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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062522
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】画像形成装置および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240501BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240501BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240501BHJP
   G03G 15/00 20060101ALI20240501BHJP
   B65H 7/06 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
B41J29/38 302
B41J29/42 F
G03G21/00 386
G03G21/00 500
G03G15/00 480
B65H7/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170405
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】原田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 兼一
(72)【発明者】
【氏名】原 正士
(72)【発明者】
【氏名】小松 仁志
(72)【発明者】
【氏名】川口 亮二
(72)【発明者】
【氏名】田中 智尉
(72)【発明者】
【氏名】加藤 大志
【テーマコード(参考)】
2C061
2H072
2H270
3F048
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HK06
2C061HK11
2C061HK23
2C061HN04
2C061HV09
2C061HV32
2C061HV53
2H072AA02
2H072AA24
2H072AA25
2H072EA02
2H270LA75
2H270LC22
2H270NE07
2H270NE14
2H270NE17
2H270QA43
2H270ZC03
2H270ZC04
3F048AA05
3F048BA14
3F048BB02
3F048BC04
3F048CC02
3F048EB22
(57)【要約】
【課題】記録材の詰まりによって搬送が停止した場合において、除去した記録材の枚数をユーザが入力しない構成に比べて、再度の停止を抑制する。
【解決手段】画像形成装置は、記録材を搬送する搬送手段と、搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存状況を把握する把握手段と、搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力をユーザから受け付ける受付手段と、ユーザが入力した除去枚数に基づき、停止した搬送手段による搬送を開始させる開始手段と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存状況を把握する把握手段と、
前記搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、前記搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力を当該ユーザから受け付ける受付手段と、
前記ユーザが入力した前記除去枚数に基づき、停止した前記搬送手段による前記搬送を開始させる開始手段と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの当該記録材が残っている残存箇所とを把握し、
前記受付手段は、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所の入力を当該ユーザから受け付け、
前記開始手段は、前記把握手段が把握した前記残存状況と、前記受付手段が受け付けた入力情報とに基づき、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記開始手段は、前記除去箇所の分類ごとの前記除去枚数と、前記残存箇所の分類ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記開始手段は、前記除去箇所ごとの前記除去枚数と、前記残存箇所ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とが一致し、前記除去箇所と前記残存箇所とが一致しない状態にて、予め定められた条件を満たす場合、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数を把握し、
前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とに基づき、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの前記ユーザの手が届く範囲であって当該記録材が残っている残存範囲とを把握し、
前記受付手段は、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去範囲の入力を当該ユーザから受け付け、
前記開始手段は、前記除去範囲ごとの前記除去枚数と、前記残存範囲ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記除去枚数の入力を前記ユーザから受け付けるための画面を表示する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記画面を、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所の入力を当該ユーザから受け付けるように表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記把握手段が把握した前記残存状況を示す情報を前記画面に表示することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記把握手段は、前記搬送手段が搬送していた記録材の搬送情報に基づき、当該記録材の前記残存状況を把握することを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記搬送が停止した際の搬送条件に対応付けて、前記開始手段が当該搬送を開始させる際に利用した情報であって前記受付手段が受け付けた入力情報を保持する保持手段を備え、
前記保持手段は、前記入力情報に、前記除去枚数と、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所とが含まれる場合、当該除去箇所を、前記搬送が停止した際の搬送条件に対応付けて保持し、
前記把握手段は、前記搬送条件で前記搬送が再び停止した場合、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの当該記録材が残っている残存箇所として当該搬送条件に対応付けられている前記除去箇所に基づく箇所とを把握することを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記保持手段は、前記搬送路の箇所の各々に対して、前記搬送条件に対応付けた前記除去箇所に基づく優先度を付与し、
前記把握手段は、前記優先度に応じた前記残存箇所を把握することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存枚数を把握する把握手段と、
前記搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、前記搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力を当該ユーザから受け付けるための画面を表示する表示制御手段と、
前記ユーザが入力した前記除去枚数が前記残存枚数未満である場合、停止した前記搬送手段による前記搬送を開始させないように制御する制御手段と、
を備える画像形成装置。
【請求項15】
1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、
前記1または複数のプロセッサは、
記録材を搬送する搬送装置が記録材の搬送を停止した場合に、当該搬送装置内からユーザが除去した記録材の除去枚数を含む情報であって、当該ユーザにより入力された情報である入力情報を取得し、
前記入力情報に基づき、停止した前記搬送を開始させる、
情報処理システム。
【請求項16】
前記1または複数のプロセッサは、
前記搬送装置内に残っている記録材の残存枚数を含む情報であって、当該搬送装置が搬送していた当該記録材の搬送情報に基づいて予測される情報である予測情報を取得し、
前記入力情報と前記予測情報とに基づき、停止した前記搬送を開始させる、
請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記1または複数のプロセッサは、
停止した前記搬送装置による前記搬送を開始する際に利用された前記入力情報を、当該搬送装置とは異なる他の装置に提供する、
請求項15または請求項16に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、給紙された用紙を検知し枚数を積算する給紙センサと、排出された用紙を検知し枚数を積算する排紙センサと、用紙の種類を検知する種類検知手段及び/又は用紙の種類を入力する入力手段と、用紙の種類に対応させて用紙の詰まる頻度の高い部分を記憶させた記憶手段とを備えた画像形成装置が記載されている。特許文献1では、検知または入力された用紙の種類から、用紙が詰まったときに画像形成装置内に残存する用紙枚数及び詰まる頻度の高い部分を表示装置に表示することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-171371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば画像形成装置では、記録材が詰まって搬送が停止した際に、この画像形成装置内に残っている記録材の枚数を表示部に表示することがある。
