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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062405
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】発光素子転写システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/50 20060101AFI20240430BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20240430BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20240430BHJP
【FI】
H01L21/50 A
G09F9/00 338
H01L21/60 311T
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023180479
(22)【出願日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】10-2022-0137021
(32)【優先日】2022-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ジョンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,チュンシク
(72)【発明者】
【氏名】オ,ウォンヒ
(72)【発明者】
【氏名】リュ,ハンチュン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジェウ
【テーマコード(参考)】
5F044
5G435
【Fターム(参考)】
5F044KK06
5F044KK07
5F044KK13
5F044KK16
5F044KK18
5F044LL05
5F044PP15
5F044PP17
5F044PP18
5F044PP19
5F044QQ06
5F044RR12
5G435BB04
5G435KK05
5G435KK10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一回限りの転写部材を製作し、製作された転写部材を用いて転写フィルム上の発光素子を回路基板に転写する発光素子転写システムを提供する。
【解決手段】発光素子転写システムである転写設備は、原料フィルムESを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置40、複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置80、回路基板10を支持する回路基板支持部材Mstgおよび転写部材を吸着し、吸着した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を回路基板に転写する移送ヘッド60を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置と、
複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置と、
回路基板を支持する回路基板支持部材と、
前記転写部材を吸着し、吸着した前記転写部材を用いて前記転写フィルム上の前記発光素子を前記回路基板に転写する移送ヘッドと、を含む、
発光素子転写システム。
【請求項2】
前記転写部材はベース層および前記ベース層の一面に配置されるスタンプ層を含み、
前記スタンプ層は粘着性または接着性を有する物質で形成される、
請求項1に記載の発光素子転写システム。
【請求項3】
前記移送ヘッドにより吸着された転写部材の保護フィルムを剥離する剥離ロボットをさらに含み、
前記転写部材は前記スタンプ層の一面に配置される保護フィルムをさらに含む、

請求項2に記載の発光素子転写システム。
【請求項4】
接着面を有するテープを提供するテープディスペンサをさらに含み、
前記剥離ロボットは前記テープを用いて前記保護フィルムを前記転写部材のスタンプ層から剥離させる、

請求項3に記載の発光素子転写システム。
【請求項5】
前記原料フィルム切断装置は、前記原料フィルムを支持する支え台と、
前記支え台の両側に配置されて前記原料フィルムを第1方向に移送する原料フィルム移送部と、
前記支え台上に配置される原料フィルムを切断するカット部と、を含み、
前記転写部材の前記ベース層、前記スタンプ層および前記保護フィルムは、前記支え台から順に配置される、
請求項3に記載の発光素子転写システム。
【請求項6】
前記原料フィルム切断装置は、前記支え台上の原料フィルムと転写部材を撮影する第1ビジョンユニットをさらに含む、
請求項5に記載の発光素子転写システム。
【請求項7】
前記支え台上の転写部材の保護フィルムを吸着して前記転写部材の上下左右を反転させる反転部材をさらに含む、
請求項5に記載の発光素子転写システム。
【請求項8】
前記反転部材は、
回転軸を中心に180度回転が可能であり、前記転写部材の一面を吸着可能な支持チャックを備えるステージを含む、
請求項7に記載の発光素子転写システム。
【請求項9】
前記支え台と前記反転部材の間の底に配置される第1移送レールをさらに含み、
前記支え台は前記第1移送レールに沿って移動可能である、
請求項7に記載の発光素子転写システム。
【請求項10】
前記移送ヘッドは、
第2移送レールに沿って移動可能な本体部と、
前記本体部の一面に配置され、前記転写部材を吸着または脱着させるヘッドチャックと、
前記反転部材上に配置される転写部材を撮影する一つ以上の第2ビジョンユニットと、を含む、
請求項7に記載の発光素子転写システム。
【請求項11】
前記第2移送レールは、
前記第1方向に沿って延びる第1方向移送レールと、
前記第1方向に垂直な第2方向に沿って延びる第2方向移送レールと、
前記第1方向および第2方向に垂直な第3方向に沿って延びる第3方向移送レールと、を含む、
請求項10に記載の発光素子転写システム。
【請求項12】
前記延伸装置は、
複数の発光素子が配列された転写フィルムを支持する円筒形状の転写フィルム支持部と、
前記転写フィルムの外周を固定する固定部と、
前記固定部を第3方向の一方向に加圧する第1マスト部と、
前記第1マスト部の下部に配置されて前記第1マスト部を第3方向の一方向に移動させて前記転写フィルムの幅を外周方向に延伸させる第2マスト部と、を含む、
請求項7に記載の発光素子転写システム。
【請求項13】
前記固定部は、
前記転写フィルムの外周の上面に配置される固定フレームと、
前記第2マスト部上に配置されて前記固定フレームと重なる固定下部を含む、
請求項12に記載の発光素子転写システム。
【請求項14】
前記転写フィルム支持部は円筒形状の外側面の周囲に沿って形成された結合突起を含み、
前記延伸装置は、
前記結合突起と結合固定される結合溝を有するリング状のストッパをさらに含む、
請求項12に記載の発光素子転写システム。
【請求項15】
前記延伸装置は、
前記転写フィルム支持部に隣り合って配置されて前記移送ヘッドに付着した発光素子の配置間隔と配置状態を撮影する一つ以上の第3ビジョンユニットと、
前記転写フィルム支持部に隣り合って配置されて前記転写フィルム支持部上に配置された転写フィルムの配置位置を撮影する一つ以上の第4ビジョンユニットと、を含み、
前記第3ビジョンユニットは、前記第4ビジョンユニットより高倍率を有する、
請求項12に記載の発光素子転写システム。
【請求項16】
前記複数の発光素子が配置された転写フィルムを収納できる収納空間が形成された転写フィルムカセットと、
前記回路基板を収納できる収納空間を有する回路基板カセットと、をさらに含む、
請求項1に記載の発光素子転写システム。
【請求項17】
上部に物を積載できるフォークリフトを備える搬送モジュールをさらに含み、
前記搬送モジュールは前記フォークリフトを上下左右に動かして、前記転写フィルムカセットから前記転写フィルムを前記延伸装置まで運び、前記回路基板カセットから前記回路基板を前記回路基板支持部材まで運ぶ、
請求項16に記載の発光素子転写システム。
【請求項18】
前記回路基板支持部材上の回路基板の配置位置と、発光素子の配置間隔と、発光素子の配置状態と、のうち少なくともいずれか一つ以上を撮影する第5ビジョンユニットをさらに含む、
請求項1に記載の発光素子転写システム。
【請求項19】
前記発光素子はn型半導体、活性層、p型半導体、第1コンタクト電極、第2コンタクト電極を含む、
請求項1に記載の発光素子転写システム。
【請求項20】
前記回路基板は一面に塗布されたフラックスを含む、
請求項1に記載の発光素子転写システム。
【請求項21】
原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置と、
前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置と、
複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置と、
回路基板を支持する回路基板支持部材と、
前記転写部材を吸着し、吸着した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を前記回路基板に転写する移送ヘッドと、を含む、
発光素子転写システム。
【請求項22】
ベース層、スタンプ層および保護フィルムが順次積層された原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置と、
前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置と、
前記反転装置上の転写部材を吸着して持ち上げる移送ヘッドと、
前記移送ヘッド上に吸着した転写部材の保護フィルムを剥離する剥離ロボットと、
複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置と、
回路基板を支持する回路基板支持部材と、を含み、
前記移送ヘッドは、前記保護フィルムを剥離した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を前記回路基板に転写する、発光素子転写システム。
【請求項23】
ベース層、スタンプ層および保護フィルムが順次積層された原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置と、
