(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062749
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】乗物用介装材
(51)【国際特許分類】
B60R 13/08 20060101AFI20240501BHJP
B60R 13/02 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
B60R13/08
B60R13/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170803
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荒砂 孝志
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 淑人
【テーマコード(参考)】
3D023
【Fターム(参考)】
3D023BA03
3D023BA08
3D023BB02
3D023BB08
3D023BB10
3D023BB16
3D023BB21
3D023BC01
3D023BD01
3D023BE06
3D023BE15
(57)【要約】
【課題】製造工程において分離することがなく、乗物パネルと内装材との間隔に対して適切な厚みとすることが可能な乗物用介装材を提供する。
【解決手段】1枚のクッション材Mからなり、クッション材Mが1以上の個所において折り返されて、折り返しの内面同士が接着された接着面10aを有し、接着面10aが、乗物パネル14および内装材16に対して交差する方向に延びる状態で、乗物パネル14と内装材16との間に介装される構成とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物パネルと前記乗物パネルを覆う内装材との間に介装された乗物用介装材であって、
1枚のクッション材からなり、
前記クッション材が1以上の個所において折り返されて、折り返しの内面同士が接着された接着面を有し、
前記接着面が、前記乗物パネルおよび前記内装材に対して交差する方向に延びる状態で、前記乗物パネルと前記内装材との間に介装されていることを特徴とする乗物用介装材。
【請求項2】
一箇所のみが折り返されて単一の前記接着面を有するものとされ、
折り返されている部分である基部が、前記内装材に接着されている請求項1に記載の乗物用介装材。
【請求項3】
前記クッション材の厚みから定まる間隔で平行に延び、他の部分より厚みが小さくされた2本の潰し部を有し、
前記2本の潰し部を起点に折り曲げられ、前記2本の潰し部の各々の外縁側の部分が互いに接着されて前記接着面が形成されている請求項2に記載の乗物用介装材。
【請求項4】
ルーフウィンドウを有するルーフパネルと天井材との間に前記ルーフウィンドウの開閉を行うための装置が配設された乗物に搭載され、
当該乗物用介装材は、前記乗物パネルとしての前記ルーフパネルと、前記内装材としての前記天井材との間に介装されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の乗物用介装材。
【請求項5】
当該乗物用介装材は、前記乗物パネルとしてのルーフパネルと、前記内装材としての天井材との間に介装されるものであり、
前記ルーフパネルは、乗物の前方側に向かうほど下降傾斜する形状とされ、
前記乗物には、前記天井材の前端側に電子的機能部品が配設されており、
当該乗物用介装材は、前記電子的機能部品の後方側に、前記乗物の幅方向に延びる状態で配されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の乗物用介装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗物パネルと内装材との間に介装される乗物用介装材に関する。
【背景技術】
【0002】
乗物には、乗物のボディを構成する金属製の乗物パネルと、その乗物パネルの乗物室内側を覆う内装材とが、設けられており、それらの間には、例えば、吸音や結露水の遮断等を目的として、クッション性を有する乗物用介装材が介装される場合がある。例えば、引用文献1には、乗物パネルであるルーフパネルと、内装材である天井材との間に、介装材としての吸音材が介装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された介装材は、例えば、フェルトやシンサレート等のクッション性を有する材料を主体として構成され、その厚みは、定められた厚みのものが多い。また、ある程度の厚みより大きなものは、存在しないのが現状である。そのため、乗物パネルと内装材との間隔が大きい場合には、2枚3枚と重ね合わせて接着して介装していた。しかしながら、定められた厚みのものを重ね合わせるだけでは、乗物パネルと内装材との間隔に対して、適切な厚みとすることが難しいという問題がある。また、例えば、製造工程において、内装材の内面に介装材を積層して貼り合わせた場合、その介装材が何かに引っ掛かると、上層側の介装材が剥がれて分離してしまう虞がある。
【0005】
本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、製造工程において分離することがなく、乗物パネルと内装材との間隔に対して適切な厚みとすることが可能な乗物用介装材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願に開示される乗物用介装材は、
