(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062771
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】車線案内装置
(51)【国際特許分類】
G08G 1/09 20060101AFI20240501BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
G08G1/09 Q
G01C21/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170837
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】大上 秀仁
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB20
2F129BB21
2F129BB22
2F129EE43
2F129GG17
5H181AA01
5H181CC04
5H181CC12
(57)【要約】
【課題】運転者に不快感を与えないようにする車線案内を可能にする。
【解決手段】情報取得部(110)で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、車線案内を行う車線案内装置(100)であって、自車両が走行中の車線が左側の車線でないときに警告を行うように制御する警告制御手段(102)を備え、前記警告制御手段(102)は、前記情報取得部(110)で取得する前記自車両位置及び前記道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、前記警告を行わないようにする警告停止範囲を設定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報取得部で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、車線案内を行う車線案内装置であって、
自車両が走行中の車線が左側の車線でないときに警告を行うように制御する警告制御手段を備え、
前記警告制御手段は、前記情報取得部で取得する前記自車両位置及び前記道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、前記警告を行わないようにする警告停止範囲を設定することを特徴とする車線案内装置。
【請求項2】
前記自車両が走行中の道路が分岐点で分岐する場合、前記警告停止範囲を、前記道路上の、前記分岐点からその上流側の所定の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の車線案内装置。
【請求項3】
前記自車両が走行中の道路に対して、右側の車線が増えた後に分岐点で分岐する場合、前記警告停止範囲を、前記道路上の、前記分岐点からその上流側であって、前記右側の車線が増える位置よりも上流側を含む範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の車線案内装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、目的地までの走行ルートを設定することができるカーナビであり、
前記走行ルートに分岐点が含まれている場合、前記走行ルートが設定されていないときよりも前記警告停止範囲を広くすることを特徴とする請求項2又は3に記載の車線案内装置。
【請求項5】
前記自車両が走行中の道路に対して、左側の車線が増えた後に分岐点で分岐する場合、前記警告停止範囲を、前記道路上の、前記分岐点からその上流側であって、前記左側の車線が増える位置までの範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の車線案内装置。
【請求項6】
前記自車両が走行中の道路に左側から合流する合流車線がある場合、前記警告停止範囲を、前記道路上の、前記合流車線の全域及び前記合流車線の始点よりも上流側を含む範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の車線案内装置。
【請求項7】
前記自車両が走行中の道路が、他の道路の左側に合流する合流車線を含む道路である場合、前記警告停止範囲を、前記他の道路上の、前記合流車線の全域とすることを特徴とする請求項1に記載の車線案内装置。
【請求項8】
情報取得部で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、車線案内を行う車線案内装置であって、
自車両が走行中の車線が追い越し車線であるときに警告を行うように制御する警告制御手段を備え、
前記警告制御手段は、前記情報取得部で取得する前記自車両位置及び前記道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、前記警告を行わないようにする警告停止範囲を設定することを特徴とする車線案内装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車線案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自車両が高速道路の追い越し車線を走行中である状態が所定時間継続したと判定した場合は、表示装置及び/又は音声出力装置を用いて走行車線へ車線変更するように運転者に対して警告する車線案内装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、自車両が高速道路の追い越し車線を走行中である状態が所定時間継続したと判定した場合に警告するが、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、意図的に追い越し車線を走行することがある。この場合に警告が行われると、運転者に不快感を与えるおそれがある。
