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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061431
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】指装着装置
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/08 20060101AFI20240425BHJP
   B05C 21/00 20060101ALN20240425BHJP
【FI】
A41D13/08 107
A41D13/08 102
B05C21/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169371
(22)【出願日】2022-10-21
(71)【出願人】
【識別番号】500489015
【氏名又は名称】建装工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】弁理士法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 皇
(72)【発明者】
【氏名】原 拓也
(72)【発明者】
【氏名】深間 雅治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 栄人
(72)【発明者】
【氏名】金宮 吉洪
【テーマコード(参考)】
3B011
3B211
4F042
【Fターム(参考)】
3B011AA07
3B011AB01
3B011AC21
3B211AA07
3B211AB01
3B211AC21
4F042AA16
4F042AB00
4F042DH02
4F042FA19
4F042FA29
4F042FA45
4F042FA57
(57)【要約】
【課題】建設作業に使用する建設用道具の落下を防止しつつ、作業する箇所がせまい箇所、あるいは障害物が多い箇所であっても容易に塗装作業あるいはけれん作業を行うことができる指装着装置を提供する。
【解決手段】指装着装置は、使用者の指に装着する指装着部と、建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、脱着部は、指装着部に配置するというものである。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の指に装着する指装着部と、
建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、
前記脱着部は、前記指装着部に配置する指装着装置。
【請求項2】
使用者の親指または人差し指、中指のいずれかに装着する指装着部と、
建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、
前記脱着部は、前記指装着部に配置する指装着装置。
【請求項3】
すくなくとも使用者の親指、人差し指、中指に装着する指装着部と、
建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、
前記脱着部は、前記指装着部に配置する指装着装置。
【請求項4】
すくなくとも使用者の親指、人差し指、中指に装着する指装着部と、
建設作業用の建設用道具と、
前記建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、
前記脱着部は、前記指装着部に配置するとともに、
前記建設用道具は、前記脱着部に着脱可能にとりつける指装着装置。
【請求項5】
前記脱着部は、面ファスナーである請求項1から4のいずれかに記載の指装着装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設作業、特にプラント等の塗装作業に使用するための建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けることができる指装着装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
建設作業特においては、種々の作業を行うものであるが建設作業、特にプラント等の塗装作業あるいは、再塗装を行うとともに劣化したシーリング材を交換する作業を行う場合がある。
【0003】
上述の塗装作業においては、劣化した塗膜を除去し下地を整えるためのけれんと呼ばれる素地調整作業をおこない、その後、塗装作業をおこなう。また、壁あるいは外壁タイルの隙間をシリコン等で再度埋めるシーリング作業をおこなう。
【0004】
このような作業は、高所で行う場合があり、けれん作業をするための研磨材や塗装作業を行う刷毛などの建設作業用の建設用道具の落下を防止する必要がある。
【0005】
高層建物における建設作業、とくに塗装作業に使用する建設用道具であるローラーの落下を防止するものとして、例えば、実用新案登録第3137759号公報によれば、「ローラグリップの一端に固定したロッドに、ローラ部材を取り付けるとともに、上記ローラグリップの他端に延長柄の先端を結合する雌ねじを設けた塗装用ローラに用いるアダプタであって、本体部と、この本体部の一端側に設けたループ部と、本体部の上記ループ部とは反対側に設け、上記ローラグリップの他端に設けた上記雌ねじに噛み合う雄ねじとを備えた塗装用ローラのアダプタ。」が開示されている。
【0006】
このようなアダプタを建設用道具である刷毛にも適用することで落下を防止することができるが、いわばひも付きというようなもので、そのひもが絡んで使いづらいといった問題がある。また塗装作業する箇所がせまい箇所、あるいは障害物が多い箇所、例えばボルトの周辺は、手が入りづらく、塗装作業のみならず、塗装面を整えるためのけれん作業の効率が低下するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3137759号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、建設作業に使用する建設用道具の落下を防止しつつ、作業する箇所がせまい箇所、あるいは障害物が多い箇所であっても容易に塗装作業あるいはけれん作業を行うことができる指装着装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の課題を解決するために、第1観点の指装着装置は、使用者の指に装着する指装着部と、建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、脱着部は、指装着部に配置するというものである。
