(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062596
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】シャワーヘッド支持具
(51)【国際特許分類】
E03C 1/06 20060101AFI20240501BHJP
A47K 3/28 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
E03C1/06
A47K3/28
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170544
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000144072
【氏名又は名称】SANEI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松山 由加理
【テーマコード(参考)】
2D060
2D132
【Fターム(参考)】
2D060BA01
2D060BF07
2D132FA02
2D132FC04
2D132FD01
2D132FE02
2D132FJ01
(57)【要約】
【課題】利便性の高いシャワーヘッド支持具を提供すること。
【解決手段】シャワーヘッド支持具1は、シャワーヘッド2とシャワーヘッド2に給水を行うシャワーホース3との接続端部2A,3Bの間に介在して、各接続端部2A,3Bと互いの流路が連通するように着脱可能に接続されるアダプタ12と、壁面Wに磁力により吸着可能なマグネットMと、を有する。それにより、シャワーヘッド支持具1は、シャワーヘッド2と共にマグネットMの磁力により壁面Wに吸着されたり壁面Wから取り外されたりすると共に、シャワーヘッド支持具1を残してシャワーヘッド2やシャワーホース3の取り替えが可能とされる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャワーヘッドを磁力により壁面に吸着させて支持させるシャワーヘッド支持具であって、
前記シャワーヘッドと該シャワーヘッドに給水を行うシャワーホースとの接続端部の間に介在して、各前記接続端部と互いの流路が連通するように着脱可能に接続されるアダプタと、
前記壁面に磁力により吸着可能なマグネットと、を有するシャワーヘッド支持具。
【請求項2】
請求項1に記載のシャワーヘッド支持具であって、
各前記接続端部が、互いに直接螺合により接続することが可能なねじ式の接続構造とされ、前記アダプタに螺合により接続されるシャワーヘッド支持具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド支持具であって、
前記アダプタから該アダプタの管軸方向とは交差する方向に延びるアームを更に有し、
前記マグネットが、前記アームの延びた先の端部に設けられるシャワーヘッド支持具。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド支持具であって、
前記アダプタが、支持具本体に対して前記アダプタの管軸まわりに回転可能に組み付けられるシャワーヘッド支持具。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド支持具であって、
前記アダプタが、支持具本体に対して着脱可能に組み付けられるシャワーヘッド支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワーヘッド支持具に関する。詳しくは、シャワーヘッドを磁力により壁面に吸着させて支持させるシャワーヘッド支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シャワーヘッドを浴室の壁面に支持させるためのシャワーヘッド支持具が開示されている。このシャワーヘッド支持具は、シャワーヘッドのグリップの背裏部に組み込まれており、鉄板を備える壁面に磁力により吸着可能なマグネットを備える構成とされる。上記構成により、シャワーヘッドは、その背裏部を壁面に吸着させて支持させたり壁面から取り外して手に持って使用したりすることが可能とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の構成では、シャワーヘッド支持具がシャワーヘッドのグリップに一体に埋め込まれている。そのため、シャワーヘッド支持具を残してシャワーヘッドのみを好みのものに取り替えることが難しく、利便性が悪い。