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▶ 三協立山株式会社の特許一覧

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  • 特開-門扉 図1
  • 特開-門扉 図2
  • 特開-門扉 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006135
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】門扉
(51)【国際特許分類】
   E05F 5/02 20060101AFI20240110BHJP
   E06B 11/02 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
E05F5/02 F
E06B11/02 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106747
(22)【出願日】2022-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136331
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 陽一
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 勝也
(72)【発明者】
【氏名】柏 貴夫
【テーマコード(参考)】
2E038
【Fターム(参考)】
2E038BA04
2E038CA25
(57)【要約】
【課題】 設置の自由度を高めることのできる門扉の提供。
【解決手段】 門柱1と、門柱1に蝶番3,3にて取付けた開き戸2と、ストッパー4を備え、ストッパー4は、門柱1の開き戸2の戸尻面2bと対向する面に設けてあり、開き戸2を閉じると開き戸2の戸尻面2bがストッパー4に当接して開き戸2が所定の位置に停止する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
門柱と、門柱に蝶番にて取付けた開き戸と、ストッパーを備え、ストッパーは、門柱の開き戸の戸尻面と対向する面に設けてあり、開き戸を閉じると開き戸の戸尻面がストッパーに当接して開き戸が所定の位置に停止することを特徴とする門扉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開き戸を備える門扉に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、開き戸を備える門扉においては、開き戸の戸先面に対向して戸当り門柱を設置し、開き戸を閉めたときに開き戸の戸先部に設けたストッパーが戸当り門柱に当接することで、開き戸が所定の位置に停止するようにしている。かかる門扉においては、設置の自由度を高めたいという課題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、設置の自由度を高めることのできる門扉の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による門扉は、門柱と、門柱に蝶番にて取付けた開き戸と、ストッパーを備え、ストッパーは、門柱の開き戸の戸尻面と対向する面に設けてあり、開き戸を閉じると開き戸の戸尻面がストッパーに当接して開き戸が所定の位置に停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明による門扉は、門柱と、門柱に蝶番にて取付けた開き戸と、ストッパーを備え、ストッパーは、門柱の開き戸の戸尻面と対向する面に設けてあり、開き戸を閉じると開き戸の戸尻面がストッパーに当接して開き戸が所定の位置に停止するため、戸当り門柱が無くても開き戸を所定の位置で停止させられるので、例えば跳ね上げ門扉の横に並べて設置したりすることも可能となり、設置の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図3に示す門扉の開き戸側を拡大して示す平面図であって、開き戸を開けた状態を示す。
図2】本発明に係る門扉の一実施形態を示す道路側から見た正面図である。
図3】同門扉の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1~3は、本発明に係る門扉の一実施形態を示している。本門扉は、道路と敷地の境界部に設置される図示しない塀等の開口部に設置されるものであり、図2,3に示すように、跳ね上げ門扉5と、跳ね上げ門扉5の道路側から見て右側の側方に並べて設けた開き戸2とを備えている。本門扉は、車が出入りする際には跳ね上げ門扉5を開け、人が出入りする際には開き戸2を開けることで跳ね上げ門扉5を開けずに出入りできるようにしたものである。
【0008】
跳ね上げ門扉5は、従前の電動式の跳ね上げ門扉を用いており、図3に示すように、敷地側に設置した一対の支柱6,6と、支柱6,6に取付けられた一対の支持アーム7,7と、一対の支持アーム7,7に支持された扉体8とを備え、一対の支持アーム7,7がモーターの力で上向きに回動することで、扉体8が敷地側に跳ね上げられて開くようになっている。
【0009】
