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特開2024-62072口腔内力計、および、口腔内力測定システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062072
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】口腔内力計、および、口腔内力測定システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/11 20060101AFI20240430BHJP
   G01L 5/00 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
A61B5/11 300
G01L5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169831
(22)【出願日】2022-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】000150707
【氏名又は名称】長野計器株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000153030
【氏名又は名称】株式会社ジェイ・エム・エス
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 昇
(72)【発明者】
【氏名】樊 豪
(72)【発明者】
【氏名】豊田 耕一郎
(72)【発明者】
【氏名】石田 美希
(72)【発明者】
【氏名】向井 光樹
【テーマコード(参考)】
2F051
4C038
【Fターム(参考)】
2F051AA17
2F051BA07
4C038VA04
4C038VB07
4C038VB08
(57)【要約】
【課題】使用性を改善できる口腔内力計、および、口腔内力測定システムを提供すること。
【解決手段】口腔内力計1は、口腔内力を検出する検出部4と、検出部4の動作のON/OFFを制御する電源制御部61と、検出部4にて測定された口腔内力測定値を出力する通信回路部66と、通信回路部66から出力された口腔内力測定値を入力して、外部装置に無線にて出力する無線通信部7と、電池Bが収納される電源部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔内力を検出する検出部と、
前記検出部の動作のON/OFFを制御する電源制御部と、
前記検出部にて測定された口腔内力測定値を出力する通信回路部と、
前記通信回路部から出力された前記口腔内力測定値を入力して、外部装置に無線にて出力する外部出力部と、
電池が収納される電源部と、を備える
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項2】
請求項1に記載の口腔内力計において、
前記検出部から出力された測定信号を入力して前記口腔内力測定値に変換し、前記通信回路部に変換した前記口腔内力測定値を出力する演算部を備える
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項3】
請求項2に記載の口腔内力計において、
前記演算部は、前記検出部から出力された前記測定信号を入力順に前記口腔内力測定値に変換し、
前記通信回路部は、前記外部出力部を介して、変換された前記口腔内力測定値を順次無線にて出力するとともに、測定開始からの前記口腔内力測定値の最大値を、前記外部出力部を介して無線で出力する
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項4】
請求項3に記載の口腔内力計において、
前記電源制御部は、前記最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、前記検出部の動作をOFFにして前記口腔内力測定値の検出を終了する
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項5】
請求項4に記載の口腔内力計において、
前記通信回路部は、前記口腔内力測定値を検出中であるか、検出終了であるかを、前記外部出力部を介して無線で出力する
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項6】
請求項1に記載の口腔内力計において、
前記口腔内力測定値を表示する表示器を備える
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項7】
請求項6に記載の口腔内力計において、
前記口腔内力測定値を検出中、または、検出終了に係る状態を前記表示器に表示させる
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項8】
請求項1に記載の口腔内力計において、
前記口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了に係る状態を音で知らせるブザーを備える
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項9】
請求項1に記載の口腔内力計において、
電源のON/OFF、前記口腔内力測定値の検出の開始/中止、動作設定、または、補正に係る操作を実行可能とされた操作部を備える
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項10】
請求項2に記載の口腔内力計において、
