(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062499
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240501BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20240501BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240501BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01C21/26 C
G06F3/01 510
G06F3/16 610
G06F3/16 690
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170356
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】304012596
【氏名又は名称】株式会社CRI・ミドルウェア
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 一彦
(72)【発明者】
【氏名】鴫原 智秀
【テーマコード(参考)】
2F129
5E555
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC15
2F129DD13
2F129EE78
2F129FF02
2F129FF20
2F129FF62
2F129HH12
2F129HH29
5E555AA26
5E555AA27
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA23
5E555BA25
5E555BB05
5E555BB06
5E555BB23
5E555BB25
5E555BC04
5E555BC09
5E555BD01
5E555CA45
5E555CA47
5E555CB64
5E555CB74
5E555CC01
5E555DA23
5E555DB32
5E555DD08
5E555EA23
5E555FA00
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】車両等で移動するユーザにおいて、迅速な情報収集を可能にする。
【解決手段】プロセッサと記憶部を備えるコンピュータに、移動体で移動をするユーザへの情報の伝達を行わせるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップと、第1のユーザから取得した発信情報を、記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップと、第2のユーザから位置を指定する情報を取得する位置指定情報取得ステップと、取得した位置情報と、発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、発信情報の中から第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップと、を実行させるプログラムが開示される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと記憶部を備えるコンピュータに、移動体で移動するユーザへの情報の伝達を行わせるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップと、
前記第1のユーザから取得した前記発信情報を、前記記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップと、
第2のユーザから位置を指定する位置指定情報を取得する位置指定情報取得ステップと、
取得した前記位置指定情報と、前記発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、前記発信情報の中から前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップと、を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、前記移動体に搭載された前記コンピュータを、通信可能な音響装置として機能させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
特定された前記伝達情報を、音声により前記第2のユーザに伝達するステップを実行させる、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記第1のユーザおよび前記第2のユーザのそれぞれに対応するアバターが発する音声を生成するステップと、
前記アバター同士で会話を行うことで、前記伝達情報を前記第2のユーザへ伝達するステップと、を実行させる、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記発信情報記憶ステップでは、
取得した前記発信情報に対して自然言語処理による解析を行い、当該解析の結果を記憶部に記憶させる、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記特定された伝達情報に対して、付加的な情報を加えた音声情報を生成する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記伝達情報特定ステップでは、
前記第2のユーザから質問情報を受け付けたことに応答して、当該第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項8】
前記質問情報には、前記位置を指定する情報が含まれる、請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記位置指定情報取得ステップでは、
前記位置を指定する情報として、前記第2のユーザが使用する移動体の位置情報を受け付ける、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項10】
前記伝達情報特定ステップでは、
前記第2のユーザが使用する移動体の位置情報、当該移動体の目的地、および当該目的地までの所要時間の少なくとも1つに基づいて、前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記発信情報取得ステップでは、
所定の条件が満たされた場合に、前記第1のユーザが発した音声を、前記発信情報として取得する、請求項1または請求項2に記載のプログラム。
【請求項12】
前記所定の条件は、前記第1のユーザによる前記コンピュータへの所定の操作である、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータは、複数のスピーカを備え、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
特定された前記伝達情報を、音声により前記第2のユーザに伝達するステップにおいて、
前記伝達情報が保持する場所情報と、前記移動体の位置情報に基づいて、指向性を有する音声を前記複数のスピーカに出力させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項14】
プロセッサと記憶部を備えるコンピュータに、移動体で移動するユーザへの情報の伝達を行わせる方法であって、
前記プロセッサに、
第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップと、
前記第1のユーザから取得した前記発信情報を、前記記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップと、
第2のユーザから位置を指定する位置指定情報を取得する位置指定情報取得ステップと、
取得した前記位置指定情報と、前記発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、前記発信情報の中から前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップと、を実行させる方法。
【請求項15】
プロセッサと記憶部を備え、移動体で移動するユーザへの情報の伝達を行う情報処理装置であって、
前記プロセッサは、
第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップと、
