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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062403
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】顧客情報システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/03 20230101AFI20240430BHJP
【FI】
G06Q40/03
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023180247
(22)【出願日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】P 2022169770
(32)【優先日】2022-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】514090289
【氏名又は名称】株式会社ノースアイランド
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】嶋 敬介
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB04
5L055BB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シミュレーション端末に入力された顧客の将来予測情報を将来予測情報閲覧サーバに送信し閲覧者による閲覧を可能とする顧客情報システムを提供する。
【解決手段】顧客情報システムにおいて、シミュレーション端末は、顧客を登録する顧客登録部と、将来予測情報の入力を受け付ける将来予測情報入力受付部と、将来予測情報を保持する将来予測情報保持部と、入力された将来予測情報に基づいてシミュレーションするシミュレーション部と、シミュレーション結果を出力するシミュレーション結果出力部と、将来予測情報を出力する将来予測情報出力部と、を有し、将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報を取得する将来予測情報取得部と、将来予測情報を蓄積する将来予測情報蓄積部と、閲覧者を登録する閲覧者登録部と、閲覧要求を受付ける閲覧要求受付部と、閲覧許可するか判断する閲覧要求判断部と、将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客を顧客識別子と関連付けて登録する顧客登録部と、
登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な将来予測情報入力受付部と、
受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する将来予測情報保持部と、
入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションするシミュレーション部と、
シミュレーションの結果を出力するシミュレーション結果出力部と、
保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する将来予測情報出力部と、
を有するシミュレーション端末と、
出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する将来予測情報取得部と、
取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する将来予測情報蓄積部と、
将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する閲覧者登録部と、
閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける閲覧要求受付部と、
受付けた閲覧要求を許可するか判断する閲覧要求判断部と、
閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧部と、
を有する将来予測情報閲覧サーバと、
からなる顧客情報システム。
【請求項2】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
顧客識別子と関連付けて蓄積されている将来予測情報に関連付けて、その顧客の個人特定情報の入力を受付ける個人特定情報入力受付部と、
受付けた個人特定情報を顧客識別子と関連付けて保持する個人特定情報保持部と、をさらに有する請求項1に記載の顧客情報システム。
【請求項3】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
蓄積されている将来予測情報のシミュレーション端末への出力要求である将来予測情報出力要求を受付ける将来予測情報出力要求受付部と、
受付けた将来予測情報出力要求に基づいて、その要求元のシミュレーション端末に対して蓄積されている将来予測情報を出力する将来予測情報出力部と、
をさらに有し、
前記シミュレーション端末は、
将来予測情報閲覧サーバに対して将来予測情報の出力要求である将来予測情報出力要求を出力する将来予測情報出力要求出力部と、
出力した将来予測情報出力要求に応じて将来予測情報閲覧サーバが出力した将来予測情報を取得する将来予測情報取得部と、
取得した将来予測情報をシミュレーションに利用可能に将来予測情報保持部に格納する将来予測情報格納部と、
をさらに有する請求項1又は請求項2に記載の顧客情報システム。
【請求項4】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
権限を示す情報である権限情報と関連付けて将来予測情報の編集要求を受付ける将来予測情報編集要求受付部と、
権限情報に基づいて将来予測情報の編集を認めるか判断する編集権限判断部と、
編集権限判断部での判断結果が編集を認めるとの判断結果である場合に、将来予測情報の編集をさせるための編集部と、
をさらに有する請求項1に記載の顧客情報システム。
【請求項5】
前記将来予測情報閲覧サーバには、
前記権限情報には、編集を認める範囲に応じて複数種類の権限種類があり、権限情報種類と編集を認める範囲を示す情報とを関連付けた情報である編集許容範囲情報を保持する編集許容範囲情報保持部と、
前記編集権限判断部での判断結果が、編集を認めるとの判断結果である場合に編集許容範囲情報に基づいて編集部で編集可能とする範囲を制御する編集可能範囲制御部とをさらに有する請求項4に記載の顧客情報システム。
【請求項6】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
編集部での編集更新履歴を示す情報である編集更新履歴情報を保持する編集更新履歴情報保持部と、
保持されている編集更新履歴情報を出力する編集更新履歴情報出力部と、を
さらに有する請求項4に記載の顧客情報システム。
【請求項7】
前記将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報閲覧部で閲覧者に応じて閲覧可能とする閲覧可能範囲の制限をコントロールする閲覧可能範囲コントロール部をさらに有するとともに、
閲覧要求受付部は、閲覧要求に閲覧可能範囲を示す情報である閲覧可能範囲情報を関連付けて閲覧要求を受付ける閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付手段を有し、
閲覧要求判断部は、閲覧要求を許可するかの判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、受付けた閲覧要求に関連付けられた閲覧可能範囲情報に基づいて将来予測情報閲覧部を制御する将来予測情報閲覧制御部を有する請求項1に記載の顧客情報システム。
【請求項8】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
前記将来予測情報蓄積部に蓄積されている将来予測情報を検索するためのキーである検索キーを取得する検索キー取得部と、
取得した検索キーに基づいて将来予測情報を検索する将来予測情報検索部と、
将来予測情報検索部での検索結果を出力する将来予測情報検索結果出力部と、
をさらに有する請求項1に記載の顧客情報システム。
【請求項9】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
検索キーの取得ルールを保持する検索キー取得ルール保持部と、
保持されている検索キー取得ルールに基づいて検索キーを検索キー取得部に取得させる検索キー取得制御部と、
をさらに有する請求項8に記載の顧客情報システム。
【請求項10】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
時間情報を取得する時間情報取得部を有するとともに、
前記検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キーは、取得された時間情報に基づいてイベント発生までの時間を示す情報を検索キーとする検索キーを含むことを特徴とする請求項9に記載の顧客情報システム。
【請求項11】
将来予測情報には顧客ごとに金融資産の種類、金融資産の資産額、金融資産サービスの提供者のいずれか一以上の情報を含み、
前記検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キー取得ルールには、これらの一以上の情報に基づいて検索を行うルールが含まれている請求項9又は請求項10に記載の顧客情報システム。
【請求項12】
前記検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キー取得ルールに基づいて自動的に将来予測情報検索部を実行し、
前記将来予測情報検索結果出力部は、その実行の結果検索された将来予測情報を所定のルールに基づいて自動的に出力する自動出力手段を有する請求項9に記載の顧客情報システム。
【請求項13】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
前記将来予測情報蓄積部に、取得された将来予測情報に関連付けられた顧客識別子に基づいて、将来予測情報を自動的に整理する自動情報整理手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の顧客情報システム。
【請求項14】
前記将来予測情報閲覧サーバは、
他の1又は複数の法人が所有する顧客システムの顧客情報を、API等を介して、顧客の個人特定情報として入力する個人特定情報入力部と、
前記個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、前記他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力する個人特定情報出力部と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の顧客情報システム。
【請求項15】
顧客を顧客識別子と関連付けて登録する顧客登録ステップと、
登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な将来予測情報入力受付ステップと、
受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する将来予測情報保持ステップと、
入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションするシミュレーションステップと、
シミュレーションの結果を出力するシミュレーション結果出力ステップと、
保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する将来予測情報出力ステップと、
を有するシミュレーション端末と、
出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する将来予測情報取得ステップと、
取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する将来予測情報蓄積ステップと、
将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する閲覧者登録ステップと、
閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける閲覧要求受付ステップと、
受付けた閲覧要求を許可するか判断する閲覧要求判断ステップと、
閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧ステップと、
を有する将来予測情報閲覧サーバと、
からなるコンピュータである顧客情報システムの動作方法。
【請求項16】
顧客を顧客識別子と関連付けて登録する顧客登録ステップと、
登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な将来予測情報入力受付ステップと、
受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する将来予測情報保持ステップと、
入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションするシミュレーションステップと、
シミュレーションの結果を出力するシミュレーション結果出力ステップと、
保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する将来予測情報出力ステップと、
を有するシミュレーション端末と、
出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する将来予測情報取得ステップと、
取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する将来予測情報蓄積ステップと、
将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する閲覧者登録ステップと、
閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける閲覧要求受付ステップと、
受付けた閲覧要求を許可するか判断する閲覧要求判断ステップと、
閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧ステップと、
を有する将来予測情報閲覧サーバと、
からなる計算機である顧客情報システムに読み取り実行可能に記述した顧客情報システムの動作プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客の現在および将来の資産に係る様々な情報を取得し、取得した顧客情報を、金融サービス提供者又は/及び顧客により閲覧および管理を可能にする顧客情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融サービスを提供する業者にとっては、顧客の家族構成、勤務先、収入、支出、金融資産の保有状況、住宅の状況など個人情報に係る情報は、金融商品の営業を行うに当たっては非常に重要な情報である。
従来は、金融サービス業者の窓口に相談に来た顧客に対して、窓口担当者がヒアリングを行って聞いた内容を自身のノートなどにメモし、それ参考に金融商品の提案をするようなことが行われている。
【0003】
このような情報は、担当者自身の営業情報として保持され、他の担当者に共有されることが難しく、例えば、担当者が配置転換や退職により変更になった場合に、十分に引き継ぎがなされず、顧客に迷惑をかけてしまう場合も考えられる。
【0004】
以上のような問題に着目した先行技術として、特許文献1に開示されているように、相談窓口に設置された窓口端末と、営業拠点に設置された拠点端末と、顧客管理装置とをネットワークで接続して構成され、顧客管理装置は、顧客情報を格納する顧客情報データベースと、拠点担当者情報を格納する拠点担当者データベースと、顧客情報を新たに入力可能な表示画面を作成して窓口端末に送信し、受信した識別情報に対応する顧客情報を更新可能な表示画面を作成して拠点端末に送信し、顧客情報を受信する入出力部と、識別情報に対応する顧客情報および顧客情報の住所と管轄地域とが一致する拠点担当者情報を検索する検索部と、顧客情報を顧客情報データベースに格納し、検索部が検索した拠点担当者情報を顧客情報に付加する格納部とからなる顧客管理システムにより、窓口担当が入力した顧客の情報を、営業担当と共有するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-293510
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、金融サービスを提供する業者が必要とする情報は、顧客の家族構成、勤務先、収入、支出、金融資産の保有状況、住宅の状況など個人情報に係る情報であり、窓口で容易に聞き出せるものではない。また、顧客によっては、前述のような個人情報を提供することに抵抗感を抱く場合がある。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑み、顧客から取得しづらい個人情報に係る情報の取得に対する敷居を下げるとともに、顧客情報の入力の手間を解消する顧客情報システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、法人の担当者もしくは顧客がシミュレーション端末に入力した将来予測情報を、将来予測情報閲覧サーバに送信し、閲覧権限を持つ閲覧者に閲覧させる顧客情報システムを提供するものである。
【0009】
具体的には、第一の発明として、顧客を顧客識別子と関連付けて登録する顧客登録部と、登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な将来予測情報入力受付部と、受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する将来予測情報保持部と、入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションするシミュレーション部と、シミュレーションの結果を出力するシミュレーション結果出力部と、保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する将来予測情報出力部と、を有するシミュレーション端末と、出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する将来予測情報取得部と、取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する将来予測情報蓄積部と、将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する閲覧者登録部と、閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける閲覧要求受付部と、受付けた閲覧要求を許可するか判断する閲覧要求判断部と、閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧部と、を有する将来予測情報閲覧サーバと、からなる顧客情報システムを提供する。
【0010】
第二の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバは、顧客識別子と関連付けて蓄積されている将来予測情報に関連付けて、その顧客の個人特定情報の入力を受付ける個人特定情報入力受付部と、受付けた個人特定情報を顧客識別子と関連付けて保持する個人特定情報保持部と、をさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0011】
第三の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバは、蓄積されている将来予測情報のシミュレーション端末への出力要求である将来予測情報出力要求を受付ける将来予測情報出力要求受付部と、受付けた将来予測情報出力要求に基づいて、その要求元のシミュレーション端末に対して蓄積されている将来予測情報を出力する将来予測情報出力部と、をさらに有し、前記シミュレーション端末は、将来予測情報閲覧サーバに対して将来予測情報の出力要求である将来予測情報出力要求を出力する将来予測情報出力要求出力部と、出力した将来予測情報出力要求に応じて将来予測情報閲覧サーバが出力した将来予測情報を取得する将来予測情報取得部と、取得した将来予測情報をシミュレーションに利用可能に将来予測情報保持部に格納する将来予測情報格納部と、をさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0012】
第四の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバは、権限を示す情報である権限情報と関連付けて将来予測情報の編集要求を受付ける将来予測情報編集要求受付部と、権限情報に基づいて将来予測情報の編集を認めるか判断する編集権限判断部と、編集権限判断部での判断結果が編集を認めるとの判断結果である場合に、将来予測情報の編集をさせるための編集部とをさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0013】
第五の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバには、前記権限情報には、編集を認める範囲に応じて複数種類の権限種類があり、権限情報種類と編集を認める範囲を示す情報とを関連付けた情報である編集許容範囲情報を保持する編集許容範囲情報保持部と、前記編集権限判断部での判断結果が、編集を認めるとの判断結果である場合に編集許容範囲情報に基づいて編集部で編集可能とする範囲を制御する編集可能範囲制御部とをさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0014】
第六の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバは、編集部での編集更新履歴を示す情報である編集更新履歴情報を保持する編集更新履歴情報保持部と、保持されている編集更新履歴情報を出力する編集更新履歴情報出力部と、をさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0015】
第七の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報閲覧部で閲覧者に応じて閲覧可能とする閲覧可能範囲の制限をコントロールする閲覧可能範囲コントロール部をさらに有するとともに、閲覧要求受付部は、閲覧要求に閲覧可能範囲を示す情報である閲覧可能範囲情報を関連付けて閲覧要求を受付ける閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付手段を有し、閲覧要求判断部は、閲覧要求を許可するかの判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、受付けた閲覧要求に関連付けられた閲覧可能範囲情報に基づいて将来予測情報閲覧部を制御する将来予測情報閲覧制御部を有する顧客情報システムを提供する。
