(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061642
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】表示システム及びパネル駆動回路
(51)【国際特許分類】
G09G 3/20 20060101AFI20240425BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240425BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240425BHJP
【FI】
G09G3/20 670A
G09G5/00 510A
G09G5/00 550B
G09G5/00 550M
G09G3/20 631H
G09G3/20 631B
G09G3/20 670C
G09G3/20 670F
G09G3/20 670N
G09G3/20 670P
G09G3/20 680B
G06F3/04817
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023175542
(22)【出願日】2023-10-10
(31)【優先権主張番号】18/048,434
(32)【優先日】2022-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502016219
【氏名又は名称】ハイマックス テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】歐 育年
(72)【発明者】
【氏名】莊 竣凱
(72)【発明者】
【氏名】洪 培元
(72)【発明者】
【氏名】リン ユー シアン
【テーマコード(参考)】
5C080
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5C080AA10
5C080BB05
5C080DD16
5C080EE27
5C080GG12
5C080JJ02
5C080JJ04
5C080JJ07
5C080KK20
5C182AA03
5C182AB25
5C182AC03
5C182AC13
5C182AC33
5C182AC37
5C182BA06
5C182BA37
5C182CB56
5C182CC22
5C182DA04
5C182DA14
5C182DA65
5C182DA70
5E555AA58
5E555BA23
5E555BB23
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB34
5E555DB18
5E555DD03
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】表示システムを提供する。
【解決手段】車載システムと、表示パネルと、パネル駆動回路と、を備え、パネル駆動回路は、車載システムからの画面を受信し、且つ表示パネルについてのパネルエラーが発生したか否かを判断し、パネルエラーが発生した場合、パネル駆動回路は、画面の一部をエラーアイコンに置き換えて提示画面を生成し、且つ提示画面を表示パネルに伝送するために使用され、パネルエラーが発生していない場合、パネル駆動回路は画面を表示パネルに伝送するために使用される表示システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載システムと、
表示パネルと、
前記表示パネル及び前記車載システムに電気的に接続され、前記車載システムからの画面を受信するためのパネル駆動回路と、
を備え、
前記パネル駆動回路は、前記表示パネルについてのパネルエラーが発生したか否かを判断するために使用され、
前記パネルエラーが発生した場合、前記パネル駆動回路は、前記画面の一部をエラーアイコンに置き換えて提示画面を生成し、前記提示画面を前記表示パネルに伝送するために使用され、
前記パネルエラーが発生していない場合、前記パネル駆動回路は、前記画面を前記表示パネルに伝送するために使用される表示システム。
【請求項2】
前記エラーアイコンは、前記パネル駆動回路に予め記憶され、前記車載システムによって提供されるものではない請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記パネル駆動回路は、
