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特開2024-6234画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006234
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06V 40/40 20220101AFI20240110BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240110BHJP
   G06V 40/16 20220101ALI20240110BHJP
【FI】
G06V40/40
G06T7/00 510F
G06V40/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106940
(22)【出願日】2022-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】加藤 芳幸
【テーマコード(参考)】
5B043
【Fターム(参考)】
5B043AA09
5B043AA10
5B043BA04
5B043DA05
5B043EA05
5B043EA15
5B043GA02
5B043HA02
(57)【要約】
【課題】顔認証における不正な認証突破を抑制する画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】画像処理装置は、背景Bを映した第1の画像P1の特徴点K1と、背景Bに認証対象Tが映った第2の画像P2の特徴点K2と、を検出する特徴点検出部と、第1の画像P1の特徴点K1と、第2の画像P2の特徴点K2と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無についての判別を行う判別部と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出する特徴点検出部と、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う判別部と、
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記認証対象を前記第1の画像の特徴点のうち少なくとも1つの特徴点と重なる位置へ移動させるように誘導を行う誘導部をさらに備える、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第2の画像を表示する表示部をさらに備え、
前記表示部に前記第2の画像とともに前記認証対象を移動させる方向を示す誘導画像を表示することにより前記誘導を行う、
請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第2の画像に前記認証対象を囲む矩形状の特徴点が検出された場合、または、前記第2の画像に前記矩形状の特徴点に囲まれた範囲内の前記第1の画像の特徴点に対応する位置に特徴点が検出されない場合に、前記不正な認証突破の試みが有りと判別する、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記判別部は、2つ以上の前記第2の画像から取得したそれぞれの前記第2の画像の特徴点を比較し、前記認証対象の表情認識を行う、
請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記判別または前記表情認識と同時に顔認証を行う顔認証部をさらに備える、
請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1の画像と、前記第2の画像と、を撮像する撮像部をさらに備え、
前記撮像部の画角を変化させることにより、前記第2の画像の特徴点の数または位置を変化させる、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記認証対象が所有するものまたは情報による認証を組み合わせることにより、成功した認証の種類に応じて前記認証対象に権限を与える、
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記不正な認証突破の試みが無いと判別され、かつ、前記認証対象が所有するものまたは情報による認証に成功した場合、前記認証対象に最も高い権限が与えられ、
前記不正な認証突破の試みが無いと判別され、かつ、前記認証対象が所有するものまたは情報による認証を行わなかった場合、前記認証対象に次に高い権限が与えられ、
前記不正な認証突破の試みの有無の判別が行われず、かつ、前記認証対象が所有するものまたは情報による認証に成功した場合、前記認証対象に最も低い権限が与えられる、
請求項8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出し、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う、
