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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062306
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】フィルタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G03B 11/00 20210101AFI20240430BHJP
【FI】
G03B11/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022178438
(22)【出願日】2022-11-07
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-29
(31)【優先権主張番号】202211307014.9
(32)【優先日】2022-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519341050
【氏名又は名称】深▲せん▼市鋭麗瓏精密光学有限公司
【住所又は居所原語表記】Area A, 5F, No.2, Huihuang Industrial Park, Xitian Community, Gongming Street, Guangming District, Shenzhen, Guangdong Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】廖 熹
(72)【発明者】
【氏名】龍 ▲うぇい▼佳
【テーマコード(参考)】
2H083
【Fターム(参考)】
2H083AA03
2H083AA04
2H083AA05
2H083AA06
2H083AA07
2H083AA26
2H083AA41
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】レンズホルダ、第1、第2、第3、第4のレンズセット21、22、23、24を備えるフィルタアセンブリに関する。複数機能タイプのフィルタを体系的に3種類に分け、第1タイプのフィルタは自身回転によって光効果を変え、第1タイプのフィルタを第1レンズセットとしてレンズホルダ10に接続させ、第1レンズセットのレンズホルダに対する回転によって光効果を変え、第2タイプのフィルタは2つのフィルタの相対回転または第1タイプのフィルタの回転に同期追従して光効果を変え、第3タイプのフィルタはいかなる回転によっても光効果が変わらなく、第3タイプのフィルタを第4レンズセットとして第3レンズセットのレンズホルダから離れる一面に設定する。
【効果】上記の組み合せにより、レンズセットの分類によってフィルタを対応の位置に設定して異なる操作の組み合せを実現でき、ほとんどのフィルタの機能特性を生かすことができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央に第1貫通孔が形成され、前記第1貫通孔の中心軸線の方向を第1軸方向とするレンズホルダと、
前記レンズホルダに接続され、前記第1軸方向を中心に回転可能である第1レンズセットであって、光が前記第1レンズセットを通過する際に、前記第1レンズセットが前記第1軸方向を中心に回転することによって光効果を変えることができる第1レンズセットと、
前記第1レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に設けられる第2レンズセットと、
前記第2レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に設けられる第3レンズセットであって、前記第3レンズセットが前記第2レンズセットに対して前記第1軸方向を中心に回転可能であり、光が前記第3レンズセットと前記第2レンズセットを順次通過する際に、前記第2レンズセットと前記第3レンズセットが相対回転によって光効果を変えることができる第3レンズセットと、を備え、
前記第2レンズセットと前記第3レンズセットが前記第1レンズセットに同期追従して回転可能であり、光が前記第3レンズセットと前記第2レンズセットを順次通過する際に、前記第2レンズセットと前記第3レンズセットが前記第1レンズセットに同期追従して回転して光効果を変えることができる、ことを特徴とするフィルタアセンブリ。
【請求項2】
前記第1レンズセットは、グラデーションフィルタ、スターフィルタ、ブラッシュフィルタのうちの1つまたは複数の組み合せである、ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項3】