前記電源制御部は、前記検出部が前記測定信号を1回出力する毎に、前記検出部をON/OFFさせる
ことを特徴とする口腔内力計。
【請求項11】
口腔内力を検出する検出部と、前記検出部の動作のON/OFFを制御する電源制御部と、前記検出部にて測定された口腔内力測定値を出力する通信回路部と、前記通信回路部から出力された前記口腔内力測定値を入力して、外部装置に無線にて出力する外部出力部と、電池が収納される電源部と、を備える口腔内力計と、
前記外部出力部から出力された前記口腔内力測定値を表示する前記外部装置と、を備える
ことを特徴とする口腔内力測定システム。
【請求項12】
請求項11に記載の口腔内力測定システムにおいて、
前記口腔内力計は、前記検出部から出力された測定信号を入力して前記口腔内力測定値に変換し、前記通信回路部に変換した前記口腔内力測定値を出力する演算部を備える
ことを特徴とする口腔内力測定システム。
【請求項13】
請求項12に記載の口腔内力測定システムにおいて、
前記演算部は、前記検出部から出力された前記測定信号を入力順に前記口腔内力測定値に変換し、
前記通信回路部は、前記外部出力部を介して、変換された前記口腔内力測定値を順次無線にて出力するとともに、測定開始からの前記口腔内力測定値の最大値を、前記外部出力部を介して無線で出力し、
前記外部装置は、
前記口腔内力測定値の前記最大値を表示するとともに、前記口腔内力測定値を入力順にグラフにて表示する表示装置と、
前記口腔内力測定値の前記最大値、および、グラフを印刷する印刷装置と、を有する
ことを特徴とする口腔内力測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔内力計、および、口腔内力測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、咬合力を測定する咬合力計が知られている(例えば、特許文献1等)。特許文献1では、複数回の測定から得た咬合力測定値を、測定順に一定時間ずつ順次表示器に表示でき、かつ、平均値・最大値を一緒に表示できることから、測定時のバラツキが大きい場合であっても、正確かつ的確に咬合力を把握できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許3479151号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ハウジングの上面に設けられた表示器に測定値を表示させることから、測定者および被測定者からは測定中の測定結果が見えづらいといった問題がある。また、コネクタ部を介して有線ケーブルにて外部の装置に測定値に係る信号を出力し、外部の装置にて測定値を表示させることも考えられるが、有線ケーブルなので、絡まることや、外部の装置との距離が有線ケーブルの長さに依存してしまうことなど、使い勝手が良くないといった問題があった。
【0005】
本発明の目的は、使用性を改善できる口腔内力計、および、口腔内力測定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の口腔内力計は、口腔内力を検出する検出部と、前記検出部の動作のON/OFFを制御する電源制御部と、前記検出部にて測定された口腔内力測定値を出力する通信回路部と、前記通信回路部から出力された前記口腔内力測定値を入力して、外部装置に無線にて出力する外部出力部と、電池が収納される電源部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明では、検出部にて測定された口腔内力測定値を、通信回路部が外部出力部を介して無線にて外部装置に出力する。これにより、測定結果を外部装置に直接的に表示させることで、医師や技師等の測定者および患者等の被測定者が測定中に測定結果を視認することを容易にすることができる。この際、本発明では、測定信号を無線にて外部装置に出力するので、例えば、ガラスや壁等を挟んだ別の部屋などの任意の場所に外部装置を配置することができ、測定結果を複数人でも容易に確認することができる。また、電源部に電池を使用することで、無線と合わせて、携帯性が高まり、使い勝手を向上できる。さらに、電源制御部が検出部の動作のON/OFF制御を行うので、例えば、検出部が測定信号を出力する毎に検出部をON/OFFさせることで省電力化を達成することができる。
【0008】
本発明の口腔内力計において、前記検出部から出力された測定信号を入力して前記口腔内力測定値に変換し、前記通信回路部に変換した前記口腔内力測定値を出力する演算部を備えることが好ましい。
この構成では、演算部が、検出部から出力された測定信号を取得して口腔内力測定値に変換する。そして、通信回路部が、演算部にて変換された口腔内力測定値を、外部出力部を介して無線にて外部装置に出力するので、口腔内力計にて測定者および被測定者に必要なデータを取捨選択することができ、外部装置に大量のデータを無線で出力する必要がなくなる。なお、演算部は口腔内力計に設けてあっても良いし、外部装置に設けてあっても良い。
【0009】
本発明の口腔内力計において、前記演算部は、前記検出部から出力された前記測定信号を入力順に前記口腔内力測定値に変換し、前記通信回路部は、前記外部出力部を介して、変換された前記口腔内力測定値を順次無線にて出力するとともに、測定開始からの前記口腔内力測定値の最大値を、前記外部出力部を介して無線で出力することが好ましい。
この構成では、通信回路部は、外部出力部を介して、変換された口腔内力測定値を順次無線にて出力するとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を、外部出力部を介して無線で出力する。そのため、測定開始からの口腔内力測定値の経時変化を容易に確認できるとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を容易に確認することができる。
