(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062219
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】食器ホルダー
(51)【国際特許分類】
A47G 23/02 20060101AFI20240430BHJP
【FI】
A47G23/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170077
(22)【出願日】2022-10-24
(71)【出願人】
【識別番号】522416354
【氏名又は名称】篠 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】弁理士法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(74)【代理人】
【識別番号】100158377
【弁理士】
【氏名又は名称】三谷 祥子
(72)【発明者】
【氏名】篠 竜太
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA23
3B115BA28
3B115BB22
3B115BC05
3B115DA06
3B115DA09
3B115DA11
3B115DA15
3B115EA10
(57)【要約】
【課題】パーティー用食器の改良
【解決手段】グラス支持部(2)と皿支持部(3)を有し、
グラス支持部(2)は切り欠け部(20)を有する環状部材(21)を有し、
皿支持部(3)は3本以上の棒状部材(30)からなり、棒状部材(30)から選ばれるいずれの2本1組も平行な位置関係に無く、
環状部材(21)がグラスの外表面に密着し、少なくとも1本の棒状部材(30)が皿の上側に固定され、他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定される、食器ホルダー(1)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラス支持部(2)と皿支持部(3)を有し、
グラス支持部(2)は切り欠け部(20)を有する環状部材(21)を有し、
皿支持部(3)は3本以上の棒状部材(30)からなり、棒状部材(30)は環状部材(21)の端部(22)から延長し、棒状部材(30)から選ばれるいずれの2本1組も平行な位置関係に無く、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、少なくとも1本の棒状部材(30)が皿の上側に固定され、その他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
食器ホルダー(1)。
【請求項2】
皿支持部(3)が、環状部材(21)の端部(22)から放射状に突出する3本の棒状部材(301,302,303)を有し、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、棒状部材(301)が皿の上側に固定され、棒状部材(302)と棒状部材(303)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【請求項3】
環状部材(21)が肉厚一様のドーナツを切り欠いた形状を有する、請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【請求項4】
棒状部材(30)の少なくとも一部がエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物からなる、請求項1に記載の食器ホルダー。
【請求項5】
棒状部材(30)の少なくとも1本に係止部(40)が配置されており、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、少なくとも1つの係止部材(40)が皿の上面の縁の端部に係止することによって係止部材(40)が配置された棒状部材(30)が皿の上側に固定され、その他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【請求項6】
皿支持部(3)が、環状部材(21)の端部から放射状に延長する3本の棒状部材(301,302,303)を有し、
環状部材(21)の切り欠け部(20)、環状部材(21)の中心(23)、環状部材(21)の端部(22)、棒状部材(301)が同一線上にあって、
棒状部材(301)の先端部に係止部(401)が配置されており、
任意に棒状部材(302)の先端部に係止部(402)が配置されており、
任意に棒状部材(303)の先端部に係止部(403)が配置されており、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、係止部材(401)が皿の上面の縁の端部に係止することによって棒状部材(301)が上記皿の上側に固定され、棒状部材(302)と棒状部材(303)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【請求項7】