しかしながら、画像形成装置に残っている記録材の枚数を表示しても、ユーザが、表示された枚数の記録材を除去しないまま、搬送を再開させようとする場合がある。この場合、除去されずに残っている記録材によって、画像形成装置の再起動が停止したり、搬送が再び停止したりしてしまう。
本発明の目的は、記録材の詰まりによって搬送が停止した場合において、除去した記録材の枚数をユーザが入力しない構成に比べて、再度の停止を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存状況を把握する把握手段と、前記搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、前記搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力を当該ユーザから受け付ける受付手段と、前記ユーザが入力した前記除去枚数に基づき、停止した前記搬送手段による前記搬送を開始させる開始手段と、を備える画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの当該記録材が残っている残存箇所とを把握し、前記受付手段は、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所の入力を当該ユーザから受け付け、前記開始手段は、前記把握手段が把握した前記残存状況と、前記受付手段が受け付けた入力情報とに基づき、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記開始手段は、前記除去箇所の分類ごとの前記除去枚数と、前記残存箇所の分類ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記開始手段は、前記除去箇所ごとの前記除去枚数と、前記残存箇所ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とが一致し、前記除去箇所と前記残存箇所とが一致しない状態にて、予め定められた条件を満たす場合、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数を把握し、前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とに基づき、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置である。
請求項8に記載の発明は、前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの前記ユーザの手が届く範囲であって当該記録材が残っている残存範囲とを把握し、前記受付手段は、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去範囲の入力を当該ユーザから受け付け、前記開始手段は、前記除去範囲ごとの前記除去枚数と、前記残存範囲ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項9に記載の発明は、前記除去枚数の入力を前記ユーザから受け付けるための画面を表示する表示制御手段を備え、前記表示制御手段は、前記画面を、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所の入力を当該ユーザから受け付けるように表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項10に記載の発明は、前記表示制御手段は、前記把握手段が把握した前記残存状況を示す情報を前記画面に表示することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置である。
請求項11に記載の発明は、前記把握手段は、前記搬送手段が搬送していた記録材の搬送情報に基づき、当該記録材の前記残存状況を把握することを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の画像形成装置である。
請求項12に記載の発明は、前記搬送が停止した際の搬送条件に対応付けて、前記開始手段が当該搬送を開始させる際に利用した情報であって前記受付手段が受け付けた入力情報を保持する保持手段を備え、前記保持手段は、前記入力情報に、前記除去枚数と、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所とが含まれる場合、当該除去箇所を、前記搬送が停止した際の搬送条件に対応付けて保持し、前記把握手段は、前記搬送条件で前記搬送が再び停止した場合、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの当該記録材が残っている残存箇所として当該搬送条件に対応付けられている前記除去箇所に基づく箇所とを把握することを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の画像形成装置である。
請求項13に記載の発明は、前記保持手段は、前記搬送路の箇所の各々に対して、前記搬送条件に対応付けた前記除去箇所に基づく優先度を付与し、前記把握手段は、前記優先度に応じた前記残存箇所を把握することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置である。
請求項14に記載の発明は、記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存枚数を把握する把握手段と、前記搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、前記搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力を当該ユーザから受け付けるための画面を表示する表示制御手段と、前記ユーザが入力した前記除去枚数が前記残存枚数未満である場合、停止した前記搬送手段による前記搬送を開始させないように制御する制御手段と、を備える画像形成装置である。
請求項15に記載の発明は、1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、前記1または複数のプロセッサは、記録材を搬送する搬送装置が記録材の搬送を停止した場合に、当該搬送装置内からユーザが除去した記録材の除去枚数を含む情報であって、当該ユーザにより入力された情報である入力情報を取得し、前記入力情報に基づき、停止した前記搬送を開始させる、情報処理システムである。
請求項16に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、前記搬送装置内に残っている記録材の残存枚数を含む情報であって、当該搬送装置が搬送していた当該記録材の搬送情報に基づいて予測される情報である予測情報を取得し、前記入力情報と前記予測情報とに基づき、停止した前記搬送を開始させる、請求項15に記載の情報処理システムである。
請求項17に記載の発明は、前記1または複数のプロセッサは、停止した前記搬送装置による前記搬送を開始する際に利用された前記入力情報を、当該搬送装置とは異なる他の装置に提供する、請求項15または請求項16に記載の情報処理システムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1,14,15の発明によれば、記録材の詰まりによって搬送が停止した場合において、除去した記録材の枚数をユーザが入力しない構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
請求項2の発明によれば、記録材の枚数だけに基づいて記録材の搬送を再開させる構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
請求項3の発明によれば、箇所の分類ごとの枚数を比較しない構成に比べ、再度の停止を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、把握された箇所から、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開させることができる。
請求項5の発明によれば、入力された箇所が把握された箇所と異なる場合にも、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開させることができる。
請求項6の発明によれば、ユーザにより入力された除去した記録材の枚数だけに基づいて記録材の搬送を再開させる構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
請求項7の発明によれば、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開することができる。
請求項8の発明によれば、把握された範囲から、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開することができる。
請求項9の発明によれば、除去した記録材の枚数とともに、記録材を除去した除去箇所をユーザに入力させることができる。
請求項10の発明によれば、除去した記録材の枚数を入力するユーザが、記録材の残存状況を参照することができる。
請求項11の発明によれば、搬送手段により搬送される記録材を検知するセンサの情報のみで把握する構成に比べ、記録材の残存状況を把握する精度を向上させることができる。
請求項12の発明によれば、入力情報を考慮せずに把握する構成に比べ、記録材が残っている箇所を把握する精度を向上させることができる。
請求項13の発明によれば、機差を考慮して記録材が残っている箇所を把握することができる。
請求項16の発明によれば、入力情報のみに基づいて記録材の搬送を再開させる構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
請求項17の発明によれば、停止した搬送装置による搬送の開始を実現させた入力情報を、他の装置に共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示した図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を説明する図である。
図3】本実施形態に係る画像形成装置の機能構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る操作画面の一例を示した図である。