しかし、シャワーヘッド支持具がシャワーヘッドを引掛けて係合させるような別体構造であると、シャワーヘッドを壁面から取り外す際にシャワーヘッド支持具が意図せず一緒に外れて脱落してしまうおそれがある。そこで、本発明は、利便性の高いシャワーヘッド支持具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のシャワーヘッド支持具は、次の手段をとる。すなわち、本発明の第1の発明は、シャワーヘッドを磁力により壁面に吸着させて支持させるシャワーヘッド支持具であって、前記シャワーヘッドと該シャワーヘッドに給水を行うシャワーホースとの接続端部の間に介在して、各前記接続端部と互いの流路が連通するように着脱可能に接続されるアダプタと、前記壁面に磁力により吸着可能なマグネットと、を有するシャワーヘッド支持具である。
【0006】
第1の発明によれば、シャワーヘッド支持具を、シャワーヘッドと共にマグネットの磁力により壁面に吸着させたり壁面から取り外したりすることができる。なおかつ、シャワーヘッド支持具を残してシャワーヘッドやシャワーホースの取り替えを簡便に行うことができる。このような構成により、利便性の高いシャワーヘッド支持具を得ることができる。
【0007】
本発明の第2の発明は、上記第1の発明において、各前記接続端部が、互いに直接螺合により接続することが可能なねじ式の接続構造とされ、前記アダプタに螺合により接続されるシャワーヘッド支持具である。
【0008】
第2の発明によれば、シャワーヘッドとシャワーホースとをシャワーヘッド支持具を介して接続したり、シャワーヘッド支持具を介さずに直接接続したりすることが可能となる。それにより、シャワーヘッド支持具の使用・不使用を用途に応じて選択することが可能となる。
【0009】
本発明の第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記アダプタから該アダプタの管軸方向とは交差する方向に延びるアームを更に有し、前記マグネットが、前記アームの延びた先の端部に設けられるシャワーヘッド支持具である。
【0010】
第3の発明によれば、アームにより、マグネットがシャワーヘッドから遠ざけられた位置に配置される。したがって、シャワーヘッドとシャワーホースとの間にシャワーヘッド支持具が介在しても、使用者がシャワーヘッドを手で掴むためのスペースを適切に確保することができる。
【0011】
本発明の第4の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記アダプタが、支持具本体に対して前記アダプタの管軸まわりに回転可能に組み付けられるシャワーヘッド支持具である。
【0012】
第4の発明によれば、シャワーヘッドをアダプタの管軸まわりに首振りさせることが可能となる。したがって、シャワーヘッドを壁面に支持させた状態において、シャワーヘッドの向きを調整することができる。
【0013】
本発明の第5の発明は、上記第1又は第2の発明において、前記アダプタが、支持具本体に対して着脱可能に組み付けられるシャワーヘッド支持具である。
【0014】
第5の発明によれば、アダプタを支持具本体から取り外すことで、アダプタをシャワーヘッドに接続してから支持具本体に組み付けることができる。したがって、シャワーヘッドが湾曲形状となる場合に、シャワーヘッドを支持具本体に対してねじ込むことなく簡便に接続したり外したりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1の実施形態に係るシャワーヘッド支持具の概略構成を表す斜視図である。
【
図3】シャワーヘッド支持具を壁面から取り外した状態を表す斜視図である。
【
図5】シャワーヘッド支持具からシャワーヘッドとシャワーホースとを取り外した分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
《第1の実施形態》
(シャワーヘッド支持具1の概略構成について)
始めに、本発明の第1の実施形態に係るシャワーヘッド支持具1の構成について、
図1~
図6を用いて説明する。なお、以下の説明において、手前、奥、上、下、左、右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。各図中に示す方向は、それぞれ、シャワーヘッド支持具1が取り付けられる壁面Wの正面に立つ使用者から見た方向となっている。以下の説明において、具体的な参照図を示さない場合、或いは参照図に該当する符号がない場合には、
図1~
