(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063063
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】光起電力パワー発生システム及び同システムに関する方法
(51)【国際特許分類】
H05H 1/24 20060101AFI20240501BHJP
H02N 11/00 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
H05H1/24
H02N11/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024024917
(22)【出願日】2024-02-21
(62)【分割の表示】P 2022012353の分割
【原出願日】2014-04-01
(31)【優先権主張番号】61/968,839
(32)【優先日】2014-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/972,807
(32)【優先日】2014-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/949,271
(32)【優先日】2014-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/947,019
(32)【優先日】2014-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516148405
【氏名又は名称】ブリリアント ライト パワー インコーポレーティド
(74)【代理人】
【識別番号】100111707
【弁理士】
【氏名又は名称】相川 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】ミルズ, ランデル
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電気的及び熱的パワーの少なくとも1つを供給する固体燃料パワー源。
【解決手段】i)ハイドリノを形成するように原子水素の触媒反応セルと、ii)H
2O触媒又はH
2O触媒の源、原子水素又は原子水素の源、それらを形成するための反応物、原子水素の触媒反応を開始するため反応物、及び、燃料が高い導電率を持つようにさせる材料、から選択される2つ以上の構成要素を含む化学燃料混合物と、iii)ハイドリノによりエネルギー・ゲイン及びハイドリノ反応の高速反応速度を開始させるためのパワー源及び燃料を封じ込める電極と、iv)生成物回収システムと、v)再充填システムと、vi)反応生成物から燃料を再生するための、水和、熱的、化学的、及び電気化学的システムの少なくとも1つと、vii)パワー生成反応の熱を受けるヒートシンクと、viii)集光型太陽パワー装置、及び、光起電力パワー・コンバーターと、を含む固体燃料パワー源。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直接的な電気エネルギー及び熱エネルギーの少なくとも1つを発生するパワー・システムであって、
少なくとも1つの槽と、
a) 金属、金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物;
b) 金属、金属酸化物、及び、H2Oの混合物;又は
c) 金属、金属オキシ水酸化物、及びH2Oの混合物
を含む反応物と、
少なくとも1つの反応物を閉じ込めるための少なくとも1セットの電極と、
反応生成物を生成する反応を形成するプラズマを誘導するための反応物に高電流電気エネルギーのショート・バーストをデリバリするための電気的パワーの源と、
反応生成物から反応物を再生するための少なくとも1つのシステムと、
電極間に再生された反応物を充填するための再充填システムと、及び
少なくとも1つの光起電力コンバーター又は少なくとも1つのプラズマ・ダイナミック・コンバーターと、を含むパワー・システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に関する相互参照
この出願は、2014年3月3日に出願の米国仮出願番号第61/947,019号、2014年3月7日に出願の米国仮出願番号第61/949,271号、2014年3月21日に出願の米国仮出願番号第61/968,839号、及び、2014年3月31日に出願の米国仮出願番号第61/972,807号の優先権の利益を主張し、そして、それらの全てはここにおいて参照され組み込まれる。
【0002】
本開示は、パワー発生の分野に、そして、特に、システム、装置、及びパワーの発生のための方法に関する。より詳しくは、本開示の実施例は、パワー発生装置及びシステム、更に、関連する方法に関し、それらは、光パワー、プラズマ、及び熱パワーを生成し、光―電気パワー・コンバーターにより、プラズマ―電気パワー・コンバーターにより、光―電気パワー・コンバーターにより、又は熱―電気パワー・コンバーターにより、電気エネルギーを生成する。それに加えて、本開示の実施例は、光起電力パワー・コンバーターを使用して、光パワー、機械的パワー、電気パワー、及び/又は熱パワーを生成するため、水又は水ベースの燃料源の点火を使用する、システム、装置、及び方法を記述する。これらの及び他の関連する実施例は、本開示の中に詳しく記述される。
【背景技術】
【0003】
パワー発生は、プラズマからパワーを利用して、多くの形(form)を取ることができる。プラズマの成功裏の商業化は、プラズマを効率的に形成することができ、そして、生成されたプラズマのパワーを捕獲することができるパワー発生システムに依存するかもしれない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
プラズマは、特定の燃料の点火の間に形成されるかもしれない。これらの燃料は、水又は水ベースの燃料源を含むことができる。点火の間、電子をはく奪された電子のプラズマ雲が形成され、そして、高い光パワーが解放されるかもしれない。プラズマの高い光パワーは、本開示の電気コンバーターによって利用され得る。イオン及び励起状態の原子は、光パワーを発するように、再結合でき、そして、電子緩和を経ることができる。光パワーは、光起電力技術でもって、電気に変換可能である。
【0005】
本開示のある実施例は、パワー発生システムに関する。当該パワー生成システムは、燃料に点火しプラズマを生成するために燃料へパワーをデリバリするように構成される複数の電極と、複数の電極に電気エネルギーをデリバリするように構成される電気パワーの源と、及び少なくとも複数のプラズマ・フォトンを受け取るために配置される少なくとも1つの光起電力パワー・コンバーターと、を含む。
【0006】
1つの実施例において、本開示は、直接電気エネルギー及び熱エネルギーの少なくとも1つを発生させるパワー・システムに関する。
そのパワーシステムは、少なくとも1つの槽と、
a)発生期のH2Oを含む触媒又は触媒の源の少なくとも1つ、
b)原子水素又は原子水素の源の少なくとも1つ、
c)導体又は導電性のマトリクスの少なくとも1つ、 を含む反応物と、
ハイドリノ反応物を閉じ込める電極の少なくとも1つのセットと、
高電流電気エネルギーのショート・バースト(short burst)を運ぶ(deliver)電気的なパワーの源と、
再装填(reloading)システムと、
反応生成物からの初期反応物を再生するためのシステムの少なくとも1つと、及び
少なくとも1つのプラズマ・ダイナミック・コンバーター(plasma dynamic converter)又は少なくとも1つの光起電力コンバーター(photovoltaic converter)と、を含む。
【0007】
1つの典型的な実施例において、電気的パワーを生成する方法は、複数の電極の間の領域に燃料を供給するステップと、プラズマを形成するために燃料に点火する複数の電極にエネルギーを与えるステップと、光起電力パワー・コンバーター(photovoltaic power converter)で、複数のプラズマ・フォトン(plasma photons)を電気的パワーに変換するステップと、及び電気的パワーの少なくとも1部を出力するステップと、を含むかもしれない。
【0008】
もう1つの典型的な実施例において、電気的パワーを生成する方法は、複数の電極の間の領域に燃料を供給するステップと、プラズマを形成するために燃料に点火する複数の電極にエネルギーを与えるステップと、光起電力パワー・コンバーター(photovoltaic power converter)で、複数のプラズマ・フォトン(plasma photons)を熱パワーに変換するステップと、及び電気的パワーの少なくとも1部を出力するステップと、を含むかもしれない。
【0009】
本開示の1つの実施例において、パワーを発生させる方法は、燃料充填領域が複数の電極内に位置しているところ、燃料充填領域へとある量の燃料をデリバリするステップと、プラズマ、光、及び熱の少なくとも1つを生成するため複数の電極に電流を印加することにより燃料を通して少なくとも約2,000A/cm2の電流を流すことにより燃料を点火するステップと、光起電力パワー・コンバーター内に光の少なくとも一部を受け取るステップと、光起電力パワー・コンバーターを用いて光を異なる形態(form)のパワーに変換するステップと、及び異なる形態(form)のパワーを出力するステップと、を含むかもしれない。
【0010】
追加の1つの実施例において、本開示は、水アーク・プラズマ・パワー・システム(water arc plasma power system)及び少なくとも1つの光起電力パワー・コンバーターに関する。当該水アーク・プラズマ・パワー・システムは、少なくとも1つの閉鎖反応槽(closed reaction vessel)と、H2O及びH2Oの源の少なくとも1つを含む反応物と、少なくとも1つのセットの電極と、H2Oの初期の高いブレークダウン電圧(initial high breakdown voltage)をデリバリし、及び、それに続く高電流を供給する電気的パワーの源と、及び熱交換器システムと、を含み、そのパワー・システムは、アーク・プラズマ、光、及び熱エネルギーを発生させる。
【0011】
本開示のある実施例は、パワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、電気的パワー源(electrical power source)に電気的に接続される複数の電極と、固体燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、複数の電極が、プラズマを生成するように固体燃料に電気的パワーをデリバリするように構成され、反応により発生する、プラズマ、フォトン、及び/又は熱の少なくとも一部を受け取るように配置される、プラズマ・パワー・コンバーター、光起電力パワー・コンバーター、及び熱―電気パワー・コンバーターの少なくとも1つと、を含む。他の実施例は、パワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、複数の電極と、その複数の電極の間に配置され及び導電性燃料を受け取るように構成される、燃料充填領域と、ここで、その複数の電極が、導電性燃料に点火してプラズマ及び熱パワーの少なくとも1つを発生させるのに十分な導電性燃料に電流を与えるように構成され、燃料充填領域内に導電性燃料を移動させるためのデリバリ・メカニズム(delivery mechanism)と、及びプラズマ・フォトン(plasma photon)をパワーの形態(form)に変換する光起電力パワー・コンバーター又は熱パワーを電気又は機械的パワーを含む非熱的形態(form)に変換する熱―電気コンバーターの少なくとも1つと、を含む。更なる実施例は、パワーを発生させる方法に関する。当該方法は、燃料充填領域が、複数の電極の中に位置しているところ、燃料充填領域へとある量の燃料をデリバリするステップと、プラズマ、光、及び熱の少なくとも1つを生成するための複数の電極に電流を印加することにより燃料を通して少なくとも約2,000A/cm2の電流を流すことにより燃料を点火するステップと、光起電力パワー・コンバーター内に光の少なくとも一部を受け取るステップと、光起電力パワー・コンバーターを用いて光を異なる形態のパワーに変換するステップと、及び異なる形態のパワーを出力するステップと、を含む。
【0012】
追加の実施例は、パワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、少なくとも約5,000kWの電気的パワー源と、複数の間隔を空けて置かれた電極と、ここで、この複数の電極は、少なくとも部分的に燃料を囲み、電気的パワー源に電気的に接続されており、その燃料に点火するために電流を受け取るように構成されており、及び、その複数の電極の少なくとも1つが可動式であり、その燃料を動かすためのデリバリ・メカニズム(delivery mechanism)と、及び、燃料の点火から発生させられたプラズマを非プラズマ形態のパワーに変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、を含む。本開示に追加的に提供されたのは、1つのパワー発生システムである。当該パワー発生システムは、少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、間隔を空けて置かれた複数の電極と、ここで、この複数の電極は燃料を少なくとも部分的に囲み、電気的パワー源に電気的に接続され、燃料に点火するために電流を受け取るように構成され、及びその複数の電極の少なくとも1つが可動式であり、燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、燃料の点火から発生させられるプラズマを非プラズマ形態のパワーに変換するように構成される光起電力パワー・コンバーターと、を含む。
【0013】
もう一つの実施例は、1つのパワー発生システムに関する。そのパワー発生システムは、少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、複数の間隔を空けられる電極と、ここで、その複数の電極の少なくとも1つは圧縮メカニズム(compression mechanism)を含み、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域が複数の電極によって囲まれるので、少なくとも1つの電極の圧縮メカニズムが燃料充填領域に向かって配向され、そして、その複数の電極がその電気的パワー源に電気的に接続され及び燃料に点火するために燃料充填領域内に受け取られる燃料にパワーを供給するように構成されており、燃料充填領域内に燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、燃料の点火から発生させられるフォトンを非フォトンの形態(form)のパワーに変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、を含む。本開示の他の実施例は、1つのパワー発生システムに関する。そのパワー発生システムは、少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、間隔を空けて配置された複数の電極と、ここで、その複数の電極の少なくとも1つが圧縮メカニズム(compression mechanism)を含み、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域が複数の電極によって囲まれるので少なくとも1つの電極の圧縮メカニズムがその燃料充填領域に向かって配向され、そして、その複数の電極がその電気的パワー源に電気的に接続されて燃料に点火するために燃料充填領域内に受け取られる燃料にパワーを供給するように構成され、燃料充填領域内に燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、燃料の点火から発生させられるプラズマを非プラズマの形態のパワーに変換するように構成されるプラズマ・パワー・コンバーターと、を含む。
【0014】
本開示の実施例はまた、パワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、複数の電極と、その複数の電極によって囲まれ及び燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その複数の電極が燃料充填領域内に配置される燃料に点火するように構成され、燃料を燃料充填領域内に動かすためのデリバリ・メカニズムと、その燃料の点火から発生させられたフォトンを非フォトンの形態(form)のパワーに変換するように構成される光起電力パワー・コンバーターと、点火された燃料の副生成物を取り除くための除去システムと、及び、点火された燃料の除去された副生成物をリサイクルされた燃料へとリサイクルするための除去システムに機能的に結合される再生システムと、を含む。本開示のある実施例はまた、パワー発生システムに関する。当該パワー生成システムは、少なくとも約2,000A/cm2の又は少なくとも約5,000kWの電流を出力するように構成される電気的パワー源と、その電気的パワー源に電気的に接続される間隔を空けて配置された複数の電極と、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域が複数の電極によって囲まれ、その燃料充填領域内に受け取られるときにその燃料に点火するように燃料にパワーを供給するようにその複数の電極が構成され、燃料充填領域内に燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、燃料の点火から発生させられる複数のフォトンを非フォトンの形態のパワーに変換するように構成される光起電力パワー・コンバーターと、を含む。ある実施例は、更に、その光起電力パワー・コンバーターに機能するように接続される1又はそれ以上の出力パワー・ターミナルと、パワー貯蔵装置と、パワー発生システムに関連付けられる少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されるセンサーと、及び、そのパワー発生システムに関連付けられる少なくとも1つのプロセスをコントロールするように構成されるコントローラと、を含む。本開示のある実施例はまた、パワー発生システムに関する。当該パワー生成システムは、少なくとも約2,000A/cm2の又は少なくとも約5,000kWの電流を出力するように構成される電気的パワー源と、間隔を空けて配置された複数の電極と、ここで、その複数の電極は少なくとも部分的に燃料を囲み、電気的パワー源に電気的に接続され、燃料に点火するように電流を受け取るように構成され、そして、その複数の電極の少なくとも1つは可動式であり、燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、燃料の点火から発生させられるフォトンを異なる形態(form)のパワーに変換するように構成される光起電力パワー・コンバーターと、を含む。
【0015】
本開示の追加的な実施例は、1つのパワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、少なくとも5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、電気的パワー源に電気的に接続される複数の間隔を空けて配置された電極と、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域がその複数の電極によって囲まれ、その複数の電極が前記燃料充填領域内に受け取られたときにその燃料に点火するためにその燃料にパワーを供給するように構成され、その燃料充填領域内へと燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、その燃料の点火から発生させられる複数のフォトンを非フォトン形態(non-photon form)のパワーに変換するように構成される光起電力パワー・コンバーターと、そのパワー発生システムに関連付けられた少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されるセンサと、及び、そのパワー発生システムと関連付けられた少なくとも1つのプロセスをコントロールするように構成されるコントローラと、を含む。更なる実施例は、1つのパワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、電気的パワー源に電気的に接続される複数の間隔を空けて配置された電極と、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域はその複数の電極によって囲まれ、その複数の電極はその燃料充填領域内に受け取られるときにその燃料に点火するためにその燃料にパワーを供給するように構成され、その燃料充填領域内へと燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、その燃料の点火から発生させられるプラズマを非プラズマの形態のパワーに変換するように構成されるプラズマ・パワー・コンバーターと、そのパワー発生システムに関連付けられる少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されるセンサと、及び、そのパワー発生システムに関連付けられる少なくとも1つのプロセスをコントロールするように構成されるコントローラと、を含む。
【0016】
本開示のある実施例は、1つのパワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、少なくとも約5,000kWの又は少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源と、電気的パワー源に電気的に接続される複数の間隔を空けて配置された電極と、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域はその複数の電極によって囲まれ、その複数の電極はその燃料充填領域内に受け取られるときにその燃料に点火するためにその燃料にパワーを供給するように構成され、その燃料充填領域の圧力は部分真空(partial vacuum)であり、その燃料充填領域内へと燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、その燃料の点火から発生させられるプラズマを非プラズマの形態のパワーに変換するように構成されるプラズマ・パワー・コンバーターと、を含む。幾つかの実施例は、以下の追加的な特徴の1又はそれ以上を含むかもしれない。光起電力パワー・コンバーターが、真空セル(vacuum cell)内に配置されるかもしれないこと、光起電力パワー・コンバーターが、反射防止コーティング、光学インピーダンス整合コーティング、又は、保護コーティングの少なくとも1つを含むかもしれないこと、光起電力パワー・コンバーターが、その光起電力パワー・コンバーターの少なくとも一部をきれいにする(clean)ように構成されるクリーニング・システムに機能的に接続されるかもしれないこと、そのパワー発生システムが、光学フィルタを含むかもしれないこと、光起電力パワー・コンバーターが、単結晶のセル、多結晶のセル、アモルファスのセル、ストリング/リボンのシリコン・セル、多接合セル、ホモ接合セル、ヘテロ接合セル、p-i-n素子(p-i-n device)、薄膜セル、色素増感セル(dye-sensitized cell)、及び有機光起電力セル(organic photovoltaic cell)の少なくとも1つを含むかもしれないこと、そして、光起電力パワー・コンバーターが、多接合セルを含み、その多接合セルは、反転セル(inverted cel)、直立セル(upright cell)、格子不整合セル(lattice-mismatched cell)、格子整合セル(lattice-matched cell)、及び第III-V族の半導体材料を含むセルの少なくとも1つを含むかもしれないこと、である。
【0017】
追加的な典型的な実施例は、パワーを生成するように構成されるシステムに関する。当該システムは、燃料を供給するように構成される燃料サプライと、電気的パワーを供給するように構成されるパワー・サプライと、燃料及び電気的パワーを受け取るように構成される少なくとも1つのギアと、を含み、ここで、その少なくとも1つのギアは、局所(local region)内の燃料に点火するようにそのギアの周りの局所に電気的パワーを選択的に向けることを特徴とするシステム。幾つかの実施例において、そのシステムは更に以下の特徴の1つ又はそれ以上を持つかもしれない。それらは、燃料が粉末を含むかもしれないこと、少なくとも1つのギアが2つのギアを含むかもしれないこと、少なくとも1つのギアが第1の材料及びその第1の材料よりも低い導電率を持つ第2の材料を含むかもしれず、その第1の材料がその局所に電気的に接続されていること、及び、その局所(local region)が、少なくとも1つのギアのギャップ及び歯の少なくとも1つの隣にあるかもしれないこと、である。他の実施例は、ギアの代わりにサポート部材(support member)を使用するかもしれず、他の実施例では、ギア及びサポート部材を使用するかもしれない。幾つかの実施例は、電気的パワーを生成する方法に関し、その方法は、ギアに燃料を供給するステップと、そのギアの領域(region)に燃料の少なくとも幾らかを局在化する(localize)ためにギアを回転させるステップと、エネルギーを生成するために局在化された燃料に点火するためそのギアに電流を供給するステップと、及び、点火により生成されたエネルギーの少なくとも幾らかを電気的パワーに変換するステップと、を含む。幾つかの実施例において、ギアを回転させるステップは、第1のギア及び第2のギアを回転させるステップを含むかもしれず、そして、電流を供給するステップは、第1のギア及び第2のギアに電流を供給するステップを含むかもしれない。
【0018】
他の実施例は、パワー発生システムに関するが、当該パワー発生システムは、少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワー源(electrical power source)と、電気的パワー源に電気的に接続される複数の空間を空けて配置される電極と、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、燃料充填領域が複数の電極により取り囲まれ、その複数の電極が、その燃料充填領域内に受け取るときにその燃料に点火するように燃料にパワーを供給するように構成され、そして、その燃料充填領域の圧力は部分真空(partial vacuum)であり、燃料充填領域内に燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、及び燃料の点火から発生させられるプラズマを非プラズマの形態のパワーに変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、を含む。
【0019】
更なる実施例は、1つのパワー発生セルに関する。当該パワー発生セルは、真空ポンプに接続される排出口ポートと、少なくとも5,000kWの電気的パワー源に電気的に接続される複数の電極と、大部分がH2Oからなる水ベースの燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、前記複数の電極は、アークプラズマ及び熱パワーの少なくとも1つを生成するために、水ベース燃料にパワーをデリバリするように構成され、及び、アークプラズマ及び熱パワーの少なくとも1つの少なくとも一部を電気的パワーに変換するように構成されるパワー・コンバーターと、を含む。また開示されるのは、1つのパワー発生システムであるが、当該パワー発生システムは、少なくとも5,000A/cm2の電気的パワー源と、電気的パワー源に電気的に接続された複数の電極と、大部分がH2Oからなる水ベースの燃料を受け取るように構成される燃料充填領域(fuel loading region)と、ここで、前記複数の電極は、アーク・プラズマ及び熱パワーの少なくとも1つを生成するために、水ベース燃料にパワーをデリバリするように構成され、及び、アーク・プラズマ及び熱パワーの少なくとも1つの少なくとも一部を電気的パワーに変換するように構成されたパワー・コンバーターと、を含む。1つの実施例において、パワー・コンバーターは、発生セルに関する。当該パワー発生セルは、光パワーを電気にとの光起電力コンバーターを含む。
【0020】
追加の実施例は、パワーを発生させる方法に関する。当該方法は、燃料充填領域(fuel loading region)は複数の電極を含むが、その燃料充填領域内に燃料を充填するステップと、アーク・プラズマ及び熱パワーの少なくとも1つを生成するために燃料に点火するために前記複数の電極に少なくとも約2,000A/cm2の電流を印加するステップと、電気的パワーを発生させるために熱―電気コンバーター(thermal-to-electric converter)を通して熱パワーを通すこと、及び、電気的パワーを発生させるために熱―電気コンバーターを通して熱パワーを通すこと、の少なくとも1つを実施するステップと、及び、発生させられた電気的パワーの少なくとも一部を出力するステップと、を含む。また、1つのパワー発生システムが開示されるが、当該パワー発生システムは、なくとも5,000kWの電気的パワー源と、前記パワー源に電気的に接続される複数の電極と、ここで、前記複数の電極は、熱パワーを生成するために大部分がH2Oを含む水ベース燃料に電気的パワーをデリバリするように構成され、及び、熱パワーの少なくとも一部を電気的パワーに変換するように構成される熱交換器と、及び、光の少なくとも一部を電気的パワーに変換するように構成される光起電力コンバーターと、を含む。加えて、もう1つの実施例は、1つのパワー発生システムに関する。当該パワー発生システムは、少なくとも約5,000kWの電気的パワー源(electrical power source)と、複数の間隔を空けて配置された電極と、ここで、当該複数の電極の少なくとも1つが圧縮メカニズムを含み、大部分がH2Oを含む水ベースの燃料を受け取るように構成される燃料充填領域(fuel loading region)と、ここで、前記燃料充填領域(fuel loading region)は、前記複数の電極によって囲まれて少なくとも1つの電極の圧縮メカニズム(compression mechanism)が前記燃料充填領(fuel loading region)域に向かって配向され、及び、前記複数の電極は、前記電気的パワー源に電気的に接続され、及び、燃料に点火するために前記燃料充填領域(fuel loading region)内に受け取られる水ベース燃料にパワーを供給するように構成され、前記燃料充填領域(fuel loading region)内へと水ベースの燃料を動かすためのデリバリ・メカニズムと、及び、その燃料の点火から発生させられるプラズマを非プラズマ形態のパワーに変換するように構成される光起電力パワー・コンバーターと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図面の簡単な記述
添付される図面は、本明細書の中に組み込まれ、そして、その一部を構成するが、本開示の幾つかの実施例を図解し、そして、本記述と共に、本開示の原理を説明するために機能する。図面においては、以下のようになる。
【
図1】
図1は、本開示の実施例によるプラズマダイナミック・コンバーター(plasmadynamic converter)を示すSF-CIHTセル・パワー発生器の概略図である。
【
図2A】
図2Aは、本開示の実施例による光起電力コンバーターを示すSF-CIHTセル・パワー発生器の概略図である。
【
図2B】
図2Bは、本開示の実施例による光起電力コンバーターを示すアークH
2Oプラズマ・セル・パワー発生器の概略図である。
【
図3】
図3は、典型的な実施例による送電網接続光起電力パワー発生システム(grid-connected photovoltaic power generation system)の概略図である。
【
図4】
図4は、典型的な実施例によるハイブリッド光起電力パワー発生システム(hybrid photovoltaic power generation system)の概略図である。
【
図5】
図5は、典型的な実施例による直接接合光起電力パワー発生システム(direct-coupled photovoltaic power generation system)の概略図である。
【0022】
【
図6A】
図6Aは、典型的な実施例による、DC光起電力パワー発生システム(DC photovoltaic power generation system)の概略図である。
【
図6B】
図6Bは、典型的な実施例による、AC光起電力パワー発生システム(AC photovoltaic power generation system)の概略図である。
【
図7】
図7は、典型的な実施例による、AC/DC光起電力パワー発生システム(AC/DC photovoltaic power generation system)の概略図である。
【
図8】
図8は、典型的な実施例による、AC光起電力パワー発生システムの概略図である。
【
図9】
図9は、典型的な実施例による、光起電力パワー発生システム(photovoltaic power generation system)の概略図である。
【
図10】
図10は、典型的な実施例による、光起電力パワー発生システムの概略図である。
【0023】
【
図11】
図11は、典型的な実施例による、光起電力パワー発生システムの概略図である。
【
図12】
図12は、典型的な実施例による、光起電力パワー発生システムの概略図である。
【
図13A】
図13Aは、典型的な実施例による、光起電力パワー・コンバーターが反応サイト(reaction site)とは異なる領域(different region)に配置させられる光起電力パワー発生システムの概略図である。
【
図13B】
図13Bは、典型的な実施例による、光起電力パワー・コンバーターが反応サイト(reaction site)と同じ領域(same region)に配置させられる光起電力パワー発生システムの概略図である。
【
図14】
図14は、典型的な実施例による、システムの概略図である。
【
図15】
図15は、典型的な実施例による、ギアの概略図である。
【0024】
【
図16】
図16は、典型的な実施例による、ギアの拡大図である。
【
図17】
図17は、典型的な実施例による、2つのギアの拡大図である。
【
図18A】
図18A及び18Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図18B】
図18A及び18Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図19A】
図19A及び19Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図19B】
図19A及び19Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図20A】
図20A及び20Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図20B】
図20A及び20Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【0025】
【
図21A】
図21A及び21Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図21B】
図21A及び21Bは、典型的な実施例による、ギアの歯の側面図(side and lateral views)である。
【
図22A】
図22Aは、典型的な実施例による、ギアの歯及びギャップ(gap)の拡大図である。
【
図22B】
図22Bは、典型的な実施例による、ギアの歯及びギャップの拡大図である。
【
図22C】
図22Cは、典型的な実施例による、ギアの歯及びギャップの拡大図である。
【
図24】
図24は、典型的な実施例による、モーションシステムの概略図である。
【
図25】
図25は、典型的な実施例による、サポート部材(support members)の概略図である。
【0026】
【
図26】
図26は、典型的な実施例による、サポート部材の断面図である。
【
図27】
図27は、典型的な実施例による、サポート部材の断面図である。
【
図28】
図28は、典型的な実施例による、サポート部材の断面図である。
【
図29】
図29は、典型的な実施例による、サポート部材の断面図である。
【
図30】
図30は、典型的な実施例による、サポート部材の断面図である。
【0027】
【
図31A】
図31A及び31Bは、典型的な実施例による、サポート部材の底面図(underneath views)である。
【
図31B】
図31A及び31Bは、典型的な実施例による、サポート部材の底面図である。
【
図32A】
図32A-Dは、典型的な実施例による、動作中の接触要素(contact elements)の図である。
【
図33】
図33は、典型的な実施例による、動作中のサポート部材(support members)の図である。
【
図34】
図34は、典型的な実施例による、接触要素の断面図である。
【0028】
【
図39】
図39は、典型的な実施例による、光起電力セルを備える接触要素の概略図である。
【
図40】
図40は、典型的な実施例による約5800-6000Kの黒体放射を何れも発することを示す、プラズマ源及び太陽の可視光スペクトルの正規化された重ね合わせである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここにおいて開示されるのは、より低いエネルギー状態を形成するように原子水素からエネルギーを放出するための触媒システムであるが、その電子殻は、核に対してより近い位置を取る。放出されたパワーはパワー発生のために利用され、そして、加えて、新たな水素種及び化合物が所望の生成物である。これらのエネルギー状態は、古典物理的法則(classical physical laws)により予測され、そして、対応するエネルギー放出遷移(energy-releasing transition)を受けるために水素からエネルギーを受け取る触媒を必要とする。
【0030】
古典的物理学は、水素原子、水素化物イオン、水素分子イオン、及び、水素分子の閉形式解を与え、分数の主量子数を持つ対応する種を予測する。マクスウェル方程式を使い、電子は、束縛されたn=1状態の電子がエネルギーを放出できないと拘束して遷移間の時間変動性の電磁気場のソース電流を含むとして、電子の構造が境界値問題として導かれた。H原子の解によって予測される反応は、以前に可能と思われていたよりも低いエネルギー状態における水素を形成するために、さもなければ安定な原子水素から、エネルギーを受け入れることができる触媒へと、非放射的なエネルギー伝達を含む。具体的には、古典物理学は、Ehが1ハートリーであるときに、Eh=27.2eVである原子水素のポテンシャル・エネルギーの整数倍の正味エンタルピーを伴う反応を提供する、ある特定の原子、エキシマー、イオン、及び、2原子水素化物との、触媒反応を、原子水素が、経験するかもしれないことを予測する。それらの知られた電子エネルギーレベルを基礎として識別可能な特定の種(例えば、He+、Ar+、Sr+、K、Li、HCl、そして、NaH、OH、SH、SeH、発生期のH2O、nH(n=整数))は、プロセスを触媒するために原子水素と共に存在することが要求される。反応は、分数の主量子数に対応する未反応の原子水素よりもエネルギーにおいて低い水素原子、及び、特に熱く、励起状態のHを形成するために、Hへのq・13.6eVの移動又はq・13.6eVの連続発光に続く非放射的なエネルギー移動を含む。即ち、水素原子の主エネルギー準位に対する式において、
En = -(e2/n28πε0aH) = -(13.598eV/n2)
(1)
n = 1、2、3、 ・・・ (2)
であり、ここで、aHは、水素原子(52.947 pm)のボーア半径であり、eは電子の電荷の大きさ、ε0は真空の誘電率であり、分数の量子数は、次のようになる。
n = 1、1/2、1/3、1/4、 ・・・ 、1/p (3)
それらは、水素の励起状態に対するリュードベリ公式(Rydberg equation)においてよく知られるパラメータn=整数を置き換える。そして、マクスウェルの方程式の解析解を持つ励起状態と同様に、ハイドリノ原子はまた、1つの電子(electron)、1つの陽子(proton)、及び、1つの光子(photon)を含む。しかしながら、後者の電場(electric field)は、励起状態にあるように、エネルギーの吸収で中心場を減少させるよりもむしろ、エネルギーの吸収に対応して結合を増加させ、そして、結果として生じるハイドリノの陽子-電子相互作用が放射性というよりむしろ安定である。
【0031】
水素のn=1の状態、及び、水素のn=1/整数の状態は、非放射性であるが、例えばn=1からn=1/2というような2つの非放射性の状態の間での遷移は、非放射性のエネルギー移動により可能である。水素は、水素又はハイドリノ原子の対応する半径が、次の式で与えられ、式(1)及び(3)によって与えられる安定状態の特別なケースである。
r = aH/p (4)
ここで、p=1、2、3、・・・である。エネルギーを保存するために、エネルギーは、水素原子から触媒へと、
m・27.2eV、m = 1、2、3、4、 ・・・ (5)
及び、aH/(m+p)へとの半径遷移(radius transitions)、の単位で、移動させられるにちがいない。触媒反応はエネルギー放出の2つのステップ:触媒への非放射的なエネルギーの移動と、それに続いて、対応する安定な最終状態に半径が減少する際の追加のエネルギー放出とを含む。正味反応エンタルピーがよりm・27.2eVに一致するようになるにつれて、触媒の割合が増加すると考えられる。m・27.2eVの±10%、好ましくは±5%以内の正味反応エンタルピーを有する触媒が、ほとんどの用途に適合することが見出されている。より低いエネルギー状態へのハイドリノ原子の触媒反応の場合において、m・27.2eV(式(5))の反応のエンタルピーは、ハイドリノのポテンシャル・エネルギーと同じファクターによって、相対論的に補正される1つの実施例において、触媒は、原子水素からエネルギーを共鳴的に及び放射なしに受け取る。
【0032】
このようにして、一般的な反応は、次式で表される。
m・27.2eV+Catq-+H[aH/p]
→ Cat(q+r)++re- H*[aH/(m+p)]
+m・27.2eV (6)
H*[aH/(m+p)]
→ H[aH/(m+p)]+[(m+p)2-p2]・13.6eV
-m・27.2eV (7)
Cat(q+r)++re- → Catq++m・27.2eV (8)
そして、全反応は、次式の通りである。
H[aH/p]
→ H[aH/(m+p)]+[(m+p)2-p2]・13.6eV(9)
q、r、m、及びpは、整数である。H*[aH/(m+p)]は、水素原子(分母において1に対応する)の半径と、及び、陽子のそれの(m+p)倍に同等な中心場とを持ち、H[aH/(m+p)]は、Hのそれの1/(m+p)の半径を備える対応する安定な状態である。電子が、水素原子の半径からこの距離の1/(m+p)の半径へと半径方向加速度を受けると、エネルギーは、特徴的な発光として、又は、第三体の運動エネルギーとして、放出される。発光は、[(p+m)2-p2-2m]・13.6eV又は91.2/[(m+p)2-p2-2m]nmで端を持し、より長い波長にまで延びる、極端紫外連続放射の形態においてであるかもしれない。放射に加えて、高速Hを形成する共鳴運動エネルギー移動が起こるかもしれない。対応するH(n=3)の高速原子の放出を伴う、バックグラウンドH2との衝突によるこれらの高速H(n=1)の後に続く励起は、広がったバルマーα線放射を生じさせる。その代わり、高速Hは、その触媒として機能するH又はハイドリノの直接的な生成物であるが、共鳴エネルギー移動の受取は、イオン化エネルギーというよりはむしろ、ポテンシャルエネルギーと考える。エネルギーの保存則は、前者の場合、半分のポテンシャルエネルギーに対応する運動エネルギーの陽子を与え、後者の場合には本質的に止まっている触媒イオンを与える。高速陽子のHの再結合放射は、過剰なパワー・バランスと合致して、熱い水素の在庫に不釣り合いなブロード化したバルマーα線放射を生じる。
【0033】
本開示において、ハイドリノ反応、H触媒作用、H触媒作用反応、水素に言及するときの触媒作用、ハイドリノを形成するための水素の反応、及びハイドリノ形成反応の全てが、式(1)及び(3)によって与えられるエネルギーレベルを持つ水素の状態を形成するため、原子Hとの、式(5)によって規定される触媒の式(6-9)のそれのような反応に、言及する。より低いエネルギー状態の水素又はハイドリノを形成する又は生産する、反応物、ハイドリノ形成のための反応物、触媒混合物、ハイドリノ反応混合物、ハイドリノ反応物、のような対応する用語はまた、式(1)及び(3)によって与えられるエネルギーレベルを持つハイドリノ状態又はH状態へのHの触媒作用を発揮させる反応混合物に言及する際に、交換可能に使用される。
【0034】
本開示の触媒的なより低いエネルギー水素への遷移は、その遷移を引き起こすために原子Hからエネルギーを受取る、27.2eVの無触媒原子水素のポテンシャルエネルギーの整数mの吸熱化学反応の形態においてであるかもしれない触媒を要求する。吸熱の触媒反応は、原子またはイオンのような(例えば、Li→Li2+に対するm=3)種からの1又はそれ以上のイオン化であるかもしれず、最初の結合(例えば、NaH→Na2++Hに対するm=2)のパートナーの1又はそれ以上から、1又はそれ以上の電子のイオン化で結合切断の協奏反応を更に含むかもしれない。He+は、それが2・27.2eVという54.417eVでイオン化するので、27.2eVの整数倍に等しいエンタルピー変化を伴う化学的又は物理的プロセスという触媒基準を満たす。水素原子の整数の数はまた、27.2eVエンタルピーの整数倍の触媒として機能するかもしれない。水素原子H(1/p) p=1、2、3、・・・137 は、式(1)及び(3)によって与えられるより低いエネルギー状態へと更なる遷移を経ることができるが、1つの原子の遷移が、そのポテンシャルエネルギーにおける付随する逆の変化と共にm・27.2eVを共鳴的にかつ非放射的に受け取る、1又はそれ以上の追加のH原子によって触媒作用が及ぼされる。H(1/p・)へのm・27.2eVの共鳴伝達により誘発されるH(1/p)からH(1/(p+m))への遷移に対する全体の一般式は、次のように表される。
H(1/p’)+H(1/p)
→ H+H(1/(m+p))+[2pm+m2-p’2+1]・13.6eV
(10)
【0035】
水素原子は、一方が他方に対して触媒となるように作用して、それぞれ、1つ及び2つ及び3つの原子に対してm=1、m=2、及びm=3である触媒として機能してよい。衝突相手の第3の水素原子から54.4eVを2つの原子が共鳴的に及び非放射的に受取り、2Hを形成するように、極めて高速のHが1つの分子と衝突するとき、2つの原子触媒2Hに対する速度は高いかもしれない。同じメカニズムにより、2つのホットH2の衝突は、第4のものに対する3・27.2eVの触媒として機能する3Hを供給する。大きなエネルギー放出、生成物ガスH2(1/4)、高く励起されたH状態、異常な(>100eV)バルマーα線ブロード化、及び22.8nm及び10.1nmのEUV連続体は、予測と一致するように観測される。
【0036】
H(1/4)は、その形成に対する選択則及びその多極化に基づき、好ましいハイドリノ状態である。このようにして、H(1/3)が形成される場合において、H(1/4)への遷移は、式(10)に従って、Hによって高速で触媒作用が及ぼされるかもしれない。同様に、H(1/4)は、式(5)において、m=3に対応する81.6eVと等しく若しくはより大きい触媒エネルギーに対して好ましい状態である。の場合、触媒へのエネルギー移動は、式(7)のH*(1/4)中間体を形成する81.6eVを含むが、その中間体の崩壊からの27.2eVの整数倍と同様である。例えば、108.8eVのエンタルピーを持つ触媒は、122.4eVのH*(1/4)崩壊から27.2eVだけでなく、81.6eVを受け取ることにより、H*(1/4)を形成するかもしれない。95.2eVの残存する崩壊エネルギーは、好ましい状態H(1/4)を形成し、次に、反応してH2(1/4)を形成するように、環境に放出される。
【0037】
好ましい触媒は、従って、m・27.2eVの反応の正味の正のエンタルピーを供給することができる。即ち、触媒は水素原子からの非放射的エネルギー移動を共鳴的に受け、分数の量子エネルギー水準への電子的な遷移に影響を与えるように周囲にエネルギーを放出する。非放射的なエネルギーの移動の結果として、式(1)及び(3)により与えられる主エネルギー水準を持つより低いエネルギーの非放射的な状態を達成するまで、水素原子は不安定で更なるエネルギーを放出する。このようにして、式(3)により与えられるnについて、rn=naHの水素原子のサイズにおいて相当する減少を伴って水素原子からエネルギーを触媒作用により放出する。例えば、H(n=1)からH(n=1/4)への触媒作用により204eVが放出され、水素半径は、aHから(1/4)aHに減少する。
【0038】
触媒生成物であるH(1/p)は、ハイドリノ水素化物イオンであるH
-(1/p)を形成するように電子とまた反応するかも知れず、或いは、2つのH(1/p)は、反応して、対応する分子ハイドリノH
2(1/p)を形成するかもしれない。特に、触媒生成物H(1/p)はまた、結合エネルギーE
Bを持つ新規な水素化物イオンH(1/p)
-を形成するように電子と反応するかもしれない。ここで、E
Bは、次の通りである。
【数1】
ここで、p=整数>1、s=1/2である。
【数2】
は、換算プランク定数、μ
0は真空の透磁率、m
eは電子の質量、μ
eは次式で与えられる換算電子質量である。
【数3】
また、m
pは陽子の質量であり、a
0はボーアの半径であり、イオン半径r
1は次のように表される。
【数4】
式(11)から、ハイドリノ・イオンの計算されたイオン化エネルギーは、0.75418eVであり、実験値は、6082.99±0.15cm
-1(0.75418eV)である。ハイドリノ水素化物イオンの結合エネルギーは、X線光電子分光法(XPS)により測定されるかもしれない。
【0039】
高磁場側にシフトしたNMRピークは、通常の水素化物イオンに比べて減少した半径に関するより低いエネルギー状態の水素の存在の直接の証拠であり、そして、陽子の反磁性のシールドにおける増加を持つより低いエネルギー状態の水素の存在の直接の証拠である。そのシフトは、2つの電子の反磁性の寄与及び光子場の大きさpの合計によって与えられる(ミルズGUTCP 式(7.87))
【数5】
ここで、第1項が、H
-(1/p)に対するp=1及びp=整数>1を持つH
-に適用し、そして、αが微細構造定数である。予測されるハイドリノ水素化物ピークは、通常の水素化物イオンに対して異常に高磁場側にシフトされる。1つの実施例において、ピークはTMSの高磁場側である。TMSに相対的なNMRシフトは、単独又は化合物を含んで、通常のH
-、H、H
2、又は、H
+の少なくとも1つに対して知られているよりも大きいかもしれない。シフトは、0、-1、-2、-3、-4、-5、-6、-7、-8、-9、-10、-11、-12、-13、-14、-15、-16、-17、-18、-19、-20、-21、-22、-23、-24、-25、-26、-27、-28、-29、-30、-31、-32、-33、-34、-35、-36、-37、-38、-39、及び-40ppmの少なくとも1つよりも大きいかもしれない。裸の陽子に相対的な絶対シフトの範囲は、TMSのシフトが裸の陽子に相対的に約-31.5であることろ、±5ppm、±10ppm、±20ppm、±30ppm、±40ppm、±50ppm、±60ppm、±70ppm、±80ppm、±90ppm、及び±100ppmの少なくとも1つ辺りの範囲内で、-(p29.9+p
22.74)ppm(式(12))であるかもしれない。裸の陽子に相対的な絶対シフトは、0、1%から99%、1%から50%、及び1%から10%の少なくとも1つ辺りの範囲内で、-(p29.9+p
21.59X10
-3)ppm(式(12))であるかもしれない。もう1つの実施例において、NaOH又はKOHのような水酸化物のマトリクスのような固体マトリクス内の、ハイドリノ原子、ハイドリノ・イオン又は分子のようなハイドリノ種の存在は、マトリクスの陽子のシフトを高磁場側にさせる。NaOH又はKOHのそれらのようなマトリクス陽子は、交換するかもしれない。1つの実施例において、シフトは、マトリクスピークが、TMSに相対的に約-0.1ppmから-5ppmの範囲内にいるようにさせるかもしれない。NMRの決定は、マジック角回転
lH核磁気共鳴分光法を含むかもしれない。
【0040】
H(1/p)は、陽子と反応するかもしれず、2つのH(1/p)が反応するかもしれず、それぞれ、H
2(1/p)
+及びH
2(1/p)を生成するであろう。素分子イオン及び分子電荷及び電流密度関数、結合距離、及び、エネルギーは、非放射の制約で、楕円面座標においてラプラシアンから解かれた。
【数6】
【0041】
長球の分子軌道の各焦点において+peの中心場を持つ水素分子イオンの全エネルギーE
Tは、次のようになる。
【数7】
ここで、pは整数、cは真空中の光の速度、及びμは換算原子核質量である。長球の分子軌道の各焦点において+peの中心場を持つ水素分子イオンの全エネルギーE
Tは、次のようになる。
【数8】
【0042】
水素分子H2(1/p)の結合解離エネルギーEDは、対応する水素原子の全エネルギーとETとの差である。
ED = E(2H(1/p))-ET (16)
ここで
E(2H(1/p)) = -p227.20eV (17)
【0043】
EDは、式(16-17)及び(15)によって与えられる。
ED = -p227.20eV-ET
= -p227.20eV
-(-p231.351eV-p30.326469eV)
= p24.151eV+p30.326469eV
(18)
【0044】
H2(1/p)は、X線光電子分光法(XPS)により特定され、ここで、イオン化される電子に加えてイオン化の生成物は、2つの陽子及び1つの電子、1つの水素(H)原子、1つのハイドリノ原子、1つの分子イオン、水素分子イオン、及び、H2(1/p)+を含むそれらのような可能性のあるものの少なくとも1つであるかもしれず、そのエネルギーは、マトリクスによりシフトされるかもしれない。
【0045】
触媒作用生成物ガスのNMRは、H
2(1/p)の理論的に予測される化学シフトの決定的なテストを提供する。一般に、H
2(1/p)の
1H NMR共鳴は、電子が核に極めて近くにあるところの楕円座標における分数の半径により、H
2のそれより高磁場側にあると予測される。H
2(1/p)に対する予想されるシフトΔB
T/Bは、大きさpの光子場(photon field)及び2つの電子の反磁性(diamagnetism)の寄与の合計により与えられる(ミルズGUTCP 式(11.415-11.416))
【数9】
ここで、第1項は、H
2(1/p)に対してp=1及びp=整数>1を備えるH
2に適用する。-28.0ppmの実験上の絶対H
2気相共鳴シフトは、-28.01ppmの予測絶対気相シフトと極めて良好に一致する(式(20))。予測される分子ハイドリノピークは、通常のH
2に相対的に非常に高磁場側にシフトする。1つの実施例において、ピークはTMSの高磁場側にある。TMSに相対的なNMRシフトは、単独で又は化合物を含んで、通常のH
-、H、H
2、又はH
+の少なくとも1つに対して知られているそれよりも大きいかもしれない。そのシフトは、0、-1、-2、-3、-4、-5、-6、-7、-8、-9、-10、-11、-12、-13、-14、-15、-16、-17、-18、-19、-20、-21、-22、-23、-24、-25、-26、-27、-28、-29、-30、-31、-32、-33、-34、-35、-36、-37、-38、-39、及び-40ppmの少なくとも1つよりも大きいかもしれない。裸の陽子に相対的な絶対シフトの範囲は、TMSのシフトが裸の陽子に相対的に約-31.5ppmであるところ、±5ppm、±10ppm、±20ppm、±30ppm、±40ppm、±50ppm、±60ppm、±70ppm、±80ppm、±90ppm、及び±100ppmの少なくとも1つの辺りの範囲内で、-(p28.01+p
22.56)ppmであるかもしれない(式(20))。裸の陽子に相対的な絶対シフトの範囲は、約0.1%から99%、1%から50%、及び1%から10%の少なくとも1つの辺りの範囲内で、-(p28.01+p
21.49×10
-3)ppm(式(20))であるかもしれない。
【0046】
水素タイプの分子H2(1/p)のυ=0からυ=1への遷移に対する振動エネルギーEvibは、次のようになる。
Evib = p20.515902eV (21)
ここで、pは整数である。
【0047】
水素タイプの分子H
2(1/p)のJからJ+1への遷移に対する回転エネルギーE
rotは、次のようになる。
【数10】
ここで、pは整数であり、Iは慣性モーメントである。H
2(1/4)の回転-振動発光は、ガス中の電子ビーム励起分子の上に観察され、そして、固体マトリクス内にトラップされた。
【0048】
回転エネルギーのp
2依存性は、原子核間距離の逆p依存性、及び、慣性モーメントIに対する対応するインパクト、に起因する。H
2(1/p)に対する予測される原子核間距離2c’は、以下の通りである。
【数11】
【0049】
H2(1/p)の回転及び振動のエネルギーの少なくとも1つは、電子-ビーム励起発光分光法、ラマン分光法、及びフーリエ変換赤外(FTIR)の少なくとも1つによって測定されるかもしれない。H2(1/p)は、MOH、MX、及びM2CO3(M=アルカリ、X=ハロゲン)マトリクスの少なくとも1つにおいてのように、測定のためのマトリクス内にトラップされるかもしれない。
【0050】
I.触媒
He+、Ar+、Sr+、Li、K、NaH、nH(n=整数)、及びH2Oは、触媒の基準、すなわち原子水素のポテンシャルエネルギー27.2eVの整数倍に等しいエンタルピー変化での化学的又は物理的プロセスを満たしているため、触媒として機能すると予測される。特に、t電子のイオン化のイオン化エネルギーの合計が近似的にm・27.2eV(ここで、mは整数である)となるように、触媒システムが、原子から連続エネルギー・レベルへのt電子のイオン化によって供給される。その上、更なる触媒遷移が、H(1/2)が最初形成される場合:n=1/2→1/3、1/3→1/4、1/4→1/5、 ・・・ におけるように起こるかもしれない。
触媒反応が一度起こると、H又はH(1/p)は、もう1つのH又はH(1/p’)(pはp’と等しいかもしれない)に対して触媒として機能する。
【0051】
水素及びハイドリノは、触媒として機能するかもしれない。水素原子H(1/p) p=1、2、3、・・・137 は、式(1)及び(3)により与えられるより低いエネルギー状態への遷移を受けるかもしれないが、1つの原子の遷移は、そのポテンシャル・エネルギーにおいて同時に起きる逆の変化と共にm・27.2eVを共鳴的にかつ非放射的に受け取る第2の原子によって触媒作用がなされる。H(1/p’)へのm・27.2eVの共鳴伝達によって誘引されるH(1/p)からH(1/(m+p))への遷移に対する全体の一般式は、式(10)に表される。このようにして、水素原子は、触媒として機能するかもしれないが、1つ、2つ、及び3つの原子に対して、それぞれ、m=1、m=2、及びm=3が、もう1つに対して触媒として作用する。2又は3原子触媒の場合に対する速度は、H密度が高いときのみ、感知できるであろう。しかし、高いH密度は、まれではない。2H又は3Hが第3又は第4に対してのエネルギー受容体として機能するのを許す高い水素原子密度は、温度及び重力駆動密度により太陽及び星の表面上で、複数の単層を支持する金属の表面で、及び、高解離のプラズマ、特に、ピンチ水素プラズマ内で、のような幾つかの環境下で達成できるかもしれない。この事象は、非常な高速Hの高い密度を持つプラズマ内で一般に起きることができる。加えて、3体H相互作用は、2つのH原子がH2とホットHとの衝突から生じるときに、容易に達成できる。このことは、原子H発光の並外れた強度によって、証拠付けられる。そのような場合において、エネルギー移動は、多極結合を経由する典型的に数オングストロームである、十分に近いところで、1つの水素原子から2つの他の水素原子へと起き得る。そして、触媒として2Hが機能するように、2つの水素原子が共鳴的にかつ非放射的に第3の水素原子から54.4eVを受け取るような、3つの水素原子間の反応は次のように与えられる。
54.4eV+2H+H
→ 2H+
fast+2e-+H*[aH/3]+54.4eV (24)
H*[aH/3] → H[aH/3]+54.4eV (25)
2H+
fast+2e- → 2H+54.4eV (26)
【0052】
また、全体的な反応は、以下の通りである。
H → H[aH/3]+[32-12]・13.6eV (27)
ここで、H*[aH/3]は、水素原子の半径、及び、陽子のそれの3倍と等しい中心場、を持ち、H[aH/3]は、Hのそれの3分の1の半径を持つ対応する安定な状態である。電子が、水素原子の半径からこの距離の1/3の半径へと半径方向加速度を受けて、エネルギーは、特徴的な発光として、又は、第三体の運動エネルギーとして、放出される。
【0053】
[aH/4]状態への直接の遷移を含むもう1つのH-原子触媒反応において、2つのホットH2分子は、3つの原子が第4の原子に対して、3・27.2eVの触媒として機能するように、衝突して解離する。そして、4つの水素原子間の反応は、3Hが触媒として機能するように第4の水素原子から81.6eVを共鳴的に及び非放射的にこれらの3つの原子が受け取ることにより、次のようなに与えられる。
