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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062610
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】風呂装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/196 20220101AFI20240501BHJP
   F24H 15/156 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 4/02 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 15/219 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 15/215 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 15/325 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 1/54 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 1/14 20220101ALI20240501BHJP
   F24H 15/34 20220101ALN20240501BHJP
【FI】
F24H15/196 301G
F24H15/156
F24H4/02 U
F24H15/219
F24H15/215
F24H15/325
F24H1/54 305
F24H1/14 B
F24H15/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170568
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】早川 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】島田 将行
(72)【発明者】
【氏名】松本 亮
【テーマコード(参考)】
3L024
3L034
3L122
【Fターム(参考)】
3L024CC16
3L024DD22
3L024DD27
3L024DD28
3L024EE12
3L024GG03
3L024GG04
3L024GG23
3L024GG41
3L024HH35
3L024HH36
3L034BA22
3L034BB03
3L122AA03
3L122AA13
3L122AA34
3L122AA43
3L122AA63
3L122AA64
3L122BA21
3L122BA27
3L122DA15
3L122EA07
3L122FA02
3L122FA07
3L122FA09
3L122GA05
(57)【要約】
【課題】瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図る。
【解決手段】瞬間式給湯器には、風呂ポンプP1の水流方向で決定される、瞬間式給湯器と浴槽Bとを接続する風呂往き流路R9aと風呂戻り流路R9bが備えられ、風呂往き流路R9aと風呂戻り流路R9bの少なくとも一方に、ヒートポンプ式給湯器HPの湯水加熱部HEX1が備えられると共に、運転制御手段50は、湯水供給手段により浴槽Bに水張りを行った後に、追焚加熱手段である風呂ポンプP1とヒートポンプ式給湯器HPを作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽Bの追焚を行うことで、浴槽Bの湯張り状態が目標湯張り状態となるように湯張り運転としての高効率湯張り運転を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒートポンプ式給湯器と、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器と、湯水を浴槽に供給する湯水供給手段と、前記浴槽の湯水を加熱する追焚加熱手段と、前記湯水供給手段と前記追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を作動させて、前記浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、前記浴槽への湯張りを行う湯張り運転を実行する、運転制御手段とが設けられている風呂装置であって、
前記瞬間式給湯器には、風呂ポンプが内蔵されると共に、前記風呂ポンプの水流方向で決定される、前記瞬間式給湯器と前記浴槽とを接続する風呂往き流路と風呂戻り流路が備えられ、
前記風呂往き流路と前記風呂戻り流路の少なくとも一方に、前記ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が備えられると共に、
