(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062409
(43)【公開日】2024-05-09
(54)【発明の名称】パルスフィールドアブレーションのための位置追跡
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20240430BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20240430BHJP
【FI】
A61N1/36
A61B34/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023181699
(22)【出願日】2023-10-23
(31)【優先権主張番号】17/971,762
(32)【優先日】2022-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053JJ02
4C053JJ23
(57)【要約】
【課題】一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)パルス列を心臓の組織に印加するためのシステムを提供すること。
【解決手段】一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)パルス列を心臓の組織に印加するためのシステムは、エネルギー発生回路及びプロセッサを含む。プロセッサは、エネルギー発生回路及び心臓内のカテーテルを使用してパルス列のうちの1つを印加し、パルス列のうちの1つが印加されるカテーテルの場所を記憶し、パルス列のうちの1つの印加に続いてカテーテルの位置を追跡し、追跡に基づいて、パルス列のうちの最新のパルス列から所定の最小持続時間が経過した後に、カテーテルがその場所からの所定の距離内にあることを検出し、検出に応答して、エネルギー発生回路及びカテーテルを使用してパルス列のうちの別のパルス列を印加するように構成されている。その他の実施例もまた、記載されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)のパルス列を心臓の組織に印加するためのシステムであって、前記システムが、
エネルギー発生回路と、
プロセッサであって、
前記エネルギー発生回路及び前記心臓内のカテーテルを使用して、前記パルス列のうちの1つを印加し、
前記パルス列のうちの前記1つが印加される、前記カテーテルの場所を記憶し、
前記パルス列のうちの前記1つの前記印加に続いて、前記カテーテルの位置を追跡し、
前記追跡に基づいて、前記パルス列のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、前記カテーテルが前記場所からの所定の距離内にあることを検出し、
前記検出することに応答して、前記エネルギー発生回路及び前記カテーテルを使用して、前記パルス列のうちの別のパルス列を印加するように構成された、プロセッサと、を備える、システム。
【請求項2】
前記プロセッサが、前記パルス列のうちの前記最新のパルス列から、所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記所定の距離内にあることを検出するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記所定の最大持続時間が1~3秒である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記所定の距離が1~4mmである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記所定の最小持続時間が0.5~2秒である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記カテーテルが前記所定の距離内にある際に、前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記カテーテルが前記場所からの最小距離に到達したことに応答して、前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記一組が第1の一組であり、前記場所が第1の場所であり、
前記プロセッサが、
前記エネルギー発生回路及び前記心臓内の前記カテーテルを使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列が印加される、前記カテーテルの第2の場所を記憶し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列の前記印加に続いて、前記カテーテルの前記位置を追跡し、
前記追跡に基づいて、前記第2の一組のうちの最新のパルス列から、前記所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記第2の場所からの前記所定の距離内にないことを確認し、
前記確認に応答して、警告を出力するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記一組が第1の一組であり、前記場所が第1の場所であり、
前記プロセッサが、
