(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062024
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20230101AFI20240430BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169758
(22)【出願日】2022-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】522332939
【氏名又は名称】株式会社NETFRAME
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】近藤 広幸
(72)【発明者】
【氏名】山田 大樹
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】商品を販売する事業体に所属する従業員に対して、商品を宣伝することに対する動機付けを与えることが可能な情報処理システムを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、次の各ステップを実行するように構成される。管理ステップでは、複数のユーザそれぞれの歩合係数を、ユーザを識別するユーザ識別情報ごとにそれぞれ管理する。ユーザは、服飾品を販売する事業体に所属する従業員である。特定ステップでは、服飾品の少なくとも1つである特定服飾品が特定リンク情報を介して購入された場合に、特定リンク情報を発行した特定ユーザのユーザ識別情報を特定する。特定リンク情報は、顧客が特定服飾品を購入可能なECサイトに関連付けられる。付与ステップでは、ユーザ識別情報に関連付けられた歩合係数と、特定服飾品の販売価格とに、少なくとも基づいて算出された得点を特定ユーザに付与する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
制御部を備え、
前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、
管理ステップでは、複数のユーザそれぞれの歩合係数を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報ごとにそれぞれ管理し、ここで
前記ユーザは、服飾品を販売する事業体に所属する従業員であり、
特定ステップでは、前記服飾品の少なくとも1つである特定服飾品が特定リンク情報を介して購入された場合に、前記特定リンク情報を発行した特定ユーザのユーザ識別情報を特定し、ここで
前記特定リンク情報は、顧客が前記特定服飾品を購入可能なECサイトに関連付けられ、
付与ステップでは、前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記歩合係数と、前記特定服飾品の販売価格とに、少なくとも基づいて算出された得点を前記特定ユーザに付与する、もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記特定服飾品が複数の前記特定リンク情報を介して購入された場合、最後に経由された前記特定リンク情報を発行した前記特定ユーザに前記得点が付与される、もの。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
第1の表示制御ステップでは、前記特定ユーザに付与された得点の、所定期間内における累計値を含む画面を表示させ、
前記画面は、前記特定リンク情報が掲載されたWEBサイトの種類ごとに算出されたそれぞれの前記累計値を含む、もの。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
さらに、受付ステップでは、前記特定ユーザによって選択された前記特定服飾品の組合せであるコーディネートに関する情報を受け付け、
第2の表示制御ステップでは、前記特定リンク情報に対応するテキスト又はオブジェクトとともに、前記コーディネートの撮像画像を表示させる、もの。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
さらに、受付ステップでは、前記特定ユーザによって選択された前記特定服飾品の組合せであるコーディネートに関する情報を受け付け、
前記コーディネートに含まれる複数の前記特定服飾品が購入された場合には、単一の前記特定服飾品が購入された場合と比較して、より多くの得点が前記特定ユーザに付与される、もの。
【請求項6】
情報処理方法であって、