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に水張りを行った後に、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように前記湯張り運転としての高効率湯張り運転を行う風呂装置。
【請求項2】
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に前記水張りを行った後に、前半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行い、後半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記瞬間式給湯器の燃焼を作動して、前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように、前記高効率湯張り運転を行う請求項1に記載の風呂装置。
【請求項3】
前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁が備えられている請求項1又は2に記載の風呂装置。
【請求項4】
前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部と前記浴槽との間に、前記湯水加熱部から前記浴槽へ導かれる湯水の温度を計測する第1温度計が備えられている請求項1又は2に記載の風呂装置。
【請求項5】
前記運転制御手段は、前記高効率湯張り運転において前記ヒートポンプ式給湯器を作動する際に、前記瞬間式給湯器に内蔵されている前記風呂ポンプと、前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁との少なくとも何れか一つにより、前記第1温度計にて計測される湯水の温度が、前記目標湯張り状態としての目標湯張り温度以上の温度である目標追焚温度になるように調整する請求項4に記載の風呂装置。
【請求項6】
前記浴槽から前記風呂戻り流路への湯水の温度を計測する風呂戻り温度計を備え、
前記運転制御手段は、現時点から予め設定された沸上げ予定時刻までの時間が、前記後半湯張り処理の実行時間に基づいて設定された所定時間以下で、且つ前記風呂戻り温度計にて計測される風呂戻り温度が前記目標湯張り状態としての目標湯張り温度未満である場合に、前記前半湯張り処理から前記後半湯張り処理へ切り換える請求項2に記載の風呂装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートポンプ式給湯器と、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器と、湯水を浴槽に供給する湯水供給手段と、前記浴槽の湯水を加熱する追焚加熱手段と、前記湯水供給手段と前記追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を作動させて、前記浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、前記浴槽への湯張りを行う湯張り運転を実行する、運転制御手段とが設けられている風呂装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、風呂装置として、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器を備えると共に、湯水を加熱するヒートポンプ式給湯器を備えるものが知られている(特許文献1を参照)。
当該風呂装置では、湯張り運転を実行する場合、瞬間式給湯器にて加熱した湯水と、ヒートポンプ式給湯器にて加熱した湯水とを、混合部にて混合して、目標湯張り温度の湯水を浴槽へ供給する形で湯張りされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-111154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に係る風呂装置にあっては、湯水を混合する混合部を別途設ける必要があると共に、瞬間式給湯器のみを備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加する構成を、当該特許文献1に開示の構成に基づいて実現することは容易ではなかった。
更に、風呂の湯張り・追焚きに関し、当該ヒートポンプ式給湯器を用いた効率的な運転に係る制御について、開示及び示唆されておらず、改善の余地があった。
【0005】
上記課題を解決するための本願の目的は、瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図ることができる風呂装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための風呂装置は、
