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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006243
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】測定器
(51)【国際特許分類】
   G01L 3/10 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
G01L3/10 311
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106953
(22)【出願日】2022-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000145806
【氏名又は名称】株式会社小野測器
(74)【代理人】
【識別番号】100099748
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 克志
(72)【発明者】
【氏名】長塩 拓馬
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 英昭
(72)【発明者】
【氏名】大島 良太
(57)【要約】
【課題】後付け可能な測定器によって、軸のトルクや応力や歪みを精度良く計測する。
【解決手段】分離した上部ブロック1と下部ブロック2をボルト3で締結し、中空部4を貫通した回転軸100を挟み込む形態で、測定器を回転軸100に固定する。上部ブロック1と下部ブロック2は、上部ブロック1と下部ブロック2の間の中空部4の径が小さい前端クランプ部Fと後端クランプ部Rでのみ回転軸100と接触する。前端クランプ部Fと後端クランプ部Rの間の肉薄の上部起歪部11と下部起歪部21には、ひずみゲージ51/52/61/62が固定されている。トルクが負荷され回転軸100が捻れると、回転軸100に固定されている前端クランプ部Fと後端クランプ部R間にねじれ角の差が発生し、上部起歪部11、下部起歪部21にせん断歪みが生じ、ひずみゲージ51/52/61/62によって検出される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸に固定される測定器であって、
一対のブロックと、
ひずみゲージとを有し、
前記一対のブロックの各々は、当該一対のブロックを、前記軸を当該軸の径方向について間に挟んで締結することにより、前記軸に固定される、当該軸の軸方向に離れた2つの被固定部と、前記2つの被固定部を前記軸方向に連結する起歪部とを有すると共に、
前記一対のブロックは、前記各ブロックの前記各被固定部が前記軸に固定された状態において、前記起歪部が前記軸に接しない形状を有し
少なくとも一方の前記ブロックの前記起歪部に前記ひずみゲージが固定されていることを特徴とする測定器。
【請求項2】
請求項1記載の測定器であって、
締結した状態において、前記被固定部における前記一対のブロック間の前記径方向の距離は、前記起歪部における前記一対のブロック間の前記径方向の距離より小さいことを特徴とする測定器。
【請求項3】
請求項1記載の測定器であって、
前記ブロックの前記起歪部は、当該ブロックの前記被固定部よりも肉薄に形成されていることを特徴とする測定器。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の測定器であって、
複数の前記ひずみゲージを備え、
1つの前記ひずみゲージは前記起歪部の前記軸側の面に固定され、他の1つの前記ひずみゲージは前記起歪部の前記軸側と反対側の面に固定されていることを特徴とする測定器。
【請求項5】
請求項1、2または3記載の測定器であって、
複数の前記ひずみゲージを備え、
1つの前記ひずみゲージは、前記一対のブロックのうちの一方の前記ブロックの前記起歪部に固定され、他の1つの前記ひずみゲージは他方の前記ブロックの前記起歪部に固定されていることを特徴とする測定器。
【請求項6】
請求項1、2または3記載の測定器であって、
前記軸は回転軸であり、
当該測定器は、トルク検出に用いられる測定器であって、前記ひずみゲージを用いて構成された、前記2つの被固定部間のねじれ角の差によって前記起歪部に発生するせん断歪みを検出する検出回路を備えていることを特徴とする測定器。
【請求項7】
請求項1、2または3記載の測定器であって、
当該測定器は、前記ひずみゲージを用いて構成された、前記2つの被固定部間の軸方向の距離の変化によって前記起歪部に発生する引張圧縮歪みを検出する検出回路を備えていることを特徴とする測定器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸のトルクや応力や歪みを計測する、後付け可能な測定器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