前記第1のユーザから取得した前記発信情報を、前記記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップと、
第2のユーザから位置を指定する位置指定情報を取得する位置指定情報取得ステップと、
取得した前記位置指定情報と、前記発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、前記発信情報の中から前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップと、を実行する情報処理装置。
【請求項16】
プロセッサと記憶部を有するコンピュータを備え、移動体で移動するユーザへの情報の伝達を行うシステムであって、
前記プロセッサに、
第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップと、
前記第1のユーザから取得した前記発信情報を、前記記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップと、
第2のユーザから位置を指定する位置指定情報を取得する位置指定情報取得ステップと、
取得した前記位置指定情報と、前記発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、前記発信情報の中から前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップと、を実行するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、車両等で移動するユーザが様々な情報を収集するためのシステムが開発されている。例えば、特許文献1には、移動する複数のユーザの目的地を取得して、目的地が共通するユーザのマッチングを行い、マッチングされたユーザ間での情報共有を実現するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、上記技術では、目的地が共通することを条件としてユーザのマッチングをおこなっているため、迅速な情報収集を求める場面において改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的は、車両等で移動するユーザにおいて、迅速な情報収集を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示では、プロセッサと記憶部を備えるコンピュータに、移動体で移動をするユーザへの情報の伝達を行わせるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップと、第1のユーザから取得した発信情報を、記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップと、第2のユーザから位置を指定する情報を取得する位置指定情報取得ステップと、取得した位置情報と、発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、発信情報の中から第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップと、を実行させるプログラムが開示される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、車両等で移動するユーザにおいて、他のユーザからの情報収集を迅速に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】端末装置10の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】サーバ20の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】端末装置10の記憶部180に記憶されるデータベースの構造を示す図である。
【
図6】サーバ20の記憶部220に記憶されるデータベースの構造を示す図である。
【
図7】システム1の処理の流れを説明するフロー図である。
【
図8】システム1の処理の一例を説明する図である。
【
図9】第2実施形態におけるシステム1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図10】第2実施形態におけるシステム1の処理の流れの前半を説明するフロー図である。
【
図11】第2実施形態におけるシステム1の処理の流れの後半を説明するフロー図である。
【
図12】第2実施形態におけるシステム1の処理の一例を説明する図である。
【
図13】他の実施形態における端末装置10の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<1.第1実施形態>
(1-1.システム1の概要)
図1を参照して、システム1が提供する機能(以下、本機能ともいう)の概要を説明する。
図1に示すように、システム1は、ユーザが使用する端末装置10と、サーバ20を備える。ユーザU1は、端末装置10Aを使用して、所望の情報を発信する。ユーザU1が発信した発信情報は、サーバ20へ送信される。一例として、発信情報には、場所に関する場所情報が含まれる。サーバ20は、発信情報を受信すると、当該発信情報を記憶部に記憶する。
【0011】
サーバ20は、ユーザU2が端末装置10Bから発信した情報を受信する。端末装置10BはユーザU2が運転する車両Cに搭載されている音響装置である。ユーザU2が発信した情報には、位置を指定する情報である位置指定情報が含まれる。サーバ20は、車両Cの位置に関する情報を位置指定情報として受信する。
【0012】
サーバ20は、端末装置10Bから受信した位置指定情報と、記憶部内の発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、発信情報の中からユーザU2へ伝達する伝達情報を特定し、端末装置10Bに送信する。端末装置10Bは、受信した伝達情報をユーザU2へ通知する。
【0013】
このように、システム1では、ユーザU1が発信した発信情報を、場所に関する情報と関連付けて記憶部に記憶させ、ユーザU2が運転する車両Cの位置情報に基づいて伝達すべき情報を特定してユーザU2に通知する。これにより、車両等で移動するユーザにおいて、他のユーザからの情報収集を迅速に行うことが可能となる。以下、各構成を詳細に説明する。なお、以下の実施形態において、情報を発信するユーザU1を発信ユーザ(特許請求の範囲における「第1のユーザ」)、発信情報が伝達されるユーザU2を受取ユーザ(特許請求の範囲における「第2のユーザ」)ともいう。
【0014】
(1-2.システム1のハードウェア構成)
図2は、システム1のハードウェア構成の例を示すブロック図である。システム1は、複数の端末装置10と、サーバ20とを備える。端末装置10およびサーバ20は、ネットワーク30を介して通信可能に接続されている。なお、
図2に示す例では、システム1は2つの端末装置10を備えているが、端末装置10の数はこの例に限定されることはなく、3つ以上でもよい。
【0015】
本実施形態において、複数の装置の集合体を1つのサーバ20としてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るサーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はサーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0016】
端末装置10は、一例として、ユーザが運転する移動体としての車両に搭載され、カーナビ(Automotive navigation system)及びカーオーディオ(車両用音響装置)としての機能を備えるコンピュータである。また、端末装置10は、タブレット端末、又はスマートフォン等の携帯端末として実現してもよい。端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。
【0017】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。
【0018】
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、マイク等)である。
【0019】
出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。
【0020】
メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0021】
ストレージ16は、データを保存するためのものであり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。
