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特開2024-6131音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラム
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  • 特開-音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラム 図1
  • 特開-音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラム 図2
  • 特開-音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラム 図3
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  • 特開-音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラム 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006131
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106740
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】515324349
【氏名又は名称】前田 充宏
(72)【発明者】
【氏名】矢沢 稔
(72)【発明者】
【氏名】星野 航
(72)【発明者】
【氏名】前田 充宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】正当なユーザに対して音楽を配信することができるようにする。
【解決手段】音楽配信システムであって、音楽データを記憶する記憶部と、ユーザからのリクエストに応じて、ユーザが音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、音楽データをストリーミング配信する音楽配信部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽データを記憶する記憶部と、
ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信する音楽配信部と、
を備えることを特徴とする音楽配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の音楽配信システムであって、
前記ノンファンジブルトークンを発行する権利を販売する販売部と、
前記ノンファンジブルトークンを発行したか否かを記憶する状態記憶部と、
前記権利を購入した前記ユーザからのリクエストに応じて、前記状態記憶部を参照して前記ノンファンジブルトークンを発行したか否かを判定し、発行していない前記ノンファンジブルトークンを発行する発行部と、
を特徴とする音楽配信システム。
【請求項3】
請求項2に記載の音楽配信システムであって、
前記ユーザを認証する認証部を備え、
前記音楽配信部は、認証に成功した前記ユーザからの前記音楽データを特定する情報を含むリクエストに応じて、前記認証に成功したユーザに対して、前記リクエストにより特定される前記音楽データをストリーミング配信すること、
を特徴とする音楽配信システム。
【請求項4】
音楽データを記憶するステップと、
ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする音楽配信方法。
【請求項5】
音楽データを記憶するステップと、
ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音楽配信システム、音楽配信方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オーディオをストリーミングにより配信することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2022-523539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
正当なユーザに対して配信を行いたいニーズがある。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、正当なユーザに対して音楽を配信することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、音楽配信システムであって、音楽データを記憶する記憶部と、ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信する音楽配信部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、正当なユーザに対して音楽を配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る配信システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】本実施形態の配信システムにおける楽曲の販売処理を説明する図である。