ヒートポンプ式給湯器と、ガスもしくは石油を燃料とする瞬間式給湯器と、湯水を浴槽に供給する湯水供給手段と、前記浴槽の湯水を加熱する追焚加熱手段と、前記湯水供給手段と前記追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を作動させて、前記浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、前記浴槽への湯張りを行う湯張り運転を実行する、運転制御手段とが設けられている風呂装置であって、その特徴構成は、
前記瞬間式給湯器には、風呂ポンプが内蔵されると共に、前記風呂ポンプの水流方向で決定される、前記瞬間式給湯器と前記浴槽とを接続する風呂往き流路と風呂戻り流路が備えられ、
前記風呂往き流路と前記風呂戻り流路の少なくとも一方に、前記ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が備えられると共に、
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に水張りを行った後に、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように前記湯張り運転としての高効率湯張り運転を行う点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、風呂往き流路と風呂戻り流路の少なくとも一方に、ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が備える構成を採用しているから、瞬間式給湯器のみを備えた風呂装置に関し、ヒートポンプ式給湯器を容易に後付けで追加することができる。
更に、上記特徴構成によれば、瞬間式給湯器(例えば、ボイラ)のみを備える風呂装置に対してヒートポンプ式給湯器を追加する構成において、浴槽への湯張りを行う際に、浴槽に水張りを行った後に、追焚加熱手段である風呂ポンプとヒートポンプ式給湯器を作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽の追焚を行い、浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるよう制御することで、浴槽への湯張りをエネルギー効率の高いヒートポンプ式給湯器の運転のみで実現でき、湯張り運転のエネルギー効率の向上を図ることができる。
特に、このような構成によれば、単位時間当たりの加熱能力が瞬間式給湯器よりも大幅に低いヒートポンプ式給湯器を用いて浴槽への湯張りを行う際に、従来技術のように、大型の貯湯タンクを必要とせず、装置の小型化を図ることができるから、設置スペースの少ない集合住宅等への設置が容易となる。
【0008】
以上より、瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図ることができる風呂装置を実現できる。
【0009】
風呂装置の更なる特徴構成は、
前記運転制御手段は、前記湯水供給手段により前記浴槽に前記水張りを行った後に、前半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記ヒートポンプ式給湯器を作動し、前記瞬間式給湯器の燃焼を停止して前記浴槽の追焚を行い、後半湯張り処理として、前記追焚加熱手段である前記風呂ポンプと前記瞬間式給湯器の燃焼を作動して、前記浴槽の追焚を行うことで、前記浴槽の湯張り状態が前記目標湯張り状態となるように、前記高効率湯張り運転を行う点にある。
【0010】
単位時間当たりの加熱能力の高い瞬間式給湯器の燃焼を停止して、単位時間当たりの加熱能力の低いヒートポンプ式給湯器のみを働かせて湯張り運転を実行する場合、瞬間式給湯器のみを用いて湯張り運転を実行する場合に比べて時間がかかる。このため、湯張り運転として、ヒートポンプ式給湯器のみを働かせる場合、利用者が急遽入浴しようとする状況にあっては、長い待機時間を強いることになることがあり、利用者の使用感を損ねる虞がある。
上記特徴構成によれば、高効率湯張り運転として、追焚加熱手段である風呂ポンプとヒートポンプ式給湯器を作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽の追焚を行う前半湯張り処理と、追焚加熱手段である風呂ポンプと瞬間式給湯器の燃焼を作動し、浴槽の追焚を行う後半湯張り処理とを、記載の順に実行するから、後半湯張り処理を開始するタイミングを、調整することにより、沸上げ予定時刻に間に合うよう沸上げることができる。これにより、エネルギー効率の向上を図りながらも、利用者の使用感を損ねることのない湯張り運転を実現できる。
【0011】
風呂装置の更なる特徴構成は、
前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁が備えられている点にある。
【0012】