【0022】
プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0023】
サーバ20は、インターネットなどのネットワーク30を介して端末装置10と通信可能なコンピュータであり、いわゆるクラウドサーバとして実現される。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0024】
入出力IFは、サーバ20に対して何らかの入力操作を行う場合、または、サーバ20から情報を出力する場合に、入出力装置を接続するためのインタフェースである。
【0025】
通信IF22、メモリ25、ストレージ26およびプロセッサ29は、端末装置10の通信IF12、メモリ15、ストレージ16およびプロセッサ19と同様に構成されるため、説明は繰り返さない。
【0026】
(1-3.端末装置10の機能構成)
図3は、端末装置10の機能構成の例を示すブロック図である。
図3に示すように、端末装置10は、入力装置13と、出力装置14と、通信部150と、撮像部160と、音声処理部170と、記憶部180と、位置情報センサ190と、制御部200を備える。
図3において端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0027】
通信部150は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部150は、制御部200で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、他の端末装置10)へ送信する。通信部150は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部200へ出力する。
【0028】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチセンシティブデバイス131等により実現される。入力装置13は、キーボードまたはマウスを含んでいてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示、又は情報を電気信号へ変換し、電気信号を制御部200へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0029】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部200の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0030】
音声処理部170は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部170は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部200へ与える。また、音声処理部170は、音声信号をスピーカ172へ与える。音声処理部170は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部170へ与える。スピーカ172は、音声処理部170から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0031】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、一例として、ユーザデータベース(DB:DataBase)181と、アバターデータベース182と、演出データベース183を記憶する。
【0032】
ユーザデータベース181は、ユーザの情報を記憶するためのデータベースである。ユーザデータベース181には、当該端末装置10を利用するユーザに関する情報が記憶される。一例として、ユーザデータベース181は、端末装置10にインストールされた本機能を提供するソフトウェアを利用して、ユーザがユーザ登録の作業を行ったタイミングで、レコードが生成される仕様としてもよい。ユーザデータベース181のデータ構造の詳細は後述する。
【0033】
アバターデータベース182は、ユーザに対応づけられるアバターの情報を記憶するためのデータベースである。アバターとは、ユーザの分身としての機能を備える仮想のキャラクタであって、システム1において、ユーザの代わりに各種情報を伝達する役割を果たすように構成されている。アバターデータベース182には、アバターそれぞれに設定される情報が記憶されている。一例として、アバターデータベース182は、本機能を実行するために端末装置10にインストールされたソフトウェアを利用して、ユーザがアバターの情報を登録する作業を行ったタイミングでレコードが生成される仕様としてもよい。アバターデータベース182のデータ構造の詳細は後述する。
【0034】
演出データベース183は、アバターごとに設定される演出の情報を記憶するためのデータベースである。本実施形態では、演出としてアバターが発する音声について、声色や声の高さなどの各種パラメータを設定可能な仕様となっている。演出データベース183では、アバターに設定可能な演出の情報が記憶されている。一例として、演出データベース183は、本機能を実行するためのソフトウェアを端末装置10にインストールしたタイミングで、初期設定として用意されたレコードが生成される仕様としてもよい。また、当該初期設定のレコードに加えて、ユーザが演出の情報を設定する作業を行ったタイミングで、追加のレコードが生成される仕様としてもよい。演出データベース183のデータ構造の詳細は後述する。
【0035】
位置情報センサ190は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。なお、GPS以外の衛星測位システム、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System:全地球航法衛星システム)と呼ばれるシステムを用いた位置情報センサ190であってもよい。
【0036】
制御部200は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部200は、端末装置10の動作を制御する。制御部200は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部201と、送受信部202と、表示制御部203と、音声受付部204と、音声生成部205と、音声出力部206と、位置情報取得部207としての機能を発揮する。
【0037】
操作受付部201は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部201は、タッチセンシティブデバイス131等から入力される指示に基づく情報を受け付ける。
【0038】
送受信部202は、端末装置10が、外部の装置と通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0039】
表示制御部203は、ユーザに対する情報のディスプレイ141に代表される出力装置14への表示を制御する。
【0040】
音声受付部204は、ユーザが発する音声を受け付ける。具体的には、例えば、ユーザが発する音声の入力を端末装置10のマイク171で検出し、音声処理部170における音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行って、音声受付部204によってユーザが発した音声が受け付けられる仕様としてもよい。
【0041】
音声生成部205は、ユーザに伝達するための伝達情報に対応する音声情報を生成する。本実施形態では、音声生成部205は、サーバ20から受信した伝達情報と、アバターデータベース182および演出データベース183を参照し、ユーザに対応づけられたアバターの音声を生成する。音声生成部205は、音声の生成にあたり、例えば、規則合成(フォルマント音声合成および調音音声合成などを含む)、波形接続型音声合成(単位選択型音声合成、ダイフォン音声合成、および分野限定音声合成などを含む)、統計的パラメトリック音声合成(隠れマルコフモデル音声合成およびニューラルネットワーク音声合成などを含む)といった周知の音声合成技術を利用してもよい。
【0042】
音声出力部206は、音声生成部205が生成した伝達情報に対応する音声情報を出力する。具体的には、例えば、音声生成部205は、音声生成部205が生成した音声情報を音声処理部170へ与える。音声処理部170は、受け付けた音声情報に対応する音声信号のスピーカ172へ与える。スピーカ172は、音声処理部170から与えられる音声信号を音声に変換して、端末装置10の外部へ出力する。
