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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061374
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】送電装置及び送電方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/90 20160101AFI20240425BHJP
   H02J 50/70 20160101ALI20240425BHJP
   H02J 50/10 20160101ALI20240425BHJP
【FI】
H02J50/90
H02J50/70
H02J50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169284
(22)【出願日】2022-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】前多 裕史
(57)【要約】
【課題】電磁波漏洩の抑制、伝送効率低下の防止を実現しつつ広い送電対応範囲で無線送電を実現する送電装置及び送電方法を提供する。
【解決手段】送電装置は、複数の送電用のコイルを平面上に並設した送電部と、前記送電用のコイルそれぞれに対して、送電対象が前記コイルの上に載ったことを検知する検知部と、前記送電対象の物体が備える受電コイルへの送電を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記送電対象の物体が前記複数の送電用のコイルの内のいずれかのコイルの上に載ったことを前記検知部により検知している間、前記コイルへ送電する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の送電用のコイルを平面上に並設した送電部と、
前記送電用のコイルそれぞれに対して、送電対象が前記コイルの上に載ったことを検知する検知部と、
前記送電対象の物体が備える受電コイルへの送電を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記送電対象の物体が前記複数の送電用のコイルの内のいずれかのコイルの上に載ったことを前記検知部により検知している間、前記コイルへ送電する
送電装置。
【請求項2】
前記検知部は、前記複数の送電用のコイルそれぞれの下方に設けられ、荷重を検知するセンサである
請求項1に記載の送電装置。
【請求項3】
前記検知部と、前記コイルとの間に、前記コイルからの電磁界を前記コイルへ戻す電磁遮蔽材が設けられている
請求項2に記載の送電装置。
【請求項4】
前記制御部は、複数の送電用のコイルに跨って前記送電対象の物体が載ったことを前記検知部により検知している間、前記複数の送電用のコイルへ送電する
請求項1に記載の送電装置。
【請求項5】
平面上に並設された複数の送電用のコイルそれぞれに対して、送電対象が前記コイルの上に載ったことを各々検知し、
前記送電対象の物体が、前記送電対象の物体が前記複数の送電用のコイルの内のいずれかのコイルの上に載ったことを検知している間、前記コイルへ送電する
送電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律型の移動体の駆動バッテリへの無線による送電装置及び送電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線により電力を供給するワイヤレス給電が、実用化されている。ワイヤレス給電は、人手による操作を必要とするプラグイン充電よりも、自律的にホームポジションに戻ることができる移動体に備えられたバッテリへの給電に適している。
【0003】
しかしながら、ワイヤレス給電では、受電側コイルと送電側コイルとの位置がずれると、高い結合係数を維持できなくなり、伝送効率が低下する。自律型の移動体に対する給電時の送電側コイルと受電側コイルとの位置合わせは、人間が運転する自動車や、人間が用いるスマートフォン等の人手によって位置合わせが可能なものよりも、更に困難である。しかも、送電対象が複数存在したとしても同時的に給電できることが望ましい。
【0004】
ワイヤレス給電における位置ズレの問題を解決するために、特許文献1には、複数のコイルを使用したワイヤレス給電が提案されている(特許文献1等)。特許文献1では、電力に変換する電波を送受信するための複数のアンテナを用意しておき、効率よく電波を送受信できるアンテナを用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-115742号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したような位置ズレの問題に対応するために、受電側コイルの面積よりも十分に広い送電対応範囲を有する送電装置を使用することが望ましい。更には、1つの制御手段によって、送電対象が複数存在する場合であっても同時的に給電を可能とするためには、広い送電対応範囲を有することが望ましい。
【0007】
受電側コイルの面積よりも十分に広い送電対応範囲を、1つの大きな送電側コイル(アンテナ)で実現した場合、送電側コイルと受電側コイルとの寸法比が偏る。送電側コイルのサイズが大きくなるほど、漏洩電磁界が問題となりやすい。漏洩電磁界に加えて寸法比が偏ると、結合係数を高く維持することが困難になるため、電力の伝送効率も低下する。
