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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062042
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】オプション取付部材
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/00 20060101AFI20240430BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240430BHJP
   B60N 3/10 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
B60N3/00 B
A47C7/62 Z
B60N3/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169792
(22)【出願日】2022-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】000116596
【氏名又は名称】愛知株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中川 北斗
【テーマコード(参考)】
3B084
3B088
【Fターム(参考)】
3B084JA07
3B088AA01
3B088LA01
3B088LA03
3B088LB07
(57)【要約】
【課題】家具が備える柱部材に対して簡便な構成で着脱が可能なオプション取付部材を提供する。
【解決手段】保持部は、柱部材を保持するためのものであり、第1側から柱部材の外周面と対面する部分を有する第1保持部と、第1保持部とは間隔を空けた異なる位置において、第1側から柱部材の外周面と対面する部分を有する第2保持部と、を有する。ロック部は、第1側の略反対側である第2側から、第1保持部と第2保持部との間の位置において柱部材の外周面と当接するロック位置と、柱部材の外周面への当接が解除されるアンロック位置と、の間で変位する。保持部は、ロック部がロック位置にあるときに、ロック部と共に、第1保持部及び第2保持部によって柱部材を挟み込むことで、柱部材に対する位置がロックされる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱部材を備える家具において用いられるオプション取付部材であって、
前記柱部材を保持するための保持部と、
前記保持部の前記柱部材に対する位置をロック可能に構成されたロック部と、
オプションを保持するオプション保持部と、
を備え、
前記保持部は、前記柱部材に対して第1側から前記柱部材の外周面と対面する部分を有する第1保持部と、前記第1保持部とは間隔を空けた異なる位置において、前記第1側から前記柱部材の外周面と対面する部分を有する第2保持部と、を有し、
前記ロック部は、前記柱部材に対して前記第1側の略反対側である第2側から、前記第1保持部と前記第2保持部との間の位置において前記柱部材の外周面と当接するロック位置と、前記柱部材の外周面への当接が解除されるアンロック位置と、の間で変位し、
前記保持部は、前記ロック部が前記ロック位置にあるときに、前記ロック部と共に、前記第1保持部及び前記第2保持部によって前記柱部材を挟み込むことで、前記柱部材に対する位置がロックされる、オプション取付部材。
【請求項2】
請求項1に記載のオプション取付部材であって、
前記柱部材は、略上下方向に延びる縦柱と、前記縦柱から前記略上下方向と交差する方向に延びる横柱と、を有し、
前記保持部は、前記縦柱及び前記横柱を保持可能であり、
前記第1保持部は、前記第1側から前記縦柱の外周面と対面し、
前記第2保持部は、前記第1側から前記横柱の外周面と対面し、上方から前記横柱の外周面に対面する部分を有し、
前記ロック部は、前記ロック位置にあるとき、前記第2側から前記縦柱の外周面又は前記横柱の外周面と当接する、オプション取付部材。
【請求項3】
請求項1に記載のオプション取付部材であって、
前記柱部材は、少なくとも略上下方向に延びる縦柱を有し、
前記保持部は、前記縦柱を保持可能であり、
前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記第1側から前記縦柱の外周面と対面し、
前記ロック部は、前記ロック位置にあるとき、前記第2側から前記縦柱の外周面と当接する、オプション取付部材。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のオプション取付部材であって、
前記保持部は、前記第1保持部及び前記第2保持部を繋ぐ連結部を有し、
前記ロック部は、前記連結部に固定され、前記第1側から前記第2側に延びる回転軸を有し、前記回転軸を中心に、前記ロック位置と、前記アンロック位置と、の間で回転変位する、オプション取付部材。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のオプション取付部材であって、
