(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061682
(43)【公開日】2024-05-07
(54)【発明の名称】ビークルの軌道制御のための機械及びプロセス
(51)【国際特許分類】
G08G 5/00 20060101AFI20240425BHJP
【FI】
G08G5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023181825
(22)【出願日】2023-10-23
(31)【優先権主張番号】22383020
(32)【優先日】2022-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】フロンテラ サンチェス, ギレルモ
(72)【発明者】
【氏名】ロペス レオネス, ハビエル
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA26
5H181BB04
5H181FF14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ビークル用の予測された軌道を導出すること、ビークル用の軌道を制御すること、及び航空交通管理システムにおける混雑を減らすことである。
【解決手段】ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、その後、ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイルを生成すること、その後、縦方向プロファイルとベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、ベースライン軌道を生成すること、及び、予測された軌道を導出するために、ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること、を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズムを、プロセッサが実行することを介する。予測された軌道は、飛行管理システム及び/又は航空交通管理システムで使用されるために送られる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークル(204)用の予測された軌道(146)を導出するためのプロセス(100)であって、
ベースライン軌道(115)用のベースライン横方向プロファイル(108)を生成すること(106)、
その後、前記ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイル(112)を生成すること、
その後、前記縦方向プロファイルと前記ベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、前記ベースライン軌道(115)を生成すること、及び
前記予測された軌道を導出するために、前記ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方(122)を使用すること
を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズム(212)を、プロセッサ(210)が実行することを含む、プロセス。
【請求項2】
前記予測された軌道が一連の旋回点(A~D)を含むこと、及び
前記一連の旋回点の各旋回点における前記ビークルの進路(202)の瞬間的な変化を使用することを介して、前記ベースライン横方向プロファイルを生成することを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
それぞれ、前記ベースライン軌道に沿った各旋回点において、前記ビークルの前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、
前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径(206)を計算すること、及び
前記旋回半径を使用して、前記ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイル(126)で置き換えることを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
前記調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイル(112上の128)を生成すること(128)と、
前記調整された横方向プロファイルと前記適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、前記予測された軌道を生成することとを更に含む、請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記ベースライン軌道用の前記縦方向プロファイルを生成することは、前記ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
前記ベースライン軌道を生成した後で、前記縦方向プロファイルを適合させ(128)、それから前記予測された軌道を導出することを更に含む、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
前記性能要素は、真の対気速度である、請求項1に記載のプロセス。
【請求項8】
前記ビークルは、航空宇宙ビークルである、請求項1に記載のプロセス。
【請求項9】
ビークル(204)用の軌道(210)を制御するためのプロセスであって、
ベースライン軌道(115)用のベースライン横方向プロファイル(108)を生成すること(106)、
その後、前記ベースライン軌道用の縦方向プロファイル(112)を生成すること、
その後、前記縦方向プロファイルと前記ベースライン横方向プロファイルとをマージすること(114)によって、前記ベースライン軌道を生成すること、
前記ビークル用の予測された軌道(146)を導出するために、前記ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方(122)を使用すること、
前記ビークル用の誘導制御ユニット(210)に前記予測された軌道を送ること、及び
前記予測された軌道に従うように前記ビークルの性能を制御すること
を介して、前記予測された軌道を導出するように特別にプログラムされたアルゴリズム(212)を、プロセッサ(210)が実行すること(100)を含む、プロセス。
【請求項10】
前記予測された軌道が一連の旋回点(A~D)を含むこと、及び
前記一連の旋回点の各旋回点における前記ビークルの進路(202)の瞬間的な変化を使用することを介して、前記ベースライン横方向プロファイルを生成することを更に含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項11】
それぞれ、前記ベースライン軌道に沿った各旋回点において、前記ビークルの前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、
前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径(206)を計算すること(124)、及び
前記旋回半径を使用して、前記ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイル(126)で置き換えることを更に含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項12】
前記調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイル(112上の128)を生成することと、
前記調整された横方向プロファイルと前記適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、前記予測された軌道(144)を生成することとを更に含む、請求項11に記載のプロセス。
【請求項13】
前記ビークルは、航空宇宙ビークルである、請求項9に記載のプロセス。
【請求項14】
前記ベースライン軌道用の前記縦方向プロファイルを生成することは、前記ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項15】
前記ベースライン軌道を生成した後で、前記縦方向プロファイルを適合させ、それから前記予測された軌道を導出することを更に含む、請求項9に記載のプロセス。
【請求項16】
航空交通管理システム(214)における混雑を減らすためのプロセスであって、
ベースライン軌道(115)用のベースライン横方向プロファイル(108)を生成すること、
その後、前記ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイル(112)を生成すること、
その後、前記ベースライン縦方向プロファイルと前記ベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、前記ベースライン軌道を生成すること、及び
ビークル(204)用の予測された軌道(146)を導出するために、前記ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方(122)を使用すること
を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズム(212)を、プロセッサ(210)が実行すること
を介して、前記予測された軌道を導出することと、
前記航空交通管理システムにおいて、他のビークルの他の予測された軌道から前記ビークル用の前記予測された軌道を衝突回避させるために、前記ビークル用の前記予測された軌道を受け取り、使用することとを含む、プロセス。
【請求項17】
前記予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び
前記一連の旋回点の各旋回点における前記ビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、前記ベースライン横方向プロファイルを生成することを更に含む、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
それぞれ、前記ベースライン軌道に沿った各旋回点において、前記ビークルの前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、
前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径(206)を計算すること、及び
前記旋回半径を使用して、前記ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることを更に含む、請求項16に記載のプロセス。
【請求項19】
前記調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成すること、及び
前記調整された横方向プロファイルと前記適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、前記予測された軌道を生成することを更に含む、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記ベースライン軌道用の前記縦方向プロファイルを生成することは、前記ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含み、前記プロセスは、前記ベースライン軌道を生成した後で、前記縦方向プロファイルを適合させ、それから前記予測された軌道を導出することを更に含む、請求項16に記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は、広くは、ビークル用の誘導を提供することに関する。特に、本開示は、ビークル用の軌道を生成することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] ビークルの誘導及び/又は制御は、ビークル用の軌道を指定すること及び/又は予測することのうちの少なくとも一方を含む。ビークルの将来の状態は、ビークルの運動に対する様々な制約、及び/又は作用効果、及び/又は航空宇宙用の制御システムの制御要素への入力や制御要素の変位によって影響を受けることがある。制約及び/又は作用効果は、物理的なものであるか及び/又は規制によるものであるかもしれない。物理的制約は、ビークルの性能の限界を含み得る。ビークルの制御要素への入力は、ビークルを所望の状態に置くことを企図する。ビークルの将来の状態は、ビークルが特定の操縦を行うことを企図する制御要素への入力によって確立された慣性、ならびにビークルへの外来的な影響によって、規定及び/又は影響されることがある。
【0003】
[0003] ビークル用の軌道制御及び/又は予測のための現在のプロセス及び機械は、ビークルの所望の軌道に沿った所与の一組の旋回点の間のビークルの企図された軌道用の横方向プロファイル生成と縦方向プロファイル生成とを切り離すことを含んでいた。縦方向プロファイルは、ビークル用の指定された軌道に沿った各旋回点における高度要件と対気速度要件とを満たすために必要とされる速度の加速及び/又は減速を含み得る。
【0004】
[0004] 航空宇宙ビークルでは、横方向と縦方向の空力性能が、そのビークルの運動方程式で表され得るように空力的に相互関連し及び/又は結び付けられることがある。当業者であれば、航空宇宙ビークル用の横方向(水平方向とも呼ばれる)プロファイルと縦方向(垂直方向)プロファイルとを決定することが、複雑な作業であることを理解する。というのも、これらは相互関連するので、独立して対処することができない種々の制約が存在し、そのプロセスは、航空宇宙ビークルの性能特性の順守を確実にする必要があるからである。
【0005】