乗物パネルと前記乗物パネルを覆う内装材との間に介装された乗物用介装材であって、
1枚のクッション材からなり、
前記クッション材が1以上の個所において折り返されて、折り返しの内面同士が接着された接着面を有し、
前記接着面が、前記乗物パネルおよび前記内装材に対して交差する方向に延びる状態で、前記乗物パネルと前記内装材との間に介装されていることを特徴とする。
【0007】
本願に開示の乗物用介装材は、折り返す長さ(折り返して対向する部分の各長さ)を調整することで、接着面の延びる方向の高さ(厚み)を、乗物パネルと内装材との間の間隔に応じた適切な高さ(厚み)とすることができる。また、1枚のクッション材から成形されているため、本願に開示の乗物用介装材は、製造工程において分離してしまうこともない。本願に開示の乗物用介装材としては、例えば、一箇所だけ折り曲げて、幅寸法より高さ寸法が大きな構成のものとしたり、波形状に複数回折り返した構成とすることで、幅寸法(面積)を大きくした構成のものとしたりすることができる。クッション材としては、例えば、フェルトやシンサレート等を表皮材で覆ったものとすることで、十分な接着面を確保することができるとともに、成形後の形状を保持することができ、好適である。
【0008】
上記構成において、一箇所のみが折り返されて単一の前記接着面を有するものとされ、折り返されている部分である基部が、前記内装材に接着されている構成とすることができる。
【0009】
例えば、乗物の製造工程において、内装材に対して当該乗物用介装材を接着した状態で、乗物パネルに取り付ける作業が行われる場合があるが、そのような場合であっても、この構成の乗物用介装材は、端部同士が接着された先端側ではなく、基部側が内装材に接着されているため、先端側に比較して、しっかりと接着させることができ、内装材から当該乗物用介装材が剥がれることを抑制できる。
【0010】
上記構成において、ルーフウィンドウを有するルーフパネルと天井材との間に前記ルーフウィンドウの開閉を行うための装置が配設された乗物に搭載され、当該乗物用介装材は、前記乗物パネルとしての前記ルーフパネルと、前記内装材としての前記天井材との間に介装されている構成とすることができる。
【0011】
ルーフウィンドウおよびその開閉を行うための装置が搭載された乗物においては、モータ等の比較的大きなパーツを有している装置(例えばパノラマユニット)が、ルーフパネルと天井材との間に配設されるため、それらルーフパネルと天井材との間は、比較的大きな間隔となる。つまり、一般的に存在する介装材1枚の厚みでは、不足する場合が多い。したがって、パノラマユニットを備えた乗物の天井には、比較的大きな厚みにも対応でき、適切な厚みとすることが可能な本願に開示の乗物用介装材が好適である。なお、ルーフウィンドウの開閉を行うための装置とは、ルーフウィンドウ自体を動作させる装置だけでなく、例えばシェードやブラインドを動作させる装置も含む。
【0012】
上記構成において、当該乗物用介装材は、前記乗物パネルとしてのルーフパネルと、前記内装材としての天井材との間に介装されるものであり、前記ルーフパネルは、乗物の前方側に向かうほど下降傾斜する形状とされ、前記乗物には、前記天井材の前端側に電子的機能部品が配設されており、
当該乗物用介装材は、前記電子的機能部品の後方側に、前記乗物の幅方向に延びる状態で配されている構成とすることができる。
【0013】
このような構成とされた乗物の天井においては、ルーフパネルの内面に生じた結露水が、電子的機能部品に向かって流れ易いが、当該乗物用介装材によって、電子的機能部品に向かう結露水を遮断することができ、電子的機能部品を効果的に保護することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、製造工程において分離することがなく、乗物パネルと内装材との間隔に対して適切な厚みとすることが可能な乗物用介装材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】実施形態1の車両用介装材が採用された車両の天井の断面図
【
図2】実施形態1の車両用介装材が天井材に接着された状態の斜視図
【
図3】車両用介装材の形成するクッション材の平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態である乗物用介装材は、乗物としての車両に採用された車両用介装材10である。この車両用介装材10を、
図1から
図5によって説明する。なお、図面の一部には、符号Fr,Rr,L,R,U,Dを用いて方向を示しており、それぞれ車両の前方側,後方側,車幅方向における左側,右側,上側,下側を表している。
【0017】
本実施形態の車両用内装材10は、
図1に示すように、車両の天井12に配されるものである。天井12は、車体を形成するルーフパネル(乗物パネル)14と、ルーフパネル14の車室内側(下面側)を覆う天井材(内装材)16と、からなる。また、天井12は、パノラマルーフであり、ルーフウィンドウ18を備えるものとなっている。なお、天井材16は、
図2に示すように、ルーフパネル14とともに、ルーフウィンドウ18の周縁も下方から覆うものとなっている。換言すれば、天井材16は、ルーフウィンドウ18よりひとまわり小さな開口16aを有し、その開口16aの縁部が、ルーフウィンドウ18の窓枠部となっている。