前記第1保持部及び前記第2保持部はそれぞれ、前記第1側から前記柱部材の外周面と対面する第1壁部と、前記第1壁部と繋がり、前記第1壁部とは異なる他の2つの位置から前記柱部材の外周面と対面する他の2つの壁部と、を有する、オプション取付部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、オプション取付部材に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、メモ台や肘掛けなどのオプションを椅子に取り付け可能な着脱式のオプション取付部材が開示されている。このオプション取付部材は、上下方向に延びる右脚を保持する右脚金具、上下方向に延びる左脚を保持する左脚金具、及び、右脚及び左脚を繋ぐ連結杆を保持する引っ掛け金具が、オプションを保持する左右方向に延びるパイプに固定されることで形成される。この右脚金具、左脚金具及び引っ掛け金具によって、オプション取付部材を右脚、左脚及び連結杆に取り付けることで、オプションが椅子に対して固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-268997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したオプション取付部材は、オプションを椅子に取り付けるために、椅子の右脚、左脚及び連結杆といった多数の部位を保持する必要があるため、多くの部品を要し、構成が複雑であるといった問題があった。
【0005】
本開示の一局面は、家具が備える柱部材に対して簡便な構成で着脱が可能なオプション取付部材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、柱部材を備える家具において用いられるオプション取付部材であって、保持部と、ロック部と、オプション保持部と、を備える。保持部は、柱部材を保持するためのものである。ロック部は、保持部の柱部材に対する位置をロック可能に構成される。オプション保持部は、オプションを保持する。保持部は、第1保持部と、第2保持部と、を有する。第1保持部は、柱部材に対して第1側から柱部材の外周面と対面する部分を有する。第2保持部は、第1保持部とは間隔を空けた異なる位置において、第1側から柱部材の外周面と対面する部分を有する。ロック部は、柱部材に対して第1側の略反対側である第2側から、第1保持部と第2保持部との間の位置において柱部材の外周面と当接するロック位置と、柱部材の外周面への当接が解除されるアンロック位置と、の間で変位する。保持部は、ロック部がロック位置にあるときに、ロック部と共に、第1保持部及び第2保持部によって柱部材を挟み込むことで、柱部材に対する位置がロックされる。
【0007】
このような構成では、ロック部をアンロック位置からロック位置に変位させると、第1保持部、第2保持部及びロック部によって柱部材が挟み込まれる。これにより、保持部の柱部材に対する位置がロックされた状態で、オプション取付部材を柱部材を備える家具に取り付けることができる。ここで、ロックするとは、保持部を柱部材に対して動かないように固定すること、及び、保持部が柱部材を遊びを持って保持することを含む。また、ロック部をロック位置からアンロック位置に変位させると、ロック部、第1保持部及び第2保持部による柱部材の挟み込みが解除される。これにより、保持部を柱部材から取り外すことができる。したがって、ロック部の位置を変位させるという簡便な構成で、柱部材に対してオプション取付部材の着脱が可能である。
【0008】
本開示の一態様では、柱部材は、縦柱と、横柱と、を有してもよい。縦柱は、略上下方向に延びる。横柱は、縦柱から略上下方向と交差する方向に延びる。保持部は、縦柱及び横柱を保持可能であってもよい。第1保持部は、第1側から縦柱の外周面と対面してもよい。第2保持部は、第1側から横柱の外周面と対面し、上方から横柱の外周面に対面する部分を有してもよい。ロック部は、ロック位置にあるとき、第2側から縦柱の外周面又は横柱の外周面と当接してもよい。このような構成によれば、保持部が横柱を保持する際に、第2保持部が第1側に加え上方から横柱と対面するため、保持部の下方への位置ズレを抑制することができる。
【0009】
本開示の一態様では、柱部材は、少なくとも略上下方向に延びる縦柱を有してもよい。保持部は、縦柱を保持可能であってもよい。第1保持部及び第2保持部は、第1側から縦柱の外周面と対面してもよい。ロック部は、ロック位置にあるとき、第2側から縦柱の外周面と当接してもよい。このような構成によれば、縦柱のみを備える家具において、当該縦柱に簡便な構成で保持部を取り付けることができる。
【0010】
本開示の一態様では、保持部は、第1保持部及び第2保持部を繋ぐ連結部を有してもよい。ロック部は、連結部に固定され、第1側から第2側に延びる回転軸を有し、回転軸を中心に、ロック位置と、アンロック位置と、の間で回転変位してもよい。このような構成によれば、連結部に固定されたロック部を回転軸を中心に回転変位させるという簡易な方法で、柱部材に対する保持部の位置をロックし、又は、該ロックを解除することができる。
【0011】
本開示の一態様では、第1保持部及び第2保持部はそれぞれ、第1壁部と、2つの壁部と、を有してもよい。第1壁部は、第1側から柱部材の外周面と対面する。2つの壁部は、第1壁部と繋がり、第1壁部とは異なる他の2つの位置から柱部材の外周面と対面する。このような構成によれば、柱部材の外周面を第1壁部及び他の2つの壁部によって3つの位置から取り囲むことができるため、保持部により柱部材を安定して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】椅子にオプション取付部材が取り付けられた状態を示す斜視図である。
図2】椅子にオプション取付部材が取り付けられた状態を示す平面図である。
図3】椅子に取り付けられたオプション取付部材を前方から見た拡大斜視図である。
図4】椅子に取り付けられたオプション取付部材を後方から見た拡大斜視図である。
図5】オプション取付部材の六面図であり、図5Aはオプション取付部材の正面図であり、図5Bはオプション取付部材の平面図であり、図5Cはオプション取付部材の底面図である。図5Dはオプション取付部材の右側面図であり、図5Eはオプション取付部材の左側面図であり、図5Fはオプション取付部材の背面図である。
