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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062318
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】情報処理装置及び車両
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/08 20120101AFI20240430BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240430BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240430BHJP
   G06N 3/04 20230101ALI20240430BHJP
   G06N 3/08 20230101ALI20240430BHJP
【FI】
B60W30/08
B60W60/00
G08G1/16 C
G06N3/04
G06N3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022210851
(22)【出願日】2022-12-27
(31)【優先権主張番号】P 2022170165
(32)【優先日】2022-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022182131
(32)【優先日】2022-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022186040
(32)【優先日】2022-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA31
3D241BA35
3D241BC01
3D241BC02
3D241CA00
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CE02
3D241CE04
3D241CE05
3D241CE08
3D241DA52Z
3D241DB02Z
3D241DB32Z
3D241DB42Z
3D241DC18Z
3D241DC31Z
3D241DC33Z
3D241DC42Z
3D241DC45Z
3D241DC46Z
3D241DC51Z
3D241DC53Z
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB12
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC02
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC27
5H181EE02
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】自動運転機能を有する車両において、他の車両又は物体との衝突及び二次衝突の際に乗員を保護する。
【解決手段】情報処理装置は、車両の周囲の状況を検出するセンサを含む検出部から前記車両に関連する複数の情報を取得する取得部と、前記取得された前記複数の情報から前記車両の周囲の状況に関するインデックス値を算出し、算出されたインデックス値から前記車両の挙動を制御するための制御変数を算出する算出部と、前記算出した前記制御変数に基づいて、前記車両の挙動を制御する制御部と、を備え、前記算出部は、前記取得された前記複数の情報に基づいて、前記車両に対する対象物の衝突を予測し、前記予測した予測結果が不可避な衝突を示す場合、前記不可避な衝突及び前記衝突の後に他の対象物に対して衝突する再衝突において、前記車両に発生する損害が予め定めた閾値以下の損害となるような制御変数を算出する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲の状況を検出するセンサを含む検出部から前記車両に関連する複数の情報を取得する取得部と、
前記取得された前記複数の情報から前記車両の周囲の状況に関するインデックス値を算出し、算出されたインデックス値から前記車両の挙動を制御するための制御変数を算出する算出部と、
前記算出した前記制御変数に基づいて、前記車両の挙動を制御する制御部と、を備え、
前記算出部は、前記取得された前記複数の情報に基づいて、前記車両に対する対象物の衝突を予測し、前記予測した予測結果が不可避な衝突を示す場合、前記不可避な衝突及び前記衝突の後に他の対象物に対して衝突する再衝突において、前記車両に発生する損害が予め定めた閾値以下の損害となるような制御変数を算出する情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、衝突対象物である他の車両から前記車両の周囲の状況に係る情報を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記車両が走行する走行路に対して設置された外部装置から前記車両の周囲の状況に係る情報を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出部は、深層学習を用いた積分法による多変量解析により、前記インデックス値から前記制御変数を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記車両に発生する損害は、前記車両の変形位置及び変形量の少なくとも1つである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記車両に発生する損害に対応する制御変数は、車両の衝突角度、及び車速の少なくとも1つである
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項3に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置に接続され、前記車両の周囲の状況を検出する前記センサと、
前記外部装置から前記複数の情報を受け付ける受付部と、
