(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006302
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】燃料電池ユニットの管理システム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20240110BHJP
H01M 8/04313 20160101ALI20240110BHJP
H01M 8/04694 20160101ALI20240110BHJP
H01M 8/04 20160101ALI20240110BHJP
H01M 8/04664 20160101ALI20240110BHJP
H04L 67/04 20220101ALI20240110BHJP
H04L 67/12 20220101ALI20240110BHJP
【FI】
H04Q9/00 311H
H01M8/04313
H01M8/04694
H01M8/04 Z
H01M8/04664
H04L67/04
H04L67/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107060
(22)【出願日】2022-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 雄介
【テーマコード(参考)】
5H127
5K048
【Fターム(参考)】
5H127AB04
5H127AC07
5H127BA02
5H127BB02
5H127DC99
5K048BA34
5K048DB01
5K048DC01
5K048EB10
5K048EB11
5K048EB12
5K048HA01
5K048HA02
(57)【要約】
【課題】燃料電池ユニットと管理通信装置とのデータ通信量を削減できる燃料電池ユニットの管理システムを提供する。
【解決手段】管理通信装置である管理サーバは、燃料電池ユニットから管理サーバに稼働データを送信するか否かを設定可能である。燃料電池ユニットから管理サーバに稼働データを送信する場合をオンとする。燃料電池ユニットから管理サーバに稼働データを送信しない場合をオフとする。燃料電池ユニットの第1通信部は、燃料電池ユニットに異常が発生した場合、管理サーバに対して異常通知を行う。第1通信部は、異常通知の後に稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合、蓄積している稼働データのうち、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻ts0に近い稼働データから遡って管理サーバに送信する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池ユニットと管理通信装置とを備え、
前記燃料電池ユニットは、燃料電池と、前記燃料電池ユニットを制御する制御部と、通信部とを有し、
前記制御部は、前記燃料電池ユニットに関する稼働データを取得するとともに取得した前記稼働データを前記通信部に送信し、
前記通信部は、前記制御部から受信した前記稼働データを蓄積するとともに前記稼働データを前記管理通信装置に送信可能であり、
前記管理通信装置は、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信するか否かを設定可能であり、
前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信する場合をオンとし、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信しない場合をオフとしたとき、
前記通信部は、
前記燃料電池ユニットに異常が発生した場合、前記管理通信装置に対して異常通知を行い、
前記異常通知の後に前記稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合、蓄積している前記稼働データのうち、前記稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻に近い前記稼働データから遡って前記管理通信装置に送信することを特徴とする燃料電池ユニットの管理システム。
【請求項2】
前記通信部は、前記稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、蓄積している前記稼働データのうちの一部を前記管理通信装置に送信する請求項1に記載の燃料電池ユニットの管理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記燃料電池ユニットに異常が発生した場合、前記燃料電池ユニットに異常が発生した時刻である異常発生時刻よりも第1所定時間前の第1時刻から前記異常発生時刻よりも第2所定時間後の第2時刻までの全ての前記稼働データを異常稼働データとして前記通信部に送信し、
前記通信部は、前記稼働データの送信設定に関わらず、前記異常稼働データを前記管理通信装置に送信する請求項2に記載の燃料電池ユニットの管理システム。
【請求項4】
前記通信部は、前記異常稼働データを前記管理通信装置に送信することによって、前記管理通信装置に対して前記異常通知を行う請求項3に記載の燃料電池ユニットの管理システム。
【請求項5】
前記通信部及び前記管理通信装置はそれぞれ、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信するか否かの情報を含む送信設定情報を保持しており、