軸のトルクや応力や歪みを計測する、後付け可能な測定器としては、一対の半体を、回転軸を間に挟んで締結することにより、半体の内側の円弧面に配置したひずみゲージを所定の圧力で回転軸に圧接する構造を備えた測定器が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-71657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したひずみゲージを回転軸に圧接する測定器は、回転軸の表面状態(表面粗さ、よごれ)や、圧接力や遠心力の相違により計測値にバラつきが生じるため、充分な計測精度を実現することが難しい。
また、注意深く圧接力を調整しないと、圧接によってひずみゲージが破損(断線)してしまう恐れがあるなど、取り扱いの簡便性に欠ける。
そこで、本発明は、軸のトルクや応力や歪みを、より精度良く計測できる、後付け可能な測定器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題達成のために、本発明は、軸に固定される測定器に、一対のブロックと、ひずみゲージとを設けたものである。前記一対のブロックの各々は、当該一対のブロックを、前記軸を当該軸の径方向について間に挟んで締結することにより、前記軸に固定される、当該軸の軸方向に離れた2つの被固定部と、前記2つの被固定部を前記軸方向に連結する起歪部とを有する。また、前記一対のブロックは、前記各ブロックの前記各被固定部が前記軸に固定された状態において、前記起歪部が前記軸に接しない形状を有する。そして、少なくとも一方の前記ブロックの前記起歪部に前記ひずみゲージが固定されている。
【0006】
より具体的には、この測定器は、締結した状態において、前記被固定部における前記一対のブロック間の前記径方向の距離が、前記起歪部における前記一対のブロック間の前記径方向の距離より小さくなるように構成してよい。
【0007】
また、この測定器の前記ブロックの前記起歪部は、当該ブロックの前記被固定部よりも肉薄に形成してよい。
また、以上の測定器に、複数の前記ひずみゲージを備え、1つの前記ひずみゲージは前記起歪部の前記軸側の面に固定し、他の1つの前記ひずみゲージは前記起歪部の前記軸側と反対側の面に固定してもよい。
また、以上の測定器に、複数の前記ひずみゲージを備え、1つの前記ひずみゲージを、前記一対のブロックのうちの一方の前記ブロックの前記起歪部に固定し、他の1つの前記ひずみゲージを他方の前記ブロックの前記起歪部に固定してもよい。
【0008】
ここで、以上の測定器を、回転軸のトルク検出に用いられる測定器とし、前記ひずみゲージを用いて構成された、前記2つの被固定部間のねじれ角の差によって前記起歪部に発生するせん断歪みを検出する検出回路を備えてよい。
または、測定器には、前記ひずみゲージを用いて構成された、前記2つの被固定部間の軸方向の距離の変化によって前記起歪部に発生する引張圧縮歪みを検出する検出回路を備えてもよい。
以上のような測定器によれば、測定器を、測定対象の軸に、軸側の追加加工無しに容易に後付けすることができる。また、ひずみゲージを軸に直接固定しないので、ひずみゲージの固定に関わる取り扱いの不便や、当該固定の状態に依存する誤差の発生なく、軸のトルクや応力や歪みを精度良く計測できる。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、軸のトルクや応力や歪みを、より精度良く計測できる、後付け可能な測定器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係る測定器の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る測定器の使用形態を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る測定器の検出回路の例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る測定器の検出回路の他の例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る測定器の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1a1-a6に回転軸のトルクの計測に適用する場合の、本実施形態に係る測定器の構成を示す。
便宜上、図中に示すように測定器の前後上下左右を定めるものとして、図1a1は測定器の上面を、図1a2は測定器の左側面を、図1a3は測定器の前面を表す。
また、図1a4は測定器の斜視したようすを表し、図1a5は図1a3の断面線A-Aによる断面を表し、図1a6は図1a2の断面線B-Bによる断面を表す。
なお、測定器の下面は上面と同様に表れ、測定器の右面は左面と同様に表れ、測定器の後面は前面と同様に表れる。
図示するように、測定器は、上部ブロック1と下部ブロック2を上下に4本のボルト3で連結した構造を有する。
図1a3、図1a5に示すように、上部ブロック1の下面の上下左右方向の中央部は上方向に凹んでおり、下部ブロック2の上面の上下左右方向の中央部は下方向に凹んでおり、これらの凹みにより測定器全体として前後方向に貫通した中空部4が形成される。