前記第2レンズセットは偏光フィルタであり、前記第3レンズセットは偏光フィルタである、ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項4】
前記フィルタアセンブリは、
前記第3レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に設けられる第4レンズセットであって、前記第4レンズセットが前記第1軸方向を中心に任意の異なる位置まで回転する際に、光が前記第4レンズセットを通過した後の光効果が同じである第4レンズセットをさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項5】
前記第4レンズセットは、減光フィルタ、拡散フィルター、保護レンズ、広帯域フィルタ、狭帯域フィルタ、光害フィルタのうちの1つまたは複数の組み合せである、ことを特徴とする請求項4に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項6】
前記レンズホルダに前記第1軸方向を中心に回転する回転部材、および前記回転部材の回転を制限するロック部材が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1軸方向において、前記第1レンズセットは前記回転部材に磁着によって接続され、
前記回転部材の前記第1レンズセットに向かう一面に第1制限溝が設けられ、前記第1レンズセットの前記回転部材に向かう一面に前記第1制限溝に嵌合される第1制限突起が設けられ、
前記第1制限溝が前記第1制限突起に嵌合されて前記第1レンズセットと前記回転部材の相対回転を制限する、ことを特徴とする請求項6に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項8】
前記第1軸方向において、前記第2レンズセットが前記第1レンズセットに磁着によって接続され、
前記第1レンズセットの前記第2レンズセットに向かう一面に第2制限溝が設けられ、前記第2レンズセットの前記第1レンズセットに向かう一面に第2制限突起が設けられ、
前記第2制限溝が前記第2制限突起に嵌合されて前記第1レンズセットと前記第2レンズセットの相対回転を制限する、ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項9】
前記第1軸方向において、前記第2レンズセットが前記第3レンズセットに磁着によって接続され、
前記第2レンズセットの前記第3レンズセットに向かう一面に第3制限溝が設けられ、前記第3レンズセットの前記第2レンズセットに向かう一面に第3制限突起が設けられ、前記第3制限溝が前記第3制限突起に嵌合されて前記第2レンズセットと前記第3レンズセットの相対回転角度を制限する、ことを特徴とする請求項4に記載のフィルタアセンブリ。
【請求項10】
前記第1軸方向において、前記第3レンズセットが前記第4レンズセットに磁着によって接続され、
前記第1軸方向を中心に回転する方向を第1周方向とし、前記第3制限溝が前記第1周方向に沿って延伸する寸法をT1とし、前記第3制限突起が前記第1周方向に沿って延伸する寸法をT2とする場合、以下の関係を満たし、
T1>T2
ことを特徴とする請求項9に記載のフィルタアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタの技術分野に関し、特にフィルタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
写真や撮影の過程中、より良好な撮影効果を得るためにレンズの前にフィルタを付けることが多い。撮影効果に対するユーザの要求の向上に伴い、フィルタの種類もますます多くなり、フィルタの使用方式を豊かにするために、従来技術ではフィルタのレンズフレームに単一のフィルタを回転させ、または2つのフィルタを相対的に回転させる構造を付加した。例えば、本出願者は先行の中国発明特許、特許番号CN111458959Aではフィルタ取付構造を開示し、第1レンズフレームはレンズホルダに対して回転またはロックでき、第2レンズフレームは第1レンズフレームに対して回転することができる。しかしながら、フィルタの使用方式が豊かになり、フィルタの種類も増えるが、ユーザの選択肢が多すぎるのにシステムとして成立せず、ユーザ自身の経験による配合や組み合せに頼りすぎ、ニューユーザの参入ハードルが高くなっている。したがって、ほとんどのタイプのフィルタの使用特性を統合し、異なるタイプのフィルタに柔軟に異なる機能構造をマッチングして、ユーザの使用ハードルを低減するフィルタアセンブリを提供することが求められている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、ほとんどのタイプのフィルタの使用特性を統合し、異なるタイプのフィルタに柔軟に異なる機能構造をマッチングし、ユーザの使用ハードルを低減するフィルタアセンブリを提供することである。