更に、表示部(8)を有する、請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【請求項8】
更に、表示部(8)を有し、表示部(8)には、使用者及び/又はパーティー会場の備品に紐付けられた表示、意匠性のある表示、広告、メッセージから選ばれる1以上が表示される、請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【請求項9】
更に、表示部(8)を有し、くじ引き用具を兼ねる、請求項1に記載の食器ホルダー(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は食器ホルダーに関する。本発明は、具体的には、立食パーティーの参加者が皿とグラスを片手で持ち運べるようにグラスと皿を連結する道具である。
【背景技術】
【0002】
立食パーティーの参加者にとって、皿とグラスを持つことで両手が塞がることが不満の種である。片方の手で皿を持ち、他方の手でグラスを持った状態では、箸やフォークなどの食器を取る、料理を皿に取る、皿に盛られた料理を箸やフォークで口に運ぶ、他の参加者と名刺交換する、といった様々な動作ができない。そのため、参加者は少なくとも片方の手を空けるために、皿かグラスの片方をテーブルに置く。しかし、離れたテーブルへの移動や皿やグラスの上げ下ろしを参加者が面倒に感じ、パーティーの楽しさが損なわれることが多い。また、参加者がテーブルに皿やグラスを置いたまま移動して、新たな皿やグラスを手に取るために、参加者の数を大幅に超えた皿やグラスが使用され残飯料が多くなるという問題も生じる。そこで、立食パーティーの参加者が片手で皿とグラスを持ち運びできるように皿とグラスを連結する方法や道具が提案されてきた。
【0003】
特許文献1には、コップ把持部の先端を皿に開けた孔に挿入してコップと皿を連結する方法が記載されている。しかし、この方法では、コップ把持部を皿に着脱する労力が大きく、パーティー会場の準備にも、パーティー会場から引き上げた食器の洗浄や片付けにも、支障がある。
【0004】
特許文献2には、皿受けとコップ受けからなるトレイホルダーが記載されているが、このトレイホルダーは部品点数が多く構造が複雑で、多数の収納や運搬には不向きである。
【0005】
特許文献3と特許文献4には、グラスを挿入するための環状の部材と皿を挟むための部材からなる食器ホルダーが記載されている。しかし、これらの食器ホルダーは限られた形状のグラスしか想定しておらず、汎用性に欠ける。例えばワイングラスの場合、リム(ワイングラスの棒)を持った状態ではグラスを環部分で出し入れすることができない。グラスの出し入れの際にリム(ワイングラスの開口部)を摘むと安全性や衛生面に問題がある。またプレート(グラスの台座部分)が大きいワイングラスは環部分に挿入できない。
【0006】
特許文献5に記載された食器ホルダーのグラス挿入部は切り欠け部を有する環状の部材からなる。特許文献6に記載された食器ホルダーのグラス挿入部はほぼC字形の部材である。特許文献5と特許文献6に記載された食器ホルダーはワイングラスの着脱には問題がない。しかし、特許文献5,6に記載された実例は、剛直な材料からなる部品を組み合わせた、溝、隙間、角を有する比較的小型の食器ホルダーに限られる。これら例示された食器ホルダーは、実際には、衝撃や着脱によって破損し易い、溝や隙間に汚れがたまり易いなどの問題が予想される。
【0007】
また、立食パーティーでは会場の雰囲気が重要視される。デザイン性に優れるか相互に調和する食器や調度品がパーティー会場には望ましい。しかしながら、特許文献1~6には食器ホルダーのデザイン性やパーティー会場における他の備品との調和については一切記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実公平4-4612号公報
【特許文献2】実開平6-48477号公報
【特許文献3】実開昭64-21674号公報
【特許文献4】特開平10-117914号公報
【特許文献5】実登3034838号公報
【特許文献6】特開平6-22838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明者は、これまで提案された食器ホルダーの問題点が解消された食器ホルダーを求めた。具体的には、収納、運搬に耐える耐久性、汚れが蓄積し難い形状、パーティーの雰囲気づくりに貢献できる美観を備える食器ホルダーを求めた。
【課題を解決するための手段】
【0010】
その結果、本発明者は、環状部材と棒状部材とで構成される簡素な作りの食器ホルダーが、収納、運搬に耐える耐久性、汚れが蓄積し難い形状、パーティーの雰囲気づくりに貢献できる美観を兼ね備えることを見出した。すなわち本発明は以下のものである。
(発明1)
グラス支持部(2)と皿支持部(3)を有し、
グラス支持部(2)は切り欠け部(20)を有する環状部材(21)を有し、