81.6eV+3H+H
→ 3H+
fast+3e-+H*[aH/4]+81.6eV (28)
H*[aH/4] → H[aH/4]+122.4eV (29)
3H+
fast+3e- → 3H+81.6eV (30)
【0054】
また、全体的な反応は、以下の通りである。
H → H[aH/4]+[42-12]・13.6eV (31)
【0055】
式(28)のH
*[a
H/4]中間体により、極端紫外連続放射バンドは、122.4eV(10.1nm)で短波長カットオフを持ち、そして、長波長に延びると予測される。この連続バンドは、実験的に確認された。一般に、m・27.2eVの受取により、HからH[a
H/(p=m+1)]への遷移は、短波長カットオフ及びエネルギー
【数12】
を持つ連続バンドを与える。ここで、そのエネルギーは、次のように与えられる。
【数13】
また、その短波長カットオフは、対応するカットオフよりも長波長に延びる。10.1nm、22.8nm、及び91.2nm連続体の水素発光シリーズは、星間物質、太陽、及び白色矮星において実験的に観測された。
【0056】
H2Oのポテンシャル・エネルギーは、81.6eV(式(43))である[ミルズGUT]。そして、同じメカニズムにより、発生期のH2Oの分子(固体、液体、又はガス状態に結合された水素ではない)は、触媒として機能するかもしれない(式(44-47))。いわゆる「ハイドリノ」状態のより低いエネルギー状態へのHの理論的に予測された遷移に対する、10.1nmで及びより長い波長への連続放射は、最初ブラックライト・パワー・インク(BLP)によって、そして、ハーバード・センター・フォー・アストロフィジックス(CfA)で再現された、パルス・ピンチ・水素放電からのみ生じ、観測された。Hからハイドリノ状態への予測される遷移にマッチした10から30nm領域における連続放射は、HOH触媒を形成するようにH還元を受けるように熱力学的に有利な金属酸化物と共にパルス・ピンチ水素放電からのみ生じ、観測された。しかるに、有利ではない反応は、如何なる連続放射を見せなかったが、これは、試験された低融点金属が、よりパワフルなプラズマ源において強い短波長連続放射と共に金属イオンプラズマを形成することに非常に有利であるとしてでもある。
【0057】
その代わり、高速Hを形成する共鳴運動エネルギー移動は、高運動エネルギーHに対応する異常なバルマーα線のブロード化の観測とも矛盾なく起きるかもしれない。2つのHへのエネルギー移動はまた、触媒の励起状態のポンピングをも引き起こし、そして、高速Hが典型的な式(24)、(28)、及び(47)により、及び、共鳴運動エネルギー移動により与えられるように直接的に生成される。
【0058】
II.ハイドリノ
次の式で与えられる結合エネルギーを持つ水素原子は、本開示のH触媒反応の生成物である。
結合エネルギー = 13.6eV/(1/p)2 (34)
ここで、pは1より大きい整数であり、好ましくは、2から137である。イオン化エネルギーとしても知られる、原子、イオン、または分子の結合エネルギーは、原子、イオン、または分子から1つの電子を取り除くために必要とされるエネルギーである。式(34)において与えられる結合エネルギーを持つ水素原子は、以下、「ハイドリノ原子」又は「ハイドリノ」と言及される。半径aH/p(式中aHは通常の水素原子の半径であり、pは整数である)のハイドリノの記号表示は、H[aH/p]である。半径aHの水素原子は、以降、「通常の水素原子」又は「普通の水素原子」と称される。通常の原子水素は、13.6eVの結合エネルギーで特徴付けられる。
【0059】
ハイドリノは、普通の水素原子を、次のような反応の正味のエンタルピーを持つ妥当な触媒と、反応させることにより形成される。
m・27.2eV (35)
ここで、mは整数である。正味の反応エンタルピーがよりm・27.2eVに一致するようになるにつれて、触媒反応の速度が増加すると考えられる。m・27.2eVの±10%以内、好ましくは、±5%以内の反応の正味のエンタルピーを持つ触媒が、大抵の応用に妥当であると見出されてきた。
【0060】
この触媒反応は、水素原子のサイズ rn=naH における、相応した減少とともに、水素原子からエネルギーを放出する。例えば、H(n=1)からH(n=1/2)への触媒反応は40.8eVを放出し、そして、水素半径は、aHから(1/2)аHに減少する。触媒システムは、t電子のイオン化エネルギーの和が近似的にm・27.2eV(式中、mは整数である)であるような、連続エネルギー準位までの各々の原子からのt電子のイオン化により提供される。パワー源として、触媒反応の間に放たれるエネルギーは、触媒に持って行かれるエネルギーより非常に大きい。放出されるエネルギーは、従来の化学反応に比べ大きい。例えば、次のように、水を形成するため、水素及び酸素ガスが燃焼を被るとき、水形成の既知のエンタルピーは、ΔHf=-286kJ/mole又は水素原子あたり1.48eVである。
H2(g)+(1/2)O2(g) → H2O(l) (36)
対照的に、触媒反応を被る各通常の水素原子(n=1)は、正味40.8eVを放出する。そして、更なる触媒の遷移が起きるかもしれない。n=1/2→1/3、1/3→1/4、1/4→1/5、等。一旦触媒反応が始まると、ハイドリノは、不均化と呼ばれるプロセスにおいて自動触媒化する。このメカニズムは、無機イオン触媒のメカニズムと類似している。しかし、ハイドリノ触媒反応は、エンタルピーがm・27.2eVにより良く一致するために、無機イオン触媒の反応速度より速い反応速度を有する。
【0061】
III.ハイドリノ触媒及びハイドリノ生成物
ハイドリノを生成するため、mが整数であり、およそm・27.2eVの反応の正味のエンタルピーを供給する(これによってt電子が原子又はイオンからイオン化される)ことができるハイドリノ触媒は、表1に与えられる。第1の列に与えられる原子又はイオンは、mが第11番目の列に与えられるところ、第10番目の列に与えられるm・27.2eVの反応の正味のエンタルピーを供給するようにイオン化される。イオン化に寄与する電子は、イオン化ポテンシャル(イオン化エネルギー又は結合エネルギーとも呼ばれる)と共に与えられる。原子又はイオンの第n番目の電子のイオン化ポテンシャルは、IPnによって指定され、CRCによって与えられる。このことは、例えば、 Li+5.39172eV→Li++e- 及び Li++75.6402eV→Li2++e- ということである。それぞれ、第1のイオン化ポテンシャル、IP1=5.39172eVと、第2のイオン化ポテンシャル、IP2=75.6402eVは、第2、及び、第3の列において与えられる。Liの二重イオン化に対する反応の正味のエンタルピーは、第10番目の列に与えられるように81.0319eVであるが、第11番目の列に与えられるように式(5)においてm=3である。
【0062】
【0063】
本開示のハイドリノ水素化物イオンは、即ち、約13.6/n2eVの結合エネルギーを持つ水素原子であるハイドリノと、電子源との反応によって形成され得る。ここで、n=1/pであり、pは1を超える整数である。ハイドリノ水素化物イオンは、H-(n=1/p)又はH-(1/p)で表される。
H[aH/p]+e- → H-(n=1/p) (37)
H[aH/p]+e- → H-(1/p) (38)
【0064】
ハイドリノ水素化物イオンは、通常の水素原子核及び約0.8eVの結合エネルギーを有する2つの電子を含む通常の水素化物イオンと区別される。後者は、以降「通常の水素化物イオン」又は「普通の水素イオン」と称される。ハイドリノ水素化物イオンは、プロチウム、ジューテリウム、又はトリチウムを含む水素原子核、及び、式(39)及び(40)に従う結合エネルギーで区別できない電子の2つを含む。
【0065】
ハイドリノ水素化物イオンの結合エネルギーは、次のような式によって表すことができる。
【数14】
ここで、pは、1より大きい整数であり、s=1/2であり、πは円周率であり、
【数15】
は、換算プランク定数であり、μ
0は真空の透磁率であり、m
eは電子の知るようであり、μ
eは換算電子質量であり、次の式で与えられる。
【数16】
ここで、m
pは陽子の質量、a
Hは水素原子の半径、a
oはボーアの半径、そして、eは素電荷である。半径は、次の式のように与えられる。
【数17】
【0066】
ハイドリノ水素化物イオンH
-(n=1/p)の結合エネルギーは、pを整数として、pの関数で、表2に示される。
【表2】
【0067】
本開示によれば、p=24(H-)に対するより少なく、p=2から23までに対する通常の水素化物(約0.75eV)の結合よりも大きい、式(39)及び(40)による結合エネルギーを持つハイドリノ水素化物イオン(H-)が、提供される。式(39)及び(40)のp=2からp=24に対して、水素化物イオンの結合エネルギーは、それぞれ、3、6.6、11.2、16.7、22.8、29.3、36.1、42.8、49.4、55.5、61.0、65.6、69.2、71.6、72.4、71.6、68,8、64.0、56.8、47.1、34.7、19.3、及び0.69eVである。新規な水素化物イオンからなる典型的な組成物も、またここに提供される。
【0068】
1つ又はそれ以上のハイドリノ水素化物イオンおよび1つ又はそれ以上の他の元素からなる化合物も例示される。このような化合物は「ハイドリノ水素化物化合物」と称する。
【0069】
通常の水素種は、以下の結合エネルギーで特徴づけられる。(a)水素化物イオン、0.754eV(「通常の水素化物イオン」);(b)水素原子(「通常の水素原子」)、13.6eV;(c)2原子水素分子、15.3eV(「通常の水素分子」),(d)水素分子イオン、16,3eV(「通常の水素分子イオン」);及び(e)H3
+、22.6eV(「通常の三重水素分子イオン」)である。ここに、水素の形態に関して、「普通の」と「通常の」とは、同義である。
【0070】
本開示の更なる実施例によれば、以下のような少なくとも1つの増加した結合エネルギー水素種を含む化合物が提供される。その増加した結合エネルギー水素種は、(a)pが2から137の整数であるときに、13.6/(1/p)
2eVの約0.9から1.1倍の範囲内のような、約13.6/(1/p)
2eVの結合エネルギーを持つ水素原子。(b)pが2から24の整数であるときに、結合エネルギーの約0.9から1.1倍の範囲内のような、約
【数18】
の結合エネルギーを持つ水素化物イオン(H
-)。(c)H
4
+(1/p)。(d)pが2から137の整数であるときに、22.6/(1/p)
2eVの約0.9から1.1倍の範囲内のような、約22.6/(1/p)
2eVの結合エネルギーを持つ三重ハイドリノ分子イオン、H
3
+(1/p)。(e)pが2から137の整数であるときに、15.3/(1/p)
2eVの約0.9から1.1倍の範囲内のような、約15.3/(1/p)
2eVの結合エネルギーを持つジハイドリノ。(f)pが2から137の整数であるときに、16.3/(1/p)
2eVの約0.9から1.1倍の範囲内のような、約16.3/(1/p)
2eVの結合エネルギーを持つジハイドリノ分子イオンである。
【0071】
本開示の更なる実施例によれば、以下のような少なくとも1つの増加した結合エネルギー水素種を含む化合物が提供される。その増加した結合エネルギー水素種は、(a)次のような全エネルギーをおよそ持つジハイドリノ分子イオンであって、全エネルギーE
Tの約0.9倍から1.1倍の範囲内のような、約
【数19】
の全体エネルギーを持つジハイドリノ分子イオンである。ここで、pは整数であり、
【数20】
は換算プランク定数であり、m
eは電子の質量であり、cは真空中の光の速度であり、そして、μは換算原子核質量である。そして、(b)全エネルギーE
Tの約0.9倍から1.1倍の範囲内である、次のような全エネルギーをおよそ持つジハイドリノ分子であって、
【数21】
pは整数であり、a
0はボーアの半径である。
【0072】
本開示の1つの実施例によると、化合物が負に荷電する増加した結合エネルギーを持つ水素種からなるところ、その化合物は、陽子、通常のH2
+又は通常のH3
+のような、1又はそれ以上の陽イオンを更に含む。
【0073】
少なくとも1つのハイドリノ水素化物イオンを含む化合物を調製するために、方法はここに提供される。そのような化合物は、以下において、「ハイドリノ水素化物化合物」と称される。その方法は、約(m/2)・27eVの正味の反応エンタルピーを持っている触媒で、原子水素に反応を起こさせるステップを含む。ここで、mは1を超える整数であるが、好ましくは400未満の整数であり、約13.6/(1/p)2eVの結合エネルギーを持つ増加した結合エネルギーを持つ水素原子を生成する。このとき、pは整数で、好ましくは2から137の整数である。
触媒反応の更なる生産物は、エネルギーである。増加した結合エネルギーの水素原子は、電子源と反応することができ、増加した結合エネルギーの水素化物イオンを生成する。増加した結合エネルギーの水素化物イオンは、1又はそれ以上のカチオンと反応することができ、少なくとも1つの増加した結合エネルギーの水素化物イオンを含む化合物を生成する。
【0074】
新規な水素組成物は以下のものを含むことができる。
(a)結合エネルギーを有する少なくとも1つの中性の、正の、又は負の水素種(以下、「増大された結合エネルギーの水素種」とする)である。ここで、この結合エネルギーは、
(i)対応する通常の水素種の結合エネルギーより大きい、又は、
(ii)対応する通常の水素種が、不安定である、又は、通常の水素種の結合エネルギーは周囲条件(標準温度及び圧力、STP)での熱エネルギーより低いので、確認できない、又は、負である、という如何なる水素種の結合エネルギーより大きい、のである。そして、
(b)少なくとも1つの他の元素、である。
以下、本開示の化合物は「増大された結合エネルギーの水素化合物」とする。
【0075】
この文脈における「他の元素」は増大された結合エネルギーの水素種以外の元素を意味する。したがって、他の元素は、通常の水素種又は水素以外の如何なる元素もなり得る。化合物の1つのグループでは、他の元素及び増大された結合エネルギーの水素種は中性である。化合物のもう1つのグループでは、他の元素及び増大された結合エネルギーの水素種は、他の元素が中性の化合物を形成するように電荷をバランスすることを提供するように、帯電する。化合物の前者のグループは分子結合及び配位結合が特徴であり、後者のグループはイオン結合が特徴である。
【0076】
また、提供する新規な化合物及び分子イオンは以下の(a)及び(b)を含む。
(a)全エネルギーを持つ、中性の、正の、又は負の水素種(以下、「増大された結合エネルギーの水素種」という)の少なくとも1つである。ここで、その全エネルギーは、
(i)対応する通常の水素種の総エネルギーより大きい、又は、
(ii)対応する通常の水素種が不安定であるか、通常の水素種の総エネルギーが周囲条件での熱エネルギーより低いので観測できないか、又は、負である、如何なる水素種の全エネルギーより大きいのである。更に、
(b)少なくとも1つの他の元素である。
【0077】
水素種の全エネルギーは、水素種から全ての電子を除去するエネルギーの合計である。本開示に従った水素種は、対応する通常の水素種の全エネルギーより大きい全エネルギーを持つ。本開示による増大された全エネルギーを持つ水素種はまた、「増大された結合エネルギーの水素種」と呼ばれる。増大された全エネルギーを持つ水素種の幾つかの実施例が、対応する通常の水素種の第一の電子の結合エネルギーより小さい第一の電子の結合エネルギーを持っていたとしてもである。例えば、p=24に対する式(39)及び(40)の水素化物イオンは、通常の水素化物イオンの第1の結合エネルギーよりも小さい第1の結合エネルギーを持つ。ここで、p=24に対する式(39)及び(40)の水素化物イオンの全エネルギーは、対応する通常の水素化物イオンの全エネルギーよりもずっと大きい。
【0078】
また、ここで提供される新規な化合物及び分子イオンは以下の(a)及び(b)を含む。
(a)結合エネルギーを有する複数の中性の、正の、又は、負の、水素種(以下、「増大された結合エネルギーの水素種」とする)である。ここで、当該結合エネルギーは、
(i)対応する通常の水素種の結合エネルギーより大きい、又は、
(ii)対応する通常の水素種が不安定である、又は、その通常の水素種の全エネルギーが周囲条件での熱エネルギーより低いので、観測できない、又は、負である、如何なる水素種の結合エネルギーよりも大きい、のである。更に、
(b)オプションとして、1つの他の元素である。
以下、本開示の化合物は「増大された結合エネルギーの水素化合物」とされる。
【0079】
増大された結合エネルギーの水素種は、1つ又はそれ以上のハイドリノ原子を、1又はそれ以上の電子、ハイドリノ原子、前記増大された結合エネルギーの水素種の少なくとも1つを含む化合物、及び、増大された結合エネルギーの水素種以外の他の原子、分子、又はイオンの少なくとも1つ、と反応させることにより形成され得る。
【0080】
また、提供される新規な化合物及び分子イオンは以下の(a)及び(b)を含む。
(a)全エネルギー持つ複数の中性の、正の、又は、負の、水素種(以下、「増大された結合エネルギーの水素種」とする)である。ここで、この全エネルギーは、
(i)通常の分子水素の全エネルギーより大きい、又は
(ii)対応する通常の水素種が不安定である、又は、通常の水素種の全エネルギーが周囲条件での熱エネルギーより低いので、観測できない、又は、負である。更に、
(b)オプションとして、1つの他の元素である。
以下、本開示の化合物は、「増大された結合エネルギーの水素化合物」とされる。
【0081】
1つの実施例において、提供される化合物は、以下から選択される増大された結合エネルギーの水素種を含む。即ち、(a)p=2から23迄に対する通常の水素化物イオン(約0.8eV)の結合エネルギーより大きく、そして、p=24に対するより小さい、式(39)及び(40)による結合エネルギーを持つ水素化物イオン(「増大された結合エネルギーの水素化物イオン」又は「ハイドリノ水素化物イオン」)。(b)通常の水素原子の結合エネルギー(約13.6eV)よりも大きい結合エネルギーを持つ水素原子(「増大された結合エネルギーの水素原子」又は「ハイドリノ」)。(c)約15.3eVよりも大きい第1の結合エネルギーを持つ水素分子(「増大された結合エネルギーの水素分子」又は「ジハイドリノ」)。及び、(d)約16.3eVよりも大きい結合エネルギーを持つ分子水素イオン(「増大された結合エネルギーの分子水素イオン」又は「ジハイドリノ分子イオン」)から選択される。本開示において、増大された結合エネルギーの水素種及び化合物はまた、より低いエネルギーの水素種及び化合物と呼ばれる。ハイドリノは、増大された結合エネルギーの水素種、又は、同等により低いエネルギーの水素種を含む。
【0082】
IV.追加的なMH-タイプ 触媒及び反応
一般に、t電子の結合エネルギーとイオン化エネルギーとの合計がおよそmが整数であるm・27.2eVであるように、連続したエネルギーレベルに各々M-水素結合の切断プラス原子Mからのt電子のイオン化により提供されるハイドリノを生成するMHタイプ水素触媒反応は、表3Aにおいて与えられる。各々のMH触媒は、第1の列に与えられ、そして、対応するM-H結合エネルギーは列2で与えられる。第1の列に与えられるMH種の原子Mは、イオン化されるが、列2において結合エネルギーの追加に関するm・27.2eVの正味の反応エンタルピーを提供する。触媒のエンタルピーは、第8の列で与えられるが、mの値は第9の列で与えられる。イオン化に関与する電子は、イオン化ポテンシャル(イオン化エネルギー又は結合エネルギーとも呼ばれる)にと共に与えられる。例えば、NaHの結合エネルギー(1.9245eV)は、第2の列で与えられる。原子又はイオンの第n番目の電子のイオン化ポテンシャルは、IPnによって指定され、CRCによって与えられる。即ち、例えば、以下の通りである。
Na+5.13908eV → Na++e- 及び
Ne++47.2864eV → Na2++e-
それぞれ、第1のイオン化ポテンシャル、IP1=5.13908eVと、第2のイオン化ポテンシャル、IP2=47.2864eVは、第2、及び、第3の列において与えられる。NaH結合の切断及びNaの二重イオン化のための正味の反応エンタルピーは、54.35eVであり、第8の列で与えられ、また、式(36)においてm=2であり、第9の列で与えられる。BaHの結合エネルギーは、1.98991eVであり、IP1、IP2、及びIP3、はそれぞれ、5.2117eV、10.00390eV、及び37.3eVである。BaH結合の切断及びBaの三重イオン化のための正味の反応エンタルピーは、54.5eVであり、第8の列で与えられ、また、式(35)においてm=2であり、第9の列で与えられる。SrHの結合エネルギーは、1.70eVであり、IP1、IP2、IP3、IP4、及びIP5はそれぞれ、5.69484eV、11.03013eV、42.89eV、57eV、及び71.6eVである。SrH結合の切断及びSrからSr5+へのイオン化のための正味の反応エンタルピーは、190eVであり、第8の列で与えられ、また、式(35)においてm=7であり、第9の列で与えられる。
【0083】
【0084】
他の実施例において、mが整数であり、Mからt電子のイオン化エネルギー、M-H結合エネルギー、及びMH及びAの電子親和力(EA)の違いを含む電子移動エネルギーの合計が約m・27.2eVになるように、連続エネルギー準位(level)への原子M各々からt電子のイオン化プラスM-H結合の切断、受容体(acceptor)Aへの電子の移動により、供給されるハイドリノを生成するためのMH-タイプ水素触媒は、表3Bに与えられる。各MH-触媒、受容体(acceptor)A、MHの電子親和力、Aの電子親和力、及びM-H結合エネルギーは、第1、第2、第3、及び第4の列にそれぞれ与えられる。イオン化に関与するMHの対応する原子Mの電子は、それに続く列にイオン化ポテンシャル(イオン化エネルギー又は結合エネルギーとも呼ばれる)と共に与えられ、そして、触媒のエンタルピー及び対応する整数mが最後の列に与えられる。例えば、電子移動エネルギーが第5の列に与えられるように1.07345eVであるように、OH及びHの電子親和力は、それぞれ、1.82765eV及び0.7542eVである。OHの結合エネルギーは4.4556eVであり、列6に与えられる。原子又はイオンの第n番目の電子のイオン化ポテンシャルは、IPnで表されている。即ち、例えば、次のようになる。
O+13.61806eV → O++e- 及び
O++35.11730eV → O2++e-
それぞれ、第1のイオン化ポテンシャル、IP1=13.61806eVと、第2のイオン化ポテンシャル、IP2=35.11730eVは、第11、及び、第8の列において与えられる。電子移動反応、OH結合の切断、及びOの二重イオン化の正味のエンタルピーは、第11の列に与えられるように54.27eVであり、そして、第12の列において与えられるように式(35)においてm=2である。他の実施例において、Hがハイドリノを形成するための触媒は、負のイオンのイオン化によって、そのEAプラス1又はそれ以上の電子のイオン化エネルギーの和がmを整数として約m・27.2eVになるように、提供される。代替とし、負のイオンの第1の電子は、受容体(acceptor)に移動されるかもしれず、そして、少なくとも1又はそれ以上の電子のイオン化が続き、そのようにして、電子の移動エネルギー プラス 1又はそれ以上の電子のイオン化エネルギーの和が、mを整数として、約m・27.2eVになるようになる。電子受容体はHであるかもしれない。
【0085】
【0086】
他の実施例において、ハイドリノを生成するためのMH+タイプの水素触媒は、負に帯電するかもしれない供与体(donor)Aからの電子の移動、M-H結合の切断、及び原子Mから連続エネルギー準位へのt電子のイオン化にって提供され、そして、MHおよびAのイオン化エネルギー、M-H結合エネルギー、及びMからのt電子のイオン化エネルギーの差を含む電子移動エネルギーの合計が、mを整数として、約m・27.2eVとなる。
【0087】
1つの実施例において、触媒は、原子、正に又は負に帯電されたイオン、正に又は負に帯電された分子イオン、分子、エキシマー、化合物、又は、m・27.2eV、m=1、2、3、4、・・・(式(5))のエネルギーを受け取ることができる基底又は励起状態におけるそれらの如何なる組合せのような如何なる種も含まれる。正味の反応エンタルピーがより厳密にm・27.2eVに一致するようになるにつれて、触媒反応の速度が増加すると信じられる。m・27.2eVの±10%以内、好ましくは、±5%以内の反応の正味のエンタルピーを持つ触媒が、大抵の応用に適当であると発見されてきた。より低いエネルギー状態へのハイドリノ原子の触媒反応の場合において、m・27.2eV(式(5))の反応のエンタルピーは、ハイドリノのポテンシャル・エネルギーと同じファクターによって、相対論的に補正される1つの実施例において、触媒は、原子水素からエネルギーを共鳴的に及び放射なしに受け取る。1つの実施例において、受け取られたエネルギーは、原子水素から移動された大体の量だけ、触媒のポテンシャルエネルギーの規模を減少させる。最初結合されていた電子の運動エネルギーの保存により、エネルギーのあるイオン又は電子という結果になるかもしれない。少なくとも1つの原子Hは、少なくとも1つの他のための触媒として機能するが、ここで、受容体の27.2eVのポテンシャルエネルギーは、触媒反応を被る受容体H原子からの移動又は27.2eVにより、キャンセルされる。受容体触媒Hの運動エネルギーは、高速陽子又は電子として保存されるかもしれない。加えて、触媒作用されたHにおいて形成される中間状態(式(7))は、第3体における放射又は誘導運動エネルギーの形態において、連続エネルギーの発光と共に衰える。これらのエネルギー解放は、本開示のClHTセルにおける電流の流れという結果となるかもしれない。
【0088】
1つの実施例において、分子又は正に若しくは負に帯電した分子イオンの少なくとも1つは、約m・27.2eVによる正に若しくは負に帯電した分子イオン又は分子のポテンシャルエネルギーの大きさにおける減少と共に、原子Hから約m・27.2eVを受け取る触媒として機能する。例えば、ミルズGUTCPにおいて与えられるH
2Oのポテンシャルエネルギーは、次のようになる。
【数22】
【0089】
分子のポテンシャルエネルギーの大きさにおいて、同じエネルギーだけの減少を備える原子Hからm・27.2eVを受け取る分子は、触媒として機能するかもしれない。例えば、H2Oのポテンシャルエネルギーに関する触媒反応(m=3)は、次のようになる。
81.6eV+H2O+H[aH]
→ 2Hfast
++O-+e-+H*[aH/4]+81.6eV(44)
H*[aH/4] → H[aH/4]+122.4eV (45)
2Hfast
++O-+e- → H2O+81.6eV (46)
【0090】
また、全体的な反応は、以下の通りである。
H[aH] → H[aH/4]+81.6eV+122.4eV (47)
ここで、H*[aH/4]は、水素原子の半径及び陽子のそれの4倍に等しい中心場を持ち、そして、H[aH/4]は、Hのそれの1/4の半径を持つ対応する安定な状態である。電子が、水素原子の半径からこの距離の1/4の半径へと半径方向加速度を受けて、エネルギーは、特徴的な発光として、又は、第三体の運動エネルギーとして、放出される。0℃から100℃の水まで行く過程の蒸発の熱における10%のエネルギー変化に基づき、沸騰水内の水分子あたりのH結合の平均の数は3.6である。このようにして、1つの実施例において、H2Oは、ハイドリノを形成するための触媒として機能するために、妥当な活性化エネルギーで、単離された分子として化学的に形成されなければならない。1つの実施例において、H2O触媒は発生期のH2Oである。
【0091】
1つの実施例において、nH、O、nO、O2、OH、及びH2O(n=整数)の少なくとも1つは、触媒として機能するかもしれない。触媒としてのH及びOHの生成物は、触媒エンタルピーが約108.8eVであるところ、H(1/5)であるかもしれない。触媒としてのH及びH2Oの生成物は、H(1/4)であるかもしれない。ハイドリノ生成物は、状態を低くするように更に反応するかもしれない。触媒としてのH(1/4)及びHの生成物は、触媒エンタルピーが約27.2eVであるところ、H(1/5)であるかもしれない。触媒としてのH(1/4)及びOHの生成物は、触媒エンタルピーが約54.4eVであるところ、H(1/6)であるかもしれない。触媒としてのH(1/5)及びHの生成物は、触媒エンタルピーが約27.2eVであるところ、H(1/6)であるかもしれない。
【0092】
加えて、OHは、OHのポテンシャルエネルギーが次のようであるから、触媒として機能するかもしれない。
【数23】
【0093】
Hのp=1及びp=2状態の間のエネルギーにおける違いは、40.8eVである。このようにして、OHは、H(1/2)を形成する触媒として機能するためHから約40.8eVを受け取る。
【0094】
H2Oに対して同様に、ミルズGUTCPにおいて与えられるアミド官能基NH2のポテンシャルエネルギーは、-78.77719eVである。CRCから、各々対応するΔHfから計算されたKNH2を形成するためにNH2の反応に対するΔHは、(-128.9-184.9)kJ/mole=-313.8kJ/mole(3.25eV)である。CRCから、各々対応するΔHfから計算されたNaNH2を形成するためにNH2の反応に対するΔHは、(-123.8-184.9)kJ/mole=-308.7kJ/mole(3.20eV)である。CRCから、各々対応するΔHfから計算されたLiNH2を形成するためにNH2の反応に対するΔHは、(-179.5-184.9)kJ/mole=-364.4kJ/mole(3.78eV)である。このようにして、ハイドリノを形成するH触媒として機能するアルカリ金属アミドMNH2(M=K、Na、Li)によって受け取られるかもしれない正味のエンタルピーは、アミド基からアミドを形成するエネルギー及びアミド基のポテンシャルエネルギーの合計に対応する、それぞれ、約82.03eV、81.98eV、及び82.56eV(式(5)において、m=3)である。分子ハイドリノのようなハイドリノ生成物は、MAS NMRのような手段によって観測される高磁場側のマトリクスシフトを引き起こすかもしれない。
【0095】
H2Oに対してと同様に、ミルズGUTCPに与えられるH2S官能基のポテンシャルエネルギーは、-72.81eVである。このポテンシャルエネルギーの棒引きは、3p殻(3p shell)の混成と関連付けられるエネルギーを取り除く。7.49eVの混成エネルギーは、その殻の全エネルギーかける最初の原子軌道半径及び混成軌道半径の比によって与えられる。加えて、1.10eVの2つのS-H結合を形成することによりS3p殻のエネルギー変化は、触媒エネルギーに含まれる。このようにして、H2S触媒の正味のエンタルピーは、81.40eV(式(5)において、m=3)である。
2MHS → M2S+H2S (49)
【0096】
この可逆反応は、Hをハイドリノに触媒作用でするかもしれないH2S生成物への遷移状態における触媒的な活性触媒状態にあるH2Sを形成するかもしれない。反応混合物は、H2S及び原子Hの源を形成する反応物を含むかもしれない。分子ハイドリノのようなハイドリノ生成物は、MAS NMRのような手段によって観測される高磁場側のマトリクスシフトを引き起こすかもしれない。
【0097】
更に、原子酸素は、原子水素のボーア半径に等しい、同じ半径で2つの非対電子を備える特別な原子である。触媒として、原子Hが機能するとき、エネルギーの27.2eVは、他のものに対して触媒として機能する各イオン化されたHの運動エネルギーが13.6eVであるように、受け取られる。同様にして、Oの2つの電子の各々は、2つの非対電子の後に続くイオン化を備えるOHのO-H結合の切断に対する正味のエンタルピーが表3に与えられるように80.4eVであるように、Oイオンに移転される運動エネルギーの13.6eVでイオン化され得る。OH-からOHのイオン化の間、O2++2e-及びH(1/4)への更なる反応のためのエネルギーのマッチングは、解放されるエネルギーの204eVがOUTセルの電気的パワーへ寄与するように、起きるかもしれない。
80.4eV+OH+H[aH/p] → Ofast
2+ (50)
+2e-+H[aH/(p+3)]+[(p+3)2-p2]・13.6eV
Ofast
2++2e- → O+80.4eV (51)
【0098】
また、全体的な反応は、以下の通りである。
H[aH/p] →
H[aH/(p+3)]+[(p+3)2-p2]・13.6eV (52)
ここで、式(5)においてm=3である。運動エネルギーはまた、ホット電子において保存され得る。水蒸気プラズマにおけるH反転分布の観測は、このメカニズムの証拠である。分子ハイドリノのようなハイドリノ生成物は、MAS NMRのような手段で観測される高磁場側マトリクス・シフトを引き起こすかもしれない。FTIR、ラマン、及びXPSのような分子ハイドリノ生成物を特定する他の方法は、本開示の中に与えられる。
【0099】
酸素又は酸素を含む化合物が酸化又は還元反応に参加する実施例において、O2は触媒又は触媒の源として機能する。酸素分子の結合エネルギーは5.165eVであり、酸素原子の第1、第2、第3のイオン化エネルギーは、それぞれ、13.61806eV、35.11730eV、54.9355eVである。反応:O2→O+O2+、O2→O+O3+、及び、2O→2O+は、それぞれEhの約2、4、1倍の正味のエンタルピーを供給し、そして、これらのエネルギーを受け入れることにより、ハイドリノの形成を引き起こすように、Hからこれらのエネルギーを受け取ることによるハイドリノを形成する触媒反応を含む。
【0100】
1つの実施例において、分子ハイドリノ生成物は、約1950cm-1での逆ラマン効果(IRE)ピークとして観測される。そのピークは、IREピークを示す表面増強ラマン散乱(SERS)を支持するラマン・レーザー波長のそれと同等の粒子サイズ又は粗さ特性を備える導電性の材料を使用することにより強調される。
【0101】
VI. 化学反応器
本開示は、ジハイドリノ分子及びハイドリノ水素化物化合物のような、本開示の増大された結合エネルギーの水素種及び化合物を生産するための他の反応器にもまた、関係する。触媒作用の更なる生成物は、セルのタイプによるが、パワー及びオプションとしてプラズマ及び光である。そのような反応器は、以下「水素反応器」又は「水素セル」と称する。水素反応器は、ハイドリノを作るためのセルを含む。ハイドリノを作るためのセルは、ガス放電セル、プラズマトーチ・セル、又は、マイクロ波パワー・セル、及び電気化学セルのような化学反応器の形態であるかもしれない。ハイドリノを作るためのセルの典型的な実施例は、液体燃料電池(セル)、固体燃料電池(セル)、不均一燃料電池(セル)、CIHTセル、及びSF-CIHTセルの形であるかもしれない。これらのセルの各々は、(i)原子水素源;(ii)固体触媒、溶融触媒、液体触媒、ガス状触媒、又はハイドリノを形成するためのそれらの混合物から選択される少なくとも1つの触媒;及び(iii)水素を反応させるための槽及びハイドリノを作るための触媒、を含む。ここに使われ、本開示によって考慮された、用語「水素」は、特に明記しない限り、プロチウム(proteum)(1H)だけでなく、デューテリウム(2H)もとトリチウム(3H)をも含む。典型的な化学反応混合物及び反応器は、本開示のSF-CIHT、CIHT、又は熱セル実施例を含むかもしれない。追加的な典型的な実施例は、この化学反応器のセクションに与えられる。混合物の反応の間に形成される触媒としてH2Oを持つ反応混合物の例は、本開示内に与えられる。表1及び3に与えられるそれらのような他の触媒は、増大された結合エネルギーの水素種及び化合物を形成するように機能するかもしれない。表3Aの典型的なM-Hタイプの触媒はNaHである。反応及び条件は、反応物、反応wt%、H2圧力、及び反応温度のようなパラメータにおいてこれらの典型的なケースから調節されるかもしれない。妥当な反応物、条件、及びパラメータ範囲は、本開示のそれらである。ハイドリノ及び分子ハイドリノは、13.6eVの整数倍の予測される連続放射バンドにより本開示の反応物の生成物であると示されるが、別様に、予期せぬ異常に高いH運動エネルギーは、ミルズの以前の発行物によりレポートされた、Hラインのドップラー・ライン・ブロード化、Hラインの反転、ブレークダウン場なしのプラズマ形成、及び異常に長いプラズマのアフターグロー継続期間によって、測定された。CIHTセル及び固体燃料に関するそれのようなデータは、他の研究者によって、別の場所で、独立的に、実証されてきた。本開示のセルによるハイドリノの形成はまた、別の代替の源無しで10より大きなファクターで大抵の場合入力を超える電気的入力の複数倍であった、長い継続期間に渡った連続的な出力であった電気的エネルギーによっても確認された。予測された分子ハイドリノH2(1/4)は、全体が参照されここにおいて組み込まれる、R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学的セル」、International Journal of Energy Research、(2013)、及びR.Mills、J.Lotoski、J.Kong、G Chu、J.He、J.Trevey、「高いパワー密度の触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学的セル」、(2014)において、及びミルズの以前の発行文献において報告されるように、第3体Hに移転されるエネルギーでHからH(1/4)への予測されたエネルギー解放と合致した約204eVの運動エネルギーを持つHに対応したm/e=1のピークの前の到着タイムを持つToF-SIMSピーク、500eVのH2(1/4)の予測される全結合エネルギーを示したXPS、H2、の回転エネルギーの二乗の量子数p=4又は16である、1950cm-1のH2(1/4)の回転エネルギーを示したFTIR分光法及びラマン分光法、H2のエネルギーの二乗の量子数p=4又は16を持つH2(1/4)の予測された回転及び振動のスペクトルを示した電子線励起発光スペクトル及びフォトルミネッセンス発光分光法、Mが親イオンの質量でnが整数であるところ、m/e=M+n2のピークとしてゲッター・マトリクスに複合化されるH2(1/4)を示したESI-ToFMS及びToF-SIMS、約-4.4ppmの予測された高磁場シスとしたマトリクス・ピークを示したMAS H NMRによって固体燃料及びCIHTセルの生成物として特定された。
【0102】
ウォーター・フロー熱量計及びセタラムDSC131示差走査熱量計(DSC)の両方を用いて、熱パワーを発生する固体燃料を含むもののような本開示のセルによりハイドリノの形成が、60倍のファクターによって最大の理論エネルギーを超えるハイドリノ形成の固体燃料から熱エネルギーの観測により確認された。MAS H NMRは、約-4.4ppmの予測されたH2(1/4)高磁場マトリクス・シフトを示した。1950cm-1で開始するラマンピークは、H2(1/4)の自由空間回転エネルギー(0.2414eV)にマッチした。これらの結果は、ミルズの以前の発行された文献に、及び、R.Mills、J.Lotoski、W.Good、J.He、「HGH触媒を形成する固体燃料」、(2014)に報告されているが、これらは、ここにおいて参照され全体が組み込まれる。
【0103】
1つの実施例において、固体燃料反応は、生成物又は中間体反応生成物としてH2O及びHを形成する。H2Oは、ハイドリノを形成するための触媒として機能するかもしれない。反応物は、少なくとも1つの酸化剤及び還元剤を含み、そして、反応は、少なくとも1つの酸化-還元反応を含む。還元剤はアルカリ金属のような金属を含むかもしれない。反応混合物は更に、水素源及びH2O源を含み、オプションとして、炭素、炭化物、ホウ化物、窒化物、TiCNのような炭窒化物、又はニトリルを含む。支持体は金属粉末を含むかもしれない。1つの実施例において、水素支持体は、Mo又はMoPt、MoNi、MoCu、及びMoCoのような本開示におけるそれらのようなMo合金を含む。1つの実施例において、支持体の酸化は、当業者によって知られるようにH2雰囲気のような還元性の雰囲気を維持すること、非酸化性の反応温度及び条件を選択すること、及び支持体を酸化しない反応混合物の他の構成要素を選択するような方法によって避けられる。H源は、アルカリ水素化物、アルカリ土類水素化物、遷移水素化物、内部遷移水素化物、希土類水素化物、及び本開示の水素化物のグループから選択されるかもしれない。水素の源は、炭素又はアルミナのような支持体及び本開示のその他のものの上の貴金属のような本開示のそれらのような解離剤を更に含むかもしれない水素ガスであるかもしれない。水の源は、Al、Zn、Sn、Cr、Sb、及びPbのそれらのような水酸化物錯体又は水酸化物のようなものを脱水する化合物を含むかもしれない。水の源は、水素源及び酸素源を含むかもしれない。酸素源は、酸素を含む化合物を含むかもしれない。典型的な化合物又は分子は、O2、アルカリ若しくはアルカリ土類酸化物、過酸化物、又は超酸化物、TeO2、SeO2、PO2、P2O5、SO2、SO3、M2SO4、MHSO4、CO2、M2S2O8、MMnO4、M2Mn2O4、MxHyPO4(x、y=整数)、POBr2、MClO4、MNO3、NO、N2O、NO2、N2O3、Cl2O7、及びO2(M=アルカリ、及びアルカリ土類又は他のカチオンはMを置換するかもしれない)である。他の典型的な反応物は、Li、LiH、LiNO3、LiNO、LiNO2、Li3N、Li2NH、LiNH2、LiX、NH3、LiBH4、LiAlH4、Li3AlH6、LiOH、Li2S、LiHS、LiFeSi、Li2CO3、LiHCO3、Li2SO4、LiHSO4、Li3PO4、Li2HPO4、LiH2PO4、Li2MoO4、LiNbO3、Li2B4O7(四ホウ酸リチウム)、LiBO2、Li2WO4、LiAlCl4、LiGaCl4、Li2CrO4、Li2Cr2O7、Li2TiO3、LiZrO3、LiAlO2、LiCoO2、LiGaO2、Li2GeO3、LiMn2O4、Li4SiO4、Li2SiO3、LiTaO3、LiCuCl4、LiPdCl4、LiVO3、LiIO3、LiBrO3、LiXO3(X=F、Br、Cl、I)、LiFeO2、LiIO4、LiBrO4、LiIO4、LiXO4(X=F、Br、Cl、I)、LiScOn、LiTiOn、LiVOn、LiCrOn、LiCr2On、LiMn2On、LiFeOn、LiCoOn、LiNiOn、LiNi2On、LiCuOn、及びLiZnOn、(n=1、2、3、又は4)、オキシアニオン、強酸のオキシアニオン、酸化剤、V2O3、I2O5、MnO2、Re2O7、CrO3、RuO2、AgO、PdO、PdO2、PtO、PtO2、及びNH4X(XはCRCにおいて与えられる硝酸塩又は他の妥当なアニオン)のような分子酸化剤、及び、還元剤のグループから選択される試薬を含む。もう1つのアルカリ金属又はカチオンはLiを置換するかもしれない。酸素の追加的な源は、MCoO2、MGaO2、M2GeO3、MMn2O4、M4SiO4、M2SiO3、MTaO3、MVO3、MIO3、MFeO2、MIO4、MClO4、MScOn、MTiOn、MVOn、MCrOn、MCr2On、MMn2On、MFeOn、MCoOn、MNiOn、MNi2On、MCuOn、及びMZnOn、(Mはアルカリ、n=1、2、3、又は4)、オキシアニオン、強酸のオキシアニオン、酸化剤、V2O3、I2O5、MnO2、Re2O7、CrO3、RuO2、AgO、PdO、PdO2、PtO、PtO2、I2O4、I2O5、I2O9、SO2、SO3、CO2、N2O、NO、NO2、N2O3、N2O4、N2O5、Cl2O、Cl2O2、Cl2O3、Cl2O6、Cl2O7、PO2、P2O3、及びP2O5、のような分子酸化剤のグループから選択されるかもしれない。反応物は、ハイドリノを形成する如何なる所望の比率であるかもしれない。典型的な反応混合物は、0.33gのLiH、1.7gのLiNO3、及び1gのMgH2及び4gの活性炭粉末の混合物である。もう1つの典型的な反応混合物は、KNO3(75wt%)のような火薬、針葉樹炭(C7H4Oの形成を含むかもしれない)(15wt%)、及びS(10wt%);KNO3(70.5wt%)及び針葉樹炭(29.5wt%)又は、約±1-30wt%の範囲内のこれらの比率である。水素の源は、C7H4O形成を含む木炭であるかもしれない。
【0104】
1つの実施例において、反応混合物は、窒素、二酸化炭素、及びH2Oを形成する反応物を含むかもしれないが、後者は、反応において形成されるHに対するハイドリノ触媒として機能する。1つの実施例において、反応混合物は、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、過酸化水素のような過酸化物、過酸化アセトン(TATP)、又はジアセトン-ジペルオキサイド(DADP)のようなペルオキシ化合物(これらはまた特にO2又は別の酸素源(ニトロセルロース(APNC)のようなニトロ化合物)追加でHの源として機能するかもしれない)、酸素又は酸素若しくはオキシアニオン化合物を含む他の化合物を含むかもしれない。反応混合物は、水素、炭素、炭化水素、窒素と結合する酸素からの少なくとも2つを含む官能基又は官能基の源、又は化合物又は可能物の源を含むかもしれない。反応物は、硝酸塩、亜硝酸塩、ニトロ基、及びニトロアミンを含むかもしれない。硝酸塩は、アルカリ硝酸塩のような金属を含むかもしれず、硝酸アンモニウム、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、又は希土類金属、又は、Al、Ga、In、Sn、又はPb硝酸塩のような当業者に知られる他の硝酸塩を含むかもしれない。ニトロ基は、ニトロエタン、ニトログリセリン、トリニトロトルエンのような有機化合物、又は、当業者に知られる同様な化合物の官能基を含むかもしれない。典型的な反応混合物は、NH4NO3及び、加熱油のような長い炭化水素鎖(CnH2n+2)を持つ炭素源、ディーゼル燃料、糖液又は砂糖のような酸素を含むかもしれないケロシン又はニトロメタンのようなニトロ又は炭塵のような炭素源である。H結合はHのコントロールされた解放を提供する。H解放は、フリーラジカル反応によるかもしれない。Cは、Oと反応し、Hを解放し、炭素-酸素化合物(例えば、CO、CO2、及びギ酸塩)を形成するかもしれない。1つの実施例において、1つの化合物は、窒素、二酸化炭素、及びH2Oを形成する機能を含むかもしれない。炭化水素機能性を含むニトラミンは、シクロトリメチレントリニトロアミンであり、サイクロナイトと共通に称され、又はコード指定RDXによっている。H源及びO源の少なくとも1つの源のようなH2O触媒源及びH源の少なくとも1つとして機能するかもしれない他の典型的な化合物は、硝酸アンモニウム(AN)、黒色火薬(75%KNO3+15%木炭+10%S)、硝酸アンモニウム/燃料油(ANFO)(94.3%AN+5.7%燃料油)、エリトリトール四硝酸塩(erythritoltetranitrate)、トリニトロトルエン(TNT)、アマトール(80%TNT+20%AN)、テトリトール(70%テトリル+30%TNT)、テトリル(2,4,6-トリニトロフェニルメチルニトラミン(2,4,6-trinitrophenylmethylnitramine)(C7H5N5O8))、C-4(91%RDX)、C-3(RDXに基づく)、複合材B(composition B)(63%RDX+36%TNT)、ニトログリセリン、RDX(シクロトリメチレントリニトラミン(cyclotrimethylenetrinitramine))、セムテックス(Semtex)(94.3%PETN+5.7%RDX)、PETN(四硝酸ペンタエリスリトール(pentaerythritol tetranitrate))、HMX又はオクトーゲン(octogen)(オクタヒドロ-1,3,5,7-テトラニトロ-1,3,5,7-テトラゾシン(octahydro-1,3,5,7-tetranitro-1,3,5,7-tetrazocine))、HNIW(CL-20)(2,4,6,8,10,12-ヘキサニトロ-2,4,6,8,10,12-ヘキザアザイソウルツィタン(2,4,6,8,10,12-hexanitro-2,4,6,8,10,12-hexaazaisowurtzitane))、DDF、(4,4’-ジニトロ-3,3’-ジアゼノフロザン(4,4’-dinitro-3,3’-diazenofuroxan))、ヘプタニトロキュバン(heptanitrocubane)、オクタニトロキューバン(octanitrocubane)、2,4,6-トリス-(トリニトロメチル)1,3,5-トリアジン(2,4,6-tris(trinitromethyl)-1,3,5-triazine)、TATNB(1,3,5-トリニトロベンゼン,3,5-三アジド-2,4,6-トリニトロベンゼン(1,3,5-trinitrobenzene,,3,5-triazido-2,4,6-trinitrobenzene))、トリニトロアナリン(trinitroanaline)、TNP(2,4,6-トリニトロフェノールまたはピクリン酸(2,4,6-trinitrophenol又はpicric acid))、D爆薬(ピクリン酸アンモニウム)、メチル・ピクラート(methyl picrate)、エチル・ピクラート(ethyl picrate)、塩化(2-クロロ-1,3,5-トリニトロベンゼン)ピクリン酸塩(picrate chloride(2-chloro-1,3,5-trinitrobenzene))、トリニトロクレゾール(trinitocresol)、スチフニン酸鉛(lead styphnate)鉛2,4,6-トリニトロレゾルシノール酸塩、C6HN3O8Pb)(lead 2,4,6-trinitroresorcinate,C6HN3O8Pb)、TATB(鳥アミノトリニトロベンゼン)(triaminotrinitrobenzene)、硝酸メチル、ニトログリコール(nitroglycol)、六硝酸マンニトール(mannitol hexanitrate)、エチレンジニトラミン(ethylenedinitramine)、ニトログアニジン(nitroguanidine)、テトラニトログリコルリル(tetranitroglycoluril)、ニトロセルロース(nitrocellulos)、尿素硝酸塩(urea nitrate)、及びヘキサメチレントリペルオキシドジアミン(hexamethylene triperoxide diamine)(HMTD)のグループから選択される少なくとも1つである。水素、炭素、酸素、及び窒素の比は、如何なる所望の比であってよい。硝酸アンモニウム/燃料油(ANFO)として知られる硝酸アンモニウム(AN)及び燃料油(FO)の反応混合物の1つの実施例において、バランスされた反応を与える妥当な当量は、約94.3wt%AN及び5.7wt%FOであるが、FOは過剰であるかもしれない。AN及びニトロメタンの典型的なバランスされた反応は、次の通りである。
3NH4NO3+2CH3NO2 → 4N2+2CO2+9H2O (80)
ここで、Hの幾らかはまた、p=4のようなH-(1/p)及びH2(1/p)のような、より低いエネルギーの水素種に変換される。1つの実施例において、水素、窒素、及び酸素のモル比は、式C3H6N6O6を持つRDXにおけるように同様である。
【0105】
1つの実施例において、エネルギー論は、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、遷移金属水素化物、内部遷移金属水素化物、及び希土類金属水素化物のような水素化物又はH2ガスのような原子水素の追加の源、及び、炭素、炭化物、ホウ化物、又は窒化物或いはシリカ又はアルミナのような支持体の上のNi、Nb、又は貴金属のような解離剤を用いることにより増加させられる。反応混合物は、ハイドリノを形成する反応速度を増加させるため原子H及びH2O触媒を形成する反応の間に衝撃波又は圧縮を実施するかもしれない。反応混合物は、H及びH2O触媒を形成する反応の間に熱を増加させるため少なくとも1つの反応物を含むかもしれない。反応混合物は、固体燃料の顆粒又は小粒の間に分散されるかもしれない空気のような酸素源を含むかもしれない。例えば、AN小粒は約20%空気を含むかもしれない。反応混合物は、空気が入ったガラスビーズのような感光薬を更に含むかもしれない。典型的な実施例において、Alのような粉末化された金属は、反応の速度及び熱を増加するために加えられる。例えば、Al金属文末はANFOに添加されるかもしれない。他の反応混合物は、H2Oのような触媒源及びH源をも持つ花火用材料を含む。1つの実施例において、ハイドリノの形成は、エネルギーのある又は花火用の材料のそれのようなエネルギーのある反応により供給され得る高い活性化エネルギーを持つが、ハイドリノの形成は反応混合物の自己加熱に寄与する。その代わり、活性化エネルギーは、11,600K/eV.に対応する高い等価な温度を持つCIHTセルのそれのような電気化学的反応により供給され得る。
【0106】
もう一つの典型的な反応混合物は、約0.01atmから100atmの圧力範囲内であるH2ガス、KNO3のようなアルカリ硝酸塩のような硝酸塩、及びPt/C、Pd/C、Pt/Al2O3、又はPd/Al2O3のような水素解離剤である。混合物は、グラファイト又はグレードがGTAのグラフォイル(Grade GTA Grafoil)(ユニオン・カーバイト)のような炭素を更に含むかもしれない。反応比率は、残りはバランス炭素で、約50wt%の硝酸塩と混ぜられた約0.1から10wt%の混合物で、炭素上の約1から10%のPt又はPdのような如何なる所望のものでもあるかもしれない。しかし、その比率は、典型的な実施例において約5から10のファクタで変更され得る。炭素が支持体として使用される場合において、温度は、アルカリ炭酸塩のような炭酸塩のような化合物を形成するC反応という結果となるそれよりも下に維持される。1つの実施例において、温度は、N2に対してNH3が形成されるように約50℃-300℃から約100℃-250℃のような範囲内に維持される。
【0107】
反応物及び再生反応及びシステムは、本開示又は、4/24/2008にPCT出願されたPCT/US08/61455の水素触媒反応器、7/29/2009にPCT出願されたPCT/US09/052072の不均一水素触媒反応器、3/18/2010にPCT出願されたPCT/US10/27828の不均一水素触媒パワーシステム、3/17/2011にPCT出願されたPCT/US11/28889の電気化学的水素触媒パワーシステム、3/30/2012に出願されたPCT/US12/31369のH2O-ベースの水素触媒パワーシステム、5/21/13に出願されたPCT/US13/041938のCIHTパワーシステム、及び、パワー発生システム及びそれに関する方法のPCT/IB2014/058177のような私の従前の米国出願(「ミルズ以前の出願」)のそれらを含むかもしれないが、これら全体が参照されここに組み込まれる。
【0108】
1つの実施例において、反応は、硝酸塩よりもむしろN
2O、NO
2、又はNO、のような窒素酸化物を含むかもしれない。NO、NO
2、及びN
2O、及びアルカリ硝酸塩は、オストワルト法を続いて行うハーバー法によって、のように知られる工業的な方法により発生され得る。1つの実施例において、ステップの典型的なシーケンスは、以下の通りである。
【数24】
【0109】
具体的には、幾らか酸化物を含んでいるα-鉄のような触媒を用いて、高い温度及び圧力でNH3をN2及びH2から生成するために、ハーバー法は用いられてよい。高温プラチナ又はプラチナ-ロジウム触媒などの触媒でアンモニアをNO、NO2およびN2Oへと酸化させるためにオストワルト法が利用できる。1つの実施例において、生成物は、アンモニア及びアルカリ化合物の少なくとも1つである。NO2は、NH3から酸化により形成されるかもしれない。NO2は、Mがアルカリであるところ、M硝酸塩を形成するため、M2O、MOH、M2CO3、又はMHCO3のようなアルカリ化合物で反応させられる硝酸を形成するため水に溶解されるかもしれない。
【0110】
1つの実施例において、H2O触媒を形成するためMNO3(M=アルカリ)のような酸素源の反応、(ii)H2のような源から原子Hの形成、(iii)ハイドリノを形成する反応の少なくとも1つは、加熱されるかもしれないPtのような貴金属のような従来の触媒によって又はその上で起こるかもしれない。加熱される触媒はホットフィラメントを含むかもしれない。フィラメントはホットPtフィラメントを含むかもしれない。MNO3のような酸素の源は、少なくとも部分的にガス状態であるかもしれない。ガス状態及びその蒸気圧力は、KNO3のようなMNO3を加熱することによりコントロールされるかもしれない。MNO3のような酸素の源は、ガス状のMNO3を解放するため加熱される開放ボード内にあるかもしれない。加熱は、ホットフィラメントのようなヒーターを持つかもしれない。1つの典型的な実施例において、MNO3は、石英ボートに置かれ、Ptフィラメントはヒーターとして機能するようにボートのまわりを囲む。MNO3の蒸気圧は、約0.1Torrから1000Torr又は約1Torrから100Torrの圧力範囲内に維持されるかもしれない。水素源は、約1Torrから100atm、約10Torrから10atm、又は約100Torrから1atm、の圧力範囲内に維持されるガス状の水素であるかもしれない。フィラメントはまた、ガスラインを通ってセルに供給されるかもしれない水素ガスを解離するように機能する。セルは、真空ラインをも含むかもしれない。セル反応は、ハイドリノを形成するように反応する原子H及びH2O触媒を生じるかもしれない。反応は、真空、周囲圧力、又は大気圧より高い圧力の少なくとも1つを維持することができる槽内に維持されるかもしれない。NH3及びMOHのような生成物は、セルから除去されて再生されるかもしれない。1つの典型的な実施例において、MNO3は、酸化による分離されるステップとして又は分離される反応槽内において再生されるNH3及びH2O触媒を形成するため水素源と反応する。1つの実施例において、H2ガスのような水素源は、熱的に又は電気分解の少なくとも1つにより、水から発生させられる。典型的な熱の方法は、鉄酸化物サイクル、セリウム(IV)酸化物-セリウム(III)酸化物サイクル、亜鉛-酸化亜鉛サイクル、硫黄-ヨウ素サイクル、銅-塩素サイクル及びハイブリッド硫黄サイクル、及び当業者に知られるその他である。ハイドリノを形成するためHと更に反応するH2O触媒を形成するための典型的なセル反応は、次の通りである。
KNO3+9/2H2 → K+NH3+3H2O (82)
KNO3+5H2 → KH+NH3+3H2O (83)
KNO3+4H2 → KOH+NH3+2H2O (84)
KNO3+C+2H2 → KOH+NH3+CO2 (85)
2KNO3+C+3H2 → K2CO3+1/2N2+3H2O (86)
【0111】
窒素酸化物を形成するための典型的な再生反応は、式(81)によって与えられる。K、KH、KOH、及びK2CO3のような生成物は、KNO2又はKNO3を形成するため水に窒素酸化物を添加することによって形成される硝酸と反応するかもしれない。H2O触媒及びH2の少なくとも1つを形成するための追加的な妥当な典型的な反応は、表4、5、及び6に与えられる。
【0112】
【0113】
【0114】
【表6-1】
【表6-2】
【表6-3】
【表6-4】
【0115】
H2O触媒を形成する反応物は、Hの源及びO種のようなOの源を含むかもしれない。O種の源は、Oを含む化合物の混合物若しくは化合物、空気、O2の少なくとも1つを含むかもしれない。酸素を含む化合物は酸化剤を含むかもしれない。酸素を含む化合物は、酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物、過酸化物、及び超酸化物の少なくとも1を含むかもしれない。妥当な典型的な金属酸化物は、Li2O、Na2O、及びK2Oのようなアルカリ酸化物、MgO、CaO、SrO、及びBaOのようなアルカリ土類酸化物、NiO、Ni2O3、FeO、Fe2O3、及びCoOのような遷移金属酸化物、及び内部遷移金属及び希土類金属酸化物、及びAl、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのそれらのような半金属又は他の金属のそれら、及びこれらの混合物及び酸素を含む他の元素である。酸化物は、アルカリ、アルカリ土類、遷移、内部遷移及び希土類金属カチオンのようなカチオン及び金属酸化物アニオンのような本開示のそれらのような酸化物アニオン、及び、ΜΜ’2χO3χ+1、又はMM’2xO4、(M=アルカリ土類、M’=遷移金属(例えば、Fe又はNi又はMn)、x=整数)、及びΜ2Μ’2ΧO3χ+1、又はΜ2Μ’2ΧO4、(M=アルカリ、M’=遷移金属(例えば、Fe又はNi又はMn)、x=整数)のような、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのそれらのような半金属及び他の金属のそれら、を含むかもしれない。妥当な典型的なオキシ水酸化物は、AlO(OH)、ScO(OH)、YO(OH)、VO(OH)、CrO(OH)、MnO(OH)(α-MnO(OH)グラウト鉱及びγ-MnΟ(ΟΗ)水マンガン鉱)、FeO(OH)、CoO(OH)、NiO(OH)、RhO(OH)、GaO(OH)、InO(OH)、Ni1/2Co1/2O(OH)、及びM1/3Co1/3Mn1/3O(OH)である。妥当な典型的な水酸化物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属のような金属のそれら、及び、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのような半金属及び他の金属のそれら、及び混合物である。妥当な錯イオン水酸化物は、Li2Zn(OH)4、Na2Zn(OH)4、Li2Sn(OH)4、Na2Sn(OH)4、Li2Pb(OH)4、Na2Pb(OH)4、LiSb(OH)4、NaSb(OH)4、LiAl(OH)4、NaAl(OH)4、LiCr(OH)4、NaCr(OH)4、Li2Sn(OH)6、及びNa2Sn(OH)6である。追加の典型的な妥当な水酸化物は、Co(OH)2、Zn(OH)2、Ni(OH)2、他の遷移金属水酸化物、Cd(OH)2、Sn(OH)2、及びPb(OH)からの少なくとも1つである。妥当な典型的な過酸化物は、H2O2、有機化合物のそれら、及びLi2O2、Na2O2、K2O2、のようなM2O2(Mはアルカリ金属)のような金属のそれら、Ca、Sr、又はBaのようなアルカリ土類過酸化物のそれらのような他のイオン性の過酸化物、ランタノイドのそれらのような他の陽性金属のそれら、及びZn、Cd、及びHgのそれらのような共有性金属過酸化物である。妥当な典型的な超酸化物は、NaO2、KO2、RbO2、及びCsO2、のような金属のそれらMO2(Mはアルカリ金属)及びアルカリ土類金属超酸化物である。1つの実施例において、固定燃料は、アルカリ過酸化物及び水素化物のような水素源、炭化水素、又はBH3NH3のような水素貯蔵金属を含む。反応混合物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、及びAl、Ga、In、Sn、Pb,及び、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、及びAl、Ga、In、Sn、Pb,及び本開示の他のものを含むもののような炭酸塩のようなオキシアニオンの少なくとも1つを含む化合物のような酸素の源及び水酸化物を形成する他の元素、のそれらのような水酸化物を含むかもしれない。酸素を含む他の妥当な化合物は、アルミン酸塩、タングステン酸塩、ジルコン酸塩、チタン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、硝酸塩、クロム酸塩、重クロム酸塩、及びマンガン酸塩、酸化物、オキシ水酸化物、過酸化物、超酸化物、ケイ酸塩、チタン酸塩、タングステン酸塩、及び、本開示の他のもののグループのオキシアニオン化合物の少なくとも1である。炭酸塩及び水酸化物の1つの典型的な反応は次の通りである。