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【請求項7】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ECサイト(電子商取引サイト)等のWEBサイトにおける商品の購入を顧客に促した販売員に対し、商品を宣伝したことに対する報酬を付与する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、販売員を管理する管理者にとっては、販売員に対して宣伝活動の動機付けを与えることが求められる場合があった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、商品を販売する事業体に所属する従業員に対して、商品を宣伝することに対する動機付けを与えることが可能な情報処理システムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、次の各ステップを実行するように構成される。管理ステップでは、複数のユーザそれぞれの歩合係数を、ユーザを識別するユーザ識別情報ごとにそれぞれ管理する。ユーザは、服飾品を販売する事業体に所属する従業員である。特定ステップでは、服飾品の少なくとも1つである特定服飾品が特定リンク情報を介して購入された場合に、特定リンク情報を発行した特定ユーザのユーザ識別情報を特定する。特定リンク情報は、顧客が特定服飾品を購入可能なECサイトに関連付けられる。付与ステップでは、ユーザ識別情報に関連付けられた歩合係数と、特定服飾品の販売価格とに、少なくとも基づいて算出された得点を特定ユーザに付与する。
【0007】
本開示によれば、商品を販売する事業体に所属する従業員に対して、商品を宣伝することに対する動機付けを与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
【
図2】情報処理装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】従業員端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】顧客端末4のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】情報処理装置2の機能の一例を示す機能ブロック図である。
【
図6】情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図7】情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
【
図8】顧客端末4の表示部44に表示されるコーディネート表示画面5の一例を示す画面例である。
【
図9】従業員端末3の表示部34に表示される得点閲覧画面6の一例を示す画面例である。
【
図10】情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本開示の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本開示に係る情報処理システム1のハードウェア構成について説明する。
図1は、情報処理システム1の全体構成の一例を示す図である。
【0014】
1.1.情報処理システム1
情報処理システム1は、情報処理装置2と、従業員端末3と、顧客端末4とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成される。一態様において、情報処理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。仮に例えば、情報処理装置2のみからなる場合であれば、情報処理システム1は情報処理装置2となりうる。なお、顧客端末4は省略可能である。情報処理システム1のユーザは、服飾品を販売する事業体に所属する従業員である第1のユーザと、顧客である第2のユーザとを含む複数のユーザであるものとする。以下、これらの各構成要素についてさらに説明する。
【0015】
1.2.情報処理装置2
図2は、情報処理装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備え、これらの構成要素が情報処理装置2の内部において通信バス20を介して電気的に接続されている。
【0016】
通信部21は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0017】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部23によって実行される情報処理装置2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0018】
制御部23は、情報処理装置2に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部23は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部(
図5参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
1.3.従業員端末3
従業員端末3は、例えば、第1のユーザが操作する装置であり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0020】
図3は、従業員端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。従業員端末3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、表示部34と、入力部35とを備え、これらの構成要素が従業員端末3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。通信部31、記憶部32及び制御部33の説明は、情報処理装置2における各部の説明と同様のため省略する。