【0010】
本発明の口腔内力計において、前記電源制御部は、前記最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、前記検出部の動作をOFFにして前記口腔内力測定値の検出を終了することが好ましい。
この構成では、電源制御部は、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、検出部の動作をOFFにして口腔内力測定値の検出を終了する。ここで、通常、咬合力値や舌圧値等の口腔内力測定値は、測定開始から最大値に達した後、低下することが知られている。すなわち、口腔内力測定値はグラフで示すと山型に推移することが知られている。そのため、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、通常、それから口腔内力測定値の最大値が更新されることはないので、この時点で検出部の動作をOFFにすることで、電力消費を抑制することができる。
【0011】
本発明の口腔内力計において、前記通信回路部は、前記口腔内力測定値を検出中であるか、検出終了であるかを、前記外部出力部を介して無線で出力することが好ましい。
この構成では、通信回路部は、口腔内力測定値を検出中であるか、または、検出終了であるかを、外部出力部を介して無線で出力するので、例えば、外部装置に口腔内力測定値の検出中であるか否かを表示させることで、口腔内力測定値を検出中であるのか否かを容易に視認させることができる。
【0012】
本発明の口腔内力計において、前記口腔内力測定値に係る測定値を表示する表示器を備えることが好ましい。
この構成では、口腔内力測定値を外部装置に出力することに加えて、表示器に表示させるので、口腔内力計のみでも口腔内力測定値を視認させることができる。
【0013】
本発明の口腔内力計において、前記口腔内力測定値を検出中、または、検出終了に係る状態を前記表示器に表示させることが好ましい。
この構成では、口腔内力測定値を検出中であるか、または、検出終了であるかを、表示器に表示させるので、口腔内力測定値を検出中であるのか否かを視認させることができる。
【0014】
本発明の口腔内力計において、前記口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了に係る状態を音で知らせるブザーを備えることが好ましい。
この構成では、口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了をブザーにより音で知らせることができるので、口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了を容易に把握させることができる。
【0015】
本発明の口腔内力計において、電源のON/OFF、前記口腔内力測定値の検出の開始/中止、動作設定、または、補正に係る操作を実行可能とされた操作部を備えることが好ましい。
この構成では、電源のON/OFF、口腔内力測定値の検出の開始/中止、動作設定、または、補正に係る操作を実行可能な操作部を備えるので、口腔内力計の操作を容易にすることができる。
【0016】
本発明の口腔内力計において、前記電源制御部は、前記検出部が前記測定信号を1回出力する毎に、前記検出部をON/OFFさせることが好ましい。
この構成では、電源制御部は、検出部が測定信号を1回出力する毎に、検出部をON/OFFさせるので、口腔内力測定値を検出している間検出部をONし続ける場合に比べて、口腔内力計の省電力化を図ることができる。
【0017】
本発明の口腔内力測定システムは、口腔内力を検出する検出部と、前記検出部の動作のON/OFFを制御する電源制御部と、前記検出部にて測定された口腔内力測定値を出力する通信回路部と、前記通信回路部から出力された前記口腔内力測定値を入力して、外部装置に無線にて出力する外部出力部と、電池が収納される電源部と、を備える口腔内力計と、前記外部出力部から出力された前記口腔内力測定値を表示する前記外部装置と、を備えることを特徴とする。
本発明では、上記と同様の効果を奏することができる。
【0018】
本発明の口腔内力測定システムにおいて、前記口腔内力計は、前記検出部から出力された測定信号を入力して前記口腔内力測定値に変換し、前記通信回路部に変換した前記口腔内力測定値を出力する演算部を備えることが好ましい。
この構成では、演算部が、検出部から出力された測定信号を取得して口腔内力測定値に変換する。そして、通信回路部が、演算部にて変換された口腔内力測定値を、外部出力部を介して無線にて外部装置に出力するので、口腔内力計にて測定者および被測定者に必要なデータを取捨選択することができ、外部装置に大量のデータを無線で出力する必要がなくなる。
【0019】
本発明の口腔内力測定システムにおいて、前記演算部は、前記検出部から出力された前記測定信号を入力順に前記口腔内力測定値に変換し、前記通信回路部は、前記外部出力部を介して、変換された前記口腔内力測定値を順次無線にて出力するとともに、測定開始からの前記口腔内力測定値の最大値を、前記外部出力部を介して無線で出力し、前記外部装置は、前記口腔内力測定値の前記最大値を表示するとともに、前記口腔内力測定値を入力順にグラフにて表示する表示装置と、前記口腔内力測定値の前記最大値、および、グラフを印刷する印刷装置と、を有することが好ましい。