Ca(OH)2+Li2CO3 → CaO+H2O+Li2O+CO2(87)
【0116】
他の実施例において、酸素源は、NO2、NO、N2O、CO2、P2O3、P2O5、及びSO2のようなガスを直ちに形成する、又は、ガス状である。C、N、NH3、P、又はSのようなH2O触媒の形成からの還元された酸化物生成物は、酸素又はミルズの以前の出願に与えられるようなそれらの源とのの燃焼によって再び酸化物に戻るように変換されるかもしれない。セルは、加熱適用のために使用されるかもしれない過剰の熱を生成するかもしれず、或いは、熱は、ランキン又はブレイトン・システムのような手段によって電気に変換されるかもしれない。その代わりとして、セルは、分子ハイドリノ及びハイドリノ水素化物イオン及び対応する化合物のような、より低いエネルギーの水素種を合成するために使用されるかもしれない。
【0117】
1つの実施例において、エネルギーの生成及びより低いエネルギーの水素種の生成の少なくとも1つのためハイドリノを形成する反応混合物は、H2O触媒のような本開示のそれらのようなO及びHの少なくとも1つを含む触媒の源及び原子水素の源を含む。反応混合物は、H2SO3、H2SO4、H2CO3、HNO2、HNO3、HClO4、H3PO3、及びH3PO4、のような酸、又は、酸無水物又は無水酸のような酸を更に含むかもしれない。後者は、SO2、SO3、CO2、NO2、N2O3、N2O5、Cl2O7、PO2、P2O3、及びP2O5.のグループの少なくとも1つを含むかもしれない。反応混合物は、M2O(M=アルカリ)、Μ’O(M’=アルカリ土類)、ZnO、又は他の遷移金属酸化物、CdO、CoO、SnO、AgO、HgO、又はAl2O3、のような塩基及び塩基性無水物の少なくとも1つを含むかもしれない。更なる典型的な無水物は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInのようなH2Oに安定な金属を含む。無水物は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属酸化物であるかもしれず、及び、含水化合物は、水酸化物を含むかもしれない。反応混合物は、FeOOH、NiOOH、又はCoOOHのようなオキシ水酸化物を含むかもしれない。反応混合物は、H2O及びH2Oの源の少なくとも1つを含むかもしれない。H2Oは、原子水素の存在下において、水和及び脱水反応により可逆的に形成されるかもしれない。H2O触媒を形成する典型的な反応は次の通りである。
Mg(OH)2 → MgO+H2O (88)
2LiOH → Li2O+H2O (89)
H2CO3 → CO2+H2O (90)
2FeOOH → Fe2O3+H2O (91)
【0118】
1つの実施例において、H
2O触媒は、P
4O
10.のようなウルトラリン酸塩及びn≧3で[(PO
3)
n]
nのような環状メタリン酸塩、[(PO
3)
n]
nのような長鎖メタリン酸塩、[P
nO
3n+1]
(n+2)-のようなポリリン酸塩、の少なくとも1つのような縮合リン酸塩を形成する混合物、及び、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのそれらのような半金属及び他の金属のそれら、及び、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属のような金属を含むカチオンのようなカチオンのそれらのような2水素リン酸塩、水素リン酸塩、及びリン酸塩の塩のようなリン酸塩を含む少なくとも1つの化合物の脱水により形成される。典型的な反応は次の通りである。
【数25】
【0119】
脱水反応の反応物は、Al(OH)3、及びAl2O3の少なくとも1つを含むかもしれないR-Niを含むかもしれない。反応物は、アルカリ金属のような本開示のそれらのような金属M、金属水素化物MH、アルカリ水酸化物のような本開示のそれらのような金属水素化物及び固有の水素だけでなくH2のような水素の源を更に含む。典型的な反応は以下の通りである。
2Al(OH)3+ → Al2O3+3H2O (94)
Al2O3+2NaOH → 2NaAlO2+H2O (95)
3MH+Al(OH)3+ → M3Al+3H2O (96)
MoCu+2MOH+4O2 → M2MoO4+CuO+H2O
(M=Li、Na、K、Rb、Cs) (97)
【0120】
反応生成物は合金を含むかもしれない。R-Niは、再水和により再生されるかもしれない。H2O触媒を形成するための反応混合物及び脱水反応は、以下の典型的な反応において与えられるように本開示のそれらのようなオキシ水酸化物を含み及び含有するかもしれない。
3Co(OH)2 → 2CoOOH+Co+2H2O (98)
【0121】
原子水素は、解離によりH2ガスから形成されるかもしれない。
水素解離剤は、R-Niのような本開示のそれらの1つ、又は、炭素又はAl2O3の上のNi、又はPt、又はPdのような支持体の上の貴金属又は遷移金属、であるかもしれない。その代わりに、原子Hは、本開示のそれらのような膜を通してのH透過からであるかもしれない。1つの実施例において、セルは、H2O拡散を防止するところ、選択的にH2をそのものを通して拡散することを許すセラミック膜のような膜を含む。1つの実施例において、H2及び原子Hの少なくとも1つが、H2Oを含む水溶性又は溶融電解質のような水素の源を含む電解質の電気分解によりセルに供給される。1つの実施例において、H2O触媒は、無水形態に酸又は塩基の脱水により化学的に形成される。1つの実施例において、触媒H2O及びハイドリノを形成する反応は、セルpH又は活量、温度、及び圧力の少なくとも1つを変化させることにより伝播するが、圧力は温度を変えることにより変化するかもしれない。酸、塩基、又は無水物のような種の活量は、当業者に知られる塩を追加することにより変化させられるかもしれない。1つの実施例において、反応混合物は、ハイドリノを形成する反応にH2のようなガス又は酸無水物ガスの源を吸収する又はであるかもしれない炭素のような材料を含むかもしれない。反応物は、如何なる所望の濃度及び比率にあるかもしれない。反応混合物は、融解されるかもしれず、或いは、水溶性スラリを含むかもしれない。
【0122】
もう1つの実施例において、H2O触媒の源は、ハロゲン化水素酸、硫酸、消散、及び亜硝酸、及び塩基の少なくとも1の間の反応のような酸及び塩基の間の反応である。他の妥当な酸反応物は、H2SO4、HCl、HX(X-ハロゲン)、H3PO4、HClO4、HNO3、HNO、HNO2、H2S、H2CO3、H2MoO4、HNbO3、H2B4O7 (四ホウ酸M)、HBO2、H2WO4、H2CrO4、H2Cr2O7、H2TiO3、HZrO3、MAlO2、HMn2O4、HIO3、HIO4、HClO4、又はギ酸、又は酢酸のような有機酸の水溶液である。妥当な典型的な塩基は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、又は希土類金属、又はAl、Ga、In、Sn、又はPbを含む水酸化物、オキシ水酸化物、又は酸化物である。
【0123】
1つの実施例において、反応物は、H2O触媒を形成するため、それぞれ、塩基又は酸無水物と反応する酸又は塩基、及び、それぞれ、酸のアニオン及び塩基性無水物のカチオン又は酸無水物のアニオン及び塩基のカチオンの化合物を含むかもしれない。塩基NaOHと酸性無水物SiO2の典型的な反応は次の通りである。
4NaOH+SiO2 → Na4SiO4+2H2O (99)
ここで、対応する酸の脱水反応は次の通りである。
H4SiO4 → 2H2O+SiO2 (100)
【0124】
他の妥当な典型的な無水物は、Mo、Ti、Zr、Si、Al、Ni、Fe、Ta、V、B、Nb、Se、Te、W、Cr、Mn、Hf、Co、及びMgのグループからの1つのような元素、金属、合金、又は混合物を含むかもしれない。対応する酸化物は、MoO2、TiO2、ZrO2、SiO2、Al2O3、NiO、Ni2O3、FeO、Fe2O3、TaO2、Ta2O5、VO、VO2、V2O3、V2O5、B2O3、NbO、NbO2、Nb2O5、SeO2、SeO3、TeO2、TeO3、WO2、WO3、Cr3O4、Cr2O3、CrO2、CrO3、MnO、Mn3O4、Mn2O3、MnO2、Mn2O7、HfO2、Co2O3、CoO、Co3O4、Co2O3、及びMgOの少なくとも1つを含むかもしれない。1つの典型的な実施例において、塩基は、Li2O、及びH2Oのような、M2Oのような、対応する塩基性酸化物を形成するかもしれない、LiOHのような、MOH(M=アルカリ)のような、アルカリ水酸化物のような、水酸化物を含むかもしれない。塩基性酸化物は、生成物酸化物を形成するよう無水酸化物と反応するかもしれない。H2Oの解放を伴う無水物酸化物とのLiOHの1つの典型的な反応において、生成物酸化物化合物は、Li2MoO3、若しくはLi2MoO4、Li2TiO3、Li2ZrO3、Li2SiO3、LiAlO2、LiNiO2、LiFeO2、LiTaO3、LiVO3、Li2B4O7、Li2NbO3、Li2SeO3、Li3PO4、Li2SeO4、Li2TeO3、Li2TeO4、Li2WO4、Li2CrO4、Li2Cr2O7、Li2MnO4、Li2HfO3、LiCoO2、及びMgOを含む。他の妥当な典型的な酸化物は、As2O3、As2O5、Sb2O3、Sb2O4、Sb2O5、Bi2O3、SO2、SO3、CO2、NO2、N2O3、N2O5、Cl2O7、PO2、P2O3、及びP2O5,及び当業者に知られる他の同様な酸化物のグループの少なくとも1つである。もう1つの例は、式(91)によって与えられる。
金属酸化物の妥当な反応は次の通りである。
2LiOH+NiO → Li2NiO2+H2O (101)
3LiOH+NiO → LiNiO2+H2O+Li2O+1/2H2(102)
4LiOH+Ni2O3 → 2Li2NiO2+2H2O+1/2O2(103)
2LiOH+Ni2O3 → 2LiNiO2+H2O (104)
【0125】
Fe、Cr、及びTiのような他の遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、及びAl、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのような半金属又は他の金属は、Niと置き換わるかもしれず、及び、Li、Na、Rb、及びCsのような他のアルカリ金属は、Kと置き換わるかもしれない。1つの実施例において、酸化物は、Moを含むかもしれないが、H2Oを形成する反応の間、発生期のH2O触媒及びHは、ハイドリノを形成するように更に反応するものを形成するかもしれない。典型的な固体燃料反応及び可能な酸化物生成経路は次の通りである。
3MoO2+4LiOH → 2Li2MoO4+Mo+2H2Ο (105)
2MoO2+4LiOH → 2Li2MoO4+2H2 (106)
O2- → 1/2O2+2e- (107)
2H2O+2e- → 2OH-+H2 (108)
2H2O+2e- → 2OH-+H+H(1/4) (109)
Mo4++4e → Mo (110)
【0126】
反応は、更に、Pd/Al2O3のような解離剤及び水素ガスのような水素源を含むかもしれない。水素は、プロチウム(proteium)、ジュウテリウム、又はトリチウム、又はそれらの組合せの如何なるものであるかもしれない。H2O触媒を形成する反応は、水を形成するため2つの水酸化物の反応を含むかもしれない。水酸化物の反応は、遷移金属又はアルカリ土類水酸化物とアルカリ金属水酸化物の反応のそれらのような異なる酸化状態を持つかもしれない。反応混合物及び反応は、次の典型的な反応において与えられるように源からH2を更に含み及び含有するかもしれない。
LiOH+2Co(OH)2+1/2H2
→ LiCoO2+3H2O+Co (111)
【0127】
反応混合物及び反応は、次の典型的な反応において与えられるようにアルカリ土類金属又はアルカリ金属のような金属Mを更に含み及び含有するかもしれない。
M+LiOH+Co(OH)2 → LiCoO2+H2O+MH (112)
【0128】
1つの実施例において、反応混合物は、Hの源及びオプションとしてもう1つのHの源として機能するかもしれない金属水酸化物及び金属酸化物を含むが、ここで、金属酸化物のFeのような金属は、ハイドリノを形成するためHと反応する触媒として機能するようにH2Oを形成する反応の間に酸化-還元反応を受けるよう、複数の酸化状態を持つことができる。例は、FeOであるが、触媒を形成する反応の間にFe2+は酸化を受けることができてFe3+になる。典型的な反応は次の通りである。
FeO+3LiOH
→ H2O+LiFeO2+H(1/p)+Li2O (113)
【0129】
1つの実施例において、金属酸化物、水酸化物、又はオキシ水酸化物のような少なくとも1つの反応物は、酸化剤として機能するが、Fe、Ni、Mo、又はMnのような金属原子は、もう1つの可能な酸化状態よりも高い酸化状態にあるかもしれない。触媒及びハイドリノを形成する反応は、原子が還元を受けて少なくとも1つのより低い酸化状態になるようにするかもしれない。H2O触媒を形成する金属酸化物、水酸化物、及びオキシ水酸化物の典型的な反応は、次の通りである。
2KOH+NiO → K2NiO2+H2O (114)
3KOH+NiO → KNiO2+H2O+K2O+1/2H2 (115)
2KOH+Ni2O3 → 2KNiO2+H2O (116)
4KOH+Ni2O3 → 2K2NiO2+2H2O+1/2O2 (117)
2KOH+Ni(OH)2 → K2NiO2+2H2O (118)
2LiOH+MoO3 → Li2MoO4+H2O (119)
3KOH+Ni(OH)2
→ KNiO2+2H2O+K2O + 1/2H2 (120)
2KOH+2NiOOH → K2NiO2+2H2O+NiO+l/2O2
(121)
KOH+NiOOH → KNiO2+H2O (122)
2NaOH+Fe2O3 → 2NaFeO2+H2O (123)
【0130】
Ni、Fe、Cr、及びTiのような他の遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、及びAl、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのような半金属又は他の金属は、Ni又はFeと置き換わるかもしれず、及び、Li、Na、K、Rb、及びCsのような他のアルカリ金属は、K又はNaと置き換わるかもしれない。1つの実施例において、反応混合物は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInのようなH2Oに安定な金属の水酸化物及び酸化物の少なくとも1つを含む。追加的に、反応混合物は、H2ガスのような水素の源を含み、そして、オプションとして、支持体の上の貴金属のような解離剤を含む。1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、FeBr2のような臭化物のような遷移金属ハロゲン化物、及び、オキシ水酸化物、水酸化物、又は酸化物及びH2Oを形成する金属の少なくとも1つの混合物を含む。1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、Ni2O3、及びH2Oのような遷移金属酸化物の少なくとも1つのような金属酸化物、水酸化物、及びオキシ水酸化物、の少なくとも1つの混合物を含む。
【0131】
酸HClと塩基性無水物NiOとの典型的な反応は以下の通りである。
2HCl+NiO → H2O+NiCl2 (124)
ここで、対応する塩基の脱水反応は次の通りである。
Ni(OH)2 → H2O+NiO (125)
【0132】
反応物は、ルイス酸又は塩基及びブレンステッド-ローリーの酸又は塩基の少なくとも1つを含むかもしれない。反応混合物及び反応は、酸素を含む化合物を更に含み及び含有するかもしれないが、次の典型的な反応において与えられるように水を形成するため酸素を含む化合物と酸が反応する。
2HX+POX3 → H2O+PX5 (126)
【0133】
(X=ハロゲン)。POX3と類似する化合物は、Sによって置換されるPを備えるそれらのように妥当である。他の妥当な典型的な無水物は、Mo、Ti、Zr、Si、Al、Ni、Fe、Ta、V、B、Nb、Se、Te、W、Cr、Mn、Hf、Co、及びMgのグループからの1つのような、Al、Ga、In、Sn、又はPb、又は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、又は内部遷移金属を含む水酸化物、オキシ水酸化物、又は酸化物のような酸において溶解可能な元素、金属、合金、又は混合物の酸化物を含むかもしれない。対応する酸化物は、MoO2、TiO2、ZrO2、SiO2、Al2O3、NiO、FeO、又はFe2O3、TaO2、Ta2O5、VO、VO2、V2O3、V2O5、B2O3、NbO、NbO2、Nb2O5、SeO2、SeO3、TeO2、TeO3、WO2、WO3、Cr3O4、Cr2O3、CrO2、CrO3、MnO、Μn3O4、Mn2O3、MnO2、Mn2O7、HfO2、Co2O3、CoO、Co3O4、Co2O3、及びMgOを含むかもしれない。他の妥当な典型的な酸化物は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInのグループのそれらである。1つの実施例において、酸は、ハロゲン化水素酸を含み、そして、生成物は、酸化物の金属ハロゲン化物及びH2Oである。反応混合物は更に、H2ガスのような水素の源及びPt/Cのような解離剤を含み、ここで、H及びH2O触媒は、ハイドリノを形成するように反応する。
【0134】
1つの実施例において、固体燃料は、透過膜のようなH2源又はH2ガス及びPt/Cのような解離剤及びH2Oに還元される水酸化物又は酸化物を含むH2O触媒の源を含む。酸化物又は水酸化物の金属は、Hの源として機能する金属水素化物を形成するかもしれない。LiOH、及びLi2Oのようなアルカリ水酸化物及び酸化物の典型的な反応は、次の通りである。
LiOH+H2 → H2O+LiH (127)
Li2O → LiOH+LiH (128)
【0135】
反応混合物は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInのそれらのような、水素還元を受けてH2Oになる金属の酸化物又は水酸化物を、及び、H2ガスのような水素の源及びPt/Cのような解離剤を、含むかもしれない。
【0136】
1つの実施例において、反応混合物は、Pt/Cのような解離剤及びH2ガスのようなH2源、及び、H2O触媒へと分解するH2O2のような過酸化物化合物、及び、O2のような酸素を含む他の生成物、を含む。H2及びO2のような分解生生物の幾つかは、H2O触媒をも形成するように反応する。
【0137】
1つの実施例において、触媒としてH2Oを形成する反応は、アルデヒド及びH2Oへとの糖のような多価アルコールのようなアルコールのそれのような有機脱水反応を含む。1つの実施例において、脱水反応は、アルデヒドを形成するターミナル・アルコールからH2Oの解放を含む。ターミナル・アルコールは、触媒として機能するかもしれないH2Oを解放する、糖又はその誘導体を含むかもしれない。妥当な典型的なアルコールは、メソ-エリスリトール(meso-erythritol)、ガラクチトール(galactitol)又はズルシトール(dulcitol)、及びポリビニル・アルコール(PVA)である。典型的な反応混合物は、Pd/Al2O3+H2のような糖+水素解離剤を含む。その代わりに、反応は、水和の水の少なくとも1つを持つ1つのような金属塩の脱水を含む。1つの実施例において、脱水は、BaI22H2O及びEuBr2nH2Oのような塩水和物及び水和イオンのような水和物からの触媒として機能するH2Oの喪失を含む。
【0138】
1つの実施例において、H2O触媒を形成する反応は、COのような酸素を含む化合物、MNO3(M=アルカリ)のようなオキシアニオン、NiO、Ni2O3、Fe2O3、又はSnOのような金属酸化物、Co(OH)2のような水酸化物、FeOOH、CoOOH、及びNiOOHのようなオキシ水酸化物、及び、化合物、オキシアニオン、酸化物、水酸化物、オキシ水酸化物、過酸化物、超酸化物、及び、H2Oに対して還元できる水素である本開示のそれらのような酸素を含むものの他の組成物、の水素還元を含む。酸素又はオキシアニオンを含む典型的な化合物は、SOCl2、Na2S2O3、NaMnO4、POBr3、K2S2O8、CO、CO2、NO、NO2、P2O5、N2O5、N2O、SO2、I2O5、NaClO2、NaClO、K2SO4、及びKHSO4である。水素還元のための水素の源は、H2ガス及び本開示のそれらのような金属水素化物のような水素化物の少なくとも1つであるかもしれない。反応混合物は更に、酸素を含むイオン又は化合物を形成するかもしれない還元剤を含む。オキシアニオンのカチオンは、ハライド、他のカルコゲニド、リン化物、他のオキシアニオン、窒化物、ケイ化物、ヒ化物、又は本開示の他のアニオンのようなもう1つのアニオンを含む生成物化合物を形成するかもしれない。典型的な反応は以下の通りである。
4NaNO3(c)+5MgH2(c)
→ 5MgO(c)+ 4NaOH(c)
+3H2O(l)+2N2(g) (129)
P2O5(c)+6NaH(c)
→ 2Na3PO4(c)+3H2O(g) (130)
NaClO4(c)+2MgH2(c)
→ 2MgO(c)+NaCl(c)
+2H2O(l) (131)
KHSO4+4H2 → KSH+4H2O (132)
K2SO4+4H2 → 2KOH+2H2O+H2S (133)
LiNO3+4H2 → LiNH+3H2O (134)
GeO2+2H2 → Ge+2H2O (135)
CO2+H2 → C+2H2O (136)
PbO2+2H2 → 2H2O+Pb (137)
V2O5+5H2 → 2V+5H2O (138)
Co(OH)2+H2 → Co+2H2O (139)
Fe2O3+3H2 → 2Fe+3H2O (140)
3Fe2O3+H2 → 2Fe3O4+H2O (141)
Fe2O3+H2 → 2FeO+H2O (142)
Ni2O3+3H2 → 2Ni+3H2O (143)
3Ni2O3+H2 → 2Ni3O4+H2O (144)
Ni2O3+H2 → 2NiO+H2O (145)
3FeOOH+1/2H2 → Fe3O4+2H2O (146)
3ΝiΟΟΗ+l/2H2 → Ni3O4+2H2O (147)
3CoOOH+1/2H2 → Co3O4+2H2O (148)
FeOOH+1/2H2 → FeO+H2O (149)
NiOOH+1/2H2 → NiO+H2O (150)
CoOOH+1/2H2 → CoO+H2O (151)
SnO+H2 → Sn+H2O (152)
【0139】
反応混合物は、酸素を含む化合物のような酸素又は酸素の源及びアニオン又はアニオンの源を含むかもしれないが、ここで、H2O触媒を形成する反応は、H2Oを形成するため酸素と反応する源から、オプション的にH2との、アニオン-酸素交換反応を含む。典型的な反応は次の通りである。
2NaOH+H2+S → Na2S+2H2O (153)
2NaOH+H2+Te → Na2Te+2H2O (154)
2NaOH+H2+Se → Na2Se+2H2O (155)
LiOH+NH3 → LiNH2+H2O (156)
【0140】
もう1つの実施例において、反応混合物は、O及びSを含む反応物間の1つのようなカルコゲニド間の交換反応を含む。四面体テトラチオモリブデン酸アンモニウム(tetrahedral ammonium tetrathiomolybdate)のような典型的なカルコゲニド反応物は、([MoS4]2-)アニオンを含む。発生期のH2O触媒及びオプション的に発生期のHを形成する典型的な反応は、アンモニアの存在下で、水素硫化物とモリブデン酸[MoO4]2-の反応を含む。
[NH4]2[MoO4]+4H2S
→ [NH4]2[MoS4]+4H2O (157)
【0141】
1つの実施例において、反応混合物は、水素の源、酸素を含む化合物、及び、反応混合物の少なくとも1つの元素と合金を形成することができる少なくとも1つの元素を含む。
H2O触媒を形成する反応は、酸素化合物のカチオンと合金を形成することができる元素及び酸素を含む化合物の酸素の交換反応を含むかもしれないが、ここで、酸素は、H2Oを形成するため源からの水素と反応する。典型的な反応は、次の通りである。
NaOH+1/2H2+Pd → NaPb+H2O (158)
NaOH+1/2H2+Bi → NaBi+H2O (159)
NaOH+1/2H2+2Cd → Cd2Na+H2O (160)
NaOH+1/2H2+4Ga → Ga4Na+H2O (161)
NaOH+1/2H2+Sn → NaSn+H2O (162)
NaAlH4+Al(OH)3+5Ni
→ NaAlO2+Ni5Al+H2O+5/2H2 (163)
【0142】
1つの実施例において、反応混合物は、酸素を形成する金属のような還元剤及びオキシ酸化物のような酸素を含む化合物を含む。H2O触媒を形成する反応は、H2O及び金属酸化物から形成する金属を備えるオキシ水酸化物の反応を含む。典型的な反応は次の通りである。
2MnOOH+Sn → 2MnO+SnO+H2O (164)
4MnOOH+Sn → 4MnO+SnO2+2H2O (165)
2MnOOH+Zn → 2MnO+ZnO+H2O (166)
【0143】
1つの実施例において、反応混合物は、水酸化物のような酸素を含む化合物、水素の源、及び、もう1つの元素又はハロゲン化物のような異なるアニオンを含む少なくとも1つの他の化合物、を含む。H2O触媒を形成する反応は、元素又は他の化合物との水酸化物の反応を含むかもしれないが、アニオン又は元素は、アニオン又は元素のもう1つの化合物を形成するため水酸化物と交換される。アニオンはハロゲン化物を含むかもしれない。典型的な反応は次の通りである。
2NaOH+NiCl2+H2 → 2NaCl+2H2O+Ni (167)
2NaOH+I2+H2 → 2NaI+2H2O (168)
2NaOH+XeF2+H2 → 2NaF+2H2O+Xe (169)
BiX3(X=ハロゲン)+4Bi(OH)3
→ 3ΒiΟΧ+Bi2O3+6H2O (170)
【0144】
水酸化物及びハロゲン化物化合物は、H2O及びもう1つのハロゲン化物を形成する反応が熱可逆的であるように、選択されるかもしれない。1つの実施例において、一般的な交換反応は以下の通りである。
NaOH+1/2H2+1/yMxCly
= NaCl+6H2O+x/yM (171)
ここで、典型的な化合物MxClyは、AlCl3、BeCl2、HfCl4、KAgCl2、MnCl2、NaAlCl4、ScCl3、TiCl2、TiCl3、UCl3、UCl4、ZrCl4、EuCl3、GdCl3、MgCl2、NdCl3、及びYCl3である。約100℃から2000℃の範囲内にあるような式(171)の反応は、高められた温度で、エンタルピー及び自由エネルギ約0kJの少なくとも1つを持ち、及び、可逆である。可逆な温度は、各反応の対応する熱力学的パラメータから計算される。代表的な温度範囲は、約800K-900KでNaCl-ScCl3、約300K-400KでNaCl-TiCl2、約600K-800KでNaCl-UCl3、約250K-300KでNaCl-UCl4、約250K-300KでNaCl-ZrCl4、約900K-1300KでNaCl-MgCl2、約900K-1000KでNaCl-EuCl3、約>1000KでNaCl-NdCl3、及び約>1000KでNaCl-YCl3である。
【0145】
1つの実施例において、反応混合物は、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、遷移金属酸化物、内部遷移金属酸化物、及び希土類金属酸化物のような金属酸化物、及び、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、Bi、Se、及びTeのそれらのような半金属及びその他の金属のそれら、Li2O2、Na2O2、及びK2O2のようなM2O2(Mはアルカリ金属)のような過酸化物、及びNaO2、KO2、RbO2、及びCsO2、のようなMO2(Mはアルカリ金属)のような超酸化物、及び、アルカリ土類金属超酸化物、のような酸化物、及び、水素の源を含む。イオン性過酸化物は、Ca、Sr、又はBaのそれらを更に含む。H2O触媒を形成する反応は、H2Oを形成するため、酸化物、過酸化物、又は超酸化物の水素還元を含むかもしれない。典型的な反応は次の通りである。
Na2O+2H2 → 2NaH+H2O (172)
Li2O2+3/2H2 → Li2O+H2O (173)
KO2+3/2H2 → KOH+H2O (174)
【0146】
1つの実施例において、反応混合物は、金属アミドのような可燃性の水素を含む他の化合物又は水素の源及び本開示のそれら及び、アルカリ金属水素化物、アルカリ土類金属水素化物、遷移金属水素化物、内部遷移金属水素化物、及び希土類金属水素化物の少なくとも1つのような水素化物、H2の少なくとも1つのような水素の源、及び、O2のような酸素の源、を含む。H2O触媒を形成する反応は、H2、水素化物、又は、H2Oを形成するため金属アミドのような水素化合物の酸化を含むかもしれない。典型的な反応は次の通りである。
2NaH+O2 → Na2O+H2O (175)
H2+1/2O2 → H2O (176)
LiNH2+2O2 → LiNO3+H2O (177)
2LiNH2+3/2O2 → 2LiOH+H2O+N2 (178)
【0147】
1つの実施例において、反応混合物は、水素の源及び酸素の源を含む。H2O触媒を形成する反応は、H2Oを形成するため酸素の源及び水素の源の少なくとも1つの分解を含むかもしれない。典型的な反応は次の通りである。
NH4O3 → N2O+2H2O (179)
ΝΗ4ΝO3 → N2+1/2O2+2H2O (180)
Η2O2 → 1/2O2+H2O (181)
H2O2 + H2 → 2H2O (182)
【0148】
この化学反応器のセクションで開示される反応混合物は、ハイドリノを形成するため水素の源を更に含む。源は、H2ガス及び水素解離剤のような原子水素の源、又は、本開示の金属水素化物及び解離剤のような金属水素化物であるかもしれない。原子水素を提供する水素の源は、水酸化物又はオキシ水酸化物のような水素を含む化合物であるかもしれない。ハイドリノを形成するため反応するHは、1又はそれ以上の反応物の反応によって形成される発生期のHであるかもしれないが、ここで、少なくとも1つは、水酸化物及び酸化物の反応のような水素の源を含む。反応はまたH2O触媒を形成するかもしれない。酸化物及び水酸化物は、同じ化合物を含むかもしれない。例えば、FeOOHのようなオキシ水酸化物は、脱水してH2O触媒を供給することができ、また、脱水の間にハイドリノ反応のための発生期のHを供給することができる。
4FeOOH
→ H2O+Fe2O3+2FeO+O2+2H(1/4) (183)
ここで、反応の間に形成される発生期のHは反応してハイドリノとなる。他の典型的な反応は、NaFeO2+H2Oのようなアルカリ金属酸化物を形成するためNaOH+FeOOH又はFe2O3のような酸化物又はオキシ水酸化物及び水酸化物のそれらであるが、ここで、反応の間に形成される発生期のHは、ハイドリノを形成するかもしれず、H2Oは触媒として機能する。酸化物及び水酸化物は、同じ化合物を含むかもしれない。例えば、FeOOHのようなオキシ水酸化物は、脱水して、H2O触媒を供給することができ、そして、次に示す脱水反応の間にハイドリノ反応のために発生期のHをも供給することができる。
4FeOOH
→ H2O+Fe2O3+2FeO+O2+2H(1/4) (184)
ここで、反応中に形成される発生期のHは、反応してハイドリノになる。他の典型的な反応は、NaFeO2+H2Oのようなアルカリ金属酸化物を形成するため、NaOH+FeOOH又はFe2O3のような酸化物又はオキシ水酸化物及び水酸化物のそれらであるが、ここで、反応の間に形成される発生期のHはハイドリノを形成し、そして、H2Oは触媒として機能する。水酸化物イオンは、H2O及び酸化物イオンを形成するにおいて還元及び酸化の両方をされる。酸化物イオンは、OH-を形成するため、H2Oと反応するかもしれない。同じ通路が、水酸化物-ハロゲン化物交換反応で得られるかもしれないが、次の式のようなものである。
2M(OH)2+2M’X2
→ H2O+2MX2+2Μ’O+1/2O2
+2H(1/4) (185)
ここで、典型的なM及びM’金属は、それぞれ、アルカリ土類金属及び遷移金属であり、Cu(OH)2+FeBr2、Cu(OH)2+CuBr2、又はCo(OH)2+CuBr2のようなものである。1つの実施例において、固体燃料は、金属水酸化物及び金属ハロゲン化物を含むかもしれないが、少なくとも1つの金属はFeである。H2O及びH2の少なくとも1つは、反応物を再生するために添加されるかもしれない。1つの実施例において、M及びM’は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、第13族元素、第14族元素、第15族元素、及び第16族元素、及び、本開示のそれらのようなハロゲン化物又は水酸化物の他のカチオン、のグループから選択されるかもしれない。HOH触媒、発生期のH、及びハイドリノの少なくとも1つを形成する典型的な反応は次の通りである。
4MOH+4M’X
→ H2O+2M’2O+M2O+2MX+X2
+2H(1/4) (186)
【0149】
1つの実施例において、反応混合物は、本開示のそれらのようなハロゲン化物化合物及び水酸化物の少なくとも1つを含む。1つの実施例において、ハロゲン化物は、発生期のHOH触媒及びHの少なくとも1つの維持及び形成の少なくとも1つを容易にするように機能するかもしれない。1つの実施例において、混合物は、反応混合物の融点を低下させるために機能するかもしれない。
【0150】
1つの実施例において、固体燃料は、Mg(OH)2+CuBr2の混合物を含む。生成物CuBrは、不揮発性のMgOから分離されるCuBr凝縮生成物を形成するように昇華されるかもしれない。CuBrは、CuBr2,を形成するため、Br2と反応するかもしれず、そして、MgOは、Mg(OH)2を形成するため、H2Oと反応するかもしれない。Mg(OH)2は、再生された固体燃料を形成するため、CuBr2と結合するかもしれない。
【0151】
酸-塩基反応は、H2O触媒へのもう1つのアプローチである。このようにして、熱化学反応は、ハイドリノを形成する電気化学反応に類似する。典型的なハロゲン化物及び水酸化物混合物は、Bi、Cd、Cu、Co、Mo、及びCdのそれら、及び、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、及びZnのグループの低い水との反応性を持つ金属のハロゲン化物及び水酸化物の混合物、である。1つの実施例において、反応混合物は、発生期のH2Oのような触媒及びHの少なくとも1つの源として機能するかもしれないH2Oを更に含む。その水は、反応の間に、分解する又は別様に反応する水和物の形態内にあるかもしれない。
【0152】
1つの実施例において、固体燃料は、発生期のH2O及び発生期のHを形成する無機化合物及びH2Oの反応混合物を含む。無機化合物は、H2Oと反応する金属ハロゲン化物のようなハロゲン化物を含むかもしれない。反応生成物は、水酸化物、オキシ水酸化物、酸化物、オキシハライド(oxyhalide)、ヒドロキシハライド(hydroxyhalide)、及び水和物の少なくとも1つであるかもしれない。他の生成物は、XO-、XO2
-、XO3
-、及びXO4
-(X=ハロゲン)、のようなハロゲン及び酸素を含むアニオンを含むかもしれない。生成物はまた、ハロゲンガス及び還元されたカチオンの少なくとも1つであるかもしれない。ハロゲン化物は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、及び、Al、Ga、In、Sn、Pb、S、Te、Se、N、P、As、Sb、Bi、C、Si、Ge、及びB、及び、ハロゲン化物を形成する他の元素、の少なくとも1つのような金属ハロゲン化物であるかもしれない。金属又は元素は、加えて、水酸化物、オキシ水酸化物、酸化物、オキシハライド、ヒドロキシハライド、水和物、の少なくとも1つを形成するもの、及び、XO-、XO2
-、XO3
-、及びXO4
-(X=ハロゲン)、のようなハロゲン及び酸素を含むアニオンを持つ化合物を形成するもの、であるかもしれない。妥当な典型的な金属及び元素は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、及び、Al、Ga、In、Sn、Pb、S、Te、Se、N、P、As、Sb、Bi、C、Si、Ge、及びB、の少なくとも1つである。典型的な反応は次の通りである。
5MX2+7H2O
→ MXOH+M(OH)2+MO+M2O3+11H(1/4)
+9/2X2 (187)
ここで、MはCuのような遷移金属のような金属、及び、XはClのようなハロゲンである。
【0153】
1つの実施例において、H2Oは、発生期のH2Oを提供するため低い濃度で維持される触媒として機能する。1つの実施例において、低い濃度は、固体、液体、又はガスのようなもう1つの材料におけるH2O分子の分散によって達成される。H2O分子は、発生期の分子の単離されたものの限界まで希釈されるかもしれない。その材料はまた、Hの源を含む。その材料は、CuBr2のような遷移金属ハロゲン化物又はKClのようなハロゲン化カリウムのようなアルカリハロゲン化物のようなイオン性の化合物を含むかもしれない。発生期のHを形成するための低い濃度はまた、反応によりH2Oが形成されるところ、動的に達成されるかもしれない。生成物H2Oは、発生期のH及び発生期のHOHの少なくとも1つを供給するため定常状態の低い濃度という結果になる形成の速度に相対的な速度で取り除かれるかもしれない。H2Oを形成する反応は、脱水、燃焼、酸-塩基反応及び本開示のそれらのような他のものを含むかもしれない。H2Oは、蒸発及び凝縮のような手段によって取り除かれるかもしれない。典型的な反応物は、H2O及び酸化鉄を形成するようにFeOOHであるが、発生期のHはまた、ハイドリノから更なる反応で形成される。他の典型的な反応混合物は、Fe2O3+(NaOH及びH2)の少なくとも1つ、及びFeOOH+(NaOH及びH2)の少なくとも1つ、である。反応混合物は、100℃から600℃の範囲内のような昇温された温度で維持されるかもしれない。H2O生成物は、100℃より下で維持されるガス・ラインのような反応器のコールドスポット(cold spot)内の蒸気の凝縮により取り除かれるかもしれない。もう1つの実施例において、KClのようなハロゲン化カリウムのようなアルカリハロゲン化物のようなイオン性の化合物のそれのような格子内に吸収され又は分散されるH2Oのような化合物又は混合物の一部又は含有物としてH2Oを含む材料は、エネルギー粒子の爆撃で入射されるかもしれない。粒子は、光子(photons)、イオン、及び電子の少なくとも1つを含むかもしれない。粒子は、電子線のようなビームを含むかもしれない。爆撃は、H2O触媒、H、及び、ハイドリノを形成する反応の活性化の少なくとも1つを提供するかもしれない。SF-CIHTセルの実施例において、H2O含有量は高いかもしれない。H2Oは、高電流によって高い速度でハイドリノを形成するように点火されるかもしれない。
【0154】
反応混合物は更に、電気的に導電性の高い表面積の支持体のような支持体を含むかもしれない。妥当な典型的な支持体は、ホウ化物、及び、TiC及びWCのような炭化物、炭素、Niメッシュ、Niセルメット、Niのような金属スクリーン、R-Ni又はNiのような金属粉末のような本開示のそれらである。支持体は、Pd/C又はPd/Cのような解離剤を含むかもしれない。反応物は如何なる所望のモル比であるかもしれない。1つの実施例において、化学量論は、ハイドリノを形成するようにHを供給するため、及びH2O触媒を形成するため、反応の完了を有利にするようになっている。反応温度は、周囲温度から1500℃迄の範囲内であるような所望の如何なる範囲内であるかもしれない。圧力範囲は、約0.01Torrから500atmの範囲内で如何なる所望のものであるかもしれない。これらの反応は、4/24/2008にPCT出願されたPCT/US08/61455の水素触媒反応器、7/29/2009にPCT出願されたPCT/US09/052072の不均一水素触媒反応器、3/18/2010にPCT出願されたPCT/US10/27828の不均一水素触媒パワーシステム、3/17/2011にPCT出願されたPCT/US11/28889の電気化学的水素触媒パワーシステム、3/30/2012に出願されたPCT/US12/31369のH2O-ベースの水素触媒パワーシステム、5/21/13に出願されたPCT/US13/041938のCIHTパワーシステム(これらは全体が参照されここに組み込まれる)、のようなミルズの以前の出願において、及びここにおいて開示される方法によって、再生的及び可逆的の少なくとも1つである。H2Oを形成する反応は、当業者によって知られるようにH2Oを消費する逆反応が起きることを許すように圧力及び温度のような反応条件を変化させることにより可逆的になるかもしれない。例えば、H2O圧力は、再水和により生成物から反応物を再構成するため、逆反応において増加させられるかもしれない。他の場合において、水素-還元生成物は、H2O及び酸素の少なくとも1つとの反応によるような酸化によって再生されるかもしれない。1つの実施例において、逆反応生成物は、逆反応又は再生反応が進むように、反応から取り除かれるかもしれない。逆反応は、少なくとも1つの逆反応生成物を除去することにより平衡熱力学に基づいて有利であることがない場合であっても、有利となるかもしれない。1つの典型的な実施例において、再生された反応物(逆又は再生反応生成物)は、アルカリ水酸化物のような水酸化物を含む。水酸化物は、溶媒和又は昇華のような方法によって取り除かれるかもしれない。後者の場合において、アルカリ水酸化物は、約350℃から400℃の範囲内の温度で変化せず昇華する。反応は、ミルズの以前の出願のパワー・プラン・システムにおいて維持されているかもしれない。パワーを生成するセルからの熱エネルギーは、以前に開示されるように再生を受ける少なくとも1つの他のセルに熱を供給するかもしれない。その代わりに、H2O触媒を形成する反応及び逆再生反応の平衡は、以前に開示されたように、セルの選択された領域でクーラントにより温度勾配を持つシステムデザインの水の壁の温度を変えることによりシフトされ得る。
【0155】
1つの実施例において、ハロゲン化物及び酸化物は、交換反応を受けるかもしれない。交換反応の生成物は、互いから分離されるかもしれない。交換反応は、生成物混合物を加熱することにより実施されるかもしれない。分離は、真空を適用すること及び加熱することの少なくとも1つによって駆動されるかもしれない。1つの典型的な実施例において、CaBr2及びCuOは、CuBr2及びCaOを形成するように約700℃から900℃の範囲内のような高温まで加熱することにより交換反応を受けるかもしれない。如何なる他の妥当な温度範囲も、約100℃から2000℃の範囲内のように使用されるかもしれない。CuBr2は、熱及び低圧力を適用することにより達成されるかもしれない昇華により分離され、かつ、回収されるかもしれない。CuBr2は、分離したバンドを形成するかもしれない。CuBr2は、Ca(OH)2を形成するためにH2Oと反応させられるかもしれない。
【0156】
1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、一重項酸素の源を含む。一重項酸素を発生させる典型的な反応は次の通りである。
NaOCl+H2O2 → O2+NaCl+H2O (188)
【0157】
もう1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、H2O2のようなフェントン反応の試薬又は源を含む。
【0158】
1つの実施例において、より低いエネルギーの水素種及び化合物は、H2OのようなO及びHの少なくとも1つを含む触媒を用いて、合成される。Mがアルカリであり且つアルカリ土類のようなもう1つの金属であるかもしれず、また、その化合物が対応する化学量論比を持ち、Hがハイドリノ水素化物のようなハイドリノであり、及びXがハロゲン化物のようなアニオンであるところ、典型的なより低いエネルギーの水素化合物MHXを合成するための反応混合物は、KClのようなアルカリハロゲン化物のようなX及びMの源、及びアルカリ金属のような金属還元剤、Niスクリーン又はR-NiのようなNiのような水素解離剤及びオプション的に炭素のような支持体、H2ガス及びMを置換するかもしれないMHのような金属水素化物の少なくとも1つのような水素の源、及び酸素を含む化合物又は金属酸化物のような酸素の源、を含む。妥当な典型的な金属酸化物は、Fe2O3、Cr2O3、及びNiOである。反応温度は、約200℃から1500℃、又は約400℃から800℃の範囲内に維持されるかもしれない。反応物は、如何なる所望の比率であるかもしれない。KHClを形成する反応混合物は、K、Niスクリーン、KCl、水素ガス、及び、Fe2O3、Cr2O3、及びNiOの少なくとも1つを含むかもしれない。典型的な重量及び条件は、1.6gのK、20gのKCl、40gのNiスクリーン、1.5gのFe2O3及び1.5gのNiOのような金属酸化物からのKと等しいモル量の酸素、1atmのH2、及び、約550~600℃の反応温度である。反応は、金属酸化物からのOとHとの反応によりH2O触媒を形成し、及び、Hは、生成物KHClを形成するハイドリノ水素化物イオン及びハイドリノを形成するため触媒と反応する。KHIを形成する反応混合物は、K、R-Ni、KI、水素ガス、及び、Fe2O3、Cr2O3、及びNiOの少なくとも1つを含むかもしれない。典型的な重量及び条件は、1gのK、20gのKI、15gのR-Ni 2800、1gのFe2O3及び1gのNiOのような金属酸化物からKと等しいモル量の酸素、1atmのH2、及び、約450~500℃の反応温度、である。反応は、金属酸化物からのOとHとの反応によりH2O触媒を形成し、及び、Hは、生成物KHIを形成するハイドリノ水素化物及びハイドリノを形成するため触媒と反応する。1つの実施例において、CIHTセル、SF-CIHTセル、固体燃料、又は化学的なセルの少なくとも1つの生成物は、高磁場側H NMRマトリクス・シフトを引き起こすH2(1/4)である。1つの実施例において、NaOH又はKOHのような水酸化物のマトリクスのような固体マトリクスにおけるハイドリノ分子又は原子のようなハイドリノ種の存在は、マトリクス・プロトンが高磁場側にシフトすることを引き起こす。NaOH又はKOHのそれらのようなマトリクス・プロトンは、交換するかもしれない。1つの実施例において、シフトは、マトリクス・ピークがTMSに対して約-0.1から-5ppmの範囲内に有るようになることを引き起こす。
【0159】
1つの実施例において、Cu(OH)2+CuBr2のような水酸化物及びハロゲン化物化合物混合物の再生反応は、H2及びH2Oの少なくとも1つの追加によるかもしれない。ハロゲン化物及び酸化物のような生成物は、ハロゲン化物の昇華によって分離されるかもしれない。1つの実施例において、H2Oは、CuBr2及びCu(OH)2のような水酸化物及びハロゲン化物が反応生成物を形成することを引き起こすように、加熱条件下で、反応混合物に添加されるかもしれない。1つの実施例において、再生は、熱サイクルのステップによって達成されるかもしれない。1つの実施例において、CuBr2のようなハロゲン化物は、H2O可溶であるが、しかるに、Cu(OH)2のような水酸化物は不溶である。再生された化合物は、フィルタリング又は沈殿によって分離されるかもしれない。熱エネルギーが反応からであるかもしれないので、化学種は乾燥するかもしれない。熱は、水蒸気を追い出すことから取り戻(回復)されるかもしれない。回復は、例えば、タービン及び発電機を用いて電気を発生させることにより、又は、加熱に対して直接的にスチームを使用することにより、或いは、熱交換器により、であるかもしれない。1つの実施例において、CuOからのCu(OH)2の再生が、触媒を分割するH2Oを使用することにより達成される。妥当な触媒は、Pt/Al2O3、及びCuO、及びAl2O3の焼結により形成されるCuAlO2、コバルト-リン酸塩、コバルト-ホウ酸塩、コバルト・メチル・ホウ酸塩(cobalt methyl borate)、ニッケル・ホウ酸塩、RuO2、LaMnO3、SrTiO3、TiO2、及びWO3のような支持体の上の貴金属である。H2O分割触媒を形成する1つの典型的な方法は、それぞれ、0.92及び1.15Vのポテンシャル(通常の水素電極(normal hydrogen electrode)に対して)で、pH9.2の、約0.1Mカリウム・リン酸塩-ホウ酸塩電解質(potassium phosphate borate electrolyte)内のCo2+及びNi2+の溶液、のコントロールされた電気分解である。典型的な、熱的に可逆の固体燃料サイクルは以下の通りである。
T 100 2CuBr2+Ca(OH)2
→ 2CuO+2CaBr2+H2O (189)
T 730 CaBr2+2H2O → Ca(OH)2+2HBr (190)
T 100 CuO+2HBr → CuBr2+H2O (191)
T 100 2CuBr2+Cu(OH)2
→ 2CuO+2CaBr2+H2O (192)
T 730 CuBr2+2H2O → Cu(OH)2+2HBr (193)
T 100 CuO+2HBr → CuBr2+H2O (194)
【0160】
1つの実施例において、反応物及び生成物の少なくとも1つとして、1又はそれ以上のH2又はH2O、及び、生成物としてH2O及び反応物としてH2の少なくとも1つを持つ固体燃料の反応混合物は、如何なる従来の反応の最大の自由エネルギーが、限定試薬の-500から+500kJ/moleの範囲内又は好ましくは限定試薬の-100から+100kJ/moleの範囲内で約ゼロであるように選択される。反応物及び生成物の混合物は、その混合物及び温度を維持することなく、反応時間よりも長い継続期間に対して再生又は定常のパワーを得るように反応が可逆である最低の温度及び自由エネルギーが約ゼロになる最適な温度の1又はそれ以上で維持されるかもしれない。温度は、約+/-500℃又は約+/-100℃の最適条件の範囲内にあるかもしれない。典型的な混合物及び反応温度は、800KでFe、Fe2O3、H2、及びH2Oの化学量論的混合物、及び、800KでSn、SnO、H2、及びH2Oの化学量論的混合物である。
【0161】
1つの実施例において、K又はLiのようなアルカリ金属、及び、nH(n=整数)、OH、O、2O、O2、及びH2O、の少なくとも1つは触媒として機能するが、Hの源は、MHのような金属水素化物、及び、金属M及び金属水素化物MHの少なくとも1つとHを形成するためのHの源との反応、の少なくとも1つである。1つの生成物は、酸化物又は水酸化物のような酸化されたMであるかもしれない。原子水素及び触媒の少なくとも1つを作る反応は、電子移動反応又は酸化-還元反応であるかもしれない。反応混合物は、炭素のような本開示の支持体だけでなく他のもの、炭化物、ホウ化物、及び炭窒化物、及びこれらの解離剤のような電気的に導電性の支持体及びNiスクリーン又はR-Niのような本開示のそれらのようなH2解離剤、H2の少なくとも1つを更に含むかもしれない。Mo又はMHの典型的な酸化還元は以下の通りである。
4MH+Fe2O3
→ +H2O+H(1/p)+M2O+MOH+2Fe+M (195)
ここで、H2O及びMの少なくとも1つは、H(1/p)を形成するように触媒として機能するかもしれない。反応混合物は、KCl又はKIのようなアルカリ・ハロゲン化物塩のようなハロゲン化物塩のような塩のような化合物のようなハイドリノのためのゲッターを更に含むかもしれない。生成物は、MHX(M=アルカリのような金属、Xはハロゲンのような対イオン、Hはハイドリノ種)であるかもしれない。他のハイドリノ触媒は、表1のそれらのような本開示のそれらのようなMと置き換わるかもしれない。
【0162】
1つの実施例において、酸素源化合物の還元された生成物及び水素の間の酸素交換反応が最小限のエネルギー解放で起きるように、酸素の源は、水のそれと類似する形成の熱を持つ化合物である。妥当な酸素源化合物は、CdO、CuO、ZnO、SO2、SeO2、及びTeO2、である。H2O触媒の源がMnOx、AlOx、及びSiOxであるとき、金属酸化物のような他のものもまた、脱水反応を受けるかもしれない。1つの実施例において、酸化物層酸素源は、パラジウム水素化物のような金属水素化物のような水素の源をカバーするかもしれない。更に反応してハイドリノを形成するH2O触媒及び原子Hを形成する反応は、金属酸化物がコーティングされたパラジウム水素化物のような酸化物がコーティングされた水素源を加熱することにより、開始されるかもしれない。パラジウム水素化物は、金属酸化物のような酸化物層のような酸素の源に解放された水素が選択的に移動することを引き起こす金フィルムの層のような水素不透過性の層によって酸素源のそれの反対側においてコーティングされるかもしれない。1つの実施例において、ハイドリノ触媒を形成する反応及び再生反応は、それぞれ、酸素源化合物及び水素の間の酸素交換反応、及び、水及び還元された酸素源化合物の間の酸素交換反応、を含む。妥当な還元された酸素源は、Cd、Cu、Zn、S、Se、及びTeである。1つの実施例において、酸素交換反応は、熱的に水素ガスを形成するために使用されるそれらを含むかもしれない。典型的な熱の方法は、鉄酸化物サイクル、セリウム(IV)酸化物-セリウム(III)酸化物サイクル、亜鉛-酸化亜鉛サイクル、硫黄-ヨウ素サイクル、銅-塩素サイクル及びハイブリッド硫黄サイクル、及び当業者に知られるその他である。1つの実施例において、ハイドリノ触媒を形成する反応及び酸素交換反応のような再生反応は、同じ反応槽内で同時に起こる。温度及び圧力のような条件は、反応の同時性を達成するようにコントロールされるかもしれない。その代わりに、生成物は、取り除かれるかもしれず、また、少なくとも1つの他の分離した槽内で再生されるかもしれないが、それは、ミルズの以前の出願及び本開示の中に与えられるようにパワーを形成する反応の条件とは異なる条件の下で起こるかもしれない。
【0163】
1つの実施例において、LiNH2のようなアミドのNH2基は、触媒として機能するが、そのポテンシャルエネルギーは、式(5)におけるm=3に対応する約81.6eVである。無水物へ、また逆の場合でも、酸又は塩基の間の可逆H2Oの除去又は追加の反応と同様に、アミド及びイミド又は窒化物の間の可逆反応は、ハイドリノを形成するため原子Hと更に反応するNH2触媒の形成という結果になる。アミド、及びイミド、及び窒化物の少なくとも1つ、の間の可逆反応はまた、原子水素のような水素の源として機能するかもしれない。
【0164】
1つの実施例において、分子ハイドリノ又はハイドリノ水素化物イオンのようなハイドリノ種は、OH及びH2O触媒の少なくとも1つ及びHの反応によって合成される。ハイドリノ種は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、内部遷移金属、及び希土類金属、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、及びTeのような金属、LaNi5H6のような金属水素化物及び本開示のその他のもの、0.1Mから飽和濃度までのKOHのようなアルカリ水酸化物のような水溶性の水酸化物、炭素、Pt/C、スチームカーボン、カーボンブラック、炭化物、ホウ化物、又は窒化物のような支持体、及び酸素、のグループからの少なくとも2つによって生産されるかもしれない。分子ハイドリノのようなハイドリノ種を形成するための妥当な典型的な反応混合物は、次のようなものである。(1)Co PtC KOH(飽和) O2有/無、(2)Zn又はSn +LaNi5H6+KOH(飽和)、(3)Co、Sn、Sb、又はZn +O2+CB+KOH(飽和)、(4)Al CB KOH (飽和)、(5)Sn Ni-被覆グラファイトKOH(飽和) O2有/無、(6)Sn+SC 又は CB+KOH(飽和)+O2、(7)Zn Pt/C KOH(飽和) O2、(8)Zn R-Ni KOH(飽和) O2、(9)Sn LaNi5H6 KOH(飽和) O2、(10)Sb LaNi5H6 KOH(飽和) O2、(11)Co、Sn、Zn、Pb、又はSb+KOH(飽和水溶液)+K2CO3+CB-SA、及び(12)LiNH2 LiBr及びLiH若しくはLi及びH2又はそれらの源及びオプション的にNi又はR-Niのような水素解離剤。追加的な反応混合物は、溶融水酸化物、水素の源、酸素の源、及び水素解離剤を含む。分子ハイドリノのようなハイドリノ種を形成するための妥当な典型的な反応混合物は、次のようなものである。(1)Ni(H2) LiOH-LiBr 空気又はO2、(2)Ni(H2) NaOH-NaBr 空気又はO2、及び(3)Ni(H2) KOH-NaBr 空気又はO2。
【0165】
1つの実施例において、ハイドリノを形成するための化学的な、SF-CIHT、及びCIHTセル反応の少なくとも1つの生成物は、無機化合物と錯体を形成するH2(1/p)のようなハイドリノ又はより低いエネルギーの水素種を含む化合物である。その化合物は、アルカリ又はアルカリ土類炭酸塩又は水酸化物のようなオキシアニオン化合物又は本開示の他のそのような化合物を含むかもしれない。1つの実施例において、生成物は、M2CO3・H2(1/4)及びMOH・H2(1/4)(M=アルカリ又は本開示の他のカチオン)錯体の少なくとも1つを含む。生成物は、それぞれ、M(M2CO3・Hz(1/4))n
+)及びM(KOH・H2(1/4))n
+を含む正のスペクトルにおける一連のイオンとして、ToF-SIMSによって特定されるかもしれないが、ここで、nは整数であり、及び整数及び整数p>1は4と置き換えられるかもしれない。1つの実施例において、SiO2又は石英のようなケイ素及び酸素を含む化合物は、H2(1/4)に対するゲッターとして機能するかもしれない。H2(1/4)に対するゲッターは、遷移金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、内部遷移金属、希土類金属、金属の組合せ、MoCuのようなMo合金のような合金、及び本開示のそれらのような水素貯蔵材料を含むかもしれない。
【0166】