【0004】
本発明の一側面によれば、フィルタアセンブリは、
中央に第1貫通孔が形成され、前記第1貫通孔の中心軸線の方向を第1軸方向とするレンズホルダと、
前記レンズホルダに接続され、前記第1軸方向を中心に回転可能である第1レンズセットであって、光が前記第1レンズセットを通過する際に、前記第1レンズセットが前記第1軸方向を中心に回転することによって光効果を変えることができる第1レンズセットと、
前記第1レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に設けられる第2レンズセットと、
前記第2レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に設けられる第3レンズセットであって、前記第3レンズセットが前記第2レンズセットに対して前記第1軸方向を中心に回転可能であり、光が前記第3レンズセットと前記第2レンズセットを順次通過する際に、前記第2レンズセットと前記第3レンズセットが相対回転によって光効果を変えることができる第3レンズセットと、を備え、
前記第2レンズセットと前記第3レンズセットが前記第1レンズセットに同期追従して回転可能であり、光が前記第3レンズセットと前記第2レンズセットを順次通過する際に、前記第2レンズセットと前記第3レンズセットが前記第1レンズセットに同期追従して回転して光効果を変えることができる。
【0005】
より好ましくは、前記第1レンズセットは、グラデーションフィルタ、スターフィルタ、ブラッシュフィルタのうちの1つまたは複数の組み合せである。
【0006】
より好ましくは、前記第2レンズセットは偏光フィルタであり、前記第3レンズセットは偏光フィルタである。
【0007】
より好ましくは、前記フィルタアセンブリは、
前記第3レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に設けられる第4レンズセットであって、前記第4レンズセットが前記第1軸方向を中心に任意の異なる位置まで回転する際に、光が前記第4レンズセットを通過した後の光効果が同じである第4レンズセットをさらに備える。
【0008】
より好ましくは、前記第4レンズセットは、減光フィルタ、拡散フィルター、保護レンズ、広帯域フィルタ、狭帯域フィルタ、光害フィルタのうちの1つまたは複数の組み合せである。
【0009】
より好ましくは、前記レンズホルダに前記第1軸方向を中心に回転する回転部材、および前記回転部材の回転を制限するロック部材が設けられる。
【0010】
より好ましくは、前記第1軸方向において、前記第1レンズセットは前記回転部材に磁着によって接続され、
前記回転部材の前記第1レンズセットに向かう一面に第1制限溝が設けられ、前記第1レンズセットの前記回転部材に向かう一面に前記第1制限溝に嵌合される第1制限突起が設けられ、
前記第1制限溝が前記第1制限突起に嵌合されて前記第1レンズセットと前記回転部材の相対回転を制限する。
【0011】
より好ましくは、前記第1軸方向において、前記第2レンズセットが前記第1レンズセットに磁着によって接続され、
前記第1レンズセットの前記第2レンズセットに向かう一面に第2制限溝が設けられ、前記第2レンズセットの前記第1レンズセットに向かう一面に第2制限突起が設けられ、
前記第2制限溝が前記第2制限突起に嵌合されて前記第1レンズセットと前記第2レンズセットの相対回転を制限する。
【0012】
より好ましくは、前記第1軸方向において、前記第2レンズセットが前記第3レンズセットに磁着によって接続され、
前記第2レンズセットの前記第3レンズセットに向かう一面に第3制限溝が設けられ、前記第3レンズセットの前記第2レンズセットに向かう一面に第3制限突起が設けられ、前記第3制限溝が前記第3制限突起に嵌合されて前記第2レンズセットと前記第3レンズセットの相対回転角度を制限する。
【0013】
より好ましくは、前記第1軸方向において、前記第3レンズセットが前記第4レンズセットに磁着によって接続され、
前記第1軸方向を中心に回転する方向を第1周方向とし、前記第3制限溝が前記第1周方向に沿って延伸する寸法をT1とし、前記第3制限突起が前記第1周方向に沿って延伸する寸法をT2とする場合、以下の関係を満たし、
T1>T2。
【発明の効果】
【0014】
本発明は以下の有益な効果を有する。