【0021】
表示部34は、従業員端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部34は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、従業員端末3の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。以下では、表示部34は、従業員端末3の筐体に含まれるものとして説明する。
【0022】
入力部35は、従業員端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部35は、表示部34と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部35がユーザによってなされた操作入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バス30を介して制御部33に転送され、制御部33が必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0023】
撮像部36は、従業員端末3の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。撮像部36は、外界の情報を静止画又は動画として撮像可能に構成される、いわゆるビジョンセンサ(例えば、カメラ)である。撮像部36によって生成された撮像画像は、記憶部32に記憶されてよい。以下では、撮像部36は、従業員端末3の筐体に含まれるものとして説明する。
【0024】
1.4.顧客端末4
顧客端末4は、例えば、第2のユーザが操作する装置であり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置2にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0025】
図4は、顧客端末4のハードウェア構成を示すブロック図である。顧客端末4は、通信部41と、記憶部42と、制御部43と、表示部44と、入力部45とを備え、これらの構成要素が顧客端末4の内部において通信バス40を介して電気的に接続されている。これらの各構成は、従業員端末3における各構成と同様であってよいため、説明を省略する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本開示の機能構成について説明する。
図5は、情報処理装置2の機能の一例を示す機能ブロック図である。前述の通り、記憶部22に記憶されたソフトウェアによる情報処理がハードウェア(具体的には、制御部23)によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各機能部として実行されうる。
【0027】
具体的には、制御部23は、各機能部として、管理部230と、特定判定部231と、付与部232と、受付部233と、表示制御部234とを備える。
【0028】
管理部230は、管理ステップを実行可能に構成される。例えば、管理部230は、複数のユーザそれぞれに対応するアカウント情報ごとに記録されたデータを管理する。アカウント情報とは、各ユーザを識別するユーザ識別情報及びパスワードを含む。このアカウント情報は、ログイン時、従業員端末3又は顧客端末4から情報処理装置2に送信され、情報処理装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0029】
特定判定部231は、特定ステップ及び判定ステップを実行可能に構成される。例えば、特定判定部231は、種々の情報を特定又は判定する。特に、特定判定部231は、特定ステップとして、服飾品の少なくとも1つである特定服飾品APが特定リンク情報LKを介して購入された場合に、特定リンク情報LKを発行した第1のユーザのユーザ識別情報を特定する。
【0030】
付与部232は、付与ステップを実行可能に構成される。例えば、付与部232は、商品を宣伝又は販売したことに対する報酬である得点を、第1のユーザに付与する。「得点をユーザに付与する」とは、「得点をユーザ識別情報と関連づける」ことを指す。得点は、第1のユーザの宣伝又は販売行為に関する実績に対応する数値であり、例えば、宣伝等の行為に対する対価そのものであってもよく、現実の通貨や給与に対応するポイントであってもよい。
【0031】
受付部233は、受付ステップを実行可能に構成される。例えば、受付部233は、通信部21又は記憶部22を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読み出す。特に、受付部233は、従業員端末3の入力部35又は顧客端末4の入力部45を介した、ユーザによる種々の入力を受け付ける。例えば、受付部233は、従業員端末3の入力部35、通信部31、ネットワーク、及び通信部21等を介して、第1のユーザからの入力を受け付ける。受付部233が受け付けた種々の情報は、記憶部22に記憶される。