図5】残紙の残存状況の一例を示した図である。
図6】除去枚数の入力を要求する処理の流れを示したフロー図である。
図7】本実施形態に係る操作画面の他の例を示す図である。
図8】本実施形態に係る優先度の表示の一例を示した図である。
図9】本実施形態に係る操作画面の他の例を示す図である。
図10】本実施形態に係る入力画面の他の例を示す図である。
図11】本実施形態に係る操作画面の他の例を示す図である。
図12】本実施形態に係る入力画面の他の例を示す図である。
図13】本実施形態に係る操作画面の他の例を示す図である。
図14】本実施形態に係る入力画面の他の例を示す図である。
図15】停止された用紙の搬送を再開させる処理の流れを示したフロー図である。
図16】入力情報および予測情報の一例を示した図である。
図17】入力情報および予測情報の他の例を示した図である。
図18】残存枚数を特定する処理の流れを示したフロー図である。
図19】残存箇所を特定する処理の流れを示したフロー図である。
図20】入力情報をフィードバックする処理の流れを示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示した図である。
本実施形態の情報処理システム1には、印刷ジョブに基づいて記録材の一例である用紙Pへの画像の形成を行う画像形成装置10が設けられている。
搬送装置の一例としての画像形成装置10は、用紙Pを供給して搬送する搬送装置100と、搬送された用紙Pを回収する第1回収装置120および第2回収装置130とを備える。また、画像形成装置10は、用紙Pの搬送に関する情報の処理を行う情報処理装置20と、ユーザへの情報の表示を行う表示装置30とを備える。
本実施形態の場合、画像形成装置10は、例えば用紙Pに画像を形成するために使用される基本的な機能を有している。また、画像形成装置10は、例えばWAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)経由でインターネットに接続が可能な通信機能や、電話回線網に接続可能な通信機能などを有してもよい。
【0009】
なお、本実施形態において、印刷ジョブは、印刷対象に指定された文書のデータファイルと、文書を印刷するにあたって画像の形成を行う用紙Pの搬送条件等を設定する搬送情報とを含む情報である。
また、文書は、文字のほかに画像を含んでいてもよく、文字を含まず画像のみでもよい。文書のデータファイルには、画像データや文書データだけでなく、電子文書の更新日時、用紙サイズ、ページ数、電子文書内のキーワード等の属性情報や文書データを画像に変換する際に用いられる画像情報が含まれてもよい。また、搬送情報には、用紙Pの用紙の種類、坪量、用紙の長さ等の用紙情報だけでなく、片面印刷や両面印刷などの決定に用いられる画像処理の条件や用紙Pを搬送する搬送速度の情報が含まれてもよい。
【0010】
図1に示す搬送装置100は、用紙Pを収容する第1用紙収容部101および第2用紙収容部102を有する。また、搬送装置100には、第1給紙部103と、第2給紙部104と、第1搬送部105と、プレレジ部106と、レジ部107と、画像形成部109と、第2搬送部111と、冷却部112と、検出部113と、第3搬送部114と、第4搬送部115と、第5搬送部116とが設けられている。
画像形成部109は、例えばタンデム方式の画像形成ユニットと用紙Pに形成されたトナー像を定着する定着ユニットとを有する。なお、画像形成ユニットは、インクジェット方式など、他の方式を用いて用紙Pへの画像の形成を行ってもよい。
また、検出部113は、カラーキャリブレーションや、表裏レジ調整、転写出力調整、面内ムラ補正、自動階調補正などの調整処理のために、用紙Pに定着された画像を光学的に検出する、いわゆるインラインセンサ(In Line Sensor:ILS)である。
【0011】
第1用紙収容部101,第2用紙収容部102から搬送される用紙Pは、例えばA4サイズやB5サイズなどのシート状の記録材である。
用紙Pは、第1用紙収容部101,第2用紙収容部102から第1給紙部103,第2給紙部104によって選択的に取り出され、第1搬送部105を経由して搬送された後、プレレジ部106で搬送が一時停止され、レジ部107へ送り出す際のばらつきが吸収される。また、プレレジ部106から排出された用紙Pは、レジ部107で搬送が一時停止し、その後予め定められたタイミングで画像形成部109に搬送される。画像形成部109から排出された用紙Pは冷却部112で冷却され、検出部113で用紙Pに定着された画像について検出が行われる。また、検出部113から排出された用紙Pは、第3搬送部114,第4搬送部115,第5搬送部116を経由して画像形成装置10の外部へ排出される。
【0012】
画像形成装置10には、複数の用紙検知センサ(不図示)が設けられ、用紙搬送方向における位置が互いにずらされた状態で配置されている。本実施形態の場合、画像形成部109を除く各部に対応させて、用紙検知センサが配置されている。
【0013】
また、画像形成装置10において、第1回収装置120は第1回収収容部108を有し、第2回収装置130は第2回収収容部110を有する。本実施形態の場合、第1回収収容部108および第2回収収容部110には用紙検知センサが配置されている。
用紙Pの搬送を停止する場合に、用紙検知センサが配置されていない画像形成部109にある用紙Pを、第2搬送部111に向けて用紙Pを搬送せず、第1回収収容部108または第2回収収容部110に回収する。
【0014】
用紙Pを画像形成装置10の外部へ搬送する搬送装置100と、用紙Pを画像形成装置10の内部で回収する第1回収装置120および第2回収装置130は、搬送路にて用紙Pを搬送する搬送手段の一例である。
なお、本実施形態では、シート状の用紙Pが画像形成装置10にセットされた場合を例示したが、これに限られない。例えば、ロール状の記録材が画像形成装置10にセットされ、矩形状に順次カットされた記録材が、順次供給されるようにしてもよい。
【0015】
情報処理装置20は、不図示の通信回線を介して、画像形成装置10の制御を行い、用紙Pの搬送に関する各種の決定を行う。
表示装置30は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成され、画像形成装置10を利用するユーザに通知される情報の表示を行う。本実施形態では、表示装置30は、いわゆるタッチパネルにより構成され、情報の表示のみならず、ユーザの操作を受け付ける。なお、表示装置30は、画像形成装置10から取り外して利用されてもよい。
【0016】
本実施形態の画像形成装置10は、画像形成装置10の外表面に位置し、外装部材としての役割を果たす覆い部材が設けられている。これにより、ユーザが、覆い部材を開放した場合に、図1に示した各部を視認することが可能となる。
また、画像形成装置10には、覆い部材の開閉を検知する開閉検知センサ(不図示)が設けられている。
【0017】
本実施形態では、画像形成装置10にて用紙Pの詰まりが検知されると、搬送装置100による用紙Pの搬送が停止される。
付言すると、本実施形態では、印刷ジョブに含まれる搬送情報に基づいて予測されるタイミングにて、用紙検知センサによる用紙Pの検知がされない場合、画像形成装置10内で用紙Pの詰まりが発生したと判断される。
そして、この場合、情報処理装置20が搬送装置100に停止信号を出力することにより、搬送装置100による用紙Pの搬送が停止される。
【0018】
本明細書では、画像形成装置10内の用紙Pが詰まって用紙Pの搬送などの画像形成装置10の動作が中断することを、「ジャム」という場合がある。
また、画像形成装置10においてジャムが発生すると、ジャムを特定する情報であるジャム情報が生成される。
【0019】
ジャム情報には、「ジャム名」、「原因箇所」、および「停止方法」が含まれる。さらに、ジャム情報には、「残存箇所」が含まれる。
「ジャム名」は、ジャムの具体的な名称であり、ジャムの種類ごとに管理するための名称である。また、「原因箇所」は、ジャムが発生した具体的な箇所であり、用紙Pが詰まった箇所である。また、「停止方法」は、搬送装置100による用紙Pの搬送の具体的な停止方法である。「停止方法」として、例えば画像形成装置10内に残っている用紙P(以下、「残紙P」という。)を画像形成装置10の外部や、第1回収収容部108、第2回収収容部110に搬送した後に停止する方法や、残紙Pを搬送することなくすぐに停止する方法が挙げられる。
【0020】
以下では、画像形成装置10においてジャムが発生すると、ユーザが画像形成装置10の覆い部材を開放し、画像形成装置10内に残っている残紙Pを除去する場合を想定する。
本実施形態の情報処理システム1が適用される画像形成装置10は、画像形成装置10内からユーザが除去した残紙Pの枚数(以下「除去枚数」という。)を含む情報であって、ユーザにより入力された情報である入力情報を取得する。そして、画像形成装置10は、取得した入力情報に基づき、停止された用紙Pの搬送を開始させる。
【0021】
本実施形態の画像形成装置10が上述した機能を有することにより、ユーザが実際に画像形成装置10内から除去した残紙Pの除去枚数が把握されたうえで停止された用紙Pの搬送を開始させるか否かが決定される。具体的には、本実施形態により、ユーザが実際に除去した残紙Pの除去枚数から用紙Pの搬送が再び停止されることが予測される場合には、用紙Pの搬送は開始されない。
本実施形態は、予測される枚数の残紙Pがユーザによって除去されないまま、用紙Pの搬送が開始されたことに起因する、用紙Pの搬送の再度の停止を防ぐことを図る。
【0022】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置20のハードウェア構成を説明する図である。
情報処理装置20には、画像形成装置10全体の動作を制御する制御部21と、画像データ等を記憶する2次記憶部22と、他の装置との通信を実現する通信部23とを有している。
2次記憶部22は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ、磁気テープ等、既存の情報記憶装置により実現される。
【0023】
制御部21には、プロセッサの一例としてのCPU21aが設けられている。本実施形態では、このCPU21aが、以下で説明する各処理を実行する。
また、制御部21は、CPU21aの作業用メモリ等として用いられるRAM21b、CPU21aにより実行されるプログラム等が格納されるROM21cを備える。