複数機能タイプのフィルタを体系的に3種類に分け、第1タイプのフィルタは自身回転によって光効果を変え、該第1タイプのフィルタを第1レンズセットとしてレンズホルダに接続させ、第1レンズセットのレンズホルダに対する回転によって光効果を変え、第2タイプのフィルタは2つのフィルタの相対回転または第1タイプのフィルタの回転に同期追従して光効果を変え、該第2タイプのフィルタを第2レンズセットおよび第3レンズセットとして第1レンズセットの前記レンズホルダから離れる一面に順次設け、第3タイプのフィルタはいかなる回転によっても光効果が変わらなく、該第3タイプのフィルタを第4レンズセットとして第3レンズセットのレンズホルダから離れる一面に設定する。上記の柔軟な組み合せにより、ユーザはレンズセットの分類によってフィルタを対応の位置に設定して異なる操作の組み合せを実現でき、ほとんどのフィルタの機能特性を生かすことができ、フィルタの使用ハードルを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施形態または従来技術における技術手段をより明確に説明するために、以下実施形態または従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明するが、明らかに、以下で説明される図面は本発明のいくつかの実施形態に過ぎず、当業者は、創造的な労働をすることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の一実施形態に記載のフィルタアセンブリの立体構造を示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態に記載のフィルタアセンブリの別の立体構造を示す概略図である。
図3】本発明の一実施形態に記載のフィルタアセンブリの分解構造を示す概略図である。
図4】本発明の一実施形態に記載のフィルタアセンブリの別の分解構造を示す概略図である。
図5】本発明の一実施形態に記載のフィルタアセンブリの正面図である。
図6】本発明の一実施形態に記載のフィルタアセンブリの平面図である。
図7】本発明の一実施形態に記載のレンズホルダの立体構造を示す概略図である。
図8】本発明の一実施形態に記載の回転部材がロック部材に嵌合される構造を示す概略図である。
図9】本発明の一実施形態に記載の第2レンズセットの平面図である。
図10】本発明の一実施形態に記載の第3レンズセットの底面図である。
図11】本発明の一実施形態に記載の写真フィルタアセンブリの立体構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の理解を容易にするために、添付図面を参照しながら本発明をより完全に説明する。図面では本発明の好ましい実施形態が示される。しかしながら、本発明は様々な異なる形態で実施可能であり、本明細書で説明される実施形態に限定されない。逆に、これらの実施形態は、本発明の開示内容をより徹底的かつ完全に理解するために使用される。
【0017】
なお、ある要素が別の要素に「固定される」とは、別の要素に直接固定してもよいし、中間要素が存在してもよい。ある要素が別の要素に「接続される」とは、別の要素に直接接続してもよいし、中間要素が存在してもよい。本明細書で使用される「垂直」、「水平」、「左」、「右」および類似の用語は説明の目的でのみ使用される。
【0018】
特に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術および科学用語は本発明の技術分野に属する当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は具体的な実施形態を説明する目的でのみ使用され、本発明を制限するものではない。本明細書で使用される「および/または」という用語は、1つまたは複数の関連する列挙されたいずれか1つの項目およびすべての組み合せを含む。
【0019】
図1図10を参照すると、本発明の一実施形態は撮影用のフィルタアセンブリ100を提供し、該フィルタアセンブリは、レンズホルダ10、第1レンズセット21、第2レンズセット22、第3レンズセット23、および第4レンズセット24を含む。
【0020】
レンズホルダ10の中央に第1貫通孔11が形成され、フィルタが第1貫通孔11に対応する位置に設けられ、撮影時、光が該第1貫通孔11を通過して撮影装置に伝達される。本実施形態では、該第1貫通孔11の中心軸線の方向を第1軸方向F1とする。
【0021】
