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特開2024-62869タービン監視システムおよびタービン監視方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062869
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】タービン監視システムおよびタービン監視方法
(51)【国際特許分類】
   F01D 25/00 20060101AFI20240501BHJP
   F01D 21/14 20060101ALI20240501BHJP
   F01D 21/00 20060101ALI20240501BHJP
   F01K 13/00 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
F01D25/00 W
F01D25/00 V
F01D21/14 E
F01D21/00 W
F01K13/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170998
(22)【出願日】2022-10-25
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)「2020年度~2022年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電基盤技術開発/石炭火力の負荷変動対応技術開発/タービン発電設備次世代保守技術開発」」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】佃 知彦
(72)【発明者】
【氏名】河合 泰輝
(72)【発明者】
【氏名】兼平 祐己朗
(72)【発明者】
【氏名】田島 嗣久
【テーマコード(参考)】
3G071
【Fターム(参考)】
3G071AB01
3G071BA24
3G071FA01
3G071FA06
3G071GA06
3G071JA02
(57)【要約】
【課題】蒸気タービンの動翼の浸食量を適切に評価することが可能なタービン監視システムおよびタービン監視方法を提供する。
【解決手段】一の実施形態によれば、タービン監視システムは、蒸気タービンに導入される蒸気の温度を検知し、前記温度の検知結果を出力する温度計測器を備える。前記システムはさらに、前記蒸気タービンにより駆動される発電機の電気出力を検知し、前記電気出力の検知結果を出力する電気出力計測器を備える。前記システムはさらに、前記温度計測器から出力された前記温度の検知結果と、前記電気出力計測器から出力された前記電気出力の検知結果とに基づいて、前記蒸気タービンの動翼の水滴による浸食量を演算する演算部を備える。前記システムはさらに、前記演算部により演算された前記浸食量に基づく情報を出力する出力部を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気タービンに導入される蒸気の温度を検知し、前記温度の検知結果を出力する温度計測器と、
前記蒸気タービンにより駆動される発電機の電気出力を検知し、前記電気出力の検知結果を出力する電気出力計測器と、
前記温度計測器から出力された前記温度の検知結果と、前記電気出力計測器から出力された前記電気出力の検知結果とに基づいて、前記蒸気タービンの動翼の水滴による浸食量を演算する演算部と、
前記演算部により演算された前記浸食量に基づく情報を出力する出力部と、
を備えるタービン監視システム。
【請求項2】
前記演算部は、前記動翼の水滴による単位時間当たりの前記浸食量である浸食率を演算し、前記浸食率に基づいて前記浸食量を演算する、請求項1に記載のタービン監視システム。
【請求項3】
前記演算部は、前記蒸気タービンの運転時間に渡って前記浸食率を積算することで、前記浸食量を演算する、請求項2に記載のタービン監視システム。
【請求項4】
前記演算部は、前記蒸気タービンの最終段落の前記動翼の水滴による前記浸食量を演算する、請求項1に記載のタービン監視システム。
【請求項5】
前記出力部は、前記演算部により演算された前記浸食量に基づく情報を表示する、請求項1に記載のタービン監視システム。
【請求項6】
前記出力部は、前記浸食量、または前記浸食量に基づく警報を表示する、請求項5に記載のタービン監視システム。
【請求項7】
前記蒸気タービンから排出された蒸気の圧力を検知する圧力計測器をさらに備え、
前記演算部は、前記温度計測器から出力された前記温度の検知結果と、前記電気出力計測器から出力された前記電気出力の検知結果と、前記圧力計測器から出力された前記圧力の検知結果とに基づいて、前記浸食量を演算する、請求項1に記載のタービン監視システム。
【請求項8】