【0043】
位置情報取得部207は、車両等の移動体で移動するユーザの位置情報を取得する。具体的には、例えば、位置情報取得部207は、位置情報センサ190が取得した端末装置10の位置情報を取得する。また、位置情報取得部207は、ユーザが入力した位置情報を、端末装置10の位置情報として取得する。制御部200の各機能における処理の詳細は後述する。
【0044】
(1-4.サーバ20の機能構成)
図4は、サーバ20は、通信部210と、記憶部220と、制御部230を備える。
図4においてサーバ20に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0045】
通信部210は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0046】
記憶部220は、例えば、メモリ25、及びストレージ26等により実現され、サーバ20が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部220は、ユーザデータベース221と、アバターデータベース222と、演出データベース223と、発信情報データベース224を記憶する。
【0047】
ユーザデータベース221は、ユーザの情報を記憶するためのデータベースであり、端末装置10に記憶されているユーザデータベース181と同様のデータ構造とすることができる。一例として、ユーザデータベース221は、端末装置10のユーザデータベース181にレコードが生成されたタイミングで、当該レコードの情報を端末装置10から受信して、ユーザデータベース221に当該レコードが追加される仕様としてもよい。ユーザデータベース221のデータ構造の詳細は後述する。
【0048】
アバターデータベース222は、ユーザに対応づけられるアバターの情報を記憶するためのデータベースであり、端末装置10に記憶されているアバターデータベース182と同様のデータ構造とすることができる。一例として、アバターデータベース222は、端末装置10のアバターデータベース182にレコードが生成されたタイミングで、当該レコードの情報を端末装置10から受信して、アバターデータベース222に当該レコードが追加される仕様としてもよい。アバターデータベース222のデータ構造の詳細は後述する。
【0049】
演出データベース223は、アバターごとに設定される演出の情報を記憶するためのデータベースであり、端末装置10に記憶されている演出データベース183と同様のデータ構造とすることができる。一例として、演出データベース223は、端末装置10の演出データベース183にレコードが生成されたタイミングで、当該レコードの情報を端末装置10から受信して、演出データベース223に当該レコードが追加される仕様としてもよい。演出データベース223のデータ構造の詳細は後述する。
【0050】
発信情報データベース224は、ユーザが発信した発信情報を記憶するためのデータベースである。発信情報データベース224には、ユーザが発信した情報が発信情報として記憶される。一例として、発信情報データベース224は、制御部230の送受信モジュール231が端末装置10から発信情報を受信し、発信情報記憶モジュール232によってレコードが生成される仕様としてもよい。発信情報データベース224のデータ構造の詳細は後述する。
【0051】
制御部230は、プロセッサ29が記憶部220に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部230は、プログラムに従って動作することにより、送受信モジュール231、発信情報記憶モジュール232、伝達情報特定モジュール233、伝達音声生成モジュール234を備える。
【0052】
送受信モジュール231は、サーバ20が、外部の装置と通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0053】
発信情報記憶モジュール232は、発信ユーザが使用する端末装置10から送受信モジュール231が受信した発信情報を、記憶部220の発信情報データベース224に記憶する。発信情報記憶モジュール232は、送受信モジュール231が受信した発信情報に対して、周知の自然言語処理による解析を行い、当該解析の結果を記憶部に記憶させてもよい。一例として、発信情報記憶モジュール232は自然言語処理として、送受信モジュール231が受信した発信情報に対して、形態素解析、構文解析、意味解析、文脈解析などの解析処理を行い、当該解析の結果を発信情報データベース224に記憶する仕様としてもよい。
【0054】
伝達情報特定モジュール233は、受取ユーザが使用する端末装置10から受信した位置指定情報と、発信情報データベース224に記憶されている発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、発信情報データベース224内の発信情報の中から受取ユーザへ伝達する伝達情報を特定する。伝達情報特定モジュール233は、さらに、発信情報が発信された日時および位置指定情報を受信した日時等の情報に基づいて、受取ユーザへ伝達する伝達情報を特定してもよい。
【0055】
伝達音声生成モジュール234は、ユーザに伝達するための伝達情報に対応する音声情報を生成する。本実施形態では、伝達音声生成モジュール234は、伝達情報特定モジュール233が特定した発信情報と、アバターデータベース222および演出データベース223を参照し、ユーザに対応づけられたアバターの音声を生成する。伝達音声生成モジュール234は、音声の生成にあたり、例えば、規則合成(フォルマント音声合成および調音音声合成などを含む)、波形接続型音声合成(単位選択型音声合成、ダイフォン音声合成、および分野限定音声合成などを含む)、統計的パラメトリック音声合成(隠れマルコフモデル音声合成およびニューラルネットワーク音声合成などを含む)といった周知の音声合成技術を利用してもよい。
【0056】
(1-5.データ構造)
図5および
図6を参照し、システム1で使用するデータベースのデータ構造を説明する。なお、以下に説明するデータ構造はあくまでも一例であり、他のデータベースおよびデータ項目の保有を除外するものではない。
【0057】
図5は、端末装置10の記憶部180が記憶するユーザデータベース181、アバターデータベース182、演出データベース183のデータ構造の一例を示す図である。
【0058】
図5に示すように、ユーザデータベース181のレコードは、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「年齢」と、項目「性別」と、項目「登録日時」等を含む。
【0059】
項目「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報であり、ユーザデータベース181におけるレコードを一意に特定するための主キーである
【0060】
項目「ユーザ名」は、ユーザの名前についての情報である。ユーザ名は、ユーザの本名であってもよいし、ニックネームなどの本人を特定しない情報であってもよい。
【0061】
項目「年齢」は、ユーザの年齢についての情報である。
【0062】
項目「性別」は、ユーザの性別についての情報である。
【0063】
項目「登録日」は、ユーザデータベースに当該レコードが登録された日付についての情報である。
【0064】
ユーザは、端末装置10にインストールされた本機能を提供するソフトウェアを利用して、ユーザ情報を登録してユーザデータベース181にレコードを追加できる仕様としてもよい。
【0065】
アバターデータベース182のレコードは、項目「アバターID」と、項目「アバター名」と、項目「年齢」と、項目「性別」と、項目「対応ユーザ」と、項目「対応演出」等を含む。
【0066】
項目「アバターID」は、アバターを識別するための識別情報であり、アバターデータベース182におけるレコードを一意に特定するための主キーである。
【0067】
項目「アバター名」は、アバターの名前についての情報である。
【0068】
項目「年齢」は、アバターの年齢についての情報である。
【0069】
項目「性別」は、アバターの性別についての情報である。
【0070】
項目「対応ユーザ」は、アバターに対応付けて登録されるユーザを特定するための情報であり、ユーザデータベース181の項目「ユーザID」が外部キーとして保持される。本実施形態では、1のアバターに対して1のユーザが対応づけられて、アバターデータベース182に記憶される。
【0071】
項目「対応演出」は、アバターに対して適用される演出を特定するための識別情報であり、演出データベース183の項目「演出ID」が外部キーとして保持される。このように、アバターそれぞれに対して適用される演出についての情報が、アバターデータベース182に記憶される。