本実施形態では、第1レンズセット21が前記レンズホルダ10に接続され、第1レンズセット21が前記第1軸方向F1を中心に回転可能であり、本実施形態では、前記レンズホルダ10に前記第1軸方向F1を中心に回転可能な回転部材12、および前記回転部材12の回転を制限するロック部材13が設けられる。前記第1軸方向F1において、前記第1レンズセット21が前記回転部材12に磁着によって接続される。
【0022】
前記第1軸方向F1を中心に回転する方向を第1周方向F2とし、第1周方向F2において、前記第1レンズセット21が前記回転部材12に接続され、ロック部材13が回転部材12の制限を解除する際に、前記回転部材12が第1レンズセット21を第1軸方向F1を中心に回転させる。
【0023】
本発明の思想では、複数機能タイプのフィルタを体系的に3種類に分け、第1タイプのフィルタは自身回転によって光効果を変え、該第1タイプのフィルタを第1レンズセット21としてレンズホルダ10に接続させ、第1レンズセット21がレンズホルダ10に対して回転することによって光効果を変える。
【0024】
前記第1レンズセット21はグラデーションフィルタ、スターフィルタ、ブラッシュフィルタのうちの1つまたは複数の組み合せである。スターフィルタはスターバーストフィルタとも呼ばれる。以上のフィルタは同じ特性を有し、光がグラデーションフィルタ、スターフィルタ、ブラッシュフィルタ中のいずれかを通過する際に、フィルタを回転させることによって光効果を変えることができる。例えば、撮影過程中ブラッシュフィルタを付加すると、レンズ中の光がブラッシュの導光作用下で直線方向に集光され、ブラッシュが水平位相になると、光が垂直方向に集光されて、垂直の光帯を形成する。ブラッシュフィルタを90°回転させ、ブラッシュが垂直位相になるとき、光が水平方向に沿って集光されて水平の光帯を形成する。理解できるように、ブラッシュフィルタの回転角度が90°に限定されない。これにより、光が前記第1レンズセット21を通過する際に、前記第1レンズセット21は前記第1軸方向F1を中心に回転して光効果を変えることができる。
【0025】
第1レンズセット21は回転部材12に磁着され、第1レンズセット21のレンズフレームまたは回転部材12に磁気吸引の磁気部材、例えば硬質磁石、磁気帯、磁気ブロック、または可撓性磁気帯、磁気接着剤、磁気ポストなどを設けてもよいし、レンズフレームまたは回転部材12の全体または一部を磁気材料で形成してもよく、本実施形態では、レンズフレーム内に磁気帯を設けて第1レンズセット21と回転部材12の磁着を実現する。
【0026】
回転部材12を第1軸方向F1を中心に回転させるために、レンズホルダ10に環状のガイドレールを設け、回転部材12を環状のガイドレールに配合して摺動する円形構造にすることによって、回転部材12を環状ガイドレールの円心、つまり第1軸方向F1を中心に回転させることができる。本実施形態では、回転部材12は第1軸方向F1の一端に沿って第1撮影アセンブリに接続され、回転部材12がユーザトグルされて第1レンズセット21の回転を制御する。
【0027】
第1レンズセット21を回転部材12に追従して回転させるために、前記回転部材12の前記第1レンズセット21に向かう一面に第1制限溝411が設けられ、前記第1レンズセット21の前記回転部材12に向かう一面に前記第1制限溝411に嵌合される第1制限突起421が設けられ、前記第1制限溝411は前記第1制限突起421に嵌合されて前記第1レンズセット21と前記回転部材12の相対回転を制限して、さらに第1レンズセット21を回転部材12に追従して回転させる。
【0028】
ロック部材13により回転部材12をロックするために、本実施形態では、第1軸方向F1に沿ってロック部材13を捻ることにより、ロック部材13と回転部材12間の摩擦力を大きくし、回転部材12のレンズホルダ10に対する回転を制限する。理解できるように、ロック部材13は他の方法によって回転部材12をロックすることができ、例えば他の方向の制動によりロック部材13と回転部材12間の摩擦力を増加させ、例えばロック部材13を回転部材12の内輪および外輪に接触させ、クランプによって回転部材12をロックする。さらに、回転部材12とロック部材13間に電池鉄を設け、通電して強い電磁力を発生させ回転部材12をロックして、回転部材12の回転を制限する方法などであってもよい。
【0029】
一実施形態では、第2レンズセット22は前記第1レンズセット21の前記レンズホルダ10から離れる一面に設けられ、前記第1軸方向F1において、前記第2レンズセット22が前記第1レンズセット21に磁着によって接続され、前記第3レンズセット23が前記第2レンズセット22に磁着によって接続され、前記第3レンズセット23が前記第4レンズセット24に磁着によって接続され、
