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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062043
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/468 20060101AFI20240430BHJP
   B65D 5/02 20060101ALI20240430BHJP
   B65D 5/54 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
B65D5/468 100
B65D5/02 H
B65D5/54 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169794
(22)【出願日】2022-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 勝博
【テーマコード(参考)】
3E060
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB05
3E060BA03
3E060BB03
3E060BC02
3E060CA01
3E060CA12
3E060CA23
3E060CA42
3E060CA43
3E060CD10
3E060CD12
3E060CE04
3E060CE07
3E060CE14
3E060CE18
3E060CE19
3E060CE25
3E060DA11
3E060EA06
(57)【要約】
【課題】折り返し板を壁部の内側に折り曲げたときに、折り返し板が内容物に強く擦れるのを防ぐとともに、手掛け穴に手を掛けて引き上げたときに、手掛け穴が変形し難くなる包装箱を提供する。
【解決手段】包装箱1であって、壁部10の手掛け穴50内に配置された折り返し板60には、手掛け穴50の上縁部51に第一折れ線L10を介して連設された中間板61と、中間板61の両側縁部に第二折れ線L20,L20を介して連設された二つの側板62,62と、が形成されている。折り返し板60を壁部10に対して上向き且つ内側に折り返したときに、折り返し板60が頂板30の内面に当接するように構成されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、
前記底板の縁部に連設された筒状の壁部と、
前記壁部の上縁部に連設された頂板と、を備え、
前記壁部には、手掛け穴が形成され、
前記手掛け穴内に折り返し板が配置されており、
前記折り返し板には、
前記手掛け穴の上縁部に第一折れ線を介して連設された中間板と、
前記中間板の両側縁部にそれぞれ第二折れ線を介して連設された二つの側板と、が形成されており、
前記折り返し板を前記壁部に対して上向き且つ内側に折り返したときに、前記折り返し板が前記頂板の内面に当接するように構成されていることを特徴とする包装箱。
【請求項2】
請求項1に記載の包装箱であって、
前記両第二折れ線の横方向の間隔は、下方に向かうに連れて狭くなっていることを特徴とする包装箱。
【請求項3】
請求項1に記載の包装箱であって、
前記第二折れ線の下部にスリットが形成されていることを特徴とする包装箱。
【請求項4】
請求項1に記載の包装箱であって、
前記手掛け穴の上縁部は、上向きに突出する弧状に湾曲していることを特徴とする包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
段ボール製の包装箱としては、壁部に形成された手掛け穴が折り返し板によって閉塞されており、折り返し板を壁部に対して上向き且つ内側に折り返したときに、折り返し板が頂板の内面に当接するように構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
この構成では、手掛け穴の上縁部および折り返し板に手を掛けて包装箱を持ち上げたときに、手掛け穴の上縁部に作用する上向きの力が、端壁と折り返し板とに分散される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-293321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来の包装箱では、手掛け穴の上縁部に手を掛けて包装箱を持ち上げたときに、平板状の折り返し板が折れ曲がり易いため、手掛け穴の上縁部に作用した上向きの力の一部を折り返し板によって十分に支持できないという問題がある。