本開示の方法により合成されたより低いエネルギーの水素化合物は、化学式MH、MH2、又はM2H2を持つかもしれないが、Mはアルカリ・カチオンで、Hは増大された結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MHnを持つかもしれないが、nは1又は2、Mはアルカリ土類カチオン、Hは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MHXを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、Xはハロゲン原子のような中性の原子、分子、又は、ハロゲン・アニオンのような1価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MHXを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MHXを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、Xは2価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式M2HXを持つかもしれないが、Mはアルカリ・カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MHnを持つかもしれないが、nは整数、Mはアルカリ・カチオン及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式M2Hnを持つかもしれないが、nは整数、Mはアルカリ・カチオン及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式M2XHnを持つかもしれないが、nは整数、Mはアルカリ土類カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式M2X2Hnを持つかもしれないが、nは1又は2、Mはアルカリ土類カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式M2X3Hを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式M2XHnを持つかもしれないが、nは1又は2、Mはアルカリ土類カチオン、Xは2価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式Μ2XX’Hを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、X’は2価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MM’Hnを持つかもしれないが、nは整数で1から3、Mはアルカリ土類カチオン、M’はアルカリ金属カチオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式MM’XHnを持つかもしれないが、nは1又は2、Mはアルカリ土類カチオン、M’はアルカリ金属カチオン、Xは1価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式MM’XHを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、M’はアルカリ金属カチオン、Xは2価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式ΜΜ’ΧΧ’Hを持つかもしれないが、Mはアルカリ土類カチオン、M’はアルカリ金属カチオン、X及びX’は1価に負に帯電したアニオン、及びHは増大した結合エネルギーの水素化物イオン又は増大した結合エネルギーの水素原子である。その化合物は、式MXX’Hnを持つかもしれないが、nは整数で1から5、Mはアルカリ又はアルカリ土類カチオン、Xは1価又は2価に負に帯電したアニオン、X’は金属又は半金属、遷移元素、内部遷移元素、又は希土類元素、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式MHnを持つかもしれないが、nは整数、Mは遷移元素、内部遷移元素、又は希土類元素のようなカチオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式MXHnを持つかもしれないが、nは整数、Mはアルカリ・カチオン、アルカリ土類カチオンのようなカチオン、Xは遷移元素、内部遷移元素、又は希土類元素カチオンのようなもう1つのカチオン、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式[KHmKCO3]nを持つかもしれないが、m及びnは各々整数、及び化合物の水素含有量Hnは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式[KHmKNO3]n
+ nX-を持つかもしれないが、m及びnは各々整数、Xは1価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hmは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式[KHKNO3]nを持つかもしれないが、nは整数、及び化合物の水素含有量Hは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。その化合物は、式[KHKOH]nを持つかもしれないが、nは整数、及び化合物の水素含有量Hは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。アニオン又はカチオンを含むその化合物は、式[MHmM’X]nを持つかもしれないが、m及びnは各々整数、M及びM’は各々アルカリ又はアルカリ土類カチオン、Xは1価又は2価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hmは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。アニオン又はカチオンを含むその化合物は、式[MHmM’X’]n
+を持つかもしれないが、m及びnは各々整数、M及びM’は各々アルカリ又はアルカリ土類カチオン、X及びX’は1価又は2価に負に帯電したアニオン、及び化合物の水素含有量Hmは少なくとも1つの増大した結合エネルギーの水素種を含む。アニオンは、本開示のそれらの1つを含むかもしれない。妥当な典型的な1価に負に帯電したアニオンは、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、炭酸水素イオン、又は硝酸イオンである。妥当な典型的な2価に負に帯電したアニオンは、炭酸イオン、酸化物、又は硫酸イオンである。
【0167】
1つの実施例において、増大された結合エネルギーの水素化合物又は混合物は、金属又はイオン格子のような結晶格子のような格子内に埋め込まれたハイドリノ分子、ハイドリノ水素化物イオン、ハイドリノ原子のようなより低いエネルギーの水素種の少なくとも1つを含む。1つの実施例において、格子は、より低いエネルギーの水素種に対して非反応性である。マトリクスは、埋め込まれたハイドリノ水素化物イオンの場合におけるように非プロトン性であるかもしれない。その化合物又は混合物は、ハロゲン化物のようなアルカリ又はアルカリ土類塩のような塩格子内に埋め込まれたH(1/p)、H2(1/p)、及びH-(1/p)の少なくとも1つ含むかもしれない。典型的なアルカリハロゲン化物は、KCl及びKIである。塩は、埋め込まれたH-(1/p)の場合において、如何なるH2Oもないかもしれない。他の妥当な塩格子は、本開示のそれらを含む。より低いエネルギーの水素種は、表1のそれらのような非プロトン性の触媒を持つ水素の触媒反応により形成されるかもしれない。
【0168】
本開示の化合物は、好ましくは、0.1原子パーセントを超えてピュアである。より好ましくは、化合物が1原子パーセントを超えてピュアである。更により好ましくは、化合物は、10原子パーセントを超えてピュアである。最も好ましくは、化合物は、50原子パーセントを超えてピュアである。もう1つの実施例において、化合物は、90原子パーセントを超えてピュアである。もう1つの実施例において、化合物は、95原子パーセントを超えてピュアである。
【0169】
ハイドリノを形成する化学反応器のもう1つの実施例において、ハイドリノを形成し及び熱パワーとしてパワーを解放するセルは、内燃機関、ロケットエンジン、又はガスタービンの燃焼室含む。反応混合物は、触媒及びハイドリノを発生するため酸素の源及び水素の源を含む。触媒の源は、水素を含む種及び酸素を含む1つの少なくとも1つであるかもしれない。種又は更なる反応生成物は、O及びH2のようなH、H、H+、O2、O3、O3
+、O3
-、O、O+、H2O、H3O+、OH、OH+、OH-、HOOH、OOH-、O-、O2-、O2
-、及びO2
2-、の少なくとも1つを含む種の少なくとも1つであるかもしれない。触媒は、H2Oのような水素種又は酸素を含むかもしれない。もう1つの実施例において、触媒は、nH、nO(n=整数)、O2、OH、及びH2O触媒の少なくとも1つを含む。水素原子の源のような水素の源は、H2ガス又は炭化水素のような水素含有燃料を含むかもしれない。水素原子は、炭化水素燃焼の間に炭化水素の熱分解により生成されるかもしれない。反応混合物は、本開示のそれらのような水素解離剤を更に含むかもしれず、H原子はまた、水素の解離剤により形成されるかもしれない。酸素の源は、空気からのO2を更に含むかもしれない。反応物は、H及びOの少なくとも1つの源として機能するかもしれないH2Oを更に含むかもしれない。1つの実施例において、水は、セル内のH2Oの熱分解により供給されるかもしれない酸素及び水素の少なくとも1つの更なる源として機能する。水は、シリンダー又はピストンヘッドのような、表面に触媒的に又は熱的に、水素原子へと解離され得る。表面は、水を水素及び酸素に解離するための材料を含むかもしれない。水解離材料は、遷移元素又は内部遷移元素、鉄、白金、パラジウム、ジルコニウム、バナジウム、ニッケル、チタン、Sc、Cr、Mn、Co、Cu、Zn、Y、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Cd、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Hg、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Vb、Lu、Th、Pa、U、活性炭(炭素)、又はCsがインターカレーションされた炭素(グラファイト)の元素、化合物、合金、又は混合物を含むかもしれない。H及びOは、ハイドリノを形成するため触媒及びHを形成するように反応するかもしれない。水素及び酸素の源は、対応するポート又は吸気弁又はマニホールドのような吸気口を通して、引き込まれるかもしれない。生成物は、排気ポート又は排出口を通して排気されるかもしれない。流れは、それぞれのポートを通して、吸入及び排出する速度をコントロールすることによりコントロールされるかもしれない。
【0170】
1つの実施例において、ハイドリノは、本開示の固体燃料のような水素の源及び触媒の源を加熱することにより形成される。加熱は、熱的加熱及び振動加熱の少なくとも1つであるかもしれない。実験的に、ラマン分光法は、ハイドリノが、Liのようなアルカリ金属を含む混合物のようなハロゲン化物及び水酸化物の混合物のような固体燃料をボールミルすることにより形成されることを確認する。例えば、逆ラマン効果ピークは、2308cm-1で、ボールミルされたLiOH+LiI及びLiOH+LiFから観測される。このようにして、典型的な混合物は、LiOH+LiI又はLiFである。1つの実施例において、熱的及び振動の加熱の少なくとも1つは、高速反応によって達成される。この場合において、追加的なエネルギー反応は、ハイドリノを形成することにより供給される。
【0171】
VII.固体燃料触媒誘導ハイドリノ遷移(SF-CIHT)セル及びパワー・コンバーター
1つの実施例において、直接の電気的エネルギー及び熱エネルギーの少なくとも1つを発生させるパワー・システムは、少なくとも1つの槽と、(a)発生期のH2Oを含む触媒又は触媒源の少なくとも1つ、(b)原子水素又は原子水素源の少なくとも1つ、及び(c)導体及び導電性マトリクスの少なくとも1つ、を含む反応物と、ハイドリノ反応物を閉じ込める少なくとも1セットの電極と、高電流の電気エネルギーのショート・バーストをデリバリするための電気的パワー源と、再充填システムと、反応生成物から初期反応物を再生する少なくとも1つのシステムと、及び、直接的なプラズマから電気へのコンバータの少なくとも1つ及び熱から電気パワーへのコンバータの少なくとも1つと、を含むパワーシステム。1つの更なる実施例において、その槽は、大気圧、大気圧より高い、及び大気圧より低い、の少なくとも1つの圧力が可能となる。もう1つの実施例において、少なくとも1つの直接のプラズマ-電気コンバーターが、プラズマダイナミック・パワー・コンバーター(plasmadynamic power converte)、(ベクトルE)×(ベクトルB)ダイレクト・コンバーター(E x B direct converter)、電磁流体力学的パワー・コンバーター(magnetohydrodynamic power converter)、磁気ミラー電磁流体力学的パワー・コンバーター(magnetic mirror magnetohydrodynamic power converter)、チャージ・ドリフト・コンバーター(charge drift converter)、ポスト又はベネチアン・ブラインド・パワー・コンバーター(Post or Venetian Blind power converter)、ジャイロトロン(gyrotron)、フォトン・バンチング・マイクロウェーブ・パワー・コンバーター(photon bunching microwave power converter)、及びフォトエレクトリック・コンバーター(photoelectric converter)のグループからの少なくとも1つを含むことができる。1つの更なる実施例において、少なくとも1つの熱-電気コンバータが、熱機関、蒸気機関、蒸気タービン、発電機、ガスタービン及び発電機、ランキン・サイクル・エンジン、ブレイトン・サイクル・エンジン、スターリング・エンジン、熱電子パワー・コンバーター、及び熱電パワー・コンバーター、のグループからの少なくとも1つを含むことができる。
【0172】
1つの実施例において、H2Oは、熱の、プラズマの、及び電磁気(光)のパワーの少なくとも1つの形成においてエネルギーの高い解放と共にハイドリノを形成するように点火される。(本開示における「点火」は、バースト、パルス又は他の高いパワー放出の形態として、明示されるかもしれないHからハイドリノへの非常に高い反応速度を意味する。)H2Oは、約2000Aから100,000Aの範囲内の1つのような高電流の適応により点火されるかもしれない燃料を含むかもしれない。これは、アークのような第1フォームの高く導電性のあるプラズマへの5,000から100,000Vのような高い電圧の適用によって達成されるかもしれない。その代わりとして、高電流は、H2Oを含む化合物又は混合物を通して通されるかもしれないが、ここで、固体燃料のような結果としてなる燃料の導電率は高い。(本開示において、固体燃料又はエネルギー物質が、ハイドリノを形成するため更に反応するH及びHOHのような触媒を形成する反応混合物を意味するために使用される。しかしながら、反応混合物は、固体以外の物理状態を含んでいるかもしれない。実施例において、反応混合物は、ガス状、液体、固体、スラリ、ゾルゲル、溶液、混合物、ガス状の懸濁、空気圧の流れ、及び当業者に知られる他の状態の少なくとも1つであるかもしれない。)1つの実施例において、非常に低い抵抗を持つ固体燃料は、H2Oを含む反応混合物を含む。低い抵抗は、反応混合物の導体構成要素のせいであるかもしれない。実施例において、固定燃料の抵抗は、約10-9Ωから100Ω、10-8Ωから10Ω、10-3Ωから1Ω、10-4Ωから10-1Ω、及び10-4Ωから10-2Ωの範囲の少なくとも1つである。もう1つの実施例において、高い抵抗を持つ燃料は、添加される化合物又は材料の微量又は少ないモルパーセントを含むH2Oを含む。後者の場合、高電流は、アーク又はアーク・プラズマのような高く導電性の状態を形成する絶縁破壊(ブレークダウン(breakdown))を引き起こすことにより点火を達成するように燃料を通して流されるかもしれない。
【0173】
1つの実施例において、反応物は、触媒源、触媒、原子水素源、及び原子水素の少なくとも1つを形成するような導電性マトリクス及びH2Oの源を含むことができる。1つの更なる実施例において、H2Oの源を含む反応物は、バルクH2O、バルクH2O以外の状態、H2Oを形成する及び結合H2Oを解放する反応の少なくとも1つを被る化合物(単数又は複数)、の少なくとも1つを含むことができる。加えて、結合H2Oは、H2Oと相互作用する化合物を含み、そのH2Oが吸収されたH2O、結合されたH2O、物理吸着されたH2O、及び水和の水の少なくとも1つの状態にある。実施例において、反応物は、バルクH2O、吸収されたH2O、結合されたH2O、物理吸着されたH2O、及び水和の水の解放の少なくとも1つを被る1又はそれ以上の化合物又は材料及び導体を含むことができ、及び、反応生成物としてH2Oを持つことができる。他の実施例において、発生期のH2O触媒及び原子水素の源の少なくとも1つが、(a)少なくとも1つのH2Oの源、(b)少なくとも1つの酸素の源、及び(c)少なくとも1つの水素の源、の少なくとも1つを含むことができる。
【0174】
追加的な実施例において、触媒源、触媒、原子水素源、及び原子水素の少なくとも1つを形成する反応物は、H2O及びH2Oの源の少なくとも1つと;O2、H2O、HOOH、HOOH-、過酸化物イオン、超酸化物イオン、水素化物、H2、ハロゲン化物、酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物、酸素を含む化合物、(ハロゲン化物、酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物、酸素を含む化合物、の少なくとも1つのグループから選択される)水和化合物と、及び、導電性マトリクスと、を含む。ある実施例において、オキシ水酸化物が、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOH、のグループからの少なくとも1つを含むことができ、酸化物が、CuO、Cu2O、CoO、Co2O3、CO3O4、FeO、Fe2O3、NiO、及びNi2O3、のグループからの少なくとも1つを含むことができ、水酸化物が、Cu(OH)2、Co(OH)2、Co(OH)3、Fe(OH)2、Fe(OH)3、及びNi(OH)2、のグループからの少なくとも1つを含むことができ、酸素を含む化合物が、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、クロム酸、ピロリン酸塩、過硫酸塩、過塩素酸塩、過臭素酸塩、および過ヨウ素酸塩、MXO3、MXO4(M=Li、Na、K、Rb、Csのようなアルカリ金属のような金属、X=F、Br、Cl、I)、コバルトマグネシウム酸化物、ニッケルマグネシウム酸化物、銅マグネシウム酸化物、Li2O、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、CuO、CrO4、ZnO、MgO、CaO、MoO2、TiO2、ZrO2、SiO2、Al2O3、NiO、FeO、Fe2O3、TaO2、Ta2O5、VO、VO2、V2O3、V2O5、P2O3、P2O5、B2O3、NbO、NbO2、Nb2O5、SeO2、SeO3、TeO2、TeO3、WO2、WO3、Cr3O4、Cr2O3、CrO2、CrO3、CoO、Co2O3、CO3O4、FeO、Fe2O3、NiO、Ni2O3、希土類酸化物、CeO2、La2O3、オキシ水酸化物、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOH、のグループからの少なくとも1つを含むことができ、そして、導電性マトリクスが、金属粉末、炭素、炭化物、臭化物、窒化物、TiCNのようなカルボニトリル、又はニトリル、のグループからの少なくとも1つを含むことができる。
【0175】
実施例において、反応物は、金属、その金属酸化物、及びH2Oの混合物を含むことができるが、金属のH2Oとの反応が熱力学的に有利でない。他の実施例において、反応物は、金属、金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物を含むことができるが、その金属のH2Oとの反応が熱力学的に有利でない。追加的な実施例において、反応物は、遷移金属、アルカリ土類金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物を含むことができるが、その金属のH2Oとの反応が熱力学的に有利でない。そして、更なる実施例において、反応物は、導体、含水材料、及びH2Oの混合物を含むことができる。実施例において、導体は、金属粉末又は炭素粉末を含むことができるが、その金属又は炭素のH2Oとの反応が熱力学的に有利でない。実施例において、含水材料は、臭化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、炭酸カリウム、リン酸カリウム、KMgCl3・6(H2O)のようなカーナライト、クエン酸鉄(III)アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、濃硫酸、濃リン酸、セルロース繊維、糖、カラメル、ハチ蜜、グリセリン、エタノール、メタノール、ディーゼル燃料、メタンフェタミン、肥料化学製品、塩、乾燥剤、シリカ、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、モレキュラシーブ、ゼオライト、潮解性の材料、塩化亜鉛、塩化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び、潮解性の塩、のグループからの少なくとも1つを含むことができる。ある実施例において、そのパワー・システムは、導体、含水材料、及びH2O、の混合物を含むことができ、(金属/導体)、(含水材料)、(H2O)の相対的モル量の範囲が、約(0.000001から100000)、(0.000001から100000)、(0.000001から100000);(0.00001から10000)、(0.00001から10000)、(0.00001から10000);(0.0001から1000)、(0.0001から1000)、(0.0001から1000);(0.01から100)、(0.01から100)、(0,01から100);(0.1から10)、(0.1から10)、(0.1から10);及び(0.5から1)、(0.5から1)、(0.5から1)、の少なくとも1つである。ある実施例において、H2Oとの熱力学的に有利でない反応を持つ金属が、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びIn、のグループの少なくとも1つであることができる。追加的な実施例において、反応物は、H2Oの追加により再生され得る。
【0176】
更なる実施例において、反応物は、金属、その金属酸化物、及びH2Oの混合物を含むことができるが、その金属酸化物は、1000℃未満の温度でH2還元が可能なものである。他の実施例において、反応物は、H2及びマイルドな熱で容易に還元されない酸化物、1000℃未満の温度でH2で金属に還元されることができる酸化物を持つ金属、及びH2O、の混合物を含むことができる。実施例において、1000℃未満の温度でH2で金属に還元されることができる酸化物を持つ金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInのグループの少なくとも1つであり得る。実施例において、H2で及びマイルドな熱で容易に還元されない金属酸化物は、アルミナ、アルカリ土類酸化物、及び希土類酸化物の少なくとも1つを含む。
【0177】
実施例において、固体燃料は、炭素又は活性炭及びH2Oを含むことができるが、その混合物は、H2Oの追加を含む再水和によって再生される。更なる実施例において、反応物は、スラリー、溶液、エマルション、複合物、及び化合物の少なくとも1つを含むことができる。実施例において、高電流の電気的エネルギーのショート・バーストをデリバリするため電気的パワーの源の電流は、ハイドリノ反応物が非常に高い速度でハイドリノを形成する反応を受けることを引き起こすのに十分である。実施例において、高電流電気エネルギーのショート・バーストをデリバリする(deliver)電気的パワーの源は、以下のものの少なくとも1つを含む。100Aから1,000,000A、1kAから100,000A、10kAから50kAの少なくとも1つの範囲の中にある電流、100A/cm2から1,000,000A/cm2、1000A/cm2から100,000A/cm2、及び2000A/cm2から50,000A/cm2の少なくとも1つの範囲内あるDC又はピークAC電流密度、の高いAC、DC、又は、AC-DC混合を引き起こすように選択される電圧、その電圧が、固体燃料又はエネルギー物質の導電率により決定されるが、その電圧は、所望の電流に固体燃料又はエネルギー物質サンプルの抵抗をかけることにより与えられ、DC又はピークAC電圧が、約0.1Vから500kV、0.1Vから100kV、及び1Vから50kV、から選択される少なくとも1つの範囲内であるかもしれず、そして、AC周波数が、約0.1Hzから10GHz、1Hzから1MHz、10Hzから100kHz、及び100Hzから10kHz、の範囲内にあるかもしない。実施例において、固体燃料又はエネルギー物質サンプルの抵抗は、約0,001mΩから100MΩ、0.1Ωから1MΩ、及び10Ωから1kΩから選択される少なくとも1つの範囲内にあり、そして、ハイドリノを形成する活性な電極面積あたりの妥当な負荷の伝導度は、約10-10Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-5Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-4Ω-1cm-2から105Ω-1cm-2、10-3Ω-1cm-2から104Ω-1cm-2、10-2Ω-1cm-2から103Ω-1cm-2、10-1Ω-1cm-2から102Ω-1cm-2、及び1Ω-1cm-2から10Ω-1cm-2から選択される少なくとも1つの範囲内にある。
【0178】
1つの実施例において、固体燃料は導電性がある。実施例において、固体燃料の部分、ペレット、又はアリコートの抵抗は、約10-9Ωから100Ω、10-8Ωから10Ω、10-3Ωから1Ω、10-3Ωから10-1Ω、及び10-3Ωから10-2Ωの範囲にある少なくとも1つである。1つの実施例において、ハイドリノ反応速度は、高電流の適用又は発展に依存する。エネルギーハイドリノ触媒反応のようなハイドリノ触媒反応は、導電性の燃料を通る低電圧、高電流の流れによって開始されるかもしれない。エネルギー解放は、非常に高いかもしれず、そして、衝撃波を形成するかもしれない。1つの実施例において、電圧は、100Aから1,000,000A、1kAから100,000A、10kAから50kAの少なくとも1つの範囲内の高電流のような点火を引き起こす高いAC,DC,又はAC-DC混合を引き起こすように選択される。電流密度は、プレスされたペレットのようなペレットを含むかもしれない燃料の100A/cm2から1,000,000A/cm2、1000A/cm2から100,000A/cm2、及び2000A/cm2から50,000A/cm2の少なくとも1つの範囲内に有るかもしれない。DC又はピークAC電圧は、約0.1Vから100kV V、0.1Vから1kV、0.1Vから100V、及び0.1Vから15V、から選択される少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。AC周波数は、約0.1Hzから10GHz、1Hzから1MHz、10Hzから100kHz、及び100Hzから10kHz、の範囲内にあるかもしれない。パルス時間は、約10-6sから10s、10-5sから1s、10-4sから0.1s、及び10-3sから0.01s、から選択される少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。もう1つの実施例において、高い磁場又は磁束、φ、又は、磁場変化の高い速度の少なくとも1つは、ハイドリノ反応を点火する、磁束は、約10Gから10T、100Gから5T、又は1kGから1T、の範囲内にあるかもしれない。dφ/dtは、10Gから10T、100Gから5T、又は1kGから1T、の磁場に対応し、1Hzから100kHz、10Hzから10kHz、10Hzから1000Hz、又は10Hzから100Hz、の範囲内の周波数で交互になる。
【0179】
1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、H2O源又はH2Oを含むかもしれない。このH2Oのmole%含有量は、約0.000001%から100%、0.00001%から100%、0.0001%から100%、0.001%から100%、0.01%から100%、0.1%から100%、1%から100%、10%から100%、0.1%から50%、1%から25%、及び1%から10%の少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。1つの実施例において、ハイドリノ反応速度は、高電流の適用又は展開に依存する。1つの実施例において、電圧は、100Aから1,000,000A、1kAから100,000A、10kAから50kAの少なくとも1つの範囲内である、高AC,DC,又はAC-DC混合電流を引き起こすように選択される。DC又はピークAC電流密度は、100A/cm2から1,000,000A/cm2、1000A/cm2から100,000A/cm2、及び2000A/cm2から50,000Acm2の少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。1つの実施例において、その電圧は、固体燃料又はエネルギー物質の伝導度によって決定される。固体燃料又はエネルギー物質サンプルの抵抗は、約0.001mΩから100MΩ、0.1Ωから1MΩ、及び10Ωから1kΩから選択される少なくとも1つの範囲内にある。ハイドリノを形成するように活性な電極面積当たりの妥当な負荷の導電率が、約10-10Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-5Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-4Ω-1cm-2から105Ω-1cm-2、10-3Ω-1cm-2から104Ω-1cm-2、10-2Ω-1cm-2から103Ω-1cm-2、10-1Ω-1cm-2から102Ω-1cm-2、及び1Ω-1cm-2から10Ω-1cm-2から選択される少なくとも1つの範囲内である。1つの実施例において、電圧は、所望の電流に、固定燃料又はエネルギー物質サンプルの抵抗をかけることにより与えられる。抵抗が1mΩのオーダーである典型的な場合において、電圧は<10Vのように低い。抵抗が本質的に無限大である、本質的に純粋なH2Oの1つの典型的な場合において、点火のために高電流を達成するため適用される電圧は、約5kV又はそれ以上のようなH2Oのブレークダウン電圧より上のように、高い。実施例において、DC又はピークAC電圧は、約0.1Vから500kV、0.1Vから100kV、及び1Vから50kVから選択される少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。AC周波数は、約0.1Hzから10GHz、1Hzから1MHz、10Hzから100kHz、及び100Hzから10kHzの範囲内にあるかもしれない。1つの実施例において、DC電圧は、イオン化されたH2Oを含むプラズマを作るように放電されるが、電流は、減衰不足であり、それが減衰しつつ振動する。
【0180】
1つの実施例において、高電流パルスは、所望の電圧及び電流を達成するため直列及び並列の少なくとも1つの様式で接続されるかもしれないスーパーキャパシタのようなキャパシタの放電で達成されるが、電流は、DC又は当業者に知られる定電圧トランスのようなトランスのような回路要素で調整される。キャパシタは、グリッド・パワー(grid power)、発電機、燃料電池(セル)、又は電池(バッテリ)のような電気的な源によってチャージされる。1つの実施例において、バッテリは電流を供給する。1つの実施例において、妥当な周波数、電圧、及び電流波形は、キャパシタ又はバッテリの出力を調節するパワーによって達成されるかもしれない。
【0181】
固体燃料又はエネルギー物質は、金属、炭素、又は炭化物のような支持体又は導体又は導電性マトリクス、及び、H2O又は本開示のそれらのような反応してH2Oを形成する化合物又は結合されたH2Oを解放する化合物のようなH2O源を含むかもしれない。固体燃料は、H2O、H2Oと相互作用する材料又は化合物、及び導体を含むかもしれない。H2Oは、水和の水又は物理吸着H2Oのような結合された又は吸収されたH2OのようなバルクH2O以外の状態で存在するかもしれない。その代わりとして、H2Oは、妥当な電圧の適用によって高く導電性があるようにされた又は高く導電性の混合物の状態のバルクH2Oとして存在するかもしれない。固体燃料は、H2O及び、H形成を容易にしHOH触媒の可能性を容易にするように金属酸化物のような酸化物のような化合物又は材料及び高導電率を提供する炭素又は金属粉末のような化合物又は材料を含むかもしれない。典型的な固体燃料は、R-Niを単独で及び、遷移金属及びAlのそれらのような添加剤と共に、含むかもしれず、R-Niは、水和されたAl2O3、及びAl(OH)3の分解によってH及びHOHを解放する。妥当な典型的な固体燃料は、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOH、のようなオキシ水酸化物、及び、金属粉末及び炭素粉末の少なくとも1つのような導電性マトリクス、及びオプション的にH2Oを含む。固体燃料は、Cu(OH)2、Co(OH)2、Fe(OH)2、及びNi(OH)2、の少なくとも1つのような遷移金属水酸化物、Al(OH)3、のようなアルミニウム水酸化物のような水酸化物と、炭素粉末及び金属粉末の少なくとも1つのような導体と、及びオプションとしてH2Oを含むかもしれない。固体燃料は、CuO、Cu2O、NiO、Ni2O3、FeO、及びFe2O3、の少なくとも1つのような遷移金属酸化物の少なくとも1つのような少なくとも1つの酸化物と、炭素粉末及び金属粉末の少なくとも1つのような導体と、及びH2Oとを含むかもしれない。固体燃料は、MgCl2のようなアルカリ土類金属ハロゲン化物のような金属ハロゲン化物のようなハロゲン化物の少なくとも1つと、炭素粉末及び金属粉末の少なくとも1つのような導体と、及びH2Oとを含むかもしれない。固体燃料は、水酸化物、オキシ水酸化物、酸化物、及び金属ハロゲン化物のようなハロゲン化物からの少なくとも2つを含むもののような固体燃料の混合物と、少なくとも1つの導体又は導電性マトリクスと、及びH2Oとを含むかもしれない。導体は、固体燃料、R-Ni、遷移金属粉末のような金属粉末、Ni又はCoセルメット、炭素、又は炭化物或いは他の導体、又は導電性の支持体又は導電性のマトリクスで当業者に知られるものを含む反応混合物の他の構成要素の1又はそれ以上でコーティングされた金属スクリーンの少なくとも1つを含むかもしれない。1つの実施例において、H2Oベースの固体燃料の少なくとも1つの導体は、Cu、Al、及びAgのような遷移金属の少なくとも1つのような金属粉末のような金属を含む。
【0182】
1つの実施例において、固体燃料は、活性炭のような炭素及びH2Oを含む。真空中又は不活性雰囲気下でプラズマを形成する点火が起こるような場合において、プラズマ-から-電気発生が続き、プラズマから凝縮される炭素は、再生サイクルにおいて固体を再形成するように再水和されるかもしれない。固体燃料は、酸性の、塩基性の、又は中性のH2O及び活性炭、木炭、黒炭、及び金属粉末の混合物の少なくとも1つを含むかもしれない。1つの実施例において、炭素-金属混合物の金属は少なくとも部分的にH2Oと非反応性である。H2Oとの反応に対して少なくとも部分的に安定である妥当な金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びIn、のグループの少なくとも1つである。混合物は、H2Oの追加を含む再水和によって再生されるかもしれない。
【0183】
1つの実施例において、基本的な要求される反応物は、H源と、O源と、及び、点火の間に高電流が材料を透過することを許す良い導電体マトリクスとである。固体燃料又はエネルギー物質は、シールされたアルミニウム槽のようなシールされる金属槽のようなシールされる槽内に収納されるかもしれない。固体燃料又はエネルギー物質は、低電圧、高電流電気的エネルギーのショート・バーストを受け、及びテイラー―ウィンフィールド・モデルND-24-75スポット溶接機の2つの銅電極の間に閉じ込めによって達成されるようなスポット溶接機によって作られるもののような低電圧、高電流パルスによって反応させられるかもしれない。60Hzの電圧は、約5から20V RMSであるかもしれず、電流は、約10,000から40,000A/cm2であるかもしれない。
【0184】
典型的なエネルギー物質及び条件は、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、SmOOH、Νi2Ο3H2Ο、La2O3H2O、及びNa2SO4H2O、の少なくとも1つがNiメッシュスクリーンに、スラリ及び乾燥状態でコーティングされたもの、及び、約60Hz、8V RMS、及び40,000A/cm2迄の電流の電気パルスを受けるものである。
【0185】
1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、H2O及び分散剤及び発生期のH2O及びHを形成する解離剤を含む。妥当な典型的な分散剤及び解離剤は、FeBr2のような臭化物のような遷移金属ハロゲン化物のような金属ハロゲン化物のようなハロゲン化物化合物、CuBr2,のような水素化物を形成する化合物、及び複数の酸化状態を可能とする金属を持つハロゲン化物及び酸化物のような化合物である。他のものは、CoO、CO2O3、CO3O4、CoOOH、Co(OH)2、Co(OH)3、NiO、Ni2O3、NiOOH、Ni(OH)2、FeO、Fe2O3、FeOOH、Fe(OH)3、CuO、Cu2O、CuOOH、及びCu(OH)2、のような遷移元素のそれらのような水酸化物又はオキシ水酸化物又は酸化物を含む。他の実施例において、遷移金属は、アルカリ、アルカリ土類、内部遷移金属、及び希土類金属、及び第13族及び第14族金属のような他の者によって置換される。妥当な例は、La2O3、CeO2、及びLaX3(X=ハロゲン)である。もう1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物、又はハロゲン化物のような無機化合物の水和物としてH2Oを含む。他の妥当な水和物は、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、クロム酸、ピロリン酸塩、過硫酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、次亜臭素酸塩、ブロマイト(bromite)、臭素酸塩、過塩素酸塩、次亜ヨウ素酸塩、アイオダイト(iodite)、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、硫酸水素塩、水素又は二水素リン酸塩、オキシアニオンを備える他の金属化合物、及び金属ハロゲン化物のグループの少なくとも1つのような本開示の金属化合物である。金属酸化物又はハロゲン化化合物のような解離剤及び分散剤のモル比は、点火事象を生じさせる所望の如何なるものでもある。モルH2Oに対する少なくとも1化合物の妥当なモル数は、約0.000001から100000、0.00001から10000、0.0001から1000、0.01から100、0.1から10、及び0.5から1の少なくとも1つの範囲内にあるが、その比は、(化合物モル数/H2Oモル数)で定義付けされる。固体燃料又はエネルギー物質は、遷移金属粉末のような金属粉末、Ni又はCoセルメット、炭素粉末、又は炭化物又は他の導体のような導体又は導電性のマトリクス、又は導電性の支持体又は導電性のマトリクスで当業者に知られるものを更に含むかもしれない。導体のモル数に対するH2O及び少なくとも1つの化合物を含む水和された化合物のモルの妥当な比率は、約0,000001から100000、0.00001から10000、0.0001から1000、0.01から100、0.1から10、及び0.5から1の少なくとも1範囲内にあるが、比率は、(水和化合物のモル数/導体のモル数)として定義される。
【0186】
1つの実施例において、反応物は、H2Oの追加により生成物から再生される。1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、H2O及び点火という結果となるように水和した材料を通して流れるような本開示の高電流定電圧に妥当な導電性マトリクスを含む。導電性マトリクス材料は、金属表面、金属粉末、炭素、炭素粉末、炭化物、ホウ化物、窒化物、TiCNのような炭窒化物、ニトリル、本開示のもう1つのもの又は当業者に知られるものの少なくとも1を含むかもしれない。固体燃料又はエネルギー物質を形成する又はそれを生成物から再生するH2Oの添加は、連続又は断続であるかもしれない。
【0187】
固体燃料又はエネルギー物質は、導電性マトリクスと、Fe、Cu、Ni、又はCo、から選択されるもののようなその酸化物の少なくとも1つ及び遷移金属のような対応する金属酸化物及び金属の混合物のような酸化物と、及びH2Oとの混合物を含むかもしれない。H2Oは、水和された酸化物内にあるかもしれない。他の実施例において、金属/金属酸化物反応物は、水との反応性が低く対応する酸化物が容易にその金属に還元できる金属、又は、ハイドリノ反応の間に酸化性でない金属を含む。低いH2O反応性を持つ妥当な典型的な金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、から選択される1つである。金属は反応の間に酸化物に変換されるかもしれない。金属反応物に対応する酸化物生成物は、当業者に知られる方法及びシステムにより水素還元により最初の金属に再生されるかもしれない。水素還元は昇温された温度であるかもしれない。水素はH2Oの電気分解で供給されるかもしれない。もう1つの実施例において、金属は、溶融塩における電気分解のような電気分解又はより酸素活性な金属のような還元材で還元、炭素還元により酸化物から再生される。酸化物からの金属の形成は、当業者に知られる方法及びシステムによって達成されるかもしれない。H2Oに対する金属酸化物に対する金属のモル量は、本開示において与えられるように電気の低電圧高電流パルスを受けるとき、点火という結果となる如何なる所望のものでもある。(金属)、(金属酸化物)、(H2O)の妥当な相対モル比の範囲は、約(0.000001から100000)、(0.000001から100000)、(0.000001から100000);(0.00001から10000)、(0.00001から10000)、(0.00001から10000);(0.0001から1000)、(0.0001から1000)、(0.0001から1000);(0.001から100)、(0.001から100)、(0.001から100);(0.01から100)、(0.01から100)、(0,01から100);(0.1から10)、(0.1から10)、(0.1から10);及び(0.5から1)、(0.5から1)、(0.5から1)である。固体燃料又はエネルギー物質は、スラリ、溶液、エマルション、コンポジット、及び化合物の少なくとも1つを含むかもしれない。
【0188】
固体燃料又はエネルギー物質は、導電性マトリクス、第1金属及び第1金属に対応する金属ハロゲン化物又は第2金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物を含むかもしれない。H2Oは水和したハロゲン化物の形態であるかもしれない。第2の金属ハロゲン化物は、第1の金属ハロゲン化物よりも安定であるかもしれない。1つの実施例において、第1金属は、その金属に還元され得る酸化物に対応するH2Oとの反応性が低いか、又は、ハイドリノ反応の間にその金属が酸化性でない。H2O反応性が低い妥当な典型的な金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Crから選択される1つである。H2Oに対する金属ハロゲン化物に対する金属のモル量は、本開示において与えられる電気の高電流定電圧パルスを受けるときに点火という結果になる如何なる所望のものでもよい。(金属)、(金属ハロゲン化物)、(H2O)の相対的なモル量の妥当な範囲は、約(0.000001から100000)、(0.000001から100000)、(0.000001から100000);(0.00001から10000)、(0,00001から10000)、(0.00001から10000);(0.0001から1000)、(0.0001から1000)、(0.0001から1000);(0.001から100)、(0.001から100)、(0.001から100);(0.01から100)(0.01から100)、(0.01から100);(0.1から10)、(0.1から10)、(0.1から10);及び(0.5から1)、(0.5から1)、(0.5から1)の少なくとも1つである。固体燃料又はエネルギー物質は、スラリ、溶液、エマルション、コンポジット、及び化合物の少なくとも1つを含むかもしれない。
【0189】
1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、金属又は炭素のような本開示のような導体、含水材料、及びH2Oを含むかもしれない。妥当な典型的な含水材料は、臭化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、炭酸カリウム、リン酸カリウム、KMgCl3・6(H2O)のようなカーナライト、クエン酸鉄IIIアンモニウム、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウム及び濃硫酸及びリン酸、セルロース繊維(綿と紙のようなもの)、糖、カラメル、蜂蜜、グリセリン、エタノール、メタノール、ディーゼル燃料、メタンフェタミン、多くの肥料化学製品、塩類(食塩を含む)及び多種多様な他のもので当業者に知られるもの及びシリカのようなデシカント、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、及びモレキュラーシーブ(概して、ゼオライト)又は塩化亜鉛のような潮解性の材料、塩化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び多くの異なる潮解性の塩類で当業者に知られているものである。(金属)、(含水材料)、(H2O)の相対的なモル量の妥当な範囲は、約(0.000001から100000)、(0.000001から100000)、(0.000001から100000);(0.00001から10000)、(0.00001から10000)、(0.00001から10000);(0.0001から1000)、(0.0001から1000)、(0.0001から1000);(0.001から100)、(0.001から100)、(0,001から100);(0,01から100)、(0.01から100)、(0,01から100);(0,1から10)、(0.1から10)、(0.1から10);及び(0.5から1)、(0.5から1)、(0.5から1)、の少なくとも1つである。固体燃料又はエネルギー物質は、スラリ、溶液、エマルション、コンポジット、及び化合物の少なくとも1つを含むかもしれない。
【0190】
1つの典型的なエネルギー物質において、0.05ml(50mg)のH2Oが、アルミDSCパン(アルミ坩堝30μl、D:6.7x3(Setaram、S08/HBB37408)及びアルミカバーD:6,7,スタンピングされた,気密ではない(Setaram、S08/HBB37409))内にシールされた、20mg又はCo3O4若しくはCuOに添加された。そして、Taylor-WinfieldモデルND-24-75スポット溶接機を用いて、約8V RMSで15,000から25,000Aの間の電流で点火された。大きなエネルギーバーストが、観測され、サンプルが蒸発したが、各々エネルギーのある高イオン化、膨張プラズマであった。もう1つの典型的な固体燃料で同じように点火されたもので同様な結果を得たものは、Cu(42.6mg)+CuO(14.2mg)+H2O(16.3mg)を含むが、これは、アルミDSCパン(71.1mg)(アルミ坩堝30μl、D:6.7x3(Setaram、S08/HBB37408)及びアルミカバーD:6,7,スタンピングされた,気密な(Setaram、S08/HBB37409))内にシールされた。
【0191】
1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、発生期のH2O触媒及びH源を含む。1つの実施例において、固体燃料又はエネルギー物質は、導電性であり、又は、導電性マトリクス材料を含み、これにより、発生期のH2O触媒及びH源の混合物が導電性となるようにする。発生期のH2O触媒の源及びH源の少なくとも1つの源は、少なくともO及びHを含む材料及び化合物の混合物又は化合物である。Oを含む材料又は化合物は、酸化物、水酸化物、及びオキシ水酸化物の少なくとも1つであり、例えば、アルカリ、アルカリ土類、遷移金属、内部遷移金属、希土類金属、及び第13及び14族金属の酸化物、水酸化物、及びオキシ水酸化物である。Oを含む材料又は化合物は、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、クロム酸塩、ピロリン酸塩、過硫酸塩、過塩素酸塩、過臭素酸塩、及び過ヨウ素酸塩、MXO3、MXO4(M=Li、Na、K、Rb、Csのようなアルカリ金属のような金属、X=F、Br、Cl、I),コバルトマグネシウム酸化物、ニッケルマグネシウム酸化物、銅マグネシウム酸化物、Li2O、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、CuO、CrO4、ZnO、MgO、CaO、MoO2、TiO2、ZrO2、SiO2、Al2O3、NiO、FeO、Fe2O3、TaO2、Ta2O5、VO、VO2、V2O3、V2O5、P2O3、P2O5、B2O3、NbO、NbO2、Nb2O5、SeO2、SeO3、TeO2、TeO3、WO2、WO3、Cr3O4、Cr2O3、CrO2、CrO3、CeO2又はLa2O3のような希土類酸化物、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOHのようなオキシ水酸化物である。典型的なH源は、H2O、水和物のような結合又は吸収したH2Oを持つ化合物、水酸化物、オキシ水酸化物又は硫酸水素塩、水素又は二水素リン酸塩、及び炭化水素である。導電性マトリクス材料は、金属粉末、炭素、炭素粉末、炭化物、ホウ化物、窒化物、TiCNのようなカルボニトリル、又はニトリルであるかもしれない。本開示の導体は、異なる物理形態の異なる実施例においてあり、例えば、バルク、粒子、粉末、微粉末、及び他の形態で当業者に知られるもので、導体との混合物を含む固体燃料又はエネルギー物質が導電性になるようにするものであるかもしれない。
【0192】
典型的な固体燃料又はエネルギー物質は、H2O及び導電性マトリクスの少なくとも1つを含む。1つの典型的な実施例において、固体燃料は、H2O及び金属導体を含む。それは、Feのような線金属であり、Fe金属粉末及び水酸化鉄、酸化鉄、オキシ水酸化鉄、及びハロゲン化鉄のようなFe化合物状態である。後者は、H2O源として機能する水和物のようなH2Oを置換するかもしれない。他の金属は、バルク、シート、スクリーン、メッシュ、ワイヤー、微粒子、粉、微粉末、及び固体、液体、及びガス状のような状態、化合物及び金属のような物理的な形態のような如何なるFeを置き換えるかもしれない。導体は、バルク・カーボン、微粒炭素、炭素粉末、カーボン・エーロゲル、カーボンナノチューブ、活性炭、グラフィーム、KOH活性炭又はナノチューブ、カーバイドから派生した炭化物、炭素繊維布、及びフラーレンの少なくとも1つのような1又はそれ以上の物理形態でのカーボンを含むかもしれない。妥当な典型的な固体燃料又はエネルギー物質は、次の通りである。CuBr2+H2O+導電性マトリクス;Cu(OH)2+FeBr2+カーボン又は金属粉末のような導電性マトリクス;FeOOH+カーボン又は金属粉末のような導電性マトリクス;Cu(OH)Br+カーボン又は金属粉末のような導電性マトリクス;AlOOH又はAl(OH)3+Al粉末(追加H2がAlOOH又はAl(OH)3;の分解から形成されるH2OとのAlの反応によってハイドリノを形成する反応に供給される);金属化されたゼオライト内のH2O及び蒸気活性化されたフラーレン及びカーボンナノch-部のようなナノ粒子内のH2O(分散剤は、カーボンのようなウェットな疎水性材料に対して使用されるだろう);NH4NO3+H2O+NiAl合金粉末;LiNH2+LiNNO3+Ti粉末;LiNH2+LiNO3+Pt/Ti;LiNH2+NH4NO3+Ti粉末;BH3NH3+NH4NO3;BH3NH3+CO2、SO2、NO2、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩も同様;LiH+NH4NO3+遷移金属、希土類金属、Al又は他の酸化性の金属;NH4NO3+遷移金属、希土類金属、Al他の酸化性の金属;NH4NO3+R-Ni;P2O5本開示の水酸化物の各々を伴う、LiNO3、LiClO4及びS2O8+導電性マトリクス;及び水酸化物、オキシ水酸化物、水素貯蔵材料(本開示の1又それ以上のものを含む)、ディーゼル燃料のような水素源、及び、CO2、SO2、又はNO2のような他の酸無水物及びP2O5のような電子受容体であるかもしれない酸素源。
【0193】
ハイドリノを形成する固体燃料又はエネルギー物質は、NH4NO3、トリトナル(tritonal)、RDX、PETN、及び本開示の他のもののような高い反応性の又はエネルギー物質の少なくとも1つを含むかもしれない。固体燃料又はエネルギー物質は、追加的に、導体、導電性マトリクス、金属粉のような導電性材料、カーボン、カーボン粉、炭化物、ホウ化物、窒化物、TiCNのような炭窒化物、ニトリル、ディーゼル燃料のような炭化水素、オキシ水酸化物、水酸化物、酸化物、及びH2Oを含む。典型的な実施例において、固体燃料又はエネルギー性材料(energetic material)は、NH4NO3、トリトナル(tritonal)、RDXのような非常に反応性の又はエネルギー性材料及びAl又は遷移金属粉のような金属粉末及び炭素粉末の少なくとも1つのような導電性マトリクスを含む。本開示で与えられるように、固体燃料またはエネルギー性材料は高電流で反応を起こすかもしれない。ある実施例において、固体燃料またはエネルギー性材料は、ガラス・マイクロ球のような増感剤を更に含む。
【0194】
A. プラズマダイナミック・コンバーター(PDC)
プラズマの正にチャージしたイオンの質量は、少なくとも電子のそれの1800倍であり、サイクロトロンの軌道は1800倍大きい。この結果は、電子がドリフトするかもしれないところ、磁気場ラインの上に電子が磁気的にトラップされることを許す。チャージ分離は、プラズマダイナミック・コンバーターへの電圧の供給で起こるかもしれない。
【0195】
B. 電磁流体力学的(MHD)コンバーター
交差磁気場におけるイオンの質量フローの形成に基づくチャージ分離は、マグネトハイドロダイナミック(MHD)パワー・コンバージョンとして良く知られる。正の及び負のイオンは、逆の方向にローレンツ方向を受け、そして、それらの間の電圧を影響するように対応するMHD電極で受け取られる。イオンのマス・フローを形成する典型的なMHD方法は、曲げられたイオンを受け取るデフレクティング場について、交差するMHD電極の1セットを備える交差磁場を通る高速フローを作るノズルを通してイオンで種付けされた高圧ガスを膨張させることである。本開示において、圧力は典型的に大気圧より大きく、しかし必ずしもそうではなく、方向的なマスフローは、高くイオン化された放射方向に膨張するプラズマを形成するため、固体燃料の反応により達成されるかもしれない。
【0196】
C. 電磁気ダイレクト(交差場又はドリフト)コンバーター、(ベクトルE)×(ベクトルB)ダイレクト・コンバーター
磁気的な及び交差電場内のチャージされた粒子の旋回中心ドリフト(guiding center drift)は、部分的に分離された(ベクトルE)x(ベクトルB)電極で、チャージを回収し及び分離するように利用されるかもしれない。装置が旋回場(guide field)に垂直な粒子エネルギーを抽出するので、プラズマ膨張は、必要ではないかもしれない。理想化された(ベクトルE)x(ベクトルB)コンバーターのパフォーマンスは、チャージ分離の源である、イオン及び電子の最初の違い、及び、交差場方向に相対的に、対向する(ベクトルE)x(ベクトルB)電極での電圧の生成に、依存する。∇(ベクトルB)ドリフト回収は、また、独立して、又は、(ベクトルE)x(ベクトルB)回収と組合せて、使用されるかもしれない。
【0197】
D.チャージ・ドリフト・コンバーター
Timofeev及びGlagolev、[A.V.Timofeev,「プラズマ熱エネルギーの電気エネルギーへの直接変換のためのスキーム(A scheme for direct conversion of plasma thermal energy into electrical energy)」、Sov.J.Plasma Phys.、Vol.4、No.4、7月―8月、(1978)、pp.464-468、V.M.Glagolev、及びA.V.Timofeev,「各熱反応のエネルギーの電気エネルギーへの直接変換 ドラコン・システム(Direct Conversion of thermonuclear into electrical energy a drakon system)」、Plasma Phys.Rep.、Vol.19、No.12、December(1993)、pp.745-749]によって記述されたダイレクト・コンバーターは、プラズマからのパワーを抽出するために、ドリフトする分離された正のイオンへの電荷注入(charge injection)に依存する。このチャージ・ドリフト・コンバーターは、力線(field lines)の曲率(curvature)を持つ磁束(magnetic flux)B(ベクトルB)の源、及び、磁束(magnetic flux)B(ベクトルB)の元の方向に対して横切る方向に磁場傾斜(magnetic field gradient)を含む。両方の場合において、ドリフトする負に及び正にチャージされたイオンは、B(ベクトルB)がその中に曲率を持つ平面又は磁場勾配(magnetic field gradient)の方向及びB(ベクトルB)によって形成される平面に垂直な対向する方向に動く。各場合において、分離されたイオンは、イオンの熱エネルギーの同時に起こる減少と共に平面に対して平行である対向するキャパシタでの電圧を発生する。電子は、1つのチャージ・ドリフト・コンバーター・電極で受け取られ、そして、正のイオンはもう1つのもののところで受け取られる。イオンの移動度が、電子のそれよりもずっと小さいので、電子インジェクションは、直接的に実施されるか、或いは、加熱されたチャージ・ドリフト・コンバーター電極から沸騰させて離れさせることにより行われる。パワー損失は、パワーバランスにおいて大きなコストなしで、小さい。
【0198】
E.磁気閉じ込め
ハイドリノを形成するHの触媒反応が非常に高い速度に加速するとき、ブラスト又は点火事象を考慮する。1つの実施例において、ブラスト又は点火事象から生成されるプラズマは、膨張プラズマである。この場合において、電磁流体力学(magnetohydrodynamics)(MHD)は、妥当な変換システム及び方法である。その代わりとして、1つの実施例において、プラズマは閉じ込められる。この場合において、コンバージョンは、プラズマダイナミック・コンバーター、電磁流体力学的コンバーター、エレクトロマグネチック・ダイレクト(交差場又はドリフト)・コンバーター、(ベクトルE)×(ベクトルB)ダイレクト・コンバーター、及びチャージ・ドリフト・コンバーター(charge drift converter)の少なくとも1つによって達成されるかもしれない。この場合において、SF-CIHTセル及び、点火、再充填、燃料ハンドリング、及びエレクトリック・パワー・コンバージョン・システムへのプラズマを含むプラントのバランスに加えて、パワー・ジェネレーション・システムは、更に、プラズマ閉じ込めシステムを含む。閉じ込めは、ソレノイド場のような磁場で達成できるかもしれない。磁石は、ハイドリノベースのパワー・ジェネレーターのパワー出力によってパワーが与えられるかもしれないコンプレッサー及び、クライオポンプ、放射バッフル、液体窒素デュワー、及び液体ヘリウムデュワーの少なくとも1つを含む対応する極低温管理システム(cryogenic management system)で超電導磁石、冷却された水、冷却されないものの少なくとも1つのような電磁石及び永久磁石の少なくとも1つを含むかもしれない。磁石は、ヘルムホルツ・コイルのようなオープン・コイルであるかもしれない。プラズマは、磁気瓶(magnetic bottle)内に、そして、当業者に知られる別のシステム及び方法で、閉じ込められるかもしれない。
【0199】
2つの磁気ミラー又はそれ以上が、ハイドリノを形成するHの触媒反応によって形成されるプラズマを閉じ込める磁気瓶を形成するかもしれない。閉じ込めの理論は、私の以前の出願において与えられる。例えば、Microwave Power Cell, Chemical Reactor, And Power Converter、PCT/US02/06955、filed 3/7/02(short version)、PCT/US02/06945 filed 3/7/02(long version)、US case number 10/469,913 filed 9/5/03であり、ここにおいて参照され全体が組み込まれる。中心領域に瓶内に作られるイオンは、軸にそってらせんとなるであろう、しかし、各端で磁気ミラーによって反射されるであろう。所望の軸に対して平行な速度の高い成分を持つより大きなエネルギー・イオンは、ビンの端で逃げるであろう。このようにして、1つの実施例において、瓶は、マグネトハイドロダイナミック・コンバーターへ磁気瓶の端からイオンの本質的に直線の流れを生成するかもしれない。電子は、正のイオンに比べてより低い質量のために優先的に閉じ込められるかもしてないので、電圧が本開示のプラズマダイナミック実施例において発展される。パワーは、閉じ込められる電子と接触するアノード及び正のイオンを回収する閉じ込め槽の壁のようなカソードの間を流れる。パワーは、外部負荷で消散するかもしれない。
【0200】
F.固体燃料触媒誘導ハイドリノ遷移(SF-CIHT)