前記通信部は、前記通信部が保持している前記送信設定情報と前記管理通信装置が保持している前記送信設定情報とを同期することによって、前記通信部が保持している前記送信設定情報を更新し、更新した前記送信設定情報に基づいて、前記管理通信装置に前記稼働データを送信するか否かを判断する請求項1に記載の燃料電池ユニットの管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池ユニットの管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、産業車両の稼働管理システムが開示されている。産業車両の稼働管理システムは、産業車両に搭載されたコントローラと、産業車両の稼働状況を管理するサーバとを備えている。サーバは、コントローラから通信回線を介して車両データを受信する。サーバは、受信した車両データに基づいて車両の稼働状況を管理する。
【0003】
このような管理システムは、燃料電池ユニットの管理システムに適用することも可能である。燃料電池ユニットの管理システムは、燃料電池ユニットと管理通信装置とを備えている。燃料電池ユニットは、燃料電池と、燃料電池ユニットを制御する制御部と、通信部とを有している。制御部は、燃料電池ユニットに関する稼働データを取得するとともに取得した稼働データを通信部に送信する。通信部は、制御部から受信した稼働データを管理通信装置に送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような燃料電池ユニットの管理システムでは、制御部が取得した全ての稼働データが燃料電池ユニットから管理通信装置に送信される場合、燃料電池ユニットと管理通信装置とのデータ通信量が増加する。データ通信量が増加すると、燃料電池ユニットと管理通信装置との通信料金に影響する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するための燃料電池ユニットの管理システムは、燃料電池ユニットと管理通信装置とを備え、前記燃料電池ユニットは、燃料電池と、前記燃料電池ユニットを制御する制御部と、通信部とを有し、前記制御部は、前記燃料電池ユニットに関する稼働データを取得するとともに取得した前記稼働データを前記通信部に送信し、前記通信部は、前記制御部から受信した前記稼働データを蓄積するとともに前記稼働データを前記管理通信装置に送信可能であり、前記管理通信装置は、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信するか否かを設定可能であり、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信する場合をオンとし、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信しない場合をオフとしたとき、前記通信部は、前記燃料電池ユニットに異常が発生した場合、前記管理通信装置に対して異常通知を行い、前記異常通知の後に前記稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合、蓄積している前記稼働データのうち、前記稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻に近い前記稼働データから遡って前記管理通信装置に送信することを要旨とする。
【0007】
管理通信装置は、燃料電池ユニットから管理通信装置に稼働データを送信するか否かを設定可能である。燃料電池ユニットの通信部は、稼働データの送信設定がオンに設定されているとき、稼働データを管理通信装置に送信する。したがって、通信部が制御部から受信した全ての稼働データを管理通信装置に送信する場合と比較して、燃料電池ユニットと管理通信装置とのデータ通信量を削減できる。よって、燃料電池ユニットと管理通信装置との通信料金を削減できる。
【0008】
また、通信部は、燃料電池ユニットに異常が発生したことを契機として、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合、蓄積している稼働データのうち、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻に近い稼働データから遡って管理通信装置に送信する。このため、通信部が、蓄積している稼働データのうち、古い稼働データから管理通信装置に送信する場合と比較して、燃料電池ユニットに異常が発生した時刻である異常発生時刻付近の稼働データが送信されるまでに送信されるデータの数を減らすことができる。したがって、通信部から管理通信装置に異常発生時刻付近の稼働データが送信された後、通信管理装置が稼働データの送信設定をオンからオフに切り替えれば、データ通信量をより削減できる。
【0009】
上記燃料電池ユニットの管理システムにおいて、前記通信部は、前記稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、蓄積している前記稼働データのうちの一部を前記管理通信装置に送信してもよい。
【0010】
通信部は、稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、稼働データを間引いて管理通信装置に送信する。よって、燃料電池ユニットと管理通信装置とのデータ通信量をより削減できる。
【0011】
上記燃料電池ユニットの管理システムにおいて、前記制御部は、前記燃料電池ユニットに異常が発生した場合、前記燃料電池ユニットに異常が発生した時刻である異常発生時刻よりも第1所定時間前の第1時刻から前記異常発生時刻よりも第2所定時間後の第2時刻までの全ての前記稼働データを異常稼働データとして前記通信部に送信し、前記通信部は、前記稼働データの送信設定に関わらず、前記異常稼働データを前記管理通信装置に送信してもよい。
【0012】