【0016】
第八の発明として、前記構成に加えて、将来予測情報閲覧サーバは、蓄積部に蓄積されている将来予測情報を検索するためのキーである検索キーを取得する検索キー取得部と、取得した検索キーに基づいて将来予測情報を検索する将来予測情報検索部と、将来予測情報検索部での検索結果を出力する将来予測情報検索結果出力部と、をさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0017】
第九の発明として、前記構成に加えて、前記将来予測情報閲覧サーバは、検索キーの取得ルールを保持する検索キー取得ルール保持部と、保持されている検索キー取得ルールに基づいて検索キーを検索キー取得部に取得させる検索キー取得制御部と、をさらに有する顧客情報システムを提供する。
【0018】
第十の発明として、前記構成に加えて、将来予測情報閲覧サーバは、時間情報を取得する時間情報取得部を有するとともに、前記検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キーは、取得された時間情報に基づいてイベント発生までの時間を示す情報を検索キーとする検索キーを含むことを特徴とする顧客情報システムを提供する。
【0019】
第十一の発明として、前記構成に加えて、将来予測情報には顧客ごとに金融資産の種類、金融資産の資産額、金融資産サービスの提供者のいずれか一以上の情報を含み、検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キー取得ルールには、これらの一以上の情報に基づいて検索を行うルールが含まれている顧客情報システムを提供する。
【0020】
第十二の発明として、前記構成に加えて、検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キー取得ルールに基づいて自動的に将来予測情報検索部を実行し、将来予測情報検索結果出力部は、その実行の結果検索された将来予測情報を所定のルールに基づいて自動的に出力する自動出力手段を有する顧客情報システムを提供する。
【0021】
第十三の発明として、前記構成に加えて、将来予測情報蓄積部に、取得された将来予測情報に関連付けられた顧客識別子に基づいて、将来予測情報を自動的に整理する自動情報整理手段を設けた顧客情報システムを提供する。
【0022】
第十四の発明として、前記構成に加えて、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムの顧客情報を、API等を介して、顧客の個人特定情報として入力する個人特定情報入力部と、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力する個人特定情報出力部とを有する顧客情報システムを提供する。
【0023】
第十五の発明として、前記構成に加えて、顧客を顧客識別子と関連付けて登録する顧客登録ステップと、登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な将来予測情報入力受付ステップと、受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する将来予測情報保持ステップと、入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションするシミュレーションステップと、シミュレーションの結果を出力するシミュレーション結果出力ステップと、保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する将来予測情報出力ステップと、を有するシミュレーション端末と、出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する将来予測情報取得ステップと、取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する将来予測情報蓄積ステップと、将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する閲覧者登録ステップと、閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける閲覧要求受付ステップと、受付けた閲覧要求を許可するか判断する閲覧要求判断ステップと、閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧ステップと、を有する将来予測情報閲覧サーバと、からなるコンピュータである顧客情報システムの動作方法を提供するである。
【0024】
第十六の発明として、前記構成に加えて、顧客を顧客識別子と関連付けて登録する顧客登録ステップと、登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な将来予測情報入力受付ステップと、受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する将来予測情報保持ステップと、入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションするシミュレーションステップと、シミュレーションの結果を出力するシミュレーション結果出力ステップと、保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する将来予測情報出力ステップと、を有するシミュレーション端末と、出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する将来予測情報取得ステップと、取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する将来予測情報蓄積ステップと、将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する閲覧者登録ステップと、閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける閲覧要求受付ステップと、受付けた閲覧要求を許可するか判断する閲覧要求判断ステップと、閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる将来予測情報閲覧ステップと、
を有する将来予測情報閲覧サーバと、からなる計算機である顧客情報システムに読み取り実行可能に記述した顧客情報システムの動作プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明の顧客情報システムによれば、顧客及び/又は金融機関等の顧客営業担当者が入力したライフプランに係る情報から、顧客管理情報を生成するという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の顧客情報システムの概要を示す図
図2】基本ハードウェア構成図
図3A】実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末の機能の構成を示すブロック図
図3B】実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図4】顧客登録画面の一例を示す図
図5A】将来予測情報の家族構成入力画面の一例を示す図
図5B】将来予測情報の収入入力画面の一例を示す図
図5C】将来予測情報の支出入力画面の一例を示す図
図5D】将来予測情報の教育費入力画面の一例を示す図
図5E】将来予測情報の金融資産入力画面の一例を示す図
図6】シミュレーション結果の一例を示す図
図7】顧客選択画面の一例を示す図
図8A】お客様情報表示画面の一例を示す図
図8B】収支状況表示画面の一例を示す図
図8C】資産状況表示画面の一例を示す図
図8D】ライフイベント表示画面の一例を示す図
図9A】実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末のハードウェア構成を示す図
図9B】実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図
図10A】実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末の制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図10B】実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図11】実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図12】個人特定情報入力画面の一例を示す図
図13】実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図
図14】実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図15A】実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末の機能の構成を示すブロック図
図15B】実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図16】将来予測情報取得確認画面の一例を示す図
図17A】実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末のハードウェア構成を示す図
図17B】実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図
図18A】実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末の制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図18B】実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図19】実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図20A】将来予測情報編集画面(編集前)の一例を示す図
図20B】将来予測情報編集画面(編集後)の一例を示す図
図21】実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図22】実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図23】実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図24】実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図25】実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図26】実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図27】実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図28】実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図29】実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図30】実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図31】実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図32】実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図33】実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図34】実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図35】実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図36】実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図37】実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図38】実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図39】実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図40】実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図41】実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図
図42】実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図
図43】実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャート
図44】実施形態13の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能的構成を示す図
図45】実施形態13の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図
図46】実施形態13の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバを利用した場合の処理の流れを示す図
図47】実施形態14の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能的構成を示す図
図48】実施形態14の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図
図49】実施形態14の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバを利用した場合の処理の流れを示す図
【0027】
<本発明を構成し得るハードウェアについて>
図2は、本件発明に適用される基本ハードウェア構成図である。
本件発明は、原則的に電子計算機を利用する発明であるが、ソフトウェアによって実現され、ハードウェアによっても実現され、ソフトウェアとハードウェアの協働によっても実現される。本件発明の各構成要件の全部又は一部を実現するハードウェアでは、コンピュータの基本的構成であるCPU、メモリ、バス、入出力装置、各種周辺機器、ユーザーインタフェースなどによって構成される。各種周辺機器には、記憶装置、インターネット等インタフェース、インターネット等機器、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカ、カメラ、ビデオ、テレビ、実験室又は工場などでの生産状態を把握するための各種センサ(流量センサ、温度センサ、重量センサ、液量センサ、赤外線センサ、出荷個数計数機、梱包個数計数機、異物検査装置、不良品計数機、放射線検査装置、表面状態検査装置、回路検査装置、人感センサ、作業者作業状況把握装置(映像、ID、PC作業量などで)等)、CD装置、DVD装置、ブルーレイ装置、USBメモリ、USBメモリインタフェース、着脱可能タイプのハードディスク、一般的なハードディスク、プロジェクタ装置、SSD、電話、ファックス、コピー機、印刷装置、ムービー編集装置、各種センサ装置などが含まれる。また、本システムは、必ずしも一つの筐体によって構成されている必要はなく、複数の筐体を通信で結合して構成されるものであってもよい。また、通信は、LANであってもWAN、WiFi(登録商標)、ブルートゥース(登録商標)、赤外線通信、超音波通信であってもよく、さらに、一部が国境を跨いで設置されていてもよい。さらに、複数の筐体のそれぞれが異なる主体によって運営されていてもよく、一の主体によって運営されていてもよい。本件発明のシステムの運用主体は、単数であるか複数であるかは問わない。また、本システムの他に第三者の利用する端末、さらに他の第三者の利用する端末を含むシステムとしても発明を構成することができる。また、これらの端末は国境を越えて設置されていてもよい。さらに、本システムや前記端末の他に第三者の関連情報や、関連人物の登録のために利用される装置、登録の内容を記録するためのデータベースに利用される装置などが用意されてもよい。これらは、本システムに備えてもよいし、本システム外に備えてこれらの情報を利用可能に、本システムを構成してもよい。
【0028】
この図にあるように、計算機は、マザーボード上に構成される、チップセット、CPU、不揮発性メモリ、メインメモリ、各種バス、BIOS、USBやHDMI(登録商標)やLANなどの各種インタフェース、リアルタイムクロック等からなる。これらはオペレーティングシステムやデバイスドライバ(USB、HDMI(登録商標)などの各種インタフェース、カメラ、マイク、スピーカ又はヘッドホン、ディスプレイなどの各種機器組込み用)、各種プログラムなどと協働して動作する。本発明を構成する各種プログラムや各種データはこれらのハードウェア資源を効率的に利用して各種の処理を実行するように構成されている。
【0029】
≪チップセット≫
「チップセット」は、計算機のマザーボードに実装され、CPUの外部バスと、メモリや周辺機器を接続する標準バスとの連絡機能、つまりブリッジ機能を集積した大規模集積回路(LSI)のセットである。2チップセット構成を採用する場合と、1チップセット構成を採用する場合とがある。CPUやメインメモリに近い側をノースブリッジ、遠い側で比較的低速な外部I/Oとのインタフェースの側にサウスブリッジが設けられる。
【0030】
(ノースブリッジ)
ノースブリッジには、CPUインタフェース、メモリコントローラ、グラフィックインタフェースが含まれる。従来のノースブリッジの機能のほとんどをCPUに担わせてもよい。ノースブリッジは、メインメモリのメモリスロットとはメモリバスを介して接続し、グラフィックカードのグラフィックカードスロットとは、ハイスピードグラフィックバス(AGP、PCI Express)で接続される。
【0031】
(サウスブリッジ)
サウスブリッジには、PCIインタフェース(PCIスロット)とはPCIバスを介して接続し、ATA(SATA)インタフェース、USBインタフェース、EthernetインタフェースなどとのI/O機能やサウンド機能を担う。高速な動作が必要でない、あるいは不可能であるようなPS/2ポート、フロッピーディスクドライブ、シリアルポート、パラレルポート、ISAバスをサポートする回路を組み込むことは、チップセット自体の高速化の足かせとなるためサウスブリッジのチップから分離させ、スーパーI/Oチップと呼ばれる別のLSIに担当させることとしてもよい。CPU(MPU)と、周辺機器や各種制御部を繋ぐためにバスが用いられる。バスはチップセットによって連結される。メインメモリとの接続に利用されるメモリバスは、高速化を図るために、これに代えてチャネル構造を採用してもよい。バスとしてはシリアルバスかパラレルバスを採用できる。パラレルバスは、シリアルバスが1ビットずつデータを転送するのに対して、元データそのものや元データから切り出した複数ビットをひとかたまりにして、同時に複数本の通信路で伝送する。クロック信号の専用線がデータ線と平行して設け、受信側でのデータ復調の同期を行う。CPU(チップセット)と外部デバイスをつなぐバスとしても用いられ、GPIB、IDE/(パラレル)ATA、SCSI、PCIなどがある。高速化に限界があるため、PCIの改良版PCI ExpressやパラレルATAの改良版シリアルATAでは、データラインはシリアルバスでもよい。
【0032】
≪CPU≫
CPUはメインメモリ上にあるプログラムと呼ばれる命令列を順に読み込んで解釈・実行することで信号からなる情報を同じくメインメモリ上に出力する。CPUは計算機内での演算を行なう中心として機能する。なお、CPUは演算の中心となるCPUコア部分と、その周辺部分とから構成され、CPU内部にレジスタ、キャッシュメモリや、キャッシュメモリとCPUコアとを接続する内部バス、DMAコントローラ、タイマー、ノースブリッジとの接続バスとのインタフェースなどが含まれる。なお、CPUコアは一つのCPU(チップ)に複数備えられていてもよい。また、CPUに加えて、グラフィックインタフェース(GPU)若しくはFPUによって、処理を行っても良い。なお、実施形態での説明は2コアタイプのものであるが、これに限定されない。またCPU内にプログラムを内蔵することもできる。
【0033】
≪不揮発性メモリ≫
(HDD)
ハードディスクドライブの基本構造は、磁気ディスク、磁気ヘッド、および磁気ヘッドを搭載するアームから構成される。外部インタフェースは、SATA(過去ではATA)を採用することができる。高機能なコントローラ、例えばSCSIを用いて、ハードディスクドライブ間の通信をサポートする。例えば、ファイルを別のハードディスクドライブにコピーする時、コントローラがセクタを読み取って別のハードディスクドライブに転送して書き込むといったことができる。この時ホストCPUのメモリにはアクセスしない。したがってCPUの負荷を増やさないで済む。
【0034】
≪メインメモリ≫
CPUが直接アクセスしてメインメモリ上の各種プログラムを実行する。メインメモリは揮発性のメモリでDRAMが用いられる。メインメモリ上のプログラムはプログラムの起動命令を受けて不揮発性メモリからメインメモリ上に展開される。その後もプログラム内で各種実行命令や、実行手順に従ってCPUがプログラムを実行する。
なお、図2では、簡略化のため、メインメモリを簡潔に図示しているが、不揮発性メモリに格納されるプログラム及びデータと同じものがメインメモリにも格納されている。これ以降、各実施形態におけるハードウェア構成を示す図面について同様である。
【0035】
≪オペレーティングシステム(OS)≫
オペレーティングシステムは計算機上の資源をアプリケーションに利用させるための管理をしたり、各種デバイスドライバを管理したり、ハードウェアである計算機自身を管理するために用いられる。小型の計算機ではオペレーティングシステムとしてファームウェアを用いることもある。
【0036】
≪BIOS≫
BIOSは、計算機のハードウェアを立ち上げてオペレーティングシステムを稼働させるための手順をCPUに実行させるもので、最も典型的には計算機の起動命令を受けるとCPUが最初に読取りに行くハードウェアである。ここには、ディスク(不揮発性メモリ)に格納されているオペレーティングシステムのアドレスが記載されており、CPUに展開されたBIOSによってオペレーティングシステムが順次メインメモリに展開されて稼働状態となる。なお、BIOSは、バスに接続されている各種デバイスの有無をチェックするチェック機能をも有している。チェックの結果はメインメモリ上に保存され、適宜オペレーティングシステムによって利用可能な状態となる。なお、外部装置などをチェックするようにBIOSを構成してもよい。以上については、すべての実施形態でも同様である。