【0005】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、運転者に不快感を与えないようにする車線案内を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車線案内装置は、情報取得部で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、車線案内を行う車線案内装置であって、自車両が走行中の車線が左側の車線でないときに警告を行うように制御する警告制御手段を備え、前記警告制御手段は、前記情報取得部で取得する前記自車両位置及び前記道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、前記警告を行わないようにする警告停止範囲を設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運転者に不快感を与えないようにする車線案内が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例に係る車線案内システムの構成を示す図である。
【
図2】実施例に係る車線案内装置が実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態に係る車線案内装置は、情報取得部(110)で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、車線案内を行う車線案内装置(100)であって、自車両が走行中の車線が左側の車線でないときに警告を行うように制御する警告制御手段(102)を備え、前記警告制御手段(102)は、前記情報取得部(110)で取得する前記自車両位置及び前記道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、前記警告を行わないようにする警告停止範囲を設定する。
これにより、自車両が走行中の車線が左側の車線でないことが妥当である状況では、警告を行わないようにして、運転者に不快感を与えないようにする車線案内が可能になる。
[実施例]
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
<第1の実施例>
図1に、実施例に係る車線案内システムの構成を示す。
車線案内システムは、車線案内装置100と、情報取得部110と、警告部120とを備える。
【0011】
情報取得部110は、一般的にカーナビと呼ばれるナビゲーション装置であり、自車両の現在位置である自車両位置、及び自車両が走行中の道路を含む道路に関する道路情報を取得する。情報取得部110は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機、ジャイロスコープ、車速センサ、地磁気センサ等を利用して、自車両位置を検出する。また、情報取得部110は、地図情報を格納しており、道路情報を取得することができる。道路情報は、国道や高速道路等の各道路の道路種別、車線数や分岐地点、合流地点の情報、各位置座標がどの車線上の位置に相当するか等の情報を含む。
【0012】
車線案内装置100は、走行車線判定部101と、警告制御部102とを備え、情報取得部110で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、車線案内を行う。車線案内装置100は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により構成され、CPUが例えばROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、各部101、102の機能が実現される。
【0013】
走行車線判定部101は、自車両が走行中の車線を判定する。情報取得部110で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、自車両がどの車線を走行しているかを判定することが可能である。或いは、不図示の車載カメラを利用して、白線を認識することで、左右の白線の数や、白線の種類(実線か破線か)等を判別することにより、自車両がどの車線を走行しているかを判定するようにしてもよい。
【0014】
警告制御部102は、走行車線判定部101で判定した車線(自車両が走行中の車線)が左側の車線でないときに、警告部120を用いて、運転者に対して車線変更を促す警告を行うように制御する。これにより、左側の車線を走行させるように支援することができる。片側二車線以上の場合、原則的には、左側から数えて一番目の車線(第一通行帯)を通行しなければならないとされている。
ただし、警告制御部102は、情報取得部110で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、警告を行わないようにする警告停止範囲を設定する。そして、警告制御部102は、警告停止範囲内に自車両が存在するときは、走行車線判定部101で判定した車線(自車両が走行中の車線)が左側の車線でないときでも、警告を行わない。警告停止範囲については、
図3乃至
図7を用いて後述する。
【0015】
警告部120は、車線案内装置100の制御下で、運転者に対して車線変更を促す警告を行う。警告の種別は限定されるものではなく、例えば、音声出力による警告、メータパネルやカーナビの画面等での文字や映像の表示による警告、所定のランプの点灯や点滅による警告等とすればよい。
【0016】
図2に、車線案内装置100が実行する処理を示すフローチャートである。
図2のフローチャートは、繰り返し実行される。また、フローチャートの図示は省略するが、
図2のフローチャートを実行するのと並行して、警告制御部102は、情報取得部110で取得する自車両位置及び道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、警告停止範囲を設定する。