を備える車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転機能を有する車両について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-035198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、自動運転機能を有する車両において、他の車両又は物体との衝突及び二次衝突の際に乗員を保護する情報処理装置及び車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様は、情報処理装置であって、車両の周囲の状況を検出するセンサを含む検出部から前記車両に関連する複数の情報を取得する取得部と、前記取得された前記複数の情報から前記車両の周囲の状況に関するインデックス値を算出し、算出されたインデックス値から前記車両の挙動を制御するための制御変数を算出する算出部と、前記算出した前記制御変数に基づいて、前記車両の挙動を制御する制御部と、を備え、前記算出部は、前記取得された前記複数の情報に基づいて、前記車両に対する対象物の衝突を予測し、前記予測した予測結果が不可避な衝突を示す場合、前記不可避な衝突及び前記衝突の後に他の対象物に対して衝突する再衝突において、前記車両に発生する損害が予め定めた閾値以下の損害となるような制御変数を算出する。
【0006】
第2の態様の情報処理装置は、第1の態様の情報処理装置において、前記取得部は、衝突対象物である他の車両から前記車両の周囲の状況に係る情報を取得する。
【0007】
第3の態様の情報処理装置は、第1又は第2の態様の情報処理装置において、前記取得部は、前記車両が走行する走行路に対して設置された外部装置から前記車両の周囲の状況に係る情報を取得する。
【0008】
第4の態様の情報処理装置は、第1~第3の何れか1の態様の情報処理装置において、前記算出部は、深層学習を用いた積分法による多変量解析により、前記インデックス値から前記制御変数を算出する。
【0009】
第5の態様の情報処理装置は、第1~第4の何れか1の態様の情報処理装置において、前記車両に発生する損害は、前記車両の変形位置及び変形量の少なくとも1つである。
【0010】
第6の態様の情報処理装置は、第1~第5の何れか1の態様の情報処理装置において、前記車両に発生する損害に対応する制御変数は、車両の衝突角度、及び車速の少なくとも1つである。
【0011】
第7の態様は車両であって、第3の態様の情報処理装置と、前記情報処理装置に接続され、前記車両の周囲の状況を検出するセンサと、前記外部装置から前記複数の情報を受け付ける受付部と、を備えている。
【0012】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1の実施形態に係る超高性能自動運転のAIの危険予測能力について概略的に示す図である。
図2】第1の実施形態に係る車両内のネットワーク構成の一例を概略的に示す図である。
図3】第1の実施形態に係るCentral Brainにより実行されるフローチャートである。
図4】第1の実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第1の説明図である。
図5】第1の実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第2の説明図である。
図6】第1の実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第3の説明図である。
図7】第1の実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第4の説明図である。
図8】第1の実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第5の説明図である。
図9】第1の実施形態に係るCentral Brainによる自動運転の制御例を説明する第6の説明図として、車両の周囲に他車両が走行している状態を示す模式図である。
図10】第1の実施形態に係るCentral Brainを含む情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図11】第1の実施形態に係るCentral Brainにより実行されるフローチャートである。
図12】第2の実施形態に係る車両システムの構成図である。
図13】第2の実施形態に係るCentral Brainにより実行されるフローチャートである。
図14】Central Brainとして機能するコンピュータのハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
<第1の実施形態>
第1の実施形態の情報処理装置は、車両の制御に関連する多くの情報に基づいて、運転制御に必要なインデックス値を高精度に求めるものであってよい。したがって、本実施形態の情報処理装置は、少なくとも一部が車両に搭載されて、車両の制御を実現するものであってよい。
【0016】
また、本実施形態の情報処理装置は、Autonomous DrivingをLevel6によるAI/多変量解析/ゴールシーク/戦略立案/最適確率解/最適スピード解/最適コースマネジメント/エッジにおける多種センサ入力により得られたデータを基にリアルタイムで実現でき、デルタ最適解に基づいて調整される走行システムを提供し得る。
【0017】
「Level6」とは、自動運転を表すレベルであり、完全自動運転を表すLevel5よりも更に上のレベルに相当する。Level5は完全自動運転を表すものの、それは人が運転するのと同等のレベルであり、それでも未だ事故等が発生する確率はある。Level6とは、Level5よりも上のレベルを表すものであり、Level5よりも事故が発生する確率が低いレベルに相当する。
【0018】
Level6における計算力は、Level5の計算力の1000倍程度である。したがって、Level5では実現できなかった高性能な運転制御が実現可能である。
【0019】
図1は、本実施形態に係る超高性能自動運転のAIの危険予測の能力について概略的に示す。本実施形態においては、検出部としての複数種類のセンサによる複数種類のセンサ情報をAIデータ化してクラウドに蓄積する。AIがナノセカンド(10億分の1秒)ごとに状況のベストミックスを予測、判断し、車両12の運行を最適化する。
【0020】
図2は、Central Brain120を搭載した車両12の一例を示す概略図である。Central Brain120は、図2に示すように、複数のGate Wayが通信可能に接続されていてよい。本実施の形態に係るCentral Brain120は、Gate Wayを介して取得した複数の情報に基づいて、LeveL6の自動運転を実現し得るものである。Central Brain120は、情報処理装置の一例である。
【0021】
図2に示されているように、Central Brain120には、複数のGate Wayが通信可能に接続されている。Central Brain120は、Gate Wayを介して外部のクラウドに接続されている。Central Brain120は、Gate Wayを介して外部のクラウドへアクセスすることができるように構成されている。その一方で、Gate Wayの存在により、外部からCentral Brain120へ直接アクセスすることはできないように構成されている。