【0008】
十分に広い送電対応範囲を、複数の送電側コイルを並べて実現する場合、対応する箇所の送電コイルのみから出力させるためには、どの送電コイルが対象なのかを決定する処理が必要になる。特許文献1には、複数のアンテナそれぞれで電波の送受信を試し、効率よく電波を送受信できるアンテナを選択しているが、選択に至る処理が複雑である上、逐次複数のアンテナに通電して試すことは、漏洩電磁界の抑制にならない。
【0009】
複数の送電側コイルを並べた構成で、いずれのコイルを通電させるかを決定するために、送電対象の位置を検知するための検知部を各コイルに配置させてもよい。この場合、各検知部は、近傍のコイルからの電磁波によって支障をきたす可能性が高くなるので、複数のコイルと、各々のコイル用の検知部との間で適切な間隔を設けることが望ましい。適切な間隔を設けると、送電対応範囲の中に、充電が不可又は困難な領域が増大する問題が生
じる可能性がある。
【0010】
並べられた複数の送電側コイルそれぞれに無線通信機を設け、送電対象の移動体に搭載されている無線通信機との間で交信を行ない、ペアリングが成功した無線通信機に対応する送電側コイルを選択して送電させることもできる。しかしながら、複数の送電側コイルを近接して並べた状況では、無線通信によって、送電対象が載ったコイルをどのように簡易な構成で選択するか、などの技術的課題もある。
【0011】
本発明は、電磁波漏洩の抑制、伝送効率低下の防止を実現しつつ広い送電対応範囲で無線送電を実現する送電装置及び送電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の一実施形態の送電装置は、複数の送電用のコイルを平面上に並設した送電部と、前記送電用のコイルそれぞれに対して、送電対象が前記コイルの上に載ったことを検知する検知部と、前記送電対象の物体が備える受電コイルへの送電を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記送電対象の物体が前記複数の送電用のコイルの内のいずれかのコイルの上に載ったことを前記検知部により検知している間、前記コイルへ送電する。
【0013】
本開示の一実施形態の送電方法は、平面上に並設された複数の送電用のコイルそれぞれに対して、送電対象が前記コイルの上に載ったことを各々検知し、前記送電対象の物体が、前記送電対象の物体が前記複数の送電用のコイルの内のいずれかのコイルの上に載ったことを検知している間、前記コイルへ送電する。
【0014】
本開示の送電装置及び送電方法では、複数の送電コイルを配置した送電対応範囲のうち、送電対象物を検知する検知部を、コイルからの電磁波の影響を抑制可能に配置した。
【発明の効果】
【0015】
本開示によれば、十分に広い送電対応範囲のうち、送電対象物が乗った場所に対応する送電側コイルのみからの出力を支障なく実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】送電装置の概要図である。
図2】送電装置の略示断面図である。
図3】送電装置の構成を示すブロック図である。
図4】柔軟な収容体を用いた場合の送電装置の概要図である。
図5】送電装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】変形例1における送電装置の概要図である。
図7】変形例2における送電装置の概要図である。
図8】第2実施形態の送電装置による処理手順の一例を示すフローチャートである。
図9】第2実施形態の送電装置の概要図である。
図10】第2実施形態の他の送電装置の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。以下の実施の形態では、本開示の送電装置について説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、送電装置1の概要図であり、図2は、送電装置1の略示断面図であり、図3は、送電装置1の構成を示すブロック図である。図1及び図2、並びに以下の説明では、送
電装置1からの送電対象として、受電コイル及びバッテリを備えたドローンDを例とするが、送電対象はこれに限られない。例えば、送電対象は、スマートフォンのような可搬型のデバイスであってもよい。
【0019】
送電装置1は、送電部10と、検知部11と、電源部12と、制御部13とを収容体14内に含む。収容体14は、平板形状を有している。収容体14は、複数のコイル100を平面上に並べた送電部10を収容している。送電装置1は、複数のコイル100それぞれに対応する複数のセグメントSに区分けされている。複数のセグメントSにはそれぞれ、コイル100の上部に対象物が存在することを検知する検知部11が設けられている。
【0020】
検知部11は、送電部10の下方に設けられており、送電部10のコイル100からの電磁波の影響を軽減してある。図2に示すように、コイル100と検知部11との間には、セグメント毎に、電磁界を送電用のコイル100側へ戻すための磁性体からなるシールド101が設けられていることが好ましい。検知部11における検知に支障がなければシールド101は設けられていなくてもよい。
【0021】
電源部12は、送電部10の下方又は側方に設けられている。電源部12は、セグメント毎、即ち送電部10の複数のコイル100に接続されている。電源部12は、複数のコイル100それぞれに対し、個別に通電可能である。