【0017】
ステップS1で、警告制御部102は、走行車線判定部101で判定した車線(自車両が走行中の車線)が左側の車線であるか否かを判定する。自車両が走行中の車線が左側の車線でない場合、ステップS2に進む。自車両が走行中の車線が左側の車線である場合、本フローチャートを抜ける。
【0018】
ステップS2で、警告制御部102は、警告停止範囲内に自車両が存在するか否かを判定する。警告停止範囲内に自車両が存在しない場合、ステップS3に進む。警告停止範囲内に自車両が存在する場合、本フローチャートを抜ける。
【0019】
ステップS3で、警告制御部102は、警告部120を利用して、運転者に対して車線変更を促す警告を行う。なお、ステップS1で自車両が走行中の車線が左側の車線でないと判定してから、所定時間継続することを、警告を行う条件に加えてもよい。
【0020】
以下、
図3乃至
図7を参照して、警告制御部102による制御の詳細を説明する。
図3乃至
図7は、警告停止範囲Xを説明するための図である。
図3乃至
図7それぞれにおいて、(a)は比較例として、警告停止範囲Xを設定する機能を持たない場合、すなわち自車両が走行中の車線が左側の車線でないときには一律に警告を行うようにした場合を示し、(b)は、本実施例のように警告停止範囲Xを設定する機能を持つ場合を示す。
【0021】
図3は、自車両が走行中の道路が分岐点で分岐する場合の警告停止範囲を説明するための図である。図示例では、二車線301r、301lの道路301が、分岐点304で一車線の道路302、303に分岐する。自車両Cは、道路301を走行中である。
この場合、右に分岐する道路302に進むとき、走行中の道路301において、意図的に、前もって右側の車線301rを走行することがある。
しかしながら、
図3(a)に示すように、比較例では、右側の車線301rを走行すると警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、
図3(b)に示すように、本実施例では、警告停止範囲Xとして、道路301上の、分岐点304からその上流側の所定の範囲を設定する。すなわち、自車両Cと分岐点304との距離が所定の距離以下になってから、分岐点304を過ぎるまでは、警告が行われない。これにより、前もって右側の車線301rを走行するときには警告が行われないようにして、運転者に不快感を与えないようにすることができる。
【0022】
図4は、自車両が走行中の道路に対して、右側の車線が増えた後に分岐点で分岐する場合の警告停止範囲を説明するための図である。図示例では、二車線401r、401lの道路401の右側の車線401rに、高速道路の出口につながる道路又は別の道路となる一車線402が増えた後に分岐点403で分岐する。自車両Cは、道路401を走行中である。
この場合、車線402に進むとき、走行中の道路401において、意図的に、前もって右側の車線401rを走行することがある。
しかしながら、
図4(a)に示すように、比較例では、右側の車線401rを走行すると警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。また、車線402に移って走行すると警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、
図4(b)に示すように、本実施例では、警告停止範囲Xとして、道路401上の、分岐点403からその上流側であって、右側の車線402が増える位置404よりも上流側を含む範囲を設定する。すなわち、自車両Cと位置404との距離が所定の距離以下になってから、分岐点403を過ぎるまでは、警告が行われない。これにより、前もって右側の車線401rを走行するとき、及び、車線402に移ったときには警告が行われないようにして、運転者に不快感を与えないようにすることができる。
【0023】
図5は、自車両が走行中の道路に対して、左側の車線が増えた後に分岐点で分岐する場合の警告停止範囲を説明するための図である。図示例では、高速道路のジャンクションのように、二車線501r、501lの道路501の左側の車線501lに、別の道路502となる二車線502r、502rが増えた後に分岐点503で分岐する。自車両Cは、道路501を走行中である。
この場合、走行中の道路501において、左側の車線501lを走行しているとき、二車線502r、502lが増えた後は、見かけ上、自車両Cが左側の車線を走行していない状態となる。
そのため、
図5(a)に示すように、比較例では、走行中の道路501において、左側の車線501lを走行しているときにも警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、
図5(b)に示すように、本実施例では、警告停止範囲Xとして、道路501上の、分岐点503からその上流側であって、車線502r、502lが増える位置504までの範囲を設定する。すなわち、車線502r、502lが増える位置504を過ぎてから分岐点503を過ぎるまでは、警告が行われない。これにより、見かけ上、自車両Cが左側の車線を走行していないときに警告が行われないようにして、運転者に不快感を与えないようにすることができる。
【0024】
図6は、自車両が走行中の道路に左側から合流する合流車線がある場合の警告停止範囲を説明するための図である。図示例では、二車線601r、601lの道路601の左側の車線601lに、合流車線602が接続する。自車両Cは、道路601を走行中である。
この場合、走行中の道路601において、左側の車線601lを走行している場合、合流車線602が増えた後は、見かけ上、自車両Cが左側の車線を走行していない状態となる。
そのため、
図6(a)に示すように、比較例では、走行中の道路601において、左側の車線601lを走行しているときにも警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。