[0005] 航空宇宙ビークルの軌道制御及び/又は予測のためのほとんどの既存の方法は、横方向プロファイルを完成させるために旋回点における旋回半径を決定するために横方向プロファイルの旋回点におけるビークルの速度の大まかな推定を使用し、次いで、ビークル用の企図された軌道用の縦方向プロファイルを別途生成するために横方向プロファイルを使用する。現在の航空宇宙ビークルの軌道制御及び/又は予測についての複数の例は、少なくとも以下のものにおいて提供されている。すなわち、A.A.Herndon、R.H.Mayer、R.C.Ottobre、及びG.Tennille, Advanced Flight Management Systems (FMSs), FMC Field Observations Trials, MiTRE Corporation Virginia, 2006; Formal Mission Specification and Execution Mechanisms for Unmanned Aircraft Systems, Eduard Santamaria Barnadas, PhD Thesis, Technical University of Catalonia, June 2010; CTAS Tools.NASA Ames http://www.aviationsystemsdivision.arc.nasa.gov/research/foundations/index.shtml; OSYRIS、到着・出発マネージャー。Barco. http://www.barco.com/airtrafficcontrol/product/1229
【0006】
[0006] 旋回点におけるビークルの速度の予測を行うことは困難であり得る。旋回点におけるビークルの速度の予測は、常に正確又は精密であるとは限らない。ビークルが、導出された横方向プロファイルに実質的に従い得ることを確実にするために、過度に保守的な推定が行われる可能性がある。ビークル用の軌道制御及び/又は予測のための現在のプロセス及び機械から導出される結果として生じる横方向プロファイルは、実現可能であるかもしれないが、その結果として生じる横方向プロファイルは、ビークルの制御及び/又は動作のための所望の効率を必ずしも達成しないかもしれない。
【0007】
[0007] 当業者は、非限定的に、「センタートラコンオートメーションシステム(CTAS)軌道合成装置(Center-TRACON Automation System (CTAS) Trajectory Synthesizer)」などの現在の解決策が、重い仮定を使用して「近似的な縦方向プロファイル(approximate vertical profile)」を構築することを理解する。非限定的な一例として、CTASは、現在、各旋回点における速度を推定するときに、ビークルの一定の上昇/下降率を仮定しており、加速も減速も想定していない。次いで、現在のCTASのプロセス及び機械は、各旋回点において推定された速度を使用してビークルの軌道用の横方向プロファイルを計算するために、重い仮定に基づく「近似的な縦方向プロファイル」を使用し、次いで、軌道用の縦方向プロファイルを構築する。結果として生じる横方向プロファイル及び軌道は、所与の数の旋回点を横断するビークルの性能に望まれる飛行時間、距離、及び/又は燃料効率を必ずしも達成しないかもしれない。
【0008】
[0008] 同様に、当業者は、非限定的に、「フェアー軌道予測器(Programme for Harmonised ATM Research in Eurocontrol (PHARE) Trajectory Predictor)」などの現在の解決策が、各旋回点における速度推定を仮定するために、各旋回点における飛行のフェーズの推定を使用することを理解する。フェアー(PHARE)プロセス及び機械は、それらの速度推定を使用して横方向プロファイルを構築し、次いで、それから縦方向プロファイルを導出する。
【0009】
[0009] 現在のほとんどの飛行管理システム(FMS)では、横方向及び次いで縦方向プロファイルがまた、フェアー(PHARE)のようなプロセスにおいて順次完成される。幾つかの飛行管理システム(FMS)はまた、最終的な最適化ステップを実行して、ビークルの軌道用の正確な横方向プロファイルを導出することにおける効率に関する技術的な問題を克服することを試みる。したがって、ビークル用の現在の既存の横方向プロファイル並びに軌道制御及び/又は予測は、所与の数の旋回点を横断する軌道に沿ったビークルの性能に望まれる飛行時間、距離、及び/又は燃料効率を必ずしも達成しないかもしれない。
【0010】
[0010] したがって、少なくとも上述のような技術的問題及び他の課題を少なくとも克服する新規なプロセス及び/又は機械が必要とされている。必要とされているのは、ビークルが少なくとも所望の飛行時間、距離、及び/又は燃料効率で所与の旋回点を横断することを可能にする精度を有する誘導及び/又は制御を提供する、ビークル用の軌道制御及び/又は予測を少なくとも生成する新規なプロセス及び/又は機械である。
【発明の概要】
【0011】
[0011] 例示的な複数の実施例では、ビークル用の予測された軌道を導出する革新的な技術的解決策を提供するように構成された機械及びプロセスが示される。該機械は、ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、その後、ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイルを生成すること、その後、縦方向プロファイルとベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、ベースライン軌道を生成すること、及び、予測された軌道を導出するために、ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること、を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズムを、プロセッサが実行することを介して、ビークル用の予測された軌道を導出するためのプロセスを実行するように構成され得る。
【0012】
[0012] ビークル用の予測された軌道を導出するためのプロセスはまた、予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び、一連の旋回点の各旋回点におけるビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、ベースライン横方向プロファイルを生成することも含み得る。該プロセスはまた、それぞれ、ベースライン軌道に沿った各旋回点において、ビークルの性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径を計算すること、及び、旋回半径を使用して、ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることも含み得る。
【0013】
[0013] ビークル用の予測された軌道を導出するための該プロセスはまた、調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成することと、調整された横方向プロファイルと適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、予測された軌道を生成することとも含み得る。該プロセスはまた、ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを介して、ベースライン軌道用の縦方向プロファイルを生成することも含み得る。該プロセスはまた、ベースライン軌道を生成した後で、縦方向プロファイルを適合させ、それから予測された軌道を導出することも含み得る。性能要素は、真の対気速度であってもよい。ビークルは、航空宇宙ビークルであってもよい。
【0014】
[0014] 他の例示的な複数の実施例では、ビークル用の軌道を制御する革新的な技術的解決策を提供するように構成された機械及びプロセスが示される。該機械は、ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、その後、ベースライン軌道用の縦方向プロファイルを生成すること、その後、縦方向プロファイルとベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、ベースライン軌道を生成すること、予測された軌道を導出するために、ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること、ビークル用の誘導制御ユニットに予測された軌道を送ること、及び、予測された軌道に従うようにビークルの性能を制御することを介して、ビークル用の予測された軌道を導出するように特別にプログラムされたアルゴリズムを、プロセッサが実行することを介して、ビークル用の軌道を制御するためのプロセスを実行するように構成され得る。
【0015】
[0015] ビークル用の軌道を制御するためのプロセスはまた、予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び、一連の旋回点の各旋回点におけるビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、ベースライン横方向プロファイルを生成することも含み得る。該プロセスはまた、それぞれ、ベースライン軌道に沿った各旋回点において、ビークルの性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径を計算すること、及び、旋回半径を使用して、ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることも含み得る。
【0016】
[0016] ビークル用の軌道を制御するためのプロセスは、調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成することと、調整された横方向プロファイルと適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、予測された軌道を生成することとも含む。ビークルは、航空宇宙ビークルであってもよい。ベースライン軌道用の縦方向プロファイルを生成することは、ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含み得る。該プロセスはまた、ベースライン軌道を生成した後で、縦方向プロファイルを適合させ、それから予測された軌道を導出することも含み得る。
【0017】
[0017] 他の例示的な複数の実施例では、航空交通管理システムにおける混雑を減らすための革新的な技術的解決策を提供するように構成された機械及びプロセスが示される。該機械は、ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、その後、ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイルを生成すること、その後、ベースライン縦方向プロファイルとベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、ベースライン軌道を生成すること、及び、ビークル用の予測された軌道を導出するために、ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること、を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズムをプロセッサが実行することを介して、予測された軌道を導出することと、航空交通管理システムにおいて、他のビークルの他の予測された軌道からビークル用の予測された軌道を衝突回避させるために、ビークル用の予測された軌道を受け取り、使用することとを介して、交通管理システムにおける混雑を減らすためのプロセスを実行するように構成され得る。
【0018】
[0018] 航空交通管理システムにおける混雑を減らすためのプロセスはまた、予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び、一連の旋回点の各旋回点におけるビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、ベースライン横方向プロファイルを生成することも含み得る。該プロセスはまた、それぞれ、ベースライン軌道に沿った各旋回点において、ビークルの性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径を計算すること、及び、旋回半径を使用して、ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることも更に含み得る。
【0019】
[0019] 航空交通管理システムにおける混雑を減らすための該プロセスはまた、調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成すること、及び、調整された横方向プロファイルと適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって予測された軌道を生成することも含み得る。該プロセスはまた、以下のことも含む。すなわち、ベースライン軌道用の縦方向プロファイルを生成することは、ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含み、該プロセスは、ベースライン軌道を生成した後で、縦方向プロファイルを適合させ、それから予測された軌道を導出することを更に含む。
【0020】
[0020] これらの特徴及び機能は、本開示の様々な実施例で単独で実現してもよいし、更に別の実施例において組み合わせてもよい。以下の説明及び図面を参照して、これらの実施例の更なる詳細を理解することができる。当業者であれば、所与の複数の実施例が、以下のものに等しく適用されてよいことを理解する。すなわち、
【0021】
条項1.
ビークル用の予測された軌道を導出するためのプロセスであって、
ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、
その後、前記ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイルを生成すること、
その後、前記縦方向プロファイルと前記ベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、前記ベースライン軌道を生成すること、及び
前記予測された軌道を導出するために、前記ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること
を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズムを、プロセッサが実行することを含む、プロセス。
【0022】
条項2.