【0072】
一例として、端末装置10に本機能を提供するソフトウェアをインストールするタイミングで、初期設定として用意されているレコードを備えるアバターデータベース182が生成される仕様としてもよい。また、ユーザは、当該ソフトウェアを利用して、アバターデータベース182のレコードにおける各項目の内容を更新できる仕様としてもよい。また、ユーザは、当該ソフトウェアを利用して、アバターに関する情報を新たに登録してアバターデータベース182にレコードを追加できる仕様としてもよい。
【0073】
演出データベース183のレコードは、項目「演出ID」と、項目「声色」と、項目「声の高さ」と、項目「語尾」等を含む。
【0074】
項目「演出ID」は、アバターに対して適用される演出を識別するための識別情報であり、演出データベース183のレコードを一意に特定するための主キーである。
【0075】
項目「声色」は、アバターの声における音色についての情報であり、具体的には、アバターが発生する音声の音波における波形についての情報である。
【0076】
項目「声の高さ」は、アバターの声の高さについての情報であり、具体的には、アバターが発生する音声の音波における周波数についての情報である。
【0077】
項目「語尾」は、アバターの発言に対して末尾に付加される言葉についての情報である。具体的には、「~だよ」、「~じゃ」、「~ぴょん」といった発言内容の語尾に付加され得る言葉についての情報である。
【0078】
図6は、サーバ20の記憶部220が記憶するユーザデータベース221、アバターデータベース222、演出データベース223、発信情報データベース224のデータ構造の一例を示す図である。なお、ユーザデータベース221、アバターデータベース222、演出データベース223については、端末装置10の記憶部180が記憶するユーザデータベース181、アバターデータベース182、演出データベース183と同様のデータ構造で構成可能であるため、説明は繰り返さない。
【0079】
発信情報データベース224のレコードは、項目「発信ID」と、項目「発信ユーザ」と、項目「発信内容」と、項目「場所情報」と、項目「発信日時」等を含む。
【0080】
項目「発信ID」は、発信情報を識別するための識別情報であり、発信情報データベース224のレコードを一意に特定するための主キーである。
【0081】
項目「発信ユーザ」は、発信情報を発信したユーザを特定するための情報であり、ユーザデータベース221の項目「ユーザID」が外部キーとして保持される。
【0082】
項目「発信内容」は、発信情報の内容について情報である。項目「発信内容」には、送受信モジュール231が受信した発信情報に対して、発信情報記憶モジュール232が自然言語処理等の解析を行った解析結果が記憶されることが好ましい。すなわち、発信ユーザによって発声された音声情報そのものではなく、当該音声情報を解析した解析結果が記憶されることが好ましい。
【0083】
項目「場所情報」は、発信情報に関連付けられて発信ユーザから取得される場所に関する情報である。場所情報は、例えば、発信情報の内容に含まれる場所に関する情報を抽出して記憶してもよい。または、発信ユーザが情報を発信した際の位置の情報を受信して、場所情報として記憶してもよい。または、発信ユーザが情報を発信する際に、どの場所についての情報かを入力または選択し、当該入力または選択された情報を場所情報として記憶してもよい。
【0084】
項目「発信日時」は、発信ユーザが情報を発信した日時についての情報である。
【0085】
(1-6.処理の流れ)
以下、
図7および
図8を参照して、システム1の処理の一例を説明する。本実施形態では、受取ユーザとしてのユーザBのみが車両等の移動体で移動している想定で説明する。
【0086】
図7におけるステップS111において、発信ユーザが使用する端末装置10Aの音声受付部204は、発信ユーザから発信情報を取得する。具体的には、音声受付部204は、発信ユーザが発した音声を発信情報として取得する。なお、発信ユーザは、情報を発信するにあたり、自身を特定するユーザ情報を端末装置10Aに入力し、当該ユーザ情報が発信情報に含まれる仕様としてもよい。
【0087】
音声受付部204は、所定の条件が満たされた場合に、発信ユーザが発した音声を発信情報として取得する仕様としてもよい。例えば、音声受付部204は、発信ユーザによる端末装置10への所定の操作を条件として、発信ユーザが発した音声を発信情報として取得してもよい。具体的には、端末装置10のディスプレイ141に発信情報を受け付けるためのボタン等が表示され、発信ユーザが当該ボタンを押下したことを条件として、音声受付部204は発信ユーザが発した音声を発信情報として取得する仕様としてもよい。
【0088】
または、音声受付部204は、発信ユーザが特定の発言をしたことを条件として、発信ユーザが発した音声を発信情報として取得する仕様としてもよい。例えば、「情報を発信します」等の予め定められた文章、キーワード、合言葉などの発言を行った場合に、音声受付部204は、発信ユーザが発した音声を発信情報として取得する仕様としてもよい。他の例として、発信ユーザが自身に対応付けられているアバターの名前を呼ぶことを条件として、発信ユーザが発した音声を発信情報として取得する仕様としてもよい。
【0089】
図8に示す例では、1-1.において発信ユーザとしてのユーザAが「彦根城に虹だ」という発言を行っており、それに対して、1-2.においてユーザAに関連付けられたアバターaが「了解!」という返事を発言している。このように、音声受付部204によって発信ユーザが発した音声が発信情報として取得されると、音声生成部205は発信ユーザに対応づけられたアバターによる返事としての音声を生成し、音声出力部206によって当該音声が出力される仕様としてもよい。
【0090】
具体的には、例えば、音声生成部205は、発信ユーザからの発信情報を取得すると、発信ユーザに対応付けられたアバターに対して予め設定された返事の音声を生成する。当該返事の内容(すなわち、セリフ)は、例えばアバターデータベース182に記憶されていてもよいし、記憶部180内の他のデータベースに記憶されていてもよい。音声生成部205は、アバターデータベース182を参照し、項目「対応演出」が発信情報に含まれるユーザ情報と一致するレコードを取得する。
【0091】
音声生成部205は、取得したアバターデータベース182のレコードにおける項目「対応演出」を取得する。音声生成部205は、演出データベース183を参照し、項目「演出ID」が取得した対応演出に一致するレコードを取得する。音声生成部205は、取得した演出データベース183のレコードに基づいて、返事の内容に対応する音声を、発信ユーザに関連付けられたアバターの音声として生成する。
【0092】
ステップS112において、端末装置10Aの送受信部202は、音声受付部204が取得した発信情報をサーバ20へ送信する。送受信部202は、発信情報の送信と合わせて、端末装置10Aの位置情報取得部207が取得した位置情報をサーバ20へ送信してもよい。ステップS121において、サーバ20の送受信モジュール231は、端末装置10Aから発信情報を受信する。送受信モジュール231は、発信情報と合わせて送信された端末装置10Aの位置情報を受信してもよい。
【0093】
ステップS122において、サーバ20の発信情報記憶モジュール232は、送受信モジュール231が受信した発信情報を、記憶部220の発信情報データベース224に記憶する。発信情報記憶モジュール232は、送受信モジュール231が受信した発信情報に対して、周知の自然言語処理による解析を行い、当該解析の結果を発信情報データベース224に記憶させてもよい。
【0094】
図8に示す例では、2.において、「彦根城に虹がかかっている」という内容が発信情報データベース224の項目「発信内容」に記憶される。この場合において、発信情報記憶モジュール232は、発信情報データベース224の項目「場所情報」に、発信内容の一部である「彦根城」を記憶させてもよい。または、発信情報記憶モジュール232は、発信情報と共に受信した端末装置10Aの位置情報を、発信情報データベース224の項目「場所情報」に記憶させてもよい。
【0095】
ステップS131において、受取ユーザが使用する端末装置10Bの音声受付部204は、受取ユーザからの質問情報を取得する。具体的には、音声受付部204は、受取ユーザが発した音声を質問情報として取得する。なお、発信ユーザは、質問を行うにあたり、自身を特定するユーザ情報を端末装置10Bに入力し、当該ユーザ情報が質問情報に含まれる仕様としてもよい。