一般的にヒートポンプ式給湯器は、瞬間式給湯器と比べて単位時間当たりの加熱能力が低く、単位時間に湯水に供給できる熱量が少ない傾向にあるが、上記特徴構成の如く、ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁を設けることで、当該第1流量調整弁による湯水の流量調整により、ヒートポンプ式給湯器へ導かれる湯水流量を、ヒートポンプ式給湯器の出力に応じた適切な流量に調整して、ヒートポンプ式給湯器の加熱能力に応じた湯水の加熱を実現でき、更に省エネルギー性を向上できる。
【0013】
これまで説明してきた風呂装置としては、
前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部と前記浴槽との間に、前記湯水加熱部から前記浴槽へ導かれる湯水の温度を計測する第1温度計が備えられていることが好ましい。
特に、前記運転制御手段が、前記高効率湯張り運転において前記ヒートポンプ式給湯器を作動する際に、前記瞬間式給湯器に内蔵されている前記風呂ポンプと、前記ヒートポンプ式給湯器の前記湯水加熱部へ導かれる湯水の流量を調整可能な第1流量調整弁との少なくとも何れか一つにより、前記第1温度計にて計測される湯水の温度が、前記目標湯張り状態としての目標湯張り温度以上の温度である目標追焚温度になるように調整する特徴構成を有することが好ましい。
【0014】
上記特徴構成によれば、ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部が、風呂往き流路と風呂戻り流路のどの部分に設けられる(後付けされる)場合であっても、ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部から浴槽へ導かれる温度を第1温度計により計測して、計測される湯水の温度が、目標湯張り状態としての目標湯張り温度以上の温度である目標追焚温度になるように、風呂ポンプ又は第1流量調整弁を制御することで、高効率湯張り運転を適切に実行できる。
【0015】
風呂装置の更なる特徴構成は、
前記浴槽から前記風呂戻り流路への湯水の温度を計測する風呂戻り温度計を備え、
前記運転制御手段は、現時点から予め設定された沸上げ予定時刻までの時間が、前記後半湯張り処理の実行時間に基づいて設定された所定時間以下で、且つ前記風呂戻り温度計にて計測される風呂戻り温度が前記目標湯張り状態としての目標湯張り温度未満である場合に、前記前半湯張り処理から前記後半湯張り処理へ切り換える点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、現時点から沸上げ予定時刻までの時間が、後半湯張り処理の実行時間に基づいて設定された所定時間以下(例えば、10分以下)で、且つ風呂戻り温度計にて計測される風呂戻り温度が目標湯張り状態としての目標湯張り温度未満である場合であって、ヒートポンプ式給湯器による加熱のみを実行する前半湯張り処理では、沸上げ予定時刻に沸上げが間に合わない場合に、前半湯張り処理から瞬間式給湯器の燃焼による後半湯張り処理へ切り換えることで、浴槽の湯水の温度を目標湯張り温度まですばやく昇温させて、沸上げ予定時刻に沸上げを間に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係る風呂装置において高効率湯張り運転に係る水張りを実行している場合の湯水通流状態を示す図である。
図2】実施形態に係る風呂装置においてヒートポンプ式給湯器のみを作動させる高効率湯張り運転を実行している場合の湯水通流状態を示す図である。
図3】実施形態に係る風呂装置において瞬間式給湯器のみを用いて湯張り運転を実行している場合の湯水通流状態を示す図である。
図4】実施形態に係る風呂装置において瞬間式給湯器のみを作動させる後半湯張り処理に係る高効率湯張り運転を実行している場合の湯水通流状態を示す図である。
図5】別実施形態に係る風呂装置においてヒートポンプ式給湯器のみを作動させる高効率湯張り運転を実行している場合の湯水通流状態を示す図である。
図6】実施形態に係る風呂装置においてヒートポンプ式給湯器のみを作動させる高効率湯張り運転に係る制御フロー図である。
図7】別実施形態に係る風呂装置において前半湯張り処理と後半湯張り処理を含む高効率湯張り運転に係る制御フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態に係る風呂装置100は、瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図ることができる風呂装置を提供する。
以下、図1~4を用いて、実施形態に係る風呂装置100について説明する。
【0019】
<実施形態>
実施形態に係る風呂装置100は、図1~3、6に示すように、ヒートポンプ式給湯器HPと、ガスもしくは石油を燃料とする燃焼装置12(瞬間式給湯器の一部)と、湯水を浴槽Bに供給する湯水供給手段と、浴槽Bの湯水を加熱する追焚加熱手段と、湯水供給手段と追焚加熱手段の少なくとも何れか一方を働かせて、浴槽Bの湯張り状態が目標湯張り状態となるように、浴槽Bへの湯張りを行う湯張り運転を実行する制御装置50(運転制御手段の一例)とが設けられている。