前記予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び
前記一連の旋回点の各旋回点における前記ビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、前記ベースライン横方向プロファイルを生成することを更に含む、条項1に記載のプロセス。
【0023】
条項3.
それぞれ、前記ベースライン軌道に沿った各旋回点において、前記ビークルの前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、
前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径を計算すること、及び
前記旋回半径を使用して、前記ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることを更に含む、条項1に記載のプロセス。
【0024】
条項4.
前記調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成することと、
前記調整された横方向プロファイルと前記適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、前記予測された軌道を生成することとを更に含む、条項3に記載のプロセス。
【0025】
条項5.
前記ベースライン軌道用の前記縦方向プロファイルを生成することは、前記ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含む、条項1に記載のプロセス。
【0026】
条項6.
前記ベースライン軌道を生成した後で、前記縦方向プロファイルを適合させ、それから前記予測された軌道を導出することを更に含む、条項1に記載のプロセス。
【0027】
条項7.
前記性能要素は、真の対気速度である、条項1に記載のプロセス。
【0028】
条項8.
前記ビークルは、航空宇宙ビークルである、請求項1に記載のプロセス。
【0029】
条項9.
ビークル用の軌道を制御するためのプロセスであって、
ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、
その後、前記ベースライン軌道用の縦方向プロファイルを生成すること、
その後、前記縦方向プロファイルと前記ベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、前記ベースライン軌道を生成すること、
前記ビークル用の予測された軌道を導出するために、前記ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること、
前記ビークル用の誘導制御ユニットに前記予測された軌道を送ること、及び
前記予測された軌道に従うように前記ビークルの性能を制御すること
を介して、前記予測された軌道を導出するように特別にプログラムされたアルゴリズムを、プロセッサが実行することを含む、プロセス。
【0030】
条項10.
前記予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び
前記一連の旋回点の各旋回点における前記ビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、前記ベースライン横方向プロファイルを生成することを更に含む、条項9に記載のプロセス。
【0031】
条項11.
それぞれ、前記ベースライン軌道に沿った各旋回点において、前記ビークルの前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、
前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径を計算すること、及び
前記旋回半径を使用して、前記ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることを更に含む、条項9に記載のプロセス。
【0032】
条項12.
前記調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成することと、
前記調整された横方向プロファイルと前記適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、前記予測された軌道を生成することとを更に含む、条項11に記載のプロセス。
【0033】
条項13.
前記ビークルは、航空宇宙ビークルである、条項9に記載のプロセス。
【0034】
条項14.
前記ベースライン軌道用の前記縦方向プロファイルを生成することは、前記ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含む、条項9に記載のプロセス。
【0035】
条項15.
前記ベースライン軌道を生成した後で、前記縦方向プロファイルを適合させ、それから前記予測された軌道を導出することを更に含む、条項9に記載のプロセス。
【0036】
条項16.
航空交通管理システムにおける混雑を減らすためのプロセスであって、
ベースライン軌道用のベースライン横方向プロファイルを生成すること、
その後、前記ベースライン軌道用のベースライン縦方向プロファイルを生成すること、
その後、前記ベースライン縦方向プロファイルと前記ベースライン横方向プロファイルとをマージすることによって、前記ベースライン軌道を生成すること、及び
ビークル用の予測された軌道を導出するために、前記ベースライン軌道から性能要素又は構成要素のうちの少なくとも一方を使用すること
を実行するように特別にプログラムされたアルゴリズムを、プロセッサが実行すること
を介して、前記予測された軌道を導出することと、
前記航空交通管理システムにおいて、他のビークルの他の予測された軌道から前記ビークル用の前記予測された軌道を衝突回避させるために、前記ビークル用の前記予測された軌道を受け取り、使用することとを含む、プロセス。
【0037】
条項17.
前記予測された軌道が一連の旋回点を含むこと、及び
前記一連の旋回点の各旋回点における前記ビークルの進路の瞬間的な変化を使用することを介して、前記ベースライン横方向プロファイルを生成することを更に含む、条項16に記載のプロセス。
【0038】
条項18.
それぞれ、前記ベースライン軌道に沿った各旋回点において、前記ビークルの前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を取得すること、
前記性能要素又は前記構成要素のうちの少なくとも一方を使用して、それぞれ、各旋回点における旋回半径を計算すること、及び
前記旋回半径を使用して、前記ベースライン横方向プロファイルを調整された横方向プロファイルで置き換えることを更に含む、条項16に記載のプロセス。
【0039】
条項19.
前記調整された横方向プロファイルを使用して、適合された縦方向プロファイルを生成すること、及び
前記調整された横方向プロファイルと前記適合された縦方向プロファイルとをマージすることによって、前記予測された軌道を生成することを更に含む、条項18に記載のプロセス。
【0040】
条項20.
前記ベースライン軌道用の前記縦方向プロファイルを生成することは、前記ベースライン横方向プロファイルに空域制約を適用することを含み、前記プロセスは、前記ベースライン軌道を生成した後で、前記縦方向プロファイルを適合させ、それから前記予測された軌道を導出することを更に含む、条項16に記載のプロセス。
【0041】
[0021] 例示的な複数の実施例、ならびに好ましい使用モード、更なる目的、及びそれらの特徴は、本開示の例示的な一実施例の以下の詳細な説明を参照して、添付図面と併せてそれらを読むことにより、最もよく理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】[0022] 例示的な一実施例に従って示される、ビークル用の予測された軌道を導出するための拡張インテント生成コアプロセス(Expanded Intent Generation Core Process)の図である。
【
図2】[0023] 例示的な一実施例による、ビークルの軌道用のプロファイルの斜視図である。
【
図3】[0024] 例示的な一実施例による、ビークルの製造及び保守方法のブロック図である。
【
図4】[0025] 例示的な一実施例による、ビークルのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
[0026] 本明細書の複数の実施例は、少なくとも「Method for Creating and Choosing a Determinate Piloting Strategy」という題目のボーイング社によって提出され、その全体が本明細書に援用される、欧州特許出願1438239.1及び米国特許第9,852,640号において説明されるように、航空宇宙ビークル用の横方向(水平方向とも呼ばれる)プロファイル及び縦方向(垂直方向)プロファイルを決定することが、複雑な作業であることを認識し、考慮する。本明細書の複数の実施例は、その作業が複雑なのは、少なくとも以下の理由によることを認識し考慮する。すなわち、独立して対処することができない種々の制約が存在し、それは、航空宇宙ビークル用の横方向プロファイルと縦方向プロファイルとが、相互関連し、それらを決定することは、航空宇宙ビークルの性能特性を順守することを確実にする必要があるからである。したがって、ビークル用の軌道の制御及び/又は予測を生成するためのプロセス及び/又は機械を提供する既存のシステムの技術的な問題は、次のようなものである。すなわち、ビークルが所望の飛行時間、距離、及び/又は燃料効率で所与の数の旋回点を横断することを可能にする精度を有する誘導及び/又は制御を提供する、ビークル用の軌道の制御及び/又は予測を生成するための新規なプロセス及び/又は機械が依然として必要とされている。したがって、既存の解決策では、横方向プロファイルを構築するときに、速度推定を必要とすることなしに且つ速度推定に起因する不正確さなしに、横方向プロファイルと縦方向プロファイルとの両方を独立して生成し、後にそれら2つの間の実際の相互作用及び制限を考慮に入れるために、それらを調整することはできないという技術的な問題が存在する。