【0022】
Central Brain120は、所定時間が経過する毎に、要求信号をサーバへ出力する。具体的には、Central Brain120は、10億分の1秒毎に、問い合わせを表す要求信号をサーバへ出力する。
【0023】
本実施形態において使用する車両12に備えたセンサの例として、レーダー、LiDAR、高画素・望遠・超広角・360度・高性能カメラ、ビジョン認識、微細音、超音波、振動、赤外線、紫外線、電磁波、温度、湿度、スポットAI天気予報、高精度マルチチャネルGPS、低高度衛星情報、ロングテールインシデントAI data等が挙げられる。ロングテールインシデントAI dataとはレベル5の自動運転を実現し得る機能を実装した自動車のTripデータである。
【0024】
上記センサは車両周辺の状況を検出するセンサを含む。車両周辺の状況を検出するセンサは、車両の周囲の状況を検出する周期として、車両の周囲をカメラ等で撮影する第1周期より短い第2周期で車両周辺の状況を検出する。
【0025】
複数種類のセンサから取り入れるセンサ情報として、体重の重心移動、道路の材質の検知、外気温度の検知、外気湿度の検知、坂道の上下横斜め傾き角度の検知、道路の凍り方、水分量の検知、それぞれのタイヤの材質、摩耗状況、空気圧の検知、道路幅、追い越し禁止有無、対向車、前後車両の車種情報、それらの車のクルージング状態、周囲の状況(鳥、動物、サッカーボール、事故車、地震、火事、風、台風、大雨、小雨、吹雪、霧、など)等が挙げられ、本実施形態では、これらの検知を10億分の1秒毎に実施する。
【0026】
本実施の形態に係る情報処理装置の一例として機能するCentral Brain120は、車両に関連する複数の情報を取得可能な取得部と、取得部が取得した複数の情報から制御変数を算出する算出部と、制御変数に基づいて車両の運転制御を実行する制御部と、のそれぞれの機能を少なくとも含む。
【0027】
例えば、Central Brain120は、上記のセンサにより検知された1つ以上のセンサ情報を用いて、車両の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き、及び車輪を支持するサスペンション毎の、車輪速、傾き、及びサスペンションを制御するための制御変数を算出する機能する。なお、車輪の傾きは、道路に対して水平な軸に対する車輪の傾き(つまり、舵角)、及び道路に対して垂直な軸に対する車輪の傾き(つまり、キャンバ角)の双方を含む。
【0028】
ここで、1つ以上のセンサ情報は車両周辺の状況を検出するセンサからのセンサ情報を適用可能である。また、1つ以上のセンサ情報として複数のセンサ情報を用いる場合は、予め定められた数のセンサ情報を適用可能である。予め定められた数は、例えば3個である。3個のセンサ情報に基づいて、車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及びサスペンションを制御するためのインデックス値を算出する。3個のセンサ情報の組み合わせから算出するインデックス値の数は、例えば3個である。車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及びサスペンションを制御するためのインデックス値には、例えば、センサ情報のうち空気抵抗に関する情報から算出したインデックス値、センサ情報のうち道路抵抗に関する情報から算出したインデックス値、センサ情報のうち滑り係数に関する情報から算出したインデックス値などが含まれる。
【0029】
また、1つのセンサ情報、またはセンサ情報の組み合わせが異なる複数のセンサ情報の組み合わせ毎に算出したインデックス値を集約して、車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及びサスペンションを制御するための制御変数を算出する。例えば、車両の周囲の状況を検出するセンサのセンサ情報からインデックス値を算出して制御変数を算出する。また、複数のセンサ情報を用いる場合、例えば、センサ1、2及び3の組み合わせで複数のインデックス値を算出し、センサ4、5及び6の組み合わせで複数のインデックス値を算出し、センサ1、3及び7の組み合わせで複数のインデックス値を算出し、このインデックス値を集約して制御変数を算出する。このように、センサ情報の組み合わせを変えながら予め定められた数、例えば300個のインデックス値を算出し、制御変数を算出する。具体的には、算出部は、機械学習、より詳しくは深層学習(Deep Learning)を用いて、センサ情報から制御変数を算出することが可能なものであってよい。換言すると、インデックス値及び制御変数を算出する算出部は、AI(Artificial Intelligence)で構成することができる。
【0030】
算出部は、多くのセンサ群等で収集したナノ秒毎のデータを、Level6の計算力を用い、下記式(1)に示すような積分法による多変量解析(例えば式(2)参照)を行うことで、正確な制御変数を求め得る。より詳しくは、Level6の計算力で各種Ultra High Resolutionのデルタ値の積分値を求めながら、エッジレベルで且つリアルタイムで各変数のインデックス化された値を求め、次のナノ秒に発生する結果を最も高い確率論値を取得し得る。
【数1】

【数2】

なお、式中のDLは深層学習を示し、A,B,C,…,Nは、センサ情報から算出したインデックス値であり、例えば空気抵抗から算出したインデックス値、道路抵抗から算出したインデックス値、道路要素から算出したインデックス値及び滑り係数から算出したインデックス値等を示す。予め定められた数のセンサ情報の組み合わせを変えながら算出されたインデックス値が300個の場合は、式中のA~Nのインデックス値も300個となり、300個のインデックス値を集約する。
また、上記の式(2)では、車輪速(V)について算出しているが、傾き(舵角、キャンバ角)、及びサスペンションを制御するための制御変数についても同様に算出する。
【0031】
また、上記の式(1)及び式(2)では、車輪速(V)について算出しているが、傾き(舵角、キャンバ角)、及びサスペンションを制御するための制御変数についても同様に算出する。
【0032】
すなわち、傾き(舵角R)については、下記式(3)に示すような積分法による多変量解析(例えば式(4)参照)を行うことで、正確な制御変数を求め得る。
【0033】
【数3】
【0034】
【数4】
【0035】