前記車載システムに電気的に接続されて前記画面を受信するための伝送インターフェースと、前記伝送インターフェースに電気的に接続され、前記画面を記憶するためのメモリと、前記メモリに電気的に接続され、前記エラーアイコンが記憶されるオンスクリーン表示回路と、を含み、
前記パネルエラーが発生した場合、前記オンスクリーン表示回路は、前記エラーアイコンを前記メモリに書き込んで前記画面の前記一部を置き換える請求項1に記載の表示システム。
【請求項4】
前記画面は低電圧差動信号によって伝送され、前記伝送インターフェースはモバイル産業プロセッサインターフェースである請求項3に記載の表示システム。
【請求項5】
前記パネルエラーはショートエラーを含み、前記表示パネルは複数のタッチ電極を含み、前記パネル駆動回路は複数のセンシング線を介して前記複数のタッチ電極に電気的に接続され、
前記パネル駆動回路は、信号を前記複数のタッチ電極に伝送し、且つ各前記複数のタッチ電極の充電時間を判断し、
前記充電時間が第1時間より長い場合、前記パネル駆動回路は、前記タッチ電極の間にショートエラーが発生したと判断する請求項1に記載の表示システム。
【請求項6】
前記充電時間が第2時間未満である場合、前記パネル駆動回路は、前記センシング線のうち1つにオープンエラーが発生したと判断する請求項5に記載の表示システム。
【請求項7】
第1端が前記パネル駆動回路の送信端に電気的に接続され、第2端が前記パネル駆動回路の受信端に電気的に接続される周辺回路を更に含み、
前記パネル駆動回路は、前記送信端からテスト信号を前記周辺回路に伝送し、
前記パネル駆動回路が前記受信端から前記テスト信号を受信していない場合、前記パネル駆動回路は、パネル破損エラーが発生したと判断する請求項1に記載の表示システム。
【請求項8】
前記パネルエラーは、静電気放電イベント、パネル破損エラー、パネル電源異常、温度異常、システム再起動必要、オープンエラー、ショートエラー、メモリ書き込み、又はメモリ書き出しを含む請求項1に記載の表示システム。
【請求項9】
表示パネルに電気的に接続されるパネル駆動回路であって、
マイクロコントローラと、
車載システムに電気的に接続されて画面を受信するための伝送インターフェースと、
前記伝送インターフェースに電気的に接続され、前記画面を記憶するためのメモリと、
前記メモリに電気的に接続されるオンスクリーン表示回路と、
を備え、
前記マイクロコントローラは、前記表示パネルについてのパネルエラーが発生したか否かを判断するために使用され、
前記パネルエラーが発生した場合、前記オンスクリーン表示回路は、前記画面の一部をエラーアイコンに置き換えて提示画面を生成するために使用され、前記マイクロコントローラは、前記提示画面を前記表示パネルに伝送し、
前記パネルエラーが発生していない場合、前記マイクロコントローラは、前記画面を表示パネルに伝送するために使用されるパネル駆動回路。
【請求項10】
前記エラーアイコンは、前記パネル駆動回路に予め記憶され、前記車載システムによって提供されるものではない請求項9に記載のパネル駆動回路。
【請求項11】
前記画面は、低電圧差動信号によって前記車載システムから前記パネル駆動回路に伝送され、前記伝送インターフェースは、モバイル産業プロセッサインターフェースである請求項9に記載のパネル駆動回路。
【請求項12】
前記パネルエラーはショートエラーを含み、前記表示パネルは複数のタッチ電極を含み、前記パネル駆動回路は複数のセンシング線を介して前記タッチ電極に電気的に接続され、
前記マイクロコントローラは、信号を前記複数のタッチ電極に伝送し、且つ各前記複数のタッチ電極の充電時間を判断するために用いられ、
前記充電時間が第1時間より長い場合、前記マイクロコントローラは、前記タッチ電極の間にショートエラーが発生したと判断する請求項9に記載のパネル駆動回路。
【請求項13】
前記充電時間が第2時間未満である場合、前記マイクロコントローラは、前記センシング線のうち1つにオープンエラーが発生したと判断する請求項12に記載のパネル駆動回路。
【請求項14】
周辺回路の第1端に電気的に接続される送信端と、
前記周辺回路の第2端に電気的に接続される受信端と、
を更に備え、
前記マイクロコントローラは、前記送信端からテスト信号を伝送し、
前記受信端から前記テスト信号を受信していない場合、前記マイクロコントローラは、パネル破損エラーが発生したと判断する請求項9に記載のパネル駆動回路。