【0044】
[0027] 本明細書で説明される複数の実施例は、技術的な問題が次のようなものであることを認識し、考慮する。すなわち、既存の解決策は、ビークルが所望の飛行時間、距離、及び/又は燃料効率で所与の旋回点を横断することを可能にする精度を有する誘導及び/又は制御を提供する、ビークル用の軌道の制御及び/又は予測を生成するためのプロセス及び/又は機械を提供することができない。更に、本明細書で説明される新規なプロセス及び機械の複数の実施例は、航空機インテント(aircraft intent)を計算するときに、航空産業で現在広く使用されているほとんどの方法は、生成プロセスを単純化するために、横方向プロファイルの生成を縦方向プロファイルの生成から切り離すことを認識し、考慮する。航空機インテントという用語は、航空宇宙ビークル用の軌道を生成する航空機の構成可能なパラメータを説明するために使用される。航空宇宙ビークルは、非限定的に、民間航空機、無人航空システム、及び/又は軍用機を含んでよい。ボーイング社に付与され、その全体が本明細書に援用される、「Predicting Aircraft Trajectory」という題目の欧州特許出願0738029.7及び米国特許第9,250,099号において説明されているように、航空機インテントは、運動方程式を解くことを可能にするために提示される一組のパラメータを使用して表される。形式言語理論を使用して、この公式を実装することができる。すなわち、航空機インテントの記述言語は、一組の指示命令と規則とであって、航空機インテントを表現し、したがって、航空機の軌道の予測を可能にする許容可能な組み合わせを支配する一組の指示命令と規則とを提供する。
【0045】
[0028] したがって、航空機インテントという用語は、航空宇宙ビークル用の将来の動作及び/又は操縦戦略の表現を規定し得る。それらは、それらから予測された軌道に沿った航空宇宙ビークルの性能/移動の特定の所与の制約及び/又は目的を満たす航空宇宙ビークルの所望の軌道を決定する。したがって、一連の旋回点に沿った航空宇宙ビークルの性能/移動の全ての所与の制約及び/又は目的を満たす所望の計算された軌道がまた、所与の航空機インテントについての予測された軌道とも呼ばれてよい。予測された軌道は、少なくとも、先にその全体が本明細書に援用されている欧州特許出願0738029.7及び米国特許第9,250,099号において計算された軌道122の記述として説明されているような計算された軌道として説明される。したがって、航空宇宙ビークルの規定された特定の制約及び/又は目的を満たすために航空機インテントを確立することは、その予測された軌道を計算する前に必要とされるステップである。また更に、当業者は、航空機インテントについて本明細書で説明される概念、及び航空機インテントの記述言語がまた、運動方程式によって支配される任意の物体の軌道用の誘導及び/又は制御並びに予測にも適用されるように適合できることを理解する。
【0046】
[0029] 本明細書で説明される新規な技術的改良は、横方向プロファイルと縦方向プロファイルとの間の相互作用を考慮するための能力を損なうことなしに、航空機インテントについての横方向プロファイルと縦方向プロファイルとの計算を切り離すことを少なくとも可能にする、新しいプロセス及び機械を説明する。本明細書で説明される新規な技術的改良は、現在のプロセスであって、横方向プロファイルを生成し、それが完了したら、その上に縦方向プロファイルを生成する現在のプロセスの技術的欠陥を克服する新しいプロセス及び機械を説明する。
【0047】
[0030] 本明細書で説明される複数の実施例は、航空機インテントを計算するときに、現在のシステムが、全ての旋回点における半径を決定することによって横方向プロファイルを生成することを認識し、考慮する。それは、そのような旋回中に航空宇宙ビークルの速度及び/又は他の性能要素の範囲を制限する。性能要素には、非限定的に、高度、推力設定、方位、ピッチ、ロール、ヨー、重量、通常荷重、推力設定、揚力変更デバイスの展開、並びに/又航空宇宙ビークル用の他の性能要素及び/又は構成が含まれ得る。航空宇宙ビークルの構成変更には、非限定的に、抗力及び/又は揚力デバイスの展開、着陸装置及び/又はライトの延伸、航空宇宙ビークルのピッチ、ヨー、及び/又はロールを変更する制御装置の偏向が含まれてよい。
【0048】
[0031] 本明細書で使用されるときに、旋回点は、軌道に沿ってビークルが移動する進路が変化する軌道に沿ったウェイポイントを指す。ウェイポイントは、少なくとも欧州出願13382171.0及び米国特許第9,135,828号で説明されており、それらはその全体が本明細書に援用される。
【0049】
[0032] 縦方向プロファイルの生成中に最も可能性が高い速度を可能にしないような任意の半径を選択することを避けるために、横方向プロファイルを生成する現在の既存のシステムは、空域の制約、航空機の能力、及び飛行のフェーズに基づく、各旋回点における航空機の可能性が高い速度の大まかな推定に基づいて、旋回点用の半径を選択する。しかし、このような推定を行うことは困難であり得、常に正確又は精密であるとは限らない。このため、現在のシステムで使用されているこれらの方法は、最適な動作に望まれるよりも保守的であり得、結果として得られる横方向プロファイルは実現可能であるが、燃料の使用、移動距離、所要時間、及び/又は他の性能パラメータに関して、必ずしも効率的でない。
【0050】
[0033] 本明細書で説明される新規なプロセス及び機械の複数の実施例は、航空宇宙ビークルの所望の軌道用の縦方向プロファイルに制約が存在する可能性があることを認識し、考慮する。非限定的に、縦方向プロファイルは、航空宇宙ビークル用の速度又は高度に対する制限を含むことがある。縦方向の制約はまた、非限定的に、高度、重量、通常荷重、推力設定、揚力変更デバイスの展開、並びに/又は航空宇宙ビークル用の他の性能要素及び/又は構成についての値の範囲にも存在し得る。
【0051】
[0034] 本明細書で説明される新規なプロセス及び機械の複数の実施例は、縦方向プロファイルに対する制約の多くが、横方向プロファイルが規定されてしまうまで確かではない可能性があることを認識し、考慮する。縦方向プロファイルに対する制約は、分からないかもしれない。というのも、少なくとも、縦方向プロファイルに対する制約は、しばしば、横方向プロファイルを航空宇宙ビークル用の軌道に対する使用可能な空域制限によって決定される制約と交差させた結果であるからである。本明細書で説明される新規な技術的改良は、現在のプロセスに対して反転させたと考えられ得る改良され拡張されたプロセスを介して、すなわち、先ず縦方向プロファイルを生成し、次いで、航空宇宙ビークルの予測された軌道用の横方向プロファイルを最終決定することによって、航空機インテントを生成し得る新しいプロセス及び機械を説明する。
【0052】
[0035] 本明細書で説明される新規なプロセス及び機械の複数の実施例は、幾つかの現在のプロセスが、横方向プロファイルと縦方向プロファイルを同時に構築するが、通常は非決定的であり、提案された航空機の挙動及び/又は構成に対して行われた選択の意図を示す明確さを欠いていることを認識し、考慮する。更に、これらのそのようなプロセスの結果は、人間のパイロットが同じシナリオですることとは大きく異なる傾向がある。これらの方法は、これらの同じ理由から任意の商業システムでほとんど使用されていない。
【0053】
[0036] 本明細書で説明される複数の実施例は、不正確さ及び/又は非効率性という技術的制限を克服するために、モジュール式インテント生成インフラストラクチャプロセス(Modular Intent Generation Infrastructure process)において説明されるようなビークルに対する航空機インテント生成を更に単純化するプロセス及び機械が必要とされていることを認識し、考慮する。モジュール式インテント生成インフラストラクチャプロセスは、以下のものに基づく。すなわち、フライトインテント記述言語、インテント複合体記述言語、及び航空機インテント記述言語である。これらは、少なくとも、次のものにおいて説明されるようなものである。すなわち、ボーイング社に付与され、その全体が本明細書に援用される、「Method for Creating and Choosing a Determinate Piloting Strategy for an Aircraft」という題目の欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号である。欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号は、欧州特許出願0738029.7、同11382020.3、同12382196.9、及び同12382195.1において見られる開示内容を参照する。それらの欧州特許出願は、米国特許第9,020,662号、同第9,153,136号、同第8,744,649号、及び同第8,977,411号によりそれぞれ特許請求されており、これらは、その全体が本明細書に援用される。
【0054】
[0037] 同様に、本明細書で説明される複数の実施例は、不正確さ及び/又は非効率性という技術的制限を克服するために、少なくとも以下において説明されるような計算された軌道122の記述の生成を更に単純化するプロセス及び機械が必要とされていることを認識し、考慮する。すなわち、先に本明細書に援用されている「Providing Data for Predicting Aircraft Trajectory」という題目の2011年1月28日に出願されたボーイング社の欧州特許出願第11382020.3号及び米国特許第9,153,136号、並びに、これもまた先に本明細書に援用されている「Predicting Aircraft Trajectory」という題目の2007年9月21日に出願され、2012年5月16日に付与されたボーイング社の欧州特許出願第07380259.7号及び米国特許第9,250,099号において少なくとも説明されている航空機インテント記述言語である。
