(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062010
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169734
(22)【出願日】2022-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100184550
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 珠美
(74)【代理人】
【識別番号】100166785
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 智也
(72)【発明者】
【氏名】續木 清貴
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088AA35
2C088AA39
2C088AA42
2C088CA19
2C333AA11
2C333CA08
2C333CA44
(57)【要約】
【課題】リーチ演出を用いた新規な遊技モードを実現できる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機は、特別判定による判定結果を報知するため、演出図柄を変動させた後に前記判定結果に応じた種類の前記演出図柄を停止表示する図柄変動を伴う報知演出のパターンを定義する定義テーブルとして、変動パターン決定テーブルを備える。変動パターン決定テーブルは、演出図柄が図柄変動の過程で所定のリーチ態様を構成する報知演出であるリーチ演出のパターンによって構成される特定定義テーブルを含む。パチンコ機は、非確変第一時短状態において特定定義テーブルを参照して、報知演出のパターンを決定する。
【選択図】
図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
始動口と、
前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、大当たり遊技を実行するか否かを示す大当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出する特別判定を実行する判定手段と、
前記特別判定によって前記大当たりを示す前記判定結果が導出された場合、前記大当たり遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記特別判定による前記判定結果を報知するため、演出図柄を変動させた後に前記判定結果に応じた種類の前記演出図柄を停止表示する図柄変動を伴う報知演出のパターンを定義する定義テーブルを記憶する記憶手段と、
前記定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定する報知演出決定手段と、
前記報知演出決定手段によって決定された前記パターンに応じた前記報知演出を実行する報知演出実行手段と
を備え、
前記定義テーブルは、前記演出図柄が前記図柄変動の過程で所定のリーチ態様を構成する前記報知演出であるリーチ演出のパターンによって構成される特定定義テーブルを含み、
前記報知演出決定手段は、所定の契機の到来に応じて開始された後、前記大当たり遊技の実行が開始されるか又は所定回数の前記報知演出が実行されることに応じて終了する特定の遊技状態において、前記特定定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定する
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技球が入賞困難又は入賞不能な第一状態及び前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な第二状態に相互に作動可能に構成された普通電動役物と、
所定の条件の成立に応じて、前記普通電動役物を前記第二状態に作動する普通当たり遊技を実行する普通遊技実行手段と、
単位時間当たりに前記普通電動役物が前記第二状態に作動される割合である作動割合が通常の割合である非時短状態と、前記作動割合が前記通常の割合よりも高い第一割合である第一時短状態と、前記作動割合が前記第一割合よりも高い第二割合である第二時短状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを、前記所定の契機の到来に応じて設定する設定手段と、
を備え、
前記始動口は、前記普通電動役物によって構成されるものを含み、
前記報知演出決定手段は、前記第一時短状態において、前記特定定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定する請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記設定手段は、前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定でき、
前記報知演出実行手段は、
前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことに応じて設定された前記第一時短状態において、前記特定定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定する
ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記設定手段は、
前記非時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、前記第一時短状態を設定し、
前記第一時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態を設定する
ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項5】
前記設定手段は、
前記第一時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として設定する前記第一時短状態に対応する前記所定回数を、前記非時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として設定する前記第一時短状態に対応する前記所定回数よりも多い回数に設定する
ことを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
【請求項6】
前記設定手段は、前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、少なくとも前記第一時短状態が設定されている場合において、前記非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定することを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項7】
前記始動口のうち前記普通電動役物によるものとは異なるものは、第一の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、
前記始動口のうち前記普通電動役物によるものは、第二の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、
前記非時短状態及び前記第一時短状態は、前記第一の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であり、
前記第二時短状態は、前記第二の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出等のいわゆるリーチ演出を実行する遊技機が知られている。特許文献1は、1回の図柄変動演出において所定の演出区切によって区切られた演出単位毎に所定の擬似連続予告演出を実行し、擬似連続予告演出の最終の演出単位においてリーチ演出を実行する遊技機を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の遊技機は、1回の図柄変動演出において1回実行されるリーチ演出を用いて、遊技者の期待感の向上を図ることに留まる。リーチ演出を用いた演出には、さらなる改良の余地がある。
【0005】
本発明は、リーチ演出を用いた新規な遊技モードを実現できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技機は、始動口と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、大当たり遊技を実行するか否かを示す大当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出する特別判定を実行する判定手段と、前記特別判定によって前記大当たりを示す前記判定結果が導出された場合、前記大当たり遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別判定による前記判定結果を報知するため、演出図柄を変動させた後に前記判定結果に応じた種類の前記演出図柄を停止表示する図柄変動を伴う報知演出のパターンを定義する定義テーブルを記憶する記憶手段と、前記定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定する報知演出決定手段と、前記報知演出決定手段によって決定された前記パターンに応じた前記報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記定義テーブルは、前記演出図柄が前記図柄変動の過程で所定のリーチ態様を構成する前記報知演出であるリーチ演出のパターンによって構成される特定定義テーブルを含み、前記報知演出決定手段は、所定の契機の到来に応じて開始された後、前記大当たり遊技の実行が開始されるか又は所定回数の前記報知演出が実行されることに応じて終了する特定の遊技状態において、前記特定定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る遊技機は、特定の遊技状態において特定定義テーブルを参照して報知演出のパターンを決定する。特定定義テーブルはリーチ演出のパターンによって構成される。よって、本発明に係る遊技機は、特定の遊技状態を、所定回数のリーチ演出が連続して実行される遊技モードとすることができる。したがって、本発明に係る遊技機は、リーチ演出を用いた新規な遊技モードを実現できる。
【0008】
遊技球が入賞困難又は入賞不能な第一状態及び前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な第二状態に相互に作動可能に構成された普通電動役物と、所定の条件の成立に応じて、前記普通電動役物を前記第二状態に作動する普通当たり遊技を実行する普通遊技実行手段と、単位時間当たりに前記普通電動役物が前記第二状態に作動される割合である作動割合が通常の割合である非時短状態と、前記作動割合が前記通常の割合よりも高い第一割合である第一時短状態と、前記作動割合が前記第一割合よりも高い第二割合である第二時短状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを、前記所定の契機の到来に応じて設定する設定手段と、を備え、前記始動口は、前記普通電動役物によって構成されるものを含み、前記報知演出決定手段は、前記第一時短状態において、前記特定定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定してもよい。
【0009】
第一時短状態は、作動割合が非時短状態よりも高いが第二時短状態よりも低い。遊技機は、第一時短状態を設定することを契機として、所定回数のリーチ演出が連続して実行される特別な遊技モードを遊技者に提供できる。
【0010】
前記設定手段は、前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定でき、前記報知演出実行手段は、前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことに応じて設定された前記第一時短状態において、前記特定定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定してもよい。
【0011】
設定手段は、変動表示においてはずれの判定結果を示す演出図柄が停止表示された場合に、第一時短状態又は第二時短状態を設定できる。すなわち、遊技機は、非時短状態の遊技から大当たり遊技を介さずに第一時短状態の遊技を開始することがある。遊技機は、このようにして開始された第一時短状態において、所定回数のリーチ演出が連続して実行される特別な遊技モードを遊技者に提供できる。よって、遊技機は、したがって、遊技機は、第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0012】
前記設定手段は、前記非時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、前記第一時短状態を設定し、前記第一時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態を設定してもよい。
【0013】
この場合、非時短状態において所定の契機で第一時短状態が設定され、第一時短状態において所定の契機で第一時短状態又は第二時短状態が設定される。これにより、遊技機は、第一時短状態においては、非時短状態では設定されない第二時短状態が所定の契機で設定される点においても、第一時短状態を非時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態とすることができる。よって、遊技機は、第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0014】
前記設定手段は、前記第一時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として設定する前記第一時短状態に対応する前記所定回数を、前記非時短状態において前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として設定する前記第一時短状態に対応する前記所定回数よりも多い回数に設定してもよい。
【0015】
この場合、遊技機は、第一時短状態において所定の契機で第一時短状態を再び設定する場合には、非時短状態において所定の契機で第一時短状態を設定する場合よりも所定回数を多くできる。よって、この点においても、遊技機は、第一時短状態を非時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態とすることができる。したがって、遊技機は、第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0016】
前記設定手段は、前記図柄変動において前記はずれの前記判定結果を示す前記演出図柄が停止表示されたことを前記所定の契機として、少なくとも前記第一時短状態が設定されている場合において、前記非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定してもよい。
【0017】
第一時短状態及び第二時短状態は、非時短状態よりも普通電動役物の作動割合が高い状態であるので、非時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。設定手段は、図柄変動においてはずれの判定結果を示す演出図柄が停止表示されたことを契機として、第一時短状態が設定されている場合において、非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で第一時短状態又は第二時短状態のいずれかを設定できる。すなわち、特定報知演出が実行される第一時短状態は、大当たり遊技を介さずに非時短状態よりも有利な遊技状態に突入する確率が、非時短状態よりも実際に高まった状態である。したがって、遊技機は、第一時短状態において所定回数のリーチ演出が連続して実行される特別な遊技モードを遊技者に提供することによって、大当たり遊技を介さずに非時短状態よりも有利な遊技状態に突入する確率が高まっていることを遊技者に示唆し、遊技者の期待感を確実に向上させることができる。
【0018】
前記始動口のうち前記普通電動役物によるものとは異なるものは、第一の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記始動口のうち前記普通電動役物によるものは、第二の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記非時短状態及び前記第一時短状態は、前記第一の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であり、前記第二時短状態は、前記第二の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であってもよい。
【0019】
この場合、第一の発射強度で遊技が進行される非時短状態において、設定手段によって第一時短状態が設定されたときには、引き続き第一の発射強度で遊技が進行する。したがって、遊技者は、非時短状態の遊技と第一時短状態の遊技とを同視しやすい。この第一の発射強度による遊技において、遊技機は、所定回数のリーチ演出が連続して実行される特別な遊技モードを遊技者に提供できる。第二時短状態は、第一時短状態よりも普通電動役物の作動割合が高い状態であるので、第一時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。第一時短状態から、第二時短状態を含む第一時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行する場合には、遊技者は、遊技球の発射強度を第一の発射強度から第二の発射強度に変更する。すなわち、遊技機は、第一の発射強度において特定報知演出が実行されている場合に第二時短状態が設定される契機が到来したとき、第一の発射強度から第二の発射強度へ、遊技者に遊技の進行を変更させる。したがって、遊技機は、第二時短状態を含む遊技者にとって有利な遊技状態への移行が、非時短状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図である。
【
図3】RAM52の特
図1大当たり関係情報記憶エリアを示す概念図である。
【
図4】ROM53に記憶されている第二始動口開放パターン定義テーブルを示す概念図である。
【
図5】ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルを示す概念図である。
【
図6】ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図7】主制御基板41において行われるメイン処理のフローチャートである。
【
図8】メイン処理において行われる特別図柄処理のフローチャートである。
【
図11】特別図柄処理において行われる遊技状態移行処理のフローチャートである。
【
図14】メイン処理において行われる特別電動役物処理のフローチャートである。
【
図15】第一実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移を説明する説明図である。
【
図16】サブ制御基板58において行われるサブ制御基板処理のフローチャートである。
【
図17】サブ制御基板処理において行われる報知演出実行処理のフローチャートである。
【
図18】第一実施形態において実行される報知演出の例を示す説明図である。
【
図20】第二実施形態における特別図柄決定テーブルを示す概念図である。
【
図21】第二実施形態における変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図22】第二実施形態における遊技状態移行処理の一部のフローチャートである。
【
図23】第二実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移を説明する説明図である。
【
図24】第二実施形態における報知演出実行処理のフローチャートである。
【
図25】第二実施形態において実行される報知演出の例を示す説明図である。
【
図26】第三実施形態における特別図柄決定テーブルを示す概念図である。
【
図27】第三実施形態における変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図28】第三実施形態における遊技状態移行処理の一部のフローチャートである。
【
図29】第三実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移を説明する説明図である。
【
図30】第三実施形態において実行される報知演出の例を示す説明図である。
【
図31】第四実施形態における第二始動口開放パターン定義テーブルを示す概念図である。
【
図32】第四実施形態における特別図柄決定テーブルを示す概念図である。
【
図33】第四実施形態における変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図34】第四実施形態のROM53に記憶されている特殊変動パターン決定テーブルを示す概念図である。
【
図35】第四実施形態における遊技状態移行処理のフローチャートである。
【
図38】第四実施形態における特別電動役物処理のフローチャートである。
【
図39】第四実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移を説明する説明図である。
【
図40】第四実施形態におけるサブ制御基板処理のフローチャートである。
【
図41】第四実施形態における報知演出実行処理のフローチャートである。
【
図42】第四実施形態において実行される報知演出の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る遊技機の第一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。まず、
図1を参照して、パチンコ機1の機械的構成について説明する。以下の説明では、
図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、及び右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側、後側、上側、下側、左側、及び右側とする。パチンコ機1は、特別図柄を備えた、いわゆる旧1種タイプの遊技機である。本願が開示する技術は、画像表示手段に演出のための各種の画像を表示できる遊技機であれば、旧2種タイプ、1種2種混合タイプ等、様々な遊技仕様の遊技機に適用できる。画像表示手段には、LCD、有機EL、ドットマトリクス等、種々のものが用いられてよい。
【0022】
図1に示すように、パチンコ機1は、遊技機枠30と遊技盤2とを備える。遊技機枠30は、前面枠31と、図示しない本体枠及び外枠を備える。外枠は、パチンコ機1をホールの島設備に固定するための枠部材である。本体枠は、遊技盤2等を取り付けるための枠体である。本体枠は、外枠に対して開閉可能に装着されている。前面枠31は、本体枠に対して開閉可能に装着されている。前面枠31には、図示しない透明板が着脱可能に固定されている。透明板は、例えばガラス板である。前面枠31は、透明板とともに遊技盤2を前方から覆う。
【0023】
前面枠31は、発射ハンドル32、上皿33、下皿34、演出ボタン35、演出レバー36、枠ランプ38及びスピーカ39を備える。発射ハンドル32は、前面枠31の右下部に設けられている。発射ハンドル32は、遊技者が回転操作をできるように構成されている。遊技者が発射ハンドル32を回転させて発射操作を行うと、発射ハンドル32の回転角度に応じた強度で、
図2に示す遊技球発射装置37によって遊技球が発射される。上皿33は、前面枠31の中央下部に設けられている。上皿33は、遊技球発射装置37に金属製の遊技球を供給し、且つ賞球を受ける。下皿34は、上皿33の下方に設けられている。下皿34は、賞球を受ける。演出ボタン35は、上皿33の上面に設けられている。演出ボタン35は、遊技者が押下操作をできるように構成されている。演出レバー36は、前面枠31の左下部に設けられている。演出レバー36は、遊技者が左右方向への回転操作及び後方への押込操作をできるように構成されている。枠ランプ38は、前面枠31の上部、左部及び右部等に設けられる装飾部である。枠ランプ38は、LED等の光源を内蔵し、光を用いた各種の演出を実行する。スピーカ39は、前面枠31の上部の左右の角部に設けられている。スピーカ39は、音楽、音声、効果音等の各種の音を出力する。
【0024】
遊技盤2は正面視略正方形の板状である。遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。ガイドレール3は、遊技領域4の左側に形成されている。遊技領域4の略中央には、センター飾り21が設けられている。遊技球発射装置37によって発射された遊技球は、ガイドレール3によって遊技領域4へ導かれ、遊技領域4内を流下する。所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は、センター飾り21の左側を流下し、所定の強度以上で発射された遊技球は、センター飾り21の右側を流下する。以下、遊技球がセンター飾り21の左側を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」と、遊技球がセンター飾り21の右側を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」という。
【0025】
センター飾り21は、表示画面28を主に備える。表示画面28は、センター飾り21の略中央に配置される。表示画面28は、例えばLCD等によって構成される画像表示手段であり、数字・文字、様々な動画等を表示可能である。表示画面28は、報知演出を実行可能である。報知演出は、
図18に示す演出用の図柄である演出図柄100を変動させた後に、後述する大当たり判定の結果を示す演出図柄100の組合せを確定表示させる図柄変動を行うことで、大当たり判定の結果を遊技者に報知する演出である。また、センター飾り21は、LED等の光源を有して構成される、
図2に示す盤ランプ27を内蔵している。センター飾り21は、盤ランプ27によって、光を用いた各種の演出を実行する。
【0026】
センター飾り21の略中央下方には、第一始動口14が設けられている。第一始動口14は、後述する第一特別図柄の始動口として機能する。第一始動口14の右下方には、第一大入賞口16が設けられている。第一大入賞口16は、いわゆる特別電動役物(大当たり判定の結果に基づき入賞口の大きさを変化する役物)に係る入賞口として構成されている。第一大入賞口16は、左右方向に長手方向を有して延び、第一大入賞口16の入口を開閉可能に構成された開閉部材161を備える。遊技球は、開閉部材161が開放された場合にのみ、第一大入賞口16に入賞することができる。第一大入賞口16の開閉部材161は、
図2に示す第一大入賞口ソレノイド70によって電気的に開閉される。第一大入賞口16の開閉部材161は、後述する大当たり遊技において開放する。
【0027】
第一大入賞口16の右上方には、第二大入賞口17が設けられている。第二大入賞口17も、いわゆる特別電動役物に係る入賞口として構成されている。第二大入賞口17は、左右方向に長手方向を有して延び、第二大入賞口17の入口を開閉可能に構成された開閉部材171を備える。遊技球は、開閉部材171が開放された場合にのみ、第二大入賞口17に入賞することができる。第二大入賞口17の開閉部材171は、
図2に示す第二大入賞口ソレノイド71によって電気的に開閉される。第二大入賞口17の開閉部材171は、第一大入賞口16の開閉部材161と同様に、後述する大当たり遊技において開放する。以下では、第一大入賞口16及び第二大入賞口17を総称する場合、単に大入賞口という。
【0028】
センター飾り21の右方には、遊技球が通過可能なゲート12が設けられている。ゲート12は、普通図柄の作動ゲートである。ゲート12の下方には、第二始動口15が設けられている。第二始動口15は、後述する第二特別図柄の始動口として機能する。第二始動口15は、いわゆる普通電動役物(普通当たり判定の結果に基づき入賞口の入口の大きさを変更する役物)に係る入賞口として構成されている。第二始動口15は、片羽根状であり、第二始動口15の入口を開閉可能に構成された開閉部材151を備える。遊技球は、開閉部材151が開放された場合にのみ、第二始動口15に入賞することができる。第二始動口15の開閉部材151は、
図2に示す第二始動口ソレノイド69によって電気的に開閉される。第二始動口15の開閉部材151は、後述する普通当たり遊技において開放される。なお、第二始動口15は、開閉部材151が閉鎖された状態で遊技球が入賞可能であって、開閉部材151が開放された状態では、開閉部材151が閉鎖された状態よりも遊技球が入賞容易に構成されていてもよい。
【0029】
遊技盤2の右下部には、図柄表示部29が設けられている。図柄表示部29は、第一特別図柄表示部、第二特別図柄表示部、普通図柄表示部、第一特別図柄記憶数表示LED、第二特別図柄記憶数表示LED及び普通図柄記憶数表示LED等を備える。第一特別図柄表示部及び第二特別図柄表示部は、それぞれ、7セグメントLEDを含む複数個のLEDからなる。第一特別図柄表示部は、LEDを点滅表示すること等による変動表示をした後に、LEDの点灯及び消灯を所定の組合せとして確定表示することによって、第一始動口14に遊技球が入賞したことを契機として実行された大当たり判定の結果を報知する。第一特別図柄表示部に確定表示される組合せのそれぞれを、第一特別図柄という。以下、第一始動口14に遊技球が入賞したことを契機として実行される大当たり判定を、「特
図1大当たり判定」という。第二特別図柄表示部は、第一特別図柄表示部と同様の変動表示をした後に、LEDの点灯及び消灯を所定の組合せとして確定表示することによって、第二始動口15に遊技球が入賞したことを契機として実行された大当たり判定の結果を報知する。第二特別図柄表示部に確定表示される組合せのそれぞれを、第二特別図柄という。以下、第二始動口15に遊技球が入賞したことを契機として実行される大当たり判定を、「特
図2大当たり判定」という。以下では、第一特別図柄及び第二特別図柄を総称する場合、単に特別図柄という。
【0030】
普通図柄表示部は、特別図柄の変動表示と同様の変動表示をした後に、LEDの点灯及び消灯を所定の組合せとして確定表示することによって、遊技球がゲート12を通過することを契機として実行される普通当たり判定の結果を報知する。普通図柄表示部に確定表示される組合せのそれぞれを、普通図柄という。第一保留数表示LEDは、特
図1大当たり判定の実行が保留されている数である第一保留数を表示する。第二保留数表示LEDは、特
図2大当たり判定の実行が保留されている数である第二保留数を表示する。普通保留数表示LEDは、普通当たり判定の実行が保留されている数である普通保留数を表示する。
【0031】
遊技領域4には、上記以外に、アウト口19、各種の装飾部材、その他の入賞口及び図示しない遊技くぎ等が設けられている。アウト口19は、遊技盤2の下部に設けられている。遊技領域4を流下する遊技球のうち、第一始動口14、第二始動口15、第一大入賞口16、第二大入賞口17及びその他の入賞口のいずれにも入賞せず遊技領域4の下部まで流下した遊技球は、アウト口19を通過した後、遊技領域4の外部へ排出される。
【0032】
なお、遊技領域4において、各遊技部材が上記のように配設されるため、左打ちされた遊技球は、右打ちされた遊技球よりも、第一始動口14へ入賞しやすい。右打ちされた遊技球が第一始動口14へ入賞することは困難である。また、右打ちされた遊技球は、左打ちされた遊技球よりも、ゲート12、第二始動口15、第一大入賞口16及び第二大入賞口17を通過又は入賞しやすい。左打ちされた遊技球がゲート12、第二始動口15、第一大入賞口16及び第二大入賞口17を通過又は入賞することは困難である。したがって、遊技者は、後述する確変状態、第二時短状態及び大当たり遊技中には右打ちによって遊技を進め、それ以外の場合は左打ちによって遊技を進める。
【0033】
図1を参照して、パチンコ機1における遊技の概要について説明する。パチンコ機1には、大当たり遊技及び普通当たり遊技が設けられている。大当たり遊技について説明する。大当たり遊技は、条件装置の作動により役物連続作動装置が作動することにより実行される。条件装置とは、役物連続作動装置が作動するための条件となる装置である。役物連続作動装置とは、特別電動役物を連続して作動させるための装置である。本実施形態において、条件装置は、大当たりであることを示す特別図柄が図柄表示部29に確定表示された場合に作動する。本実施形態において、役物連続作動装置は、条件装置が作動した場合に作動する。役物連続作動装置が作動することによって、特別電動役物に係る第一大入賞口16の開閉部材161及び第二大入賞口17の開閉部材171が所定の開放パターンで開放されることが所定回数繰り返される、大当たり遊技が実行される。以下、大当たり遊技において第一大入賞口16の開閉部材161及び第二大入賞口17の開閉部材171が、連続して開放状態にされる繰り返しの一単位を、「大当たりラウンド」という。また、1回の大当たり遊技を構成する大当たりラウンドの合計数を、以下、「ラウンド数」という。また、条件装置及び役物連続作動装置が作動している状態、すなわち、大当たり遊技が実行中の状態を、大当たり遊技状態という。本実施形態では、ラウンド数は「4」又は「8」である。以下、大当たり判定の結果が大当たりであることを示す特別図柄を、大当たり図柄という。大当たり判定の結果がはずれであることを示す特別図柄を、はずれ図柄という。
【0034】
パチンコ機1は、確変状態又は非確変状態を設定できる。確変状態とは、大当たり判定において大当たりであると判定される確率が通常よりも高い確率に変動している遊技状態である。大当たり判定において大当たりであると判定される確率を、以下、「大当たり確率」という。非確変状態は、確変状態が設定されておらず、大当たり確率が通常の確率である状態である。本実施形態において、非確変状態における大当たり確率は、1/200であり、確変状態における大当たり確率は、1/20である。本実施形態では、大当たり遊技の終了後に60%の割合で確変状態が設定される。大当たり遊技の終了後に確変状態が設定されるか否かは、後述する特別図柄決定乱数の値に応じて決定される特別図柄の種別によって定まる。以下では、大当たり遊技の終了後に確変状態が設定される種別の特別図柄を、「確変大当たり図柄」という。大当たり遊技の終了後に非確変状態が設定される種別の特別図柄を、「非確変大当たり図柄」という。設定された確変状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。本実施形態において、大当たり遊技が実行された場合、大当たり遊技の終了後に、確変状態の他、後述の時短状態が設定されることがある。
【0035】
普通当たり遊技について説明する。普通当たり遊技は、普通当たり判定の判定結果が当たりであることを示す普通図柄が図柄表示部29に確定表示された場合に実行される。普通当たり判定は、ゲート12を遊技球が通過することを契機として行われる。普通当たり遊技は、普通電動役物に係る第二始動口15の開閉部材151が所定の開放パターンで開放されることによって実行される。
【0036】
パチンコ機1は、非時短状態及び時短状態のいずれかを設定する。非時短状態は、第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる割合が通常の頻度である遊技状態である。時短状態は、非時短状態よりも第二始動口15の開閉部材151が開放状態にされる頻度が高くなる遊技状態である。非時短状態及び時短状態における第二始動口15の開閉部材151の開放パターンの詳細については後述する。
【0037】
時短状態は、時短状態の開始の契機に応じて、A時短状態、B時短状態及びC時短状態のいずれかに分類される。A時短状態は、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態である。A時短状態は、確変状態においては確変状態が継続する間、非確変状態においてはA時短状態において行われた大当たり判定の回数、すなわち特
図1大当たり判定の実行回数と特
図2大当たり判定の実行回数との合計が、予め定められたA時短回数に到達するまで継続する。特
図1大当たり判定の実行回数と特
図2大当たり判定の実行回数との合計を、以下、判定回数という。A時短状態は、大当たり遊技状態が再び設定されるか、A時短状態における判定回数がA時短回数に到達すると終了し、非時短状態が設定される。本実施形態において、A時短回数は100回である。
【0038】
B時短状態は、大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及び後述するRAMクリア処理が行われたことを起点として計数された判定回数が、予め定められた上限回数に到達することに応じて設定される時短状態である。本実施形態において、上限回数は601回である。B時短状態は、B時短状態における判定回数が、予め定められたB時短回数に達するまで継続する。B時短状態は、大当たり遊技状態が再び設定されるか、B時短状態における判定回数がB時短回数に到達すると終了し、非時短状態が設定される。本実施形態において、B時短回数は300回である。
【0039】
C時短状態は、非確変状態において、はずれ図柄のうち特定のはずれ図柄が確定表示されたことを契機として設定される時短状態である。C時短状態は、C時短状態における判定回数が、予め定められたC時短回数に到達するまで継続する。C時短状態は、大当たり遊技状態が設定されるか、C時短状態における判定回数がC時短回数に到達すると終了し、非時短状態が設定される。第一実施形態において、C時短回数は5回又は100回である。
【0040】
パチンコ機1は、これら確変状態、非確変状態、時短状態及び非時短状態を組合せて、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の遊技状態を設定できる。本実施形態では、「通常状態」、「確変時短状態」、「非確変時短状態」の3種類の遊技状態のうちのいずれかが設定される。通常状態は、非確変状態と非時短状態との組合せによる。確変時短状態は、確変状態と時短状態との組合せによる。非確変時短状態は、非確変状態と時短状態との組合せによる。なお、パチンコ機1における初回電源投入後の初期状態には、通常状態が設定される。この他、パチンコ機1は、確変状態と非時短状態との組合せによる「確変非時短状態」等を含めた4種類以上の遊技状態を備えてもよい。
【0041】
図2を参照して、パチンコ機1の電気的構成について説明する。パチンコ機1の制御部40は、主制御基板41、サブ制御基板58、ランプ制御基板46、演出制御基板43、払出制御基板45、中継端子板47及び電源基板42を主に備える。
【0042】
主制御基板41は、パチンコ機1の主制御を司る。主制御基板41のCPUユニット50には、各種の演算処理を行うCPU51と、データを一時的に記憶するRAM52と、制御プログラム等を記憶したROM53とが設けられている。RAM52は、確変状態、時短状態等の遊技状態を示すフラグ等の情報、大当たり判定の結果を示す情報、第一保留数、第二保留数等、遊技に関する処理のための遊技処理情報を記憶する。CPUユニット50には、乱数発生回路56及び割込信号発生回路57が接続されている。乱数発生回路56は、所定範囲の乱数を発生させる。割込信号発生回路57は、一定周波数のクロック信号を出力する図示しないクロック回路からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。主制御基板41は、割込信号発生回路57から割込信号が入力される毎に、後述する主制御プログラムのメイン処理を実行する。