本発明の化学的反応物は、固体燃料又はエネルギー物質又はその両方に言及されるかもしれない。固体燃料は、ハイドリノを形成する非常に高い反応キネティクスを引き起こすように、条件が作られ及び維持されるとき、エネルギー物質を含む。1つの実施例において、ハイドリノ反応速度は、高い電流の発展又は適用に依存する。SF-CIHTセルの1つの実施例において、ハイドリノを形成する反応物は、非常に速い反応速度及びエネルギー放出を引き起こす定電圧高電流ハイパワー・パルスに曝される。速度は、衝撃波を作るほど十分であるかもしれない。典型的な実施例において、60Hz電圧は15Vピークより小さく、電流は、10,000A/cm2及び50,000A/cm2ピークの間にあり、そして、パワーは、150,000W/cm2及び750,000W/cm2の間にある。他の周波数、電圧、電流、及びパワーは、これらのパラメータが妥当であるものの約1/100倍から100倍である。1つの実施例において、ハイドリノ反応速度は、高電流の適用又は発展に依存する。高AC、DC、又はAC-DC混合の電流(100Aから1,000,000A、1kAから100,000A、10kAから50kA、の少なくとも1つの範囲内)を引き起こすように選択される。DC又はピークAC電流密度は、100A/cm2から1,000,000A/cm2、1000A/cm2から100,000A/cm2、及び2000A/cm2から50,000A/cm2、の少なくとも1つであるかもしれない。DC又はピークAC電圧は、約0.1Vから1000V、0.1Vから100V、0.1Vから15V、及び1Vから15V、から選択される少なくとも1つの範囲内である。AC周波数は、約0.1Hzから10GHz、1Hzから1MHz、10Hzから100kHz、及び100Hzから10kHz、の範囲内かもしれない。パルス時間は、約10-6sから10s、10-5sから1s、10-4sから0.1s、及び10-3sから0.01s、から選択される少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。
【0201】
ハイドリノへのHの触媒反応の間に、電子は、の触媒作用がおよぼされたHからHOHへ移動するエネルギーによってHOH触媒からイオン化される。触媒反応のステップは、(1)原子水素が触媒と呼ばれるエネルギー受容体(energy acceptor)と反応するステップであり、ここで、エネルギーは、原子水素から、エネルギーを受容することにより正のイオン及びイオン化された電子を形成する触媒へと、移動させられ、(2)それから、Hの負の電子が、そのシステムの設計に依存して、電気又は熱を生成するように、エネルギーを解放して、より小さな水素原子、ハイドリノを形成するように、正のプロトンにより近づいたより低い殻(lower shell closer)に落ちるステップであり、(3)触媒の正のイオンが、H(原子水素)から受容した初期のエネルギーの解放と共にもう一つのサイクルのための触媒反応をリフォーム(reform)するため、それらの失われた電子を取り戻すステップ、である。SF-CIHTセルの高電流は、恐ろしいほどに高い反応速度という結果になるように、自身の電子を失う触媒から電荷蓄積(charge accumulation)の極限効果(limiting effect)に対抗する。これらの電子(ステップ2)は、触媒反応がチャージの蓄積により自己限定されないように印加される高回路電流において伝導される。高電流はまた、電子誘導遷移(electron stimulated transitions)又は電子誘導カスケード(electron stimulated cascade)を生じるかもしれないが、1又はそれ以上の電流電子は、水素(H)原子の電子がハイドリノを形成する遷移を受ける速度を増大させる。高電流は、劇的な崩壊又は劇的なハイドリノ反応速度を生じるかもしれない。ハイドリノにより形成されるプラズマ・パワーは、直接的に電気に変換されるかもしれない。
【0202】
ブラスト(blast)は、順に莫大な電子のイオン化を引き起こす高速反応速度(fast kinetics)により生成される。実施例において、MHD、PDC、及び(ベクトルE)×(ベクトルB)ダイレクト・コンバーターの少なくとも1つのような少なくとも1つの専用のプラズマから電気へのコンバーターを使用して、プラズマは、パワーを固体燃料の点火から変換される電気パワーへ与える。これら及び他のプラズマ-電気パワー・コンバーターの詳細は、私の従前の発行物で与え得るが、例えば、R.M.Mayo、R.L.Mills、M.Nansteel、「プラズマ熱パワーの電気への直接的プラズマダイナミック変換(Direct Plasmadynamic Conversion of Plasma Thermal Power to Electricity)」、IEEE Transactions on Plasma Science、October、(2002)、Vol.30、No.5、pp.2066-2073、R.M.Mayo、R.L.Mills、M.Nansteel、「ミクロ分配されたパワー・アプリケーションのための新規なプラズマ源から電気への直接及びMHD変換の可能性について(On the Potential of Direct and MHD Conversion of Power from a Novel Plasma Source to Electricity for Microdistributed Power Applications)」、IEEE Transactions on Plasma Science、August、(2002)、Vol.30、No.4、pp.1568-1578;R.M.Mayo、R.L.Mills、「ミクロ分配されたパワー・アプリケーションのためのプラズマ熱パワーから電気への直接プラズマダイナミック変換(Direct Plasmadynamic Conversion of Plasma Thermal Power to Electricity for Microdistributed Power Applications)」、40th Annual Power Sources Conference、Cherry Hill、NJ、June 10-13、(2002)、pp.1-4、(「ミルズの以前のプラズマ・パワー変換発行物(Mills Prior Plasma Power Conversion Publications)」)であり、これらはここに参照され全体が組み込まれ、そして、私の従前の出願でも与え得るが、例えば、マイクロ波パワー・セル、化学反応器、及びパワー・コンバーター(Microwave Power Cell,Chemical Reactor,And Power Converter)、3/7/02に出願のPCT/US02/06955(ショート・バージョン)、3/7/02に出願のPCT/US02/06945(ロング・バージョン)、9/5/03に出願の米国ケース番号10/469,913;「より低いエネルギーの水素種を生成するためのプラズマ反応器及びプロセス(Plasma Reactor And Process For Producing Lower-Energy Hydrogen Species)」、4/8/04に出願のPCT/US04/010608、10/12/15出願のUS/10/552,585;及び、水素パワー、プラズマ、及びレージングのための反応器、及びパワー変換(Hydrogen Power,Plasma,and Reactor for Lasing,and Power Conversion)、11/8/02に出願のPCT/US02/35872、5/6/04に出願のUS/10/494,571(「ミルズの従前のパワー変換の発行物(Mills Prior Plasma Power Conversion Publications)」)であり、ここにおいて参照され全体が組み込まれる。
【0203】
電気に変換されたプラズマ・エネルギーは、外部回路において消散される。ミルズの従前のプラズマ・パワー・コンバージョン発行物に計算及び実験的に示されるように、50%を超えるプラズマ・エネルギーの電気への返還が達成できる。プラズマだけでなく熱も各SF-CIHTセルにより生産される。蒸気機関又は蒸気又はガスタービン及び発電機、ランキン又はブレイトンサイクルエンジン、又はスターリングエンジンのような熱エンジンのような分野の当業者により知られるコンバーターを使用して、熱は、直接使用され、又は、機械的又は電気パワーへ変換される。動力(power)変換に対して、各SF CIHTセルは、熱エンジン、蒸気又はガスタービンシステム、スターリングエンジン、又は熱電子もしくは熱電変換器のような分野の当業者に知られるコンバーターだけでなく、ミルズの従前の発行物に記述される、熱エネルギー又はプラズマから機械的又は電気的パワーへのコンバーターの如何なるものと接続されるかもしれない。更なるプラズマ・コンバーターは、プラズマダイナミック・コンバーター、(ベクトルE)×(ベクトルB)ダイレクト・コンバーター、マグネトハイドロダイナミック・パワー・コンバーター、磁気ミラー電磁流体力学的パワー・コンバーター(magnetic mirror magnetohydrodynamic power converter)、チャージ・ドリフト・コンバーター、ポスト又はベネチアン・ブラインド・パワー・コンバーター(Post or Venetian Blind power converter)、ジャイロトロン(gyrotron)、フォトン・バンチング・マイクロウェーブ・パワー・コンバーター(photon bunching microwave power converter)、及びフォトエレクトリック・コンバーター(photoelectric converter)の少なくとも1つを含むが、これらは、ミルズの従前の発行物に開示される。1つの実施例において、ミルズの従前の熱パワー変換発行物(Thermal Power Conversion)、ミルズの従前のプラズマ・パワー変換発行物(Plasma Power Conversion)、及びミルズの従前の出願で与えられるように、セルは、内燃機関の少なくとも1つのシリンダーを含む。
【0204】
図3に示される、固体燃料触媒誘導ハイドリノ遷移(SF-CIHT)セル及びパワー・コンバーターは、燃料3を通して定電圧高電流電気エネルギーのショート・バーストをデリバリする電気パワー源4及び固体燃料3のアリコート、一部、ペレット、又はサンプルを閉じ込める少なくとも2つの電極2を各々持つ、構造的なサポート・フレーム1aを持つ少なくとも1つのSF-CIHTセル1を含む。電流はハイドリノを形成することからエネルギーを解放するように燃料を点火する。パワーは、燃料3の熱パワー及び高くイオン化されたプラズマの形態であり、直接電気に変換できるものである。(ここで、「ブラストを点火する又は形成する」とは、燃料に印加される高電流による高いハイドリノ反応速度(reaction kinetics)の確立(establishment)を意味する。)プラズマは、導電率又は導電率の継続期間を増大させるように種まきされるかもしれない。1つの実施例において、K
2CO
3のようなアルカリ金属化合物又はアルカリ金属のような化合物又は元素のような組成物は、荷電されたイオンで、それを種まきするためにプラズマ及び固体燃料の少なくとも1つに添加されるかもしれない。1つの実施例において、プラズマは、そのプラズマが冷えたときに導電率を維持するアルカリ金属化合物又はアルカリ金属のようなイオン種まき(ion seeding)の源を含む。プラズマを形成するように固体燃料の点火を達成するような電気的パワーの典型的な源は、テイラー・ウィンフィールド・モデルND-24-75スポット溶接機(Taylor-Winfield model ND-24-75 spot welder)及びEMテスト・モデルCSS500N10電流サージ発生器、8/20US UP TO 10KA(EM Test Model CSS 500N10 CURRENT SURGE GENERATOR, 8/20US UP TO 10KA)のそれらである。1つの実施例において、電気的パワー源4はDCであり、プラズマ-電気パワー・コンバーターは、DC磁場に対して適合される。DC磁場でオペレーションする妥当なコンバーターは、電磁流体力学的、プラズマダイナミック、及び、(ベクトルE)×(ベクトルB)パワー・コンバーターである。
【0205】
1つの実施例において、典型的な固体燃料混合物は、遷移金属粉末、その酸化物、及びH2Oを含む。微粉末は、電極2の間に形成されるギャップ内に空気圧で、それらが開いたときに、スプレイされるかもしれない。もう1つの実施例において、燃料は少なくとも粉末及びスラリの少なくとも1つを含む。燃料は、高電流により点火されるために電極2の間に閉じ込められる所望の領域内に注入されるかもしれない。粉末をよりよく閉じ込めるため、電極2は、燃料を保持するようにチャンバーを形成する、オス-メス半割を備えるかもしれない。1つの実施例において、燃料及び電極2は、対向して静電的にチャージされるかもしれず、これにより、燃料が、電極内領域流れ込み、静電的に各電極2の所望の領域に付き、そこで燃料が点火される。
【0206】
図1に示されるようなパワー発生器の1つの実施例において、電極表面2は、重力軸に対して平行であるかもしれず、及び固体燃料粉末3は、断続的な流れとして、オーバーヘッド・ホッパー5から重量で流されるかもしれないが、断続的な流れストリームのタイミングは、電極2のディメンションにマッチし、それらが、流れる粉末化した燃料3を受け取るように開き、そして、燃料ストリームを点火するために閉じる。もう1つの実施例において、電極2は更に、燃料フローで満たされた小さなギャップによって分離されているそれらの端にローラー2aを更に含む。電気的に導電性の燃料3は、電極2の間の回路を完成し、そして、高電流がそれを通って流れて燃料を点火する。燃料ストリーム3は、膨張するプラズマがその燃料ストリームのフローを邪魔をしないように、断続的であるかもしれない。
【0207】
もう1つの実施例において、電極2は、構造要素2bによって支持される1セットのギア2aを含む。そのセットのギアは、駆動ギア・モーター2dによりパワーが付与されてドライブ・ギア2cにより回転するかもしれない。ドライブ・ギア2cは、各ギア2aのためのヒートシンクとして更に機能するかもしれず、その熱は、10のような電極熱交換器によって取り除かれるかもしれず、それはドライブ・ギア2cから熱を受け取る。ヘリングボーン歯車のようなギア2aは、各々整数n個の歯を含み、燃料がn番目の歯間のギャップ又は歯底面に流れ込み、n-1番目の歯間にある燃料が対になるギアのn-1番目の歯によって圧縮される。ギアに対する他の幾何学又はギアの機能は、互いにかみ合う多角形又は三角形-歯切りギア、スパイラル・ギア、及びらせん状の刃先、のような当業者に知られるものであり、本開示の範囲内にある。1つの実施例において、燃料及び、歯底面のような電極2aのギアの所望の領域は、逆に静電的に帯電しており、燃料が静電的に、一方又は両方の電極2aの所望の領域に付き、歯がかみ合ったときに、そこで燃料が点火される。1つの実施例において、微粉末のような燃料3は、ギア2aの所望の領域内に空気圧でスプレーされる。もう1つの実施例において、燃料3は、高電流で点火されるように、ギア2aの歯の互いにかみ合う領域のような電極の間に閉じ込められる所望の領域内に注入される。1つの実施例において、ローラー又はギア2aは、空気圧で又は油圧作動で充填されるスプリングのような手段で互いにテンションを維持する。歯のかみ合い及び圧縮は、導電性の燃料を通して組み合わされる歯の間の電気的な接触を引き起こす。1つの実施例において、ギアは、かみ合いの間に燃料に接触する互いのかみ合い領域において導電性であり、他の領域では絶縁的であり、それで電流が選択的に燃料を通して流れる。1つの実施例において、ギア2aは、接地を持たない電気的に単離された、又は、互いにかみ合う領域内で導電性であるように金属被覆されたセラミック・ギアを含む。また、駆動ギア2は、非導電性又は接地なしで電気的に単離されている又は非導電性である。電気的な接触及び電極2から歯の互いにかみ合う領域へとの供給は、ブラシにより提供される。典型的なブラシは、カーボン・バー又はロッドを含む。そして、それは、例えば、スプリングによりギアと接触するように押される。
【0208】
もう1つの実施例において、電気的接触及び電極2から歯の互いにかみ合う領域へとの供給は、対応するギア・ハブ及びベアリングで直接提供されるかもしれない。構造要素2bは、電極2を含むかもしれない。
図1において示されるように、対の電極の各電極2は、各ギアにセンターに配置され、各ギアの中心に接続され、両方の構造的要素2b及び電極2として機能し、各ギア2aをそのシャフト又はハブに接続するギアのベアリングは、電気的接触として機能し、そして、唯一の接地が対向するギアの接触する歯の間にある。1つの実施例において各ギアの外側部分が、より大きな半径で追加のベアリングを通して電気的な接触をより持つように、中央ハブのまわりを回転する。ハブはまた大きなヒートシンクとしても機能するかもしれない。電極熱交換機10はまた、ギアから熱を取り除くようにハブにくっつくかもしれない。熱交換機10は、ダイヤモンド又はダイヤモンドライクカーボン・フィルムのような高い熱伝導度を持つ電気的な絶縁体のような絶縁体の薄い層を持つハブから電気的に分離されるかもしれない。ギアの帯電は、ブラシレスDC電気モーターにおいて使用されるそれらのようなスイッチング・トランジスタ及びコンピュータを使用して、タイミングを取ることができる。1つの実施例において、ギアがかみ合うときに高電流が燃料を通して流れるように、ギアは、断続的に電気を印加される。燃料の流れは、ギアがかみ合い、電流が燃料を通して流れるようにされるとき、ギアへの燃料のデリバリがマッチするようにタイミングが取られる。結果としての高電流フローは燃料が点火することを引き起こす燃料は、そのギャップを通して燃料を押し出すように回転するギア又はローラー2aを通して連続的に流されるかもしれない。1セットのローラーの対向する側部又は1セットのギアのかみ合う領域を含む電極2の間の空間を埋めるように回転させられるときに、燃料は連続的に点火されるかもしれない。この場合には、出力パワーは安定であるかもしれない。1つの実施例において、結果的なプラズマはギアの側部から膨張し、プラズマ―電気コンバーター6に流れる。プラズマ膨張フローは、燃料ストリーム3のフローの方向に垂直である、及び、各ギアのシャフトと平行である、軸にそっているかもしれない。軸方向のフローは、
図1に示されるようなPDCコンバーター6又はMHDコンバーターに達するかもしれない。更なる方向的フローは、磁気瓶6d又はヘルムホルツ・コイルのそれらのような閉じ込め磁石で達成されるかもしれない。
【0209】
電極は、固体燃料3の構成要素からの金属で連続的に又は断続的に再生されるかもしれない。固体燃料は、オペレーションの間に腐食又は消耗された金属のような材料の電極2を置換するため表面に何かが、接着、溶着、溶接、又は合金化するように、点火の間に溶融するような形態で金属を含むかもしれない。SF-CIHTセル・パワー・コンバーターは更に、ギア2aの歯のような電極の形を修理する手段をふくむかもしれない。その手段は、キャスト・モールド、グラインダー、及びミリング・マシーンの少なくとも1つを含むかもしれない。ギア浸食(erosion)は、操作中に連続的に修理されるかもしれない。SF-CIHTセルのギア電極は、放電加工機(EDM)によって、又は、EDM電気メッキのような手段により電気めっきによって、連続的に修理されるかもしれない。コールド・スプレイ(cold spray)、溶射、又はスパッタリングのような真空中での操作の間にギアの連続的な修復の方法及びシステムは、当業者に知られている。
【0210】
1つの実施例において、互いにかみ合うギア(interdigitating gears)は、高く導電性である固体燃料粉末のような固体燃料の過剰分をトラップするように設計されている。各歯及び対応するかみ合いギアの歯底面のようなギア領域は、過剰な量の燃料の一部だけが爆発するように、幾何学的設計及び選択的帯電の少なくとも1つを持つ。選択される部分は、非選択の、非爆発の燃料により、ギア表面との接触から分離されるかもしれない。相互嵌合領域内の燃料の体積形状は、選択されたより小さな体積が爆発を許容できるだけ十分高い電流を持ち、一方、電流が通過するかもしれない取り囲んでいるより大きな体積が爆発に対して要求される電流密度よりも低い電流密度を持つ、ようであるかもしれない。1つの実施例において、過剰のトラップされた燃料は、より大きな面積又は体積の燃料を通って流れる、及び、爆発のための電流閾値は超えてより小さな面積又は体積内に濃縮される、電流を伝導させ、そして、爆発がより高い電流密度を持つ燃料の選択される部分において起こる。1つの実施例において、選択的な燃料の部分は、燃料のその部分を通る電流通路の長さを決定する選択的帯電及び幾何学的設計により、非選択部分に対して相対的により低い抵抗を持つ。1つの実施例において、ギアの幾何形状は、抵抗がその選択領域内においてより低くなるように、選択された領域が非選択エリアよりも燃料のより高い圧縮を持つようにさせる。その結果として、電流密度は、その選択領域でより高くなり、そして、爆発閾値の上をいく。対照的に、抵抗は、非選択エリアにおいてより高い。その結果として、電流密度は、その非選択エリア内でより低く、そして、爆発閾値の下である。1つの典型的な実施例において、選択された領域は、一つまみの砂時計形状の分割量(aliquot)の燃料を含む。
【0211】
取り囲む過剰の、非爆発の燃料は、そのギアに対する浸食(erosion)を別様に引き起こすであろう条件の少なくとも幾つかを吸収するが、これは、ギアが、爆発しない間に入る固体燃料がない条件に直接的に晒されるならばである。その条件は、圧力、発射物、プラズマ、電子、及びイオンによる衝撃波及びブラスト(blast)によるそれのような高熱、高圧の少なくとも1つに対する暴露、又は、被爆を含む。非爆発の燃料は、燃料回収システムによって接続され、及び、再循環されるかもしれない。
図1及び2について、燃料回収及び再循環システムは、蒸気凝縮器(vapor condensor)15、シュート(chute)6a、生成物リムーバー(product remover)/燃料ローダー(fuel loader)13、再生システム(regeneration system)14、及びホッパー(hopper)5を含むかもしれない。
【0212】
もう1つの実施例において、ギアは、内燃機関のピストン・システムの農法及びシステムと同様なクランクシャフトによって、アタックされ、且つ、作動させられる、往復運動するコネクティング・ロッドのような締結されたメカニズムによって、可動である。ギアの対向する電極が対向するかみ合う位置内へと回転するので、対向する電極は、締結されたメカニズムによって、圧縮状態となるように共に駆動され、そして、点火に続いて、離れるように移動する。対向する電極は、如何なる所望の形状であるかもしれず、そして、選択される領域内により高い圧縮を受ける燃料及び選択される領域内でより高い電流密度の少なくとも1つを引き起こすように、電流が選択的に流されるかもしれない。対向する電極は、中央部に最高の圧縮圧で燃料を圧縮した半球状の殻(semispherical shell)を形成するかもしれない。最も高い電流密度はまた、その中央領域内で爆発のための閾値を選択的に達成するように、中央においてであるかもしれない。膨張するプラズマは、その半球状の殻の開放部分から流れ出るかもしれない。もう1つの実施例において、対向する電極は、砂時計の形を形成するかもしれず、その選択される領域は、その砂時計のウェスト部又は首部を含むかもしれない。
【0213】
1つの実施例において、ギアは、少なくとも2つの材料から構成され得るが、ここで少なくとも1つの材料が導体である。少なくとも1つの硬化物は、その硬化物に近接して、又は、接触して、ブラストが起こるかもしれないところ、そのブラストの条件に暴露されるときに、腐食に対する抵抗性という目的に役立つかもしれない。高い導電性の材料は、非爆発の固体燃料によって、ブラスト(blast)から分離されるかもしれない。少なくとも2つのタイプの材料のアレンジメントは、非選択領域にわたって、選択領域の選択的な帯電及び選択的な圧縮の少なくとも1つを提供する。典型的な実施例において、ギアの相互嵌合が砂時計又は挟まれた形状を形成する。砂時計の首部又はウェスト部は、セラミックスのような絶縁体であるかもしれない高く安定な又は硬化された物によって形成されるかもしれない。ギアの非ウェスト部又は球部分は、TiC及びWCのような炭化物又は金属のような少なくとも2つの材料の合金又は第13族、第14族、及び第15族金属、希土類金属、内部遷移金属、遷移金属の少なくとも1つのような金属のような導体を含むかもしれない。ウェスト部分は、選択される領域を圧縮するかもしれず、また、電流が、ウェスト部領域内に濃縮されるように非ウェスト部又は球状領域の間を通るかもしれない。それによって、電流密度は、爆発閾値が達成されるように、ウェスト部を含む選択される領域内で増加させられる。ウェスト部は、硬化物を含むウェスト部材料の浸食(erosion)に対する耐性によって、ブラスト(blast)からの損害から護られる。導体から成る非ウェスト部又は球状領域は、非選択領域に接触するが、これらの対応するギア表面及びブラストの間に介在する燃料は、ブラストによる浸食からこれらの表面を護る。
【0214】
スタートアップ・パワー源として機能するかもしれない点火パワー源4は、低電圧のバンクのようなキャパシタ、低電圧を供給する高キャパシタンス・キャパシタ、点火を達成するに必要な高電流の少なくとも1つを含む。キャパシタ回路は、キャパシタの寿命を延ばすために放電時に音鳴り又は振動を避けるように設計されるかもしれない。寿命は、約1から20年の範囲内と、長いかもしれない。キャパシタ・バンク・パワー・サプライは、固体燃料のバルク内に電流が貫くことを妨げるような放電の間の表皮効果を避ける回路を含むかもしれない。パワー回路は、固体燃料に点火するようにキャパシタ放電のためのLRC回路を含むかもしれないが、ここで、時定数は、それに点火するためサンプルを通して電流が流れることを防止する高周波数成分を含むパルス放電又は高周波振動を防止するのに十分長い。
【0215】
如何なる断続を抑制するため、あるパワーは、キャパシタに蓄えられ、そして、オプション的に高電流トランス、バッテリ、又は他のエネルギー貯蔵装置に貯められるかもしれない。もう1つの実施例において、1つのセルからの電気的出力は、もう1つのセルの燃料を点火する低電圧高電流電気的エネルギーのショート・バーストをデリバリできる(deliver)。出力電気的パワーは、パワー・コネクター8と8aによって接続される出力パワー・コンディショナー7によって更に調整されることができる。出力パワー・コンディショナー7は、バッテリ又はスーパーキャパシタ、DC-AC(DC/AC)コンバーター又はインバーター、及びトランスのようなパワー貯蔵のような要素を含むかもしれない。DCパワーは、より高い電圧のそれのようなDCパワーのもう1つの形態にも変換できるが、そのパワーは、AC、又はDC及びACの混合物にも変換できる。出力パワーは、60Hz ACパワーのような所望の波形にパワー調整でき、出力ターミナル9を通って負荷に供給される。1つの実施例において、出力パワー・コンディショナー7は、光起電力コンバーター又は熱-電気コンバーターから、所望の周波数及び波形(例えばAC周波数で、それぞれ、米国及び欧州で標準となる60又は50Hz以外)で変換する。異なる周波数は、駆動のためのようなモーター、航空機、船舶、家庭電気製品、ツール、及び機械、電気加熱及び空間調整、電気通信、及び絵レトロにクスのような異なる周波数で設計された負荷にマッチするように適用される。パワー出力ターミナル9での出力パワーの部分は、約5-10Vのような電気的パワー源4にパワーを与えるために使用されるかもしれない。PDCパワー・コンバーターは、続いて供給される燃料の点火を引き起こす電極2を再パワー付与するために十分に適合される低電圧高電流DCパワーを出力するかもしれない。定電圧高電流の出力は、DC負荷へ供給されるかもしれない。DCは、DC/DCコンバーターで調節されるかもしれない。典型的なDC負荷は、駆動、航空機、船舶、家庭用電気機器、ツール、及び機械のためのそれらのような電気的に整流されたモーター、及びDC電子機器のようなDCモーターを含む。
【0216】
点火は、出力プラズマ及び熱パワーを発生する。プラズマ・パワーは、光起電力パワー・コンバーター6によってチョクセツ電気に変換されるかもしれない。セルは大気に開放されて操作されるかもしれない。1つの実施例において、セル1は、真空、又は大気圧より低い圧力を維持することができる。真空又は大気圧より低い圧力は、固体燃料3の点火の膨張するプラズマのためのイオンが、大気圧のガスとの衝突がないように、真空ポンプ13aで維持される。1つの実施例において、真空又は大気圧より低い圧力は、プラズマ生成セル1及び接続される光起電力パワー・コンバーター6を含むシステム内で維持される。
【0217】
熱パワーは、PDCクーラント排出ライン20及びPDCクーラント吸入ライン19を通してクーラントが流れる、PDC熱交換器18及び電極クーラント排出ライン12及び電極クーラント吸入ライン11を通してクーラントが流れる電極熱交換器10の少なくとも1つによって抽出されるかもしれない。他の熱交換器は、槽1の少なくとも1つの壁、PDCコンバーターの少なくとも1つの他の壁、及び、PDCコンバーターの電極17のバックに更に適用するように、水壁タイプの設計のようなハイドリノ反応からの熱パワーを受け取るように使用されるかもしれない。1つの実施例において、熱交換器及び熱交換器の構成要素の少なくとも1つは、ヒートパイプを含むかもしれない。ヒートパイプ流体は、溶融塩又は金属を含むかもしれない。典型的な金属は、セシウム、NaK、カリウム、ナトリウム、リチウム、及び銀である。反応からの熱をコスト効果的に及び効率的に取り除く、これら及び他の熱交換器の設計は、当業者に知られている。熱は、熱負荷へ移動されるかもしれない。このようにして、パワー・システムは、熱負荷へ熱を移動させる熱交換器又は熱負荷へ行くクーラント排出ライン12及び20の少なくとも1つによって供給される熱を備えるヒータを含むかもしれない。冷却されるクーラントは、クーラント吸入ライン11及び19の少なくとも1つによって戻されるかもしれない。クーラント排出ライン11及び20の少なくとも1つによって供給される熱は、熱エンジン、蒸気機関、蒸気タービン、ガスタービン、ランキン・サイクル・エンジン、ブレイトン・サイクル・エンジン、及びスターリング・エンジンに流れるかもしれず、これにより、シャフト、車輪、発電機、航空機ターボファン又はターボプロップ、海洋プロペラ、インペラー、及び回転シャフト機械類の少なくとも1つで回転のそれのような機械的なパワーに変換される。その代わりとして、熱パワーは、クーラント排出ライン12及び20の少なくとも1つから、熱-電気パワー・コンバーターで本開示のそれらのようなものに流れるかもしれない。妥当な典型的な熱-電気コンバーターは、熱エンジン、蒸気機関、蒸気タービン及び発電機、ガスタービン及び発電機、ランキン・サイクル・エンジン、ブレイトン・サイクル・エンジン、スターリング・エンジン、熱電子パワー・コンバーター、及び熱電性パワー・コンバーター、のグループの少なくとも1つを含む。熱-電気コンバーターからの出力パワーは、負荷にパワー付与するのに使用されるかもしれず、一部は、電気的パワー源4のようなSF-CIHTセルパワー発電機の部品にパワーを付与するかもしれない。
【0218】
燃料3の反応物の点火は、パワー及び生成物を生み出すが、そのパワーは生成物のプラズマの形態においてであるかもしれない。1つの実施例において、燃料3は、ハイドリノ反応ブラスト事象の間に、プラズマのようなガス状の物理的な状態に部分的にから大部分にまで蒸発させられる。プラズマは、電気パワー・コンバーター6へとプラズマを通して通過する。その代わりに、プラズマは、光起電力コンバーター6へと光を放ち、再結合されたプラズマは、ガス状原子及び化合物を形成する。これらは、蒸気凝縮器15により凝縮され、回収され、そして、生成物リムーバー―燃料ローダー13によって再生システム14に運ばれる。この装置は、再生システム14へのコンベア接続を含み、及び、ホッパー5へのコンベア接続も更に含む。蒸気凝縮器15及び生成物リムーバー―燃料ローダー13は、材料を回収及び移動させる真空又は吸気システムのような空気圧システム又はコンベヤ、らせん状の刃先の少なくとも1つ及び静電回収システムの少なくとも1つのようなシステムを含むかもしれない。プラズマ生成物及び再生システム14から再生された燃料は、静電的に帯電されたコンベア・ベルト13の上に移動させられるかもしれないが、ここで、燃料及び生成物粒子は、くっつき、運ばれる。再生された燃料粒子は、そのコンベア・ベルトに対する粒子の強い静電的な引力のため、再生チャンバに渡って、再生チャンバ14からパイプ13内へと引かれるかもしれない。妥当なシステムは当業者に知られている。
【0219】
再生システム14は、大気圧より高い圧力を可能とする閉鎖槽又はチャンバと、再生チャンバ内に熱交換器と、を含むかもしれない。再生熱交換は、電極熱交換器10及びPDC熱交換器18の少なくとも1つのような熱の源と接続されるかもしれない。1つの実施例において、タンク源14aからの水は、水和するためにプラズマ生成物を蒸気が処理するように蒸気を形成するように再生熱交換器の上に滴る。蒸気は、再生チャンバ14から水タンク14aへとのライン21を持つ水凝縮器22で還流されるかもしれない。水和は、バッチ再生として行われるかもしれず、それに続いて、蒸気を冷やし、凝縮し、H2Oを水タンク14aへと還流し、再生された固体燃料をホッパー5へと生成物リムーバー/燃料ローダー13を介して移動し、そして、再生チャンバ14をプラズマ生成物で生成物リムーバー/燃料ローダー13を介して満たして、もう1つのサイクルをスタートさせる。
【0220】
1つの実施例において、光起電力コンバーター6を含む発生器システム及びプラズマダイナミック・コンバーターのようなプラズマ―電気コンバーター6は、生成物が生成物リムーバー―燃料ローダー13内へと運ばれるためシュート又はチャネル6aを含む。PDC電極17、シュート6a、及び、PDCコンバーター6のフロアの少なくとも1つは、生成物フローが少なくとも部分的に重力フローによるようにスロープを付けられているかもしれない。PDCコンバーター6のフロア、シュート6a、及びMHD電極17の少なくとも1つは、フローを支援するために機械的に揺らされ又は振動されるかもしれない。フローは、固体燃料の点火により形成される衝撃波によって支援されるかもしれない。1つの実施例において、PDCコンバーター6のフロア、シュート6a、及びPDC電極17の少なくとも1つは、生成物リムーバー―燃料ローダー13に対応する表面から生成物を移動させるコンベヤ又は機械的なスクレーパーを含む。
【0221】
ホッパー5は、生成物リムーバー―燃料ローダー13によって再生システム14から再生された燃料で再充填されるかもしれない。ハイドリノの形成においてのように消費されるH又はH2Oの如何なるものも、H2O源14aからのH2Oで埋め合わせられるかもしれない。ここで、使用された燃料は、H2O源14aからH2Oを補充されて再生されて、ハイドリノの形成において消耗されたH又はH2Oと共に最初の反応物又は燃料に戻される。水源は、タンク、セル、又は槽14aを含むかもしれない、その槽14aは、バルク又はガス状のH2O、又はH2Oを含む材料又は化合物、又は1又はそれ以上の反応物で、H2+O2のようなH2Oを形成する。その代わりとして、源は、大気圧の水蒸気、又は、大気からH2Oを抽出する手段を含むかもしれない。それは、例えば、含水材料のようなものであり、例えば、臭化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、炭酸カリウム、リン酸カリウム、KMgCl3・6(H2O)のようなカーナライト、クエン酸鉄IIIアンモニウム、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウム及び濃硫酸及びリン酸、セルロース繊維(綿と紙のようなもの)、糖、カラメル、蜂蜜、グリセリン、エタノール、メタノール、ディーゼル燃料、メタンフェタミン、多くの肥料化学製品、塩類(食塩を含む)及び多種多様な他のもので当業者に知られるもの及びシリカのようなデシカント、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、及びモレキュラーシーブ(概して、ゼオライト)又は塩化亜鉛のような潮解性の材料、塩化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び多くの異なる潮解性の塩類で当業者に知られているものである。
【0222】
1つの実施例において、SF-CIHTセル・パワー発生器は、如何なる生成物酸素及び分子ハイドリノ・ガスをも取り除くかもしれない真空ポンプ13aを更に含む。1つの実施例において、酸素及び分子ハイドリノの少なくとも1つは、市販生成物としてタンクに回収される。ポンプは更に、選択的膜、バルブ、篩、冷凍フィルター(cryofilters)、又は、他の手段で、酸素及びハイドリノガスの分離に対する分野における当業者に知られる手段を含むかもしれず、及び、追加的にH2O蒸気を回収し、また、H2Oを再生システム14に供給し、再生される固体燃料内にリサイクルされるかもしれない。H2ガスは、ギア又はPDC又はMHD電極のような発生器部品の如何なる酸化をも抑制するために槽チャンバに加えられるかもしれない。
【0223】
1つの実施例において、燃料3は、再生された又は再処理された固体燃料をボールミルすることにより形成されるかもしれない微粉末を含むが、再生システム14は、ボールミル、グラインダー、又は、分野で知られる粉砕手段のそれらのようなより大きな粒子からより細かい粒子にする他の手段を更に含むかもしれない。典型的な固体燃料混合物は、遷移金属、銀又はアルミの粉末のような導電性金属粉末のような導体、その酸化物、及びH2Oを含む。もう1つの実施例において、燃料13は、再生システム14においてプレスされるかもしれない固体燃料のペレットを含むかもしれない。固体燃料ペレットは更に、粉体金属又は別の金属の薄い箔であって、その金属の酸化物及びH2Oを、そして、オプションとしてその金属粉末を、カプセルに入れる薄い箔を含むかもしれない。この場合において、再生システム14は、真空中での加熱、減圧された水素気圧下での加熱、及び、溶融塩電解質のような電解質からの電気分解、の少なくとも1つのような手段によって、金属箔を再生する。再生システム14は、更に、再生された箔金属ストックから箔を形成するローリング又はミリング機械のような金属処理システムを含む。ジャケットは、スタンピング機械又はプレスによって形成されるかもしれないが、カプセルに入れられた固体燃料は内側にスタンピング又はプレスされる。
【0224】
1つの典型的な実施例において、固体燃料は、H2の追加、H2Oの追加、熱的再生、及び電気的再生の少なくとも1つのような本開示において与えられるような手段によって再生される。NiOOHの場合において100倍のような(3.22kJ出力、これに対して、46Jの入力、典型的なSF-CIHTセルテスト結果の節に与えられる)、反応を開始するための入力エネルギーに比べてハイドリノ反応の非常に大きなエネルギー・ゲインにより、Ni2O3及びNiOのような生成物は、水酸化物に変換され得、そして、次に、本開示において与えられるように、また、当業者に知られるように、化学反応だけでなく電気化学反応によってオキシ水酸化物に変換され得る。他の実施例において、Ti、Gd、Co、In、Fe、Ga、Al、Cr、Mo、Cu、Mn、Zn、及びSm、のような他の金属、及び対応する酸化物、水酸化物、及びオキシ水酸化物で本開示のそれらのようなものは、Niを置換するかもしれない。もう1つの実施例において、固体燃料は、金属酸化物及びH2O及び導電性マトリクスのような対応する金属を含む。生成物は、金属酸化物かもしれない。固体燃料は、再水和された酸化物と後に混ぜられる金属へと、金属酸化物の一部の水素還元により再生されるかもしれない。1000℃よりも低いようなマイルドな加熱及び水素で金属に直ちに還元され得る酸化物を持つ妥当な金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びIn、である。もう1つの実施例において、固体燃料は、(1)アルミナ、アルカリ土類酸化物、及び希土類酸化物の少なくとも1つのような、マイルドな熱とH2で容易に還元されない酸化物と、(2)1000℃よりも低いような穏やかな温度でH2で金属に還元されることができる酸化物を持つ金属と、及び(3)H2Oと、を含む。典型的な燃料は、MgO+Cu+H2Oである。そして、非還元性の酸化物及びH2還元性の酸化物の生成物混合物は、H2で処理され、還元性の金属酸化物だけが金属に変換されるようにマイルドな条件で加熱される。この混合物は、再生された固体燃料を含むように水和されるかもしれない。典型的な燃料は、MgO+Cu+H2Oであり、生成物MgO+CuOは、H2還元処理を受けてMgO+Cuを生成し、水和されて固体燃料になる。
【0225】
もう1つの実施例において、CuO又はAgOのような酸化物生成物は、真空及び不活性ガスストリームの少なくとも1つの条件下で加熱により再生される。温度は、約100℃から3000℃、300℃から2000℃、500℃から1200℃、及び500℃から1000℃、の少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。1つの実施例において、再生システム14は、約10nmから1cm、100nmから10mm、0.1umから1mm、及び1umから100um(u=ミクロ(micro))、の少なくとも1つの範囲内の粒子サイズのそれのような微粉末のような粉末に、バルク酸化物及び金属の少なくとも1つを、粉末にするため、ボールミル、及び、粉砕/研磨ミルの少なくとも1つを更に含むかもしれない。
【0226】
もう1つの実施例において、再生システムは、金属イオンを含む溶融塩電気分解セルのような電気分解セルをふくむかもしれないが、金属酸化物生成物の金属は、当該分野でよく知られている方法及びシステムを用いて電着により電気分解セルカソードの上に被覆されるかもしれない。そのシステムは、電気めっきされた金属から所望のサイズの金属粒子を形成するためにミル又はグラインダーを更に含むかもしれない。金属は、再生された固体燃料を形成するようにH2Oのような反応混合物の他の構成要素に添加されるかもしれない。
【0227】
1つの実施例において、
図1のセル1は、真空又は大気圧より低い圧力を維持することができる。真空又は大気圧より低い圧力は、ポンプ13aによりセル1内で維持され、そして、プラズマ源、セル1から高エネルギーのプラズマイオンを受け取る、接続するプラズマ―電気コンバーター6内でも維持されるかもしれない。1つの実施例において、固体燃料は、酸化する金属になるためにH
2Oとの反応の方へかなり熱力学的に安定である金属から成る。この場合において、固体燃料の金属は、生成物を形成するために、反応の間、酸化しない。典型的な固体燃料は、金属、酸化する金属とH
2Oの混合物を含む。そして、最初の金属と金属酸化物の混合物のような生成物は、生成物リムーバー―燃料ローダー13によって除去されるかもしれなくて、H
2Oの添加によって再生されるかもしれない。H
2Oとのかなり熱力学的に有利でない反応を持つ妥当な材料は、以下のグループから選ばれるかもしれない:Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びIn。他の実施例において、固体燃料は、H
2O不活性の金属とH
2O、金属酸化物、水酸化物と同じことまたは少なくとも1つの異なる金属を含むかもしれないオキシ水酸化物の少なくとも1つを含む。
【0228】
1つの実施例において、H2還元の方法、真空の下の還元と再水和は、効率的に、迅速に固体燃料を再生するために実施されて、コスト効果的に可能である。
【0229】
1つの実施例において、固体燃料は、H2Oと導体を含んでいる吸湿物質の混合物を含む。典型的な燃料は、MgX2(X=F、Cl、Br、I)のようなアルカリ土類金属ハロゲン化物及び、Co、Ni、Fe、又はCuのような遷移金属である。
【0230】
固体燃料は、低い仕事関数(low work function)、高い導電率、及び低い融点の少なくとも1つを備える金属のような化合物又は元素のような組成物を含むかもしれないが、ここで、仕事関数は、高温で非常に低いかもしれず、そして、更にH2O及びH2Oの源の少なくとも1つを含む。1つの実施例において、固体燃料は、溶融する金属のような導体を含み、電気的パワー4の源からの高い電流が金属のような導体を溶融し低電圧アーク・プラズマを形成するように熱イオン放射を生じ、そして、アーク・プラズマがH2Oの点火を引き起こす。1つの実施例において、固体燃料は、高く導電性であり、燃料のH2Oの存在下で、低電圧アーク・プラズマを生じるように高温で低い仕事関数を持つ低融点金属の少なくとも1つを含むが、ここで、燃料はその結果点火する。
【0231】
1つの実施例において、固体燃料は、ハイドリノを形成する式(6-9)によるmH触媒の源であるかもしれない炭化水素のようなHの源を含む。固体燃料は、炭化水素のような水素の源、炭素又は他の疎水性のマトリクスのような水素の源を結合する材料、及び導体を含むかもしれない。固体燃料は、ハイドリノを形成する反応物及び触媒として機能する高濃度のHの形成という結果になる高電流によって、表示されるかもしれない。
【0232】
パワー発生器は更に、変化し得るパワー出力のための方法及び手段を含む。1つの実施例において、パワー発生器のパワー出力は、パワー源4により変化し得る又は中断し得る燃料点火速度、及び、電極2又はローラー又はギア2a内への燃料3の変化し得るまた中断し得るフロー速度をコントロールすることにより、コントロールされる。ローラー又はギアの回転の速度はまた、燃料点火速度をコントロールするようにコントロールされるかもしれない。1つの実施例において、出力パワー・コンディショナー7は、DCであるかもしれない出力をコントロールする、パワー・コントローラー7を含む。パワーコントローラーは、ギア2aを回転する、及び、ドライブ・ギア2cを回転する、ギア・ドライブ・モーター2dをコントロールすることにより、ギアの回転速度、燃料フロー速度をコントロールするかもしれない。発火速度又は燃料燃焼速度の少なくとも1つの機械的又は電気的コントロールに基づく応答時間は、10msから1usの範囲内のように非常に速いかもしれない。パワーはまた、プラズマ―電気コンバーターのコンバーター電極の接続性をコントロールすることによりコントロールされるかもしれない。例えば、PDC電極を直列に接続することは、電圧を増加させ、そしてコンバーター電極を並列に接続することは電流を増加させる。PDC電極の角度を変えること又は磁場方向の少なくとも1つに相対的な異なる角度でPDC電極17のセットに選択的に接続することは、電圧及び電流の少なくとも1つを変化させることにより集められるパワーを変化させる。
【0233】
図2Aに示される1つの実施例において、パワー・コンバーター6は、光起電力又は太陽電池[セル]システムを含む。1つの実施例において、出力コントローラ/コンディショナー7は、光起電力パワー・コンバーター6からパワーを受け取り、所望の繰り返し率で固体燃料3の点火を引き起こすように源4にパワーを与えるのに妥当な形式で電気的パワー4の源に、そのパワーの幾らかをデリバリする。出力パワー・コントローラ/コンディショナー7によって、受け取られ調節された追加的なパワーは、電気的負荷にデリバリするように出力されるかもしれない。燃料点火電気システム、電気的パワー4の源、及び負荷のそれのパワー要求と共に光起電力出力の妥当な統合は、当業者に知られるソーラー産業において使用される出力パワー・コントローラ/コンディショナー7で達成されるかもしれない。妥当なソーラー・パワー・コンディショナー(solar power conditioners)は、120V及びその整数倍のような送電網に妥当な電圧の範囲でACパワーを出力する。
【0234】
パワー・コントローラー7は更に、電圧、電流、及び電力(パワー)のような入力及び出力パラメータのセンサーを含む。センサーからの信号は、パワー発生器をコントロールするプロセッサに供給されるかもしれない。ランプ・アップ時間、ランプ・ダウン時間、電圧、電流、パワー、波形、及び周波数の少なくとも1つは、コントロールされるかもしれない。パワー発生器は、パワー負荷のための所望の又は要求されるものより過剰なパワーがそれを通して消散されるかもしれない、分流抵抗器のような抵抗器を含むかもしれない。分流抵抗器は、出力パワー・コンディショナー又はパワー・コントローラー7に接続されるかもしれない。パワー発生器は、パワー発生器を機能不全にするため能力を更に持つかもしれない遠隔モニタリングを提供するシステム及び埋め込まれたプロセッサを含むかもしれない。
【0235】
1つの実施例において、ターミナル9での電気的パワー出力の一部は、電気的パワー源4、ギア(ローラー)ドライブ・モーター2d、生成物リムーバー(product remover)―燃料ローダー(fuel loader)13、ポンプ13a、及び、反応生成物からオリジナルの固体燃料を再生する化学反応を伝播するためのエネルギー及び電気的パワーを供給する再生システム14、の少なくとも1つに供給される。1つの実施例において、電極熱交換機10及びPDC熱交換機18の少なくとも1つからの熱の一部は、反応生成物からオリジナルの固体燃料を再生する化学反応を伝播させるエネルギー及び熱パワーを提供するため、クーラント・インプット・ライン11及び19の少なくとも1つによって、クーラント・リターン循環を備えるクーラント排出ライン12及び20の少なくとも1つによって固体燃料再生システムにインプットされる。熱―電気コンバーター6からの出力パワーの一部は、SF-CIHTセル発生器の他のシステムだけでなく、再生システムにパワーを与えるようにも使用されるかもしれない。
【0236】
G.プラズマダイナミック・プラズマ―電気パワー・コンバーター
プラズマ・パワーは、時期空間電荷分離(magnetic space charge separation)に基づくプラズマダイナミック・パワー・コンバーター6を使用して、電気に変換されるかもしれない。正のイオンに相対してより低い質量のため、電子は、磁場におけるPDC電極又は円柱状のPDC電極のような磁化されたPDC電極の磁束線に優先的に閉じ込められる。このようにして、電子は、易動度において制限されるが、一方、正のイオンは、磁化されたPDC電極に、比較的自由に内的に又は外的に衝突する。電子及び正のイオンの両者は、非磁化されたPDC電極に十分に衝突できる。プラズマダイナミック変換は、プラズマの熱的及びポテンシャル・エネルギーから直接パワーを抽出し、そして、プラズマ・フローに依存しない。その代わり、PDCによるパワー抽出は、外部負荷内に電流を駆動するようにプラズマに浸漬された磁化された及び非磁化されたPDC電極の間のポテンシャル[電位]差(potential difference)を利用する。熱エネルギーから電気へのプラズマダイナミック変換(PDC)は、高温プラズマの本体(body)内に直接的に少なくとも2つの浮遊導体(floating conductors)によって成し遂げられる。これらの導体の1つは、外部電磁場又は永久磁石によって磁化されるが、或いは、内在的に磁気を帯びている。他方は、非磁化されている。ポテンシャル差は、重い正のイオン対軽い電子の電荷移動度における大きな差により生じる。この電圧は、電気負荷に渡って印加される。
【0237】
実施例において、
図1に示されるパワー・システムは、追加的な内部の又は外部の電磁石又は永久磁石を含むか、或いは、ピン(pin)PDC電極のような円柱形のPDC電極のような複数の内在的に磁化された及び非磁化されたPDC電極を含む。各PDCピン(pin)電極6bに平行な均一磁場B[ベクトルB]の源は、ヘルムホルツコイル6dによるように、電磁石によって供給されるかもしれない。磁石は、ハルバッハ配列磁石(Halbach array magnets)のような永久磁石、及び、非冷却の、水冷の、及び超電導の電磁石の少なくとも1つであるかもしれない。典型的な超電導の電磁石は、NbTi、NbSn、又は高温超電導材料を含むかもしれない。複数のアノード・ピン(pin)電極6bからの負の電圧は、アノード又は負のPDC電極17によって集められる。1つの実施例において、少なくとも1つの磁化されたPDCピン(pin)電極6bは、印加磁場B[ベクトルB]に平行であるが、一方、少なくとも1つの対応する対向PDCピン(pin)電極6cは、磁場B[ベクトルB]に垂直であり、そうして、それはB[ベクトルB]の方向に相対的なそれの配向によって非磁化される。複数のカソード・ピン(pin)電極6cからの正の電圧は、カソード又は正のPDC電極17aによって集められる。パワーは、負の電極パワー・コネクター8及び正の電極パワー・コネクター8aを通してパワー・コンディショナー/コントローラへとデリバリされ得る。1つの実施例において、セル壁は、PDC電極として機能するかもしれない。1つの実施例において、PDC電極は、そのような高温ステンレス鋼及び当業者に知られている他の材料のような高温大気環境内で安定な耐熱金属を含む。1つの実施例において、プラズマダイナミック・コンバーターは更に、プラズマを閉じ込め、かつ、電気としてエネルギーを持つイオンのより多くのパワーを抽出するように、ヘルムホルツコイル6dのようなソレノイド場の源、又は、磁気ボトルのようなプラズマ閉じ込め構造(plasma confinement structure)を含む。
【0238】
パワー・コンバーターの更なる実施例において、
【数26】
を備えるz軸に沿ったイオンのフローは、次に、増加する軸方向の磁場勾配を含む圧縮セクションに入るかもしれない。ここでは、z-軸の方向に平行な電子の動きの成分
【数27】
は、少なくとも部分的に垂直な電子の動きの成分ν
⊥に変換される。以下の断熱不変量のためである。ν
⊥
2/B=一定。ν
⊥によるアジマス電流(azimuthal current)は、z-軸のまわりに形成される。ディスク発生器マグネトハイドロダイナミック・パワー・コンバーター(disk generator magnetohydrodynamic power converter)の外側リングMHD電極及び内側リングの間でホール電圧(Hall voltage)を生成するために、電流は軸方向磁場によって動作の平面内で、放射状に曲げられる。電圧は、電気的負荷を通して電流を駆動するかもしれない。(ベクトルE)x(ベクトルB)ダイレクト・コンバーター(ExB direct converter)又は本開示の他のプラズマ-電気装置を使用して、プラズマ・パワーはまた、電気に変換されるかもしれない。もう1つの実施例において、ヘルムホルツコイル(Helmholtz coils)6dのような磁場は、プラズマを閉じ込めて、そして、それが、プラズマダイナミック・パワー・コンバーターであるかもしれないプラズマ―電気コンバータ6によって、電気に変換され得る。1つの実施例において、ヘルムホルツコイルは、磁気ボトルを含む。PDCコンバーター6は、
図1に示されるようにヘルムホルツコイルに相対して、プラズマ源の近位にあるかもしれない。セル槽の外側に配置される磁石を含むプラズマ―電気コンバーター部品に対して、分離壁は、ステンレス鋼のような非鉄材料を含むかもしれない。例えば、PDCコンバーター又はMHDコンバーターの側壁又はプラズマを含む槽1からヘルムホルツコイル6を分離する壁は、磁束が容易に貫通するステンレス鋼のような材料を含むかもしれない。この実施例において、磁石は、横向きに配向されるPDCピン(pin)アノードを磁化するように横向きである、又は、MHDコンバーターのプラズマ―膨張方向に横向きである、磁束を供給するように外側に配置される。
【0239】
各セルはまた、それぞれ入口及び出口クーラント・ライン11及び12によって電極熱交換器10から、及び、それぞれ入口及び出口クーラント・ライン19及び20によって電極熱交換器18から、抽出されるかもしれない熱パワーを出力する。熱パワーは、直接的に熱として又は電気に変換されて使用されるかもしれない。実施例において、パワー・システムは、熱―電気コンバーターを更に含む。変換は、ボイラー、蒸気タービン、及び発電機を含む蒸気プラントのような従来からのランキン又はブレイトン・パワー・プラント、又は、外的に加熱されるガスタービンのようなガスタービン及び発電機を含むもの、を使用して達成できるかもしれない。妥当な反応物、再生反応及びシステム、並びに、パワー・プラントは、本開示、及び、私の従前の米国出願で以下のようなもの、そして、私の従前の発行物で以下のようなもの、のそれらを含むかもしれない。4/24/2008にPCT出願されたPCT/US08/61455の水素触媒反応器、7/29/2009にPCT出願されたPCT/US09/052072の不均一水素触媒反応器、3/18/2010にPCT出願されたPCT/US10/27828の不均一水素触媒パワーシステム、3/17/2011にPCT出願されたPCT/US11/28889の電気化学的水素触媒パワーシステム、3/30/2012に出願されたPCT/US12/31369のH2O-ベースの水素触媒パワーシステム、5/21/13に出願されたPCT/US13/041938のCIHTパワーシステム(「ミルズ以前の出願」)であり、また、R.L.Mills、M.Nansteel、W.Good、G.Zhao、「水素触媒システムに基づくブラックライト・パワーのマルチ・セル熱的に結合された反応器(Design for a BlackLight Power Multi-Cell Thermally Coupled Reactor Based on Hydrogen Catalyst Systems)」、Int.J.Energy Research、Vol.36、(2012)、778-788;doi:10.1002/er.1834;R.L.Mills、G.Zhao、W.Good、「連続熱パワーシステム(Continuous Thermal Power System)」、Applied Energy、Vol.88、(2011)789-798、doi:10.1016/j.apenergy.2010.08.024、及びR.L.Mills、G.Zhao、K.Akhtar、Z.Chang、J.He、X.Hu、G.Wu、J.Lotoski、G.Chu、「新たなパワー源としての熱的に可逆なハイドリノ触媒システム(Thermally Reversible Hydrino Catalyst Systems as a New Power Source)」、Int.J.Green Energy、Vol.8、(2011)、429-473(「ミルズの従前の熱パワー変換の発行物」) であり、これらは、ここにおいて参照され全体が組み込まれる。他の実施例において、パワー・システムは、熱イオンの及び熱電気のパワー・コンバーター及びスターリングエンジンのような他の熱機関のようなダイレクト・パワー・コンバーターのような当業者に知られる他の熱―電気パワー・コンバーターの1つを含む。
【0240】
1つの実施例において、10MWのパワー発生器は以下のステップを受ける。
1.燃料は、互いにかみ合う領域内に高い導電性のある固体燃料の約0.5gの分割量を閉じ込める一対のギア及び/又はサポート部材内にホッパーから流れるが、ここで、低電圧、高電流が、燃料に点火するようにその燃料を通して流される。点火は、分割量あたり約10kJのエネルギーを解放する。ギアは、60個の歯を含み、1000RPMで回転するので、発火頻度は、1kHzであり、10MWのパワーに対応する。1つの実施例において、ギアは、そのギアに直接接触する燃料粉末層が爆発に対する臨界的な電流密度を運ばないように設計されているが、一方、バルク領域は、そのギアが燃料の点火からのブラストによる浸食(エロ―ジョン)から保護されるようになっている。
2.本質的に十分にイオン化されたプラズマは、そのギアに対して垂直な軸の上にそのギアから外に膨張し、そして、マグネトハイドロダイナミック又はプラズマダイナミック・コンバーターに入るが、ここで、プラズマのフローは、電気に変換される。その代わりとして、キラキラ輝く光が、光起電力パワー・コンバーターを使用して、電気に変換されるプラズマから発光される。
3.電気の一部が、電極への電気パワーの源にパワーを与え、そして、残りは、対応するユニットによるパワー調整に続いて外部負荷に供給される。電極熱交換機によりギア・ハブから除かれた熱が再生システム熱交換器に流れ、そして、残りが外部熱負荷に流れる。
4.プラズマ・ガスが、H2Oなしで、固体燃料を含む生成物に凝縮する。
5.製薬業界又は食品業界において使用される1つのようならせん状の刃先は、再生システムへと生成物粉末を運ぶが、ここで、それは蒸気で再水和され、蒸気は、再生システム熱交換器のホットコイルの上にH2OリザーバーからのH2Oを流すことにより形成される。
6.再生された固体燃料は、H2Oを単に戻すことで燃料の連続使用を許すように、らせん状の刃先によってホッパーに運ばれる。0.5グラムの固体燃料が1kJのエネルギーを生じさせる仮定する。燃料の密度が、8.96g/cm3のCuの密度であると仮定すると、互いにかみ合うエリア内の歯あたりの燃料の体積は、0.056cm3である。もし、燃料を通る高導電を達成するために導電深さが2mmであるならば、各ギアの三角歯の互いにかみ合うギャップにより規定される燃料ベースは、4mmであり、ギアの幅は、0.11cm3/(0.2)(0.4)=1.39cmである。もう1つの実施例において、典型的な10MW発生器のH2O消費は以下のように与えられる。H2O → H2(1/4)+1/2O2(50MJ/mole H2O);10MJ/s/50MJ/mole H2O=0.2モル(3.6g)H2O/s又は13kg/h=13リットル/時間。1分間及び0.5gで、点火及び再生でもって再循環さえる固体燃料が、10kJを生成すると考える。固体燃料の在庫が、以下のように与えられる。10MJ/s X 0.5g/10kJ=500g/s(30kg/分)。そして、固体燃料在庫が、30kg又は約3リッターである。
【0241】
H.光パワーの光起電力コンバージョンを持つアーク及び高DC、AC、及びDC-AC混合電流ハイドリノ・プラズマ・セル