また、前記した従来の包装箱では、折り返し板を壁部の内側に折り曲げたときに、平板状の折り返し板が内容物に強く擦れてしまうという問題がある。
【0005】
本発明は、前記した問題を解決し、折り返し板を壁部の内側に折り曲げたときに、折り返し板が内容物に強く擦れるのを防ぐとともに、手掛け穴に手を掛けて引き上げたときに、手掛け穴が変形し難くなる包装箱を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明は、包装箱であって、底板と、前記底板の縁部に連設された筒状の壁部と、前記壁部の上縁部に連設された頂板と、を備えている。前記壁部には、手掛け穴が形成され、前記手掛け穴内に折り返し板が配置されている。前記折り返し板には、前記手掛け穴の上縁部に第一折れ線を介して連設された中間板と、前記中間板の両側縁部にそれぞれ第二折れ線を介して連設された二つの側板と、が形成されている。前記折り返し板を前記壁部に対して上向き且つ内側に折り返したときに、前記折り返し板が前記頂板の内面に当接するように構成されている。
【0007】
本発明の包装箱では、折り返し板を端壁に対して上向き且つ内側に折り返したときに、折り返し板が頂板の内面に当接する。このとき、本発明では、折り返し板の中間板に対して両側板が折り曲げられた状態となり、この状態で折り返し板が頂板の内面に当接する。これにより、本発明の包装箱では、手掛け穴の上縁部と頂板の内面との間に架け渡された折り返し板の強度を高めることができる。
したがって、本発明の包装箱では、手掛け穴に手を掛けて引き上げたときに、手掛け穴の上縁部に作用した上向きの力の一部を、折り返し板によって十分に支持できるため、包装箱を持ち上げたときに、手掛け穴が変形して壁部が裂けるのを防ぐことができる。
【0008】
本発明の包装箱では、折り返し板を壁部の内側に折り曲げる過程で折り返し板が内容物に接触すると、折り返し板の側板が内容物に押されて、中間板に対して折れ曲がるため、折り返し板が内容物に強く擦れるのを防ぐことができる。
【0009】
前記した包装箱において、前記両第二折れ線の横方向の間隔を、下方に向かうに連れて狭くした場合には、折り返し板を壁部の内側に折り曲げたときに、隣り合う二つの内容物の間に折り返し板を通過させ易くなる。
【0010】
前記した包装箱において、前記第二折れ線の下部にスリットを形成した場合には、第二折れ線において、側板が中間板に対して綺麗に折れ曲がるとともに、第二折れ線が下端部から裂けるのを防ぐことができる。
【0011】
前記した包装箱において、前記手掛け穴の上縁部を上向きに突出する弧状に湾曲させた場合には、手掛け穴の上縁部に手を掛けて、包装箱を持ち上げたときに、手指が痛くなり難い。
【発明の効果】
【0012】
本発明の包装箱では、折り返し板を端壁に対して上向き且つ内側に折り返したときに、折り返し板は両側部が折り曲げられた状態で頂板の内面に当接するため、折り返し板の強度を高めることができる。これにより、本発明の包装箱では、包装箱を持ち上げたときに、手掛け穴が変形して壁部が裂けるのを防ぐことができる。
また、本発明の包装箱では、折り返し板を壁部の内側に折り曲げる過程で、折り返し板が内容物に接触すると、折り返し板の側部が折れ曲がるため、折り返し板が内容物に強く擦れるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る包装箱を前方左上から見た斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係る包装箱のブランクシートを示した図である。
図3】本発明の実施形態に係る包装箱の手掛け穴および折り返し板を示した正面図である。
図4】本発明の実施形態に係る包装箱において、折り返し板を端壁に対して折り返す途中の状態を示した正面図である。