図6】第2保持部が連結杆へ取り付けられた状態を示す図である。
図7】第2保持部の連結杆への取り付け後、オプション取付部材を回転させ、第1保持部が右脚体へ取り付けられた状態を示す図である。
図8】ロック部をロック位置に変位させ、保持部の右前柱及び連結杆に対する位置がロックされた状態で、オプション取付部材が椅子に取り付けられた状態を示す図である。
図9】ロック部がロック位置にあるときに連結杆に当接する他の実施形態のオプション取付部材を示す図である。
図10】保持部が椅子の右前柱のみを保持する他の実施形態のオプション取付部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
[1-1.全体構成]
図1及び図2に示す椅子セット1は、椅子2と、オプションであるカップホルダ3を備えるオプション取付部材4と、を備える。
【0014】
オプション取付部材4は、カップホルダ3を後述するオプション保持部7を介して椅子2に取り付け可能に構成されている。以下の説明では、椅子2に正常に着席した使用者を基準に、上下方向、前後方向及び左右方向を表現する。
【0015】
[1-2.椅子]
図1に示すように、椅子2は、右脚体10と、左脚体20と、連結杆30と、2つの第1脚端40と、2つの第2脚端50と、座体60と、背もたれ70と、を備える。
【0016】
右脚体10及び左脚体20は、管状の金属パイプを屈曲及び溶接して形成され、座体60及び背もたれ70を支持する支持体である。
右脚体10は、座体60の下方右側に配置され、右前柱11と、右後柱12と、右下柱13と、を有する。右前柱11は、右脚体10の前部に位置し、上下方向に延びる。右後柱12は、右脚体10の後部に位置し、上下方向に延びる。右下柱13は、右脚体10の下部に位置し、右前柱11の下端と右後柱12の下端とを連結し、椅子2が設置される床面に沿って配置される。
【0017】
左脚体20は、座体60の下方左側に配置され、左前柱21と、左後柱22と、左下柱23と、を有する。左前柱21は、左脚体20の前部に位置し、上下方向に延びる。左後柱22は、左脚体20の後部に位置し、上下方向に延びる。左下柱23は、左脚体20の下部に位置し、左前柱21の下端と左後柱22の下端とを連結し、椅子2が設置される床面に沿って配置される。
【0018】
連結杆30は、椅子2における右前柱11又は左前柱21から上下方向と交差する方向、一例として、左右方向に延びる管状の金属パイプであり、右前柱11と左前柱21とを連結する。
【0019】
第1脚端40は、椅子2の右脚体10に取り付けられる脚端であり、第2脚端50は、椅子2の左脚体20に取り付けられる脚端である。2つの第1脚端40は、右下柱13の床面と対面する側の面の前方及び後方に、それぞれネジ等の締結部材により固定されている。2つの第2脚端50は、左下柱23の床面と対面する側の面の前方及び後方に、それぞれネジ等の締結部材により固定されている。第1脚端40及び第2脚端50は、2つの椅子2同士の連結を可能とする機構をそれぞれ有する。このため、2つの椅子2同士は、一方の椅子2が有する第1脚端40と、他方の椅子2が有する第2脚端50と、によって連結可能である。
【0020】
座体60は、略矩形であり、使用者が着席可能に構成されている。
背もたれ70は、略矩形であり、着席する使用者の背中を支持可能に構成されている。
【0021】
[1-3.オプション取付部材]
図3図4及び図5A図5Fに示すように、オプション取付部材4は、保持部5と、ロック部6と、オプション保持部7と、カップホルダ3と、を備える。
【0022】
<保持部>
本実施形態では、保持部5は、椅子2の右前柱11及び連結杆30を保持するための部材である。保持部5は、第1保持部51と、第2保持部52と、連結部53と、を有する。
【0023】
第1保持部51は、右前柱11を保持可能である。第1保持部51は、上下方向に延びる板状の部分であり、上下方向に直交する断面形状が略U字状に形成される部分を有する。換言すると、第1保持部51は、右前柱11の外周面の一部を覆い、右前柱11が通過可能となるように後方が開放された形状を有する。本実施形態では、第1保持部51は、前方、左方及び右方から右前柱11の外周面と対面するように、右前柱11を保持可能である。具体的には、第1保持部51は、第1壁部511と、第2壁部512と、第3壁部513と、を有する。
【0024】
第1壁部511は、前方から右前柱11の外周面と対面する。第2壁部512及び第3壁部513は、第1壁部511と繋がり、第1壁部511とは異なる他の2つの位置から右前柱11の外周面と対面する。具体的には、第2壁部512は、第1壁部511の左方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、左方から右前柱11の外周面と対面する。第3壁部513は、第1壁部511の右方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、右方から右前柱11の外周面と対面する。本実施形態では、第3壁部513は、第1壁部511の上下方向における一部の領域、例えば下方側の領域のみに設けられる。なお、第3壁部は、第1壁部511の上下方向における全領域に設けられていてもよいし、第1壁部511の上下方向における複数の異なる領域に間隔を空けて設けられていてもよい。
【0025】
第1保持部51において、左右方向に対面する第2壁部512の内面と第3壁部513の内面との間の間隔は、右前柱11の外径と略同じ長さ、又は、右前柱11の外径よりも大きい。つまり、第1保持部51は、右前柱11が内部にぴったり嵌まる、又は、右前柱11が内部に遊びを持って挿入されるように形成されている。