前記蒸気タービンは、前記発電機を駆動する高圧タービン、中圧タービン、および低圧タービンを備えるプラントに設けられており、前記蒸気タービンは、前記低圧タービンである、請求項1に記載のタービン監視システム。
【請求項9】
前記温度計測器は、前記高圧タービンと前記中圧タービンとの間の蒸気流路内の蒸気の温度を検知する、請求項8に記載のタービン監視システム。
【請求項10】
前記温度計測器は、前記中圧タービンと前記低圧タービンとの間の蒸気流路内の蒸気の温度を検知する、請求項8に記載のタービン監視システム。
【請求項11】
前記蒸気タービンから、または前記発電機を駆動する別の蒸気タービンから蒸気を抽気する抽気流路をさらに備える、請求項1に記載のタービン監視システム。
【請求項12】
前記抽気流路は、抽気された蒸気を復水器に排出する、請求項11に記載のタービン監視システム。
【請求項13】
前記蒸気タービンに導入される蒸気を発生させるボイラと、
前記復水器から前記ボイラに至る給水流路に設けられたボイラ給水ポンプと、
をさらに備え、
前記抽気流路には、抽気された蒸気により駆動され、前記ボイラ給水ポンプを動作させて前記復水器からの水を昇圧し、昇圧した水を前記ボイラに供給するタービンが設けられている、請求項12に記載のタービン監視システム。
【請求項14】
蒸気タービンに導入される蒸気の温度を温度計測器により検知し、前記温度の検知結果を前記温度計測器から出力し、
前記蒸気タービンにより駆動される発電機の電気出力を電気出力計測器により検知し、前記電気出力の検知結果を電気出力計測器から出力し、
前記温度計測器から出力された前記温度の検知結果と、前記電気出力計測器から出力された前記電気出力の検知結果とに基づいて、前記蒸気タービンの動翼の水滴による浸食量を演算部により演算し、
前記演算部により演算された前記浸食量に基づく情報を出力部により出力する、
ことを含むタービン監視方法。
【請求項15】
前記蒸気タービンから排出された蒸気の圧力を圧力計測器により検知することをさらに含み、
前記浸食量は、前記温度計測器から出力された前記温度の検知結果と、前記電気出力計測器から出力された前記電気出力の検知結果と、前記圧力計測器から出力された前記圧力の検知結果とに基づいて、前記演算部により演算される、請求項14に記載のタービン監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、タービン監視システムおよびタービン監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発電プラントで使用される蒸気タービンの低圧段落においては、作動流体である蒸気が膨張する過程で蒸気の温度および圧力が低くなるため、蒸気流路内で蒸気の一部が凝縮し湿分となる。
【0003】
図5は、従来の蒸気タービンの問題を説明するための断面図である。この蒸気タービンは、例えば低圧タービンである。図5(a)および図5(b)は、低圧タービンの異なる断面を示している。
【0004】
図5(a)および図5(b)は、静翼1とこの静翼1の下流に配置された動翼2との対で構成される低圧タービン最終段落と、これと同様の構成をもつ最終段落の前段落の静翼3と動翼4とを示している。図5(a)および図5(b)は、これらの静翼1、3および動翼2、4を含む領域において、蒸気および液滴(水滴)の軌跡を模式的に示している。
【0005】
図5(a)において、作動流体である蒸気は、流線L1で示すような軌跡をたどるのに対し、最終段落の前段落までに発生した湿分は、水滴の形態をとっており、動翼4の翼後縁端5から遠心力によって流線L2のように静翼1のダイヤフラム外輪6側へ飛散する。
【0006】
これらの水滴は、静翼1に付着すると、静翼1の表面で水膜DLを形成しながら表面上を後縁に向かって流れ、タービンノズルの翼後縁端7に達すると再び水滴となって飛散する。その後、水滴は動翼2の翼前縁端8周辺に衝突する。
【0007】
図5(b)は、水滴の絶対速度V1と、水滴の相対速度V2と、蒸気の周速Uとを示している。図5(b)に示すように、静翼1の翼後縁端7から飛散した水滴の絶対速度V1は、蒸気の周速Uに比べて遅く、動翼2に到達するまでに十分に加速されない。そのため、水滴は周速Uに近い相対速度V2で動翼2の翼前縁端8の背側に衝突することになる。この液滴と動翼2の衝突により、動翼2の翼前縁端8の浸食が発生する。
【0008】
図6は、従来の蒸気タービンの問題を説明するためのグラフである。図6は、一般的な浸食率(dE/dt)と経過時間(t)との関係を示している。
【0009】
浸食率が変化する期間は、大きく潜伏期間、加速期間、減速期間、および安定期間の4つに分類される。潜伏期間では、材料(例えば動翼2)の顕著な重量減は生じないが、多くの水滴が衝突することにより衝突面近傍に疲労による損傷が累積され、疲労亀裂が形成される。加速期間では、潜伏期間に材料内部に蓄積された疲労が破壊現象となって現れ、急速に浸食率が増加する。減速期間では、浸食率が急速に減少し、安定期間では、浸食率がある一定値となる。