この構成では、外部装置は、口腔内力測定値の最大値を表示するとともに、口腔内力測定値を入力順にグラフにて表示し、かつ、口腔内力測定値の最大値および当該グラフを印刷するので、測定開始からの口腔内力測定値の経時変化を容易に確認できるとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係る口腔内力測定システムの概略を示す構成図。
図2】口腔内力計の概略を示す分解斜視図。
図3】口腔内力計の構成を示す構成図。
図4】外部装置のディスプレイの画面の概略を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
[実施形態]
図1は、本実施形態の口腔内力測定システム100の概略を示す構成図である。なお、本実施形態の口腔内力測定システム100は、患者等の被測定者の口腔内において口腔内力としての咬合力を測定する咬合力測定システムとして構成されている。
図1に示すように、口腔内力測定システム100は、口腔内力計1と、外部装置90とを備える。
【0022】
[口腔内力計1]
図2は、本実施形態の口腔内力計1の概略を示す斜視図である。
図1図2に示すように、口腔内力計1は、ケース2と、回路部3と、検出部4と、操作部5と、を備えている。
【0023】
[ケース2]
ケース2は、樹脂製で、回路部3や検出部4を収納する部材である。本実施形態では、ケース2は、第1ケース21と、第2ケース22と、第3ケース23と、カバー継手24と、を有する。
なお、ケース2は、上記構成に限られるものではなく、例えば、金属製でもよく、あるいは、樹脂と金属を含んで構成されていてもよい。
【0024】
第1ケース21は、第2ケース22と一対となって略有底角筒状となるように形成されている。本実施形態では、第1ケース21には、後述する液晶部33と対応する位置に、開口部211が形成されている。
なお、第1ケース21および第2ケース22は、略有底角筒状のように角張ることに限られるものではなく、例えば、略有底筒状とされていてもよい。
【0025】
第2ケース22は、前述したように、第1ケース21と一対となって略有底角筒状となるように形成されている。そして、第1ケース21および第2ケース22は、回路部3と検出部4の一部とを収納可能に構成されている。
また、本実施形態では、第2ケース22には、第1ケース21と対向する側と反対側の背面側に電池収納部221が形成されている。さらに、第2ケース22は、電池収納部221を覆うカバー部材222を有する。そして、当該電池収納部221には、後述する電源基板32と電池Bとが収納されている。本実施形態では、電池収納部221は、コイン型の電池Bを収納可能に構成されている。ただし、電池収納部221は、上記構成に限られるものではなく、例えば、円筒状の電池や角形の電池を収納可能に構成されていてもよい。
【0026】
第3ケース23は、基端側が大径とされた略有底角筒状となるように形成されている。そして、第3ケース23は、検出部4の一部を収納可能に構成されている。より具体的には、第3ケース23は、検出部4の先端側に配置される受圧部材41やダイアフラム部(図示略)等を収納可能に構成されている。これにより、被測定者は、第3ケース23の先端側を咬むことによって、咬合力を測定できるように構成されている。すなわち、第3ケース23の先端側は被咬部(測定部)として構成されている。
本実施形態では、被測定者は、通常、口腔内力を測定する際、第3ケース23を覆うディスポーザブルケース(図示略)を使用する。すなわち、被測定者は、ディスポーザブルケースで覆われた状態の第3ケース23の被咬部を咬むことで口腔内力を測定する。
なお、第3ケース23は、上記構成に限られるものではなく、例えば、先端側と基端側とが同径とされていてもよく、あるいは、先端側に比べて基端側が小径とされていてもよい。また、第3ケース23は、略有底角筒状のように角張ることに限られるものではなく、例えば、略有底筒状とされていてもよい。
【0027】
カバー継手24は、後述する検出部4の保持部材45を保持する部材である。本実施形態では、カバー継手24は、第1ケース21および第2ケース22の先端側の開口部分、すなわち、第3ケース23と接続される箇所に取り付けられる。そして、カバー継手24は、保持部材45を挟持するとともに、保持部材45を第1ケース21にビス留めすることで、保持部材45を固定するように構成されている。
【0028】
[回路部3]
回路部3は、検出部4から出力された測定信号を入力して、測定値を表示するように構成されている。本実施形態では、回路部3は、制御基板31と、電源基板32と、液晶部33と、コネクタ部材34と、信号伝達部材35と、ブザー36(図3参照)と、スイッチ37とを備える。
【0029】
制御基板31は、口腔内力計1による口腔内力の測定を制御する基板である。本実施形態では、制御基板31は、信号伝達部材35により検出部4と電気的に接続されている。これにより、検出部4で検出された測定信号が信号伝達部材35を介して制御基板31に入力される。さらに、制御基板31は、コネクタ部材34により液晶部33と電気的に接続されている。そのため、制御基板31は、検出部4から出力された測定信号に応じた信号を液晶部33に出力することにより、液晶部33に口腔内力の測定結果を表示させることができるように構成されている。
【0030】
電源基板32は、前述したように第2ケース22の電池収納部221に収納され、電池Bと電気的に接続されている。さらに、電源基板32は、図示略の電力伝達部材を介して制御基板31に接続されている。これにより、電源基板32は、制御基板31を介して液晶部33や検出部4に電力を供給できるように構成されている。なお、電池収納部221および電源基板32は、本発明の電源部の一例である。
【0031】