また、制御部21は、書き換え可能に構成され電源供給が途絶えた場合にもデータを保持できる不揮発性メモリ21d、制御部21に接続される通信部23等の各部を制御するインターフェース部21eを備える。
【0024】
不揮発性メモリ21dは、例えば、電池によりバックアップされたSRAMやフラッシュメモリ等で構成される。
本実施形態では、制御部21が、2次記憶部22やROM21cに記憶されたプログラムを読み込むことによって、以下で説明する各処理が実行される。
制御部21と、2次記憶部22と、通信部23とは、バスや信号線を通じて接続されている。
【0025】
図3は、本実施形態に係る画像形成装置10の機能構成の一例を示す図である。
本実施形態における画像形成装置10は、印刷ジョブ受付部211と、表示制御部212と、操作受付部213と、搬送管理部214と、残紙把握部215と、再開制御部216と、通信制御部217との機能を有している。また、画像形成装置10は、ジャム解消情報データベース(DB)218の機能を有している。
【0026】
印刷ジョブ受付部211は、印刷ジョブの受付処理を実行する。具体的には、印刷ジョブ受付部211は、通信部23(図2参照)にて受信した印刷ジョブを管理する。
【0027】
表示制御手段の一例としての表示制御部212は、表示装置30(図1参照)に表示される画像の表示を制御する。表示制御部212は、印刷ジョブの実行中に発生したジャムについて通知する画像の表示や、搬送路からユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を受ける画像の表示を制御する。
【0028】
ここで、表示装置30における表示について説明する。
図4は、本実施形態に係る操作画面310の一例を示した図である。
操作画面310は、ユーザの操作を受け付ける画面である。具体的には、操作画面310は、残紙Pの残存状況を示す情報を通知する画面であって、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を受け付ける画面である。
図4に示す表示例では、操作画面310には、残存状況画像311と、入力欄315とが表示されている。
【0029】
残存状況画像311は、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存状況を通知する画像であり、用紙Pの搬送が停止された旨を通知する画像である。
残存状況画像311は、画像形成装置10の内部について、図1に示す各部に対応させ、用紙Pの搬送路をZ1~Z16で示す領域ごとに区分けした模式図である。
Z1~Z16の表示態様は、詳しくは後述するが、残紙Pが残存する箇所を示すように変更される。
【0030】
図4に示す表示例では、Z1で示す領域は第1用紙収容部101と対応し、Z2で示す領域は第2用紙収容部102と対応する。また、Z3は第1給紙部103、Z4は第2給紙部104、Z5は第1搬送部105に対応する。Z6はプレレジ部106、Z7はレジ部107に対応する。Z8は第1回収収容部108、Z9は画像形成部109、Z10は第2回収収容部110に対応する。Z8は第1回収収容部108、Z9は画像形成部109、Z10は第2回収収容部110に対応する。Z111は第2搬送部111、Z112は冷却部112、Z113は検出部113に対応する。Z114は第3搬送部114、Z115は第4搬送部115、Z116は第5搬送部116に対応する。
Z1~Z16で示す領域の各々は、箇所の一例である。
【0031】
入力欄315は、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を受け付ける領域である。
図4に示す表示例では、入力欄315は、画像形成装置10内の搬送路からユーザが除去した残紙Pの合計の除去枚数の入力を受け付ける。
【0032】
図3の説明に戻る。
受付手段の一例としての操作受付部213は、ユーザが行った操作の受付処理を実行する。具体的には、操作受付部213は、表示装置30(図1参照)等を介したユーザによる操作に応じて、ユーザの指示を受け付ける。
操作受付部213は、例えば、搬送装置100による用紙Pの搬送が停止した場合に、搬送路からユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を、表示装置30を介してユーザから受け付ける。
なお、操作受付部213は、表示装置30だけではなく、ユーザの所有する携帯端末装置を介したユーザによる操作に応じて、ユーザの指示を受け付けてもよい。
【0033】
搬送管理部214は、搬送装置100や、第1回収装置120、第2回収装置130による用紙Pの搬送を管理する。
搬送管理部214は、2次記憶部22(図2参照)から、受信した印刷ジョブを読み出し、印刷ジョブを実行するにあたって用紙Pの搬送の条件を決定する。
前述したように、印刷ジョブは、文書のデータファイルと搬送情報とで構成されている。搬送管理部214は、印刷ジョブに含まれる搬送情報のうちの、用紙Pの用紙情報と用紙Pを搬送する搬送速度とに基づいて、搬送装置100により搬送される用紙Pについて用紙間のインターバルを決定する。用紙間のインターバルとして、例えば、搬送される用紙Pどうしの間の距離、または第1用紙収容部101,第2用紙収容部102から搬送路へ用紙Pの各々を載せるタイミングが決定される。
【0034】
搬送管理部214は、画像形成装置10内で用紙Pの詰まりが発生した場合、搬送装置100による用紙Pの搬送を停止させる。具体的には、搬送管理部214は、搬送情報に基づいて予測されるタイミングにおいて用紙検知センサによる用紙Pの検知がない場合、搬送装置100に停止信号を出力する。
また、搬送管理部214は、ジャムが発生した場合、画像形成部109の残紙Pを第1回収収容部108や第2回収収容部110に回収するため、第1回収装置120や第2回収装置130による回収を開始させる。
【0035】
把握手段の一例としての残紙把握部215は、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存状況を把握する。具体的には、残紙把握部215は、用紙検知センサから取得する情報、残紙Pが搬送されていたときの搬送情報、ジャム情報、および後述するジャム解消情報の少なくとも1つに基づいて、残紙Pの残存状況を特定する。
換言すると、残紙把握部215は、用紙検知センサから取得する情報、残紙Pが搬送されていたときの搬送情報、ジャム情報、およびジャム解消情報の少なくとも1つに基づいて、予測情報の一例としての残存状況を予測する。
【0036】
例えば、残紙把握部215は、残紙Pの残存状況として、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数を把握する。画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数は、第1用紙収容部101,第2用紙収容部102から搬送路に載せた用紙Pの枚数と、第5搬送部116から排出された用紙Pの枚数との差を示す枚数である。
【0037】
その他、例えば、残紙把握部215は、残紙Pの残存状況として、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数とともに、残紙Pが残っている残存箇所を把握してもよい。
また、残紙把握部215は、残紙Pが残っている残存箇所ごとに残紙Pの残存枚数を把握してもよい。
【0038】
図5は、残紙Pの残存状況の一例を示した図である。
図5では、第2搬送部111(図1参照)に対応するZ11(図4参照)にてジャムが発生した場合を例としている。
図5に示す例では、残紙Pの残存状況として、用紙Pの搬送路のうちの予め定められた箇所の具体的な名称である「Zone名」と、箇所ごとの残紙Pの具体的な枚数である「残存枚数」とが把握されている。
残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数は、例えば一の残存箇所にて検知された枚数と、一の残存箇所の次に用紙Pが搬送される他の残存箇所にて検知された用紙Pの枚数との差を示す枚数である。換言すると、残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数は、例えば一の残存箇所に搬送された用紙Pの枚数と、一の残存箇所から排出された用紙Pの枚数との差を示す枚数である。
【0039】
また、残紙把握部215は、残紙Pの残存状況として、箇所よりも広い範囲である残存範囲を把握してもよい。この範囲とは、複数の箇所が集まって形成される予め定められた領域である。換言すると、範囲は、ユーザが一連の操作によって複数の箇所を確認することが可能な範囲である。
具体的には、残紙把握部215は、ユーザが一の覆い部材を開放した際にまとめて残紙Pを除去することが可能な範囲であって残紙Pが残っている残存範囲を把握してもよい。換言すると、残紙把握部215は、一の領域の覆い部材を開放するとユーザの手が届く範囲であって残紙Pが残っている残存範囲を把握してもよい。また、残紙把握部215は、残紙Pの残存状況として、残存範囲ごとに残紙Pの残存枚数を把握してもよい。
【0040】
この場合、図5に示すように、残紙Pの残存状況として、用紙Pの搬送路のうちの予め定められた範囲の具体的な名称である「Area名」と、範囲ごとの残紙Pの具体的な枚数である「残存枚数」とが把握される。
図5に示す例では、用紙Pの搬送路が、予め定められた範囲として、A1,A2,A3に区分けされている。A1にはZ1~Z7が含まれ、A2にはZ8~Z10が含まれている。また、A3にはZ11~Z16が含まれている。
残存範囲ごとの残紙Pの残存枚数は、例えば一の残存範囲に含まれる複数の残存箇所の各々の残存枚数を合計した枚数である。
【0041】
図3の説明に戻る。
開始手段および制御手段の一例としての再開制御部216は、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了した場合に、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させる。また、再開制御部216は、残紙Pの除去が完了していない場合に、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させない。
【0042】
再開制御部216は、ユーザが入力した入力情報と残紙把握部215が把握した残存状況とに基づき、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したか否かを判断する。