【0032】
表示制御部234は、第1表示ステップ及び第2表示ステップを実行可能に構成される。例えば、表示制御部234は、記憶部22に記憶された種々の情報若しくはこれらを含む画面、又は記憶部22に記憶された画像等を、従業員端末3又は顧客端末4でユーザが視認可能な態様で表示させる。例えば、表示制御部234は、画面、静止画又は動画を含む画像、アイコン等の視覚情報を、従業員端末3の表示部34又は顧客端末4の表示部44に表示させるように制御する。表示制御部234は、視覚情報を従業員端末3又は顧客端末4に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0033】
3.情報処理の詳細
第3節では、アクティビティ図を参照しながら、情報処理システム1により実行される情報処理方法について説明する。下記に示す通り、情報処理方法は、次の各ステップを備える。なお、処理の順番は適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、全ての処理を実行しなくてもよい。
【0034】
3.1.情報処理の概要
<コーディネートCDの作成>
図6は、情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。ここでは、一例として、アパレルショップの従業員である第1のユーザが、服飾品の組合せであるコーディネートを作成し、WEBサイトにおいて公開する場面を用いて説明する。
【0035】
まず、受付部233は、従業員端末3の通信部31等を介して、第1のユーザのアカウント情報を受け付け、ユーザ認証を実行する(アクティビティA001)。
【0036】
次に、第1のユーザは、従業員端末3の入力部35等を介して、服飾品の組合せを選択する(アクティビティA002)。ここで、第1のユーザに選択された少なくとも1以上の服飾品のことを、特定服飾品APという。
【0037】
次に、第1のユーザは、従業員端末3の入力部35等を介して、コーディネートCDの撮像画像を選択する(アクティビティA003)。コーディネートCDとは、特定服飾品APの組合せのことをいう。コーディネートCDの撮像画像は、特定服飾品APの組合せを撮像した写真であり、例えば、実際に第1のユーザが特定服飾品APを着用した態様を含む写真であってよい。
【0038】
次に、受付部233は、第1のユーザによって作成されたコーディネートCDを、従業員端末3から受け付ける(アクティビティA004)。別の観点によると、受付部233は、受付ステップとして、特定ユーザによって選択された特定服飾品APの組合せであるコーディネートCDに関する情報を受け付ける。コーディネートCDに関する情報は、選択された服飾品、撮像撮像だけでなく、例えば、服飾品の商品コード、服飾品の属性に関するタグ情報、宣伝用の文章等であってよい。
【0039】
次に、管理部230は、特定服飾品APそれぞれのECサイトに対応する、特定リンク情報LKを管理する(アクティビティA005)。特定リンク情報LKは、顧客が特定服飾品APを購入可能なECサイトに関連付けられる。
【0040】
次に、表示制御部234は、第2の表示制御ステップとして、WEBサイトにおいて、第1のユーザによって作成されたコーディネートCDに関する情報を表示させる。具体的には例えば、表示制御部234は、顧客端末4の表示部44に、第2のユーザが視認可能な態様でコーディネートCDに関する情報を表示させる。例えば、表示制御部234は、第2の表示制御ステップとして、特定リンク情報LK1に対応するテキスト又はオブジェクトとともに、コーディネートCDの撮像画像を表示させる。
【0041】
<第1のユーザへの得点の付与>
図7は、情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。ここでは、一例として、特定服飾品AP1が購入されたことに応じて、第1のユーザに報酬としての得点が付与される場面を用いて説明する。
【0042】
まず、管理部230は、管理ステップとして、複数のユーザそれぞれの歩合係数を、ユーザ識別情報ごとにそれぞれ管理する(アクティビティA101)。別の観点によると、記憶部22は、複数のユーザそれぞれの歩合係数を、ユーザ識別情報ごとに記憶している。具体的には例えば、管理部230は、ユーザ識別情報と第1のユーザごとの歩合係数とを関連付けて記憶した参照情報IFを管理する。参照情報IFは、例えば、データベースであってもよく、ルックアップテーブルであってもよく、複数の情報を数学的に関係づけた数理モデルでもよく、複数の情報の相関性を予め機械学習させた学習済みモデルであってもよい。
【0043】
次に、受付部233は、通信部21等を介して、ECサイトにおける特定服飾品AP1の購入を第2のユーザから受け付ける(アクティビティA102)。特定服飾品AP1は、例えば、特定服飾品APのうちの1つである。具体的には例えば、受付部233は、特定服飾品AP1の購入が確定したという情報を受け付ける。例えば、受付部233は、さらに、特定服飾品AP1の代金の決済が完了したという情報を受け付けてもよい。
【0044】