前記心臓内の前記カテーテルを使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列が印加される、前記カテーテルの第2の場所を記憶し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列の前記印加に続いて、前記カテーテルの前記位置を追跡し、
前記追跡に基づいて、前記第2の一組のうちの最新のパルス列から、前記所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記第2の場所からの前記所定の距離内にないことを確認し、
前記確認に応答して、かつ前記カテーテルが前記第2の場所からの別の所定の距離内の第3の場所にあることに応答して、第3の一組のPFAパルス列の印加のために、前記第3の場所を選択するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサが、前記組織によって前記カテーテルに印加される力を追跡するように更に構成されており、前記プロセッサが、前記力が所定の閾値を超えることに応答して、前記パルス列のそれぞれを印加するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電気生理学の分野に関し、特に、パルスフィールドアブレーション(PFA)の施療に関する。
【背景技術】
【0002】
PFAでは、電界が細胞膜の不可逆電気穿孔(IRE)を発生させ、それによって、細胞を死滅させる。典型的には、PFAルーチンは、連続パルス列の各対の間に適切な休止を伴う、一組のパルス列の印加を含む。
【図面の簡単な説明】
【0003】
以下の本開示の実施例の詳細な説明を図面と併せ読むことで、本開示のより完全な理解が得られるであろう。
【
図1】本開示のいくつかの実施例による、代表的な電気生理学マッピング及びアブレーションシステムの概略図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施例による、心臓の組織にPFAを印加するための方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
概要
従来のPFAルーチンでは、一組のパルス列が、連続する列の間に固定された時間量(例えば、0.5~10秒)で印加される。アブレーションカテーテルが組織に対して有意に移動した場合、一組全体が適用される前に、一組は中断される。
【0005】
しかしながら、いくつかの用途では、例えば、被検者の心臓内にPFAを適用する場合、組織に対するカテーテルの移動を回避することが困難になる場合がある。その結果、PFAルーチンを完了することが困難になる場合がある。
【0006】
この課題に対処するために、本開示の実施例は、いくつかの観察を利用する修正されたPFAルーチンを提供する。
(i)各パルス列は、典型的には、パルス列中のカテーテルのいかなる移動も重要でないように、十分に短い(例えば、50~500μs)。
(ii)パルス列間のカテーテルの移動は、0.5~3秒の時間で周期的であることが多い。
(iii)連続するパルス列間の休止は、必ずしも固定持続時間である必要はない。
【0007】
これらの観察を考慮して、本開示の実施例は、単にカテーテルが移動したという理由でPFAルーチンを中断せず、連続するパルス間に固定された時間量を必要としない。むしろ、カテーテルはパルス間で周期的に動くことが許容される。カテーテルが、最新のパルス列が印加された場所とほぼ同じ場所に戻る場合、次のパルス列が印加される。
【0008】
具体的には、第1の場所における第1のパルス列の印加(又は「送達」)に続いて、カテーテルの位置が追跡される。第1のパルス列の印加から所定の最小持続時間が経過した後に(典型的には、所定の最大持続時間が経過する前に)、カテーテルが第1の場所から所定の距離内の第2の場所にある場合に、第2のパルス列が印加される。そうでなければ、一組のパルス列は中断される。
【0009】
同様に、第2のパルス列の印加に続いて、カテーテルの位置が追跡される。第2のパルス列の印加から所定の最小持続時間が経過した後に(及び、典型的には、所定の最大持続時間が経過する前に)、カテーテルが第1の場所及び/又は第2の場所から所定の距離内にある場合に、第3のパルス列が印加される。そうでなければ、一組のパルス列は中断される。
【0010】
一組のパルス列を中断する際に、ユーザへの警告が出力されてもよい。代替的又は追加的に、カテーテルの新しい場所がアブレーションのために選択されてもよい。
【0011】
システム概要
最初に
図1を参照すると、これは、本開示のいくつかの実施例による、代表的な電気生理学マッピング及びアブレーションシステム10の概略図である。システム10の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster,Inc.、31A Technology Drive、Irvine、CA、92618から入手可能なCARTO(商標)3システムとして入手可能である。
【0012】
システム10は、医師24によって被検者23の体内へと経皮的に挿入される1つ以上のカテーテルを備える。各カテーテルの挿入に続いて、医師24は、被検者23の血管系を通して、被検者の心臓12の心室腔又は血管構造内へとカテーテルをナビゲートする。典型的には、カテーテルは、送達シース(図示せず)を通してナビゲートされる。カテーテルは、心臓内電位図(IEGM)信号を感知するためのカテーテル、心臓組織をアブレーションするためのカテーテル、並びに/又は感知及びアブレーションの両方のためのカテーテルを含んでもよい。