液晶部33は、所謂液晶ディスプレイとして構成され、口腔内力としての咬合力の測定値を表示するように構成されている。本実施形態では、前述したように、液晶部33は後述する表示回路部68から出力された信号を入力して、検出部4で検出した測定信号に応じた測定値を表示するように構成されている。すなわち、液晶部33は、本発明の表示器の一例である。
なお、液晶部33は、上記構成に限られるものではなく、例えば、色によって口腔内力測定値を表示するように構成されていてもよい。
【0032】
コネクタ部材34は、前述したように、制御基板31と液晶部33とを電気的に接続させるための部材である。本実施形態では、コネクタ部材34は、所謂導電ゴムタイプのコネクタとして構成されている。ただし、コネクタ部材34は、上記構成に限られるものではなく、樹脂および金属から構成される一般的なコネクタとして構成されていてもよく、制御基板31と液晶部33とを電気的に接続可能に構成されていればよい。
【0033】
信号伝達部材35は、所謂電気配線であり、前述したように検出部4と制御基板31とを電気的に接続させるように構成されている。これにより、信号伝達部材35を介して検出部4からの測定信号を制御基板31に入力させるとともに、制御基板31から検出部4に電力を供給できるように構成されている。
【0034】
ブザー36は、制御基板31における第2ケース22と対向する面に設けられている。本実施形態では、ブザー36は、口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了に係る状態を音で知らせることができるように構成されている。なお、ブザー36は、測定中にブザー音量や音質の変化で口腔内力値を音で知らせることができるように構成されていても良い。
スイッチ37は、操作部5に対応する位置に設けられている。これにより、医師や技師等の測定者または被測定者が操作部5を押下することで、スイッチ37を操作することができる。
【0035】
検出部4は被測定者の口腔内力測定値を検出し、当該口腔内力測定値に応じた測定信号を出力するように構成されている。本実施形態では、検出部4は、受圧部材41と、圧力伝達部材43と、圧力検出器44と、保持部材45と、とを備える。
【0036】
受圧部材41は、検出部4の先端側、すなわち、第3ケース23の被咬部に対応する位置に配置され、被測定者が被咬部を咬んだ際の圧力を受圧する部材である。本実施形態では、受圧部材41は、柱状に形成され、内部に圧力伝達媒体が封入されている。そして、受圧部材41は、圧力伝達部材43を介して圧力検出器44と接続されている。これにより、被測定者が被咬部を咬んだ際の圧力は、内部に封入された圧力伝達媒体を介して、圧力検出器44に伝達されるように構成されている。
【0037】
圧力伝達部材43は、管状に形成され、一方の端部が受圧部材41に接続され、他方の端部が圧力検出器44に接続されている。そして、圧力伝達部材43の内部には圧力伝達媒体が封入されている。これにより、圧力伝達部材43は、内部に封入された圧力伝達媒体を介して、受圧部材41が受けた圧力を圧力検出器44に伝達するように構成されている。
ここで、本実施形態では、受圧部材41および圧力検出器44は、1本の圧力伝達部材43により接続されている。これにより、例えば、2本以上の管状の伝達部材で受圧部材41および圧力検出器44が接続される場合に比べて、圧力伝達媒体の量を削減することができ、検出精度を向上することができる。
【0038】
圧力検出器44は、圧力伝達媒体を介して伝達された圧力を検出し、当該圧力に応じた測定信号を出力する部材である。本実施形態では、圧力検出器44は、継手部441と、検出部材442と、を備える。
【0039】
継手部441は、圧力伝達部材43と検出部材442とを接続させる所謂継手部材である。検出部材442は、所謂圧力センサーであり、圧力伝達媒体の圧力を検出可能に構成されている。
また、検出部材442は、信号伝達部材35を介して制御基板31と電気的に接続されている。すなわち、検出部材442は、信号伝達部材35の他端部に接続されている。これにより、検出部材442で検出した圧力に応じた測定信号が後述する制御部6の信号処理部63に出力される。
【0040】
保持部材45は、受圧部材41を保持する部材である。前述したように、保持部材45は、カバー継手24に挟持された状態で第1ケース21にビス留めされることで、第1ケース21および第2ケース22に固定されている。本実施形態では、保持部材45は、第1板状部451および第2板状部452を備える。そして、第1板状部451および第2板状部452は、基端側で溶接されて固定され、先端側で受圧部材41を挟持するように構成されている。
【0041】
[操作部5]
操作部5は、所謂押しボタンとして構成され、前述した制御基板31に設けられたスイッチ37に対応した位置に配置されている。これにより、測定者および被測定者は、操作部5を押下することで、口腔内力計1を操作することができる。なお、口腔内力計1の操作としては、電源のON/OFF、口腔内力測定値の検出の開始/中止、動作設定、または、補正操作等が例示される。
本実施形態では、口腔内力計1の正面に操作部5が配置されているので、電源のON/OFF、口腔内力測定値の検出の開始/中止、動作設定、または、補正操作等を被測定者が容易に行うことができる。
【0042】
[口腔内力計1の構成]
次に、口腔内力計1の構成について説明する。
図3は、本実施形態の口腔内力計1の構成を示す構成図である。
図3に示すように、口腔内力計1は、前述した電源基板32、液晶部33、ブザー36、検出部4、および、操作部5に加えて、制御部6、無線通信部7、および、信号レベル調整部8を備える。