具体的には、再開制御部216は、ユーザが入力した除去枚数に基づき、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したか否かを判断する。例えば、ユーザが入力した除去枚数と残紙把握部215が把握した残存枚数とが一致する場合に、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したと判断される。一方で、除去枚数と残存枚数とが一致しない場合には、残紙Pの除去が完了していないと判断される。
【0043】
また、再開制御部216は、除去枚数の合計と残存枚数の合計とが一致する状態にて、箇所ごとの枚数または範囲ごとの枚数に基づき、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したか否かを判断してもよい。
具体的には、ユーザが入力した残紙Pを除去した箇所(以下、「除去箇所」という。)ごとの除去枚数と、残存箇所ごとの残存枚数とが一致する場合に、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したと判断される。一方で、除去箇所ごとの除去枚数と、残存箇所ごとの残存枚数とが一致しない場合には、残紙Pの除去が完了していないと判断される。
【0044】
また、再開制御部216は、除去箇所ごとの除去枚数と、残存箇所ごとの残存枚数とが一致しない状態にて、予め定められた条件を満たす場合、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させてもよい。
例えば、予め定められた条件を満たす場合として、除去箇所の分類ごとの除去枚数の合計と、残存箇所の分類ごとの除去枚数とが一致する場合が挙げられる。
また、例えば、予め定められた条件を満たす場合として、除去枚数の合計と残存枚数の合計とが一致し、且つ残存箇所に対応する領域の覆い部材が開放されていたことを検知していた場合が挙げられる。
また、例えば、予め定められた条件を満たす場合として、除去枚数の合計と残存枚数の合計とが一致し、且つ残存箇所と一致しない除去箇所をユーザが入力した回数が閾値を超えた場合が挙げられる。
【0045】
その他、例えば、再開制御部216は、除去枚数の合計の数が残存枚数の合計の数以上である場合に、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させてもよい。この場合、再開制御部216は、除去枚数の合計の数が残存枚数の合計の数未満である場合に、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させない。
【0046】
通信制御部217は、通信部23を介して、印刷ジョブに関する情報やジャムの解消に関する情報を他の装置から受信する。
また、通信制御部217は、通信部23を介して、ジャムの解消に関する情報を、他の装置へ送信する。具体的には、通信制御部217は、再開制御部216が停止された用紙Pの搬送を開始させる際に利用した情報であってユーザによって入力された入力情報を、他の装置へ送信する。
なお、他の装置としては、例えば複数の画像形成装置10に関する情報を蓄積する装置や、自装置と同機種の画像形成装置10などが挙げられる。
【0047】
ジャム解消情報DB218は、ジャムの解消に関するジャム解消情報を記憶し蓄積する。ジャム解消情報には、ジャムを特定する情報であるジャム情報と、ジャムを解消した際にユーザが入力した入力情報とが含まれる。そして、ジャム解消情報DB218は、印刷ジョブを識別する識別情報に、ジャム解消情報を構成する各々の情報を対応付けて管理する。
【0048】
ジャム解消情報に含まれる入力情報は、ジャムが解消された際にユーザによって入力されていた入力情報である。換言すると、ジャム解消情報に含まれる入力情報は、再開制御部216が停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させる際に利用した情報であってユーザによって入力された入力情報である。
ジャム解消情報に含まれる入力情報は、ジャムが解消された際の、除去箇所や除去箇所ごとの残紙Pの除去枚数を示す情報を含む。
【0049】
また、ジャム解消情報DB218は、ジャム情報に含まれる残存箇所の各々に対して、ジャムが解消された際の除去箇所に基づく優先度を付与し、ジャムの解消に関する情報を記憶し蓄積してもよい。
例えば、除去枚数がより多かった除去箇所に対応する残存箇所に対して、除去枚数が少なかった除去箇所に対応する残存箇所よりも優先されるように優先度を割り当てられる。
その他、ジャム解消情報DB218は、ジャム情報に含まれる残存箇所の各々に対して、ジャムが解消された際の除去箇所と予め設定された残紙Pを除去する手順とに基づく優先度を付与し、ジャムの解消に関する情報を記憶し蓄積してもよい。
【0050】
以下、画像形成装置10が、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数について入力を要求する場合の処理例を説明する。
図6は、除去枚数の入力を要求する処理の流れを示したフロー図である。
【0051】
まず、搬送管理部214が、搬送装置100による用紙Pの搬送を停止する(S501)。具体的には、搬送管理部214は、用紙検知センサによる用紙Pの検知のタイミングと搬送情報とに基づいて、搬送装置100に停止信号を出力する。
そして、残紙把握部215が、残存状況を特定する(S502)。具体的には、残紙把握部215は、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数とともに、残紙Pが残っている残存箇所を把握し、特定する。
【0052】
次いで、表示制御部212が、表示装置30に、搬送停止の通知画面を表示させる(S503)。具体的には、表示制御部212は、通知画面として、印刷ジョブの実行に伴う用紙Pの搬送が停止された旨を通知する画面を、表示装置30に表示させる。
そして、表示制御部212は、表示装置30に、除去枚数の入力画面を表示させ(S504)、処理を終了する。具体的には、表示制御部212は、入力画面として、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を要求する画面を、表示装置30に表示させ、処理を終了する。
【0053】
ここで、画像形成装置10にてジャムが発生した場合の表示装置30における表示について説明する。
図7は、本実施形態に係る操作画面310の他の例を示した図である。
図7では、Z11にてジャムが発生し、残紙PがZ6~Z11にある可能性がある場合を例としている。
【0054】
図7に示す表示例では、ジャムが発生した画像形成装置10の表示装置30にて、ユーザの操作を受け付ける操作画面310を表示する。
操作画面310には、残存状況画像311と、入力欄315とが表示されている。残存状況画像311には、原因箇所を通知する箇所通知画像312と、原因箇所とは異なる箇所にて残紙Pが残存することを通知する残紙通知画像313とが表示される。
【0055】
残存状況画像311において、Z1~Z16の表示態様は、残紙Pが残っている可能性がある箇所である残存箇所と、残紙Pが残っている可能性がない箇所との間で異ならせる。残存箇所は、例えば、色を異ならせたり、表示領域の外縁に枠を新たに表示したりして、残紙Pが残っている可能性がない箇所と区別されるように表示される。
図7に示す表示例では、残存箇所に対応するZ6~Z11の表示領域が、残紙Pが残っている可能性がない箇所に対応するZ1~Z5,Z12~Z16に対応する表示領域よりも強調されるように表示されている。
【0056】
箇所通知画像312は、原因箇所をユーザに認識させる画像である。箇所通知画像312は、残存箇所の中から、原因箇所が識別されるように、原因箇所に対応する表示領域を強調させる画像である。なお、原因箇所の残紙Pの除去が完了した場合、箇所通知画像312は非表示となる。
【0057】
残紙通知画像313は、残紙Pが残存する箇所をユーザに認識させる画像である。残紙通知画像313は、残存箇所の中から、用紙検知センサなどに検知され残紙Pが残存すると特定された箇所が識別されるように、特定された箇所に対応する表示領域を強調させる画像である。なお、特定された箇所の残紙Pの除去が完了した場合、残紙通知画像313は非表示となる。
【0058】
また、残存状況画像311には、残存箇所ごとに指示を受け付ける箇所指示画像314が表示されてもよい。
さらに、残存状況画像311に、例えば残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数が表示されてもよい。例えばユーザが箇所指示画像314を選択すると、残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数が表示されてもよい。また、例えば、バッジ形式の小型のマークなどのバッジ画像であって、残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数を示すバッジ画像が、残存箇所に関連付けて表示されてもよい。
【0059】
ここで、優先度をユーザに確認させるための表示について説明する。
図8は、本実施形態に係る優先度の表示の一例を示した図である。
図8では、図7に示す残存箇所に対応するZ6~Z11に対して、優先度が付与される場合を例としている。
【0060】
図8に示す表示例では、表示装置30にて、残紙Pを除去する箇所として確認すべき箇所と、確認すべき箇所に割り当てられている優先度とをユーザに確認させるための確認画面320を表示する。
確認画面320には、残紙Pを除去する箇所として確認すべき箇所として、例えば残存箇所に対応するZ6~Z11が表示される。また、確認画面320には、Z6~Z11の各々に割り当てられている優先度が、Z6~Z11の各々に関連付けて表示される。
【0061】
確認画面320は、図7に示す操作画面310上に、残存状況画像311とともに表示されてもよい。
なお、優先度をユーザに確認させるための表示は、確認画面320に限られない。優先度をユーザに確認させるための表示として、例えば、残存状況画像311上に、Z1~Z16の各々に割り当てられた優先度を通知する画像を、Z1~Z16の各々の領域に関連付けて表示してもよい。優先度を通知する画像として、例えばバッジ形式の小型のマークでユーザに通知するバッジ画像が挙げられる。
【0062】