異常稼働データは、燃料電池ユニットに異常が発生した原因を解析するために用いられるため、通常必要になるデータである。したがって、通信部は、稼働データの送信設定に関わらず、異常稼働データを管理通信装置に送信する。また、燃料電池ユニットに異常が発生した原因を解析する際には、異常稼働データの数は多い方が好ましい。したがって、通信部は、第1時刻から第2時刻までの全ての稼働データを異常稼働データとして管理通信装置に送信する。
【0013】
上記燃料電池ユニットの管理システムにおいて、前記通信部は、前記異常稼働データを前記管理通信装置に送信することによって、前記管理通信装置に対して前記異常通知を行ってもよい。
【0014】
異常稼働データの送信が異常通知を兼ねることによって、通信部は、管理通信装置に対して別途異常通知を行わなくても済む。
上記燃料電池ユニットの管理システムにおいて、前記通信部及び前記管理通信装置はそれぞれ、前記燃料電池ユニットから前記管理通信装置に前記稼働データを送信するか否かの情報を含む送信設定情報を保持しており、前記通信部は、前記通信部が保持している前記送信設定情報と前記管理通信装置が保持している前記送信設定情報とを同期することによって、前記通信部が保持している前記送信設定情報を更新し、更新した前記送信設定情報に基づいて、前記管理通信装置に前記稼働データを送信するか否かを判断してもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、燃料電池ユニットと管理通信装置とのデータ通信量を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】実施形態における燃料電池ユニットの管理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】(a)はFCECUによる稼働データの取得を示す図、(b)はFCECUから第1通信部への通常稼働データの送信を示す図、(c)はFCECUから第1通信部への異常稼働データの送信を示す図、(d)は稼働データの送信設定がオンに設定されているときの第1通信部から管理サーバへの通常稼働データの送信を示す図、(e)は第1通信部から管理サーバへの異常稼働データの送信を示す図である。
【
図3】(a)は第1通信部による通常稼働データの蓄積を示す図、(b)は第1通信部から管理サーバへの異常稼働データの送信を示す図、(c)は第1通信部から管理サーバへの通常稼働データの送信を示す図である。
【
図4】実施形態における燃料電池ユニットの管理システムの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、燃料電池ユニットの管理システムを具体化した一実施形態を
図1~
図4にしたがって説明する。
図1に示すように、燃料電池ユニットの管理システム10は、燃料電池ユニット11と、管理ユニット12とを有している。本実施形態の燃料電池ユニット11は、フォークリフトに搭載されている。本実施形態の管理ユニット12は、管理サーバ13と操作端末14とを有している。
【0018】
<燃料電池ユニット>
燃料電池ユニット11は、燃料電池21と、検出部22と、部品制御部23と、通信部としての第1通信部24と、制御部としてのFCECU25とを有している。燃料電池21は、水素と酸素との化学反応により発電する。検出部22は、燃料電池21を含む燃料電池ユニット11を構成する部品の各種パラメータ値を検出する。検出部22が検出するパラメータとしては、例えば、電圧、電流、温度、圧力、流量、濃度などが挙げられる。部品制御部23は、燃料電池21を含む燃料電池ユニット11を構成する部品を制御する。本実施形態の第1通信部24は、無線通信機を含んでいる。
【0019】
FCECU25は、プロセッサと記憶部とを有している。記憶部は、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を含む。記憶部は、処理をプロセッサに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。FCECU25は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェア回路によって構成されていてもよい。処理回路であるFCECU25は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASICやFPGA等の1つ以上のハードウェア回路、或いは、それらの組み合わせを含み得る。
【0020】
FCECU25は、燃料電池ユニット11を統括的に制御する。FCECU25は、検出部22、部品制御部23、及び第1通信部24と接続されている。
FCECU25は、フォークリフトがキーオンの間、検出部22及び部品制御部23のそれぞれから燃料電池ユニット11に関する稼働データを取得する。稼働データは、検出部22による検出結果と、部品制御部23による制御値とを含んでいる。
【0021】
図2(a)に示すように、FCECU25は、第1周期T1で稼働データを取得する。本実施形態では、第1周期T1は、0.1秒に設定されている。つまり、FCECU25は、0.1秒毎に稼働データを取得する。FCECU25は、取得した各時刻における稼働データを一時的に記憶する。なお、各稼働データには、タイムスタンプ機能によって時刻データが付与されている。
【0022】
FCECU25は、取得した稼働データに基づいて、燃料電池ユニット11に異常が発生しているか否かを判定する。具体的には、FCECU25は、取得した稼働データに含まれている値と、当該値に設けられた所定の閾値とを比較することによって、燃料電池ユニット11に異常が発生しているか否かを判定する。
【0023】
図2(b)及び
図2(c)に示すように、FCECU25は、取得した稼働データを第1通信部24に送信する。FCECU25と第1通信部24との通信プロトコルとしては、例えば、CANやUARTなどが挙げられる。
【0024】