【0013】
例えば、不可逆電気穿孔(IRE)を発生させる感知及びパルスフィールドアブレーション(PFA)の両方のために構成された代表的なカテーテル14が、
図1に示されている。カテーテル14は、カテーテルの遠位端部28において複数のスプライン22にわたって所望により分配された複数の電極26を備える。電極26は、例えば、同一出願人によるGovariらの米国特許出願第17/559,558号に記載されているように、組織からのIEGM信号を感知し、組織にPFAパルスを印加するように構成されている。
【0014】
典型的には、カテーテル14は、遠位端部28の三次元(3D)場所及び配向を追跡するための追跡センサ29を更に備える。追跡センサ29は、遠位端部28内又はその近くに埋め込まれてもよい。
【0015】
典型的には、追跡センサ29は、3つの磁気コイルを備える。場所パッド25は、所定の作業体積内に磁場を発生させるように構成された複数の磁気コイル32を備え、被検者23の近く(例えば、下)に位置付けられる。磁場によってコイル内に誘導される信号に基づいて、遠位端部28の場所及び配向が追跡される。このような磁気系の追跡の詳細は、米国特許第5,5391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、及び同第6,892,091号に記載されている。
【0016】
典型的には、システム10は、被検者23の皮膚に接触するように構成された1つ以上の電極パッチ38を更に備える。パッチ38は、場所パッド25の場所基準を確立し得る。更に、電極26からの電流をパッチ38で感知してもよく、それに応答して、各電極26の場所を三角測量してもよい。本場所情報は、追跡の精度を高めるために、上述の磁気系の追跡から導出される情報と組み合わされてもよい。このようなインピーダンス系の追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に記載されている。
【0017】
システム10は、記録計11及びディスプレイ27を更に備える。記録計11は、身体表面のECG電極18によって取得された心電図(ECG)信号21及び/又はカテーテル14の電極26によって取得されたIEGM信号を記録し、所望により、これらの信号をディスプレイ27上に表示するように構成されている。記録計11はまた、心臓12のペーシングを行うように構成されていてもよい、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続されていてもよい。
【0018】
システム10は、アブレーションカテーテルの遠位端部にある電極26などの1つ以上の電極に、アブレーションエネルギーを伝導するように構成された、アブレーションエネルギー発生器50を更に備える。アブレーションエネルギー発生器50によって生成されるエネルギーとしては、IREに影響を与えるための単極又は双極の高電圧直流(DC)パルスを含む、高周波(RF)エネルギー及び/若しくはPFAエネルギー、又はこれらの組み合わせが挙げられてもよいが、これらに限定されない。アブレーションエネルギー発生器50は、エネルギーを生成するように構成されたエネルギー発生回路に加えて、回路を制御し、所望により、その他の計算機能を実行するように構成されたコントローラと、を備える。
【0019】
システム10は、プロセッサ34と、適切なソフトウェア命令を記憶し得る揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリと、ユーザインターフェースと、を備える、ワークステーション55を更に備える。プロセッサ34は、例えば、(1)心臓12の心内膜解剖学的構造を3Dでマッピングし、得られた解剖学的マップ20をディスプレイ27上に表示するためにレンダリングすること、(2)ECG信号21からコンパイルされた活性化一組及び/又はその他のデータを、解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的印又は画像でディスプレイ27上に表示すること、(3)被検者23の体内の1つ以上のカテーテルの実時間場所及び配向を表示すること、及び(4)アブレーションエネルギーが印加された部位などの標的部位を表示すること、を含む複数の機能を実行するように、構成されていてもよい。
【0020】
システム10は、電源、ワークステーション55、及びシステムに属する電気生理学的機器の間の電気通信を確立するように構成されている、患者インターフェースユニット(PIU)30を更に備える。電気生理学的機器は、例えば、1つ以上のカテーテル、場所パッド25、ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー発生器50、及び/又は記録計11を備えてもよい。典型的には、PIU30は、カテーテルのそれぞれの場所及び配向を計算し、ECG信号21に基づいて任意の関連する計算を実行するように構成された別のプロセッサを更に備える。
【0021】