図6のいずれかの図を適宜参照するものとする。
【0018】
図1~
図2に示すように、本実施形態に係るシャワーヘッド支持具1は、シャワーヘッド2を磁力により浴室の壁面Wに吸着させて支持させる支持具として構成される。具体的には、シャワーヘッド支持具1は、シャワーヘッド2と略一体を成す状態に組み付けられる構成とされる。それにより、シャワーヘッド支持具1は、シャワーヘッド2と共にマグネットMの磁力により壁面Wに吸着されたり壁面Wから取り外されたりするようになっている(
図3~
図4参照)。
【0019】
図5に示すように、シャワーヘッド支持具1は、樹脂製の支持具本体11と、支持具本体11のアーム11Aに組み付けられるアダプタ12と、支持具本体11の貼着部11Bに組み込まれるマグネットMと、で構成される。支持具本体11は、樹脂の射出成形により、アーム11Aと貼着部11Bとを一体に備える側面視T字状の形に形成されている。
【0020】
アーム11Aは、図示前後方向に平板状に延びる形状とされる。詳しくは、アーム11Aは、図示上下方向に面直方向を向ける板形状とされる。アーム11Aの図示手前部には、上下方向に丸孔状に貫通する通し孔Hが形成されている。通し孔Hは、段付き円筒形状のアダプタ12が図示上方から組み付けられる組付け孔となっている。
【0021】
貼着部11Bは、アーム11Aの図示奥側に延びた先の端部から上下方向に平板状に延びる形状とされる。貼着部11Bは、正面視縦長な矩形の板形状を成す。詳しくは、貼着部11Bは、アーム11Aよりも広い横幅を備え、その幅方向の両縁を残す中央箇所からアーム11Aが図示手前側にシームレスに延び出す構成とされる。アーム11Aは、貼着部11Bの上下方向の中央よりも下寄りの箇所から図示手前側に垂直に延び出している。
【0022】
図4及び
図6に示すように、貼着部11Bの背面には、平板状のマグネットMが組み込まれている。マグネットMは、貼着部11Bよりもひとまわり小さな背面視縦長な矩形の板形状とされる。マグネットMは、貼着部11Bの背面に形成された矩形状の窪みに嵌め込まれて接着剤による接着により固定されている。この組み付けにより、マグネットMは、貼着部11Bの周囲の枠の背面と面一状を成す状態にセットされている。
【0023】
図5に示すように、アダプタ12は、図示上下方向に筒軸方向を向ける段付き円筒状の部材から成る。具体的には、アダプタ12は、円筒状の頭部12Aと、頭部12Aの下端から図示下方に同軸状に延びる軸部12Bと、軸部12Bの基端(図示上端)を太径化する首部12Cと、を有する構成とされる。
【0024】
頭部12Aは、アーム11Aの通し孔Hよりもひとまわり大きな外径を有する円筒形状に形成されている。頭部12Aの筒内周面には、雌ねじA2が形成されている。頭部12Aには、その筒内周部に、シャワーヘッド2のグリップの下端に形成された筒状の接続端部2Aが図示上方から差し込まれて接続される。具体的には、頭部12Aは、その筒内周面に形成された雌ねじA2に、シャワーヘッド2の接続端部2Aの筒外周面に形成された雄ねじA1がねじ込まれて螺合されることで、接続端部2Aと互いの流路が連通された状態に接続される。
【0025】
軸部12Bは、アーム11Aの通し孔Hよりもひとまわり小さな外径を有する円筒形状に形成されている。軸部12Bの筒外周面には、雄ねじB2が形成されている。軸部12Bには、その筒外周部に、シャワーヘッド2に給水を行うシャワーホース3の上端に形成された筒状の接続端部3Bが図示下方から差し込まれて接続される。具体的には、軸部12Bは、その筒外周面に形成された雄ねじB2に、シャワーホース3の接続端部3Bの筒内周面に形成された雌ねじB1がねじ込まれて螺合されることで、接続端部3Bと互いの流路が連通された状態に接続される。
【0026】
首部12Cは、アーム11Aの通し孔Hの孔径と略同径となる僅かに小さな外径を有する円筒形状とされる。首部12Cは、頭部12A及び軸部12Bと同軸状の円筒形状を成し、その筒外周面が凹凸のない滑らかな湾曲面に形成されている。
【0027】
アダプタ12は、次のようにアーム11Aの通し孔Hに組み付けられると共に、シャワーヘッド2とシャワーホース3とにそれぞれ接続されている。先ず、アダプタ12の頭部12Aにシャワーヘッド2の接続端部2Aを図示上方から差し込んで(ねじ込んで)接続する。次いで、アダプタ12の軸部12Bをアーム11Aの通し孔Hに図示上方から差し込んでセットする。
【0028】
それにより、