前記第1レンズセット21の前記第2レンズセット22に向かう一面に第2制限溝412が設けられ、前記第2レンズセット22の前記第1レンズセット21に向かう一面に第2制限突起422が設けられる。前記第2制限溝412が前記第2制限突起422に配合されて前記第1レンズセット21と前記第2レンズセット22の相対回転を制限する。
【0030】
前記第2レンズセット22の前記第3レンズセット23に向かう一面に第3制限溝413が設けられ、前記第3レンズセット23の前記第2レンズセット22に向かう一面に第3制限突起423が設けられ、前記第1軸方向F1を中心に回転する方向を第1周方向F2とし、前記第3制限溝413が前記第1周方向F2に沿って延伸する寸法をT1とし、前記第3制限突起423が前記第1周方向F2に沿って延伸する寸法をT2とすると、以下の関係を満たし、
T1>T2、
これにより、前記第3制限溝413と前記第3制限突起423が配合されて、前記第2レンズセット22と前記第3レンズセット23の相対回転角度を制限する。
【0031】
本発明の思想では、複数機能タイプのフィルタを体系的に3種類に分け、第2タイプのフィルタは2つのフィルタの相対回転により光効果を変え、該第2タイプのフィルタを第2レンズセット22および第3レンズセット23として第1レンズセット21の前記レンズホルダ10から離れる一面に順次設け、第2レンズセット22が第3レンズセット23に対して回転することによって光効果を変え、
前記第2レンズセット22は偏光フィルタであり、前記第3レンズセット23は偏光フィルタであり、偏光フィルタと偏光フィルタの相対回転によって、光量の調整および異なる減光の度合いを同時に実現し、2つの偏光フィルタを同期して回転させることによって、異なる消光の度合いを実現でき、例えば被写体の表面反射を解消することができる。本実施形態では、前記第2制限溝412が前記第2制限突起422に配合されて前記第1レンズセット21と前記第2レンズセット22の相対回転を制限する。これによって、第1レンズセット21を回転させ、第2レンズセット22と第3レンズセット23を第1レンズセット21に同期追従して回転させ、2つの偏光フィルタを同期して回転させる。これによって、光が前記第3レンズセット23と前記第2レンズセット22を順次通過する際に、前記第2レンズセット22と前記第3レンズセット23は前記第1軸方向F1を中心に相対的に回転して異なる減光の度合いを実現し、第1レンズセット21を回転させ、第2レンズセット22と第3レンズセット23を同期して回転させることによって、異なる消光の度合いを実現する。
【0032】
第2レンズセット22と第1レンズセット21の磁着は、第1レンズセット21のレンズフレームまたは第2レンズセット22のレンズフレームに磁気吸引の磁気部材、例えば硬質磁石、磁気帯、磁気ブロック、または可撓性磁気帯、磁気接着剤、磁気ポストなどを設けてもよいし、レンズフレームの全体または一部を磁気材料によって形成してもよく、本実施形態では、レンズフレーム内に磁気帯を設けることで第2レンズセット22と第1レンズセット21の磁着を実現することができる。
【0033】
第3レンズセット23と第2レンズセット22の磁着は、第2レンズセット22のレンズフレームまたは第3レンズセット23のレンズフレームに磁気吸引の磁気部材、例えば硬質磁石、磁気帯、磁気ブロック、または可撓性磁気帯、磁気接着剤、磁気ポストなどを設けてもよいし、レンズフレームの全体または一部を磁気材料によって形成してもよく、本実施形態では、レンズフレーム内に磁気帯を設けることで第3レンズセット23と第2レンズセット22の磁着を実現することができる。
【0034】
本発明の思想では、複数機能タイプのフィルタを体系的に3種類に分け、第3タイプのフィルタはいかなる回転によっても光効果が変わらなく、該第3タイプのフィルタを第4レンズセット24として第3レンズセット23のレンズホルダ10から離れる一面に設ける。
【0035】
前記第4レンズセット24は、減光フィルタ、拡散フィルター、保護レンズ、広帯域フィルタ、狭帯域フィルタ、光害フィルタのうちの1つまたは複数の組み合せである。
【0036】