【0010】
安定期間における浸食量Eは、時間tに対して線形変化する特性として、例えば以下の式(1)で表される。
E=a+bt ・・・(1)
【0011】
ここで、aは材料特性である。式(1)を時間微分することにより、単位時間当たりの浸食量Eである浸食率dE/dtは、以下の式(2)で表される。
dE/dt=b ・・・(2)
【0012】
ここで、bは通常、水滴の衝突速度、水滴径、水量(水滴個数)、および材料特性の関数となっており、例えば以下の式(3)で表される。
b=C1×Vp1×dq1×N ・・・(3)
【0013】
ここで、C1、p1、およびq1は材料定数であり、Vは衝突速度を表し、dは水滴径を表し、Nは水滴個数を表す。
【0014】
最終段落の浸食は蒸気タービンの信頼性に悪影響を及ぼすため、予め浸食量を予測することが望ましい。そこで、蒸気タービンの設計段階では、蒸気タービンの運転状態を想定した上で、上記のような理論に基づいて浸食量を予測することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開昭61-207804号公報
【特許文献2】特開2021-92175号公報
【特許文献3】特開2016-70272号公報
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】日本機械学会論文集(A編)、59巻567号(1993-11)、第264~269頁、“金属”材料の液滴エロージョン評価
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
近年における再生可能エネルギーの利用の拡大により、蒸気タービンは調整用火力の位置づけが強まり、運用の多様化(部分負荷運転や起動停止)が求められている。運用の多様化により、蒸気タービンの最終段落の動翼入口の状態量も、様々な条件で変動することになる。そのため、前述した衝突速度や水滴個数も、プラントの運用に応じて時事刻々と変化することが想定される。よって、蒸気タービンの設計段階において浸食量を予測することが難しくなると考えられる。
【0018】
例えば、水滴を含む蒸気タービン中に光を出射し、水滴からの散乱光を受光し、散乱光の受光結果に基づいて、水滴による浸食量を演算することが考えられる。しかし、繊細な光学装置を高温の蒸気に晒すと、光学装置が経年的に破損するおそれがある。
【0019】
また、蒸気タービンの上流または下流を流れる蒸気や、この蒸気から得られた水の物理量(例えば温度、圧力、流量など)を検知し、物理量の検知結果に基づいて、水滴による浸食量を演算することが考えられる。しかし、この蒸気タービンや別の蒸気タービンから蒸気が抽気される場合に、正確な浸食量を演算できないおそれがある。
【0020】
そこで、本発明の実施形態は、蒸気タービンの動翼の浸食量を適切に評価することが可能なタービン監視システムおよびタービン監視方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
一の実施形態によれば、タービン監視システムは、蒸気タービンに導入される蒸気の温度を検知し、前記温度の検知結果を出力する温度計測器を備える。前記システムはさらに、前記蒸気タービンにより駆動される発電機の電気出力を検知し、前記電気出力の検知結果を出力する電気出力計測器を備える。前記システムはさらに、前記温度計測器から出力された前記温度の検知結果と、前記電気出力計測器から出力された前記電気出力の検知結果とに基づいて、前記蒸気タービンの動翼の水滴による浸食量を演算する演算部を備える。前記システムはさらに、前記演算部により演算された前記浸食量に基づく情報を出力する出力部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】第1実施形態の蒸気タービンプラントの構成を示す模式図である。
図2】第1実施形態のタービン監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図3】第2実施形態の蒸気タービンプラントの構成を示す模式図である。
図4】第2実施形態のタービン監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
図5】従来の蒸気タービンの問題を説明するための断面図である。
図6】従来の蒸気タービンの問題を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1図4や前述の図5および図6において、同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0024】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の蒸気タービンプラントの構成を示す模式図である。
