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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061564
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60W 40/02 20060101AFI20240425BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240425BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240425BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240425BHJP
【FI】
B60W40/02
G08G1/16 E
G08G1/09 V
B60W60/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022193627
(22)【出願日】2022-12-02
(31)【優先権主張番号】P 2022168190
(32)【優先日】2022-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA49
3D241BC01
3D241BC02
3D241CA09
3D241CA16
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CC18
3D241CE02
3D241CE03
3D241CE04
3D241CE05
3D241CE08
3D241DB42Z
3D241DC01Z
3D241DC18Z
3D241DC21Z
3D241DC31Z
3D241DC33Z
3D241DC42Z
3D241DC45Z
3D241DC46Z
3D241DC47Z
3D241DC51Z
3D241DC53Z
5H181AA01
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181EE12
5H181FF05
5H181FF13
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コンピュータを、情報処理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【解決手段】情報処理装置は、自車両が走行する道路の道路状況を示す道路情報を含むセンサ情報及び走行中の他車両に関する他車両情報に基づいて、自車両の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き、及び車輪を支持するサスペンションを制御するための制御変数を算出する算出部と、算出部が算出した制御変数に基づいて、自車両の自動運転を制御する制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両が走行する道路の道路状況を示す道路情報を含むセンサ情報及び走行中の他車両に関する他車両情報に基づいて、前記自車両の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き、及び前記車輪を支持するサスペンションを制御するための制御変数を算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記制御変数に基づいて、前記自車両の自動運転を制御する制御部と、
を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記他車両は、前記道路において前記自車両の前方を先行して走行する先行車両である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記他車両情報に基づいて、前記自車両の前記制御変数を算出するための学習モデルを更新する更新部を備える、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記算出部が算出した前記制御変数に基づいて、10億分の1秒単位で前記自動運転を制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転機能を有する車両について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-035198号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施態様によれば、情報処理装置が提供される。前記情報処理装置は、自車両が走行する道路の道路状況を示す道路情報を含むセンサ情報及び走行中の他車両に関する他車両情報に基づいて、前記自車両の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き、及び前記車輪を支持するサスペンションを制御するための制御変数を算出する算出部と、前記算出部が算出した前記制御変数に基づいて、前記自車両の自動運転を制御する制御部と、を備える。
【0005】
前記情報処理装置では、前記他車両は、前記道路において前記自車両の前方を先行して走行する先行車両である。
【0006】
前記情報処理装置では、前記他車両情報に基づいて、前記自車両の前記制御変数を算出するための学習モデルを更新する更新部を備える。
【0007】
前記情報処理装置では、前記制御部は、前記算出部が算出した前記制御変数に基づいて、10億分の1秒単位で前記自動運転を制御する。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、前記情報処理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0009】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る超高性能自動運転のAIの危険予測能力について概略的に示す図である。
図2】本実施形態に係る車両内のネットワーク構成の一例を概略的に示す図である。
図3】本実施形態に係るCentral Brainにより実行される第1のフローチャートである。
図4】本実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第1の説明図である。
図5】本実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第2の説明図である。
図6】本実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第3の説明図である。
図7】本実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第4の説明図である。
図8】本実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第5の説明図である。
図9】Central Brainとして機能するコンピュータのハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
図10】本実施形態に係る制御システムの概略構成を示す図である。
図11】本実施形態に係るCentral Brainにより実行される第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0012】
(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る超高性能自動運転のAIの危険予測の能力について概略的に示す。本実施形態においては、複数種類のセンサ情報をAIデータ化してクラウドに蓄積する。AIがナノセカンド(10億分の1秒)ごとに状況のベストミックスを予測、判断し、車両12の運行を最適化する。
【0013】
図2は、Central Brain120の車両12内の構成を説明するための図である。Central Brain120は、情報処理装置の一例である。
【0014】