一般に、以下の説明及び特許請求の範囲で使用される「プロセッサ」という用語は、プロセッサ34、アブレーションエネルギー発生器50のコントローラ、又はPIU30のプロセッサなどの、単一のプロセッサを指してもよい。代替的に、本用語は、協調的にネットワーク化又はクラスタ化されたプロセッサのセットを指してもよい。例えば、以下に説明される機能性のうちのいずれかは、プロセッサ34、アブレーションエネルギー発生器50のコントローラ、及びPIU30のプロセッサのうちのいくつか又は全てによって、協調的に実行されてもよい。
【0022】
本明細書で記載されるプロセッサのそれぞれの機能性は、ハードウェアにおいてのみ、例えば、1つ以上の一定機能集積回路又は汎用集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、並びに/又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を使用して、実装されてもよい。代替的に、本機能性は、少なくとも一部ソフトウェアにおいて実装されてもよい。例えば、プロセッサは、例えば、中央処理装置(CPU)及び/又はグラフィック処理ユニット(GPU)を備える、プログラムされたプロセッサとして具現化されてもよい。ソフトウェアプログラムを含むプログラムコード及び/又はデータが、CPU及び/又はGPUによる実行と処理とに関して読み込まれてもよい。プログラムコード及び/又はデータは、電子形態でプロセッサに、例えば、ネットワーク上でダウンロードされてもよい。代替的又は追加的に、プログラムコード及び/又はデータは、磁気メモリ、光メモリ、又は電子メモリなどの非一時的な有形の媒体に提供されてもよい、及び/又は記憶されてもよい。このようなプログラムコード及び/又はデータは、プロセッサに提供された場合に、本明細書で記載されるタスクを実行するように構成された、機械又は専用コンピュータを生み出す。
【0023】
PFAの印加
ここで
図2を参照すると、これは、本開示のいくつかの実施例による、カテーテル14又は任意のその他の好適なカテーテルを使用して心臓12の組織にPFAを印加するための、プロセッサによって実行される方法56のフロー図である。
【0024】
典型的には、方法56は、命令受信工程58で始まるが、これによって、プロセッサは、ユーザから、カテーテルの現在の場所で組織を焼灼する命令を受信する。例えば、カテーテルを心臓内の所望の場所にナビゲートした後、医師24(
図1)は、例えば、フットペダルを押すこと、カテーテルのハンドル上のボタンを押すこと、又はディスプレイ27に属するタッチスクリーンに触れることによって、命令を入力してもよい。命令に応答して、プロセッサは、組織にPFAを印加し始める。
【0025】
プロセッサは、一組のPFAパルス列を印加することによって、PFAを印加するように構成されている。特許請求の範囲を含む本出願の文脈において、「パルス列」とは、一組の1つ以上のパルスを指す。
【0026】
プロセッサは、列印加工程60において、カテーテルを使用して各パルス列を印加する。パルス列の印加に続いて、プロセッサは、確認工程62において、典型的には送達されたパルス列の数を所定の数と比較することによって、別のパルス列が必要であるかどうかを確認する。そうでない場合、方法56は終了する。そうでなければ、プロセッサは、場所記憶工程64においてカテーテルの場所を記憶し、次に、待機工程66において、最新のパルス列の直後に次のパルス列を印加しないように、所定の最小持続時間だけ待機する。
【0027】
待機工程66に続いて、プロセッサはカテーテルの位置を追跡する。換言すれば、プロセッサは、(i)位置取得工程67においてカテーテルの現在位置を取得(すなわち、受信又は計算)し、(ii)別の確認工程68において、この位置が、以前のパルス列が印加された場所から所定の距離内にあるかどうかを確認することを繰り返す。(確認工程68に関する更なる詳細が、以下に提供される。)したがって、追跡に基づいて、プロセッサは、カテーテルが、最新のパルス列から所定の最小持続時間が経過した後に所定の距離内にあることを検出してもよい。これに応答して、プロセッサは、列印加工程60に戻ることができる。
【0028】
一方、プロセッサが、追跡に基づいて、カテーテルが所定の距離内にないことを確認した場合、プロセッサは、別の確認工程70において、所定の最大持続時間が発生したかどうかを確認する。そうでない場合、プロセッサは、確認工程68に戻る。そうでなければ、プロセッサは、警告を出力する、及び/又はPFAの印加のための別の場所を選択してもよい。
【0029】
例えば、プロセッサは、別の確認工程72において、カテーテルが以前の場所から別の(より長い)所定の距離内にあるかどうかを確認してもよい。そうでない場合、プロセッサは、例えば、ディスプレイ27(
図1)上に警告を表示することによって、出力工程74において警告を出力してもよい。そうでなければ、プロセッサは、選択工程76において、別の一組のPFAパルス列を印加するためのカテーテルの場所を選択してもよい。プロセッサは、次に、所望により、ユーザから、新しい場所で焼灼する承認を受信した後に、列印加工程60に戻ることができる。
【0030】
代替的に、確認工程70において、所定の最大持続時間が発生したことを確認することに応答して、プロセッサは、確認工程72を実行することなく出力工程74を実行してもよい。
【0031】