図2(b)に示すように、FCECU25は、稼働データを取得している間、稼働データを第1通信部24に常時送信する通常時送信処理を行う。通常時送信処理は、燃料電池ユニット11に異常が発生しているか否かに関わらず、行われる。通常時送信処理において送信される稼働データを通常稼働データという。
【0025】
本実施形態の通常時送信処理では、FCECU25は、第1周期T1で通常稼働データを第1通信部24に送信する。つまり、FCECU25は、0.1秒毎に通常稼働データを第1通信部24に送信する。
【0026】
図2(c)に示すように、FCECU25は、燃料電池ユニット11に異常が発生したと判定した場合、稼働データを第1通信部24に送信する異常時送信処理を行う。異常時送信処理は、燃料電池ユニット11に異常が発生した場合にのみ行われる。言い換えると、異常時送信処理は、燃料電池ユニット11に異常が発生していない場合には行われない。異常時送信処理と上述の通常時送信処理とは並行して個別に行われる。異常時送信処理において送信される稼働データを異常稼働データという。
【0027】
例えば、時刻teにおいて、燃料電池ユニット11に異常が発生したとする。この場合、FCECU25は、異常時送信処理として、異常発生時刻te付近における稼働データを第1通信部24に送信する。詳しくは、FCECU25は、異常発生時刻teよりも第1所定時間Tb前の第1時刻te1から、異常発生時刻teよりも第2所定時間Ta後の第2時刻te2までの全ての稼働データを異常稼働データとして第1通信部24に送信する。
【0028】
本実施形態の異常時送信処理では、FCECU25は、第1周期T1で異常稼働データを第1通信部24に送信する。つまり、FCECU25は、0.1秒毎に異常稼働データを第1通信部24に送信する。
【0029】
FCECU25は、通常時送信処理として稼働データを送信する際には、稼働データに対して通常稼働データであることを示すIDを付与する。また、FCECU25は、異常時送信処理として稼働データを送信する際には、稼働データに対して異常稼働データであることを示すIDを付与する。
【0030】
第1通信部24は、FCECU25から稼働データを受信する。第1通信部24は、稼働データのIDによって、FCECU25から受信した稼働データが通常稼働データであるか異常稼働データであるかを認識することができる。第1通信部24は、FCECU25から受信した稼働データを蓄積する。詳しくは、第1通信部24は、FCECU25から第1周期T1で通常稼働データを受信する。第1通信部24は、受信した通常稼働データを蓄積する。第1通信部24は、FCECU25から第1周期T1で異常稼働データを受信する。第1通信部24は、受信した異常稼働データを蓄積する。
【0031】
第1通信部24は、FCECU25から受信した稼働データを管理ユニット12の管理サーバ13に送信可能である。第1通信部24と管理サーバ13との通信プロトコルとしては、例えば、HTTPやMQTTなどが挙げられる。
【0032】
第1通信部24は、蓄積している通常稼働データを管理サーバ13に送信する通常稼働データ送信処理が可能である。第1通信部24は、第1通信部24が保持している稼働データの送信設定情報に基づいて、通常稼働データ送信処理を行うか否かを判断する。稼働データの送信設定情報は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かの情報を含んでいる。燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信する場合をオンとする。燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信しない場合をオフとする。
【0033】
図2(d)に示すように、第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンに設定されているとき、通常稼働データ送信処理を行う。一方、第1通信部24は、稼働データの送信設定がオフに設定されているとき、通常稼働データ送信処理を行わない。
【0034】
本実施形態の通常稼働データ送信処理では、第1通信部24は、蓄積している通常稼働データのうちの一部を第1通信部24に送信する。つまり、第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、蓄積している通常稼働データを間引いて管理サーバ13に送信する。
【0035】
本実施形態の通常稼働データ送信処理では、第1通信部24は、第2周期T2で通常稼働データを管理サーバ13に送信する。第2周期T2は、FCECU25が稼働データを取得する周期である第1周期T1よりも長い時間に設定されている。本実施形態では、第2周期T2は、1秒に設定されている。つまり、第1通信部24は、1秒毎に通常稼働データを管理サーバ13に送信する。
【0036】
例えば、第1通信部24は、時刻t1における稼働データDaを管理サーバ13に送信する。第1通信部24は、次に、時刻t1から1秒経過した後の時刻t2における稼働データDbを管理サーバ13に送信する。第1通信部24は、時刻t1よりも後、かつ時刻t2よりも前の各時刻における稼働データDcを管理サーバ13に送信しない。つまり、稼働データDcは、第1通信部24が蓄積している通常稼働データを管理サーバ13に送信する際、間引かれている。
【0037】
図2(e)に示すように、第1通信部24は、FCECU25から異常稼働データを受信した場合、蓄積している異常稼働データを管理サーバ13に送信する異常稼働データ送信処理を行う。本実施形態では、異常稼働データ送信処理は、稼働データの送信設定に関わらず、行われる。つまり、異常稼働データ送信処理は、稼働データの送信設定がオンに設定されているときは当然のこと、稼働データの送信設定がオフに設定されているときにも行われる。
【0038】