拡散レンズは、拡散フォーカスレンズ、プロミストレンズ、マットレンズ、ドリームレンズ、拡散ニングレンズなどとも呼ばれる。代表的な広帯域フィルタはUV/IR CUTフィルタである。UV/IR CUTフィルタは紫外線と赤外線を一律にカットし、可視光の波長のみを透過させてカメラに取り込む。通常、白黒カメラで使用されるLRGBフィルタも、広帯域フィルタに分類され得る。UVフィルタが日常的に使用されるのは、銀塩写真の時代、フィルムは紫外線に弱いため、通常レンズの前にUVフィルタを付加して紫外線の侵入により光の感度に悪影響を与えることを防止することが多くなったからである。光害フィルタは人工光を遮断するために作られたフィルタであり、ウロンフォトニクスのLpro、UHC、ClearSkyフィルタ、タイワンSTCのAstro Nightscape、Astro Multispectra、日本IDASのLPS P2などが代表的な光害フィルタである。狭帯域フィルタは、特定の波長のみを透過させるフィルタである。以上のフィルタは同じ特性を有し、光が減光フィルタ、拡散フィルター、保護レンズ、広帯域フィルタ、狭帯域フィルタ、光害フィルタ中のいずれか1つを通過する際に、フィルタを回転させても、光効果が変わらない。これによって、前記第4レンズセット24は前記第1軸方向F1を中心に任意の異なる位置まで回転するとき、光が前記第4レンズセット24を通過した後の光効果が同じである。
【0037】
第4レンズセット24と第3レンズセット23の磁着は、第4レンズセット24のレンズフレームまたは第3レンズセット23のレンズフレームに磁気吸引の磁気部材、例えば硬質磁石、磁気帯、磁気ブロック、または可撓性磁気帯、磁気接着剤、磁気ポストなどを設けてもよいし、レンズフレームの全体または一部を磁気材料によって形成してもよく、本実施形態では、レンズフレーム内に磁気帯を設けることで第3レンズセット23と第4レンズセット24の磁着を実現することができる。
【0038】
図11を参照すると、本発明は、写真フィルタアセンブリ200をさらに提供する。
【0039】
写真フィルタアセンブリ200はフィルタアセンブリ100と同じレンズホルダ10構造、レンズフレーム構造を採用し、適用シーンの点で異なり、フィルタアセンブリ100は写真、ビデオ、映画撮影、動画、ショートビデオなどの動的または静的撮影に適用されるが、写真フィルタアセンブリ200は主に写真などの静的撮影に適用される。
【0040】
写真フィルタアセンブリ200は、レンズホルダ10、第1撮影用レンズセット31、第2撮影用レンズセット32、第3撮影用レンズセット33、第4撮影用レンズセット34を備える。
【0041】
前記第1撮影用レンズセット31は偏光フィルタであり、前記第4撮影用レンズセット34は偏光フィルタであり、前記第2撮影用レンズセット32はグラデーションフィルタ、スターフィルタ、ブラッシュフィルタのうちの1つまたは複数の組み合せであり、前記第3撮影用レンズセット33は減光フィルタ、拡散フィルター、保護レンズ、広帯域フィルタ、狭帯域フィルタ、光害フィルタの1つまたは複数の組み合せである。
【0042】
これによって、複数機能タイプのフィルタを体系的に3種類に分け、第1タイプのフィルタは自身回転によって光効果を変え、該第1タイプのフィルタを第1レンズセット21としてレンズホルダ10に接続させ、第1レンズセット21をレンズホルダ10に対して回転させて光効果を変え、第2タイプのフィルタは2つのフィルタが第1タイプのフィルタに対して相対回転または同期追従して回転することで光効果を変え、該第2タイプのフィルタを第2レンズセット22および第3レンズセット23として第1レンズセット21の前記レンズホルダ10から離れる一面に順次設け、第3タイプのフィルタはいかなる回転によっても光効果が変わらなく、該第3タイプのフィルタを第4レンズセット24として第3レンズセット23のレンズホルダ10から離れる一面に設ける。以上の柔軟な組み合せにより、ユーザはレンズセットの分類によってフィルタを対応の位置に設けて異なる操作組み合せを実現し、ほとんどのフィルタの機能特性を生かすことができ、フィルタの使用ハードルを低減することができる。
【0043】
以上、本発明のいくつかの実施形態を具体かつ詳細に説明したが、本出願の特許範囲を制限するものとして理解されない。なお、当業者は、本発明の思想から逸脱することなく、様々な変形および改善を加えることができ、これらの変形や改善はすべて本発明の保護範囲に含まれる。したがって、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲に従うものとする。
【符号の説明】
【0044】
100 フィルタアセンブリ
10 レンズホルダ
11 第1貫通孔
F1 第1軸方向
21 第1レンズセット
22 第2レンズセット
23 第3レンズセット
24 第4レンズセット
12 回転部材
13 ロック部材
F2 第1周方向
200 写真フィルタアセンブリ
31 第1撮影用レンズセット
32 第2撮影用レンズセット
33 第3撮影用レンズセット
34 第4撮影用レンズセット
411 第1制限溝
412 第2制限溝
413 第3制限溝
421 第1制限突起
422 第2制限突起
423 第3制限突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11