【0043】
[制御部6]
制御部6は、所謂マイコン(Micro Controller Unit)として構成され、前述した制御基板31に設けられる。本実施形態では、制御部6は、電源制御部61と、電源電圧検出部62と、信号処理部63と、タイマ部64と、記憶部65と、通信回路部66と、ブザー制御部67と、表示回路部68と、スイッチ37とを備える。
【0044】
本実施形態では、電源制御部61は、口腔内力測定値の検出中において、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、検出部4の動作をOFFにして口腔内力測定値の検出を終了するように構成されている。
ここで、通常、咬合力値や舌圧値等の口腔内力測定値は、測定開始から最大値に達した後、低下することが知られている。すなわち、口腔内力測定値はグラフで示すと山型に推移することが知られている。そのため、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、通常、それから口腔内力測定値の最大値が更新されることはないので、この時点で電源制御部61が検出部4の動作をOFFにすることで、電力消費を抑制することができる。
【0045】
また、本実施形態では、電源制御部61は、口腔内力の検出中において、検出部4が口腔内力に係る測定信号を1回の出力する毎に、検出部4の電源をON/OFFさせるように構成されている。すなわち、本実施形態では、検出部4は、バッチ的に口腔内力を検出して測定信号を出力し、電源制御部61は、1バッチ毎に検出部4の電源をON/OFFさせる。これにより、口腔内力測定値を検出している間、検出部4をONし続ける場合に比べて、口腔内力計1の省電力化を図ることができる。
【0046】
電源電圧検出部62は、電源である電池Bの電圧を検出するように構成されている。本実施形態では、電源電圧検出部62は、電池Bの電圧が所定の電圧を下回った場合、電圧低下信号を表示回路部68に出力するように構成されている。そして、後述するように、表示回路部68は、電源電圧検出部62から電圧低下信号を入力すると、液晶部33に電池Bの電圧低下を表示させる。
【0047】
信号処理部63は、検出部4から出力された測定信号を入力して口腔内力測定値に変換するように構成されている。すなわち、信号処理部63は、本発明の演算部の一例である。
本実施形態では、信号処理部63は、検出部4から出力された測定信号を入力順に口腔内力測定値に変換するように構成されている。そして、信号処理部63は、入力順に変換した口腔内力測定値を、順次通信回路部66に出力する。
さらに、本実施形態では、信号処理部63は、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を通信回路部66に出力するように構成されている。
なお、本実施形態では、信号処理部63で変換した口腔内力測定値を通信回路部66に出力したが、これに限られるものではなく、例えば、検出部4から出力された測定信号を通信回路部66に直接入力してもよい。また、信号処理部63は、口腔内力計1に設けてあっても良いし、外部装置90に設けてあっても良い。
【0048】
タイマ部64は、所定時間を計測するように構成されている。本実施形態では、タイマ部64は、口腔内力測定値の最大値が更新されてからの所定時間を計測する。そして、信号処理部63は、タイマ部64で計測する所定時間の間に口腔内力測定値の最大値が更新されるか否かを判定する。
具体的には、タイマ部64で計測する所定時間の間に口腔内力測定値の最大値が更新されたと信号処理部63が判断した場合、信号処理部63はタイマ部64による計測をリセットし、最大値が更新されてからの所定時間の計測を開始させる。
また、タイマ部64で計測する所定時間の間に口腔内力測定値の最大値が更新されないと信号処理部63が判断した場合、すなわち、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、前述したように、電源制御部61は検出部4の動作をOFFにして口腔内力測定値の検出を終了する。
【0049】
記憶部65は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等により構成されている。本実施形態では、記憶部65には、口腔内力計1の動作の設定値や補正値が記憶されているとともに、測定した口腔内力測定値が一時的に記憶されている。
【0050】
通信回路部66は、無線通信部7を通じて、信号処理部63にて変換した口腔内力測定値を外部装置90に無線にて出力するように構成されている。
本実施形態では、通信回路部66は、信号処理部63から入力された口腔内力測定値を測定順に順次出力するとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を出力するように構成されている。これにより、測定者および被測定者は、測定開始からの口腔内力測定値の経時変化を容易に確認できるとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を容易に確認することができる。
なお、本実施形態では、通信回路部66は、信号処理部63から入力された口腔内力測定値と最大値を出力するように構成されていたが、これに限られるものではなく、例えば、検出部4から出力された測定信号を、無線通信部7を通じて外部装置90に無線にて出力するように構成されていてもよい。
【0051】
さらに、本実施形態では、通信回路部66は、口腔内力測定値を検出中であるか、検出終了であるかを、無線通信部7を介して、外部装置90に無線にて出力するように構成されている。そのため、外部装置90に口腔内力測定値の検出中であるか否かを表示させることで、測定者および被測定者に口腔内力測定値を検出中であるのか否かを容易に視認させることができる。