本開示の典型的な実施例において、光パワーの光起電力コンバージョンを持つパワー・システムは、SF-CIHTセルについてここに開示される構成要素の如何なるものも含むかもしれない。例えば、ある実施例は、以下のものの1又はそれ以上を含む。それらは、その槽は、大気圧、大気圧より高い、及び大気圧より低い、の少なくとも1つの圧力が可能となること;反応物が、触媒の源、触媒、原子水素の源、及び原子水素の少なくとも1つを形成するように導電性のマトリクス及びのH2O源を含むかもしれないこと;反応物は、バルクH2O、バルクH2O以外の状態、H2Oを形成しかつ結合H2Oを解放する反応の少なくとも1つを被る化合物(単数又は複数)の少なくとも1つを含むH2Oの源を含むかもしれないこと;結合H2Oが、H2Oと相互反応する化合物を含むが、ここで、そのH2Oは、吸収されたH2O、結合されたH2O、物理吸着されたH2O、及び水和の水の少なくとも1つの状態にあること、反応物が、バルクH2O、吸収されたH2O、結合されたH2O、物理吸着されたH2O、及び水和の水の解放の少なくとも1つを被る1又はそれ以上の化合物又は材料及び導体を含むかもしれない、そして、反応生成物としてH2Oを持つかもしれないこと;発生期のH2O触媒及び原子水素の源の少なくとも1つが、a)H2Oの少なくとも1つの源、b)酸素の少なくとも1つの源、及びc)水素の少なくとも1つの源、の少なくとも1つを含むかもしれないこと;反応物が、触媒の源、触媒、原子水素の源、及び原子水素の少なくとも1つを形成するかもしれないこと;及び反応物が、a)H2O及びH2Oの源、b)O2、H2O、HOOH、OOH-、過酸化物イオン、超酸化物イオン、水素化物、H2、ハライド、酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物、酸素を含む化合物、含水化合物、ハライド・酸化物・オキシ水酸化物・水酸化物・酸素を含む化合物の少なくとも1つからなる群から選択される含水化合物、c)導電性マトリクス、の少なくとも1つを含むかもしれないこと;オキシ水酸化物が、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOH、の群からの少なくとも1つを含むかもしれないこと;酸化物が、CuO、Cu2O、CoO、Co2O3、Co3O4、FeO、Fe2O3、NiO、及びNi2O3,の群からの少なくとも1つを含むかもしれないこと;水酸化物が、Cu(OH)2、Co(OH)2、Co(OH)3、Fe(OH)2、Fe(OH)3、及びNi(OH)2、の群からの少なくとも1つを含むかもしれないこと;酸素を含む化合物が、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸、炭酸水素塩、クロム酸塩、ピロリン酸塩、過硫酸塩、過塩素酸塩、過臭素酸塩、そして、過ヨウ素酸塩、MXO3、MXO4(M=Li、Na、K、Rb、Csのようなアルカリ金属のような金属、X=F、Br、Cl、I)、コバルト・マグネシウム酸化物(cobalt magnesium oxide)、ニッケル・マグネシウム酸化物(nickel magnesium oxide)、銅マグネシウム酸化物(copper magnesium oxide)、Li2O、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、CuO、CrO4、ZnO、MgO、CaO、MoO2、TiO2、ZrO2、SiO2、Al2O3、NiO、FeO、Fe2O3、TaO2、Ta2O5、VO、VO2、V2O3、V2O5、P2O3、P2O5、B2O3、NbO、NbO2、Nb2O5、SeO2、SeO3、TeO2、TeO3、WO2、WO3、Cr3O4、Cr2O3、CrO2、CrO3、CoO、Co2O3、Co3O4、FeO、Fe2O3、NiO、Ni2O3、希土類酸化物、CeO2、La2O3、オキシ水酸化物、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOH、の群からの少なくとも1つを含むこと;そして、導電性マトリクスが、金属粉末、炭素、炭化物、ホウ化物、窒化物、TiCNのようなカルボニトリル、又はニトリルの群からの少なくとも1つを含むかもしれないこと、である。
【0242】
本開示の更なる実施例において、パワー・システムは、以下から1又はそれ以上を含むかもしれない。それらは、反応物が、金属、その金属の酸化物、及びH2Oの混合物を含むかもしれないが、ここで、金属とH2Oとの反応が、熱力学的に有利ではないこと;反応物が、遷移金属、アルカリ土類金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物を含むかもしれないが、ここで、金属とH2Oとの反応が、熱力学的に有利ではないこと;反応物が、導体、吸湿性材料、及びH2Oの混合物を含むかもしれないこと;導体が、金属粉末又は炭素粉末を含むかもしれないが、ここで、金属又は炭素のH2Oとの反応が、熱力学的に有利ではないこと;吸湿性材料が、臭化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、炭酸カリウム、リン酸カリウム、KMgCl3・6(H2O)のようなカーナライト、クエン酸鉄(III)アンモニウム、水酸化カリウム及びナトリウム水酸化物及び濃硫酸及び濃リン酸、セルロース繊維、糖、キャラメル、蜂蜜、グリセロール、エタノール、メタノール、ディーゼル燃料、メタンフェタミン、肥料化学製品、塩、乾燥剤、シリカ、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、モレキュラシーブ、ゼオライト、潮解性の材料、塩化亜鉛、塩化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム及び潮解性の塩の群からの少なくとも1つを含むかもしれないこと;パワー・システムが、導体、吸湿性材料、及びH2Oの混合物を含むかもしれないが、ここで、(金属)、(吸湿性材料)、(H2O)の相対的なモル量の範囲は、約(0.000001から100000)、(0.000001から100000)、(0.000001から100000);(0.00001から10000)、(0.00001から10000)、(0.00001から10000);(0.0001から1000)、(0.0001から1000)、(0.0001から1000);(0.001から100)、(0.001から100)、(0.001から100);(0.01から100)、(0.01から100)、(0.01から100);(0.1から10)、(0.1から10)、(0.1から10);及び(0.5から1)、(0.5から1)、(0.5から1);の少なくとも1つであること;熱力学的に有利でないH2Oとの反応を持つ金属が、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInの群からの少なくとも1つであるかもしれないこと;反応物が、H2Oの追加により再生されるかもしれないこと;反応物が、金属、その金属酸化物、及びH2Oの混合物を含むかもしれないが、ここで、その金属酸化物が、1000℃より低い温度でH2還元できること;反応物が、H2及びマイルドな熱で、容易に還元されない酸化物、1000℃より低い温度でH2で金属に還元できる酸化物、及びH2Oの混合物を含むかもしれないこと;1000℃より低い温度でH2で金属に還元できる酸化物を持つかもしれない金属が、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInの群からの少なくとも1であること;マイルドな熱及びH2で容易に還元されないかもしれない酸化物が、アルミナ、アルカリ土類金属酸化物、及び希土類酸化物の少なくとも1つを含むこと;固体燃料が、炭素又は活性炭及びH2Oを含むかもしれないが、ここで、その混合物がH2Oの追加を含む再水和により再生させられること;反応物が、スラリー、溶液、エマルション、コンポジット、及び化合物の少なくとも1つを含むかもしれないこと;H2Oモル%含有量が、約0.000001%から100%、0.00001%から100%、0.0001%から100%、0.001%から100%、0.01%から100%、0.1%から100%、1%から100%、10%から100%、0.1%から50%、1%から25%、及び1%から10%の少なくとも1つの範囲内であるかもしれないこと;電気的パワーの源の電流が、高電流のショート・バースト(short burst)をデリバリするかもしれず、電気エネルギーは、ハイドリノ反応物が非常に速い速度でハイドリノを形成するだけ、十分であること;である。
【0243】
本開示の幾つかの実施例において、パワー・システムは、以下のものの1又はそれ以上を含むかもしれない。それらは、電気的パワーの源は、高電流のショートバーストをデリバリするかもしれず、電気エネルギーは、100A/cm2から1,000,000A/cm2、1000A/cm2から100,000A/cm2、及び2000A/cm2から50,000A/cm2、の少なくとも1つの範囲内にあるDC又はピークAC電流密度、100Aから1,000,000A、1kAから100,000A、10kAから50kAの少なくとも1つの範囲内にある電流の高AC、DC、又はAC-DC混合を引き起こすように選択される電圧の少なくとも1つを含むこと;電圧は、固体燃料又はエネルギー物質(energetic material)の導電率によって決定されるが、ここで、その電圧は、固体燃料又はエネルギー物質サンプルの抵抗かける所望の電流によって与えられること;DC又はピークAC電圧は、約0.1Vから500kV、0.1Vから100kV、及び1Vから50kVから選択される少なくとも1つの範囲内にあるかもしれず、また、AC周波数は、約0.1Hzから10GHz、1Hzから1MHz、10Hzから100kHz、及び100Hzから10kHzの範囲内にあるかもしれないこと、固体燃料又はエネルギー物質サンプル(energetic material sample)の抵抗は、約0.001mΩから100MΩ、0.1Ωから1MΩ、及び10Ωから1kΩから選択される少なくとも1つの範囲内にあるかもしれず、ハイドリノを形成するため、活性な電極面積あたりの妥当な負荷の導電率は、約10-10Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-5Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-4Ω-1cm-2から105Ω-1cm-2、10-3Ω-1cm-2から104Ω-1cm-2、10-2Ω-1cm-2から103Ω-1cm-2、10-1Ω-1cm-2から102Ω-1cm-2、及び1Ω-1cm-2から10Ω-1cm-2;から選択される少なくとも1つ内にあるかもしれないこと、光起電力パワー・コンバーターは、フォトン―電気パワー・コンバーター(photon-to-electric power converter)を含むかもしれないこと;パワー・システムは、光分配システム(light distribution system)又は集光式太陽電池装置(concentrated photovoltaic device)を含むかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターは、フォトン―熱パワー・コンバーター(photon-to-thermal power converter)を含むかもしれないこと;パワー・システムは、熱―電気パワー・コンバーター(thermal-to-electric power converter)、集光式太陽電池装置、トラッカー(tracker)、又は、エネルギー蓄積装置を含むかもしれないこと;パワー・システムは、機能的に送電網(power grid)に接続されるかもしれないこと;パワー・システムは、スタンド・アローン・システムであるかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターが、複数の多接合光起電力セル(multi-junction photovoltaic cells)を含むかもしれないこと;多接合光起電力セルが、三重接合光起電力セル(triple-junction photovoltaic cells)であるかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターが、真空セル内に配置されるかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターが、反射防止コーティング、光学インピーダンス整合コーティング(optical impedance matching coating)、又は保護コーティングの少なくとも1つを含むかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターが、その光起電力パワー・コンバーターの少なくとも一部をきれいにするように構成されるクリーニング・システムに動作可能に接続されるかもしれないこと;光学フィルタを含むかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターは、単結晶のセル、多結晶のセル、アモルファスのセル、ストリング/リボンのシリコン・セル、多接合セル、ホモ接合セル、ヘテロ接合セル、p-i-n素子(p-i-n device)、薄膜セル、色素増感セル(dye-sensitized cell)、及び有機光起電力セル(organic photovoltaic cell)の少なくとも1つを含むかもしれないこと;光起電力パワー・コンバーターは、多接合セルを含むかもしれず、その多接合セルは、反転セル(inverted cel)、直立セル(upright cell)、格子不整合セル(lattice-mismatched cell)、格子整合セル(lattice-matched cell)、及び第III-V族の半導体材料を含むセルの少なくとも1つを含むこと;パワー・システムが、光起電力パワー・コンバーターに作動可能に接続される出力パワー・コンディショナー(output power conditioner)、及び、その出力パワー・コンディショナーに作動可能に接続される出力パワー・ターミナル(output power terminal)を含むかもしれないこと;パワー・システムがインバーター又はエネルギー蓄積装置(energy storage device)を含むかもしれないこと;出力パワー・ターミナルからのパワー出力の一部が、エネルギー蓄積装置(energy storage device)に又はパワー発生システム(power generation system)の構成要素に又は複数の電極に又は外部負荷又は送電網(power grid)に向けられるかもしれないこと。
【0244】
1つの実施例において、CIHTセルは、ハイドリノ・プラズマ・セルと呼ばれるハイドリノ形成プラズマ・セルを含むが、ここで、光パワーの少なくとも一部が光起電力コンバーターによって電気に変換される。高電流は、DC、AC、又はそれらの組合せであるかもしれない。プラズマ・ガスは、H2OのようなHOH触媒の源及びHの源の少なくとも1つを含むかもしれない。追加的な妥当なプラズマ・ガスは、H2O、Hの源、H2、酸素の源、O2、及び、希ガスのような不活性ガスの少なくとも1つの混合物である。ガス圧力は、約0.001Torrから100atm、1Torrから50atm、及び100Torrから10atmの少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。電圧は、約0Vから100kV、1kVから50kV、及び1kVから30kVの少なくとも1つの範囲内のように高いかもしれない。電流は、約0.1mAから100A、1mAから50A、及び1mAから10Aの少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。プラズマは、約1Aから100kA、100Aから50kA、及び1kAから20kAの少なくとも1つの範囲内のそれのような非常に高い電流を持つアークを含むかもしれない。1つの実施例において、高電流は、ハイドリノ反応速度を加速する。1つの実施例において、電圧及び電流は、ACである。駆動周波数は、3kHzから5kHzの範囲内のような可聴周波数であるかもしれない。1つの実施例において、周波数は、約0.1Hzから100GHz、100Hzから10GHz、1kHzから10GHz、1MHzから1GHz、及び10MHzから1GHzの少なくとも1つの範囲内である。プラズマ・ガスに暴露される少なくとも1つの電極は、アーク・プラズマを支持するように電子の熱及び電界放出を供給するかもしれない。
【0245】
1つの実施例において、セルは、HOH触媒の源及びHの源を含むプラズマ・ガス内に絶縁破壊(breakdown)を達成するため適用される高電圧パワー源を含む。プラズマ・ガスは、水蒸気、水素、酸素の源、及び、アルゴンのような希ガスのような不活性ガスの少なくとも1つを含むかもしれない。高電圧パワーは、直流(DC)、交流(AC)、及びそれらの混合を含むかもしれない。プラズマ・ガス内の絶縁破壊は、導電率を著しく増加させる。パワー源は、高電流が可能である。絶縁破壊電圧よりも低い電圧での高い電流は、HOH触媒によるハイドリノへのHの触媒反応を高速で引き起こすように印加される。高電流は、直流(DC)、交流(AC)、及びそれらの混合を含むかもしれない。
【0246】
高電流プラズマ・セルの1つの実施例は、H及びHOH触媒を形成することができるプラズマ・ガスを含む。プラズマ・ガスは、H2O及びH2ガスのようなHの源及びHOHの源を含む。プラズマ・ガスは更に、HOH触媒及びHを許し、強化し、又は維持する追加のガスを含むかもしれない。セルは、少なくとも1つのセットの電極、少なくとも1つのアンテナ、少なくとも1つのRFコイル、及び、アンテナを含むかもしれない少なくとも1つのマイクロ波空洞、の少なくとも1つを含み、更に、プラズマ・ガスの電気絶縁破壊を引き起こすのに十分な電圧又は電子又はイオン・エネルギーを生成することができるもののような少なくとも1つの絶縁破壊(breakdown)パワー源を含む。電圧は、約10Vから100kV、100Vから50kV、及び1kVから20kVの少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。プラズマ・ガスは、ガス状態にあるだけでなく、また、液体状態に最初あるのかもしれない。プラズマは、液体H2Oである又は液体H2Oを含む媒体中に形成されるかもしれない。ガス圧力は、約0.001Torrから100atm、0.01Torrから760Torr、及び0.1Torrから100Torrの少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。セルは、一旦絶縁破壊が達成されると、高電流を提供する少なくとも1つのパワーの第2の源を含むかもしれない。高電流はまた、絶縁破壊パワー源によって提供されるかもしれない。パワー源の各々は、DC又はACであるかもしれない。いずれかの周波数範囲は、約0.1Hzから100GHz、100Hzから10GHz、1kHzから10GHz、1MHzから1GHz、及び10MHzから1GHz、の少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。高電流は、約1Aから100kA、10Aから100kA、1000Aから100kA、10kAから50kAの少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。高い放電電流密度は、0.1A/cm2から1,000,000A/cm2、1A/cm2から1,000,000A/cm2、10A/cm2から1,000,000A/cm2、100A/cm2から1,000,000A/cm2、及び1kA/cm2から1,000,000A/cm2の少なくとも1つの範囲内であるかもしれない。1つの実施例において、絶縁破壊及び第2の高電流パワー源の少なくとも1つは、断続的に印加されるかもしれない。断続の周波数は、約0.001Hzから1GHz、0.01Hzから100MHz、0.1Hzから10MHz、1Hzから1MHz、及び10Hzから100kHzの少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。デューティ・サイクルは、約0.001%から99.9%、1%から99%、及び10%から90%の少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。RFのようなACパワー源及びDCパワー源を含む、1つの実施例において、DCパワー源は、少なくとも1つのキャパシタによって、ACパワー源から分離されている。1つの実施例において、H2及びH2Oの少なくとも1つのようなハイドリノを形成するためのHの源は、ハイドリノ・パワー要素が入力電気パワーを超えるところ、1のような所望のセル・ゲインを与える出力パワーにハイドリノ要素を維持する速度でセルに供給される。
【0247】
1つの実施例において、プラズマ・ガスは、純粋であるか、又は、塩水のような塩類水溶液を含むかもしれない液体H2Oによって置き換えられる。溶液は、RF又はマイクロ波励起のような高周波放射のようなAC励起で、入射されるかもしれない。塩水のようなH2Oを含む励起された媒体は、RFトランスミッター及びレシーバーの間に置かれるかもしれない。RFトランスミッター又はアンテナは、RF信号の周波数を発生させることができるRF発生器からのRFパワー、及び、H2Oを含む媒体によって吸収され得るパワーを受け取る。セル及び励起パラメータは、本開示のそれらの1つであるかもしれない。1つの実施例において、RF振動数は、約1MHzから20MHzの範囲内にあるかもしれない。RF励起源は更に、負荷からトランスミッターへのインピーダンスをマッチさせるマッチング・ネットワーク(matching network)又はチューニング回路(uning circuit)を含むかもしれない。金属粒子は、H2O又は食塩水内で懸濁されるかもしれない。入射パワーは、約0.1W/cm2から100kW/cm2、0.5W/cm2から10kW/cm2、及び0.5W/cm2から1kW/cm2の少なくとも1つの範囲内のように高いかもしれず、これにより、金属粒子で入射放射線の相互作用のため、プラズマ内のアークを引き起こすようになる。金属粒子のサイズは、アーク形成を最適化するように調整されるかもしれない。妥当な粒子サイズは、約0.1μmから10mmの範囲内である。アークは、ハイドリノ反応が高い反応速度で起きるようにする高い電流を運ぶ。1つの実施例において、プラズマ・ガスは、H2O蒸気のようなH2Oを含み、そして、セルは、RF又はマイクロ波のような高周波の放射が入射する金属対象物を含む。金属対象物の上に鋭いポイントでの場の集中が、ハイドリノ反応速度の大きな増大でH2Oを含むプラズマ・ガス内でアークを引き起こす。
【0248】
1つの実施例において、高電流プラズマはアークを含む。アーク・プラズマは、グロー放電プラズマに対して、際立った特徴を持っているかもしれない。前者の場合において、電子及びイオン温度は、類似しているかもしれず、後者の場合において、電子熱エネルギーは、イオン熱エネルギーよりもずっと大きいかもしれない。1つの実施例において、アーク・プラズマ・セルは、ピンチ・プラズマ(pinch plasma)を含む。H2Oを含むもののようなプラズマ・ガスは、アーク・プラズマを形成するのに十分な圧力で維持される。圧力は、約100Torrから100atmの範囲内のように高いかもしれない。1つの実施例において、絶縁破壊及び高電流パワー・サプライは、同じかもしれない。アークは、約1kVから50kVの範囲内の電圧のような高電圧、及び、電流が約0.1mAから100,000Aの範囲内にあるかもしれないところ、抵抗及び電圧がアーク形成及び維持で減少する際に増加するかもしれないそれのような高電流、を供給することができるキャパシタのバンクを含む複数のキャパシタを含むパワー・サプライによって液体H2Oを含む高圧H2O内で形成されるかもしれない。電圧は、キャパシタを直列に接続することにより増加するかもしれず、及び、キャパシタンスは、所望の高電圧及び電流を達成するように平行にキャパシタを接続することにより増加するかもしれない。キャパシタンスは、0.1秒から24時間を超える長い期間の間プラズマを維持するために十分であるかもしれない。パワー回路は、第2の高電流パワー源のような形成されたアークのそれを維持するため追加の要素を持つかもしれない。1つの実施例において、パワー・サプライは、アークにパワーを連続して供給するかもしれない複数のバンクのキャパシタを含むが、ここで、各放電されたバンク・キャパシタは、与えられた充電されたバンクのキャパシタが放電されるとき、充電パワー源によって再充電されるかもしれない。複数のバンクは、定常状態のアーク・プラズマを維持するのに十分であるかもしれない。もう1つの実施例において、アーク・プラズマへの高電流及びプラズマ絶縁破壊の少なくとも1つを供給する。1つの実施例において、アークは、約0.01Hzから1MHzの範囲内のような高DC繰り返し速度で確立される。1つの実施例において、カソード及びアノードの役割は、周期的に逆転するかもしれない。逆転の速度は、アーク・プラズマが維持できるように低いかもしれない。交流電流のサイクル速度は、約0Hzから1000Hz、0Hzから500Hz、及び0Hzから100Hzの少なくとも1つの、であるかもしれない。パワー・サプライは、所望の速度でハイドリノ反応速度を維持する最大電流限界を持つかもしれない。1つの実施例において、高電流は、変化するパワー出力を供給するようにハイドリノ―生成パワーをコントロールするように変化する。パワー・サプライによってコントロールされる高電流限界は、約1kAから100kA、2kAから50kA、及び10kAから30kAの少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。アーク・プラズマは、増加する電流と共に、減少する電圧という挙動を含む負性抵抗を持つかもしれない。プラズマ・アーク・セル・パワー回路は、所望のレベルで安定な電流を確立するように安定器(electrical ballast)のような正のインピーダンス(positive impedance)の形式を含むかもしれない。電極は、両者の間の電場を供給する所望の配列状態にあるかもしれない。妥当な配列は、中央円柱状電極及び外側の同心電極、平行プレート電極、及び、対向するピン又は円柱の少なくとも1つである。電極は、アーク・プラズマを支持するようにカソードで電子熱及び電界放出の少なくとも1つを供給するかもしれない。約106A/cm2のような高い高電流密度は形成されるかもしれない。電極は、W又はMoのような耐熱金属、及び、炭素、及び、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInの群からの1つのような水との低い反応性を持つ材料の群からの1つのような高融点を持つ材料の少なくとも1つを含むかもしれない。1つの実施例において、電極は可動式であるかもしれない。電極は、アーク・プラズマを開始し及び維持するように、互いに近接して又は直接接触して配置され、そして、機械的に分離されるかもしれない。この場合、絶縁破壊電圧は、電極が固定されたギャップで永久に分離されているところ、その場合よりもずっと低いものであるかもしれない。可動式の又はギャップの調整可能な電極で、アークを形成するように印加される電圧は、約0.1Vから20kV、1Vから10kV、及び10Vから1kVの少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。電極分離は、所望の電流又は電流密度で安定なアークを維持するように調整されるかもしれない。
【0249】
1つの実施例において、OH、HOH、O
2、nO、及びnH(nは整数)の少なくとも1つを含む触媒は、水―アーク・プラズマ内で発生させられる。H
2Oアーク・プラズマ・セル・パワー発生器(H
2O arc plasma cell power generator)100の概略図は
図2Bに示される。アーク・プラズマ・セル(arc plasma cell)109は、真空、大気圧、及び、大気圧より高い圧力 の少なくとも1つを可能にするセル109のアーク・プラズマ・チャンバー(arc plasma chamber)を規定できる絶縁体ベース(insulator base)102及びセル・キャップ(cell cap)111を備える中心ロッドのような中心軸電極(center axial electrode)103及び外側円筒形状電極(outer cylindrical electrode)106のような2つの電極を含む。セル109には、H
2Oのようなアーク・プラズマ・ガス又は液体が供給される。その代わりとして、電極103及び106は、槽109内に含まれるH
2Oのようなアーク・プラズマ・ガス又は液体内に浸漬される。H
2Oは、塩のように分解するかもしれないイオン化合物のようなイオンの源の追加により、より低い電圧でアーク絶縁破壊(arc breakdown)を達成するようにより導電性にされているかもしれない。塩は、アルカリ水酸化物のような水酸化物又はハロゲン化物又は本開示の他のものを含むかもしれない。供給(supply)は、セル109内へとガス又は液体が流れるライン110及びバルブ108を持つタンク107のような源からであるかもしれず、また、排気ガスは、所望のフロー及び圧力の少なくとも1つを維持するようにセル109からポンプ117がガスを取り除くところ、少なくとも1つの圧力ゲージ115及びバルブ116を持つ排出ライン126を通してセルから流れでる。1つの実施例において、プラズマ・ガスは、所望のレベルにハイドリノ・ベースのパワーを生成するようにハイドリノ反応に合わせて反応物の十分な質量フローを供給するため大気圧及びそれより高いもののような高い圧力で超音速流のような高いフロー条件で維持される。妥当な典型的なフロー速度は、入力パワーを超えるハイドリノ―ベースのパワーを達成する。その代わりとして、液体の水は、境界として電極を持つリザーバー内のようなセル109内にあるかもしれない。電極103及び106は、セル・パワー・コネクター(cell power connectors)124を通して高電圧―高電流パワー・サプライ(high voltage-high current power supply)123に接続される。中心電極103との接続は、ベース・プレート101を通しているかもしれない。1つの実施例において、パワー・サプライ123は、コネクター122を通して充電パワー・サプライ(charging power supply)121のようなもう1つのパワー・サプライによって供給されるかもしれない。高電圧―高電流パワー・サプライ123は、高いキャパシタンス及び高い電流を供給するように並行に、及び、高い電圧を供給するために直列に、なっているかもしれないキャパシタのバンクを含むかもしれず、また、パワー・サプライ123は、複数のそのようなキャパシターのバンクを含むかもしれないが、ここで、各々は、連続出力に近づくかもしれないパワー出力を供給するように時間的に放電及び充電されるかもしれない。キャパシターバンク(単数又は複数)は、充電パワー・サプライ121によって充電されるかもしれない。
【0250】
1つの実施例において、103のような電極は、テスラコイル(Tesla coil)のようなRF発生器によって供給されるそれのような高いパワーであるかもしれず、また、高い周波数であるかもしれない、ACパワー源123によってパワーが与えられるかもしれない。もう1つの実施例において、電極103は、マイクロ波プラズマ・トーチのアンテナを含む。パワー及び周波数は、約100kHzから100MHz又は100MHzから10GHz及び、それぞれリッターあたり、100Wから500kWの範囲のような、本開示のそれであるかもしれない。1つの実施例において、円柱形状の電極は、セル壁のみを含み、石英、セラミック、又はアルミナのような絶縁体からなるかもしれない。セル・キャップ111は、接地された又は非接地の電極のような電極を更に含むかもしれない。セルは、アーク・プラズマ・セル109の内側の電極103を少なくとも部分的にカバーするH2Oのプラズマ・アーク又はストリーマーを形成するように操作されるかもしれない。アーク又はストリーマーは、非常に、ハイドリノ反応速度を高める。
【0251】
1つの実施例において、アーク・プラズマ・セル109は、熱エネルギーの放出を閉じ込めるように閉鎖される。そしてシールされたセルの内部の水は、当業者に知られるような所望の作動温度及び圧力に対するH2O相図に従って液体及びガス状混合物の標準状態にある。作動温度は、約25℃から1000℃の範囲内にあるかもしれない。作動圧力は、約0.001atmから200atm、0.01atmから200atm、及び0.1atmから100atmの少なくとも1つの範囲内にあるかもしれない。セル109は、ボイラーを備えるかもしれないが、ここで、加熱された水、過熱状態の水、蒸気、及び、過熱状態の蒸気を含む少なくとも1つの相は、蒸気排出口114を流れ出し、そして、電気を発生させるために蒸気タービンのような熱又は機械的負荷に供給される。排出フローの冷却及び蒸気の凝縮の少なくとも1つのプロセスは、その負荷への熱パワーの移動と共に起こり、そして、冷却された蒸気又は水はリターン(return)112を通ってセルに戻される。その代わりとして、埋め合わせの蒸気又は水が戻される。そのシステムは閉鎖され、また、クーラントとして機能するその物理的な相におけるH2Oを循環させるようにH2O再循環又はリターン・ポンプのようなポンプ113を更に含む。セルは、クーラント入口118で冷たく入り、そして、クーラント出口120で熱く存在するクーラント内へと熱エネルギーを取り除くように、内部に又は外部セル上に、あるかもしれない熱交換器119を更に含むかもしれない。その後で、熱いクーラントは、純粋な熱負荷、又は、蒸気機関及びオプション的に発電機付のような熱機関又は蒸気若しくはガスタービンのような、熱―機械的パワー・コンバーター又は熱―電気パワー・コンバータ、のような熱負荷へと流れる。更なる典型的な、熱―機械的若しくは電気パワーからのコンバーターは、ランキン又はブレイトン・サイクル・エンジン、スターリングエンジン、熱イオン及び熱電コンバーター(thermionic and thermoelectric converters)、及び、この分野で知られる他のシステムである。熱から機械的な及び電気的なコンバーターの少なくとも1つへのシステム及び方法はまた、ミルズの従前の出願において開示されており、それらはここにおいて全体として参照され組み込まれる。
【0252】
1つの実施例において、タングステン又は銅電極のような金属又は炭素電極のような電極103及び106は、プラズマによりそれらが浸食されるので、セル109内に供給される。電極は、十分に浸食された又は連続して取り換えられたときに、取り換えられるかもしれない。腐食生成物は、沈殿物のような形態においてセルから回収され、新しい電極にリサイクルされるかもしれない。このようにして、アーク・プラズマ・セル・パワー発生器は更に、電極腐食生成物回収システム(electrode corrosion product recovery system)105、電極再生システム(electrode regeneration system)104、及び、再生された電極連続的供給(regenerated electrode continuous feed)125を含む。1つの実施例において、中心電極103のようなカソードのような腐食の大部分への電極プローン(electrode prone)は、本開示のシステム及び方法によって再生されるかもしれない。例えば、電極は、H2処理、加熱、及び、真空下の加熱の少なくとも1つの、によって還元されるかもしれない対応する酸化物を持つ、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInから選択される1つの金属を含むかもしれない。再生システム104は、酸化物及び金属の少なくとも1つを溶融し、そして、再生された金属から電極を鋳造又は押出をする、炉を含むかもしれない。金属溶錬及び成形又は製粉のためのシステム及び方法は当業者によく知られている。もう1つの実施例において、再生システム104は、金属イオンを含む溶融塩電解セルのような電解セルを含むかもしれないが、ここで、電極金属は、当技術分野においてよく知られるシステム及び方法を用いて、電気めっきにより電極の上にめっきされるかもしれない。
【0253】
図2Bに示されるアーク・プラズマ・セル109のようなプラズマ・セルの1つの実施例において、H
2Oアーク・プラズマ・セルは、高い光パワーを出力し、そして、光は、光起電力パワー・コンバーターによって電気に変換される。1つの実施例において、セル・キャップ111は、高い光パワーを受け取り、そして、電気にそれを変換する、光起電力パワー・コンバーターを含む。もう1つの実施例において、電極103及び106の少なくとも1つは、光に対して少なくとも部分的に透明であるグリッド電極を含む。透明性は、その電極の導通セクションの間のギャップによるかもしれない。光起電力コンバーターは、光パワーを電気に変換するグリッド電極の背後に配置される。もう1つの実施例において、電極103及び106は、平行なプレートを含む。平行なプレート電極は、シールされるかもしれないセル109内に閉じ込められるかもしれない。高い光パワーは、電極により形成される平面を横切っている光起電力コンバーター106aによって受け取られるかもしれない。光起電力コンバーターは、光起電力セルを含むかもしれず、また、アーク・プラズマの圧力波からのダメージからセルを護るように光パワーに対して透明な窓を更に含むかもしれない。H
2Oを含むプラズマのようなアーク・プラズマ及びプラズマの少なくとも1つを支持する、及び、当業者に知られるそれらのような光起電力コンバーターに光貫通のための少なくとも1つの領域を含む、電極構成及び設計並びに電極の他の実施例は、本開示の範囲の中にある。
【0254】
1つの実施例において、ハイドリノ・セルは、ハイドリノの連続発光を形成するようにピンチされたプラズマの源(pinched plasma source)を含む。セルは、カソード、アノード、パワー・サプライ、及び、ピンチされたプラズマを形成するためにHOH触媒の源及び水素の源の少なくとも1つを含む。プラズマ・システムは、当該技術分野で知られるそれらのような濃いプラズマ収束の源(dense plasma focus source)を含むかもしれない。プラズマ電流は、1kAよりも大きいように非常に高いかもしれない。プラズマは、アーク・プラズマであるかもしれない。際立った特徴は、プラズマ・ガスがHOH又はH触媒の少なくとも1つを含み、そして、プラズマ条件が水素の連続発光を与えるように最適化されることである。1つの実施例において、光パワーは、光起電力コンバーター106a又は111で、電気に変換される。
【0255】
I.光起電力の光-電気パワー・コンバーター
図2Aに図示されるSF-CIHTセル・パワー発生器(power generator)の代替的なプラズマ電力変換器(plasma power converter)6において、固体燃料3の着火により発生するプラズマは非常にイオン化している。ハイドリノを生じる際、放出するエネルギー並びに、式(6~9)及び式(44~47)によって与えられるようなハイドリノ触媒反応により、燃料のイオン化が生じる。イオンが遊離電子と再結合して、光を発する。励起状態の原子、イオン、分子、化合物及び、物質を減衰させることにより、別の光が発せられる。光は光起電力コンバーター(photovoltaic converter)6に入射する。光起電力パワー・コンバーター6は、カソード6c及びアノード6bを備え、それぞれは、カソード及びアノード出力接続部(anode output power connector)8a及び8によって、出力パワー・コントローラ/コンディショナー(output power controller/conditioner)7に接続している。真空容器1の内部の光起電力タイルなどの光子-電気コンバーター(photon-to-electric converter)6が光を受け取ってもよい。光起電用冷媒吸入管(photovoltaic coolant inlet line)19を介して冷却された冷媒(クーラント)を吸入し、光起電用冷媒排出管(photovoltaic coolant outlet line)20を介して温度の高い冷媒を排出する、少なくとも1つの熱交換器18によって、光起電力パワー・コンバーターを冷却してもよい。本明細書に記載される、SF-CIHTセルの光エネルギーを電気へ光起電力変換することに関する本開示はまた、アーク・プラズマ・セル並びに光エネルギーの光起電力変換を有する高DC、高AC、及び高DC-AC混合電流によるハイドリノ・プラズマ・セルに適用される。
【0256】
光起電力コンバーター(photovoltaic converter)6は、一酸化けい素、光インピーダンス整合などの反射防止層又は反射防止コーティングのうち少なくとも一方のためのコーティング、及びプラズマ又は反応物質の浸食若しくは損傷を防ぐ保護部を備えてもよい。フィルムは窓を備えてもよい。窓は、窓を覆い、光起電力コンバーターへの光の透過を少なくとも部分的に阻害する、デトネーション生成物をクリーニングするためのシステムを更に備えてもよい。ある実施形態において、光学窓はクリーニングされる。クリーニングは、化学クリーニング又は化学エッチング、及びプラズマ・クリーニング又はプラズマ・エッチングのうち少なくとも1つのシステム及び方法を含んでいてもよい。窓は、それぞれ取り外し可能な複数の窓を備えてもよく、ある窓は、他の窓に交換され、少なくとも他の窓のデトネーション生成物をクリーニングしている間、変換器に光を透過する役割を果たす。ある実施形態において、光学窓はクリーニングされる。クリーニングは、化学クリーニング又は化学エッチング、及びプラズマクリーニング又はプラズマエッチングのうち少なくとも1つのシステム及び方法を含んでいてもよい。ある実施形態において、保護窓、光ファイバケーブル及びミラーのうちの少なくとも一方などの集光システム、並びに光起電力コンバーターのうち少なくとも1つが生成物により被覆されることを防止するために、不活性ガスなどのガスの流れは、着火プラズマの拡散方向とは反対方向へと流れる。
【0257】
SF-CIHTパワー発生器(
図2A)の光起電力パワー・コンバーター(photovoltaic power converter)は、コンパクトな設計に配列することができる複数の光起電力セル(photovoltaic cells)においてSF-CIHTセルの光エネルギーを提供するための、光分配システム(light distribution system)を更に備えてもよい。光起電力コンバーター(photovoltaic converter)6のある実施形態において、光の出力(光エネルギー)は、複数の光起電力コンバーター(photovoltaic converter)6へと向けられる。ミラー及びレンズのうちの少なくとも一方を備えるような光分配システム(optical distribution systems)によって、光の出力を分配することができる。一実施形態において、放物面鏡の焦点において光をレンズを用いてビームへと形成し、光起電力セル(photovoltaic cell)6上に入射した平行な光線を出力する別の放物面鏡の焦点においてレンズへと向ける。システムは、かかる放物面鏡、レンズ、及び光起電力セルのうち複数を備える。また、ビームスプリッタ、プリズム、回折格子、ディフューザ、及び当業者に既知の他の光学素子類を使用して、光を方向付け、分配してもよい。プリズム及び回折格子などの素子は、それぞれの波長帯の波長範囲内で光電気変換の最大効率が得られる光起電力セルに向けることができるように、光の出力の複数の波長範囲又は波長帯を分離することができる。他の実施形態において、光エネルギーは、光ファイバケーブルの束内に収集される。少なくとも1枚又は2枚以上のレンズ、及び4分の1波長板などの少なくとも1枚又は2枚以上の光インピーダンス整合板を用いて集光してもよい。光分配システムは、光ファイバケーブルから少なくとも1本のケーブル導入口へと戻る任意の反射光を反射するための少なくとも1枚のミラー、集光システム、及びケーブルに対するインピーダンス整合板を更に備えてもよい。光がミラーの中心からの点光源として機能する着火の中心にミラーを設置してもよい。
図1及び
図2のギア電極の平面上にミラーを設置してもよい。ミラーは、
図2Aに図示される対向するマッチした光起電力コンバーター(opposing matched photovoltaic converters)に対して反対方向に光を反射する、一対のミラーを備えてもよい。対向するミラーは、光ファイバケーブルを備えるシステムなどの光分配システム内へ戻る光を反射してもよい。ミラーは、光分配システムへと戻る反射光の反射度合いを最適化する形状をしていてもよい。それぞれの波長帯の波長範囲内で、光電気変換の最大効率が得られる整合した複数の光起電力セルへ光を選択的に伝導することができる波長帯に対して、光ファイバケーブルの光ファイバケーブル素子を選択してもよい。他の実施形態において、光がスタック内へ貫通する際、着火による光エネルギーがスタック部材上で電気に変換されるように、光分配システム(light distribution system)及び光起電力パワー・コンバーターは、スタック内に配列した複数の透明又は半透明の光起電力セルを備える。ある実施形態において、膨張などのメカニズムによって黒体放射の温度が下がる前に着火により発生した光を収集する。膨張又は衝突による損失を防ぎ、放射によって最大電力を抽出するように、ヘルムホルツコイル6dにより生成される磁気瓶内にプラズマを保持してもよい。
【0258】
ある実施形態において、光起電力コンバーター(photovoltaic converter)は、熱光起電力コンバーター(thermophotovoltaic converter)を備えてもよい。セル1は、燃料の着火により生じる熱を吸収する少なくとも1枚の壁を備えてもよく、熱せられた壁は、光起電力コンバーター6に光を放射する。光起電力コンバーター6を密閉したセル1の外側に配置してもよい。光起電熱交換器(photovoltaic heat exchanger)18などの熱交換器は、高い熱出力伝達機能を有する冷媒を備える。冷媒は、水、又は当業者に既知の溶媒若しくは液体金属などの他の液体、又は塩を含んでもよい。ある実施形態において、熱交換器及び熱交換器の構成要素のうち少なくとも1つは、熱パイプを備えてもよい。熱パイプの流体は、溶解塩又は溶解金属を含んでもよい。例示的な金属としては、セシウム、NaK、カリウム、ナトリウム、リチウム、及び銀が挙げられる。
【0259】
他の実施形態において、プラズマが光子-電気変換器と接触することを最小限に抑えるために、磁界閉じ込め又は電界閉じ込めのうちの少なくとも一方によりプラズマを閉じ込める。磁界閉じ込めは磁気瓶を含み得る。磁界閉じ込めは、ヘルムホルツコイル6dにより提供されてもよい。更なる実施形態において、変換器は、反応エネルギーを、エネルギー電子、イオン、及び水素原子などのプラズマ内部の荷電種又は中性種から電気に変換する。本変換器は、高エネルギー種を受け取るためにプラズマと接触してもよい。
【0260】
ある実施形態において、SF-CIHTパワー発生器は、式(1)により与えられる結合エネルギーを有する原子を発生させる水素触媒セルを備え、密度が高く電子的に励起状態の、燃料材料の原子及びイオンなどの原子及びイオンのうちの少なくとも一方を含む。自然放出又は誘導放出により光子としてパワーが放出される。光電セル又は光起電力セルなどの本開示の光子-電気変換器を使用して、光を電気に変換する。ある実施形態において、パワーセルは本開示の水素レーザを更に備える。
【0261】
ある実施形態において、光子は、光起電力セルに伝わり入射すること、レーザキャビティの半透明のミラーから出ること、及び光起電力セルを照射することのうち、少なくとも1つの行動を行う。インコヒーレントパワー(incoherent power)及びレーザパワーを、参照によりその全体が組み込まれている、レーザパワーを電力へ変換する光起電力セルに関する以下の参照文献に記載されているように光起電力セルを利用して電気に変換してもよい。L.C.Olsen,D.A.Huber,G.Dunham,F.W.Addis,「High efficiency monochromatic GaAs solar cells」,in Conf.Rec.22nd IEEE Photovoltaic Specialists Conf.,Las Vegas,NV,Vol.I,Oct.(1991),pp.419~424;R.A.Lowe,G.A.Landis,P.Jenkins,「Response of photovoltaic cells to pulsed laser illumination」,IEEE Transactions on Electron Devices,Vol.42,No.4,(1995),pp.744~751;R.K.Jain,G.A.Landis,「Transient response of gallium arsenide and silicon solar cells under laser pulse」,Solid-State Electronics,Vol.4,No.11,(1998),pp.1981~1983;P.A.Iles,「Non-solar photovoltaic cells」,in Conf.Rec.21st IEEE Photovoltaic Specialists Conf.,Kissimmee,FL,Vol.I,May,(1990),pp.420~423。
【0262】
光及びレーザパワー変換器のうち少なくとも一方のある実施形態において、光学素子を形成するビームを使用して、光ビーム及びレーザビームのうち少なくとも一方は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる以下の文献に記載するとおり、減衰し、より広範囲に拡散する。L.C.Olsen,D.A.Huber,G.Dunham,F.W.Addis,「High efficiency monochromatic GaAs solar cells」,in Conf.Rec.22nd IEEE Photovoltaic Specialists Conf.,Las Vegas,NV,Vol.I,Oct.(1991),pp.419~424。光学素子を形成するビームは、レンズ又はディフューザであってもよい。セル1は、光を光起電力セル上に向けるためのミラー又はレンズを更に備えてもよい。ミラーはまた、衝突又は光子によって更に励起することができる励起状態を維持するための水素のライマン系列の放出など、光の経路長を増大させるためにセルの壁に存在してもよい。
【0263】
他の実施形態において、光起電力セルを使用することで、水系燃料プラズマからの自然放出又は誘導放出が電力に変換される。自然放出又は誘導放出のうちの少なくとも一方の電気への変換は、波長に合ったバンドギャップを有する既存の光起電(PV)セルを使用して、有意な出力密度及び出力効率において達成されてもよい。紫外光及び極紫外光に反応する本開示のパワー変換器の光電セルは、放射を有しており、従来のセルを強化したものである。より高いエネルギーを有する光子によって、より低いエネルギーを有する光子の場合と比較して、場合によってはより高い効率を達成することができる。白金又は他の貴金属の原子層などの保護用コーティングによって、硬化を行ってもよい。ある実施形態において、光起電力セルは、窒化ガリウムを含む光起電力セルなどの大きなバンドギャップを有する。
【0264】
パワー変換に光起電力セルを使用するある実施形態において、リン光体を用いてエネルギーの高い光をよりエネルギーの低い光に変換してもよい。ある実施形態において、リン光体は、セルの短波長光を光起電力セルがより高い反応性を示す長波長に効率的に変換する気体である。リン光体の気体の割合は、約0.1%~約99.9%、約0.1%~約50%、約1%~約25%及び、約1%~約5%のうちの少なくとも1つの範囲内などの任意の所望の範囲内であってもよい。リン光体の気体は、希ガス若しくは元素のガス(gas of an element)、又はアルカリ金属、アルカリ土類金属、若しくは遷移金属のような金属などのデトネーションにより、ガス状となる化合物のような不活性ガスであってよい。ある実施形態において、アルゴンは、電気への光起電変換に好適である可視範囲の明るい光を放射するために爆発において使用されるアルゴンキャンドルを含む。ある実施形態において、リン光体をセル1の透明壁上にコーティングし、励起したリン光体が放出した光子は、リン光体でコーティングした壁を包囲し得る光起電のピーク波長効率により厳密に適合する。ある実施形態において、ハイドリノの形成からのパワーを吸収するためにエキシマを形成する種をプラズマに添加し、大半が励起状態であること、及び反転分布であることの少なくとも一方の状態の形成に寄与する。ある実施形態において、固体燃料又は添加ガスはハロゲンを含んでいてよい。エキシマを形成するように、ヘリウム、ネオン及びアルゴンなどの少なくとも1種の希ガスを添加してもよい。エキシマの自然放出又はレーザ放出により、パワーを抽出してもよい。光エネルギーが光起電力コンバーター6に入射し電気に変換される。
【0265】
この例示的な実施形態において、SF-CIHTセルパワー発生システム(power generation system)は、燃料の着火反応により発生するプラズマ光子(plasma photon)を捕らえ、それらの光子を使用可能なエネルギーへ変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターを備える。一部の実施形態において、高い変換効率が所望される場合がある。反応容器は、複数の方向、例えば、少なくとも2つ方向にプラズマを放出してもよく、反応の半径は、およそ数ミリメートルから数メートルの規模、例えば、半径約1mmから約25cmであってもよい。更に、燃料の着火により発生するプラズマのスペクトルは、太陽で生じるプラズマのスペクトルに類似してもよく、かつ/又は更に短波長の放射を含んでもよい。
【0266】
ヴィーンの変位則[A.Beiser、近代物理学の概念、第4版、McGraw-Hill Book Company、ニューヨーク、(1978)、pp.329-340]から、T=6000Kでの黒体の最大エネルギー密度を持つ波長λmaxは、以下のとおりである。
λmax = hc/4.965kT = 483nm (196)
【0267】
ステファン―ボルツマンの法則[A.Beiser、近代物理学の概念、第4版、McGraw-Hill Book Company、ニューヨーク、(1978)、pp.329-340]は、単位面積あたりの対象により放射されるパワー、R、を、放射率、e、かけるステファンーボルツマン定数、σ、かける温度の4乗、T4と、等しくしている。
R = eσT4 (197)
【0268】
黒体を含む光学的に厚いプラズマに対する放射率e=1であり、σ=5.67×10-8Wm-2K-4であり、測定された黒体の温度は6000Kである。このようにして、点火された固体燃料による単位面積当たりに放射されたパワーは、以下のように与えられる。
R = (1)(σ=5.67X10-8Wm-2K-4)(6000K)4
= 7.34X107Wm-2 (198)
【0269】
6000Kのプラズマ球の半径r
psは、ブラスト(blast)の時間τの20×10
-6s及び1000Jのブラスト(blast)のエネルギーE
blastの割合によって与えられるブラストの典型的なパワーP
blast及びRから計算できる。
【数28】
【0270】
このようにして、膨張するプラズマ球の平均半径が、6000Kの平均黒体温度で23cmである。Beiser[A.Beiser、近代物理学の概念、第4版、McGraw-Hill Book Company、ニューヨーク、(1978)、pp.329-340]から、23cmの半径の体積内のフォトンの全数Nは、次のようになる。
N = 8π(4/3πrps
3)(kT/hc)3(2.405)
= 2.23X1017photons (200)
【0271】
Beiser[1]から、フォトンε(平均ε)の平均エネルギーは、次のようになる。
【数29】
追加的なプラズマの温度、プラズマ放射率、単位面積あたり放射されたパワー、プラズマ半径、フォトンの全数、及びフォトンの平均エネルギーは、本開示の範囲内にある。1つの実施例において、プラズマ温度は、約500Kから100,000K、1000Kから10,000K、及び5000Kから10,000Kの少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、プラズマ放射率は、約0.01から1、0.1から1、及び0.5から1の少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、式(198)に従った単位面積あたりの放射されたパワーは、約10
3Wm
-2から10
10Wm
-2、10
4Wm
-2から10
9Wm
-2、及び10
5Wm
-2から10
8Wm
-2、の少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、フォトンの半径及び全数は、それぞれ式(199)及び(200)により与えられる。これは、単位面積あたり放射されるパワーR及びブラストのエネルギーE
blastにより与えられるブラストのパワーP
blast及びブラストの時間τによる。1つの実施例において、エネルギーは、約10Jから1GJ、100Jから100MJ、200Jから10MJ、300Jから1MJ、400Jから100kJ、500Jから10kJ、及び1kJから5kJの少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、時間は、約100nsから100s、1μsから10s、10μsから1s、100μsから100ms、100μsから10ms、及び100μsJから1msの少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、パワーは、約100Wから100GW、1kWから10GW、10kWから1GW、10kWから100MW、及び100kWから100MWの少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、半径は、約100nmから10m、1mmから1m、10mmから100cm、及び10cmから50cmの少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、式(200)によるフォトンの全数は、約10
7から10
25、10
10から10
22、10
13から10
21、及び10
14から10
18の少なくとも1つの範囲内にある。1つの実施例において、式(201)によるフォトンの平均的エネルギーは、約0.1eVから100eV、0.5eVから10eV、及び0.5eV及び3eVの少なくとも1つの範囲内にある。
【0272】
図2Aに図示されるように、反応により発生した光子を受け取るために、プラズマ反応に対して、1つ又は2つ以上の光起電力パワー・コンバーター6を配向(例えば、角度付け又は離間)してもよい。例えば、プラズマ光子(plasma photon)を受け取るために、流路に光起電力パワー・コンバーター6を配置してもよい。2つ以上のプラズマの流れが異なる軸方向に放出される実施形態において、捕捉する光子の数を増加させるように、それぞれ光子の流れの流路に光起電力パワー・コンバーター6を配置してもよい。一部の実施形態において、光起電力パワー・コンバーター6は、光子を直接電気エネルギーに変換することができる一方、他の実施形態において、光起電力パワー・コンバーター6は、光子を熱エネルギーに変換し、その後、熱-電力変換器(thermal-to-electric power converter)が熱エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。
【0273】
光起電力パワー・コンバーター6は、プラズマ反応中に発生した光子を受け取り、捕捉し、変換するように構成された複数の光起電力セルを備える。複数の光起電力セルを1つ又は2つ以上のモジュール内に配置してもよい。複数のモジュールをひとまとめにし、例えば、直列に、並列に、又はそれらの任意の組み合わせで互いに相互接続してもよい。一部の実施形態において、光起電モジュールのアレイ(つまり、光起電アレイ)を形成するように、複数の光起電モジュールを相互接続させてもよい。例えば、光起電アレイは、光起電モジュールのサブアレイとして更にグループ化することができる光起電モジュールの連なりへと接続する複数の光起電モジュールを備えてもよい。個々の光起電力セルでは、わずか数ワットの電力又は1ワット未満の電力を生成するだけであるが、個々のセルをモジュールに接続することで、より多くの電力を生成することができるようになり、アレイのようなより大きなユニットでさえも形成することで、更により多くの電力生成が可能となる。
【0274】
放出されたプラズマ光子(plasma photon)の方向にセルを配向するために、光起電アレイ及び/又はモジュールを支持構造体上に搭載してもよい。例示的な光起電力パワー・コンバーター6はまた、アレイを調整して、放出されたプラズマと光起電力セルとの間の入射角を小さくして、光子の捕捉を最適化するための追跡器を備えてもよい。かかる追跡器は、効率を維持するために、放出されたプラズマ光子(plasma photon)の経路における任意のシフトに反応することができる。一部の実施形態において、光起電力パワー・コンバーター6は、プラズマ放出の状況変化に基づいて最大出力を得るために、光起電力セルの出力をサンプリングし、適切な抵抗を適用する1つ又は2つ以上の最大出力点追従制御(MPPT)デバイスを備えてもよい。
【0275】
結晶シリコン製の光起電力セルは、ある通常のタイプの光起電力セルである。結晶シリコン製セルとしては、例えば、単結晶(単一の結晶)セル、多結晶セル、並びにEdge-Defined,Film-Fed法によるリボンシリコン、及びシリコンシート状フィルム成長セル(silicon sheet-defined film growth cells)が挙げられる。これらは、結晶格子を形成するために互いに結合したシリコン原子を含む。光起電半導体は、(p/n接合部と呼ばれる)間に接合部を有する、n層及びp層を含む。p型シリコン層が過剰正孔を有する一方、n型シリコン層は過剰電子を有し、境界面のp/n接合部により電界が生成される。光起電力セルが光子を吸収すると、結晶格子構造内で電子は自由に動き回ることができる。n層に沿って正電荷、p層に沿って負電荷を生成しながら、過剰電子は、n型側からp型側へと移動することができる。これは、p/n接合部において電界を生成するこれらの遊離電子の分離である。