画像処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出し、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う、
ように機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生体認証技術の一つとして、認証対象である人物の顔画像を取得し、これを予め登録された顔画像と照合することにより、本人であるか否かの認証を行う顔認証技術が知られている。例えば、特許文献1には、利用者が携帯する携帯端末と携帯端末から送信された顔画像とを使用して顔認証を行う認証システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-47102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された認証システムに使用する携帯端末が第3者の手に渡った場合、携帯端末と携帯端末内に保存された顔画像とを利用して、第3者が認証システムに対して不正な認証突破をすることが可能になる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、顔認証における不正な認証突破を抑制する画像処理装置、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の画像処理装置は、
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出する特徴点検出部と、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う判別部と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、顔認証における不正な認証突破を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】(a)は、本発明の実施形態に係る画像処理装置で使用される第1の画像を示す図であり、(b)は、第2の画像を示す図である。
図2】(a)は、第1の画像の特徴点を示す図であり、(b)は、第2の画像の特徴点を示す図であり、(c)は、第3の画像の特徴点を示す図である。
図3】不正な認証突破が試みられた際における第2の画像で検出される特徴点を例示する図である。
図4】本発明の実施形態に係る画像処理装置のブロック図である。
図5】(a)から(c)は、本発明の実施形態に係る誘導画像を説明する図である。
図6】(a)から(c)は、図5(a)から(c)に従い、認証対象が移動した場合の画像を説明する図である。
図7】本発明の実施形態に係る顔認証入退出処理のフローチャートである。
図8】本発明の実施形態に係る人検知処理のフローチャートである。
図9】本発明の実施形態に係る顔認証処理のフローチャートである。
図10】本発明の実施形態に係る画像処理装置の並列処理を説明する図である。
図11】変形例に係る不正な認証突破の判別方法を説明する図である。
図12】本発明の変形例に係る画像処理装置の並列処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態に係る画像処理装置について、以下、図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
[画像処理装置の概要]
本発明の実施形態に係る画像処理装置は、例えば、鉄道の駅、空港等の限られたスタッフ等(認証対象T)が立ち入りを許される管理対象エリア(セキュリティエリア)における入退出の際の顔認証を行う。顔認証には、例えば、図1(a)に示す、背景Bを映した第1の画像P1と、図1(b)に示す、背景Bを背にして認証対象Tの顔Fと体Cの一部とが映った第2の画像P2と、を使用する。また、顔認証とあわせて、或いは単独で、IC(Integrated Circuit)カードによる認証も実行可能である。
【0011】
図2(a)、(b)に〇印で囲って示すように、画像処理装置10は、第1の画像P1の特徴点K1と、第2の画像P2の特徴点K2とを検出する。例えば、Harrisのコーナー検出法によって、物体の端部や交点に特徴点K1、K2が検出される。第2の画像P2には認証対象Tが映っており、第1の画像P1には認証対象Tが映っていない。従って、第1の画像P1の特徴点K1と特徴点K2とを比較すると、特徴点K1のうち、数、位置が図2(c)に示す特徴点K1Hに対応する位置の特徴点が図2(b)で確認できなくなる。このとき、例えば、第3者が認証対象Tの写ったタブレット、スマートフォン、或いは、出力した写真等を使用して、不正に顔認証を認証突破しようと試みる場合、例えば、図3に示すように、第2の画像P2には、認証対象Tの特徴点K2以外に認証対象Tを囲む矩形の角を構成する特徴点K2Sが検出される。このような特徴点K2Sが検出された場合、画像処理装置10は、不正な顔認証が試みられたと判別し、この第3者の入退出を許可しない。よって、画像処理装置10は、顔認証における不正な認証突破を抑制することができる。