また、上部ブロック1と下部ブロック2の前端部により、測定器の前端を回転軸に固定するための前端クランプ部Fが構成され、上部ブロック1と下部ブロック2の後端部により、測定器の後端を回転軸に固定するための後端クランプ部Rが構成されている。
いま、上部ブロック1の中空部4側を上部ブロック1の内側、上部ブロック1の中空部4と反対となる側を上部ブロック1の外側、下部ブロック2の中空部4側を下部ブロック2の内側、下部ブロック2の中空部4と反対となる側を下部ブロック2の外側として、上部ブロック1の前後方向の中央部は、外側上部において下方に凹み、内側において、上部ブロック1の前端クランプ部Fと後端クランプ部Rよりも、さらに外側に凹んだ肉薄の形状を有する上部起歪部11となっている。また、下部ブロック2の前後方向の中央部は、外側下部において上方に凹み、内側において、下部ブロック2の前端クランプ部Fと後端クランプ部Rよりも、さらに外側に凹んだ肉薄の形状を有する下部起歪部21となっている。
【0012】
したがって、中空部4の上下左右方向の中心を通る前後方向の直線を測定器の軸とし、軸と垂直な方向を測定器の径方向とすると、上部ブロック1と下部ブロック2の間の径方向の距離は、前端クランプ部Fと後端クランプ部Rにおいて、その間の上部起歪部11や下部起歪部21となる前後方向中央部よりも小さく、測定部の中空部4の径は、前端クランプ部Fと後端クランプ部Rにおいて小さくなっている。
ただし、図示した中空部4の形状は一例であり、上部ブロック1と下部ブロック2は、前端クランプ部Fと後端クランプ部Rにおいて、上部ブロック1と下部ブロック2間の空間が径方向について最も窄む形状を備えていれば足りる。
【0013】
そして、図1a5、図1a6に示すように、上部ブロック1の上部起歪部11の上面の前後左右方向の中央の位置に上部外周側ひずみゲージ51が接着等により固定され、上部起歪部11の下面の前後左右方向の中央の位置に上部内周側ひずみゲージ52が接着等により固定されている。
また、下部起歪部21の下面の前後左右方向の中央の位置に下部外周側ひずみゲージ61が接着等により固定され、下部起歪部21の上面の前後左右方向の中央の位置に下部内周側ひずみゲージ62が接着等により固定されている。
ただし、上部外周側ひずみゲージ51や上部内周側ひずみゲージ52の前後方向の位置は、上部起歪部11の前後方向の中央の位置から、前端クランプ部Fや後端クランプ部R側に偏らせた位置としてよい。また、下部外周側ひずみゲージ61や下部内周側ひずみゲージ62の前後方向の位置は、下部起歪部21の前後方向の中央の位置から、前端クランプ部Fや後端クランプ部R側に偏らせた位置としてよい。
各ひずみゲージとしては、たとえば、図1bに示すように、前後方向に対して45度反対方向に傾いた2つの抵抗R1、R2を備えた2素子型のひずみゲージ(クロスゲージ)を用いることができる。
ここで、図示は省略したが、測定器には、上部外周側ひずみゲージ51、下部外周側ひずみゲージ61、上部内周側ひずみゲージ52、下部内周側ひずみゲージ62を用いた検出回路や、検出回路で検出した値を外部に無線送信する無線通信装置や、これらに電力を供給するバッテリなども内蔵されている。
【0014】
次に、測定器の使用法について説明する。
使用時には、図2a1に示すように、測定対象の回転軸100が間に位置するように分離した上部ブロック1と下部ブロック2を配置した上で、図2a2、a3に示すように、上部ブロック1と下部ブロック2をボルト3で締結し、上部ブロック1と下部ブロック2で中空部4を貫通した回転軸100を挟み込む形態で、測定器を回転軸100に固定する。
【0015】
ここで、図2b1に図2a3の断面線C-Cによる断面を、図2b2に図2a2の断面線D-Dによる断面を示すように、測定器を回転軸100に固定した状態において、上部ブロック1の上部起歪部11の回転軸100側の面と、下部ブロック2の下部起歪部21の回転軸100側の面は、前端クランプ部Fと後端クランプ部Rよりも回転軸100の経方向(外側方向)に凹んでいるので回転軸100と接触しておらず、上部ブロック1と下部ブロック2は前端クランプ部Fと後端クランプ部Rでのみ、回転軸100と接触している。すなわち、上部ブロック1と下部ブロック2は、測定器の中空部4の径が小さい前端クランプ部Fと後端クランプ部Rでのみ回転軸100を挟み込みクランプする形態で、回転軸100に固定されている。
【0016】
また、上部起歪部11、下部起歪部21の回転軸100側の面に配置した上部内周側ひずみゲージ52と下部内周側ひずみゲージ62も回転軸100と接触していない。
さて、このように測定器を回転軸100に固定した状態で、図2cに示すように回転軸100にトルクが負荷され回転軸100が捻れると、回転軸100をクランプしている前端クランプ部Fと後端クランプ部R間にねじれ角の差が発生し、上部起歪部11、下部起歪部21にせん断歪みが生じる。
【0017】
また、このせん断歪みは、上部外周側ひずみゲージ51、下部外周側ひずみゲージ61、上部内周側ひずみゲージ52、下部内周側ひずみゲージ62を用いた検出回路で検出される。そして、検出された値は、無線通信装置により外部に無線送信され、外部の装置において検出された値をトルクに変換することによりトルクの測定が行われる。