次に、特定判定部231は、特定服飾品AP1が購入されるまでの、第2のユーザのアクセス経路を特定する(アクティビティA103)。例えば、特定判定部231は、特定服飾品AP1を購入可能なECサイトに対し、ネットワーク上のどの場所からアクセスされたかを特定する。具体的には例えば、特定判定部231は、第2のユーザが特定服飾品AP1を購入可能なECサイトに至るまでに経由した、複数の特定リンク情報LKを特定する。
【0045】
次に、特定判定部231は、第2のユーザが最後に経由した特定リンク情報LK1を特定し、続いて、特定リンク情報LK1を発行した第1のユーザを特定する(アクティビティA104)。ここで、特定判定部231によって特定された第1のユーザのことを、特定ユーザと呼ぶこととする。
【0046】
次に、付与部232は、少なくとも特定ユーザの歩合係数と特定服飾品AP1の販売価格とに基づいて得点を算出する(アクティビティA105)。次に、付与部232は、算出された得点を特定ユーザに付与する(アクティビティA106)。具体的には例えば、付与部232は、特定ユーザの歩合係数と、特定服飾品AP1の販売価格とを乗じた値を、得点として特定ユーザに付与する。別の観点によると、付与部232は、付与ステップとして、ユーザ識別情報に関連付けられた歩合係数と、特定服飾品AP1の販売価格とに、少なくとも基づいて算出された得点を特定ユーザに付与する。
【0047】
さらに別の観点によると、特定服飾品AP1が複数の特定リンク情報LKを介して購入された場合、最後に経由された特定リンク情報LK1を発行した特定ユーザに得点が付与される。これにより、特定判定部231は、得点を付与する対象のユーザを容易に特定することができ、情報処理による制御部23への負荷を低減させることができる。
【0048】
次に、第1のユーザは、従業員端末3の入力部35等を介して得点閲覧画面の表示を要求する(アクティビティA107)。次に、受付部233は、通信部31等を介して、得点閲覧画面の表示要求を従業員端末3から受け付ける(アクティビティA108)。
【0049】
次に、表示制御部234は、第1の表示制御ステップとして、特定ユーザに付与された得点の、所定期間内における累計値を含む画面の一例である得点閲覧画面を表示させる(アクティビティA109)。表示制御部234は、具体的には例えば、従業員端末3の表示部34に、第1のユーザが視認可能な態様で得点閲覧画面を表示させる。得点閲覧画面は、特定リンク情報LKが掲載されたWEBサイトの種類ごとに算出されたそれぞれの累計値を含む。
【0050】
以上をまとめると、本開示に係る情報処理システム1により、商品を販売する事業体に所属する従業員に対して、商品の宣伝業務に対する動機付けを与えることができる。特に、第1のユーザに対して歩合係数を設定可能であることにより、例えば、実績の優れた従業員に対して高い歩合係数を設定することができる。
【0051】
また、表示制御部234が得点閲覧画面を表示させることにより、第1のユーザは、自身が獲得した得点を、WEBサイトの種類ごとに把握することができる。また、どのようなアクセス経路で商品が多く購入されているのかを第1のユーザが容易に分析可能となる。これにより、第1のユーザ自身が、売上を増加させるための宣伝戦略を検討することが可能となり、ユーザフレンドリーである。さらに、各第1のユーザが多くの得点を獲得するように試行錯誤することで、事業体全体としての売上増加が期待できる。
【0052】
3.2.情報処理の詳細
続いて、前述した情報処理の詳細について説明する。
【0053】
(コーディネート表示画面5)
図8は、顧客端末4の表示部44に表示されるコーディネート表示画面5の一例を示す画面例である。コーディネート表示画面5は、例えば、アクティビティA006で表示される画面であってよい。
【0054】
コーディネート表示画面5は、例えば、写真表示エリア50と、写真切替ボタン51と、服飾品表示エリア52とを含む。例えば、写真表示エリア50には、第1のユーザによって撮像されたコーディネートCDの撮像画像が表示される。コーディネート表示画面5には、複数の撮像画像が表示されてよい。例えば、写真切替ボタン51が第2のユーザによって押下されることで、表示される撮像画像が切り替わる。
【0055】
例えば、服飾品表示エリア52には、第1のユーザによって選択された特定服飾品APが表示される。
図8の例では、「Vネックドットカットソー」が特定服飾品AP1、「タックミニスカート」が特定服飾品AP2として表示されている。各特定服飾品APは、属性情報を有していてよい。属性情報は、服飾品の属性に関する情報であり、例えば、色、サイズ、価格等を示す。
図8の例では、特定服飾品AP1は、商品名が「Vネックドットカットソー」、色が黒、サイズがMサイズ、価格が4800円という属性情報を有する。
【0056】
例えば、特定服飾品AP1の服飾品表示エリア52は、特定リンク情報LK1と対応付けられている。特定服飾品AP1の服飾品表示エリア52が第2のユーザによって押下されることで、特定服飾品AP1専用のECサイトへのアクセスが要求され、特定服飾品AP1を購入可能な画面が表示部44に表示される。他の態様として、例えば、特定服飾品AP1の説明文又は商品名等のテキスト、特定服飾品AP1に関連するアイコン又はウィジェット等のオブジェクトに、特定リンク情報LK1が対応付けられてよい。