【0012】
[画像処理装置の構成]
以下、画像処理装置10の構成を説明する。図4に示すように、画像処理装置10は、特徴点K1,K2の検出や比較を行う制御部20と、認証対象Tの顔画像等を記憶する記憶部30と、認証対象Tや背景Bを撮像する撮像部40と、入退出ゲートとの通信を行う通信部50と、撮像された認証対象Tや背景B等を表示する表示部60と、ICカードの情報等を入力する入力部70と、を備える。
【0013】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)等の少なくとも1つのプロセッサで構成され、記憶部30に記憶されたプログラム等を実行することにより、後述する各部(画像取得部21、特徴点検出部22、対象物検知部23、判別部24、誘導部25、登録情報認証部26、顔認証部27、補正部28)の機能を実現する。また、制御部20は、図示しない時計を有し、現在日時の取得や経過時間のカウント等をすることができる。
【0014】
記憶部30は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つのメモリで構成され、ROMの一部または全部は電気的に書き換え可能なメモリ(フラッシュメモリ等)で構成されている。記憶部30は、機能的に、画像記憶部31と、特徴点記憶部32と、検出エリア記憶部33と、対象物記憶部34と、不正条件記憶部35と、個人情報記憶部36と、を有する。ROMには、制御部20のCPUが実行するプログラムおよびプログラムを実行する上であらかじめ必要なデータが記憶されている。RAMには、プログラム実行中に作成されたり、変更されるデータが記憶される。
【0015】
画像記憶部31には、撮像部40に撮像された第1の画像P1、第2の画像P2等が記憶される。
【0016】
特徴点記憶部32には、特徴点検出部22に検出された特徴点K1,K2が第1の画像P1(図2(a))、第2の画像P2(図2(b))とともに記憶され、第1の画像P1と第2の画像P2を比較後、第3の画像P3(図2(c))を記憶する。
【0017】
検出エリア記憶部33には、撮像部40に撮像された画像において、特徴点K1,K2を検出する検出エリアが記憶される。検出エリアは、ユーザが任意に設定することができる。顔認証時に、認証対象T以外の人物が映るエリアは検出エリアに含めないように設定するとよい。検出エリアを設定する代わりに、エリア内の特徴点の検出を行わない非検出エリアを設定してもよい。
【0018】
対象物記憶部34には、撮像部40に撮像された画像から検出された対象物である顔画像が記憶される。
【0019】
不正条件記憶部35には、画像処理装置10が不正な認証突破であると判別する、不正条件が記憶される。例えば、前述した認証対象Tを囲む矩形を構成する特徴点K2S(図3)、後述する表情認識時間、特徴点消失ゾーンV等が記憶される。ユーザが任意に不正条件を設定或いは追加することもできる。
【0020】
個人情報記憶部36には、ICカードの所有者の個人情報が記憶される。例えば、氏名、年齢、性別、所属部署、顔画像等が記憶される。ICカード認証と顔認証の両方が行われる際には、撮像された画像内の顔画像と、個人情報記憶部36に記憶された顔画像とが比較される。
【0021】
撮像部40は、認証対象Tや背景Bを撮像する撮像装置41と、撮像装置41の姿勢を変化させる駆動装置42と、を有する。
【0022】
撮像装置41は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラを備える。撮像装置41は、背景Bを撮像範囲に含んだ範囲を撮像し、第1の画像P1、第2の画像P2等を生成する。
【0023】
駆動装置42は、撮像装置41の姿勢を変化させる。これにより、撮像装置41の撮像範囲を変化させ、第1の画像P1の特徴点K1、第2の画像P2の特徴点K2の位置、数等を変化させることができる。第1の画像P1の特徴点K1の一部が第2の画像P2では認証対象Tによって確認できないようにしつつ、特徴点K1の一部が認証対象Tによっても第2の画像P2において特徴点K2として確認できるようにするために、第1の画像P1、第2の画像P2の上方に、例えば、天井が含まれるように駆動装置42を用いて撮像装置41の撮像範囲を設定する。駆動装置42は、撮像装置41の姿勢を変化させることにより、撮像装置41の撮像範囲を変化させ、第1の画像P1の特徴点K1、第2の画像P2の特徴点K2の位置、数等を変化させることができる。
【0024】
通信部50は、入退出ゲート等の外部機器と通信するためのモジュールである通信装置51を有する。通信装置51は、外部機器と通信する場合にはアンテナを含む無線モジュールである。例えば、通信装置51は、Bluetooth(登録商標)に基づく近距離無線通信を行うための無線モジュールである。通信部50を介して、画像処理装置10は、入退出ゲートをコントロールして、管理対象エリアのセキュリティを管理する。