【請求項15】
前記パネルエラーは、静電気放電イベント、パネル破損エラー、パネル電源異常、温度異常、システム再起動必要、オープンエラー、ショートエラー、メモリ書き込み、又はメモリ書き出しを含む請求項9に記載のパネル駆動回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用表示システム、特に、オンスクリーン表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、自動車内に、通常1つ又は複数の表示パネルが設けられ、表示しようとする画面を車載システム(automotive system)によってパネルに提供し、画面には速度、エンジン回転数、燃料計等の自動車に関する如何なる情報を提供することができる。しかしながら、車載システムと表示パネルとの間には、統一された伝送仕様がなく、表示パネルにエラーが発生した場合、車載システムは、如何なるエラーが発生したかを知ることができないため、製造過程におけるデバッグの時間が延長される。
【発明の概要】
【0003】
本開示の実施例は、車載システムと、表示パネルと、表示パネル及び車載システムに電気的に接続され、車載システムからの画面を受信するためのパネル駆動回路と、を備え、パネル駆動回路は、表示パネルについてのパネルエラーが発生したか否かを判断するために使用され、パネルエラーが発生した場合、パネル駆動回路は、画面の一部をエラーアイコンに置き換えて提示画面を生成し、且つ提示画面を表示パネルに伝送するために使用され、パネルエラーが発生していない場合、パネル駆動回路は画面を表示パネルに伝送するために使用される表示システムを提供する。
【0004】
幾つかの実施例において、エラーアイコンは、パネル駆動回路に予め記憶され、車載システムによって提供されるものではない。
【0005】
幾つかの実施例において、パネル駆動回路は、車載システムに電気的に接続されて画面を受信するための伝送インターフェースと、伝送インターフェースに電気的に接続されて画面を記憶するためのメモリと、メモリに電気的に接続され、エラーアイコンが記憶されるオンスクリーン表示回路と、を含み、パネルエラーが発生した場合、オンスクリーン表示回路は、エラーアイコンをメモリに書き込んで画面の一部を置き換える。
【0006】
幾つかの実施例において、画面は低電圧差動信号によって伝送され、伝送インターフェースはモバイル産業プロセッサインターフェースである。
【0007】
幾つかの実施例において、前記パネルエラーはショートエラーを含む。表示パネルは複数のタッチ電極を含み、パネル駆動回路は複数のセンシング線を介してタッチ電極に電気的に接続され、パネル駆動回路は、信号をタッチ電極に伝送し、且つ各タッチ電極の充電時間を判断し、充電時間が第1時間より長い場合、パネル駆動回路は、タッチ電極の間にショートエラーが発生したと判断する。
【0008】
幾つかの実施例において、充電時間が第2時間未満である場合、パネル駆動回路は、そのうち1つのセンシング線にオープンエラーが発生したと判断する。
【0009】
幾つかの実施例において、表示システムは周辺回路を更に含み、周辺回路の第1端はパネル駆動回路の送信端に電気的に接続され、周辺回路の第2端はパネル駆動回路の受信端に電気的に接続される。パネル駆動回路は送信端からテスト信号を周辺回路に伝送し、パネル駆動回路が受信端からテスト信号を受信していない場合、パネル駆動回路は、パネル破損エラーが発生したと判断する。
【0010】
幾つかの実施例において、上記パネルエラーは、静電気放電イベント、パネル破損エラー、パネル電源異常、温度異常、システム再起動必要、オープンエラー、ショートエラー、メモリ書き込み、又はメモリ書き出しを含む。
【0011】
別の態様では、本開示の実施例は、表示パネルに電気的に接続されるパネル駆動回路であって、マイクロコントローラと、車載システムに電気的に接続されて画面を受信するための伝送インターフェースと、伝送インターフェースに電気的に接続されて画面を記憶するためのメモリと、メモリに電気的に接続されるオンスクリーン表示回路と、を含み、マイクロコントローラは、表示パネルについてのパネルエラーが発生したか否かを判断するために使用される。パネルエラーが発生した場合、オンスクリーン表示回路は、画面の一部をエラーアイコンに置き換えて提示画面を生成するために使用され、マイクロコントローラは、提示画面を表示パネルに伝送する。パネルエラーが発生していない場合、マイクロコントローラは画面を表示パネルに伝送するために使用されるパネル駆動回路を提供する。