【0057】
(得点閲覧画面6)
図9は、従業員端末3の表示部34に表示される得点閲覧画面6の一例を示す画面例である。得点閲覧画面6は、例えば、アクティビティA109で表示される画面であってよい。
【0058】
得点閲覧画面6は、例えば、複数の情報表示エリア60を含む。各情報表示エリア60には、第1のユーザが獲得した得点に関する情報が表示される。例えば、情報表示エリア60には、売上高、WEBサイトの閲覧数(図中のPV数)、第1のユーザが投稿したコーディネートCDの数(図中の投稿数)、1投稿あたりの最高売上高、第2のユーザから獲得した高評価の数、動画の再生数等が表示される。例えば、第1のユーザの宣伝又は販売の実績に関する情報が、WEBサイトの種類ごとに各情報表示エリア60に表示される。WEBサイトの種類とは、例えば、コーディネートCDを表示させたオンラインプラットフォーム、又はSNS(Social Networking Service)の種類等であってよい。
【0059】
得点閲覧画面6には、第1のユーザに対して付与された得点の、所定期間内における累計値が表示されてよい。所定期間の長さに特に制限はないが、例えば、1日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、半年、1年等の期間であってよい。また、情報表示エリア60には、所定期間において第1のユーザに付与された得点数の増減を示すアイコン等が表示されてよい。
【0060】
4.変形例
本開示に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
【0061】
(情報処理方法の変形例)
図10は、情報処理システム1による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。ここでは、一例として、特定の第2のユーザによって特定服飾品AP1及び特定服飾品AP2が購入された場合の情報処理について説明する。
【0062】
まず、受付部233は、通信部21等を介して、ECサイトにおける特定服飾品AP1及び特定服飾品AP2の購入を第2のユーザから受け付ける(アクティビティA201)。
【0063】
次に、特定判定部231は、特定服飾品AP1及び特定服飾品AP2が購入されるまでの、第2のユーザのアクセス経路を特定する(アクティビティA202)。
【0064】
次に、特定判定部231は、経由された特定リンク情報LKを特定し、続いて、経由された少なくとも1以上のコーディネートCDを特定する(アクティビティA203)。
【0065】
次に、特定判定部231は、特定されたコーディネートCDを作成した、少なくとも1人以上の第1のユーザを特定する(アクティビティA204)。ここで特定判定部231によって特定されたユーザのことを、特定ユーザと呼ぶこととする。
【0066】
次に、付与部232は、少なくとも特定ユーザの歩合係数と特定服飾品AP1の販売価格とに基づいて得点を算出する(アクティビティA205)。
【0067】
次に、特定判定部231は、特定服飾品AP1及び特定服飾品AP2が、同一のコーディネートCDに含まれるか否かを判定する(アクティビティA206)。含まれないと判定された場合には、次のステップは省略される。
【0068】
含まれると判定された場合、次に、付与部232は、算出された得点にボーナス得点を加算する(アクティビティA207)。
【0069】
次に、付与部232は、算出された得点を特定ユーザに付与する(アクティビティA208)。
【0070】
図10を用いて説明したように、好ましくは、コーディネートCDに含まれる複数の特定服飾品APが購入された場合には、単一の特定服飾品APが購入された場合と比較して、より多くの得点が特定ユーザに付与される。このような態様により、第1のユーザに、コーディネートCDの作成及び宣伝をする動機付けをより効果的に与えることができる。
【0071】
(その他の変形例)
【0072】
一態様において、特定リンク情報LKは、コーディネートCDを紹介するライブ配信動画が表示されるWEBサイト(以下において、ライブ配信サイトという)に関連付けられてよい。ライブ配信サイトでは、第1のユーザがリアルタイムで撮像する動画を第2のユーザが閲覧しながら、コーディネートCDに含まれる特定服飾品APを購入することが可能である。別の態様において、特定リンク情報LKは、特定服飾品APを購入予定商品として選択する操作を、第2のユーザから受け付ける操作ボタンに対応付けられていてもよい。
【0073】
コーディネートCDの撮像撮像は、コーディネートCDを含む態様であれば、その種類を問わない。例えば、静止画だけでなく、録画された動画、ライブ配信される動画等であってよい。
【0074】
本開示では、管理部230と、特定判定部231と、付与部232と、受付部233と、表示制御部234とを、情報処理装置2の制御部23によって実現される機能部として説明したが、この少なくとも一部を、従業員端末3の制御部23又は顧客端末4の制御部43によって実現される機能部として実施してもよい。また、本開示の一態様は、情報処理方法であってよい。情報処理方法は、情報処理システム1における各ステップを備える。また、本開示の一態様は、プログラムであってもよい。プログラムは、コンピュータの一例である情報処理装置2に、情報処理方法の各ステップを実行させる。