【0025】
表示部60は、液晶表示パネル(LCD:Liquid Crystal Display)から構成された表示装置61を備える。
【0026】
表示装置61は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)、液晶、または有機EL等により構成される。表示装置61は、第1の画像P1、第2の画像P2、誘導画像Y等を表示する。
【0027】
入力部70は、認証対象Tが画像処理装置10に諸情報を入力するための入力装置71を有する。入力装置71は、認証対象Tが所持するICカードを読み込むICカードリーダである。入力部70は、例えば、顔認証開始ボタン72、ICカード認証のみボタン73、認証対象TがICカードを紛失等した場合に、ICカード認証の代わりにパスワード、ID番号等の情報を入力できるキーボード等も有する。
【0028】
次に、画像処理装置10の制御部20の機能的構成について説明する。制御部20は、画像取得部21、特徴点検出部22、対象物検知部23、判別部24、誘導部25、登録情報認証部26、顔認証部27、補正部28、の機能を実現し、後述する顔認証入退出処理等を行う。
【0029】
画像取得部21は、あらかじめ画像処理装置10に設定された、またはユーザ設定された条件等で背景Bを含む撮像範囲を撮像部40に撮像させ、第1の画像P1、第2の画像P2等を撮像する。画像取得部21は、取得した第1の画像P1、第2の画像P2を特徴点検出部22に送信する。
【0030】
特徴点検出部22は、画像取得部21から送信された第1の画像P1、第2の画像P2において、特徴点K1,K2を検出する。特徴点検出部22は、検出した特徴点K1,K2を特徴点記憶部32に記憶する。
【0031】
対象物検知部23は、撮像された画像P2の検知エリア内に、検知サイズ(80ピクセル)以上の顔の人を検知する。対象物検知部23は、検知した顔画像を対象物記憶部34に記憶する。
【0032】
判別部24は、対象物検知部23が検知した顔画像が設定された認証確認時間以上検知サイズ以上であるか否かを判別する。さらに、判別部24は、第1の画像P1の特徴点K1、第2の画像P2の特徴点K2を比較する。
【0033】
誘導部25は、認証対象Tを移動させるように誘導する。図5(a)に示すように、認証対象Tの現在の顔の中心線を示す中心線L1および顔の上下端を示す顔上下線L2、認証対象Tの顔および体を移動させたい位置に表示する枠E、を含む誘導画像Yを表示部60に表示して認証対象Tを誘導する。誘導画像Yは、第2の画像P2と重畳させて、或いは単独で表示する。例えば、認証対象Tを後方に移動させる場合、図5(b)に示すように、現在、認証対象Tの顔の上下端に顔上下線L2を表示し、認証対象Tを移動させたい位置に枠Eを表示することにより、認証対象Tを誘導する。側方に認証対象Tを移動させたい場合には、図5(c)に示すように、現在、認証対象Tの顔の中心位置に中心線L1を表示し、認証対象Tを移動させたい位置に枠Eを表示することにより誘導を行う。認証対象Tを誘導することにより、第2の画像P2における特徴点K2の位置、数等が図6(a)に示す状態から、図6(b)または(c)に示すように変化する。変化前後の特徴点を比較して不自然な特徴点の変化(認証対象Tの特徴点の変化の非連続性、認証対象Tの撮像部40への接近或いは離隔にかかわらず認証対象Tの特徴点の無変化、図3に示す特徴点K2Sの出現等)があるか否かを判別することにより、不正な認証突破が試みられていないかをより精度を高く確認することができる。音声による誘導を行ってもよい。なお、移動させたい位置を中心線L1および顔上下線L2で示し、枠Eを現在の認証対象Tの位置を示すようにしてもよい。
【0034】
登録情報認証部26は、本実施形態では、ICカードの認証を行う。
【0035】
顔認証部27は、第2の画像P2から検知された顔画像を、個人情報記憶部36に記憶された顔画像の中に同一とみなせるものがあるか否かを顔画像内の特徴点を比較することにより顔認証を行う。顔認証部27は、機械学習により、精度の高いAI(Artificial Intelligence)顔認証を行うことができる。
【0036】
補正部28は、第1の画像P1の特徴点K1と第2の画像P2の特徴点K2とを比較し、第1の画像P1において、特徴点K1のうちで、第2の画像P2内の特徴点K1に対応する位置に特徴点が検出されていないものの名称を特徴点K1Hに補正した第3の画像P3(図2(c))を特徴点記憶部32に記憶させる。
【0037】
以上、制御部20の機能的構成について説明した。以下、画像処理装置10で行われる顔認証入退出処理についてフローチャートを用いて説明する。
【0038】
(顔認証入退出処理)