皿支持部(3)は3本以上の棒状部材(30)からなり、棒状部材(30)は環状部材(21)の端部(22)から延長し、棒状部材(30)から選ばれるいずれの2本1組も平行な位置関係に無く、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、少なくとも1本の棒状部材(30)が皿の上側に固定され、その他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
食器ホルダー(1)。
(発明2)
皿支持部(3)が、環状部材(21)の端部(22)から放射状に突出する3本の棒状部材(301,302,303)を有し、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、棒状部材(301)が皿の上側に固定され、棒状部材(302)と棒状部材(303)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
発明1の食器ホルダー(1)。
(発明3)
環状部材(21)が肉厚一様のドーナツを切り欠いた形状を有する、発明1の食器ホルダー(1)。
(発明4)
棒状部材(30)の少なくとも一部がエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物からなる、発明1の食器ホルダー。
(発明5)
棒状部材(30)の少なくとも1本に係止部(40)が配置されており、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、少なくとも1つの係止部材(40)が皿の上面の縁の端部に係止することによって係止部材(40)が配置された棒状部材(30)が皿の上側に固定され、その他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
発明1の食器ホルダー(1)。
(発明6)
皿支持部(3)が、環状部材(21)の端部から放射状に延長する3本の棒状部材(301,302,303)を有し、
環状部材(21)の端部(22)、環状部材(21)の中心(23)、環状部材(21)の切り欠け部(20)、棒状部材(301)が同一線上にあって、
棒状部材(301)の先端部に係止部(401)が配置されており、
任意に棒状部材(302)の先端部に係止部(402)が配置されており、
任意に棒状部材(303)の先端部に係止部(403)が配置されており、
環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着し、係止部材(401)が皿の上面の縁の端部に係止することによって棒状部材(301)が上記皿の上側に固定され、棒状部材(302)と棒状部材(303)が上記皿の下側に固定された状態で、上記グラスと上記皿とを連結することができる、
発明1の食器ホルダー(1)。
(発明7)
更に、表示部(8)を有する、発明1の食器ホルダー(1)。
(発明8)
更に、表示部(8)を有し、表示部(8)には、使用者及び/又はパーティー会場の備品に紐付けられた表示、意匠性のある表示、広告、メッセージから選ばれる1以上が表示される、発明1の食器ホルダー(1)。
(発明9)
更に、表示部(8)を有し、くじ引き用具を兼ねる、発明1の食器ホルダー(1)。
【発明の効果】
【0011】
本発明の食器ホルダー(1)は皿とグラスを連結し、パーティー会場での使用に適する。本発明の食器ホルダー(1)はパーティーの運営者側にとっても、パーティー参加者にとっても魅力的な製品である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の食器ホルダーの例。全体を上から見た様子を示す。
【
図2】本発明の食器ホルダーの例。
図2(a)は環状部材の端部の断面を示す。
図2(b)は環状部材を切掛け部側から見た様子を示す。
【
図3】本発明の食器ホルダーを皿に取り付ける様子を示す。
【
図4】皿とグラスを連結した本発明の食器ホルダーの例。
【
図5】皿とグラスを連結した本発明の食器ホルダーの例。
【
図6】皿とグラスを連結した本発明の食器ホルダーをテーブルに置いた様子を示す。
【
図10】本発明の食器ホルダーの例。全体を上から見た様子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[食器ホルダー(1)]
本発明の食器ホルダー(1)はグラス支持部(2)と皿支持部(3)を有する。ここで「グラス」と「皿」は特に制限されず、一般的にはパーティー会場で各種飲料の提供に用いられている汎用品である。好ましいグラスは、リムを有するワイングラスである。好ましい皿は、縁と料理を乗せる面との境界が段差を形成しているいわゆる「取皿」である。グラス支持部(2)はグラスの外表面に密着してグラス全体を支持する部分である。皿支持部(3)は全体で皿の端部を挟んで皿を支持する部分である。本発明の食器ホルダー(1)を介して上記グラスと上記皿とが連結される。使用者は片手で上記皿を持つことによって上記グラスと上記皿の両方を持ち運ぶことができる。
【0014】
[グラス支持部(2)]