【0037】
図に示すように、本発明は基本的に汎用計算機プログラム、各種デバイスで構成することが可能である。計算機の動作は基本的に不揮発性メモリに記録されているプログラムを主メモリにロードして、主メモリとCPUと各種デバイスとで処理を実行していく形態をとる。デバイスとの通信はバス線と繋がったインタフェースを介して行われる。インタフェースには、ディスプレイインタフェース、キーボード、通信バッファ等が考えられる。以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0038】
≪本明細書に関連する主な用語≫
<ライフイベント>
一生涯のうちで、年齢等に紐づいてある程度予測される大きなイベントを、ライフイベントと呼ぶ。代表的なものとしては、例えば、入学、卒業、就職、結婚、子育て(誕生)、教育、住宅購入、車の購入、旅行、退職、死亡などがあり、大きな出費を伴う場合がある。
【0039】
<ライフプラン>
一生涯の中で想定されるライフイベントを考え、お金が必要になるタイミングやその金額を把握し、計画を立てることをいう。「ライフプランニング」ともいい、金銭面からの生活設計のことを指す。自身の将来の収入を予想し、結婚、出産、住宅取得、教育、退職、老後などのライフイベントに必要な支出額を想定するなど、専門知識が必要なことから、ファイナンシャル・プランナー(例えば、個人投資家に資産運用をアドバイスする専門家のこと)に相談しながら作成することが多くなっている。資産運用を始める前に、必要となる資産額を把握し、運用の目標を明確にしておけば、短期の相場変動に動揺せずに中長期の視点に立った運用ができる。
【0040】
<金融用語:金融商品>
金融商品とは、預金、保険、株式、為替、債券、投資信託またそこから発生したデリバティブなど、銀行や証券会社、保険会社などの金融機関が取り扱う商品のことである。なお、金融機関には、信用金庫、信用組合、労働金庫なども含まれる。
デリバティブとは、「派生したもの」という意味で、先物やオプション、スワップの総称として用いられる。「先物」とは、将来の定められた日に、商品を現時点で決めた価格と量で受け渡すことを約束する取引である。「オプション」とは、対象の商品を一定期間内に、予め決められた価格で売買する権利で、この権利を取引することをオプション取引という。「スワップ」とは、金利や通貨などを、複数の当事者が合意して行う交換取引のことである。
各種の金融商品は、安全性、流動性、収益性の3つの基準によって評価することができる。「安全性」とは、金融商品に充てた資金が目減りしたり、期待していた利益が得られなくなる危険がないか、という点に着目した基準である。「流動性」とは、必要なときにどれくらい自由に現金に換えることができるか、という点に着目した基準である。「収益性」とは、その金融商品で資産運用することによりどれくらいの利益が期待されるか、という点に着目した基準である。一般に、安全性、流動性、収益性の3つの基準すべてに優れる金融商品は存在しないので、自分の目的に応じてどの基準を優先させるか決めることになる。
【0041】
<金融用語:ポートフォリオ>
資産運用におけるポートフォリオとは、金融商品の組み合わせやその保有比率(または購入比率)のことで、リスクとリターンを判断する目的で利用される。目的と資産に合わせた組成が可能であり、長期の運用では特に、適切にリスクが分散されたポートフォリオを構成することが重要となる。
【0042】
<金融用語:投資信託>
投資信託は、多数の投資家から販売会社を通じて拠出された資金(信託財産)を、運用会社のファンドマネージャーと呼ばれる資産運用の専門家が、株式や債券、為替、デリバティブなどの金融資産、あるいは不動産などに投資するよう運用を指図し、運用成果を投資家に還元する金融商品である。運用による利益・損失は投資家に帰属する。元本保証はなく、銀行などの普通預金や定期預金よりも良い利回りが期待されるが、これに相当するリスクがある。近年の低金利により、預金での利息収入がほぼ見込めない現状では、資産運用のための一手段として注目されている。どの程度のリスクで、どの程度のリターンが得られるかは、投資信託の投資対象により様々である。例えば、株式は債券よりもリスクが大きく、リターンも大きいとされる。また、国内を投資対象としているものよりも、海外を投資対象としているものの方が為替レートの影響も受けるためリスクやリターンが大きいとされる。いつでも購入・解約できる追加型投資信託などでは、保有する資産の評価額の変動に対応して、基準価額が計算されている。運用の利益は、一定期間ごとに払出される分配金の他、基準価額の値上がり益があれば、解約・売却時に受取ることができる。
【0043】
投資信託の種類について説明する。
投資信託には大きく分けて2つの区分がある。一つは公社債投資信託で、国債や社債などの債券を中心に運用する。もう一つは、株式投資信託で、株式を組み入れて運用することができる。
また、運用対象商品、購入時期、分配方法により、下記のような種類がある。
【0044】
<投資信託詳細:MRF(マネーリザーブ・ファンド)>
証券総合口座で、投資資金を待機させておくための追加型公社債投資信託である。元本は保証されないが、流動性と安全性を確保するため、運用対象を格付け・残存期間などで厳しく定めており、高格付けの債券のほか、コマーシャル・ペーパー、譲渡性預金証書などの短期金融商品で運用される。収益分配金を毎日計算し、月末に分配金に対する税金を差し引いて一括して再投資する。いつでも手数料なしで、1円単位で入出金出来る。
【0045】
<投資信託詳細:公社債投信>
安全性の高い債券を中心に運用する追加型の公社債投資信託である。金利上昇時には債券の価格が下がり、元本割れする可能性もある。分配は年に1度行われるが、この収益分配金をその都度受け取らずに自動的に再投資することも出来る。
【0046】
<投資信託詳細:外貨建てMMF(マネー・マーケット・ファンド)>
運用対象は高格付けの債券や海外短期証券が中心なので、外貨ベースでは、安全性が重視されている。収益分配金は運用実績に応じて毎日分配する。月末に分配金に対する税金を差し引いて一括して再投資するため、複利効果が期待できる。満期や途中換金の制約条件がないため、いつでも手軽に購入・換金することができ、流動性に優れた商品である。
【0047】
<投資信託詳細:オープン型株式投資信託>
いつでも時価で売買できる追加型の株式投資信託である。株式市場や金利、為替などの動きをとらえたタイムリーな資金運用ができる。積極的に値上がり益を狙うものや、安定性を重視するものなど様々な商品がある。
【0048】
<投資信託詳細:スポット型株式投資信託>
その時々の経済・金融情勢を考慮し、今後の成長が期待できる会社などを中心にタイムリーな運用で収益を狙う単位型の株式投資信託である。1回限りの募集で設定されるので、一般的に「スポット投信」と呼ばれる。
【0049】
また、投資信託はその資金の運用方法により以下2つに分けられる。
<投資信託詳細:アクティブ運用>
アクティブ運用は、アナリストやファンドマネージャーが個別業種の情報を収集して、投資銘柄を選定し、運用を行う。信託報酬などの費用がパッシブ運用のファンドと比べ高く設定されている一方、ベンチマークを上回るリターンが期待できるという特徴がある。
【0050】
<投資信託詳細:パッシブ運用>
パッシブ運用は原則、ベンチマークに連動する成果を目指す運用方法である。ベンチマークはインデックス(指数)とも呼ばれ、日経平均株価などのように株式や債券などの市場全体の値動きを表す指標のことをいう。アクティブ運用と異なり、調査を通じた銘柄選定などは行わないため、アクティブ運用と比べて信託報酬などの費用が低く設定されている特徴がある。
【0051】
<投資信託詳細:コスト>
投資信託を購入する顧客に発生するコストについて簡単に説明する。顧客に発生するコストは大きく分けて二種類ある。一つは、投資信託を選択して積立を行う都度発生するコストである購入時手数料である。この手数料は販売会社に支払う。もう一つは、運用期間中に信託財産から間接的に差し引かれる「運用管理費用(信託報酬)」である。これは運用管理にかかる費用などをまかなうもので、運用会社・販売会社・信託銀行(ファンドの運用方針によっては信託財産の一部を現金で保持する場合がある。)の3者で配分される。さらに信託財産からは、「監査報酬」「売買委託手数料」などの費用が差し引かれる。また、換金時に「信託財産留保額」(換金手数料を、投資信託を運用している人だけで負担するのは不公平という考え方もある。そこで換金する人(顧客)に費用(=信託財産留保額)を支払ってもらおうという制度を、信託財産留保金制度という。この留保額は基準価額に反映される。)がかかるファンドもある。
このようなコスト構造を考慮すると、イベント毎に投資信託を選択するという考え方は非効率である場合がある。一方で投資信託等の金融商品は時代の変遷や投資環境の変化などによってその運用効率が増減する場合があり、継続的に少数の投資信託等の金融商品を持ち続けるよりは、投資環境等の変化に応じて適宜金融商品を選択しなおすという考え方もある。
そこで選択されたイベントで発生が予想される費用を賄いながら比較的少数の投資信託を継続しながら全体のイベントに対応するように投資信託を選択するルールと、投資環境の変化に応じて金融商品を選択しなおすというルールの両者が利用できるシステムであることが好ましい。後者のルールの場合にはイベントの発生時期を金融商品の選択の見直し時期として確定しておくようにルールを構成することができる。また、そのイベント発生時期に予め所定の金融商品を選択するようにスケジュールを立てておくことも可能である。
【0052】
<本発明の自然法則の利用性の充足>
本発明は、コンピュータと通信設備とソフトウェアとの協働で機能するものである。従来、ライフイベントを目的として資産運用するには、運用者自身がライフイベントの目標金額、期間、未達許容度など様々な要素を考慮する必要があった。これを、ICTを介して支援したりするなど、ICTならではの処理が含まれているのでいわゆるビジネスモデル特許として成立するものである。本願発明はコンピュータなどのリソースを請求項や明細書に記載された事項と、それらの事項に関係する技術常識に基づいて判断すれば、本願発明は自然法則を利用したものであることとなる。
【0053】
<特許法で求められる自然法則の利用の意義>
特許法で求められる自然法則の利用とは、法目的に基づいて、発明が産業上利用性を有し、産業の発達に寄与するものでなければならないとの観点から、産業上有用に利用することができる発明であることを担保するために求められるものである。つまり、産業上有用であること、すなわち出願に際して宣言した発明の効果がその発明の実施によってある一定の確実性の下再現できることを求めるものである。この観点から自然法則利用性とは、発明の効果を発揮するための発明の構成である発明特定事項(発明構成要件)のそれぞれが発揮する機能が自然法則を利用して発揮されるものであればよい、と解釈される。さらに言えば、発明の効果とはその発明を利用する顧客に所定の有用性を提供できる可能性があればよいのであって、その有用性を顧客がどのように感じたり、考えたりするかという観点で見るべきではない。したがって、顧客が本システムによって得る効果が心理的な効果であったとしても、その効果自体は求められる自然法則の利用性の対象外の事象である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
<実施形態1:(請求項1、請求項15及び請求項16に対応)>
<実施形態1:概要>
顧客の将来の資産に係る予測を行うシミュレーション端末に、顧客自身または法人担当者がシミュレーションのための情報を入力し、シミュレーションを行う。入力した情報は、将来予測情報閲覧サーバに送信され、顧客情報として管理する顧客情報システムである。このシステムは例えば複数のシミュレーション端末と、単一の将来予測情報閲覧サーバとから構成される。またシミュレーション端末は、携帯型で例えば金融商品の営業担当者が持ち歩けるようなものが想定される。そして、金融商品の営業担当者は必ずしも一の金融機関の営業担当者のみでなく、複数の金融機関の営業担当者が利用し、複数の金融機関が一の将来予測情報閲覧サーバを共同利用するような形態で運用されるものであってもよい。なお、顧客情報システムでのシミュレーションの実行は、将来予測情報閲覧サーバ側で行われるように構成するのが主流であるが、場合によって、シミュレーション端末でなされるように構成するのが好ましい。それは将来予測情報閲覧サーバと通信できない環境であってもシミュレーションを実行できるからである。
【0055】
図1は、本発明の顧客情報システムの概要を示す図である。
顧客または法人担当者は、情報端末(例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータなどを含み、これに限られない。以下同じ。)などで構成されたシミュレーション端末で、将来の資産に係るシミュレーションを行う。シミュレーション後は、入力した情報とシミュレーション結果を、顧客情報システムのサービス提供者である閲覧者に提供するかを判断し、提供して良い場合は、将来予測情報閲覧サーバに送信する。送信された情報は、将来予測情報閲覧サーバで顧客リストとして管理される。
【0056】
<実施形態1:構成>
実施形態1の顧客情報システムは、シミュレーション端末と、将来予測情報閲覧サーバとを有する。
図3Aは、実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末の機能の構成を示す図である。
シミュレーション端末は、顧客登録部0311と、将来予測情報入力受付部0312と、将来予測情報保持部0313と、シミュレーション部0314と、シミュレーション結果出力部0315と、将来予測情報出力部0316と、を有する。
図3Bは、実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示す図である。
将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報取得部0321と、将来予測情報蓄積部0322と、閲覧者登録部0323と、閲覧要求受付部0324と、閲覧要求判断部0325と、将来予測情報閲覧部0326と、を有する。
【0057】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末>
シミュレーション端末は、顧客の将来の資産推移やキャッシュフローなどである将来予測情報を計算し可視化するためのシミュレーションを行う端末である。
シミュレーション端末は、シミュレーション専用の端末でなくても良く、顧客の持つ情報端末に専用のアプリケーションをインストールすることで機能する構成であっても構わない。
【0058】
例えば、シミュレーション端末として適用可能な情報端末は以下のとおりである。
(1)パーソナルコンピュータ
一般的に、パーソナルコンピュータとは、個人で使用するコンピュータのことで、略してパソコンと呼ばれる。パーソナルコンピュータは、主にサイズや形状によって以下の3つの種類に分けられる。
第1は、デスクトップ型パソコンであり、通常、机の上に置いて使うタイプのパソコンである。本体とディスプレイが別々になっているものが多く、本体のサイズや形状によってさらにタワー型、省スペース型、液晶一体型などに細分化される。デスクトップ型パソコンは、後述するノート型パソコンやタブレット型パソコンと比べて、処理性能が高い、拡張性が高い、寿命が長いなどの主な特徴がある。
第2は、ノート型パソコンであり、一般的には個人が持ち運びできるタイプのパソコンである。本体とディスプレイとキーボードが一体となっており、バッテリーを搭載している。ノート型パソコンは、上述したデスクトップ型パソコンと比べて、携帯性が高い、省電力である、周辺機器が不要であるなどの主な特徴がある。
第3は、タブレット型パソコンであり、一般的には手のひらに収まるタイプのパソコンである。タブレット端末とも呼ぶ。本体とディスプレイが一体となっており、バッテリーを搭載し、タッチスクリーンを採用している。タブレット型パソコンは、上述したノート型パソコンと比べて、さらに携帯性が高く、操作性が高い、静音であるなどの主な特徴がある。
【0059】
(2)スマートフォン
スマートフォンとは、パソコンのような機能を持ちながら、携帯電話としても使える多機能な端末のことをいう。スマートフォンには、インターネットに接続できるWebブラウザや電子メール、カメラや音楽プレーヤー、ゲームや地図など、様々なアプリケーションが搭載されている。また、ユーザーは自分の好みに合わせて、追加のアプリケーションをインストールすることができる。スマートフォンは、タッチパネルやジャイロスコープなどのセンサを使って、直感的に操作することができる。
【0060】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 顧客登録部>
「顧客登録部」0311は、顧客を顧客識別子と関連付けて登録する。
ここで、「顧客識別子」とは、顧客を唯一に識別するための識別子であり、番号や文字列またその組み合わせで提供される。また、「顧客識別子」は、その顧客についてシミュレーション端末を最初に使用する際に自動で付与されても良いし、サービス提供者から指定された識別子を入力するようにしても良いし、顧客が設定するように構成しても良い。
【0061】
例えば、金融機関や証券会社が提供するサービスであれば、口座番号を入力するようにしても良いし、保険会社が提供するサービスであれば証券番号を入力するようにすることが考えられる。また、顧客が任意のユーザーIDを入力し、入力したユーザーIDをサービス提供者に通知するようにしても良い。
【0062】
顧客または法人担当者に対しては、シミュレーション端末を使用する際に、顧客識別子または法人担当者の担当者識別子の入力を求められるようにしても良い。また、シミュレーションを実施後、将来予測情報を、将来予測情報閲覧サーバに出力する際に、顧客識別子または担当者識別子の入力を求められるようにしても良い。
顧客は、顧客登録部で、顧客識別子に関連付けて、性別など、個人を特定できない範囲の情報を入力する。また、関連付けられる顧客の情報としては、世帯主か否か、生計根幹人か否か、などの情報を含んでも良い。
なお、顧客識別子は個人情報が漏洩しないように暗号化され、特定の個人を特定できないように構成されていることが好ましい。
【0063】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 顧客登録部 顧客登録画面>
図4は、顧客登録画面0400の一例を示す図である。
ユーザーID0401に、指定された番号を入力する。属性指定0402には、顧客が世帯主であるか否かなどの属性情報を指定する。性別選択0403は性別を選択する。図で示す例では、ユーザーIDに「001-0102」と入力し、属性指定で世帯主であることを指定し、性別に「男」を選択している。
OKボタン0404を押すとシミュレーション端末の機能が開始される。
【0064】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報入力受付部>
「将来予測情報入力受付部」0312は、登録された顧客と生計を一にする者(顧客単独であってもよい)の将来の収入、支出、資産の変化をシミュレーションするための情報である将来予測情報が入力された入力情報を閲覧可能な将来予測情報入力画面から顧客識別子と関連付けて繰り返し受付可能な構成である。
【0065】
「将来予測情報」とは、将来の収入や支出、資産推移を予測するために必要な情報である。収入の予測に必要な情報としては、現在の収入、年齢、勤務先、職種、勤務先の業界、家族の収入、退職予定、転職予定、扶養家族などの情報が考えられる。
支出に係る情報としては、現在の支出、家族構成、住宅に係る情報(家賃・住宅購入予定、ローンの支払額)、保険掛け金、教育に係る費用、自家用車の購入予定、娯楽費(旅行など)、ライフイベントに係る支出(結婚、出産など)などが考えられる。
将来資産に係る情報は、現在の保有資産額、現在の保有金融商品、これから行う積立金額および購入金融商品、退職金の見込みなどが考えられる。
将来予測情報入力受付部は、前記した情報の入力を促す画面を表示し、顧客の情報入力を受け付ける。
【0066】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報入力受付部 家族構成入力画面>
将来予測情報入力受付部は、その入力インタフェースの一部として、家族構成入力画面を有するように構成しても良い。
図5Aは、家族構成入力画面0510で、将来予測情報入力受付部の家族構成の入力画面の一例である。
入力情報選択スイッチ0501で家族構成を選択すると、家族構成入力画面の表示となる。ここでは、例えば、生計を同一にする家族を入力するようにする。家族構成0512は、顧客自身の家族を設定する入力部であり、初期画面として、配偶者、子供二人が表示されているようにしても良い。顧客は自身の家族構成と合わせるために、いない人物に関しては、例えば、削除スイッチ0514で消すことができるようにしてもよい。子供が二人よりも多い場合は、追加スイッチ0515を押すことで一人ずつ追加することができる。家族構成を入力したら、家族の詳細情報の入力を行う。家族詳細情報0513は、対象の人物のアイコン0511をクリックすると表示され、生年月日、性別、同居/別居の入力を行う。ここで、扶養の有無を入力するようにしても良いし、扶養していない家族削除するようにしても良い。
保存スイッチ0502は、後述する入力画面に共通するスイッチで本スイッチを押すことで入力した内容が保存される。
シミュレーションボタン0503を押すと、後述するシミュレーションを実施する。
以上は、家族構成の入力の一例であり、上記の構成に限定するものではない。表にプルダウンメニューで入力するようにしても良いし、初期画面は本人のみで、関係者を追加で入力するようにしても良い。主な対象が子持ちの妻帯者であれば、最初に説明した構成の入力が良く、独身者が主な対象になる場合は、追加入力したほうが、手間がなく良いと思われる。また、その両方の構成を有して、顧客が選択できるようにしても良い。
【0067】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報入力受付部 収入入力画面>
将来予測情報入力受付部は、その入力インタフェースの一部として、収入入力画面を有するように構成しても良い。
図5Bは、収入入力画面0520で、将来予測情報入力受付部の収入入力画面の一例である。
入力情報選択スイッチ0501で収入が選択されると、収入入力画面0520が表示される。
給与所得入力0522には、本人の手取り年収および、家族の手取り収入を例えば年収で入力する。
この他に、子供にアルバイト収入がある場合や、同居の親がいて年金収入がある場合は、ここで入力するようにしてもよい。年収の入力方法はこれに限らず、月額でも構わないが、ボーナスなど毎月の収入以外の収入もあるため、サラリーマンは、年収のほうが扱い易いと思われる。従って、顧客属性情報に基づいて、入力方法を変更するようにしても良い。
【0068】