図7を参照して、顔認証入退出処理のフローを説明する。顔認証入退出処理によって、顔認証に対する不正な突破を抑制することができる。画像処理装置10では、顔認証およびICカード認証を組み合わせて入退出管理を行う。顔認証、ICカード認証のいずれか一方による認証、顔認証、ICカード認証の両方を用いた認証、の組み合わせがある。顔認証およびICカード認証の両方による認証をクリアすると、全ての管理エリアに立ち入ることが可能な許可レベル3の権限が得られる。顔認証のみの認証をクリアした場合は、一部エリアを除くエリアに立ち入り可能な許可レベル2の権限が得られる。ICカード認証のみの認証をクリアした場合は、許可レベル2よりも立ち入りできないエリアが広い許可レベル1の権限が得られる。すなわち、成功した認証の種類に応じて認証対象Tに権限が与えられる。ICカードは、本人以外による使用が考えられる一方、本願の顔認証では、本人以外による認証突破は考えにくいので、顔認証のみによる許可レベル2はICカード認証のみによる許可レベル1よりも信頼性が高く、許可レベルが高く設定されている。
【0039】
まず、制御部20は、ICカードが入力装置71に読み取られたか否かを判別する(ステップS1)。ICカードが読み取られた場合(ステップS1:Yes)、ステップS5に進む。
【0040】
ICカードが読み取られていない場合(ステップS1:No)、ステップS2へ進む。
【0041】
ステップS2では、制御部20は、顔認証開始ボタン72が押下されたか否かを判別する。顔認証開始ボタン72が押下された場合(ステップS2:Yes)、ステップ6へ進み、顔認証開始ボタン72が押下されていない場合(ステップS2:No)、ステップS3へ進む。
【0042】
ステップS3では、制御部20は、認証対象Tが検知サイズ以上で認証確認時間以上の間、撮像部40に撮像されているか否かを判別する人検知処理を実行する。人検知処理の詳細は後述する。人検知処理が行われた後、ステップS4に進む。
【0043】
ステップS4では、制御部20は、ステップS3の人検知処理において、人を検知したか否かを判別する。人検知処理において、人を検知した場合(ステップS4:Yes)、ステップS6に進み、人を検知しなかった場合(ステップS4:No)、ステップS1に戻る。
【0044】
ステップS5では、登録情報認証部26は、ICカードの情報が個人情報記憶部36に記憶された情報と一致するか否かを判別する。ICカードの情報が個人情報記憶部36に記憶された情報と一致する場合(ステップS5:Yes)、ステップS6に進み、ICカードの情報が個人情報記憶部36に記憶された情報と一致しない場合(ステップS5:No)、顔認証は不許可となり(ステップS14)、顔認証入退出処理は終了する。
【0045】
ステップS6では、制御部20は、不正な顔認証突破を抑制する顔認証処理を実行する。顔認証処理の詳細は後述する。顔認証処理を実行した後、ステップS7に進む。
【0046】
ステップS7では、制御部20は、ステップS6での顔認証処理において、人認識が実行された(ステップS33の人認識で特徴点の比較が行われた)か否かを判別する。ステップS6で人認識が実行された場合(ステップS7:Yes)、ステップS8に進み、ステップS6で人認識が実行されなかった場合(ステップS7:No)、ステップS10に進む。
【0047】
ステップS8では、制御部20は、ステップS6での顔認証処理において、認証(ステップS38)で終了したか非認証(ステップS39)で終了したかを判別する。ステップS6において認証で終了した場合(ステップS8:Yes)、ステップS9に進み、非認証で終了した場合(ステップS8:No)、顔認証は不許可となり(ステップS14)、顔認証入退出処理は終了する。
【0048】
ステップS9では、制御部20は、ステップS1においてICカードが使用されたか否かを判別する。ICカードが使用された場合(ステップS9:Yes)、許可レベル3の許可を出して(ステップS11)終了し、ICカードが使用されなかった場合(ステップS9:No)、許可レベル2の許可を出して(ステップS12)終了する。
【0049】
ステップS10では、ICカードの使用があったか否かを判別する。ICカードの使用があった場合(ステップS10:Yes)、許可レベル1の許可を出して(ステップS13)終了する。ICカードの使用がなかった場合(ステップS10:No)、不許可として(ステップS14)終了する。
【0050】
以上、顔認証入退出処理について説明した。次に、顔認証入退出処理のステップS3で行われる人検知処理について図8を用いて説明する。
【0051】
まず、画像取得部21は、撮像部40が撮像した第1の画像P1または第2の画像P2を取得する(ステップS21)。
【0052】
次に、判別部24は、対象物検知部23が撮像された画像P2の検知エリア内に、検知サイズ以上の顔の人を検知したか否かを判別する(ステップS22)。検知サイズ以上の顔の人を検知した場合(ステップS22:Yes)、ステップS23に進み、検知サイズ以上の顔の人を検知しなかった場合(ステップS22:No)、人検知処理を終了する。
【0053】