【0018】
また、天井12には、ルーフウィンドウ18の下面をシェードで覆った状態と解放した状態とを切り替え可能な電動シェードを主体とするパノラマユニット20を備えている。本車両用介装材10が採用された車両においては、
図1に示すように、天井材16における窓枠部の車両前方側の部分16bは、車室内側(下側)に向かって膨出した形状となっており、その裏面側(上方側)のルーフウィンドウ18との間には、上記のパノラマユニット20の一部が配設されている。それにより、このパノラマユニット20の近傍(前方側)は、ルーフパネル14と天井材16との間隔が、比較的大きくなっている。
【0019】
さらに、天井12には、車両に前端側に、複数の電子的機能部品が搭載されている。具体的には、
図2に示すように、運転席および助手席用のバニティミラー22や、車幅方向中央にマップランプやスイッチ等を有するオーバーヘッドモジュール24等が配されている。なお、天井12のルーフパネル14(より詳しく言えば、アウタパネル14a)は、車両前方に向かうにつれて下降傾斜する形状とされている。
【0020】
さらにまた、天井12には、本実施形態の車両用介装材10が配設されている。本車両用介装材10は、
図1に示すように、窓枠部の車両前方側の部分16bのさらに前方側に配されている。より詳しく言えば、ルーフパネル14は、車室外側に位置する最外装となるアウタパネル14aと、その内側のインナパネル14bとからなり、インナパネル14bが存在しないアウタパネル14aのみで形成されている箇所に、本車両用介装材10が配されているのである。また、本車両用介装材10は、
図2に示すように、車幅方向に並んで一対設けられており、それぞれが車幅方向に長手状のものとされ、車両の車幅方向中央に間隔を空けた状態で配されている。
【0021】
本実施形態の車両用介装材10の各々は、
図1に示すように、車両前後方向の寸法が、上述したインナパネル14bの隙間に合う寸法とされ、上下方向の寸法は、当該車両用介装材10が潰された状態、つまり、上端が、ルーフパネル14のアウタパネル14aにしっかりと当接した状態で、配設されている。本実施形態の車両用介装材10は、このような構成により、ルーフパネル14において二重構造になっていない箇所において車両外部から車室内に向かう音を吸音することができる。また、前述したように、ルーフパネル14は車両前方に向かうほど下降傾斜する形状となっているため、ルーフパネル14およびルーフウィンドウ18の車室内側面に生じた結露水が、内面をつたって車両前方に向かって流れることになるが、本実施形態の車両用介装材10は、その結露水の前方側への流れを遮断すること、つまり、車両前方に位置する電子的機能部品に結露水が付着するような事態を抑制することができる。
【0022】
次いで、本実施形態の車両用介装材10の形状と、その成形方法について詳しく説明する。本車両用介装材10の各々は、
図3に示すように、概して矩形状の1枚のクッション材Mからなる。このクッション材Mは、
図4に示すように、吸音・断熱効果を有するクッション材本体であるシンサレート30と、そのシンサレート30を覆う表皮材32とで構成されており、表皮材32によって、シンサレート30の膨らみを抑えつつ定められた大きさや厚みとされている。そして、そのクッション材Mには、他の部分より厚みを小さくした部分である潰し部40が、長手方向に沿って2本の溝状に形成されている。そして、それら2本の潰し部40は、短手方向における中央を挟んで対称となる位置に平行に配されており、各潰し部40から外縁側の寸法が互いに等しくされている。
【0023】
次いで、
図4に示すように、各潰し部40から短手方向の外縁側の部分である外縁部42には、両面テープ44が貼着される。そして、各潰し部40を起点として、各外縁部42が立ち上げられ、
図5に示すように、それら外縁部42同士が両面テープ44を利用して接着され、本実施形態の車両用介装材10が形成される。つまり、本実施形態の車両用介装材10は、クッション材Mが短手方向中央において折り返されて、その折り返しの内面同士が接着された接着面10aを有するものとなる。つまり、本車両用介装材は、車両前後方向における幅寸法より、高さ寸法が大きな形状となる。なお、2本の潰し部40は、両側の外縁部42を接着させた状態において、基端側に隙間が出来ないよう、クッション材Mの厚みに基づいて定められている。また、クッション材Mは、外縁部42の短手方向の寸法が、折り曲げて成形された際に、天井材16とルーフパネル14との間隔より、定められた長さだけ大きくなるように設定されている。
【0024】
上述のように形成された本車両用介装材10の各々は、天井材16に対して接着される。詳しく言えば、本車両用介装材10の各々は、折り返された基端側の部分である基部10bにおいて接着される。さらに詳しく言えば、2本の潰し部40の間の反対側の面46において、両面テープ50により天井材16に接着されているのである。
【0025】
そして、