【0026】
第2保持部52は、第1保持部51とは間隔を空けた異なる位置において、連結杆30を保持可能である。本実施形態では、第2保持部52は、第1保持部51よりも上方かつ左方に位置する。第2保持部52は、左右方向に延びる板状の部分であり、左右方向に直交する断面形状が略U字状に形成される。換言すると、第2保持部52は、連結杆30の外周面の一部を覆い、連結杆30が通過可能となるように下方が開放された形状を有する。本実施形態では、第2保持部52は、前方、上方及び後方から連結杆30の外周面と対面するように、連結杆30を保持可能である。つまり、第2保持部52は、連結杆30に引っ掛かるように形成されている。具体的には、第2保持部52は、第1壁部521と、第2壁部522と、第3壁部523と、を有する。
【0027】
第1壁部521は、前方から連結杆30の外周面と対面する。第2壁部522及び第3壁部523は、第1壁部521と繋がり、第1壁部521とは異なる他の2つの位置から連結杆30の外周面と対面する。具体的には、第2壁部522は、第1壁部521の上方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、上方から連結杆30の外周面と対面する。第3壁部523は、第2壁部522の後方端部から下方に向かって略垂直に延び出し、後方から連結杆30の外周面と対面する。
【0028】
第2保持部52において、前後方向に対面する第1壁部521の内面と第3壁部523の内面との間の間隔は、連結杆30の外径と後述するロック部6の板厚とを足した長さよりも大きい。つまり、第2保持部52は、連結杆30が内部に遊びを持って挿入されるように形成されている。
【0029】
連結部53は、第1保持部51及び第2保持部52を繋ぐ部分である。本実施形態では、連結部53は、第1保持部51の第2壁部512の後方端部、及び、第2保持部52の第3壁部523の下方端部を繋ぐ。連結部53は、第1保持部51の第2壁部512に対して略垂直に配置され、第2保持部52の第3壁部523と同一平面状において上下方向に延びる板状の部分である。
【0030】
第1保持部51の第1壁部511の内面と連結部53の前面との間の間隔は、右前柱11の外径と後述するロック部6の板厚とを足した長さと略同じ長さである。なお、第1保持部の第1壁部の内面と連結部の前面との間の間隔は、右前柱11の外径とロック部の板厚とを足した長さよりも大きくてもよい。
【0031】
<ロック部>
ロック部6は、保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する位置をロック可能に構成されている。本実施形態では、ロック部6は、略三角形状を有する板状の部材であり、保持部5の連結部53の前面に重なるように軸ピン61を用いて固定されている。ロック部6は、前後方向に延びる回転軸Aを有する。なお、軸ピン61が回転軸Aとして機能する。回転軸Aは、連結部53の上下方向において、第1保持部51と第2保持部52との間に位置する。ロック部6は、回転軸Aを中心に、図3に実線で示すロック位置と、図3に二点鎖線で示すアンロック位置と、の間で回転変位可能である。
【0032】
本実施形態では、ロック位置は、右前柱11に対して後方から、第1保持部51と第2保持部52との間の位置において、ロック部6が右前柱11の外周面と当接する位置である。アンロック位置は、ロック部6の右前柱11の外周面への当接が解除される位置である。ロック部6は、ロック位置にあるとき、ロック部6における長尺な方向が左右方向と一致し、アンロック位置にあるとき、ロック部6における長尺な方向が上下方向と一致する。
【0033】
ロック部6がロック位置にあるときに、ロック部6と、第1保持部51及び第2保持部52と、によって、右前柱11及び連結杆30を挟み込むことで、保持部5は、右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされる。このように保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされたとき、本実施形態では、保持部5が右前柱11及び連結杆30に対して動かないように固定される。なお、保持部の右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされたとき、保持部が右前柱11及び連結杆30を遊びを持って保持してもよい。
【0034】
<オプション保持部>
オプション保持部7は、オプションである後述するカップホルダ3を保持する部材である。本実施形態では、オプション保持部7は、第1保持部51の第3壁部513の上方において、第1保持部51の第1壁部511の右方端部から延び出す板状の部材である。オプション保持部7は、第1保持部51の第2壁部512に対して離れる方向に延び出す。
【0035】
<カップホルダ>
カップホルダ3は、オプション保持部7を介して保持部5に固定される。カップホルダ3は、底面31、略円筒状の側壁32及び開口部33を有する、有底円筒状の部材である。カップホルダ3は、側壁32の一部が外側に突出する突出部34を有する。突出部34は、底面31から開口部33に向かう方向に沿って延びる。カップホルダ3は、突出部34がオプション保持部7の前面に当接した状態で、ボルト35を用いてオプション保持部7に固定される。カップホルダ3は、カップやペットボトル等の飲料物を保持する。
【0036】