ステップS23では、判別部24は、ステップS22で検知した人が認証確認時間以上の間、検知サイズ以上であったか否かを判別する。ステップS22で検知した人が認証確認時間以上の間、検知サイズ以上であった場合(ステップS23:Yes)、人検知有りと判別し(ステップS24)、終了する。ステップS22で検知した人が認証確認時間未満の間、検知サイズ以上であった場合(ステップS23:No)、ステップS21に戻る。
【0054】
以上、人検知処理について説明した。次に、顔認証入退出処理のステップS6で行われる顔認証処理について図9を用いて説明する。
【0055】
まず、画像取得部21は、撮像部40が撮像した第1の画像P1または第2の画像P2を取得する(ステップS31)。
【0056】
ステップS32に進み、認証対象Tは、ICカード認証のみを行いたい場合、入力部70に設けられたICカード認証のみボタン73を押し(ステップS32:Yes)、顔認証処理が終了する。顔認証を行う場合は、入力部70に設けられたICカード認証のみボタン73を押さずに待ち(ステップS32:No)、ステップS33に進み、人認識が実行される。
【0057】
ステップS33に進み、判別部24は、取得した第1の画像P1または第2の画像P2に対して人認識を行う。具体的には、特徴点検出部22が第1の画像P1または第2の画像P2の特徴点を検出し、比較することによって、判別部24は、例えば、背景B内に認証対象Tが存在するか否か、および、図3に例示するような認証対象Tを矩形に囲む矩形を構成する特徴点K2Sが第2の画像P2にあるか否か、を判別する。認証対象Tが存在し、特徴点K2Sが存在しない場合(ステップS33:Yes)、判別部24は、認証対象Tが人であると判別し、ステップS34およびステップS35に進む。認証対象Tが存在しない場合、または、認証対象Tが存在し特徴点K2Sが存在する場合(ステップS33:No)、判別部24は、認証対象Tが存在しない、或いは、認証対象Tが人ではなく不正な認証突破が試みられたと判別し、顔認証判定を行わず異常(ステップS41)判定して顔認証処理を終了する。認証対象Tの特徴点K2の検出が困難な場合等には、誘導部25により認証対象Tの移動等を促す誘導を行う。
【0058】
ステップS34およびステップS35は図10に示すように、並列処理される。ステップS34では、表情認識が行われ、ステップS35では、AI顔認証が行われる。
【0059】
表情認識では、対象物検知部23が第1の画像P1または第2の画像P2において顔画像を検知した後、表情認識時間の間、特徴点検出部22が顔画像内の特徴点KFを検出する。表情認識時間は、本実施形態では、5秒とする。表情認識時間は、まばたき、口元の動き等が生じるのに十分な時間を設定する。判別部24は、表情認識時間内の特徴点KFを観察し、特徴点KFの位置、数等に変化があった場合、顔画像に表情の変化があった(顔画像は撮像部40に撮像された人間の顔である)と判別し、表情認識OKとして表情認識を終了する。表情認識時間の間、特徴点KFの位置、数等に変化が無かった場合、顔画像に表情の変化が無かった(顔画像は予め用意されていた画像等である)と判別し、表情認識NGとして表情認識を終了する。なお、顔画像が検知されなかった場合も、表情認識NGとして表情認識を終了する。
【0060】
AI顔認証では、顔認証部27は、対象物検知部23が第1の画像P1または第2の画像P2において検知した顔画像を、個人情報記憶部36に記憶された顔画像の中に同一とみなせるものがあるか否かを顔画像内の特徴点を比較して顔認証を行う。特に、目元、口元等は、同一人物であっても、撮像画像の顔画像と個人情報記憶部36に記憶された顔画像とは差違が生じることがあるので、顔画像内の特徴点KFのうち、一定数(或いは一定比率)以上の同一点があれば撮像画像の顔画像と個人情報記憶部36に記憶された顔画像とは同一であるとみなし、顔認証OKと判別し、同一点が一定数(或いは一定比率)未満であれば顔認証NGと判別する。
【0061】
表情認識およびAI顔認証が並列処理された後、ステップS36に進み、判別部24は、表情認識において、表情認識OKであった場合(ステップS36:Yes)、ステップS37に進み、表情認識NGであった場合(ステップS36:No)、異常(ステップS41)判定して顔認証処理を終了する。
【0062】
ステップS37では、判別部24は、顔認証において、顔認証にエラーがなかった場合(ステップS37:No)、ステップS38に進む。顔認証にエラーがあった場合(ステップS37:Yes)、表示部60にエラー表示し(ステップS42)、ステップS31に戻る。エラー表示には、顔認証が実行できなかった理由、例えば、サングラス、帽子、マスク等の着用、照度不足等が含まれ、認証対象Tに対応を促すようにする。また、レベル1の許可でよい場合には、認証対象Tは、ステップS32にてICカード認証のみに変更することもできる。
【0063】