本実施形態の異常稼働データ送信処理では、第1通信部24は、燃料電池ユニット11の1回の異常に対応する異常稼働データを全て管理サーバ13に送信する。つまり、第1通信部24は、第1時刻te1から第2時刻te2までの0.1秒毎の稼働データを全て管理サーバ13に送信する。本実施形態では、第1通信部24は、第1周期T1で異常稼働データを管理サーバ13に送信する。つまり、第1通信部24は、0.1秒毎に異常稼働データを管理サーバ13に送信する。
【0039】
また、第1通信部24は、FCECU25から異常稼働データを受信した場合、管理サーバ13に対して異常通知を行う。この異常通知は、燃料電池ユニット11に異常が発生したことを管理サーバ13に通知するためのものである。本実施形態では、第1通信部24は、異常稼働データを管理サーバ13に送信することによって、管理サーバ13に対して異常通知を行う。つまり、第1通信部24から管理サーバ13への異常稼働データの送信は、第1通信部24による管理サーバ13に対する異常通知を兼ねている。
【0040】
図3(a)~
図3(c)に示すように、第1通信部24は、管理サーバ13に対する異常通知の後に、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合、蓄積している通常稼働データのうち、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻に近い通常稼働データから遡って管理サーバ13に送信する。
【0041】
上述したように、本実施形態では、第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、蓄積している通常稼働データの一部を管理サーバ13に送信する。したがって、第1通信部24は、管理サーバ13に対する異常通知の後に、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合においても、蓄積している通常稼働データの一部を管理サーバ13に送信する。
【0042】
また、本実施形態では、第1通信部24は、第2周期T2で通常稼働データを管理サーバ13に送信する。したがって、第1通信部24は、管理サーバ13に対する異常通知の後に、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合においても、第2周期T2で通常稼働データを管理サーバ13に送信する。つまり、第1通信部24は、1秒毎に通常稼働データを管理サーバ13に送信する。
【0043】
例えば、時刻ts0において、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられたとする。時刻ts0は、第1通信部24が管理サーバ13に対する異常通知として異常稼働データを管理サーバ13に送信した時刻よりも後の時刻である。この場合、第1通信部24が蓄積している通常稼働データのうち、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻に最も近い通常稼働データは、時刻ts0における通常稼働データD0である。したがって、第1通信部24は、まず、時刻ts0における通常稼働データD0を管理サーバ13に送信する。次に、第1通信部24は、蓄積している通常稼働データのうち、時刻ts0の1秒前の時刻ts1における通常稼働データD1を管理サーバ13に送信する。次に、第1通信部24は、蓄積している通常稼働データのうち、時刻ts1の1秒前の時刻ts2における通常稼働データD2を管理サーバ13に送信する。次に、第1通信部24は、蓄積している通常稼働データのうち、時刻ts2の1秒前の時刻ts3における通常稼働データD3を管理サーバ13に送信する。
【0044】
なお、第1通信部24は、蓄積している通常稼働データのうち、時刻ts3よりも後かつ時刻ts2よりも前、時刻ts2よりも後かつ時刻ts1よりも前、時刻ts1よりも後かつ時刻ts0よりも前の各時刻における通常稼働データを管理サーバ13に送信しない。つまり、時刻ts3よりも後かつ時刻ts2よりも前、時刻ts2よりも後かつ時刻ts1よりも前、時刻ts1よりも後かつ時刻ts0よりも前の各時刻における通常稼働データは、第1通信部24が蓄積している通常稼働データを管理サーバ13に送信する際、間引かれている。
【0045】
なお、第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンからオフに切り替えられるまで、管理サーバ13に通常稼働データを送信し続ける。したがって、第1通信部24は、FCECU25による稼働データの取得開始時刻における通常稼働データまで遡って通常稼働データを送信することがある。第1通信部24は、FCECU25による稼働データの取得開始時刻における通常稼働データまで遡って通常稼働データを送信した後も稼働データの設定がオンに設定されている場合には、通常稼働データをFCECU25から受信した順に管理サーバ13に送信する。
【0046】
<管理ユニット>
図1に示すように、管理サーバ13は、記憶部31と第2通信部32とを有している。第2通信部32は、無線通信機を含んでいる。第2通信部32は、図示しないインターネットを介して燃料電池ユニット11の第1通信部24及び操作端末14と通信可能である。本実施形態では、操作端末14は、PCである。操作端末14は、管理サーバ13を管理する管理者100が所持している。管理者100は、操作端末14を用いて管理サーバ13にアクセスする。
【0047】
管理サーバ13は、稼働データを蓄積する。具体的には、記憶部31は、第2通信部32が受信した通常稼働データを蓄積する。また、記憶部31は、第2通信部32が受信した異常稼働データを蓄積する。管理者100は、操作端末14を用いて管理サーバ13にアクセスすることによって、記憶部31に蓄積された通常稼働データ及び異常稼働データを取得することができる。管理者100は、例えば、取得した稼働データを用いて燃料電池ユニット11に異常が発生した原因を解析する。