グラス支持部(2)は切り欠け部(20)を有する環状部材(21)からなる。グラス支持部(2)を上から(食器ホルダー(1)の使用時に皿の上から)見ると環状部材(21)はアルファベットのCのように見える。本発明の食器ホルダー(1)がグラスと皿とを連結しているとき、環状部材(21)の内周面の少なくとも一部がグラスの外表面に密着している。
【0015】
環状部材(21)は湾曲する丸棒であってよい。この場合、環状部材(21)を周に垂直な面で切った断面は楕円又は円形であり、グラス支持部(2)はドーナツを切り欠いたように見える。環状部材(21)は湾曲する角棒であってもよい。この場合、環状部材(21)を周に垂直な面で切った断面は三角形や四角形、五角形などの方形である。
【0016】
好ましくは、環状部材(21)は湾曲する太さ一様の丸棒である。この場合、環状部材(21)を周に垂直な面で切った断面は一様な楕円又は円形であり、グラス支持部(2)の主要部は肉厚一様なドーナツを切り欠いたように見える。この場合、グラス支持部(2)の主要部は、周のどの部分も曲面で構成され、厚みが均一である。このようなグラス支持部(2)は、収納、運搬、洗浄時、他の備品との接触時に破損し難く、使用時や保管時に汚れが付着し難く、取り扱う人の手を傷つける恐れが少ないので、パーティー用食器ホルダー(1)にとって好ましい。
【0017】
本発明では、環状部材(21)の切り欠け部(20)、環状部材(21)の中心(23)、環状部材(21)の端部(22)の3点が成す角度は、本発明の食器ホルダー(1)が確実にグラスと皿とを支持できる限り制限されない。なお、上記角度の測定にあたっては、端部(22)の中間点、切り欠け部(20)の中間点が用いられる。上記角度は上記3点が成す円周角の小さい方を言う。上記角度は好ましくは90度以上180度以下である。
【0018】
上記角度が180度付近にあれば更に好ましい。この場合、環状部材(21)の切り欠け部(20)、環状部材(21)の中心(23)、環状部材(21)の端部(22)の3箇所がほぼ同一線上にある。最も好ましくは、環状部材(21)の切り欠け部(20)、環状部材(21)の中心(23)、環状部材(21)の端部(22)の3箇所が同一線上にある。この場合、典型的には、グラス支持部(2)を上から見たときに「C」状の形の最も膨らんだ端部が環状部材(21)の端部(22)である。
【0019】
ただし、グラス支持部(2)には、グラス支持機能を損なわない限り、環状部材(21)以外の部材が付属してもよい。グラス支持部(2)に例えば後述の表示部(40)や装飾性のある部材を配置してもよい。
【0020】
グラス支持部(2)の材質は、飲み物が入ったグラスを安定して支持できる限り制限されない。環状部材(21)の材料としては、上記支持に耐える強度を有する線材、これら線材を比較的柔軟な樹脂材料で被覆したもの、上記支持に耐える強度を有する樹脂組成物、木質材料、ガラス、これらの複合物などが用いられる。環状部材(21)の少なくとも内面をエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物で構成することによってグラス支持部(2)とグラスとの密着性を高めることもできる。さらに、業務用食器洗浄機で洗浄できる程度の耐熱性を有する材質が好ましい。
【0021】
[皿支持部(3)]
皿支持部(3)は3本以上の棒状部材(30)を有する。好ましくは、一様な太さの丸棒あるいは角棒からなる棒状部材(30)で皿支持部(3)の主要部を構成する。棒状部材(30)の形状、寸法は、棒状部材(30)全体で皿の端部を安定的に把持することができる限り、制限されない。棒状部材(30)の断面は楕円あるいは円をなす丸棒であってもよく、長方形や正方形をなす角棒であってもよい。破損防止や取扱者の安全性の点では、棒状部材(30)の断面が角の取れた形状であることが望ましい。棒状部材(30)の開放する先端も同様に角の取れた形状であることが望ましい。すなわち、棒状(30)にとって、全表面が連続する1つの曲面からなる形状が望ましい。棒状部材(30)の径方向の寸法(厚み,太さ)は一様でなくともよい。
【0022】
このような皿支持部(3)は、収納、運搬、洗浄時、他の備品との接触時に破損し難く、使用時や保管時に汚れが付着し難く、取り扱う人の手を傷つける恐れが少ないので、パーティー用食器ホルダー(1)にとって好ましい。
【0023】
棒状部材(30)は環状部材(21)の端部(22)から延長する。好ましくは、棒状部材(30)は、環状部材(21)の中心(22)に対して切り欠け部(20)と反対側に延長する。皿支持部(3)に配置された棒状部材(30)から選ばれるいずれの2本1組も平行な位置関係に無い。好ましくは3本以上の棒状部材(30)が環状部材(21)の端部(22)から放射状に突出する。本発明の食器ホルダー(1)がグラスと皿とを連結しているとき、少なくとも1本の棒状部材(30)が皿の上側に固定され、その他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定されている。
【0024】