いくつかの実施例では、確認工程68において、プロセッサは、カテーテルが、第1のパルス列が印加された場所から所定の距離内にあるかどうかを確認する。(このような実施例では、場所記憶工程64は、一組のパルス列のうちの第1のパルス列に対してのみ実行されてもよい。)その他の実施例では、プロセッサは、カテーテルが、最新のパルス列が印加された場所から所定の距離内にあるかどうかを確認する。更にその他の実施例では、プロセッサは、カテーテルが両方の場所から所定の距離内にあるかどうかを確認し、それによって、カテーテルが両方の場所から所定の距離内にある場合にのみ、次のパルス列が印加される。更にその他の実施例では、プロセッサは、カテーテルが場所のいずれか1つから所定の距離内にあるかどうかを確認し、それによって、カテーテルが場所のいずれか1つ内にある場合に次のパルス列が印加される。
【0032】
一般に、所定の最小持続時間、最大持続時間、及び距離は、各パルス列の振幅及び持続時間に依存する。いくつかの実施例では、所定の最小持続時間は0.5~2秒であり、所定の最大持続時間は1~3秒である、及び/又は所定の距離は1~4mmである。
【0033】
上述したように、方法56によれば、プロセッサは、カテーテルが以前の場所に向かって移動し続けているかどうかにかかわらず、カテーテルが所定の距離内にある際に後続のパルス列を印加する。
【0034】
その他の実施例では、プロセッサは、プローブが以前の場所から最小距離に達したことに応答して、後続のパルス列を印加する。言い換えれば、カテーテルが所定の距離内にあった後であっても、プロセッサは、カテーテルが以前の場所に向かって移動し続けている場合(及び最大持続時間にまだ達していない場合)、次のパルス列を印加することを控える。
【0035】
いくつかの実施例では、プロセッサは、組織によってカテーテルに印加される力を追跡する。例えば、プロセッサは、カテーテルの遠位端部にある圧力変換器16から力表示信号を連続的に受信してもよい。このような実施例では、パルス列のそれぞれについて、プロセッサは、力が所定の下限閾値を超えること、及び/又は所定の上限閾値未満であることに応答して、パルス列を印加してもよい。例えば、列印加工程60を実行することに先立って、プロセッサは、力が下限閾値を超えるかどうか、及び/又は上限閾値未満であるかどうか、を確認してもよい。そうである場合、プロセッサはパルス列を印加してもよく、そうでなければ、プロセッサは、パルス列を印加することを控えてもよい。
【実施例0036】
以下の実施例は、本明細書の教示を組み合わせる又は適用し得る様々な非網羅的な方法に関する。以下の実施例は、本出願又は本出願のその後の出願において任意の時点で提示され得る特許請求の範囲を限定することを意図するものではないことを、理解されたい。一切の権利放棄が意図されていない。以下の実施例は、単に例示的な目的で提供されているに過ぎない。本明細書の様々な教示は、その他の多くの方法で構成及び適用され得ることが企図される。また、いくつかの変形形態では、以下の実施例において言及される特定の特徴を省略し得ることも企図される。したがって、以下に言及される態様又は特徴のいずれも、本発明者ら又は本発明者らの権利相続人によって後にそのように明示的に示されていない限り、重要であるとみなされるべきではない。本出願又は本出願に関連する後続の出願において提示される特許請求の範囲が、以下に言及されるもの以外の追加の特徴を含む場合、それらの追加の特徴は、特許性に関するいかなる理由で追加されたものとみなされるべきではない。
【0037】
(実施例1)
一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)パルス列を心臓(12)の組織に印加するためのシステム(10)は、エネルギー発生回路(50)及びプロセッサ(30、34、50)を含む。プロセッサは、エネルギー発生回路及び心臓内のカテーテル(14)を使用して、パルス列のうちの1つを印加するように構成されている。プロセッサは、パルス列のうちの1つが印加されるカテーテルの場所を記憶し、パルス列のうちの1つの印加に続いてカテーテルの位置を追跡し、追跡に基づいて、パルス列のうちの最新のパルス列から所定の最小持続時間が経過した後に、カテーテルがその場所からの所定の距離内にあることを検出し、検出に応答して、エネルギー発生回路及びカテーテルを使用してパルス列のうちの別のパルス列を印加するように更に構成されている。
【0038】
(実施例2)
プロセッサ(30、34、50)が、パルス列のうちの最新のパルス列から、所定の最大持続時間が経過する前に、カテーテル(14)が所定の距離内にあることを検出するように構成されている、実施例1に記載のシステム(10)。
【0039】
(実施例3)
所定の最大持続時間が1~3秒である、実施例2に記載のシステム(10)。
【0040】
(実施例4)
所定の距離が1~4mmである、実施例1~3のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0041】
(実施例5)
所定の最小持続時間が0.5~2秒である、実施例1~4のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0042】
(実施例6)