【0010】
また、第2観点の指装着装置は、使用者の親指または人差し指、中指のいずれかに装着する指装着部と、建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、脱着部は、指装着部に配置するというものである。
【0011】
また、第3観点の指装着装置は、すくなくとも使用者の親指、人差し指、中指に装着する指装着部と、建設作業用の建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、脱着部は、指装着部に配置するというものである。
というものである。
【0012】
また、第4観点の指装着装置は、すくなくとも使用者の親指、人差し指、中指に装着する指装着部と、建設作業用の建設用道具と、建設用道具を着脱可能に取り付けるための脱着部と、を有し、脱着部は、指装着部に配置するとともに、建設用道具は、脱着部に着脱可能にとりつけるというものである指装着装置。
【0013】
また、第5観点の指装着装置は第1観点から第4観点において、脱着部は、面ファスナーであるというものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるから、建設作業に使用する建設用道具の落下を防止しつつ、作業する箇所がせまい箇所、あるいは障害物が多い箇所であっても容易に塗装作業あるいはけれん作業を行うことができる指装着装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】指装着装置の正面図である。
図2】指装着装置の背面図である。
図3】Aは、不織布研磨材の正面図である。Bは、不織布研磨材の背面図である。Cは、不織布研磨材の側面図である。
図4】Aは、ブラシの正面図である。Bは、ブラシの背面図である。Cは、ブラシの側面図である。
図5】Aは、刷毛の正面図である。Bは、刷毛の背面図である。Cは、刷毛の側面図である。
図6】Aは、ゴムへらの正面図である。Bは、ゴムへらの背面図である。Cは、ゴムへらの側面図である。
図7】建設用道具における不織布研磨材を取りつけた指装着装置の状態図である。
図8】建設用道具におけるブラシを取りつけた指装着装置の状態図である。
図9】建設用道具における刷毛を取りつけた指装着装置の状態図である。
図10】建設用道具におけるゴムへらを取りつけた指装着装置の状態図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図示の実施形態を参照して、本実施例の指装着装置10について説明する。本実施例の指装着装置10は、建設作業特に塗装作業に使用するための後述する建設作業用の建設用道具100を取り付けて使用するものであり、特にプラント等の塗装作業に用いられることが好ましい(例えば図1、7、8、9、10参照)。また、本実施例の指装着装置10は、指装着部20と、建設用道具100を着脱可能に取り付けるための脱着部30と、を有するものである。指装着装置10は、合成皮革あるいは天然皮革が好ましいが、これに限られるものではない。
【0017】
指装着部20は、文字通り使用者の指に装着するものであり、使用者の親指に装着する第1指装着部21と、使用者の人差し指に装着する第2指装着部22と、使用者の中指に装着する第3指装着部23と、を有する場合がある。もっとも、それらの内の1個またのは2個有する場合であっても好ましい。
【0018】
指装着装置10は、使用者の手のひら部分と手の甲部分を覆う本体部40と使用者の手首部分を覆う手首部50とを有する。本体部40は、指装着部20における、第1指装着部21と、第2指装着部22と、第3指装着部23と一体に接続する。また、本体部40は手首部50と一体に接続する。このように、本実施例の指装着装置10は、いわば薬指部分と小指部分がない手袋の形状を呈しているものといえる場合がある。
【0019】
次に、脱着部30は、上述の通り、建設用道具100を着脱可能に取り付けるためのものである。脱着部30は、指装着部20に配置するものであって、第1指装着部21に配置する第1脱着部31と、第2指装着部22に配置する第2脱着部32と、第3指装着部23に配置する第3脱着部33を有する。脱着部30は、面ファスナーが好ましく、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33はそれぞれ面ファスナーが好ましい。
【0020】
また、第1脱着部31は、本体部40における使用者の手のひら部分に対応する部分41に及ぶように配置することもできる。
【0021】
また、建設用道具100は、建設作業、リフォーム作業、あるいは塗装作業に使用する道具をいい、古い塗装をはがしたり、錆取りをし、また塗装面をならして平滑化するなどのいわば下地をならすけれん作業をする際に使用する不織布研磨材110や、ケレンや素地調整及びごみを掃き出すためのブラシ120、壁や屋根、床などの塗装に使用する刷毛130、シーリング作業をする際に使用するシリコンゴムなどのシーリング材をならすゴムへら140が好ましく、それぞれに脱着部30に着脱可能に取り付けるための面ファスナーを有する場合がある。
【0022】
すなわち、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33における面ファスナーがオス型面ファスナーの場合に、建設用道具100における不織布研磨材110、ブラシ120、刷毛130、ゴムへら140には、メス型面ファスナーを配置することが好ましく、また、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33における面ファスナーがメス型面ファスナーの場合に、アタッチメント100における不織布研磨材110、ブラシ120、刷毛130、ゴムへら140には、オス型面ファスナーを配置することが好ましい。このように、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33のいずれかまたはその全部に上述の建設用道具100における不織布研磨材110、ブラシ120、刷毛130、ゴムへら140を配置することができるのでそれらの道具を持つ必要がないいわばハンズフリーを実現することができる。
【0023】