因みに、図1~4では、開放状態にある弁体を黒塗りとし閉止状態にある弁体を白抜きとして図示している。
当該実施形態に係る風呂装置100は、湯水を貯湯する貯湯タンクが設けられない構成を採用している。
【0020】
燃焼装置12(瞬間式給湯器の一部)は、二缶二水路式に構成されており、内部に設けられる第1バーナ11aにてガス燃料(例えば、都市ガス13A)を燃焼させて、内部の第1熱交換部12aを通流する湯水を加熱可能に構成されると共に、内部に設けられる第2バーナ11bにてガス燃料を燃焼させて、内部の第2熱交換部12bを通流する湯水を加熱可能に構成されている。
説明を追加すると、燃焼装置12の第2熱交換部12bに接続される追焚循環路C2が設けられ、当該追焚循環路C2には、当該追焚循環路C2に湯水を循環する第2循環ポンプP2、当該第2循環ポンプP2による湯水の圧送方向で、第2循環ポンプP2を基準として、燃焼装置12の第2熱交換部12b、追焚運転時(又は、後述する高効率湯張り運転時)に浴槽Bに貯留される湯水とを対向流で熱交換させる第1熱交換器EX1、追焚循環路C2を開閉する第3開閉弁K3、バッファタンクBTが記載の順に設けられている。
【0021】
給水を供給する給水流路R1は、燃焼装置12の第1熱交換部12aへ湯水を通流させる加熱流路R4に接続されており、当該加熱流路R4には燃焼装置12の出口での加熱後温度を検出する第4温度センサT4が設けられている。
ちなみに、本明細書では、湯水は、加熱後のお湯及び加熱前の給水の双方を含む概念とする。
給水流路R1と加熱流路R4との接続部位は、加熱後混合流路R5の上流端が接続されると共に、加熱流路R4と加熱後混合流路R5への湯水の流量比を調整可能な第2三方弁S2が設けられており、加熱後混合流路R5の下流端は、加熱流路R4の第4温度センサT4の下流側の第2合流部G2に接続されている。
第2合流部G2には、給湯利用箇所1に接続される給湯流路R7が設けられており、当該給湯流路R7の第2合流部G2への接続部位の近傍には、加熱後混合温度を測定する第3温度センサT3が設けられており、給湯流路R7の給湯利用箇所1の近傍には、給湯流路R7に湯水が通流しているか否かを検出可能な第2流量センサF2が設けられている。
給湯流路R7の第3温度センサT3が設けられている箇所の下流側には、浴槽Bへ湯水を導く湯張流路R8が接続されており、当該湯張流路R8には、湯張流路R8に湯水が通流しているか否かを検出可能な第1流量センサF1が設けられていると共に、湯張流路R8を通流する湯水の流量を調整可能な第2流量調整弁V2が設けられている。ちなみに、当該第2流量調整弁V2は、瞬間式給湯器の筐体(図示せず)内部に内蔵されている。因みに、湯張流路R8は、後述する追焚流路R9に設けられる第1圧送ポンプP1に接続され、湯張流路R8からの湯水は、追焚流路R9を介して浴槽Bへ導かれる。
【0022】
更に、瞬間式給湯器の筐体内部に内蔵される第1圧送ポンプP1(風呂ポンプの一例)の水流方向で決定される、瞬間式給湯器の第1熱交換器EX1と浴槽Bを接続する風呂往き流路R9aと風呂戻り流路R9bとからなる追焚流路R9が設けられている。
説明を追加すると、追焚流路R9は、追焚運転時の湯水の通流方向で、上流端が浴槽Bの下方部位に接続される風呂戻り流路R9bと、下流端が浴槽Bの上方部位に接続される風呂往き流路R9aとから成り、当該追焚流路R9には、上流側から順に、風呂戻り流路R9bを開閉する第4開閉弁K4、浴槽Bから追焚流路R9に流入する湯水の温度を測定する第7温度センサT7(風呂戻り温度計の一例)、追焚流路R9で湯水を圧送する第1圧送ポンプP1、当該追焚流路R9に湯水が通流しているか否かを検知する第3流量センサF3、瞬間式給湯器の第1熱交換器EX1、追焚流路R9から浴槽Bへ流入する湯水の温度を測定する第6温度センサT6、追焚流路R9から後述する分岐流路R10へ湯水を分岐可能な第3三方弁S3が設けられている。
【0023】
当該実施形態に係る風呂装置100では、浴槽Bの追焚運転時及び後述する高効率湯張り運転時に、瞬間式給湯器に加え、ヒートポンプ式給湯器HPでも湯水を加熱可能に構成されている。
ヒートポンプ式給湯器HPは、冷媒を循環する冷媒循環路C3と、当該冷媒循環路C3を循環する冷媒を圧縮する圧縮機HPPと、当該圧縮機HPPにて圧縮された冷媒と湯水とを熱交換する凝縮器HEX1(ヒートポンプ式給湯器の湯水加熱部の一例)と、凝縮器HEX1にて凝縮された冷媒を膨張する膨張弁HVと、膨張弁HVにて膨張された冷媒を蒸発する蒸発器HEX2とを備えている。
そして、追焚流路R9(風呂往き流路R9a)には、第6温度センサT6と浴槽Bの間の流路のうち上流側に上流端が接続すると共に下流側に下流端が接続する分岐流路R10が設けられており、当該分岐流路R10には、上流側から当該分岐流路R10を通流する湯水の流量を制御する第1流量調整弁V1と、ヒートポンプ式給湯器HPの凝縮器HEX1、凝縮器HEX1の出口を通流する湯水の温度を計測する第8温度センサT8(第1温度計の一例)とが記載の順に設けられている。