なお、本発明では、棒状部材(30)が「皿の上側に固定」された状態とは、棒状部材(30)の少なくとも一部が皿の上表面を覆うように位置決めされることを意味する。この状態で、棒状部材(30)の一部以上が皿の上表面に接していてもよく、棒状部材(30)が皿の上表面に接すること無く後述の皿の上に密着する係止部(40)によって位置決めされていてもよい。「皿の下側に固定」された状態についても同様である。
【0025】
本発明において、一般的には、食器ホルダー(1)を実際に使用しているときには、皿の料理を盛る面とグラスと液面が平行になるように、食器ホルダー(1)がグラスと皿を連結する。すなわち、グラスをグラス支持部(2)に固定し、皿支持部(3)を皿に固定した時に、環状部材(21)を含む面、グラスの開口面、皿の上表面が、互いに平行な関係にあるように、棒状部材(30)の延長方向が調節される。そうすることによって、使用者が、皿とグラスから飲食物がこぼれにくい状態で本発明の食器ホルダー(1)を持ち運びすることができる。
【0026】
棒状部材(30)の材質は、飲食物が盛られた皿を安定して支持できる限り制限されない。棒状部材(30)の材料としては、上記支持に耐える強度を有する金属、ガラス、木質材料、樹脂、これらの複合物などが用いられる。棒状部材(30)を皿に強固に固定するために、棒状部材(30)の少なくとも一部をエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物で構成することができる。この場合、棒状部材(30)全体を上記樹脂組成物で構成してもよく、棒状部材(30)の開放した端部を上記樹脂組成物で構成してもよく、棒状部材(30)を上記樹脂組成物で被覆された他の材料で構成してもよい。さらに、業務用食器洗浄機で洗浄できる程度の耐熱性を有する材料が好ましい。
【0027】
より好ましくは、皿支持部(3)は、環状部材(21)の端部(22)から放射状に突出する3本の棒状部材(301,302,303)を有する。この場合、棒状部材(301)がグラス支持部(2)の上面(グラスの開口方向)寄りに向かい、棒状部材(302)と棒状部材(303)がグラス支持部(2)の下面(グラスの底方向)寄りに向かう。棒状部材(301)が皿の上側に固定され、棒状部材(302)と棒状部材(303)が上記皿の下側に固定された状態で、本発明の食器ホルダー(1)が上記グラスと上記皿とを連結する。
【0028】
典型的には、棒状部材(301)と2本一対の棒状部材(302,303)との間に皿を挿入する過程で棒状部材(301)と棒状部材対(302,303)との距離が皿の端部の厚み程度に広がるまで3本の棒状部材(301,302,303)が揺動または湾曲できるように、棒状部材(301,302,303)の延長方向及び/又は材質を選択する。皿の挿入が終わると3本の棒状部材(301,302,303)が皿の挿入前の状態に復元しようとする力で皿を挟み、さらに、グラス支持部(2)とグラスが棒状部材(301)を押し下げることによって、皿支持部(3)が皿に固定される。
【0029】
皿支持部(3)が4本以上の棒状部材(30)を有する場合も、皿の上側に延長する棒状部材(30)と皿の下側に延長する棒状部材(30)との間に皿を挿入する過程で皿の上側の棒状部材(30)と皿の下側の棒状部材対(30)との距離が皿の端部の厚み程度に広がるまで棒状部材(30)が揺動または湾曲できるように、棒状部材(30)の材質を選択する。皿の挿入が終わると棒状部材(30)が皿の挿入前の状態に復元しようとする力で皿を挟みこみ、さらに、グラス支持部(2)とグラスが皿の上側にある棒状部材(30)を押し下げることによって、皿支持部(3)が皿に固定される。
【0030】
[係止部(40)]
皿支持部(3)を皿に強固に固定するために、棒状部材(30)の少なくとも1本に係止部(40)を配置することができる。係止部(40)は棒状部材(30)の一部であっても、棒状部材(30)に付属する別の部材であってもよい。
【0031】
一般的には、棒状部材(30)の先端に係止部(40)を配置する。本発明では、棒状部材(30)に配置されており皿に特に強固に密着することができる部位を係止部(40)と呼ぶ。棒状部材(30)の先端の形状を他の部分から変化させて、あるいは、棒状部材(30)の先端に別の部材を取り付けて、棒状部材(30)の先端を強固に皿の表面に密着させる。
【0032】
皿の上側に固定される棒状部材(30)に配置された係止部(40)としては、突起や屈曲などの、皿の縁にある段差に引っ掛る部材が好ましい。さらに柔軟性あるいは粘着性があって、皿の縁の上面に強固に密着する部材が好ましい。皿の下側に固定される棒状部材(30)に配置された係止部(40)としては、柔軟性あるいは粘着性があって、皿の縁の上面に強固に密着する部材が好ましい。
【0033】
好ましくは、本発明の食器ホルダー(1)がグラスと皿とを連結しているとき、少なくとも1つの係止部材(40)が皿の上面の縁の段差に係止することによって係止部材(40)が配置された棒状部材(30)が皿の上側に固定され、その他の棒状部材(30)が上記皿の下側に固定される。
【0034】