前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置と、
前記反転装置上の転写部材を吸着して持ち上げる移送ヘッドと、
前記移送ヘッド上に吸着した転写部材の保護フィルムを剥離する剥離ロボットと、
複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置と、
回路基板を支持する回路基板支持部材と、
前記複数の発光素子が配置された転写フィルムを収納できる収納空間が形成された転写フィルムカセットと、
前記回路基板を収納できる収納空間を有する回路基板カセットと、
上部に物を積載できるフォークリフトを備える搬送モジュールと、を含み、
前記搬送モジュールは、前記フォークリフトを上下左右に動かして、前記転写フィルムカセットから前記転写フィルムを前記延伸装置まで運び、前記回路基板カセットから前記回路基板を前記回路基板支持部材まで運び、
前記移送ヘッドは、前記保護フィルムを剥離した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を前記回路基板に転写する、発光素子転写システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光素子転写システムに関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置はマルチメディアの発達に伴いその重要性が増大している。それに応えて有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display,OLED)、液晶表示装置(Liquid Crystal Display,LCD)などのような多様な種類の表示装置が使われている。
【0003】
一般に、表示装置は、発光表示パネルや液晶表示パネルなどのような表示パネルを含む。発光表示パネルは発光ダイオード(Light Emitting Diode,LED)などを含み得る。発光ダイオードの例は、有機物を蛍光物質として用いる有機発光ダイオード(OLED)、または無機物を蛍光物質として用いる無機発光ダイオードを含む。
【0004】
無機発光ダイオードを用いる表示パネルを製造するため、マイクロLED(Micro LED)を表示パネルの基板上に転写するための転写設備が開発される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、一回限りの転写部材を製作し、製作された転写部材を用いて転写フィルム上の発光素子を回路基板に転写する発光素子転写システムを提供する。
【0006】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための一実施形態による発光素子転写システムは、原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置と、複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置と、回路基板を支持する回路基板支持部材と、前記転写部材を吸着し、吸着した前記転写部材を用いて前記転写フィルム上の前記発光素子を前記回路基板に転写する移送ヘッドと、を含む。
【0008】
前記転写部材はベース層および前記ベース層の一面に配置されるスタンプ層を含み、前記スタンプ層は粘着性または接着性を有する物質で形成される。
【0009】
前記発光素子転写システムは前記移送ヘッドにより吸着した転写部材の保護フィルムを剥離する剥離ロボットをさらに含み、前記転写部材は前記スタンプ層の一面に配置される保護フィルムをさらに含み得る。
【0010】
前記剥離ロボットは接着面を有するテープを用いて前記保護フィルムを前記転写部材のスタンプ層から剥離し得る。
【0011】
前記発光素子転写システムは前記テープを提供するテープディスペンサをさらに含み得る。
【0012】
前記原料フィルム切断装置は、前記原料フィルムを支持する支え台と、前記支え台の両側に配置されて前記原料フィルムを第1方向に移送する原料フィルム移送部と、前記支え台上に配置される原料フィルムを切断するカット部と、を含み、前記転写部材は前記支え台から前記ベース層、前記スタンプ層および前記保護フィルムが順に遠くなるように配置され得る。
【0013】
前記原料フィルム切断装置は支え台上の原料フィルムと転写部材を撮影する第1ビジョンユニットをさらに含み得る。
【0014】
発光素子転写システムは前記支え台上の転写部材の保護フィルムを吸着して前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置をさらに含み得る。
【0015】
前記反転装置は回転軸を中心に180度回転が可能であり、前記転写部材の一面を吸着可能な支持チャックを備えるステージを含み得る。
【0016】
発光素子転写システムは前記支え台と前記反転装置の間の底に配置される第1移送レールをさらに含み、前記支え台は前記第1移送レールに沿って移動可能である。
【0017】
前記移送ヘッドは、第2移送レールに沿って移動可能な本体部、前記本体部の一面に配置され、前記転写部材を吸着または脱着させるヘッドチャック、および前記反転装置上に配置される転写部材を撮影する一つ以上の第2ビジョンユニットを含み得る。
【0018】
前記第2移送レールは、前記第1方向に沿って延びる第1方向移送レール、前記第1方向に垂直な第2方向に沿って延びる第2方向移送レールおよび前記第1方向および第2方向に垂直な第3方向に沿って延びる第3方向移送レールを含み得る。
【0019】
前記延伸装置は、複数の発光素子が配列された転写フィルムを支持する円筒形状の転写フィルム支持部、前記転写フィルムの外周を固定する固定部、前記固定部を第3方向の一方向に加圧する第1マスト部、前記第1マスト部の下部に配置されて前記第1マスト部を第3方向の一方向に移動させて前記転写フィルムの幅を外周方向に延伸させる第2マスト部を含み得る。
【0020】
前記固定部は、前記転写フィルムの外周の上面に配置される固定フレームと、前記第2マスト部上に配置されて前記固定フレームと重なる固定下部を含み得る。
【0021】
前記転写フィルム支持部は円筒形状の外側面の周囲に沿って形成された結合突起を含み、前記延伸装置は、前記結合突起と結合固定される結合溝を有するリング状のストッパをさらに含み得る。
【0022】
前記延伸装置は、前記転写フィルム支持部に隣り合って配置されて前記移送ヘッドに付着した発光素子の配置間隔と配置状態を撮影する一つ以上の第3ビジョンユニットおよび前記転写フィルム支持部に隣り合って配置されて前記転写フィルム支持部上に配置された転写フィルムの配置位置を撮影する一つ以上の第4ビジョンユニットを含み、前記第3ビジョンユニットは前記第4ビジョンユニットより高倍率を有し得る。
【0023】
発光素子転写システムは前記複数の発光素子が配置された転写フィルムを収納できる収納空間が形成された転写フィルムカセットおよび前記回路基板を収納できる収納空間を有する回路基板カセットをさらに含み得る。
【0024】
発光素子転写システムは上部に物を積載できるフォークリフトを備える搬送モジュールをさらに含み、前記搬送モジュールは前記フォークリフトを上下左右に動かして、前記転写フィルムカセットから前記転写フィルムを前記延伸装置まで運び、前記回路基板カセットから前記回路基板を前記回路基板支持部材まで運び得る。
【0025】
発光素子転写システムは前記回路基板支持部材上に回路基板の配置位置と発光素子の配置間隔と配置状態のうち少なくともいずれか一つ以上を撮影する第5ビジョンユニットをさらに含み得る。
【0026】
前記発光素子はn型半導体、活性層、p型半導体、第1コンタクト電極、第2コンタクト電極を含み得る。
【0027】
前記回路基板は一面に塗布されたフラックスを含み得る。
【0028】
他の実施形態による発光素子転写システムは、原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置、前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置、複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置、回路基板を支持する回路基板支持部材および前記転写部材を吸着し、吸着した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を前記回路基板に転写する移送ヘッドを含み得る。
【0029】
また他の実施形態による発光素子転写システムは、ベース層、スタンプ層および保護フィルムが順次積層された原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置、前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置、前記反転装置上の転写部材を吸着して持ち上げる移送ヘッド、前記移送ヘッド上に吸着した転写部材の保護フィルムを剥離する剥離ロボット、複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置および回路基板を支持する回路基板支持部材を含み、前記移送ヘッドは前記保護フィルムを剥離した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を前記回路基板に転写させ得る。
【0030】
また他の実施形態による発光素子転写システムは、ベース層、スタンプ層および保護フィルムが順次積層された原料フィルムを切断して転写部材を形成する原料フィルム切断装置、前記転写部材の上下左右を反転させる反転装置、前記反転装置上の転写部材を吸着して持ち上げる移送ヘッド、前記移送ヘッド上に吸着した転写部材の保護フィルムを剥離する剥離ロボット、複数の発光素子が配置された転写フィルムを延伸する延伸装置、回路基板を支持する回路基板支持部材、前記複数の発光素子が配置された転写フィルムを収納できる収納空間が形成された転写フィルムカセット、前記回路基板を収納できる収納空間を有する回路基板カセットおよび上部に物を積載できるフォークリフトを備える搬送モジュールを含み、前記搬送モジュールは前記フォークリフトを上下左右に動かして、前記転写フィルムカセットから前記転写フィルムを前記延伸装置まで運び、前記回路基板カセットから前記回路基板を前記回路基板支持部材まで運び、前記移送ヘッドは前記保護フィルムを剥離した転写部材を用いて前記転写フィルム上の発光素子を前記回路基板に転写させ得る。
【発明の効果】
【0031】