【0012】
幾つかの実施例において、パネルエラーはショートエラーを含み、表示パネルは複数のタッチ電極を含み、パネル駆動回路は複数のセンシング線を介してタッチ電極に電気的に接続される。マイクロコントローラは、信号をタッチ電極に伝送し、各タッチ電極の充電時間を判断するために使用され、充電時間が第1時間より長い場合、マイクロコントローラは、タッチ電極の間にショートエラーが発生したと判断する。
幾つかの実施例において、上記充電時間が第2時間未満である場合、マイクロコントローラは、そのうち1つのセンシング線にオープンエラーが発生したと判断する。
【0013】
幾つかの実施例において、パネル駆動回路は、周辺回路の第1端に電気的に接続される送信端と、周辺回路の第2端に電気的に接続される受信端とを更に含む。マイクロコントローラは送信端からテスト信号を伝送し、受信端からテスト信号を受信していない場合、マイクロコントローラはパネル破損エラーが発生したと判断する。
【0014】
上記内容により、車両用表示パネルからエラーアイコンを直接確認することができ、これはデバッグに役立つ。
【0015】
本発明の上記特徴や利点をより分かりやすくするために、以下、実施例を挙げて、添付図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施例による表示システムを示す模式図である。
【
図2】一実施例による表示パネルにおけるタッチ電極を示す模式図である。
【
図3】一実施例によるパネル駆動回路120によって実行される表示方法を示すフローチャートである。
【
図4】一実施例によるエラーアイコンの一例を示す図である。
【
図5】一実施例によるショートエラー時の充電時間である。
【
図6】一実施例によるオープンエラー時の充電時間である。
【
図7】一実施例によるパネル破損エラーの検出方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書に使用される「第1」、「第2」等については、特に順序や順位を指すものではなく、同じ技術用語で説明される部品や操作を区別するためのものに過ぎない。
【0018】
図1は、一実施例による表示システムを示す模式図である。
図1を参照されたい。表示システム100は、表示パネル110、パネル駆動回路120、及び車載システム(automotive system)130を含み、パネル駆動回路120は、表示パネル110及び車載システム130に電気的に接続される。表示パネル110は、例えば液晶表示パネルであり、タッチ機能を提供する複数のタッチ電極を含む。パネル駆動回路120は、表示パネル110を駆動して所定の画面を表示することができ、タッチ電極を介してタッチ位置を検出することもできる。したがって、パネル駆動回路120は、タッチディスプレー駆動IC(Touch and Display Driver Integration;TDDI)と呼ばれてもよい。この実施例において、表示システム100は車両に装備され、例えば、表示パネル110はダッシュボード又はセンターコンソールとして使用できるが、本開示はこれに限定されない。
【0019】
パネル駆動回路120は、マイクロコントローラ121、オンスクリーン表示(on-screen display;OSD)回路、メモリ123、及び伝送インターフェース124を含む。マイクロコントローラ121は、以下に説明するプログラム及び演算を実行するために用いられる。伝送インターフェース124は、例えば、モバイル産業プロセッサインターフェース(Mobile Industry Processor Interface;MIPI)であるが、本開示はこれに限定されない。メモリ123は、オンスクリーン表示回路122及び伝送インターフェース124に電気的に接続される。車載システム130は、伝送インターフェース131、プロセッサ132、及びメモリ133を含む。伝送インターフェース131は、例えば、モバイル産業プロセッサインターフェースであり、伝送インターフェース124と通信するために用いられる。車載システム130は、伝送インターフェース131を介してパネル駆動回路120に画面を伝送し、例えば、低電圧差動信号(Low-Voltage Differential Signaling;LVDS)を介して画面を伝送することができる。これらの画面は伝送インターフェース124を介してメモリ123に記憶され、パネル駆動回路120は表示パネル110を駆動して画面を表示する。