【0075】
本開示では、情報処理装置2が種々の記憶・制御を行ったが、情報処理装置2に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。上記の例で説明した種々の情報、例えば、参照情報IF等は、記憶部22、記憶部32又は記憶部42の何れに記憶されてもよい。また、ブロックチェーン技術等を用いて、これらの情報が複数のノード装置に分散して記憶されてもよい。
【0076】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0077】
(1)情報処理システムであって、制御部を備え、前記制御部は、次の各ステップを実行するように構成され、管理ステップでは、複数のユーザそれぞれの歩合係数を、前記ユーザを識別するユーザ識別情報ごとにそれぞれ管理し、ここで前記ユーザは、服飾品を販売する事業体に所属する従業員であり、特定ステップでは、前記服飾品の少なくとも1つである特定服飾品が特定リンク情報を介して購入された場合に、前記特定リンク情報を発行した特定ユーザのユーザ識別情報を特定し、ここで前記特定リンク情報は、顧客が前記特定服飾品を購入可能なECサイトに関連付けられ、付与ステップでは、前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記歩合係数と、前記特定服飾品の販売価格とに、少なくとも基づいて算出された得点を前記特定ユーザに付与する、もの。
【0078】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記特定服飾品が複数の前記特定リンク情報を介して購入された場合、最後に経由された前記特定リンク情報を発行した前記特定ユーザに前記得点が付与される、もの。
【0079】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理システムにおいて、第1の表示制御ステップでは、前記特定ユーザに付与された得点の、所定期間内における累計値を含む画面を表示させ、前記画面は、前記特定リンク情報が掲載されたWEBサイトの種類ごとに算出されたそれぞれの前記累計値を含む、もの。
【0080】
(4)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに、受付ステップでは、前記特定ユーザによって選択された前記特定服飾品の組合せであるコーディネートに関する情報を受け付け、第2の表示制御ステップでは、前記特定リンク情報に対応するテキスト又はオブジェクトとともに、前記コーディネートの撮像画像を表示させる、もの。
【0081】
(5)上記(1)~(3)の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、さらに、受付ステップでは、前記特定ユーザによって選択された前記特定服飾品の組合せであるコーディネートに関する情報を受け付け、前記コーディネートに含まれる複数の前記特定服飾品が購入された場合には、単一の前記特定服飾品が購入された場合と比較して、より多くの得点が前記特定ユーザに付与される、もの。
【0082】
(6)情報処理方法であって、上記(1)~(5)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを備える、方法。
【0083】
(7)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)~(5)の何れか1つに記載の情報処理システムにおける各ステップを実行させる、もの。
もちろん、この限りではない。
【0084】
最後に、本開示に係る種々の態様を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な態様は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該態様やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0085】
1 :情報処理システム
2 :情報処理装置
20 :通信バス
21 :通信部
22 :記憶部
23 :制御部
230 :管理部
231 :特定判定部
232 :付与部
233 :受付部
234 :表示制御部
3 :従業員端末
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
34 :表示部
35 :入力部
36 :撮像部
4 :顧客端末
40 :通信バス
41 :通信部
42 :記憶部
43 :制御部
44 :表示部
45 :入力部
5 :コーディネート表示画面
50 :写真表示エリア
51 :写真切替ボタン
52 :服飾品表示エリア
6 :得点閲覧画面
60 :情報表示エリア
AP :特定服飾品
AP1 :特定服飾品
AP2 :特定服飾品
CD :コーディネート
IF :参照情報
LK :特定リンク情報
LK1 :特定リンク情報