ステップS38では、判別部24は、顔認証において、顔認証が成功した場合(ステップS38:Yes)、顔認証が認証された(ステップS39)と表示部60に結果表示して顔認証処理を終了する。顔認証が失敗した場合(ステップS38:No)、顔認証が非認証であった(ステップS40)と表示部60に結果表示して顔認証処理を終了する。
【0064】
以上、顔認証入退出処理によって、画像処理装置10は、タブレット等の動画等を利用した不正な試みがなされた場合、顔認証にも使用可能な第2の画像P2に認証対象Tを囲む矩形の角を構成する特徴点K2Sが検出できるので、不正な認証突破を抑制できる。また、表情認識を行うことによって、画像処理装置10は、表情認識時間内の特徴点KFを観察することで、予め用意されていた静止画像、ポスター写真、人形等による不正な認証突破を抑制できる。さらに、表情認識とAI顔認証とを並列処理することにより、処理時間の増大を抑制できる。
【0065】
(変形例)
上記実施形態において、画像処理装置10は、ステップS32の人認識において矩形の角を構成する特徴点K2Sが検出された場合に、不正な認証突破が試みられたと判別したが、特徴点K2Sでは無く、例えば図11に破線で示すように、認証対象Tの周囲に、一定の範囲の特徴点消失ゾーンVの存在を確認することによって不正な認証突破が試みられたと判別してもよい。言い換えると、第2の画像P2に矩形状の特徴点K2Sに囲まれた範囲内の第1の画像P1の特徴点K1に対応する位置に特徴点が検出されない場合に不正な認証突破が試みられたと判別してもよい。光の加減や、背景の色等により、特徴点K2Sが検出できない場合等に有効である。或いは、頭頂部付近の特徴点KTを特定し(鼻を示す特徴点KNを特定しその上方にある特徴点から特定する)、例えば特徴点KTより5ピクセル以上上方の特徴点K1に対応する特徴点が第2の画像P2に見られない場合に、不正な認証突破が試みられたと判別してもよい。或いは、図2(a)、(b)に示す、第1の画像P1の特徴点K1と第2の画像P2の特徴点K2とを比較して、第1の画像P1の特徴点K1のうち、図2(c)に示す特徴点K1Hに対応する位置の特徴点だけが図2(b)で確認できない場合に認証対象Tが人であると判別するようにしてもよい。また、例えば、矩形の角を構成する特徴点K2Sを検出した場合には、矩形状の角を構成する特徴点K2Sに囲まれた範囲内の特徴点は排除するような条件を設定して、スマホ、タブレット等の画面内に検出された特徴点が第1の画像P1の特徴点K1と偶然に一致することを防ぐようにしてもよい。
【0066】
上記実施形態では、画像処理装置10は、80ピクセル以上の顔の人を検知の対象としていたが、例えば、目間32ピクセル以上としてもよいし、他の基準によって検知の対象を決定してもよい。
【0067】
上記実施形態では、画像処理装置10は、表情認識時間を5秒としていたが、3秒や10秒としてもよいし、他の時間を設定してもよい。
【0068】
また、上記実施形態では、画像処理装置10は、撮像部40、通信部50、表示部60、入力部70等を備えていたが、これらを備えず、カメラ、タブレット、ICカードリーダ等の外部機器と接続すること等によって代替してもよい。或いは、例えば、表示部と入力部とが一体的に構成されていてもよい。
【0069】
上記実施形態では、画像処理装置10は、表情認識と顔認証とを並列処理していたが、人認識と顔認証とを並列処理してもよいし、顔認証を画像処理装置10と接続された外部機器等に行わせてもよい。或いは、図12に示すように、表情認識と顔認証とを並列処理した後(顔認証はまだ終了していなくても)に、再度、人認識を実行して、不正抑制の精度を高めてもよい。
【0070】
上記実施形態では、画像処理装置10は、中心線L1、顔上下線L2、枠Eによる誘導画像Yによって認証対象Tを移動させていたが、矢印、動画等による誘導画像や矢印、動画等と誘導画像Yとを組み合わせた画像で誘導してもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、画像処理装置10は、誘導画像Yによって認証対象Tを移動させて特徴点の位置、数を変化させていたが、駆動装置42を用いて撮像装置41の画角を変化させることにより特徴点の位置、数を変化させてもよいし、誘導画像Yと駆動装置42を併用してもよい。
【0072】
上記実施形態では、画像処理装置10は、表情認識を行っていたが、例えば、画像による脈拍認識を行ってもよい。
【0073】
上記実施形態では、画像処理装置10は、ICカード認証を併用していたが、ICカード認証の代わりに、スマートフォン、トークン等を利用した認証や暗証番号、パスワード、秘密の質問等の情報による認証を併用してもよい。
【0074】
上記実施形態では、画像処理装置10は、AI顔認証を行っていたが、赤外線センサを用いた顔認証等、他の顔認証を行ってもよい。
【0075】