【0025】
図1の蒸気タービンプラントは、再熱型プラントであり、ボイラ11と、高圧(HP)タービン12と、再熱器13と、中圧(IP)タービン14と、低圧(LP)タービン15と、発電機16と、復水器17と、BFP(Boiler Feed Pump)18と、BFPT(Boiler Feed Pump Turbine)19と、BFPT入口弁20と、蒸気流路P1~P5と、抽気流路P6~P7と、給水流路P8とを備えている。低圧タービン15は、本開示の「蒸気タービン」の例であり、高圧タービン12および中圧タービン14は、本開示の「別の蒸気タービン」の例であり、BFPT19は、本開示の「タービン」の例である。
【0026】
図1の蒸気タービンプラントはさらに、蒸気タービンの運転を監視するためのタービン監視システムの構成要素として、タービン監視装置21と、入口温度計測器22と、電気出力計測器23とを備えている。タービン監視装置21は、記憶部21aと、演算部21bと、出力部21cとを備えている。図1に点線で示す入口温度計測器24については、後述する。
【0027】
ボイラ11は、水を加熱して蒸気を生成し、その蒸気を蒸気流路P1に排出する。高圧タービン12は、蒸気流路P1から導入された蒸気で駆動され、この蒸気を蒸気流路P2に排出する。再熱器13は、蒸気流路P2から導入された蒸気を加熱(再熱)し、この蒸気を蒸気流路P3に排出する。中圧タービン14は、蒸気流路P3から導入された蒸気で駆動され、この蒸気を蒸気流路P4に排出する。低圧タービン15は、蒸気流路P4から導入された蒸気で駆動され、この蒸気を蒸気流路P5に排出する。発電機16は、高圧タービン12、中圧タービン14、および低圧タービン15により駆動されることで発電を行う。
【0028】
復水器17は、蒸気流路P5から導入された蒸気を冷却して水に戻し、この水(復水)を給水流路P8に排出する。BFP18(ボイラ供給ポンプ)は、給水流路P8に設けられている。BFP18は、給水流路P8内の水を昇圧し、昇圧された水をボイラ11へと移送する。ボイラ11は、給水流路P8から導入された水(給水)を加熱して蒸気を生成し、この蒸気を上述のように蒸気流路P1に排出する。このようにして、蒸気タービンプラント内を蒸気および水が循環する。
【0029】
BFP18は、不図示の電気モータにより駆動することが可能であり、かつ、BFPT19により駆動することも可能である。よって、BFP18は、電気モータおよびBFPT19に連結することが可能である。発電機16の電気出力が規定値よりも小さい場合には、BFP18は、電気モータにより駆動される。発電機16の電気出力が規定値よりも大きい場合には、BFP18は、BFPT19により駆動される。BFP18をBFPT19により駆動する場合には、BFP18を電気モータにより駆動する場合に比べて、蒸気タービンプラント内で消費されるエネルギー量を低減し、蒸気タービンプラントの効率を高めることができる。
【0030】
BFPT19は、抽気流路P6と抽気流路P7との間に設けられている。BFPT入口弁20は、抽気流路P6に設けられている。発電機16の電気出力が規定値よりも大きくなると、BFPT入口弁20が開き、中圧タービン14から抽気された蒸気が抽気流路P6に流入する。BFPT19は、抽気流路P6から導入された蒸気で駆動され、この蒸気を抽気流路P7に排出する。復水器17は、抽気流路P7から導入された蒸気を冷却して水に戻し、この水(復水)を給水流路P8に排出する。抽気流路P7は、復水器17内で蒸気流路P5と合流している。そのため、復水器17から排出される水の量は、蒸気流路P5から復水器17へと排出される蒸気から得られる水の量と、抽気流路P7から復水器17へと排出される蒸気から得られる水の量との和となる。
【0031】
タービン監視装置21は、蒸気タービンの運転を監視するための装置である。タービン監視装置21の例は、PC(Personal Computer)などのコンピュータや、制御盤などの制御装置である。タービン監視装置21は例えば、BFP18を電気モータにより駆動するかBFPT19により駆動するかを、発電機16の電気出力と規定値とを比較することで制御する。タービン監視装置21の詳細については、後述する。
【0032】
入口温度計測器22は、中圧タービン14に導入される蒸気の温度を検知し、この温度の検知結果をタービン監視装置21に出力する。具体的には、入口温度計測器22は、中圧タービン14の最初段静翼の上流に設置された入口配管(蒸気流路P3)に設けられており、中圧タービン14の入口における蒸気の温度を検知する。この蒸気は、中圧タービン14から排出された後、低圧タービン15にも導入される。入口温度計測器22は例えば、熱電対を備えており、温度を計測する流れ場に設置された熱電対の温接点からの熱起電流を配線(例えば補償導線)を介して記憶部21aに出力する。なお、中圧タービン14の入口とは、最初段のタービン段落の入口をいう。