一実施形態による発光素子転写システムとして、一つのシステム上で転写部材を製作し、転写部材を用いて転写フィルム上の発光素子を回路基板上に転写することができる。
【0032】
実施形態による効果は以上で例示した内容に制限されず、より多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】一実施形態による表示装置を示すレイアウト図である。
図2図1の画素の一例を示す例示図である。
図3図1の画素のまた他の例を示す例示図である。
図4図2のA-A’に沿って切断した表示パネルの一例を示す断面図である。
図5a】一実施形態による転写設備の斜視図である。
図5b】一実施形態による転写設備の平面図である。
図6】一実施形態による転写設備の構成を概略的に示すブロック図である。
図7】本発明の一実施形態による原料フィルム切断装置の構成を概略化した模式図である。
図8】一実施形態による原料転写部材を説明するための図である。
図9】一実施形態による転写部材の動作方法を説明するための図である。
図10】一実施形態による転写部材の動作方法を説明するための図である。
図11】一実施形態による支持部材上に配置された転写部材を説明するための断面図である。
図12】一実施形態による反転部材を示す斜視図である。
図13】一実施形態による反転部材の動作を説明するための側面図である。
図14】一実施形態による反転部材の動作を説明するための側面図である。
図15】一実施形態による反転部材の動作を説明するための側面図である。
図16】一実施形態による移送ヘッドの斜視図である。
図17】一実施形態による移送ヘッドの正面図である。
図18】一実施形態による移送ヘッドの移動を説明するための平面図である。
図19a】一実施形態による移送ヘッドの移動を説明するための側面図である。
図19b】一実施形態による移送ヘッドの移動を説明するための側面図である。
図20】一実施形態によるテープディスペンサを説明するための概略図である。
図21】一実施形態による剥離ロボットの剥離動作を説明するための図である。
図22a】一実施形態による剥離ロボットの剥離動作を説明するための図である。
図22b】一実施形態による剥離ロボットの剥離動作を説明するための図である。
図23】一実施形態により転写部材移送ヘッドの移動を説明する図である。
図24】一実施形態による延伸装置の正面図である。
図25】一実施形態による発光素子が配置された転写フィルムを説明するための断面図である。
図26】転写フィルムの構造を説明するための概略的な側面図である。
図27図24の延伸装置の駆動を説明するための正面図である。
図28図24の延伸装置の駆動を説明するための正面図である。
図29図24の延伸装置の駆動を説明するための正面図である。
図30】一実施形態により搬送モジュールを用いて回路基板カセットから回路基板を運ぶ方法を説明するための図である。
図31】一実施形態により移送ヘッドが発光素子を回路基板上に配置する方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は、添付する図面と共に詳細に後述する実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。
【0035】
素子(element)または層が他の素子または層の「上(on)」と称される場合は他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子が介在する場合をすべて含む。明細書全体にわたって、同一の参照符号は同一の構成要素を指すものとする。実施形態を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数などは例示的なものであるから、本発明は図示した内容に限定されるものではない。
【0036】
以下、添付する図面を参照して具体的な実施形態について説明する。
【0037】
図1は一実施形態による表示装置を示すレイアウト図である。図2図1の画素の一例を示す例示図である。図3図1の画素のまた他の例を示す例示図である。
【0038】
図1図3を参照すると、表示装置は動画や静止映像を表示する装置であって、モバイルフォン(mobile phone)、スマートフォン(smart phone)、タブレットPC(tablet personal computer)、およびスマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、移動通信端末機、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、ナビゲーション、UMPC(Ultra Mobile PC)などのような携帯用電子機器だけでなく、テレビ、ノートパソコン、モニター、広告板、モノのインターネット(internet of things,IoT)などの多様な製品の表示画面として使用できる。
【0039】
表示装置100は第1方向DR1の長辺と第1方向DR1と交差する第2方向DR2の短辺を有する長方形形状の平面で形成される。第1方向DR1の長辺と第2方向DR2の短辺が出会うコーナー(corner)は所定の曲率を有するように丸く形成されるか直角に形成される。表示装置100の平面形状は四角形に限定されず、他の多角形、円形または楕円形に形成されることができる。表示装置100は平坦に形成されるが、これに限られない。例えば、表示装置100は左右側の端に形成され、一定の曲率を有するか変化する曲率を有する曲面部を含み得る。その他に、表示装置100は曲げられたり、反らせられたり、折り曲げられたり、折り畳まれたり、丸められるように柔軟に形成されることができる。
【0040】
表示装置100は画像を表示するための画素PX、第1方向DR1に延びるスキャン配線、第2方向DR2に延びるデータ配線をさらに含み得る。画素PXは第1方向DR1と第2方向DR2でマトリックス状に配列される。
【0041】
画素PXそれぞれは図2および図3のように複数のサブ画素RP,GP,BPを含み得る。図2図3では画素PXそれぞれが3個のサブ画素RP,GP,BP、すなわち第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPを含む場合を例示するが、本明細書の実施形態はこれに限られない。
【0042】
第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPは、複数のデータ配線のいずれか一つ、および複数のスキャン配線の少なくとも一つに連結され得る。
【0043】
第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPそれぞれは長方形、正方形または菱形の平面形状を有する。例えば、第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPそれぞれは図2のように第1方向DR1の短辺と第2方向DR2の長辺を有する長方形の平面形状を有することができる。または、第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPそれぞれは図3のように第1方向DR1と第2方向DR2で同じ長さを有する辺を含む正方形または菱形の平面形状を有することができる。
【0044】
図2のように、第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPは第1方向DR1に配列される。または、第2サブ画素GPと第3サブ画素BPのうちいずれか一つと第1サブ画素RPは第1方向DR1に配列され、残りの一つと第1サブ画素RPは第2方向DR2に配列され得る。例えば、図3のように、第1サブ画素RPと第2サブ画素GPは第1方向DR1に配列され、第1サブ画素RPと第3サブ画素BPは第2方向DR2に配列され得る。
【0045】
または、第1サブ画素RPと第3サブ画素BPのうちいずれか一つと第2サブ画素GPは第1方向DR1に配列され、残りの一つと第2サブ画素GPは第2方向DR2に配列され得る。または、第1サブ画素RPと第2サブ画素GPのうちいずれか一つと第3サブ画素BPは第1方向DR1に配列され、残りの一つと第3サブ画素BPは第2方向DR2に配列され得る。
【0046】
第1サブ画素RPは第1光を発する第1発光素子を含み、第2サブ画素GPは第2光を発する第2発光素子を含み、第3サブ画素BPは第3光を発する第3発光素子を含み得る。ここで、第1光は赤色波長帯域の光であり、第2光は緑色波長帯域の光であり、第3光は青色波長帯域の光であり得る。赤色波長帯域は概ね600nm~750nmの波長帯域であり、緑色波長帯域は概ね480nm~560nmの波長帯域であり、青色波長帯域は概ね370nm~460nmの波長帯域であり得るが、本明細書の実施形態はこれに限られない。
【0047】
第1サブ画素RP、第2サブ画素GP、および第3サブ画素BPそれぞれは光を発する発光素子として無機半導体を有する無機発光素子を含み得る。例えば、無機発光素子はフリップチップ(flip chip)タイプのマイクロLED(Light Emitting Diode)であり得るが、本明細書の実施形態はこれに限られない。
【0048】
図2および図3のように第1サブ画素RPの面積、第2サブ画素GPの面積、および第3サブ画素BPの面積は実質的に同一であり得るが、本明細書の実施形態はこれに限られない。第1サブ画素RPの面積、第2サブ画素GPの面積、および第3サブ画素BPの面積のうち少なくともいずれか一つはまた他の一つと異なってもよい。または、第1サブ画素RPの面積、第2サブ画素GPの面積、および第3サブ画素BPの面積のうちいずれか二つは実質的に同一であり、残りの一つは前記二つと異なってもよい。または、第1サブ画素RPの面積、第2サブ画素GPの面積、および第3サブ画素BPの面積は互いに異なってもよい。
【0049】
図4図2のA-A’に沿って切断した表示パネルの一例を示す断面図である。
【0050】
図4を参照すると、表示装置100は基板SUB上に配置される薄膜トランジスタ層TFTLと発光素子LEを含み得る。薄膜トランジスタ層TFTLは薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)が形成される層であり得る。
【0051】
薄膜トランジスタ層TFTLはアクティブ層ACT、第1ゲート層GTL1、第2ゲート層GTL2、第1データ金属層DTL1、第2データ金属層DTL2、第3データ金属層DTL3、および第4データ金属層DTL4を含む。また、薄膜トランジスタ層TFTLはバッファ膜BF、ゲート絶縁膜130、第1層間絶縁膜141、第2層間絶縁膜142、第1平坦化膜160、第1絶縁膜161、第2平坦化膜180、および第2絶縁膜181を含む。