また、傾き(キャンバ角C)については、下記式(5)に示すような積分法による多変量解析(例えば式(6)参照)を行うことで、正確な制御変数を求め得る。
【0036】
【数5】
【0037】
【数6】
【0038】
さらに、サスペンションSについては、下記式(7)に示すような積分法による多変量解析(例えば式(8)参照)を行うことで、正確な制御変数を求め得る。
【0039】
【数7】
【0040】
【数8】
【0041】
具体的には、Central Brain120は、4つの車輪それぞれの車輪速、道路に対して水平な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き(舵角、キャンバ角)、道路に対して垂直な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪それぞれを支持するサスペンションを制御するための計16の制御変数を算出する。本実施形態では、上記16の制御変数の算出を10億分の1秒毎に実施する。
【0042】
なお、上記の4つの車輪それぞれの車輪速は「4つの車輪にそれぞれ搭載されたインホイールモータのスピン数(回転数)」と言うこともできる。
【0043】
上記の道路に対して水平な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き(舵角)は「4つの車輪それぞれの水平アングル」と言うこともできる。
【0044】
上記の道路に対して垂直な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き(キャンバ角)は「4つの車輪それぞれの垂直アングル」と言うことができる。
【0045】
上記の道路に対して車輪の位置を決めるサスペンション(コイルスプリング、ショックアブソーバー)は「4つの車輪それぞれの道路から受ける衝撃を吸収する減衰量」と言うことができる。
【0046】
そして、上記の制御変数は、例えば、車両が山道を走行する場合には当該山道に合わせた最適なステアリングを行うための数値となり、車両を駐車場に駐車する場合には当該駐車場に合わせた最適なアングルで走行するための数値となる。
【0047】
また、本実施形態においては、Central Brain120は、4つの車輪それぞれの車輪速、道路に対して水平な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き(舵角)、道路に対して垂直な軸に対する4つの車輪それぞれの傾き(キャンバ角)、及び4つの車輪それぞれを支持するサスペンションを制御するための計16の制御変数を算出するが、この算出はCentral Brain120である必要は無く、上記の制御変数を算出する専用のアンカーチップを別途設けても良い。この場合にも式中(2)のDLは深層学習を示し、A,B,C,…,Nは、センサ情報から算出したインデックス値を示す。集約するインデックスの数が上述したように300個の場合は、かかる式中のインデックスの数も300個となる。
【0048】
また、本実施形態においては、Central Brain120は、上記で算出した制御変数に基づいて、10億分の1秒単位で自動運転を制御する制御部として機能する。具体的には、Central Brain120は、上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪にそれぞれ搭載されたインホイールモータを制御することで、車両12の4つの車輪それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪それぞれを支持するサスペンションを制御して自動運転を行う。
【0049】
なお、センサ情報から算出するインデックス値は、1つのセンサ、例えば、車両の周囲の状況を検出するセンサの時車両の周囲の状況を検出するセンサのセンサ情報からインデックス値を算出して制御変数を算出してもよい。
【0050】
Central Brain120は、図3に示されているフローチャートを繰り返し実行する。
【0051】
ステップS10において、Central Brain120は、センサにより検知された道路情報を含むセンサ情報を取得する。そして、Central Brain120は、ステップS11に進む。ステップS10の処理は取得部の機能の一例である。
【0052】
ステップS11において、Central Brain120は、ステップS10で取得したセンサ情報に基づいて、上記16の制御変数を算出する。そして、Central Brain120は、ステップS12に進む。ステップS11の処理は算出部の機能の一例である。
【0053】
ステップS12において、Central Brain120は、ステップS11で算出した制御変数に基づいて、自動運転を制御する。そして、Central Brain120は、当該フローチャートの処理を終了する。ステップS12の処理は制御部の機能の一例である。
【0054】
図4から図8は、Central Brain120による自動運転の制御例を説明する説明図である。なお、図4から図6は、車両12を前方から見た視点の説明図であり、図7及び図8は、車両12を下方から見た視点の説明図である。
【0055】
図4は、車両12が平坦な道路R1を走行中の場合を示している。Central Brain120は、道路R1に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。
【0056】
図5は、車両12が山道R2を走行中の場合を示している。Central Brain120は、山道R2に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。
【0057】
図6は、車両12が水たまりR3を走行中の場合を示している。Central Brain120は、水たまりR3に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。
【0058】
図7は、車両12が矢印A1で示す方向にカーブする場合を示している。Central Brain120は、進入するカーブ路に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32(図示せず)を制御して自動運転を行う。
【0059】
図8は、車両12が矢印A2で示す方向に平行移動する場合を示している。Central Brain120は、矢印A2で示す方向への平行移動に合わせて算出した上記16の制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32(図示せず)を制御して自動運転を行う。
【0060】