【0033】
電気出力計測器23は、発電機16の電気出力を検知し、この電気出力の検知結果をタービン監視装置21に出力する。後述するように、タービン監視装置21は、上記の温度の検知結果と、上記の電気出力の検知結果とに基づいて、低圧タービン15の動翼の水滴による浸食量を演算する。また、タービン監視装置21は、上記の電気出力の検知結果に基づいて、BFP18を電気モータにより駆動するかBFPT19により駆動するかを制御する。後者の場合、電気出力の検知結果は、電気出力と規定値とを比較するために利用される。
【0034】
記憶部21aは、入口温度計測器22から出力された入口蒸気温度の検知結果と、電気出力計測器23から出力された電気出力の検知結果とを記憶する。本実施形態の記憶部21aは、低圧タービン15が運転されると、入口温度計測器22からの出力信号(熱起電流)と、電気出力計測器23からの出力信号とを、タービン監視装置21の入出力部を介して受け取り、これらの出力信号をある一定の運転時間で平均化して演算部21bに出力する。
【0035】
演算部21bは、入口温度計測器22から出力された入口蒸気温度の検知結果と、電気出力計測器23から出力された電気出力の検知結果とに基づいて、低圧タービン15の動翼の水滴による浸食量を演算する。本実施形態の演算部21bは、記憶部21aから出力された信号に基づいて、低圧タービン15の最終段落の動翼2(図5を参照)の水滴による浸食量を演算する。演算部21bは例えば、プロセッサおよびコンピュータプログラムにより実現されており、プロセッサにより実行されたコンピュータプログラムが、記憶部21bからの信号や種々のデータに基づいて浸食量を演算する。
【0036】
出力部21cは、演算部21bにより演算された浸食量に基づく情報を出力する。出力部21cは例えば、LCD(Liquid Cristal Display)などのディスプレイや、ランプなどのインジケータに、このような情報を表示する。出力部21cは、タービン監視装置21のディスプレイやインジケータに当該情報を表示してもよいし、タービン監視装置21に有線または無線で接続された別の装置のディスプレイやインジケータに当該情報を表示してもよい。
【0037】
本実施形態の出力部21cは、当該情報として、浸食量、または浸食量に基づく警報を表示する。浸食量を表示する場合には、出力部21cは、演算部21bにより演算された浸食量を数値で表示してもよいし、演算部21bにより演算された浸食量をグラフや表で表示してもよい。この際、出力部21cは、この浸食量を、タービン監視装置21内または別の装置内にあらかじめ保存された浸食量の基準値と共に表示してもよい。これにより例えば、タービン監視システムの管理者に動翼の修理や交換を促すことができる。また、出力部21cは、浸食量が基準値を越えた場合に、タービン監視システムの管理者に動翼の修理や交換を促すための警報をディスプレイやインジケータに表示してもよい。警報の例は、ディスプレイに表示されるメッセージや、インジケータにおける赤ランプの点灯などである。
【0038】
出力部21cは、当該情報を、表示以外の種々の態様で出力してもよい。例えば、当該情報は、ストレージ内に保存されてもよいし、メールとして配信されてもよいし、ネットワークを介して送信されてもよい。
【0039】
本実施形態のタービン監視システムは、蒸気タービンとして低圧タービン15を監視する。理由は、低圧タービン15では一般に、下流側のタービン段落において蒸気条件が湿り蒸気となり、浸食の発生が問題となるからである。ただし、本実施形態のタービン監視システムは、低圧タービン15以外の蒸気タービンを監視してもよい。
【0040】
低圧タービン15は、蒸気流路P4から蒸気を導入する。低圧タービン15のタービン段落で膨張仕事をした蒸気は、低圧タービン15の最終段落の動翼2の下流側に設けられた排気室を通り、蒸気流路P5に排出される。蒸気流路P5に排出された蒸気は、復水器17に導入されて水に戻る。低圧タービン15は、高圧タービン12や中圧タービン14と共に発電機16に回転軸で接続され、これらのタービン内の蒸気の膨張仕事は、発電機16の電気出力として取り出される。
【0041】
図2は、第1実施形態のタービン監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。図2は、演算部21bによる演算の流れを示している。
【0042】
まず、記憶部21aから入力した発電機電気出力およびタービン入口温度(S1)に基づき、低圧タービン15の最終段動翼入口における蒸気の流量、湿り度、圧力、および流速(S2)を演算する。本実施形態では、演算部21bに流体解析または一次元蒸気計算のプログラムを格納しておいて、電気出力および入口温度をインプットとして、最終段動翼入口の流量、湿り度、圧力、および流速を算出してもよい。また、本実施形態では、演算部21bの計算容量や負荷を軽減するために、実運転で想定される条件の流体解析または一次元蒸気計算を予め網羅的に実行しておいて、上記のインプットとアウトプットとの関係を近似関数として格納しておいてもよい。