【0018】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上部外周側ひずみゲージ51、下部外周側ひずみゲージ61、上部内周側ひずみゲージ52、下部内周側ひずみゲージ62は、これら全てを設けなくてよく、少なくともいずれか1つのひずみゲージを設ければよい。
ただし、少なくとも2つのひずみゲージを設けて回転軸100の曲げ歪みをキャンセルすることが好ましい。
この場合、たとえば、上部外周側ひずみゲージ51と上部内周側ひずみゲージ52の組み合わせ、下部外周側ひずみゲージ61と下部内周側ひずみゲージ62の組み合わせ、上部外周側ひずみゲージ51と下部外周側ひずみゲージ61の組み合わせ、上部内周側ひずみゲージ52と下部内周側ひずみゲージ62の組み合わせのいずれかによって、回転軸100の曲げ歪みや引張圧縮歪みをキャンセルすることができる。
【0019】
いま、組み合わせ中の一方のひずみゲージをG1、他方のひずみゲージをG2とし、ひずみゲージG1、G2の向きを前後方向について反対として固定した場合には、たとえば、検出回路を図3aに示すブリッジ回路とすることにより、検出値に表れる、図3bに示すような回転軸100の引張圧縮歪みや曲げ歪みによる影響をキャンセルすることができる。
【0020】
なお、ひずみゲージG1、G2の2つのひずみゲージを設ける場合には、好ましくは、上部外周側ひずみゲージ51と上部内周側ひずみゲージ52の組み合わせか、下部外周側ひずみゲージ61と下部内周側ひずみゲージ62の組み合わせとすることが、上部ブロック1と下部ブロック2との一方のみに、ひずみゲージや検出回路や無線通信装置やバッテリなどの各部をまとめて設ける構成をとることができる観点などより好ましい。
【0021】
以上のように本実施形態によれば、ひずみゲージを回転軸100に直接固定しないので、ひずみゲージの固定に関わる取り扱いの不便や、当該固定の状態に依存する誤差の発生なく、回転軸100のトルクを精度良く計測できる。
【0022】
また、測定器を、自動車のドライブシャフトなどの動力伝達シャフトに追加加工無しに容易に後付けすることができる。また、測定器は、動力伝達シャフト以外の外部との機械的な連結を必要としないので、自動車の実路評価と台上試験装置での評価を同じ態様で行うことができる。
また、本実施形態の測定器は、自動車に限らず、任意の機械の回転軸/動力伝達軸に後付けで取り付けて使用することができる。
たとえば、測定器は、ひずみゲージを、引張圧縮歪み検出用のひずみゲージとすることにより、プレス荷重支持柱の軸方向の引張圧縮歪みを検出するタイバーセンサなどの、軸方向の張圧縮歪みを検出する測定器として用いることができる。この場合、ひずみゲージは、回転軸100をクランプしている前端クランプ部Fと後端クランプ部R間の距離の変化によって上部起歪部11、下部起歪部21に発生する引張圧縮歪みを検出するように設ける。
【0023】
たとえば、この場合には、各ひずみゲージとして、図4aに示すような1素子型のひずみゲージを用いる。
この場合にも、上述した組み合わせのいずれかによるひずみゲージG1、G2の2つのひずみゲージを設け、検出回路を図4bに示すブリッジ回路とすることにより、検出値に表れる、曲げ歪みによる影響をキャンセルすることができる。
また、以上では、上部ブロック1と下部ブロック2を4本のボルト3で同じ方向から連結したが、4本のボルト3で上部ブロック1と下部ブロック2を連結する方向は、たとえば、図5a1、a2に示すように、前後に隣り合うボルト3同士、左右に隣り合うボルト3同士で、相互に反対方向としてよい。これにより、回転時の測定器のバランスが向上することが期待できると共に、上部ブロック1と下部ブロック2として同じ形状の部品を共用できる。
また、以上では、4つのボルト3を取り外すことにより、上部ブロック1と下部ブロック2とが完全に分離できるようにしたが、これは必須ではなく、上部ブロック1と下部ブロック2の間に回転軸100を配置できる仕組みが測定器に備わっていれば足りる。
たとえば、図5b1に示すように、上部ブロック1と下部ブロック2の右側の2つのボルト3の代わりに、ヒンジ70で、上部ブロック1と下部ブロック2の右側を連結し、左側の2つのボルト3を取り外したときに、上部ブロック1を下部ブロック2に対して相対的に開閉できるようにしてもよい。
この場合、使用時には、図5b2に示すように、左側の2つのボルト3を取り外し、上部ブロック1と下部ブロック2を開いて、間に回転軸100が位置するように上部ブロック1と下部ブロック2を配置し、図5b3に示すように上部ブロック1と下部ブロック2を閉じる。そして、図5b3、b4に示すように、上部ブロック1と下部ブロック2を、左側の2つのボルト3で締結し、上部ブロック1と下部ブロック2で回転軸100を挟み込む形態で、測定器を回転軸100に固定する。
【符号の説明】
【0024】
1…上部ブロック、2…下部ブロック、3…ボルト、4…中空部、11…上部起歪部、21…下部起歪部、51…上部外周側ひずみゲージ、52…上部内周側ひずみゲージ、61…下部外周側ひずみゲージ、62…下部内周側ひずみゲージ、70…ヒンジ、100…回転軸、F…前端クランプ部、R…後端クランプ部。
図1
図2
図3
図4
図5