ところで、本実施形態における入力画面は、図7に示した、画像形成装置10内の搬送路からユーザが除去した残紙Pの合計の除去枚数の入力を受け付ける構成に限られない。以下では、入力画面の他の例について説明する。
【0063】
図9は、本実施形態に係る操作画面310の他の例を示す図である。
図10は、本実施形態に係る入力画面330の他の例を示す図である。
図11,12では、画像形成装置10内の搬送路からユーザが除去した残紙Pについて、残存箇所に対応するZ6~Z11ごとの除去枚数の入力を受け付ける場合を例としている。
【0064】
図9に示す表示例では、操作画面310に、残存状況画像311と、入力終了画像316とが表示される。
入力終了画像316は、残紙Pの除去枚数に係る入力の終了を受け付ける画像である。具体的には、入力終了画像316は、残紙Pの除去枚数の入力を終了し、入力情報に応じて停止された用紙Pの搬送の再開させる指示を受け付ける画像である。
この表示例では、残存状況画像311に含まれる箇所指示画像314は、残存箇所ごとに、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を行う指示を受け付ける。
【0065】
本実施形態では、Z6に対応する箇所指示画像314がユーザにより選択された場合、図10に示すように、このZ6に対応するプレレジ部106からユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を受け付ける入力画面330が表示される。
図10の表示例では、入力画面330に、除去枚数が入力される対象の箇所を示す対象箇所欄331と、ユーザが入力した除去枚数が表示される入力枚数欄332とが表示されている。
【0066】
この表示例では、入力画面330に、入力枚数欄332に表示される数の変更を受け付ける枚数変更欄333が表示されている。
枚数変更欄333には、例えば入力枚数欄332に表示される数に1を加算することを受け付ける加算ボタン333aと、入力枚数欄332に表示される数に1を減算することを受け付ける減算ボタン333bとが表示される。
また、この表示例では、入力画面330に、対象箇所欄331に表示されている箇所からユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を確定させる指示を受け付ける枚数確定画像334が表示されている。
【0067】
本実施形態では、枚数確定画像334がユーザにより選択された場合、入力画面330の表示が解除される。換言すると、本実施形態では、枚数確定画像334がユーザにより選択された場合、入力画面330が非表示となる。
具体的には、ユーザが枚数確定画像334を選択すると、表示装置30における表示が、図9に示す表示に戻る。
【0068】
また、入力画面330は、残存箇所ごとに表示される構成に限られず、複数の除去箇所ごとの除去枚数の入力を一括して受け付けてもよい。
図11は、本実施形態に係る操作画面310の他の例を示す図である。
図12は、本実施形態に係る入力画面330の他の例を示す図である。
【0069】
図11に示す表示例では、操作画面310に、残存状況画像311と、表示指示画像317とが表示される。
表示指示画像317は、複数の除去箇所ごとの除去枚数の入力を一括して受け付ける入力画面330を表示させる指示を受け付ける画像である。
本実施形態では、表示指示画像317がユーザにより選択された場合、図12に示すように、複数の除去箇所ごとの除去枚数の入力を一括して受け付ける入力画面330が表示される。
【0070】
図12の表示例では、入力画面330に、複数の対象の箇所を示す対象箇所欄331が表示され、複数の対象の箇所の各々に対応するように入力枚数欄332と、枚数変更欄333とが表示されている。
この表示例では、入力画面330に、残紙把握部215が特定した残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数を示す残存枚数欄335が表示されている。
本実施形態では、枚数確定画像334がユーザにより選択された場合、入力情報に応じて停止された用紙Pの搬送の再開させる処理が実行される。
【0071】
また、入力画面330は、除去箇所ごとの除去枚数の入力を受け付ける構成に限られず、残存範囲ごとの残存枚数の入力を受け付けてもよい。
図13は、本実施形態に係る操作画面310の他の例を示す図である。
図14は、本実施形態に係る入力画面330の他の例を示す図である。
【0072】
図13に示す表示例では、操作画面310に、範囲指示画像318を含む残存状況画像311と、表示指示画像317とが表示される。
この表示例では、残存状況画像311は、画像形成装置10の内部について、用紙Pの搬送路をA1,A2,A3で示す範囲に区分けした模式図である。具体的には、残存状況画像311は、Z1~Z7をA1とし、Z8~Z10をA2とし、Z11~Z16をA3として、用紙Pの搬送路中の各箇所を分類した模式図である。
【0073】
残存状況画像311において、Z1~Z16のそれぞれがA1,A2,A3に分類されることを表示するとともに、残紙Pが残っている可能性がある箇所である残存箇所と、残紙Pが残っている可能性がない箇所との間で異ならせる。これにより、残紙Pの残存範囲だけでなく残存箇所も、残紙Pを除去するユーザによって参照されることを図る。
【0074】
範囲指示画像318は、残存範囲ごとに指示を受け付ける画像である。ユーザが範囲指示画像318を選択すると、例えば残存範囲ごとの残紙Pの残存枚数や、残存範囲に含まれる残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数が表示されてもよい。
【0075】
表示指示画像317は、複数の除去範囲ごとの除去枚数の入力を一括して受け付ける入力画面330を表示させる指示を受け付ける画像である。
本実施形態では、表示指示画像317がユーザにより選択された場合、図14に示すように、複数の除去範囲ごとの除去枚数の入力を一括して受け付ける入力画面330が表示される。
【0076】
図14の表示例では、入力画面330に、複数の対象の範囲を示す対象範囲欄336と、ユーザが入力した除去範囲ごとの除去枚数が表示される入力枚数欄337と、枚数変更欄333と、枚数確定画像334とが表示されている。
また、入力画面330に、残紙把握部215が特定した残存範囲ごとの残紙Pの残存枚数を示されてもよい。
本実施形態では、枚数確定画像334がユーザにより選択された場合、入力情報に応じて停止された用紙Pの搬送の再開させる処理が実行される。
【0077】
また、複数の除去範囲ごとの除去枚数の入力を一括して受け付ける入力画面330に限らず、除去範囲ごとに除去枚数の入力を受け付ける入力画面330が表示されるようにしてもよい。
例えば、残存状況画像311に含まれる範囲指示画像318が、残存範囲ごとに、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を行う指示を受け付けてもよい。この場合、操作画面310には、残紙Pの除去枚数の入力を終了し、入力情報に応じて停止された用紙Pの搬送の再開させる指示を受け付ける入力終了画像316(図9参照)も表示される。
範囲指示画像318がユーザにより選択されると、ユーザにより選択された範囲指示画像318に対応する範囲からユーザが除去した残紙Pの除去枚数の入力を受け付ける入力画面330が表示される。また、枚数確定画像334(図10参照)がユーザにより選択されると、入力画面330が非表示となる。
【0078】
次に、図15を参照し、画像形成装置10が、入力情報に応じて停止された用紙Pの搬送の再開させる場合の処理例を説明する。
図15は、停止された用紙Pの搬送を再開させる処理の流れを示したフロー図である。
なお、ここでは、画像形成装置10は残存箇所ごとの残存枚数を把握しており、ユーザが除去箇所ごとに除去枚数を入力した場合を例としている。
【0079】
まず、操作受付部213が、搬送路からユーザが除去した残紙Pの除去枚数を含む入力情報を取得する(S601)。具体的には、操作受付部213が、搬送路からユーザが除去した残紙Pについて、表示装置30を介して除去箇所ごとの除去枚数の入力をユーザから受け付け、入力情報を取得する。
そして、残紙把握部215が、自装置内で用紙Pが検知されているか否かを特定する(S602)。具体的には、残紙把握部215が、用紙検知センサから取得する情報から、残紙Pが検知されているか否かを特定する。
【0080】
自装置内で用紙Pが検知されていない場合(S602でNO)、再開制御部216が、除去枚数の合計が残存枚数の合計以上であるか否かを判断する(S603)。具体的には、再開制御部216は、ユーザが入力した除去枚数の合計が、画像形成装置10においてジャムが発生した際に残紙把握部215が特定した残存枚数の合計以上であるか否かを判定する。
【0081】
ここで、除去枚数の合計と残存枚数の合計との比較について説明する。
図16は、入力情報および予測情報の一例を示した図である。
図16では、入力情報として、Z1~Z16(図9参照)ごとの除去枚数を示す情報を取得している場合を示している。
【0082】
図16に示す例では、入力情報として、「Zone名」Z5,Z7,Z9,Z12で1枚、Z10で2枚、Z8で3枚のように、除去箇所ごとの残紙Pの除去枚数を示す情報が取得されている。また、予測情報として、「Zone名」Z6,Z7,Z11で1枚、「Zone名」Z8,Z10で3枚のように、残存箇所ごとの残紙Pの残存枚数を示す情報が取得されている。
この場合、ユーザが除去した残紙Pの除去箇所ごとの除去枚数は、残紙把握部215が予測した残存箇所ごとの残存枚数とは一致しないが、除去枚数の合計は9枚であり、残存枚数の合計である9枚と一致する。
【0083】
再開制御部216が、除去枚数の合計が残存枚数の合計以上である場合(S603でYES)、除去範囲ごとの除去枚数と、残存範囲ごとの残存枚数とが一致するか否かを判断する(S604)。具体的には、再開制御部216は、残存箇所ごとに入力された除去枚数を残存範囲ごとに集計し、ジャムが発生した際に残紙把握部215が特定した残存範囲ごとの残存枚数が全て一致するか否かを判定する。
例えば、図16に示す情報を取得している場合、A1~3で示す範囲の全てについて、除去枚数と残存枚数とが一致している。
【0084】
図17は、入力情報および予測情報の他の例を示した図である。
図17に示す例では、入力情報として、「Zone名」Z9,Z10,Z12で1枚、「Zone名」Z6~8で2枚のように、除去箇所ごとの残紙Pの除去枚数を示す情報が取得されている。また、「Area名」A1で4枚、「Area名」A2で4枚、「Area名」A3で1枚のように、除去箇所ごとの除去枚数が範囲ごとに集計された情報も取得されている。