【0020】
この実施例では、パネル駆動回路120と車載システム130との間に通信プロトコル(又はメッセージ仕様)を予め確立していないため、両者の間で画面を伝送する以外にメッセージを交換することが困難である。車載システム130が車両についてのエラーを検出した場合、伝送しようとする画面に、エンジン修理必要、ドアが閉めていない等、幾つかのエラーマークを直接入れることができる。しかしながら、パネル駆動回路120がエラーを検出した場合、エラーメッセージを車載システム130に伝送できる通信プロトコルがない。この実施例において、パネル駆動回路120は、オンスクリーン表示(OSD)メカニズムにより、本来表示しようとする画面にエラーアイコンを入れることができ、このように、車載システム130のメーカーは、表示パネル110に如何なるエラーが発生したかを知ることができ、幾つかの使用場面においても、ユーザは、表示パネル110に故障が発生したことを知ることができる。
【0021】
図2は、一実施例による表示パネルにおけるタッチ電極を示す模式図である。
図2を参照されたい。表示パネル110は、複数のタッチ電極201~206を含み、パネル駆動回路120は、複数のセンシング線211~216を介してこれらのタッチ電極201~206にそれぞれ電気的に接続される。表示期間において、パネル駆動回路120は、センシング線211~216に共通電圧を印加し、これらのタッチ電極201~206は、共通電極として使用されてもよい。タッチセンシング期間に、パネル駆動回路120は、センシング線211~216を介してこれらのタッチ電極201~206に信号を伝送して充電し、充電後にこれらのタッチ電極201~206の静電容量の変化を測定してタッチ位置を検出することができる。簡略化のために、
図2は全ての回路を示しておらず、例えば、パネル駆動回路120も、複数のデータ線を介して各画素における薄膜トランジスタに電気的に接続され、グレースケールデータを伝送することによって表示対象の画面を決定する。
【0022】
図3は、一実施例によるパネル駆動回路120によって実行される表示方法を示すフローチャートである。
図3を参照されたい。ステップ301では、タッチ電極に信号を伝送してタッチ位置を検出する。ステップ302では、表示パネルについてのパネルエラーが発生したか否かを判断する。このパネルエラーは、静電気放電イベント、パネル破損エラー、パネル電源異常、温度異常、システム再起動必要、オープンエラー、ショートエラー、メモリ書き込み、又はメモリ書き出し等であってよく、以下、これらのエラーについて説明する。ステップ302の結果がNOである場合、ステップ303では、タッチ電極201~206上の静電容量の変化に基づいてタッチ位置を決定する。ステップ304では、算出されたタッチ位置を車載システム130に伝送し、且つ車載システム130からの画面を表示パネル110に伝送する。
【0023】
いずれかのパネルエラーが発生した場合(ステップ302の結果がYES)、ステップ305では対応するエラーアイコンを決定する。
図4は、一実施例によるエラーアイコンの一例を示す図である。
図4を参照されたい。エラーアイコン401は、静電気放電イベントが発生したことを示し、エラーアイコン402は、パネル破損エラーが発生したことを示し、エラーアイコン403は、パネル電源が異常であることを示し、エラーアイコン404は、温度が異常であることを示し、エラーアイコン405は、システムを再起動する必要があることを示し、エラーアイコン406は、センシング線にオープンエラーが発生したことを示し、エラーアイコン407は、タッチ電極にショートエラーが発生したことを示し、エラーアイコン408は、ノイズ保護を示し、エラーアイコン409は、ファームウェアをメモリに書き込んでいることを示し、エラーアイコン410は、ファームウェアをメモリから読み出していることを示す。本開示は、上記パネルエラーに限定されず、採用されるエラーアイコンも限定されない。
【0024】
ステップ306では、画面の一部をエラーアイコンに置き換えて提示画面を生成し、ここで、エラーアイコンを画面の任意位置に配置してよい。具体的には、