【0052】
基板SUBは表示装置を支持するためのベース基板またはベース部材であり得る。基板SUBはガラス材質のリジッド(rigid)基板であり得るが、本明細書の実施形態はこれに限られない。基板SUBは折り曲げ(Bending)、折り畳み(Folding)、巻き取り(Rolling)などが可能なフレキシブル(Flexible)基板であり得る。この場合、基板SUBはポリイミド(PI)のような高分子樹脂などの絶縁物質を含み得る。
【0053】
基板SUBの一面上にはバッファ膜BFが配置される。バッファ膜BFは空気または水分の浸透を防止するための膜であり得る。バッファ膜BFは交互に積層された複数の無機膜からなる。例えば、バッファ膜BFはシリコンナイトライド層、シリコンオキシナイトライド層、シリコンオキシド層、チタンオキシド層、およびアルミニウムオキシド層のうち一つ以上の無機膜が交互に積層された多重膜で形成される。バッファ膜BFは省略することができる。
【0054】
バッファ膜BF上にはアクティブ層ACTが配置される。アクティブ層ACTは多結晶シリコン、単結晶シリコン、低温多結晶シリコン、および非晶質シリコンのようなシリコン半導体を含むか、酸化物半導体を含み得る。
【0055】
アクティブ層ACTは薄膜トランジスタTFTのチャネルTCH、第1電極TS、および第2電極TDを含み得る。薄膜トランジスタTFTのチャネルTCHは基板SUBの厚さ方向である第3方向DR3において薄膜トランジスタTFTのゲート電極TGと重なる領域であり得る。薄膜トランジスタTFTの第1電極TSはチャネルTCHの一方の側に配置され、第2電極TDはチャネルTCHの他方の側に配置される。薄膜トランジスタTFTの第1電極TSと第2電極TDは第3方向DR3でゲート電極TGと重ならない領域であり得る。薄膜トランジスタTFTの第1電極TSと第2電極TDはシリコン半導体または酸化物半導体にイオンがドープされて導電性を有する領域であり得る。
【0056】
アクティブ層ACT上にはゲート絶縁膜130が配置される。ゲート絶縁膜130は無機膜、例えばシリコンナイトライド層、シリコンオキシナイトライド層、シリコンオキシド層、チタンオキシド層、またはアルミニウムオキシド層で形成されることができる。
【0057】
ゲート絶縁膜130上には第1ゲート層GTL1が配置される。第1ゲート層GTL1は薄膜トランジスタTFTのゲート電極TGと第1キャパシタ電極CAE1を含み得る。第1ゲート層GTL1はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成されることができる。
【0058】
第1ゲート層GTL1上には第1層間絶縁膜141が配置される。第1層間絶縁膜141は無機膜、例えばシリコンナイトライド層、シリコンオキシナイトライド層、シリコンオキシド層、チタンオキシド層、またはアルミニウムオキシド層で形成されることができる。
【0059】
第1層間絶縁膜141上には第2ゲート層GTL2が配置される。第2ゲート層GTL2は第2キャパシタ電極CAE2を含み得る。第2ゲート層GTL2はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成されることができる。
【0060】
第2ゲート層GTL2上には第2層間絶縁膜142が配置される。第2層間絶縁膜142は無機膜、例えばシリコンナイトライド層、シリコンオキシナイトライド層、シリコンオキシド層、チタンオキシド層、またはアルミニウムオキシド層で形成されることができる。
【0061】
第2層間絶縁膜142上には第1連結電極CE1、第1サブパッドSPD1、およびデータ配線DLを含む第1データ金属層DTL1が配置される。データ配線DLは第1サブパッドSPD1と一体に形成されるが、本明細書の実施形態はこれに限られない。第1データ金属層DTL1はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成されることができる。
【0062】
第1連結電極CE1は第1層間絶縁膜141と第2層間絶縁膜142を貫通する第1コンタクトホールCT1を介して薄膜トランジスタTFTの第1電極TSまたは第2電極TDに連結され得る。
【0063】
第1データ金属層DTL1上にはアクティブ層ACT、第1ゲート層GTL1、第2ゲート層GTL2、および第1データ金属層DTL1による段差を平坦にするための第1平坦化膜160が配置される。第1平坦化膜160はアクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)などの有機膜で形成されることができる。
【0064】
第1平坦化膜160上には第2データ金属層DTL2が配置される。第2データ金属層DTL2は第2連結電極CE2と第2サブパッドPD2を含み得る。第2連結電極CE2は第1絶縁膜161と第1平坦化膜160を貫通する第2コンタクトホールCT2を介して第1連結電極CE1に連結され得る。第2データ金属層DTL2はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成されることができる。
【0065】
第2データ金属層DTL2上には第2平坦化膜180が配置される。第2平坦化膜180はアクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)などの有機膜で形成されることができる。
【0066】
第2平坦化膜180上には第3データ金属層DTL3が配置される。第3データ金属層DTL3は第3連結電極CE3と第3サブパッドSPD3を含み得る。第3連結電極CE3は第2絶縁膜181と第2平坦化膜180を貫通する第3コンタクトホールCT3を介して第2連結電極CE2に連結され得る。第3データ金属層DTL3はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成されることができる。
【0067】
第3データ金属層DTL3上には第3平坦化膜190が配置される。第3平坦化膜190はアクリル樹脂(acryl resin)、エポキシ樹脂(epoxy resin)、フェノール樹脂(phenolic resin)、ポリアミド樹脂(polyamide resin)、ポリイミド樹脂(polyimide resin)などの有機膜で形成されることができる。
【0068】
第3平坦化膜190上には第4データ金属層DTL4が配置される。第4データ金属層DTL4はアノードパッド電極APD、カソードパッド電極CPD、および第4サブパッドSPDを含み得る。アノードパッド電極APDは第3平坦化膜190を貫通する第4コンタクトホールCT4を介して第3連結電極CE3に連結され得る。カソードパッド電極CPDは低電位電圧である第1電源電圧の供給を受け得る。第4データ金属層DTL4はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)および銅(Cu)のいずれか一つまたはこれらの合金からなる単一層または多重層で形成されることができる。
【0069】
発光素子LEは第1コンタクト電極CTE1と第2コンタクト電極CTE2がアノードパッド電極APDおよびカソードパッド電極CPDと向かい合うように配置されるフリップチップタイプのマイクロLEDである場合を例示するが、これに限定するものではない。発光素子LEはGaNのような無機物質からなる無機発光素子であり得る。発光素子LEは第1方向DR1の長さ、第2方向DR2の長さ、および第3方向DR3の長さがそれぞれ数ないし数百μmであり得る。例えば、発光素子LEは第1方向DR1の長さ、第2方向DR2の長さ、および第3方向DR3の長さがそれぞれ概ね100μm以下であり得る。
【0070】
発光素子LEはシリコンウエハのような半導体基板上で成長させられることによって形成される。発光素子LEそれぞれはシリコンウエハから直接基板SUBのアノードパッド電極APDとカソードパッド電極CPD上に移され得る。この場合、第1コンタクト電極CTE1とアノードパッド電極APDは接合工程により互いに接着される。また、第2コンタクト電極CTE2とカソードパッド電極CPDは接合工程により互いに接着される。第1コンタクト電極CTE1とアノードパッド電極APDは接合電極23を介して互いに電気的に接続され得る。また、第2コンタクト電極CTE2とカソードパッド電極CPDは接合電極23を介して互いに電気的に接続され得る。
【0071】
一例として発光素子LEの一面には接合電極23が配置される。接合電極23はレーザを利用した加圧溶融接合の接合物であり得る。ここで、加圧溶融接合においては、接合電極23が熱を受けて溶融して、発光素子LE、アノードパッド電極APDおよびカソードパッド電極CPDが溶融混合され、レーザ供給が終了することにより冷却されて固化する。溶融混合された状態で冷却されて固化しながらも発光素子LEとアノードパッド電極APDおよびカソードパッド電極CPDによる導電性は維持されるので、アノードパッド電極APDおよびカソードパッド電極CPDと発光素子LEそれぞれを電気的に接続し、物理的に連結することができる。したがって、接合電極23は発光素子LEの第1コンタクト電極CTE1と第2コンタクト電極CTE2上に配置される。
【0072】
接合電極23は例えば、Au、AuSn、PdIn、InSn、NiSn、Au-Au、AgIn、AgSn、Al、Agまたはカーボンナノチューブ(CNT)などを含むことができる。これらはそれぞれ単独でまたは2以上を組み合わせて用いることができる。
【0073】
発光素子LEそれぞれはベース基板SSUB、n型半導体NSEM、活性層MQW、p型半導体PSEM、第1コンタクト電極CTE1、第2コンタクト電極CTE2を含む発光構造物であり得る。
【0074】
ベース基板SSUBはサファイア基板であり得るが、本明細書の実施形態はこれに限られない。
【0075】
n型半導体NSEMはベース基板SSUBの一面上に配置される。例えば、n型半導体NSEMはベース基板SSUBの下面上に配置される。n型半導体NSEMはSi、Ge、Snなどのようなn型導電型ドーパントがドープされたGaNからなる。
【0076】