指装着装置10は、安全・衛生の観点や現場の構内規則等を考慮し、軍手などの作業用手ぶくろ200を装着した状態で使用することができるように、軍手などの作業用手ぶくろ200よりもワンサイズ大きないわゆるオーバーサイズであることが好ましい。
【0024】
不織布研磨材110は、脱着部30における第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33に取り付けるために、親指、人差し指、中指の3本指を模した形状を呈することが好ましく、第1脱着部31に取り付ける第1不織布研磨部材111と、第2脱着部32に取り付ける第2不織布研磨部材112と、第3脱着部33に取り付ける第3不織布研磨部材113とを有し、それらが一体となっている場合がある。もっともこの形状に限られることなく、親指、人差し指、中指のうちのいずれか1または2本の指を模した形状を呈することもできる。
【0025】
また、不織布研磨材110は、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33に着脱可能に取り付けることができる。このように、親指に取り付ける第1指装着部21に配置した第1脱着部31と、人差し指に取り付ける第2指装着部22に配置した第2脱着部32と、第3指装着部23に配置した第3脱着部33にわたって、不織布研磨材110を取り付けることができるので、ある程度の力を込めて研磨する際に好適であるとともに、比較的狭い箇所の研磨にも対応することができる。また、不織布研磨材110は、上述のように取り付けられているので落下することを防止できることは言うまでもない。なお、上述する通り、親指、人差し指、中指のうちのいずれか1または2本の指を模した形状を呈する場合は、不織布研磨材110は、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33のいずれかに取り付けられるように作成することもできる。また、本実施例の不織布研磨材110は、脱着部30に着脱可能に取り付けるための面ファスナーを配置しない場合がある。第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33が面ファスナーである場合に、不織布研磨材110のみで着脱可能に取り付けることができる場合があるからである。
【0026】
また、ブラシ120は、第2脱着部32に着脱可能に取り付けることができる。このように、人差し指に取り付ける第2指装着部22に配置した第2脱着部32に、ブラシ120を取り付けることができるので、比較的狭い箇所の研磨にも対応することができる。また、ブラシ120は、上述のように取り付けられているので落下することを防止できることは言うまでもない。なお、ブラシ120は、金属製のワイヤブラシからなるUの字状のワイヤブラシ部121と、第2脱着部32に着脱可能に取り付けるための取り付け部125とを有する。また、取り付け部125に、面ファスナーを配置しても好ましい。第1脱着部31、第2脱着部32または、第3脱着部33のいずれかに着脱可能に取り付けるためである。
【0027】
また、刷毛130も、第2脱着部32に着脱可能に取り付けることができる。このように、人差し指に取り付ける第2指装着部22に配置した第2脱着部32に、刷毛130を取り付けることができるので、比較的狭い箇所、例えばボルト周りや配管部分の塗装にも対応することができる。また、刷毛130は、刷毛本体131と、取っ手部132と、着脱取り付け部135と、を有し、刷毛本体131を取っ手部132から側面視において折り曲げるように配置することもできる。また、刷毛130は、上述のように取り付けられているので落下することを防止できることは言うまでもない。なお、着脱取り付け部135に面ファスナーを配置しても好ましい。第1脱着部31、第2脱着部32または、第3脱着部33のいずれかに着脱可能に取り付けるためである。
【0028】
また、ゴムへら140も、第2脱着部32に着脱可能に取り付けることができる。このように、人差し指に取り付ける第2指装着部22に配置した第2脱着部32に、ゴムへら140を取り付けることができるので、部材の継ぎ目や配管周りの目地部分のシーリングにも対応することができる。また、ゴムへら140も、上述のように取り付けられているので落下することを防止できることは言うまでもない。ゴムへら140は、ゴムへら本体141とその基部142とを有し、基部142は、第2脱着部32に取り外し可能に取り付けすることができる。基部142は、第1脱着部31、第2脱着部32または、第3脱着部33のいずれかに着脱可能に取り付けるために、メス型面ファスナーが好ましい。
【0029】
図7は、使用者の手に軍手などの作業用手ぶくろ200を装着し、さらに指装着装置10を装着したのちに、第1脱着部31と、第2脱着部32と、第3脱着部33に不織布研磨材110を着脱可能に取り付けた状態を示している。
【0030】
図8は、使用者の手に軍手などの作業用手ぶくろ200を装着し、さらに指装着装置10を装着したのちに、その第2脱着部32に、ブラシ120を着脱可能に取り付けた状態を示している。
【0031】
図9は、使用者の手に軍手などの作業用手ぶくろ200を装着し、さらに指装着装置10を装着したのちに、その第2脱着部32に、刷毛130を着脱可能に取り付けた状態を示している。刷毛本体131を取っ手部132から側面視において折り曲げるように配置しているので、塗装しやすいというものである。
【0032】
図10は、使用者の手に軍手などの作業用手ぶくろ200を装着し、さらに指装着装置10を装着したのちに、その第2脱着部32に、ゴムへら140を着脱可能に取り付けた状態を示している。シーリング材を塗布しやすいというものである。
【0033】
本実施例の指装着装置10は、建設作業に使用する建設用道具100の落下を防止しつつ、作業する箇所がせまい箇所、あるいは障害物が多い箇所であっても容易に塗装作業あるいはけれん作業を行うことができるというものである。また、指装着装置10に、上述の建設用道具100の配置することで、様々な作業の用途に使用することができるものである。
【符号の説明】
【0034】
10 指装着装置
20 指装着部
21 第1指装着部
22 第2指装着部
23 第3指装着部
30 脱着部
31 第1脱着部
32 第2脱着部
33 第3脱着部
40 本体部
50 手首部
100 建設用道具
110 不織布研磨材
120 ブラシ
130 刷毛
140 ゴムへら
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10