カップホルダ3は、側壁32に第1貫通孔321を有する。第1貫通孔321は、側壁32において、突出部34と対面する位置に設けられ、底面31から開口部33に向かう方向に沿って延びる。第1貫通孔321は、底面31の一部も含むように、側壁32から底面31まで繋がるような孔であってもよい。また、カップホルダ3は、底面31に第2貫通孔311を有する。第2貫通孔311は、突出部34から第1貫通孔321に向かう方向に沿って延びる。
【0037】
上述したように、カップホルダ3は、第1保持部51の第2壁部512に対して離れる方向に延び出すオプション保持部7に固定される。このため、オプション取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において、右前柱11に対して右斜め前に配置される。したがって、図1及び図2に示すように、カップホルダ3は、2つの椅子2同士が連結される場合でも、2つの椅子2同士の連結を妨げにくく、かつ、2つの椅子2への着座にも影響しにくい。
【0038】
[2.オプション取付部材の椅子への取付手順]
次に、オプション取付部材4の椅子2への取付手順を図6図8を用いて説明する。
まず、図6に示すように、連結杆30の後方に第2保持部52を配置し、第2保持部52の第2壁部522と連結杆30とが当接するように、第2保持部52の開放された部分に連結杆30を通過させることで、第2保持部52を連結杆30に取り付ける。このとき、ロック部6がアンロック位置に位置し、第1保持部51が右前柱11の略正面に配置されるように取り付ける。
【0039】
オプション取付部材4は、上述したように第2保持部52が連結杆30に取り付けられた状態で、図6に示す矢印のように、連結杆30を中心に回転可能である。
次に、図7に示すように、オプション取付部材4を連結杆30を中心に下方に回転させて、第1保持部51の第1壁部511が右前柱11と当接するように、第1保持部51の開放された部分に右前柱11を通過させることで、第1保持部51を右前柱11に取り付ける。
【0040】
最後に、図8に示すように、ロック部6をアンロック位置からロック位置に変位させ、ロック部6を右前柱11に後方から当接させる。このとき、第1保持部51の第1壁部511及び第2保持部52の第1壁部521は、右前柱11及び連結杆30に前方から当接する。すなわち、第1保持部51の第1壁部511及び第2保持部52の第1壁部521は、右前柱11及び連結杆30におけるロック部6が当接する側の反対側に当接する。これにより、第1保持部51、第2保持部52及びロック部6によって右前柱11及び連結杆30が挟み込まれ、保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する前後方向、上下方向及び左右方向への移動が規制される。本実施形態では、保持部5の上下方向への移動は、第2保持部52の第2壁部522が連結杆30に上方から当接することによっても規制される。このようにして、保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされた状態で、オプション取付部材4の椅子2への取り付けが完了し、カップホルダ3が椅子2に固定される。
【0041】
オプション取付部材4を椅子2から取り外す場合は、上述した手順と逆の操作をすればよい。具体的には、ロック部6をロック位置からアンロック位置に変位させ、保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する位置のロックを解除する。そして、オプション取付部材4を連結杆30を中心に上方に回転させて、第1保持部51を右前柱11から取り外す。最後に、第2保持部52を後方に移動させて、第2保持部52を連結杆30から取り外す。このようにして、オプション取付部材4の椅子2からの取り外しが完了する。
【0042】
[3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(3a)本実施形態では、第1保持部51及び第2保持部52を右前柱11及び連結杆30に取り付けた後、ロック部6をアンロック位置からロック位置に変位させる。このとき、ロック部6が右前柱11に後方から当接し、第1保持部51の第1壁部511及び第2保持部52の第1壁部521が右前柱11及び連結杆30に前方から当接する。これにより、第1保持部51、第2保持部52及びロック部6によって右前柱11及び連結杆30が挟み込まれ、保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する前後方向、上下方向及び左右方向への移動が規制される。このため、保持部5の右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされた状態で、保持部5を椅子2に取り付けることができる。また、ロック部6をロック位置からアンロック位置に変位させると、ロック部6の右前柱11の外周面への当接が解除される結果、ロック部6、第1保持部51及び第2保持部52による右前柱11及び連結杆30の挟み込みが解除される。これにより、保持部5を右前柱11及び連結杆30から取り外すことができる。したがって、ロック部6の位置を変位させるという簡便な構成で、右前柱11及び連結杆30に対してオプション取付部材4の着脱が可能である。
【0043】
(3b)本実施形態では、第2保持部52が連結杆30を保持する際に、第2保持部52の第2壁部522が上方から連結杆30に当接することで第2保持部52が連結杆30に引っ掛かるため、保持部5の下方への位置ズレを抑制しやすい。
【0044】
(3c)本実施形態では、連結部53に固定されたロック部6を回転軸Aを中心に回転変位させるという簡易な方法で、右前柱11及び連結杆30に対する保持部5の位置をロックし、又は、該ロックを解除することができる。
【0045】