【0276】
結晶シリコン製光起電力セルにおいて、ドーピングを使用して、別の元素の原子をシリコン結晶内へ導入して、電気的特性を変え、p層及びn層を生成する。導入した元素(「ドーパント」)は典型的には、(n層を生成するための)基板材料よりも1つ多い価電子か、又は(p層を形成するための)基板材料よりも1つ少ない価電子かのいずれか一方を有する。例えば、シリコン系セルにおいて、ドーパントは典型的には、3価又は5価の価電子(シリコンが有する4価の価電子よりも1つ多いか又は1つ少ない)のいずれか一方を有する。ドーパントは通常、特定のバンドギャップエネルギーを有するp/n接合部を生成する、基板の上部領域及び下部領域上の薄膜に適用される。例えば、シリコン基板を、上面を(5つの価電子を有する)リンでドープして、n層を形成してもよく、下面を(3つの価電子を有する)ホウ素でドープして、p層を形成してもよい。
【0277】
光起電力セルに突き当たるプラズマ光子(plasma photon)は、反射してもよく、吸収されてもよく、又は通過してもよい。吸収された光子のみが電気を発生させる。バンドギャップエネルギーは、結晶格子から電子を遊離させるために必要なエネルギー量である。バンドギャップよりも光子のエネルギーが少ない場合、集光されない場合がある。あるいは、バンドギャップよりも光子のエネルギーが多い場合、緩和によって余剰エネルギーが失われる場合があり、余剰エネルギーは熱に変換される場合があり、黒体の損失を助長する。結晶シリコンは、およそ1.1eVのバンドギャップエネルギーを有し、通常の光起電材料は、およそ1.0eVからおよそ2.0eVの範囲のバンドギャップエネルギーを有してもよい。例えば、ヒ化ガリウムは、およそ1.43eVのバンドギャップを有し、ヒ化アルミニウムガリウムは、およそ1.7eVのバンドギャップを有する。
【0278】
したがって、一部の光起電力セルは、複数種の材料で形成されてもよい。複数の材料で製造されたセルは、複数のバンドギャップを有していてもよく、それゆえ複数の光波長に反応することができる。結果として、複数の異なる材料から構成されたセル(つまり多接合セル)は、複数の波長において電流を生成することができ、さもなければ失われると考えられるエネルギーを捕捉及び変換することが可能であるため、より効率的であり得る。光起電力セルを、多数の異なる材料又は材料の組み合わせで形成してもよく、材料の特性及び/又は所与の用途の効率要件に基づいて、選択及び/又は組み合わせられてもよい。様々な材料は、様々な結晶性、吸収特性、少数キャリア寿命、可動性、及び/又は製造上の検討事項を有し得る。例えば、高い吸収係数、長い少数キャリア寿命、及び/又は高い可動性により、より良い性能特性を提供することができる。
【0279】
例示的な材料としては、例えば、シリコンが挙げられ、単結晶(モノクリスタル)シリコン、多結晶(ポリクリスタル)シリコン、又はアモルファスシリコンが挙げられる。例えば、二セレン化インジウム銅、テルル化カドミウム、又は薄膜シリコンを含む多結晶薄膜を使用してもよい。例えば、ヒ化ガリウム、ゲルマニウム、リン化インジウムウェーハ、シリコン、又はこれらの合金を含む単結晶薄膜もまた使用してもよい。結晶性は、結晶構造の原子がどのように配列しているかを示し、材料は、例えば、単結晶、多結晶、及びアモルファス結晶を含む複数の結晶タイプであり得る。
【0280】
上述したとおり、光起電力セルは、単一材料から構成されてもよく、複数の材料から構成されてもよい。ホモ接合素子は、単一材料、又は類似特性を有する複数の材料を含む。類似特性を有する異種材料を使用する場合、材料は、実質的に同等のバンドギャップを有していてもよい。異種材料の価電子数の潜在的な相違により、上述した理由で、異種ドーパントをそれぞれの材料のn層及びp層に使用してもよい。上述した結晶シリコンの実施形態は、ホモ接合素子の一例である。ホモ接合型光起電力セルの効率を増大させるために、p/n接合の深度、ドーパントの量、ドーパントの分布、結晶性、及び/又は使用する(複数種の)材料の純度を変化させてもよい。
【0281】
異なるバンドギャップを有するヘテロ接合素子は、例えば、2種の異なる結晶層からなる半導体のような異種材料を含む。ヘテロ接合素子において、下層が光を吸収する低いバンドギャップを有する一方、最上層は、窓、つまり、高いバンドギャップを有する透明材料である。異種材料のp層及びn層に対して異種材料を使用することができるため、光起電力セルを最適化するための、向上した機能を提供する場合があるヘテロ接合素子を形成するために、多種多様なドーパントを使用してもよい。例示的なヘテロ接合素子は、硫化カドミウム及び二セレン化インジウム銅に接触することにより、p/n接合をその内部に形成した、二セレン化インジウム銅セルを含む。
【0282】
p-i-n素子(p-i-n device)又はn-i-p素子(n-i-p device)は、p層とn層との間に挟まれた中間の未ドープ(真性又はi型)層を備え、p/n接合部に沿って生成される電界は、より広範な領域にわたって延在し得る。例示的なp-i-n素子(p-i-n device)は、シリコンp層、真性シリコン中間層、及びシリコンn層からなるアモルファスシリコン光起電力セルを含む。
【0283】
多接合型素子は、異種半導体材料で製造された複数のp/n接合部を含む。これらの多接合型素子は、タンデムセル、3接合セル、4接合セル、5接合セル、6接合セル、又はn接合セルを含む。多接合型素子は、異なるバンドギャップを有し、積み重ねられた、個々のセルで形成されている。それぞれのバンドギャップは、異なる光の波長に応じた電流を生成する。最初に光子に突き当たられる最上層は、最大のバンドギャップを有する。最上層で吸収されなかった光子は、次の層へ伝達され、残存する光子が、最も小さいバンドギャップを有する最下層に到達するまで次々に伝達される。多接合型素子は、1つ若しくは2つ以上のp/n接合部、(表面再結合速度を低減させるための)窓層、(低い電気抵抗及びサブセル間の光学的低損失接合を提供する)トンネル接合部、(トンネル接合部へと向かうキャリアの拡散を減少させるための)裏面電界層、反射防止コーティング、金属接点(例えば、アルミニウム)、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0284】
多接合型光起電力セルを形成するために、個々のセルを別々に製造し、その後、それらを機械的に積み重ねてもよい。あるいは、最初に1つのセルを製造し、それから第2のセルのための層を成長させる(エピタキシ法を用いて、例えば、液相、有機金属気相、分子線、有機金属分子線、原子層、ハイドライド気相、気相成長)か、又は第1の層上に堆積する。多接合型光起電力セルは通常、III~V族の半導体材料を使用する。III~V族の材料は、例えば、ヒ化アルミニウムガリウム、ヒ化インジウムガリウム、リン化インジウムガリウム、ヒ化アルミニウムインジウム、アンチモン化アルミニウムインジウム、ヒ化窒化ガリウム、ヒ化リン化ガリウム、ヒ化アンチモン化ガリウム、窒化アルミニウムガリウム、リン化アルミニウムガリウム、窒化インジウムガリウム、ヒ化アンチモン化インジウム、アンチモン化インジウムガリウム、リン化アルミニウムガリウムインジウム、ヒ化リン化アルミニウムガリウム、ヒ化リン化インジウムガリウム、ヒ化アンチモン化インジウムガリウム、ヒ化アンチモン化リン化インジウム、ヒ化リン化アルミニウムインジウム、ヒ化窒化アルミニウムガリウム、ヒ化窒化インジウムガリウム、ヒ化窒化インジウムアルミニウム、ヒ化アンチモン化窒化ガリウム、窒化ヒ化アンチモン化ガリウムインジウム、及びヒ化アンチモン化リン化ガリウムインジウムを含む。代替的に又は追加的に、II~IV族合金、IV族、II~IV族、及び/若しくはIII~V族結晶の多結晶の組み合わせ、微結晶、又はアモルファス半導体を使用してもよい。多接合型素子材料は、例えば、アモルファスシリコン、二セレン化インジウム銅、二セレン化銅インジウムガリウム、ヒ化ガリウム、リン化ガリウムインジウム、硫化カドミウム、テルル化カドミウム、又はテルル化亜鉛、から構成されてもよい。例示的な多多接合セルは、硫化カドミウムのp層、テルル化カドミウムのi層、及びテルル化亜鉛のn層を有するテルル化カドミウムセルである。別の例示的な多接合セルは、GaInP、GaInAs、及びGeの積層体を含んでもよい。好適な多接合型素子としては、例えば、格子整合、直立変成(upright metamorphic)、及び逆変成多接合型素子(inverted metamorphic multi-junction devices)が挙げられる。
【0285】
多接合型光起電力セルにおいて、材料はまた、格子整合及び/又は電流整合に基づいて選択してもよい。最適成長及び結晶品質に関して、異種材料の結晶格子定数は、同一であってもよく、又は厳密に整合していてもよい。結晶格子構造が不整合なほど、成長が不完全なものとなり、電気的特性の低下による効率低下を引き起こす結晶欠陥が起こる場合がある。材料はバンドギャップの低下により積層されるので、好適なバンドギャップ(ひいては好適な材料)は、設計スペクトルがそれぞれのサブセルにおいて電流の発生を調節して、電流整合を達成するように選択されてもよい。格子整合を達成するための好適な製造手法としては、例えば、有機金属気相成長法、又は分子線エピタキシ法が挙げられる。格子整合構造は、超薄層である単結晶半導体、例えば、III~V族の半導体から形成される場合が多い。しかしながら、一部の実施形態において、格子不整合素子もまた高効率を達成することができる。例えば、一部の不整合な光起電力セルは、ステップ勾配層及びバッファ層を含み、それらの層が、格子整合素子の場合と比較して同様の効率又はより高効率を示すIII~V族の光起電素子を発生させる場合がある。例示的な不整合光起電力セルは、電気的に独立したシリコン・セル、及びGa/InP/CaInAs/Geセルの上に機械的に積み重ねられたInGaP/GaAsのPVセルを含む。
【0286】
三重接合光起電力セル(Triple-junction photovoltaic cells)は、より効率的なバンドギャップ組合せとの配列という結果となる、全3つのサブセル(subcells)電流マッチング(current-matching)を提供するために示されてきた。効率はまた、例えば、格子不整合層(lattice-mismatched layers)の材質の向上、及び/又は、Ga1-yInyAsバッファー構造(buffer structure)のような、ミドルセル(middle cell)及び基板の間の高く緩和されたバッファー構造の発達により、増大するかもしれない。典型的な多接合光起電力セルは、GaInP/GaInAs/Ge構造を持つそれらのような三重接合光起電力セル;GaInP/AlGaInAs/GaInAs/Ge構造を持つそれらのような四重接合光起電力セル;AlGaInP/GaInP/AlGaInAs/GaInAs/Ge又はAlGaInP/AlGaInAs/GaInAs/GaInAs/Ge構造を持つそれらのような五重接合光起電力セル;及びGaInP/GaInP/AlGaInAs/GaInAs/GaInAs/Ge構造を持つそれらのような六重接合光起電力セルを含む。如何なる妥当な数及び/又はタイプの材料も、本開示の典型的な光起電力セルを提供するように使用されるかもしれない。
【0287】
基板について、格子の不整合の調節を促進するように接合部を成長させることにより、逆変成多接合セル(IMMセル又は逆格子不整合セル)を形成する。これにより、素子構造全体にわたる歪みにより引き起こされる欠陥の伝播を低減することができる。したがって、最も高いバンドギャップを有する材料を最初に成長させることにより、実質的に歪み及び欠陥のない表面が生じ、その表面上に、その次に高いバンドギャップを有する材料が成長できるようにする。最も低いバンドギャップ材料は、最後に成長するので、この歪みにより引き起こされる欠陥は、他の接合部にほとんど影響を与えない。最も高いバンドギャップから最も低いバンドギャップまで接合部を増大させることは、標準的な多接合セル(又は直立セル)の逆順である。この逆順で接合部を増大させるために、光子が最も高いバンドギャップ層に入るように基板は除去される必要がある。また、不整合の接合部間にステップ状の勾配がついたバッファ層が備えられて、歪みを緩和し、転位をある範囲内に制限することができる。
【0288】
好適な光起電力セルとしては、基板上に光起電材料の1つ又は2つ以上の薄層(例えば、数ナノメートルから数十マイクロメートル)を堆積することによって生成された薄膜セルが挙げられる。好適な基板としては、例えば、ガラス、ポリマー、金属、又はこれらの組み合わせが挙げられる。これらの材料は、結晶構造でなくてもよい。一部の共通の薄膜セルとしては、アモルファスシリコン及び微細形態シリコン、プロトクリスタルシリコン、ナノクリスタルシリコン、ブラックシリコン、テルル化カドミウム、セレン化インジウム銅、セレン化銅インジウムガリウム(copper indium gllium selenide)、色素増感光起電力セル、又は他の有機光起電力セルが挙げられる。例示的なアモルファスシリコン太陽電池は、基板に適用されたシリコンの層及び微結晶シリコンを含むシリコン・セルを含む場合がある多接合薄膜シリコン・セルである。色素増感セル(dye-sensitized cell)は、光増感アノードと電解液との間に挟まれた半導体構造の形状をなす光電気化学的太陽電池を使用する。有機光起電力セルは、有機材料又はポリマー材料、例えば、有機ポリマー又は小さい有機分子を含む。例示的な光起電力セルはまた、上述の結晶シリコン・セルと同様の材料を含むストリング状/リボン状シリコンを含む。これらのセルは、一部の実施形態において、キャストシリコンより変換効率が高い場合がある溶融シリコンから引き延ばすことができる。
【0289】
一部の実施形態において、パワー発生システム(power generation system)は、光の波長を変更して、(複数種の)光起電材料のバンドギャップをより厳密に適合させるために、プラズマ反応と光起電力セルとの間に1つ若しくは2つ以上のプリズム又は光学フィルタを備えてもよい。フィルタの種類としては、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、又はバンドパスフィルタが挙げられる。例示的な光学フィルタとしては、吸収フィルタ、ダイクロイックフィルタ、ノッチフィルタ、単色フィルタ、熱線フィルタ、導波モード共鳴フィルタ(guide-mode reonnce filter)、若しくは金属メッシュフィルタ、又はこれらの任意の好適な組み合わせが挙げられる。
【0290】
本開示の例示的な光起電力パワー発生システム(photovoltaic power generation system)は、複数の他の好適な構成要素、例えば、1つ若しくは2つ以上の(インバータ若しくはマイクロインバータなどの)AC-DC電力変換器、電力調節装置、温度センサ、バッテリ、充電器、システム及び/若しくはバッテリコントローラ、ヒートシンク、熱交換器、バスバー、エネルギー生成を測定するためのスマートメータ、一方向性及び/若しくは双方向性メータ、(例えば、周波数若しくは電圧のための)モニタ、集光装置(例えば、フレネルレンズのような屈折レンズ、放物ディッシュ若しくはカセグレンディッシュのような反射ディッシュ、又は導光光学素子)、又はこれらの任意の好適な組み合わせが挙げられる。光起電システムはまた、例えば、配線、ヒューズ、過電流、サージ保護及び断路装置、並びに/又は他の好適な電力処理設備を含む太陽電池モジュール以外のシステム(BOS)のハードウェアを備えてもよい。
【0291】
光起電力パワー・コンバーター6によって生成された電力は、バッテリなどのストレージデバイスで蓄積されてもよく、かつ/又はバッファに格納されてもよい。他のストレージデバイスとしては、例えば、コンデンサ、高電流変圧器、バッテリ、フライホイール、若しくは任意の他の好適な電力ストレージデバイス、又はこれらの組み合わせが挙げられる。パワー発生システム(power generation system)は、過剰な充電又は放電によるバッテリの損傷を避けるために、又はMPPTによるセル又はモジュールの生成を最適化するために、例えば、充電コントローラを更に備えてもよい。バッテリは、光起電力パワー・コンバーター6によって生成された電気エネルギーを蓄積するために、かつ/又は必要に応じてエネルギーを電気負荷に供給するために、パワー発生システム(power generation system)内に備えられてもよい。最大電力点付近の光起電アレイを稼働させて、安定した電圧で電気負荷に電力を供給するために、かつ/又はサージ電流を電気負荷及びインバータへ供給するために、1つ又は2つ以上のバッテリもまた備えられてもよい。また、バッテリ充電コントローラを使用して、バッテリを過充電及び/又は過放電から保護することができる。
【0292】
一部の実施形態において、光起電力パワー・コンバーター6は、モニタリングシステムを備えている。かかるシステムは、光起電力セルの故障を検出し、かつ/又は光起電力セルの稼働を最適化することができる。モニタリングシステムはまた、システム内の異常、又は生成された電力と負荷の要件との間の不適合を検出するように構成されてもよい。モニタリングシステムは、潜在的な問題を示すための警告信号を提供してもよく、かつ/又は検出された状態が特定の閾値レベルより大きいか又は小さい場合、パワー発生を減少させるか、又は光起電力パワー・コンバーター(photovoltaic power converter)6又は全プラズマパワー発生システム(power generation system)を停止するように構成されることが可能なコントローラに動作可能に連結していてもよい。かかるモニタリングシステムは、光起電力パワー・コンバーター6の1つ又は2つ以上のパラメータを検出するための1つ又は2つ以上のセンサを備えてもよい。検出された例示的なパラメータとしては、温度、圧力、電流、周波数、出力ワット数、輝度、能力、又は任意の好適なこれらの組み合わせが挙げられる。
【0293】
パワー発生システム(power generation system)はまた、放出された光子を光起電力セルの小さめの面積に集光するために、1つ又は2つ以上の集光装置を備えてもよい。光子を小さめの面積に集光することによって、集光型光発電(CPV)技術を組み込むシステムは、光起電力セルのサイズを縮小することができる。集光装置はまた、光子を集光するために配向された1つ又は2つ以上の最適な構成要素(例えば、鏡及び/又はレンズ)を備えてもよく、また、所望の水準に集光するための1つ又は2つ以上の追跡器(trackers)を備えてもよい。一部の実施形態において、能動型又は受動型冷却システムがCPV装置で使用されてもよく、一方、他の実施形態において、冷却システムは不要である場合もある。CPV技術を組み込む光起電システムは、標準的な光起電システムより効率的であることが可能である。一部の実施形態において、多接合型光起電力セル(multi-junction photovoltaic cells)と連結してCPVシステムを使用することができる。
【0294】
他の実施形態において、集光型太陽熱発電(CSP)技術を使用して、光起電力セルの小さめの面積上に光子を集めて、集光された光子を熱に変換することができる。集光装置は、互いに対して好適な配列(例えば、放物トラフ又は放物ディッシュ)に配向された1つ又は2つ以上の光学的構成要素(例えば、鏡及び/若しくはレンズ)並びに集中受熱器を備えて、熱を生成することができる。(蒸気の形態である場合が多い)熱を直接使用するか、又は発電機に接続することができる、例えば、蒸気エンジン若しくは蒸気などの熱エンジン、若しくはガスタービン及びガスジェネレータ、ランキンサイクルエンジン若しくはブレイトンサイクルエンジン、スターリングエンジンを含む、任意の好適な変換器若しくは変換器の組み合わせを使用して、機械動力若しくは電力に変換することができる。代替的に又は追加的に、熱を使用して、熱化学的反応を起こしてもよい。一部の例示的な実施形態において、放物トラフは、長方形の、湾曲した鏡を使用して、トラフの中心に走るパイプ上に光子を集めることによって、光子を集めることができる。パイプは、加熱すると、蒸気に変わる加熱しやすい流体を含有していてもよい。CSP技術を利用する実施形態はまた、所望の水準に集光するための1つ又は2つ以上の追跡器を備えてもよい。
【0295】
プラズマを生成するための燃料の着火によって、プラズマ並びに熱が生成されることに留意すべきである。CSP技術を利用する実施形態において、光起電力セルによって生成された熱に加えて、この熱もまた、直接的に使用することができるか、又は例えば、蒸気エンジン若しくは蒸気などの熱エンジン、若しくはガスタービン及びガスジェネレータ、ランキンサイクルエンジン若しくはブレイトンサイクルエンジン、若しくはスターリングエンジンを含む任意の好適な変換器若しくは変換器の組み合わせを使用し、機械動力若しくは電力に変換することができる。光子エネルギーが電気エネルギーに直接的に変換される実施形態において、この熱は、例えば、冷却システムの使用を介して消散することができるか、又は光子-電気変換の発生と並行して電気エネルギーに変換することができる。例えば、パワー発生システム(power generation system)は、光子-電力変換器(photon-to-electric power converter)及び熱-電気変換器を備えてもよい。電力変換のために、それぞれのセルは、例えば、熱エンジン、蒸気若しくはガスタービンシステム、スターリングエンジン、又は熱イオン若しくは熱電変換器などの熱エネルギー又はプラズマ-機械動力若しくは電力の任意の変換器と連動してもよい。
【0296】
上述のように、パワー発生システム(power generation system)はまた、温度調節システムを備えてもよい。例えば、冷却システムは、光起電システムによって、かつ/又はプラズマを形成するための燃料の着火によって生成された熱を除去することができる。例示的な冷却システムは、熱交換器又はヒートシンクを備えてもよい。一部の実施形態において、熱の一部は、例えば、再生システム14、除去システム、プラズマ反応生成物からの燃料を再生するために必要な化学反応を伝搬するように構成されている構成要素、及び/又はプラズマの生成のための燃料の着火に電力を供給するための電極などのパワー発生システム(power generation system)内の他の構成要素に移動させることができる。
【0297】
光起電力セルから直接的にか、又はまず熱エネルギーへ、その後、電気エネルギーにかのいずれか一方で、電力が生成されると、電力は調節される。パワー発生システム(power generation system)は、光起電力パワー・コンバーター6に動作可能に連結された1つ又は2つ以上の出力コントローラ/調節器7を備えて、電力が送達されている内部若しくは外部の電気負荷設備、及び/又はストレージデバイスに適合することができるように生成された電力の品質を変更することが可能である。生成された電力の品質としては、例えば、電流、電圧、周波数、ノイズ/コヒーレンス、又は任意の他の好適な品質が挙げられる。出力コントローラ/調節器7は、電力の調節を変更して、例えば、電気負荷設備又はシステムによって生成された電力の変化を反映させるために調整可能である。調節器は、例えば、電圧調整、力率補正、ノイズ抑制、又は過渡的インパルス保護を含む1つ又は2つ以上の機能を行うことができる。例示的な実施形態において、出力調節器は、パワー発生システム(power generation system)によって生成された電力を所望の波形、例えば、60HzAC電力に調節して、広い負荷範囲にわたって一定の電圧を維持することができる。
【0298】
調節されると、生成された電力は、コントローラ/調節器7から、出力端子9を介して負荷及び/又はストレージデバイスへ渡される。任意の好適な数及び配列のコントローラ/調節器並びに出力端子(output power terminal)がパワー発生システム(power generation system)内に組み込まれていてもよい。
【0299】
一部の実施形態において、上述のとおり、電力出力端子9において出力された電力の一部を使用して、例えば、約5~約10V、約10,000~約40,000ADCの電力を提供する電源に電力を提供することができる。光起電力パワー・コンバーターは、低電圧、高電流のDC電力を出力することができる。一部の実施形態において、超コンデンサ又はバッテリを使用して、燃料の着火を開始して、初期の着火のための電力を供給することによって、プラズマを生成し、後続の着火の電力は、光起電力パワー・コンバーター6によって電力が供給される出力調節器によって提供される。光起電システムの特定の構成要素及び配列は、変換された場合、エネルギーが使用される方法に少なくとも部分的依存する。
【0300】
光起電力パワー・コンバーター6及びパワー発生システム(power generation system)は、独立型であっても系統連系型であってもよく、又は送電網に接続していてもよい。光起電システムは、送電網と相互作用して稼働してもよく、又は電力系統から独立して稼働してもよく、他のエネルギー源及び/又はエネルギーストレージシステムと接続していてもよい。例えば、一部の実施形態において、光起電力パワー・コンバーター6は、送電網又は他の負荷と接続していてもよいが、エネルギーを蓄積するか、又はエネルギーをプラズマ反応システムへ能動的に供給することも可能である。本開示の光起電システムは、DC及び/又はAC電力サービスを提供するように設計されている。
【0301】
送電網接続型光起電システムは、典型的には、光起電アレイによって生成されたDC電力を電力系統の電圧品質要件及び電力品質要件と一致するAC電力に変換及び調節するためのインバータを備えてもよい。光起電モジュール及び/又は光起電アレイの正端子及び負端子は、送電網(power grid)への統合のためにインバータに電気接続されてもよい。インバータはまた、送電網にエネルギーが与えられていないとき、送電網への電力の流れを自動的に停止するように構成されてもよい。この配列において、双方向性インターフェースは、光起電システムのAC出力回路と電気ユーティリティネットワークとの間、例えば、
図3に図示されるように分電盤に存在してもよい。これにより、光起電システムによって生成されたAC電力を現地の電気負荷に供給するか、又は例えば、光起電システムの出力が現地の負荷の需要より大きい場合、電力系統を逆給電するか、いずれか一方を行うことができる。電気負荷が光起電システムの出力より大きい場合、負荷によって要求される電力の残りは、電力系統から受け取られる。この安全機構は、多くの電力系統接続型光起電システムにおいて必要とされ、電力系統が、例えば、補修又は修繕のためにダウンした場合に、光起電システムが稼働及び電力系統内へのフィードバックを継続することを妨げることができる。
【0302】
電力系統接続型の実施形態において、光子は、上述のとおり、電気エネルギーに変換される。生成された電力のすべてが電力系統に供給されるか、又は電力系統及び外部負荷、パワー発生システム(power generation system)内のストレージデバイス、若しくはパワー発生システム(power generation system)内の他の能動型構成要素のうち1つ若しくは2つ以上、若しくは任意の好適なこれらの組み合わせに供給されてもよい。更に、例えば、稼働条件、電力需要、環境条件などの複数の要因に応じて様々な場所に電力を供給することができる。
【0303】
一部の実施形態において、電力系統接続システムは、エネルギー・ストレージ・デバイスを備えてもよく、他の実施形態において、電力系統接続システムは、エネルギーストレージデバイスを備えなくてもよい。電力系統システム内にストレージデバイスを備えない場合、ストレージデバイスは、例えば、コンデンサ、高電流変圧器、バッテリ、フライホイール、若しくは任意の他の好適な電力ストレージデバイス、又はこれらの組み合わせであってもよい。ストレージデバイスは、パワー発生システム(power generation system)内に備えられて、例えば、システムによる後の使用、他の装置(例えば、外部負荷)による後の使用、又は一切中断を抑制するために、光起電力パワー・コンバーター6によって生成された電力を蓄積する。パワー発生システム(power generation system)及び光起電力パワー・コンバーター6は、満充電すると取り外され、別の装置に接続されて、電力を供給する、ストレージデバイスを再充電又は満充電するように構成されてもよい。パワー発生システム(power generation system)は、例えば、バックアップ電力供給として、パワー発生システム(power generation system)による後の使用のために生成された電力の一部を受け取り、かつ蓄積するように構成されているストレージデバイスを任意選択的に備えてもよい。更に、電力系統接続型の実施形態において、パワー発生システム(power generation system)は、
図4に図示されるように、電力を電力系統へ供給することに加えて、又は供給することの代わりに、電力系統から電力を受け取ることができる。
【0304】
独立型の実施形態において、光起電力パワー発生システム(photovoltaic power generation system)は、電気系統から独立して稼働するように設計されている。かかるシステムは、AC電力、DC電力、又はAC電力及びDC電力の両方を電気負荷へ供給するように設計及び構成されてもよい。独立型の実施形態は、光起電アレイだけによって電力供給されてもよく、又は補助電源装置によって補充されて、
図4に図示されるような太陽光発電ハイブリッドシステムを生成することができる。独立型のシステムに関して、電力系統に接続する代わりに、ハイブリッドシステムは、補助電源装置としての、例えば、エンジン発電機などの発電機を備えてもよい。直結型システムにおいて、光起電モジュール又は光起電アレイのDC出力は、直接的にDC負荷に接続されてもよい。したがって、一部の直結型システムは、
図5に図示されるように、電気エネルギー・ストレージ・デバイス(例えば、バッテリ)を備えなくてもよい。代替的に、
図6に図示されるように、直結型システムは、システムによる後の使用のための、例えば、光起電力パワー・コンバーター6によって生成された電力を蓄積するか、又は一切中断を抑制するために、電気エネルギー・ストレージ・デバイスを備えてもよい。直結型システムにおいて、電気負荷のインピーダンスは、最適性能のために光起電アレイの最大出力と適合する必要があり、好適な調節用構成要素を備えてもよい。一部の実施形態において、MPPTをアレイと負荷との間に使用して、入手可能なアレイ最大出力のよりよい利用を促進することができる。DCとACの負荷がスイッチオンになる、又はAC負荷のみがスイッチオンになる他の実施形態において、独立型のシステム(stand-alone systems)は、
図6A及び
図6Bに図示されるような、エネルギー・ストレージ・デバイス(例えば、バッテリ)を備えてもよい。
【0305】
独立型の実施形態において、プラズマ光子(plasma photon)は、上述のように、電気エネルギーに変換されてもよい。生成された全ての電力は、1つ若しくは2つ以上のストレージデバイス、外部負荷、若しくはパワー発生システム(power generation system)内の他の構成要素、又は任意の好適なこれらの組み合わせに対して供給されてもよく、その例示的な実施形態は、
図7及び
図8に示される。
【0306】
例示的なストレージデバイスは、例えば、コンデンサ、高電流変圧器、バッテリ、フライホイール、若しくは任意の他の好適な電力ストレージデバイス、又はこれらの組み合わせを備えてもよい。ストレージデバイスは、パワー発生システム(power generation system)内に備えられて、例えば、システムによる後の使用、他の装置(例えば、外部負荷)による後の使用、又は一切中断を抑制するために、光起電力パワー・コンバーター6によって生成された電力を蓄積する。パワー発生システム(power generation system)及び光起電力パワー・コンバーター6は、満充電すると取り外され、別の装置に接続されて、電力を供給する、ストレージデバイスを再充電又は満充電するように構成されてもよい。パワー発生システム(power generation system)は、パワー発生システムによる後の使用のためにシステムにより生成された電力の一部を受け取り、かつ蓄積するように構成されたストレージデバイスを、例えば、バックアップ電力供給として任意で含んでもよい。
【0307】
上述のような、光子を電気エネルギー又は熱エネルギーのいずれか一方に変換するための任意の好適な光起電力パワー・コンバーターは、本明細書に記載の好適なプラズマ生成パワー発生システム(plasma-generating power generation systems)のうち任意のものと連動して使用することができる。例えば、任意の好適な単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン、ストリング状/リボン状シリコン、(例えば、逆、直立、格子不整合、格子整合、III~V族を含む)多接合型光起電力セル、ホモ接合型光起電力セル、ヘテロ接合型光起電力セル、p-i-n光起電力セル、薄膜光起電力セル、色素増感光起電力セル、若しくは有機光起電力セル(organic photovoltaic cell)、又はこれらの光起電力セルの組み合わせが本開示の例示的なプラズマパワー発生システム(plasma power generation systems)に含まれ得る。
【0308】
例えば、パワー発生システム(power generation system)は、
図9の実施形態に図示されるように、電力を燃料1003に送達して、燃料を着火させ、プラズマを生成するように構成された複数の電極1002と、電気エネルギーを複数の電極1002に送達するように構成された電源1004と、少なくとも複数のプラズマ光子(plasma photon)を受け取るように位置付けられた少なくとも1つの光起電力パワー・コンバーター1006と、を備え得る。本システムはまた、
図10の実施形態に図示されるように、(
図12の電力コネクタ1008を介して)光起電力パワー・コンバーター1006と動作可能に連結された出力調節器1007と、出力調節器(output power conditioner)1007に対して動作可能に連結された出力端子(output power terminal)1009と、を備え得る。
【0309】
他の例示的なパワー発生システム(power generation system)は、少なくとも約2,000A/cm2の電源1004又は少なくとも約5,000kWの電源1004と、電源1004に電気的に連結された複数の電極1002と、を備え得る。システムはまた、固体燃料1003を受け取るように構成された燃料搭載領域(fuel loading region)1017を備えてもよく、複数の電極1002は、電力を固体燃料1003に送達して、プラズマを生成するように構成されてもよい。システムはまた、複数のプラズマ光子(plasma photon)を受け取るように位置付けられた光起電力パワー・コンバーター1006を備えてもよい。
【0310】
一実施形態において、パワー発生システム(power generation system)1020は、少なくとも約5,000kWの電力又は少なくとも約2,000A/cm
2の電力を送達するように構成された電源1004を備えてもよい。複数の電極1002は、燃料1003を少なくとも部分的に包囲するように構成されてもよく、電極1002は、電源1004に電気的に接続され、電流を受けて、燃料1003を着火させるように構成されてもよい。複数の電極のうち少なくとも1つが可動型であってもよい。パワー発生システム(power generation system)はまた、
図11及び
図12の例示的な実施形態に図示されるように、燃料を移動させるための送達機構1005と、燃料の着火から生成された光子を異なる形態の電力に変換するように構成された光起電力パワー・コンバーター1006と、を備えてもよい。
【0311】
他の例示的な実施形態において、パワー発生システム(power generation system)1020は、少なくとも約5,000kWの電力又は少なくとも約2,000A/cm
2の電力を送達するように構成された電源1004を備えてもよい。電源は、複数の電極1002に電気的に接続されてもよく、
図9及び
図10の実施形態に図示されるように、複数の電極1002のうち少なくとも1つは、圧縮機構(compression mechanism)1002aを備えてもよい。複数の電極1002は、少なくとも1つの電極の圧縮メカニズム(compression mechanism)が燃料搭載領域に向かって配向するように燃料を受け取るように構成された燃料充填領域(fuel loading region)1017を包囲してもよい。電極1002aは、燃料に着火するために燃料搭載領域(fuel loading region)1017内で受け取られた燃料1003に対して電力を供給するように構成されてもよい。パワー発生システム(power generation system)1020はまた、燃料1003を燃料搭載領域(fuel loading region)1017内へ移動させるための送達機構1005(
図10)と、燃料の着火により生成された光子を電力の非光子の形態に変換するように構成された光起電力パワー・コンバーター1006と、を備えてもよい。
【0312】
一実施形態において、パワー発生システム(power generation system)1020は、燃料搭載領域(fuel loading region)1017を包囲する複数の電極1002を備えてもよい。電極1002は、燃料搭載領域(fuel loading region)1017内に位置する燃料1003を着火させるように構成されてもよい。パワー発生システム(power generation system)はまた、
図11及び
図12の実施形態に図示されるように、燃料1003を燃料搭載領域(fuel loading region)1017内へ移動させるための送達機構(delivery mechanism)1005と、燃料の着火により生成された光子を非光子形態の電力に変換するように構成された光起電力パワー・コンバーター1006と、着火した燃料の副生成物を除去するための除去システム1013と、除去システム1013に動作可能に連結された、着火した燃料の除去された副生成物をリサイクル燃料にリサイクルするための再生システム1014と、を備えてもよい。
【0313】
本開示に従う他の例示的なパワー発生システム(power generation system)は、少なくとも約5,000kWの電力又は少なくとも約2,000A/cm
2の電力を送達するように構成された電源1004を備えてもよい。複数の離間した電極1002は、電源(electrical power source)1004に電気的に接続されてもよく、燃料搭載領域(fuel loading region)1017を包囲してもよい。燃料搭載領域(fuel loading region)1017は、燃料1003を受け取るように構成されてもよく、複数の電極1002は、燃料搭載領域(fuel loading region)1017内で受け取られると、燃料に対して電力を供給して、燃料1003を着火させるように構成されてもよい。パワー発生システム(power generation system)はまた、
図11及び
図12に図示されるように、燃料を燃料搭載領域(fuel loading region)1017に移動させるための送達機構1005と、燃料の着火により生成された複数の光子を非光子形態(non-photon form)の電力に変換するように構成された光起電力パワー・コンバーター1006と、パワー発生システム(power generation system)に関連する少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されたセンサ1025と、パワー発生システム(power generation system)に関連する少なくとも1つの処理を制御するように構成されたコントローラ1030と、を備えてもよい。
【0314】
他の実施形態において、パワー発生システム(power generation system)は、少なくとも約5,000kWの電力又は少なくとも約2,000A/cm2の電力を送達するように構成された電源1004と、電源(electrical power source)1004に電気的に接続した複数の離間した電極1002と、を備えてもよい。複数の電極1002は、燃料搭載領域(fuel loading region)1017を包囲してもよく、燃料搭載領域1017内で受け取られると、燃料1003に対して電力を供給して、燃料を着火させるように構成されてもよい。燃料搭載領域(fuel loading region)1017内の圧力は、部分的に真空であってもよい。パワー発生システム(power generation system)はまた、燃料1003を燃料搭載領域(fuel loading region)1017内へ移動させるための送達機構1005と、燃料の着火により生成された複数の光子を非光子形態(non-photon form)の電力に変換するように構成された光起電力パワー・コンバーター1006と、を備えてもよい。
【0315】
本明細書に記載の例示的な光起電力パワー発生システム(photovoltaic power generation systems)は、電力系統と相互接続して稼働してもよく、又は電力系統と独立して稼働してもよく、他のエネルギー源及び/又はエネルギーストレージシステムに接続してもよい。システムはまた、例えば、(インバータ若しくはマイクロインバータなどの)AC-DC電力変換器、電力調節装置、温度センサ、バッテリ、充電器、システム及び/若しくはバッテリコントローラ、コンデンサ、冷却システム1011/1012(例えば、ヒートシンク、熱交換器1010)、バスバー、エネルギー生成を測定するためのスマートメータ、一方向性及び/若しくは双方向性メータ、モニタ(例えば、周波数若しくは電圧用)、集光装置(例えば、フレネルレンズのような屈折レンズ、放物ディッシュ若しくはカセグレンディッシュのような反射ディッシュ、若しくは導光光学素子)、又は任意の好適なこれらの組み合わせのうち1つ又は2つ以上を備えてもよい。光起電システムはまた、例えば、配線、ヒューズ、過電流、サージ保護及び断路装置、並びに/又は他の好適な電力処理設備を含む太陽電池モジュール以外のシステム(BOS)のハードウェアを備えてもよい。
【0316】
更に、光起電力パワー発生システム(photovoltaic power generation systems)は、光起電力セルをプラズマ生成着火反応の傍に配置する。したがって、例示的なパワー発生システム(power generation systems)は、上述のように、光起電力セル上に蓄積する場合がある任意の破片若しくは残留物、及び/又は光子の一部が光起電力装置により吸収されることを阻害する場合があるか、若しくは光起電力装置を損傷させる場合がある他の構成要素を除去するために、任意の好適なクリーニングシステムを備えてもよい。
【0317】
更に、プラズマ生成時の爆発中に放出される場合がある任意の衝撃波又は粒子の影響を低減させつつ放出された光子を捕捉するように、光起電力パワー・コンバーターを搭載してもよい。例えば、衝撃波を衰弱させるように構成されたバッフル上に又はその周辺に光起電力装置を離隔してもよい。薄膜光起電力セルは、例えば、ガラス、ポリマー、金属、又はこれらの組み合わせなどのより弾力性がある基板に適用することができる。一部の実施形態において、光起電力パワー・コンバーターは、動作可能に搭載されてもよく、追跡器(trackers)又は他のセンサは、反応により生じた損傷を減少させるために、光起電力装置の角度及び/又は位置付けを爆発パラメータに従って調整してもよい。一部の実施形態において、バッファ及び/又はバッフルとして機能させるために、透明パネル又はメッシュスクリーンを光起電力装置の前に配置してもよい。光起電力装置は、保護用コーティングが施されてもよい。冷却システムは、反応中、発生した熱を消散し、かつ/又は熱の方向を変えることができる。したがって、光起電力パワー・コンバーターは、光起電力セルを燃料着火及びプラズマ反応から保護しながら、光子の捕捉を進めるために、パワー発生システム(power generation systems)内に配置されてもよい。あるいは、一部の実施形態において、爆発が光起電力セルに悪影響を及ぼさないように反応を収容してよい。例えば、反応を、(真空容器内などの大気圧以上又は大気圧以下のいずれかの)離間した透明の容器1001内で発生させてもよく、光起電力セル1006は、容器の外壁に適用されてもよく、かつ/又は容器1001の外側だけに搭載されてもよい。光起電力パワー・コンバーター1006は、開示された好適なパワー発生システム(power generation systems)のうち任意のシステム内に、任意の好適な手法で配置することができ、任意の好適な構成要素及び構成要素の構成を組み込むことができる。
図13Aは、燃料搭載領域(fuel loading region)1017が光起電力パワー・コンバーター1006から切り離され、反応が光起電力パワー・コンバーター1006から分離した領域で生じる実施形態を示し、
図13Bの実施形態は、反応と同一の領域(例えば、容器1001の内側又は外側)内で生じる反応を示す。
【0318】
電力変換器の実施形態において、プラズマ光子(plasma photon)は、電子が系統又は電極において放出及び収集されるように自然放出又はレーザ光の波長に反応する光電材料に入射する。参照によりその全体が組み込まれる以下の文献に示されるように、バリウム、タングステン、純金属(例えば、Cu、Sm)、Ba、Cs2Te、K2CsSb、LaB6、Sb-alkali、GaAsなどの光電材料は、光電陰極(陽電極)として機能する。M.D.Van Loy、「Measurements of barium photocathode quantum yields at four excimer wavelengths」、Appl.Phys.Letts.、Vol.63、No.4、(1993)、pp.476~478;S.D.Moustaizis,C.Fotakis,J.P.Girardeau-Montaut,「Laser photocathode development for high-current electron source」,Proc.SPIE、Vol.1552、pp.50~56、Short-wavelength radiation sources、Phillip Sprangle、Ed.;D.H.Dowell、S.Z.Bethel、K.D.Friddell,「Results from the average power laser experiment photocathode injector test」,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A,Vol.356,(1995),pp.167~176;A.T.Young、B.D’Etat、G.C.Stutzin、K.N.Leung、W.B.Kunkel,「Nanosecond-length electron pulses from a laser-excited photocathode」,Rev.Sci.Instrum.,Vol.61,No.1,(1990),pp.650~652;Q.Minquan,etal.,「Investigation of photocathode driven by a laser」,Qiangjiguang Yu Lizishu/High Power Laser and Particle Beams」,Nucl.Soc.China、Vol.9、No.2、May(1997)、pp.185~191。電子収集器は、アノード(陰電極)として機能することができる。負荷を介してこれらの電極間を全通する電気回路は、電極間に生じる電圧が電流駆動を行うように構成されている。よって、電力は、負荷に対して送達され、負荷において消費される。
【0319】
本開示の他の用途は、光源である。光エネルギーは、本開示の固体燃料の着火から生じる。光源は、
図1及び
図2に図示されるセル1の少なくとも1つの透明又は半透明の壁部を備える。透明又は半透明の壁部は、光を含むエネルギーを所望の波長帯に変換するリン光体でコーティングされてもよい。着火は、光が常時現れるように十分な頻度で起こり得る。実施形態において、固定燃料の着火から形成されたプラズマは、短波長において高出力となる。大きな光エネルギーは、EUV領域及び軟X線領域内に存在し得る。短波長光源は、写真平板法に使用することができる。
【0320】
J.ギア・セクション
図2Aに図示されるSF-CIHTセルを参照して、従来のギア・セットは、典型的には、機械的エネルギーをあるギアから別のギアへ転送するように設計されている。これらのギアは、広範な構成を備える一方、ギアは、一般に、衝撃波又は熱を吸収するようには設計されていない。例えば、上述したような用途によっては、強い衝撃を移動させ、また、強い衝撃及び熱伝達に持ちこたえるギアが必要とされている。以下に記載のギア及び方法は、従来技術の制限の少なくとも一部を解消し、上述のシステム及び方法での使用に好適である。
【0321】
本開示のギアは、電気伝導、圧力波、又は熱伝達を伴う処理での使用のために構成される。例えば、約2,000~約100,000アンペアの範囲の電流及び約1~約100,000ボルトの範囲の電圧が、上述のように1つ又は2つ以上のギアに適用可能である。圧力波、熱伝達、並びにイオン及び/又はプラズマ生成が可能である。一部の実施形態において、本開示のギアは、固体燃料粉末などの固体燃料で稼働するように構成されてもよい。
【0322】
図14に図示されるように、システム10は、上述のように、エネルギーを生成するように構成することができる。システム10は、燃料フロー50を表す矢印により示されるように、燃料30を1つ又は2つ以上のギア40に供給するように構成された燃料供給部20を備えることができる。1つ又は2つ以上のギア40はまた、電力を1つ又は2つ以上のギア40に提供するように構成された1つ又は2つ以上の電力供給部60に連結されてもよい。
【0323】
上述のように、電力を1つ又は2つ以上のギア40に供給することと連動して、1つ又は2つ以上のギア40に燃料30を供給してもよい。反応が起こることによって、熱及び光70、圧力80、又はイオン90を含むある量の少なくとも光子が生成される。反応の生成物のうち一部は、その後、電気エネルギーに変換可能であり、ギア40は、電力供給部60により供給された電気を伝導し、反応により生成された熱及び光70、圧力80、又はイオン90に持ちこたえるように構成されなければならない。本明細書に記載のギア40及び方法は、システム10によって稼働することができる。
【0324】
図14に図示されるように、システム10は、2つのギア40を備えてもよい。他の実施形態において、1つ又は3つ以上のギア40を使用してもよい。ギア40はまた、両方とも回転するものとして示されている。他の実施形態において、ラックピニオン構成が使用できると考えられる。更に、ギア40は、スパー、ヘリカル、ベベル、ウォーム、又は他のタイプのギアを備えてもよい。
【0325】
ギア40は、広範な燃料30及び広範な燃料フロー50で動作可能である。例えば、燃料30は、固体、液体、又は気体の形態であってもよい。上述のように、これらの燃料としては、水又は水系燃料源が挙げられる。
【0326】
ギア40はまた、伝導型及び非伝導型の構成要素を含む1つ又は2つ以上の好適な材料から形成することができる。例えば、ギア40の少なくとも一部は、純粋な金属、金属合金、又はセラミック材料を含むと考えらえる。多様な材料及び構成により、ギア40は、圧力、熱、及び周辺環境における変動があっても動作可能である。
【0327】
図15で図示されるように、ギア40は、1つ又は2つ以上の歯100を備え得る。ギャップ110は、2つの隣接する歯100の間に存在し得る。歯100及びギャップ110は、より詳細に以下に説明するように、任意の好適な形状又は寸法であってもよい。ギア40はまた、回転運動を提供するか、又は回転運動を出力するように構成されたシャフト(図示せず)を受け取るように構成された1つ又は2つ以上の開口120を備えてもよい。更に、ギア40は、回転運動を提供、モニタ、又は制御するための1つ又は2つ以上の他の要素(図示せず)を備えてもよい。例えば、ギア40は、多様なベアリング、ブッシング、又は他の機械的要素を備えてもよい。
【0328】
図16で図示されるように、ギア40は、1つ又は2つ以上の材料を含んでもよい。歯100とギャップ110両方が、第1の材料130及び第2の材料140で図示されているが、1つ若しくは2つ以上の歯100又はギャップ110は、2種以上の材料を含んでもよく、又は含まなくてもよい。ギア40を形成するために少なくとも部分的に使用されてもよい多様な材料としては、Cu、Ag、Ti、W、Mo、TiC、WC、及び他の適当な伝導性、硬度、延性、又は他の所望の特性を有する他の好適な要素が挙げられる。
【0329】
一部の実施形態において、第1の材料130は、第2の材料140より導電性であってもよい。例えば、第1の材料130は、第2の材料140より低い抵抗値を有していてもよい。第1の材料130は、第2の材料140とは異なる材料を含んでもよく、又は第2の材料140とは異なるプロセスを使用して形成されてもよい。第1の材料130は伝導性であってもよく、第2の材料140は絶縁性であってもよい。材料130、140の他の構成が可能である。
【0330】
稼働時、
図17において図示するギア40、40’は、互いに対してそれぞれ回転可能であることが理解されるであろう。かかる回転により、ギア40のギャップ110とギア40’の歯100’との間に燃料30を捕捉することができる。ギア40、40’に適用した電力は、ギャップ110の第1の材料130、燃料30、及び歯100’の第1の材料130’を通過することができる。第1の材料130と周辺の第2の材料140との伝導性の差によって、電流は、優先的に、燃料30の小さい部分を通って流れることとなる。かかる優先的な流れにより、局部集中的な反応が引き起こされ、放出された任意の生成物が、第1の材料130、130’の表面によって画定される領域から生じることとなる。
【0331】
他の実施形態において、材料130、140は、異なる特性を有してもよい。例えば、一方の材料は、他方の材料と比較して、例えば、より硬く、圧力パルスにより耐性があり、腐食により耐性があってもよい。
【0332】
いくつかの態様において、歯100、ギャップ110、又は両方の幾何形状は、局部集中的な反応を提供するように構成されてもよい。例えば、
図18A~
図21Bに図示されるように、歯100は、多様な構成を有してもよい。ギャップ110が、局部集中的な反応に対して特異的な幾何形状を提供するように同様に構成されていると考えられることもまた理解されたい。
【0333】
【0334】
図19Aは、中間表面220から延在している上表面200及び側表面210を有する歯100を示す。上表面150と同様に、上表面200は、隣接する表面(図示せず)との接触面積が減少している。上表面200は、一次元において側壁170間の領域の一部に沿って延在し、第1の表面180と第2の表面190との間を完全に延在している。本構成は、
図18Bにおいて図示した側面図と同様に、
図19Bにおいて図示される。
【0335】
図20Aが
図18Aと同様である一方で、
図20Bにおいて図示した側面図は、
図18Bにおいて図示した側面図とは異なる。面150’は、第1の表面180から第2の表面190まで完全に延在せず、傾斜表面160’の一部は、第1の表面180から第2の表面190まで延在し、側表面170’は、第1の表面180から第2の表面190まで完全に延在する。同様に、
図21Aは、上表面200’が、第1の側180から第2の側190まで部分的にのみ延在する実施形態を示している。
【0336】
図18A~
図21Bにおいて図示する表面は、平坦かつ直線状であるが、弓状であってもよく、他の表面の形状を有してもよい。これらの表面はまた、コーティングされてもよく、突起、刻み目、又はずれがあってもよい。
【0337】
図22Aにおいて図示した実施形態において、歯100は、歯直角平面240に対して角度シータに位置する角度付けられた表面220を含む。ギャップ110’は、歯直角平面240に対して角度ファイに位置する角度付けられた表面230を含む。両表面220、230で図示されているが、一方の表面は、歯直角平面240に対して実質的に平行であってもよい。
【0338】
表面220、230は、歯100とギャップ110’との間の特定の位置において、燃料30(図示せず)を追加的に圧縮又は追加的に濃縮することによって動作することができる。
図22Aに図示されるように、ギャップ110’の左側の第1の又は選択領域250は、より高い濃度の燃料を有し得、又は燃料は、ギャップ110’の右側の第2の領域260と比較して、より大きい圧縮を受け得る。他の実施形態において、第1の領域250は、歯100、ギャップ110’、又は歯100とギャップ110’の両方の組み合わせの周辺に多様に位置してもよい。例えば、
図22Bに図示されるように、歯100は、弓状表面270を含んでもよく、ギャップ110’は、弓状表面280を含んでもよい。弓状表面270、280は、両側に位置する第2の領域260を有するギャップ110’内でおよそ中心に位置する選択領域250を提供するように構成されてもよい。更に、表面270、280のうち少なくとも一方は、
図18A~
図19Bにおいて異なる表面で図示されるように、歯100とギャップ110’にわたって延在してもよい。他の実施形態において、表面270、280のうち少なくとも一方は、
図20A~
図21Bにおいて異なる表面で図示されるように、歯100とギャップ110’に部分的にわたって延在してもよい。
【0339】
図22Bに図示されるように、ギア40、40’の相互嵌合により、砂時計形状又は摘み形状(pinched shape)を形成可能である。砂時計(領域280)の首部又はくびれ部に直接隣接している材料は、セラミックのような絶縁体であってもよい非常に安定しているか、又は硬化した材料によって形成されてもよい。例えば、表面270、280の中心領域は、安定化又は硬化されてもよい。ギア40、40’の非くびれ部分又は球状部分に隣接する材料は、遷移、内部遷移、希土、第13属、第14属、及び第15属金属のような金属又は少なくとも2つのかかる金属の合金などのより大きい伝導特性を有する材料を含んでもよい。表面270、280のくびれ部分は、選択領域280を圧縮することが可能であり、電流は、非くびれ領域間又は球状領域間を通過して、くびれ領域において集中することができる。それにより、電流密度は、くびれ部を含む選択領域280において増加することができ、デトネーション限界に達する。保護することができる。伝導体から構成される非くびれ領域又は球状領域は、反応生成物とこれらの対応するギア表面との間に介在している燃料が、反応及び反応生成物による浸食からこれらの表面を保護可能である非選択燃料領域と接触する。
【0340】
砂時計形状に関する他の変形例としては、
図22Cにおいて図示される実施形態が挙げられる。図示されるように、ギア40は、金属などの伝導性材料282によって包囲されたチャンバ286を備える。ギア40はまた、プラズマ形成に持ちこたえるように構成された表面材料284を含む。一部の実施形態において、材料284は、セラミックを含んでもよい。同様に、ギア40’は、伝導性材料282’によって包囲され、表面材料284’を含むチャンバ286’を含み得る。
【0341】
稼働時、
図22C内のギア40、40’は、移動して、図示のように実質的に整列することができる。したがって、チャンバ286、286’内に圧縮された燃料(図示せず)により、電流が、ギア40からギア40’へ、チャンバ286、286’を介して長手方向に適用され得る。具体的には、電流は、チャンバ286内の燃料を通って流れ、表面材料284を通過し、表面材料284’を通過し、チャンバ286’内に流入してもよい。未反応燃料は、反応生成物から伝導性材料282、282’を少なくとも部分的に保護するために、チャンバ286、286’内に留まってもよい。更に、表面材料284、284’は、材料282、282’より効率的に反応生成物に持ちこたえるように構成されてもよい。結果として、
図22Cにおいて図示したギア40、40’は、材料282、282’のみから形成されるギア40、40’より長い可使時間を有することができる。
【0342】
一部の実施形態においては、ギア40は、反応によって生成された熱を消散するために、冷却が必要な場合がある。したがって、ギア40は、冷媒を受領するように構成された1つ又は2つ以上の導管を備えてもよい。冷媒としては、水又は、当業者に既知の溶媒若しくは液体金属などの他の液体が挙げられる。これらの導管は、高熱伝達のために構成されてもよい。例えば、導管290は、
図23Aに図示されるように、熱伝達を補助するために、大きな表面積を有してもよい。他の実施形態においては、複数の導管300、310が、
図23Bに図示されるように、ギア40の内部構造内に形成されてもよい。
【0343】
1つ又は2つ以上のギア40、40’はまた、
図24に図示されるように、モーションシステム320、320’を備えてもよい。モーションシステム320、320’は、1つ又は2つ以上のギア40、40’を動かすように構成することができる。例えば、モーションシステム320は、