【0043】
また、主制御基板41には、RAMクリアスイッチ412が実装されている。RAMクリアスイッチ412は、RAMクリア処理を行う際に操作されるスイッチである。RAMクリア処理は、RAM52に記憶されている遊技処理情報を消去し、RAM52の初期設定を行うために行われる。なお、RAMクリアスイッチ412は、電源基板42に設けられても良い。RAMクリアスイッチ412は、主制御基板41、電源基板42等とは別に設けられる専用の基板に設けられてもよい。
【0044】
主制御基板41は、I/Oインタフェイス54を介してサブ制御基板58、払出制御基板45、中継端子板47、図柄表示部29、外部端子板55、第一始動口スイッチ61、第二始動口スイッチ62に接続している。図柄表示部29の表示制御は、CPU51によって行われる。外部端子板55は、パチンコホールに設置されている遊技機を統括的に管理する遊技場管理用コンピュータ(いわゆるホールコンピュータ、図示略)にパチンコ機1の情報を接点出力する。第一始動口スイッチ61は、第一始動口14に設けられており、第一始動口14への遊技球の入賞を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。第二始動口スイッチ62は、第二始動口15に設けられており、第二始動口15への遊技球の入賞を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。
【0045】
サブ制御基板58は、各種の演算処理を行うCPU581、データを一時的に記憶するRAM582、制御プログラム等を記憶したROM583及びパチンコ機1における音出力を制御する音制御回路585を備える。サブ制御基板58は、ランプ制御基板46、演出制御基板43及びスピーカ39に接続している。サブ制御基板58は、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、演出等の総合的な制御を行う。
【0046】
ランプ制御基板46は、演出ボタン35、演出レバー36、枠ランプ38及び盤ランプ27に接続している。ランプ制御基板46は、図示しないLEDドライバ等を備える。ランプ制御基板46は、サブ制御基板58から受信するコマンドに従って、枠ランプ38及び盤ランプ27の発光動作等を制御する。演出ボタン35は押下操作をされた場合、押下操作をされたことを示す信号を出力する。演出レバー36は回転操作及び押込操作をされた場合、回転操作及び押込操作をされたことを示す信号を出力する。ランプ制御基板46は、演出ボタン35から受信した信号及び演出レバー36から受信した信号を、サブ制御基板58に中継する。
【0047】
演出制御基板43は、各種の演算処理を行うCPU431、表示画面28に対する画像出力を制御する画像制御回路435及び画像データを記憶するCGROM(図示略)等を備える。演出制御基板43は、サブ制御基板58から送信されるコマンドに従って表示画面28の表示を制御する。
【0048】
払出制御基板45は、CPU45a等を備える。払出制御基板45は、主制御基板41から送信されるコマンドに応じて賞球払出装置49の動作を制御し、所定数の遊技球を賞球として賞球払出装置49に払い出させる。
【0049】
中継端子板47は、第二始動口ソレノイド69、第一大入賞口ソレノイド70、第二大入賞口ソレノイド71、ゲートスイッチ74、第一大入賞口スイッチ76、第二大入賞口スイッチ77に接続している。第二始動口ソレノイド69は、普通当たり遊技中に第二始動口15の開閉部材151を開閉する。第一大入賞口ソレノイド70は、大当たり遊技中に第一大入賞口16の開閉部材161を開閉する。第二大入賞口ソレノイド71は、大当たり遊技中に第二大入賞口17の開閉部材171を開閉する。ゲートスイッチ74は、ゲート12に設けられており、ゲート12への遊技球の通過を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。第一大入賞口スイッチ76は、第一大入賞口16に設けられており、第一大入賞口16への遊技球の入賞を検出した場合、検出信号を主制御基板41に出力する。
【0050】
電源基板42は、主制御基板41及び遊技球発射装置37に接続されており、各基板及び遊技球発射装置37に直流の安定化した電力を供給する。遊技球発射装置37は、一定間隔(本実施形態では約0.6秒)毎に1個ずつ遊技球を遊技領域4へ発射する。電源基板42には、電源スイッチ421が設けられている。電源スイッチ421は、パチンコ機1の電源をON、OFFするために操作されるスイッチである。
【0051】
図3を参照して、RAM52の特
図1大当たり関係情報記憶エリアについて説明する。特
図1大当たり関係情報記憶エリアは、
図7から
図9において後述するメイン処理の特別図柄処理において使用される。特
図1大当たり関係情報記憶エリアには、最大第一保留数に対応する複数の記憶エリアが設けられている。本実施形態において、記憶可能な第一保留数の上限である最大第一保留数は「4」である。このため、特
図1大当たり関係情報記憶エリアには、No.1からNo.4の4つの記憶エリアが設けられている。第一始動口14に遊技球が入賞した際に第一保留数が4未満、すなわち0~3であれば、番号の小さい記憶エリアから順に乱数が記憶される。
【0052】
第一保留数は、第一始動口14へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、特
図1大当たり判定の実行、第一特別図柄の変動時間を示す第一変動パターンの決定等が保留された状態で特
図1大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている第一保留乱数の個数である。CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数を、図示しない判定エリアにシフトする。判定エリアは、大当たり判定を行う乱数を格納するために、RAM52に設けられている記憶エリアであり、特
図1大当たり判定と特
図2大当たり判定とで共通に用いられる。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について特
図1大当たり判定等の各種処理を行う。最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数が、判定エリアにシフトされると、次の番号以降の記憶エリアに記憶されている乱数が、1つ小さな番号の記憶エリアにシフトされる。以降は、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数が判定エリアに順次シフトされて、特
図1大当たり判定等の処理が繰り返される。判定エリアに記憶されている乱数についての各種処理には、例えば、特
図1大当たり判定の結果を報知する報知演出の決定、及び判定結果に応じて実行される大当たり遊技のラウンド数に関する処理等が含まれる。なお、判定エリアの乱数は、大当たり判定等の処理が終了した後に消去される。
【0053】
各記憶エリアには、大当たり乱数の値が記憶される特
図1大当たり乱数欄、特別図柄決定乱数の値が記憶される第一特別図柄決定乱数欄、及び変動パターン決定乱数の値が記憶される第一変動パターン決定乱数欄が設けられている。遊技球が第一始動口14へ入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、各欄に記憶される。特
図1大当たり乱数欄に記憶される大当たり乱数は、特
図1大当たり判定のために用いられる。第一特別図柄決定乱数欄に記憶される特別図柄決定乱数は、第一特別図柄を決定するために用いられる。第一変動パターン決定乱数欄に記憶される変動パターン決定乱数は、図柄表示部29の第一特別図柄表示部に表示される第一特別図柄の変動時間等を示す第一変動パターンを決定するために用いられる。特
図1大当たり乱数とともに取得されて特
図1大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第一乱数ともいう。また、特
図1特別図柄の変動時間を、第一変動時間ともいう。この他、報知演出を後述するリーチ演出として行うか否かを決定するためのリーチ乱数等、上記以外の乱数が、遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として第一乱数として取得されてもよい。
【0054】
図示しないが、RAM52には、特
図2大当たり関係情報記憶エリアが設けられている。特
図2大当たり関係情報記憶エリアも、メイン処理の特別図柄処理において使用される。本実施形態では、特
図2大当たり関係情報記憶エリアに、最大第二保留数に対応する4つの記憶エリアが設けられている。第二保留数は、第二始動口15へ入賞した遊技球に対応する乱数のうち、特
図2大当たり判定の実行、第二特別図柄の変動時間を示す第二変動パターンの決定等が保留された状態で記憶されている第二保留乱数の個数である。第二始動口15に遊技球が入賞すると、その時点で乱数発生回路56によって乱数の種類毎に生成されている乱数がハード回路によってラッチされて、特
図2大当たり関係情報記憶エリアの各欄に記憶される。特
図2大当たり関係情報記憶エリアには、特
図1大当たり関係情報記憶エリアと同様に、大当たり乱数の値が記憶される特
図2大当たり乱数欄、特別図柄決定乱数の値が記憶される第二特別図柄決定乱数欄、及び変動パターン決定乱数の値が記憶される第二変動パターン決定乱数欄が設けられている。
【0055】
CPU51は、処理がまだ行われていない記憶エリアの乱数のうち、最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている乱数を、前述の判定エリアにシフトする。CPU51は、判定エリアにシフトされた乱数について特
図2大当たり判定等の各種処理を行う。特
図2大当たり乱数とともに取得されて特
図2大当たり関係情報記憶エリアに記憶されている各種乱数を総称して、第二乱数ともいう。また、第二特別図柄の変動時間を、第二変動時間ともいう。
【0056】
以下の説明では、大当たり乱数のうち特
図1大当たり判定のために用いられるものを、特
図1大当たり乱数ともいう。大当たり乱数のうち特
図2大当たり判定のために用いられるものを、特
図2大当たり乱数ともいう。変動パターン決定乱数のうち第一変動パターンを決定するために用いられるものを、第一変動パターン決定乱数ともいう。変動パターン決定乱数のうち第二変動パターンを決定するために用いられるものを、第二変動パターン決定乱数ともいう。特別図柄決定乱数のうち第一特別図柄を決定するために用いられるものを、第一特別図柄決定乱数ともいう。特別図柄決定乱数のうち第二特別図柄を決定するために用いられるものを、第二特別図柄決定乱数ともいう。
【0057】
パチンコ機1において、第一変動時間及び第二変動時間は、特
図1大当たり判定及び特
図2大当たり判定の結果を遊技者に報知する報知演出の演出時間に等しい。サブ制御基板58は、主制御基板41で決定された変動パターンに従って報知演出を制御する。具体的には、主制御基板41は、第一変動パターン決定乱数に基づく第一変動パターンに従って、第一特別図柄の変動を開始する。主制御基板41は、第二変動パターン決定乱数に基づく第二変動パターンに従って、第二特別図柄の変動を開始する。サブ制御基板58は、第一特別図柄及び第二特別図柄の変動開始に同期して、演出図柄100の図柄変動の開始を制御する。主制御基板41は、第一変動時間が終了すると、変動させていた第一特別図柄を、所定の特別図柄確定表示時間の間、確定表示させる。本実施形態において、特別図柄確定表示時間は0.8秒である。また、主制御基板41は、第二特別図柄の変動時間が終了すると、変動させていた第二特別図柄を、所定の特別図柄確定表示時間の間、確定表示させる。サブ制御基板58は、特別図柄確定表示時間に同期して、演出図柄100を所定の確定図柄で確定表示させることで、演出図柄100の図柄変動を終了させる。また、サブ制御基板58は、演出図柄100による他、表示画面28、盤ランプ27、枠ランプ38、スピーカ39等によっても、特別図柄の変動時間と同期した報知演出の実行を制御する。以下では、第一特別図柄の変動時間と同期した報知演出を、第一報知演出という。第二特別図柄の変動時間と同期した報知演出を、第二報知演出という。
【0058】
なお、図示しないが、RAM52には、ゲート12を遊技球が通過することを契機として取得される普通当たり乱数を記憶するための普通当たり関係情報記憶エリアが設けられている。普通当たり関係情報記憶エリアも、特
図1大当たり関係情報記憶エリアと同様に構成されている。本実施形態では、普通当たり関係情報記憶エリアには、記憶可能な普通保留数の上限である最大普通保留数「4」に対応する4つの記憶エリアが設けられている。記憶エリアには、普通当たり乱数の値が記憶される普通当たり乱数欄、普通図柄決定乱数の値が記憶される普通図柄決定乱数欄が設けられている。普通当たり乱数は、普通当たり判定のために用いられる。普通図柄決定乱数は、普通当たり図柄を決定するために用いられる。
【0059】
図4を参照して、ROM53に記憶されている第二始動口開放パターン定義テーブルについて説明する。普通当たり判定において当たりであると判定される確率を、以下では「普通当たり確率」という。第二始動口開放パターン定義テーブルは、非時短状態及び時短状態における普通当たり確率及び普通当たり遊技における第二始動口15の開閉部材151の開放パターンを定義する。
図4に示すように、第一実施形態において、非時短状態における普通当たり確率は26/256(約10.2%)である。また、非時短状態において、第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、0.060秒の1回の開放である。非時短状態における第二始動口15の開放時間は非常に短い。なお、
図7のS17で後述する普通図柄処理において、非時短状態における普通図柄の変動時間は約10秒、時短状態における普通図柄の変動時間は約2秒に制御される。
【0060】
遊技球の発射が継続された場合において、単位時間当たりに第二始動口15が開放状態に作動される割合を、作動割合という。非時短状態における普通図柄の変動時間は時短状態よりも長い。非時短状態における第二始動口15の開放時間は、時短状態における開放時間よりも短い。非時短状態の普通当たり確率は、時短状態の普通当たり確率よりも低い。このため、非時短状態において遊技球が右打ちされることが継続された場合の第二始動口15の作動割合は、時短状態よりも低くなる。よって、遊技者は、非時短状態に実行される普通当たり遊技において、第二始動口15へ遊技球を入賞させることは困難である。この状態において遊技球の右打ちが継続された場合には、遊技球が第一始動口14へも第二始動口15へも入賞し難い状態が継続することとなる。したがって、非時短状態は、遊技球が第一始動口14へ入賞するように、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。
【0061】
第一実施形態において、時短状態は、第一時短状態と第二時短状態とを含む。時短状態、すなわち、第一時短状態及び第二時短状態における普通当たり確率は、256/256(100%)である。第一時短状態において行われる普通当たり遊技による第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、0.064秒の1回の開放である。第一時短状態における開閉部材151の開放時間は、非時短状態における開放時間よりも僅かに長い。このため、第一時短状態において遊技球が右打ちされることが継続された場合の第二始動口15の作動割合は、非時短状態よりも僅かに高くなる。しかし、第一時短状態における第二始動口15の開放時間は非時短状態と同様に非常に短いので、遊技者は、第一時短状態に実行される普通当たり遊技において、第二始動口15へ遊技球を入賞させることは困難である。この状態において遊技球の右打ちが継続された場合には、非時短状態と同様に、遊技球が第一始動口14へも第二始動口15へも入賞し難い状態が継続することとなる。したがって、第一時短状態は、非時短状態と同様に、遊技球が第一始動口14へ入賞するように、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。
【0062】
第二時短状態において行われる普通当たり遊技による第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、5.800秒の1回の開放である。第二時短状態における開閉部材151の開放時間は、非時短状態及び第一時短状態における開放時間よりも長い。このため、第二時短状態において遊技球が右打ちされることが継続された場合において、第二始動口15の作動割合は、非時短状態及び第一時短状態よりも非常に高くなる。したがって、遊技者は、第二時短状態において、非時短状態及び第一時短状態よりも、第二始動口15に遊技球を非常に容易に入賞させることができる。すなわち、第一時短状態は、遊技球が第二始動口15へ入賞するように、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。非時短状態、第一時短状態及び第二時短状態のいずれにおいても、開閉部材151が開放している間に所定の個数(第一実施形態において、9個)の遊技球が第二始動口15へ入賞したときには、開閉部材151は閉鎖する。
【0063】
第一実施形態において、時短状態が第一時短状態と第二時短状態とを含むことから、非確変時短状態は、「非確変第一時短状態」と「非確変第二時短状態」の2種類にさらに分類される。非確変第一時短状態は、確変状態と第一時短状態との組合せによる。非確変第二時短状態は、確変状態と第二時短状態との組合せによる。非確変第一時短状態は、非確変非時短状態である通常状態よりも容易に第二始動口15に遊技球が入賞できる遊技状態であるが、その容易度は非常に僅かであるので、遊技者にとって、非時短状態に非常に近似した遊技状態となる。このため、以下では、非確変第一時短状態を、時短状態が僅かに発生している状態と捉え、「微時短状態」ともいう。なお、確変時短状態は、確変状態と第二時短状態との組合せによる「確変第二時短状態」の1種類である。
【0064】
主制御基板41のCPU51は、
図7で後述する普通図柄処理において第二始動口開放定義テーブルを参照することで、各遊技状態に応じた普通当たり確率で普通当たり判定を実行する。また、普通当たり判定によって普通当たりの判定結果が導出された場合には、
図7で後述する普通電動役物処理において第二始動口開放パターン定義テーブルを参照して第二始動口15の開閉部材151を開放させる。これによって、主制御基板41のCPU51は、各遊技状態に応じた開放パターンで普通当たり遊技を実行する。
【0065】
なお、パチンコ機1は、時短状態における普通当たり確率、第二始動口15の開放パターン及び普通図柄の変動時間を、非時短状態における普通当たり確率、第二始動口15の開放パターン及び普通図柄の変動時間から変更することによって時短状態を設けている。時短状態は、非時短状態に対して普通当たり確率、第二始動口15の開放パターン又は普通図柄の変動時間の少なくともいずれかを変更することによって設けられればよい。
【0066】
図5を参照して、ROM53に記憶されている特別図柄決定テーブルについて説明する。パチンコ機1は、特
図1大当たり判定の結果を示す第一特別図柄と、特
図2大当たり判定の結果を示す第二特別図柄とを、特別図柄決定テーブルを参照することで決定する。第一特別図柄及び第二特別図柄は、複数の図柄種別のいずれかに分類される。複数の図柄種別は、大当たり判定の結果が大当たりである場合に決定される大当たり図柄と、大当たり判定の結果がはずれである場合に決定されるはずれ図柄とを含む。特別図柄決定テーブルは、複数の大当たり図柄及びはずれ図柄のそれぞれに、特別図柄決定乱数の値(0~199)を対応付けている。
【0067】
第一特別図柄は、「特1確変大当たりA」及び「特1通常大当たりA」の2種類の図柄名称の大当たり図柄と、「特1はずれA」、「特1はずれB」及び「特1はずれC」の3種類の図柄名称のはずれ図柄とを含む。特1確変大当たりAは、確変大当たり図柄である。特1通常大当たりAは、非確変大当たり図柄である。第一特別図柄の大当たり図柄の割合は、「特1確変大当たりA」が60%、「特1通常大当たりA」が40%である。第一特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特1はずれA」が90%、「特1はずれB」が1%、「特1はずれC」が9%である。「特1確変大当たりA」及び「特1通常大当たりA」が決定されたことに応じて実行される大当たり遊技のラウンド数は、「4」である。
【0068】
第二特別図柄は、「特2確変大当たりA」及び「特2通常大当たりA」の2種類の図柄名称の大当たり図柄と、「特2はずれ」の1種類の図柄名称のはずれ図柄とを含む。特2確変大当たりAは、確変大当たり図柄である。特2通常大当たりAは、非確変大当たり図柄である。第二特別図柄の大当たり図柄の割合は、「特2確変大当たりA」が60%、「特2通常大当たりA」が40%である。第二特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特2はずれ」が100%である。「特2確変大当たりA」及び「特2通常大当たりA」が決定されたことに応じて実行される大当たり遊技のラウンド数は、「8」である。
【0069】
特別図柄決定テーブルは、「以降の遊技状態」欄を設け、大当たり図柄及びはずれ図柄が決定されたことに起因して以降に設定される遊技状態を、図柄名称に対応付けて定義している。特別図柄決定テーブルは、設定された遊技状態が終了する条件である終了条件も、図柄名称に対応付けて定義されている。第一特別図柄として特1確変大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変第二時短状態が設定される。設定された確変第二時短状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。第一特別図柄として特1通常大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に非確変第二時短状態が設定される。設定された非確変第二時短状態は、非確変第二時短状態における判定回数がA時短回数である100回に到達するまで継続する。その後は第二時短状態が終了し、遊技状態は通常状態に移行する。
【0070】
第一特別図柄として特1はずれAが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。また、通常状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数がC時短回数である5回に到達するまで、非確変第一時短状態が設定される。非確変第一時短状態及び非確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数がC時短回数である100回に到達するまで、非確変第二時短状態が設定される。その後は第二時短状態が終了し、遊技状態は通常状態に移行する。確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。また、通常状態及び確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれCが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。非確変第一時短状態及び非確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれCが決定された場合、特1はずれCの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数がC時短回数である100回に到達するまで、非確変第二時短状態が設定される。その後は第二時短状態が終了し、遊技状態は通常状態に移行する。
【0071】
第二特別図柄として特2確変大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変第二時短状態が設定される。設定された確変第二時短状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。第二特別図柄として特2通常大当たりAが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に非確変第二時短状態が設定される。設定された非確変第二時短状態は、判定回数がA時短状態である100回に到達するまで継続する。その後は第二時短状態が終了し、遊技状態は通常状態に移行する。また、第一特別図柄として特2はずれが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。第一特別図柄及び第二特別図柄として大当たり図柄が決定されたことに伴って設定される時短状態は、前述のA時短状態に相当する。
【0072】
第一実施形態において、特別図柄決定テーブルは、特1はずれA、特1はずれB及び特1はずれCの3種類のはずれ図柄を、第一特別図柄に設けている。通常状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、第一特別図柄のはずれ図柄として、特1はずれBが1/100の確率で決定される。すなわち、通常状態において左打ちで遊技を進めて特
図1大当たり判定が行われた場合、約1/100の確率で特1はずれBが確定表示され、その後に非確変第一時短状態が、C時短状態として設定される。また、非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが1/100の確率で、特1はずれCが9/100の確率で、それぞれ決定される。すなわち、非確変第一時短状態において特
図1大当たり判定が行われた場合、約10/100の確率で特1はずれB又は特1はずれCが確定表示され、その後に非確変第二時短状態がC時短状態として設定される。このように、非確変第一時短状態は、通常状態と非常に近似した遊技状態であるが、はずれの判定結果が導出された場合に通常状態よりもC時短状態が設定されやすい点において、通常状態とは異なる。なお、通常状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定される確率、非確変第一時短状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定される確率はそれぞれ一例であり、任意に変更されてもよい。
【0073】
なお、右打ちで遊技を進行することが推奨される非確変第二時短状態において、それ以前に行われていた左打ちの遊技によって記憶されていた第一保留乱数について特
図1大当たり判定が行われる場合がある。第一実施形態では、A時短状態又はC時短状態として設定された非確変第二時短状態において、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されたとき、約10/100の確率で特1はずれB又は特1はずれCが確定表示される。この場合、特1はずれB又は特1はずれCが確定表示された後から判定回数が100回に到達するまで継続する非確変第二時短状態が、新たに設定される。
【0074】
一方、B時短状態として設定された非確変第二時短状態において、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合には、特1はずれB又は特1はずれCが確定表示されても、その後にC時短状態として非確変第二時短状態が新たに設定されない。B時短回数はC時短回数よりも多く設定されているので、B時短状態において特1はずれB又は特1はずれCが確定表示されたことによってC時短状態が開始されるとすると、B時短状態として遊技者が期待していた非確変第二時短状態の継続回数が減少する可能性があるためである。
【0075】
図6を参照して、ROM53に記憶されている変動パターン決定テーブルについて説明する。変動パターン決定テーブルは、大当たり判定による判定結果及び変動パターンが決定される時点における遊技状態に応じて、テーブルを複数に区分して設けている。複数のテーブルのそれぞれには、1又は複数種類の変動パターンが割り当てられており、各変動パターンに変動パターン決定乱数の値(0~511)及び特別図柄の変動時間が対応付けられている。
【0076】
大当たり判定が行われた場合、その時点の遊技状態と大当たり判定による判定結果とに応じたテーブル区分が参照され、大当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。通常状態における大当たり判定の判定結果が大当たりの場合、「リーチ演出A」から「リーチ演出D」の順に、変動パターンが決定される割合が高くなる。「リーチ演出」とは、例えば3つの演出図柄100のうち2つが同じ図柄で停止するリーチ状態が構成された後に、大当たりの可能性があることを示す演出を実行する報知演出である。一方、判定結果がはずれの場合、「リーチ演出A」から「リーチ演出D」の順に、変動パターンが決定される割合が低くなる。したがって、特
図1大当たり判定の結果が大当たりとなる期待度は、「リーチ演出A」から「リーチ演出D」の順に高くなる。
【0077】
なお、本実施形態において、「非リーチ演出A」等の「非リーチ」の変動パターンは、リーチ状態に至ることなく終了する報知演出である。本実施形態では、「非リーチ」の変動パターンは、大当たり判定の結果がはずれの場合にのみ決定される。「非リーチ」の第一変動パターンは、第一特別図柄の変動開始時における第一保留数に応じて、第一変動時間が変動する。
図6において、保留数「0」は、第一保留数が「0」の状態において遊技球が第一始動口14へ入賞したことを契機として第一特別図柄が変動を開始する場合を示す。保留数「1」、「2」又は「3」は、第一保留数が「1」、「2」又は「3」である状態において、第一乱数に基づいて第一特別図柄が変動を開始する場合を示す。
【0078】
遊技状態が確変第二時短状態及び非確変第二時短状態である場合においても、通常状態の場合と同様に、大当たり判定による判定結果に応じて、大当たり乱数とともに取得されている変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターンが1つ決定される。第一実施形態においては、確変第二時短状態において、
図18に示す所定のキャラクタCH1,CH2が登場して互いに戦う、いわゆるバトル演出の報知演出が連続して実行されるバトルモードの演出が行われる。このため、確変第二時短状態の変動パターンとして変動パターン決定テーブルに定義されている「非リーチ演出B」、「リーチ演出E」~「リーチ演出H」の変動パターンは、バトル演出の報知演出に対応する。また、第一実施形態においては、非確変第二時短状態において、非確変状態ではあるが第二時短状態が設定されており、通常状態よりも有利であることを示す特定の背景画像を用いて報知演出が行われるチャンスモードの演出が行われる。このため、確変第二時短状態の変動パターンとして変動パターン決定テーブルに定義されている「非リーチ演出C」、「リーチ演出I」~「リーチ演出K」の変動パターンは、チャンスモードの報知演出に対応する。
【0079】
第一実施形態においては、遊技状態が非確変第一時短状態の場合に、確変第二時短状態と同じテーブル区分が参照されて変動パターンが決定される。このため、非確変第一時短状態、すなわち微時短状態においても、バトルモードと同様の報知演出が行われる。
【0080】
主制御基板41は、決定した変動パターンに応じて定められている変動時間だけ、第一特別図柄又は第二特別図柄を変動させる。また、主制御基板41は、変動パターンが決定されると、変動パターンを指定するコマンドである変動パターン指定コマンドを、サブ制御基板58へ送信する。サブ制御基板58は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンに応じて、報知演出を制御する。
【0081】
図7から
図14を参照して、パチンコ機1の主制御基板41による動作について説明する。パチンコ機1の主制御は、ROM53に記憶されている制御プログラムによって行われる。
図7に示す制御プログラムのメイン処理は、電源スイッチ421がON状態に操作されることによってパチンコ機1の電源がONになると、CPU51において実行が開始される。その後は、CPU51は、
図2に示す割込信号発生回路57が4ms毎に発生する割込信号をCPU51が検知した際に、メイン処理を実行する。以下、フローチャートの各ステップについて「S」と略記する。
【0082】
メイン処理で使用されるフラグについて説明する。メイン処理では、稼働中フラグ、大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確変フラグ、第一時短フラグ及び第二時短フラグ等が使用される。これらのフラグは、RAM52に記憶される遊技処理情報である。稼働中フラグは、パチンコ機1が稼働中であるかを示すフラグである。稼働中フラグは、電源スイッチ421がOFF状態に操作されることによってパチンコ機1の電源がOFFにされるときに「OFF」になる。稼働中フラグは、電源スイッチ421がON状態に操作されることによってパチンコ機1の電源がONにされるときに実行される後述する電源投入時処理(S2)の実行に伴って「ON」になる。以下では、メイン処理のうち、稼働中フラグが「ON」の場合に実行されるS11からS20の処理を、稼働中処理ともいう。
【0083】
大当たり遊技状態フラグは、大当たり遊技状態であるかを示すフラグであり、大当たり遊技状態に「ON」になり、大当たり遊技状態でない場合に「OFF」になる。特別図柄表示状態フラグは、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれか一方が変動している場合(変動中)に「1」、いずれか一方が確定表示されている場合(確定表示中)に「2」、いずれも変動中でも確定表示中でもない場合に「0」が記憶される。確変フラグは、確変状態であるかを示すフラグであり、確変状態に「1」が記憶されて「ON」になり、非確変状態に「0」が記憶されて「OFF」になる。第一時短フラグは、前述の第一時短状態であるかを示すフラグであり、第一時短状態が設定される場合に「1」が記憶されて「ON」になり、第一時短状態が終了する場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。第二時短フラグは、前述のB時短状態であるかを示すフラグであり、第二時短状態が設定される場合に「1」が記憶されて「ON」になり、第二時短状態が終了する場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。以下では、第一時短フラグ及び第二時短フラグを総称する場合、単に時短フラグという。
【0084】
メイン処理が開始されると、CPU51は、稼働中フラグが「ON」であるかを判断する(S1)。パチンコ機1の電源がONにされた直後は稼働中フラグが「OFF」である。稼働中フラグが「OFF」の場合(S1:NO)、電源投入時処理が実行される(S2)。
【0085】
電源投入時処理では、CPU51は、電源投入に伴う初期化処理を実行する。具体的には、CPU51は、サブ制御基板58等が動作可能な状態になるのを待つためのウエイト処理、RAM52に対する遊技処理情報の書き込み及び読み出しを可能とするための、RAM52へのアクセス許可設定等を実行する。また、CPU51は、電源スイッチ421がON状態に操作されてパチンコ機1の電源がOFFからONに切り替わったときに、RAMクリアスイッチ412がON状態になっている場合には、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理では、RAM52の使用領域に記憶されている遊技処理情報がクリアされ、所定の初期値がRAM52に記憶される等のRAM52の初期設定が行われる。RAMクリア処理が行われることによって、RAM52に記憶される大当たり遊技状態フラグ、確変フラグ及び時短フラグ等の各種のフラグが「OFF」になる。RAM52には、A時短回数カウンタ、B時短回数カウンタ、C時短回数カウンタ、判定回数計数カウンタ等の各種のカウンタが設けられる。A時短回数計数カウンタは、A時短状態において実行された判定回数を計数するカウンタである。B時短回数計数カウンタは、B時短状態において実行された判定回数を計数するカウンタである。C時短回数計数カウンタは、C時短状態において実行された判定回数を計数するカウンタである。RAMクリア処理が行われることによって、これらのカウンタに記憶される値が「0」にクリアされる。
【0086】
CPU51は、RAMクリア処理を行った場合、判定回数計数カウンタに、前述の上限回数に対応する「601」をセットする。判定回数計数カウンタは、非確変状態における大当たり判定の実行の開始及びRAMクリア処理の実行を起点として、その後に非確変状態において実行された判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。また、CPU51は、非確変状態において実行された判定回数の計数が開始されたことを通知するための判定回数計数開始コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする。判定回数計数開始コマンドは、上限回数を示す情報を含む。コマンドバッファにセットされた判定回数計数開始コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、電源投入時処理の終了時に稼働中フラグを「ON」にし、メイン処理を終了する。
【0087】
次の割込信号でメイン処理が開始されると、稼働中フラグが「ON」であるので(S1:YES)、CPU51は、スイッチ読込処理を実行する(S11)。スイッチ読込処理では、
図2で示したゲートスイッチ74,第一始動口スイッチ61、第二始動口スイッチ62、第一大入賞口スイッチ76、第二大入賞口スイッチ77及びその他の入賞口に設けられた各スイッチの検出結果から、遊技球の通過又は入賞を検知するための処理が行われる。RAM52は、各スイッチに対応するフラグを記憶する。各スイッチが遊技球の通過を検出すると、RAM52に記憶されている各スイッチに対応するフラグが「ON」になる。
【0088】
次いで、CPU51は、カウンタ更新処理を実行する(S12)。カウンタ更新処理では、RAM52に記憶されている第一特別図柄及び第二特別図柄の変動時間を計測するためのタイマカウンタである特別図柄変動時間カウンタ及び特別図柄確定表示時間を計測するための特別図柄確定表示時間カウンタの値が減算される。
【0089】
次いで、CPU51は、特別電動役物処理を実行する(S13)。詳細は
図14を参照して後述するが、特別電動役物処理では、大当たり遊技の動作を制御するための処理、大当たり遊技の終了後に設定される遊技状態に関する処理等が行われる。大当たり遊技の動作とは、主に、大当たり遊技における第一大入賞口16の開閉部材161及び第二大入賞口17の開閉部材171の開閉動作である。
【0090】
次いで、特別図柄処理が行われる(S15)。詳細は
図8から
図10を参照して後述するが、特別図柄処理では、大当たり判定、変動パターンの決定、特別図柄の決定及び遊技状態移行処理等が行われる。
【0091】