【0048】
管理サーバ13は、第2通信部32が第1通信部24から異常通知を受けると、操作端末14に対して異常通知を行う。操作端末14が管理サーバ13から異常通知を受けることによって、管理者100は、燃料電池ユニット11に異常が発生したことを認識することができる。
【0049】
管理サーバ13は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かを設定可能である。管理サーバ13は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信の要否に基づいて、稼働データの送信設定を行う。本実施形態では、管理者100が燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信の要否を判断する。
【0050】
詳しくは、管理者100は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が不要であると判断した場合、操作端末14を用いて、稼働データの送信が不要である旨の通知を管理サーバ13に対して行う。管理サーバ13は、操作端末14から稼働データの送信が不要である旨の通知を受けると、稼働データの送信設定をオフに設定する。一方、管理者100は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が必要であると判断した場合、操作端末14を用いて、稼働データの送信が必要である旨の通知を管理サーバ13に対して行う。管理サーバ13は、操作端末14から稼働データの送信が必要である旨の通知を受けると、稼働データの送信設定をオンに設定する。管理サーバ13は、自身が設定した稼働データの送信設定内容、すなわちオン又はオフを送信設定情報として保持している。すなわち、管理サーバ13は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かの情報を含む送信設定情報を保持している。
【0051】
第1通信部24は、自身が保持している送信設定情報と管理サーバ13が保持している送信設定情報とを同期することによって、自身の送信設定情報を更新する。具体的には、管理サーバ13が保持している送信設定情報において、稼働データの送信設定がオンに設定されている場合、第1通信部24は、自身が保持している送信設定情報における稼働データの送信設定をオンに設定する。管理サーバ13が保持している送信設定情報において、稼働データの送信設定がオフに設定されている場合、第1通信部24は、自身が保持している送信設定情報における稼働データの送信設定をオフに設定する。つまり、第1通信部24は、管理サーバ13と送信設定情報を同期することによって、稼働データの送信設定がオンに設定されているのかオフに設定されているのかを認識することができる。そして、第1通信部24は、更新した送信設定情報に基づいて、管理サーバ13に稼働データを送信するか否かを判断する。
【0052】
<燃料電池ユニットの管理システムの処理>
図4は、燃料電池ユニットの管理システムにおいて実行される処理を示すフローチャートである。なお、以下の例では、処理の開始時において、管理サーバ13は、稼働データの送信設定をオフに設定している。
【0053】
FCECU25は、ステップS11において、検出部22及び部品制御部23から第1周期T1で稼働データを取得する。FCECU25は、ステップS12において、ステップS11で取得した稼働データを通常稼働データとして第1周期T1で第1通信部24に送信する。第1通信部24は、ステップS13において、FCECU25から受信した通常稼働データを蓄積する。このとき、稼働データの送信設定はオフに設定されているため、第1通信部24は、通常稼働データを管理サーバ13に送信しない。FCECU25は、ステップS14において、ステップS11で取得した稼働データに基づいて、燃料電池ユニット11に異常が発生しているか否かを判定する。なお、ステップS11~S14における処理は、フォークリフトがキーオンの間、並行して個別に行われる。
【0054】
燃料電池ユニット11に異常が発生していない場合(ステップS14:NO)、処理を終了する。燃料電池ユニット11に異常が発生した場合(ステップS14:YES)、ステップS15に進む。FCECU25は、ステップS15において、異常発生時刻teよりも第1所定時間Tb前の第1時刻te1から異常発生時刻teよりも第2所定時間Ta後の第2時刻te2までの全ての稼働データを異常稼働データとして第1周期T1で第1通信部24に送信する。
【0055】
第1通信部24は、ステップS16において、FCECU25から異常稼働データを受信したことを契機として、管理サーバ13に対して異常通知を行う。本実施形態では、第1通信部24は、異常稼働データを第1周期T1で管理サーバ13に送信することによって、管理サーバ13に対して異常通知を行う。
【0056】
管理サーバ13は、第1通信部24から異常通知を受けたことを契機として、操作端末14に対して異常通知を行う。管理者100は、操作端末14が管理サーバ13から異常通知を受けたことによって、燃料電池ユニット11に異常が発生したことを認識する。管理者100は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信の要否を判断する。
【0057】