【0022】
制御部13は、電源部12と、各セグメントSの検知部11とに接続されている。制御部13は、検知部11の検知結果をセグメントS毎に識別可能である。制御部13は、検知部11における検知結果に応じて、電源部12による各セグメントSのコイル100への個別の通電のONとOFFとの切り替えを制御する。
【0023】
収容体14は、セグメントS毎に、上面に送電対象物が載ったことを検知部11で検知できる構成である。収容体14は例えば、図1に示すように、上面が長手方向を分けるように区分けされている。この場合、収容体14の上面に送電対象が載ったことを、その重さの変化によってセグメントS毎に検知できる。収容体14は、他の例では、上面が柔軟な素材で形成されており、送電対象のドローンDが載った箇所のみ、下方に力が働いて検知部11で検知できるように構成されてもよい。図4は、柔軟な収容体14を用いた場合の送電装置1の概要図である。
【0024】
送電装置1の制御部13は、検知部11によって送電対象物が載っていると判断できるセグメントSに対し、電源部12からコイル100への通電をONへ切り替え、送電対象物が載っていないと判断できた場合には通電をOFFへと切り替える。
【0025】
送電装置1の制御部13は、プロセッサ130、メモリ131、入出力回路132を含む。プロセッサ130、メモリ131及び入出力回路132は、1つの基板上に集積されてマイクロコントローラとして構成されてよいし、各々の構成部として実装されてもよい。
【0026】
プロセッサ130は、電源部12から供給される電力により、メモリ131に記憶してあるプログラムP1を読み出して実行して後述の制御処理を実現する。プロセッサ130は、入出力回路132を介して検知部11から出力される信号を入出力可能である。
【0027】
メモリ131は、不揮発性メモリを用いる。メモリ131にはプログラム(プログラムプロダクト)P1が記憶されている。プログラムP1は、送電装置1の製造時にメモリ131に組み込まれている。プログラムP1は、コンピュータ(プロセッサ)により読み取り可能な記録媒体に記録されているものを、プロセッサ130が読み取ってメモリ131
に記憶したものであってもよい。
【0028】
入出力回路132は、検知部11からの信号を受け、電源部12へ制御信号を出力するための回路である。
【0029】
セグメントS毎に設けられた検知部11はそれぞれ、一例では荷重センサである。セグメントSに掛かる荷重を出力する。検知部11は、荷重を検知することに限られない。検知部11は、セグメントSが送電対象の物体で覆われたことを検知する光量センサを用いてもよい。
【0030】
送電装置1における送電制御を、フローチャートを参照して説明する。図5は、送電装置1による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0031】
送電装置1の制御部13は、検知部11からの出力をセグメント毎に参照する(ステップS101)。制御部13は、検知部11からの出力により、いずれかのセグメントSに、送電対象が載ったか否かを判断する(ステップS102)。
【0032】
ステップS102にて、送電対象が載ったと判断された場合(S102:YES)、制御部13は、対象のセグメントSのコイル100への電源部12から通電をONとする(ステップS103)。
【0033】
ステップS102において制御部13は、検知部11からの出力に基づき、セグメントSに掛かる荷重が、あらかじめメモリ131に記憶してある設定情報に含まれる送電対象の重量が加わった荷重の範囲に含まれるか否かを判断する。これにより、対象外の物体が偶然にセグメントS上に載った場合に、これを送電対象として通電をONとすることを防止する。
【0034】
ステップS102にて、送電対象が載っていないと判断された場合(S102:NO)、制御部13は、そのまま処理をステップS104へ進める。
【0035】
制御部13は、検知部11からの出力により、いずれかのセグメントSから、送電対象が離脱したか否かを判断する(ステップS104)。ステップS104にて、送電対象が離れたと判断された場合(S104:YES)、制御部13は、対象のセグメントのコイルへの電源部12から通電をOFFとし(ステップS105)、処理を終了する。
【0036】
ステップS104において制御部13は、検知部11からの出力に基づき、セグメントSに掛かる荷重が、あらかじめメモリ131に記憶してある設定情報に含まれる送電対象なしの範囲に含まれるか否かを判断する。
【0037】
ステップS104にて、送電対象が離れていないと判断された場合(S104:NO
)、制御部13は、そのまま処理を終了する。
【0038】
第1実施形態の送電装置1の構成により、送電用のコイル100と、送電対象の受電用のコイルとの間に、電磁波の影響を受けるセンサを用いず、且つ簡易な構成で、必要な送電用のコイル100のみを通電させることができる。また、図1に示したように、十分に広い送電対応範囲を設けつつ、制御部13がセグメントS毎に送電用のコイル100への通電のONとOFFとを切り替えることができる。このため、漏洩電磁界の問題をクリアしつつ、複数の送電対象が存在しても同時的に給電が可能である。
【0039】
第1実施形態では、制御部13が検知部11からの出力に基づき、プログラムP1に基
づいて対象の送電用のコイル100への通電を制御する構成とした。これに限らず、機械的に、即ち、検知部11からの出力が所定値以上となった場合に通電をONとさせる回路を構成して実現してもよい。