(3d)本実施形態では、第1保持部51は、当該第1保持部51の開放された部分から右前柱11を通過させることができる形状であり、かつ、第1壁部511、第2壁部512及び第3壁部513によって、右前柱11の外周面を3つの位置から取り囲む形状である。また、第2保持部52は、当該第2保持部52の開放された部分から連結杆30を通過させることができる形状であり、かつ、第1壁部521、第2壁部522及び第3壁部523によって、連結杆30の外周面を3つに位置から取り囲む形状である。このため、右前柱11及び連結杆30に対する第1保持部51及び第2保持部52の着脱が容易であり、かつ、保持部5により右前柱11及び連結杆30を安定して保持することができる。
【0046】
なお、本実施形態では、右前柱11及び連結杆30が柱部材の一例に相当し、右前柱11が縦柱の一例に相当し、連結杆30が横柱の一例に相当する。また、右前柱11及び連結杆30に対する前方が第1側の一例に相当し、右前柱11及び連結杆30に対する後方が第2側の一例に相当する。
【0047】
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0048】
(4a)上記実施形態では、ロック部6が、ロック位置にあるときに、右前柱11の外周面と当接する構成を例示したが、オプション取付部材の構成はこれに限定されるものではない。
【0049】
例えば、図9に示すオプション取付部材4aのように、ロック部6は、ロック位置にあるときに、連結杆30の外周面と当接する構成であってもよい。オプション取付部材4aは、保持部5aと、ロック部6と、カップホルダ3と、を備える。保持部5aは、第1保持部51aと、第2保持部52aと、連結部53aと、を有する。
【0050】
第1保持部51aは、前方、右方及び後方から右前柱11の外周面と対面するように、右前柱11を保持可能である。第1保持部51aは、上下方向に延びる板状の部分であり、上下方向に直交する断面形状が略U字状に形成される。換言すると、第1保持部51aは、右前柱11の外周面の一部を覆い、右前柱11が通過可能となるように左方が開放された形状を有する。具体的には、第1保持部51aは、第1壁部511aと、第2壁部512aと、第3壁部513aと、を有する。
【0051】
第1壁部511aは、前方から右前柱11の外周面と対面する。第2壁部512aは、第1壁部511aの右方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、右方から右前柱11の外周面と対面する。第3壁部513aは、第2壁部512aの後方端部から左方に向かって略垂直に延び出し、後方から右前柱11の外周面と対面する。
【0052】
第1保持部51aにおいて、前後方向に対面する第1壁部511aの内面と第3壁部513aの内面との間の間隔は、右前柱11の外径とロック部6の板厚とを足した長さよりも大きい。つまり、第1保持部51aは、右前柱11が内部に遊びを持って挿入されるように形成されている。
【0053】
第2保持部52aは、第1保持部51aとは間隔を空けた異なる位置において、前方及び上方から連結杆30の外周面と対面するように、連結杆30を保持可能である。第2保持部52aは、第1保持部51aよりも左方に位置する。第2保持部52aは、左右方向に延びる板状の部分であり、左右方向に直交する断面形状が略L字状に形成される。換言すると、第2保持部52aは、連結杆30の外周面の一部を覆い、連結杆30が通過可能となるように下方及び後方が開放された形状を有する。つまり、第2保持部52aは、連結杆30に引っ掛かるように形成されている。具体的には、第2保持部52aは、第1壁部521aと、第2壁部522aと、を有する。
【0054】
第1壁部521aは、前方から連結杆30の外周面と対面する。なお、第1壁部521aの下方端部は、後方に向かってわずかに折れ曲がっていてもよい。第2壁部522aは、第1壁部521aの上方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、上方から連結杆30の外周面と対面する。
【0055】
連結部53aは、第1保持部51aの第3壁部513aの後方端部、及び、第2保持部52aの第2壁部522aの後方端部を繋ぐ部分である。連結部53aは、第2保持部52aの第2壁部522aに対して略垂直に配置され、第1保持部51aの第3壁部513aと同一平面状において左右方向に延びる板状の部分である。連結部53aは、第1保持部51の上下方向における中央付近から左方に延び出す。
【0056】
第2保持部52aの第1壁部521aの内面と連結部53aの前面との間の間隔は、連結杆30の外径とロック部6の板厚とを足した長さと略同じ長さである。なお、第2保持部の第1壁部の内面と連結部の前面との間の間隔は、連結杆30の外径とロック部の板厚とを足した長さよりも大きくてもよい。
【0057】
ロック部6は、連結部53aの前面に重なるように固定され、回転軸Aを中心に、図9に実線で示すロック位置と、図9に二点鎖線で示すアンロック位置と、の間で回転変位可能である。ロック部6は、ロック位置にあるとき、ロック部6における長尺な方向が上下方向と一致し、アンロック位置にあるとき、ロック部6における長尺な方向が左右方向と一致する。
【0058】
ロック部6がロック位置にあるときに、ロック部6と、第1保持部51a及び第2保持部52aと、によって、右前柱11及び連結杆30を挟み込むことで、保持部5aは、右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされる。このように保持部5aの右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされたとき、図9に示す例では、保持部5aが右前柱11及び連結杆30に対して動かないように固定される。なお、保持部の右前柱11及び連結杆30に対する位置がロックされたとき、保持部が右前柱11及び連結杆30を遊びを持って保持してもよい。