次に、退職予定の年齢と、退職金の見込を一時所得入力欄0523に記入する。また、個人年金等の取得や、確定拠出年金の積立金等があれば、ここで入力するようにしておけばよい。公的年金入力欄0524には、公的年金の受給予定年齢および予定の年額を記入する。これは、例えば、毎年送られてくる「ねんきん定期便」に記載された内容を入力するようにしてもよい。その他収入入力欄0525では、例えば、相続により財産を相続したり、持ち家を売却して住み替えるなどしたりして一時的に収入が見込まれる場合に記入する。この時、収入が見込まれる時期を、顧客の年齢で入力することが考えられる。以上の記入により、給与所得だけではなく、年金等も考慮した、生計全体での各年齢での収入の推移を見積もることができる。
【0069】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報入力受付部 支出入力画面>
将来予測情報入力受付部は、その入力インタフェースの一部として、支出入力画面を有するように構成しても良い。
図5Cは、支出入力画面0530で、将来予測情報入力受付部の支出入力画面の一例である。
入力情報選択スイッチ0501で支出を選択すると、支出入力画面の表示になる。生活費入力欄0532に生活費の年額を入力する。生活費の入力は月額でも構わない。ここには、衣食住に関わる、毎月支出する金額を記入する。
一時支出予定入力欄0533は、支出額の大きい一時支出の予定がある場合は記入する。図の例のように、例えば、一時支出か毎年の支出かを選択し、その金額を入力するようにしても良い。例えば、毎年旅行に行く場合は、毎年の支出を選択し、金額欄に大まかな支出金額を入力するようにする。保険金額記入欄0534は、生命保険や、個人年金などの支出がある場合は記入する。ローン返済記入欄0535は、ローンの支払いがある場合は記入する。
【0070】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報入力受付部 進学予定入力画面>
将来予測情報入力受付部は、その入力インタフェースの一部として、進学予定入力画面を有するように構成しても良い。
図5Dは、進学予定入力画面0540で、将来予測情報入力受付部の子供の進学予定入力の一例である。
入力情報選択スイッチ0501で、教育費を選択すると進学予定入力画面が表示される。
子供の選択0542で、複数子供がいる場合は、何人目の子供かを選択する。進学予定入力0543で、小学校、中学校、高等学校、大学、大学院の各学校で、公立か私立かを選択する。これは、一般的に、私立に進学する場合、入学金や教材費、施設利用料など学費以外にも大きな支出となり、公立に進学した場合よりも出費が多いためである。詳細スイッチ0544は、学費以外にかかる費用の詳細を入力するためのスイッチであり、詳細スイッチを押すと、詳細記入欄0545が表示される。ここで、寮・下宿費用や、海外留学などを予定しているか、また、その金額を記入するように構成しても良い。
【0071】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報入力受付部 資産入力画面>
将来予測情報入力受付部は、その入力インタフェースの一部として、資産入力画面を有するように構成しても良い。
図5Eは、ポートフォリオ入力画面0550の一例であり、所有資産を入力することで、資産割合などを図で分かり易く表示する画面である。
入力情報選択スイッチ0501で、金融資産を選択すると、現在保有している金融資産を入力する画面表示となる。預金がある場合は、預金入力欄0553に入力するが、複数の通貨を選択してそれぞれ保有額を入力できるようにしても良い。金融商品入力欄0554には、投資信託などの金融商品の選択と口数を入力するようにしても良い。株式入力欄0555には、株式を保有している場合には、銘柄と保有株数を入力しても良い。その他資産入力欄0556には、金や不動産などの資産を入力するようにしても良い。金やコモディディなどの日々の価格は取得可能なので、保有数量を入力するようにすれば良いが、不動産の場合は、評価額などを顧客が入力するなどの方法が考えられる。資産比率0552は、各入力した資産の比率を図の例では、円グラフで表示しているが、表示方法は問わない。投資信託や株の場合は、その日の価格と所有数から評価額に換算して比率を求めるようにしても良い。また資産評価額0557などを表示するようにして現状の資産評価額を把握し易くしておくことが望ましい。
【0072】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報保持部>
「将来予測情報保持部」0313は、受付けた将来予測情報を保持命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて保持する。
将来予測情報入力受付部で入力された将来予測情報を、例えば、図5で示す保存スイッチ0502を押すことで、シミュレーション端末内の不揮発性メモリに保持する。この時、収入、支出、現在の資産、家族の情報など、カテゴリーに分類して保持することが望ましい。
この保持した情報は、次回シミュレーション端末を起動し、条件を変えて再度シミュレーションをする場合に、もう一度同じ情報を入力する必要が無くなるように、保持された将来予測情報がある場合は、その情報を初期値として使用するようにする。
【0073】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 シミュレーション部>
「シミュレーション部」0314は、入力された将来予測情報に基づいて家族の収入、支出、資産の将来変化を将来予測情報入力画面と同時に閲覧可能なシミュレーション命令受付アイコン(各種ボタン画像や各種チェックボックスなどを含みこれに限定されない)を用いたシミュレーション命令の受付に基づいてシミュレーションする。
シミュレーションとは、ここでは、将来の収入金額、支出金額、資産額の推移を予測するものであり、1年ごとに顧客の年齢に関連付けて予測することが考えられる。
図5A乃至図5Eに示されるシミュレーションボタン0503を押すとシミュレーションが実施されるように構成しても良い。
ここで「同時」とするのは、入力する将来予測情報に応じてそのシミュレーション結果が変化するので将来予測情報を変更して入力することの効果がシミュレーション結果にどのように反映されるかを都度見ることができるからである。例えば、家族構成で子供がさらに一人増えるとどのようになるか知りたい場合には、一人子供が増えた状態を将来予測情報として入力し、その画面でシミュレーション命令受付アイコンにてシミュレーションさせることで子供が一人増えた状態の家族の収入、支出、資産の将来変化をみることができる。
このような理由から将来予測情報入力受付部は「繰り返し受付可能」なように構成されている。なお、子供が生まれるタイミングなどによってもシミュレーション結果が変化するので、将来予測情報はその属性として時間軸の情報が関連付けられていてもよい。
前記の繰り返しの入力(装置にとっては「受付」)は、重ねて入力された項目のみの情報が重ね書きされ、そのほかの入力済みの項目は以前に入力したままの情報が保持されるように構成されている。なお、将来予測情報の入力項目は複数準備されており、必ずしもすべての項目について入力が完了しなくてもシミュレーションは実行されるように構成されていることが望ましい。例えばすでに子供が必要な教育を終了しているような場合では「進学予定」の項目は入力する必要がないので、この項目の入力が必須でなく、この入力がなくてもシミュレーションが実行されるように構成することが好ましい。
またシミュレーション端末は、シミュレーション結果の保存がされるように構成されていることが好ましい。この保存のためのアイコンもシミュレーション命令受付アイコンと同じ画面に表示されるように構成することが好ましい。また、シミュレーション結果の保存はそのシミュレーションに利用された将来予測情報と関連付けられて保存されるように構成することが好ましい。また、シミュレーション結果で保存されているものは、シミュレーションが複数回行われ保存されている場合には、後述する「シミュレーション結果出力部」において、シミュレーション結果が比較可能に閲覧できるように構成されていることが好ましく、その比較にはそのシミュレーションに用いられた将来予測情報も比較可能に閲覧できることが好ましい。また将来予測情報を比較する出力では複数の将来予測情報の中で共通の項目と特有の項目が一目でわかるように出力することが好ましい。例えば将来予測情報の表示の色彩を共通化したり、特有としたりするなどである。
【0074】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 シミュレーション部 収入金額の予測>
収入金額の予測は、現在の収入に基づいて、将来の各年齢での収入金額を予測する。
収入金額は、一般的には給与所得が大半を占めると考えられるので、毎年の昇給等を考慮することが考えられる。
予測方法の一例として、昇給金額は、現在の収入に対して毎年所定の上昇率を乗算して計算する方法が考えられる。なお、上昇率は、一般的な平均上昇率を使用しても良いし、勤務先の過去の上昇率を参考にしてきめるようにしても良い。また、給与のピーク年齢を決めて、それ以降は、所定の割合で減額するように計算しても良い。
また、勤務先の業界や、職種から各年齢における平均的な賃金の上昇率や、賞与の金額を推測することも考えられる。
【0075】
退職年齢が入力されている場合、退職から年金支給までの期間の収入は、顧客の指定に基づいて決定する。
再雇用などで就労する場合は、一般的な再雇用の給与の平均金額で予測するようにしても良いし、現役時代の給与に所定の割合を乗じて求めるようにしても良い。
【0076】
例えば、一例として、年金支給年齢以降の収入は、毎年贈られてくる「ねんきん定期便」で通知される内容から予測するようにすれば良い。なお、繰り上げ支給や、繰り下げ支給に係る情報が入力された場合は、該当する支給率を年金支給金額に乗算して計算することが望まし。
その他、一時的な収入が入力された場合は、該当する年齢の収入金額に、一時収入を加算するようにすれば良い。
【0077】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 シミュレーション部 支出金額の予測>
支出金額の予測は、現在の支出に基づいて、将来の各年齢での支出金額を予測する。
支出には、ローンの返済や、家賃、保険の支払いなど、金額の支払いと、家計に係る出費のように、変動する金額がある。ここでの支出金額は、その両方を合算した金額である。
家計に係る支出は、月々で変動するが、年額で考えると概ね安定した金額になると考えられる。従って、現在の支出金額として入力された金額に対して、物価上昇分を考慮して年々増額していくことが考えられる。また、家族構成に、子供が入力された場合は、子供の成長とともに、家計の支出が増加することが考えられる。さらに、子供の学校への入学年度は、一時的な支出の増加が見込まれる。
以上のような様々な支出の要素を考慮して、顧客の各年齢での支出金額を計算する。
【0078】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 シミュレーション部 資産推移の予測>
資産推移の予測は、現在の資産に毎年、収入金額と支出金額の差額を加算し、顧客の各年齢での資産額を計算する。
収入金額と支出金額の差額が、預貯金として資産に組み込まれていくと考えられるためである。しかしながら、収入金額も支出金額も毎年変動する可能性があるし、また、事故、病気など予定外の出費が発生する可能性もある。従って、収入金額と支出金額の差額に対して、例えば70%が資産に組み込まれるものとして計算するようにしても良い。
【0079】
また、資産の中に資産価値が変動する金融商品や、配当収入のある金融商品や証券などがある場合は、その平均利回りに基づく資産の増加も計算するようにしても良い。
また、収入金額と支出金額の差額から、一定金額の金融商品の積立購入を行う場合も、平均運用利回りに基づいて、資産額の推移を計算するようにしても良い。
【0080】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 シミュレーション結果出力部>
「シミュレーション結果出力部」0315は、シミュレーションの結果を出力する。
シミュレーション結果出力部は、シミュレーション結果をシミュレーション端末の画面に出力し、顧客にシミュレーション結果を視認させる。シミュレーション結果は、各年齢でのキャッシュフローと資産額の推移が分かり易いように、グラフなどで表示することが望ましい。なお、シミュレーション結果は後述する将来予測情報閲覧サーバに対して出力して将来予測情報閲覧サーバに保存するように構成してもよい。また、顧客のスマートフォンなどの端末に対して出力して顧客の端末に保存できるように構成してもよい。この場合には顧客のスマートフォンなどに本システムにおけるシミュレーション結果を取得し、保持し、閲覧できるようにアプリケーションをインストールしておくのがよい。
【0081】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 シミュレーション部 シミュレーション実施結果の一例>
図6は、本発明のシミュレーション端末でシミュレーションを行った結果の表示の一例を示している。
顧客が30歳時点でシミュレーションを行ったとして、100歳までのキャッシュフローと資産の推移を示している。
シミュレーションに与えた条件として、家族構成は、35歳で結婚し、その後子供2人を設けて大学まで進学する予定である。収入は、60歳で退職し、その後は再雇用で65歳まで就労する予定である。退職金を1000万円で予定している。
ライフイベントとして、結婚時に400万円、45歳に住宅購入の頭金で800万円、子供の大学入学で200万円を予定している。
【0082】
以上の条件でシミュレーションを行った結果が図6に示した内容であり、各年齢における収入と支出と資産額が表示されている。
棒グラフが、収入と支出を示しており、折れ線グラフが資産額である。
シミュレーションにより以下計算が行われている。
【0083】
〇シミュレーションの具体例 収入の計算
現在の収入と、年齢から退職までの収入の推移を予測している。再雇用の期間の収入は、一般的な平均金額を用い、年金額は、退職までの収入の予測から推定される年金額を算出している。
【0084】
〇シミュレーションの具体例 支出の計算の計算
支出額は、現在の支出額と、指定した年齢での結婚および出産が予定通り行われたとして、家計支出を計算している。
ライフイベントに係る支出も、結婚や子供の進学が予定通り進んだとして支出を計算し、該当する年齢の家計支出と合算してその年の支出を求めている。
【0085】
〇シミュレーションの具体例 資産推移の計算
現在の資産に、収入と支出の差額を累積加算した結果が資産の推移である。キャッシュフローがマイナスであった年度に関しては、資産から取り崩しが行われたものとして計算している。
資産推移(積立あり)は、資産のうち毎年60万円を積立し、年平均利回り3%で運用した場合の資産全体の推移を示している。すべて預貯金で保有した場合よりも積立で運用したほうが、老後の資金に余裕が持てることが一目でわかる。
【0086】
以上説明したようなシミュレーション結果を確認することで、顧客は、各年齢におけるキャッシュフローと、資産額の予測を知ることができるので、住宅購入や子供の学費などの計画が立てやすくなるほか、老後の生活状況等が把握できる。
【0087】
<実施形態1:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報出力部>
「将来予測情報出力部」0316は、保持されている将来予測情報を連携命令の受付に基づいて顧客識別子と関連付けて出力する。
シミュレーション部により計算された顧客の将来予測情報は、顧客のシミュレーション端末に一時的に保管されるが、この情報を外部のサーバに移転できる。
外部サーバへの情報の出力は、WiFi(登録商標)や、移動体通信などの無線通信手段により、インターネットに接続し、インターネットを経由して情報管理サーバである将来予測情報閲覧サーバに送信する。
これにより、シミュレーションのために入力された、将来予測情報である顧客の家族構成、収入、支出、保有資産などの情報に加えて、顧客のライフイベントや資産の推移も、将来情報閲覧サーバに送信される。
【0088】
将来予測情報を将来情報閲覧サーバに送信する目的としては、ファイナンシャル・プランナーなどによる金融相談などのサービスの提供ができることや、顧客の資産情報の管理に用いることが考えられる。
顧客の資産に係る情報を、配偶者や親族が把握していない場合が多く、顧客に死亡や障害など、万が一の事態が起こった場合に、資産の情報が把握できず問題となる場合がある。このような場合に、資産情報が管理されていれば不測の事態に対応できる場合がある。
【0089】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ>
将来予測情報閲覧サーバは、顧客の将来予測情報を管理するサーバである。また、管理される情報は、本発明の顧客情報システムの管理者から権限を与えられた閲覧者により、情報を閲覧することができる。
実施形態1では、この将来予測情報が、顧客識別子により管理されており、顧客を識別できる情報(氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレスなど)の情報は関連付けられていない。従って、閲覧者は、顧客の顧客識別子を把握している場合は、顧客個人の情報として閲覧することができる。
【0090】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報取得部>
「将来予測情報取得部」0321は、出力された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて取得する。
将来予測情報取得部は、インターネットなどのネットワークを経由して、シミュレーション端末が出力した将来予測情報と、シミュレーション端末に登録されている顧客識別子とを関連付けて取得する。
【0091】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報蓄積部>
「将来予測情報蓄積部」0322は、取得された将来予測情報を顧客識別子と関連付けて蓄積する。
将来予測情報蓄積部は、将来予測情報を顧客識別子ごとに、HDDなどの不揮発性メモリに保持する。従って、顧客識別子を検索キーとして、将来予測情報を読み出せるようになっている。
【0092】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 閲覧者登録部>
「閲覧者登録部」0323は、将来予測情報を閲覧することができる閲覧者を閲覧者識別子と関連付けて登録する。
「閲覧者」とは、将来予測情報閲覧サーバの将来予測情報蓄積部に蓄積された顧客の将来予測情報を閲覧可能な人であり、ファイナンシャル・プランナーや、金融機関、証券会社、保険会社などの営業担当などが想定される。
「閲覧者識別子」は、前記閲覧者を特定するための識別子であり、数字やアルファベットなどの組み合わせで構成されるIDナンバーなどが考えられる。この閲覧者ごとに付与された閲覧者識別子は、HDDなどの不揮発性メモリに登録され保持される。
【0093】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 閲覧要求受付部>
「閲覧要求受付部」0324は、閲覧者からの将来予測情報の閲覧要求を顧客識別子と関連付けて受付ける。
「閲覧要求」とは、将来予測情報蓄積部に蓄積された将来予測情報閲覧の要求であり、顧客識別子とを受け付けるとともに、閲覧者の閲覧者識別子も併せて取得する。
閲覧者は、閲覧要求受付部に顧客識別子を指定し、顧客識別子に関連付けられた将来予測情報の閲覧を要求する。
顧客識別子の入力は、閲覧者が入力欄に直接顧客識別子を入力するように構成しても良いし、顧客識別子の一覧を表示し、閲覧者はその中から該当する顧客識別子を選択するように構成しても良い。
【0094】
閲覧要求受付部は、将来予測情報閲覧サーバを操作して入力を受け付ける構成に限られるものでは無い。閲覧者の情報端末から将来予測情報閲覧サーバにログインし、表示されるブラウザ画面に入力を行う場合も本発明の閲覧要求受付部に含まれる。
【0095】
例えば、閲覧者の情報端末として適用可能な端末は以下のとおりである。
(1)パーソナルコンピュータ
一般的に、パーソナルコンピュータとは、個人で使用するコンピュータのことで、略してパソコンと呼ばれる。パーソナルコンピュータは、主にサイズや形状によって以下の3つの種類に分けられる。
第1は、デスクトップ型パソコンであり、通常、机の上に置いて使うタイプのパソコンである。本体とディスプレイが別々になっているものが多く、本体のサイズや形状によってさらにタワー型、省スペース型、液晶一体型などに細分化される。デスクトップ型パソコンは、後述するノート型パソコンやタブレット型パソコンと比べて、処理性能が高い、拡張性が高い、寿命が長いなどの主な特徴がある。
第2は、ノート型パソコンであり、一般的には個人が持ち運びできるタイプのパソコンである。本体とディスプレイとキーボードが一体となっており、バッテリーを搭載している。ノート型パソコンは、上述したデスクトップ型パソコンと比べて、携帯性が高い、省電力である、周辺機器が不要であるなどの主な特徴がある。
第3は、タブレット型パソコンであり、一般的には手のひらに収まるタイプのパソコンである。タブレット端末とも呼ぶ。本体とディスプレイが一体となっており、バッテリーを搭載し、タッチスクリーンを採用している。タブレット型パソコンは、上述したノート型パソコンと比べて、さらに携帯性が高く、操作性が高い、静音であるなどの主な特徴がある。
【0096】
(2)スマートフォン
スマートフォンとは、パソコンのような機能を持ちながら、携帯電話としても使える多機能な端末のことをいう。スマートフォンには、インターネットに接続できるWebブラウザや電子メール、カメラや音楽プレーヤー、ゲームや地図など、様々なアプリケーションが搭載されている。また、ユーザーは自分の好みに合わせて、追加のアプリケーションをインストールすることができる。スマートフォンは、タッチパネルやジャイロスコープなどのセンサを使って、直感的に操作することができる。
【0097】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 閲覧要求受付部 顧客選択画面の一例>
図7は、顧客選択画面0700で、閲覧要求受付部の入力インタフェースの一例を示す図である。
お客様ID入力欄0701には、将来予測情報を閲覧したい顧客の顧客識別子であるお客様IDを入力する。顧客表示画面0710には、登録された顧客を表示する。検索ボタン0702は、入力したお客様IDに一致するお客様IDのみを顧客表示画面に表示する。従って、お客様ID入力欄には、お客様IDのすべての桁を入力する必要は無く、入力されたIDが、登録されたお客様IDの一部と一致する場合も、顧客表示画面に表示するようにしても良い。
顧客表示画面に表示される内容は、お客様ID0711と、属性0712と、氏名0713と、金融機関等の顧客営業担当者0714と、取引状況0715と、詳細ボタン0716を表示している。
【0098】
属性は、世帯主や配偶者などの顧客の属性を示す情報を表示する。氏名は、氏名が登録されている場合は氏名を表示する。氏名に連携と表示されている場合は、シミュレーション端末から出力された将来予測情報を取得した状態のデータが保持されていることを意味している。将来予測情報には氏名など個人を特定する情報も関連付けて保持しても良いが詳細は実施形態2以降で説明する。