図1を参照されたい。エラーアイコンがオンスクリーン表示回路122に記憶され、パネルエラーが発生した場合、オンスクリーン表示回路122は、対応するエラーアイコンをメモリ123に書き込んで画面の一部を置換して提示画面を生成する。ステップ307では、提示画面を表示パネルに伝送することにより、ユーザ又は車載システム130のメーカーは、エラーアイコンを見ることができる。なお、上記エラーアイコン401~410は、車載システム130によって提供されず、パネル駆動回路120に予め記憶されるものであり、つまり、パネル駆動回路120は、オンスクリーン表示(OSD)の方式で能動的にエラーアイコンを表示する。
【0025】
以下、ショートエラー、オープンエラー、パネル破損エラーの検出方法について説明する。
図5は、一実施例によるショートエラー時の充電時間である。
図2と
図5を参照されたい。タッチ位置を検出するために、パネル駆動回路120は信号をタッチ電極201~206に伝送してコンデンサを充電し、タッチ電極201~206の間にショートが形成されると、静電容量が大きくなり、所定の電圧に達するまでの時間が長くなる。
図5における曲線510は正常な場合の電圧変化を表し、曲線520はショートがある場合の電圧変化を表す。したがって、パネル駆動回路120は、各々のタッチ電極201~206の充電時間(電圧が所定の数値に達する)を計算することができ、充電時間が第1時間より大きいと、対応するタッチ電極と隣接するタッチ電極との間にショートエラーが発生したと判断することができる。
【0026】
図6は、一実施例によるオープンエラー時の充電時間を示す図である。
図2と
図6を参照されたい。センシング線211~216が断線してオープンが形成されると、静電容量が減少し、充電時間が短縮される。
図6の曲線610は正常な場合の電圧変化を示し、曲線620はオープンがある場合の電圧変化を示す。したがって、パネル駆動回路120は、各々のタッチ電極201~206の充電時間(電圧が所定の数値に達する)を計算することができ、充電時間が第2時間未満であると、対応するセンシング線にオープンエラーが発生したと判断することができる。上記第1時間と第2時間は、実験によって決定してよい。
【0027】
図7は、一実施例によるパネル破損エラーの検出方法を示す模式図である。
図7を参照されたい。この実施例において、表示パネルは保護カバー700によって覆われ、この保護カバー700は例えばガラスであり、保護カバー700の下方に周辺回路710が設けられ、周辺回路710の第1端710-1はパネル駆動回路120の送信端721に電気的に接続され、周辺回路710の第2端710-2はパネル駆動回路120の受信端722に電気的に接続される。パネル駆動回路120は、送信端721を介してテスト信号(特定の波形を有してもよい)を周辺回路710に伝送し、且つ受信端722からテスト信号を受信しようとする。保護カバー700が破損した場合、周辺回路710にオープンが形成され、パネル駆動回路120はテスト信号を受信できなくなる。したがって、テスト信号を受信していない場合、パネル駆動回路120は、パネル破損エラーが発生したと判断する。
【0028】
以上、幾つかの実施例を挙げて、ショートエラー、オープンエラー、及びパネル破損エラーをどのように検出するかを説明したが、本開示はこれに限定されない。他の実施形態では、様々なエラーを検出するために、任意のセンサ又は検出回路を設置してよい。
【0029】
本発明は、実施例により以上のように開示されたが、実施例に限定されなく、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更や修正を行うことができ、よって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に定義されたものを基準とする。
【符号の説明】
【0030】
100 表示システム
110 表示パネル
120 パネル駆動回路
121 マイクロコントローラ
122 オンスクリーン表示回路
123 メモリ
124 伝送インターフェース
130 車載システム
131 伝送インターフェース
132 プロセッサ
133 メモリ
201~206 タッチ電極
211~216 センシング線
301~307 ステップ
401~410 エラーアイコン
510、520、610、620 曲線
700 保護カバー
710 周辺回路
710-1 第1端
710-2 第2端
721 送信端
722 受信端