図5】本発明の実施形態に係る包装箱において、折り返し板を端壁に対して折り返した状態を示した側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明において、前後左右方向とは、本実施形態の包装箱を説明する上で便宜上設定したものであり、本発明の包装箱の構成や使用状態を限定するものではない。
【0015】
本実施形態の包装箱1は、図1に示すように、底板20と、底板20の縁部に連設された筒状の壁部10と、壁部10の上側の縁部に連設された頂板30と、を備えている。本実施形態の包装箱1は、ラップアラウンド方式の段ボール箱である。
本実施形態の壁部10は、前後一対の端壁11,11および左右一対の側壁12,12の四つの壁体によって四角形の筒状に形成されている。
【0016】
本実施形態の包装箱1に収容する内容物は限定されるものではないが、本実施形態では、図4に示すように、ペットボトルを内容物Pとして収容する場合を例として説明する。本実施形態の包装箱1には、複数の内容物Pが左右四列に並べて収容される。
【0017】
本実施形態の包装箱1は、図2に示すように、段ボール製のシートを切り抜いたブランクシートSを各折れ線において山折りまたは谷折りすることで形成される。図2に示すブランクシートSは内面側が見えるように配置されている。
ブランクシートSの折れ線は、ブランクシートSの表面を線状に押し込んで形成した罫線(押罫)である。なお、罫線に断続的な切れ込みを形成してもよい。このようにすると、折れ線においてブランクシートSを折り曲げ易くなる。
また、シートの表面のみを切断したハーフカットの切れ込みやシートを貫通した切れ込みを断続して線状に形成することで折れ線を構成してもよい。
【0018】
ブランクシートSの切断誘導線は、連続した一本のスリットまたは複数のスリットを断続的に形成した線によって形成されている。なお、切断誘導線をハーフカット線によって形成してもよい。
【0019】
底板20は、図1に示すように、四角形の平板である(図2参照)。底板20の左縁部には、折れ線を介して左側の側壁12が連設され、底板20の右縁部には、折れ線を介して右側の側壁12が連設されている。左右の側壁12,12は、同じ四角形の壁体であり、底板20に対して垂直に形成されている。
【0020】
左側の側壁12の上縁部には、折れ線を介して頂板30が連設されている。頂板30は、底板20と同じ四角形の平板であり、左側の側壁12に対して垂直に形成されている。
ブランクシートS(図2参照)を各折れ線で折り曲げつつ、右側の側壁12の上縁部に連設された接合片13を、頂板30の内面に接合することで、右側の側壁12、底板20、左側の側壁12および頂板30が四角形の筒状に形成されている。
【0021】
前側の端壁11は、頂板30および底板20の前縁部にそれぞれ連設された上下一対の外フラップ14,14と、左右の側壁12,12の前縁部にそれぞれ連設された左右一対の内フラップ15,15と、を備えている。両内フラップ15,15の外面に両外フラップ14,14が重ねられて接合されている。本実施形態では、両外フラップ14,14が上下方向に間隔を空けて配置されるとともに、両内フラップ15,15が左右方向に間隔を空けて配置されている。
【0022】
後側の端壁11は、前側の端壁11と前後対称な構成であり、上下の外フラップ14,14と、左右の内フラップ15,15とによって構成されている。
【0023】
前側の端壁11の上側の外フラップ14には、図3に示すように、手掛け穴50が形成されている。手掛け穴50は、左右の内フラップ15,15の間に配置されており、外フラップ14の中央部を貫通している。手掛け穴50は、包装箱1を持ち運ぶときに、手を掛ける部位である。
【0024】
手掛け穴50は、上下方向よりも左右方向に大きく形成されている。つまり、手掛け穴50は、左右方向に幅広な形状である。
手掛け穴50の上縁部51は、左右方向(横方向)に延びている。手掛け穴50の上縁部51全体が上向きに突出する弧状に湾曲している。
手掛け穴50の下縁部52は、外フラップ14の上縁部および下縁部に沿って、左右方向(横方向)に直線状に形成されている。
手掛け穴50の左右の側縁部53,53は、左右方向の外側に向けて突出するように、半円形状に湾曲している。
【0025】