【0043】
次に、最終段動翼入口の流量、湿り度、圧力、および流速から、最終段動翼入口における蒸気中の水量(水滴個数)、水滴径、および水滴衝突速度(S3)を演算する。水量は、上記の流量と湿り度とを基に計算する。水滴径Dは、圧力ρ、流速W、およびウェーバー数Weσを用いて、以下の式(4)により計算する。
D=Weσ/(ρW) ・・・(4)
【0044】
ウェーバー数Weσは、蒸気の慣性力と水滴の表面張力との比を表す無次元数である。圧力ρが高くなるにつれ水滴径Dは小さくなる。
【0045】
水滴の衝突速度は、上記の流速と水滴径から水滴の軌道計算によって算出する。水滴径が大きいほど蒸気によって水滴が加速されにくくなり、蒸気と水滴の速度差が大きくなるため、水滴の動翼への衝突速度は大きくなる。本実施形態では、演算部21bに水滴の軌道解析プログラムを格納しておいて、水滴の衝突速度を算出してもよい。また、本実施形態では、演算部21bの計算容量や負荷を軽減するために、実運転で想定される条件で網羅的に軌道計算を実行しておいて、演算部21bに上記のインプットとアウトプットとの関係を近似関数として格納しておいてもよい。
【0046】
一方、最終段動翼の材料特性および補正係数(S4)は、演算部21bに予め格納しておく。水滴衝突速度、水量、水滴径、動翼材料特性、および補正係数から、式(2)で示される最終段動翼の浸食率dE/dt(S5)を評価した上で、ある一定の時間範囲Δtにおける浸食量ΔEを、以下の式(5)を用いて算出する。
ΔE=dE/dt×Δt ・・・(5)
【0047】
浸食量E(S6)は、浸食率dE/dtに基づいて算出される。具体的には、式(5)を用いて演算したΔEを、蒸気タービンプラントの運転時間に渡って積算していくことにより、浸食量Eが算出される。すなわち、浸食率dE/dtを積算することで、浸食量Eが算出される。これにより、これまでの低圧タービン15の運用を反映した最終段の浸食量Eを評価することができる。なお、発電機16の電気出力や低圧タービン15の入口蒸気温度によって浸食率dE/dtも大きく違うため、発電機16や低圧タービン15の状態量変化の頻度に応じてΔtを適切に設定することにより、浸食量Eの評価精度を上げることができる。
【0048】
ここで、本実施形態のタービン監視システムの利点について説明する。
【0049】
上述のように、近年における再生可能エネルギーの利用の拡大により、蒸気タービンは調整用火力の位置づけが強まり、運用の多様化(部分負荷運転や起動停止)が求められている。運用の多様化により、蒸気タービンの最終段落の動翼入口の状態量も、様々な条件で変動することになる。そのため、前述した衝突速度や水滴個数も、プラントの運用に応じて時事刻々と変化することが想定される。よって、蒸気タービンの設計段階において浸食量を予測することが難しくなると考えられる。
【0050】
そこで、本実施形態では、時々刻々と変化するプラント運用に対応して、タービンプラント運転中にリアルタイムに最終段動翼の浸食率を演算し、運転時間に渡って浸食率を積算することによって浸食量を算出する。よって、本実施形態によれば、実際の運用を反映した最終段動翼の浸食量を高精度で評価することが可能となる。これにより、最終段の交換時期や修理時期を的確に検出および予測することが可能となり、浸食による羽根飛散を未然に防止してプラントの信頼性を向上させることが可能となる。
【0051】
本実施形態のBFP18は、発電機16の電気出力が規定値よりも小さい場合には電気モータにより駆動され、発電機16の電気出力が規定値よりも大きい場合にはBFPT19により駆動される。前者の場合には、BFPT入口弁20が閉じられ、中圧タービン14からの抽気が停止される。後者の場合には、BFPT入口弁20が開かれ、中圧タービン14からの抽気が実施される。運用の多様化により、発電機16の電気出力が広範囲に変化し、前者の状態と後者の状態との切り替えが高頻度に行われることが考えられる。それに伴い、低圧タービン15の最終段動翼を通過する蒸気の流量も、プラントの運用に応じて不連続に変化することが多くなると考えられる。
【0052】
例えば、最終段動翼の浸食率は、低圧タービン15に導入される蒸気の温度と、低圧タービン15から排出された蒸気から得られた水の流量と、に基づいて算出することが考えられる。これにより、この水の流量に基づいて、最終段動翼を通過する蒸気の流量を推定することが可能となる。この場合、この水の流量は、給水流路P8内の水の流量を流量計測器により検知することで、計測することが可能である。しかし、中圧タービン14からの抽気が実施されている場合には、給水流路P8内の水は、低圧タービン15から排出された蒸気から得られた水だけでなく、中圧タービン14から抽気された蒸気から得られた水も含んでいる。よって、この場合には最終段動翼を通過する蒸気の流量を精度よく推定することができず、浸食率を精度よく算出することができない。