なお、図4から図8で示す車輪30及びサスペンション32の状態(傾き)は、あくまで一例であり、各図で示す状態とは異なる車輪30及びサスペンション32の状態が生じうることは言うまでもない。
【0061】
ここで、従来の車両に搭載されたインホイールモータは、それぞれの駆動輪を独立して制御することができるが、当該車両では、道路状況等を分析してインホイールモータを制御することまではできなかった。そのため、当該車両では、例えば、山道又は水たまり等を走行する場合に道路状況等に基づく適切な自動運転が行えなかった。
しかし、本実施形態に係る車両12によれば、上記で説明した構成に基づいて、道路状況等の環境に適してスピード及びステアリング等が制御された自動運転を行うことができる。
【0062】
ところで、車両の走行中には、障害物が車両に接近する場合がある。この場合、車両は、障害物との接触または衝突を回避するために車両の挙動を変更して走行することが好ましい。障害物の一例には、走行中の自車両以外の他車両、壁面、ガードレール、縁石、及びその他の設置物が挙げられる。以降の説明では、障害物の一例として、車両12に接近する他車両を適用した場合を説明する。なお、障害物は対象物の一例である。
【0063】
図9は、対面2車線の道路を走行する車両12を自車両12Aとして、自車両12Aの周囲に他車両12B、12C、12Dが走行している状態を模式的に示す図である。図の例では、自車両12Aに後続して他車両12Bが走行し、対向車線を他車両12Dが先行して走行し、後続して他車両12Cが走行している状態である。
【0064】
自車両12AのCentral Brain120は、時々刻々と変化する、走行路を走行する状態に合わせて算出した上述した制御変数に基づいて、4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御して自動運転を行う。また、Central Brain120は、自車両12Aの周囲の他車両12B、12C、12Dの挙動をセンサにより検出しセンサ情報として取得している。
【0065】
Central Brain120は、少なくとも障害物を回避して走行するために、取得されたセンサ情報から自車両に対する対象物としての障害物について接触を含む衝突を予測する機能を有している。図9に示すように、Central Brain120は、センサ情報から、他車両12Dが自車両12Aの前方に進入することが予測される場合、少なくとも他車両12Dに接触することを回避することが可能な自車両12Aの挙動を示す制御変数を算出する。
【0066】
例えば、図9に示す例で、自車両12Aが現在の走行状態で走行している経路12Ax1では他車両12Dと衝突する。そこで、Central Brain120は、他車両12Dとの衝突を回避する経路12Ax2、及び12Ax3等の経路を算出し、何れかを選択し、制御変数を算出する。経路の選択は、自車両12Aにおける制御変数による負荷が予め定めた所定値より低い(例えば、最小値の)制御変数となる経路を選択すればよい。
【0067】
上述した自動運転を実現し得るCentral Brain120についてさらに説明する。Central Brain120は、図10に示す情報処理装置10として構成される。なお、上述したCentral Brain120は、ゲートウェイを含む情報処理装置として機能する広義の処理装置であり、後述するCentral Brain125は、プロセッサごとに機能を分類した場合の狭義の処理装置である。
【0068】
図10は、実施形態に係るCentral Brainを含む情報処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、IPU(Image Processing Unit)121、MoPU(Motion Processing Unit)122、Central Brain125及びメモリ126を備えている。Central Brain125は、GNPU(Graphics Neural network Processing Unit)123及びCPU(Central Processing Unit)124を含んで構成されている。
【0069】
IPU121は、車両に設置された超高解像度カメラ(図示せず)に内蔵され得る。IPU121は、車両の周囲に存在する物体の画像について、ベイヤ―変換、デモザイク、ノイズ除去、シャープ化等の所定の画像処理を行い、処理された物体の画像を、例えば10フレーム/秒のフレームレート且つ1200万画素の解像度で出力する。IPU121から出力された画像は、Central Brain125及びメモリ126に供給される。
【0070】
MoPU122は、車両に設置された超高解像度カメラとは別の低解像度カメラに内蔵され得る。MoPU122は、撮影された物体の動きを示す動き情報を、例えば1920フレーム/秒のフレームレートで出力する。すなわち、MoPU122の出力のフレームレートは、IPU121の出力のフレームレートの100倍である。MoPU122は、物体の存在位置を示す点の、所定の座標軸に沿った動きのベクトル情報を動き情報として出力する。すなわち、MoPU122から出力される動き情報には、撮影された物体が何であるか(例えば、人なのか、障害物なのか)を識別するために必要な情報は含まれておらず、当該物体の中心点(又は重心点)の座標軸(x軸、y軸、z軸)上の動き(移動方向と移動速度)を示す情報のみが含まれている。MoPU122から出力された画像は、Central Brain125及びメモリ126に供給される。動き情報が画像情報を含まないことで、Central Brain125及びメモリ126に転送される情報量を抑制することできる。
【0071】
本実施形態は、撮影された物体の画像を、第1のフレームレートで出力する第1のプロセッサと、撮影された物体の動きを示す動き情報を、前記第1のフレームレートよりも高い第2のフレームレートで出力する第2のプロセッサを含む。すなわち、本実施形態の車両の周囲の状況を検出する周期として第1周期で車両の周囲を撮影する検出部は、上記「第1のプロセッサ」の一例であり、IPU121は「第1のプロセッサ」の一例である。また、本実施形態の第1周期より短い第2周期で前両の周囲の状況を検出するセンサを含む検出部は、上記「第2のプロセッサ」の一例であり、MoPu122は、「第2のプロセッサ」の一例である。
【0072】