次いで、CPU51は、普通電動役物処理を実行する(S16)。普通電動役物処理では、普通当たり判定の結果が当たりとなった場合に、普通当たり遊技の動作(主に第二始動口15の開閉部材151の開閉動作)を制御するための処理が行われる。前述したように、CPU51は、時短状態が設定されている場合、第二始動口15の作動割合を非時短状態よりも高くする。CPU51は、普通当たり判定によって普通当たりであると判定された場合、
図4で示した第二始動口開放パターン定義テーブルを参照して、第二始動口15の開放パターンを特定する。CPU51は、特定した開放パターンで第二始動口15の開閉部材151が開放するように、第二始動口ソレノイド69の動作を制御する。なお、CPU51は、第一時短フラグ及び第二時短フラグの状態に応じて、非時短状態、第一時短状態及び第二時短状態のいずれが設定されているかを特定する。
【0092】
次いで、CPU51は、普通図柄処理を実行する(S17)。普通図柄処理では、ゲートスイッチ74が遊技球の通過を検出することを契機として、普通当たり乱数が取得される。取得された乱数に基づいて、普通当たり判定、普通図柄の変動を制御するためのコマンドの生成等の処理が行われる。第一実施形態において、非時短状態における普通図柄の変動時間は、約10秒である。時短状態における普通図柄の変動時間は、非時短状態よりも短く、約2秒である。CPU51は、
図4で示した第二始動口開放パターン定義テーブルを参照して、遊技状態に応じた普通当たり確率で普通当たり判定を実行する。
【0093】
次いで、CPU51は、払出処理(S18)、エラーチェック(S19)及び情報出力処理(S20)を実行し、メイン処理を終了する。払出処理では、スイッチ読込処理によって各スイッチに対応するフラグが「ON」にされた場合に、各スイッチに対応する入賞口へ遊技球が入賞したことを示すコマンドが、払出制御基板45に送信される。このコマンドを受信した払出制御基板45のCPU45aは、コマンドに対応する入賞口について予め定められている個数の賞球を、入賞口への入賞球数に応じて賞球払出装置49に払い出させる。エラーチェックでは、エラーが発生している場合に、表示画面28及びスピーカ39等を用いてエラーを報知するためのコマンドが、サブ制御基板58に送信される。情報出力処理では、外部端子板55を介して、前述の遊技場管理用コンピュータに対して各種の情報が出力される。
【0094】
図8から
図10を参照して、
図7のS15で示した特別図柄処理の詳細について説明する。特別図柄処理で使用されるフラグについて説明する。特別図柄処理では、前述の大当たり遊技状態フラグ、特別図柄表示状態フラグ、確変フラグ、第一時短フラグ及び第二時短フラグ等が使用される。
【0095】
図8に示すように、特別図柄処理が開始されると、CPU51は、第一始動口14に遊技球が入賞したかを判断する(S61)。第一始動口スイッチ61が遊技球の入賞を検知すると、
図7のS11で示したメイン処理のスイッチ読のS11で示したメイン処理のスイッチ読込処理において第一始動口スイッチ61に対応するフラグが「ON」にされる。このフラグが「OFF」の場合には、CPU51は、第一始動口14に遊技球が入賞していないと判断し(S61:NO)、処理をS71の判断へ移行する。
【0096】
このフラグが「ON」の場合には、CPU51は、第一始動口14に遊技球が入賞したと判断し(S61:YES)、第一保留数が「4」であるかを判断する(S63)。RAM52は、第一保留数を記憶する第一保留数記憶エリアを備える。第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数が「4」である場合(S63:YES)、第一保留数が最大第一保留数に達しているため、CPU51は、処理をS71の判断へ移行する。第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数が「4」でない場合(S63:NO)、CPU51は、第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数に「1」を加算する(S65)。CPU51は、第一乱数を取得し、
図3で示した特
図1大当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち番号が最も小さい記憶エリアに、取得した第一乱数の各乱数値を記憶する(S66)。具体的には、特
図1大当たり乱数欄には大当たり乱数の乱数値が、第一特別図柄決定乱数欄には第一図柄決定乱数の乱数値が、第一変動パターン決定乱数欄には第一変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。
【0097】
次いで、CPU51は、S66で取得された第一乱数に関する情報である第一保留情報を参照する(S68)。CPU51は、参照した情報をサブ制御基板58へ通知するための第一保留情報コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S69)。RAM52のコマンドバッファにセットされたコマンドは、コマンドバッファにセットされた順に、サブ制御基板58、払出制御基板45、中継端子板47等に送信される。なお、前回実施されたメイン処理においてコマンドバッファにセットされたコマンドをサブ制御基板58等へ送信するコマンド送信処理が、メイン処理に設けられていてもよい。この場合、コマンド送信処理によって、コマンドバッファにセットされたコマンドがコマンドバッファにセットされた順に、メイン処理の1割込毎にサブ制御基板58等へ送信されてもよい。第一保留情報は、S66で取得及び記憶された第一乱数について大当たり判定等の処理がなされる前に、その第一乱数を参照することによって得られる情報であり、いわゆる先読み情報である。本実施形態において、第一保留情報は、第一保留乱数に含まれる特
図1大当たり乱数、第一特別図柄決定乱数及び第一変動パターン決定乱数に基づく情報である。第一乱数が前述のリーチ乱数等を含む場合には、第一保留情報は、それらの乱数を参照して得られる情報も含む。第一保留情報コマンドは、第一乱数に関する先読み情報に加えて、第一保留数を示す情報を含んで生成される。第一保留数を示す情報は、第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数に基づく。
【0098】
CPU51は、第二始動口15に遊技球が入賞したかを判断する(S71)。第二始動口スイッチ62が遊技球の入賞を検知すると、
図7のS11で示したメイン処理のスイッチ読込処理において第二始動口スイッチ62に対応するフラグが「ON」になる。このフラグが「OFF」の場合には、CPU51は、第二始動口15に遊技球が入賞していないと判断し(S71:NO)、処理を
図8に示すS81の判断へ移行する。
【0099】
このフラグが「ON」の場合には、CPU51は、第二始動口15に遊技球が入賞したと判断し(S71:YES)、第二保留数が「4」であるかを判断する(S72)。RAM52は、第二保留数を記憶する第二保留数記憶エリアを備える。第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数が「4」である場合(S72:YES)、第二保留数が最大第二保留数に達しているため、CPU51は、処理をS81の判断へ移行する。第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数が「4」でない場合(S72:NO)、CPU51は、第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数に「1」を加算する(S75)。CPU51は、第二乱数を取得し、第二大当たり関係情報記憶エリアにおける空の記憶エリアのうち、番号が最も小さい記憶エリアに、取得した第二乱数の各乱数値を記憶する(S76)。具体的には、特
図2大当たり乱数欄には特
図2大当たり乱数の乱数値が、第二特別図柄決定乱数欄には第二特別図柄決定乱数の乱数値が、第二変動パターン決定乱数欄には第二変動パターン決定乱数の乱数値が、それぞれ記憶される。
【0100】
次いで、CPU51は、S76で取得された第二乱数に関する情報である第二保留情報を参照する(S78)。CPU51は、参照した情報をサブ制御基板58へ通知するための第二保留情報コマンドを生成し、RAM52に設けられるコマンドバッファにセットする(S79)。第二保留情報コマンドは、S76で取得及び記憶された第二保留乱数に関する情報である第二保留情報(いわゆる先読み情報)をサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。第二保留情報コマンドは、第二乱数(特
図2大当たり乱数、第二特別図柄決定乱数及び第二変動パターン決定乱数)に関する情報に加えて、第二保留数を示す情報を含んで生成される。第二保留数を示す情報は、第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数に基づく。コマンドバッファにセットされた第二保留情報コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、処理をS81の判断へ移行する。以下では、第一保留情報コマンドと、第二保留情報コマンドとを総称する場合、単に保留情報コマンドという。
【0101】
図9に示すように、CPU51は、大当たり遊技状態であるかを判断する(S81)。大当たり遊技状態フラグが「ON」である場合、CPU51は、大当たり遊技状態であると判断し(S81:YES)、処理をメイン処理へ戻す。大当たり遊技状態フラグが「OFF」である場合、CPU51は、大当たり遊技状態でないと判断し(S81:NO)、第一特別図柄及び第二特別図柄が変動中であるか否かを判断する(S82)。特別図柄表示状態フラグが「1」でない場合、CPU51は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも変動中でないと判断し(S82:NO)、第一特別図柄又は第二特別図柄が停止状態中であるか否かを判断する(S83)。特別図柄表示状態フラグが「2」でない場合、CPU51は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも確定表示中でないと判断し(S83:NO)、処理を
図10に示すS91へ移行し、大当たり判定等の処理を実行する。
【0102】
本実施形態では、大当たり判定において、特
図2大当たり判定が特
図1大当たり判定よりも優先して行われる。
図10に示すように、CPU51は、第二保留数が「1」以上であるかを判断する(S91)。RAM52の第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数が「1」以上である場合(S91:YES)、特
図2大当たり判定が行われるが、詳細は後述する。第二保留数が「0」である場合(S91:NO)、CPU51は、第一保留数が「1」以上であるかを判断する(S92)。RAM52の第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数が「0」である場合(S92:NO)、CPU51は、処理をメイン処理へ戻す。
【0103】
第一保留数が「1」以上である場合(S92:YES)、CPU51は、第一保留数記憶エリアに記憶されている第一保留数を「1」減算する(S93)。CPU51は、
図3で示した特
図1大当たり関係情報記憶エリアにおいて最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第一保留乱数の各乱数値を、判定エリアにシフトする(S95)。また、CPU51は、特
図1大当たり関係情報エリアに記憶されている第一保留乱数の各乱数値を、一つ番号の小さい記憶エリアにシフトする。
【0104】
CPU51は、特
図1大当たり判定処理を実行する(S96)。図示しないが、ROM53は、大当たり判定を行うための大当たり判定テーブルを記憶している。大当たり判定テーブルは、特
図1大当たり判定テーブルと、特
図2大当たり判定テーブルとによって構成されている。特
図1大当たり判定テーブルは、低確率判定テーブルと、高確率判定テーブルとによって構成されている。低確率判定テーブル及び高確率判定テーブルのそれぞれには、「大当たり」及び「はずれ」にそれぞれ対応する大当たり乱数の乱数値が定義されている。本実施形態では、大当たり乱数の乱数値は、非確変状態における大当たり確率が1/200となり、確変状態における大当たり確率が1/20となるように定義されている。特
図2大当たり判定テーブルも低確率判定テーブルと、高確率判定テーブルとによって構成されており、非確変状態における大当たり確率が1/200となり、確変状態における大当たり確率が1/20となるように大当たり乱数の乱数値が定義されている。特
図1大当たり判定処理では、確変フラグの状態が参照されて、現時点において確変状態が設定されているかが特定される。CPU51は、確変状態が設定されていない場合には低確率判定テーブルを、確変状態が設定されている場合には高確率判定テーブルを、それぞれ選択する。CPU51は、選択した低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルを参照して、S95で判定エリアにシフトされた特
図1大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかを判定する。これにより、RAM52に記憶された未判定の特
図1大当たり乱数に基づく特
図1大当たり判定が、特
図1大当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0105】
CPU51は、S96で導出された特
図1大当たり判定の結果に応じた第一特別図柄を決定する(S98)。S98の処理では、CPU51は、S95で判定エリアにシフトされた第一特別図柄決定乱数の値に応じて、大当たり又ははずれの判定結果を示す第一特別図柄を決定する。決定された第一特別図柄の内容を示す情報は、RAM52に記憶される。CPU51は、処理をS111へ移行する。
【0106】
一方、第二保留数が「1」以上である場合(S91:YES)、CPU51は、第二保留数記憶エリアに記憶されている第二保留数を「1」減算する(S101)。CPU51は、特
図2大当たり関係情報記憶エリアにおいて最も番号の小さい記憶エリアに記憶されている第二保留乱数の各乱数値を、判定エリアにシフトする(S102)。また、CPU51は、特
図2大当たり関係情報エリアに記憶されている第二保留乱数の各乱数値を、一つ番号の小さい記憶エリアにシフトする。
【0107】
CPU51は、特
図2大当たり判定処理を実行する(S103)。CPU51は、確変フラグの状態を参照し、前述の特
図2大当たり判定テーブルから、確変状態が設定されていない場合には低確率判定テーブルを、確変状態が設定されている場合には高確率判定テーブルを、それぞれ選択する。CPU51は、選択した低確率判定テーブル又は高確率判定テーブルを参照して、S102で判定エリアにシフトされた特
図2大当たり乱数が「大当たり」及び「はずれ」のいずれに対応するかを判定する。これにより、RAM52に記憶された未判定の第二大当たり乱数に基づく第二大当たり判定が、第二大当たり乱数の記憶された順に行われる。
【0108】
CPU51は、S103で導出された特
図2大当たり判定の結果に応じた第二特別図柄を決定する(S105)。S105の処理では、CPU51は、S102で判定エリアにシフトされた第二特別図柄決定乱数の値に応じて、大当たり又ははずれの判定結果を示す第二特別図柄を決定する。決定された第二特別図柄の内容を示す情報は、RAM52に記憶される。CPU51は、処理をS111へ移行する。
【0109】
CPU51は、停止図柄指定コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S111)。停止図柄指定コマンドは、S98又はS105の処理で特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の内容をサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。以下、第一特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の内容をサブ制御基板58に通知するためのコマンドを、第一停止図柄指定コマンドという。第二特別図柄として決定された大当たり図柄又ははずれ図柄の内容をサブ制御基板58に通知するためのコマンドを、第二停止図柄指定コマンドという。コマンドバッファにセットされた第一停止図柄指定コマンド及び第二停止図柄指定コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。
【0110】
CPU51は、変動パターンを決定する(S112)。S112では、CPU51は、確変フラグ及び時短フラグの状態を参照し、現時点において通常状態、確変時短状態又は非確変時短状態のいずれの遊技状態が設定されているかを特定する。そして、CPU51は、
図6で示した変動パターン決定テーブルを参照して、特定した遊技状態と、大当たり判定による判定結果にと応じて、変動パターン決定乱数に対応する変動パターンを決定する。
【0111】
CPU51は、S112で決定した変動パターンを指定するための変動パターン指定コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S113)。以下、S112で決定された変動パターンが第一変動パターンである場合において、第一変動パターンを指定するコマンドを第一変動パターン指定コマンドという。S111で決定された変動パターンが第二変動パターンである場合において、第二変動パターンを指定するコマンドを第二変動パターン指定コマンドという。第一変動パターン指定コマンドと、第二変動パターン指定コマンドとを総称する場合、単に変動パターン指定コマンドという。変動パターン指定コマンドは、決定された変動パターンの種類及び変動パターンに対応する特別図柄の変動時間の情報を含む。コマンドバッファにセットされた変動パターン指定コマンドは、中継端子板47及びサブ制御基板58に送信される。中継端子板47を介して第一変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部29は、第一特別図柄表示部における第一特別図柄の変動を開始する。第二変動パターン指定コマンドを受信した図柄表示部29は、第二特別図柄表示部における第二特別図柄の変動を開始する。第一変動パターン指定コマンド及び第二変動パターン指定コマンドを受信したサブ制御基板58は、表示画面28の演出図柄100の変動開始を指示する。
【0112】
CPU51は、S112で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を、特別図柄変動時間カウンタに記憶する(S115)。CPU51は、特別図柄が変動中であることを示す「1」を特別図柄表示状態フラグに記憶し(S116)、処理をメイン処理へ戻す。
【0113】
また、
図9に示すS82の判断において、特別図柄表示フラグに「1」が記憶されている場合には、CPU51は、特別図柄が変動中であると判断し(S82:YES)、第一変動時間又は第二変動時間が経過したかを判断する(S121)。この判断は、S115において記憶された特別図柄変動時間カウンタの値に応じて行われる。CPU51は、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」でない場合には第一変動時間又は第二変動時間がまだ経過していないと判断し(S121:NO)、処理をメイン処理へ戻す。
【0114】
CPU51は、特別図柄変動時間カウンタの値が「0」となっている場合には第一変動時間又は第二変動時間が経過したと判断し(S121:YES)、特別図柄停止コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S122)。特別図柄停止コマンドは、特別図柄の変動を停止することを図柄表示部29及びサブ制御基板58に通知するためのコマンドである。コマンドバッファにセットされた特別図柄停止コマンドは、中継端子板47及びサブ制御基板58に送信され、図柄表示部29における第一特別図柄又は第二特別図柄の変動停止及び表示画面28の演出図柄100の変動停止を指示する。以下、第一特別図柄の変動停止を指定するコマンドを第一特別図柄停止コマンドという。第二特別図柄の変動停止を指定するコマンドを第二特別図柄停止コマンドという。第一特別図柄停止コマンドと、第二特別図柄停止コマンドとを総称する場合、単に特別図柄停止コマンドという。
【0115】
CPU51は、特別図柄確定表示時間を、RAM52の特別図柄確定表示時間カウンタに記憶する(S123)。CPU51は、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれかが確定表示中であることを示す「2」を特別図柄表示状態フラグに記憶する(S124)。CPU51は、処理をメイン処理へ戻す。
【0116】
また、S83の判断において、特別図柄表示状態フラグに「2」が記憶されている場合(S83:YES)、CPU51は、S113において記憶された特別図柄確定表示時間カウンタの値に応じて、特別図柄確定表示時間が経過したかを判断する(S126)。CPU51は、特別図柄確定表示時間カウンタの値が「0」でない場合には特別図柄確定表示時間が経過していないと判断し(S126:NO)、処理をメイン処理へ戻す。CPU51は、特別図柄確定表示時間カウンタの値が「0」の場合には特別図柄確定表示時間が経過したと判断し(S126:YES)、第一特別図柄及び第二特別図柄のいずれも変動中でも確定表示中でもないことを示す「0」を、特別図柄表示状態フラグに記憶する(S127)。その後、CPU51は、遊技状態移行処理を実行し(S128)、処理をメイン処理へ戻す。
【0117】
図11から
図13を参照して、
図9のS128で示した遊技状態移行処理の詳細について説明する。遊技状態移行処理では、大当たり判定によって大当たりと判定された場合に、遊技を大当たり遊技状態に移行させるための処理が行われる。また、遊技状態移行処理では、第一時短フラグ、第二時短フラグ及び確変フラグの制御も適宜行われる。
【0118】
遊技状態移行処理が開始されると、CPU51は、特別図柄が大当たり図柄で確定表示したかを判断する(S131)。特別図柄が大当たり図柄で確定表示した場合(S131:YES)、CPU51は、判定回数計数カウンタの値を「0」にクリアする(S132)。判定回数計数カウンタは、非確変状態における大当たり判定の実行の開始及びRAMクリアの実行を起点として、その後に非確変状態において実行された大当たり判定の回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。
【0119】
CPU51は、時短状態が設定されているかを判断する(S133)。CPU51は、第一時短フラグ及び第二時短フラグのいずれも「OFF」である場合には時短状態が設定されていないと判断して(S133:NO)、処理をS141の判断へ移行する。CPU51は、第一時短フラグ及び第二時短フラグのいずれかが「ON」である場合には時短状態が設定されていると判断して(S133:YES)、A時短回数計数カウンタ、B時短回数計数カウンタ及びC時短回数計数カウンタのいずれも「0」にクリアする(S135)。A時短回数計数カウンタは、A時短状態における判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。B時短回数計数カウンタは、B時短状態における判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。C時短回数計数カウンタは、C時短状態における判定回数を計数するカウンタであり、RAM52に記憶される。
【0120】
CPU51は、第一時短状態が設定されているかを判断する(S136)。CPU51は、第一時短フラグが「ON」である場合には第一時短状態が設定されていると判断する(S136:YES)。第一時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第一時短状態終了通知という。CPU51は、第一時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S137)。CPU51は、第一時短フラグを「OFF」にする(S138)。CPU51は、処理をS141の判断へ移行する。CPU51は、第一時短フラグが「OFF」である場合には第二時短フラグが「ON」であり第二時短状態が設定されていると判断する(S136:NO)。第二時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第二時短状態終了通知という。CPU51は、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S139)。CPU51は、第二時短フラグを「OFF」にする(S140)。CPU51は、処理をS141の判断へ移行する。
【0121】
CPU51は、確変状態が設定されているかを判断する(S141)。CPU51は、確変フラグが「OFF」である場合には確変状態が設定されていないと判断して(S141:NO)、処理をS145へ移行する。確変状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、確変状態終了通知という。CPU51は、確変フラグが「ON」である場合には確変状態が設定されていると判断して(S141:YES)、確変状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S142)。CPU51は、確変フラグを「OFF」にする(S143)。つまり、大当たり遊技中は、遊技状態が通常状態に設定される。
【0122】
CPU51は、大当たり図柄に対応するラウンド数を、Rカウンタにセットする(S145)。Rカウンタは、ラウンド数を記憶するカウンタとしてRAM52に設けられている。前述したように、第一実施形態において、大当たり図柄のうち、特1確変大当たりA又は特1通常大当たりAに対応するラウンド数は「4」である。特2確変大当たりA又は特2通常大当たりAに対応するラウンド数は「8」である。CPU51は、大当たり遊技状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S146)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、大当たり遊技状態フラグを「ON」にする(S148)。CPU51は、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0123】
一方、CPU51は、特別図柄がはずれ図柄で確定表示した場合(S131:NO)、
図12に示すように、A時短状態であるかを判断する(S151)。CPU51は、A時短回数計数カウンタの値が0よりも大きい場合にはA時短状態であると判断し、A時短回数計数カウンタの値が0である場合にはA時短状態ではないと判断する。A時短状態である場合(S151:YES)、CPU51は、確変状態であるかを判断する(S152)。CPU51は、確変フラグが「OFF」である場合には確変状態が設定されていないと判断して(S152:NO)、処理を
図13に示すS181の判断へ移行する。
【0124】
CPU51は、確変フラグが「ON」である場合には確変状態が設定されていると判断して(S152:YES)、A時短回数計数カウンタの値を「1」減算する(S153)。CPU51は、A時短回数計数カウンタの値が「0」であるかを判断する(S155)。A時短回数計数カウンタの値が「0」でない場合(S155:NO)、以降もA時短状態が継続する。この場合、CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。A時短回数カウンタの値が「0」である場合(S155:YES)、CPU51は、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S156)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、第二時短フラグを「OFF」にし(S158)、処理をS181の判断へ移行する。
【0125】
CPU51は、A時短状態でない場合(S151:NO)、B時短状態であるかを判断する(S161)。CPU51は、B時短回数計数カウンタの値が0よりも大きい場合にはB時短状態であると判断し、B時短回数計数カウンタの値が0である場合にはB時短状態ではないと判断する。B時短状態である場合(S161:YES)、CPU51は、B時短回数計数カウンタの値を「1」減算する(S162)。CPU51は、B時短回数計数カウンタの値が「0」であるかを判断する(S163)。B時短回数計数カウンタの値が「0」でない場合(S163:NO)、以降もB時短状態が継続するので、CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。B時短回数カウンタの値が「0」である場合(S163:YES)、CPU51は、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S165)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、第二時短フラグを「OFF」にし(S166)、処理をS181の判断へ移行する。
【0126】
CPU51は、B時短状態でない場合(S161:NO)、C時短状態であるかを判断する(S171)。CPU51は、C時短回数計数カウンタの値が0よりも大きい場合にはC時短状態であると判断し、C時短回数計数カウンタの値が0である場合にはC時短状態ではないと判断する。C時短状態でない場合(S171:NO)、CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。C時短状態である場合(S171:YES)、CPU51は、C時短回数計数カウンタの値を「1」減算する(S172)。CPU51は、C時短回数計数カウンタの値が「0」であるかを判断する(S173)。C時短回数計数カウンタの値が「0」でない場合(S173:NO)、以降もC時短状態が継続するので、CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。
【0127】
C時短回数カウンタの値が「0」である場合(S173:YES)、CPU51は、第一時短状態が設定されているかを判断する(S174)。CPU51は、第一時短フラグが「ON」である場合には第一時短状態が設定されていると判断し(S174:YES)、第一時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S175)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、第一時短フラグを「OFF」にし(S176)、処理をS181の判断へ移行する。一方、CPU51は、第一時短フラグが「OFF」である場合には第二時短状態が設定されていると判断し(S174:NO)、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S178)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、第二時短フラグを「OFF」にし(S179)、処理をS181の判断へ移行する。
【0128】
図13に示すように、CPU51は、確変状態が設定されているかを判断する(S181)。CPU51は、確変フラグが「ON」である場合には確変状態が設定されていないと判断して(S181:YES)、処理を特別図柄処理へ戻す。CPU51は、確変フラグが「OFF」である場合には確変状態が設定されていないと判断して(S181:NO)、判定回数計数カウンタの値が「0」よりも大きいかを判断する(S182)。判定回数計数カウンタの値が「0」である場合(S182:NO)、CPU51は、処理をS191の判断へ移行する。
【0129】
判定回数計数カウンタの値が「0」よりも大きい場合(S182:YES)、CPU51は、判定回数計数カウンタの値を「1」減算する(S183)。CPU51は、判定回数計数カウンタの値が「0」であるかを判断する(S185)。判定回数計数カウンタの値が「0」でない場合(S185:NO)、CPU51は、処理をS191の判断へ移行する。判定回数計数カウンタの値が「0」である場合(S185:YES)、B時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S186)。第二時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第二時短状態開始通知という。S186で生成される遊技状態コマンドは、第二時短状態開始通知に対応し、特にB時短状態が開始することを通知するために生成される。B時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、遊タイム開始通知という。CPU51は、B時短回数計数カウンタに、B時短回数に対応する「300」をセットする(S188)。CPU51は、第二時短フラグを「ON」にして(S189)、処理をS191の判断へ移行する。
【0130】
CPU51は、B時短状態であるかを判断する(S191)。前述したように、CPU51は、B時短回数計数カウンタの値に応じて、B時短状態であるかを判断する。CPU51は、B時短状態である場合(S191:YES)、処理を特別図柄処理へ戻す。CPU51は、B時短状態でない場合(S191:NO)、通常状態であるかを判断する(S192)。前述したように、CPU51は、第一時短フラグ及び第二時短フラグの状態に応じて、通常状態であるかを判断する(S192)。CPU51は、通常状態である場合(S192:YES)、はずれ図柄として特1はずれBが確定表示されたかを判断する(S193)。CPU51は、RAM52に記憶されている特別図柄の内容を示す情報を参照して、S193の判断を行う。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれBが確定表示されなかったと判断した場合(S193:NO)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0131】
第一時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、第一時短状態開始通知という。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれBが確定表示されたと判断した場合(S193:YES)、第一時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S195)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、
図5で示した特別図柄決定テーブルを参照して、通常状態において特1はずれBが決定された場合に対応するC時短回数である「5」を、C時短回数計数カウンタにセットする(S196)。CPU51は、第一時短フラグを「ON」にして(S198)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0132】
一方、CPU51は、通常状態でない場合、すなわちA時短状態又はC時短状態である場合(S192:NO)、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが確定表示されたかを判断する(S201)。CPU51は、RAM52に記憶されている特別図柄の内容を示す情報を参照して、S201の判断を行う。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが確定表示されなかったと判断した場合(S201:NO)、処理を特別図柄処理へ戻す。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが確定表示されたと判断した場合(S201:YES)、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S202)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58に順次送信される。CPU51は、
図5で示した特別図柄決定テーブルを参照して、A時短状態又はC時短状態として設定された非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態において特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合に対応するC時短回数である「100」を、C時短回数計数カウンタにセットする(S203)。CPU51は、第二時短フラグを「ON」にして(S205)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0133】
図14を参照して、
図7のS13で示した特別電動役物処理の詳細について説明する。特別電動役物処理で使用されるフラグについて説明する。特別電動役物処理では、前述の各種フラグに加えて、開放中フラグ等が使用される。開放中フラグは、第一大入賞口16及び第二大入賞口17が開放状態であるか否かを示すフラグであり、RAM52に記憶される。開放中フラグは、第一大入賞口16の開閉部材161が開放状態にある場合に「1」、第二大入賞口17の開閉部材171が開放状態にある場合に「2」、いずれも開放状態にない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0134】
特別電動役物処理が開始されると、CPU51は、大当たり遊技状態であるかを判断する(S211)。この判断は、大当たり遊技状態フラグの状態に基づいて行われる。CPU51は、大当たり遊技状態フラグが「OFF」の場合には大当たり遊技状態でないと判断して(S211:NO)、処理をメイン処理へ戻す。CPU51は、大当たり遊技状態フラグが「ON」の場合には大当たり遊技状態であると判断して(S211:YES)、大当たりラウンドが全て終了しているか、すなわち、Rカウンタの値が「0」であるかを判断する(S182)。Rカウンタの値は、後述のS229の処理で、大当たりラウンドが1回終了する毎に「1」減算される。すなわち、Rカウンタの値が「0」であれば、大当たり遊技における最終ラウンドが終了していることとなる。
【0135】
Rカウンタの値が「0」でない場合(S212:NO)、CPU51は、大入賞口が開放中であるかを判断する(S213)。この判断は、開放中フラグの状態に基づいて行われる。CPU51は、開放中フラグが「1」又は「2」である場合には大入賞口が開放中であると判断して(S213:YES)、処理をS221の判断へ移行する。CPU51は、開放中フラグが「0」である場合には大入賞口が開放中でないと判断して(S213:NO)、大入賞口を開放させるための大入賞口開放コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S215)。
【0136】