活性層MQWはn型半導体NSEMの一面の一部上に配置される。活性層MQWは単一または多重量子井戸構造の物質を含み得る。活性層MQWが多重量子井戸構造の物質を含む場合、複数の井戸層(well layer)とバリア層(barrier layer)が交互に積層された構造であってもよい。この時、井戸層はInGaNで形成され、バリア層はGaNまたはAlGaNで形成されるが、これに限られない。または、活性層MQWはバンドギャップ(Band gap)エネルギーが大きい種類の半導体物質とバンドギャップエネルギーが小さい半導体物質が互いに交互に積層された構造であり得、発光する光の波長帯によって他の3族ないし5族半導体物質を含むこともできる。
【0077】
本発明の一実施形態ではフリップチップ型発光素子を例にあげて説明したが、これに限定するものではなく、垂直型発光素子を用いてもよい。
【0078】
図5aは一実施形態による転写設備の斜視図であり、図5bは一実施形態による転写設備の平面図であり、図6は一実施形態による転写設備の構成を概略的に示すブロック図である。
【0079】
図5a、図5bおよび図6を参照すると、一実施形態による発光素子転写用転写設備1は、転写部材を製作し、製作された転写部材を用いて転写フィルム上に配置された発光素子を回路基板に転写することができる。
【0080】
具体的には、転写設備1は原料フィルム切断装置40、反転装置50、移送ヘッド60、延伸装置80および制御装置70を含む。また、転写設備1は剥離(peeling)ロボットPR、テープディスペンサTDR、回収箱TC、移送レールTR、搬送モジュールTM、回路基板支持部材Mstg、転写フィルムカセットCA1および回路基板カセットCA2などをさらに含み得る。
【0081】
図5aおよび図5bを参照すると、反転装置50、移送ヘッド60、延伸装置80、剥離ロボットPR、回収箱TCなどはそれぞれ一対ずつ対称に備えられているが、これは一例であり、構成要素の個数を限定するものではない。
【0082】
再び、図5a、図5bおよび図6を参照すると、原料フィルム切断装置(40、以下では説明の便宜上「切断装置」ともいう。)は原料フィルムを切断して後述する転写部材(図8の21)を形成する。
【0083】
反転装置50は製作された転写部材21の上下左右を反転する。
【0084】
回路基板支持部材Mstgは回路基板10を支持する。
【0085】
移送ヘッド60は転写部材21を吸着し、吸着した転写部材21を用いて転写フィルムES上に配置された発光素子(図25のLE)を回路基板支持部材Mstg上に配置された回路基板10に転写する。
【0086】
移送レールTRは一部の構成要素の移動のために転写設備の上面または下面に配置される。移送レールTRは複数設けられ得、それぞれの移送レールTRは第1方向DR1、第2方向DR2および第3方向DR3に沿って延びて配置される。例えば、移送ヘッド60は移送レールTRに沿って第1方向DR1、第2方向DR2および第3方向DR3に移動可能である。
【0087】
転写フィルムカセットCA1は延伸装置80と隣り合うように配置される。
【0088】
転写フィルムカセットCA1は複数の支持台を含み、前記支持台から突出した複数のスロットを含み得る。複数のスロットは互いに対向するように位置する。スロットは転写フィルムESを支持して転写フィルムESが積載される空間を提供することができる。
【0089】
回路基板カセットCA2は回路基板支持部材Mstgと隣り合うように配置される。
【0090】
回路基板カセットCA2は複数の支持台を含み、前記支持台から突出した複数のスロットを含み得る。複数のスロットは互いに対向するように位置する。スロットは転写フィルムESを支持して回路基板10が積載される空間を提供することができる。
【0091】
搬送モジュールTMは上部に物体を積載できるフォークリフトを有し、フォークリフトを上下前後に移動させる。搬送モジュールTMはフォークリフトを用いて転写フィルムESまたは回路基板10を運ぶ。例えば、搬送モジュールTMは転写フィルムカセットCA1に積載された転写フィルムESをフォークリフト上部に積載して転写フィルムESを延伸装置80まで運ぶ。搬送モジュールTMは回路基板カセットCA2に積載された回路基板10を回路基板支持部材Mstgまで運ぶ。
【0092】
転写フィルムESを延伸装置80に提供し得る。
【0093】
延伸装置80は転写フィルムESを延伸させる。転写フィルムESが延伸されれば転写フィルムES上に配置された発光素子LEの間の隔離距離が遠くなる。
【0094】
転写部材21は一面が粘着または接着性を有する物質で形成される。転写部材21は粘着または接着性を有する一面に転写対象物質、すなわち、発光素子を付着することができる。したがって、発光素子を接着する前の転写部材21の粘着または接着性を有する一面の汚染を防止するために転写部材21の一面に保護フィルム(図8の30)を付着する。
【0095】
剥離ロボットPRは転写部材21の一面に付着した保護フィルム30を剥離する。
【0096】
剥離ロボットPRは転写部材21の一面に付着した保護フィルム30を剥離するために接着性を有するテープを用いることができる。
【0097】
テープディスペンサTDRは剥離ロボットPRにテープを提供する。
【0098】
剥離ロボットPRはテープを用いて保護フィルム30を剥離し、剥離した保護フィルム30が付着したテープを回収箱TCに捨てる。
【0099】
制御装置70は他の構成要素、例えば、原料フィルム切断装置40、反転装置50、移送ヘッド60、延伸装置80、剥離ロボットPR、搬送モジュールTM、などの全般的な動作を制御することができる。
【0100】
図7は本発明の一実施形態による切断装置の構成を概略化した模式図であり、図8は一実施形態による転写部材の原料ガラスを説明するための図であり、図9および図10は一実施形態による転写部材の動作方法を説明するための図であり、図11は一実施形態による支持部材上に配置された転写部材を説明するための断面図である。
【0101】
図7を参照すると、原料フィルム切断装置40は支え台Sta、原料フィルム移送部41,42,43およびカット部44を含む。原料フィルム切断装置40は第1ビジョンユニットBS1をさらに含み得る。
【0102】
支え台Staは原料フィルム切断装置40で原料フィルム21-Bまたは転写部材21を支持する。
【0103】
原料フィルム移送部41,42,43は支え台Staの両側に配置される。例えば、原料フィルム移送部41,42,43は第1方向Xに延びた原料フィルム21-Bの両端に配置される。原料フィルム移送部41,42,43は原料フィルム21-Bを移送する役割をする。例えば、原料フィルム移送部41,42,43はロール状に巻き取られた原料フィルム21-Bを巻き出しながら一側に移送させるリールツーリール(reelto reel)方式で実現することができる。そのため、原料フィルム移送部41,42,43は転写部材21を切断する過程で残された原料フィルム21-Bを除去し、新規の原料フィルム21-Bを支え台Sta上に配置することができる。
【0104】
原料フィルム移送部41,42,43は移動ユニット41、ガイドローラ42、およびローリング部43を含む。
【0105】
ローリング部43は原料フィルム21-Bと連結され得る。例えば、第1ローリング部431および第2ローリング部432は原料フィルム21-Bと連結され得る。ローリング部43は原料フィルム21-Bを巻き取るか巻き出すことができる。例えば、カット部44により転写部材21を切断する過程で残された原料フィルム21-Bを除去するために第1ローリング部431と第2ローリング部432が同じ方向に回転して新規の原料フィルム21-Bを支え台Sta上に配置することができる。
【0106】
図8を参照すると、原料フィルム21-Bは転写部材原料ガラス20-Bと、転写部材原料ガラス20-B上に配置される保護フィルム原料ガラス30-Bを含み得る。
【0107】
転写部材原料ガラス20-Bはベース層210およびスタンプ層220を含む。
【0108】
ベース層210は例えば、ガラスやプラスチックを含んでなる。保護フィルム9が厚さが薄いガラスを含む場合、ガラスは超薄型強化ガラス(Ultra-thin glass)であり得る。または、ベース層210はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン(PU)、ポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSF)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィンポリマー(COP)などからなる。
【0109】
スタンプ層220はベース層210の一面に配置される。スタンプ層220は発光素子LEと粘着または接着され得る。スタンプ層220は接着性を有する物質からなり、例えば、OCA(Optical Clear Adhesive)、PSA(Pressure Sensitive Adhesive)などからなるが、これに制限されない。他の例として、スタンプ層220は粘着性を有する物質からなり、例えば、アクリル系、ウレタン系、シリコン系粘着物質を含んでなる。
【0110】
スタンプ層220は一面に保護フィルム原料ガラス30-Bが付着し、他面にベース層210が付着する。
【0111】
ベース層210は一面にスタンプ層220が付着して他面が露出している。
【0112】
保護フィルム30は透明な物質からなる。保護フィルム30は例えば、ガラスやプラスチックを含んでなる。保護フィルム30が厚さが薄いガラスを含む場合、ガラスは超薄型強化ガラス(Ultra-thin glass)であり得る。
【0113】
支え台Sta上にベース層210、スタンプ層220、保護フィルム30が順に配置される。
【0114】
再び図7を参照すると、ガイドローラ42は原料フィルム21-Bを支持する。図面上で、第1ガイドローラ421は原料フィルム21-Bの左側を支持し、第2ガイドローラ422は原料フィルム21-Bの右側を支持する。したがって、第1ガイドローラ421および第2ガイドローラ422がそれぞれ原料フィルム21-Bの両側を支持することによって、原料フィルム21-Bが水平に配置される。
【0115】
また、ガイドローラ42は原料フィルム21-Bが一方向に移動できるように支持することができる。例えば、原料フィルム21-Bがリールツーリール(reel to reel)方式で実現される場合、ガイドローラ42はローリング部43を介して移送される新規の原料フィルム21-Bが第1方向Xに移送されるように支持することができる。
【0116】