Central Brain125は、IPU121から出力された画像及びMoPU122から出力された動き情報に基づいて、車両の運転制御を実行する。例えば、Central Brain125は、IPU121から出力された画像に基づいて、車両の周囲に存在する物体(人、動物、道路、信号、標識、横断歩道、障害物、建物など)を認識する。また、Central Brain125は、MoPU122から出力された動き情報に基づいて、車両の周囲に存在する、何であるか認識された物体の動きを認識する。Central Brain125は認識した情報に基づいて、例えば、車輪を駆動するモータの制御(速度制御)、ブレーキ制御、ハンドル制御を行う。Central Brain125において、GNPU123は画像認識に関する処理を担ってもよく、CPU124は、車両制御に関する処理を担ってもよい。
【0073】
一般的に自動運転における画像認識を行うために超高解像度カメラが使用されている。高解像度カメラによって撮影された画像から、当該画像に含まれる物体が何であるかを認識することは可能である。しかしながら、Level6時代の自動運転ではこれだけでは不十分である。Level6時代では、物体の動きを認識することも必要である。物体の動きを認識することで、例えば、自動運転によって走行する車両が障害物を回避する回避動作を、より高精度で行うことが可能となる。しかしながら、高解像度カメラでは、1秒間に10フレーム程度しか画像を取得することができず、物体の動きを解析することは困難である。一方、MoPU122を搭載したカメラでは、低解像度であるものの、例えば1920フレーム/秒の高フレームレートでの出力が可能である。
【0074】
そこで、本実施形態の技術では、IPU121及びMoPU122の2つの独立したプロセッサを用いる。高解像度カメラ(IPU121)には、捉えた物体が何なのかを認識するために必要な画像情報を取得する役割を与え、MoPU122には、物体の動きを検出する役割を与えている。MoPU122は、物体を点としてとらえ、その点の座標がx軸、y軸、z軸上のどの方向に、どの程度の速度で動くかを解析する。物体の全体の輪郭と、その物体が何なのかの検知は、高解像度カメラからの画像によって行うことが可能であることから、MoPU122によって、物体の中心点がどのように移動するかさえ分かれば、物体全体がどのような挙動をするかがわかる。
【0075】
物体の中心点の移動と速度のみを解析する手法によれば、物体の画像全体がどのように動くかを判断することに比べて、Cetral Brain125に転送する情報量を大幅に抑制し、Cetral Brain125における計算量を大幅に低減することが可能である。例えば、1000ピクセル×1000ピクセルの画像を、1920フレーム/秒のフレームレートでCetral Brain15に送信する場合、色情報を含めると、40億ビット/秒のデータをCetral Brain125に送信することになる。MoPU122が、物体の中心点の動きを示す動き情報のみを送信することで、Cetral Brain125に転送されるデータの量を2万ビット/秒に圧縮することができる。すなわち、Cetral Brain125に転送されるデータの量が20万分の1に圧縮される。
【0076】
このように、IPU121から出力される低フレームレート且つ高解像度の画像と、MoPU122から出力される高フレームレート且つ軽量の動き情報を組み合わせて用いることで、物体の動きを含む物体認識を、少ないデータ量で実現することが可能となる。
【0077】
なお、1つのMoPU122を用いた場合には、物体の存在位置を示す点の、三次元直交座標系における2つの座標軸(x軸及びy軸)の各々に沿った動きのベクトル情報を取得することが可能である。ステレオカメラの原理を利用して、2つのMoPU122を用いて、物体の存在位置を示す点の、三次元直交座標系における3つの座標軸(x軸、y軸、z軸)の各々に沿った動きのベクトル情報を出力してもよい。z軸は、奥行方法(車両の走行)に沿った軸である。
【0078】
本実施形態では、センサ情報として、車両12の周囲の状況を検出する周期として、車両の周囲をカメラ等で撮影する第1周期より短い第2周期で車両周辺の状況を検出することが可能である。すなわち、上述したLevel5では、カメラ等によって0.3秒に2回の周囲の状況を検出できるが、本実施形態ではLevel6で576回の周囲の状況を検出できる。そして、576回の周囲の状況の検出毎にインデックス値及び制御変数を算出でき、Level5で実行される自動運転より、高速かつ安全な走行を実行可能に、車両の挙動を制御可能である。
【0079】
上記では、経路を選択することで衝突を回避する場合を説明したが、これに限定されない。例えば、自車両12Aが他車両への衝突を回避困難な場合、不可避な衝突における車両に発生する損害を低減する制御変数を算出することが可能である。すなわち、Central Brain120は、不可避な衝突における車両に発生する損害が予め定めた閾値以下の損害に対応する制御変数を制御変数として算出してもよい。よって、上述した算出部は、取得された複数のセンサ情報に基づいて、車両12に対する対象物の衝突を予測し、予測した予測結果が、不可避な衝突を示す場合、不可避な衝突における車両に発生する損害が予め定めた閾値以下の損害に対応する制御変数を制御変数として算出することを含む。車両に発生する損害は、前記車両の変形位置及び変形量の少なくとも1つを適用可能である。また、車両に発生する損害に対応する制御変数は、車両の衝突角度、及び車速の少なくとも1つを適用可能である。
【0080】
(損害軽減のための処理)
図11は、不可避な衝突における車両12に発生する損害を低減することを可能とするCentral Brain120における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11では、図3に示すステップS11の処理を、ステップS11A~11Dに代えて実行する。Central Brain120は、図3に示す処理に代えて図11に示す処理を繰り返し実行することが可能である。
【0081】
Central Brain120は、ステップS11Aで、自車両と他車両との関係を算出する。具体的には、ステップS11Aでは、センサ情報に基づいて、車両12に対する対象物(例えば、他車両)の衝突を予測し、予測結果が衝突不可避であるかを判定する。そして、ステップS11Bでは当該予測による判定結果が衝突不可避か否かを判断する。ステップS11Bで肯定判断の場合はステップS11Dへ処理を移行し、否定判断の場合は上述した図3のステップS11と同様にステップS11Cで制御変数を算出する。ステップS11Dでは、上述したように不可避な衝突における車両に発生する損害を低減する制御変数を算出し、ステップS12へ進む。
【0082】