皿支持部(3)が、環状部材(21)の端部から放射状に延長する3本の棒状部材(301,302,303)を有する場合には、皿の上面に固定すべき棒状部材(301)に上述の形状を有する係止部(401)を配置する。このような皿支持部(3)に皿を挿入する場合、上述のように3本の棒状部材(301,302,303)を揺動または湾曲させて、皿の進入空間を確保することができる。一旦係止部(401)を皿の上面の縁の段差よりも内側に侵入させ、次に皿を逆向きに動かし、係止部(401)が上記段差に掛かった時点で、皿の動きを止める。すると、係止部(401)は皿の縁に位置決めされ、棒状部材(301)、棒状部材(302)、棒状部材(303)は復元力で皿の表面に近づく。その結果、棒状部材(301)が上記皿の上側に固定され、棒状部材(302)と棒状部材(303)が上記皿の下側に固定さる。さらに、グラス支持部(2)にグラスが固定されると、グラス支持部(2)とグラスが棒状部材(301)を皿に対して押圧する。王圧力は棒状部材(301)から棒状部材(302,303)に伝達され、その結果、皿支持部(3)の全体が皿に対して強固に固定される。
【0035】
この場合、任意に、棒状部材(302)に係止部(402)を配置することができる。任意に、棒状部材(303)に係止部(403)を配置することができる。係止部(402,403)は皿の下側で棒状部材(302,303)を固定するための部材である。したがって、係止部(402,403)としては皿の下表面(裏面)に一時的に接着することができる部材が好ましい。そのような係止部(402,403)としては、棒状部材(302,303)よりも軟質のエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物からなる部材を使用することができる。この場合、吸盤状あるいはパッド状に成形した薄型の軟質のエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物からなる部材を係止部(402,403)として棒状部材(302,303)の表面に配置することができる。
【0036】
なお、本発明の食器ホルダー(1)がグラスと皿を連結した状態でグラスの下端が皿の下端よりも上側にあれば、皿をテーブルに置いた時にグラスはテーブルに接しないでグラス保持部(2)に支持される。本発明の食器ホルダー(1)がグラスと皿を連結した状態でグラスの下端が皿の下端よりも下側にあれば、皿をテーブルに置く過程でグラスはグラス保持部(2)の環状部材(21)の中で上方に動き(グラスの一部が環状部材(21)から抜けて)、皿とグラスの両方がテーブルに接して安定する。本発明の食器ホルダー(1)がグラスと皿を連結した状態でグラスの下端と皿の下端とが同じ高さ(同じ平面上)にあれば、皿をテーブルに置く過程でグラスと皿は食器ホルダー(1)に対してほとんど動かずにテーブルに接して安定する。
【0037】
[表示部(4)]
本発明の食器ホルダー(1)に更に表示部(4)を配置することができる。食器ホルダー(1)における表示部(4)の取り付け位置は限定されない。一般的にはグラス支持部(2)に、好ましくは環状部材(21)に、取り外し可能に取り付けられる。
【0038】
表示部(4)には、使用者及び/又はパーティー会場の備品に紐付けられた表示、意匠性のある表示、広告、メッセージから選ばれる1以上が表示される。例えば、パーティー会場の場所を示す表示、各参加者のテーブルを示す表示、食器に適した装飾、食器ホルダー(1)を管理するための番号や記号などの表示、パーティーの主催者や協賛者を宣伝する広告表示や、パーティーの主催者や協賛者などからのメッセージなどを、表示部(4)に表示することができる。これらの表示が各参加者の関心を引くものであれば、参加者が進んで本発明の食器ホルダー(1)を利用しようとするので好ましい。
【0039】
表示部(4)にくじ番号を表示して、本発明の食器ホルダー(1)をくじ引き用具として使用することもできる。例えば、異なる番号を表示した表示部(4)を環状部材(21)に取り付け、パーティーの参加者に食器ホルダー(1)を一つずつ配布して、パーティー会場で食器ホルダー(1)を利用してもらう。その後、表示した番号を使ったくじ引きや抽選を行い、参加者はパーティー会場から退出する際に食器ホルダー(1)を返却して商品や景品を受け取る。こうすることで、パーティーの娯楽性を高めると共に、食器ホルダー(1)の持ち帰りや破損、紛失を防ぐことができる。
【0040】
[効果]
本発明の食器ホルダー(1)の基本部材は環と棒であって、このような簡素な構造は様々なグラスと皿に対して汎用性が高く、様々なパーティー会場備品にも調和し、コンパクトな荷姿で収納し運搬するのに適している。しかも、本発明の食器ホルダー(1)には細い溝や板の重なりは無く、鋭い突起や刃状部分も存在しないので、破損し難く衛生面でも安全性でも優れる。特に、本発明の食器ホルダー(1)の表面をエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物で形成した場合には、破損し難く衛生面と安全性に特に優れる。
【0041】