【0055】
[0038] したがって、本明細書で提示される複数の実施例は、「Method for Creating and Choosing a Determinate Piloting Strategy」という題目のボーイング社に付与され、その全体が本明細書に援用される欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号によって説明されるプロセス及び機械を超える技術的改良を提供する。それは、少なくとも、横方向プロファイルと縦方向プロファイルとの間の相互作用を考慮する能力を損なうことなしに、航空機インテントについての横方向プロファイルと縦方向プロファイルとの計算を切り離すことを可能にする新しいプロセス及び機械を提供する。したがって、本明細書で説明される複数の実施例は、ボーイング社に付与された欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号によって説明されるプロセス及び機械を超える改良を提供する。それは、少なくとも、ビークルが所望の飛行時間、距離、及び/又は燃料効率で所与の数の旋回点を横断することを可能にする精度を有する誘導及び/又は制御を提供する、ビークル用の軌道の制御及び/又は予測を生成することにおいてである。
【0056】
[0039] 本明細書の複数の実施例はまた、少なくとも、ボーイング社に発行され、その全体が本明細書に援用される以下の米国特許において説明されるように、次のことも認識し、考慮する。すなわち、米国特許9,250,099、同9,153,136、同9,135,828、同9,020,662、及び米国特許出願第16/715,850号において、航空宇宙ビークルの制御要素が、非限定的に、航空宇宙ビークルの移動、軌道、構成、エネルギー状態、配向、空間内の位置、又はそれらの組み合わせを制御し得る要素を含み得る。制御要素は、非限定的に、操縦翼面、エンジン、航空宇宙ビークルの幾つかの他のシステム、又はそれらの組み合わせを含み得る。
【0057】
[0040] 航空宇宙ビークルの操縦翼面の命令は、制御入力ユニットと制御要素との間の機械的接続を介して実行されてよい。制御要素は、航空宇宙ビークルの状態を制御し得る航空宇宙ビークルの任意の部分を含んでよい。機械的連結は、制御入力ユニットと操縦翼面との間に制御法則及び/又は利得及び/又は制御負荷感を適用するように構成された機械的ミキサーを含んでよい。
【0058】
[0041] 更に、航空宇宙ビークル用の操縦翼面の命令は、制御補強システムを介して実行されてよい。制御補強システムは、非限定的に、デジタル制御システムを含んでよい。デジタル制御システムは、非限定的に、フライ・バイ・ワイヤ(FBW)システムであってよい。制御補強システムは、航空宇宙ビークルの機械的飛行制御を電子インターフェースで補強する又は置き換えることができる。したがって、制御入力ユニットは、ケーブル、連結、又は他の機械的システムによって、操縦翼面、エンジン、又は他のシステムに物理的に接続されない場合がある。その代わりに、制御入力ユニットからの命令は、ワイヤ、光ファイバ、エアインターフェース、又はそれらの何らかの組み合わせによって、操縦翼面、エンジン、又は他のシステムのアクチュエータに送信される電子信号に変換される。
【0059】
[0042] 飛行制御コンピュータが、航空宇宙ビークルの移動を制御する飛行操縦翼面、エンジン、又は他のデバイスを含み得る制御要素への命令を生成してよい。制御補強システム内の飛行制御コンピュータは、航空宇宙ビークルの安定性、減衰、応答性、又はそれらの組み合わせを調整するための幾つかの制御法則がプログラムされたプロセッサを組み込んでよい。制御補強では、操縦翼面、エンジン、又は他のシステムへの幾つかの命令が、パイロットから制御入力ユニットへの入力によって特別に指示されるのではなく、制御補強システム内の飛行制御コンピュータによって決定される。荷重軽減サブシステムが、飛行制御コンピュータ及び/又は制御補強システムの一部であってよく、又はそれらと相互作用してよい。
【0060】
[0043] 制御補強システム内の異なる構成要素は、異なる種類の通信アーキテクチャを使用して互いに通信してよい。制御補強システムは、コンピュータシステム内で使用されるものなどのデータバスを使用してよい。データバスは、構成要素間の配線量を減らすことができる。データバスのトラフィック量に応じて、命令が目的の構成要素に到達するのが遅れることがある。ネットワークは、プロセッサ、アクチュエータ制御モジュール、及び/又は飛行制御モジュールの間の通信を提供するために、データバスシステムに加えて又は代えて使用されてよい。
【0061】
[0044] 更に、政府の耐空性証明要件は、様々な動作条件の下で航空宇宙ビークルに必要とされる性能特性を規定することがある。動的解析は、非定常空力特性や、剛体運動を含む全ての重要な構造的自由度を考慮してよい。制限荷重は、少なくとも米国連邦航空規則§25.321(b)で指定されている全ての臨界高度、重量、及び重量分布、並びに少なくとも米国連邦航空規則§25.341(b)(3)で示されている範囲内の全ての臨界速度について決定され得る。
【0062】
[0045] 非限定的な一実施例として、航空宇宙ビークルの制御要素への命令が制約を受けることがある。それによって、特定の飛行領域を通る飛行中の制御入力ユニットから受け取られる入力に関係なく、制御要素への命令は、計器誤差の影響及び/又は航空宇宙ビークルの空力データベース若しくは完全制御法則において完全に考慮されない空力的な影響が、航空宇宙ビークルの構造的制限を超えることを防止するために、制約された変化のレベルを超える命令をしない。したがって、航空宇宙ビークルはまた、命令が制約された飛行領域において、航空宇宙ビークルの完全な構造的エンベロープを利用することが制約されるという技術的問題も被る可能性がある。言い換えると、非限定的な一例として、特定の飛行領域において飛行中に、航空宇宙ビークルの操縦を構造的限界まで完全に命令できる代わりに、その命令は、制御要素に到達することが制約され、したがって、航空宇宙ビークルの動作エンベロープは、その元々の設計された構造的制限よりも減らされる可能性がある。
【0063】
[0046] したがって、先に検討した問題のうちの少なくとも幾つかならびに他の想定される問題を考慮に入れた機械及び/又はプロセスを有することが望ましいであろう。例えば、突風による航空宇宙ビークルの一部への意図しない、望ましくない、及び/又は一貫しない荷重に起因して、航空宇宙ビークルの利用可能な動作エンベロープを制限する問題を軽減する機械及び/又はプロセスを有することが望ましいだろう。
【0064】
[0047] 動作エンベロープに対する現在の制約とは対照的に、本明細書で示される複数の実施例は、航空宇宙ビークルに取り付けることができ、航空宇宙ビークル用の予測された軌道を提供することができる。その軌道は、より正確であり、したがって、現在存在しているプロセス及び機械よりも高い効率を提供する。
【0065】
[0048] 例示的な実施例はまた、航空宇宙ビークル用の軌道を予測しようと試みる既存のシステムが、ビークルが所望の飛行時間、距離、及び/又は燃料効率で所与の数の旋回点を横断することを可能にする改良された精度を有する誘導及び/又は制御を提供し得る、ビークル用の軌道の制御及び/又は予測を生成することに対する改良から利益を受け得ることも認識し、考慮する。
【0066】
[0049] 対照的に、本明細書の例示的な複数の実施例は、既存の制御システムにアダプタとして追加することができ、したがって、少なくとも上記で言及したように、航空機インテント及び結果としての予測された軌道を導出するための、現在存在する航空交通管理システム及び/又は航空宇宙ビークルの技術的制限を克服することができる。言い換えると、航空宇宙ビークル及び/又は航空交通管理システムが、航空宇宙ビークル及び/又は航空交通管理システムの運用開始後に、航空宇宙ビークルのより正確及び/又はタイムリーな予測された軌道を必要とすることが明らかになったとしても、航空宇宙ビークルの予測された軌道を受け取り処理するように構成された既存のシステムに、本明細書で説明されるプロセス及び機械の複数の実施例を追加することができる。当業者は、航空交通管理システムが、少なくとも航空宇宙ビークルの予測された軌道を他の航空宇宙ビークルの予測された軌道から衝突回避させるための精度及び能力を高めることによって、より効率的に航空交通を管理し及び/又は所与の空域の混雑を減らすために、航空宇宙ビークル用のより正確及び/又はタイムリーな予測された軌道を必要とする場合があることを理解する。
【0067】
[0050]
図1は、例示的な一実施例に従って示される、ビークル用の予測された軌道を導出するための拡張インテント生成コアプロセス(Expanded Intent Generation Core Process)の図である。特に、
図1の拡張インテント生成コアプロセス100は、ボーイング社に付与された欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号の
図1によって示されているインテント生成コアプロセスを拡張したものである。欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号の
図1によって示されるインテント生成コアプロセスが、飛行インテント102の入力から直接的に水平方向プロファイルを生成することによって開始するのとは対照的に、本出願の