ステップS11A、S11B、S11C、及びS11Dの処理は、上述した順序に限定されない。例えば、ステップS11Cの処理後に、ステップS11B、及びS11Dの処理を実行してもよい。具体的には、まず、ステップS11Cで、車両12に対する他車両の衝突を予測し、自車両と他車両との間の相互関係についてリスクが最小となる関係を示す制御変数を算出する。当該リスクが最小となる関係は、例えば、接触や衝突を含む関係及び当該関係を回避する関係のなかにおける接触や衝突を含む関係となる可能性が低い関係が挙げられる。すなわち、衝突リスクが最低の制御変数を算出する。次に、ステップS11Bで、算出された制御変数による車両12の挙動が、車両12に対する他車両の衝突を予測し、予測結果について衝突が不可避か否かを判断する。この場合、ステップS11Bで否定判断の場合は、そのままステップS12へ進めばよい。一方、肯定判断の場合にステップS11Dで、ステップS11Cで算出した制御変数を、衝突リスクをさらに低減可能な制御変数を算出する。具体的には自車両と他車両とが接触又は衝突によって生じる、車両に発生する損害を低減する、車両の衝突角度、及び車速の少なくとも1つを算出する。
【0083】
なお、車両12の速度に関する制御変数は、加速側を大中小(L、M、S)に各10種類を設定して合計30種類のパターンを適用し、減速側を大中小(L、M、S)に各10種類を設定して合計30種類のパターンを適用し、選択するようにしてもよい。この場合、自車両と他車両との間の関係は時々刻々と変化し、自車両と他車両とが接近する状態では距離が接近する方向に辺かするので、パターンを選択する選択肢が時々刻々と小さくなり、選択のための処理時間は低減でき、さらにデルタの差の調整が少なくなる。
【0084】
また、上記では自車両12Aに対する他車両として、他車両12Dを適用した場合を説明したが、上述した自車両12Aの周囲の他車両12B、12C、12Dの少なくとも1つ、そして全ての他車両を対象とし、当該対象の他車両に対する衝突リスクを低減する制御変数を算出してもよい。
【0085】
従って、Central Brain120は、接触を含む衝突の予測に合わせて算出した制御変数に基づいて、例えば4つの車輪30にそれぞれ搭載されたインホイールモータ31を制御することで、4つの車輪30それぞれの車輪速、傾き(舵角、キャンバ角)、及び4つの車輪30それぞれを支持するサスペンション32を制御することで、衝突の回避、または衝突時に車両に発生する損害を低減して自動運転することが可能となる。
【0086】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、上述した損害軽減のための処理において、自車両12Aが周囲の他の車両(例えば、他車両12B、12C、12D)に衝突不可避の場合の例について説明した。これに対して、第2の実施形態では、他の車両のみならず、他の車両に衝突後、他の物体に再衝突する場合の損害を軽減するための処理が実行される。ここで、再衝突には、二次衝突、三次衝突等を含む。以下、第1の実施形態との相違点について説明する。なお、同一の構成には同一の符号を付すこととし、詳細な説明については割愛する。
【0087】
図12に本実施形態の車両システム1の構成図を示す。図12に示されるように、本実施形態の車両システム1は、複数の車両12と、情報提供装置14と、サーバ16とを含んで構成されている。車両12は、自車両12Aと、自車両12Aの周囲を走行する他車両12B、12C、12Dと、を含む。本実施形態では、他車両12B、12C、12Dの各々にもCentral Brain120が搭載されているが、この限りではない。情報提供装置14及びサーバ16は外部装置の一例である。
【0088】
情報提供装置14は、カメラやレーダー等を有する監視ユニットである。情報提供装置14は、車両12が走行する走行路の周囲、例えば、信号機の上部、街灯の支柱、標識を支持するゲート等に設置されている。
【0089】
サーバ16は、一例として、地図情報サーバ16Aと、気象情報サーバ16Bと、を含む。地図情報サーバ16Aは、地図情報データベースを有しており、自車両12Aに地図情報として詳細な地図の情報を提供可能である。詳細な地図とは、走行路周囲の地形や構造物の情報を含む地図である。気象情報サーバ16Bは、現在及び近い将来(例えば、1時間先)の気象情報を自車両12Aに提供可能である。地図情報サーバ16A及び気象情報サーバ16Bは、公衆ネットワークNを通じて自車両12Aに対して接続されている。なお、図12では、地図情報サーバ16A及び気象情報サーバ16Bは、自車両12Aにのみ接続されているが、これに限らず、他車両12B、12C、12Dに対して接続されていてもよい。
【0090】
(損害軽減のための処理)
図13は、不可避な衝突における自車両12Aに発生する損害を低減することを可能とするCentral Brain120における処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、ステップS20及びステップS21の処理は取得部の機能の一例である。また、ステップS22~ステップS27の処理は算出部の機能の一例である。さらに、ステップS28の処理は制御部の機能の一例である。
【0091】
図13のステップS20において、Central Brain120は、センサにより検知された道路情報を含むセンサ情報を取得する。
【0092】
ステップS21において、Central Brain120は、外部情報を取得する。具体的に、Central Brain120は、情報提供装置14から自車両12Aの周囲の撮像画像、車両及び物体の検知データ、並びに、信号機等の情報を取得する。また、Central Brain120は、地図情報サーバ16Aから地図情報を取得し、気象情報サーバ16Bから気象情報を取得する。
【0093】
ステップS22において、Central Brain120は、自車両12Aに対する他の車両、物体との関係を算出する。具体的にCentral Brain120は、自車両12Aに対する他の車両の種類(二輪車、大型車等の車両サイズや、通信可能な車両(他車両12B、12C、12D)の別、等)の位置、速度を算出する。また、Central Brain120は、自車両12Aに対する走行路上の物体の種類(人、動物、落下物等)、位置、速度を算出する。
【0094】
ステップS23において、Central Brain120は、自車両12Aが他の車両や物体に既に接触又は衝突をしているか否かを判定する。Central Brain120は、自車両12Aが他の車両や物体に既に接触又は衝突をしていると判定した場合(ステップS23でYの場合)、ステップS27に進む。一方、Central Brain120は、自車両12Aが他の車両や物体に既に接触又は衝突をしていない、つまり、接触も衝突もしていないと判定した場合(ステップS23でNの場合)、ステップS24に進む。