図2に示されているように、Central Brain120には、複数のGate Wayが通信可能に接続されている。Central Brain120は、Gate Wayを介して外部のクラウドに接続されている。Central Brain120は、Gate Wayを介して外部のクラウドへアクセスすることができるように構成されている。その一方で、Gate Wayの存在により、外部からCentral Brain120へ直接アクセスすることはできないように構成されている。
【0015】
Central Brain120は、所定時間が経過する毎に、要求信号をサーバへ出力する。具体的には、Central Brain120は、10億分の1秒毎に、問い合わせを表す要求信号をサーバへ出力する。
【0016】
本実施形態において使用するセンサの例として、レーダー、LiDAR、高画素・望遠・超広角・360度・高性能カメラ、ビジョン認識、微細音、超音波、振動、赤外線、紫外線、電磁波、温度、湿度、スポットAI天気予報、高精度マルチチャネルGPS、低高度衛星情報、ロングテールインシデントAI data等が挙げられる。ロングテールインシデントAI dataとはレベル5の実装した自動車のTripデータである。
【0017】
複数種類のセンサから取り入れるセンサ情報として、体重の重心移動、道路の材質の検知、外気温度の検知、外気湿度の検知、坂道の上下横斜め傾き角度の検知、道路の凍り方、水分量の検知、それぞれのタイヤの材質、摩耗状況、空気圧の検知、道路幅、追い越し禁止有無、対向車、前後車両の車種情報、それらの車のクルージング状態、周囲の状況(鳥、動物、サッカーボール、事故車、地震、火事、風、台風、大雨、小雨、吹雪、霧、など)等が挙げられ、本実施形態では、これらの検知を10億分の1秒毎に実施する。
【0018】
本実施形態においては、Central Brain120は、上記のセンサにより検知された、車両12が走行する道路の道路状況を示す道路情報(例:道路の材質、坂道の上下横斜め傾き角度、道路の凍り方、及び道路の水分量等)を含むセンサ情報に基づいて、車両12の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き、及び車輪を支持するサスペンションを制御するための制御変数を算出する算出部として機能する。なお、車輪の傾きは、道路に対して水平な軸に対する車輪の傾き、及び道路に対して垂直な軸に対する車輪の傾きの双方を含む。具体的には、Central Brain120は、4つの車輪それぞれの車輪速、道路に対して水平な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き、道路に対して垂直な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き、及び4つの車輪それぞれを支持するサスペンションを制御するための計16の制御変数を算出する。本実施形態では、上記16の制御変数の算出を10億分の1秒毎に実施する。なお、上記の4つの車輪それぞれの車輪速は「4つの車輪にそれぞれ搭載されたインホイールモータのスピン数(回転数)」と言うこともでき、上記の道路に対して水平な軸に対する4つの車輪それぞれの傾きは「4つの車輪それぞれの水平アングル」と言うこともできる。そして、上記の制御変数は、例えば、車両が山道を走行する場合には当該山道に合わせた最適なステアリングを行うための数値となり、車両を駐車場に駐車する場合には当該駐車場に合わせた最適なアングルで走行するための数値となる。
【0019】
また、本実施形態においては、Central Brain120は、上記で算出した制御変数に基づいて、10億分の1秒単位で自動運転を制御する制御部として機能する。具体的には、Central Brain120は、上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪にそれぞれ搭載されたインホイールモータを制御することで、車両12の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き、及び4つの車輪それぞれを支持するサスペンションを制御して自動運転を行う。
【0020】
Central Brain120は、図3に示されているフローチャートを繰り返し実行する。
【0021】
ステップS10において、Central Brain120は、センサにより検知された道路情報を含むセンサ情報を取得する。そして、Central Brain120は、ステップS11に進む。
【0022】
ステップS11において、Central Brain120は、ステップS10で取得したセンサ情報に基づいて、上記16の制御変数を算出する。そして、Central Brain120は、ステップS12に進む。
【0023】
ステップS12において、Central Brain120は、ステップS11で算出した制御変数に基づいて、自動運転を制御する。そして、Central Brain120は、当該フローチャートの処理を終了する。
【0024】
図4から図8は、Central Brain120による自動運転の制御例を説明する説明図である。なお、図4から図6は、車両12を前方から見た視点の説明図であり、図7及び図8は、車両12を下方から見た視点の説明図である。
【0025】
図4は、車両12が平坦な道路R1を走行中の場合を示している。Central Brain120は、道路R1に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。
【0026】
図5は、車両12が山道R2を走行中の場合を示している。Central Brain120は、山道R2に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。
【0027】
図6は、車両12が水たまりR3を走行中の場合を示している。Central Brain120は、水たまりR3に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。
【0028】
図7は、車両12が矢印A1で示す方向にカーブする場合を示している。Central Brain120は、進入するカーブ路に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32(図示せず)を制御して自動運転を行う。
【0029】
図8は、車両12が矢印A2で示す方向に平行移動する場合を示している。Central Brain120は、矢印A2で示す方向への平行移動に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32(図示せず)を制御して自動運転を行う。
【0030】
なお、図4から図8で示す車輪30及びサスペンション32の状態(傾き)は、あくまで一例であり、各図で示す状態とは異なる車輪30及びサスペンション32の状態が生じうることは言うまでもない。
【0031】
ここで、従来の車両に搭載されたインホイールモータは、それぞれの駆動輪を独立して制御することができるが、当該車両では、道路状況等を分析してインホイールモータを制御することまではできなかった。そのため、当該車両では、例えば、山道又は水たまり等を走行する場合に道路状況等に基づく適切な自動運転が行えなかった。
しかし、本実施形態に係る車両12によれば、上記で説明した構成に基づいて、道路状況等の環境に適してスピード及びステアリング等が制御された自動運転を行うことができる。
【0032】