また、左側から合流する合流車線602があるとき、図示は省略するが、走行中の道路601において、意図的に、前もって右側の車線601rを走行することがある。合流車線602から道路601に車線変更する他車両を避ける場合である。
しかしながら、比較例では、右側の車線601rを走行すると警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、
図6(b)に示すように、本実施例では、警告停止範囲Xとして、道路601上の、合流車線602の全域及び合流車線602の始点603よりも上流側を含む範囲を設定する。すなわち、自車両Cと始点603との距離が所定の距離以下になってから、合流車線602を過ぎるまでは、警告が行われない。これにより、見かけ上、自車両が左側の車線を走行していないとき、及び、前もって右側の車線601rを走行するときには警告が行われないようにして、運転者に不快感を与えないようにすることができる。
【0025】
図7は、自車両が走行中の道路が、他の道路の左側に合流する合流車線を含む道路である場合の警告停止範囲を説明するための図である。図示例では、
図6と同様、二車線601r、601lの道路601の左側の車線601lに、合流車線602が接続する。自車両Cは、合流車線602を含む道路604を走行中である。
この場合、走行中の道路604から道路601に移ると、見かけ上、自車両Cが左側の車線を走行していない状態となる。
そのため、
図7(a)に示すように、比較例では、走行中の道路604から道路601に合流すると警告が行われるため、運転者に不快感を与えるおそれがある。
そこで、
図7(b)に示すように、本実施例では、警告停止範囲Xとして、道路601上の、合流車線602の全域を設定する。すなわち、自車両Cが道路601に移ってから、合流車線602を過ぎるまでは、警告が行われない。これにより、見かけ上、自車両が左側の車線を走行していないときに警告が行われないようにして、運転者に不快感を与えないようにすることができる。
【0026】
以上述べたように、分岐、合流、高速道路の出口等により車線数が変わる箇所があり、自車両が走行中の車線が左側の車線でないことが妥当である状況では、警告を行わないようにして、運転者に不快感を与えないようにする車線案内が可能になる。
なお、実施例で述べた警告停止範囲Xは一例であり、車線数が変わる箇所から道路の上流側及び下流側に適宜設定すればよい。また、車線数が変わる箇所の種類(分岐、合流、高速道路出口、登坂車線等)に応じて、警告停止範囲Xの設定有無や大きさを変えてもよい。
また、警告停止範囲Xは、距離で定められてもよいし、時間で定められてもよい。時間というのは、例えば、分岐点に到達するまでの時間のことであり、車速から算出することが可能である。時間で設定した場合、車両の状態の変化、特に車速の変化によって急に警告停止範囲X内となる、もしくは、警告停止範囲X内でなくなることが考えられる。このことで警報のバラつきが生じる可能性があるため、距離で設定した方が望ましい。
また、情報取得部110であるカーナビで、目的地までの走行ルートを設定しているとき、
図3、
図4のように、走行ルートに分岐点304、403が含まれている場合、前もって右側の車線を走行することが分かるので、走行ルートを設定していないときと比べて、警告停止範囲Xを広くするようにしてもよい。
【0027】
なお、片側三車線以上の場合には、第一通行帯だけでなく、最も右側の車線(追い越し車線)以外の車両通行帯を通行することができるとされている。片側三車線以上の場合、例えば、最も右側の車線以外の複数の車線を一つの左側の車線として取り扱うようにして本発明を適用し、自車両が走行中の車線が左側の車線であるか否かを判定するようにしてもよい。
【0028】
<第2の実施例>
次に、第2の実施例を説明する。なお、車線案内システムの構成や基本的な処理動作は第1の実施例と同様であり、以下では、第1の実施例との相違点を中心に説明する。
第1の実施例では、自車両が走行中の車線が左側の車線でないときに警告を行うことを基本な判定ロジックとした。それに対して、第2の実施例では、自車両が走行中の車線が最も右側の車線、すなわち追い越し車線であるときに警告を行うことを基本な判定ロジックとする。
本実施例でも、警告制御部102は、情報取得部110で取得した自車両位置及び道路情報に基づいて、進路上に車線数が変わる箇所がある場合、警告を行わないようにする警告停止範囲を設定する。本実施例の場合、
図3、
図4に示すように、意図的に、前もって右側の車線(追い越し車線)301r、401rを走行するときには警告が行われないようにして、運転者に不快感を与えないようにすることができる。
【0029】
以上、本発明の実施例を、図面を参照して詳細に説明したが、各実施例は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、各実施例に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明では、日本のように道路を走行するときは左側通行であることを前提としたものとしたが、右側通行である場合にも、本願でいう「左」、「右」の用語を入れ替えるようにして読むことで、本発明を適用することが可能である。
本発明を適用した車線案内装置は、例えばCPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置により構成され、CPUが例えばROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、各手段の機能が実現される。また、本発明を適用した車線案内装置は、複数のコンピュータ装置が協働して構成されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0030】
100:車線案内装置、101:走行車線判定部、102:、警告制御部、110:情報取得部、120:警告部