第一実施形態では、奇数回目の大当たりラウンドにおいては第一大入賞口16が開放し、偶数回目の大当たりラウンドにおいては第二大入賞口17が開放するようにされている。したがって、CPU51は、奇数回目の大当たりラウンドを実行する場合(Rカウンタの値が偶数である場合)には、第一大入賞口16を開放させる内容の大入賞口開放コマンドを生成する。CPU51は、偶数回目の大当たりラウンドを実行する場合(Rカウンタの値が奇数である場合)には、第二大入賞口17を開放させる内容の大入賞口開放コマンドを生成する。コマンドバッファにセットされた大入賞口開放コマンドは、中継端子板47に順次送信される。中継端子板47を介して第一大入賞口16を開放させる内容の大入賞口開放コマンドを受信した第一大入賞口ソレノイド70は、第一大入賞口16の開閉部材161を開放させる。中継端子板47を介して第二大入賞口17を開放させる内容の大入賞口開放コマンドを受信した第二大入賞口ソレノイド71は、第二大入賞口17の開閉部材171を開放させる。CPU51は、大当たり遊技における大入賞口の開放時間である大入賞口開放時間(本実施形態では29秒)を、RAM52の大入賞口開放時間カウンタに記憶する(S216)。CPU51は、S216で第一大入賞口16を開放させる内容の大入賞口開放コマンドを生成した場合、開放中フラグに「1」を記憶する。CPU51は、S216で第二大入賞口17を開放させる内容の大入賞口開放コマンドを生成した場合、開放中フラグに「2」を記憶する(S218)。CPU51は、処理をS221の判断へ移行する。
【0137】
CPU51は、大入賞口へ遊技球が入賞したかを判断する(S221)。第一大入賞口スイッチ76又は第二大入賞口スイッチ77が遊技球の入賞を検知すると、
図7のS11で示したメイン処理のスイッチ読のS11で示したメイン処理のスイッチ読込処理において第一大入賞口スイッチ76又は第二大入賞口スイッチ77に対応するフラグが「ON」にされる。CPU51は、このフラグが「OFF」である場合には大入賞口へ遊技球が入賞していないと判断し(S221:NO)、処理をS223の判断へ移行する。CPU51は、このフラグが「ON」である場合には大入賞口へ遊技球が入賞したと判断し(S221:YES)、大入賞口へ入賞した遊技球の個数を計数するRAM52の入賞球数カウンタに「1」を加算する(S222)。CPU51は、処理をS223の判断へ移行する。
【0138】
CPU51は、入賞球数カウンタに記憶されている入賞球数が、「10」以上であるかを判断する(S223)。入賞球数カウンタの値が「10」未満の場合(S223:NO)、CPU51は、大入賞口開放時間が経過したかを、大入賞口開放時間カウンタの値に基づいて判断する(S225)。大入賞口開放時間が経過していない場合(S225:NO)、CPU51は、処理をメイン処理へ戻す。以降に行われる特別電動役物処理において、大当たり遊技状態であり(S211:YES)、Rカウンタの値が「0」でない場合(S212:NO)、大入賞口に10個以上の遊技球が入賞するか、又は大入賞口開放時間が経過するまで、S223及びS225の判断が繰り返して実行される。
【0139】
大入賞口へ10個以上の遊技球が入賞するか(S223:YES)、又は大入賞口開放時間が経過した場合(S225:YES)、大入賞口閉鎖コマンドが生成され、コマンドバッファにセットされる(S226)。大入賞口閉鎖コマンドは、開放している第一大入賞口16の開閉部材161を閉鎖させるためのコマンドである。CPU51は、奇数回目の大当たりラウンドを実行中の場合(Rカウンタの値が偶数である場合)には、第一大入賞口16を閉鎖させる内容の大入賞口開放コマンドを生成する。CPU51は、偶数回目の大当たりラウンドを実行中の場合(Rカウンタの値が奇数である場合)には、第二大入賞口17を閉鎖させる内容の大入賞口開放コマンドを生成する。セットされた大入賞口閉鎖コマンドは、中継端子板47に順次送信される。中継端子板47を介して第一大入賞口16を閉鎖させる内容の大入賞口閉鎖コマンドを受信した第一大入賞口ソレノイド70は、第一大入賞口16の開閉部材161を閉鎖させる。中継端子板47を介して第二大入賞口17を閉鎖させる内容の大入賞口閉鎖コマンドを受信した第二大入賞口ソレノイド71は、第二大入賞口17の開閉部材171を閉鎖させる。CPU51は、開放中フラグを「OFF」にする(S228)。CPU51は、Rカウンタの値を「1」減算し(S229)、処理をメイン処理へ戻す。
【0140】
一方、Rカウンタの値が「0」である場合(S212:YES)、大当たり遊技が終了するので、CPU51は、大当たり遊技状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S231)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、大当たり遊技状態フラグを「OFF」にする(S232)。
【0141】
CPU51は、RAM52に記憶されている大当たり図柄の内容を示す情報を参照し、参照した情報が確変大当たり図柄を示すかを判断する(S233)。参照した情報が確変大当たり図柄を示す場合(S233:YES)、CPU51は、確変状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S235)。CPU51は、確変フラグを「ON」にする(S236)。CPU51は、第二時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S238)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、処理をS246へ移行する。
【0142】
一方、CPU51は、参照した情報が非確変大当たり図柄を示す場合(S233:NO)、第二時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S241)。コマンドバッファにセットされた遊技状態コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、A時短回数計数カウンタに、A時短回数に対応する「100」をセットする(S242)。CPU51は、判定回数計数開始コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S243)。コマンドバッファにセットされた判定回数計数開始コマンドは、サブ制御基板58へ順次送信される。CPU51は、判定回数計数カウンタに、前述の上限回数に対応する「601」をセットする(S245)。CPU51は、第二時短フラグを「ON」にして(S246)、処理をメイン処理へ戻す。
【0143】
図15を参照して、第一実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移について説明する。前述したように、通常状態は非確変非時短状態であり、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。通常状態における演出モードを、通常モードという。通常状態から遊技が開始された場合、左打ちで遊技が進行し、遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図1大当たり判定が行われる。特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特1確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特1通常大当たりAが、それぞれ決定される。特
図1大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、その終了後に4Rの大当たり遊技が行われる。通常状態において大当たり判定によって大当たりであると判定されたことに伴って実行される大当たり遊技を、「初当たり遊技」ともいう。矢印(a)に示すように、大当たり図柄として確変大当たり図柄が決定されたことに伴って行われる大当たり遊技を、「確変大当たり」ともいう。矢印(b)に示すように、大当たり図柄として非確変大当たり図柄が決定されたことに伴って行われる大当たり遊技を、「非確変大当たり」ともいう。初当たり遊技の終了後に、矢印(c)に示すように確変第二時短状態が60%の割合で、矢印(d)に示すように非確変第二時短状態が40%の割合で、それぞれA時短状態として設定される。
【0144】
確変第二時短状態は、第一実施形態において、遊技者にとって最も有利な遊技状態である。前述したように、第二時短状態を伴う確変第二時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。確変第二時短状態における演出モードを、バトルモードという。確変第二時短状態には右打ちで遊技が進行し、遊技球が第二始動口15へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図2大当たり判定が行われる。特
図2大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特2確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特2通常大当たりAが、それぞれ決定される。特
図2大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(e)に示すように、その終了後に8Rの大当たり遊技が行われる。大当たり遊技が確変大当たりであった場合には、矢印(e)に示すように、再び確変第二時短状態が設定される。大当たり遊技が非確変大当たりであった場合には、矢印(f)に示すように、非確変第二時短状態が設定される。
【0145】
非確変第二時短状態は、第一実施形態において、確変第二時短状態に次いで遊技者にとって有利な遊技状態である。第二時短状態を伴う非確変第二時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。非確変第二時短状態には、前述のチャンスモードの演出モードが対応付けられる。非確変第二時短状態には右打ちで遊技が進行し、遊技球が第二始動口15へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図2大当たり判定が行われる。特
図2大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特2確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特2通常大当たりAが、それぞれ決定される。特
図2大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(f)に示すように、その終了後に8Rの大当たり遊技が行われる。大当たり遊技が確変大当たりであった場合には、矢印(e)に示すように、非確変第二時短状態よりも有利な確変第二時短状態が設定される。大当たり遊技が非確変大当たりであった場合には、矢印(f)に示すように、再び非確変第二時短状態が設定される。
【0146】
一方、通常状態において、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されると、1%の割合ではずれ図柄である特1はずれBが決定される。この場合、特1はずれ図柄Bが確定表示された後、矢印(g)に示すように、遊技状態が非確変第一時短状態へ移行する。前述したように、非確変第一時短状態は、C時短状態として設定される微時短状態である。非確変第一時短状態は、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。なお、通常状態において特1はずれB以外のはずれ図柄である特1はずれA又は特1はずれCが決定された場合には、特1はずれA又は特1はずれCが確定表示されても通常状態のまま遊技状態は変化しない。
【0147】
第一実施形態において、通常状態において第一特別図柄として特1はずれ図柄Bが決定された場合のC時短回数は5回である。非確変第一時短状態において最大で5回の大当たり判定が行われ、行われた大当たり判定に対応する報知演出が実行される間に亘って、非確変第一時短状態が継続する。非確変第一時短状態において、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されると、1%の割合ではずれ図柄である特1はずれBが、9%の割合ではずれ図柄である特1はずれCが、それぞれ決定される。この場合、特1はずれ図柄B又は特2はずれCが確定表示された後、矢印(h)に示すように、遊技状態が非確変第二時短状態へ移行する。すなわち、非確変第一時短状態は、通常状態よりもC時短状態が設定されやすい遊技状態である。また、非確変第一時短状態においてC時短状態として設定される時短状態は、第二時短状態である。このように、第一実施形態は、非確変第一時短状態に、大当たり判定によって大当たりと判定されることなく、通常状態及び非確変第一時短状態よりも遊技者にとって有利な非確変第一時短状態に移行するチャンスを設けている点が特徴である。また、この特徴ある非確変第一時短状態に、後述する「いきなりバトルモード」の演出モードを対応付けている点も、第一実施形態の特徴である。
【0148】
なお、非確変第一時短状態において、特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合、通常状態と同様に、60%の割合で確変大当たり図柄である特1確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特1通常大当たりAが、それぞれ決定される。この場合、矢印(i)に示すように確変大当たりの初当たり遊技が、又は矢印(j)に示すように非確変大当たりの初当たり遊技が行われ、遊技状態は矢印(c)又は矢印(d)に示すように確変第二時短状態又は非確変第二時短状態に移行する。また、非確変第一時短状態において大当たりの判定結果が導出されず、はずれの判定結果が導出された場合にはずれ図柄として特1はずれ図柄Aのみが決定され、新たにC時短状態が設定されることなく5回の大当たり判定が行われた場合、第一時短状態が終了する。この場合、矢印(k)に示すように、遊技状態は通常状態に戻る。
【0149】
また、第一実施形態では、大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及びRAMクリア処理が行われたことを起点として計数された判定回数が前述の上限回数に到達することに応じて、B時短状態が設定される。このB時短状態は、第二時短状態として設定される。したがって、矢印(l)に示すように、上記の判定回数が上限回数である601回に到達することに応じて、遊技状態が通常状態から非確変第二時短状態に移行する。B時短状態として設定された非確変第二時短状態は、大当たりの判定結果が導出されず、非確変第二時短状態における判定回数がB時短回数である300回に到達することに応じて終了する。この場合、矢印(m)に示すように、遊技状態は通常状態に戻る。
【0150】
図16を参照して、サブ制御基板58が実行するサブ制御基板処理について説明する。サブ制御基板処理では、主制御基板41から送信されるコマンドに従って、各種の演出を制御する処理が行われる。特に、サブ制御基板処理では、報知演出の制御が行われる。サブ制御基板58は、所定の周期でクロック信号を出力するクロック回路(図示略)及び割込信号発生回路(図示略)を備える。割込信号発生回路は、クロック回路からクロック信号が入力される毎に割込信号を発生させる。サブ制御基板58のCPU581は、ROM583に記憶されているプログラムに従って、割込信号発生回路から割込信号が入力される毎にサブ制御基板処理を実行する。
【0151】
サブ制御基板処理では、サブ確変フラグ、サブ第一時短フラグ、サブ第二時短フラグ等が使用される。これらのフラグはRAM582に記憶される。サブ確変フラグは、確変状態であるかを示すフラグであり、確変状態に「1」が記憶されて「ON」になり、非確変状態に「0」が記憶されて「OFF」になる。サブ第一時短フラグは、第一時短状態であるかを示すフラグであり、第一時短状態に「1」が記憶されて「ON」になり、第一時短でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。サブ第二時短フラグは、第二時短状態であるかを示すフラグであり、第二時短状態に「1」が記憶されて「ON」になり、第二時短でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0152】
サブ制御基板処理が開始されると、CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信したかを判断する(S401)。CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信していない場合(S401:NO)、処理をS403の判断へ移行する。CPU581は、主制御基板41から遊技状態コマンドを受信した場合(S401:YES)、遊技状態コマンドによって通知される各種の状態に応じた処理を実行する(S402)。具体的には、CPU581は、遊技状態コマンドによって確変状態開始通知が行われた場合、確変フラグを「ON」にし、確変状態終了通知が行われた場合には、確変フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって第一時短状態開始通知が行われた場合、第一時短フラグを「ON」にし、第一時短状態終了通知が行われた場合には、第一時短フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって第二時短状態開始通知が行われた場合、第二時短フラグを「ON」にし、第二時短状態終了通知が行われた場合には、第二時短フラグを「OFF」にする。CPU581は、遊技状態コマンドによって遊タイム開始通知が行われた場合にも、第二時短フラグを「ON」にする。CPU581は、確変フラグ、第一時短フラグ及び第二時短フラグの状態に応じて遊技状態を把握し、各種の演出を制御する。
【0153】
また、CPU581は、遊技状態コマンドによって大当たり遊技状態開始通知が行われた場合、大当たり遊技中の演出である大当たり遊技演出の実行を開始する。CPU581は、大当たり遊技状態開始通知を解析して、解析結果に応じて大当たり遊技演出の内容を決定し、決定した大当たり遊技演出を指示するためのコマンドを生成し、RAM582に設けられるコマンドバッファにセットする。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、コマンドが示す種類の大当たり遊技演出に対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、大当たり遊技演出の演出画像の表示を開始する。また、CPU581は、ランプ制御基板46を介して、枠ランプ38及び盤ランプ27の電飾演出を制御する。また、CPU581は、音制御回路585による音処理を制御する。これにより、大当たり遊技演出が実行される。CPU51は、処理をS403の判断へ移行する。また、CPU581は、遊技状態コマンドによって大当たり遊技状態終了通知が行われた場合、大当たり遊技演出の実行を終了する。CPU581は、処理をS403の判断へ移行する。
【0154】
CPU581は、主制御基板41から保留情報コマンドを受信したかを判断する(S403)。CPU581は、主制御基板41から保留情報コマンドを受信していない場合(S403:NO)、処理をS406の判断へ移行する。CPU581は、主制御基板41から保留情報コマンドを受信した場合(S403:YES)、保留表示処理を実行し(S405)、処理をS406の判断へ移行する。
【0155】
パチンコ機1は、
図18(A-1)に示すように、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄100の変動表示を行い、
図18(A-2)に示すように、特別図柄の確定表示に同期して演出図柄100を確定表示することで、報知演出に係る演出図柄100の図柄変動を実行する。演出図柄100は、左図柄101、中図柄102及び右図柄103を備える。左図柄101は、表示画面28の左部の変動ラインに主に表示される。中図柄102は、表示画面28の中央部の変動ラインに主に表示される。右図柄103は、表示画面28の右部の変動ラインに主に表示される。
図18(A-1)に示すように、左図柄101、中図柄102及び右図柄103をそれぞれの変動ラインにおいて「1」図柄から「8」図柄が上方から下方に順にスクロールされることによって、演出図柄100の図柄変動が行われる。矢印Y1は、演出図柄100のそれぞれがスクロールを継続していることを模式的に示す。
図18(A-2)に示すように、左図柄101、中図柄102及び右図柄103をそれぞれの変動ラインの中央部において停止表示させることによって、演出図柄100の確定表示が行われる。ここでは、演出図柄100がゾロ目の組合せで確定表示することで、大当たり判定の結果が大当たりであることが報知された例を示す。
【0156】
パチンコ機1は、表示画面28に、第一保留乱数を示す第一保留表示NH1を表示する。本実施形態では、第一保留表示NH1は、円形のシンボルで構成される。第一保留表示NH1は、円形以外の各種の形状等を有していてもよい。第一保留表示NH1は、その表示色の違い、形状の違い等によって、第一保留乱数の期待度の高低を示すものであってもよい。第一保留乱数の期待度は、第一保留情報に基づくものである。具体的には、第一保留乱数に係る特
図1大当たり乱数が大当たりであるか否かを示す情報、第一変動パターン決定乱数がいずれの変動パターンに対応するかを示す情報等に基づいて、第一保留乱数の期待度が定まる。表示画面28の左下部には、第一保留表示NH1を表示する位置を示す位置H1~位置H4が設けられている。位置H1,H2,H3,H4のそれぞれには、
図3で示した特
図1大当たり関係情報記憶エリアのNo.1,2,3,4のそれぞれに記憶されている第一保留乱数に対応する第一保留表示NH1が表示される。
図18(A-1)において、第一特別図柄の変動時間と同期して第一報知演出が実行中であり、第一保留数が「1」であり、1個の第一保留表示NH1が、位置H1に表示されている。
【0157】
パチンコ機1は、表示画面28に、第二保留乱数を示す第二保留表示NH2を表示する。本実施形態では、第二保留表示NH2は、
図18(A-4)に示すように、三角形のシンボルで構成される。第二保留表示NH2は、三角形以外の各種の形状等を有していてもよい。第二保留表示NH2は、その表示色の違い、形状の違い等によって、第二保留乱数の期待度の高低を示すものであってもよい。第二保留乱数の期待度は、第一保留乱数の期待度と同様に、第二保留情報に基づくものである。表示画面28の右下部には、第二保留表示NH2を表示する位置を示す位置H5~位置H8が設けられている。位置H5,H6,H7,H8のそれぞれには、特
図2大当たり関係情報記憶エリアのNo.1,2,3,4のそれぞれに記憶されている第二保留乱数に対応する第二保留表示NH2が表示される。
図18(A-4)において、第二特別図柄の変動時間と同期して第二報知演出が実行中であり、第二保留数が「3」であり、3個の第二保留表示NH2が、位置H4~位置H6に表示されている。
【0158】
CPU581は、S405の保留表示処理において、第一保留表示NH1及び第二保留表示NH2の表示制御のための処理を実行する。具体的には、CPU581は、受信した保留情報コマンドが第一保留情報コマンドである場合、第一保留情報コマンドを解析し、第一保留情報を取得する。CPU581は、第一保留表示NH1を、位置H1~位置H4のうち空いている位置に左詰めで表示することを演出制御基板43に指示するコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。また、CPU581は、受信した保留情報コマンドが第二保留情報コマンドである場合、第二保留情報コマンドを解析し、第二保留情報を取得する。CPU581は、第二保留表示NH2を、位置H5~位置H8のうち空いている位置に左詰めで表示することを演出制御基板43に指示するコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。このコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、表示画面28に第一保留表示NH1又は第二保留表示NH2を追加表示する。
【0159】
CPU581は、主制御基板41から停止図柄指定コマンドを受信したかを判断する(S406)。停止図柄指定コマンドを受信していない場合(S406:NO)、CPU581は、処理をS411の判断へ移行する。停止図柄指定コマンドを受信した場合(S406:YES)、CPU581は、停止図柄指定コマンドを解析して、コマンドの示す特別図柄の図柄種別(大当たり図柄又ははずれ図柄)を取得する。CPU581は、取得した特別図柄の図柄種別に応じた演出図柄100の組合せを決定する(S408)。具体的には、CPU581は、受信した保留情報コマンドが第一停止図柄指定コマンドである場合、第一停止図柄指定コマンドの示す第一特別図柄の種類を取得する。CPU581は、第一特別図柄が大当たり図柄である場合、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が変動表示を終了し確定表示するときの組合せとして、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が同じ数字で揃うゾロ目の組合せを決定する。左図柄101、中図柄102及び右図柄103が変動表示を終了し確定表示するときの組合せを、以下、「確定図柄」という。CPU581は、第一特別図柄がはずれ図柄である場合、確定図柄として、左図柄101、中図柄102及び右図柄103が異なる数字を含む、ゾロ目以外の組合せを決定する。
【0160】
なお、CPU581は、通常状態において特1はずれBのはずれ図柄を示す停止図柄指定コマンドを受信した場合、左図柄101を「5」、中図柄102を「3」、右図柄103を「1」とする「5・3・1」のバラケ目の演出図柄100の組合せを決定する。また、CPU581は、非確変第一時短状態及びB時短状態以外として設定された非確変第二時短状態において特1はずれB及び特1はずれCのいずれかを示す停止図柄指定コマンドを受信した場合にも、「5・3・1」のバラケ目の組合せを決定する。「5・3・1」のバラケ目の組合せは、確定表示されることによって、今回の報知演出が終了することに伴い、C時短状態が設定されることを示すために設けられている。決定された確定図柄は、RAM582に記憶される。CPU581は、受信した停止図柄指定コマンドが第二停止図柄指定コマンドである場合、第二停止図柄指定コマンドの示す第二特別図柄の種類を取得する。CPU581は、取得した第二特別図からが大当たり図柄であるかはずれ図柄であるかに応じて、確定図柄を決定する。CPU581は処理をS411の判断へ移行する。
【0161】
CPU581は、主制御基板41から変動パターン指定コマンドを受信したかを判断する(S411)。変動パターン指定コマンドを受信していない場合(S411:NO)、CPU581は、処理をS413の判断へ移行する。変動パターン指定コマンドを受信した場合(S411:YES)、CPU581は、報知演出実行処理を実行し(S412)、処理をS413の判断へ移行する。
【0162】
図17を参照して、
図16のS412で示した報知演出実行処理の詳細について説明する。報知演出実行処理では、変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターンに基づく報知演出の制御が行われる。
【0163】
報知演出実行処理が開始されると、CPU581は、変動パターン指定コマンドを解析して、コマンドの示す変動パターンを特定し、特定した変動パターンを取得する(S501)。CPU581は、保留表示シフトコマンドを生成し、生成した保留表示シフトコマンドをコマンドバッファにセットする(S502)。保留表示シフトコマンドは、S501で取得した変動パターンが第一変動パターンである場合には、位置H1~位置H4に表示されている第一保留表示NH1を、それぞれ一つずつ左の位置へ繰り上げて移動することを指示する情報を含む。保留表示シフトコマンドは、S501で取得した変動パターンが第二変動パターンである場合には、位置H5~位置H8に表示されている第二保留表示NH2を、それぞれ一つずつ左の位置へ繰り上げて移動することを指示する情報を含む。コマンドバッファにセットされた保留表示シフトコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。保留表示シフトコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、位置H1~位置H4に表示されている第一保留表示NH1又は位置H5~位置H8に表示されている第二保留表示NH2を、一つずつ左の位置へ繰り上げて移動する。
【0164】
CPU581は、報知演出開始コマンドを生成し、生成した報知演出開始コマンドをコマンドバッファにセットする(S503)。報知演出開始コマンドは、報知演出の実行開始を指示するためのコマンドである。報知演出開始コマンドは、変動パターンに基づく報知演出の演出パターンを示す情報を含む。コマンドバッファにセットされた報知演出開始コマンドは、演出制御基板43に順次送信される。報知演出開始コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、報知演出開始コマンドが含む報知演出の演出パターンを示す情報に対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、報知演出の演出画像の表示を開始する。また、CPU581は、ランプ制御基板46を介して、枠ランプ38及び盤ランプ27の電飾演出を制御する。また、CPU581は、音制御回路585による音処理を制御する。これにより、報知演出が実行される。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0165】
図16の説明に戻る。CPU581は、主制御基板41から特別図柄停止コマンドを受信したかを判断する(S413)。特別図柄停止コマンドを受信していない場合(S413:NO)、CPU581は、処理をS416へ移行する。特別図柄停止コマンドを受信した場合(S413:YES)、CPU581は、報知演出終了処理を実行する(S415)。
【0166】
CPU581は、S415の報知演出終了処理において、報知演出の実行を終了するための処理を実行する。具体的には、CPU581は、受信した特別図柄停止コマンドが第一特別図柄停止コマンドである場合、第一報知演出の実行終了を指示するためのコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。CPU581は、受信した特別図柄停止コマンドが第二特別図柄停止コマンドである場合、第二報知演出の実行終了を指示するためのコマンドを生成し、生成したコマンドをコマンドバッファにセットする。コマンドバッファにセットされたコマンドは、演出制御基板43に順次送信される。このコマンドは、S408で決定した確定図柄の情報を含む。このコマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、演出図柄100の変動表示を終了し、演出図柄100を確定図柄で確定表示する。これにより、報知演出の実行が終了する。CPU581は、処理をS416へ移行する。
【0167】
CPU581は、主制御基板41からその他のコマンドを受信したかを判断する(S416)。その他のコマンドを受信していない場合(S416:NO)、CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。その他のコマンドを受信した場合(S416:YES)、CPU581は、コマンドに応じた各種の処理を実行する(S418)。CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。
【0168】
図18及び
図19を参照して、第一実施形態において実行される報知演出の例について説明する。
図18(A-1)は、通常状態における報知演出の例を示す。通常状態においては、通常モードの演出モードが設けられる。通常状態では、左打ちで遊技を進行することが推奨される。このため、通常モードの演出モードは、特
図1大当たり判定の結果を報知するための第一報知演出が主に実行されることによって構成される。表示画面28には、演出モードのモード名を示すモード名表示部110が設けられている。通常状態が設定されている場合、モード名表示部110には「通常モード」の文字が表示される。この状態で、第一報知演出に係る演出図柄100の図柄変動が行われる。
【0169】
図18(A-2)は、通常モードにおける報知演出において、演出図柄100が大当たり判定の結果が大当たりであることを示すゾロ目の組合せによる確定図柄で確定表示された例を示す。したがって、その後に
図18(A-3)に示すように、大当たり遊技が行われ、大当たり遊技のための大当たり遊技演出が行われる。大当たり遊技中は、大入賞口に向けて遊技球を右打ちすることが推奨される。このため、遊技を左打ちから右打ちに変更することを遊技者に指示するための右打ち表示119も、表示画面28に表示される。
【0170】
図18(A-4)は、
図18(A-3)で実行された大当たり遊技演出が終了した後に非確変第二時短状態がA時短状態として設定された場合の例を示す。前述したように、非確変第二時短状態には、チャンスモードの演出モードが対応付けられる。非確変第二時短状態では、右打ちで遊技を進行することが推奨される。このため、チャンスモードの演出モードは、特
図2大当たり判定の結果を報知するための第二報知演出が主に実行されることによって構成される。非確変第二時短状態が設定されている場合、モード名表示部110には「チャンスモード」の文字が表示される。表示画面28には、大当たり遊技中に引き続いて、右打ち表示119が表示される。なお、B時短状態として非確変第二時短状態が設定された場合にも、
図18(A-3)に示すのと同様に演出モードはチャンスモードとなり、チャンスモードに対応する特定の背景画像を用いて報知演出が実行される。
【0171】
図18(A-5)は、
図18(A-3)で実行された大当たり遊技演出が終了した後に確変状態及びA時短状態が設定された場合、すなわち確変第二時短状態が設定された場合の例を示す。前述したように、非確変第二時短状態には、バトルモードの演出モードが対応付けられる。表示画面28には味方のキャラクタCH1と敵方のキャラクタCH2が表示される。非確変第二時短状態では、右打ちで遊技を進行することが推奨される。このため、バトルモードの演出モードは、特
図2大当たり判定の結果を報知するための第二報知演出が主に実行されることによって構成される。非確変第二時短状態が設定されている場合、モード名表示部110には「バトルモード」の文字が表示される。表示画面28には、大当たり遊技中に引き続いて、右打ち表示119が表示される。
図18(A-5)は、キャラクタCH1とキャラクタCH2とが対峙する様子が表示されている。
【0172】
図18(A-6)は、バトルモードにおいて実行される報知演出において演出図柄100がリーチ状態を構成し、キャラクタCH1とキャラクタCH2とが戦う様子が表示された例を示す。第一実施形態では、キャラクタCH1がキャラクタCH2に勝利した場合、その後に確変大当たりの大当たり遊技が行われる。キャラクタCH1がキャラクタCH2に敗北した場合、その後に非確変大当たりの大当たり遊技が行われる。キャラクタCH1とキャラクタCH2とが引き分けた場合には、その報知演出においてはずれの判定結果が報知され、次の報知演出が実行される。
図18(A-7)は、キャラクタCH1がキャラクタCH2に勝利して、演出図柄100が大当たり判定の結果が大当たりであることを示す、ゾロ目の組合せによる確定図柄で確定表示された例を示す。したがって、その後に
図18(A-8)に示すように、大当たり遊技が行われ、大当たり遊技のための大当たり遊技演出が行われる。
【0173】
なお、このバトルモードにおける報知演出の内容は一例である。したがって、例えば第一実施形態のパチンコ機1が、確変状態において大当たり確率を高い方から低い方へ転落させるか決定する転落抽せんを実行する遊技機であり、キャラクタCH1がキャラクタCH2に敗北することによって確変状態から非確変状態に転落することが報知されてもよい。第一実施形態において、バトルモードを構成する報知演出は、チャンスモードの演出モードが設定される非確変第二時短状態においては実行されない。したがって、パチンコ機1は、バトルモードにおける報知演出を見た遊技者に、遊技者にとって最も有利な遊技状態の遊技を進行していることを把握させて、遊技者を高揚させることができる。
【0174】
図19(A-9)は、その後の遊技の経過に応じて遊技状態が通常状態に戻り、通常モードの演出モードで遊技が進行している様子を示す。
図19(A-10)は、通常状態において特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定された場合の例を示す。この場合、対応する第一報知演出において、特1はずれBのはずれ図柄に対応して、演出図柄100が「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示する。
【0175】
図19(A-11)は、通常状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに伴い、その後にC時短状態として非確変第一時短状態が設定された場合の演出内容の例を示す。第一実施形態では、非確変第一時短状態において、確変第二時短状態で実行されるバトルモードを構成する報知演出と同じ報知演出が実行されることが特徴である。すなわち、遊技状態が通常状態から非確変第一時短状態に移行することに伴って、バトルモードを構成する報知演出が実行される。CPU581は、サブ第一時短フラグが「ON」の場合に、特定表示121を表示画面28に表示させる。特定表示121は、「いきなり!」の文字で構成される。このように、通常状態から非確変第一時短状態に移行することに伴って突然に開始され、最大5回の報知演出が実行される間に亘って設定されるバトルモードを、「いきなりバトルモード」という。バトルモードが次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続するのに対して、いきなりバトルモードは、特定の回数の報知演出が実行される間だけに設定される。
【0176】
非確変第一時短状態は微時短状態であり、通常状態と同様に、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。したがって、非確変第一時短状態においては、左打ちで遊技を継続する限りにおいて、第二始動口15の作動割合の点において、通常状態に非常に近似した内容で遊技が進行する。パチンコ機1は、非確変第一時短状態において、バトルモードの報知演出と同様の報知演出が実行される、いきなりバトルモードの演出モードを設けるため、通常状態の遊技を進行していた遊技者を驚かせ、高揚させることができる。パチンコ機1は、遊技者にとって最も有利な確変第二時短状態に実行されるバトルモードの報知演出を、いきなりバトルモードを設定することによって通常状態の遊技に引き続いて突然に実行することで、遊技者の期待感を向上させることもできる。いきなりバトルモードは、最大5回の報知演出が実行される間に亘る期間限定のモードであるので、パチンコ機1は、いきなりバトルモードに対して特別感を遊技者に抱かせることもできる。なお、非確変第一時短状態は、通常状態と同様に左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態であるので、右打ち表示119は表示画面28に表示されない。
【0177】
図19(A-12)は、
図19(A-11)で開始されたいきなりバトルモードの報知演出においてリーチ状態が構成され、キャラクタCH1とキャラクタCH2とが戦う様子が表示画面28に表示された例を示す。