【0052】
ブザー制御部67は、信号レベル調整部8を介して、ブザー36に信号を出力する。本実施形態では、前述したように、ブザー制御部67は、口腔内力測定値の検出中、または、検出終了に係る信号を、信号レベル調整部8を介して、ブザー36に信号を出力する。例えば、ブザー制御部67は、口腔内力測定値の検出が終了した際に、検出終了信号をブザー36に出力する。そして、ブザー36は、検出終了信号を入力すると、検出終了に係る音を発報する。これにより、口腔内力測定値の検出が終了したことを被測定者に音で知らせることができる。
【0053】
表示回路部68は、液晶部33に信号を出力する。本実施形態では、表示回路部68は、信号処理部63にて変換した口腔内力測定値に係る信号を液晶部33に出力する。そして、液晶部33は、口腔内力測定値に係る信号を入力すると、口腔内力測定値を表示する。これにより、測定者および被測定者に口腔内力測定値に係る測定値を視認させることができる。
また、本実施形態では、表示回路部68は、口腔内力測定値の検出中、または、検出終了に係る信号を液晶部33に出力する。そして、液晶部33は、口腔内力測定値の検出中、または、検出終了に係る信号を入力すると、口腔内力測定値の検出中、または、検出終了を表示する。これにより、測定者および被測定者に口腔内力測定値の検出中であるか、あるいは、検出終了であるかを視認させることができる。
【0054】
さらに、本実施形態では、前述したように、表示回路部68は、電源電圧検出部62から入力した電圧警報信号を液晶部33に出力する。そして、液晶部33は、電圧低下信号を入力すると、電池Bの電圧低下を表示する。これにより、測定者および被測定者に、電池Bの電圧が低下したことを視認させることができる。
【0055】
[無線通信部7]
無線通信部7は、所謂無線通信ユニットである。本実施形態では、無線通信部7は、通信回路部66から出力された信号を、Bluetooth(登録商標)にて外部装置90に送信可能に構成されている。
さらに、本実施形態では、無線通信部7は、例えば、外部装置90からBluetoothにて出力された信号を入力可能に構成されている。なお、無線通信部7は、本発明の外部出力部の一例である。
【0056】
[外部装置90]
図1に戻って、外部装置90は、コンピューター91と、ディスプレイ92と、プリンター93とを有する。
コンピューター91はCPU(Central Processing Unit)やハードディスク等を備えた所謂パーソナルコンピューターとして構成されている。本実施形態では、コンピューター91は、Bluetooth通信モジュールを備えており、口腔内力計1の無線通信部7から出力された信号を入力可能に構成されている。そして、コンピューター91は、口腔内力計1から入力した口腔内力測定値をディスプレイ92に表示させるとともに、プリンター93に印刷させるように構成されている。
【0057】
ディスプレイ92は、所謂モニターであり、コンピューター91と有線にて接続されている。そして、ディスプレイ92は、コンピューター91を介して入力した口腔内力測定値を表示するように構成されている。
また、本実施形態では、ディスプレイ92は、口腔内力測定値を検出中であるか、または、検出終了であるかを表示するように構成されている。
なお、ディスプレイ92は、本発明の表示装置の一例である。
【0058】
プリンター93は、所謂インクジェットプリンターであり、コンピューター91と有線または無線にて接続されている。そして、プリンター93は、口腔内力測定値の最大値、目標値、および、グラフを印刷するように構成されている。なお、プリンター93は、本発明の印刷装置の一例である。
【0059】
図4は、外部装置90のディスプレイ92の画面を示す図である。
図4に示すように、ディスプレイ92は、口腔内力測定値の前記最大値を表示するとともに、前記口腔内力測定値を入力順にグラフにて表示する。さらに、本実施形態では、ディスプレイ92は、口腔内力測定値の目標値を表示するように構成されている。これにより、ディスプレイ92は、口腔内力測定値の最大値を表示するとともに、口腔内力測定値を入力順にグラフにて表示するので、測定開始からの口腔内力測定値の経時変化を容易に確認できるとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を容易に確認することができる。
【0060】
以上のような本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、検出部4にて測定された口腔内力測定値を、通信回路部66が無線通信部7を介して無線にて外部装置90に出力する。これにより、測定結果を外部装置90に直接的に表示させることで、被測定者が測定中に測定結果を視認することを容易にすることができる。この際、本実施形態では、測定信号を無線にて外部装置90に出力するので、例えば、ガラスや壁等を挟んだ別の部屋などの任意の場所に外部装置90を配置することができ、測定結果を複数人でも容易に確認することができる。また、電池Bを使用することで、無線と合わせて、携帯性が高まり、使い勝手を向上できる。さらに、電源制御部61が検出部4の動作のON/OFF制御を行うので、例えば、検出部4が測定信号を出力する毎に検出部4をON/OFFさせることで省電力化を達成することができる。
【0061】