【0096】
音声受付部204は、所定の条件が満たされた場合に、受取ユーザが発した音声を質問情報として取得する仕様としてもよい。例えば、音声受付部204は、受取ユーザによる端末装置10への所定の操作を条件として、受取ユーザが発した音声を質問情報として取得してもよい。具体的には、端末装置10のディスプレイ141に質問情報を受け付けるためのボタン等を表示させ、受取ユーザが当該ボタンを押下したことを条件として、音声受付部204は受取ユーザが発した音声を質問情報として取得する仕様としてもよい。
【0097】
または、音声受付部204は、受取ユーザが特定の発言したことを条件として、受取ユーザが発した音声を質問情報として取得する仕様としてもよい。例えば、「質問させて!」等の予め定められた文章、キーワード、合言葉などを行った場合に、音声受付部204は、受取ユーザが発した音声を質問情報として取得する仕様としてもよい。他の例として、受取ユーザが自身に対応付けられているアバターの名前を呼ぶことを条件として、受取ユーザが発した音声を質問情報として取得する仕様としてもよい。
【0098】
図8に示す例では、3.において受取ユーザとしてのユーザBが「彦根城の天気は?」という発言を行っており、音声受付部204は、このようなユーザBによる発言を質問情報として取得する。なお、本実施形態では、受取ユーザによる質問情報に、位置を指定する位置指定情報が含まれる。言い換えると、本実施形態では、受取ユーザは特定の場所に関する質問を行い、当該質問に含まれる位置指定情報が音声受付部204に取得される。
【0099】
ステップS132において、端末装置10Bの送受信部202は、音声受付部204が取得した質問情報をサーバ20へ送信する。ステップS123において、サーバ20の送受信モジュール231は、端末装置10Bから質問情報を受信する。
【0100】
ステップS124において、伝達情報特定モジュール233は、端末装置10Bから受信した質問情報に含まれる位置指定情報と、発信情報データベース224に記憶されている発信情報に関連付けられた場所情報(すなわち、発信情報データベース224の項目「場所情報」)に基づいて、発信情報データベース224内の発信情報の中から受取ユーザへ伝達する伝達情報を特定する。
【0101】
図8に示す例では、4.において受取ユーザとしてのユーザBからの質問情報に基づいて、受取ユーザへ伝達する伝達情報が彦根城の天気に関する情報であることを特定している。なお、伝達情報特定モジュール233は、伝達情報を特定するにあたって、他の情報(以下、特定情報という)に基づいて判断してもよい。特定情報としては、例えば、発信ユーザによって発信情報が発信された日時、発信情報とともに端末装置10Aから受信した位置情報、受取ユーザによって質問情報が送信された日時などを挙げることができる。
【0102】
ステップS125において、伝達音声生成モジュール234は、伝達情報特定モジュール233によって特定された伝達情報に対応する音声情報(以下、伝達音声ともいう)を生成する。具体的には、伝達音声生成モジュール234は、発信情報データベースを参照して、特定された伝達情報の発信ユーザを特定する。伝達音声生成モジュール234は、アバターデータベース222を参照し、項目「対応ユーザ」が特定した発信ユーザと一致するレコードを取得する。
【0103】
伝達音声生成モジュール234は、演出データベース223を参照し、項目「演出ID」が取得したアバターデータベース222のレコードにおける対応演出と一致するレコードを取得する。伝達音声生成モジュール234は、取得した演出データベース223のレコードに基づいて、伝達情報の内容に対応する音声情報を、発信ユーザに関連付けられたアバターの音声として生成する。このようにして、伝達音声生成モジュール234は、演出データベース223の内容に基づいて、受取ユーザに伝達する音声を生成する。すなわち、伝達情報特定モジュール233によって特定された伝達情報に対して、付加的な情報(声色、声の高さ、語尾等)が付加された音声が生成される。
【0104】
ステップS126において、サーバ20の送受信モジュール231は、伝達音声生成モジュールが生成した伝達音声を、端末装置10Bへ受信する。ステップS133において、端末装置10Bの送受信部202は、伝達音声を受信する。
【0105】
ステップS134において、端末装置10Bの音声出力部134は、送受信部202が受信した伝達音声を出力する。具体的には、音声出力部134は、伝達音声を音声処理部170へ与える。音声処理部170は、受け付けた伝達音声に対応する音声信号をスピーカ172へ与え、スピーカ172から音声が出力される。
【0106】
図8に示す例では、5―1.において、受取ユーザとしてのユーザBに対応付けられたアバターbが「彦根城の天気をおしえて!」と発言する。これに対して、5-2.において、発信ユーザとしてのユーザAに対応付けられたアバターaが「虹かかかってるよ」と回答する。さらに、5-3.において、アバターbが「ありがとう」と返事する。このようなアバター同士による一連の会話が端末装置10Bの音声出力部134から出力される。
【0107】
なお、5―1.および5-3.におけるアバターbによる発言の音声は、サーバ20の伝達音声生成モジュール234によって生成されてもよいし、端末装置10Bの音声生成部205によって生成されてもよい。このように、受取ユーザは、自身の質問をトリガーとして、アバター同士の会話を傍聴することで所望の情報を取得することができ、車両の運転などの作業を妨害されることなく、手軽に情報を取得することができる。また、ラジオをきくような体験を味わうことができ、ユーザ体験が向上する。
【0108】
(1-7.小括)
以上のようにして、本実施形態では、車両等の移動体で移動するユーザへの情報の伝達を行うシステム1において、発信ユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて発信情報を取得する発信情報取得ステップ(S111、S121)と、発信ユーザから取得した発信情報を、記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップ(S122)と、受取ユーザから位置を指定する情報を取得する位置指定情報取得ステップ(S131、S123)と、取得した位置指定情報と、発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、発信情報の中から受取ユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップ(S124)が実行される。
【0109】
このようにすることにより、車両等の移動体を使用する受取ユーザは、他のユーザとのマッチングや質問を手作業で入力するなどといった時間および手間のかかる作業を行うことなく、自身の質問に対する回答を迅速に取得することが可能となる。
【0110】
また、システム1では、端末装置10は、車両に搭載され、通信可能な音響装置としての機能を実行する。このような構成とすることにより、車両に搭載されている音響装置でユーザからの情報発信およびユーザへの情報伝達を行うことになるため、音響装置に内蔵されている機器を利用して、効果的に音声による情報伝達を行うことが可能となる。
【0111】
また、システム1では、発信ユーザおよび受取ユーザのそれぞれに対応するアバターが発する音声が生成され、当該アバター同士で会話を行うことにより、伝達情報が受取ユーザに伝達される。このような構成とすることにより、アバター同士の会話を傍聴することで所望の情報を取得することができ、車両の運転などの作業を妨害されることなく、手軽に情報を取得することができる。また、このようなアバター同士での会話形式とすることで、過去に発信されて発信情報データベース224に記憶された情報について、リアルタイムでの情報交換が行われているかのような演出を行うことができ、他のユーザと同期コミュニケーションを行っているような体験をユーザに与えることが可能となる。
【0112】
また、システム1では、受取ユーザから質問情報を受け付けたことに応答して、発信情報に関連付けられた場所に関する情報と、質問情報に含まれる位置を指定する情報に基づいて、受取ユーザへ伝達する伝達情報を特定する。このようにすることで、受取ユーザが知りたい情報についての回答を迅速に取得することが可能となる。
【0113】
<2.第2実施形態>
以下、
図9~
図12を参照し、本開示の第2実施形態におけるシステム1を説明する。以下、上記実施形態との相違点を中心に説明する。
【0114】
(2-1.システム1のハードウェア構成)