図9は、Central Brain120として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0033】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0034】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0035】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0036】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0037】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0038】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0039】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0040】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0041】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0042】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0043】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0044】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0045】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0046】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0047】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0048】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0049】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0050】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態に係る第2の実施形態について、上記実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0051】
図10は、第2の実施形態に係る制御システム10の概略構成を示す図である。
図10に示すように、制御システム10は、複数の車両12A、12B、12Cを含む。なお、制御システム10における車両12の台数は3台に限らず、これより多くても少なくてもよい。
【0052】
各車両12A、12B、12Cは、Central Brain120A、120B、120Cをそれぞれ搭載している。各Central Brain120A、120B、120Cは、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。そして、各Central Brain120A、120B、120Cは、各車両12A、12B、12Cで使用する各センサが検知したセンサ情報を、10億分の1秒毎に送信し合っている。
【0053】
第2の実施形態においては、Central Brain120は、自車両12(例:車両12A)が走行する道路の道路状況を示す道路情報を含むセンサ情報及び走行中の他車両12(例:車両12B及び車両12C)に関する他車両情報に基づいて、自車両12の上記16の制御変数(4つの車輪それぞれの車輪速、道路に対して水平な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き、道路に対して垂直な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き、及び4つの車輪それぞれを支持するサスペンションを制御するための制御変数)を算出する算出部として機能する。上記の他車両12は、道路において自車両12の前方を先行して走行する先行車両である。また、上記の他車両情報は、例えば、他車両12で使用する各センサが検知したセンサ情報である。
【0054】
また、第2の実施形態では、Central Brain120として機能するコンピュータ1200の記憶装置1224に、上記16の制御変数をそれぞれ算出するための学習モデルが記憶されている。当該学習モデルは、自車両12のセンサ情報及び他車両情報を入力することで、制御変数を出力する機械学習モデルである。そして、Central Brain120は、10億分の1秒毎に取得した自車両12のセンサ情報及び他車両情報を学習モデルに入力することで、上記16の制御変数を算出する。つまり、Central Brain120は、機械学習、より詳しくは深層学習(Deep Learning)を用いて、自車両12のセンサ情報及び他車両情報から制御変数を算出可能なAI(Artificial Intelligence)で構成されているといえる。
【0055】
また、第2の実施形態においては、Central Brain120は、取得した他車両情報に基づいて、自車両12の制御変数を算出するための学習モデルを更新する更新部として機能する。なお、学習モデルを更新するために用いるデータは他車両情報に限られず、自車両12のセンサ情報等の他の情報を用いてもよい。
【0056】
そして、第2の実施形態においては、Central Brain120は、算出した上記16の制御変数に基づいて、自車両12の自動運転を制御する制御部として機能する。
【0057】
次に、Central Brain120により実行される処理の流れについて説明する。Central Brain120として機能するコンピュータ1200では、CPU1212がコンピュータ1200にインストールされたプログラムを読み出して、RAM1214に展開して実行することにより、図11に示すフローチャートの処理が実行される。
【0058】
ステップS20において、Central Brain120は、自車両12のセンサにより検知された道路情報を含むセンサ情報を取得する。そして、Central Brain120は、ステップS21に進む。
ステップS21において、Central Brain120は、他車両情報を取得する。そして、Central Brain120は、ステップS22に進む。
【0059】
ステップS22において、Central Brain120は、ステップS20で取得したセンサ情報及びステップS21で取得した他車両情報に基づいて、上記16の制御変数を算出する。そして、Central Brain120は、ステップS23に進む。
【0060】
ステップS23において、Central Brain120は、ステップS22で算出した制御変数に基づいて、自動運転を制御する。そして、Central Brain120は、当該フローチャートの処理を終了する。なお、図11では省略しているが、当該フローチャートの処理において、ステップS21で取得した他車両情報に基づいて、自車両12の制御変数を算出するための学習モデルを更新する処理が行われてもよい。
【0061】
上記のように、第2の実施形態に係るCentral Brain120は、自車両12のセンサ情報及び他車両情報に基づいて、自車両12の上記16の制御変数を算出する。そして、Central Brain120は、算出した上記16の制御変数に基づいて、自車両12の自動運転を制御する。これにより、当該Central Brain120によれば、自車両12の情報及び他車両12の情報に基づいて自車両12の自動運転を制御できるため、自車両12の情報のみに基づいて自車両12の自動運転を制御する場合に比べて、自動運転の精度の向上が期待できる。
【0062】
また、第2の実施形態では、他車両12は、道路において自車両12の前方を先行して走行する先行車両である。そして、第2の実施形態に係るCentral Brain120は、他車両情報に基づいて、自車両12の制御変数を算出するための学習モデルを更新する。これにより、当該Central Brain120によれば、先行車両が道路を走行した際の実測データに基づいて自車両12の制御変数を算出するための学習モデルを更新できるため、先行車両が走行した道路を自車両12が走行する際における自動運転の精度の向上が期待できる。
【符号の説明】
【0063】
120 Central Brain、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
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図5
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図10
図11