更に、分岐流路R10の上流端には、湯水を分岐流路R10を介することなく浴槽Bへ直接導く第1通流状態(図1、3、4に示す通流状態)と湯水を分岐流路R10を介してヒートポンプ式給湯器HP側へ通流させた後に浴槽Bへ導く第2通流状態(図2に示す通流状態)を切り換える第3三方弁S3が設けられている。
【0024】
これまで説明してきた構成において、第1流量センサF1、第2流量調整弁V2、第1流量調整弁V1、第2三方弁S2、第3三方弁S3,給水流路R1、加熱流路R4、加熱後混合流路R5、湯張流路R8、分岐流路R10、第1温度センサT1、第3温度センサT3、第4温度センサT4、第6温度センサT6、及び、瞬間式給湯器又はヒートポンプ式給湯器HPが湯水供給手段として働くことになる。
また、第3流量センサF3、第3開閉弁K3、第4開閉弁K4、第3三方弁S3、第1流量調整弁V1、第2循環ポンプP2、第1圧送ポンプP1、第1熱交換器EX1、バッファタンクBT、追焚循環路C2、追焚流路R9、第6温度センサT6、第7温度センサT7、第8温度センサT8、及び、瞬間式給湯器及びヒートポンプ式給湯器HPの何れか一方又は両方が追焚加熱手段として働くことになる。
【0025】
風呂装置100の運転を制御するコンピュータを備えた制御装置50(運転制御手段の一例)は、運転を指令する人為操作式の給湯装置用リモコン(図示省略)との間で各種情報を通信可能に構成されている。当該給湯装置用リモコンは、例えば、台所や浴室等に設けられており、給湯目標温度、目標湯張り状態における目標湯張り温度、追焚運転における目標追焚温度等を設定可能であると共に、各種スイッチのON操作により各種運転の運転要求を要求可能に構成されている。また、制御装置50は、浴槽Bの湯張り運転等を指令する人為操作式の風呂リモコン(図示省略)との間で各種の情報を通信可能に構成されている。ちなみに、当該風呂リモコンでは、通常の湯張り運転(後述する瞬間式給湯器のみによる湯張り運転)に加えて、エネルギー効率の高い運転である高効率湯張り運転を設定可能に構成されている。
【0026】
制御装置50は、リモコンの運転スイッチがON操作されると制御可能な状態となり、給湯利用箇所1が開栓されると、給湯利用箇所1に給湯する給湯運転を実行する。
また、制御装置50は、風呂リモコンの湯張りスイッチがON操作されて湯張りが要求されると通常の湯張り運転を実行すると共に、風呂リモコンの追焚スイッチがON操作されて追焚が要求されると、浴槽Bに貯留される湯水を追焚する通常の追焚運転を実行する。
上述した高効率湯張り運転は、通常の湯張り運転よりも開始時点から終了時点まで時間がかかるため、エコ運転が設定されており、且つ沸上げ予定時刻が設定されている場合に、制御装置50が、沸上げ予定時刻に湯張りが完了するように、高効率湯張り運転を実行する。
以下、各運転について説明する。
【0027】
(給湯運転)
湯水の流れの図示は省略するが、給湯運転は、第2流量センサF2にて水流を検出したときに実行される運転であり、制御装置50は、第3温度センサT3にて測定される加熱後混合温度が、給湯運転で設定された給湯目標温度になるように、第2三方弁S2を開閉制御する。
【0028】
給湯運転において、制御装置50は、第2三方弁S2を加熱流路R4と加熱後混合流路R5との双方に所定の比率で湯水を通流させる開放状態として、給水を燃焼装置12にて加熱をして給湯利用箇所1へ供給する。
【0029】
(通常の湯張り運転)
通常の湯張り運転(瞬間式給湯器のみによる湯張り運転)を実行する場合、制御装置50は、図3に示すように、ヒートポンプ式給湯器HPを停止し、瞬間式給湯器の燃焼を作動して、第3三方弁S3を第1通流状態(図3に示す通流状態)に切り換えて、第4開閉弁K4を開放する。ちなみに、当該瞬間式給湯器のみによる湯張り運転では、湯水は、第1圧送ポンプP1を介して、追焚流路R9としての風呂往き流路R9a及び風呂戻り流路R9bの双方を通流する形で浴槽Bへ導かれる。
説明を追加すると、当該瞬間式給湯器のみによる湯張り運転は、制御装置50が、第3温度センサT3にて測定される加熱後混合温度を、湯張り運転で設定された目標湯張り温度になるように、第2三方弁S2、第3三方弁S3、第4開閉弁K4とを開閉制御すると共に、第2流量調整弁V2を所定の開度で開度制御する。
より詳細には、第3温度センサT3にて測定される加熱後混合温度が、湯張り運転で設定された目標湯張り温度になるように、第2三方弁S2を加熱流路R4と加熱後混合流路R5との双方に所定の比率で湯水を通流させる開放状態とし、第3三方弁S3は、風呂往き流路R9aに湯水を通流させると共に分岐流路R10へは湯水を通流させない開放状態とし、第4開閉弁K4を開放状態とし、第2流量調整弁V2を所定の開度で開度制御する。即ち、当該瞬間式給湯器のみによる湯張り運転では、ヒートポンプ式給湯器HPは停止状態で実行される。