図5】本実施形態の配信システムにおける楽曲の配信処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<システムの概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る配信システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の配信システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1と通信ネットワーク5を介して通信可能に接続される。通信ネットワーク5は、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0011】
管理サーバ2は、ブロックチェーンネットワーク3とも通信可能に接続される。ブロックチェーンネットワーク3は、複数のノード(コンピュータ)により構成され、台帳データを分散して管理することができる。分散台帳は、いわゆるブロックチェーンの仕組みにより改ざん困難に管理される。なお、ブロックチェーンによる分散台帳管理の仕組みについては一般的なものを採用するものとしてここでは詳細な説明を省略する。ブロックチェーンネットワーク3は、例えば、イーサリアムなどにより構築することができる。
【0012】
イーサリアムなどのブロックチェーンネットワークによって発行可能なトークン(イーサリアムトークン)としては、ファンジブルトークンと、ノンファンジブルトークン(非代替性トークン;Non-Fungible Token:NFT)とがある。NFTは、ファンジブルトークンとは異なり、代替性を有さないトークンである。NFTは、他のNFTと区別される独自の価値を有することができる。このため、NFTは、他のNFTとの区別を可能にするための固有の識別子(NFT-ID)を有する。NFTは、例えば、ERC(Ethereum Request for Comments)721規格に従って発行されたトークンである。ERC721規格に準拠したNFTは、NFT-721トークンとも呼ばれる。本実施形態では、一例として、NFTは、NFT-721トークンであることを想定する。NFTは、ファンジブルトークンと同様に、ブロックチェーンネットワーク3上において取引可能である。NFTの取引履歴は、ブロックチェーンネットワーク3において記録される。ブロックチェーンネットワーク3の分散台帳では、NFTの所有者(オーナー)及び所有履歴も記録される。
【0013】
本実施形態の配信システムは、音楽を視聴する権利をNFTにより発行するものである。ユーザは、音楽に紐付くNFTを購入し、NFTを所持していることを証明することで、NFTに紐付く音楽を視聴することができる。また、本実施形態では、いわゆるサブスクリプションサービスにより音楽を視聴することが可能であるものとし、サブスクリプションサービスに参加しているユーザは音楽を視聴することができる一方で、サブスクリプションサービスに参加していないユーザは音楽を視聴することができないが、視聴権に係るNFTの所有者は音楽を視聴することができる。
【0014】
ユーザ端末1は、ユーザが使用する例えばスマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどのコンピュータである。
【0015】
管理サーバ2は、各種の管理を行うコンピュータであり、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0016】
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク5に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0017】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、販売部211と、発行部212と、認証部213と、配信部214と、楽曲記憶部231と、状態記憶部232と、配信ユーザ記憶部233と、を備える。
【0018】
楽曲記憶部231は、楽曲を再生する再生するためのオーディオデータ(音楽データ)を記憶する。音楽データは、例えば、PCM、WAV、AIFF、MP3、AACなどの任意の形式のデータとすることができる。音楽データは、ファイルシステムにファイルとして記憶されていてもよいし、オブジェクトデータベースやリレーショナルデータベースにレコードとして記憶されていてもよい。楽曲記憶部231は、楽曲を特定する楽曲IDに対応付けて音楽データを記憶することができる。
【0019】
状態記憶部232は、NFTを発行したか否かを管理する。本実施形態では、NFTの発行前に、NFTを発行する権利を販売することができる。状態記憶部232は、NFTを発行する権利を有するユーザを示すユーザIDと、当該NFTに紐付く楽曲を特定する楽曲IDと、NFTを発行したか否かを示すNFT化フラグとを対応付けて記憶することができる。
【0020】
配信ユーザ記憶部233は、楽曲の配信を受けることが可能なユーザを管理する。配信ユーザ記憶部233は、サブスクリプションサービスに参加しているユーザを管理する。配信ユーザ記憶部233は、例えば、サブスクプリションに参加しているユーザを示すユーザIDを記憶することができる。配信ユーザ記憶部233は、例えば、サブスクリプションサービスの金額(月額)などをユーザIDに対応付けて記憶するようにしてもよい。
【0021】
販売部211は、音楽データに紐付くNFTを発行する権利を販売する。販売部211は、周知の手法により販売を行うことができる。販売部211は、販売した権利に係る楽曲を示す楽曲IDと、権利の販売先となるユーザを示すユーザIDとを取得し、取得したユーザID及び楽曲IDと、「偽」のNFT化フラグとを対応付けて状態記憶部232に登録することができる。
【0022】
