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特開2024-61704路面標示施工材の製造方法および製造装置
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  • 特開-路面標示施工材の製造方法および製造装置 図1
  • 特開-路面標示施工材の製造方法および製造装置 図2
  • 特開-路面標示施工材の製造方法および製造装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024061704
(43)【公開日】2024-05-08
(54)【発明の名称】路面標示施工材の製造方法および製造装置
(51)【国際特許分類】
   E01F 9/512 20160101AFI20240426BHJP
【FI】
E01F9/512
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169546
(22)【出願日】2022-10-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
2D064
【Fターム(参考)】
2D064AA06
2D064AA22
2D064CA00
2D064DA05
2D064DA08
2D064EA01
2D064JA01
(57)【要約】
【課題】ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造するのに好適な製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造する方法および装置であって、それぞれ独立に吐出量制御できる複数個のノズル1で流動状態の路面標示材2をシート材3上に吐出することにより、路面標示材2をシート材3上にドット模様状に付加する過程を含むことを特徴とする、路面標示施工材の製造方法および製造装置とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造する方法であって、それぞれ独立に吐出量制御できる複数個のノズル(1)で流動状態の路面標示材(2)をシート材(3)上に吐出することにより、路面標示材(2)をシート材(3)上にドット模様状に付加する過程を含むことを特徴とする、路面標示施工材の製造方法。
【請求項2】
請求項1に示す製造方法により、ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造する、路面標示施工材の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造するのに好適な製造方法および製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドット模様状の路面標示を施工する方法には、ドット模様状の穴が開いた型を用いて路面標示材を路面に塗布することにより施工する方法や、特許文献1に示す路面標示施工シートにより施工する方法があるが、この、路面標示施工シートの製造方法は特定されていない。
【0003】
従来技術では、非特許文献1において、路面標示を施工するシートについて、標示部分の各パーツをパーツごとにカットすることにより製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7109853号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】サンコー企画株式会社ホームページ 屋外路面シート クイックシート,[online],[2022年10月20日検索],インターネット<URL:https://www.sanko-kikaku.com/signsheet/signmenu/quicksheet/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ドット模様状の路面標示を施工する方法として特許文献1に示す路面標示施工シートによる方法があり、この路面標示施工シートの製造方法としては、非特許文献1に開示されている、標示部分の各パーツをパーツごとにカットすることにより製造する方法があるが、パーツ1つ1つごとカットする方法であるため、ドット模様状の路面標示のように非常に多くのパーツ(ドット)がある場合には多くの手間がかかるものであり、また、カットしたパーツを路面に張り付ける際の各パーツ同士の相対位置合わせを行うための手段が別途に必要なものである。
【0007】
本発明は、ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材の製造について、パーツ(ドット)ごとのカットを必要とせずに、かつ、路面に張り付ける際の各パーツ同士の相対位置合わせが不要な施工材となる、製造方法および製造装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造する方法および装置であって、それぞれ独立に吐出量制御できる複数個のノズル1で流動状態の路面標示材2をシート材3上に吐出することにより、路面標示材2をシート材3上にドット模様状に付加する過程を含むことを特徴とする、路面標示施工材の製造方法および製造装置とする。
【発明の効果】
【0009】
ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材について、パーツ(ドット)ごとのカットを必要とせずに、かつ、路面に施工する際の各パーツ(ドット)同士の相対位置合わせが不要な施工材となるように、製造することができる。
流動状態の路面標示材は、シート材3上に吐出されると自身の重量により平面的に広がるため、吐出量の変化により平面的な大きさが変化する。このため、ノズル1をそれぞれ独立に吐出量制御することで、シート3上に付加するドットの大きさをそれぞれ独立に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1の斜視図である。
図2】実施例2の斜視図である。
図3】実施例3の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ドット模様状の路面標示を施工するためのシート状の施工材を製造する方法および装置であって、それぞれ独立に吐出量制御できる複数個のノズル1で流動状態の路面標示材2をシート材3上に吐出することにより、路面標示材2をシート材3上にドット模様状に付加する過程を含むことを特徴とする、路面標示施工材の製造方法および製造装置とする。
【0012】
図1に実施例1の斜視図を示す。実施例1では、ノズル1を3行3列に配置した9本として、シート材3の幅方向にノズル1を移動できる構造としている。すべてのノズル1についてそれぞれ独立に吐出量制御を行って各ドットの大きさを制御するものとしている。リニアスライダ4によるノズル1の移動とベルトコンベア5によるシート3の移動と複数回の吐出により、ノズル1の本数を超える数のドットをシート3上に付加できるものとしている。
【0013】
図2に実施例2の斜視図を示す。実施例2は、製造する路面標示の最大幅が設定されるような場合など、例えば横断歩道路面標示の白い部分など、を想定して、前記最大幅に合わせて複数本のノズル1を1列に配置している。すべてのノズル1についてそれぞれ独立に吐出量制御を行って各ドットの大きさを制御するものとしている。シート材3の幅方向へのノズル1の移動は行わず、ベルトコンベア5によるシート材3の移動と複数回の吐出により、ノズルの本数を超える数のドットをシート3上に付加できるものとしている。
【0014】
図3に実施例3の斜視図を示す。実施例3は、実施例2について、ある程度の大きさの路面標示をノズル1からの1度の吐出で製造できるようにしたもので、前記ある程度の大きさの長さに合わせてノズル1を複数列に配置している。すべてのノズル1についてそれぞれ独立に吐出量制御を行って各ドットの大きさを制御するものとしている。前記ある程度の大きさ範囲内の路面標示であればノズル1やシート3を移動することなく1度の吐出で製造でき、それを超える大きさの路面標示であればシート材3の移動と複数回の吐出により製造するものとしている。
【0015】
図1図3に示した実施例1~実施例3は、本発明の実施例に過ぎず、ノズル1の本数・大きさ・形状・配置位置・移動機構の有無・移動方法・移動量、シート材3の幅・長さ・移動機構の有無・移動方法・移動量、等を限定するものではない。
【0016】
路面標示材2としては、加熱溶融型(冷却硬化)の材料を想定するが、溶剤型(溶剤揮散硬化)の材料など他の材料を排除するものではない。シート材3としては、加熱施工時のバーナー加熱により燃焼してなくなるような樹脂製フィルム材料を想定するが、紙や布や不織布など他の材料を排除するものではない。また、本製造方法や本製造装置で製造される路面標示施工材は、加熱を伴わない圧着による施工方法や、仮圧着後に加熱する施工方法も考えられ、これらの施工方法での圧着後や仮圧着後にはシート材3は路面からはがして撤去することが考えられる。
【符号の説明】
【0017】
1 ノズル
2 路面標示材
3 シート材
4 リニアスライダ
5 ベルトコンベア
図1
図2
図3