【0059】
図9に示す例では、カップホルダ3は、第1保持部51aの第2壁部512aに固定される。なお、カップホルダ3は、オプション保持部を介して第1保持部51aに保持されていてもよい。
【0060】
オプション取付部材4aのような構成によれば、ロック部6の位置を変位させるという簡便な構成で、右前柱11及び連結杆30に対してオプション取付部材4aの着脱が可能である。また、オプション取付部材4aのような構成では、上記実施形態のオプション取付部材4よりも、カップホルダ3が固定される位置を高くしやすい。なお、連結部が繋がる第1保持部の上下方向における位置を変えることによって、カップホルダの上下方向の位置を変えることが可能である。
【0061】
(4b)上記実施形態では、保持部5が右前柱11及び連結杆30を保持可能な構成を例示したが、オプション取付部材の構成はこれに限定されるものではない。
例えば、図10に示すオプション取付部材4bのように、保持部5bは、右前柱11のみを保持可能な構成であってもよい。オプション取付部材4bは、保持部5bと、ロック部6と、カップホルダ3と、を備える。保持部5bは、第1保持部51bと、第2保持部52bと、連結部53bと、を有する。
【0062】
第1保持部51bは、前方、右方及び左方から右前柱11の外周面と対面するように、右前柱11を保持可能である。第1保持部51bは、上下方向に延びる板状の部分であり、上下方向に直交する断面形状が略U字状に形成される。換言すると、第1保持部51bは、右前柱11の外周面の一部を覆い、右前柱11が通過可能となるように後方が開放された形状を有する。具体的には、第1保持部51bは、第1壁部511bと、第2壁部512bと、第3壁部513bと、を有する。
【0063】
第1壁部511bは、前方から右前柱11の外周面と対面する。第2壁部512bは、第1壁部511bの左方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、左方から右前柱11の外周面と対面する。第3壁部513bは、第1壁部511bの右方端部から後方に向かって略垂直に延び出し、右方から右前柱11の外周面と対面する。
【0064】
第1保持部51bにおいて、左右方向に対面する第2壁部512bの内面と第3壁部513bの内面との間の間隔は、右前柱11の外径と略同じ長さ、又は、右前柱11の外径よりも大きい。つまり、第1保持部51bは、右前柱11が内部にぴったり嵌まる、又は、右前柱11が内部に遊びを持って挿入されるように形成されている。
【0065】
第2保持部52bは、第1保持部51bとは間隔を空けた異なる位置において、第1保持部51bと同様に、前方、右方及び左方から右前柱11の外周面と対面するように、右前柱11を保持可能である。第2保持部52bは、第1保持部51bよりも上方に位置する。第2保持部52bは、第1保持部51bと同様に、上下方向に直交する断面形状が略U字状に形成される。具体的には、第2保持部52bは、前方から右前柱11の外周面と対面する第1壁部521bと、左方から右前柱11の外周面と対面する第2壁部522bと、右方から右前柱11の外周面と対面する第3壁部523bと、を有する。
【0066】
連結部53bは、第1保持部51bの第2壁部512bの左方端部、及び、第2保持部52bの第2壁部522bの左方端部を繋ぎ、第2壁部512b及び第2壁部522bに対して略垂直に配置される上下方向に延びる板状の部分である。
【0067】
第1保持部51bの第1壁部511bの内面及び第2保持部52bの第1壁部521bの内面と、連結部53bの前面と、の間の間隔は、右前柱11の外径とロック部6の板厚とを足した長さと略同じ長さである。
【0068】
ロック部6は、連結部53bの前面に重なるように固定され、回転軸Aを中心に、図10に実線で示すロック位置と、図10に二点鎖線で示すアンロック位置と、の間で回転変位可能である。ロック部6は、ロック位置にあるとき、ロック部6における長尺な方向が左右方向と一致し、アンロック位置にあるとき、ロック部6における長尺な方向が上下方向と一致する。
【0069】
ロック部6がロック位置にあるときに、ロック部6と、第1保持部51b及び第2保持部52bと、によって、右前柱11を挟み込むことで、保持部5bは、右前柱11に対する位置がロックされる。このように保持部5bの右前柱11に対する位置がロックされたとき、図10に示す例では、保持部5bが右前柱11に対して動かないように固定される。
【0070】
図10に示す例では、カップホルダ3は、第1保持部51bの第3壁部513b及び第2保持部52bの第3壁部523bに固定される。なお、カップホルダ3は、オプション保持部を介して第1保持部51b及び第2保持部52bの何れかに保持されていてもよい。また、カップホルダ3は、オプション保持部を介して保持部5bに保持されていてもよい。
【0071】
オプション取付部材4bのような構成によれば、連結杆30を備えない椅子において、右前柱11に簡便な構成で保持部5bを取り付けることができる。
【0072】
(4c)上記実施形態では、保持部5が右前柱11及び連結杆30を保持可能な構成を例示した。しかし、例えば、保持部は、左前柱21及び連結杆30を保持可能であってもよいし、左前柱21のみを保持可能であってもよい。保持部が左前柱21及び連結杆30を保持する場合、オプション取付部材は、本実施形態のオプション取付部材4における連結部53に対して第1保持部51、オプション保持部7及びカップホルダ3が鏡対象となるような構成である。また、保持部が左前柱21のみを保持する場合、オプション取付部材は、他の実施形態のオプション取付部材4bにおける連結部53bに対して、第1保持部51及びカップホルダ3が鏡対象となるような構成である。