図19(A-13)は、
図19(A-12)の戦いの結果、キャラクタCH1とキャラクタCH2とが引き分けた様子を示すことによって、大当たりの判定結果は得られなかったこと、すなわち、報知演出がはずれの判定結果を報知する例を示す。
【0178】
図19(A-14)は、非確変第一時短状態において引き続いて報知演出が行われる様子を示す。
図19(A-15)は、
図19(A-14)で開始された報知演出において、演出図柄100が「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示された例を示す。すなわち、
図19(A-15)は、非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定されたことに伴い、演出図柄100が「5・3・1」の確定図柄で確定表示された場合を示す。
【0179】
前述したように、非確変第一時短状態は、通常状態と非常に近似した遊技状態であるが、はずれの判定結果が導出された場合に通常状態よりもC時短状態が設定される確率が高くされている点において、通常状態とは異なる。そして、非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合には、それまで設定されていた非確変第一時短状態よりも遊技者にとって有利な非確変第二時短状態が設定される。したがって、その後、
図19(A-16)に示すように非確変第二時短状態が設定されることに伴い、チャンスモードの演出モードが開始される。この場合、左打ちが推奨される非確変第一時短状態から右打ちが推奨される非確変第二時短状態に、遊技状態が移行する。これに伴い、右打ち表示119が表示画面28に表示される。遊技者は、右打ち表示119の表示に応じて左打ちから右打ちに遊技を変更して、非確変第二時短状態の遊技を楽しむことができる。
【0180】
このように、パチンコ機1は、通常状態の遊技の進行中にはずれ図柄として特1はずれBが決定された場合、確変第二時短状態と同様の演出が実行される、いきなりバトルモードの演出モードを開始することで、遊技者の期待感を向上させることができる。いきなりバトルモードの演出モードが設けられる非確変第一時短状態は、C時短状態の設定のされやすさの点において、通常状態よりも遊技者にとって実際に有利な状態になっている。したがって、パチンコ機1は、いきなりバトルモードの演出モードに対応する報知演出を実行することによって、非確変第二時短状態へ移行しやすい遊技状態であることを遊技者に示唆し、見かけ上ではなく、実際に遊技者の期待感を向上させることができる。
【0181】
なお、第一実施形態では、確変第二時短状態において報知演出の変動パターンを決定するために参照する変動パターン決定テーブルのテーブル区分を、非確変第一時短状態においても参照することとすることで、いきなりバトルモードの設定を実現している。この他、パチンコ機1は、非確変第一時短状態において参照する変動パターン決定テーブルのテーブル区分を、確変第二時短状態において参照するテーブル区分とは別途に設けても良い。具体的には、パチンコ機1は、確変第二時短状態において参照するテーブル区分に含まれる変動パターンの一部を用いて、非確変第一時短状態において参照するテーブル区分を別途に構成してもよい。また、パチンコ機1は、確変第二時短状態において参照するテーブル区分に含まれる変動パターンとは変動時間等が異なるが、キャラクタCH1及びキャラクタCH2が登場して戦う演出を行う点において演出内容が共通する報知演出に対応する変動パターンを用いて、非確変第一時短状態において参照するテーブル区分を構成してもよい。すなわち、パチンコ機1は、確変第二時短状態において実行される特有の報知演出と同様の報知演出を、非確変第一時短状態にも実行できるように構成していればよい。
【0182】
第一実施形態では、非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合に、非確変第二時短状態を設定することとしている。パチンコ機1は、非確変第一時短状態において特定のはずれ図柄が決定された場合、その後に非確変第一時短状態が改めて設定される場合と、非確変第二時短状態が設定される場合とを設けてもよい。例えば、パチンコ機1は、非確変第一時短状態にはずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には非確変第一時短状態を改めて設定し、非確変第一時短状態にはずれ図柄として特1はずれCが決定された場合には非確変第二時短状態を設定してもよい。この場合、非確変第一時短状態にはずれ図柄として特1はずれBが決定されたときには、C時短状態が設定されやすい非確変第一時短状態がさらに継続する。したがって、パチンコ機1は、いきなりバトルモードの演出モードの進行中において、C時短状態、特に第二時短状態が設定されることに対する遊技者の期待感を維持させやすくなる。また、非確変第一時短状態にはずれ図柄として特1はずれCが決定されたときには、非確変第一時短状態よりも有利な非確変第二時短状態が設定されるので、遊技者を大いに高揚させることができる。
【0183】
第一実施形態においては、非確変第一時短状態において確変第二時短状態と同様の報知演出を行うことによって、微時短状態における遊技者の期待感を向上することが図られている。確変第二時短状態において実行される報知演出は、バトル演出に限られず、様々な態様の報知演出であってもよい。確変第二時短状態において実行される報知演出と同じ態様の報知演出を実行することによって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態において遊技を進める遊技者の期待感を向上させることができる。例えば、確変第二時短状態の報知演出は特有の背景画像等を用いたものであり、パチンコ機1は、非確変第一時短状態においてその特有の背景画像を用いて報知演出を実行することとしてもよい。また、非確変第一時短状態において実行される報知演出の内容は、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態のものであれば良い。したがって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態において非確変第二時短状態と同様の報知演出を行うこととしてもよい。すなわち、パチンコ機1は、非確変第一時短状態に、チャンスモードに特有の報知演出を行うことで、非確変第一時短状態において遊技を進める遊技者の期待感を向上させてもよい。
【0184】
以上説明したように、第一実施形態が提供する遊技機は、遊技球が入賞困難又は入賞不能な第一状態及び前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な第二状態に相互に作動可能に構成された普通電動役物と、所定の条件の成立に応じて、前記普通電動役物を前記第二状態に作動する普通当たり遊技を実行する普通遊技実行手段と、前記普通電動役物によって構成されるものを含む始動口と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、大当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出する特別判定を実行する判定手段と、前記特別判定によって前記大当たりを示す前記判定結果が導出された場合、大当たり遊技を実行する特別遊技実行手段と、単位時間当たりに前記普通電動役物が前記第二状態に作動される割合である作動割合が通常の割合である非時短状態と、前記作動割合が前記通常の割合よりも高い第一割合である第一時短状態と、前記作動割合が前記第一割合よりも高い第二割合である第二時短状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを、所定の契機の到来に応じて設定する設定手段と、前記特別判定による前記判定結果を報知する報知演出を実行する報知演出実行手段とを備え、前記報知演出実行手段は、前記第一時短状態よりも遊技者にとって有利な前記遊技状態である有利遊技状態において実行される種類の前記報知演出と同様の種類の前記報知出である特定報知演出を、前記第一時短状態において実行でき、前記設定手段は、前記第一時短状態において特定回数の前記特別判定が実行されることに応じて前記第一時短状態を終了して前記非時短状態を設定することを特徴とする。
【0185】
本発明に係る遊技機において、第一時短状態は、作動割合が非時短状態よりも高いが第二時短状態よりも低い。本発明に係る遊技機は、第一時短状態において特定報知演出を実行した場合、第一時短状態が設定されているにも関わらず、第一時短状態よりも有利な遊技状態が特定回数の特別判定が行われる間だけ限定的に設定されているかのように、遊技者の期待感を向上させることができる。したがって、本発明に係る遊技機は、時短状態に関連する新規な演出を実行できる。
【0186】
第一実施形態のパチンコ機1において、第一時短状態における第二始動口15の作動割合は、第二時短状態よりも低い。パチンコ機1は、遊技者にとって最も有利な確変第二時短状態に設定されるバトルモードの演出モードと同様の報知演出が実行される、いきなりバトルモードの演出モードを非確変第一時短状態において設定する。これにより、パチンコ機1は、非確変第一時短状態の遊技を行う遊技者に、非確変第一時短状態よりも有利な確変第二時短状態における報知演出と同様の報知演出を、特定回数だけ限定的に楽しませることができる。したがって、パチンコ機1は、時短状態が設定される遊技状態のうち、特に非確変第一時短状態において、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0187】
第一実施形態が提供する遊技機は、前記特別判定による前記判定結果を示すため、図柄を変動させた後に前記判定結果に応じた種類の前記図柄を停止表示する変動表示を実行する変動表示実行手段を備え、前記設定手段は、前記変動表示において前記はずれの前記判定結果を示す前記図柄が停止表示されたことを契機として、前記大当たり遊技の実行を伴うことなく前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定でき、前記報知演出実行手段は、前記変動表示に同期して前記報知演出を実行し、前記変動表示において前記はずれの前記判定結果を示す前記図柄が停止表示されたことに応じて設定された前記第一時短状態において、前記特定報知演出を実行できてもよい。
【0188】
設定手段は、変動表示においてはずれの判定結果を示す図柄が停止表示された場合に、第一時短状態又は第二時短状態を設定できる。すなわち、遊技機は、非時短状態の遊技から大当たり遊技を介さずに第一時短状態の遊技を開始することがある。遊技機は、このようにして開始された第一時短状態において特定報知演出を実行できる。よって、遊技機は、特定報知演出を見た遊技者に、非時短状態の遊技を進行していたら、大当たり遊技が実行されることなく、自動的に自己にとって有利な遊技状態が開始されたかのように感じさせることができる。したがって、遊技機は、第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0189】
CPU51は、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、第一時短フラグを「ON」にする(S198)。これにより、大当たり遊技の実行を介することなくC時短状態として第一時短状態が設定されるので、遊技状態が通常状態から非確変第一時短状態に移行する。このようにして設定される非確変第一時短状態に、パチンコ機1は、いきなりバトルモードの演出モードを対応付けている。これにより、パチンコ機1は、通常状態の遊技を行っていたら、突然に確変第二時短状態と同様の演出モードが開始されたかのような印象を遊技者に与えることができる。したがって、パチンコ機1は、C時短状態として第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0190】
第一実施形態が提供する遊技機は、前記変動表示実行手段によって実行される前記変動表示において停止表示される前記図柄の種類を決定する図柄決定手段を備え、前記設定手段は、前記変動表示において前記はずれの前記判定結果を示す前記図柄のうち特定の前記図柄である特定はずれ図柄が停止表示されたことを契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定でき、前記図柄決定手段は、少なくとも前記第一時短状態が設定されている場合において、前記非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で前記特定はずれ図柄を決定してもよい。
【0191】
第一時短状態及び第二時短状態は、非時短状態よりも普通電動役物の作動割合が高い状態であるので、非時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。図柄決定手段は、第一時短状態が設定されている場合において、非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で特定はずれ図柄を決定する。第一時短状態においては、特定はずれ図柄が決定される確率、すなわち、大当たり遊技を介さずに第一時短状態又は第二時短状態に突入する確率が、非時短状態よりも高まっている。また、第一時短状態は、特定報知演出が実行される遊技状態である。すなわち、特定報知演出が実行される第一時短状態は、大当たり遊技を介さずに非時短状態よりも有利な遊技状態に突入する確率が、非時短状態よりも実際に高まった状態である。したがって、遊技機は、第一時短状態において特定報知演出を実行することによって、大当たり遊技を介さずに非時短状態よりも有利な遊技状態に突入する確率が高まっていることを遊技者に示唆し、遊技者の期待感を確実に向上させることができる。
【0192】
CPU51は、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、第一時短フラグを「ON」にする(S198)。一方、CPU51は、非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合には、第二時短フラグを「ON」にする(S205)。すなわち、パチンコ機1は、通常状態において左打ちで遊技を進めて特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、1/100の確率でその後に非確変第一時短状態をC時短状態として設定する。また、パチンコ機1は、非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、10/100の確率でその後に非確変第二時短状態をC時短状態として設定する。このように、非確変第一時短状態は、通常状態と非常に近似した遊技状態であるが、はずれの判定結果が導出された場合に通常状態よりもC時短状態が設定されやすい点において、通常状態とは異なる。このようにして設定される非確変第一時短状態において、パチンコ機1は、いきなりバトルモードの演出モードを設定する。非確変第一時短状態は、C時短状態として非確変第二時短状態が設定される可能性がある遊技状態である。これにより、パチンコ機1は、いきなりバトルモードの演出モードに応じた報知演出を実行することによって、遊技者の期待感を見かけ上において向上させるだけではなく、遊技者にとっての有利度が通常状態よりも実際に向上していることを、遊技者に示唆することができる。したがって、パチンコ機1は、非確変第二時短状態においていきなりバトルモードの演出モードを設定することによって、遊技者の期待感を確実に向上させることができる。
【0193】
前記始動口のうち前記普通電動役物によるものとは異なるものは、第一の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記始動口のうち前記普通電動役物によるものは、第二の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記非時短状態及び前記第一時短状態は、前記第一の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であり、前記第二時短状態は、前記第二の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であってもよい。
【0194】
この場合、第一の発射強度で遊技が進行される非時短状態において、設定手段によって第一時短状態が設定されたときには、引き続き第一の発射強度で遊技が進行する。したがって、遊技者は、非時短状態の遊技と第一時短状態の遊技とを同視しやすい。この第一の発射強度による遊技において、遊技機は、特定報知演出を実行できる。第二時短状態は、第一時短状態よりも普通電動役物の作動割合が高い状態であるので、第一時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。第一時短状態から、第二時短状態を含む第一時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行する場合には、遊技者は、遊技球の発射強度を第一の発射強度から第二の発射強度に変更する。すなわち、遊技機は、第一の発射強度において特定報知演出が実行されている場合に第二時短状態が設定される契機が到来したとき、第一の発射強度から第二の発射強度へ、遊技者に遊技の進行を変更させる。したがって、遊技機は、第二時短状態を含む遊技者にとって有利な遊技状態への移行が、非時短状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【0195】
第一実施形態のパチンコ機1において、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、遊技状態は非確変第一時短状態に移行する。通常状態及び非確変第一時短状態は、ともに左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。このため、遊技者は、通常状態の遊技と非確変第一時短状態の遊技とを同視しやすい。パチンコ機1は、通常状態と同様に遊技者に左打ちで遊技を進行させた状態で、非確変第一時短状態においてバトルモードの演出モードを設定する。非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定が導出され、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合には、遊技状態は非確変第二時短状態に移行する。非確変第二時短状態は、非確変第一時短状態よりも第二始動口15の作動割合が高い遊技状態であるので、遊技状態が非確変第一時短状態から非確変第二時短状態に移行することに伴って、遊技者は、遊技を左打ちから右打ちに変更する。このため、パチンコ機1は、遊技者にとって有利な非確変第二時短状態への遊技状態の移行が、遊技者にとって最も不利な通常状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【0196】
第一実施形態において、第二始動口15が、「普通電動役物」の一例である。
図7のS16で普通電動役物処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「普通遊技実行手段」の一例である。第一始動口14及び第二始動口15が、「始動口」の一例である。
図10のS96及びS103で大当たり判定を実行する主制御基板41のCPU51が、「判定手段」の一例である。大当たり遊技が、「特別遊技」の一例である。
図14のS215及びS226の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「特別遊技実行手段」の一例である。
図11のS138、S140、
図12のS158、S166、S176、S179、
図13のS198、S205、
図14のS246の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「設定手段」の一例である。
図17のS503を実行するサブ制御基板58のCPU581が、「報知演出実行手段」の一例である。
図9のS122及び
図10のS113の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「変動表示実行手段」の一例である。
図10のS98及びS105の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「図柄決定手段」の一例である。
【0197】
次いで、
図20から
図25を参照して、本発明に係る遊技機の第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態のパチンコ機1において、以下で説明する構成以外の構成については、第一実施形態のパチンコ機1と共通する。したがって、第二実施形態における第一実施形態と共通する構成については、説明を適宜省略する。
【0198】
図20を参照して、ROM53に記憶されている第二実施形態の特別図柄決定テーブルについて説明する。第二実施形態の特別図柄決定テーブルは、第一特別図柄に「特1はずれD」の図柄名称のはずれ図柄が追加される点が、
図5で示した第一実施形態の特別図柄決定テーブルと異なる。したがって、第二実施形態の第一特別図柄は、「特1はずれA」、「特1はずれB」、「特1はずれC」及び「特2はずれD」の4種類の図柄名称のはずれ図柄を含む。第一特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特1はずれA」が90%、「特1はずれB」が0.5%、「特1はずれC」が9%、「特1はずれD」が0.5%である。
【0199】
第二実施形態では、通常状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、第一実施形態と同様に、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が5回に到達するまで、非確変第一時短状態が設定される。一方、通常状態において第一特別図柄として特1はずれDが決定された場合、特1はずれDの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が7回に到達するまで、非確変第一時短状態が設定される。したがって、通常状態から非確変第一時短状態に遊技状態が移行した場合、すなわち、C時短状態として非確変第一時短状態が設定された場合のC時短回数は、5回又は7回である。一方、非確変第一時短状態及び非確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合、特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が100回に到達するまで、非確変第二時短状態が設定される。すなわち、C時短状態として非確変第二時短状態が設定された場合のC時短回数は、100回である。なお、確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合、遊技状態に変化はない。
【0200】
図21を参照して、ROM53に記憶されている第二実施形態の変動パターン決定テーブルについて説明する。第二実施形態の変動パターン決定テーブルは、遊技状態が非確変第一時短状態の場合のテーブル区分が、確変第二時短状態の場合のテーブル区分とは別途に設けられている点が、
図6で示した第一実施形態の変動パターン決定テーブルとは異なる。
【0201】
非確変第一時短状態の場合のテーブル区分には、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合の変動パターンとして「ミッション演出A」が、大当たり判定の判定結果がはずれの場合の変動パターンとして「ミッション演出B」及び「ミッション演出C」が、それぞれ設けられている。ミッション演出Aは、所定の達成条件が表示画面28等を用いて提示され、その提示された達成条件を達成したことを示すことによって、大当たり判定の結果が大当たりであることを報知する内容の報知演出に対応する変動パターンである。以下では、パチンコ機1が表示画面28等を用いて提示する所定の達成条件を、「ミッション」という。第二実施形態において、所定のミッションは、演出図柄100の図柄変動の途中の段階において、演出図柄100のうち左図柄101と右図柄103とが「6」を示してリーチ状態を構成すること、演出図柄100の図柄変動の途中の段階において、演出図柄100のうち右図柄103が「8」を示して停止すること等である。ミッション演出B及びミッション演出Cは、所定のミッションが達成されず、大当たり判定の結果がはずれであることを報知する内容の報知演出に対応する変動パターンである。
【0202】
第二実施形態において、非確変第一時短状態の場合のテーブル区分に含まれる変動パターンに対応する変動時間のそれぞれが、全て60秒であることが特徴である。所定のミッションが達成されるか否かを示す内容の報知演出、すなわち、ミッション演出A、ミッション演出B及びミッション演出Cのいずれかに対応する報知演出が実行される演出モードを「ミッションモード」という。ミッションモードにおいては、提示された所定のミッションが達成されるか否かに関する報知演出が連続して行われる。このため、パチンコ機1は、ミッションモードにおいて、ミッションが達成されるか否かに対して遊技者の注目を集めることを継続して、遊技者の期待感を向上させることができる。第二実施形態のパチンコ機1は、ミッションモードにおいて実行される報知演出の実行時間を60秒に固定するので、C時短回数が5回の場合のミッションモードは5分間となり、C時短回数が7回の場合のミッションモードは7分間となる。5分間は、ミッションモードにおいて実行される報知演出の回数である5を、60秒に乗じて得られる時間である。7分間は、ミッションモードにおいて実行される報知演出の回数である7を、60秒に乗じて得られる時間である。なお、ミッションモードが設定されている間に大当たりを報知する報知演出が実行された場合には、その報知演出の終了後に大当たり遊技が実行されることに伴い、ミッションモードが終了する。
【0203】
図22を参照して、第二実施形態の遊技状態移行処理について説明する。以下では、第二実施形態において、第一実施形態と同じ処理については第一実施形態と同じステップ番号を、第一実施形態と異なる処理については第一実施形態と異なるステップ番号を付して説明する。第二実施形態の遊技状態移行処理は、
図11から
図13で示した第一実施形態の遊技状態移行処理のうち
図13のS201の処理に替えて、
図22のS601の処理を実行する。詳細には、CPU51は、S192で「NO」と判断した場合、すなわちA時短状態又はC時短状態である場合(S192:NO)、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが確定表示されたかを判断する(S601)。CPU51は、RAM52に記憶されている特別図柄の内容を示す情報を参照して、S601の判断を行う。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが確定表示されなかったと判断した場合(S601:NO)、処理を特別図柄処理へ戻す。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが確定表示されたと判断した場合(S601:YES)、第二時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S202)。その後は、CPU51は、S203及びS205の各処理を実行する。
【0204】
図23を参照して、第二実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移について説明する。第二実施形態では、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されると、0.5%の割合ではずれ図柄である特1はずれBが、0.5%の割合ではずれ図柄である特1はずれDが、それぞれ決定される。この場合、特1はずれ図柄B又は特1はずれDが確定表示された後、矢印(g)に示すように、遊技状態が非確変第一時短状態へ移行する。すなわち、第二実施形態では、非確変第一時短状態においてミッションモードの演出モードが設定されること、及びC時短状態として非確変第一時短状態が設定された場合のC時短回数が、5回又は7回であることが、第一実施形態とは異なる。第二実施形態において、その他の遊技の流れ及び遊技状態の遷移は、第一実施形態と同様である。なお、C時短状態として非確変第一時短状態が設定された場合のC時短回数は、3通り以上に設けられてもよい。
【0205】
図24を参照して、第二実施形態の報知演出実行処理について説明する。第二実施形態の報知演出実行処理が開始されると、CPU581は、第一実施形態の報知演出実行処理と同様に、S501及びS502の処理を実行する。CPU581は、今回実行する報知演出が、第一時短状態が開始されてから最初に実行する報知演出であるかを判断する(S611)。この判断は、サブ第一時短フラグが「ON」にされた後、最初に実行される報知演出であるかによって行われる。CPU581は、今回実行する報知演出が、第一時短状態が開始されてから最初に実行する報知演出でない場合(S611:NO)、処理をS613の判断へ移行する。
【0206】
CPU581は、今回実行する報知演出が、第一時短状態が開始されてから最初に実行する報知演出である場合は(S611:YES)、ミッションモードの演出モードが開始する場合に相当する。このため、CPU581は、ミッションモードの開始時点に表示画面28等を用いて提示する所定のミッションを決定する(S612)。パチンコ機1は、前述の演出図柄100のうち左図柄101と右図柄103とが「6」を示してリーチ状態を構成すること、演出図柄100の図柄変動の途中の段階において、演出図柄100のうち右図柄103が「8」を示して停止すること等をミッションとして予め備える。パチンコ機1は、複数のミッションのそれぞれに対応する報知演出のパターンに対応する画像データを、演出制御基板43に設けられている図示しないCGROMに記憶している。CPU581は、複数のミッションのうちからいずれかを所定の抽選で選択することによって決定する。CPU581は、決定したミッションを示す情報をRAM582に記憶する。CPU581は、処理をS613の判断へ移行する。
【0207】
CPU581は、第一時短状態が設定されているかを判断する(S613)。CPU51は、サブ第一時短フラグが「ON」である場合には第一時短状態が設定されていると判断し(S613:YES)、S612でRAM582に記憶したミッションを示す情報を参照する。CPU581は、参照したミッションを示す情報に応じた内容の報知演出を実行するための報知演出開始コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S615)。コマンドバッファにセットされた報知演出開始コマンドは、演出制御基板43に順次送信される。報知演出開始コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、報知演出開始コマンドが含むミッションを示す情報に対応する画像データをCGROMから読み出す。そしてCPU431は、画像制御回路435による画像処理を制御して、読み出した画像データを表示画面28に表示させることによって、S612で決定したミッションに対応する報知演出の演出画像の表示を開始する。一方、CPU581は、第一時短状態が設定されていない場合(S613:NO)、S501で取得した変動パターンに応じた報知演出開始コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S616)。これにより、変動パターンに基づく報知演出が実行される。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0208】
図25を参照して、第二実施形態において実行される報知演出の例について説明する。第一実施形態の
図19(A-9)と同様に、第二実施形態において、
図25(A-9)に示すように通常状態の遊技が進行しているとする。また、第一実施形態の
図19(A-10)と同様に、
図25(A-10)に示すように、通常状態において特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたとする。この場合、対応する第一報知演出において、特1はずれBのはずれ図柄に対応して、演出図柄100が「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示する。
【0209】
図25(B-1)は、通常状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに伴い、その後にC時短状態として非確変第一時短状態が設定された状態において、最初の報知演出の実行が開始された場合の例を示す。第一実施形態と同様に、第二実施形態においても非確変第一時短状態は微時短状態であり、通常状態と同様に左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。したがって、非確変第一時短状態においては、左打ちで遊技を継続する限りにおいて、第二始動口15の作動割合の点において、通常状態に非常に近似した内容で遊技が進行する。前述したように、第二実施形態では、非確変第一時短状態にミッションモードの演出モードが対応付けられる。非確変第一時短状態において最初に実行される報知演出において、そのミッションモードにおけるミッションの内容が、表示画面28のミッション表示部122に表示される。
図25(B-1)においては、前述のS602の処理において、演出図柄100のうち左図柄101と右図柄103とが「6」を示してリーチ状態を構成する内容のミッションが決定されたとする。ミッション表示部122は、このミッションの内容を示す「6の図柄でリーチをかけろ!」の文字をスクロール表示する。
【0210】
モード名表示部110には、「ミッションモード」の文字に加えて、ミッションモードの残り時間が表示される。
図25(B-1)は、非確変第一時短状態が設定された直後の状態を示す。通常状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに応じてC時短状態である非確変第一時短状態が設定された場合、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が5回に到達するまで非確変第一時短状態が継続する。第二実施形態において、非確変第一時短状態において実行される報知演出に対応する変動パターンの示す変動時間は全て60秒である。このため、第二実施形態においては、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに応じて設定された非確変第一時短状態、すなわちミッションモードは、60秒の報知演出が5回実行される間である5分間に亘って継続する。モード名表示部110には、ミッションモードの継続時間の残り時間がカウントダウン表示される。
図25(B-1)の例では、モード名表示部110は、ミッションモードの残り時間が4分59秒であることを示す「4:59」を表示している。
【0211】
なお、通常状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれDが決定されたことに応じて非確変第一時短状態が設定された場合には、特1はずれDの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が7回に到達するまで非確変第一時短状態が継続する。したがって、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに応じて設定された非確変第一時短状態、すなわちミッションモードは、60秒の報知演出が7回実行される間である7分間に亘って継続する。パチンコ機1は、ミッションモードの継続時間として5分間と7分間の複数のパターンを設けているので、いずれの継続時間のミッションモードが設定されるかに対して、遊技者に期待感を抱かせることができる。
【0212】
従来の遊技機において、実行時間が限定された特殊な演出モードを設定する場合、報知演出の実行中にその特殊な演出モードが終了してしまうことがある。この場合、特殊な演出モードがその実行中に終了した報知演出においては、特殊な演出モードに関連する報知が行われないこととなるので、その報知演出に対する遊技者の期待感が低下しやすい問題がある。第二実施形態のパチンコ機1では、5回又は7回の報知演出が終了するまでの間に亘って、必ずミッションモードが継続する。すなわち、報知演出の実行中にミッションモードが終了することがない。したがって、パチンコ機1は、ミッションモードが継続する最後まで遊技者の期待感を持続させることができる。
【0213】
図25(B-2)は、
図25(B-1)で開始された報知演出において、左図柄101に「6」の図柄が仮停止し、中図柄102及び右図柄103が変動表示を継続する様子を示す。ミッションモードにおけるミッションの内容は、左図柄101と右図柄103とが「6」を示してリーチ状態を構成する内容であるので、
図25(B-2)においては、右図柄103にも「6」が仮停止するか否かを煽る内容の演出が実行されているとする。演出制御基板43のCPU431は、右図柄103に「6」の図柄が仮停止するか否かに対して遊技者の注目を集めるため、変動表示する右図柄103が「6」を示して変動ラインをスクロールする場合、「6」を示す図柄を強調する効果画像E1を付加する。
【0214】
図25(B-3)は、
図25(B-2)で示した後に右図柄103に「6」を示す図柄が停止せず、演出図柄100がバラケ目の組合せで確定表示することで、大当たり判定の結果がはずれであることが報知される様子を示す。ミッションモードにおける1回目の報知演出が終了した状態であるので、モード名表示部110に示されるミッションモードの継続時間の残り時間が4分間であることを示す「4:00」を表示している。なお、図示しないが、ミッションモードにおいて実行される報知演出が大当たり判定の結果が大当たりであることを報知する場合には、その報知演出においてミッションが達成される。すなわち、演出図柄100の図柄変動の途中の段階において左図柄101と右図柄103とが「6」を示してリーチ状態を構成した後に、ゾロ目の演出図柄100の組合せで確定表示することによって、大当たりが報知される。
【0215】
図25(B-4)は、
図25(B-3)に引き続いて報知演出が実行される様子を示す。第二実施形態において、ミッションモードでは、ミッションモードの開始時点に決定されたミッションの内容が、そのミッションモードが終了するまで引き継がれる。したがって、ミッションモードにおいて2回目以降に実行される報知演出においても、ミッション表示部122において「6の図柄でリーチをかけろ!」の文字のスクロール表示が継続される。
【0216】
第二実施形態では、第一実施形態と同様に、非確変第一時短状態は、はずれの判定結果が導出された場合に通常状態よりもC時短状態が設定される確率が高くされている点において、通常状態とは異なる。そして、非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合には、それまで設定されていた非確変第一時短状態よりも遊技者にとって有利な非確変第二時短状態が設定される。
図25(B-5)は、
図25(B-4)で開始された報知演出において、演出図柄100が「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示された例を示す。すなわち、