図1の拡張インテント生成コアプロセス100は、ベースライン横方向プロファイル108を生成する予備ステップ106で開始する。欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号の水平方向プロファイルが、水平方向プロファイルを生成するために、各旋回点に接近するときのビークルの速度範囲の推定に基づいて、各旋回点における旋回半径の従来の推定値を使用するのとは対照的に、ベースライン横方向プロファイル108は、軌道に沿って1つの旋回点から次の旋回点に直接的に進路を瞬間的に(旋回半径なしで、
図2の線202で示す)変更することを使用して生成される(ステップ106)。次に、ステップ110では、ベースライン横方向プロファイル108用の軌道に沿った制約112が、少なくとも欧州特許出願1438239.1及び米国特許第9,852,640号並びに欧州特許出願0738029.7及び米国特許第9,250,099号によって説明される技法を使用して計算される。それらは、本明細書に援用される。非限定的に、軌道に沿った制約112を計算することは、空域制約をベースライン横方向プロファイル108に適用することを含んでよい。ステップ110はまた、ベースラン垂直方向(縦方向とも呼ばれる)プロファイルを生成することとしても言及されてよく、又は、より具体的には、軌道に沿った制約112は、ベースライン横方向プロファイル108を使用して導出されたベースライン縦方向プロファイルを表す。欧州特許出願1438239.1及び米国特許第9,852,640号の少なくとも
図5及びその説明を参照のこと。
【0068】
[0051] ステップ114では、軌道に沿ったベースライン制約(ベースライン縦方向プロファイル)112が、次いで、ベースライン横方向プロファイル108とマージされる。言い換えると、ステップ114において、ベースライン縦方向プロファイル112は、ベースライン横方向プロファイル108とマージされる。欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号の
図1によって示されているインテント生成コアプロセスについて説明されるアクションシーケンスツリーリーフ構築と同様なやり方で、ステップ116は、次いで、アクションシーケンスツリーリーフ118を構築するために、ステップ114からマージされた軌道に沿った制約113を使用する。アクションシーケンスツリーリーフ118は、次いで、ステップ120でインテント複合体122に変換される。マージされた軌道に沿った制約のインテント複合体122は、少なくとも欧州特許出願14382195.1及び米国特許8,977,411において説明されるやり方で、インテント複合体記述言語を用いて形成される。
【0069】
[0052] ステップ124において、本出願の
図1の拡張インテント生成コアプロセス100は、ボーイング社に付与された欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号の
図1によって示されているインテント生成コアプロセスを超える別の拡張を追加する。当業者は、ステップ120におけるインテント複合体122用に生成されたインテント記述言語は、ベースライン横方向プロファイル108が瞬間的な進路変更を使用して構成されたため、旋回半径を有さない軌道を記述することを理解する。ステップ124において、横方向プロファイル126が、次いで、それぞれ、各旋回点における旋回半径を生成するために、各旋回点におけるインテント複合体122からの速度を使用して生成される。非限定的に航空機などの航空宇宙ビークルでは、インテント複合体122によって提供される速度が、真の対気速度であってよい。したがって、横方向プロファイル126はまた、ベースライン横方向プロファイル108に対して調整された横方向プロファイルとも考えられる。
【0070】
[0053] それぞれ、各旋回点における旋回半径を生成するために使用され得るのは、インテント複合体122からの速度だけではない。インテント複合体122は、各旋回点における速度に加えて、航空宇宙ビークルの性能要素及び構成要素についての値の完全なコレクションも含んでよい。構成要素は、非限定的に、抗力及び/又は揚力デバイス、着陸装置及び/又はライトの延伸、航空宇宙ビークルのピッチ、ヨー、及び/又はロールを変更する制御装置の偏向などの、ビークルの構成の幾つかの要素の状態の記述であってよい。
【0071】
[0054] ステップ124は、航空宇宙ビークルの速度、及び/若しくは構成要素以外の、並びに/又は、航空宇宙ビークルの速度、及び/若しくは構成要素と併せて、何らかの性能要素を使用する特別にプログラムされたアルゴリズムを使用してプロセッサにおいて動作し得る。したがって、非限定的に、高度、重量、通常荷重、推力設定、揚力変更デバイスの展開、並びに/又は他の性能要素及び/若しくは構成などの1つ又は幾つかの要素を使用して、ベースライン横方向プロファイル108とは異なる、進路の瞬間的な偏向とは異なる横方向プロファイル126上の各旋回点における旋回半径を生成することができる。横方向プロファイル126上の各旋回点における旋回半径はまた、少なくとも上述したものを含む、現在存在する他の軌道プログラムによって使用される推定された旋回半径とは異なり、より正確であり、したがって、より効率的である。
【0072】
[0055] 少なくとも、横方向プロファイル126は、旋回点の間の軌道に沿った距離を変更する追加された旋回半径により、ベースライン横方向プロファイル108とは長さが異なるので、少なくとも飛行インテント102を順守することを確実にするために、軌道に沿った制約(縦方向プロファイルとしても知られる)112の適合が必要とされる。したがって、ステップ128は、ベースライン横方向プロファイル108からの横方向プロファイル126の差に基づいてベースライン縦方向プロファイル(軌道に沿った制約)112を適合させ、前のステップ114と同様に、今度は、その結果として生じた適合されたベースライン縦方向プロファイルを横方向プロファイル126とマージする。したがって、このプロセスは、本質的に、欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号で説明されている航空機インテント生成のプロセスを反転させるものであり、各旋回点における速度の推定された範囲に基づいて横方向プロファイルを設定した後に縦方向プロファイルを決定する代わりに、水平方向プロファイルを確立する特定の旋回半径を規定するために使用するための速度並びに/又は他の性能及び/若しくは構成要素を決定するために、縦方向プロファイルで開始する。
【0073】
[0056] ステップ128は、結果として生じた適合されたベースライン縦方向プロファイルを横方向プロファイル126とマージするためのインテント複合体記述言語を生成する。ステップ130は、欧州特許出願第14382391.2号及び米国特許第9,852,640号において説明されているように、ユーザの好み134及び最適化基準に基づいて、インテント複合体記述言語内のアクション間隔132を最適化する。ステップ130の最適化は、ステップ128によって生成されるインテント複合体記述言語の任意のアクション間隔について、更なる最適化が不可能になるまで、ステップ116から128を繰り返す反復プロセスであってもよい。
【0074】
[0057] ステップ130の最適化が完了すると、ステップ136は、ステップ130によって生成されたインテント複合体記述言語を、ステップ142で出力されるビークル用の航空機インテント140を記述する航空機インテント記述言語138に翻訳する。航空機インテント140は、次いで、軌道計算インフラストラクチャ144によって処理されるように利用可能であり、非限定的に、先に本明細書に援用されている少なくとも欧州特許出願0738029.7及び米国特許第9,020,662号で示されているように、飛行管理システム222又は航空交通管理224などの、少なくとも飛行管理システム又は航空交通管理による適用のための予測された軌道146を生成する。
【0075】
[0058] 言い換えると、上述された拡張インテント生成コアプロセス100からの航空機インテント140は、少なくとも、欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号における計算された軌道122の記述を形成する欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号における軌道計算インフラストラクチャ100のプロセスによって示されているように、改良された(上述の
図1で説明された横方向プロファイル126を使用することによって)予測された軌道を生成するために、欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号で示されている航空機インテント114として使用されてよい。軌道計算インフラストラクチャ100が、欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号において説明されているように、軌道計算インフラストラクチャ144は、
図2について以下で説明される誘導及び/又は制御システム210の一部であるか、或いは、誘導及び/又は制御システム210と通信する特別にプログラムされたプロセッサであってよい。
【0076】
[0059] 次に
図2を参照すると、
図2は、例示的な一実施例による、ビークルの軌道用のプロファイルの斜視図である。より具体的には、軌道202が実線である。この実線は、ベースライン横方向プロファイル108のビークル204用の例示を提供すると共に、上述されたように、ベースライン軌道115を生成するためにマージされたベースライン横方向プロファイル108とベースライン縦方向プロファイル112とを表している。軌道202の中に組み込まれたベースライン横方向プロファイル108は、旋回半径なしに、旋回点の間を瞬間的に移行する進路を示している。
【0077】