例えば、金融機関等の顧客営業担当者は、閲覧者に対応し、図の例では閲覧者識別番号を表示しているが、閲覧者の氏名を表示しても構わない。
【0099】
取引状況は、将来予測情報閲覧サーバの運営者が提供するサービスに登録されているか否かを示す情報である。例えば、運営者が金融機関であった場合、該金融機関に口座を保有しているかを示す情報が考えられる。
詳細ボタンを押すと、該当する顧客の将来予測情報が表示される。
【0100】
以上、述べてきたように、顧客選択画面では、表示画面に表示された顧客一覧の中から参照したいお客様IDを探し、選択することで、お客様IDに関連付けられた、顧客の将来予測情報を閲覧することができる。
【0101】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 閲覧要求判断部>
「閲覧要求判断部」0325は、受付けた閲覧要求を許可するか判断する。
閲覧者の操作により閲覧要求受付部で受け付けた閲覧要求に対して、指定された顧客識別子に該当する将来予測情報の閲覧可能か否かを判断し、判断結果を出力する。
閲覧可能かの判断は、例えば、図7の画面で、金融機関等の顧客営業担当者として表示されている閲覧者に対して、閲覧可能と判断することが考えられる。
【0102】
また、閲覧者登録部に閲覧可能な顧客識別子を関連付けて保持するようにしても良い。この場合、金融機関等の顧客営業担当者の上司やアシスタントがいる場合は、当該人物を閲覧者として関連づけるようにしても良い。
【0103】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報閲覧部>
「将来予測情報閲覧部」0326は、閲覧要求の判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、将来予測情報蓄積部に蓄積されている要求に係る顧客識別子と関連付けられている将来予測情報を閲覧させる。
将来予測情報閲覧部は、その構成要素として閲覧画面を持ち、顧客の将来予測情報を表示し、閲覧者に視認させるものである。
【0104】
閲覧画面は、将来予測情報閲覧サーバが有する画面である必要は無い。閲覧者の情報端末から将来予測情報閲覧サーバにログインすることで表示されるブラウザ画面であっても良い。
【0105】
例えば、閲覧者の情報端末として適用可能な端末は以下のとおりである。
(1)パーソナルコンピュータ
一般的に、パーソナルコンピュータとは、個人で使用するコンピュータのことで、略してパソコンと呼ばれる。パーソナルコンピュータは、主にサイズや形状によって以下の3つの種類に分けられる。
第1は、デスクトップ型パソコンであり、通常、机の上に置いて使うタイプのパソコンである。本体とディスプレイが別々になっているものが多く、本体のサイズや形状によってさらにタワー型、省スペース型、液晶一体型などに細分化される。デスクトップ型パソコンは、後述するノート型パソコンやタブレット型パソコンと比べて、処理性能が高い、拡張性が高い、寿命が長いなどの主な特徴がある。
第2は、ノート型パソコンであり、一般的には個人が持ち運びできるタイプのパソコンである。本体とディスプレイとキーボードが一体となっており、バッテリーを搭載している。ノート型パソコンは、上述したデスクトップ型パソコンと比べて、携帯性が高い、省電力である、周辺機器が不要であるなどの主な特徴がある。
第3は、タブレット型パソコンであり、一般的には手のひらに収まるタイプのパソコンである。タブレット端末とも呼ぶ。本体とディスプレイが一体となっており、タッチスクリーンを採用している。タブレット型パソコンは、上述したノート型パソコンと比べて、さらに携帯性が高く、操作性が高い、静音であるなどの主な特徴がある。
【0106】
(2)スマートフォン
スマートフォンとは、パソコンのような機能を持ちながら、携帯電話としても使える多機能な端末のことをいう。スマートフォンには、インターネットに接続できるWebブラウザや電子メール、カメラや音楽プレーヤー、ゲームや地図など、様々なアプリケーションが搭載されている。また、ユーザーは自分の好みに合わせて、追加のアプリケーションをインストールすることができる。スマートフォンは、タッチパネルやジャイロスコープなどのセンサを使って、直感的に操作することができる。
【0107】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報閲覧部 お客様情報表示画面>
将来予測情報閲覧部は、その出力インタフェースとしてお客様情報表示画面を有しても良い。
図8Aは、お客様情報表示画面の一例を示す図である。
表示選択スイッチ0801でお客様情報を選択すると、お客様情報表示画面0810が表示される。
お客様情報表示画面では、例えば、図に示したように家族の情報を家系図0811として表示するようにしても良い。家系図に表示する家族は、将来の予定であっても良く、図の例では、破線で示す家族は将来の予定であって現在は存在しない家族を示している。
人物のアイコンを選択すると、該当する人物の年齢や生年月が表示されるようにしても良い。また、要介護や扶養などの情報が取得できれば、その情報を表示するようにしても良い。
【0108】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報閲覧部 収支状況表示画面>
将来予測情報閲覧部は、その出力インタフェースとして収支状況表示画面を有しても良い。
図8Bは収支状況表示画面の一例を示す図である。
表示選択スイッチ0801で収支状況を選択すると、収支状況表示画面0820が表示される。
収支状況表示画面は、収入欄0821と、支出欄0822と、差額欄0823とで構成されることが考えらてる。
【0109】
収入欄0821には、世帯主の手取り年収の他、生計を同一にする人物の手取り年収が表示される。
支出欄0822には、生活費や住居費など支出が名目別に表示される。
差額欄0823には、収入から支出を差し引いた金額が表示され、家計のキャッシュフローが把握できるようになっている。
【0110】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報閲覧部 資産状況表示画面>
将来予測情報閲覧部は、その出力インタフェースとして資産状況表示画面を有しても良い。
図8Cは資産状況表示画面の一例を示す図である。
表示選択スイッチ0801で資産状況を選択すると、資産状況表示画面0830が表示される。
資産状況表示画面は、資産欄0831と、負債欄0832と、純資産総額欄0833で構成することが考えられる。
【0111】
資産欄には、預貯金などの現金資産と、金融商品である運用商品の資産額があり、その他、保険や不動産などの資産があれば表示されるようになっている。そして、資産の合計が示されている。運用商品の金額は、顧客が入力した金額が表示されるが、運用商品とその購入数がわかっていれば、その日の評価額で算出するようにしても良い。
【0112】
負債欄には、住宅ローンや、不動産を担保としたローン、その他ローンなど負債となる借入がある場合は表示される。
ローンは、毎月の返済により減額していくが、ある時点でのローン総額と月々の返済額および利率が設定されている場合は、ローン残高を月ごとに計算して表示するようにしても良い。
【0113】
純資産総額は、保有資産の合計から、負債額の合計を減算したものであり、現状の資産を把握することができるようになっている。
この画面から、負債額に対を上回る資産を保有しているのであれば、ローンの繰り上げ返済などを検討する参考となる。
【0114】
<実施形態1:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報閲覧部 ライフイベント表示画面>
将来予測情報閲覧部は、その出力インタフェースとしてライフイベント表示画面を有しても良い。
図8Dはライフイベント表示画面の一例を示す図である。
表示選択スイッチ0801でライフイベントを選択すると、ライフイベント表示画面0840が表示される。
ライフイベント表示画面は、図の例では、ライフイベント表示0841と、スクロールボタン0842と、追加ボタン0843とで構成されている。
【0115】
ライフイベント表示画面0841には、シミュレーション端末のシミュレーションで抽出されたライフイベントが顧客の年齢と関連付けて表示されている。
ライフイベントの表示は、顧客の年齢でなくても、西暦何年とか、何年後とかで表示しても良い。
スクロールボタン0842は、押すごとに、表示しきれなかったライフイベントを、順次スクロールして表示する。
新たにライフイベントを追加したい場合は、追加ボタンを押してライフイベントを追加する。
なお、ここまでは顧客を中心に説明してきたが、金融機関等の法人担当者が、シミュレーション端末を用いて、各種情報を入力して、シミュレーションを行えるように構成することもできる。
【0116】
以上説明したように、ライフイベント表示により、顧客がいつどのようなライフイベントを迎えるかを知ることができ、金融相談を行う上での有益な情報が得られる。
【0117】
<実施形態1:ハードウェア構成 シミュレーション端末>
以上が実施形態1の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図9Aは、シミュレーション端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末は、CPU0911と、メインメモリ0912と、不揮発性メモリ0913と、チップセット0914と、グラフィックカード0915と、BIOS0916と、I/Oコントローラ0917と、LANインタフェース0918と、を有している。
そして、不揮発性メモリ内には、顧客登録プログラムと、将来予測情報入力受付プログラムと、将来予測情報保持プログラムと、シミュレーションプログラムと、シミュレーション結果出力プログラムと、将来予測情報出力プログラムと、を有する。
【0118】
CPUは、メインメモリからプログラムを読み出し、実行することで各種機能を実現する。メインメモリは、CPUから高速アクセス可能な揮発性メモリであり、不揮発性メモリからプログラムやデータをロードし、CPUにより読み出される。また、CPUのワーキングメモリとしても利用される。不揮発性メモリは、例えば、フラッシュメモリでありプログラムや、電源を切っても保持しておくべき情報を記録する。チップセットは、CPUと周辺のデバイスとのアクセスを調停する。ブートプログラムは、ハードウェアが電源起動時に実行されるプログラムである。グラフィックカードは、画面の表示を制御する。I/Oコントローラは、キーボードやマウス、タッチパネルなど、顧客の操作入力をCPUに伝達する。LANインタフェースは、ネットワークを経由して、サーバなどの外部機器と通信を行う。
【0119】
<実施形態1:ハードウェア構成 将来予測情報閲覧サーバ>
図9Bは、将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、CPU0911と、メインメモリ0912と、不揮発性メモリ0913と、チップセット0914と、グラフィックカード0915と、BIOS0916と、I/Oコントローラ0917と、LANインタフェース0918と、を有している。
そして不揮発性メモリ内には、将来予測情報取得プログラムと、将来予測情報蓄積プログラムと、閲覧者登録プログラムと、閲覧要求受付プログラムと、閲覧要求判断プログラムと、将来予測情報閲覧プログラムと、を有する。
【0120】
CPUは、メインメモリからプログラムを読み出し、実行することで各種機能を実現する。メインメモリは、CPUから高速アクセス可能な揮発性メモリであり、不揮発性メモリからプログラムやデータをロードし、CPUにより読み出される。また、CPUのワーキングメモリとしても利用される。不揮発性メモリは、例えば、HDDでありプログラムや、電源を切っても保持しておくべき情報を記録する。チップセットは、CPUと周辺のデバイスとのアクセスを調停する。ブートプログラムは、ハードウェアが電源起動時に実行されるプログラムである。グラフィックカードは、画面の表示を制御する。I/Oコントローラは、キーボードやマウス、タッチパネルなど、顧客の操作入力をCPUに伝達する。LANインタフェースは、ネットワークを経由して、情報端末などの外部機器と通信を行う。
【0121】
<実施形態1:方法 シミュレーション端末>
図10Aは、実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末の制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態1の顧客情報システムのシミュレーション端末の制御方法は、顧客登録ステップS1011と、将来予測情報入力受付ステップS1012と、将来予測情報保持ステップS1013と、シミュレーションステップS1014と、シミュレーション結果出力ステップS1015と、将来予測情報出力ステップS1016と、を有する。
【0122】
<実施形態1:処理の流れ シミュレーション端末>
先ず、顧客登録ステップS1011で顧客識別子を登録する。
次に、将来予測情報入力受付ステップS1012で、顧客の将来予測情報の入力を受け付ける。
次に、将来予測情報保持ステップS1013で、入力を受け付けた将来予測情報を、メインメモリまたは不揮発性メモリのいずれかに保持する。
次に、シミュレーションステップS1014で、将来予測情報に基づいて、シミュレーションを行う。
次に、シミュレーション結果出力ステップS1015で、シミュレーション結果を画面に表示する。
最後に、将来予測情報出力ステップS1016で、将来予測情報を外部将来予測情報閲覧サーバに送信する。
以上がシミュレーション端末の処理の流れである。なお、顧客登録ステップは、最初に行う必要はなく、将来予測情報出力ステップの前までに行われていれば良い。
【0123】
<実施形態1:方法 将来予測情報閲覧サーバ>
図10Bは、実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態1の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、将来予測情報取得ステップS1021と、将来予測情報蓄積ステップS1022と、閲覧者登録ステップS1023と、閲覧要求受付ステップS1024と、閲覧要求判断ステップS1025と、将来予測情報閲覧ステップS1027と、を有する。
【0124】
<実施形態1:処理の流れ 将来予測情報閲覧サーバ>
先ず、将来予測情報取得ステップS1021で、シミュレーション端末から送信された将来予測情報を取得する。
次に、将来予測情報蓄積ステップS1022で、取得した将来予測情報を、HDDなどの不揮発性メモリに保持する。
次に、閲覧者登録ステップS1023で、将来予測情報を閲覧可能な閲覧者を登録する。本ステップは、すでに閲覧者が登録されている場合や、新たに登録すべき閲覧者がいない場合は行わない。
次に、閲覧要求受付ステップS1024で、閲覧者からの閲覧要求を受け付ける。
次に、閲覧者要求判断ステップS1025で、閲覧者からの閲覧要求に対して閲覧の可否を判断する。
次に、閲覧者要求判断ステップでの判断結果を参照し(S1026)、許可の場合は、将来予測情報閲覧ステップS1027に移行する。許可されない場合は、将来予測情報閲覧ステップは実施しない。
将来予測情報閲覧ステップS1027は、閲覧要求した将来予測情報を表示する。
最後に処理を終了するかを判断し(S1028)、終了する場合は、処理を終了する。終了しない場合は、閲覧要求受付ステップS1024に戻り、閲覧要求を待つ。
以上が、将来予測情報閲覧サーバの処理の流れである。
【0125】
<実施形態1:効果>
以上述べてきたように、実施形態1の顧客情報システムでは、シミュレーション端末で顧客及び/又は金融機関等の顧客営業担当者が入力した顧客自身の情報を、そのまま、将来予測情報閲覧サーバに移動でき、顧客情報として管理できる。これにより、以下様々な効果が考えられる。
顧客は、収入や支出などの個人情報を他者から聞かれた場合、抵抗を感じるが、個人を特定する情報を入力せず、ライフプランのシミュレーションを行う目的であれば、抵抗感なく詳細な情報を入力することができる。
また、シミュレーション端末で入力した情報は顧客が了承した場合は、そのまま顧客情報を管理する将来予測情報閲覧サーバに移管できるので、顧客情報のデータ入力の手間が省ける。
また、移管したデータは、個人を特定できる情報とは関連付けられず、閲覧権限も限定されるので、顧客の将来予測情報のセキュリティは守られる。
【0126】
<実施形態2:(請求項2に対応)>
<実施形態2:概要>
実施形態2の顧客情報システムでは、将来予測情報閲覧サーバに送信された将来予測情報に、顧客識別子に対応する顧客の個人情報を知っている金融機関等の顧客営業担当者が、顧客を特定可能な情報を入力し管理することができる。
【0127】
<実施形態2:構成>
図11は実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1の構成を基本として、個人特定情報入力受付部1127と、個人特定情報保持部1128と、をさらに有する。
以降、各部の説明を行うが、実施形態1と重複する構成の説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0128】
<実施形態2:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 個人特定情報入力受付部>
「個人特定情報入力受付部」1127は、顧客識別子と関連付けて蓄積されている将来予測情報に関連付けて、その顧客の個人特定情報の入力を受付ける。
「個人特定情報」とは、個人を特定可能な情報であって、氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレスなどの情報のうちいずれか一以上の情報を含むものである。
将来予測情報閲覧サーバに、顧客識別子と個人特定情報の対応を知る閲覧者が、顧客識別子に関連付けて、個人特定情報を入力する。具体的には、金融機関等の顧客営業担当者が、担当顧客の将来予測情報に、氏名や住所などを関連付けて入力することが考えられる。
【0129】
なお、個人特定情報入力受付部は、将来予測情報閲覧サーバと一体で構成される必要は無く、入力を行う閲覧者が所有する情報端末で、将来予測情報閲覧サーバにログインし、ブラウザ画面等で表示される画面から入力する場合も含まれる。
【0130】
例えば、閲覧者が所有する情報端末として適用可能な端末は以下のとおりである。
(1)パーソナルコンピュータ
一般的に、パーソナルコンピュータとは、個人で使用するコンピュータのことで、略してパソコンと呼ばれる。パーソナルコンピュータは、主にサイズや形状によって以下の3つの種類に分けられる。
第1は、デスクトップ型パソコンであり、通常、机の上に置いて使うタイプのパソコンである。本体とディスプレイが別々になっているものが多く、本体のサイズや形状によってさらにタワー型、省スペース型、液晶一体型などに細分化される。デスクトップ型パソコンは、後述するノート型パソコンやタブレット型パソコンと比べて、処理性能が高い、拡張性が高い、寿命が長いなどの主な特徴がある。
第2は、ノート型パソコンであり、一般的には個人が持ち運びできるタイプのパソコンである。本体とディスプレイとキーボードが一体となっており、バッテリーを搭載している。ノート型パソコンは、上述したデスクトップ型パソコンと比べて、携帯性が高い、省電力である、周辺機器が不要であるなどの主な特徴がある。
第3は、タブレット型パソコンであり、一般的には手のひらに収まるタイプのパソコンである。タブレット端末とも呼ぶ。本体とディスプレイが一体となっており、タッチスクリーンを採用している。タブレット型パソコンは、上述したノート型パソコンと比べて、さらに携帯性が高く、操作性が高い、静音であるなどの主な特徴がある。
【0131】
(2)スマートフォン
スマートフォンとは、パソコンのような機能を持ちながら、携帯電話としても使える多機能な端末のことをいう。スマートフォンには、インターネットに接続できるWebブラウザや電子メール、カメラや音楽プレーヤー、ゲームや地図など、様々なアプリケーションが搭載されている。また、ユーザーは自分の好みに合わせて、追加のアプリケーションをインストールすることができる。スマートフォンは、タッチパネルやジャイロスコープなどのセンサを使って、直感的に操作することができる。
【0132】
<実施形態2:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 個人特定情報入力受付部 個人特定情報入力画面>
個人特定情報入力受付部は、入力インタフェースとして個人特定情報入力画面を有するように構成しても良い。
図12は、個人特定情報入力画面の一例を示す図である。
個人特定情報入力画面は、お客様ID入力欄1201と、氏名欄1202と、生年月日欄1203と、住所欄1204と、電話番号欄1205と、OKボタン1206とで構成されている。
【0133】
例えば、一例として、お客様ID入力欄には、顧客識別子として顧客に付与したお客様IDを入力するようにしてもよい。
また、例えば、一例として、氏名欄、生年月日欄、住所欄、電話番号欄には、それぞれ対応する個人特定情報を入力するようにしてもよい。OKボタンを押すと、入力した個人特定情報が、顧客識別子と関連付けられて、後述する個人特定情報保持部に保持されるようにしてもよい。従って、将来予測情報に個人特定情報が紐づけられて管理される。
【0134】
<実施形態2:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 個人特定情報保持部>
「個人特定情報保持部」1128は、受付けた個人特定情報を顧客識別子と関連付けて保持する。
個人特定情報入力受付部で入力された個人特定情報を、顧客識別子と関連付けてHDDなどの不揮発性メモリに保持する。
これにより、顧客識別子から個人特定情報および将来予測情報の両方の情報を引用することができるようになり、将来予測情報に個人特定情報が紐づけられる。
個人特定情報は、機密性が高い情報であるため、厳重なセキュリティの下に、保持管理される必要がある。
【0135】
<実施形態2:ハードウェア構成 将来予測情報閲覧サーバ>
以上が実施形態2の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図13は、実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1の構成に加えて、不揮発性メモリ内に、個人特定情報入力受付プログラムと、個人特定情報保持プログラムと、をさらに有する。
【0136】
<実施形態2:方法 将来予測情報閲覧サーバの制御方法>
図14は、実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態2の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態1の構成に加えて、個人特定情報入力受付ステップS1429と、個人特定情報保持ステップS1430と、をさらに有する。
以降各ステップの説明をするが、実施形態1と重複するステップの説明は省略し、異なるステップに関してのみ説明する。
【0137】
