場合(ステップS14;YES)、制御部11は、白色ライト2およびバイオレットライト3の点灯を禁止し、シャッター4を第4状態S4に切り替える。より具体的に、制御部11は、ライト制御部13に対して白色ライト2およびバイオレットライト3を点灯させない旨の指示を出力し、シャッター制御部14に対して可動部4aを第4の位置に動かす旨の指示を出力する。
【0062】
照度の値が第2の所定値以下であると判断した場合(ステップS14;NO)、制御部11は、白色ライト2の点灯を禁止し、バイオレットライト3を点灯させ、シャッター4を第3状態S3に切り替える。より具体的に、制御部11は、ライト制御部13に対してバイオレットライト3を点灯させて白色ライト2を点灯させない旨の指示を出力し、シャッター制御部14に対して可動部4aを第3の位置に動かす旨の指示を出力する。
【0063】
なお、以上説明した実施形態においてシャッター4の状態の切り替えは制御部11によって自動で行われていたが、当該切り替えは自動で行われなくてもよい。つまり、ユーザが手動で可動部4aを第1の位置~第4の位置の間で動かし、シャッター4を第1状態S1~第4状態S4の間で切り替えてもよい。
【0064】
以上説明したように、本実施形態に係る電子機器10は、カメラ1と、カメラ1によって撮影される対象を照らす白色ライト2(ライト)と、バイオレットライト3と、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3を同時に遮蔽可能な可動部4aを有するシャッター4と、を備え、シャッター4は、可動部4aがバイオレットライト3を遮蔽してカメラ1および白色ライト2を遮蔽しない第1状態S1と、可動部4aが白色ライト2およびバイオレットライト3を遮蔽してカメラ1を遮蔽しない第2状態S2と、可動部4aがカメラ1および白色ライト2を遮蔽してバイオレットライト3を遮蔽しない第3状態S3と、可動部4aがカメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3を遮蔽する第4状態S4と、の間を切替可能に構成されている。また、本実施形態に係る電子機器10においては、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3が、可動部4aが動く方向においてこの順に並んでいる。
【0065】
この構成によれば、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3の各々について別個にシャッターを設ける場合と比較して、電子機器10の部品点数を抑制し、シャッター4の操作をより容易にすることができる。また、カメラ1およびライト2、3の使用状況に応じてシャッター4の状態を切り替えることで、カメラ1およびライト2、3の遮蔽状態を適切に切り替えることができる。より具体的には、シャッター4がカメラ1およびライト2、3の機能を妨害することを抑制しつつ、電子機器10の意匠性を高めたりユーザの心理負担を低減したりすることができる。
【0066】
また、本実施形態に係る電子機器10は、照度センサ5と、カメラ1の使用の有無および照度センサ5の出力に応じて、シャッター4を、第1状態S1と、第2状態S2と、第3状態S3と、第4状態S4と、の間で切り替える制御部11をさらに備える。この構成によれば、カメラ1およびライト2、3の遮蔽状態を制御部11によって自動で切り替えることができる。
【0067】
また、制御部11は、カメラ1が使用される場合にバイオレットライト3の点灯を禁止する。この構成により、カメラ1によって撮影された画像が全体的に青みがかってしまうという問題を回避し、カメラ1によって撮影される対象の画面映りをよくすることができる。
【0068】
また、制御部11は、照度センサ5が出力する照度の値が第1の所定値よりも大きい場合に、白色ライト2の点灯を禁止する。この構成により、白色ライト2の無駄な点灯が抑制され、電子機器10の消費電力を抑制することができる。
【0069】
また、制御部11は、照度センサ5が出力する照度の値が第2の所定値よりも大きい場合に、バイオレットライト3の点灯を禁止する。この構成により、バイオレットライト3の無駄な点灯が抑制され、電子機器10の消費電力を抑制することができる。
【0070】
また、制御部11は、白色ライト2とバイオレットライト3とが同時に点灯することを禁止する。この構成により、ライト2、3の周辺における発熱が大きくなってしまうという問題を回避することができる。
【0071】
また、本実施形態に係る電子機器の制御方法は、上記の電子機器10において、カメラ1の使用の有無および照度センサ5の出力に応じて、シャッター4を、第1状態S1と、第2状態S2と、第3状態S3と、第4状態S4と、の間で切り替える。
【0072】
この構成により、カメラ1およびライト2、3の遮蔽状態を適切に切り替えることができる。より具体的には、シャッター4がカメラ1およびライト2、3の機能を害することを抑制しつつ、電子機器10の意匠性を高めたりユーザの心理負担を低減したりすることができる。
【0073】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0074】
例えば、前記実施形態では、可動部4aは左右方向Xに可動していたが、可動部4aが可動する方向は適宜変更可能である。また、可動部4aは曲線状に可動してもよい。この場合、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3は曲線状に並んでいてもよい。
【0075】
また、前記実施形態において電子機器10は白色ライト2を有していたが、白色ライト2に代えて(または加えて)白色以外の色の光を発光するライトが設けられてもよい。
【0076】
また、前記実施形態においては、白色ライト2およびバイオレットライト3のいずれを点灯させるか照度センサ5の出力に基づき判断を行っていたのは制御部11であったが、当該判断はライト制御部13が行ってもよい。同様に、可動部4aを第1の位置~第4の位置のいずれに動かすかに係る判断はシャッター制御部14が行ってもよい。また、上述した制御を実行可能であれば、これらの判断を行う主体は特に限定されず、制御部11、ライト制御部13およびシャッター制御部14以外の判断主体が当該判断を行ってもよい。
【0077】
また、前記実施形態における透過部8aは、厚み方向Zから見て、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3の全てと重なる透明な板状部材であったが、透過部8aの構成はこれに限られない。例えば、透過部8aは、3つの透明部材を有し、各透明部材がカメラ1およびライト2、3に対して別個に設けられた構成を有していてもよい。あるいは、透過部8aは、ベゼル8に形成された孔であってもよい。つまり、カメラ1が対象を撮影可能であり、ライト2、3が対象に光を照射可能であれば、透過部8aの構成は適宜変更可能である。
【0078】
また、
図3A~
図3Dに示す例においてカメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3は紙面右側から紙面左側に向けてこの順に並んでいたが、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3は紙面左側から紙面右側に向けてこの順に並んでいてもよい。また、シャッター4を第1状態S1~第4状態S4の間で切替可能であれば、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3は一直線上に並んでいなくてもよい。より具体的には、カメラ1、白色ライト2およびバイオレットライト3の位置が、可動部4aが動く方向に交差する方向(
図3A~
図3Dに示す例においては上下方向Y)において互いにずれていてもよい。
【0079】
また、カメラ1やライト2、3等が設けられる場所はベゼル8に限られず、適宜変更可能である。
【0080】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【0081】
なお、上述した制御部11は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、制御部11の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した制御部11における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS及び周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0082】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0083】
10…電子機器 1…カメラ 2…白色ライト(ライト) 3…バイオレットライト 4…シャッター 4a…可動部 5…照度センサ 11…制御部