また特に、グラス支持部(2)の環状部材(21)が肉厚一様のドーナツを切り欠いた形状を有し、環状部材(21)の端部から放射状に突出する3本以上の丸棒で皿保持部(2)を構成した場合には、本発明の食器ホルダー(1)は全体としてユニークな形状に、例えば上記丸棒を足に見立てて蛸や動物の姿に見えるため、使用者に関心を引く。このような本発明の食器ホルダー(1)は魅力的な食器補助具として期待される。
【0042】
さらに、表示部(40)を設けることによって本発明の食器ホルダー(1)に情報提供機能を付加すると、パーティー参加者の関心を引いてパーティー会場での使用率を高め、パーティー会場で参加者によるグラスや皿の余剰使用を防ぐことができる。特に表示部(40)をくじ引きに使った場合には、パーティーの娯楽性とパーティー用備品の管理に貢献することができる。
【実施例0043】
[例1]
図1~6に、本発明の食器ホルダー(1)の例を示す。本発明は
図1~6に示された例に制限されない。
図1~6では細部は誇張あるいは省略されている。
【0044】
図1に、皿とグラスに取り付けられていない食器ホルダー(1)を上から見た様子を模式的に示す。ここで「上」は、使用者が使用中の皿を持った時の上側であり、皿の料理が盛られる皿の面側を意味する。食器ホルダー(1)は、グラス支持部(2)と皿支持部(3)を有する。グラス支持部(2)は切り欠け部(20)を有する環状部材(21)を有する。皿支持部(3)は、環状部材(21)の端部(22)から放射状に突出する3本の棒状部材(301,302,303)を有する。環状部材(21)の切り欠け部(20)、環状部材(21)の中心(23)、環状部材(21)の端部(22)、棒状部材(301)が同一線上にある。
図1では参考のために中心(23)を通る点線を表示している。切り欠け部(20)、端部(22)、棒状部材(301)が点線の延長上に位置する。
【0045】
棒状部材(301)の先端部は屈曲して係止部(401)をなしているが、上からは見えない。棒状部材(302)の端部にゴム製の円盤状部材からなる係止部(402)を配置している。同様に棒状部材(303)の先端部にもゴム製の円盤状部材からなる係止部(403)を配置している。棒状部材(301)が皿の上側に固定され、棒状部材(302,303)は皿の下側に固定されるように設計されている。
【0046】
グラス支持部(2)は、金属の芯材に剛直な樹脂製カバーを取り付けた、あるいは、樹脂材料を射出成形してなる、剛直な、太さ一様なドーナツ状の部材である。棒状部材(301,302,303)は、グラス支持部(2)に連結しており、金属の芯材をエラストマー及び/又はゴムを含む樹脂組成物で被覆したものである。
【0047】
図2(a)に、環状部材(21)の端部(22)表面で棒状部材(301,302,303)を始点付近で切断した様子を模式的に示す。棒状部材(301)の始点は端部(22)表面の上側寄りから、棒状部材(302,303)の始点は端部(22)表面の下側寄りに位置する。
図2(b)に、環状部材(21)を横から見た様子を示す。紙面の手前が切り欠け部(20)であり、棒状部材(302,303)が紙面の奥側に延長する。棒状部材(301)は見えない。
【0048】
図3に、食器ホルダー(1)に皿(6)を固定する様子を模式的に示す。
図3は横から見た様子を示し、棒状部材(302)と棒状部材(303)が重なって見える。矢印は皿(6)と棒状部材(301,302,303)の動く向きを示す。
【0049】
皿(6)の挿入前に、棒状部材(301)と棒状部材(302,303)との間にはわずかな隙間が生じている。さらに、棒状部材(301,302,303)は、剛直な芯材とポリオレフィン系エラストマーを含む柔軟な被覆材とからなる。皿(6)で押圧されて棒状部材(301)は上側に揺動することができ、棒状部材(302,303)は下側に揺動することができる。
図3に示す矢印の向きに皿(6)を棒状部材(301,302,303)の隙間に挿入すると、皿(6)の端部は棒状部材(301)の下側に進み、皿(6)の端部は棒状部材(302,303)の上側に進む。すると棒状部材(301)が押し上げられ、棒状部材(302,303)が押し下げられる。
【0050】
皿に皿(6)が進んで皿(6)の縁の段差(61)に係止部(401)が掛かると、皿(6)の上側に棒状部材(301)が位置決めされる。皿(6)の進入が止まると、係止部(402,403)が皿の下面に密着して棒状部材(302,303)が皿(6)の下側に位置決めされる。棒状部材(301,302,303)の柔軟な表面が皿(6)表面に密着して、皿保持部(2)が皿(6)に固定する。
【0051】
図4と
図5に、皿(6)とグラス(5)との連結を完了した食器ホルダー(1)を模式的に示す。理解を助けるために、皿(6)は上下に切った断面で示す。棒状部材(301,302,303)が皿(6)の端部を挟んだ状態で、皿支持部(3)が皿(6)を支持する。通常は皿支持部(3)に皿(6)を固定した後に、グラス保持部(2)にグラスを固定する。
図4と
図5に示す状態では、ワイングラス(5)の開口部が皿(6)の上面と平行な平面にある。このため、持ち運び中にワイングラス(5)あるいは皿(6)が傾いて飲食物が溢れる危険性が少ない。