図25(B-5)は、非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定されたことに伴い、演出図柄100が「5・3・1」の確定図柄で確定表示された場合を示す。
【0217】
その後、
図25(A-16)に示すように、非確変第二時短状態が設定されることに伴ってチャンスモードの演出モードが開始される。この場合、左打ちが推奨される非確変第一時短状態から右打ちが推奨される非確変第二時短状態に、遊技状態が移行する。これに伴い、右打ち表示119が表示画面28に表示される。遊技者は、右打ち表示119の表示に応じて左打ちから右打ちに遊技を変更して、非確変第二時短状態の遊技を楽しむことができる。
【0218】
このように、第二実施形態のパチンコ機1は、通常状態の遊技の進行中に第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定された場合、時間限定の演出モードであるミッションモードを開始する。これにより、パチンコ機1は、時間内にミッションが達成されるか否かについて遊技者の注目を集め、遊技者の期待感を向上させることができる。そして、ミッションモードの演出モードが設けられる非確変第一時短状態は、C時短状態の設定のされやすさの点において、通常状態よりも遊技者にとって実際に有利な状態になっている。したがって、パチンコ機1は、ミッションモードの演出モードに対応する報知演出を実行することによって、非確変第二時短状態へ移行しやすい遊技状態が時間限定で発生していることを遊技者に示唆し、見かけ上ではなく実際に遊技者の期待感を向上させることができる。
【0219】
さらに、パチンコ機1において、非確変第一時短状態において実行されうる報知演出の回数が多くなるほど、その非確変第一時短状態においてはずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定される可能性が高くなる。パチンコ機1は、非確変第一時短状態が設定された場合のC時短回数を5回又は7回の複数通りとしている。また、パチンコ機1は、ミッションモードにおいて実行される報知演出の実行時間を60秒に固定しているので、ミッションモードの継続時間の長さが5分間又は7分間の複数通りとなる。したがって、パチンコ機1は、ミッションモードの継続時間が5分間であるか7分間であるかを示すことによって、遊技者の期待感を変化させることができる。
【0220】
なお、第二実施形態において示したミッションの内容は一例であるので、パチンコ機1がその他のミッションを備えてもよい。ミッションの内容は、演出図柄100を用いたものに限られない。例えば、パチンコ機1は、特定の予告演出が発現することをミッションとしてもよい。また、パチンコ機1は、演出図柄100とは別途に変動表示されるミッション用の図柄を表示画面28に設け、報知演出の実行中に演出ボタン35の所定の操作を受け付けた場合に、ミッション用の図柄が所定の組合せで停止することをミッションとしてもよい。ミッションの提示は、ミッション表示部122を用いるもののほか、ミッションの内容が音声で示されること等によって行われても良い。ミッション表示部122等を用いたミッションの提示は、非確変第二時短状態の開始時点に行われても良いし、非確変第二時短状態が開始されてからしばらく経過した時点に行われてもよい。
【0221】
ミッションモードにおいて実行される報知演出の実行時間は、30秒、2分等、60秒よりも短い時間又は長い時間のいずれの時間に固定されていてもよい。この場合であっても、また、非確変第一時短状態が設定された場合のC時短回数を所定の回数とすることによって、ミッションモードの継続時間を所定の時間に限定することができる。なお、第二実施形態において、パチンコ機1は、ミッションモードにおいて実行される報知演出のうち、少なくともはずれを報知する報知演出の実行時間を、60秒等の単一の時間に固定していればよい。パチンコ機1は、ミッションモードにおいて実行される報知演出のうち、ミッション演出Aの報知演出、すなわち、ミッションが達成されて大当たりを報知する報知演出については、その演出時間を60秒よりも長い時間に定義してもよい。パチンコ機1は、ミッション演出Aの報知演出の演出時間を60秒よりも長い時間に定義した場合、ミッション演出Aの報知演出が開始されてから60秒以内にミッションの達成を報知するように、ミッション演出Aの報知演出の内容を構成してもよい。また、パチンコ機1は、ミッションモードにおいて実行される報知演出のうち、ミッションが達成されて大当たりを報知する報知演出については、その演出時間を60秒よりも短い時間に定義して、その報知演出の実行中にミッションが達成されたことを報知してもよい。これにより、パチンコ機1は、ミッションモードにおいて5回目又は7回目にミッション演出Aの報知演出を実行する場合に、5分間又は7分間のミッションモードが終了するまでの間にミッションの達成を報知することができる。
【0222】
また、ミッションモードにおいて実行される報知演出の実行時間が一定の時間に固定されていてなくても良い。この場合はミッションモードの継続時間は不定となるが、報知演出の実行の途中でミッションモードが終了することがないので、パチンコ機1は、ミッションモードが継続する最後まで遊技者の期待感を持続させることができる。
【0223】
第二実施形態においては、1回のミッションモードに対して1つのミッションが設けられる例を示したが、1回のミッションモードに対して複数のミッションが設けられてもよい。例えば、1回の報知演出に対して1つのミッションが設けられてもよい。具体的には、ミッションモードにおいて報知演出が1回行われる毎に新たなミッションが提示されてもよい。また、ミッションモードの開始時に複数のミッションが同時に提示され、ミッションモードにおいて複数のミッションのそれぞれをすべて達成した場合に大当たりの判定結果が報知されるように構成されていてもよい。また、ミッションモードの開始時に1つのミッションが提示され、その後に任意のタイミングで別のミッションが提示される等によってミッションが変更されてもよい。
【0224】
以上説明したように、第二実施形態が提供する遊技機は、遊技球が入賞困難又は入賞不能な第一状態及び前記第一状態よりも遊技球が入賞容易な第二状態に相互に作動可能に構成された普通電動役物と、所定の条件の成立に応じて、前記普通電動役物を前記第二状態に作動する普通当たり遊技を実行する普通遊技実行手段と、前記普通電動役物によって構成されるものを含む始動口と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、大当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出する特別判定を実行する判定手段と、前記特別判定によって前記大当たりを示す前記判定結果が導出された場合、大当たり遊技を実行する特別遊技実行手段と、単位時間当たりに前記普通電動役物が前記第二状態に作動される割合である作動割合が通常の割合である非時短状態と、前記作動割合が前記通常の割合よりも高い第一割合である第一時短状態と、前記作動割合が前記第一割合よりも高い第二割合である第二時短状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを、所定の契機の到来に応じて設定する設定手段と、前記特別判定による前記判定結果を報知する報知演出を実行する報知演出実行手段と、少なくとも前記第一時短状態において実行される前記報知演出において、所定の達成条件を提示する提示手段とを備え、前記報知演出実行手段は、前記第一時短状態において前記提示手段によって前記達成条件が提示されてから前記所定の契機の到来に応じて前記第一時短状態が終了するまでの間に亘って、前記達成条件に関する内容を含む前記報知演出である達成条件関連報知演出を実行できることを特徴とする。
【0225】
第二実施形態が提供する遊技機において、第一時短状態は、普通電動役物の作動割合が非時短状態よりも高いが第二時短状態よりも低い。本発明に係る遊技機は、第一時短状態において提示手段によって達成条件が提示された報知演出が実行されてから第一時短状態が終了するまでの間に亘って、達成条件関連報知演出を実行することができる。すなわち、報知演出の途中で達成条件に関する内容の演出が終了することがない。したがって、本発明に係る遊技機は、第一時短状態の遊技を利用して、モード演出の最後まで遊技者の期待感を維持することができる。
【0226】
第一実施形態のパチンコ機1において、第一時短状態における第二始動口15の作動割合は、第二時短状態よりも低い。パチンコ機1は、非確変第一時短状態においてミッションモードの演出モードを設定することができる。この場合、報知演出の実行の途中でミッションモードが終了することがないので、パチンコ機1は、ミッションモードが継続する最後まで遊技者の期待感を持続させることができる。したがって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態の遊技を利用して、ミッションモードの最後まで遊技者の期待感を維持させることができる。
【0227】
第二実施形態が提供する遊技機は、前記報知演出のパターンを定義する定義テーブルを記憶する記憶手段と、前記定義テーブルを参照して前記報知演出のパターンを決定する報知演出決定手段とを備え、前記報知演出実行手段は、前記報知演出決定手段によって決定されたパターンに応じた前記報知演出を実行し、前記設定手段によって設定される前記第一時短状態の終了契機は、前記第一時短状態において所定回数の前記報知演出が実行されることを含み、前記定義テーブルのうち前記第一時短状態において実行される前記達成条件関連報知演出のパターンを定義する第一定義テーブルは、少なくとも前記特別判定による前記判定結果がはずれであることを報知する前記達成条件関連報知演出のパターンを、単一の演出時間を示すパターンに定義してもよい。
【0228】
遊技機は、第一時短状態において所定回数の報知演出が実行される間に亘って、達成条件関連報知演出の実行を継続することができる。はずれを報知する達成条件関連報知演出が連続して実行される時間は、達成条件関連報知演出の1回の演出時間に、第一時短状態の終了契機に係る報知演出の実行回数を乗じたものとなる。遊技機は、この時間に亘って達成条件関連報知演出を連続して実行し、実行時間が定められた一連のモード演出を実現できる。
【0229】
第二実施形態において、
図21で示したように、変動パターン決定テーブル非確変第一時短状態の場合のテーブル区分に含まれる変動パターンに対応する変動時間のそれぞれが、全て60秒である。したがって、ミッションモードの演出モードは、非確変第一時短状態において実行される報知演出の回数に60秒を乗じた時間である5分間又は7分間に亘って継続する。パチンコ機1は、実行時間が限定された特殊な演出モードとしてミッションモードを遊技者に提供することができる。なお、パチンコ機1は、ミッションモードにおいて実行される報知演出のうち、少なくともはずれを報知する報知演出の実行時間を60秒等の単一の時間に固定していればよく、大当たりを報知する報知演出については60秒を超える実行時間であってもよい。
【0230】
第二実施形態が提供する遊技機は、前記特別判定による前記判定結果を示すため、図柄を変動させた後に前記判定結果に応じた種類の前記図柄を停止表示する変動表示を実行する変動表示実行手段を備え、前記設定手段は、前記変動表示において前記はずれの前記判定結果を示す前記図柄が停止表示されたことを契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定でき、前記報知演出実行手段は、前記変動表示に同期して前記報知演出を実行し、前記変動表示において前記はずれの前記判定結果を示す前記図柄が停止表示されたことに応じて設定された前記第一時短状態において、前記達成条件関連報知演出を実行できてもよい。
【0231】
設定手段は、変動表示においてはずれの判定結果を示す図柄が停止表示された場合に、第一時短状態又は第二時短状態を設定できる。すなわち、遊技機は、非時短状態の遊技から大当たり遊技を介さずに第一時短状態の遊技を開始することがある。遊技機は、このようにして開始された第一時短状態において特定報知演出を実行できる。よって、遊技機は、特定報知演出を見た遊技者に、非時短状態の遊技を進行していたら、達成条件関連報知演出が実行されるモード演出が開始されたかのように感じさせることができる。したがって、遊技機は、第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させる事ができる。
【0232】
パチンコ機1は、通常状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が5回に到達するまで、非確変第一時短状態を設定する。また、パチンコ機1は、通常状態において第一特別図柄として特1はずれDが決定された場合、特1はずれDの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が7回に到達するまで、非確変第一時短状態を設定する。通常状態及び非確変第一時短状態は、ともに左打ちで遊技を進行することが推奨される。遊技状態である。このため、遊技者は、通常状態の遊技と非確変第一時短状態の遊技とを同視しやすい。パチンコ機1は、通常状態と同様に遊技者に左打ちで遊技を進行させた状態で、非確変第一時短状態においてミッションモードの演出モードを設定する。非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定が導出され、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合には、遊技状態は非確変第二時短状態に移行する。非確変第二時短状態は、非確変第一時短状態よりも第二始動口15の作動割合が高い遊技状態であるので、遊技状態が非確変第一時短状態から非確変第二時短状態に移行することに伴って、遊技者は、遊技を左打ちから右打ちに変更する。このため、パチンコ機1は、遊技者にとって有利な非確変第二時短状態への遊技状態の移行が、通常状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【0233】
第二実施形態が提供する遊技機は、前記変動表示実行手段によって実行される前記変動表示において停止表示される前記図柄の種類を決定する図柄決定手段を備え、前記設定手段は、前記変動表示において前記はずれの前記判定結果を示す前記図柄のうち特定の前記図柄である特定はずれ図柄が停止表示されたことを契機として、前記第一時短状態又は前記第二時短状態のいずれかを設定でき、前記図柄決定手段は、少なくとも前記第一時短状態が設定されている場合において、前記非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で前記特定はずれ図柄を決定してもよい。
【0234】
第一時短状態及び第二時短状態は、非時短状態よりも普通電動役物の作動割合が高い状態であるので、非時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。図柄決定手段は、第一時短状態が設定されている場合において、非時短状態が設定されている場合よりも高い確率で特定はずれ図柄を決定する。第一時短状態においては、特定はずれ図柄が決定される確率、すなわち、大当たり遊技を介さずに第一時短状態又は第二時短状態に突入する確率が、非時短状態よりも高まっている。また、第一時短状態は、特定報知演出が実行される遊技状態である。すなわち、達成条件関連報知演出が実行されるモード演出が実行される第一時短状態は、大当たり遊技を介さずに非時短状態よりも有利な遊技状態に突入する確率が、非時短状態よりも実際に高まった状態である。したがって、遊技機は、第一時短状態において達成条件関連報知演出が実行されるモード演出を実行することによって、大当たり遊技を介さずに非時短状態よりも有利な遊技状態に突入する確率が高まっていることを遊技者に示唆し、遊技者の期待感を確実に向上させることができる。
【0235】
CPU51は、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、第一時短フラグを「ON」にする(S198)。一方、CPU51は、非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合には、第二時短フラグを「ON」にする(S205)。すなわち、パチンコ機1は、通常状態において左打ちで遊技を進めて特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、1/100の確率でその後に非確変第一時短状態をC時短状態として設定する。また、パチンコ機1は、非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、10/100の確率でその後に非確変第二時短状態をC時短状態として設定する。このように、非確変第一時短状態は、通常状態と非常に近似した遊技状態であるが、はずれの判定結果が導出された場合に通常状態よりもC時短状態が設定されやすい点において、通常状態とは異なる。このようにして設定される非確変第一時短状態において、パチンコ機1は、ミッションモードの演出モードを対応付けている。非確変第一時短状態は、C時短状態として非確変第二時短状態が設定される可能性がある遊技状態である。これにより、パチンコ機1は、ミッションモードの演出モードに応じた報知演出を実行することによって、遊技者の期待感を見かけ上において向上させるだけではなく、遊技者にとっての有利度が実際に通常状態よりも向上していることを遊技者に示唆することができる。したがって、パチンコ機1は、非確変第二時短状態においてミッションモードの演出モードを設定することによって、遊技者の期待感を確実に向上させることができる。
【0236】
第二実施形態が提供する遊技機は、前記始動口のうち前記普通電動役物によるものとは異なるものは、第一の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記始動口のうち前記普通電動役物によるものは、第二の発射強度で発射された遊技球が入賞可能な位置に配置され、前記非時短状態及び前記第一時短状態は、前記第一の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であり、前記第二時短状態は、前記第二の発射強度で遊技を進行することが推奨される前記遊技状態であってもよい。
【0237】
この場合、第一の発射強度で遊技が進行される非時短状態において、設定手段によって第一時短状態が設定されたときには、引き続き第一の発射強度で遊技が進行する。したがって、遊技者は、非時短状態の遊技と第一時短状態の遊技とを同視しやすい。この第一の発射強度による遊技において、遊技機は、達成条件関連報知演出が実行されるモード演出を実行できる。第二時短状態は、第一時短状態よりも普通電動役物の作動割合が高い状態であるので、第一時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。第一時短状態から、第二時短状態を含む第一時短状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に移行する場合には、遊技者は、遊技球の発射強度を第一の発射強度から第二の発射強度に変更する。すなわち、遊技機は、第一の発射強度において特定報知演出が実行されている場合に第二時短状態が設定される契機が到来したとき、第一の発射強度から第二の発射強度へ、遊技者に遊技の進行を変更させる。したがって、遊技機は、第二時短状態を含む遊技者にとって有利な遊技状態への移行が、非時短状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【0238】
第二実施形態のパチンコ機1において、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、遊技状態は非確変第一時短状態に移行する。通常状態及び非確変第一時短状態は、ともに左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。このため、遊技者は、通常状態の遊技と非確変第一時短状態の遊技とを同視しやすい。パチンコ機1は、通常状態と同様に遊技者に左打ちで遊技を進行させた状態で、非確変第一時短状態においてミッションモードの演出モードを設定する。非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定が導出され、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合には、遊技状態は非確変第二時短状態に移行する。非確変第二時短状態は、非確変第一時短状態よりも第二始動口15の作動割合が高い遊技状態であるので、遊技状態が非確変第一時短状態から非確変第二時短状態に移行することに伴って、遊技者は、遊技を左打ちから右打ちに変更する。このため、パチンコ機1は、遊技者にとって有利な非確変第二時短状態への遊技状態の移行が、遊技者にとって最も不利な通常状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【0239】
第一実施形態において、第二始動口15が、「普通電動役物」の一例である。
図7のS16で普通電動役物処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「普通遊技実行手段」の一例である。第一始動口14及び第二始動口15が、「始動口」の一例である。
図10のS96及びS103で大当たり判定を実行する主制御基板41のCPU51が、「判定手段」の一例である。大当たり遊技が、「特別遊技」の一例である。
図14のS215及びS226の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「特別遊技実行手段」の一例である。
図11のS138、S140、
図12のS158、S166、S176、S179、
図13のS198、S205、
図14のS246の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「設定手段」の一例である。
図24のS615及びS616の各処理を実行するサブ制御基板58のCPU581が、「報知演出実行手段」の一例である。ミッション演出A、ミッション演出B及びミッション演出Cの変動パターンに対応して実行される報知演出が、「達成条件関連報知演出」の一例である。
図21に示す変動パターン決定テーブルに含まれる非確変第一時短状態のテーブル区分が、「第一定義テーブル」の一例である。
図9のS122及び
図10のS113の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「変動表示実行手段」の一例である。
図10のS98及びS105の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「図柄決定手段」の一例である。
【0240】
次いで、
図26から
図30を参照して、本発明に係る遊技機の第三実施形態について説明する。なお、第三実施形態のパチンコ機1において、以下で説明する構成以外の構成については、第一実施形態のパチンコ機1と共通する。したがって、第三実施形態における第一実施形態と共通する構成については、説明を適宜省略する。
【0241】
図26を参照して、ROM53に記憶されている第三実施形態の特別図柄決定テーブルについて説明する。第三実施形態の特別図柄決定テーブルは、第一特別図柄に「特1はずれE」の図柄名称のはずれ図柄が追加される点が、
図5で示した第一実施形態の特別図柄決定テーブルと異なる。したがって、第三実施形態の第一特別図柄は、「特1はずれA」、「特1はずれB」、「特1はずれC」及び「特2はずれE」の4種類の図柄名称のはずれ図柄を含む。第一特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特1はずれA」が90%、「特1はずれB」が1%、「特1はずれC」が5%、「特1はずれE」が4%である。
【0242】
第三実施形態では、通常状態において第一特別図柄として特1はずれBが決定された場合、第一実施形態と同様に、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が5回に到達するまで、非確変第一時短状態が設定される。また、非確変第一時短状態及び非確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合、特1はずれB又は特1はずれCの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が100回に到達するまで、非確変第二時短状態が設定される。一方、通常状態において第一特別図柄として特1はずれEが決定された場合、遊技状態に変化はない。また、非確変第一時短状態において第一特別図柄として特1はずれEが決定された場合、特1はずれEの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が20回に到達するまで、新たに非確変第一時短状態が設定される。また、非確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれEが決定された場合、特1はずれEの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が100回に到達するまで、新たに非確変第二時短状態が設定される。なお、確変第二時短状態において第一特別図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれEが決定された場合、遊技状態に変化はない。
【0243】
図27を参照して、ROM53に記憶されている第三実施形態の変動パターン決定テーブルについて説明する。第三実施形態の変動パターン決定テーブルは、第二実施形態と同様に、遊技状態が非確変第一時短状態の場合のテーブル区分が、確変第二時短状態の場合のテーブル区分とは別途に設けられている点が、
図6で示した第一実施形態の変動パターン決定テーブルとは異なる。
【0244】
非確変第一時短状態の場合のテーブル区分には、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合及びはずれの場合の変動パターンとして「リーチ演出L」、「リーチ演出M」、「リーチ演出N」、「リーチ演出P」が設けられている。第三実施形態における非確変第一時短状態の場合のテーブル区分は、大当たり判定の判定結果がはずれの場合においても、リーチ演出の変動パターンだけが設けられており、リーチ状態が構成されない非リーチの変動パターンが設けられていない点が特徴である。このため、第三実施形においては、非確変第一時短状態が設定されている場合、報知演出として必ずリーチ演出が実行される。一般的な遊技機において、報知演出がリーチ状態に至らなかった場合、その報知演出によって大当たりの判定結果が報知される可能性は極めて低い。一方、報知演出においてリーチ状態に至った場合には、その後にその報知演出によって大当たりの判定結果が報知される可能性が維持される。したがって、報知演出としてリーチ演出が実行される場合には、非リーチの報知演出が実行される場合よりも遊技者の期待感が増大する。
【0245】
第三実施形態において非確変第一時短状態においては報知演出としてリーチ演出だけが実行されることから、非確変第一時短状態に対応付けられる演出モードを「リーチ連続モード」という。パチンコ機1は、非確変第一時短状態においてリーチ連続モードを設定することによって、非確変第一時短状態における遊技者の期待感を向上させることができる。なお、第三実施形態において、非確変第一時短状態の場合のテーブル区分には、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合及びはずれの場合のいずれにも、同じ種類のリーチ演出に対応する変動パターンが設けられている。これに限られず、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合に設けられ、はずれの場合には設けられないリーチ演出に対応する変動パターンがあってもよい。また、大当たり判定の判定結果がはずれの場合に設けられ、大当たりの場合には設けられないリーチ演出に対応する変動パターンがあってもよい。
【0246】
演出図柄100がリーチ状態を構成した状態でリーチ状態を構成しない図柄が変動表示を継続し、その後に実行中の演出内容が切り替わる等の発展をせずに報知演出が終了する内容のリーチ演出は、一般的にノーマルリーチと呼ばれる。第三実施形態においては、演出図柄100のうち左図柄101と右図柄103とによってリーチ状態を構成した状態で中図柄102が変動表示を継続し、その後に演出内容が発展せずに報知演出が終了する内容のリーチ演出が、ノーマルリーチに対応する。一方、ノーマルリーチ以外のリーチ演出であり、演出図柄100がリーチ状態を構成した状態でリーチ状態を構成しない図柄が変動表示を継続し、その後に演出内容が発展する内容のリーチ演出は、一般的にスーパーリーチ、スペシャルリーチ等と呼ばれる。第三実施形態において、「リーチ演出L」、「リーチ演出M」、「リーチ演出N」、「リーチ演出P」の変動パターンに対応して実行されるリーチ演出は、いずれもスーパーリーチに対応する。スーパーリーチは、リーチ状態を構成した後の演出の展開によって、ノーマルリーチよりも遊技者に高い期待感を抱かせることができる。第三実施形態のパチンコ機1は、通常状態の遊技を行っていたら、突然にスーパーリーチが連続して実行されるリーチ連続モードの演出モードに突入したという印象を遊技者に与えることができる。したがって、パチンコ機1は、C時短状態として第一時短状態を設定することを契機として、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0247】
図28を参照して、第三実施形態の遊技状態移行処理について説明する。以下では、第三実施形態において、第一実施形態と同じ処理については第一実施形態と同じステップ番号を、第一実施形態と異なる処理については第一実施形態と異なるステップ番号を付して説明する。第三実施形態の遊技状態移行処理は、
図11から
図13で示した第一実施形態の遊技状態移行処理のうち
図13のS201において「NO」と判断された場合、
図28に示すS701及びS702の判断処理を追加して実行する。詳細には、CPU51は、A時短状態又はC時短状態である場合に、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが確定表示されなかったと判断したとき(S201:NO)、はずれ図柄として特1はずれEが確定表示されたかを判断する(S701)。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれEが確定表示されなかったと判断した場合(S701:NO)、処理を特別図柄処理へ戻す。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれEが確定表示されたと判断した場合(S701:YES)、第一時短状態が設定されているかを判断する(S702)。CPU51は、第一時短フラグが「OFF」である場合には第二時短状態が設定されていると判断して(S701:NO)、処理をS202へ移行する。
【0248】
一方、CPU51は、第一時短フラグが「ON」である場合には第一時短状態が設定されていると判断して(S701:YES)、処理をS195へ移行する。その後、CPU51は、第一時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S195)。CPU51は、
図26で示した第三実施形態の特別図柄決定テーブルを参照して、非確変第一時短状態において特1はずれEが決定された場合に対応するC時短回数である「20」を、C時短回数計数カウンタにセットする(S196)。CPU51は、第一時短フラグを「OFF」にして(S176)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0249】
図29を参照して、第三実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移について説明する。第三実施形態では、非確変第一時短状態においてリーチ連続モードの演出モードが設定されることが、第一実施形態とは異なる。また、矢印(p)に示すように、非確変第一時短状態において第一特別図柄として特1はずれEが決定された場合、C時短状態として新たに非確変第一時短状態が設定されること、すなわち、非確変第一時短状態に再突入することも、第一実施形態とは異なる。第三実施形態においては、非確変第一時短状態において第一特別図柄として特1はずれEが決定されて非確変第一時短状態に再突入する場合のC時短回数が、通常状態から非確変第一時短状態に突入する場合のC時短回数である5回よりも多い20回となることも特徴である。第三実施形態において、その他の遊技の流れ及び遊技状態の遷移は、第一実施形態と同様である。
【0250】
図30を参照して、第三実施形態において実行される報知演出の例について説明する。第一実施形態の
図19(A-9)と同様に、第二実施形態において、
図30(A-9)に示すように通常状態の遊技が進行しているとする。また、第一実施形態の
図19(A-10)と同様に、
図30(A-10)に示すように、通常状態において特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、はずれ図柄として特1はずれBが決定されたとする。この場合、対応する第一報知演出において、特1はずれBのはずれ図柄に対応して、演出図柄100が「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示する。
【0251】
図30(C-1)は、通常状態においてはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに伴い、その後にC時短状態として非確変第一時短状態が設定された状態において、最初の報知演出の実行が開始された場合の例を示す。第一実施形態と同様に、第三実施形態においても非確変第一時短状態は微時短状態であり、通常状態と同様に、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。したがって、非確変第一時短状態においては、左打ちで遊技を継続する限りにおいて、第二始動口15の作動割合の点において、通常状態に非常に近似した内容で遊技が進行する。前述したように、第三実施形態では、非確変第一時短状態にリーチ連続モードの演出モードが対応付けられる。このため、
図30(C-1)に示すように、非確変第一時短状態が設定されている場合、モード名表示部110には「リーチ連続モード」の文字が表示される。モード名表示部110には、リーチ連続モードにおいて実行される報知演出の残り回数も表示される。
図30(C-1)では、現在実行中の報知演出を除いて、最大であと4回の報知演出がリーチ連続モードにおいて実行されることを示す「あと4回」の文字が表示されている。
【0252】
前述したように、リーチ連続モードにおいて実行される報知演出は、全てリーチ演出である。
図30(C-2)は、
図30(C-1)で変動表示を開始した演出図柄100が、左図柄101及び右図柄103がともに「4」の図柄を示して停止してリーチ状態を構成し、リーチ状態を構成しない中図柄102が変動表示を継続する状態を示す。第三実施形態において、リーチ連続モードにおいて実行されるリーチ演出はスーパーリーチである。
図30(C-2)は、演出図柄100がリーチ状態を構成することに伴い、表示画面28に表示される背景画像が、リーチ状態を構成する前とは異なる森の中を示すものに変更された例を示す。
図30(C-2)に示すように、演出図柄100がリーチ状態を構成することに伴い、表示画面28の中央部に特定のキャラクタCH3が登場し、演出内容がリーチ状態を構成する前とは異なる内容に発展する。
【0253】
図30(C-3)は、その後、キャラクタCH3が森の中から退散し、変動表示を継続していた中図柄102が「4」とは異なる「2」の図柄で停止することで、演出図柄100がはずれを報知する組合せで確定表示した例を示す。今回の報知演出では、大当たりの判定結果が報知されなかったが、パチンコ機1は、報知演出の内容をスーパーリーチとすることによって、遊技者の期待感を向上させることができる。特に、リーチ連続モードにおいてはスーパーリーチの報知演出が連続して実行されるので、パチンコ機1は、リーチ連続モードにおける遊技者の期待感を、通常モードにおけるものよりも向上させることができる。第一実施形態と同様に、第三実施形態においても、非確変第一時短状態には、はずれの判定結果が導出された場合にC時短状態が設定される確率が、通常状態よりも高くされている。リーチ連続モードの演出モードが設けられる非確変第一時短状態は、C時短状態の設定のされやすさの点において、通常状態よりも遊技者にとって実際に有利な状態になっている。したがって、パチンコ機1は、リーチ連続モードの演出モードに対応するリーチ演出の報知演出を実行することによって、C時短状態が設定されやすい遊技状態であることを遊技者に示唆し、見かけ上ではなく、実際に遊技者の期待感を向上させることができる。
【0254】
なお、図示を省略するが、リーチ連続モードにおいて大当たりの判定結果を報知する報知演出が実行された場合には、第一実施形態と同様に、その報知演出の終了後に非確変第二時短状態が設定される。この場合には、第一実施形態の例として
図19(A-16)で示したのと同様に、非確変第二時短状態が設定されることに伴い、チャンスモードの演出モードが開始される。
【0255】
図30(C-4)は、
図30(C-3)で示したようにリーチ連続モードにおける1回目の報知演出が終了したことに伴い、演出図柄100が新たに変動表示を開始することによって、リーチ連続モードにおける2回目の報知演出の実行が開始された例を示す。モード名表示部110には、現在実行中の報知演出を除いて、最大であと3回の報知演出がリーチ連続モードにおいて実行されることを示す「あと3回」の文字が表示されている。
【0256】
図示を省略するが、
図30(C-4)で開始された報知演出もスーパーリーチのリーチ演出を実行し、リーチ状態を契機として表示画面28に表示される背景画像が森の中を示すものに変更され、キャラクタCH3等が登場して演出内容の発展も行われたとする。その後、実行されていた報知演出は大当たりの判定結果を報知するに至らず、
図30(C-5)に示すように、はずれの判定結果が報知されたとする。この報知演出の開始時点において実行された特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されており、第一特別図柄として特1はずれEのはずれ図柄が決定されていたとする。第三実施形態において、CPU581は、非確変第一時短状態において特1はずれEのはずれ図柄を示す停止図柄指定コマンドを受信した場合、左図柄101を「3」、中図柄102を「1」、右図柄103を「3」とする「3・1・3」の組合せを決定する(S408)。したがって、
図30(C-5)に示すように、演出図柄100が「3・1・3」の組合せで確定表示する。また、CPU581は、演出図柄100を「3・1・3」の組合せで確定表示するとともに、特定のキャラクタCH4を表示画面28に表示させることで、新たに非確変第一時短状態が設定されること、すなわち、非確変第一時短状態に再突入することを報知する。
【0257】
その後は、