移動ユニット41は原料フィルム21-Bを一方向に移動する。例えば、移動ユニット41は転写部材21を切断する過程で残された原料フィルム21-Bと、原料フィルム21-Bから切断された転写部材21を分離するように第3方向Zに動くことができる。また、第1移動ユニット411と第1ガイドローラ421は互いに連結され、第2移動ユニット412と第2ガイドローラ422は互いに連結され得る。したがって、第1ガイドローラ421および第2ガイドローラ422が支持する原料フィルム21-Bは第3方向Zに移動することができる。原料フィルム移送部41,42,43に関する具体的な動作は図9図10を関連して後述する。
【0117】
カット部44は支持台(図7の440)、カッター441、パーティクルサクション部442、第1ビジョンユニットBS1を含み得る。
【0118】
支持台440は支え台Staと隣接するように配置される。
【0119】
支持台440にカッター441、パーティクルサクション部442および第1ビジョンユニットBS1を支持する。
【0120】
カッター441は原料フィルム21-Bを複数個の転写部材21に切断するものであって、カッター、回転刃、レーザなどを用いて通常の技術で構成することができる。
【0121】
パーティクルサクション部442はカッター441により原料フィルム21-Bを切断する過程で発生するパーティクルを除去する。例えば、パーティクルサクション部442はカッター441により原料フィルム21-Bを切断する過程で発生するパーティクルを吸い込んで支え台Staの外側に排出することができる。他の例で、パーティクルサクション部442は内部に高圧の不活性ガスを噴射して工程中に発生するパーティクルを除去することができる。パーティクルサクション部442は支え台Staの4側面と重なるように配置される。
【0122】
まとめると、原料フィルム移送部41,42,43から支え台Sta上に移送された原料フィルム21-Bをカット部44により図11に示すように複数個の転写部材21に切断する。この時、発生するパーティクルはパーティクルサクション部442により除去することができる。
【0123】
第1ビジョンユニットBS1は一つ以上のカメラで構成されることができる。
【0124】
カッター441により切断された転写部材21が被写体であり得る。
【0125】
第1ビジョンユニットBS1は支え台Sta上の原料フィルム21-Bおよび転写部材21を撮影する。例えば、第1ビジョンユニットBS1は転写部材21を撮影してイメージまたは映像データを生成して制御装置(図6の80)に伝達する。制御装置70は第1ビジョンユニットBS1から取得したイメージまたは映像データに基づいて転写部材21の切断形態に基づいて不良の有無を判断し得る。
【0126】
図7図9および図10を参照すると、例えば、原料フィルム21-Bから転写部材21を切断した後、第1移動ユニット411と第2移動ユニット412が第3方向Zの一方向(上方)に移動する場合、第1移動ユニット411と連結された第1ガイドローラ421は第3方向Zの一方向に移動する。したがって、第1ガイドローラ421により支持された原料フィルム21-Bは第3方向Zの一方向に移動することができる。また、第2移動ユニット412と連結された第2ガイドローラ422は第3方向Zの一方向に移動する。したがって、第2ガイドローラ422により支持された原料フィルム21-Bは第3方向Zの一方向に移動することができる。
【0127】
まとめると、移動ユニット41が第3方向Zの一方向(上方)および他方向(下方)に移動することによって、原料フィルム21-Bは第3方向Zの一方向および他方向に移動することができる。したがって、原料フィルム21-Bが第3方向Zの他方向に移動して支え台Staの一面と接触するか、原料フィルム21-Bが第3方向Zの一方向に移動して支え台Staから離脱することができる。
【0128】
一方、支え台Staと原料フィルム切断装置(図4の40)の間に第1移送レールTR1が配置される。支え台Staは原料フィルム21-Bが第3方向Zの一方向に移動して支え台Staから離脱した場合、第1移送レールTR1に沿ってスライディング移動する。
【0129】
一方、第1ローリング部431は第1回転方向RR1に回転し得る。例えば、移動ユニット41が第3方向Zの一方向(上方)に移動して原料フィルム21-Bが第3方向Zの一方向(上方)に移動する場合、第1ローリング部431は第1回転方向RR1に回転し得る。そのため、第1ローリング部431に連結された原料フィルム21-Bが第1ローリング部431から巻き出される。したがって、第1ローリング部431が第1回転方向RR1に回転する場合、第1ローリング部431に巻かれた原料フィルム21-Bは減少する。
【0130】
また、第2ローリング部432は第1回転方向RR1に回転する。例えば、移動ユニット41が第3方向Zの一方向(上方)に移動して原料フィルム21-Bが第3方向Zの一方向(上方)に移動する場合、第2ローリング部432は1回転方向RR1に回転し得る。そのため、第2ローリング部432に連結された原料フィルム21-Bが第2ローリング部432に巻き取られ得る。
【0131】
したがって、第1ローリング部431と第2ローリング部432が第1回転方向に回転することによって、原料フィルム21-Bが第1駆動方向G1に移送される。すなわち、転写部材21を形成して残った原料フィルム21-Bが第2ローリング部432に移送され、新規の原料フィルム21-Bが第1ローリング部431から支え台Sta上に移送される。
【0132】
図12は一実施形態による反転部材を示す斜視図であり、図13図15は一実施形態による反転部材の動作を説明するための側面図である。
【0133】
図12図15を参照すると、反転装置50は複数個の転写部材21を180度反転させる。
【0134】
反転装置50はステージ51、回転軸52、ステージ51と回転軸52をつなぐ第1連結部53、上下駆動部55および回転軸52および上下駆動部55をつなぐ第2連結部54をさらに含み得る。
【0135】
ステージ51は複数個の支持チャック51-cを含み得る。複数個の支持チャック51-cは静電チャック、粘着チャック、真空チャック、多孔性真空チャックのうちいずれか一つであり得る。複数個の支持チャック51-cは支え台Sta上に配置された転写部材21の一面を吸着させて固定し得る。
【0136】
ステージ51は複数個の支持チャック51-cにより転写部材21を吸着させる場合は回転軸52を中心に180度回転する。ステージ51の回転により転写部材21は上下左右が反転する。これにより、ステージ51上に保護フィルム30、スタンプ層220およびベース層230が順に配置される。
【0137】
第2連結部54は「L」字に形成されて一端に回転軸52が回転可能に連結され、他端が上下駆動部55に連結される。
【0138】
上下駆動部55は第2連結部54を第3方向Zの一方向(上方)および他方向(下方)に移動させる。上下駆動部55が第2連結部54を第3方向Zの一方向(上方)に移動させる場合、第2連結部54と連結された回転軸52、回転軸52と連結された第1連結部53、第1連結部53と連結されたステージ51が第3方向Zの一方向(上方)に移動する。
【0139】
また、上下駆動部55が第2連結部54を第3方向Zの他方向(下方)に移動させる場合、第2連結部54と連結された回転軸52、回転軸52と連結された第1連結部53、第1連結部53と連結されたステージ51が第3方向Zの他方向(下方)に移動する。
【0140】
上下駆動部55は気圧式または油圧式圧力調節方法により駆動する。例えば、上下駆動部55は油圧シリンダ55-1および油圧シリンダ55-1と連結された油圧ポンプ55-2を含み得る。油圧ポンプ55-2は油圧シリンダ55-1を介して上下駆動部55の駆動力を提供する。油圧シリンダ55-1と油圧ポンプ55-2の位置に応じて駆動力の方向を転換させるための追加部材55-3をさらに含み得る。油圧シリンダ55-1および油圧ポンプ55-2は上下駆動部55を上下に移動させるための構成は一例だけであり、これに限定されるものではなく、従来の知られている他の方法を採択しても構わない。
【0141】
図16は一実施形態による移送ヘッドの斜視図であり、図17は一実施形態による移送ヘッドの正面図である。図18は一実施形態による移送ヘッドの移動を説明するための平面図であり、図19aおよび図19bは一実施形態による移送ヘッドの移動を説明するための側面図である。
【0142】
移送ヘッド60は本体部61、ヘッドチャック62、回転駆動部64、チルト駆動部65、第2ビジョンユニットBS2を含み得る。
【0143】
ヘッドチャック62は静電チャック、粘着チャック、真空チャック、多孔性真空チャックのうちいずれか一つであり得る。すなわち、ヘッドチャック62は静電気吸着、真空吸着などの方法で転写部材21を吸着して固定させることができる。
【0144】
ヘッドチャック62は回転駆動部64およびチルト駆動部65を介して本体部61に連結される。
【0145】
回転駆動部64はヘッドチャック62を回転させ、チルト駆動部65はヘッドチャック62を水平面からティルティングさせる。
【0146】
本体部61は移送ヘッド60のボディであって、ヘッドチャック62をヘッド移送レールTRZに沿って第3方向に移動させる。
【0147】
第2ビジョンユニットBS2は本体部61の一面またはヘッド移送レールTRZに配置される。第2ビジョンユニットBS2のヘッド移送レールTRZに配置される場合、第2ビジョンユニットBS2は移送ヘッド60に沿ってヘッド移送レールTRZ上で移動し得る。
【0148】
第2ビジョンユニットBS2は一つ以上のカメラで構成され、移送ヘッド60の下方に位置する物体を撮影してデータを生成する。例えば、第2ビジョンユニットBS2は反転装置(図15の50)上に配置された転写部材21を撮影する。第2ビジョンユニットBS2は撮影によって生成されたデータは制御装置(図6の70)に伝達する。制御装置70は第2ビジョンユニットBS2から取得したデータに基づいて転写部材21とヘッドチャック62の整列を確認する。制御装置70は第2ビジョンユニットBS2から取得したデータに基づいてヘッドチャック62の位置を制御する。例えば、制御装置70は第2ビジョンユニットBS2から取得したデータに基づいて転写部材21とヘッドチャック62の整列が合うように本体部61の位置を制御する。
【0149】
図18を参照すると、第2方向に延びた第2移送レールTR2と第1方向に延びた一対の第3移送レールTR3により本体部61は第1方向と第2方向X,Yに移動する。
【0150】
ヘッド移送レールTRZは第2移送レールTR2の一側に配置され、第2移送レールTR2に沿って第2方向にスライディング移動が可能である。
【0151】
一対の第3移送レールTR3は第2移送レールTR2の両端にそれぞれ配置される。例えば、一対の第3移送レールTR3は右側第3移送レールTR3-1と左側第3移送レールTR3-2を含み、右側第3移送レールTR3-1は第2移送レールTR2の一端に配置され、左側第3移送レールTR3-2は第2移送レールTR2の一端と向かい合う他端に配置される。