【0053】
また、最終段動翼の浸食率は、低圧タービン15に導入される蒸気の温度と、低圧タービン15に導入される蒸気の圧力と、に基づいて算出することが考えられる。これにより、この蒸気の圧力に基づいて、最終段動翼を通過する蒸気の流量を推定することが可能となる。しかし、この場合にも、この蒸気の流量の推定精度が抽気により悪化するおそれがあり、その結果、浸食率の算出精度が悪化するおそれがある。
【0054】
そこで、本実施形態では、最終段動翼の浸食率を、低圧タービン15に導入される蒸気の温度と、発電機16の電気出力とに基づいて算出する。これにより、この電気出力に基づいて、最終段動翼を通過する蒸気の流量を推定することが可能となる。この場合、中圧タービン14から抽気される蒸気の量が変化すると、抽気される蒸気の量に応じて発電機16の電気出力が変化する。その結果、抽気を考慮に入れて、最終段動翼を通過する蒸気の流量を推定することが可能となる。よって、本実施形態によれば、抽気が行われる場合でも、最終段動翼を通過する蒸気の流量を精度よく推定することが可能となり、浸食率を精度よく算出することが可能となる。
【0055】
以下、本実施形態のタービン監視システムの種々の変形例について説明する。以下の説明は、後述する第2実施形態にも適用可能である。
【0056】
本実施形態では、浸食率dE/dtを積算して浸食量Eを算出しているが、その他の方法で浸食量Eを算出してもよい。例えば、浸食率dE/dtから積算以外の方法で浸食量Eを算出してもよいし、発電機電気出力およびタービン入口温度から浸食率dE/dtを算出せずに浸食量Eを算出してもよい。
【0057】
また、本実施形態の入口温度計測器22は、図1に示す入口温度計測器24に置き換えてもよい。入口温度計測器24は、低圧タービン15に導入される蒸気の温度を検知し、この温度の検知結果をタービン監視装置21に出力する。具体的には、入口温度計測器24は、低圧タービン15の最初段静翼の上流に設置された入口配管(蒸気流路P4)に設けられており、低圧タービン15の入口における蒸気の温度を検知する。入口温度計測器24は例えば、熱電対を備えており、温度を計測する流れ場に設置された熱電対の温接点からの熱起電流を配線(例えば補償導線)を介して記憶部21aに出力する。なお、低圧タービン15の入口とは、最初段のタービン段落の入口をいう。
【0058】
また、本実施形態の抽気流路P6は、中圧タービン14ではなく、低圧タービン15または高圧タービン12に接続されていてもよい。この場合、抽気流路P6は、低圧タービン15または高圧タービン12から蒸気を抽気する。
【0059】
以上のように、本実施形態では、入口温度計測器22および電気出力計測器23から出力された検知結果に基づいて低圧タービン15の動翼の浸食量を演算し、演算された浸食量に基づく情報を出力する。よって、本実施形態によれば、低圧タービン15の動翼の浸食量を適切に評価することが可能となる。例えば、本実施形態によれば、いずれかの蒸気タービンから蒸気が抽気される場合でも、低圧タービン15の最終段動翼の浸食量を精度よく評価することが可能となる。
【0060】
以下、第2実施形態の蒸気タービンプラントについて説明する。以下の説明では、第1実施形態の蒸気タービンプラントとの相違点を中心に説明し、第1実施形態の蒸気タービンプラントとの共通点については説明を省略する。
【0061】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の蒸気タービンプラントの構成を示す模式図である。
【0062】
図3の蒸気タービンプラントは、再熱型プラントであり、図1に示す構成要素に加え、出口圧力計測器25を備えている。
【0063】
出口圧力計測器25は、低圧タービン15から排出された蒸気の圧力を検知し、この圧力の検知結果をタービン監視装置21に出力する。具体的には、出口圧力計測器25は、低圧タービン15の最終段動翼の下流に設置された出口配管(蒸気流路P5)に設けられており、低圧タービン15の出口における蒸気の圧力を検知する。出口圧力計測器25は例えば、圧力導管と圧力センサとを備えており、圧力を計測する流れ場に設置された圧力導管からの圧力を圧力センサにより検知し、検知した圧力を示す出力信号を記憶部21aに出力する。なお、低圧タービン15の出口とは、最終段のタービン段落の出口をいう。
【0064】
記憶部21aは、入口温度計測器22から出力された入口蒸気温度の検知結果と、電気出力計測器23から出力された電気出力の検知結果と、出口圧力計測器25から出力された出口蒸気圧力の検知結果とを記憶する。本実施形態の記憶部21aは、蒸気タービンが運転されると、入口温度計測器22からの出力信号(熱起電流)と、電気出力計測器23からの出力信号と、出口圧力計測器25から出力信号とを、タービン監視装置21の入出力部を介して受け取り、これらの出力信号をある一定の運転時間で平均化して演算部21bに出力する。