図2に示すように、本車両用介装材10が接着された状態の天井材16が、ルーフパネル14に対して取り付ける際、本車両用介装材10がルーフパネル14に対して押し付けられ、押し潰すようにして取り付られる。つまり、当該車両の製造工程においては、本車両用介装材10が接着された状態の天井材16が、作業者によって把持されて持ち運ばれるような場合がある。従来の車両用介装材は、高さが不足する場合、その方向にクッション材を重ね合わせて接着する構成とされていたため、重ね合わせた上層側のクッション材が引っ掛かって分離してしまう虞があった。それに対して、本実施形態の車両用介装材10は、1枚のクッション材Mから成形されているため、そのような事態の発生を回避することができる。また、上述したように、車両用介装材10の各々は基部10bにおいて天井材16に接着されるため、折り返しの先端側において接着される場合に比較して、しっかりと接着され、製造工程において天井材16から剥がれてしまうような事態の発生を抑制することができる。なお、本車両用介装材10は、接着面10aが車両前後方向に直交する面となっているが、全面が接着面ではなく、基部10bは繋がった形状であるため、製造工程において車両前後方向の力が作用しても、その力に十分に耐えることができるようになっている。
【0026】
<実施形態2>
上記第1の実施形態における車両用介装材10は、折り返された箇所が1箇所とされていたが、複数回折り返した構成とすることもできる。第2の実施形態の車両用介装材60は、第1の実施形態の車両用介装材10と同様に、1枚のクッション材から形成されているものの、下端での折り返し部62と、上端での折り返し部63とが、交互に形成されて、側面視で波形状に折り返された形状とされている。つまり、本実施形態の車両用介装材60を成形する過程においては、1枚のクッション材に対し、上面側に一対の潰し部64を形成してそれらを起点に谷折りすることで、下端の折り返し部62を形成し、下面側に一対の潰し部65を形成してそれら起点に山折りすることで、上端の折り返し部63を形成することができる。そして、下端での折り返し部62によって形成された接着面66と、上端での折り返し部63によって形成された接着面67とは、いずれも、車体と内装材とに交差する方向(
図6における上下方向)に延びる状態となる。つまり、これら接着面66,67に直交する方向(
図6における左右方向)の力に対しては、上端と下端とにおいて繋がっている箇所が存在することで、耐久性が高いものとなっている。
【0027】
この第2の実施形態の車両用介装材60によれば、車体と内装材との間隔に高さを合わせつつ、折り返す回数を増やしたことで大きな面積の個所にも配設することができるものとなる。ちなみに、折り返し部62,63ごとに、高さを変更した構成とすることで、高さ寸法が徐変する形状とすることもできる。
【0028】
<実施形態3>
第3の実施形態の車両用介装材80は、第2の実施形態の車両用介装時60と同様に、複数回折り返された構成であるが、その折り返し方が異なる。本実施形態の車両用介装材80も、1枚のクッション材から成形されている。本車両用介装材80は、まず、
図7に示すように、一方向(
図7における左右方向)の両側の外縁部82L,82Rが上面側に折り返されて、折り返しの内面同士が接着され、第1接着面84が形成される。次いで、その第1接着面84において接着されている部分を立ち上げるようにして折り曲げる。その立ち上げた部分の内面同士、換言すれば、外縁部82L,842の第1接着面84とは反対側の面同士が接着され、第2接着面86が形成される。
【0029】
つまり、本実施形態の車両用介装材80は、下面側に互いに接着された部分がなく、単一の面からなり、第2実施形態の車両用介装材60に比較して、内装材等への接着力を高めることができる。また、本実施形態の車両用介装材80は、クッション材の外縁が巻き込まれた形状とされて内部に位置するため、引っ掛かりが生じにくく、製造工程において、外縁から剥がれるような事態を回避することができる。
【0030】
<他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。例えば、次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0031】
(1)上記3つの実施形態における車両用介装材10,60,80は、クッション材の本体部(表皮材32に覆われた部分)がシンサレートとされていたが、それに限定されず、フェルト(不織布)等、折り曲げ可能でクッション性を有するものであればよい。
【0032】
(2)上記第1の実施形態における車両用介装材10は、ルーフパネル14と天井材16との間に配されたものとされていたが、それに限定されない。車両においては、ドアパネルとドアトリムの間、ピラーパネルとピラーガーニッシュとの間、クォータパネルとクォータトリムとの間、サイドパネルとサイドトリムとの間など、様々な個所に吸音材が介装されることがあるが、その吸音材に、本発明の車両用介装材を採用することができる。
【0033】
(3)上記実施形態において、本発明の乗物用介装材は、車両(自動車)に提供されるものとされていたが、それに限定されず、本発明の乗物用介装材は、種々の乗物において提供されるものに適用することができる。
【符号の説明】
【0034】
10…車両用介装材〔乗物用介装材〕、10a…接着面、10b…基部、14…ルーフパネル〔乗物パネル〕、16…天井材〔内装材〕、18…ルーフウィンドウ、20…パノラマユニット、22…バニティーランプ〔電子的機能部品〕、24…オーバーヘッドモジュール〔電子的機能部品〕、M…クッション材、40…潰し部、60…車両用介装材〔乗物用介装材〕、64,65…潰し部、66,67…接着面、80…車両用介装材〔乗物用介装材〕、84…第1接着面、86…第2接着面