【0152】
第2移送レールTR2は一対の第3移送レールTR3に沿って第1方向Xの一方向(前方)または他方向(他方)にスライディング移動が可能である。
【0153】
図18図19aおよび図19bを参照すると、第2移送レールTR2が一対の第3移送レールTR3の延伸方向に沿って第1方向の一方向(前方)にスライディング移動する場合、移送ヘッド60はヘッドチャック62が反転装置50のステージ51上に重なるように配置される。
【0154】
移送ヘッド60は反転装置50のステージ51上に重なるように配置される場合、ヘッド移送レールTRZの延伸方向に沿って第3方向の他方向(下方)にスライディング移動が可能である。
【0155】
移送ヘッド60は第3方向の他方向(下方)にスライディング移動する場合、ステージ51に配置された転写部材21の一面とヘッドチャック62が接触し得る。
【0156】
ヘッドチャック62はステージ51に配置された転写部材21の一面と接触した場合、転写部材21の一面を吸着させて固定し得る。また、ヘッドチャック62が転写部材21の一面を吸着させて固定した場合、移送ヘッド60は第3方向の一方向(上方)にスライディング移動して転写部材21を反転装置50から離脱させ得る。
【0157】
その後、反転装置50は第1移送レール(図10のTR1)に沿って第1方向Xの一方向(前方)に移動する。反転装置50が第1方向Xの一方向(前方)に移動して元の位置に戻る。
【0158】
図20は一実施形態によるテープディスペンサを説明するための概略図である。
テープディスペンサTDRはテープを剥離ロボット(図21のPR)に提供する。
【0159】
テープディスペンサTDRは巻き取りローラTD-1、上部加圧ローラTD-2、下部加圧ローラTD-3および切削部TD-cを含み得る。
【0160】
巻き取りローラTD-1はテープが巻き取られたテープロールを備えて第2回転方向RR2に回転する。そのため、巻き取りローラTD-1に巻き取られたテープロールが巻き取りローラTD-1から巻き出される。したがって、巻き取りローラTD-1が第2回転方向RR2に回転する場合、巻き取りローラTD-1に巻き取られたテープロールは減少する。
【0161】
上部加圧ローラTD-2および下部加圧ローラTD-3は巻き取りローラTD-1からテープが巻き出される方向に配置され、巻き出されるテープの上方に上部加圧ローラTD-2が配置され、テープの下方に下部加圧ローラTD-3が配置される。下部加圧ローラTD-3は巻き取りローラTD-1の回転方向と同じ第2回転方向RR2に回転し、上部加圧ローラTD-2は巻き取りローラTD-1の回転方向と反対の第2回転方向RR2に回転する。これにより、上部加圧ローラTD-2および下部加圧ローラTD-3はテープが巻き取りローラTD-1から巻き出される進行方向に引き続き進行するように助ける。また、上部加圧ローラTD-2および下部加圧ローラTD-3は巻き取りローラTD-1にテープが再び戻らないようにテープを加圧する。
【0162】
切削部TD-cは巻き取りローラTD-1からテープが巻き出される方向に配置され、上部加圧ローラTD-2および下部加圧ローラTD-3よりも遠く配置され、テープを切断する。切削部TD-cは切断ブラケットおよびカッター刃を含み得る。切断ブラケットはカッター刃が結合される空間を提供する装置である。カッター刃は切断ブラケットの一側に備えられ、このようなカッター刃は当業界で通常用いられるものであるため詳細な説明は省略する。上部加圧ローラTD-2および下部加圧ローラTD-3から出てきたテープが切削部TD-cにより切断される。
【0163】
図21図22aおよび図22bは一実施形態による剥離ロボットの剥離動作を説明するための図である。
【0164】
図5図6図21図22aおよび図22bを参照すると、剥離ロボットPRは移送ヘッド60により持ち上げられた転写部材21から保護フィルム30を剥離させる。剥離ロボットPRは接着力を有するテープを用いて保護フィルム30を転写部材21から剥離させることができる。この時、テープの接着力は転写部材21と保護フィルム30の間の接着力より優れる。
【0165】
剥離ロボットPRは多関節を有するロボット(Robot)であり得る。剥離ロボットPRは多関節を用いて第1方向ないし第3方向に自由に動くことができる。剥離ロボットPRは剥離ロボットPRの一端にアーム(arm,PR-a)が配置される。アームPR-aの一端はテープを把持できる手段、例えば、挟み部またはチャックを有する。例えば、アームPR-aの一端は第1フィンガPR-a1と第2フィンガPR-a2を含む挟み部を含み得る。第2フィンガPR-a2は第1フィンガPR-a1よりも大きい。第2フィンガPR-a2はテープを支持して第1フィンガPR-a1は第2フィンガPR-a2上のテープを加圧することによって剥離動作の間テープを第2フィンガPR-a2上に固定することができる。
【0166】
一方、テープtapeはベースTP-1と接着部TP-2を含み得る。ベースTP-1の面積が接着部TP-2の面積より大きくてもよい。したがって、剥離ロボットPRは接着部TP-2が配置されていないベースTP-1を把持して転写部材21の保護フィルム30を剥離し、使用済みのテープtapeを回収箱(図5aのTC)に捨てることができる。
【0167】
他の例で、例えば、剥離ロボットPRのアームPR-aの一面にチャックが備えられることもできる。アームPR-aの一面にチャックが備えられる場合、チャックがテープtapeを吸着し、転写部材21の保護フィルム30に接着テープtapeの接着面を接触させ得る。次に、剥離ロボットPRが下方に移動することによって保護フィルム30を転写部材21から剥離させ得る。この場合、接着テープtapeの接着力は保護フィルム30とスタンプ層220の間の接着力より強く、チャックの吸着力よりは弱くなければならない。剥離ロボットPRはチャック機能を脱着して保護フィルム30が付着した接着テープtapeを回収箱(図5aのTC)に捨てる。
【0168】
図23は一実施形態により転写部材移送ヘッドの移動を説明する図である。
【0169】
図23を参照すると、移送ヘッド60は剥離ロボットPRにより保護フィルム30が転写部材21から剥離された場合、移送レールTRに沿って延伸装置80に隣り合うように移動する。例えば、移送ヘッド60は第2移送レールTR2と一対の第3移送レールTR3の延伸方向に沿って第1方向の他方向(後方)にスライディング移動する。
【0170】
図24は一実施形態による延伸装置の正面図である。図25は一実施形態による発光素子が配置された転写フィルムを説明するための断面図であり、図26は転写フィルムの構造を説明するための概略的な側面図である。図27ないし図29図24の延伸装置の駆動を説明するための正面図である。
【0171】
図24を参照すると、延伸装置80は転写フィルム支持部81、固定部82、第1マスト部83、第2マスト部84を含み得る。
【0172】
転写フィルム支持部81は転写フィルムESを支持する。
【0173】
図26を参照すると、転写フィルムESは延伸可能な弾性を有する高分子物質で形成されることができる。延伸可能な弾性を有する高分子物質は、例えば、ポリオレフィン(Polyolefine)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride,PVC)、エラストマー性シリコン(Elastomeric silicone)、エラストマー性ポリウレタン(Elastomeric polyurethane)、エラストマー性ポリイソプレン(Elastomeric polyisoprene)などを含み得る。転写フィルムESは支持層ES-1および支持層ES-1上に配置された接着層ES-2で構成されることができる。支持層ES-1は光が透過できるように透明で機械的安定度を有する物質からなる。例えば、支持層ES-1はポリエステル、ポリアクリル、ポリエポキシ、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレートなどのような透明高分子を含み得る。接着層ES-2は発光素子LEを接着するための接着物質を含み得る。例えば、接着物質はウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどを含み得る。接着物質は紫外線(UV)または熱が加えられることによって接着力が変化する物質であり得、そのため、接着層が発光素子LEから容易に分離されることができる。
【0174】
図25を参照すると、フィルムカセットCA1に収納された転写フィルムES上に複数の発光素子LEが整列する。転写フィルムESの外縁周にリング状の固定フレーム82-1が配置される。
【0175】
転写フィルムESは転写フィルムカセット(図5bのCA1)から搬送モジュール(図5bのTM)により提供される。
【0176】
転写フィルムESは発光素子LEと固定フレーム82-1が配置された状態で転写フィルムカセットCA1に収納されて運搬される。
【0177】
複数の発光素子LEは回路基板10上に転写される対象体である。
【0178】
転写フィルム支持部81は延伸フィルムを固定するための固定用チャック81-cを含み得る。固定用チャック81-cは静電チャック、粘着チャック、真空チャック、多孔性真空チャックのうちいずれか一つであり得る。固定用チャック81-cは延伸された転写フィルムESを移送ヘッド(図5bの60)の一面に吸着させて固定し得る。したがって、移送ヘッド60が発光素子LEを転写部材21に付着して持ち上げるとき転写フィルムESが連れて上がらずに転写フィルム支持部81に固定されることができる。
【0179】
再び図24を参照すると、固定フレーム82-1は固定下部82-2と一対をなす。したがって、固定フレーム82-1を固定上部ともいう。
【0180】
固定フレーム82-1と固定下部82-1は固定部82であって、円形の開口部が形成された円形または四角形などの多角形のパネルまたはフレーム形態で形成される。固定部82は円形リングまたはリングタイプのフレーム形態で形成されることもできる。
【0181】
第1マスト部83は固定部82と隣り合うように配置され、固定部82を第3方向の他方向(下方)に加圧する。これにより、第1マスト部83は転写フィルムESが固定された固定部82を固定させる。
【0182】
第1マスト部83は第1インナーマスト部83-1、第1アウターマスト部83-2および加圧部83-3を含み得る。
【0183】