この発明の画像処理装置10の各機能は、通常のPC(Personal Computer)やタブレット等のコンピュータによっても実施することができる。具体的には、上記実施形態では、画像処理装置10が行う顔認証入退出処理、人検知処理および顔認証処理のプログラムが、記憶部30のROMに予め記憶されているものとして説明した。しかし、プログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)およびMO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータに読み込んでインストールすることにより、上述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。
【0076】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0077】
(付記)
(付記1)
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出する特徴点検出部と、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う判別部と、
を備える画像処理装置。
【0078】
(付記2)
前記認証対象を前記第1の画像の特徴点のうち少なくとも1つの特徴点と重なる位置へ移動させるように誘導を行う誘導部をさらに備える、
付記1に記載の画像処理装置。
【0079】
(付記3)
前記第2の画像を表示する表示部をさらに備え、
前記表示部に前記第2の画像とともに前記認証対象を移動させる方向を示す誘導画像を表示することにより前記誘導を行う、
付記2に記載の画像処理装置。
【0080】
(付記4)
前記第2の画像に前記認証対象を囲む矩形状の特徴点が検出された場合、または、前記第2の画像に前記矩形状の特徴点に囲まれた範囲内の前記第1の画像の特徴点に対応する位置に特徴点が検出されない場合に、前記不正な認証突破の試みが有りと判別する、
付記1に記載の画像処理装置。
【0081】
(付記5)
前記判別部は、2つ以上の前記第2の画像から取得したそれぞれの前記第2の画像の特徴点を比較し、前記認証対象の表情認識を行う、
付記1から4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
【0082】
(付記6)
前記判別または前記表情認識と同時に顔認証を行う顔認証部をさらに備える、
付記5に記載の画像処理装置。
【0083】
(付記7)
前記第1の画像と、前記第2の画像と、を撮像する撮像部をさらに備え、
前記撮像部の画角を変化させることにより、前記第2の画像の特徴点の数または位置を変化させる、
付記1に記載の画像処理装置。
【0084】
(付記8)
前記認証対象が所有するものまたは情報による認証を組み合わせることにより、成功した認証の種類に応じて前記認証対象に権限を与える、
付記1に記載の画像処理装置。
【0085】
(付記9)
前記不正な認証突破の試みが無いと判別され、かつ、前記認証対象が所有するものまたは情報による認証に成功した場合、前記認証対象に最も高い権限が与えられ、
前記不正な認証突破の試みが無いと判別され、かつ、前記認証対象が所有するものまたは情報による認証を行わなかった場合、前記認証対象に次に高い権限が与えられ、
前記不正な認証突破の試みの有無の判別が行われず、かつ、前記認証対象が所有するものまたは情報による認証に成功した場合、前記認証対象に最も低い権限が与えられる、
付記8に記載の画像処理装置。
【0086】
(付記10)
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出し、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う、
画像処理方法。
【0087】
(付記11)
コンピュータに、
背景を映した第1の画像の特徴点と、前記背景に認証対象が映った第2の画像の特徴点と、を検出し、
前記第1の画像の特徴点と、前記第2の画像の特徴点と、を比較することにより、不正な認証突破の試みの有無の判別を行う、
ように機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0088】
10…画像処理装置、20…制御部、21…画像取得部、22…特徴点検出部、23…対象物検知部、24…判別部、25…誘導部、26…登録情報認証部、27…顔認証部、28…補正部、30…記憶部、31…画像記憶部、32…特徴点記憶部、33…検出エリア記憶部、34…対象物記憶部、35…不正条件記憶部、36…個人情報記憶部、40…撮像部、41…撮像装置、42…駆動装置、50…通信部、51…通信装置、60…表示部、61…表示装置、70…入力部、71…入力装置、72…顔認証開始ボタン、73…ICカード認証のみボタン、B…背景、C…体、E…枠、F…顔、L1…中心線、L2…顔上下線、K1,K2,KF…特徴点、P1…第1の画像、P2…第2の画像、P3…第3の画像、T…認証対象、V…特徴点消失ゾーン、Y…誘導画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12