図30(C-5)に示すように、新たに非確変第一時短状態が設定される。非確変第一時短状態において特1はずれEが決定された場合に対応するC時短回数は「20」であるので、新たに設定される非確変第一時短状態においては最大20回の報知演出が実行される。モード名表示部110は、現在実行中の報知演出を除いて、最大であと19回の報知演出がリーチ連続モードにおいて実行されることを示す「あと19回」の文をする。非確変第一時短状態、すなわちリーチ連続モードにおいて実行される報知演出の回数が多いほど、そのリーチ連続モードにおいて第一特別図柄として特1はずれB又は特1はずれCのはずれ図柄が決定される確率が高くなる。第三実施形態のパチンコ機1は、非時短状態において新たに非確変第一時短状態が設定される場合のC時短回数を、通常状態から非確変第一時短状態に遊技状態に移行する場合のC時短回数よりも多くしている。これにより、パチンコ機1は、非確変第一時短状態に再突入する場合の遊技者の有利度を通常状態の有利度及び非確変第一時短状態に最初に突入する場合の有利度をよりも高めている。したがって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態、すなわちリーチ連続モードに対する遊技の意欲を向上させ、また、遊技者の期待感をより向上させることができる。
【0258】
なお、第三実施形態において、パチンコ機1は、非確変第一時短状態において新たに非確変第一時短状態を設定する場合、新たに設定されるよりも前に設定されていた非確変第一時短状態におけるC時短回数の残りを、新たに設定されるC時短回数に加算してもよい。このようにC時短回数を上乗せすることによって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態において遊技者にさらに多くの回数の報知演出を提供することができるので、遊技者の期待感をさらに向上させることができる。また、非時短状態において新たに非確変第一時短状態が設定される場合のC時短回数は、通常状態から非確変第一時短状態に遊技状態に移行する場合のC時短回数と同じであってもよい。非時短状態において新たに非確変第一時短状態が設定される場合のC時短回数は、通常状態から非確変第一時短状態に遊技状態に移行する場合のC時短回数よりも少ない回数であってもよい。
【0259】
以上説明したように、第三実施形態のパチンコ機1は、通常状態において第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれBが決定されたことに応じて非確変第一時短状態を設定する。設定された非確変第一時短状態は、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が5回に到達するまで継続する。第三実施形態において、非確変第一時短状態の場合のテーブル区分には、大当たり判定の判定結果が大当たりの場合及びはずれの場合のいずれにも、リーチ演出に対応する変動パターンが設けられている。すなわち、第三実施形態においては、非確変第一時短状態には、リーチ演出の報知演出だけが実行される。特に、第三実施形態において、非確変第一時短状態において実行される報知演出は、スーパーリーチのリーチ演出である。このため、パチンコ機1は、非確変第一時短状態を設定することによって、リーチ演出が連続して実行されるリーチ演出連続モードを設けることができる。スーパーリーチは、いわゆるノーマルリーチよりも遊技者に高い期待感を抱かせることができるので、パチンコ機1は、非確変第一時短状態を設定することを利用して、遊技者の期待感を大いに向上させることができる演出モードを遊技者に提供することができる。
【0260】
パチンコ機1において、第一時短状態における第二始動口15の作動割合は、非時短状態である通常状態よりも僅かに高い。第一時短状態における第二始動口15の開放時間は非時短状態と同様に非常に短いので、遊技者は、第一時短状態に実行される普通当たり遊技において、第二始動口15へ遊技球を入賞させることは困難である。一方、第二時短状態における第二始動口15の作動割合は第一時短状態の作動割合よりも高い。すなわち、第一時短状態は微時短状態であり、非時短状態である通常状態と近似した遊技状態である。パチンコ機1は、このような第一時短状態が設定される非確変第一時短状態にリーチ連続モードを対応付けている。したがって、パチンコ機1は、通常状態の遊技を進めていたら、リーチ演出が所定回数必ず連続して行われる演出モードの遊技に自然に移行したかのような遊技感を、遊技者に与えることができる。
【0261】
主制御基板41のCPU51が通常状態において第一特別図柄として特1はずれBを決定した場合、サブ制御基板58のCPU581は、特1はずれBのはずれ図柄に対応して、演出図柄100を「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示させる。パチンコ機1は、特1はずれBの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が5回に到達するまで、すなわち演出図柄100が「5・3・1」の組合せで確定表示された後に5回の報知演出が実行される間に亘って、非確変第一時短状態を設定する。これにより、大当たり遊技の実行を介することなくC時短状態として第一時短状態が設定されるので、遊技状態が通常状態から非確変第一時短状態に移行する。このようにして設定される非確変第一時短状態に、パチンコ機1は、リーチ連続モードの演出モードを対応付けている。これにより、パチンコ機1は、通常状態の遊技を行っていたら突然にリーチ演出が連続して実行される演出モードが開始されたように遊技者に感じさせ、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0262】
第三実施形態のパチンコ機1において、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合には、遊技状態は非確変第一時短状態に移行する。非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合には、遊技状態は非確変第一時短状態又は非確変第二時短状態に移行する。すなわち、第一時短状態においては、通常状態では設定されない非確変第二時短状態が設定されるチャンスが有る。この点において、非確変第一時短状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。したがって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態をこのような遊技状態とすることによって、非確変第一時短状態を設定することを契機として遊技者の期待感を向上させることができる。
【0263】
第三実施形態において、非時短状態において特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されたことに応じて新たに非確変第一時短状態が設定される場合のC時短回数は、通常状態において特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されたことに応じて非確変第一時短状態が設定される場合のC時短回数よりも多い。この点においても、非確変第一時短状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である。したがって、パチンコ機1は、非確変第一時短状態を設定することを契機として遊技者の期待感を向上させることができる。
【0264】
CPU51は、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、第一時短フラグを「ON」にする(S198)。一方、CPU51は、非確変第一時短状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれB又は特1はずれCが決定された場合には、第二時短フラグを「ON」にする(S205)。すなわち、パチンコ機1は、通常状態において左打ちで遊技を進めて特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、1/100の確率でその後に非確変第一時短状態をC時短状態として設定する。また、パチンコ機1は、非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出された場合、9/100の確率でその後に非確変第二時短状態をC時短状態として設定する。このように、非確変第一時短状態は、通常状態と非常に近似した遊技状態であるが、はずれの判定結果が導出された場合に通常状態よりもC時短状態が設定されやすい点において、通常状態とは異なる。このようにして設定される非確変第一時短状態において、パチンコ機1は、リーチ連続モードの演出モードを対応付けている。非確変第一時短状態は、C時短状態として非確変第二時短状態が設定される可能性がある遊技状態である。これにより、パチンコ機1は、リーチ連続モードの演出モードに応じてリーチ演出の報知演出を連続して実行できる。よって、パチンコ機1は、遊技者の期待感を見かけ上において向上させるだけではなく、遊技者にとっての有利度が実際に通常状態よりも向上していることを、遊技者に示唆することができる。したがって、パチンコ機1は、非確変第二時短状態においてリーチ連続モードの演出モードを設定することによって、遊技者の期待感を確実に向上させることができる。
【0265】
第三実施形態のパチンコ機1において、通常状態における特1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出され、はずれ図柄として特1はずれBが決定された場合には、遊技状態は非確変第一時短状態に移行する。通常状態及び非確変第一時短状態は、ともに左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。このため、遊技者は、通常状態の遊技と非確変第一時短状態の遊技とを同視しやすい。パチンコ機1は、通常状態と同様に遊技者に左打ちで遊技を進行させた状態で、非確変第一時短状態においてリーチ連続モードの演出モードを設定する。非確変第一時短状態における特
図1大当たり判定によってはずれの判定が導出され、はずれ図柄として特1はずれB、特1はずれC又は特1はずれDが決定された場合には、遊技状態は非確変第二時短状態に移行する。非確変第二時短状態は、非確変第一時短状態よりも第二始動口15の作動割合が高い遊技状態であるので、遊技状態が非確変第一時短状態から非確変第二時短状態に移行することに伴って、遊技者は、遊技を左打ちから右打ちに変更する。このため、パチンコ機1は、遊技者にとって有利な非確変第二時短状態への遊技状態の移行が、遊技者にとって最も不利な通常状態から生じたかのように遊技者に認識させることができ、遊技者の期待感を一気に向上させることができる。
【0266】
第一実施形態において、第一始動口14及び第二始動口15が、「始動口」の一例である。
図10のS96及びS103で大当たり判定を実行する主制御基板41のCPU51が、「判定手段」の一例である。大当たり遊技が、「特別遊技」の一例である。
図14のS215及びS226の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「特別遊技実行手段」の一例である。
図27に示す変動パターン決定テーブルを記憶する主制御基板41のROM53が、「記憶手段」の一例である。
図27に示す変動パターン決定テーブルのうち、非確変第一時短状態の場合に参照されるテーブル区分が、「特定定義テーブル」の一例である。
図17のS503の処理を実行するサブ制御基板58のCPU581が、「報知演出実行手段」の一例である。第二始動口15が、「普通電動役物」の一例である。
図7のS16で普通電動役物処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「普通遊技実行手段」の一例である。
図11のS138、S140、
図12のS158、S166、S176、S179、
図13のS198、S205、
図14のS246の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「設定手段」の一例である。
【0267】
次いで、
図31から
図43を参照して、本発明に係る遊技機の第四実施形態について説明する。なお、第四実施形態のパチンコ機1において、以下で説明する構成以外の構成については、第一実施形態のパチンコ機1と共通する。したがって、第四実施形態における第一実施形態と共通する構成については、説明を適宜省略する。
【0268】
図31を参照して、ROM53に記憶されている第四実施形態の第二始動口開放パターン定義テーブルについて説明する。第一実施形態では、第二始動口15の開放パターンの異なる第一時短状態と第二時短状態との2種類の時短状態が設けられるが、第四実施形態においては、時短状態における第二始動口15の開放パターンは1種類である。
図31に示すように、第四実施形態において、非時短状態における普通当たり確率は26/256(約10.2%)である。また、非時短状態において、第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、0.060秒の1回の開放である。一方、時短状態における普通当たり確率は256/256(100%)である。また、時短状態において、第二始動口15の開閉部材151の開放パターンは、5.800秒の1回の開放である。すなわち、第四実施形態においては、第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態には設けられていた微時短状態が設けられない。なお、第四実施形態のパチンコ機1は、微時短状態を備えても備えなくてもよい。
【0269】
第四実施形態では、時短状態の開始の契機に応じて、すなわち、時短状態がA時短状態、B時短状態又はC時短状態のいずれであるかに応じて、遊技状態を複数の種類に分類している。非確変状態においてA時短状態が設定された遊技状態を「非確変A時短状態」という。非確変状態においてB時短状態が設定された遊技状態を「非確変B時短状態」という。非確変状態においてC時短状態が設定された遊技状態を「非確変C時短状態」という。A時短状態、B時短状態又はC時短状態のいずれも、第二始動口15の作動割合は、非時短状態よりも非常に高い。遊技者は、時短状態において、非時短状態及び第一時短状態よりも、第二始動口15に遊技球を非常に容易に入賞させることができる。すなわち、第四実施形態において、A時短状態、B時短状態又はC時短状態のいずれも右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。なお、確変状態においてはA時短状態だけが設定され、B時短状態及びC時短状態は設定されない。したがって、確変状態においてA時短状態が設定された状態については、時短状態の開始の契機に応じて特に区分せず、単に「確変時短状態」という。なお、非確変状態かつ非時短状態である遊技状態については、第一実施形態と同様に「通常状態」という。
【0270】
図32を参照して、ROM53に記憶されている第四実施形態の特別図柄決定テーブルについて説明する。第四実施形態の第一特別図柄の大当たり図柄は、「特1確変大当たりB」及び「特1通常大当たりB」の2種類を含む。特1確変大当たりBは、確変大当たり図柄である。特1通常大当たりBは、非確変大当たり図柄である。第一特別図柄の大当たり図柄の割合は、「特1確変大当たりB」が60%、「特1通常大当たりB」が40%である。「特1確変大当たりB」及び「特1通常大当たりB」が決定されたことに応じて実行される大当たり遊技のラウンド数は、「4」である。
【0271】
第四実施形態の第一特別図柄のはずれ図柄は、第一実施形態と同様の「特1はずれA」と、第一実施形態とは異なる「特1はずれF」、「特1はずれG」、「特1はずれH」との4種類を含む。第一特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特1はずれA」が90%、「特1はずれF」が5%、「特1はずれG」が3%、「特1はずれH」が2%である。
【0272】
第二特別図柄は、「特2確変大当たりB」及び「特1通常大当たりB」の2種類の図柄名称の大当たり図柄と、「特2はずれ」の1種類の図柄名称のはずれ図柄とを含む。特2確変大当たりBは、確変大当たり図柄である。特2通常大当たりBは、非確変大当たり図柄である。第二特別図柄の大当たり図柄の割合は、「特2確変大当たりB」が60%、「特2通常大当たりB」が40%である。第二特別図柄のはずれ図柄の割合は、「特2はずれ」が100%である。「特2確変大当たりB」及び「特2通常大当たりB」が決定されたことに応じて実行される大当たり遊技のラウンド数は、「8」である。
【0273】
第一特別図柄として特1確変大当たりBが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変時短状態が設定される。設定された確変時短状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。第一特別図柄として特1通常大当たりBが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変時短状態が設定される。設定された確変時短状態は、確変時短状態における判定回数が100回に到達するまで継続する。
【0274】
第一特別図柄として特1はずれAが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。通常状態、非確変A時短状態及び非確変C時短状態において第一特別図柄として特1はずれFが決定された場合、特1はずれFの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が20回に到達するまで、非確変C時短状態が設定される。通常状態、非確変A時短状態及び非確変C時短状態において第一特別図柄として特1はずれGが決定された場合、特1はずれGの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が30回に到達するまで、非確変C時短状態が設定される。通常状態、非確変A時短状態及び非確変C時短状態において第一特別図柄として特1はずれGが決定された場合、特1はずれGの第一特別図柄が確定表示された後から判定回数が50回に到達するまで、非確変C時短状態が設定される。すなわち、第四実施形態において、C時短回数は、20回、30回又は50回の3通りである。なお、時短状態において大当たりを報知する報知演出が実行された場合には、その報知演出の終了後に大当たり遊技が実行されることに伴い、時短状態は終了する。また、非確変B時短状態及び確変時短状態において第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれG又は特1はずれHが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。
【0275】
第二特別図柄として特2確変大当たりBが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変時短状態が設定される。設定された確変時短状態は、次回に大当たり遊技が実行されるまでの間継続する。第一特別図柄として特2通常大当たりBが決定された場合、対応する大当たり遊技の終了後に確変時短状態が設定される。設定された確変時短状態は、判定回数が100回に到達するまで継続する。また、第一特別図柄として特2はずれが決定された場合、遊技状態に変化は生じない。
【0276】
図33を参照して、ROM53に記憶されている第四実施形態の変動パターン決定テーブルについて説明する。第四実施形態の変動パターン決定テーブルにおいては、第一実施形態において遊技状態が非確変第二時短状態の場合のテーブル区分が、非確変A時短状態及び非確変B時短状態の場合のテーブル区分とされる。すなわち、非確変A時短状態及び非確変B時短状態に、第一実施形態と同様のチャンスモードの演出モードが対応付けられる。
【0277】
遊技状態が非確変C時短状態の場合のテーブル区分は、非確変A時短状態及び非確変B時短状態の場合のテーブル区分とは別途に設けられている。非確変C時短状態の場合のテーブル区分には、判定結果が大当たりの場合の変動パターンとして「大当たりA」から「大当たりD」の4つが、判定結果がはずれの場合の変動パターンとして「はずれA」から「はずれD」の3つが、それぞれ設けられている。
【0278】
「大当たりA」から「大当たりD」の4つと、「はずれA」から「はずれC」の3つとのいずれも、比較的短時間の変動時間が対応付けられている。「大当たりA」及び「はずれA」の変動時間は2.5秒である。「大当たりB」及び「はずれB」の変動時間は5秒である。「大当たりC」及び「はずれC」の変動時間は7.5秒である。「大当たりD」の変動時間は10秒である。第四実施形態において、非確変C時短状態のテーブル区分に含まれる変動パターンの示す変動時間の平均時間は、通常状態のテーブル区分に含まれる変動パターンの示す変動時間の平均時間、確変時短状態のテーブル区分に含まれる変動パターンの示す変動時間の平均時間、非確変A時短状態及び非確変B時短状態の場合のテーブル区分に含まれる変動パターンの示す変動時間の平均時間のいずれよりも短い。すなわち、遊技状態が非確変C時短状態の場合に実行される報知演出の平均実行時間は、通常状態に実行される報知演出の平均実行時間、確変時短状態に実行される報知演出の平均実行時間、非確変A時短状態及び非確変B時短状態に実行される報知演出の平均実行時間のいずれよりも短い。
【0279】
なお、第四実施形態において、「大当たりA」から「大当たりD」の4つと、「はずれA」から「はずれC」の3つとに対応して実行される報知演出において、演出図柄100はリーチ状態を構成しない。「大当たりA」から「大当たりD」のそれぞれに対応して実行される報知演出では、演出図柄100は、変動表示を開始した後リーチ状態を構成することなく、ゾロ目の組合せで確定表示する。「はずれA」から「はずれC」のそれぞれに対応して実行される報知演出では、演出図柄100は、変動表示を開始した後リーチ状態を構成することなく、バラケ目等のゾロ目以外の組合せで確定表示する。
【0280】
図34を参照して、ROM53に記憶されている特殊変動パターン決定テーブルについて説明する。第四実施形態において、非確変C時短状態における判定回数がC時短回数に到達するまで非確変C時短状態が設定される。その後は時短状態が終了し、遊技状態は通常状態に移行する。特殊変動パターン決定テーブルは、非確変C時短状態から通常状態に遊技状態が移行した場合における通常状態において1回目に実行される報知演出に対応する変動パターンを定義している。CPU51は、特別図柄処理の
図10に示すS112の処理において、非確変C時短状態から通常状態に遊技状態が移行した場合における通常状態において1回目に変動パターンを決定するとき、特殊変動パターン決定テーブルを参照して変動パターンを決定する。
【0281】
特殊変動パターン決定テーブルには、判定結果が大当たりの場合の変動パターンとして「回数表示演出(当たり)」が、判定結果がはずれの場合の変動パターンとして「回転表示演出(はずれ)」が、それぞれ設けられている。回数表示演出(当たり)及び回数表示演出(はずれ)の変動時間は、それぞれ20秒である。回数表示演出(当たり)及び回数表示演出(はずれ)の変動パターンに対応して実行される報知演出では、その報知演出が実行される直前に設定されていた非確変C時短状態において実行された報知演出の回数を表示する内容の演出が行われる。詳細は後述する。
【0282】
図35から
図37を参照して、第四実施形態の遊技状態移行処理について説明する。以下、第一実施形態と同じ処理については第一実施形態と同じステップ番号を、第一実施形態と異なる処理については第一実施形態と異なるステップ番号を付して説明する。なお、第四実施形態においては、第一実施形態の第一時短フラグ及び第二時短フラグに替えて、時短フラグが使用される。時短フラグは、前述の第時短状態であるかを示すフラグであり、時短状態が設定される場合に「1」が記憶されて「ON」になり、時短状態が終了する場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0283】
図35に示すように、第四実施形態の遊技状態移行処理が開始されると、CPU51は、S131~S133及びS135の各処理を順に実行する。時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、時短状態終了通知という。CPU51は、時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S801)。CPU51は、時短フラグを「OFF」にする(S802)。CPU51は、処理をS141の判断へ移行する。CPU51は、S142~S146及びS148の各処理を順に実行する。
【0284】
図36に示すように、CPU51は、S151の判断を実行する。S151の判断が「YES」の場合、CPU51は、S152、S153、S155の各処理を順に実行する。時短状態が終了することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、時短状態終了通知という。CPU51は、A時短回数カウンタの値が「0」である場合(S155:YES)、時短状態終了通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S811)。CPU51は、時短フラグを「OFF」にし(S812)、処理を
図37に示すS181の判断へ移行する。
【0285】
CPU51は、S151の判断が「NO」の場合、S161の判断を実行する。S161の判断が「YES」の場合、CPU51は、S162及びS163の処理を順に実行する。S163の判断が「YES」の場合、CPU51は、S811及びS812の各処理を順に実行する。CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。
【0286】
CPU51は、S161の判断が「NO」の場合、S171の判断を実行する。S171の判断が「NO」の場合、CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。S171の判断が「YES」の場合、CPU51は、S172及びS173の処理を順に実行する。S173の判断が「NO」の場合、CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。S173の判断が「YES」の場合、CPU51は、S811及びS812の各処理を順に実行する。CPU51は、処理をS181の判断へ移行する。
【0287】
図37に示すように、CPU51は、S181の判断を実行する。S181の判断が「YES」の場合、処理を特別図柄処理へ戻す。S181の判断が「NO」の場合、CPU51は、S182、S183、S185、S186及びS188の各処理を実行する。CPU51は、S188を実行した後、時短フラグを「OFF」にする(S821)。CPU51は、B時短回数計数カウンタの値に応じて、B時短状態であるかを判断する(S191)。CPU51は、B時短状態である場合、すなわち、遊技状態が非確変B時短状態である場合(S191:YES)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0288】
CPU51は、B時短状態でない場合、すなわち、遊技状態が通常状態、非確変A時短状態又は非確変C時短状態である場合(S191:NO)、はずれ図柄として特1はずれF、特1はずれG又は特1はずれHが確定表示されたかを判断する(S822)。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれF、特1はずれG又は特1はずれHが確定表示されなかったと判断した場合(S822:NO)、処理を特別図柄処理へ戻す。時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、時短状態開始通知という。CPU51は、はずれ図柄として特1はずれF、特1はずれG又は特1はずれHが確定表示されたと判断した場合(S822:YES)、時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S823)。
【0289】
CPU51は、
図32で示した特別図柄決定テーブルを参照して、C時短回数をC時短回数計数カウンタにセットする(S196)。S196において、CPU51は、通常状態、非確変A時短状態又は非確変C時短状態において特1はずれF、特1はずれG又は特1はずれHが決定された場合に対応するC時短回数である「20」、「30」又は「50」のそれぞれを、C時短回数計数カウンタにセットする。CPU51は、C時短回数通知コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S825)。C時短回数通知コマンドは、サブ制御基板58にC時短回数を通知するためのコマンドである。C時短回数通知コマンドは、C時短回数を示す情報として、S196でC時短回数計数カウンタにセットされた値を示す情報を含む。CPU51は、時短フラグを「OFF」にして(S826)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0290】
図38を参照して、第四実施形態の特別電動役物処理について説明する。CPU51は、S211において「YES」と判断し、S212において「NO」と判断した場合、S213~S229の処理を順に実行する。CPU51は、S212において「YES」と判断した場合、S231、S232の処理を順に実行する。CPU51は、S233において「YES」と判断した場合、S235、S236の処理を順に実行する。CPU51は、時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S831)。時短状態が開始することを通知する内容の遊技状態コマンドがサブ制御基板58に送信されることを、時短状態開始通知という。CPU51は、処理をS833へ移行する。
【0291】
CPU51は、S233において「NO」と判断した場合、時短状態開始通知に対応する遊技状態コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S832)。CPU51は、S242、S243及びS245の処理を順に実行する。CPU51は、時短フラグを「ON」にして(S833)、処理を特別図柄処理へ戻す。
【0292】
図39を参照して、第四実施形態のパチンコ機1における遊技の流れ及び遊技状態の遷移について説明する。第四実施形態では、第一実施形態と同様に、通常状態は非確変非時短状態であり、左打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。通常状態における演出モードは、第一実施形態と同様の通常モードである。通常状態から遊技が開始された場合、左打ちで遊技が進行し、遊技球が第一始動口14へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図1大当たり判定が行われる。特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特1確変大当たりBが、40%の割合で通常大当たり図柄である特1通常大当たりBが、それぞれ決定される。特
図1大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、その終了後に初当たり遊技として4Rの大当たり遊技が、確変大当たり又は非確変大当たりとして行われる。初当たり遊技の終了後に、矢印(c)に示すように確変時短状態が60%の割合で、矢印(d)に示すように非確変A時短状態が40%の割合で、それぞれA時短状態として設定される。
【0293】
確変時短状態は、第四実施形態において、遊技者にとって最も有利な遊技状態である。前述したように、確変時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。確変時短状態には、第一実施形態と同様のバトルモードの演出モードが対応付けられる。確変時短状態には右打ちで遊技が進行し、遊技球が第二始動口15へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図2大当たり判定が行われる。特
図2大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特2確変大当たりBが、40%の割合で通常大当たり図柄である特2通常大当たりBが、それぞれ決定される。特
図2大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(e)に示すように、その終了後に8Rの大当たり遊技が行われる。大当たり遊技が確変大当たりであった場合には、矢印(e)に示すように、再び確変時短状態が設定される。大当たり遊技が非確変大当たりであった場合には、矢印(f)に示すように、非確変A時短状態が設定される。
【0294】
非確変A時短状態は、第四実施形態において、確変時短状態に次いで遊技者にとって有利な遊技状態である。前述したように、非確変A時短状態は、右打ちで遊技を進行することが推奨される遊技状態である。非確変A時短状態には、チャンスモードの演出モードが対応付けられる。非確変A時短状態には右打ちで遊技が進行し、遊技球が第二始動口15へ入賞することを契機として、所定の大当たり確率で特
図2大当たり判定が行われる。特
図2大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出されると、60%の割合で確変大当たり図柄である特2確変大当たりBが、40%の割合で通常大当たり図柄である特2通常大当たりBが、それぞれ決定される。特
図2大当たり判定の判定結果が大当たりであることを報知する報知演出が行われると、矢印(f)に示すように、その終了後に8Rの大当たり遊技が行われる。大当たり遊技が確変大当たりであった場合には、矢印(e)に示すように、非確変A時短状態よりも有利な確変時短状態が設定される。大当たり遊技が非確変大当たりであった場合には、矢印(f)に示すように、再び非確変A時短状態が設定される。
【0295】
第四実施形態では、第一実施形態と同様に、大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及びRAMクリア処理が行われたことを起点として計数された判定回数が前述の上限回数に到達することに応じて、B時短状態が設定される。したがって、矢印(l)に示すように、上記の判定回数が上限回数である601回に到達することに応じて、遊技状態が通常状態から非確変B時短状態に移行する。非確変B時短状態には、非確変A時短状態と同様に、チャンスモードの演出モードが対応付けられる。非確変B時短状態は、大当たりの判定結果が導出されず、非確変第二時短状態における判定回数がB時短回数である300回に到達することに応じて終了する。この場合、矢印(m)に示すように、遊技状態は通常状態に戻る。
【0296】
一方、通常状態において、特
図1大当たり判定によってはずれの判定結果が導出されると、はずれ図柄として5%の割合で特1はずれFが、3%の割合で特1はずれGが、2%の割合で特1はずれHが、それぞれ決定される。この場合、特1はずれ図柄F、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが確定表示された後、矢印(g)に示すように、遊技状態が非確変C時短状態へ移行する。非確変C時短状態は、非確変A時短状態と同様に、非確変状態において時短状態が設定される遊技状態であり、右打ちで遊技を進行することが推奨される。なお、通常状態においてはずれ図柄として特1はずれAが決定された場合には、特1はずれAが確定表示されても通常状態のまま遊技状態は変化しない。
【0297】
第四実施形態において、非確変C時短状態は、非確変A時短状態及び非確変B時短状態と同様の、非時短状態において時短状態が設定された遊技状態である。したがって、非確変C時短状態における遊技者にとっての有利度は、非確変A時短状態及び非確変B時短状態と同様である。一方、非確変C時短状態における報知演出の平均実行時間は、非確変A時短状態及び非確変B時短状態における報知演出の平均実行時間よりも短い。このため、非確変C時短状態においては、C時短回数で設定される回数の報知演出の実行が、非確変A時短状態及び非確変B時短状態における報知演出の実行よりも高速で行われる。すなわち、非確変C時短状態は、非確変A時短状態及び非確変B時短状態と同様の非確変状態において時短状態が設定される遊技状態であるが、非確変A時短状態及び非確変B時短状態よりも高速で消化される。
【0298】
なお、非確変C時短状態において、特
図1大当たり判定によって大当たりの判定結果が導出された場合には、通常状態と同様に、60%の割合で確変大当たり図柄である特1確変大当たりAが、40%の割合で通常大当たり図柄である特1通常大当たりAが、それぞれ決定される。この場合、矢印(i)に示すように確変大当たりの初当たり遊技が、又は矢印(j)に示すように非確変大当たりの初当たり遊技が行われ、遊技状態は矢印(c)又は矢印(d)に示すように確変時短状態又は非確変時短状態に移行する。また、非確変C時短状態において大当たりの判定結果が導出されず、はずれの判定結果が導出された場合にはずれ図柄として特1はずれ図柄Aのみが決定され、新たにC時短状態が設定されることなくC時短回数である20回、30回又は50回の大当たり判定が行われた場合には、C時短状態が終了する。この場合、矢印(k)に示すように、遊技状態は通常状態に戻る。
【0299】
通常状態の遊技を進める遊技者は、初当たりを得ることを目指して遊技を進行する。遊技者は、初当たりが得られずに通常状態において実行された報知演出の回数が増加してきた場合には、その回数が上限回数に到達してB時短状態が設定されることも望んで遊技を進行する。第四実施形態のパチンコ機1は、非確変状態における判定回数を高速で消化できる非確変C時短状態を備える。このため、パチンコ機1は、通常状態から非確変C時短状態に遊技状態を移行させることによって、非確変状態において実行された報知演出の回数が、B時短状態が設定されるための上限回数に早く到達できるような印象を遊技者に与えることができる。
【0300】
図40を参照して、第四実施形態のサブ制御基板処理について説明する。以下では、第四実施形態において、第一実施形態と同じ処理については第一実施形態と同じステップ番号を、第一実施形態と異なる処理については第一実施形態と異なるステップ番号を付して説明する。なお、第四実施形態のサブ制御基板処理では、第一実施形態のサブ第一時短フラグ及びサブ第二時短フラグに替えて、サブ時短フラグが使用される。サブ時短フラグはRAM582に記憶される。サブ時短フラグは、時短状態であるかを示すフラグであり、時短状態に「1」が記憶されて「ON」になり、時短でない場合に「0」が記憶されて「OFF」になる。
【0301】
サブ制御基板処理が開始されると、CPU581は、S401からS416の処理を順に実行する。CPU581は、その他のコマンドを受信していない場合(S416:NO)、サブ制御基板処理を終了する。CPU581は、その他のコマンドを受信した場合(S416:YES)、受信したコマンドがC時短回数通知コマンドであるかを判断する(S851)。CPU581は、受信したコマンドがC時短回数通知コマンドである場合(S851:YES)、C時短回数通知コマンドの示すC時短回数を、RAM582に設けられているC時短回数記憶エリアに記憶する(S852)。CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。
【0302】