図9は、第2実施形態におけるシステム1のハードウェア構成の例を示すブロック図である。システム1は、第1実施形態の構成に加えて、外部サーバ40をさらに備える。外部サーバ40は、ネットワーク30を介してサーバ20と通信可能に構成されている。外部サーバ40は、例えば、サーバ20を管理している事業者とは異なる団体等によって管理されているサーバであってもよい。外部サーバ40のハードウェア構成はサーバ20と同様であるため、説明は繰り返さない。
【0115】
(2-2.処理の流れ)
図10~
図12を参照し、第2実施形態におけるシステム1の処理の流れを説明する。本実施形態では、受取ユーザとしてのユーザBだけでなく、発信ユーザとしてのユーザAも車両等の移動体で移動している想定で説明する。また、第1実施形態と同様の処理については説明を繰り返さない。
【0116】
図10におけるステップS211において、発信ユーザが使用する端末装置10Aの音声受付部204は、発信ユーザから発信情報を取得する。
図12に示す例では、1.において、発信ユーザとしてのユーザAが「六本木トンネルにタイヤが落ちてるよ!」という発言を行い、当該発言が発信情報として音声受付部204に取得される。
【0117】
ステップS212において、端末装置10Aの送受信部202は、音声受付部204が取得した発信情報をサーバ20へ送信する。送受信部202は、発信情報の送信と合わせて、端末装置10Aの位置情報取得部207が取得した位置情報をサーバ20へ送信してもよい。ステップS221において、サーバ20の送受信モジュール231は、端末装置10Aから発信情報を受信する。送受信モジュール231は、発信情報と合わせて送信された端末装置10Aの位置情報を受信してもよい。
【0118】
ステップS222において、サーバ20の送受信モジュール231は、端末装置10Aから受信した発信情報を外部サーバ40へ送信する。送受信モジュール231は、発信情報と合わせて、当該発信情報を送信した端末装置10Aの位置情報を送信してもよい。ステップS241において、外部サーバ40は、発信情報(および端末装置10Aの位置情報)を受信する。
【0119】
本実施形態における外部サーバ40は、道路を管理する団体(以下、道路管理団体という)などが管理するサーバである。道路管理団体は、サーバ20が受信した端末装置10Aからの発信情報に基づいて、当該発信内容の確認を行う。道路管理団体は、端末装置10Aの位置情報に基づいて、発信情報の信頼度を評価してもよい。
【0120】
ステップS242において、外部サーバ40は確認した情報(確認情報ともいう)をサーバ20へ送信する。ステップS223において、サーバ20の送受信モジュール231は、外部サーバ40から確認情報を受信する。一例として、サーバ20が受信した確認情報には、端末装置10Aから受信した発信情報と、当該発信情報の真偽についての情報が含まれ得る。
【0121】
ステップS224において、サーバ20の発信情報記憶モジュール232は、送受信モジュール231が受信した確認情報を、記憶部220の発信情報データベース224に記憶する。
【0122】
図12に示す例では、2-1.において、外部サーバ40を管理する道路管理団体が端末装置10Aからの発信情報を確認する。2-2.において、発信情報記憶モジュール232は、発信情報データベース224の項目「発信内容」に、「六本木トンネルにタイヤが落ちている」と記憶する。さらに、発信情報記憶モジュール232は、発信情報データベース224の項目「場所情報」に、「六本木トンネル」と記憶してもよい。
【0123】
図11におけるステップS231において、受取ユーザが使用する端末装置10Bの送受信部202は、位置情報取得部207が取得した端末装置10Bの位置情報を、位置を指定する情報としてサーバ20へ送信する。ステップS225において、サーバ20の送受信モジュール231は、端末装置10Bから位置情報を受信する。
【0124】
図12に示す例では、3.において、端末装置10Bの送受信部202は、ユーザBが使用する車両C2の位置情報(六本木トンネル付近)をサーバ20へ送信している。なお、本実施形態における送受信部202によるサーバ20への位置情報の送信は、予め定められたタイミングで定期的に行われる仕様としてもよく、受取ユーザからの所定の操作を受け付けたタイミングで行われる仕様としてもよい。
【0125】
ステップS226において、伝達情報特定モジュール233は、端末装置10Bから受信した位置情報と、発信情報データベース224に記憶されている発信情報に関連付けられた場所情報(すなわち、発信情報データベース224の項目「場所情報」)に基づいて、発信情報データベース224内の発信情報の中から受取ユーザへ伝達する伝達情報を特定する。
【0126】
図12に示す例では、4.において、端末装置10Bの位置情報に基づいて、受取ユーザへ伝達する伝達情報が六本木トンネルに関する情報であることを特定している。なお、伝達情報特定モジュール233は、伝達情報を特定するにあたって、他の情報(以下、特定情報という)に基づいて判断してもよい。特定情報としては、例えば、受取ユーザが使用する移動体の目的地、および当該目的地までの所要時間などを挙げることができる。
【0127】
ステップS227において、伝達音声生成モジュール234は、伝達情報特定モジュール233によって特定された伝達情報に対応する音声情報を生成する。
【0128】
ステップS228において、サーバ20の送受信モジュール231は、伝達音声生成モジュールが生成した伝達音声を、端末装置10Bへ受信する。ステップS232において、端末装置10Bの送受信部202は、伝達音声を受信する。
【0129】
ステップS233において、端末装置10Bの音声出力部134は、送受信部202が受信した伝達音声を出力する。具体的には、音声出力部134は、伝達音声を音声処理部170へ与える。音声処理部170は、受け付けた伝達音声に対応する音声信号をスピーカ172へ与え、スピーカ172から音声が出力される。
【0130】
図12に示す例では、5.において、受取ユーザとしてのユーザBに関連付けられたアバターbが「この先の六本木トンネルにタイヤが落ちているそうだよ!」と発言する。なお、5.におけるアバターbによる発言の音声は、サーバ20の伝達音声生成モジュール234によって生成されてもよいし、端末装置10Bの音声生成部205によって生成されてもよい。
【0131】
(2-3.小括)
このようにして、第2実施形態では、システム1は、受取ユーザが使用する移動体の位置情報を取得し、当該位置情報に基づいて、受取ユーザに伝達する伝達情報を特定する。このような仕様とすることにより、移動体を使用するユーザの移動に伴い、移動先に関連する情報を随時ユーザに伝達することが可能となる。これにより、ユーザは、例えば車両の運転をしながら、特定の操作または質問などの行動を行うことなく、移動先に関連した情報を効率的に収集することが可能となる。
【0132】
<3 他の実施形態>
以上、本発明における実施形態およびその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。
【0133】
例えば、上記実施形態では、移動体としての車両を利用してユーザが移動しているケースを想定しているがこの例に限定されることはない。例えば、移動体としての電車を利用しているケースであって、ユーザが携帯するスマートフォンなどの端末装置10を利用して、システム1の機能を実現してもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、1のアバターに1のユーザが対応づけられていたが、この態様に限定されることはない。例えば、1のユーザに対して複数のアバターを対応づけてもよい。また、1のアバターに対して複数のユーザを対応づけてもよい。
【0135】
また、アバターデータベース182は、ユーザが対応づけられていないアバター(以下、ゴーストアバターという)を記憶してもよい。この場合、例えば、ユーザが運転している車両の位置情報に応じて、当該位置情報に関連付けられたゴーストアバターから所定の情報を伝達する仕様としてもよい。または、当該位置情報に関連付けられたゴーストアバターから、クイズ、スタンプラリーのような所定の場所へ移動することでクリアとなるミッションなどが提供され、当該クイズの的中またはミッションのクリアに伴い、所定の特典が付与される(例えば、新たなアバターを使用可能になる)仕様としてもよい。
【0136】
また、端末装置10の音声出力部206は、伝達情報に関連付けられた場所情報と、ユーザが運転する車両の位置情報に基づいて、両者の相対位置を反映した指向性を有する音声を出力してもよい。具体的には、例えば