【0095】
ステップS24において、Central Brain120は、自車両12Aが他の車両や物体に衝突不可避か否かを判定する。Central Brain120は、自車両12Aが他の車両や物体に衝突不可避であると判定した場合(ステップS24でYの場合)、ステップS26に進む。一方、Central Brain120は、自車両12Aが他の車両や物体に衝突不可避ではないと判定した場合(ステップS24でNの場合)、ステップS25に進む。
【0096】
ステップS25において、Central Brain120は、ステップS20で取得したセンサ情報、ステップS21で取得した外部情報に基づいて、上記16の制御変数(Vn、Rn、Cn、Sn)を算出する。そして、ステップS28に進む。
【0097】
ステップS26において、Central Brain120は、損害軽減モードとして、ステップS20で取得したセンサ情報、ステップS21で取得した外部情報に基づいて、不可避な衝突における自車両12Aに発生する損害を低減する制御変数(Vn、Rn、Cn、Sn)を算出する。そして、ステップS28に進む。
【0098】
上記ステップS23において、自車両12Aが既に接触又は衝突していると判定された場合、ステップS27が実行される。ステップS27において、Central Brain120は、再衝突モードとして、ステップS20で取得したセンサ情報、ステップS21で取得した外部情報に基づいて、再衝突時における自車両12Aに発生する損害を低減する制御変数(Vn、Rn、Cn、Sn)を算出する。そして、ステップS28に進む。
ステップS28において、Central Brain120は、算出された制御変数に基づいて、自車両12Aの自動運転を制御する。そして、ステップS20に戻る。
【0099】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、自車両12Aが衝突不可避の場合は、自車両12Aと他の車両又は物体との間の相互関係に基づいてリスクが最小となる関係を示す制御変数を算出する。また、自車両12Aが既に他の車両や物体に接触又は衝突している場合においても他の車両や物体との間の相互関係に基づいてリスクが最小となる関係を示す制御変数を算出する。例えば、自車両12Aが他の車両に衝突した場合の反動で対向車線にはみ出した場合、自車両12Aが再び他の車両と衝突した場合の損害が最小となるように制御変数を算出する。また例えば、走行路の外が崖の場合、自車両12Aが他の車両に衝突した反動で崖に落ちないように、自車両12Aを走行路上に留めるように制御変数を算出する。
【0100】
以上のように、本実施形態の情報処理装置10によれば、自車両12Aの衝突の際に、相手物への入射角や、衝突後の反射角、反発速度、移動距離、移動方向を精密に計算し、衝突後の二次衝突、三次衝突等の再衝突による二次被害を食い止めることができる。なお、衝突する対象、衝突までの時間、周囲の環境等に応じて、一次衝突で留めるか、二次衝突で留めるか、三次衝突以降を許容するかを決定してもよい。
【0101】
また、本実施形態によれば、自車両12A及び衝突した相手物の周囲にある別の車両12(例えば、後続車)や別の物体(例えば、歩行者、動物など)も考慮して、相手物に再衝突する。これにより、周囲の車両への配慮も図られる。
【0102】
さらに本実施形態によれば、自車両12Aの周囲の状況(例えば、崖やガードレールの存在等)を考慮して再衝突に備えることができる。例えば、Central Brain120は、衝突時の周囲の状況(崖なのかガードレールなのか歩道なのか)を考慮し、自車両12Aと相手物が衝突後にどの位置に反発して移動するかも計算する。特に、周囲が崖の場合や人がいる歩道の場合は、その方向へ自車両12Aや相手物が衝突後に移動しないような再衝突の仕方を計算するし、周囲が人のいない歩道や街路樹の場合、ガードレールの場合は多少その方向へ再衝突しても良いような計算をする。当該計算を経て、Central Brain120は制御変数(Vn、Rn、Cn、Sn)を算出する。
【0103】
<補足>
図14は、Central Brain120として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0104】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0105】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0106】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0107】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0108】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0109】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0110】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0111】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、各実施形態の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0112】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0113】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0114】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0115】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0116】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0117】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0118】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0119】
12 車両
12A 自車両
12B、12C、12D 他車両
14 情報処理装置(外部装置)
16 サーバ(外部装置)
120 Central Brain(情報処理装置)
図1
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