当該通常の湯張り運転は、リモコン(図示せず)により予め設定された所定の時間に実行されるか、又はリモコンから湯張り要求がされると実行される。
【0030】
(高効率湯張り運転)
制御装置50は、湯水供給手段により浴槽Bに水張りを行った後に、追焚加熱手段である第1圧送ポンプP1とヒートポンプ式給湯器HPを作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽Bの追焚を行うことで、浴槽Bの湯張り状態が目標湯張り状態となるように高効率湯張り運転を実行する。以下、図1、2、及び図6の制御フローに従って、当該高効率湯張り運転について説明する。
【0031】
制御装置50は、設定された湯張りに係る湯水量、給水温、ヒートポンプ式給湯器HPの加熱能力に基づいて、湯張りに係る湯水量を目標湯張り状態としての目標湯張り温度にまで昇温させる湯張り実行時間(例えば、180Lの湯張り量で、100分以上200分以下程度の時間)を算出し、設定された沸上げ予定時刻よりも、湯張り実行時間以上前に、設定された湯水量を浴槽へ給水する(#11)。
制御装置50は、図1に示すように、第2三方弁S2を加熱流路R4へ湯水を通流させる開放状態とし、第3三方弁S3を第1通流状態(図1に示す通流状態)とし、第2流量調整弁V2を開放状態とし第4開閉弁K4を閉止状態として、給水を浴槽Bへ供給する。
【0032】
次に、制御装置50は、第1圧送ポンプP1を作動させると共に、ヒートポンプ式給湯器HPを作動させ追焚を実行する(#12)。
具体的には、制御装置50は、図2に示すように、瞬間式給湯器の燃焼を停止した状態で、ヒートポンプ式給湯器HPを作動し、第3三方弁S3を第2通流状態(図2に示す通流状態:風呂往き流路R9aの上流側から分岐流路R10へ湯水を通流させる開放状態)に切り換えて、第2流量調整弁V2を閉止状態とし第4開閉弁K4を開放状態とする。
【0033】
制御装置50は、ヒートポンプ式給湯器HPにて加熱された湯水温度(第8温度センサT8にて計測される温度)が、目標追焚温度(≧目標湯張り温度:例えば、目標湯張り温度+5~+10℃の温度)となるよう、第1圧送ポンプP1の回転速度又は第1流量調整弁V1の開度を制御する(#13)。ただし、第8温度センサT8にて計測される温度は、浴槽Bでの使用者が火傷をしない程度の温度(例えば、48℃)以下に設定される。
制御装置50は、第7温度センサT7にて計測される風呂戻り温度が目標湯張り温度未満の場合(#14でNO)、上述のステップ#13に係る制御を継続し、風呂戻り温度が目標湯張り温度以上となった場合(#14でYES)、第1圧送ポンプP1を停止させると共にヒートポンプ式給湯器HPを停止する(#15)。
【0034】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、貯湯タンクを備えない構成を示したが、当該構成に替えて、湯水を加熱する燃料電池等の熱源機と、当該熱源機にて加熱された湯水を貯留する貯湯タンクを備える構成を採用しても構わない。
【0035】
(2)上記実施形態において、切換弁としての第3三方弁S3が分岐流路R10の上流端に設けられる構成例を示したが、当該第3三方弁S3は分岐流路R10の下流端に設けられていても構わない。
【0036】
(3)上記実施形態にあっては、ヒートポンプ式給湯器HPに係る一連の構成は、追焚流路R9のうち風呂往き流路R9aに設けられる構成を示したが、図5に示すように、風呂戻り流路R9bに設ける構成を採用しても構わない。
図5に例示する構成においては、追焚流路R9としての風呂戻り流路R9bにおいて、追焚運転時の湯水通流方向(図5に示す通流方向)で、上流側から第3三方弁S3、第7温度センサT7、第1圧送ポンプP1、第3流量センサF3が設けられており、追焚流路R9としての風呂往き流路R9aにおいて、追焚運転時の湯水通流方向で、第6温度センサT6、第4開閉弁K4が、記載の順に設けられている。
尚、分岐流路R10は、追焚き流路R9としての風呂戻り流路R9bのうち、追焚運転時の湯水通流方向で、第3三方弁S3の上流側にて分岐する形態で流路を形成しており、当該分岐流路R10においては、追焚運転時の湯水通流方向で、第8温度センサT8、凝縮器HEX1、第1流量調整弁V1が、記載の順に設けられている。
上記実施形態の図2等に示す構成において、制御装置50は、ヒートポンプ式給湯器HPにて加熱された湯水温度を、第8温度センサT8で計測していたが、図5に示す構成においては、第8温度センサT8に替えて、第7温度センサT7(第1温度計の一例)で計測できる。また、上記実施形態の図2等に示す構成においては、第7温度センサT7にて計測される風呂戻り温度で、高効率湯張り運転の制御の継続と停止を行なっていたが、図5に示す構成においては、第7温度センサT7に替えて、第8温度センサT8にて計測される風呂戻り温度により、行なっても構わない。
【0037】