図6に示すように、アダプタ12が、首部12Cが通し孔Hに緩やかに嵌合すると共に、頭部12Aの下面がアーム11Aの上面に当接して重力方向に係止された状態にセットされる。それにより、アダプタ12は、アーム11Aの通し孔Hに対して、首部12Cの緩やかな嵌合により、首部12Cの筒軸(管軸)まわりに回転可能、かつ、筒径(管径)方向にはがたつかないように支持された状態となる。
【0029】
次いで、アーム11Aの通し孔Hから下方に延び出るアダプタ12の軸部12Bにシャワーホース3の接続端部3Bを図示下方から差し込んで(ねじ込んで)接続する。それにより、シャワーホース3の接続端部3Bが、アダプタ12の頭部12Aとの間にアーム11Aを上下方向に緩やかに挟み込んだ状態にセットされる。その結果、アダプタ12が、アーム11Aの通し孔Hから図示上方に抜け止めされた状態となる。
【0030】
上記組み付けにより、シャワーホース3とシャワーヘッド2とが、アダプタ12を介して、互いの流路が連通するように接続される。また、シャワーホース3とシャワーヘッド2とが、アダプタ12を介して、シャワーヘッド支持具1の支持具本体11に略一体を成す状態に組み付けられる。ここで、「略一体を成す状態」とは、アダプタ12が、アーム11Aに対して、使用者により筒軸まわりに回される力が掛けられない状況下では、筒軸まわりの回転が摺動摩擦抵抗力により規制される状態を指す。
【0031】
上記組み付け後に、シャワーヘッド支持具1を、貼着部11Bの背面を壁面Wに当てるようにセットする。それにより、貼着部11Bの背面に組み込まれたマグネットMが、不図示の鉄板を備える壁面Wに磁力により吸着される。その結果、シャワーヘッド支持具1を介して、シャワーヘッド2が壁面Wに支持された状態となる。
【0032】
したがって、使用者が、シャワーヘッド2を手で持つことなく使用することが可能となる。また、この状態において、使用者が、シャワーヘッド2を手で掴んで左右に捻るように力を加えることで、シャワーヘッド2と一体を成すアダプタ12をアーム11Aに対して筒軸まわりに回転させて、シャワーヘッド2の向きを左右に自由に調整することができる。
【0033】
図3に示すように、シャワーヘッド支持具1は、使用者がシャワーヘッド2のグリップを手で掴んで図示手前側に引き込むことにより、貼着部11BがマグネットMの磁力に抗して壁面Wとの吸着状態から引き離される。それにより、シャワーヘッド支持具1は、シャワーヘッド2と略一体で壁面Wから取り外される。
【0034】
その際、使用者がシャワーヘッド2のグリップを掴む手は、貼着部11Bがアーム11Aによりシャワーヘッド2から図示奥側に遠ざけられた位置にあることから、貼着部11Bと干渉しにくい。したがって、このアーム11Aの延び出す長さにより確保された前後方向のスペースにより、使用者がシャワーヘッド2のグリップの背面に手を回し入れてグリップを適切に掴むことができる。
【0035】
このような構成により、使用者が、シャワーヘッド2のグリップを掴んでシャワーヘッド支持具1の貼着部11Bを壁面Wに吸着させたり壁面Wから取り外したりする操作を簡便に行うことができる。よって、使用者が、シャワーヘッド2を壁面Wに吸着させて使用する位置を、上下左右の好みの位置に自由に簡便に調整することができる。
【0036】
図5に示すように、シャワーヘッド支持具1は、前述したように、シャワーヘッド2やシャワーホース3がアダプタ12に対してねじ式の接続構造により着脱可能に接続される構成とされる。したがって、シャワーヘッド支持具1を残して、シャワーヘッド2のみを好みのものに取り替えることが可能である。
【0037】
また、シャワーヘッド支持具1は、アダプタ12を支持具本体11から外せる構成となっているため、アダプタ12をシャワーヘッド2に接続してから支持具本体11に組み付けることができる。したがって、湾曲形状のシャワーヘッド2を支持具本体11に対してねじ込むことなく簡便に接続したり外したりすることができる。
【0038】
シャワーヘッド2とシャワーホース3とは、それらの接続端部2A,3Bが、互いに直接螺合させて接続することが可能なねじ式の接続構造とされている。したがって、シャワーヘッド2とシャワーホース3とをシャワーヘッド支持具1を介して接続したり、シャワーヘッド支持具1を介さずに直接接続したりすることが可能となる。それにより、シャワーヘッド支持具1の使用・不使用を用途に応じて選択することが可能となる。
【0039】
以上をまとめると、第1の実施形態に係るシャワーヘッド支持具1は、次のような構成となっている。なお、以下において括弧書きで付す符号は、上記実施形態で示した各構成に対応する符号である。
【0040】