プロセッサ(30、34、50)は、カテーテル(14)が所定の距離内にある際に、パルス列のうちの別のパルス列を印加するように構成されている、実施例1~5のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0043】
(実施例7)
プロセッサ(30、34、50)は、カテーテル(14)がその場所からの最小距離に到達したことに応答して、パルス列のうちの別のパルス列を印加するように構成されている、実施例1~5のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0044】
(実施例8)
一組が第1の一組であり、場所が第1の場所であり、
プロセッサ(30、34、50)が、
エネルギー発生回路(50)及び心臓(12)内のカテーテル(14)を使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加し、
第2の一組のうちのパルス列が印加される、カテーテルの第2の場所を記憶し、
第2の一組のうちのパルス列の印加に続いて、カテーテルの位置を追跡し、
追跡に基づいて、第2の一組のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、カテーテルが第2の場所からの所定の距離内にないことを確認し、
確認に応答して、警告を出力するように更に構成されている、実施例1~7のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0045】
(実施例9)
一組が第1の一組であり、場所が第1の場所であり、
プロセッサ(30、34、50)が、
心臓(12)内のカテーテル(14)を使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加し、
第2の一組のうちのパルス列が印加される、カテーテルの第2の場所を記憶し、
第2の一組のうちのパルス列の印加に続いて、カテーテルの位置を追跡し、
追跡に基づいて、第2の一組のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、カテーテルが第2の場所からの所定の距離内にないことを確認し、
確認に応答して、かつカテーテルが第2の場所からの別の所定の距離内の第3の場所にあることに応答して、第3の一組のPFAパルス列の印加のために、第3の場所を選択するように更に構成されている、実施例1~7のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0046】
(実施例10)
プロセッサ(30、34、50)が、組織によってカテーテル(14)に印加される力を追跡するように更に構成されており、プロセッサが、力が所定の閾値を超えることに応答して、パルス列のそれぞれを印加するように構成されている、実施例1~9のいずれか一項に記載のシステム(10)。
【0047】
(実施例11)
一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)パルス列を心臓(12)の組織に印加するための方法であって、心臓内のカテーテル(14)を使用してパルス列のうちの1つを印加することと、パルス列のうちの1つが印加されるカテーテルの場所を記憶することと、を含む、方法。本方法は、パルス列のうちの1つのパルス列の印加に続いてカテーテルの位置を追跡することと、追跡に基づいて、パルス列のうちの最新のパルス列から所定の最小持続時間が経過した後に、カテーテルがその場所から所定の距離内にあることを検出することと、を更に含む。本方法は、検出することに応答して、カテーテルを使用して、パルス列のうちの別のパルス列を印加することを更に含む。
【0048】
(実施例12)
検出することが、パルス列のうちの最新のパルス列から、所定の最大持続時間が経過する前に、カテーテル(14)が所定の距離内にあることを検出することを含む、実施例11に記載の方法。
【0049】
(実施例13)
所定の最大持続時間が1~3秒である、実施例12に記載の方法。
【0050】
(実施例14)
所定の距離が1~4mmである、実施例11~13のいずれか一項に記載の方法。
【0051】
(実施例15)
所定の最小持続時間が0.5~2秒である、実施例11~14のいずれか一項に記載の方法。
【0052】
(実施例16)
パルス列のうちの別のパルス列を印加することは、カテーテル(14)が所定の距離内にある際に、パルス列のうちの別のパルス列を印加することを含む、実施例11~15のいずれか一項に記載の方法。
【0053】
(実施例17)
パルス列のうちの別のパルス列を印加することは、カテーテル(14)が場所からの最小距離に到達することに応答して、パルス列のうちの別のパルス列を印加することを含む、実施例11~15のいずれか一項に記載の方法。
【0054】
(実施例18)
一組が第1の一組であり、場所が第1の場所であり、
方法が、
心臓(12)内のカテーテル(14)を使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加することと、
第2の一組のうちのパルス列が印加される、カテーテルの第2の場所を記憶することと、
第2の一組のうちのパルス列の印加に続いて、カテーテルの位置を追跡することと、
追跡に基づいて、第2の一組のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、カテーテルが第2の場所からの所定の距離内にないことを確認することと、