<実施形態2:処理の流れ>
個人特定情報入力受付ステップS1429は、将来予測情報閲覧ステップS1427で閲覧した将来予測情報に対して、閲覧者が個人特定情報を入力し、入力した個人特定情報を取得する。
次に、個人特定情報保持ステップS1430は、入力を受け付けた個人特定情報を、HDDなどの不揮発性メモリに保持する。
なお、個人特定情報入力受付ステップおよび個人特定情報保持ステップは、閲覧した将来予測情報に対して、すでに個人特定情報が関連付けられている場合は、処理を行わない。
【0138】
<実施形態2:効果>
以上、説明したように、実施形態2の顧客情報システムによれば、将来予測情報閲覧サーバで取得した将来予測情報に、顧客を特定する個人特定情報を関連付けて管理できるので、顧客管理がより効率的に行える。例えば、顧客を担当している金融機関等の顧客営業担当者が変更になった場合、引継ぎがスムーズに行える。
【0139】
<実施形態3:(請求項3に対応)>
<実施形態3:概要>
実施形態3の顧客情報システムでは、将来予測情報閲覧サーバに保持されている顧客の将来予測情報を、シミュレーション端末に出力し、シミュレーション端末では、取得した将来予測情報に基づいてシミュレーションを行うことができる。
【0140】
<実施形態3:構成>
図15Aは、実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末の機能の構成を示すブロック図である。
図15Bは、実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1または実施形態2の構成を基本として、将来予測情報出力要求受付部1527と、将来予測情報出力部1528と、を有する。
また、シミュレーション端末は、実施形態1または実施形態2の構成に加えて、将来予測情報出力要求出力部1517と、将来予測情報取得部1518と、将来予測情報格納部1519と、をさらに有する。
以降、各部の説明を行うが、実施形態1または実施形態2と重複する構成の説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0141】
<実施形態3:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報出力要求受付部>
「将来予測情報出力要求受付部」1527は、蓄積されている将来予測情報のシミュレーション端末への出力要求である将来予測情報出力要求を受付ける。
将来予測情報出力要求受付部は、将来予測情報出力要求をネットワーク経由で取得する。この時、併せてシミュレーション端末に登録されている顧客識別子を取得する。
【0142】
<実施形態3:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報出力部>
「将来予測情報出力部」1528は、受付けた将来予測情報出力要求に基づいて、その要求元のシミュレーション端末に対して蓄積されている将来予測情報を出力する。
将来予測情報出力部は、将来予測情報出力要求受付部が取得した顧客識別子に基づいて、対応する将来予測情報を、ネットワークを介してシミュレーション端末に送信する。
【0143】
<実施形態3:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報出力要求出力部>
「将来予測情報出力要求出力部」1517は、将来予測情報閲覧サーバに対して将来予測情報の出力要求である将来予測情報出力要求を出力する。
将来予測情報出力要求出力部は、将来予測情報閲覧サーバに蓄積された将来情報がある場合は、将来予測情報閲覧サーバに対して将来予測情報出力要求を送信する。なお、取得に際して、顧客に将来予測情報を将来予測情報閲覧サーバから取得するかを確認するようにしても良い。
【0144】
図16は、将来予測情報を将来情報閲覧サーバから取得するかを確認する画面の一例である。
ダウンロード確認画面1601は、顧客の意向を確認するYesボタン1602とNoボタン1603を有する。
図4の顧客登録画面でユーザーIDに顧客識別子を入力しOKボタンが押された場合に、シミュレーション端末は、顧客識別子に対応する将来予測情報が、将来予測情報閲覧サーバに蓄積されているかを確認し、蓄積されている場合は、図16に示すダウンロード確認画面を表示する。
Yesボタンが押された場合に、シミュレーション端末は、将来予測情報閲覧サーバに対して、将来予測情報出力要求を送信するように構成しても良い。
Noボタンが押された場合に、シミュレーション端末は、将来予測情報の入力を再度受け付けることが考えられる。
【0145】
<実施形態3:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報取得部>
「将来予測情報取得部」1518は、出力した将来予測情報出力要求に応じて将来予測情報閲覧サーバが出力した将来予測情報を取得する。
将来予測情報閲覧サーバから送信された将来予測情報を、WiFi(登録商標)、LAN、移動体通信などの通信手段を介してネットワーク経由で取得する。
【0146】
<実施形態3:構成の説明 シミュレーション端末 将来予測情報格納部>
「将来予測情報格納部」1519は、取得した将来予測情報をシミュレーションに利用可能に将来予測情報保持部に格納する。
将来予測情報格納部は、将来予測情報取得部が取得した将来予測情報を、揮発性メモリに一時的に記録するように構成することが考えられる。
また、不揮発性メモリに記録した場合は、シミュレーション端末の動作を終了する際に、記録した将来予測情報は消去するように構成しても良い。
【0147】
<実施形態3:ハードウェア構成 シミュレーション端末>
以上が実施形態3の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図17Aは、実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末は、実施形態1または実施形態2のいずれか一の構成に加えて、不揮発性メモリ内に、将来予測情報出力要求出力プログラムと、将来予測情報取得プログラムと、将来予測情報格納プログラムと、をさらに有する。
【0148】
<実施形態3:ハードウェア構成 将来予測情報閲覧サーバ>
図17Bは、実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1または実施形態2のいずれか一の構成に加えて、不揮発性メモリ内に、将来予測情報出力要求受付プログラムと、将来予測情報出力プログラムと、を有する。
【0149】
<実施形態3:方法 将来予測情報閲覧サーバ>
図18Bは、実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態1または実施形態2の構成に加えて、将来予測情報出力要求受付ステップS1829と、将来予測情報出力ステップS1830と、をさらに有する。
以降各ステップの説明をするが、実施形態1または実施形態2と重複するステップの説明は省略し、異なるステップに関してのみ説明する。
【0150】
将来予測情報出力要求受付ステップS1829は、シミュレーション端末から将来予測情報出力要求があった場合は、要求を受け付けると共に、シミュレーション端末に登録された顧客識別子を取得する。将来予測情報出力要求がない場合は、次の処理に移行する。
次に、将来予測情報出力ステップS1830は、将来予測情報出力要求ステップで取得した顧客識別子に対応する将来予測情報を、シミュレーション端末にネットワークを介して送信する。
将来予測情報出力要求受付ステップで、将来予測情報出力要求がなかった場合は、将来予測情報出力ステップは実施しない。
以降は、前述の実施形態と同様の処理を行う。
【0151】
<実施形態3:方法 シミュレーション端末>
図18Aは、実施形態3の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態3の顧客情報システムのシミュレーション端末の制御方法は、実施形態1または実施形態2の構成に加えて、将来予測情報出力要求出力ステップS1817と、将来予測情報取得ステップS1818と、将来予測情報格納ステップS1819と、をさらに有する。
以降各ステップの説明をするが、実施形態1または実施形態2と重複するステップの説明は省略し、異なるステップに関してのみ説明する。
【0152】
顧客登録ステップS1811で登録された顧客識別子に該当する将来予測情報が、将来予測情報閲覧サーバにあるかを確認し(S1820)、情報ありの場合は、将来予測情報出力要求出力ステップS1817に移行する。情報なしと判断した場合は、これまでの実施形態と同様に、将来予測情報入力受付ステップ以降を順次行う。
将来予測情報出力要求出力ステップS1817は、将来予測情報出力要求に顧客識別子を含めて、ネットワークを介して、将来予測情報閲覧サーバに送信する。
次に、将来予測情報取得ステップS1818で、将来予測情報閲覧サーバから送信された将来予測情報を取得する。
次に、将来予測情報格納ステップS1819で、取得した将来予測情報を将来予測情報保持ステップで保持できる形式に変換する。
将来予測情報保持ステップ以降は、これまでに説明した実施形態と同様の処理を行う。
【0153】
<実施形態3:効果>
以上述べてきたように、実施形態3の顧客情報システムでは、将来予測情報閲覧サーバに顧客の将来予測情報が蓄積されると、次のシミュレーションからは、蓄積された将来予測情報を取得して行うことができるため、シミュレーションを行わないときは、シミュレーション端末に将来予測情報を保持しておく必要が無い。これはシミュレーション端末の紛失やハッキングなどで将来予測情報が不正に漏洩してしまう可能性を低減できることを意味している。従ってセキュリティが高い顧客情報システムとなる。
【0154】
<実施形態4:(請求項4に対応)>
<実施形態4: 概要>
実施形態4の顧客情報システムは、将来予測情報閲覧サーバに蓄積された将来予測情報を、閲覧者により訂正、追加、削除などの編集を行うことができる。
【0155】
<実施形態4: 構成>
図19は、実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態3のいずれか一の構成を基本として、将来予測情報編集要求受付部1927と、編集権限判断部1928と、編集部1929と、をさらに有する。
以降、各部の説明を行うが、実施形態1から実施形態2と重複する構成の説明は省略し、異なる構成についてのみ説明する。
【0156】
<実施形態4:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報編集要求受付部>
「将来予測情報編集要求受付部」1927は、権限を示す情報である権限情報と関連付けて将来予測情報の編集要求を受付ける。
「権限情報」は、閲覧者に付与される将来予測情報の閲覧権限に加えて、顧客の将来予測情報に対して編集を行うことができるかの権限を示す情報である。
従って、編集を許可する権限は、閲覧者の中でも顧客の承諾が得られた特定の閲覧者のみに与えることが望ましい。
権限情報は、顧客識別子に関連付けて保持され、閲覧者識別子に対して、閲覧を許可するか否か、編集を許可するか否かなどの情報として保持することが考えられる。
また、顧客識別子に関連付けて、編集を許可するパスワードとして保持し、編集を行う際にパスワードの入力を求める方法なども考えられる。この方法によれば、パスワードを知る閲覧者のみが編集可能となる。
【0157】
<実施形態4:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集権限判断部>
「編集権限判断部」1928は、権限情報に基づいて将来予測情報の編集を認めるか判断する。
将来予測情報編集要求受付部で編集要求とともに取得される編集権限が、編集可である場合に、閲覧している顧客の将来予測情報の編集を許可する。
この時、将来予測情報編集要求受付部は、閲覧している将来予測情報に該当する顧客識別子に関連付けられた閲覧者の編集権限を取得するように構成することが考えられる。
また、権限情報をパスワードとして、将来予測情報編集要求受付部で入力したパスワードが一致する場合は、閲覧している顧客の将来予測情報の編集を許可するように構成しても良い。
【0158】
<実施形態4:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報編集要求受付部 将来予測情報編集画面(編集前)の一例>
図20Aは、将来予測情報に対して、閲覧者が編集を行う場合の将来予測情報編集画面(編集前)2010の一例を示す図である。
図の例では、表示選択スイッチ2001で収支状況が選択され、顧客の収支状況が選択されている。
画面表示の構成は、図8Bと同様であるが、編集ボタン2002が追加になっている。
【0159】
編集ボタンは、将来予測情報編集要求受付部を構成した場合の一例であり、編集ボタンを押すことで、将来予測情報の編集要求が出力され、将来予測情報が編集可能な画面に切り替わる。この時、顧客識別子に関連付けられた閲覧者の権限に従い、編集ボタンが押せるか否かを切り替えるようにしても良い。即ち、閲覧者に閲覧している顧客の将来予測情報の編集権限があり、編集権限判断部で編集可能と判断した場合は、編集ボタンを押せるようにし、編集権限なく編集権限判断部で編集できないと判断した場合は編集ボタンを押せなくするように構成することが望ましい。
【0160】
また、編集ボタンを押すと、パスワードの入力を求めるようにしても良い。閲覧者により入力されるパスワードが一致した場合にのみ編集可能な画面に切り替わるようにすれば良い。
【0161】
<実施形態4:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集部>
「編集部」1929は、編集権限判断部での判断結果が編集を認めるとの判断結果である場合に、将来予測情報の編集をさせる。
将来予測情報への編集は、記載内容の変更、未記入の内容への追加記入、記載内容の削除等が考えられる。
従って、登録されている将来予測情報を表示し、その内容に対して、修正、追記、削除が行えるように構成することが考えられる。
【0162】
<実施形態4:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集部 将来予測情報編集画面(編集後)の一例>
図20Bは、将来予測情報に対して、閲覧者が編集を行う場合の将来予測情報編集画面(編集後)2020の一例を示す図である。
編集ボタンが押され、編集権限判断部で顧客の将来予測情報を編集可能と判断された場合に、将来予測情報編集画面の表示が図の様になる。
図の例では、収入欄2021の手取り年収の欄と、支出欄2022の生活費と住居費の入力欄が編集可能になっている。そして、配偶者の手取り年収を110万円と入力している。このため収入合計と、差額が自動で更新されている。OKボタンを押すと、編集内容が確定され、将来予測情報蓄積部に蓄積された将来予測情報が更新される。
【0163】
<実施形態4:ハードウェア構成 将来予測情報閲覧サーバ>
以上が実施形態4の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図21は実施形態4の将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態3のいずれか一の構成に加えて、不揮発性メモリ内に、将来予測情報編集要求受付プログラムと、編集権限判断プログラムと、編集プログラムと、をさらに有する。
【0164】
<実施形態4:方法 将来予測情報閲覧サーバ>
図22は、実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態1から実施形態3のいずれか一の構成に加えて、将来予測情報編集要求受付ステップS2230と、編集権限判断ステップS2231と、編集ステップS2233と、をさらに有する。以降各ステップの説明をするが、実施形態1から実施形態3と重複するステップの説明は省略し、異なるステップに関してのみ説明する。
【0165】
<実施形態4:処理の流れ 将来予測情報閲覧サーバ>
将来予測情報閲覧ステップS2227で、将来予測情報を閲覧し、閲覧者が編集を行うかを判断する(S2229)。編集を行う場合は、将来予測情報編集要求受付ステップS2230に移行する。編集を行わない場合は、処理を終了するかの判定(S2228)に移行する。
将来予測情報編集要求受付ステップS2230で、閲覧者からの編集要求を受け付け、権限情報を取得する。
次に、編集権限判断ステップS2231で編集権限から、編集の可否を決定する。
次に、編集権限判断ステップでの決定が編集可能かを判定し(S2232)、編集可能な場合は、編集ステップS2233に移行する。編集権限がない場合には、処理を終了するかの判定に移行する。
次に、編集ステップS2233は、閲覧者の将来予測情報の編集を受け付ける。編集された将来予測情報により、将来予測情報蓄積部に蓄積された対応する将来予測情報を更新する。
以上が、実施形態4で追加された処理の流れである。
【0166】
<実施形態4:効果>
以上述べてきたように、実施形態4の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、シミュレーション端末から取得した将来予測情報に対して、顧客の現況に変化があった場合は、権限を持つ閲覧者が編集を行うことができる。これにより、閲覧者は顧客から聞き出した情報により、顧客の将来予測情報を顧客の現況に合わせて更新できる。
【0167】
<実施形態5:(請求項5に対応)>
<実施形態5: 概要>
実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報の編集を部分的に許可することが可能である。
【0168】
<実施形態5: 構成>
図23は、実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態4のいずれか一の構成を基本として、編集許容範囲情報保持部2330と、編集可能範囲制御部2331と、をさらに有する。
【0169】
<実施形態5:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集許容範囲情報保持部>
「編集許容範囲情報保持部」2330は、権限情報には、編集を認める範囲に応じて複数種類の権限種類があり、権限情報種類と編集を認める範囲を示す情報とを関連付けた情報である編集許容範囲情報を保持する。
編集許容範囲情報保持部は、以上述べた将来予測情報の範囲ごとに、権限種類を関連付けた編集許可範囲情報として不揮発性メモリに保持する。
編集許容範囲情報は、本発明の顧客情報システムの管理者が予め決めておいても良いし、顧客が将来予測情報とともに設定するようにしても良い。
【0170】
「権限種類」とは、編集を認める権限の強度などが考えられ、例えば、「高」「中」「低」などの段階で制限することが考えられる。
この場合、権限「低」が設定された範囲は、編集権限が最も低い閲覧者であっても編集することが可能な範囲である。
また、権限「中」が設定された範囲は、編集権限として「中」以上の権限を持つ閲覧者から編集が可能な範囲である。
また、権限「高」が設定された範囲は、編集権限として「高」の権限を持つ閲覧者からしか編集が出来ない範囲である。
【0171】
また、編集を認める範囲とは、例えば、将来予測情報を構成する情報の項目ごとに決定されることが考えられる。
従って、将来予測情報のうち、例えば、収入の場合、本人の年収と、配偶者の年収と、その他家族の年収と、をすべて違う範囲とし、異なる権限種類を設定するようにしても良いし、収入はすべて同じ範囲とし、一つの権限種類で管理するようにしても良い。
【0172】
<実施形態5:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集可能範囲制御部>
「編集可能範囲制御部」2331は、編集権限判断部での判断結果が、編集を認めるとの判断結果である場合に編集許容範囲情報に基づいて編集部で編集可能とする範囲を制御する。
編集可能範囲制御部は、将来予測情報編集要求受付部で受け付けた、権限情報と閲覧者が編集部で編集しようとする情報が該当する範囲に関連付けられた編集許可範囲情報とに基づいて、編集が可能かを判断した場合は、編集部での編集を可能とする。
編集可能範囲制御部での判断結果が、編集可能な範囲では無いと判断した場合は、閲覧者の編集部による編集を受け付けない。
【0173】
<実施形態5:ハードウェア構成>
以上が実施形態5の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図24は、実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態4の構成に加えて、不揮発性メモリ2423内に、編集許容範囲情報保持プログラムと、編集可能範囲制御プログラムと、をさらに有する。
【0174】
<実施形態5:方法>
図25は実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態5の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態4の構成に加えて、編集許容範囲情報保持ステップ2534と、編集可能範囲制御ステップ2535と、をさらに有する。
以下、各ステップの説明をするが、実施形態5と重複するステップの説明は省略する。
処理を開始すると、編集許容範囲情報保持ステップS2534を実行する。
編集許容範囲情報保持ステップS2534は、編集可能な範囲の権限を示す編集許容範囲情報の設定に変更があった場合実行され、以前実行してから編集許容範囲情報に変更が無い場合は実行しなくても良い。
編集権限判断ステップS2531での判断で編集可能と判断された場合(S2532でYと判定)、編集可能範囲制御ステップS2535に移行する。
編集可能範囲制御ステップS2535は、編集を行う閲覧者が編集可能な範囲を判定し、該範囲への編集を受け付けるように制御する。
次に編集ステップS2533で閲覧者からの編集を受け付ける。
【0175】
<実施形態5:効果>
以上述べたように閲覧者により将来予測情報の編集が可能な範囲を情報ごとに設定できるので、例えば顧客が編集を望まない情報に対しては編集できないように制限できる。
【0176】
<実施形態6:(請求項6に対応)>
<実施形態6: 概要>
実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報に編集が行われた場合は、編集前と編集後の将来予測情報を編集更新履歴情報として保持しておき後から出力して参照できる。
【0177】
<実施形態6: 構成>
図26は、実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態5の構成を基本として、編集更新履歴情報保持部2630と、編集更新履歴情報出力部2631と、をさらに有する。
以降各部の説明をするが、前述した実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0178】
<実施形態6:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集更新履歴情報保持部>
「編集更新履歴情報保持部」2630は、編集部での編集更新履歴を示す情報である編集更新履歴情報を保持する。