[0060] 軌道206は、軌道202に重なるが、上述された横方向プロファイル126の旋回半径を示す旋回点の近傍で示されている破線では異なっている。軌道202とは異なる軌道206上の旋回半径は、上述されたマージされたベースライン横方向プロファイル108とベースライン縦方向プロファイル112とから取得される、ビークル204の速度並びに/又は他の性能及び/若しくは構成要素から導出され得る。軌道206は、上述された横方向プロファイル126の視覚化を提供する。横方向プロファイル126は、上述されたように新規な航空機インテント140を導出するために使用される。新規な航空機インテント140は、少なくとも以下のものによって説明されているように、ビークル204用の予測された軌道を導出するために使用される。すなわち、欧州特許出願12382196.9及び米国特許第8,744,649号並びに欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号である。これらは全て、先に本明細書に援用されている。
【0078】
[0061] 限定しないが、ビークル204は、非限定的に航空機(有人又は無人)などの航空宇宙ビークルであってよい。ビークル204は、4次元のいずれにおいてもビークル204の構成及び/又は性能を変更するために使用される制御要素208を含んでよい。制御要素208は、誘導及び/又は制御システム210によって制御され得る。誘導及び/又は制御システム210は、上記で開示された拡張インテント生成コアプロセス100を実行するように構成された特別にプログラムされたコードで構成された、プロセッサ内のナビゲーションアルゴリズム212を含み得る。したがって、拡張インテント生成コアプロセス100は、ビークル204のために及び/又はビークル204内で実行されてよい。当業者であれば、実施例はビークル204を機体として示しているが、ビークル204は、その軌道が運動方程式で記述され得る任意の物体を表し得ることを理解する。
【0079】
[0062] 誘導及び/若しくは制御システム210並びに/又はそれらのナビゲーションアルゴリズム212はまた、少なくとも、先に本明細書に援用されている欧州特許出願12382196.9及び米国特許第8,744,649号によって少なくとも開示されているインテント生成インフラストラクチャ103及び/又は軌道計算インフラストラクチャ110について説明されているプロセスを実行するようにも構成されてよい。誘導及び/若しくは制御システム210並びに/又はそれらのナビゲーションアルゴリズム212はまた、少なくとも、先に本明細書に援用されている欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号によって少なくとも開示されているような軌道計算インフラストラクチャ100及び/又はコンピュータに実装された211方法について説明されているプロセスを実行するようにも構成されてよい。
【0080】
[0063]
図2はまた、上述され、欧州特許出願07380259.7及び米国特許第9,250,099号において同様に説明されているように、航空機インテント140は、ビークル204内の飛行管理システムによって及び/又は航空交通管理214によって使用されるために送信されてよいことも示している。ビークル204内の飛行管理システムは、非限定的に、誘導及び/又は制御システム210の一部であってよく及び/又はそれらに関連付けられてよい。したがって、予測された軌道146は、ボーイング社に付与され、先にその全体が本明細書に援用されている「Predicting Aircraft Trajectory」という題目の欧州特許出願0738029.7及び米国特許第9,250,099号において少なくとも説明されているように、ビークル用の軌道を誘導及び/又は制御するうちの少なくとも一方のために、ビークル204内の飛行管理システムによって及び/又は航空交通管理214によって使用されてよい。拡張インテント生成コアプロセス100によって提供される予測された軌道146の技術的利益により、航空交通管理及び飛行管理システムは、空域を利用し、航空機の分離を確保することにおいて、それらの精度及び効率を改善し、それによって、少なくとも上述されたような技術的ニーズを解決することができる。
【0081】
[0064] 誘導及び/又は制御システム210は、動作中に予測された軌道146に従うためにビークル204の性能を制御するために少なくとも制御要素208を制御するようにプログラムされ、動作することができる。誘導及び/又は制御システム210は、
図2で単純に示されているような場所に限定されない。誘導及び/又は制御システム210は、非限定的に、ライン交換可能ユニット、並びに/又は、別のユニット及び/若しくはプロセッサの一部などの、スタンドアローンユニットであってよく、並びに/又は、非限定的に、ライン交換可能ユニット、並びに/又は、別のユニット及び/若しくはプロセッサの一部などの、スタンドアローンユニット内の特別なプログラムコードであってもよい。
【0082】
[0065] したがって、誘導及び/又は制御システム210は、地表の下、上、又は上方に位置付けられてよい。したがって、誘導及び/又は制御システム210との間の伝送は、非限定的に、ビークル204上の構成要素との間の、及び/又はビークル同士の伝送であってよく、非限定的に、人工衛星などの宇宙ベースの位置との間の、非限定的に、航空宇宙ビークルなどの別の航空宇宙ビークルとの間の、非限定的に、構造物及び/又はビークルなどの地表ベースの施設との間の、並びに/又は、非限定的に、構造物及び/若しくはビークルなどの地下若しくは海中施設との間の伝送であってよい。
【0083】
[0066] 同様に、航空交通管理214は、
図2で単純に示されているような位置に限定されない。航空交通管理214の構成要素は、同様に、地表の下、上、又は上方に位置付けられてよい。したがって、航空交通管理214との間の伝送は、非限定的に、人工衛星などの宇宙ベースの位置との間の、非限定的に、航空宇宙ビークルなどの別の航空宇宙ビークルとの間の、非限定的に、構造物及び/又はビークルなどの地表ベースの施設との間の、並びに/又は、非限定的に、構造物及び/若しくはビークルなどの地下若しくは海中施設との間の伝送であってよい。
【0084】
[0067] 当業者であれば、本明細書の説明は、ビークルの移動及びその軌道を予測することに対処するが、本明細書で説明される特別にプログラムされたプロセッサにおいて実行されるようにプログラムされた新規なアルゴリズムによってドライブされるプロセスは、運動方程式によって支配される任意の物体の軌道を予測するために適用されるよう適合されてよいことを理解する。
【0085】
[0068] 当業者はまた、例示的な複数の実施例のプロセス及び/又は機械がまた、航空機インテント及び/又はビークルの軌道の予測を別の物体及び/又は位置に通信するように構成されたプロセッサ及び/又は通信ファブリックを含んでよいことも理解する。例示的な一実施例の機械はまた、航空宇宙ビークルの所望の操縦のための入力を受け取り、その入力に基づいて、将来のある時刻における航空宇宙ビークル用の航空機インテント及び/又は予測された軌道を導出するように構成された予測器も含んでよい。当業者はまた、航空機インテントという用語が、運動方程式によってその軌道が支配される任意の物体に適用されるよう適合可能であることも理解する。
【0086】
[0069] 本明細書で使用される際に、列挙されたアイテムと共に使用される「~のうちの少なくとも1つ」という表現は、列挙されたアイテムのうちの1以上の種々の組み合わせが使用されてもよく、且つ列挙された各アイテムのうちの1つだけが必要とされてもよいということを意味する。言い換えるならば、「~のうちの少なくとも1つ」とは、列挙された中から、アイテムの任意の組み合わせ及び任意の数のアイテムが使用されてよく、列挙されたアイテムの全てが必要とされるわけではないことを意味している。アイテムは、特定の物体、物、又はカテゴリであり得る。
【0087】
[0070] 例えば、限定するものではないが、「アイテムA、アイテムB、及びアイテムCのうちの少なくとも1つ」は、アイテムA、アイテムAとアイテムB、又はアイテムBを含み得る。この例はまた、アイテムA、アイテムB、及びアイテムC、又はアイテムBとアイテムCも含み得る。言うまでもなく、これらのアイテムのあらゆる組み合わせが存在してもよい。他の例では、「~のうちの少なくとも1つ」は、例えば、2個のアイテムA、1個のアイテムB、10個のアイテムC、4個のアイテムBと7個のアイテムC、又は、他の適切な組み合わせであり得るが、これらに限定されない。
【0088】
[0071] 例示的な複数の実施例では、プロセッサユニット用のハードウェアが、回路システム、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス、又は幾つかの動作を実行するよう構成された何らかの他の適切な種類のハードウェアの形態を採ってよい。プログラマブル論理デバイスを用いる場合、そのデバイスは幾つかの動作を実行するように構成されてよい。該デバイスは、幾つかの動作を実行するように、後で再構成されてよく、又は恒久的に構成されてもよい。プロセッサユニットに使用されてよいプログラマブル論理デバイスの複数の例には、例えば、プログラマブル論理アレイ、プログラマブルアレイ論理、フィールドプログラマブル論理アレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び他の適切なハードウェアデバイスが含まれる。更に、該プロセスは、無機構成要素と一体化された有機構成要素に実装されてよく、人間以外の有機構成要素で全体的に構成されてよい。例えば、該プロセスは、有機半導体内に回路として実装されてよい。
【0089】
[0072] 本明細書で説明されるプロセス及び機械は、既存のビークル上の装備を修正及び改良するように適用されてよいが、新たに設計されたビークル及び/又は物体上の及び/又はそれらの移動のための新しいプロセッサ及び/又は他の構成要素に組み込まれてもよい。したがって、本開示の例示的な複数の実施例は、