確認に応答して、警告を出力することと、を更に含む、実施例11~17のいずれか一項に記載の方法。
【0055】
(実施例19)
一組が第1の一組であり、場所が第1の場所であり、
方法が、
心臓(12)内のカテーテル(14)を使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加することと、
第2の一組のうちのパルス列が印加される、カテーテルの第2の場所を記憶することと、
第2の一組のうちのパルス列の印加に続いて、カテーテルの位置を追跡することと、
追跡に基づいて、第2の一組のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、カテーテルが第2の場所からの所定の距離内にないことを確認することと、
確認に応答して、かつカテーテルが第2の場所からの別の所定の距離内の第3の場所にあることに応答して、第3の一組のPFAパルス列の印加のために、第3の場所を選択することと、を更に含む、実施例11~17のいずれか一項に記載の方法。
【0056】
(実施例20)
組織によってカテーテルに印加される力を追跡することを更に含み、パルス列のそれぞれについて、パルス列を印加することが、力が所定の閾値を超えることに応答して、パルス列を印加することを含む、実施例11~19のいずれか一項に記載の方法。
【0057】
本開示は、本明細書に具体的に示され、上述されたものに限定されない点が、当業者には理解されよう。むしろ、本開示の範囲は、本明細書において上述した様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせ、並びに上述の説明を読むことで当業者が想到するであろう、従来技術にはない特徴の変形形態及び修正例を含む。参照により本特許出願に組み込まれた文献は、本出願の不可欠な部分とみなされるべきであり、ただし、これらの組み込まれた文献においていずれかの用語が、本明細書で明示的又は暗黙的になされた定義と矛盾する方法で定義されている限り、本明細書の定義のみが考慮されるべきである。
【0058】
〔実施の態様〕
(1) 一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)のパルス列を心臓の組織に印加するためのシステムであって、前記システムが、
エネルギー発生回路と、
プロセッサであって、
前記エネルギー発生回路及び前記心臓内のカテーテルを使用して、前記パルス列のうちの1つを印加し、
前記パルス列のうちの前記1つが印加される、前記カテーテルの場所を記憶し、
前記パルス列のうちの前記1つの前記印加に続いて、前記カテーテルの位置を追跡し、
前記追跡に基づいて、前記パルス列のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、前記カテーテルが前記場所からの所定の距離内にあることを検出し、
前記検出することに応答して、前記エネルギー発生回路及び前記カテーテルを使用して、前記パルス列のうちの別のパルス列を印加するように構成された、プロセッサと、を備える、システム。
(2) 前記プロセッサが、前記パルス列のうちの前記最新のパルス列から、所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記所定の距離内にあることを検出するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記所定の最大持続時間が1~3秒である、実施態様2に記載のシステム。
(4) 前記所定の距離が1~4mmである、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記所定の最小持続時間が0.5~2秒である、実施態様1に記載のシステム。
【0059】
(6) 前記プロセッサは、前記カテーテルが前記所定の距離内にある際に、前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記プロセッサは、前記カテーテルが前記場所からの最小距離に到達したことに応答して、前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記一組が第1の一組であり、前記場所が第1の場所であり、
前記プロセッサが、
前記エネルギー発生回路及び前記心臓内の前記カテーテルを使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列が印加される、前記カテーテルの第2の場所を記憶し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列の前記印加に続いて、前記カテーテルの前記位置を追跡し、
前記追跡に基づいて、前記第2の一組のうちの最新のパルス列から、前記所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記第2の場所からの前記所定の距離内にないことを確認し、
前記確認に応答して、警告を出力するように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記一組が第1の一組であり、前記場所が第1の場所であり、
前記プロセッサが、