「編集更新履歴情報」とは、将来予測情報に対して更新された内容を後からしることができる情報である。例えば更新前の将来予測情報と更新後の将来予測情報を両方保持するように構成しても良い。
後から更新前の将来予測情報と更新後の将来予測情報を比較し異なる内容が編集または更新が行われた情報であると言える。
編集更新履歴情報保持部は更新がある度に更新された将来予測情報を保持するようにしておくことが考えられる。こうすることで更新された将来予測情報が全て保持されるのですべての変更履歴をあとから参照することができる。
【0179】
<実施形態6:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 編集更新履歴情報出力部>
「編集更新履歴情報出力部」2631は、保持されている編集更新履歴情報を出力する。
顧客または閲覧者から編集更新履歴情報の出力要求があった場合に、編集更新履歴情報出力部は編集更新履歴情報を出力することが考えられる。
この場合編集更新された情報を画面に表示し、顧客または閲覧者に視認させるように構成されることが考えられる。
なお閲覧者は編集権限を持つ閲覧者に限定することが望ましい。
【0180】
<実施形態6:ハードウェア構成>
以上が実施形態6の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図27は実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの、ハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態4または実施形態5の構成に加えて、不揮発性メモリ2723内に編集更新履歴情報保持プログラムと、編集更新履歴情報出力プログラムと、をさらに有する。
【0181】
<実施形態6:方法>
図28は、実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態4または実施形態5の構成に加えて、編集更新履歴情報保持ステップ2834と、編集更新履歴情報出力ステップ2835と、をさらに有する。
以下、各ステップの説明をするが、実施形態4または実施形態5と重複するステップの説明は省略する。
【0182】
<実施形態6:処理の流れ>
編集更新履歴情報保持ステップS2834では、編集ステップ2833で編集した内容が確定したら編集後の将来予測情報を不揮発性メモリに保持する。
次に編集更新履歴情報出力ステップS2835で、顧客又は閲覧者から編集更新履歴情報の出力要求があった場合は、編集更新履歴情報保持ステップで保持された編集更新履歴情報を、指示に応じて、順次出力する。
【0183】
<実施形態6:効果>
以上述べてきたように、実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバによれば、将来予測情報の編集をいつだれがどのような編集したかが記録されるとともに、以前の状態に戻せるのでデータの安全性が確保される。
【0184】
<実施形態7:(請求項7に対応)>
<実施形態7: 概要>
実施形態6の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、閲覧者が将来予測情報閲覧部で将来予測情報を閲覧する際に、閲覧可能な範囲を制限することができる。
【0185】
<実施形態7: 構成>
図29は、実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態6のいずれか一の構成を基本として、閲覧可能範囲コントロール部2927と、閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付手段2929と、将来予測情報閲覧制御部2928と、をさらに有する。
【0186】
<実施形態7:構成の説明 閲覧可能範囲コントロール部>
「閲覧可能範囲コントロール部」2927は、将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報閲覧部で閲覧者に応じて閲覧可能とする閲覧可能範囲の制限をコントロールする。
「閲覧可能範囲」とは、将来予測情報の中の各項目に対して閲覧可能か否かを設定して、閲覧者が閲覧可能と判断する範囲である。従って、閲覧者は閲覧可能範囲の情報に限り閲覧することができる。
閲覧可能範囲コントロール部は、閲覧者の閲覧者識別子を取得し、閲覧しようとする将来予測情報に対する閲覧者識別子の閲覧権限を取得する。
例えば、個人を特定することが出来る情報を含む閲覧可能範囲は、該当する顧客を担当する閲覧者に対してのみ与える。他の閲覧者は、個人を特定することが出来る情報を含まない範囲を閲覧可能範囲とすることが考えられる。
また閲覧者に閲覧可能レベルを設け、閲覧可能なレベルはどこまでかを将来予測情報の各項目に割り付けるようにすることが考えられる。
【0187】
<実施形態7:構成の説明 閲覧要求受付部 閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付手段>
「閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付手段」2929は、閲覧要求に閲覧可能範囲を示す情報である閲覧可能範囲情報を関連付けて閲覧要求を受付ける。
閲覧可能範囲付閲覧要求受付手段は受け付けた閲覧要求に、閲覧可能範囲コントロール部により取得された閲覧可能範囲情報を関連付けて、将来予測情報閲覧制御部に受け渡す。
【0188】
<実施形態7:構成の説明 将来予測情報閲覧制御部>
「将来予測情報閲覧制御部」2928は、閲覧要求判断部で、閲覧要求を許可するかの判断結果が閲覧要求を許可するとの判断結果である場合に、受付けた閲覧要求に関連付けられた閲覧可能範囲情報に基づいて将来予測情報閲覧部を制御する。
閲覧可能範囲情報で閲覧可能とされる範囲に対しては、将来予測情報閲覧部で該当情報を表示し閲覧可能にする。
閲覧可能と判断された範囲に該当する将来予測情報はそのまま表示するが、閲覧不可と判断された範囲に該当する将来予測情報は何も表示しないようにしたり、網掛けにして情報が閲覧出来ないようにしたりしても良い。
また、閲覧できない範囲に関しては将来予測情報閲覧部で表示欄を表示しないように制御することも考えられる。
【0189】
<実施形態7:ハードウェア構成>
以上が実施形態7の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図30は実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態6のいずれか一の構成に加えて、不揮発性メモリ3023内に、閲覧可能範囲コントロールプログラムと、閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付サブプログラムと、将来予測情報閲覧制御プログラムと、をさらに有する。
【0190】
<実施形態7:方法>
図31は実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態7の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態1から実施形態6のいずれか一の構成に加えて、閲覧可能範囲コントロールステップS3129と、閲覧可能範囲情報付閲覧要求受付サブステップS3130と、将来予測情報閲覧制御ステップS3131と、をさらに有する。
以下、各ステップの説明をするが、前述した実施形態と重複するステップの説明は省略する。
【0191】
<実施形態7:処理の流れ>
閲覧可能範囲コントロールステップS3129は閲覧者の閲覧者識別子から閲覧可能範囲の制限をコントロールする閲覧可能範囲情報を取得する。
閲覧要求受付ステップS3124は、閲覧者からの閲覧要求を受け付けると共に、閲覧可能範囲付閲覧要求受付サブステップS3130で、閲覧要求に閲覧可能範囲情報を関連付ける。
将来予測情報閲覧制御ステップS3131は、閲覧要求を受け付けた将来予測情報を、閲覧可能範囲情報に基づいて、閲覧可能な範囲を将来予測情報閲覧部に表示し閲覧可能にする。
【0192】
<実施形態7:効果>
以上述べてきたように、実施形態7の顧客情報システムによれば、将来予測情報を閲覧出来る範囲を設定できる。これにより個人を特定できる情報を非公開としてその他の情報を閲覧できるようにすることで、閲覧範囲を拡大でき、情報の利用効率を高めることができる。
【0193】
<実施形態8:(請求項8に対応)>
<実施形態8: 概要>
実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、蓄積れた複数の将来予測情報に対して検索条件を設定し、条件に一致する将来予測情報を抽出することができる。
【0194】
<実施形態8: 構成>
図32は、実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態7のいずれか一の構成を基本として、検索キー取得部3227と、将来予測情報検索部3228と、将来予測情報検索結果出力部3229と、をさらに有する。
以下に各部の説明をするが、前述した実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0195】
<実施形態8:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 検索キー取得部>
「検索キー取得部」3227は、蓄積部に蓄積されている将来予測情報を検索するためのキーである検索キーを取得する。
「検索キー」は、将来予測情報に対して所定の条件を設定し、一致する将来予測情報を検索するためのキーである。
将来予測情報の各項目に対して、指定条件に一致する場合や、以上や以下などの範囲で指定することが考えられる。
例えば、既婚の顧客を検索したり、子供がいる顧客を検索したりすることが考えられる。
また、将来予測情報の中の年収に対して、500万円以上という条件を設定したり、保有資産額に対して1000万円以上という設定をしたりすることが考えられる。
【0196】
<実施形態8:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報検索部>
「将来予測情報検索部」3228は、取得した検索キーに基づいて将来予測情報を検索する。
将来予測情報検索部は、将来予測情報蓄積部に蓄積された将来予測情報から、検索キーに基づいて条件に一致する将来予測情報を検索する。
検索するとは、将来予測情報蓄積部に蓄積された将来予測情報すべてに対して、検索キーで指定された条件に該当する情報と検索キーを比較し、条件に一致する将来予測情報を抽出することである。この時、一致した将来予測情報に関連付けられた顧客識別子を出力するようにしても良い。こうすることで、検索キーで検索された顧客識別子のリストが作成され、将来予測情報は後から顧客識別子に基づいて抽出するようにしても良い。
【0197】
<実施形態8:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報検索結果出力部>
「将来予測情報検索結果出力部」3229は、将来予測情報検索部での検索結果を出力する。
検索結果は、顧客識別子のリストを表示することが考えられる。
また検索キーとなった将来予測情報の該当項目を、顧客識別子に関連付けて表示するようにしても良い。
なお将来予測情報の該当項目に基づいてソートされるようにしても良い。
例えば、検索キーに資産額が指定された場合、資産額の多い順にソートすることが考えられる。
また閲覧権限を持つ顧客識別子は閲覧可能なことが判別できるように色を変えて表示するようにしても良い。
【0198】
<実施形態8:ハードウェア構成>
以上が実施形態8の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図33は、実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態7のいずれか一の構成に加えて、不揮発性メモリ3323内に、検索キー取得プログラムと、将来予測情報検索プログラムと、将来予測情報検索結果出力プログラムと、をさらに有する。
【0199】
<実施形態8:方法>
図34は、実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態1から実施形態7のいずれか一の構成に加えて、検索キー取得ステップS3429と、将来予測情報検索ステップS3430と、将来予測情報検索結果出力ステップS3431と、をさらに有する。
以下、各ステップの説明をするが、前述した実施形態と重複するステップの説明は省略する。
【0200】
<実施形態8:処理の流れ>
検索キー取得ステップS3429は、顧客が指定した将来予測情報の検索条件を検索キーとして取得する。
次に、将来予測情報検索ステップS3430は、検索キーに従って将来予測情報蓄積部に蓄積された将来予測情報を検索する。
次に、将来予測情報検索結果出力ステップS3431で、検索条件に一致した将来予測情報を出力し、将来予測情報閲覧部に表示する。
【0201】
<実施形態8:効果>
以上述べてきたように、実施形態8の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバによれば、目的の将来予測情報を簡単に見つけることができる。
【0202】
<実施形態9:(請求項9に対応)>
<実施形態9: 概要>
実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報の項目に関わる検索だけでなく、検索キー取得ルールに基づいた検索が行える。
例えば、資産の運用状況を検索キーとしたり、今後不調が見込まれるポートフォリオを持つ顧客を検索したりといった検索が行える。
【0203】
<実施形態9: 構成>
図35は、実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態8のいずれか一の構成を基本として、検索キー取得ルール保持部3530と、検索キー取得制御部3531と、をさらに有する。
以下、各部の説明をするが、前述した実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0204】
<実施形態9:構成の説明 検索キー取得ルール保持部>
「検索キー取得ルール保持部」3530は、検索キーの取得ルールを保持するように構成される。
ここで、「検索キー取得ルール」とは、将来予測情報の顧客が入力した情報以外で検索キーを設定するためのルールである。
例えば、ライフイベントの目標金額に対する資産の進捗率に応じて検索キーを取得することが考えられる。具体的には、資産が目標金額をすでに達成している顧客や、資産の運用成績が悪く目標達成が危ぶまれるためポートフォリオの見直しが必要と見込まれる顧客を検索するなどである。
上記した例では、検索キー取得ルールはライフイベントの目標金額に対する資産の進捗率を取得するための方法となる。
検索キー取得ルール保持部は、以上述べたような検索キー取得ルールを不揮発性メモリに保持するようにする。
【0205】
<実施形態9:構成の説明 検索キー取得制御部>
「検索キー取得制御部」3531は、保持されている検索キー取得ルールに基づいて検索キーを検索キー取得部に取得させる。
例えば、検索キー取得ルールがライフイベントの目標金額に対する資産の進捗率の場合、検索キー取得制御部は、資産の進捗率を指定する画面を表示し、該進捗率を検索キーとして検索キー取得部に取得させる。
進捗率は、例えば、何%以上または何%以下といった範囲で指定することが考えられる。
【0206】
<実施形態9:ハードウェア構成>
以上が実施形態9の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図36は、実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態8の構成に加えて、不揮発性メモリ内に、検索キー取得ルール保持プログラムと、検索キー取得制御プログラムと、をさらに有する。
【0207】
<実施形態9:方法>
図37は、実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバ方法は、実施形態8の構成に加えて、検索キー取得ルール保持ステップS3732と、検索キー取得制御ステップS3733と、をさらに有する。
以下に各ステップの説明をするが、前述した実施形態と重複するステップの説明は省略する。
【0208】
<実施形態9:処理の流れ>
検索キー取得ルール保持ステップS3732は、検索キー取得ルールを不揮発性メモリに保持する。検索キー取得ルール保持ステップは、検索キー取得ルールに更新が無い場合は実施する必要は無く、また、検索キー取得制御ステップの前までに行われれば良い。
検索キー取得制御ステップS3733は、閲覧者が検索キー取得ルールに基づいた検索を行う場合、検索内容に応じた検索キー取得ルールを検索キー取得ルール保持部から読み出し、検索キー取得ステップで検索キーを取得するための準備を行う。
【0209】
<実施形態9:効果>
以上説明したように、実施形態9の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバによれば、将来予測情報の顧客が入力した項目以外に、資産運用状態など現在の状況に基づいた検索キーも取得して検索できる。
従って、運用状態が良くすでに目標金額を達成している顧客や、運用が振るわず目標金額達成が危ぶまれる顧客など状況に応じた顧客の検索が可能になり、運用金融商品の組み換えなどを顧客に提案するために用いることが出来る。
【0210】
<実施形態10:(請求項10に対応)>
<実施形態10: 概要>
実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、顧客のライフイベント発生までの期間の情報を取得し、ライフイベントの発生が近い(例えば、何か月以内にライフイベントが控えている等)顧客の検索などを行うことができる。
【0211】
<実施形態10: 構成>
図38は、実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態9のいずれか一の構成を基本として、時間情報取得部3832をさらに有する。
以下に各部の説明をするが、前述した実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0212】
<実施形態10:構成の説明 時間情報取得部>
「時間情報取得部」3832は、時間情報を取得する。
ここで、「時間情報」とは、例えば、現在の年月日を示す情報である。
時間情報取得部で現在の年月日を取得し、顧客のライフイベントの発生年月から、現在の年月日を減算することで、将来のライフイベントまでの期間が求められる。
この求められた顧客のライフイベントまでの期間を検索キーとして、例えば、今後3ヶ月以内、今後半年以内、今後1年以内にライフイベントが発生する顧客を検索するといったことが行える。
なお、顧客またはその顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者が、検索条件の1つとして、複数のライフイベント(例えば、子育て・教育、住宅、自動車、退職・セカンドライフ、その他イベント等を含み、これに限られない。)の中から1つ又は複数のライフイベントを選択できるように構成されてもよい。
また、取得された時間情報から、過去に遡って発生したライフイベントに関わる情報を検索することができるように構成されてもよい。顧客またはその顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者が、過去のライフイベントに関わる情報を改めて確認することにより、過去のライフイベントに関わる情報(例えば、目標達成したか否かの情報なども含む)を活用することができるようになる。また、過去のライフイベントに関わる情報から学んだ経験を活かして、将来のライフイベントに向けた有意義な相談や提案を行えるようになる。
更に、検索結果を、顧客またはその顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者に対してメールやSNS等の通信手段により通知アラームを出力するように構成されてもよい。
【0213】
<実施形態10:ハードウェア構成>
以上が実施形態10の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図39は、実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態9の構成に加えて、不揮発性メモリ内に時間情報取得プログラムをさらに有する。
【0214】
<実施形態10:方法>
図40は、実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態10の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態9の構成に加えて、時間情報取得ステップS4034をさらに有する。
以下に各ステップの説明をするが、前述した実施形態と重複するステップの説明は省略する。
【0215】
<実施形態10:処理の流れ>
時間情報取得ステップS4034は、現在の年月日に関わる情報を時間情報として取得する。
検索キー取得制御ステップS4033は、時間情報取得ステップで取得した時間情報から、ライフイベントまでの期間を検索キーとして検索キー取得部で取得するように制御する。
【0216】
<実施形態10:効果>
以上述べてきたように、実施形態10の顧客情報システムによればライフイベントが近い顧客を検索することが出来るので、ライフイベントに対して顧客の資産が問題無いかの確認を行ったり、ライフイベント後の新たな資産形成計画の提案を行ったりすることができる。
【0217】
<実施形態11:(請求項11に対応)>
<実施形態11: 概要>
実施形態11の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、顧客の資産運用を行っている運用会社、金融商品の種類、顧客の資産額などを検索キーとして顧客を検索することができる。
【0218】
<実施形態11: 構成>
実施形態11の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、例えば、実施形態9又は実施形態10の構成と同じである。
【0219】
<実施形態11:構成の説明 将来予測情報蓄積部>
例えば、実施形態11の「将来予測情報蓄積部」3522(図35)は、将来予測情報が蓄積され、その将来予測情報には、顧客ごとに金融資産の種類(銘柄の情報も含む)、金融資産の資産額、金融資産サービスの提供者(運用機関のファンドや証券会社など)のいずれか1以上の情報を含むように構成される。
【0220】
<実施形態11:構成の説明 検索キー取得ルール保持部>
例えば、実施形態11の「検索キー取得ルール保持部」3530(図35)は、検索キー取得ルールを保持しており、その検索キー取得ルールには、顧客ごとの金融資産の金額、金融資産の種類(銘柄の情報も含む)、金融資産サービスの提供者(運用機関のファンドや証券会社など)のいずれか1以上の情報に基づいて検索を行うルールを含むように構成される。