発行部212は、音楽データに紐付くNFTを発行する。発行部212は、ユーザ端末1から楽曲IDを指定したリクエストを受信し、ユーザ端末1のユーザを示すユーザIDとリクエストに指定された楽曲IDに対応するNFT化フラグが偽である場合に、楽曲IDをメタデータに設定したNFTをブロックチェーンネットワーク3において発行(ミント)する。これにより、発行部212は、発行していないNFTをミントすることができる。NFTのミントは、例えば、ブロックチェーンネットワーク3に配備されているスマートコントラクトを呼び出すことにより行われ得る。発行部212は、NFTを発行した楽曲ID及びユーザIDに対応するNFT化フラグを「真」に更新する。
【0023】
認証部213は、ユーザを認証する。認証部213は、NFTの所有者がユーザ端末1のユーザであることを認証することができる。認証部213は、NFTの所有者がユーザであり、リクエストに設定されている楽曲IDに対応付けられている(メタデータにユーザを示すユーザIDと楽曲IDとが設定されている)か否かにより認証を行うことができる。認証部213は、ブロックチェーンの仕組みによりNFTの所有者を認証することができる。
【0024】
また、認証部213は、例えば、ユーザIDが配信ユーザ記憶部233に登録されているか否かにより、サブスクリプションサービスに参加していることを認証することもできる。サブスクリプションサービスに参加していることの認証は、その他にも周知の手法を用いて行うようにすることもできる。
【0025】
配信部214は、ユーザに音楽データを配信する。配信部214は、認証部213による認証に成功した場合に、リクエストされた楽曲IDに対応する音楽データを配信する。配信部214は、例えば、ストリーミングにより音楽データを配信することができる。
【0026】
これにより、配信部214は、サブスクリプションサービスに参加しているユーザに対して楽曲の音楽データを配信するとともに、サブスクリプションサービスに参加しているかどうかを問わず、NFTによりユーザが楽曲の視聴権を有していることが証明された場合にも、楽曲の音楽データを配信するようにすることができる。
【0027】
<動作>
図4は、本実施形態の配信システムにおける楽曲の販売処理を説明する図である。
【0028】
管理サーバ2は、ユーザに楽曲を販売し(S301)、販売した楽曲を示す楽曲IDと、ユーザを示すユーザIDと、「偽」のNFT化フラグとを対応付けて状態記憶部232に登録する(S302)。
【0029】
管理サーバ2は、ユーザからミントする楽曲のリクエストを受信すると(S303)、ユーザを示すユーザIDと、リクエストされた楽曲を示す楽曲IDとに対応するNFT化フラグが存在し、NFT化フラグが「偽」である場合に(S304:NO)、楽曲IDをメタデータに設定したNFTをミントして、ユーザのウォレットに送信する(S305)。
【0030】
図5は、本実施形態の配信システムにおける楽曲の配信処理を説明する図である。
【0031】
管理サーバ2は、ユーザから楽曲のリクエストを受け付けると(S321)、当該ユーザがサブスクリプションを購読している場合には(S322:YES)、ユーザ端末1に対して、指定された楽曲IDに対応する音楽データを配信する(S323)。
【0032】
ユーザがサブスクリプションを購読していない場合(S322:NO)、管理サーバ2は、ユーザが所有するNFTが存在し(S324:YES)、かつ、当該NFTにリクエストに係る楽曲IDが設定されている場合に(S325:YES)、ステップS323に進み、音楽データを配信することができる。
【0033】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0034】
例えば、本実施形態では、楽曲(音楽データ)を販売及び配信するものとしたが、これに限らず、ビデオ(映像)データを対象としてもよい。
【0035】
<開示事項>
なお、本開示には、以下のような構成も含まれる。
[項目1]
音楽データを記憶する記憶部と、
ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信する音楽配信部と、
を備えることを特徴とする音楽配信システム。
[項目2]
項目1に記載の音楽配信システムであって、
前記ノンファンジブルトークンを発行する権利を販売する販売部と、
前記ノンファンジブルトークンを発行したか否かを記憶する状態記憶部と、
前記権利を購入した前記ユーザからのリクエストに応じて、前記状態記憶部を参照して前記ノンファンジブルトークンを発行したか否かを判定し、発行していない前記ノンファンジブルトークンを発行する発行部と、
を特徴とする音楽配信システム。
[項目3]
項目2に記載の音楽配信システムであって、
前記ユーザを認証する認証部を備え、
前記音楽配信部は、認証に成功した前記ユーザからの前記音楽データを特定する情報を含むリクエストに応じて、前記認証に成功したユーザに対して、前記リクエストにより特定される前記音楽データをストリーミング配信すること、
を特徴とする音楽配信システム。
[項目4]
音楽データを記憶するステップと、
ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする音楽配信方法。
[項目5]
音楽データを記憶するステップと、
ユーザからのリクエストに応じて、前記ユーザが前記音楽データに対応するノンファンジブルトークンの所有者である場合に、前記音楽データをストリーミング配信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0036】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
3 ブロックチェーンネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5