【0073】
(4d)上記実施形態では、オプション取付部材4が用いられる家具が椅子2であった。しかし、例えば、オプション取付部材4は、保持部5を取り付け可能な柱部材を有する机等の家具に取り付けられてもよい。
【0074】
(4e)上記実施形態では、オプション取付部材4はが備えるオプションがカップホルダ3であったが、オプションはこれに限定されるものではない。例えば、小物入れ等の重量が軽めの他のオプションであってもよい。
【0075】
(4f)上記実施形態では、ロック部6が連結部53に回転軸Aを中心に回転可能に固定されていたが、ロック部の構成はこれに限定されるものではない。例えば、ロック部は、連結部に対して左右方向又は上下方向にスライドすることで、ロック位置とアンロック位置との間で変位可能な構成であってもよい。この場合、ロック部は、右前柱11又は連結杆30と当接する側の端部の厚みが薄く、当該端部と反対側の端部の厚みが厚くなるような形状であってもよい。
【0076】
(4g)上記実施形態では、第1保持部51及び第2保持部52が右前柱11及び連結杆30の外周面を3方向から覆う略U字状であった。しかし、例えば、第1保持部及び第2保持部は、右前柱11及び連結杆30の外周面を2方向から覆う略L字状であってもよい。
【0077】
(4h)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。
【0078】
[5.本明細書が開示する技術思想]
[項目1]
柱部材を備える家具において用いられるオプション取付部材であって、
前記柱部材を保持するための保持部と、
前記保持部の前記柱部材に対する位置をロック可能に構成されたロック部と、
オプションを保持するオプション保持部と、
を備え、
前記保持部は、前記柱部材に対して第1側から前記柱部材の外周面と対面する部分を有する第1保持部と、前記第1保持部とは間隔を空けた異なる位置において、前記第1側から前記柱部材の外周面と対面する部分を有する第2保持部と、を有し、
前記ロック部は、前記柱部材に対して前記第1側の略反対側である第2側から、前記第1保持部と前記第2保持部との間の位置において前記柱部材の外周面と当接するロック位置と、前記柱部材の外周面への当接が解除されるアンロック位置と、の間で変位し、
前記保持部は、前記ロック部が前記ロック位置にあるときに、前記ロック部と共に、前記第1保持部及び前記第2保持部によって前記柱部材を挟み込むことで、前記柱部材に対する位置がロックされる、オプション取付部材。
【0079】
[項目2]
項目1に記載のオプション取付部材であって、
前記柱部材は、略上下方向に延びる縦柱と、前記縦柱から前記略上下方向と交差する方向に延びる横柱と、を有し、
前記保持部は、前記縦柱及び前記横柱を保持可能であり、
前記第1保持部は、前記第1側から前記縦柱の外周面と対面し、
前記第2保持部は、前記第1側から前記横柱の外周面と対面し、上方から前記横柱の外周面に対面する部分を有し、
前記ロック部は、前記ロック位置にあるとき、前記第2側から前記縦柱の外周面又は前記横柱の外周面と当接する、オプション取付部材。
【0080】
[項目3]
項目1に記載のオプション取付部材であって、
前記柱部材は、少なくとも略上下方向に延びる縦柱を有し、
前記保持部は、前記縦柱を保持可能であり、
前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記第1側から前記縦柱の外周面と対面し、
前記ロック部は、前記ロック位置にあるとき、前記第2側から前記縦柱の外周面と当接する、オプション取付部材。
【0081】
[項目4]
項目1から項目3までのいずれか1項に記載のオプション取付部材であって、
前記保持部は、前記第1保持部及び前記第2保持部を繋ぐ連結部を有し、
前記ロック部は、前記連結部に固定され、前記第1側から前記第2側に延びる回転軸を有し、前記回転軸を中心に、前記ロック位置と、前記アンロック位置と、の間で回転変位する、オプション取付部材。
【0082】
[項目5]
項目1から項目4までのいずれか1項に記載のオプション取付部材であって、
前記第1保持部及び前記第2保持部はそれぞれ、前記第1側から前記柱部材の外周面と対面する第1壁部と、前記第1壁部と繋がり、前記第1壁部とは異なる他の2つの位置から前記柱部材の外周面と対面する他の2つの壁部と、を有する、オプション取付部材。
【符号の説明】
【0083】
1…椅子セット、2…椅子、3…カップホルダ、4,4a,4b…オプション取付部材、5,5a,5b…保持部、6…ロック部、7…オプション保持部、10…右脚体、11…右前柱、12…右後柱、13…右下柱、20…左脚体、21…左前柱、22…左後柱、23…左下柱、30…連結杆、31…底面、32…側壁、33…開口部、34…突出部、35…ボルト、40…第1脚端、50…第2脚端、51,51a,51b…第1保持部、52,52a,52b…第2保持部、53,53a,53b…連結部、60…座体、61…軸ピン、70…背もたれ、311…第2貫通孔、321…第1貫通孔、511,511a,511b,521,521a,521b…第1壁部、512,512a,512b,522,522a,522b…第2壁部、513,513a,513b,523,523b…第3壁部、A…回転軸。
図1
図2
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図9
図10