CPU581は、受信したコマンドがC時短回数通知コマンドでない場合(S851:NO)、判定回数計数開始コマンドを受信したかを判断する(S853)。CPU581は、判定回数計数開始コマンドを受信した場合(S853:YES)、RAM582に設けられているサブ判定回数計数カウンタに、判定回数計数開始コマンドの示す上限回数である「601」をセットする(S855)。CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。CPU581は、判定回数計数開始コマンドを受信していない場合(S853:NO)、コマンドに応じた各種の処理を実行する(S418)。CPU581は、サブ制御基板処理を終了する。
【0303】
図41を参照して、第四実施形態の報知演出実行手段について説明する。報知演出実行手段が開始されると、CPU581は、S501及びS502の処理を順に実行する。CPU581は、非確変状態において実行された判定回数を計数中であるかを判断する(S861)。CPU581は、サブ判定回数計数カウンタを用いて非確変状態において実行された判定回数を計数中であるかに応じてS861の判断を実行する。CPU581は、サブ判定回数計数カウンタの値が「0」であり非確変状態において実行された判定回数を計数中でない場合(S861:NO)、処理をS503の判断へ移行する。なお、CPU581は、
図40に示すS415において報知演出終了処理を実行する場合、すなわち報知演出の実行を終了する場合に、サブ判定回数計数カウンタの値を「1」減算する。また、CPU581は、大当たり遊技演出の実行を開始する場合に、サブ判定回数計数カウンタの値を「0」にクリアする。
【0304】
CPU581は、非確変状態において実行された判定回数を計数中である場合(S861:YES)、C時短状態が設定されているかを判断する(S862)。CPU581は、C時短回数記憶エリアにC時短回数が記憶されているかに応じてS862の判断を実行する。CPU581は、C時短状態が設定されていると判断した場合(S862:YES)、処理をS503へ移行する。CPU581は、C時短状態が設定されていないと判断した場合(S862:NO)、判定回数表示コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S863)。判定回数表示コマンドは、後述する上限回数残り表示131を表示画面28に表示させるためのコマンドである。判定回数表示コマンドは、サブ判定回数計数カウンタの値を示す情報を含む。コマンドバッファにセットされた判定回数表示コマンドは、演出制御基板43に順次送信される。判定回数表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、判定回数表示コマンドが含むサブ判定回数計数カウンタの値に対応する表示内容で、表示画面28に上限回数残り表示131を表示させる。CPU581は、処理をS503の判断へ移行する。
【0305】
CPU581は、S503の処理を実行した後、S501で取得した変動パターンが「回転表示演出」を示すかを判断する(S865)。すなわち、CPU581は、今回制御する報知演出が、C時短状態が終了して遊技状態が非確変C時短状態から通常状態へ移行して1回目に実行される報知演出であるかを判断する。CPU581は、変動パターンが「回転表示演出」を示さない場合(S865:NO)、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0306】
CPU581は、変動パターンが「回転表示演出」を示す場合(S865:YES)、C時短回数記憶エリアに記憶されているC時短回数を取得する(S866)。CPU581は、消化回数表示コマンドを生成し、コマンドバッファにセットする(S868)。消化回数表示コマンドは、後述する消化回数表示132を表示画面28に表示させるためのコマンドである。消化回数表示コマンドは、S866で取得したC時短回数を示す情報を含む。コマンドバッファにセットされた消化回数表示コマンドは、演出制御基板43に順次送信される。判定回数表示コマンドを受信した演出制御基板43のCPU431は、消化回数表示コマンドが含むC時短回数の値に対応する表示内容で、表示画面28に消化回数表示132を表示させる。CPU581は、C時短回数記憶エリアに記憶されているC時短回数を消去して「0」にする(S869)。CPU581は、処理をサブ制御基板処理へ戻す。
【0307】
図42及び
図43を参照して、第四実施形態において実行される報知演出の例について説明する。第一実施形態の
図19(A-9)と同様に、第四実施形態において、
図42(A-9)に示すように通常状態の遊技が進行しているとする。第四実施形態においては、非確変状態の遊技において、表示画面28に上限回数残り表示131が表示される。上限回数残り表示131は、サブ判定回数計数カウンタの値を示す情報を含んで構成される。
図42(A-9)の例では、非確変B時短状態を示す遊タイムが設定されるまでに実行されることが必要な報知演出の回数、すなわち、上限回数に到達するまでに実行される報知演出の回数が305回であることを示す「遊タイムまであと305回」の文字が、上限回数残り表示131として表示されている。前述したように、パチンコ機1は、非確変状態における大当たり判定の実行の開始及びRAMクリア処理の実行を起点として、その後に非確変状態において実行された判定回数を計数している。上限回数残り表示131は、報知演出が1回実行される毎に、上限回数に到達するまでに実行される報知演出の回数を示す数字を「1」ずつ減じていく。パチンコ機1は、上限回数残り表示131を表示画面28に表示することによって、B時短状態が設定されるために実行されることが必要な報知演出の回数を遊技者に示して、遊技者の遊技継続意欲を維持及び向上させることができる。
【0308】
また、通常状態において特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれHが決定されたとする。この場合、第一実施形態の
図19(A-10)と同様に、
図42(A-10)に示すように、対応する第一報知演出において、特1はずれHのはずれ図柄に対応して、演出図柄100が「5・3・1」の特定の組合せのバラケ目で確定表示する。
【0309】
図42(D-1)は、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれHが決定されたことに伴い、その後にC時短状態として非確変C時短状態が設定された場合の演出内容の例を示す。この場合、左打ちが推奨される通常状態から、右打ちが推奨される非確変C時短状態に、遊技状態が移行する。第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれHが決定されたことに応じて設定された非確変C時短状態であるので、C時短回数は「50」回である。したがって、設定された非確変C時短状態は、報知演出が50回実行されるか、大当たりの判定結果を報知する報知演出が実行されて大当たり遊技が開始されるまでの間、継続する。非確変C時短状態が設定されることに伴い、右打ち表示119が表示画面28に表示される。遊技者は、右打ち表示119の表示に応じて左打ちから右打ちに遊技を変更して、非確変C時短状態の遊技を楽しむことができる。また、第四実施形態では、非確変C時短状態に、高速消化モードの演出モードが対応付けられる。モード名表示部110には「高速消化モード」の文字が表示される。
【0310】
高速消化モードでは、
図42(D-1)に示すように、演出図柄100が変動表示を開始することによって開始された報知演出がリーチ状態を構成せず、
図42(D-2)に示すように演出図柄100が確定表示することで終了される。なお、
図42(D-2)は、大当たり判定がはずれであったことを示す報知演出が終了した場合の例である。高速消化モードでは、演出時間が比較的短時間の報知演出がスピーディーに繰り返して実行される。第四実施形態の例では、高速消化モードにおいて、キャラクタCH1がA地点からB地点を目指して疾走する映像が表示画面28に表示される。
【0311】
図42(D-3)は、
図42(D-1)及び(D-2)で実行された報知演出に続いて次の報知演出の実行が開始された場合の例を示す。この報知演出では、
図42(D-4)に示すように、変動表示の途中で演出図柄100が仮停止を行う。仮停止は確定表示とは異なり、演出図柄100がまだ確定表示に至っていないことを示すために僅かに揺れた状態である揺れ変動を伴って一時的に停止することをいう。
図42(D-4)では、演出図柄100が確定表示せずに揺れ変動をしていることを、演出図柄100のそれぞれに記号Y2を付して模式的に示している。この報知演出において、演出図柄100は僅かな時間の仮停止を行った後、
図42(D-5)に示すように、演出図柄100が変動表示を再開する。その後、
図42(D-6)に示すように、演出図柄100が確定表示することによって、
図42(D-3)で示すようにして開始された報知演出が終了する。
【0312】
第四実施形態では、非確変C時短状態の報知演出のための変動パターンとして、変動時間が2.5秒、5秒、7.5秒及び10秒の4通りを設けている。変動時間が2.5秒の変動パターンに対応して実行される報知演出では、演出図柄100の仮停止及び再変動は行われない。変動時間が5秒の変動パターンに対応して実行される報知演出では、演出図柄100の仮停止及び再変動が1回行われる。変動時間が7.5秒の変動パターンに対応して実行される報知演出では、演出図柄100の仮停止及び再変動が3回行われる。変動時間が10秒の変動パターンに対応して実行される報知演出では、演出図柄100の仮停止及び再変動が3回行われる。このように、パチンコ機1は、1回の報知演出において演出図柄100の変動表示を複数回実行する報知演出を、非確変C時短状態で実行される報知演出に適宜設けている。パチンコ機1は、高速消化モードにおいて演出図柄100の変動表示が実行される回数を報知演出の実行回数よりも多くなるようにすることで、高速消化モードにおいてより多くの回数の報知演出が実行されているかのように遊技者に示すことができる。
【0313】
第四実施形態では、非確変C時短状態において、すなわち高速消化モードにおいては、表示画面28に上限回数残り表示131が表示されない。これによって、パチンコ機1は、高速消化モードにおいて何回の報知演出が実行されたかを遊技者に特段に意識させないようにできる。また、パチンコ機1は、あえて上限回数残り表示131を表示しないことによって、演出図柄100の変動表示が比較的高速で繰り返されることに対して遊技者の注目を集めることを図ることができる。これにより、パチンコ機1は、多くの回数の報知演出が高速で実行された、すなわち、非確変C時短状態において実行される予定の報知演出がスピーディーに消化されたという印象を遊技者に与えることができる。
【0314】
その後も大当たりの判定結果が報知されることなく報知演出の実行が繰り返されて、
図43(D-7)に示すように、非確変C時短状態における最終回の報知演出の実行が開始されたとする。
図43(D-7)は、高速消化モードの遊技が継続して行われたことによって、キャラクタCH1がB地点に到達した様子を示している。その後、
図43(D-8)に示すように、演出図柄100がはずれを示す組合せで確定表示されて、非確変C時短状態における最終回の報知演出の実行が終了されたとする。
【0315】
非確変C時短状態においてC時短回数の報知演出が実行されたことに応じてC時短状態が終了し、遊技状態が非確変状態C時短状態から通常状態に移行する。
図43(D-9)は、遊技状態が非確変状態C時短状態から通常状態に移行した場合において、その通常状態において1回目に実行される報知演出の例を示す。この報知演出は、前述した回転表示演出の変動パターンに応じて実行される。回転表示演出の変動パターンに応じて実行される報知演出では、表示画面28に消化回数表示132が表示される。消化回数表示132は、通常状態に移行する直前に設定されていた非確変状態C時短状態において実行された報知演出の回数を表示する。CPU581は、
図41で示した報知演出実行処理のS866において、通常状態に移行する直前に設定されていた非確変状態C時短状態において実行された報知演出の回数に相当するC時短回数をRAM582から取得する。また、CPU581は、取得したC時短回数の情報を含む消化回数表示コマンドを生成し、生成した消化回数表示コマンドを演出制御基板43に送信する。演出制御基板43のCPU431は、消化回数表示コマンドの示すC時短回数の情報に基づいて消化回数表示132の表示内容を生成し、生成した内容で消化回数表示132を表示画面28に表示させる。
図43(D-9)の例では、C時短回数が「50」であるので、「50回短縮成功!」の文字を含む消化回数表示132が表示画面28に表示されている。
【0316】
パチンコ機1は、遊技状態が非確変状態C時短状態から通常状態に移行した場合において、その通常状態において1回目に実行される報知演出において消化回数表示132を表示画面28に表示する。非確変状態において、遊技者は、大当たりの判定結果が報知演出によって報知されることに加えて、B時短状態が設定されることも望んで遊技を進行する。しかし、非確変状態において実行された報知演出の回数が上限回数に到達するまで、B時短状態は設定されない。パチンコ機1は、非確変C時短状態を設け、非確変C時短状態に高速消化モードを対応付けることによって、C時短回数の報知演出を通常状態よりもスピーディーに消化することができる。すなわち、パチンコ機1は、非確変C時短状態において、上限回数に到達するまでに実行することが必要な報知演出の残り回数を、通常状態の遊技が進行されるよりも迅速に減らして、B時短状態が設定されるまでの期間をより短期間にすることができる。パチンコ機1は、消化回数表示132を表示画面28に表示することによって、通常状態に移行する直前の非確変C時短状態、すなわち高速消化モードにおいて消化された報知演出の回数を遊技者に明示する。これにより、パチンコ機1は、上限回数に到達するまでに実行することが必要な報知演出の残り回数が、非確変C時短状態が設定されることによって一気に減った印象を遊技者に与えることができる。したがって、パチンコ機1は、上限回数に到達するまで遊技を継続しようとする遊技者の意欲を、維持及び向上させることができる。
【0317】
第四実施形態では、通常状態、非確変A時短状態及び非確変C時短状態において第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが決定された場合、これらのはずれ図柄が確定表示された後から判定回数が20回、30回又は50回に到達するまで、非確変C時短状態が設定される。すなわち、第四実施形態において、C時短回数は、20回、30回又は50回の3通りである。このため、パチンコ機1は、いずれの回数に亘って非確変C時短状態が設定されるかに応じて、遊技に変化を与えることができる。
【0318】
第四実施形態において、非確変C時短状態は、C時短回数の報知演出が実行されること以外を条件として終了されてもよい。例えば、非確変C時短状態において所定のはずれ図柄が確定表示されたことを条件としてC時短状態が終了して、遊技状態が通常状態に移行してもよい。また、例えば、非確変C時短状態において小当たり遊技が所定回数実行されたことを条件としてC時短状態が終了して、遊技状態が通常状態に移行してもよい。このような場合には、CPU581は、非確変C時短状態が設定されてから所定の条件が成立して非確変C時短状態が終了するまでの間に実行された報知演出の回数を計数し、計数した回数を消化回数表示132に反映させてもよい。また、CPU51は非確変C時短状態が設定されてから所定の条件が成立して非確変C時短状態が終了するまでの間に実行された報知演出の回数を計数し、CPU51が計数した回数がコマンドとしてサブ制御基板58に送信してもよい。コマンドを受信したCPU581は、コマンドの示す回数を消化回数表示132に反映させてもよい。これらの場合、C時短回数が予め定められていないため、パチンコ機1は、消化回数表示132を表示することによって、高速消化モードにおいて消化された報知演出の回数を遊技者に明示する事ができる。これにより、パチンコ機1は、B時短状態が設定されるまでの遊技に変化を与え、遊技者の遊技継続意欲の向上を図ることができる。
【0319】
なお、
図43(D-9)に示すように、右打ちが推奨される非確変状態C時短状態から、左打ちが推奨される通常状態に移行することに応じて、表示画面28に上限回数残り表示131が再び表示される。非確変C時短状態において50回の報知演出が実行されたため、上限回数残り表示131には、非確変C時短状態に突入する前に表示されていた回数から「50」減算された回数が示される。また、遊技を右打ちから左打ちに変更することを遊技者に指示するための左打ち表示129も、表示画面28に表示される。左打ち表示129は、遊技者が右打ちの遊技を左打ちの遊技に切り替えるために必要な所定の期間に亘って表示されれば、その後は表示画面28から消去されてよい。
【0320】
その後の通常状態において遊技が継続して行われたとする。その後の通常状態において第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが決定された場合には、再び非確変C時短状態が設定される。これにより、遊技者は、C時短回数の報知演出が高速で消化される機会を再び得ることができる。B時短状態が設定されるまでの間の遊技において、C時短回数の報知演出が高速で消化される機会が複数回到来する場合、遊技者の遊技継続意欲の維持及び向上が効果的に図られる。このような構成とするため、第四実施形態においては、C時短回数を20回、30回又は50回として、上限回数である601回よりも少ない回数としている。すなわち、上限回数は、C時短回数よりも多い回数とされることが好ましい。
【0321】
第四実施形態において、遊技者は、通常状態の遊技を継続する過程において非確変C時短状態が時々設定されることに応じて、上限回数までに実行されることが必要な報知演出の回数を消化しながら、非確変B時短状態が設定されることを目指して遊技を継続する。第四実施形態において、C時短回数が20回、30回又は50回であり、C時短状態においてC時短回数の報知演出が高速で消化されるように構成されている。一方、第四実施形態において、B時短回数は300回であり、C時短回数よりも多くされている。非確変B時短状態も非確変C時短状態も同様の非確変状態における時短状態であるが、非確変B時短状態の方が非確変C時短状態よりも報知演出が多くの回数実行されうる遊技状態であり、遊技者にとって有利な状態が長く継続する。仮にB時短回数がC時短回数よりも少ない回数であると、遊技者は、通常状態の遊技を行う過程において非確変C時短状態が設定されたことに満足して、非確変B時短状態か設定されるまで遊技を継続しないことが考えられる。第四実施形態では、B時短回数がC時短回数よりも多くなるように構成しているので、非確変C時短状態が設定されることでは飽き足らず、非確変B時短状態が設定されることを目指そうとする遊技者の意欲を持続させることができる。すなわち、パチンコ機1は、B時短回数をC時短回数よりも多くすることによって、非確変B時短状態が設定されるまで遊技を継続しようとする遊技者の意欲を維持及び向上させることができる。このように、パチンコ機1の稼働を向上させるため、B時短回数は、C時短回数よりも多い回数とされることが好ましい。
【0322】
その後、非確変状態の遊技において大当たりの判定結果が報知されることなく繰り返して報知演出が実行されることによって、非確変状態における判定回数が上限回数に到達したとする。この場合、
図43(D-10)に示すように、上限回数残り表示131には、非確変状態において実行される報知演出が最後の1回である示す「遊タイムまであと1回」の文字が表示される。
図43(D-11)に示すように、非確変状態において実行される最後の1回の報知演出が終了すると、
図43(A-16)に示すように非確変B時短状態が設定されることに伴い、チャンスモードの演出モードが開始される。この場合、左打ちが推奨される通常状態から右打ちが推奨される非確変B時短状態に、遊技状態が移行する。これに伴い、右打ち表示119が表示画面28に表示される。遊技者は、右打ち表示119の表示に応じて左打ちから右打ちに遊技を変更して、非確変B時短状態の遊技を楽しむことができる。
【0323】
第四実施形態では、通常状態、非確変A時短状態及び非確変C時短状態において第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが決定された場合、これらのはずれ図柄が確定表示された後から判定回数が20回、30回又は50回に到達するまで、非確変C時短状態が設定される。この他、パチンコ機1は、非確変A時短状態において第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが決定された場合には、非確変C時短状態を設定しないこととしてもよい。また、パチンコ機1は、非確変C時短状態において第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが決定された場合には、非確変C時短状態を設定しないこととしてもよい。したがって、パチンコ機1は、非確変状態のうち通常状態に第一特別図柄として特1はずれF、特1はずれ図柄G又は特1はずれ図柄Hが決定された場合だけに、これらのはずれ図柄が確定表示された後から判定回数が20回、30回又は50回に到達するまで、非確変C時短状態が設定してもよい。
【0324】
第四実施形態では、
図43(D-9)で示したように、非確変C時短状態から通常状態に遊技状態が移行した場合、その通常状態において1回目に実行される報知演出において消化回数表示132が表示される。これに限られず、通常状態に実行される2回目以降の報知演出においても消化回数表示132が継続して表示されてもよい。また、通常状態において1回目に実行される報知演出においてはまだ消化回数表示132が表示されず、通常状態に実行される2回目以降の報知演出において消化回数表示132が表示されてもよい。パチンコ機1は、非確変C時短状態から通常状態に遊技状態が移行したことに応じて、その通常状態においていずれの態様でも消化回数表示132を表示することができれば、非確変C時短状態において消化できた報知演出の回数を遊技者に示して、遊技者の遊技継続意欲を向上させることができる。
【0325】
また、第四実施形態では、非確変C時短状態の遊技がスピーディーに進行し、上限回数までに実行することが必要な報知演出を迅速に消化できたような印象を遊技者に強く与えるため、非確変C時短状態における報知演出はリーチ演出が含まれないようにしている。一方、非確変C時短状態の遊技に変化を与えるため、非確変C時短状態における報知演出にリーチ演出が含まれてもよい。非確変C時短状態における報知演出にリーチ演出が含まれる場合であっても、非確変C時短状態に実行される報知演出の平均実行時間は、通常状態に実行される報知演出の平均実行時間及び非確変B時短状態に実行される報知演出の平均実行時間よりも短いことが好ましい。
【0326】
消化回数表示132の示す非確変C時短状態において実行された報知演出の回数は、「50回」等、回数を直接的に示すものであっても良いし、「50ポイント」等、回数を間接的に示すものであってもよい。例えば、非確変C時短状態において実行された報知演出の回数が50回である場合に、所定のアイコンを5個示す等の態様で、非確変C時短状態において実行された報知演出の回数が示されてもよい。
【0327】
以上説明したように、第四実施形態が提供する遊技機は、始動口と、前記始動口へ遊技球が入賞することを契機として、大当たり遊技を実行するか否かを示す大当たり及びはずれを含む判定結果群のうちから一の判定結果を導出する特別判定を実行する判定手段と、前記特別判定によって前記大当たりを示す前記判定結果が導出された場合、前記大当たり遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記始動口へ遊技球が入賞する割合である入賞割合が通常の割合である非時短状態と、前記入賞割合が前記通常の割合よりも高い時短状態とを含む複数の遊技状態のうちいずれかを設定する設定手段とを備え、前記時短状態は、第一時短状態と第二時短状態とを含み、前記設定手段は、所定の第一期間において前記大当たりを示す前記判定結果が導出されることなく連続して実行された前記特別判定の回数が第一回数に到達することに応じて前記第一時短状態を設定可能であり、前記特別判定によって前記はずれを示す前記判定結果が導出されたことに応じて前記第二時短状態を設定可能であり、前記第二時短状態において所定の条件が成立した場合、設定されていた前記第二時短状態を終了して前記非時短状態を設定可能であり、前記第一期間において前記第二時短状態が設定された場合において、設定された前記第二時短状態が前記所定の条件が成立したことに応じて終了されて前記非時短状態が設定されたとき、設定されていた前記第二時短状態において実行された前記特別判定の回数に関する特定表示を表示する特定演出を実行する特定演出実行手段を備えることを特徴とする。
【0328】
本発明に係る遊技機は、設定手段によって第一時短状態及び第二時短状態を設定することができる。遊技者は、第一時短状態が設定されることを望んで遊技を進行する。本発明に係る遊技機は、設定手段によって第二時短状態が設定された場合、設定された第二時短状態において実行された特別判定の回数に関する特定表示を、第二時短状態が終了された後に設定される非時短状態において表示することができる。したがって、本発明に係る遊技機は、第二時短状態において特別判定が実行されたことによって、第一回数に到達するまでに必要な特別判定の実行回数が減少したことを、特定表示によって認識することができる。したがって、本発明に係る遊技機は、時短状態、特に第一時短状態移行することに対する遊技者の期待感を向上できる。
【0329】
第四実施形態のパチンコ機1は、その開始の契機に応じて、A時短状態、B時短状態及びC時短状態の3通りの時短状態を設定することができる。A時短状態は、大当たり遊技の終了後に設定される時短状態である。B時短状態は、大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及び後述するRAMクリア処理が行われたことを起点として計数された判定回数が、予め定められた上限回数に到達することに応じて設定される時短状態である。C時短状態は、非確変状態において、はずれ図柄のうち特定のはずれ図柄が確定表示されたことを契機として設定される時短状態である。パチンコ機1は、B時短状態及びC時短状態については、非確変状態に設定することができる。非確変状態において、遊技者は、大当たりの判定結果が報知演出によって報知されることに加えて、B時短状態が設定されることも望んで遊技を進行する。パチンコ機1は、非確変状態において特
図1大当たり判定の結果がはずれであり、第一特別図柄のはずれ図柄として特1はずれF、特1はずれG又は特1はずれHのいずれかが決定されたことを条件として、C時短状態を設定する。これによって設定された非確変C時短状態において大当たりの判定結果を報知することなくC時短回数である50回の報知演出が実行された場合、C時短状態が終了し、通常状態に遊技状態が移行する。この場合、パチンコ機1は、移行後の通常状態に実行される報知演出において消化回数表示132を表示画面28に表示する。消化回数表示132は、非確変C時短状態において実行された報知演出の回数を示す。これにより、パチンコ機1は、上限回数に到達するまでに実行することが必要な報知演出の残り回数が一気に減った印象を遊技者に与えることができる。したがって、パチンコ機1は、上限回数に到達するまで遊技を継続しようとする遊技者の意欲を、維持及び向上させることができる。
【0330】
前記設定手段は、前記第二時短状態において前記大当たりを示す前記判定結果が導出されることなく連続して実行された前記特別判定の回数が第二回数に到達することに応じて、設定されていた前記第二時短状態を終了して前記非時短状態を設定可能であり、前記第一時短状態において前記大当たりを示す前記判定結果が導出されることなく連続して実行された前記特別判定の回数が第三回数に到達することに応じて、設定されていた前記第一時短状態を終了して前記非時短状態を設定可能であり、前記第三回数は、前記第二回数よりも多くてもよい。
【0331】
第二時短状態において実行が見込まれる特別判定の回数は第二回数であり、第一時短状態において実行が見込まれる特別判定の回数は第三回数である。第三回数は第二回数よりも多いので、遊技者は、第一期間において、第一時短状態が設定されることを期待して遊技を進行する。第一期間において第二時短状態が設定された場合には、設定された第二時短状態の終了に応じて、第二時短状態で消化された特別判定の回数に関する特定表示が表示される。すなわち、遊技機は、第一期間において実行される必要がある第一回数の特別判定の回数が、第二時短状態が設定されたことによって消化されたことを特定表示によって遊技者に認識させることができる。したがって、遊技機は、第一時短状態が設定されることを望んで遊技を継続する遊技者の遊技継続意欲を向上させることができる。
【0332】
パチンコ機1において、C時短回数は20回、30回又は50回であり、B時短回数は300回である。すなわち、パチンコ機1は、B時短回数をC時短回数よりも多い回数としている。これにより、パチンコ機1は、非確変C時短状態が設定されることでは飽き足らず、非確変B時短状態が設定されることを目指そうとする遊技者の意欲を持続させることができる。したがって、パチンコ機1は、非確変B時短状態が設定されることを望んで遊技を継続する遊技者の遊技継続意欲を向上させることができる。
【0333】
前記設定手段は、前記第二時短状態において前記大当たりを示す前記判定結果が導出されることなく連続して実行された前記特別判定の回数が第二回数に到達することに応じて、設定されていた前記第二時短状態を終了して前記非時短状態を設定可能であり、前記第一回数は、前記第二回数よりも多くてもよい。
【0334】
遊技者は、第一期間において、第一時短状態が設定されることを期待して遊技を進行する。第二時短状態において実行が見込まれる特別判定の回数は第二回数である。第一回数は第二回数よりも多いので、第一期間において第二時短状態が複数回数設定されうる。よって、遊技機は、第一時短状態が設定されるために第一期間において実行される必要がある第一回数の特別判定の回数が、第二時短状態が複数回設定されることによって徐々に消化されていく遊技を遊技者に提供できる。したがって、遊技機は、第一時短状態が設定されることを望んで遊技を継続する遊技者の遊技継続意欲を向上させることができる。
【0335】
非確変状態において、遊技者は、大当たりの判定結果が報知演出によって報知されることに加えて、B時短状態が設定されることも望んで遊技を進行する。C時短回数は20回、30回又は50回であるので、C時短状態においては20回、30回又は50回の報知演出の実行が見込まれる。パチンコ機1において、B時短状態は、大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及び後述するRAMクリア処理が行われたことを起点として計数された判定回数が、前述の上限回数に到達することに応じて設定される。パチンコ機1は、上限回数を、C時短回数よりも多い回数である「601」としている。これにより、パチンコ機1は、非確変状態におけるB時短状態が設定されるまでの間の遊技において、C時短状態が複数回到来するようにできる。したがって、パチンコ機1は、上限回数に到達するまでに必要な回数の報知演出を消化する場合において、C時短状態が複数回到来し、C時短状態によって報知演出の消化が一気に図られるような遊技を遊技者に提供することができる。
【0336】
第四実施形態が提供する遊技機は、前記特別判定による前記判定結果を報知するため、演出図柄を変動させた後に前記判定結果に応じた種類の前記演出図柄を停止表示する図柄変動を伴う報知演出を実行する報知演出実行手段を備え、前記第二時短状態において実行される前記報知演出の平均実行時間は、前記第一時短状態及び前記非時短状態において実行される前記報知演出の平均実行時間よりも短くてもよい。
【0337】
第二時短状態において実行される報知演出の平均実行時間が、第一時短状態及び非時短状態において実行される報知演出の平均実行時間よりも短い。このため、遊技機は、第二時短状態が設定された場合、第二時短状態において所定の条件が成立するまでの間に実行される報知演出が、スピーディーに消化される印象を遊技者に与えることができる。よって、遊技機は、第一期間において第二時短状態が設定されたことによって、第一回数がスピーディーに消化され、第一時短状態が設定されるまでの期間が一気に短縮されたことを遊技者に印象付けることができる。したがって、遊技機は、第一時短状態が設定されることを望んで遊技を行う遊技者の遊技継続意欲を大いに向上させることができる。
【0338】
パチンコ機1は、非確変C時短状態に実行される報知演出の平均実行時間を、通常状態に実行される報知演出の平均実行時間及び非確変B時短状態に実行される報知演出の平均実行時間よりも短くしている。これにより、パチンコ機1は、非確変C時短状態の遊技がスピーディーに進行し、上限回数までに実行することが必要な報知演出を迅速に消化できたような印象を遊技者に強く与える事ができる。したがって、パチンコ機1は、B時短状態が設定されることを望んで遊技を行う遊技者の遊技継続意欲を大いに向上させることができる。
【0339】
第四実施形態において、第一始動口14及び第二始動口15が、「始動口」の一例である。
図10のS96及びS103で大当たり判定を実行する主制御基板41のCPU51が、「判定手段」の一例である。大当たり遊技が、「特別遊技」の一例である。
図14のS215及びS226の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「特別遊技実行手段」の一例である。
図35のS802、
図36のS812、
図37のS821、S826、
図38のS833の各処理を実行する主制御基板41のCPU51が、「設定手段」の一例である。大当たり遊技が終了し、非確変状態における大当たり判定の実行が開始されたこと及び後述するRAMクリア処理が行われたことを起点として経過する期間が、「第一期間」の一例である。B時短状態が、第一時短状態の一例である。C時短状態が、第二時短状態の一例である。上限回数が、第一回数の一例である。C時短回数が、第二回数の一例である。B時短回数が、第三回数の一例である。
図41のS503の処理を実行するサブ制御基板58のCPU581が、報知演出実行手段の一例である。
【0340】
本発明は、以上詳述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。上記実施形態のパチンコ機1は、設定された確変状態が次回の大当たり遊技が開始されるまで継続する、いわゆるループタイプの遊技仕様を備える。この他、パチンコ機1は、設定された確変状態における判定回数が予め定められた回数に到達した場合に終了する、いわゆるSTタイプの遊技仕様を備えてもよい。
【0341】
また、パチンコ機1は、いわゆる1種2種混合タイプ等の、確変状態を備えない遊技機であってもよい。この場合、第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態のように微時短状態を備える遊技機において、その微時短状態において特定のはずれ図柄が確定表示されることによって第二時短状態が設定されることとなる。確変状態を備えない遊技機においては、第二時短状態がその遊技機において最も有利な遊技状態となる。すなわち、パチンコ機1は、微時短状態において特定のはずれ図柄が確定表示されることによって、遊技者にとって最も有利な遊技状態に移行するといった遊技仕様を実現することができる。この場合、パチンコ機1は、微時短状態の遊技を進行する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。この場合、パチンコ機1は、大当たり判定によって小当たりの判定結果が導出される場合も設け、第一大入賞口16を小当たりの判定結果が導出された場合に実行される小当たり遊技において開放させてもよい。パチンコ機1は、第一大入賞口16に入賞した遊技球が通過できる特定の領域を第一大入賞口16の内部に設け、特定の領域を通過した場合に条件装置が作動して大当たり遊技状態を設定してもよい。パチンコ機1は、大当たり遊技状態が設定された後に第二大入賞口17を開放することで大当たり遊技を実行してもよい。
【0342】
上記実施形態において、通常状態に対応付けられた通常モード、非確変第二時短状態、非確変A時短状態又は非確変B時短状態に対応付けられたチャンスモード、確変第二時短状態又は確変時短状態に対応付けられたバトルモードの各演出モードは例示である。また、第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態の非確変第一時短状態のそれぞれに対応付けられるいきなりバトルモード、ミッションモード及びリーチ連続モードの各演出モードも例示である。第四実施形態の非確変C時短状態に対応付けられる高速消化モードの演出モードも例示である。したがって、各遊技状態に対応付けられる演出モードは、様々に構成されてもよい。また、各遊技状態に、特段の名称を有する演出モードが対応付けられる必要はない。例えば、第一実施形態において確変第二時短状態に対して特段の名称を有する演出モードが設けられない場合、非確変第一時短状態に対しても特段の名称を有する演出モードが設けられなくてもよい。この場合、非確変第一時短状態において、確変第二時短状態で実行されるものと同様の報知演出が実行されればよい。
【0343】
第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態において、微時短状態はC時短状態として設定されるが、微時短状態の開始の契機はこれに限られない。例えば、大当たり遊技の終了後に微時短状態が開始されてもよい。B時短状態として微時短状態が開始されてもよい。第二時短状態が終了することを契機として微時短状態が開始されてもよい。例えば、第二実施形態において、C時短状態として設けられる微時短状態に限られず、様々な契機で開始された微時短状態に対して、リーチ連続モードが対応付けられてもよい。また、第四実施形態においても、微時短状態が様々な契機で開始されてもよい。
【0344】
上記実施形態において、C時短状態は、大当たり遊技状態が設定されるか、C時短状態における判定回数がC時短回数に到達すると終了し、非時短状態が設定される。C時短状態の終了契機はこれに限られず、例えば、非確変C時短状態において所定のはずれ図柄が確定表示されたことを条件としてC時短状態が終了して、遊技状態が通常状態に移行してもよい。また、非確変C時短状態において所定のはずれ図柄が確定表示されたことを条件として、その後に1回、2回等のごく少ない回数の報知演出が実行されたことを契機としてC時短状態が終了し、遊技状態が通常状態に移行してもよい。また、例えば、非確変C時短状態において小当たり遊技が所定回数実行されたことを条件としてC時短状態が終了して、遊技状態が通常状態に移行してもよい。
【0345】
第一実施形態のパチンコ機1に、第二実施形態、第三実施形態及び第四実施形態が開示する技術を適用してもよい。第二実施形態のパチンコ機1に、第一実施形態、第三実施形態及び第四実施形態が開示する技術を適用してもよい。第三実施形態のパチンコ機1に、第一実施形態、第二実施形態及び第四実施形態が開示する技術を適用してもよい。第四実施形態のパチンコ機1に、第一実施形態、第二実施形態及び第三実施形態が開示する技術を適用してもよい。
【符号の説明】
【0346】
1 パチンコ機
28 表示画面
41 主制御基板
51,581 CPU
52,582 RAM
53,583 ROM