図13に示すように、車両Cに搭載されたカーオーディオとしての端末装置10は、スピーカ172a~172dまでの4つのスピーカを備える仕様としてもよい。この場合において、音声出力部206は、車両の位置情報を基準として、伝達情報に関連付けられた場所情報の方向から伝達音声がユーザに聞こえてくるように、スピーカ172a~172dのいずれか(またはそれらの組み合わせ)から音声信号を出力させてもよい。
【0137】
また、システム1は多言語に対応可能な仕様としてもよい。例えば、端末装置10の音声受付部204がユーザからの音声を受け付けた際に、当該音声の言語を識別してサーバ20へ当該言語の情報を送信する仕様としてもよい。また、サーバ20の発信情報記憶モジュール232は、発信情報に対して自然言語処理による解析を行う際に、端末装置10から受信した言語の情報に基づく解析を行う仕様としてもよい。さらに、伝達音声生成モジュール234は、伝達音声を生成する際に、端末装置10から受信した言語によって伝達情報に対応する伝達音声を生成する仕様としてもよい。このように、発信ユーザの発言に対して翻訳を行ってもよいし、受取ユーザへの伝達において翻訳を行ってもよい。このような仕様とすることにより、言語の壁を越えてユーザ同士が情報共有を円滑に行うことが可能となる。
【0138】
また、上記実施形態では、端末装置10は、音声で発信情報を受け付けているが、この例に限定されることはない。端末装置10は、発信ユーザがタッチセンシティブデバイスなどの入力装置を用いてテキストを入力することにより、発信情報を受け付けてもよい。
【0139】
また、サーバ20の制御部230は、ユーザがSNS(Social networking service)等のサービスを利用して発信した情報を、発信情報として取得する仕様としてもよい。例えば、ユーザがツイッター(登録商標)等のSNSのウェブサイトに発信した情報を、発信情報記憶モジュール232がクローリングにより取得して、発信情報データベース224に記憶させる仕様としてもよい。クローリングはOctoparseやWeb Scraperといった既存のクローリングツールを利用してもよい。
【0140】
また、端末装置10は、タブレット端末、又はスマートフォン等の携帯端末に限定されず、据え置き型のPC(Personal Computer)、又はラップトップPC等により実現されてもよい。この場合、家庭用のPCなどにソフトウェアをインストールすることにより、端末装置10を実現し、マウスなどの操作を受け付けるようにしてもよい。
【0141】
また、通信回線を介した所定情報の共有は、主にインターネットなどのWANを介して行われるが、情報処理装置間では、WANを介さずにBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等のみを介して行われてもよい。
【0142】
また、上記実施形態では、各機能を端末装置10またはサーバ20が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはなく、一部または全部の機能について上記実施形態と異なる態様で端末装置10、サーバ20、又は端末装置10とサーバ20の両方が備える構成としてもよい。
【0143】
また、上記実施形態において端末装置10に実行させるものとして記載されていた各ステップをサーバ20に実行させてもよく、サーバ20に実行させるものとして記載されていた各ステップをサーバ20に実行させてもよい。
【0144】
さらに、本発明は、上述した端末装置10またはサーバ20が備える機能を情報処理装置に実行させるプログラムとして実現してもよいし、当該プログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現してもよい。
【0145】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサと記憶部を備えるコンピュータに、移動体で移動するユーザへの情報の伝達を行わせるプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、第1のユーザから、場所に関する場所情報と関連付けて、第1のユーザが発信する発信情報を取得する発信情報取得ステップ(S111、S121)と、前記第1のユーザから取得した前記発信情報を、前記記憶部に記憶させる発信情報記憶ステップ(S122)と、第2のユーザから位置を指定する位置指定情報を取得する位置指定情報取得ステップ(S123)と、取得した前記位置指定情報と、前記発信情報に関連付けられた場所情報とに基づいて、前記発信情報の中から前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する伝達情報特定ステップ(S124)と、を実行させるプログラム。
(付記2)
前記プログラムは、前記移動体に搭載された前記コンピュータを、通信可能な音響装置として機能させる、付記1に記載のプログラム。
(付記3)
前記プログラムは、前記プロセッサに、特定された前記伝達情報を、音声により前記第2のユーザに伝達するステップを実行させる、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記4)
前記プログラムは、前記プロセッサに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザのそれぞれに対応するアバターが発する音声を生成するステップと、前記アバター同士で会話を行うことで、前記伝達情報を前記第2のユーザへ伝達するステップと、を実行させる、付記3に記載のプログラム。
(付記5)
前記発信情報記憶ステップでは、取得した前記発信情報に対して自然言語処理による解析を行い、当該解析の結果を記憶部に記憶させる、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記6)
前記特定された伝達情報に対して、付加的な情報を加えた音声情報を生成する、付記5に記載のプログラム。
(付記7)
前記伝達情報特定ステップでは、前記第2のユーザから質問情報を受け付けたことに応答して、当該第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記8)
前記質問情報には、前記位置を指定する情報が含まれる、付記7に記載のプログラム。
(付記9)
前記位置指定情報取得ステップでは、前記位置を指定する情報として、前記第2のユーザが使用する移動体の位置情報を受け付ける、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記10)
前記伝達情報特定ステップでは、前記第2のユーザが使用する移動体の位置情報、当該移動体の目的地、および当該目的地までの所要時間の少なくとも1つに基づいて、前記第2のユーザへ伝達する伝達情報を特定する、付記9に記載のプログラム。
(付記11)
前記発信情報取得ステップでは、所定の条件が満たされた場合に、前記第1のユーザが発した音声を、前記発信情報として取得する、付記1または付記2に記載のプログラム。
(付記12)
前記所定の条件は、前記第1のユーザによる前記コンピュータへの所定の操作である、付記11に記載のプログラム。
(付記13)
前記コンピュータは、複数のスピーカを備え、前記プログラムは、前記コンピュータに、特定された前記伝達情報を、音声により前記第2のユーザに伝達するステップにおいて、前記伝達情報が保持する場所情報と、前記移動体の位置情報に基づいて、指向性を有する音声を前記複数のスピーカに出力させる、付記1~付記12のいずれかに記載のプログラム。
【0146】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0147】
1:システム、10:端末装置、13:入力装置、14:出力装置、15:メモリ、16:ストレージ、19:プロセッサ、20:サーバ、25:メモリ、26:ストレージ、29:プロセッサ、30:ネットワーク、40:外部サーバ、131:タッチセンシティブデバイス、134:音声出力部、141:ディスプレイ、150:通信部、160:撮像部、170:音声処理部、171:マイク、172:スピーカ、180:記憶部、181:ユーザデータベース、182:アバターデータベース、183:演出データベース、190:位置情報センサ、200:制御部、201:操作受付部、202:送受信部、203:表示制御部、204:音声受付部、205:音声生成部、206:音声出力部、207:位置情報取得部、210:通信部、220:記憶部、221:ユーザデータベース、222:アバターデータベース、223:演出データベース、224:発信情報データベース、230:制御部、231:送受信モジュール、232:発信情報記憶モジュール、233:伝達情報特定モジュール、234:伝達音声生成モジュール。