(2)本実施形態では、口腔内力計1に備えられた信号処理部63が、検出部4から出力された測定信号を取得して口腔内力測定値に変換する。そして、通信回路部66が、信号処理部63にて変換された口腔内力測定値を、無線通信部7を介して無線にて外部装置90に出力するので、口腔内力計1にて測定者および被測定者に必要なデータを取捨選択することができ、外部装置90に大量のデータを無線で出力する必要がなくなる。
【0062】
(3)本実施形態では、通信回路部66は、無線通信部7を介して、変換された口腔内力測定値を順次無線にて出力するとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を、無線通信部7を介して無線で出力する。そのため、測定開始からの口腔内力測定値の経時変化を容易に確認できるとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を容易に確認することができる。
【0063】
(4)本実施形態では、電源制御部61は、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、検出部4の動作をOFFにして口腔内力測定値の検出を終了する。そのため、最大値に係る口腔内力測定値が所定時間更新されない場合、通常、それから口腔内力測定値の最大値が更新されることはないので、この時点で検出部4の動作をOFFにすることで、電力消費を抑制することができる。
【0064】
(5)本実施形態では、通信回路部66は、口腔内力測定値を検出中であるか、または、検出終了であるかを、無線通信部7を介して無線で出力するので、例えば、外部装置90に口腔内力測定値の検出中であるか否かを表示させることで、口腔内力測定値を検出中であるのか否かを容易に視認させることができる。
【0065】
(6)本実施形態では、口腔内力測定値を外部装置90に出力することに加えて、液晶部33に表示させるので、口腔内力計1のみでも口腔内力測定値を視認させることができる。
【0066】
(7)本実施形態では、口腔内力測定値を検出中であるか、または、検出終了であるかを、液晶部33に表示させるので、口腔内力測定値を検出中であるのか否かを視認させることができる。
【0067】
(8)本実施形態では、口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了をブザー36により音で知らせることができるので、口腔内力測定値の検出開始、または、検出終了を容易に把握させることができる。
【0068】
(9)本実施形態では、電源のON/OFF、口腔内力測定値の検出の開始/中止、動作設定、または、補正に係る操作を実行可能な操作部5を備えるので、口腔内力計1の操作を容易にすることができる。
【0069】
(10)本実施形態では、電源制御部61は、検出部4が測定信号を1回出力する毎に、検出部4をON/OFFさせるので、口腔内力測定値を検出している間検出部をONし続ける場合に比べて、口腔内力計1の省電力化を図ることができる。
【0070】
(11)本実施形態では、外部装置90は、口腔内力測定値の最大値を表示するとともに、口腔内力測定値を入力順にグラフにて表示し、かつ、口腔内力測定値の最大値および当該グラフを印刷するので、測定開始からの口腔内力測定値の経時変化を容易に確認できるとともに、測定開始からの口腔内力測定値の最大値を容易に確認することができる。
【0071】
[変形例]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0072】
前記実施形態では、制御部6は、マイコン(Micro Controller Unit)として構成されていたが、これに限定されない。例えば、制御部は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processor Unit)として構成されていてもよい。
【0073】
前記実施形態では、無線通信部7は、Bluetooth通信を可能に構成されていたが、これに限定されない。例えば、Wi-Fi(登録商標)やLPWA(Low Power Wide Area)等の無線通信を可能に構成されていてもよい。
【0074】
前記実施形態では、外部装置90は、コンピューター91やディスプレイ92を備えて構成されていたが、これに限定されない。例えば、外部装置は、スマートフォンやタブレットパソコン、ノートパソコン等として構成されていてもよい。
【0075】
前記実施形態では、口腔内力計1は、被測定者の口腔内において咬合力を測定する咬合力計として構成されていたが、これに限定されない。例えば、口腔内力計は、被測定者の口腔内において舌圧を測定する舌圧測定装置として構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0076】
1…口腔内力計、2…ケース、3…回路部、4…検出部、5…操作部、6…制御部、7…無線通信部(外部出力部)、8…信号レベル調整部、21…第1ケース、22…第2ケース、23…第3ケース、24…カバー継手、31…制御基板、32…電源基板、33…液晶部(表示器)、34…コネクタ部材、35…信号伝達部材、36…ブザー、37…スイッチ、41…受圧部材、42…ダイアフラム部、43…圧力伝達部材、44…圧力検出器、45…保持部材、61…電源制御部、62…電源電圧検出部、63…信号処理部(演算部)、64…タイマ部、65…記憶部、66…通信回路部、67…ブザー制御部、68…表示回路部、90…外部装置、91…コンピューター、92…ディスプレイ(表示装置)、93…プリンター(印刷装置)、100…口腔内力測定システム、211…開口部、221…電池収納部、222…カバー部材、441…継手部、442…検出部材、451…第1板状部、452…第2板状部、B…電池。
図1
図2
図3
図4