すなわち、シャワーヘッド支持具(1)は、シャワーヘッド(2)とシャワーヘッド(2)に給水を行うシャワーホース(3)との接続端部(2A,3B)の間に介在して、各接続端部(2A,3B)と互いの流路が連通するように着脱可能に接続されるアダプタ(12)と、壁面(W)に磁力により吸着可能なマグネット(M)と、を有する。
【0041】
上記構成によれば、シャワーヘッド支持具(1)を、シャワーヘッド(2)と共にマグネット(M)の磁力により壁面(W)に吸着させたり壁面(W)から取り外したりすることができる。なおかつ、シャワーヘッド支持具(1)を残してシャワーヘッド(2)やシャワーホース(3)の取り替えを簡便に行うことができる。このような構成により、利便性の高いシャワーヘッド支持具(1)を得ることができる。
【0042】
また、各接続端部(2A,3B)が、互いに直接螺合により接続することが可能なねじ式の接続構造とされ、アダプタ(12)に螺合により接続される。上記構成によれば、シャワーヘッド(2)とシャワーホース(3)とをシャワーヘッド支持具(1)を介して接続したり、シャワーヘッド支持具(1)を介さずに直接接続したりすることが可能となる。それにより、シャワーヘッド支持具(1)の使用・不使用を用途に応じて選択することが可能となる。
【0043】
また、シャワーヘッド支持具(1)が、アダプタ(12)からアダプタ(12)の管軸方向とは交差する方向に延びるアーム(11A)を更に有する。マグネット(M)が、アーム(11A)の延びた先の端部に設けられる。上記構成によれば、アーム(11A)により、マグネット(M)がシャワーヘッド(2)から遠ざけられた位置に配置される。したがって、シャワーヘッド(2)とシャワーホース(3)との間にシャワーヘッド支持具(1)が介在しても、使用者がシャワーヘッド(2)を手で掴むためのスペースを適切に確保することができる。
【0044】
また、アダプタ(12)が、支持具本体(11)に対してアダプタ(12)の管軸まわりに回転可能に組み付けられる。上記構成によれば、シャワーヘッド(2)をアダプタ(12)の管軸まわりに首振りさせることが可能となる。したがって、シャワーヘッド(2)を壁面(W)に支持させた状態において、シャワーヘッド(2)の向きを調整することができる。
【0045】
また、アダプタ(12)が、支持具本体(11)に対して着脱可能に組み付けられる。上記構成によれば、アダプタ(12)を支持具本体(11)から取り外すことで、アダプタ(12)をシャワーヘッド(2)に接続してから支持具本体(11)に組み付けることができる。したがって、シャワーヘッド(2)が湾曲形状となる場合に、シャワーヘッド(2)を支持具本体(11)に対してねじ込むことなく簡便に接続したり外したりすることが可能となる。
【0046】
《その他の実施形態について》
以上、本発明の実施形態を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、以下に示す様々な形態で実施することができるものである。
【0047】
1.本発明のシャワーヘッド支持具は、壁面が磁石につく金属を備える場所であれば、どのような場所にも設置することができるものである。したがって、壁面に磁石につく金属パネルを外付けした場所にシャワーヘッド支持具を設置するようにしても良い。
【0048】
2.アダプタは、支持具本体に着脱不能に設けられる構成であっても構わない。アダプタに対するシャワーヘッドやシャワーホースの接続端部の接続は、ねじ込みによる螺合の他、クイックファスナを用いた結合により行うものであっても良い。アダプタは、シャワーヘッド及び/又はシャワーホースに対して、管軸まわりの回転を許容するように接続されるものであっても良い。
【0049】
3.アダプタに接続されるシャワーヘッドとシャワーホースの各接続端部は、互いに直接螺合によっては接続できず、別のアダプタを介して接続されるものであっても良い。このような構成であっても、アダプタを上記別のアダプタに対応した接続構造にすることで、互いに直接螺合されないタイプのシャワーヘッドとシャワーホースとをアダプタに接続することができる。
【0050】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0051】
1…シャワーヘッド支持具、2…シャワーヘッド、2A…接続端部、A1…雄ねじ、3…シャワーホース、3B…接続端部、B1…雌ねじ、11…支持具本体、11A…アーム、H…通し孔、11B…貼着部、M…マグネット、12…アダプタ、12A…頭部、A2…雌ねじ、12B…軸部、B2…雄ねじ、12C…首部、W…壁面