図3で示されているビークルの製造及び保守方法300と、
図4で示されているビークル400と、に少なくとも関連して説明されてよい。ビークル400は、
図2のビークル204を表している。非限定的に、ビークル400は航空機であってよい。非限定的に、ビークル400は輸送機であってよい。
【0090】
[0073] 先ず
図3を参照すると、例示的な一実施例によるビークルの製造及び保守方法のブロック図が示されている。製造前には、ビークルの製造及び保守方法300が、
図4のビークル400の仕様及び設計302と材料の調達304、並びに/又は、少なくとも非限定的に誘導及び/若しくは制御システム210を含むビークル400の構成要素の仕様及び設計302と材料の調達304を含んでよい。
【0091】
[0074] 製造段階では、
図4のビークル400の構成要素及びサブアセンブリの製造306とシステムインテグレーション308とが行われる。その後、
図4のビークル400は、認可及び納品310を経て運航312に供されてよい。顧客による運航312中、
図4のビークル400は、整備及び保守314(改造、再構成、改修、及びその他の整備又は保守を含み得る)がスケジューリングされてよい。
【0092】
[0075] 航空機の製造及び保守方法300の各プロセスは、システムインテグレータ、第三者、事業者、又はそれらの幾つかの組み合わせによって、実行または実施されてよい。これらの実施例では、オペレータが顧客であってよい。この説明目的で、システムインテグレータは、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含んでよいが、これらに限定されるわけではなく、第三者は、任意の数のベンダー、下請業者、及び供給業者を含んでよいが、これらに限定されるわけではなく、事業者は、航空会社、リース会社、軍事団体、サービス機関などであってよい。
【0093】
[0076] 次に
図4を参照すると、例示的な一実施例が実装されてよい航空宇宙ビークルのブロック図が示されている。この実施例では、ビークル400が、
図3のビークルの製造及び保守方法300によって製造され、複数のシステム404及び内装406を有する構造402を含んでよい。複数のシステム404の非限定的な例には、推進システム408、電気システム410、液圧システム412、環境システム414、並びに誘導及び/又は制御システム210のうちの1以上が含まれる。任意の数の他のシステム及び/又はサブシステムが含まれてよい。
【0094】
[0077] 航空宇宙の例が示されているが、種々の例示的な実施例は、非限定的に、自動車及び/又は海洋産業などの流体の流れ及び/又は表面荷重を受ける構造体、ならびに非限定的に橋杭又はオフィスビルなどの流体の流れを受ける固定された構造物に関係する他の産業に適用されてもよい。したがって、本明細書の例示的な複数の実施例は、物体の軌道の誘導及び/又は制御及び/又は予測の技術的改良を提供する機械及びプロセスを表している。言い換えると、限定しないが、ビークル204は、非限定的に航空宇宙ビークル及び/又は海洋ビークルであり得る。したがって、非限定的に、誘導及び/又は制御システム210は、航空宇宙ビークル以外のビークルにも等しく適用されてよい。
【0095】
[0078] 本明細書で具現化されている機械及びプロセスは、
図3の航空宇宙ビークルの製造及び保守方法300の複数の段階のうちの少なくとも1つの最中に採用されてよい。1以上の装置の実施例、方法の実施例、又はそれらの組み合わせは、
図3の構成要素及びサブアセンブリの製造306並びにシステムインテグレーション308などの製造段階中に採用されてよい。1以上の装置の実施例、方法の実施例、又はそれらの組み合わせは、ビークル400が、
図3の運航312中、整備及び保守314中、又はそれらの両方の最中に採用されてよい。幾つかの異なる例示的な実施例の使用によって、ビークル400の組み立ての大幅な効率化、ビークル400のコスト削減、或いは、ビークル400の組み立ての効率化とビークル400の製造及び/又は運航コストの削減との両方が可能になる。
【0096】
[0079] したがって、上述された
図1~
図2は、少なくともシステムを説明する。該システムは、少なくとも以下のものを含み及び/又は利用し得る機械及びプロセスの例示的な一実施例を含む。すなわち、性能要素を記録及び/又は導出するように構成されたセンサと、航空宇宙ビークルの一部に対する荷重を変更するように構成された航空宇宙ビークル上の制御要素と、将来の時刻について、検知及び/又は計算された状態からのパラメータを、航空宇宙ビークルの航空機インテント及び軌道の予測に変換するように構成された規則を含み得る、アルゴリズムを含み得るプログラムコードを含み得る予測器として特別にプログラムされ得るプロセッサを含み得る、誘導及び/又は制御システム210とである。制御要素208は、非限定的に、ビークル204の一部に対する荷重を制御し得る任意の表面及び/又はデバイスを含み得る。したがって、当業者は、次のことを認識する。すなわち、上述された複数の実施例において示された新規な機械及びプロセスは、ビークル204の一体的な部分、並びに/又は、ビークル204の構成要素及び/若しくはビークル204に追加された補強部品、或いは、ビークル204から分離された機械であって、ビークル204に関連付けられ、ビークル204にサービスする機械、並びに、非限定的に航空交通管理のためのシステム214などの関連施設であると考えられ得る。
【0097】
[0080] したがって、例示的な複数の実施例は、現在のシステムと比べてビークルの軌道のより正確な予測を提供することによって、ビークルの効率及び動作の信頼性を高めるプロセス及び機械を示している。少なくとも、本明細書の複数の実施例によって示される機械及びプロセスは、ビークルの軌道の正確な予測を提供するので、非限定的に、航空交通環境における望ましくない位置などのビークルの望ましくない状態を先取りし、防止し、又は最小化することができる。非限定的に、航空交通環境における望ましくない位置は、別のビークル又は他の種類の物体から所望未満の分離を提供する位置であり得る。したがって、本明細書で説明される例示的な複数の実施例は、ビークルと別のビークル又は他の種類の物体との間の分離マージンの低減を可能にし得る技術的利益を提供する。当業者は、次のことを理解する。すなわち、本明細書で説明される例示的な複数の実施例の技術的利益は、ビークルの改良された燃料効率及び/又は他の動作性能、ならびに少なくとも航空宇宙ビークル用の少なくとも航空機インテント及び軌道を予測するための機械及びプロセスの材料、並びにそれらを製造する及び/又は更新するための時間及びコストの削減という更なる技術的利益を提供する。
【0098】
[0081] したがって、例示的な複数の実施例は、航空宇宙ビークルの制御要素への誘導及び/又は制御命令のための軌道予測を管理するための方法及び装置を提供する。非限定的に、1以上の例示的な実施例は、ビークル用の誘導及び/又は制御システムを適合させ及び改良するために適用され得るアルゴリズムを提供し得る。非限定的に、1以上の例示的な実施例は、デジタル制御補強システムを使用し得る。非限定的に、1以上の例示的な実施例は、航空宇宙ビークル用のデジタルフライ・バイ・ワイヤシステムを使用し得る。
【0099】
[0082] 種々の実施例の説明は、例示及び説明を目的として提示されており、網羅的な説明であること、又は開示された形態の実施例に限定することを、意図しているわけではない。当業者には、多くの修正形態及び変形形態が明かであろう。更に、種々の例示的な実施例は、他の望ましい実施例と比べて異なる特徴を提供し得る。選択された1以上の実施例は、実施例の原理や実際の用途を最もよく説明するために、且つ、他の当業者に対して、様々な実施例の開示内容と、考慮される特定の用途に適した様々な修正例との理解を促すために、選択且つ記載される。
【0100】
[0083]
図1~
図4の例示は、例示的な一実施例が実装され得るやり方に対する物理的又は構造的な制限を示唆することを意図していない。図示されたものに加えて又は代えて他の構成要素が使用されてよい。幾つかの構成要素は、不必要であり得る。また、幾つかの機能構成要素を図示するために、ブロックが提示されている。実施例において実現されるときには、これらのブロックのうちの1つ以上が、組み合わされ、分けられ、又は、組み合わされた後で異なるブロックに分けられ得る。
【0101】
[0084] 図示されている種々の実施例におけるフローチャート及びブロック図は、例示的な一実施例における、装置及び方法の幾つかの可能な実施態様のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。これに関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、又は動作若しくはステップの一部分、のうちの少なくとも1つを表わし得る。例えば、ブロックのうちの1以上は、プログラムコードとしてハードウェア内で、又はプログラムコードとハードウェアの組み合せとして実施可能である。ハードウェア内に実装されたときに、ハードウェアは、例えば、フローチャート又はブロック図内の1以上の動作を実行するように製造又は構成された集積回路の形態を採り得る。プログラムコードとハードウェアの組み合わせとして実装された場合、この実装は、ファームウェアの形態を採り得る。
【0102】
[0085] 例示的な一実施例の幾つかの代替的な実施態様では、ブロック内に記載された1以上の機能が、図中に記載された順序を逸脱して行われることがある。例えば、幾つかの場合では、連続して示された2つのブロックが、含まれている機能に応じて、実質的に同時に実行されてよく、又は逆さまの順序で実行されてよい。また、フローチャート又はブロック図内で示されているブロックに加えて、他のブロックが追加されてよい。
【外国語明細書】