管理サーバ13は、ステップS17において、管理者100が判断した稼働データの送信の要否にしたがって、稼働データの送信設定を行う。管理サーバ13が稼働データの送信設定をオフからオンに切り替えた場合(ステップS17:YES)、ステップS18に進む。第1通信部24は、ステップS18において、蓄積している通常稼働データのうち、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻ts0に近い通常稼働データから遡って管理サーバ13に送信する。稼働データの送信設定がオンに設定されているため、第1通信部24は、蓄積している通常稼働データの一部を管理サーバ13に送信する。すなわち、第1通信部24は、通常稼働データを間引いて管理サーバ13に送信する。また、第1通信部24は、第2周期T2で管理サーバ13に送信する。一方、管理サーバ13が稼働データの送信設定をオフからオンに切り替えなかった場合(ステップS17でNO)、すなわち稼働データの送信設定をオフのまま維持した場合、処理を終了する。
【0058】
[本実施形態の作用及び効果]
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)管理サーバ13は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かを設定可能である。第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンに設定されているとき、通常稼働データを管理サーバ13に送信する。したがって、第1通信部24がFCECU25から受信した全ての稼働データを管理サーバ13に送信する場合と比較して、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とのデータ通信量を削減できる。よって、燃料電池ユニット11と管理サーバ13との通信料金を削減できる。
【0059】
また、第1通信部24は、燃料電池ユニット11に異常が発生した場合、管理サーバ13に対して異常通知を行う。第1通信部24は、異常通知の後に稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた場合、蓄積している通常稼働データのうち、稼働データの送信設定がオフからオンに切り替えられた時刻ts0に近い通常稼働データから遡って管理サーバ13に送信する。このため、第1通信部24が、蓄積している通常稼働データのうち、古い通常稼働データから管理サーバ13に送信する場合と比較して、燃料電池ユニット11の異常発生時刻te付近の通常稼働データが送信されるまでに送信されるデータの数を減らすことができる。したがって、第1通信部24から管理サーバ13に異常発生時刻te付近の通常稼働データが送信された後、管理サーバ13が稼働データの送信設定をオンからオフに切り替えれば、データ通信量をより削減できる。
【0060】
(2)第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、蓄積している通常稼働データのうちの一部を管理サーバ13に送信する。つまり、第1通信部24は、稼働データの送信設定がオンに設定されているときには、通常稼働データを間引いて管理サーバ13に送信する。よって、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とのデータ通信量をより削減できる。
【0061】
(3)FCECU25は、燃料電池ユニット11に異常が発生した場合、異常発生時刻teより前の第1時刻te1から異常発生時刻teより後の第2時刻te2までの全ての稼働データを異常稼働データとして第1通信部24に送信する。異常稼働データは、例えば、燃料電池ユニット11に異常が発生した原因を解析するために用いられるため、通常必要になるデータである。したがって、第1通信部24は、稼働データの送信設定に関わらず、異常稼働データを管理サーバ13に送信する。また、燃料電池ユニット11に異常が発生した原因を解析する際には、異常稼働データの数は多い方が好ましい。したがって、第1通信部24は、第1時刻te1から第2時刻te2までの全ての稼働データを異常稼働データとして管理サーバ13に送信する。
【0062】
(4)第1通信部24は、異常稼働データを管理サーバ13に送信することによって、管理サーバ13に対して異常通知を行う。この場合、異常稼働データの送信が異常通知を兼ねているため、第1通信部24は、管理サーバ13に対して別途異常通知を行わなくても済む。
【0063】
(5)燃料電池ユニット11と管理サーバ13とのデータ通信量を削減する方法として、例えば、次のような方法が考えられる。
第1の方法として、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が不要と判断された場合、第1通信部24の通信契約を解約することが考えられる。しかしながら、その後に燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が必要になった場合、第1通信部24の通信契約を再度行わなければならない。第2の方法として、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が不要と判断された場合、燃料電池ユニット11から第1通信部24を取り外すことが考えられる。しかしながら、その後に燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が必要になった場合、第1通信部24を燃料電池ユニット11に再度取り付けなければならない。したがって、第1の方法や第2の方法では、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かを容易に切り替えることができない。
【0064】