【0052】
図6に、食器ホルダー(1)を付けたまま皿(6)をテーブルに置いた状態を模式的に示す。皿(6)の底をテーブル面(7)に近づけると、最初にワイングラス(5)の下端がテーブル面(7)に接して、テーブル面(7)で押し上げられる。すると、ワイングラス(5)がグラス支持部(2)から上方に滑り出る。皿(6)がテーブル面(7)に着くと、ワイングラス(5)の抜け出しは止まる。こうして、ワイングラス(5)はグラス支持部(2)から離れた状態で、皿(6)は皿支持部(3)に固定されたまま、ワイングラス(5)と皿(6)がテーブル面(7)に置かれる。使用者が再びグラス(5)と皿(6)を持ち運ぶ際には、片手でワイングラス(5)を支えながら皿(6)を持ち上げると、食器ホルダー(1)は
図4に示す状態に戻る。
【0053】
図1~6に示す食器ホルダー(1)の形状は単純で部品点数が少なく、基本的には角の無い棒状部材からなるため、保管、着脱、運搬における破損や手指の傷つけの恐れが少ない。また簡単に皿とグラスに着脱することができる点、意匠性に優れる点で、使用者の関心を引くことができる。
【0054】
[例2]
図7と
図8に、表示部(8)を有する食器ホルダーの例(10)を示す。
図9に食器ホルダーの例(10)の表示部(8)を示す。本発明で用いる表示部(8)は
図7~9に示された例に制限されない。
図7~9では細部が誇張あるいは省略されている。
【0055】
食器ホルダー(10)の環状部材(21)に、取外し可能な表示部(8)が配置されている。この例では、表示部(8)は輪(81)とカード入れ(82)を有する。環状部材の末端(24)のいずれかを輪(81)に貫通させて表示部(8)をグラス支持部(2)に取り付けることができる。カード入れ(82)の開口部(821)から札(9)を差し込み、食器ホルダー(10)ごとに番号や絵柄などを表示することができる。
図8に示す表示部(8)には番号札(9)が挿入されている。この番号札(9)には「55番」を示す番号が印刷されている。
【0056】
実際のパーティー会場では、番号札をくじ札に使って抽選会を行うことができる。この場合、退出する客は表示部(8)をつけたまま食器ホルダー(10)を返却し、食器ホルダー(10)と引き換えに番号札(9)に応じた景品を受け取ることができる。このように食器ホルダー(10)をくじ引き道具として使うと、客が食器ホルダー(10)を放置したり持ち帰ったりすることがないので、食器ホルダー(10)の回収が容易になる。またパーティーの娯楽性も高まる。
【0057】
[例3]
図1~6に示す例を基本形として、装飾性の高い応用品を製造することもできる。
図10に応用的な食器ホルダーの例(11)を示す。
図10は食器ホルダー(11)を上から見た様子を示す。
図10では細部は誇張あるいは省略されている。食器ホルダーの例(11)は動物に似せている。
【0058】
グラス支持部(2)の環状部材(21)には耳とひげに似せた装飾を加え、環状部材(21)の端部(22)を膨らませて動物の胴体に似せている。皿支持部(3)には、動物の足に似せた4本の棒状部材(30)を配置している。棒状部材(30)の先端には動物の手のひら(肉球)に似せた係止部(40)が配置されている。係止部(40)には、大小の円盤状ゴム製突起(41,42)が配置されている。突起(41,42)は皿の表面に密着することができる。
【0059】
皿の上側に固定される2本の棒状部材(40)(
図10では4本のうち中央の2本)にも同様に、突起(41,42)を有する係止部(40)(
図10には図示されていない)が配置されている。突起(41,42)を皿の上面に密着させるか、あるいは、大突起(41)の端部(小突起(42)から遠い端部)を皿の縁の段差に引っ掛けることができる。食器ホルダー(11)は使用者の関心を引くパーティグッズとして利用される。
本発明の食器ホルダー(1)は、簡単な操作で皿とグラスを連結することができる。立食パーティーの参加者は、本発明の食器ホルダー(1)を使って片手で皿とグラスの両方を持ち運ぶことができる。
本発明の食器ホルダー(1)は保管、運搬、着脱に便利であり、安全性も高い。本発明の食器ホルダー(1)は意匠性に優れ、表示部(8)を有する場合にはパーティー参加者への情報伝達やくじ引き道具としても機能するため、パーティー参加者の関心を集め、参加者による利用率が高まり、パーティーの娯楽性を高めることができる。参加者が進んで本発明の食器ホルダーを利用することにより、食べかけの飲食物が入った皿やグラスが放置される頻度が下がり、残飯の量が減ると期待できる。特に、食器ホルダーをくじ引き道具として使う場合には、参加者自らが進んで食器ホルダーを返却しようとするので、食器ホルダーの置き忘れや紛失の頻度が下がり、パーティー備品の維持費低減を期待できる。
このように、本発明の食器ホルダー(1)は、パーティー用食器補助具として、画期的な備品である。本発明の食器ホルダー(1)はパーティーやケータリングに関わる業者に歓迎される製品である。本発明はパーティーやケータリングに関わる業界の活性化に貢献することができる。