なお、本発明の顧客情報システムの管理者または金融機関等の顧客営業担当者が、予め指定した金融商品を検索キーとして、将来予測情報蓄積部に蓄積された将来予測情報に対して検索を行い、その金融商品を保有している顧客を抽出するように構成されてもよい。
【0221】
<実施形態11: ハードウェア構成>
実施形態11の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成は、例えば、図36に示すハードウェア構成と同じである。
【0222】
<実施形態11: 方法、処理の流れ>
実施形態11の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れは、例えば、図37のフローチャートと同じである。
検索キー取得制御ステップS3733(図37)は、顧客の金融資産の金額、種類、サービス提供業者に関わる検索キー取得ルールを取得し、前述した顧客の金融資産に関わる検索キーを取得するように制御する。
【0223】
<実施形態11:効果>
以上述べてきたように、実施形態11の顧客情報システムによれば、顧客の資産運用を行っている運用会社、金融商品の種類、顧客の資産額などを検索キーとして顧客を検索することができる。
【0224】
<実施形態12:(請求項12に対応)>
<実施形態12: 概要>
実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、所定の検索キーを用いて、定期的に検索を自動で行い、検索キーに一致した顧客の担当である営業担当者又は顧客に対して、結果を出力する。
【0225】
<実施形態12: 構成>
図41は、実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能の構成を示すブロック図である。
実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態11のいずれか一の構成を基本として、自動出力手段4130をさらに有する。
以下に各部の説明を行うが、前述した実施形態と重複する構成の説明は省略する。
【0226】
<実施形態12:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 検索結果出力部 自動出力手段>
「自動出力手段」4130は、検索キー取得ルール保持部に保持されている検索キー取得ルールに基づいて自動的に将来予測情報検索部を実行し、その実行の結果検索された将来予測情報を所定のルールに基づいて自動的に出力する。
自動的に行う将来予測情報検索部の実行は、例えば、本発明の顧客情報システムの管理者により将来予測情報閲覧サーバに設定された周期で定期的に行われることが考えられる。
また、検索した結果は、検索された顧客に対してメールやSNS等による通知アラームを出力するようにしてもよい。
なお、顧客よりも、むしろその顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者にメールやSNS等による通知アラームを出力するように構成されることの方が好ましい。
【0227】
<実施形態12:ハードウェア構成>
以上が実施形態12の構成であるが、これをプログラムもしくは制御方法として実現する場合も本発明の範囲内である。
図42は、実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態8から実施形態11のいずれか一の構成に加えて、将来予測情報検索結果出力プログラムは、自動出力サブプログラムをさらに有する。
【0228】
<実施形態12:方法>
図43は、実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
実施形態12の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの制御方法は、実施形態8から実施形態11のいずれか一の構成に加えて、将来予測情報検索結果出力ステップS4331は、自動出力サブステップS4332をさらに有する。
以下に各ステップを説明するが、前述したステップと重複するステップの説明は省略する。
【0229】
<実施形態12:処理の流れ>
自動出力サブステップS4332は、将来予測情報検索結果出力ステップS4331で検索結果を自動で出力し、検索された顧客の担当である営業担当者又は顧客にメールなどの通信手段で通知する。
この時、検索キーとなった条件に関わる内容を併せて顧客の担当である営業担当者又は顧客に通知する。
【0230】
<実施形態12:効果>
以上述べてきたように、実施形態12の顧客情報システムによれば、検索キーに設定した内容で検索される顧客の担当である営業担当者又は顧客に対して、メールなどで通知を送ることができる。このことにより、顧客の担当である営業担当者又は顧客は、ライフイベントが近づいた場合に通知が来るので、ライフイベントの直前になって慌てて準備をするなどといったことが無くなる。
【0231】
<実施形態13:(請求項13に対応)>
<実施形態13: 概要>
実施形態13の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、将来予測情報蓄積部に、取得した将来予測情報を関連付けられた顧客識別子に基づいて、自動的に整理する自動情報整理手段を設けた点に特徴がある。
なお、本実施形態の機能的構成、ハードウェア構成、処理の流れについては、前述した各実施形態と重複する場合は適宜説明を省略する。
【0232】
<実施形態13: 構成>
図44は、実施形態13の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能的構成を示す図である。
実施形態13の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1乃至実施形態12のいずれか一の構成を基本として、自動情報整理手段4403をさらに有する。
【0233】
<実施形態13:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 将来予測情報蓄積部 自動情報整理手段>
「自動情報整理手段」4403は、取得した将来予測情報を関連付けられた顧客識別子に基づいて、自動的に整理する機能を有するように構成される。
例えば、自動情報整理手段は、取得した将来予測情報を解析する等して、顧客識別子に基づき、将来予測情報に関連して設けられたインデックスである「お客様情報」、「収支状況」、「資産状況」、「ライフイベント」、「面談記録」等に自動的に整理するようにしてもよい。
また、例えば、自動情報整理手段は、図1に示されるように、顧客識別子に基づいて、顧客リスト化するように整理されて将来予測情報蓄積部に蓄積されるようにしてもよい。
なお、この時点では、顧客識別子に基づいて顧客リスト化するだけで、顧客を示す具体的な情報である個人特定情報とは関連づけられていない。
【0234】
また、例えば、図11に示された実施形態2の機能的構成において、将来予測情報蓄積部1122に対して自動情報整理手段を設けることも考えられる。
この場合、個人特定情報保持部1128に顧客識別子と関連付けられて個人特定情報が保持されているので、顧客識別子に対して将来予測情報並びに個人特定情報を紐づけることが可能となる。
但し、個人特定情報は、顧客の個人情報に当たる情報なので、機密管理が非常に重要となってくる。
特に、個人特定情報については、予め顧客による開示/非開示の許否情報等が必要であり、その顧客が開示を許可した場合に限り、個人特定情報保持部に保持されている個人特定情報をその顧客の担当である営業担当者が閲覧できるように構成することが望ましい。
【0235】
<実施形態13 将来予測情報閲覧サーバ:ハードウェア構成>
本実施形態における将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成について図を用いて説明する。
【0236】
図45は、本実施形態における将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態における将来予測情報閲覧サーバは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」4501と、「メインメモリ」4502とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」4503や、顧客またはその顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者が使用する情報端末と情報の送受信を行う「LANインタフェース」4508を備えている。
【0237】
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」および「不揮発性メモリ」に格納されているプログラムは、自動情報整理サブプログラムである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、将来予測情報、顧客識別子/閲覧者識別子、閲覧要求などが格納されている。
【0238】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている自動情報整理サブプログラムを実行して、「LANインタフェース」を通じて、取得した将来予測情報を関連付けられた顧客識別子に基づいて自動的に整理する。また、将来予測情報などを「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。
【0239】
<実施形態13 将来予測情報閲覧サーバ:処理の流れ>
図46は、本実施形態における将来予測情報閲覧サーバを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、自動情報整理サブステップS4603からなる処理方法である。
【0240】
「自動情報整理サブステップ」S4603とは、取得された将来予測情報に関連付けられた顧客識別子に基づいて、将来予測情報を自動的に整理する段階である。
【0241】
<実施形態13:効果>
以上述べてきたように、実施形態13の顧客情報システムによれば、取得された将来予測情報を関連付けられた顧客識別子に基づいて自動的に整理することができる。また、取得された将来予測情報を関連付けられた顧客識別子に基づいて顧客リスト化するように整理されて蓄積させることもできる。更に、個人特定情報とも関連付けることが可能となる。これらにより、将来予測情報閲覧サーバでの将来予測情報の管理がやり易くなる。
【0242】
<実施形態14:(請求項14に対応)>
<実施形態14: 概要>
実施形態14の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムの顧客情報を、API(Application Programming Interfaceの略語。ソフトウェア同士が情報をやり取りする際に使用されるインタフェースのことを指していう。以下同じ。)等を介して、顧客の個人特定情報として入力する個人特定情報入力部と、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力する個人特定情報出力部とを有する点に特徴がある。
なお、本実施形態の機能的構成、ハードウェア構成、処理の流れについては、前述した各実施形態と重複する場合は適宜説明を省略する。
【0243】
<実施形態14: 構成>
図47は、実施形態14の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバの機能的構成を示す図である。
実施形態14の顧客情報システムの将来予測情報閲覧サーバは、実施形態1から実施形態13のいずれか一の構成を基本として、個人特定情報入力部4709と個人特定情報出力部4710をさらに有する。
【0244】
<実施形態14:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 個人特定情報入力部>
「個人特定情報入力部」4709は、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムの顧客情報を、API等を介して、顧客の個人特定情報として入力する機能を有するように構成される。
ここで、「法人」とは、金融商品(例えば、預金、保険、株式、為替、債券、投資信託又はそこから発生したデリバティブなどを含み、これに限られない)を取扱う機関(銀行、証券会社、保険会社などを含み、これに限られない)のことをいう。
銀行には、いくつかの種類があり、例えば、都市銀行、地方銀行、信用金庫、その他銀行(例えば、ゆうちょ銀行などを含む)、ネット銀行等が挙げられる。
また、保険会社には、一般的に、生命保険会社と損害保険会社の2種類が挙げられる。
この「法人」が所有する顧客システムは、代表的なものとして、CRM(Customer Relationship Management)システムが挙げられる。CRMとは、顧客関係管理の略で、顧客情報や行動履歴、顧客との関係性を管理し、顧客との良好な関係を構築・促進することを目的とする。
CRMシステムは、顧客情報を一元管理し、顧客との関係を強化するために使用される。
CRMシステムの主な機能は以下の通りである。
(1) 顧客情報管理(顧客の氏名、連絡先、過去の取引履歴などを一元管理し、共有する。)
(2) データ分析(蓄積されたデータを分析し、顧客の購買傾向やニーズを把握することができる。)
(3) メールマガジンの配信(顧客に対して最適なアプローチや商品提案を行うために、メールマガジンを配信する。)
例えば、個人特定情報入力部4709は、顧客が現在運用している金融商品の取り扱いを行っている、1又は複数の法人が所有する顧客システム(例えば、CRMシステム等)4712が保持している顧客情報を、API等を介して、当該顧客の個人特定情報として入力するようにしてもよい。
なお、APIの他に、ファイル転送プロトコル(例えば、FTP(File Transfer Protocol)など)を介して、上述の顧客システムから顧客情報を所定のファイル形式にまとめて転送してもらい、顧客の個人特定情報として入力するように構成されてもよい。ここで、所定のファイル形式とは、例えば、CSV形式のファイルが挙げられる。
【0245】
<実施形態14:構成の説明 将来予測情報閲覧サーバ 個人特定情報出力部>
「個人特定情報出力部」4710は、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力する機能を有するように構成される。
例えば、個人特定情報出力部4710は、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、顧客が現在運用している金融商品の取り扱いを行っている、1又は複数の法人が所有する顧客システム(例えば、CRMシステム等)4712に出力するようにしてもよい。
この場合、個人特定情報は、顧客の個人情報に当たる情報なので、機密管理が非常に重要となってくる。特に、個人特定情報については、予め顧客による開示/非開示の許否情報等が必要であり、その顧客が開示を許可した場合に限り、1つの法人が所有する顧客システム(CRMシステム)に対して出力するように構成してもよい。なお、顧客システム(CRMシステム)が複数存在する場合には、上記の場合と同様に、構成することが考えられる。
なお、例えば、メガバンクなどの巨大な金融グループを想定した場合を考える。この場合、その金融グループに属している複数の法人間で個人特定情報を関連付けることで、それぞれの法人が特定の顧客に関して保持している情報を共有可能にするシステムを構築することができる。例えば、個人の金融資産は、複数の法人にて運用されている場合があり、また、その金融資産も変動するのが普通である。したがって、それらの情報を複数の法人間で共有することで金融機関などの法人はより良いサービスをその顧客に提供することが可能となるし、また本件発明である顧客情報システムではより精緻なシミュレーションを実行することが可能となる。例えば、ある顧客が自身の金融資産に関して完全に把握していない場合もあり、そのような場合には将来予測情報の入力をその顧客に完全に頼ると正確なシミュレーションができない場合がある。そこで、本実施形態のように、顧客の情報を他の金融機関から取得可能とし、より正確なシミュレーションを可能とするように構成することが考えられる。この他の金融機関等の顧客に関する情報は、将来予測情報閲覧サーバに取得され保持されたのちに、シミュレーション端末に送信可能に構成され、該当する顧客のシミュレーションが行われる際にシミュレーション端末に送信され、シミュレーション端末では将来予測情報入力受付部にて取得されてシミュレーションに利用されるように構成することが考えられる。
本実施形態における「個人特定情報」はいわゆるマイナンバー(「個人番号」)であってもよい。
なお、APIの他に、ファイル転送プロトコル(例えば、FTP(File Transfer Protocol)など)を介して、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、所定のファイル形式にまとめて転送し、顧客が現在運用している金融商品の取り扱いを行っている、1又は複数の法人が所有する顧客システム(例えば、CRMシステム等)に出力するように構成されてもよい。ここで、所定のファイル形式とは、例えば、CSV形式のファイルが挙げられる。
【0246】
<実施形態14 将来予測情報閲覧サーバ:ハードウェア構成>
本実施形態における将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成について図を用いて説明する。
【0247】
図48は、本実施形態における将来予測情報閲覧サーバのハードウェア構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態における将来予測情報閲覧サーバは、各種演算処理を行う「CPU(中央演算装置)」4801と、「メインメモリ」4802とを備えている。また、所定の情報を保持する「不揮発性メモリ」4803や、顧客またはその顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者が使用する情報端末と情報の送受信を行う「LANインタフェース」4808を備えている。
【0248】
ここに「メインメモリ」は、各種処理を行うプログラムを「CPU」に実行させるために読み出すと同時に、そのプログラムの作業領域でもあるワーク領域を提供する。また、この「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」にはそれぞれ複数のアドレスが割り当てられており、「CPU」で実行されるプログラムは、そのアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやり取りを行い、処理を行うことが可能になっている。本実施形態において、「メインメモリ」および「不揮発性メモリ」に格納されているプログラムは、個人特定情報入力プログラム及び個人特定情報出力プログラムである。また、「メインメモリ」と「不揮発性メモリ」には、顧客識別子/閲覧者識別子、閲覧要求、将来予測情報、個人特定情報などが格納されている。
【0249】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている個人特定情報入力プログラムを実行して、「LANインタフェース」を通じて、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムの顧客情報を、API等を介して、顧客の個人特定情報として入力する。また、入力された顧客の個人特定情報を「メインメモリ」や「不揮発性メモリ」に格納する。
【0250】
「CPU」は、「メインメモリ」に格納されている個人特定情報出力プログラムを実行して、「LANインタフェース」を通じて、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力する。
【0251】
<実施形態14 将来予測情報閲覧サーバ:処理の流れ>
図49は、本実施形態における将来予測情報閲覧サーバを利用した場合の処理の流れを示す図である。図に示されるように、個人特定情報入力ステップS4910及び個人特定情報出力ステップS4911とからなる処理方法である。
【0252】
「個人特定情報入力ステップ」S4910とは、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムの顧客情報を、API等を介して、顧客の個人特定情報として入力する段階である。
「個人特定情報出力ステップ」S4911とは、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力する段階である。
【0253】
<実施形態14:効果>
以上述べてきたように、実施形態14の顧客情報システムによれば、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムから、API等を介して、顧客情報を顧客の個人特定情報として入力すること、並びに、個人特定情報保持部に保持された顧客の個人特定情報を、API等を介して、他の1又は複数の法人が所有する顧客システムに出力することができるようになる。即ち、顧客情報システム(将来予測情報閲覧サーバ)と他の1又は複数の法人が所有する顧客システム(例えば、CRMシステム等)との間でAPI等による相互連携が可能となる。これにより、顧客情報の総合管理が容易に実現できる。
【0254】
なお、本件発明では、顧客自身が、適宜、必要に応じて情報端末等を利用して情報入力することを前提に説明を行ってきたが、その顧客の担当である金融機関等の顧客営業担当者が、自身の知る限りの範囲において、自身が利用している情報端末を使用して情報入力することもできる。
例えば、一例として、金融機関等の担当者が、顧客自身が入力した顧客情報または担当者自身が入力した顧客情報を用いて、顧客に対して継続的なフォローを行うことができる。また、担当者自身が入力した顧客との面談記録等をシステム側に蓄積して、後に色々な場面で活用することができる。更に、担当者自身が蓄積された顧客情報を検索することにより、マーケティングにも活用できる。このように、金融機関等の担当者が顧客情報を総合的に管理、閲覧できるようにすることが可能である。
【符号の説明】
【0255】
顧客登録部:0311
将来予測情報入力受付部:0312
将来予測情報入力保持部:0313
シミュレーション部:0314
シミュレーション結果出力部:0315
将来予測情報出力部:0316
将来予測情報取得部:0321
将来予測情報蓄積部:0322
閲覧者登録部:0323
閲覧要求受付部:0324
閲覧要求判断部:0325
将来予測情報閲覧部:0326
CPU:0911、0921
メインメモリ:0912、0922
不揮発性メモリ:0913、0923
チップセット:0914、0924
グラフィックカード:0915、0925
BIOS:0916、0926
I/Oコントローラ:0917、0927
LANインタフェース:0918、0928
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17A
図17B
図18A
図18B
図19
図20A
図20B
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49