手掛け穴50内には、折り返し板60が配置されている。本実施形態の折り返し板60は、手掛け穴50の開口形状と同じ形状である。つまり、折り返し板60によって手掛け穴50が閉塞されている。図4に示すように、包装箱1を持ち運ぶときには、折り返し板60を内側に押し込んで、手掛け穴50を開口させる。
【0026】
折り返し板60には、図3に示すように、手掛け穴50の上縁部51に第一折れ線L10を介して連設された中間板61と、中間板61の両側縁部にそれぞれ第二折れ線L20,L20を介して連設された二つの側板62,62と、が形成されている。
【0027】
中間板61は、手掛け穴50の左右方向の中央部を塞いでいる部位であり、四角形に形成されている。中間板61の上縁部は、手掛け穴50の上縁部51に第一折れ線L10を介して連設されている。第一折れ線L10は、上向きに突出する弧状に湾曲している。中間板61の下縁部は、手掛け穴50の下縁部52に切断誘導線L30を介して連設されている。
【0028】
左側の側板62は、手掛け穴50の左側部を塞いでいる部位である。左側の側板62の右縁部は、中間板61の左縁部に第二折れ線L20を介して連設されている。左側の側板62の右縁部以外の縁部は、手掛け穴50の左側の側縁部53に切断誘導線L30を介して連設されている。
右側の側板62は、手掛け穴50の右側部を塞いでいる部位である。右側の側板62の左縁部は、中間板61の右縁部に第二折れ線L20を介して連設されている。右側の側板62の左縁部以外の縁部は、手掛け穴50の右側の側縁部53に切断誘導線L30を介して連設されている。
【0029】
第二折れ線L20は、折り返し板60の外面に形成された直線状の罫線L21(押罫)である。また、第二折れ線L20の下部には、スリットL22が形成されている。本実施形態の第二折れ線L20では、上側の約2/3の長さが罫線L21であり、下側の約1/3の長さがスリットL22である。
なお、本実施形態では、第二折れ線L20の端部が、折り返し板60の縁部から僅かに離れているが、第二折れ線L20の端部を折り返し板60の縁部に接続してもよい。
【0030】
左右二本の第二折れ線L20,L20は、左右方向(横方向)に間隔を空けて形成されている。本実施形態では、左右の第二折れ線L20,L20の左右方向の間隔が、下方に向かうに連れて狭くなっている。
つまり、第二折れ線L20は、上端部から下端部に向かうに連れて、折り返し板60の左右方向の中央側に入り込むように傾斜している。
【0031】
本実施形態の包装箱1では、端壁11の上縁部と手掛け穴50の上縁部51との上下方向の間隔の最小値L1よりも、押し返し片60の上下方向の長さの最大値L2が大きく形成されている。
【0032】
包装箱1では、図1に示すように、後側の端壁11の上側の外フラップ14にも、前側の端壁11と同様に、手掛け穴50および折り返し板60が形成されている。
【0033】
図4に示すように、包装箱1に内容物Pを収容した状態で、手掛け穴50を開口させるときには、折り返し板60を端壁11の内側に押し込む。これにより、切断誘導線L30が切り開かれ、折り返し板60の上縁部(中間板61の上縁部)以外の縁部が手掛け穴50の開口縁部から切り離される。
【0034】
続いて、折り返し板60を第一折れ線L10において上向き且つ内側に折り曲げる。このとき、折り返し板60の側板62が内容物Pの表面に接触して、側板62が内容物Pに押されると、第二折れ線L20において、側板62が中間板61に対して外側から見て谷折りに折り曲げられる。
そして、左右の側板62,62が中間板61に対して折り曲げられながら、隣り合う左右の内容物P,Pの間を折り返し板60が上向き且つ内側に向けて通過する。
このようにして、折り返し板60を外フラップ14に対して上方に向けて内側に折り返すことで、端壁11の手掛け穴50を開口させることができる(図5参照)。
【0035】
本実施形態の包装箱1では、図3に示すように、端壁11の上縁部と手掛け穴50の上縁部51との上下方向の間隔の最小値L1よりも、押し返し片60の上下方向の長さの最大値L2が大きく形成されている。
したがって、図5に示すように、折り返し板60を端壁11の内面側に折り返すと、折り返し板60の先端部が、頂板30の内面(下面)に当接する。これにより、端壁11の上部、頂板30および折り返し板60によってトラス構造が形成される。
【0036】