開き戸2は、図2,3に示すように、地面Gから立設した門柱1に上下2個の蝶番3,3にて取付けられており、蝶番3,3の軸9を支点に敷地側に回動して開くようになっている。開き戸2は、アルミ形材で形成したものであり、図2に示すように、戸先框10と吊元框11の上端部と下端部を横桟12,12でそれぞれ連結し、上下の横桟12,12間に格子材(図示省略)を取付けて構成されている。
戸先框10には、図3に示すように、道路側と敷地側の見付面にハンドル13が取付けられており、戸先框10の内部にはハンドル13の操作に連動して上下動する落とし棒14が設置してあり、開き戸2を閉じてからハンドル13の操作にて落とし棒14を下降させ、落とし棒14の下端部を地面Gに設けた受け穴(図示省略)に落とし込むことで、開き戸2を閉鎖位置で固定することができる。
開き戸2は、図3に示すように、閉鎖時には跳ね上げ門扉5の扉体8と面一になり、開き戸2の戸先面2aと扉体8の側端面8aとの間には、50mm程度の隙間15が設けてある。このように開き戸2と跳ね上げ門扉5の扉体8との間に比較的広い隙間15を設けることで、跳ね上げ門扉5を閉じる際に強風などにより扉体8が横に揺れても、扉体8が開き戸2と衝突することがないようにしている。
【0010】
図2,3に示すように、門柱1の開き戸2の戸尻面2bと対向する側面には、上側の蝶番3から少し下に下がった位置と、下側の蝶番3から少し上に上がった位置の2箇所に、ストッパー4が設けてある。ストッパー4は、開き戸2側の直径が門柱1側の直径よりも小さい円錐台形状となっており、中心に挿通した1本のねじ16で門柱1の側面に取付けてあり、ねじ16の頭が露出しないようにストッパー4には座ぐり穴17が形成してある。また、開き戸2側のコーナー部は、図1に示すように、R状に面取りしてある。
ストッパー4は、門柱1の側面からの突出高さが、開き戸2を閉じた状態(図3参照)における開き戸2の戸尻面2bと門柱1との隙間の大きさに合わせた寸法になっており、開き戸2を閉じると開き戸2の戸尻面2bがストッパー4の開き戸2側の面に当接する。ストッパー4は、開き戸2を閉じたときに開き戸2に傷が付いたり、衝突音が発生したりすることがないように、例えば硬質のゴムや樹脂で形成してある。
またストッパー4は、図1に示すように、開き戸2を全開にしたとき(180°開いたとき)に、蝶番3の開口部の内周側端3aよりも外周側に収まっている。そのため、ストッパー4によって最大開口幅Wが狭められることがない。
【0011】
図1に示すように開き戸2が開いた状態から、ハンドル13を持って開き戸2を閉めると、開き戸2の戸尻面2bがストッパー4に当接することで、開き戸2が図1中に仮想線で示す閉鎖位置(平面視で開き角度が0°で跳ね上げ門扉5の扉体8と面一になる位置)で停止する。その後、ハンドル13を操作して落とし棒14を下降させれば、落とし棒14が地面Gに形成された受け穴に落とし込まれ、開き戸2が閉鎖位置で固定される。ストッパー4により開き戸2は所定の閉鎖位置で停止するため、受け穴を探したりしなくてもスムーズに落とし棒14を受け穴に落とし込むことができる。
【0012】
このように本門扉は、門柱1の開き戸2の戸尻面2bと対向する面にストッパー4を設けたことで、戸当り門柱を設けることなく、開き戸2を所定の閉鎖位置で停止させることができる。また、開き戸2の戸先部にストッパーを設け、該ストッパーを跳ね上げ門扉5の扉体8の敷地側の面に当接させることで開き戸2の閉鎖位置を規定する場合には、開き戸2の戸先面2aと跳ね上げ門扉5の扉体8の側端面8a間の隙間15を小さくしなければならず、そうすると跳ね上げ門扉5の扉体8を閉じる際に扉体8が開き戸2と衝突するおそれがあるため、電動式の跳ね上げ門扉5を採用することができないが、本門扉のように門柱1に取付けたストッパー4で開き戸2の閉鎖位置を規定することで、開き戸2の戸先面2aと跳ね上げ門扉5の扉体8の側端面8a間の隙間15を大きくすることができるので、電動式の跳ね上げ門扉5と開き戸2を並設することが可能となる。
【0013】
以上に述べたように本門扉は、門柱1と、門柱1に蝶番3,3にて取付けた開き戸2と、ストッパー4を備え、ストッパー4は、門柱1の開き戸2の戸尻面2bと対向する面に設けてあり、開き戸2を閉じると開き戸2の戸尻面2bがストッパー4に当接して開き戸2が所定の位置に停止するため、戸当り門柱が無くても開き戸2を所定の位置で停止させられるので、例えば跳ね上げ門扉5の横に並べて設置したりすることも可能となり、設置の自由度を高めることができる。
また本門扉は、開き戸2を全開にしたときに、蝶番3の開口部の内周側端3aよりも外周側にストッパー4が収まっていることで、戸当り門柱が不要なことと相まって、最大開口幅Wを大きくすることができる。
【0014】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。ストッパーの具体的な形状、材質は、適宜変更することができる。ストッパーは、門柱の長手方向に1つだけ設けてあったり、3つ以上設けてあってもよい。開き戸の構造や材質、蝶番の構造等は、任意である。本発明の門扉は、跳ね上げ門扉と並設する場合に限らず、塀等の開口部に単体で用いることもできる。
【符号の説明】
【0015】
1 門柱
2 開き戸
3 蝶番
4 ストッパー
図1
図2
図3