【0065】
演算部21bは、入口温度計測器22から出力された入口蒸気温度の検知結果と、電気出力計測器23から出力された電気出力の検知結果と、出口圧力計測器25から出力された出口蒸気圧力の検知結果とに基づいて、低圧タービン15の動翼の水滴による浸食量を演算する。本実施形態の演算部21bは、記憶部21bから出力された信号に基づいて、低圧タービン15の最終段落の動翼2(図5を参照)の水滴による浸食量を演算する。演算部21bは例えば、プロセッサおよびコンピュータプログラムにより実現されており、プロセッサにより実行されたコンピュータプログラムが、記憶部21bからの信号や種々のデータに基づいて浸食量を演算する。
【0066】
出力部21cは、第1実施形態の場合と同様に、演算部21bにより演算された浸食量に基づく情報を出力する。
【0067】
図4は、第2実施形態のタービン監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。図4は、演算部21bによる演算の流れを示している。
【0068】
図4の演算の流れは、図2の演算の流れと同様である。ただし、本実施形態では、記憶部21aから入力した発電機電気出力、タービン入口温度、およびタービン出口圧力(S11)に基づき、低圧タービン15の最終段動翼入口における蒸気の流量、湿り度、圧力、および流速(S2)を演算している。本実施形態では、演算部21bに流体解析または一次元蒸気計算のプログラムを格納しておいて、電気出力、入口温度、および出口圧力をインプットとして、最終段動翼入口の流量、湿り度、圧力、および流速を算出してもよい。また、本実施形態では、演算部21bの計算容量や負荷を軽減するために、実運転で想定される条件の流体解析または一次元蒸気計算を予め網羅的に実行しておいて、上記のインプットとアウトプットとの関係を近似関数として格納しておいてもよい。
【0069】
低圧タービン15の出口における蒸気圧力(タービン出口圧力)が小さくなると、低圧タービン15の蒸気の膨張仕事が大きくなる。よって、低圧タービン15の出口における蒸気圧力が小さくなると、低圧タービン15の出口における蒸気流量が変化しなくても、発電機16の電気出力(発電機電気出力)が大きくなる。言い換えると、ある発電機電気出力を得るために必要な蒸気流量は、タービン出口圧力が小さくなるほど小さくなる。本実施形態によれば、タービン出口圧力を考慮に入れて浸食量を計算することで、このような発電機電気出力の特徴を浸食量の計算に反映させることが可能となる。
【0070】
以上のように、本実施形態では、入口温度計測器22、電気出力計測器23、および出口圧力計測器25から出力された検知結果に基づいて低圧タービン15の動翼の浸食量を演算し、演算された浸食量に基づく情報を出力する。よって、本実施形態によれば、低圧タービン15の動翼の浸食量を適切に評価することが可能となる。例えば、本実施形態によれば、いずれかの蒸気タービンから蒸気が抽気される場合でも、低圧タービン15の最終段動翼の浸食量を精度よく評価することが可能となる。また、本実施形態によれば、出口圧力計測器25から出力された検知結果を考慮に入れて浸食量を計算することで、低圧タービン15の最終段動翼の浸食量の評価精度を向上させることが可能となる。
【0071】
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例としてのみ提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。本明細書で説明した新規なシステムおよび方法は、その他の様々な形態で実施することができる。また、本明細書で説明したシステムおよび方法の形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことができる。添付の特許請求の範囲およびこれに均等な範囲は、発明の範囲や要旨に含まれるこのような形態や変形例を含むように意図されている。
【符号の説明】
【0072】
1:タービン最終段落の静翼、2:タービン最終段落の動翼、
3:タービン最終段落の前段落の静翼、4:タービン最終段落の前段落の動翼、
5:翼後縁端、6:ダイヤフラム外輪、7:翼後縁端、8:翼前縁端、
11:ボイラ、12:高圧タービン、13:再熱器、14:中圧タービン、
15:低圧タービン、16:発電機、17:復水器、
18:BFP、19:BFPT、20:BFPT入口弁、
21:タービン監視装置、21a:記憶部、21b:演算部、21c:出力部、
22:入口温度計測器、23:電気出力計測器、
24:入口温度計測器、25:出口圧力計測器
図1
図2
図3
図4
図5
図6