以上のような本実施形態の包装箱1では、図4に示すように、折り返し板60を端壁11に対して上向き且つ内側に折り返したときに、折り返し板60の中間板61に対して両側板62,62が折り曲げられる。両側板62,62は、中間板61を補強するリブとして機能するため、中間板61が変形し難くなる。
そして、折り返し板60の両側板62,62が折り曲げられた状態で、図5に示すように、折り返し板60が頂板30の内面に当接するため、手掛け穴50の上縁部51と頂板30の内面との間に架け渡された折り返し板60の強度を高めることができる。
これにより、端壁11の上部、頂板30および折り返し板60によって形成されたトラス構造の強度および剛性を高めることができる。
したがって、包装箱1では、手掛け穴50に手を掛けて引き上げたときに、手掛け穴50の上縁部51に作用した上向きの力の一部を、折り返し板60によって十分に支持できる。そのため、包装箱1を持ち上げたときに、手掛け穴50が変形して端壁11が裂けるのを防ぐことができる。
【0037】
また、本実施形態の包装箱1では、図4に示すように、第二折れ線L20の下部にスリットL22が形成されている。これにより、折り返し板60を端壁11の内側に折り曲げたときに、第二折れ線L20において、側板62が中間板61に対して綺麗に折れ曲がるとともに、第二折れ線L20が下端部から裂けるのを防ぐことができる。
【0038】
また、本実施形態の包装箱1では、折り返し板60を端壁11の内側に折り曲げる過程で折り返し板60が内容物Pに接触すると、折り返し板の側板62が内容物Pに押されて、中間板61に対して折れ曲がる。これにより、折り返し板60が内容物Pに強く擦れるのを防ぐことができる。
【0039】
また、本実施形態の包装箱1では、図3に示すように、両第二折れ線L20,L20の横方向の間隔が、下方に向かうに連れて狭くなっているため、図4に示すように、折り返し板60を端壁11の内側に折り曲げたときに、隣り合う二つの内容物P,Pの間に折り返し板60を通過させ易い。
【0040】
また、本実施形態の包装箱1では、図3に示すように、手掛け穴50の上縁部51が上向きに突出する弧状に湾曲しているため、図5に示すように、開口させた手掛け穴50の上縁部51に手を掛けて、包装箱1を持ち上げたときに、手指が痛くなり難い。
【0041】
また、図3に示すように、手掛け穴50の上縁部51を大きく屈曲させることなく、左右方向に延ばすと、頂板30に荷重が作用したときに、手掛け穴50の上縁部51が変形し難くなるため、包装箱1の耐荷重を高めることができる。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
本実施形態の包装箱1では、図3に示すように、第二折れ線L20の下部にスリットL22が形成されているが、第二折れ線L20全体を罫線によって構成してもよい。
【0043】
本実施形態の包装箱1では、左右の第二折れ線L20,L20の横方向の間隔が、下方に向かうに連れて狭くなっているが、左右の第二折れ線L20,L20を平行させてもよい。
【0044】
本実施形態の包装箱1では、手掛け穴50が折り返し板60によって閉塞されているが、折り返し板60によって手掛け穴50の一部を塞ぐように構成してもよい。
【0045】
本実施形態の包装箱1は、図1に示すように、壁部10が四角形の筒状に形成されているが、壁部10の形状は限定されるものではなく、例えば、壁部10を六角形や八角形などの多角形の筒状に形成してもよい。
【0046】
本実施形態の包装箱1は、ラップアラウンド方式の段ボール箱であるが、箱体の形式は限定されるものではなく、例えば、A式の段ボール箱でもよい。
【0047】
本実施形態の包装箱1は段ボール製であるが、各種公知の板紙によって包装箱を形成してもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 包装箱
10 壁部
11 端壁
12 側壁
13 接合片
14 外フラップ
15 内フラップ
20 底板
30 頂板
50 手掛け穴
51 上縁部
52 下縁部
53 側縁部
60 折り返し板
61 中間板
62 側板
L10 第一折れ線
L20 第二折れ線
L21 罫線
L22 スリット
L30 切断誘導線
P 内容物
S ブランクシート
図1
図2
図3
図4
図5