この場合、ユーザが除去した残紙Pの除去枚数の合計は9枚であり、残紙把握部215が予測した残存枚数の合計である9枚と一致する。一方で、「Area名」A3は除去枚数が1枚で残存枚数と一致するが、「Area名」A1,A2は除去枚数が4枚で残存枚数と一致していない。
【0085】
図15の説明に戻る。
再開制御部216が、除去範囲ごとの除去枚数と、残存範囲ごとの残存枚数とが一致しない場合(S604でNO)、除去範囲と残存範囲との不一致回数が閾値を超えるか否かを判断する(S605)。具体的には、再開制御部216は、図17に示すような情報を取得している場合、一のジャムに対して、残存範囲ごとの残存枚数と完全一致しない除去範囲ごとの除去枚数をユーザが入力した回数が閾値を超えるか否かを判定する。
【0086】
そして、除去範囲と残存範囲との不一致回数が閾値を超える場合(S605でYES)、詳しくは後述するが、ジャム解消情報DB218が、入力情報をフィードバックする(S606)。
また、S604にて、除去範囲ごとの除去枚数と、残存範囲ごとの残存枚数とが一致する場合(S604でYES)、S606に移行し、ジャム解消情報DB218が、入力情報をフィードバックする。
【0087】
次に、再開制御部216が、覆い部材が開放されているか否かを判断する(S607)。例えば、再開制御部216は、開閉を検知する開閉検知センサから取得する情報に基づいて、覆い部材が開放されているか否かを判断する。
【0088】
再開制御部216が、覆い部材が開放されていない場合(S607でNO)、停止された搬送を開始させ(S608)、処理を終了する。具体的には、再開制御部216が、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したと判断し、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させ、処理を終了する。
【0089】
S607にて、覆い部材が開放されている場合(S607でYES)、再開制御部216が、覆い部材の閉鎖を要求し(S609)、覆い部材が閉鎖されるまでS607の処理を繰り返す。具体的には、覆い部材の全てが閉鎖されるまで、例えば覆い部材の閉鎖を要求する表示を表示装置30に行う。その他、音や光などを用いて覆い部材の閉鎖を要求してもよい。
【0090】
S602にて、自装置内で用紙Pが検知されている場合(S602でYES)、再開制御部216が、残紙Pの除去を要求する(S610)。具体的には、自装置内で用紙Pが検知されなくなるまで、例えば残紙Pの除去を要求する表示を表示装置30に行う。その他、音や光などを用いて残紙Pの除去を要求してもよい。
そして、再開制御部216が、停止された搬送を開始させず(S611)、S601の処理を繰り返す。具体的には、再開制御部216が、画像形成装置10内に残っている残紙Pの除去が完了したと判断するまで、停止された搬送装置100による用紙Pの搬送を開始させないようにする。
【0091】
S603にて、再開制御部216が、除去枚数の合計が残存枚数の合計未満である場合(S603でNO)、残紙Pの除去を要求し(S610)、停止された搬送を開始させない(S611)。
また、S605にて、除去範囲と残存範囲との不一致回数が閾値を超えない場合(S605でNO)、除去箇所の確認を要求し(S612)、停止された搬送を開始させない(S611)。具体的には、ユーザが入力した除去箇所が、残紙把握部215が特定した残存箇所と一致していない旨を通知する表示を表示装置30に行う。その他、音や光などを用いて除去箇所の確認を要求してもよい。
【0092】
次に、図18を参照し、画像形成装置10が、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数を特定する場合の処理例を説明する。
図18は、残存枚数を特定する処理の流れを示したフロー図である。
なお、ここでは、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数の合計を特定する場合を例としている。
【0093】
まず、残紙把握部215が、第1用紙収容部101,第2用紙収容部102の用紙検知センサが用紙Pを検知した回数を取得する(S701)。
残紙把握部215が、第1用紙収容部101,第2用紙収容部102の用紙検知センサが用紙Pを検知した回数に基づいて、搬送路に載せた用紙Pの枚数(以下「搬送枚数」という。)を特定する(S702)。
【0094】
次いで、残紙把握部215が、第5搬送部116の用紙検知センサが用紙Pを検知した回数を取得する(S703)。
残紙把握部215が、第5搬送部116の用紙検知センサが用紙Pを検知した回数に基づいて、第5搬送部116から排出した用紙Pの枚数(以下「排出枚数」という。)を特定する(S704)。
【0095】
そして、残紙把握部215が、搬送枚数と排出枚数とに基づいて、残存枚数を特定し(S705)、処理を終了する。
具体的には、残紙把握部215は、排出枚数から搬送枚数を除いた枚数を、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存枚数の合計として特定する。
【0096】
次に、図19を参照し、画像形成装置10が、画像形成装置10内に残っている残紙Pの残存箇所を特定する場合の処理例を説明する。
図19は、残存箇所を特定する処理の流れを示したフロー図である。
【0097】
まず、残紙把握部215が、一の印刷ジョブについて一のジャム名を含むジャム情報を取得する(S801)。具体的には、残紙把握部215は、一の印刷ジョブの実行中に発生した一のジャムを特定する情報であるジャム情報を取得する。
【0098】
そして、残紙把握部215が、一の印刷ジョブと一のジャム名とを含むジャム解消情報が既に保持されているか否かを判断する(S802)。
具体的には、残紙把握部215が、ジャム解消情報DB218に対して、過去に一の印刷ジョブの実行中に発生した一のジャムを解消した際に保持されたジャム解消情報が記憶されているか否かを問い合わせる。一の印刷ジョブを示す識別情報と一のジャム名を含むジャム情報とが関連付けられたジャム解消情報が記憶されている場合に、一の印刷ジョブと一のジャム名とを含むジャム解消情報が既に保持されていると判断される。
【0099】
一の印刷ジョブと一のジャム名とを含むジャム解消情報が保持されていなかった場合(S802でNO)、残紙把握部215が、取得したジャム情報に基づいて、原因箇所と、停止方法とを特定する(S803)。
そして、残紙把握部215が、一の印刷ジョブの搬送速度と用紙情報とに基づいて、用紙間のインターバルを特定する(S804)。また、残紙把握部215は、一の印刷ジョブを実行する際に搬送管理部214が生成した情報に基づいて、用紙間のインターバルを特定してもよい。
【0100】
次いで、残紙把握部215が、原因箇所と、停止方法と、用紙間のインターバルとに基づいて、残紙Pの残存箇所を特定する(S805)。
残紙把握部215が、特定した残存箇所ごとの残存枚数を特定し(S806)、処理を終了する。具体的には、残紙把握部215が、特定した残存箇所に設けられた用紙検知センサが用紙Pを検知した回数に基づいて、残存箇所ごとの残存枚数を特定し、処理を終了する。
【0101】
S802にて、一の印刷ジョブと一のジャム名とを含むジャム解消情報が既に保持されている場合(S802でYES)、残紙把握部215が、ジャム解消情報に基づいて、残存箇所ごとの残存枚数を特定し(S807)、処理を終了する。具体的には、残紙把握部215が、一の印刷ジョブで過去に発生した一のジャムを解消した際に利用された入力情報のうちの、ユーザが残紙Pを除去した箇所に基づいて、残存箇所および残存箇所ごとの残存枚数を特定する。
【0102】
次に、図20を参照し、画像形成装置10が、ユーザが入力した入力情報をフィードバックする場合の処理例を説明する。
図20は、入力情報をフィードバックする処理の流れを示したフロー図である。
図20では、除去箇所ごとの除去枚数がユーザにより入力され、残紙Pの除去が完了したと判断された場合を例としている。
【0103】
まず、ジャム解消情報DB218が、除去箇所ごとの除去枚数と、残存箇所ごとの残存枚数とが一致するか否かを判断する(S901)。
具体的には、ジャム解消情報DB218が、ユーザが入力した入力情報に含まれる除去箇所ごとの除去枚数と、残紙把握部215が予測した予測情報に含まれる残存箇所ごとの残存枚数とを比較し、一致するか否かを判定する。
【0104】
除去箇所ごとの除去枚数と、残存箇所ごとの残存枚数とが一致しない場合(S901でNO)、ジャム解消情報DB218が、入力情報を学習し(S902)、処理を終了する。換言すると、ジャム解消情報DB218が、ユーザが入力した入力情報に含まれる除去箇所および除去枚数を機械学習し、処理を終了する。なお、ジャム解消情報に含まれる入力情報が、新たに取得した入力情報に更新され、処理が終了されてもよい。
具体的には、ジャムが発生した印刷ジョブの識別情報に、ジャムを特定する情報であるジャム情報と、ジャムを解消した際にユーザが入力した入力情報を関連付けたジャム解消情報が保持される。
【0105】
S901にて、除去箇所ごとの除去枚数と、残存箇所ごとの残存枚数とが一致する場合(S901でYES)、ジャム解消情報DB218は、入力情報を学習しないで処理を終了する。
【0106】
各実施形態にてプロセッサの一例としてのCPU21aによって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で、情報処理装置20へ提供しうる。また、CPU21aによって実行されるプログラムは、インターネットなどの通信手段を用いて、情報処理装置20へ提供してもよい。
【0107】
本明細書において、プロセッサとは、広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
また、プロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は、本実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、変更してもよい。
【0108】
各実施形態における情報処理システムが行う処理は、例えば、アプリケーションソフトウェア等のプログラムとして用意される。このプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD-ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。