第1インナーマスト部83-1および第1アウターマスト部83-2は固定部82の周囲に配置される。
【0184】
第1アウターマスト部83-2上に第1インナーマスト部83-1が配置され、第1インナーマスト部83-1は第1上昇駆動モータ(図示せず)と連結されて第3方向の一方向(上方)と他方向(下方)に移動し得る。
【0185】
第1インナーマスト部83-1が第3方向の他方向に移動する場合、第1インナーマスト部83-1が第1アウターマスト部83-2の内側に挿入され得る。
【0186】
加圧部83-3は第1インナーマスト部83-1の上部に配置される。
【0187】
加圧部83-3は円形の開口部が形成された円形または四角形などの多角形のパネルまたはフレーム形態で形成される。
【0188】
したがって、加圧部83-3は第1インナーマスト部83-1が第3方向の他方向に移動する場合、第1インナーマスト部83-1とともに第3方向の他方向に移動する。
【0189】
加圧部83-3は第1インナーマスト部83-1より転写フィルム支持部81側に突出して固定部82と重なる。
【0190】
加圧部83-3が第3方向の他方向に移動する場合、固定フレーム82-1を加圧するようになる。これにより、固定フレーム82-1と固定下部82-1が転写フィルムESの外周を固定することができる。
【0191】
第2マスト部84は固定部82と転写フィルム支持部81の周囲に配置される。第2マスト部84は第1マスト部83と固定部82の下部に配置される。
【0192】
第2マスト部84は第1マスト部83の下部に配置されて第1マスト部83を第3方向の他方向に移動させて転写フィルムESの幅を外周方向に延伸させる。
【0193】
第2マスト部84は第2インナーマスト部84-1および第2アウターマスト部84-2を含み得る。
【0194】
第2インナーマスト部84-1および第2アウターマスト部84-2は転写フィルム支持部81の周囲に配置される。
【0195】
第2アウターマスト部84-2上に第2インナーマスト部84-1が配置され、第2インナーマスト部84-1は第2上昇駆動モータ(図示せず)と連結されて第3方向の一方向(上方)と他方向(下方)に移動する。
【0196】
第2インナーマスト部84-1が第3方向の他方向に移動する場合、第2インナーマスト部84-1が第2アウターマスト部84-2の内側に挿入され得る。
【0197】
第2インナーマスト部84-1上に第1マスト部83と固定部82が配置される。したがって、第1マスト部83と固定部82は第2インナーマスト部84-1が第3方向の他方向に移動する場合、第2インナーマスト部84-1のように第3方向の他方向に移動する。
【0198】
延伸装置80は少なくとも二つのビジョンユニット(図23のBS3,BS4)をさらに含み得る。
【0199】
一つ以上の第3ビジョンユニットBS3は転写フィルム支持部81に隣り合うように配置され、移送ヘッド60に付着した発光素子LEの配置間隔と配置状態を明確に撮影する。また、第3ビジョンユニットBS3は移送ヘッド60に付着した転写部材21の配置位置を明確に撮影することができる。発光素子LEの配置間隔を撮影するためには転写部材21の配置位置を撮影するときより高倍率が求められる。したがって、目的に応じて第3ビジョンユニットBS3の倍率を変更させることができる。他の実施形態で、倍率が互いに異なる複数のビジョンユニットを配置することができる。
【0200】
一つ以上の第4ビジョンユニットBS4は転写フィルム支持部81に隣り合うように配置されて転写フィルムES上に配置される発光素子LEの配置間隔と配置状態を明確に撮影することができる。また、第4ビジョンユニットBS4は延伸装置80上に配置された転写フィルムESの配置位置を明確に撮影することができる。発光素子LEの配置間隔を撮影するためには転写フィルムESの配置位置を撮影するときより高倍率が求められる。したがって、目的に応じて第4ビジョンユニットBS4の倍率を変更させることができる。他の実施形態で、倍率が互いに異なる複数のビジョンユニットを配置することができる。
【0201】
図23図27図29を参照すると、転写フィルム支持部81は転写フィルムESを支持する。転写フィルムES上には複数の発光素子LEが第1間隔d1だけ離隔して配置される。
【0202】
加圧部83-3が第3方向の他方向に移動して固定部82を加圧する場合、固定部82が転写フィルムESの外周を固定する。固定部82が転写フィルムESの外周を固定し、第2マスト部84が第3方向の他方向に移動する場合、転写フィルムESは第1方向および第2方向を含んで2次元的に延伸され得る。転写フィルムESが延伸されることにより、転写フィルムES上に接着された複数の発光素子LEは第2間隔d2で均一に離隔して配置される。第2間隔d2は第1間隔d1より広い。
【0203】
転写フィルムESの延伸強度(または引張強度)は所望する発光素子LEの第2間隔d2に応じて調節されることにより、例えば、約120gf/inchであり得るが、これに限定されるものではない。
【0204】
一方、転写フィルム支持部81の外側に一定間隔で一つ以上の係止突起81-aを有し得る。
【0205】
一つ以上の係止突起81-aは転写フィルム支持部81の周囲に沿って形成される。
【0206】
係止突起81-aが複数形成される場合、転写フィルム支持部81の周囲に沿って所定間隔で離隔して形成される。
【0207】
ストッパHRは前記係止突起81-aに結合固定されるように内側に係止溝HR-aを有するリング状の部材である。ストッパHRの係止溝HR-aが係止突起81-aに結合固定されて転写フィルムESが延伸し続けることを防止することができる。
【0208】
図30は一実施形態により搬送モジュールを用いて回路基板カセットから回路基板を運ぶ方法を説明するための図である。
【0209】
図30を参照すると、回路基板カセットCA2は複数の回路基板10を収納するものであり、回路基板カセットCA2は複数の回路基板10が置かれる複数の収納スロットを有する。複数の収納スロットは垂直方向に一列に配列される。各収納スロットに置かれた回路基板10は搬送モジュールTMにより回路基板支持部材Mstgに搬送される。
【0210】
搬送モジュールTMは複数個の支持バーTM-aおよび駆動部を含み得る。複数個の支持バーTM-aは一方向に延びるバー(bar)形状の部材であり得る。複数個の支持バーTM-aは一定の間隔で互いに離隔して配置される。
【0211】
一方、駆動部は回路基板10が置かれた支持バーTM-aを回路基板カセットCA2から回路基板支持部材Mstgに移し得る。駆動部は支持バーTM-aを回路基板カセットCA2の所望する収納スロットに移動させるために、支持バーTM-aを上下方向に移動させることができる。また、駆動部は支持バーTM-aを回転させるか、支持バーTM-aを水平方向に移動させることもできる。
【0212】
図30は搬送モジュールTMが回路基板カセットCA2から回路基板10を運ぶ方法を説明しているが、転写フィルムカセットCA1から転写フィルムESを延伸装置80に移動する方法もこれと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0213】
図31は一実施形態により移送ヘッドが発光素子を回路基板上に配置する方法を説明するための図である。
【0214】
図31を参照すると、移送ヘッド60が転写部材21に付着した発光素子LEを回路基板支持部材Mstg上に配置された回路基板10上に整列させて、転写部材21を脱着させる。これにより、転写部材21に付着した発光素子LEが回路基板10に転写される。
【0215】
一例として、移送ヘッド60は発光素子LEが付着した転写部材21を所望する位置まで移送した後、転写部材21の吸着を解除することによって転写部材21を移送ヘッド60から脱着させる。
【0216】
回路基板10は図4の薄膜トランジスタ層TFTLを含む基板SUBであり得る。発光素子LEは一面に接合電極23をさらに含み得る。
【0217】
回路基板10には所定の厚さのフラックス24が塗布される。フラックス24はレーザを用いた加圧溶融工程で回路基板10と接合電極23の結合を容易にする物質であり得る。フラックス24は脂溶性または水溶性で天然または合成松津を含み得る。フラックス24は液状またはゲル状であり得る。加圧溶融工程が完了した後にフラックス24は除去される。
【0218】
フラックス24は好ましくは発光素子LEより低い厚さで塗布されるが、発光素子LEなどの配置などにより一部の領域でフラックス24の厚さが発光素子LEの高さと同一であるか、より厚くなる。
【0219】
移送ヘッド60が発光素子LEが付着した転写部材21を所望する位置まで移送した後、転写部材21の吸着を解除することによって転写部材21を移送ヘッド60から脱着させる。したがって、回路基板10には転写部材21が付着した発光素子LEが配置される。
【0220】
発光素子LEが配置された回路基板10は搬送モジュールTMにより回路基板カセットCA2に収納され得る。
【0221】
回路基板支持部材Mstgは少なくとも一つの第5ビジョンユニット(図23のBS5)をさらに含み得る。
【0222】
少なくとも一つの第5ビジョンユニットBS5は回路基板10上に配置される発光素子LEの配置間隔と配置状態を明確に撮影することができる。また、第5ビジョンユニットBS5は延伸装置80上に配置された回路基板10の配置位置を明確に撮影することができる。発光素子LEの配置間隔を撮影するためには回路基板10の配置位置を撮影するときより高倍率が求められる。したがって、目的に応じて第5ビジョンユニットBS5の倍率を変更させることができる。他の実施形態で、倍率が互いに異なる複数のビジョンユニットを配置することができる。
【0223】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造することができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0224】
100 表示パネル
1 転写設備
10 回路基板
21 転写部材
30 保護フィルム
23 接合電極
210 ベース層
220 スタンプ層
LE 発光素子
40 原料フィルム切断装置
50 反転装置
60 移送ヘッド
80 延伸装置
Mstg 回路基板支持部材
PR 剥離ロボット
TDR テープディスペンサ
TR 移送レール
ES 転写フィルム
CA1 転写フィルムカセット
CA2 回路基板カセット
TM 搬送モジュール
図1
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