これに対し、本実施形態では、管理サーバ13は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かを設定可能である。このため、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信が不要と判断された場合には、管理サーバ13が稼働データの送信をオフに設定することによって、稼働データが燃料電池ユニット11から管理サーバ13に送信されないようにすることができる。この場合、第1通信部24の通信契約や燃料電池ユニット11に対する取り付け状態を変更する必要がないため、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信するか否かを容易に切り替えることができる。
【0065】
(6)燃料電池ユニット11と管理サーバ13との通信料金を削減する方法として、例えば、燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの送信をBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信によって行うことが考えられる。この場合、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とのデータ通信量を削減しなくても、燃料電池ユニット11と管理サーバ13との通信料金を削減することができる。しかしながら、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とが近距離無線通信によって通信するためには、燃料電池ユニット11と管理サーバ13との距離は数メートルから十数メートル程度でなければならない。また、管理サーバ13には必要のない稼働データまで送信されるため、管理サーバ13の容量が不足するおそれがある。
【0066】
これに対し、本実施形態では、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とのデータ通信量を削減することによって、燃料電池ユニット11と管理サーバ13との通信料金を削減している。したがって、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とが離れていても、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とは通信可能である。また、管理サーバ13の容量が圧迫されにくい。
【0067】
(7)管理者100は、操作端末14を用いて管理サーバ13にアクセスする。したがって、管理者100が管理サーバ13から離れた遠隔地にいたとしても、管理サーバ13にアクセスできる。
【0068】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施できる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施できる。
【0069】
○ 燃料電池ユニット11は、フォークリフト以外の車両に搭載されていてもよい。
○ 管理ユニット12は、管理サーバ13を有していなくてもよい。この場合、操作端末14が管理通信装置となる。
【0070】
○ 管理ユニット12は、操作端末14を有していなくてもよい。この場合、管理者100は、操作端末14を介さずに管理サーバ13に直接アクセスする。
○ 管理サーバ13は、例えば、異常稼動データの傾向などに基づいて管理サーバ13自身が燃料電池ユニット11から管理サーバ13への稼働データの要否を判断することによって、稼働データの送信設定を行ってもよい。
【0071】
○ 操作端末14は、スマートフォンやタブレット端末であってもよい。
○ FCECU25は、取得した稼働データの一部を通常稼働データとして第1通信部24に送信してもよい。つまり、第1通信部24の代わりにFCECU25が稼働データを間引いてもよい。この場合、第1通信部24は、FCECU25から受信した全ての通常稼働データを管理サーバ13に送信してもよい。この場合も、燃料電池ユニット11と管理サーバ13とのデータ通信量を削減できる。
【0072】
○ FCECU25は、異常発生時刻teより前の第1時刻te1から異常発生時刻teより後の第2時刻te2までの稼働データの一部を異常稼働データとして第1通信部24に送信してもよい。
【0073】
○ FCECU25が第1通信部24に通常稼働データを送信する周期は、FCECU25が稼働データを取得する周期である第1周期T1以上であれば、適宜変更されてもよい。
【0074】
○ 第1通信部24が管理サーバ13に通常稼働データを送信する周期は、FCECU25が第1通信部24に通常稼働データを送信する周期以上であれば、適宜変更されてもよい。
【0075】
○ FCECU25が第1通信部24に異常稼働データを送信する周期は、FCECU25が稼働データを取得する周期である第1周期T1以上であれば、適宜変更されてもよい。
【0076】
○ 第1通信部24が管理サーバ13に異常稼働データを送信する周期は、FCECU25が第1通信部24に異常稼働データを送信する周期以上であれば、適宜変更されてもよい。
【0077】
○ 第1通信部24は、FCECU25から異常稼働データを受信した場合、管理サーバ13への異常稼働データの送信とは別に、管理サーバ13に対して異常通知を行ってもよい。例えば、第1通信部24は、管理サーバ13に対してエラーメッセージを送信することによって異常通知を行ってもよい。
【0078】
○ 稼働データの送信設定情報は、燃料電池ユニット11から管理サーバ13に稼働データを送信する場合における第1通信部24から管理サーバ13への稼働データの送信周期を含んでいてもよい。すなわち、管理サーバ13は、稼働データの送信設定をオンに設定する場合、第1通信部24から管理サーバ13への稼働データの送信周期も設定可能であってもよい。
【符号の説明】
【0079】
10…燃料電池ユニットの管理システム、11…燃料電池ユニット、13…管理通信装置としての管理サーバ、21…燃料電池、24…通信部としての第1通信部、25…制御部としてのFCECU。