(4)上記実施形態に係る高効率湯張り運転では、追焚加熱手段としてヒートポンプ式給湯器HPのみを用いる制御を示したが、外気温度が低い等の外部要因により、高効率湯張り運転が、沸上げ予定時刻までに完了しないと判定される場合、追焚加熱手段として瞬間式給湯器を用いることができる。
即ち、当該別実施形態(4)では、制御装置50は、湯水供給手段により浴槽Bに水張りを行った後に、前半湯張り処理として、追焚加熱手段である第1圧送ポンプP1とヒートポンプ式給湯器HPを作動し、瞬間式給湯器の燃焼を停止して浴槽Bの追焚を行い、後半湯張り処理として、追焚加熱手段である第1圧送ポンプP1と瞬間式給湯器の燃焼を作動して、浴槽の追焚を行うことで、浴槽の湯張り状態が目標湯張り状態となるように、高効率湯張り運転を行う。
以下、当該前半湯張り処理に加えて後半湯張り処理が実行される場合がある高効率湯張り運転に係る制御に関し、図1、2、4、及び図7の制御フローに基づいて説明する。
【0038】
制御装置50は、設定された湯張りに係る湯水量、給水温、ヒートポンプ式給湯器HPの加熱能力に基づいて、湯張りに係る湯水量を目標湯張り状態としての目標湯張り温度にまで昇温させる湯張り実行時間を算出し、設定された沸上げ予定時刻よりも、湯張り実行時間以上前に、設定された湯水量を浴槽へ給水する(#21)。
制御装置50は、図1に示すように、第2三方弁S2を加熱流路R4へ湯水を通流させる開放状態とし、第3三方弁S3を第1通流状態(図1に示す通流状態)とし、第2流量調整弁V2を開放状態とし第4開閉弁K4を閉止状態として、給水を浴槽Bへ供給する。
【0039】
次に、制御装置50は、第1圧送ポンプP1を作動させると共に、ヒートポンプ式給湯器HPを作動させ追焚を実行する(#22)。
具体的には、制御装置50は、図2に示すように、瞬間式給湯器の燃焼を停止した状態で、ヒートポンプ式給湯器HPを作動し、第3三方弁S3を第2通流状態(図2に示す通流状態:風呂往き流路R9aの上流側から分岐流路R10へ湯水を通流させる開放状態)に切り換えて、第2流量調整弁V2を閉止状態とし第4開閉弁K4を開放状態とする。
【0040】
制御装置50は、ヒートポンプ式給湯器HPにて加熱された湯水温度(第8温度センサT8にて計測される温度)が、目標追焚温度(≧目標湯張り温度)となるよう、第1圧送ポンプP1の回転速度又は第1流量調整弁V1の開度を制御する(#23)。ただし、第8温度センサT8にて計測される温度は、浴槽Bでの使用者が火傷をしない程度の温度(例えば、48℃)以下に設定される。
【0041】
ここで、制御装置50は、現時点から予め設定された沸上げ予定時刻までの時間が、後半湯張り処理の実行時間に基づいて設定された所定時間(例えば、10分)以下(#24でYES)で、且つ第7温度センサT7にて計測される風呂戻り温度が目標湯張り状態としての目標湯張り温度未満である場合(#25でYES)、ヒートポンプ式給湯器HPを停止すると共に瞬間式給湯器の燃焼を作動させて追焚を実行する(前半湯張り処理から後半湯張り処理へ切り換える:#26)。
【0042】
尚、現時点から予め設定された沸上げ予定時刻までの時間が、後半湯張り処理の実行時間に基づいて設定された所定時間より大きく(#24でNO)、又は第7温度センサT7にて計測される風呂戻り温度が目標湯張り状態としての目標湯張り温度以上である場合(#25でNO)、前半湯張り処理から後半湯張り処理への切り換えを実行しない(#26をスキップする)。
【0043】
制御装置50は、第7温度センサT7にて計測される風呂戻り温度が目標湯張り温度未満である場合(#27でNO)には、上述のステップ#23~#26に係る制御を継続し、風呂戻り温度が目標湯張り温度以上となった場合(#27でYES)、第1圧送ポンプP1を停止させると共に、ヒートポンプ式給湯器HPが作動している場合には当該ヒートポンプ式給湯器HPを停止し、瞬間式給湯器の燃焼が作動している場合には当該瞬間式給湯器の燃焼を停止する(#28)。
【0044】
(5)上記別実施形態(4)において、後半湯張り処理では、ヒートポンプ式給湯器を停止したが、当該ヒートポンプ式給湯器を作動させても構わない。
【0045】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の風呂装置は、瞬間式給湯器を備えた風呂装置に対し、ヒートポンプ式給湯器を追加した構成で、装置の小型化を図りつつも、浴槽の湯張り時のエネルギー効率の向上を図ることができる風呂装置として、有効に利用可能である。
【符号の説明】
【0047】
11a :第1バーナ
11b :第2バーナ
12 :燃焼装置
12a :第1熱交換部
12b :第2熱交換部
50 :制御装置
100 :風呂装置
B :浴槽
C2 :追焚循環路
HP :ヒートポンプ式給湯器
P1 :第1圧送ポンプ
R9 :追焚流路
R9a :風呂往き流路
R9b :風呂戻り流路
T7 :第7温度センサ
T8 :第8温度センサ
V1 :第1流量調整弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7