【0109】
(付記)
(((1)))
記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存状況を把握する把握手段と、
前記搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、前記搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力を当該ユーザから受け付ける受付手段と、
前記ユーザが入力した前記除去枚数に基づき、停止した前記搬送手段による前記搬送を開始させる開始手段と、
を備える画像形成装置。
(((2)))
前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの当該記録材が残っている残存箇所とを把握し、
前記受付手段は、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所の入力を当該ユーザから受け付け、
前記開始手段は、前記把握手段が把握した前記残存状況と、前記受付手段が受け付けた入力情報とに基づき、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((1)))に記載の画像形成装置。
(((3)))
前記開始手段は、前記除去箇所の分類ごとの前記除去枚数と、前記残存箇所の分類ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((2)))記載の画像形成装置。
(((4)))
前記開始手段は、前記除去箇所ごとの前記除去枚数と、前記残存箇所ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((2)))記載の画像形成装置。
(((5)))
前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とが一致し、前記除去箇所と前記残存箇所とが一致しない状態にて、予め定められた条件を満たす場合、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((4)))記載の画像形成装置。
(((6)))
前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数を把握し、
前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とに基づき、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((1)))乃至(((5)))に記載の画像形成装置。
(((7)))
前記開始手段は、前記除去枚数と前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((6)))に記載の画像形成装置。
(((8)))
前記把握手段は、前記残存状況として、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの前記ユーザの手が届く範囲であって当該記録材が残っている残存範囲とを把握し、
前記受付手段は、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去範囲の入力を当該ユーザから受け付け、
前記開始手段は、前記除去範囲ごとの前記除去枚数と、前記残存範囲ごとの前記残存枚数とが一致する場合に、停止した前記搬送を開始させることを特徴とする(((1)))、(((6)))または(((7)))に記載の画像形成装置。
(((9)))
前記除去枚数の入力を前記ユーザから受け付けるための画面を表示する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記画面を、前記除去枚数とともに、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所の入力を当該ユーザから受け付けるように表示することを特徴とする(((1)))乃至(((8)))の何れかに記載の画像形成装置。
(((10)))
前記表示制御手段は、前記把握手段が把握した前記残存状況を示す情報を前記画面に表示することを特徴とする(((9)))に記載の画像形成装置。
(((11)))
前記把握手段は、前記搬送手段が搬送していた記録材の搬送情報に基づき、当該記録材の前記残存状況を把握することを特徴とする(((1)))乃至(((10)))の何れかに記載の画像形成装置。
(((12)))
前記搬送が停止した際の搬送条件に対応付けて、前記開始手段が当該搬送を開始させる際に利用した情報であって前記受付手段が受け付けた入力情報を保持する保持手段を備え、
前記保持手段は、前記入力情報に、前記除去枚数と、前記ユーザが記録材を除去した除去箇所とが含まれる場合、当該除去箇所を、前記搬送が停止した際の搬送条件に対応付けて保持し、
前記把握手段は、前記搬送条件で前記搬送が再び停止した場合、前記搬送路に残っている記録材の残存枚数と、当該搬送路のうちの当該記録材が残っている残存箇所として当該搬送条件に対応付けられている前記除去箇所に基づく箇所とを把握することを特徴とする(((1)))乃至(((11)))の何れかに記載の画像形成装置。
(((13)))
前記保持手段は、前記搬送路の箇所の各々に対して、前記搬送条件に対応付けた前記除去箇所に基づく優先度を付与し、
前記把握手段は、前記優先度に応じた前記残存箇所を把握することを特徴とする(((12)))に記載の画像形成装置。
(((14)))
記録材を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により記録材が搬送される搬送路に残っている記録材の残存枚数を把握する把握手段と、
前記搬送手段による記録材の搬送が停止した場合に、前記搬送路からユーザが除去した記録材の除去枚数の入力を当該ユーザから受け付けるための画面を表示する表示制御手段と、
前記ユーザが入力した前記除去枚数が前記残存枚数未満である場合、停止した前記搬送手段による前記搬送を開始させないように制御する制御手段と、
を備える画像形成装置。
(((15)))
1または複数のプロセッサを備える情報処理システムであり、
前記1または複数のプロセッサは、
記録材を搬送する搬送装置が記録材の搬送を停止した場合に、当該搬送装置内からユーザが除去した記録材の除去枚数を含む情報であって、当該ユーザにより入力された情報である入力情報を取得し、
前記入力情報に基づき、停止した前記搬送を開始させる、
情報処理システム。
(((16)))
前記1または複数のプロセッサは、
前記搬送装置内に残っている記録材の残存枚数を含む情報であって、当該搬送装置が搬送していた当該記録材の搬送情報に基づいて予測される情報である予測情報を取得し、
前記入力情報と前記予測情報とに基づき、停止した前記搬送を開始させる、
(((15)))に記載の情報処理システム。
(((17)))
前記1または複数のプロセッサは、
停止した前記搬送装置による前記搬送を開始する際に利用された前記入力情報を、当該搬送装置とは異なる他の装置に提供する、
(((15)))または請求項(((16)))に記載の情報処理システム。
【0110】
(((1))),(((14))),(((15)))の発明によれば、記録材の詰まりによって搬送が停止した場合において、除去した記録材の枚数をユーザが入力しない構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
(((2)))の発明によれば、記録材の枚数だけに基づいて記録材の搬送を再開させる構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
(((3)))の発明によれば、箇所の分類ごとの枚数を比較しない構成に比べ、再度の停止を抑制することができる。
(((4)))の発明によれば、把握された箇所から、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開させることができる。
(((5)))の発明によれば、入力された箇所が把握された箇所と異なる場合にも、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開させることができる。
(((6)))の発明によれば、ユーザにより入力された除去した記録材の枚数だけに基づいて記録材の搬送を再開させる構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
(((7)))の発明によれば、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開することができる。
(((8)))の発明によれば、把握された範囲から、把握された枚数の記録材が除去された後に、記録材の搬送を再開することができる。
(((9)))の発明によれば、除去した記録材の枚数とともに、記録材を除去した除去箇所をユーザに入力させることができる。
(((10)))の発明によれば、除去した記録材の枚数を入力するユーザが、記録材の残存状況を参照することができる。
(((11)))の発明によれば、搬送手段により搬送される記録材を検知するセンサの情報のみで把握する構成に比べ、記録材の残存状況を把握する精度を向上させることができる。
(((12)))の発明によれば、入力情報を考慮せずに把握する構成に比べ、記録材が残っている箇所を把握する精度を向上させることができる。
(((13)))の発明によれば、機差を考慮して記録材が残っている箇所を把握することができる。
(((16)))の発明によれば、入力情報のみに基づいて記録材の搬送を再開させる構成に比べて、再度の停止を抑制することができる。
(((17)))の発明によれば、停止した搬送装置による搬送の開始を実現させた入力情報を、他の装置に共有することができる。
【符号の説明】
【0111】
1…情報処理システム、10…画像形成装置、20…情報処理装置、21…制御部、30…表示装置、100…搬送装置、211…印刷ジョブ受付部、212…表示制御部、213…操作受付部、214…搬送管理部、215…残紙把握部、216…再開制御部、217…通信制御部、218…ジャム解消情報DB、310…操作画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20