【0040】
(変形例1)
図6は、変形例1における送電装置1の概要図である。変形例1において、収容体14の上面がセグメント毎に切り分けられており、且つ、バネ等の収縮可能な収縮体が送電用のコイルと、検知部11との間に設けられている。変形例1では、図6に示すように、送電対象物がセグメントの上に載ると、セグメント自体が鉛直方向に沈み込む。これにより、送電対象物がセグメント内に収まる可能性が高まる。
【0041】
(変形例2)
図7は、変形例2における送電装置1の概要図である。変形例2において、収容体14の上面には、送電対象がセグメントSを跨がないように、セグメントSとセグメントSとの間に仕切り141が設けられている。仕切り141は、例えば樹脂製であって、セグメントSの境界に沿って立設されている。変形例2では、図7に示すように、仕切り141はテーパ面を有し、送電対象物が仕切り141に載ったとしても、滑ってセグメントS内に収まる可能性が高まる。
【0042】
(第2実施形態)
図1に示したように、第1実施形態の送電装置1では、送電対象が跨がないことを想定して制御した。第2実施形態では、送電対象が複数のセグメントに亘って送電装置1の上に載った場合であっても、適切に通電する送電用のコイル100を選択する。
【0043】
第2実施形態の送電装置1のハードウェア構成は、第1実施形態におけるハードウェア構成と同様である。したがって、第2実施形態の送電装置1の構成のうち、第1実施形態の送電装置1と共通する構成については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。以下、第2実施形態の送電装置1による制御内容についてフローチャートを参照して説明する。
【0044】
図8は、第2実施形態の送電装置1による処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0045】
送電装置1の制御部13は、検知部11からの出力をセグメント毎に参照する(ステップS201)。制御部13は、検知部11からの出力により、送電対象の重量が載った場合の所定の範囲の荷重が掛かるセグメントを特定する(ステップS202)。制御部13は、特定したセグメントSのコイル100への電源部12から通電をONとする(ステップS203)。
【0046】
制御部13は、ステップS202で特定したセグメントS以外で、隣り合う複数のセグメントSであって、送電対象の重量が載った場合の荷重が掛かっているセグメントSを特定する(ステップS204)。ステップS204において制御部13は、隣り合うセグメントSそれぞれに対して掛かる重量を加算し、加算結果が、送電対象の重量が加わった荷重の範囲に含まれるか否かを判断する。加算結果が、送電対象の重量が加わった荷重の範囲に含まれるか否かを判断して特定する。
【0047】
ステップS204において制御部13は、隣り合うセグメントそれぞれに対して掛かる重量の比を、例えば2:8のようにして求めてもよい。
【0048】
制御部13は、ステップS204で特定した複数のセグメントSのコイル100それぞ
れへの電源部12から通電をONとする(ステップS205)。ステップS204において、複数のセグメントSへの重量の比が求められている場合、制御部13は、比に応じて送電用のコイル100からの出力に強弱をつけてもよい。
【0049】
制御部13は、ステップS202及びステップS204で特定したセグメントS以外のセグメントSの送電用のコイル100への通電をOFFとし(ステップS206)、処理を終了する。
【0050】
第2実施形態の送電装置1の構成においても、送電用のコイル100と、送電対象の受電用のコイルとの間に、電磁波の影響を受けるセンサを用いず、且つ簡易な構成で、必要な送電用のコイル100のみを通電させることができる。
【0051】
図9は、第2実施形態の送電装置1の概要図である。第2実施形態では、送電対象が、図9に示すように、複数のセグメントSに跨ぐようにして載ったとしても、必要なコイル100のみをONとして、電磁波漏洩を抑制しつつ給電が可能である。
【0052】
また、第2実施形態に示した処理を実行できる送電装置1の場合、送電部10は、送電用のコイル100をより密に敷き詰めた構成としてもよい。図10は、第2実施形態の送電装置1の他の例の概要図である。図10に示す送電装置1は、セグメントSはハニカム状に区分けされている。図10に示す例においても、セグメントS毎に、送電用のコイル100と、コイル100の上部に対象物が存在することを検知する検知部11とが設けられている。制御部13は、複数のコイル100それぞれに対し、電源部12から個別に通電可能である。これにより、送電対象が、図10に示すように、複数のセグメントSに跨ぐようにして載ったとしても、必要なコイル100のみをONとして、電磁波漏洩を抑制しつつ給電が可能である。
【0053】
上述のように開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0054】
1 送電装置
10 送電部
100 コイル
101 シールド
11 検知部
12 電源部
13 制御部
130 プロセッサ
131 メモリ
132 入出力回路
14 収容体
S セグメント
D ドローン
P1 プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10