前記心臓内の前記カテーテルを使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列が印加される、前記カテーテルの第2の場所を記憶し、
前記第2の一組のうちの前記パルス列の前記印加に続いて、前記カテーテルの前記位置を追跡し、
前記追跡に基づいて、前記第2の一組のうちの最新のパルス列から、前記所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記第2の場所からの前記所定の距離内にないことを確認し、
前記確認に応答して、かつ前記カテーテルが前記第2の場所からの別の所定の距離内の第3の場所にあることに応答して、第3の一組のPFAパルス列の印加のために、前記第3の場所を選択するように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(10) 前記プロセッサが、前記組織によって前記カテーテルに印加される力を追跡するように更に構成されており、前記プロセッサが、前記力が所定の閾値を超えることに応答して、前記パルス列のそれぞれを印加するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0060】
(11) 一組のパルスフィールドアブレーション(PFA)のパルス列を心臓の組織に印加するための方法であって、前記方法が、
前記心臓内のカテーテルを使用して、前記パルス列のうちの1つを印加することと、
前記パルス列のうちの前記1つが印加される、前記カテーテルの場所を記憶することと、
前記パルス列のうちの前記1つの前記印加に続いて、前記カテーテルの位置を追跡することと、
前記追跡に基づいて、前記パルス列のうちの最新のパルス列から、所定の最小持続時間が経過した後に、前記カテーテルが前記場所からの所定の距離内にあることを検出することと、
前記検出することに応答して、前記カテーテルを使用して、前記パルス列のうちの別のパルス列を印加することと、を含む、方法。
(12) 前記検出することが、前記パルス列のうちの前記最新のパルス列から、所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記所定の距離内にあることを検出することを含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記所定の最大持続時間が1~3秒である、実施態様12に記載の方法。
(14) 前記所定の距離が1~4mmである、実施態様11に記載の方法。
(15) 前記所定の最小持続時間が0.5~2秒である、実施態様11に記載の方法。
【0061】
(16) 前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加することは、前記カテーテルが前記所定の距離内にある際に、前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加することを含む、実施態様11に記載の方法。
(17) 前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加することは、前記カテーテルが前記場所からの最小距離に到達することに応答して、前記パルス列のうちの前記別のパルス列を印加することを含む、実施態様11に記載の方法。
(18) 前記一組が第1の一組であり、前記場所が第1の場所であり、
前記方法が、
前記心臓内の前記カテーテルを使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加することと、
前記第2の一組のうちの前記パルス列が印加される、前記カテーテルの第2の場所を記憶することと、
前記第2の一組のうちの前記パルス列の前記印加に続いて、前記カテーテルの前記位置を追跡することと、
前記追跡に基づいて、前記第2の一組のうちの最新のパルス列から、前記所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記第2の場所からの前記所定の距離内にないことを確認することと、
前記確認に応答して、警告を出力することと、を更に含む、実施態様11に記載の方法。
(19) 前記一組が第1の一組であり、前記場所が第1の場所であり、
前記方法が、
前記心臓内の前記カテーテルを使用して、第2の一組のPFAパルス列のうちのパルス列を印加することと、
前記第2の一組のうちの前記パルス列が印加される、前記カテーテルの第2の場所を記憶することと、
前記第2の一組のうちの前記パルス列の前記印加に続いて、前記カテーテルの前記位置を追跡することと、
前記追跡に基づいて、前記第2の一組のうちの最新のパルス列から、前記所定の最小持続時間が経過した後に、かつ所定の最大持続時間が経過する前に、前記カテーテルが前記第2の場所からの前記所定の距離内にないことを確認することと、
前記確認に応答して、かつ前記カテーテルが前記第2の場所からの別の所定の距離内の第3の場所にあることに応答して、第3の一組のPFAパルス列の印加のために、前記第3の場所を選択することと、を更に含む、実施態様11に記載の方法。
(20) 前記組織によって前記カテーテルに印加される力を追跡することを更に含み、前記パルス列のそれぞれについて、前記パルス列を印加することが、前記力が所定の閾値を超えることに応答して、前記パルス列を印加することを含む、実施態様11に記載の方法。