図24に図示されるように、ギア40を左又は右に動かすことができると考えられる。ギア40’へ向鵜方向、又はギア40’から離れる方向へのかかる移動により、ギア40とギア40’との間に位置する燃料30(図示せず)を圧縮又は濃縮することができる。モーションシステム320は、反応によって生じる衝撃の一部を吸収するように構成された、スプリングなどの吸収材を備えてもよい。他のデバイス及びシステムは、ギア機能又は寿命を改善するように構成されることも考えられる。
【0344】
他の実施形態において、1つ又は2つ以上のギア40は、例えば、クランクシャフトによって取り付けられ、作動する往復式接続ロッドなどの固定機構によって移動可能である。これは、内燃機関のピストンシステムのシステム及び方法と同様であってもよい。例えば、ギア40、40’の相対する電極部分が、相対する噛合い位置へ回転すると、相対する電極は、圧縮状態へ共に駆動される。これらは、固定機構によって以降の着火から離れる方向へ移動することができる。相対する電極は、任意の所望の形状であってもよく、燃料30のうち少なくとも一部が、選択された領域内でより大きい圧縮を受けるか、又は電流密度が、選択された領域内でより大きくなるように、選択的に電力を供給することができる。相対する電極は、中心において最も大きい圧縮力で燃料を圧縮する半球シェルを形成することができる(
図22Bを参照のこと)。最も大きい電流密度はまた、中心領域において外延に対する限界に選択的に達するように、中心に存在してもよい。拡大するプラズマは、半球シェルの開放部分から流出してもよい。他の実施形態においては、相対する電極は、砂時計形状を形成してもよく、選択された領域は、砂時計のくびれ部又は首部を含み得る(
図22Cを参照のこと)。
【0345】
システム10は、ギア40と同様の様式で機能する他の構成要素を備えてもよい。例えば、一部の実施形態において、システム10は、1つ又は2つ以上の支持部材400を備えると考えられる(
図25)。1つ若しくは2つ以上のギア40、部材400、又は同様の構成要素は、単一のシステム、又はシステム内で使用されるそれぞれの構成要素の一部において組み合わせて使用されることも想到される。
【0346】
図25に図示されるように、第1の支持部材410は、シャフト440と同軸に整列したシャフト430を有して、第2の支持部材420に概ね隣接して位置してもよい。また、
図25内の矢印によって示されるように、上から見ると、第1の支持部材410は、反時計回り方向に回転してもよく、第2の支持部材420は、時計回り方向に回転してもよい。更に、第1の支持部材410は、第1のシャフト430と連結してもよく、第2の支持部材420は、第2のシャフト440と連結してもよい。1つ又は2つ以上の支持部材400は、回転運動が可能なように、多様に連結されてもよい。例えば、1つの支持部材400は、回転可能であり、別の支持部材は、静止のままであってもよい。1つ若しくは2つ以上の支持部材400はまた、周期的に、連続的に動いてもよく、又は1種若しくは2種以上の様々な速度で動くように制御されてもよい。
【0347】
上述したギア40と同様に、支持部材400は、本明細書で提供したように反応が生じるように構成されてもよい。支持部材400は、反応が生じるように構成された、以下に記載した、1つ又は2つ以上の接触要素を備えてもよい。反応は、高電流の適用によって開始することができる。例えば、互いに近接している2つの接触要素間に電流を印加することが考えられる。かかる「接触」は、要素間の物理的接触を含まないが、ある接触要素から他の接触要素へ電流を流すのに十分近接している必要がある。本電流は、例えば、金属及び金属酸化物を含む粉末などの、本明細書で記載した燃料を通って流れることができる。上述したギア40と同様に、支持部材400の少なくとも一部は、伝導性であってもよい。
【0348】
図26は、例示的な実施形態によるシャフト430、440を示す。本実施形態において、シャフト430は、シャフト440の少なくとも一部と同軸に整列し、シャフト440の少なくとも一部を通って延在する。かかる構成により、支持部材410、420間の相対的回転が可能となると考えられる。
図26はまた、1つ又は2つ以上の接触要素450を有する支持部材410、420を示す。上述のように、接触要素450は、互いに又は他の構造と相互作用して、本明細書で記載した反応が生じ得る領域を提供するように構成されてもよい。相互作用としては、物理的接触、密接な接触、又はある要素から他の要素へ電流が流れるように構成された距離だけ他から離れて位置する1つの要素が挙げられる。例えば、第1の接触要素452は、第2の接触要素454の近くにあってもよく、エネルギー反応を生成するために、電流が燃料を通過するのに十分なように要素452、454間に電圧が印加されてもよい。かかる反応からのエネルギーの放出により、
図26内の矢印で図示されるように、支持部材410及び/又は支持部材420を偏位させることができる。かかる偏位によって、反応によって放出されたエネルギーの一部を吸収するためのエネルギー吸収機構を提供することができる。
【0349】
図27は、1つ又は2つ以上のカプラ460を備える他の例示的な実施形態による支持部材400を示す。カプラ460としては、1つ又は2つ以上の支持部材400を移動させるように構成された広範なデバイス又はシステムが挙げられる。例えば、カプラ460としては、ギア、滑車、又はシャフト430へ回転運動を伝達するように構成された他のデバイスが挙げられる。特に、カプラ460は、移動させるように構成された、電気的、機械的、又は他の型のモータなどのモータ(図示せず)に連結することができる。カプラ460はまた、クラッチ、ブレーキ、又は支持部材400の回転運動を制御するための同様の機構を備えてもよい。カプラ462はまた、支持部材410、シャフト430、又は第1の接触要素452を支持するために適用された力のうち少なくとも一部を吸収するための能動型吸収材又は受動型吸収材を備えてもよい。第1の支持部材410又は第1のシャフト430に適用された力は、結果として、矢印432によって示されるようないずれかの構成要素の移動を引き起こし得る。かかる垂直移動は、接触要素450間のエネルギー反応が、支持部材410に有意な力を付与する場合に生じると考えらえる。能動型吸収システムは、かかる移動を行わせるか、又はかかる移動を部分的に減少させるように反作用力を提供するように構成されたプロセッサ(図示せず)を備え得る。能動型吸収システムは、スプリング、エラストマー、又は付与された力の一部を吸収するように構成された他のデバイスを備えると考えられる。
【0350】
図示されるように、第1のカプラ462は、第1のシャフト430に機械的に連結し、第2のカプラ464は、第2のシャフト440に機械的に連結する。1つ又は3つ以上のカプラ460が、支持部材400で使用されてもよい。1つ又は2つ以上のカプラ460が、シャフト430、440と対応する支持部材410、420との間に位置付けられてもよいこともまた想到される。更に、第3のカプラ466が、支持部材400間に位置してもよい。第3のカプラ466は、スラスト軸受、又は高圧縮荷重下、1つ若しくは2つ以上の支持部材400を回転運動させるように構成された同様のデバイスを備えてもよい。高いエネルギー反応が生じる場合、支持部材400は、支持部材400に付与された大きい力の効果を無効にするために、高圧縮負荷下に置かれてもよい。結果として、カプラ462、464は、圧縮負荷を、シャフト430、440及び支持部材410、420に伝達することができる。
【0351】
図28は、支持部材400の他の実施形態を示し、シャフト430、440は、オフアクシスである。図示のように、支持部材410、420は、互いに平行ではないが、接触要素間の距離は、右側で小さく、左側で大きくなるような角度で位置付けられている。かかる非対称性によって、接触要素(図示せず)は、右側では反応を生じさせながら、左側の領域において同様の反応を概ね生じさせないようにする目的のために、より容易に相互作用することができる。
【0352】
別の実施形態において、支持部材410、420は、
図29に図示されるように配置されてもよい。ここで、シャフト430、440は、オフアクシスであり、互いに平行である。かかる配置によって、支持部材410、420は、中央領域444において図示されるように重なり得る。領域444内では、高エネルギー放出により反応が再度生じ得る。反応によって生成された力は、支持部材410、420の屈曲、及び/又は
図27における上述の機構によって一部吸収される。
図29に図示されるように、シャフト430、440と連動して使用されるカプラ(図示せず)は、ラジアルスラストベアリングを備えて、シャフト430、440上で生成された横方向の力によって動作することができる。
【0353】
また、
図30に図示されるように、1つ又は2つ以上の燃料供給部20を使用して、支持部材400へ燃料を供給することができる。上述のとおり、燃料供給部20は、本明細書に記載される様々な種類の燃料を提供して、1つ又は2つ以上の支持部材400の領域を選択することができる。1つ又は2つ以上の操作要素470もまたを備えられてもよい。操作要素470は、支持部材400のモニタ、クリーニング、制御、又は少なくとも部分的な再生のうち少なくとも1つを行うように構成されてもよい。例えば、操作要素470は、可視波長、赤外線波長、超音波の波長、又は他の波長で動作するカメラを備えて、支持部材400を検査することが可能であると考えらえる。かかる検査は、支持部材400が適切に動作しておらず、整備が必要であるか、又は故障している可能性があることをシステム10に警告するための早期警報システムを提供することができると考えられる。要素470はまた、ブラシ、ノズル、スクレーパー、又は支持部材400を少なくとも部分的にクリーニングするように構成された他のデバイスを備えることが可能であると考えらえる。操作要素470は、支持部材400の速度、又は支持部材400に付与される力を制御し、すなわち、ブレーキとして動作することが可能である。要素470はまた、支持部材400を少なくとも部分的に再生するためのデバイスを備えてもよい。例えば、要素470は、支持部材400に表面を再適用するか、又は支持部材400を加熱若しくは冷却して、支持部材400の部分的修繕を可能にするデバイスを備えることが可能であると考えらえる。要素470は、部材400に、加熱又は冷却工程の後にコーティングを定着させ、硬化させることが可能な保護コーティングを適用するように構成されることが可能であると考えられる。定期保守はまた、操作要素470を使用して実行することができると考えらえる。
【0354】
1つ又は2つ以上の支持部材400の動作に、以下に詳述する1つ又は2つ以上の接触要素450の存在及び動作が必要である。上述のとおり、ギア40の歯100及びギャップ110と同様に、接触要素450は、相互に作用して、燃料30を伴う反応のための領域を提供するように構成されている。上述と同様に、1つ又は2つ以上の支持部材400はまた、電力を1つ又は2つ以上の支持部材400に提供するように構成された1つ又は2つ以上の電力供給部60に連結されてもよい。
【0355】
一部の実施形態において、支持部材410の下側表面480を示している
図31Aに図示されるように、支持部材400は、概ね円形である。部材400はまた、任意の好適な形状又は寸法であってもよい。表面480は、1つ又は2つ以上の第1の接触要素452を備えてもよい。図示のように、接触要素452は、表面480の周辺の周りに概ね位置し得る。他の実施形態において、1つ又は2つ以上の接触要素452は、表面480にわたって多様に位置することができる。他の実施形態において、
図31Bに図示されるように、支持部材410は、シャフト430から概ね延在する1つ又は2つ以上の支持要素490を備えてもよい。支持要素490は、1つ又は2つ以上の第1の接触要素452に対して支持を提供するための、任意の好適な形状、サイズ、又は構成であってもよい。他の実施形態において、接触要素450は、静止表面上に位置してもよい。
【0356】
図32A~
図32Dは、一実施形態による、互いに対して移動する接触要素452、454の側面断面図を示す。図示のように、支持部材410(図示せず)に連結された接触要素452は、右に移動し、支持部材420(図示せず)に連結された接触要素454は左に移動する。他の実施形態において、一方の接触要素450のみが移動でき、他方の接触要素は静止のままであることが可能であると考えらえる。最初に、
図32Aに図示されるように、第1の接触要素452は、第2の接触要素454の上及び左に位置している。第1の接触要素452は右に移動し、第2の接触要素454は左に移動し、第1の接触要素452の下部領域は、第2の接触要素454の上部領域と近接するか、又は物理的に接触するに至る。以下に説明するように、この近接(例えば、密着)又は物理的接触によって、反応が生じ得る。別の実施形態において、1つ又は2つ以上の接触要素452、454は、
図33に図示されるように、同時に相互作用し合ってもよい。
【0357】
図34は、接触要素450の拡大断面図を示す。上述のとおり、接触要素450は、支持部材400の一部と多様に連結又は連結解除することができる。接触要素450はまた、1つ又は2つ以上の内腔500を備えてもよい。1つ又は2つ以上の内腔は、接触要素450を冷却し、燃料を送達し、又は接触要素450の軽量化を提供することが可能であると考えらえる。導管290に関して上述したように、1つ又は2つ以上の内腔500は、大きい表面積を有して、熱伝達を補助することが可能であると考えらえる。接触要素450はまた、1つ又は2つ以上の接触領域510を備えてもよい。接触領域510は、接触要素450の材料と異なる材料を含んでもよい。接触領域510はまた、接触要素450のプロセスと異なるプロセスによって形成することが可能であると考えらえる。図示されていないが、接触要素450の他の部分は、1つ又は2つ以上の接触領域510を備えることが可能であると考えらえる。
【0358】
接触要素450はまた、前縁部512及び後縁部514を備えてもよい。湾曲するように図示されているが、要素450の1つ又は2つ以上の縁部は、直線状であってもよい(例えば、
図36参照)。接触要素450は、例えば、反応条件によって必要とされる構造上の要件に応じて、任意の好適な形状及びサイズであってもよい。更に、接触要素450は、支持部材400(図示せず)に多様に連結されてもよい。連結は、物理的接合(例えば、溶接、接着剤)、機械的連結(例えば、リベット、ボルト等)、又は他の連結機構によることが可能である。1つ又は2つ以上の接触要素は、1つ又は2つ以上の支持部材400と一体化していることともまた想到される。タービン内のブレードと同様に、かかる一体型構造により、製造上の利点、重量上の利点、反応条件に対する耐性の増大、及び保守要件の簡易化を提供することができる。ハイブリッド構造、複合構造、及び他の構造も可能である。ギア40に関して上述したことと同様に、接触要素450は、伝導性であってもよく、1つ又は2つ以上の伝導性材料(図示せず)を含んでもよい。かかる伝導性は、一般的な伝導性を含むか、又は要素450の特定の経路若しくは特定の領域が伝導性であってもよい。要素450の様々な部分はまた、様々な伝導性を有してもよい。
【0359】
例えば、
図25に図示されるように支持部材400を有する一部の実施形態においては、1つ又は2つ以上の接触要素450の偏位が必要となる場合がある。例えば、1つ又は2つ以上の支持部材400間の選択領域内で反応を生じさせるために偏位が必要となる場合がある。接触要素450を偏位させるために、偏位部材520を使用してもよい。偏位部材520は、1つ又は2つ以上の接触要素450を少なくとも部分的に偏位させるように位置付けられてもよい。例えば、
図35A~
図35Dに図示されるように、偏位部材520は、接触要素452の動きを変えるように位置付けられてもよい。
図35Aに図示されるように、接触要素452は、右に移動することができる。その後、偏位部材520と接触すると(
図35B)、接触要素452はまた、下方に移動し、接触要素452は、接触要素454と接触する。2つの要素452、454が接触すると(
図35C)、要素452、454間に電流を印加することによって反応が生じ得る。反応後、接触要素452は、偏位部材520を通過し、
図35Dに図示されるように、上方に移動することができる。
【0360】
次に、一部の実施形態による接触要素452、454及び燃料による反応を詳述する。
図36A~
図36Cに図示されるように、燃料層530は、第1の接触要素452と第2の接触要素454との間に概ね位置し得る。燃料層530は、第1の接触要素452及び/又は第2の接触要素454の接触領域510に少なくとも部分的にわたって延在し得る。燃料層530は、燃料20を含む多様な材料を含んでもよく、本明細書に記載されるように、多様なデバイス及び方法を使用して堆積することができる。燃料層530はまた、接触要素452、454間に、不要であり得るいずれか一方、又は両方の要素との物理的接触として概ね位置してもよい(
図36A)。
【0361】
接触要素452、454間に燃料層530を適切に位置付けた後、接触要素452、454間に電流を印加してもよい。ギア40に関して上述したのと同様に、接触要素452、454の一部又は全部が伝導性であってもよい。例えば、1つ又は2つ以上の伝導性材料が、接触要素452、454内又は接触要素452、454の周囲に提供されてもよい。印加される電圧及び電流は、本明細書に記載され、燃料層530が含有される燃料20の種類に依拠し得る。電流印加後、高エネルギー反応が生じ、接触要素452、454を離れる方向へ移動させる(
図36B)。任意の移動の範囲は、例えば、反応によって放出されるエネルギー及び力、接触要素及び任意の支持構造の形状、サイズ、並びに材料を含む多数の要因に依拠することとなる。
【0362】
図36Cに図示されるように、反応後、接触要素452、454は、互いに向かって移動可能である。移動は、
図27に関して上で説明したとおり、関連する構造及びデバイスにより、大きく抑制される場合がある。いくつかの態様において、ある揺動運動が生じる場合がある。
【0363】
上述の実施形態は、接触要素450間の回転運動を含むが、他の種類の運動を使用可能であることも想到される。例えば、往復運動が使用可能である。
図37A~
図37Cは、接触要素452が振り子540に連結されている往復運動の一例を示す。動作中、振り子540は、第2の接触要素454上を前後に移動する。燃料層530が要素452、454間に概ね位置した後、接触要素452、454は、相互作用し合う(
図37A)。第1の接触要素452が第2の接触要素 454に隣接して又はその上におよそ位置付けられると(
図37B)、電流が接触要素452、454間に印加される。結果として生じるエネルギー放出により、第1の接触要素452は、第2の接触要素454から離れる方向に揺れ(
図37C)、振り子540及び接触要素452の移動によって放出エネルギーの一部が吸収される。その後、振り子540は、再び振り戻され、このサイクルが反復され得る。
【0364】
別の実施形態において、接触要素は、互いに対して線形方向に移動してもよい。例えば、
図38A~
図38Cに図示されるように、第1の接触要素452は、第1の接触要素452を受け取るように構成された通路550内に位置してもよい。通路550の開口552は、第2の接触要素454に隣接して位置し、接触要素452、454は、概ね直線運動において互いに向かって移動するか又は互いから離れる方向に移動することができる。
図38Aに図示されるように、接触要素452は、第2の接触要素454に位置する燃料層530に向かって移動することができる。電流は、通路550の壁部554又は別の機構を経由して第1の接触要素452に印加されて、燃料層530を反応させる(
図38B)。その後、反応は、第1の接触要素452を第2の接触要素454から離れる方向に推進し、通路550内で上方に移動することができると考えらえる(
図38C)。
【0365】
接触要素450間の様々な移動に対する多様なシステムは、上述の1つ又は2つ以上の機構と組み合わせることができる。例えば、ディスク、振り子、又は上述の通路の実施形態は、
図27において記載及び図示された1つ又は2つ以上の機構を備えることが可能であると考えらえる。例えば、スプリング(図示せず)を通路の実施形態(
図38A~
図38C)の通路550内に配置して、第1の接触要素452に吸収力を提供することができると考えられる。別の例では、カプラ(図示せず)を、振り子540の上端に配置して、実施形態(
図37A~
図37C)における第1の接触要素452上での運動、速度、受け取った力、又は作用する力を少なくとも部分的に制御することができると考えられる。
【0366】
本明細書に記載された多様な実施形態はまた、本明細書に記載のとおり、1つ又は2つ以上の光起電力セルと組み合わせることが可能であると考えらえる。光起電力セル570又は同様のデバイスの性能を向上させるために、多様な構成要素を使用して、本明細書に記載された反応によるエネルギー放出の衝撃又は影響を低減させることができる。例えば、
図39に図示されるように、接触要素452、454の一方又は両方と光起電力セル570との間に少なくとも部分的に保護用薄膜560を位置付けることができると考えらえる。薄膜560は、衝撃波を部分的に放散し、反応によって生成された一部の微粒子をかわし、又は少なくとも部分的な障壁を提供して、セル570の追加的な保護を提供するように構成され得る。薄膜560は、連続した材料から形成されてもよく、透明であってもよい。一部の実施形態において、薄膜560は、1つ又は2つ以上の波長を選別することができると考えらえる。薄膜560は、セル570に直接連結されてもよく、又はセル570から一定の距離をあけた位置に存在してもよい。
【0367】
他の実施形態において、一連の障壁580が提供されてもよい。障壁は、要素452、454間の反応の部位とセル570との間に概ね位置し得る。障壁580は、多様に配置することができ、同様の放射状の範囲に沿って、又は様々な放射状の範囲の層内に位置して、セル570の保護を補助又は提供してもよい。例えば、障壁580は、一連のバッフル、ケージ部材、又は衝撃波を方向づけるか若しくは拡散して、セル570を保護する他の物体を備えてもよい。更に他の実施形態において、薄膜570又は障壁(barriers)580の1つ若しくは2つ以上の動作又は構造を単一の構造に組み込むか、或いはセル570の一部として形成してもよい。
【0368】
K.SF-CIHTセルでパワーが与えられる軸流ファンの応用
ハイドリノ反応から出力された光エネルギーの光起電力変換は、十分に確立された太陽光産業の新市場を表すものである。重要な産業を含む再生可能エネルギーの更なる資源は、風車を使用して、発電する風力であると考えられている。風力発電所の決定要因のうち1つは、風力発電所が風のパターンを変えることによって、重要な環境地域の気候を変えるということである。風力発電所は、局所的な気候を変える可能性がある。SF-CIHT発電機の実施形態において、風車を使用して、所望のように気候を変える。ある実施形態において、複数の風車がそれぞれSF-CIHT発電機によって駆動されて、沖合の湿った空気が土地に吹き付けられて、乾燥した土地の上で凝結して雨となり、その土地が乾燥しないようにしている。
【0369】
重要な産業を含む再生可能エネルギーの追加的な源は、風力を注視するが、風車は電気を発生させるために使用される。風力発電地帯の決定要因の1つは、風のパターンを変えることにより重要な環境地域の気候をそれらが変えることである。風力発電地帯は地方の気候を変化させることができる。SF-CIHTセル発生器の1つの実施例において、風車は、望ましい態様で気候を変化させるために使用される。1つの実施例において、凝縮し、及び、乾燥地の上に凝結して降下してそれを非乾燥地にする、湿った海洋空気を陸地に吹かせるように、複数の風車はSF-CIHT発生器によって各々駆動される。陸地に移動され得る水の量は、風力タービンの電力方程式から計算できる。風車による風の運動パワーPは、次の式で与えられる。
P = 1/2ρAν3 (202)
ここで、ρは空気の密度(1.3 kg/m3)であり、Aは翼により掃かれる面積であり、そして、νは、タービンにパワーが与えられるときの風の速度である。速度νはまた、SF-CIHT発生器によって印加されるパワーPによりパワーが与えられるとき、面積Aに渡ってそのタービンが生成し得る風の速度であるが、ここで、対応する軸流ファンの性能係数が、桁見積もりに対して1/2として取られている。現在のところ、商業用風車は、7MWのパワーを生成する直径164mの翼をもっており、利用できる。このようにして、速度は、次のようになる。
ν = (2P/ρA)1/3 = 8m/s (203)
単位時間当たりの移動させられる空気の質量dm/dtは、次のように与えられる。
dm/dt = ρAν = 2.2×105kg/s (204)
H2Oの量は、吹かれる空気の質量の3%又はdm/dt(H2O)=6.6×103kg/sである。1エーカーの陸は、43,560平方フィート、又は、4×107cm2である。1cmの深さの雨は、4×107cm3又は4×104kgのH2Oを必要とする。H2O移動の速度が与えられると、この水の量が、(4×104kgのH2O)/(6.6×103kg/s)=6s/エーカー毎に供給され得る。このようにして、1週間に、100,000エーカーが開花するようにされ得る。150の風車を含む風力発電地帯は、1,500万エーカー灌漑するであろう。ハリケーン多発地域における代替の有益な応用として、スタンフォード大学による研究[http://www.youtube.com/watch?v=M7uRtxl8j2U]は、受動(パワーを発生する)風車は、ハリケーンの高い風を弱め、及び、それが形成する前に強風を消散させることができる。この出願は、風が逆方向に吹くようにさせるため、SF-CIHT発生器で風車にパワーを与えることにより、非常に際立っているようにとられ得る。このようにして、この出願において使用される風力発電地帯の能力は、非常に減少させられ得る。
【0370】
XI.実験
A.エネルギー及び固体燃料再生に関する典型的なSF-CIHTセルのテスト結果
実験テストにおいて、サンプルは、NiOOH、11wt%の炭素、及び27wt%のNi粉末 の薄い(<1mm厚み)テープキャスト・コーティングで被覆された1cm2ニッケル・スクリーン導体からなった。材料は、テイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機の2つの銅電極の間に閉じ込められ、そして、低電圧、高電流の電気エネルギーの短期爆発(ショート・バースト)を受けた。印加された60Hzの電圧は約8Vのピークであり、ピーク電流は約20,000Aであった。約46Jのエネルギー入力で約0.14msの後、その材料は約1msで蒸発した。幾つかのワイヤーのゲージは、8Vが、高エネルギーと、幾つものキロボルト電荷と、短絡される高キャパシタンスのキャパシタで観測される爆発ワイヤ現象を引き起こすのに十分であるかどうかを決定するためにテストされた。赤く光る既知の抵抗加熱及び0.25mm径のAuワイヤの場合における溶融への加熱のみが観察された。
【0371】
350mgのNiOOH及び50mgのNi金属だけを蒸発させるための熱力学的に計算されたエネルギーは、3.22kJ又は9.20kJ/g NiOOHであった。NiOOHの分解エネルギーは本質的にゼロであるので、この実験は、大きなエネルギー解放を実証した。40Jの無視できる全エネルギーの後に開始された爆発(blast)が適用された。その爆発(blast)は、1,100,000W(1.1MW)の熱パワーに相当する3ms内に解放されるべき熱エネルギーの3.22kJを引き起こした。1cm2の面積及び<1mmの厚みのサンプル寸法が与えれると、体積パワー密度は、11×109W/l熱量の過剰であった。黒体放射曲線に対してオーシャンオプティクスの可視分光計で記録された可視スペクトルのフィッティングから、ガス温度は5500Kであった。
【0372】
反応混合物の350mgのNiOOH及び50mgのNiメッシュ要素だけの観察された蒸発を達成するための計算された熱エネルギーが、3.22kJであると考える。350mgのNiOOH固体燃料内のH2のモル数は、2mモルである。50MJ/モルの計算されたエンタルピーに基づき、H2がH2(1/4)になるハイドリノ反応に対するH2(1/4)のHの化学量論の2/3は、HOH触媒に行き、そして、1/3がハイドリノH2(1/4)へ行くが、H2(1/4)形成からの対応する最大理論エネルギーは、33kJであり、そこで、約10%の利用可能な水素がH2(1/4)に変換された。対応するハイドリノ反応収量は、64.4umoles H2(1/4)である。
【0373】
固体燃料のもう1つの実施例は、100mgのCo粉末及び20mgの水和されたMgCl2からなった。反応物は、ペレットに圧縮されて、そして、低電圧、高電流の電気エネルギーの短期爆発(ショート・バースト)を、そのペレットが受けることにより、テイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機で点火された。印加された60Hzの電圧は約8Vのピークであり、ピーク電流は約20,000Aであった。爆発(blast)は、アルゴンが満たされたグローブ・バッグ(glove bag)内でおき、そして、見積もられた3kJのプラズマ・エネルギーを解放した。プラズマの粒子は、ナノ粉末として凝縮した。生成物は、10mgのH2Oで水和され、そして、点火が繰り返された。再生された固体燃料の繰り返しの爆発(blast)は、最初のものよりよりパワフルであり、約5kJのエネルギーを解放した。もう1つの実施例において、AgはCoに取って代わった。
【0374】
B.SF-CIHTセルの固体燃料の熱量測定
熱量測定は、パー6774熱量計温度計のオプション付きのパー1341プレイン・ジャケット付熱量計を使用して、固体燃料ペレットについて行われた。熱量計のパー1108酸素燃焼チャンバは、高電流で化学反応の開始を許すように変更された。12インチの長さの銅シリンダーにより1/2インチの外径(OD)からなる銅ロッド点火電極は、固体燃料ペレット又は熱量計の熱容量のキャリブレーションのためのコントロール抵抗負荷としてのグラファイト・ペレット(~1000mg L×W×H=0.18インチ×0.6インチ×0.3インチ)を含むシールされたチャンバを通して導入されたが、ここで、端は、各サンプルを緊密に閉じ込めた銅クランプを持っていた。熱量計ウォーターバスは、2,000gのDI水で充填されていた(パーのマニュアルに従って)。固体燃料ペレットのキャリブレーション及び点火のためのパワー源は、約8V RMSの60Hzの低電圧、及び、約15,000から20,000Aの高電流の形態において、電気的エネルギーのショートバースト(short burst)を供給するテイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機であった。固体燃料のキャリブレーション及び点火の入力エネルギーは、入力の時間に渡って積分された電圧及び電球の積として与えられた。電圧は、ナショナルインスツルメンツUSB-6210データ・アクィジッション・モジュール及びLabview VI付のPCからなるデータ・アクィジッション・システム(DAS)によって測定された。電流はまた、信号源として0.3%までの精度を持つロゴウィスキ・コイル(700mmのケーブル付のモデルCWT600LF)を使用して、同じDASによって測定された。V及びI入力データは、10 KS/sで得られ、そして、電圧アッテネーターは、USB-6210の±10Vの範囲内にアナログ入力電圧をもってくるために使用された。
【0375】
熱量計及び電極装置の較正された熱容量は、そのスポット溶接機により995Jのエネルギー入力でグラファイト・ペレットを使用して12,000J/℃であると決定された。アルミニウムDSCパン(70mg)(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された、気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされたCu(45mg)+CuO(15mg)+H2O(15mg)からなる固体燃料のサンプルは、印加されたピーク60Hzの電圧の3V、及び、ピーク電流の約11,220Aで点火された。時間に渡る電圧及び電流から測定された入力エネルギーは、スポット溶接機のパワー・パルスによって全899J入力を備える波形における分裂スパイクにより示されるようにサンプルに点火するため、46Jであったが、そして、較正された熱容量を使用して点火された固体燃料から解放されたエネルギーへの熱量計の熱応答に対して計算された全出力エネルギーは、3,035.7Jであった。入力エネルギーを引き算することにより、正味のエネルギーは、0.075gのサンプルに対して、2,136.7Jであった。H2Oを備えるコントロール実験において、アルミナ・パンは、その爆発(blast)において蒸発させられる以外の反応を受けなかった。XRDはまた、酸化アルミニウムの形成を示さなかった。このようにして、理論化学反応エネルギーは、ゼロであったが、固体燃料は、ハイドリノの形成において28,500J/gの過剰エネルギーを生成した。
【0376】
C.光起電力パワー変換
アルミニウムDSCパン(70mg)(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7×3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された、気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされたCu(45mg)+CuO(15mg)+H
2O(15mg)からなる固体燃料サンプルは、印加されたピーク60Hzの電圧の3-6V及びピーク電流の約10,000-15,000Aで点火された。可視スペクトルは、オーシャンオプティクスの可視分光計(オーシャンオプティクス・ジャズ、ILX511b 検出器付き、OFLV-3 フィルター、L2 レンズ、5umスリット、350-1000nm)で記録された。スペクトルは、約6000Kの黒体にフィットする。太陽の黒体温度は5800Kである。太陽及びSF-CIHTプラズマは共に5800K-6000Kであるので(
図40)、また、太陽が地球で1000W/m
2の標準黒体であるので、太陽電池はパワーメーターとして機能した。点火中心から太陽電池への与えられた距離でプラズマの光パワー密度は、太陽のそれに対してプラズマ源に応答する相対的な太陽電池パワー密度に基づき計算された。プラズマ源の全光パワーは、そして、パワー密度及びその密度が決定された球の殻の立体角面積を掛け算することにより計算された。
【0377】
標準光源として1000W/m2の太陽光のパワーを取って、多結晶太陽光パネルの効率は決定された。その面積だけでなく単結晶太陽光について記録されたエネルギー、及び、秒あたり150,000フレームの高速ビデオにより決定される20usの点火の事象の継続時間、を使用して、プラズマのパワー密度が6×106W/m2であると決定された。プラズマの光パワーは、オーシャンオプティクスの可視分光計で確認された。標準ポイント源のそれとパワー光源をマッチさせるため、スペクトル強度という結果になったプラズマ中心からの光ファイバー・ケーブルの入口の分離距離は、決定された。そして、プラズマ源のパワーは、分離距離の二乗によって標準パワーを補正することにより与えられた。典型的な分離距離は、700cmのような大きいものであった。
【0378】
点火中心及び太陽光パネルの間の距離である、10インチの半径での立体角球面積で、パワー密度を掛け算することにより、プラズマの全光パワーが0.8m2×6×106W/m2=4.8×106W光パワーであると決定された。爆発(blast)継続期間の20usに全パワーを掛け算することにより与えられる全エネルギーは、(4.8×106W)(20×10-6s)=96Jであった。固体燃料の爆発により解放される典型的な熱量測定的に測定されたエネルギーは、約1000Jであった。記録された光エネルギーのより少ない量は、速い点火発光を不利な立場に置く単結晶太陽電池の遅い応答時間のためであると考慮された。GaAsセルは、より妥当であるかもしれない。
【0379】
太陽の5800K黒体温度及び点火プラズマのそれは、ほとんど同じであるが、これは、加熱メカニズムが、両ケースにおいて同じであり、Hのハイドリノへの触媒反応である。爆薬の温度はまた、予期されるように、5500Kと高いが、これは、高温の源がハイドリノの形成であるからである。太陽電池が、5800Kの黒体放射を電気に変換するために最適化されてきたので、太陽光を使用した光起電力変換は、これらのテストで確認されたように、SF-CIHT発生器のパワー変換の妥当な手段である。
【0380】
一連の点火は、アルミニウムDSCパン(75mg)(sルミニ有無坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された、気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた各々100mg Cu+30mg 脱イオン化された水からなる固体燃料ペレットについて実施された。ペレットは、1.9cmの空間を空けて、銅金属細長片(copper metal strip)に接着され、そして、その細長片(strip)は、ナショナル・エレクトリック・ウェルディング・マシーン・シーム溶接機(100kVA モデル #100AOPT SPCT 24)のローラ・ディスクの周りに形成され、そして、印加されたピーク60Hz電圧の約4-8V及びピーク電流の約10,000-35,000Aで点火された。回転速度は、1Hzの爆発頻度で、シーム溶接機の上死点位置へと各ペレットをローラが移動させたとき、爆発が起こるように調整された。光の明るいきらめきは、光起電力コンバーターで電気に変換され、そして、その電気は、発光ダイオード(LED)配列内で消散された。
【0381】
付けられたレクサン壁(Lexan walls)での3面の金属フレームは、溶接機ディスクから長方形のエンクロージャーの壁の最近接分離が約15cmであるように、シーム溶接機ディスクの周りにセットされた。30W、12Vの太陽光パネルは、そのエンクロージャーの3つの壁の各々に取り付けられた。各パネルは、高効率6インチ多結晶のセル、低鉄の強化ガラス、及び、陽極酸化されたアルミニウム合金フレーム(タイプ 6063-T5)でカプセルに入れたセルに対してTPTバック・シートを備えるEVAフィルムからなった(UL Solar,http://www.ulsolar.com/30_Watt_12_Volt_multicrystalline_solar_panel_p/stp030p.htm)。他の太陽光パネルの仕様は、セル(多結晶シリコン):156mm×39mm;セル及び接合の数:36(4×9);モジュールの寸法:26.2×16.2×0.98インチ;重量:8lbsであった。電気的特徴は、STCでのパワー:30ワット;最大パワー電圧(Vpm):17.3ボルト;最大パワー電流(Ipm):1.77アンペア;開回路電圧(Voc):21.9ボルト;閉回路電流(Isc):1.93アンペア;公差:±5%;標準テスト条件:温度25℃、放射照度1000W/M2、AM=1.5;最大システム電圧:600VDC;直列ヒューズ定格(Series Fuse Rating):10アンペア;温度係数Isc:0.06%/K、Voc:-0.36%/K、Pmax:-0.5%/K;作動温度:-40°C~+85°C;保存湿度:90%;出力ターミナルのタイプ:接続箱;ケーブル:9ft、3000mmであった。
【0382】
太陽光パネルはLED配列に対して接続された。LED配列は、ゲンシLED オフロード・ライト4X4 ワーク・ライト・防水27W 12V 6000K(30度のスポット) http://www.amazon.com/Genssi-Light-Waterproof-6000K-Degree/dp/B005WWLQ8G/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1396219947&sr=8-1&keywords=B005WWLQ8G 、LEDホールセーラーズ 16.4フィート(5メーター)フレキシブルLED ライト・ストリップ、300xSMD3528及び粘着背面付、12ボルト、白、2026WH(24W 全部で)、 http://www.amazon.com/LEDwholesalers-Flexible-LED-Strip-300xSMD3528/dp/B002Q8V8DM/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1396220045&sr=8-1&keywords=B002Q8V8DM 、及び9W 12V 水中LED ライト・庭・泉・池・ランプ球・白 http://www.amazon.com/Underwater-Light-Landscape-Fountain-White/dp/B00AQWVHJU/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1396220111&sr=8-1&keywords=B00AQWVHJU からなった。LEDの規格電圧及びワットでの全見積りパワーは、27W+24W+9W=60Wであった。3つの太陽光パネルの集合出力は、1太陽の定常状態下で、90Wであった。
【0383】
1Hzでの順次起きる一連の爆発は、最大限の光出力での本質的に連続する作動でLED配列を維持した。固体燃料ペレット爆発の各々から、3つの太陽光パネルの集合のエネルギー・バランスを考える。爆発(blast)が非常に短く100usであったとしても、LEDは、約1sの間に約60Wを出力した。多結晶の光起電力材料は、応答時間、及び、数メガワットのショートバースト(short burst)に対して十分には適していなかった最大パワーを持っていた。しかし、セルは、1s時間間隔に渡って約60Jの積分器(integrator)として機能する。レクサン(Lexan)での光の反射は、50%であると決定され、そして、多結晶のセルは、5800Kの光の電気への変換で約10%の効率であった。反射に対する60J及び10%の効率の補正は、1200Jに対応する。100us事象に渡る対応する光パワーは、12MWである。各ペレットの爆発によって解放された、独立した爆弾熱量計測的に測定されたエネルギーは、約1000Jであった。爆発の時間は、光ダイオードで、高速爆発により100usであると決定された。このようにして、パワーは、約10MWであると決定された。可視分光計により決定された光パワーのパワー密度は、約200cmより長い距離で、1MW/m2超えであった。光パワー密度は、ステファン・ボルツマン法則に従って、6000Kでの黒体に対する予期される放射に一致するように決定された。光起電力コンバーターは、熱量計測の及び分光法のパワー結果に比べて妥当なエネルギー・バランスを与える。
【0384】
D.プラズマダイナミック・パワー変換
0.05ml(50mg)のH2Oが、アルミニウム DSC パン(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された、気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた20mgのCo3O4又はCuOのいずれかに加えられた。テイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機を使用して、各サンプルは、5/8インチ外径(OD)×3インチ長さの銅シリンダーからなる点火電極に印加された約8V RMSで、15,000から25,000Aの間の電流で点火されたが、ここで、フラットな端がサンプルを閉じ込めた。大きなパワー・バースト(power burst)が、観察され、エネルギーを持つ、高くイオン化した、膨張するプラズマとして、各サンプルが蒸発させられた。PDC電極は、2つの1/16インチ OD 銅ワイヤからなった。磁化されたPDC電極は、燃料サンプルの平面内において、点火電極の周りに囲むように置かれた1インチの直径を備えるオープン・ループ(open loop)として、成形された。電流は軸方向であったので、高電流からの磁場は、半径方向で、ループPDC電極の輪郭に平行であった。対向する非磁化されたPDC電極は、点火電極及び高電流の方向に平行であり、そして、そのようにして、半径方向の磁力線は、このPDC電極に対して垂直であった。対向するPDC電極は、サンプルの平面から上及び下に、2.5インチ延びていた。PDC電圧は、標準の0.1オームの抵抗器を渡って測定された。対応する点火に続くPDC電極の電圧は、25Vであった。
【0385】
E.固体燃料の示差走査熱量測定(DSC)
固体燃料は、Auコーティングした坩堝を使用してセタラムDSC131示差走査熱量測定計を使用して最大理論値を超える過剰エネルギーのためにテストされたが、それぞれの結果は表7に示される。
【0386】
【0387】
F.分子ハイドリノの分光学的同定
0.05ml(50mg)のH2Oは、アルミニウムDSCパン(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された、非気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた、20mgのCo3O4又はCuOのいずれかに追加され、そして、テイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機を使用して、約8V RMSで、15,000から25,000Aの間の電流で点火された。各々がエネルギーの高い、高くイオン化された、膨張するプラズマとして、サンプルを蒸発させた、大きなパワー・バースト(power burst)が観察された。MoCuホイル確認プレート(50-50at%、アメテック、0.020インチ 厚み)は、膨張するプラズマが、H2(1/4)分子を表面の中に埋め込むため、表面の上に入射するように、点火サンプルの中心から3.5インチのところに置かれた。
【0388】
マクロモードで780nmのダイオードレーザーを備えるサーモ・サイエンティフィックDXRスマートラマン(Thermo Scientific DXR SmartRaman)を使用して、40cm-1のブロードな吸収ピークが、H2(1/4)を含むプラズマに晒されたMoCuホイルの上で観察された。ピークは、バージン合金においては観察されず、かつ、ピーク強度はプラズマ強度及びレーザー強度の増加と共に増加した。1.33eV(780nmレーザーのエネルギー引く1950cm-1)での赤外線の近くのシングル40cm-1(0.005eV)の吸収ができる如何なる他の元素又は化合物も知られていないので、H2(1/4)が考慮された。1950cm-1で開始する吸収ピークは、4桁の有効数字でH2(1/4)の自由空間回転エネルギーにマッチした。そして、40cm-1の幅が、軌道-核カップリング・エネルギー分裂(orbital-nuclear coupling energy splitting)にマッチする[ミルズ GUTCP]。
【0389】
H2(1/4)回転エネルギーにマッチする吸収ピークは、実在するピークであり、如何なる既知の種によっても説明できない。ハイドリノ回転の励起は、逆ラマン効果(IRE)により吸収ピークを引き起こすかもしれない。ここで、レーザーにより引き起こされる連続体は、吸収され、そして、レーザー振動数に合わせてシフトするが、ここで、連続体は、反ストークス・エネルギー寄与を許す回転の励起状態分布を維持するのに十分強い。典型的に、レーザー・パワーは、IREに対して非常に高いが、しかし、MoCu表面は、表面増強ラマン散乱(SERS)を引き起こすことが見出された。吸収は、J’=1からJ’’=0への遷移に対するH2(1/4)回転エネルギーに対する逆ラマン効果(IRE)に割り当てられた。この結果は、H2(1/4)が、シリコン・マトリクス内のH2に関する場合である自由回転子であることを示す。プラズマに晒されたMoCuホイルについての結果は、ミルズの従前の発行物の中に報告されたようにCIHTセルに関して以前に観察されたものとマッチするが、これらの発行物は、R.Mills、J.Lotoski、J.Kong、G Chu、J.He、J.Trevey、高パワー密度触媒誘起ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル、(2014)、それはここにおいて参照され全体が組み込まれる。
【0390】
MAS 1H NMR、電子線励起発光分光法、ラマン分光法、及び、フォトルミネッセンス発光は、CIHT電解質、CIHT電極、及び、閉鎖CIHTセルのシールされた容器内に置かれた無機化合物ゲッターKCl-KOH混合物を含む反応生成物のサンプル上で実施された。
【0391】
プロトン酸マトリクス内にトラップされた分子ハイドリノのMAS NMRは、マトリクスとの相互作用を経由してその同定のための分子ハイドリノのユニークな特徴を利用する手段を代表する。NMRスペクトルに関するユニークな熟考は、可能な分子ハイドリノ量子状態である。H2励起状態と類似して、分子ハイドリノH2(1/p)は、l(筆記体の小文字のエル)=0、1、2、・・・、p-1を備える状態を持つ。l(筆記体の小文字のエル)=0の量子状態でさえ、比較的大きな四極子モーメント(quadrupole moment)を持っており、そして、追加的に、l(筆記体の小文字のエル)≠0の状態の対応する軌道角運動量(orbital angular momentum)が、高磁場マトリクス・シフト(upfield matrix shift)を引き起こすことができた磁気モーメント(magnetic moment)[ミルズ GUT]を生じる。マトリクスが、水和の水を持つマトリクス又はアルカリ水酸化物の固体マトリクスのような交換可能なHを含むとき、この効果は、特に好ましいが、ここで、H2(1/p)との局所的相互作用は、高速交換のため、より大きな分布(population)に影響を及ぼす。CIHTセル・ゲッターKOH-KClは、シールされたCIHTセルの内側の雰囲気に晒された後、+4.4ppmから、約-4から-5ppmへのマトリクス(KOH)のMAS NMR活性成分(active component)のシフトを示した。例えば、初期のKOH-KCl(1:1)ゲッター、それぞれ125%のゲインで、80mA、2.5Wh、及び、186%のゲインで、150mA、6.49Wh、を出力する[MoNi/LiOH-LiBr/NiO]及び[CoCu(H透過)/LiOH-LiBr/NiO]を含むCIHTセルからの同じKOH-KCl(1:1)ゲッター、のMAS NMRスペクトルは、既知のOHマトリクスの低磁場ピークが、約+4ppmから、約-4ppmの高磁場領域へとシフトされたことを示した。CIHTセルによって生成された分子ハイドリノは、正から顕著に高磁場へとマトリクスをシフトさせた。p=4状態に対する可能な、異なるl(筆記体の小文字のエル)量子数は、-4ppmの領域内にある複数のそのようなピークに一致する異なる高磁場マトリクス・シフトを生じる。KOHマトリクス高磁場のMAS NMRピークは、高磁場シフトした水酸化物イオン(OH-)が、従前の観察と一致して、自由回転子(free rotor)として挙動するとき、シャープであり得る分子ハイドリノとの錯体を形成することにより、シフトした。MAS-NMR結果は、M:H2(M=KOH又はK2CO3)、構造の部分として、二水素(di-hydrogen)を持つマトリクス化合物のマルチマー群(multimer clusters)を示した従前の正イオンToF-SIMSスペクトルと一致する。特に、K2CO3-KCl(30:70 wt%)のようなKOH及びK2CO3を含む従前のCIHTセル・ゲッターの正イオンスペクトルは、構造において錯体として[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘起ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal of Energy Research]、H2(1/p)に一致するK+(H2:KOH)n及びK+(H2:K2CO3)nを示した。
【0392】
その特徴的な以上に高い回転-振動エネルギー(ro-vibrational energies)による分子ハイドリノの直接的な同定は、ラマン分光法をしようして、探し求められた。もう1つの区別する特徴は、分子ハイドリノに対する選択則(selection rules)が通常の分子水素のそれから異なることである。H2励起状態と類似して、分子ハイドリノH2(1/p)は、l(筆記体の小文字のエル)=0、1、2、・・・、p-1を備える状態を持つが、ここで、H2(1/p);p=1、2、3、・・・、137 の扁長の回転楕円体の光子場(prolate spheroidal photon fields)は、長半径(semimajor axis)に相対する量子数l(筆記体の小文字のエル)の球の調和角度成分(spherical harmonic angular components)を持つ[ミルズ GUT]。これらの扁長の回転楕円体調和状態(prolate spheroidal harmonic states)の間の遷移は、H2励起状態に対して観察されるように、電子遷移(electronic transition)無で、純粋な振動遷移の間に、ΔJ=0、±1の回転遷移(rotational transitions)を許す。角状態(angular states)の寿命は、十分に長いので、H2(1/p)は、選択則ΔJ=0、±1 を持つ純粋な回転―振動遷移(ro-vibrational transition)をユニークに受けるかもしれない。
【0393】
発光する回転―振動の(ro-vibrational)分子ハイドリノ状態は、高エネルギー電子衝突又はレーザーによって励起されるかもしれないが、ここで、p2(J+1)0.01509eVの回転エネルギーのため[ミルズ GUT]、励起された回転状態は、対応する熱エネルギーが0.02eVよりも低いので、雰囲気温度で統計熱力学的集団(statistical thermodynamic population)として、存在させることができない。このようにして、回転―振動の状態の存在分布(ro-vibrational state population distribution)は、外部の源の励起確率に反映される。更に、回転エネルギーに対して35倍も高いp20.515eVの振動エネルギーのため、ただ、第1レベル、ν=1、が、外部の源によって励起されることが予期される。分子ハイドリノ状態は、周囲温度でl(筆記体の小文字のエル)量子数の変化を受け得るが、J量子状態は、パワーが熱運動化させられるので、電子ビーム又はレーザー照射の間に変化させられるかもしれない。このようにして、初期の状態は、J量子数に独立して、l(筆記体の小文字のエル)=0、1、2、・・・の如何なる1つであってもよい。このようにして、回転及び回転―振動の遷移は、R、Q、Pブランチが許されて、ラマン及びIR活性であるが、ここで、角運動量は、回転の及び電子状態の変化の間で保存される。l(筆記体の小文字のエル)量子数における変化によって許されて、エネルギーのより低い準位への遷移の振動の遷移ν=1→ν=0で、回転エネルギーのアップ変換(J’-J’’=-1)を;回転エネルギーのダウン変換(J’-J’’=+1)を;そして、変化無(J’-J’’=0)を備えるものは、それぞれ、P、R、及びQブランチを生じる。純粋な振動遷移ν=1→ν=0;ΔJ=0に対応するQブランチ・ピークは、より高いオーダーの遷移ピークのP及びRシリーズに対する強度において急速な減少を備える最も強いものであると予測されるが、ここで、内部変換の利用できるエネルギーにより、より高い強度のより多いピークが、Rブランチに相対して、Pブランチに対して予期される。マトリクスの影響が、自由振動のそれからの振動エネルギーシフトを引き起こすことが予期され、そして、マトリクスの回転バリアが、一連の回転ピークの線形エネルギー分離の非ゼロのインターセプト(nonzero intercept of the linear energy separation of the series of rotational peak)として、P及びRブランチ・ピーク・マニフェストの各々への同じエネルギー・シフト(about the same energy shift to each of the P and R branch peaks manifest)を生じることが予期される。
【0394】
CIHTセル・ガスのゲッターの結晶格子内にトラップされたH2(1/4)の回転―振動の発光(ro-vibrational emission)が、5×10-6Torrの圧力範囲内で、8μAのビーム電流を備える入射6keV電子銃によって励起され、そして、窓のないUV分光法によって記録された、ことが以前に報告された[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal or Energy Research]。同じ方法によって、MoCuの金属結晶格子にトラップされたH2(1/4)が、電子-ビーム励起発光分光法によって観察された。190%のゲインで、80mA、5.97Whを出力した、CIHTセル[MoCu(50/50)(H 透過)/LiOH+LiBr/NiO]のMoCuアノードから記録されたH2(1/4)(いわゆる260nmバンド)の分解された回転―振動スペクトル(resolved ro-vibrational spectrum)は、0.2491eVの等しい間隔を持った、227、238、250、263、277、及び293nmのピークの代表位置を備え、258nmでピーク最大値を示した。結果は、マトリクス・シフトされた振動の遷移、及び、ν=1→ν=0及びQ(0)、R(0)、R(1)、P(1)、P(2)、及びP(3)の自由回転遷移、に対するH2(1/4)に対する予測された値に非常によく一致しているが、ここで、Q(0)は、そのシリーズの最も強度が高いピークとして識別できる。ピーク幅(FWHM)は4nmであった。結晶格子内の通常のH2に相対するH2(1/4)の回転―振動遷移のブロード化は、予期される。なぜなら、含まれるエネルギーが異常に大きく、16倍も高く、そして、共鳴ブロード化という結果になる格子のフォノン・バンド(phonon bands)への顕著な結合であるからである。260nmバンドは、MoCu開始材料において観察されなかった。260nmバンドは、以前に記述されたように[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal or Energy Research]CIHTセル内にシールされたとき、H2(1/4)ガスのゲッターとして機能したKOH-KCl結晶から2次のラマン蛍光スペクトル(second order Raman fluorescence spectrum)として観察された。260nmバンドはまた、CoCuアノード上でも観察された。
【0395】
H2(1/4)は更にラマン分光法を使用して確認されたが、オルト(ortho)及びパラ(para)の間の大きなエネルギー差により、後者が、分布を支配することが予期された。パラが偶数であるとすると、純粋な回転転移に対する典型的な選択則は、偶数の整数に対してΔJ=±2である。しかしながら、軌道―回転角運動量カップリング(orbital-rotational angular momentum coupling)は、回転レベルを励起するフォトン(photon)の角運動量の保存で、l(筆記体の小文字のエル)量子数における変化を生じるが、ここで、共鳴フォトン・エネルギー(resonant photon energy)は、そのl(筆記体の小文字のエル)量子数の変化がないときに、遷移に相対する軌道―核の超微細エネルギー(hyperfine energy)によって振動数においてシフトされる。更に、l(筆記体の小文字のエル)≠0に対して、核は、参照文献[Mills GUT]の第12章に与えられるように核間軸(internuclear axis)に沿って配列される。最初の状態マイナス最後の状態として定義されるストークス・スペクトル(Stokes spectra)に対する回転の選択則(rotational selection rule)は、ΔJ=J’-J’’=-1であり、軌道角運動量の選択則(orbital angular momentum selection rule)は、ΔJ=±1であり、そして、遷移は、回転の及び軌道の角運動量の励起のカップリングの間に角運動量の保存により許される[ミルズ GUT]。そして、核スピンによる強度依存性は予期されない。
【0396】
マクロモードで780nmのダイオード・レーザーを備えるサーモ・サイエンティフィックDXRスマートラマン(Thermo Scientific DXR SmartRaman)を使用して、40cm-1のブロードな吸収ピークが、過剰の電気の生成の後に、MoCu水素透過アノードの上で観察された。ピークは、バージン合金においては観察されず、かつ、ピーク強度は、過剰エネルギー及びレーザー強度の増加と共に増加した。更に、それは、超音波による分解(sonication)の前と後で存在したので、SEM-EDXによって確認されたように、源として考慮される可能な元素は、Mo、Cu、H、及びOだけであったことを示していた。コントロール化合物の並べ替えは、そのピークを再現しなかった。そのピークは、186%のゲインで、150mA、6.49Whを出力するセル[CoCu(H透過)/LiOH-LiBr/NiO]、及び、176%のゲインで、80mA、2.40Whを出力するセル[MoNiAl(45.5/45.5/9wt%)/LiOH-LiBr/NiO]のような、Mo、CoCu、及びMoNiAlアノードを持つセルの上でも観察された。分離した実験において、これらのセルからのKOH-KClゲッターされたガスは、H2(1/4)の回転―振動に割り当てられた非常に強い蛍光又はフォトルミネッセンス・シリーズのピークを与えた。1.33eV(780nmレーザーのエネルギー引く2000cm-1)での赤外線の近くのシングル40cm-1(0.005eV)の吸収ができる如何なる他の元素又は化合物も知られていないので、H2(1/4)が考慮された。1950cm-1で開始する吸収ピークは、4桁の有効数字でH2(1/4)の自由空間回転エネルギー(free space rotational energy)(0.2414eV)にマッチした。そして、40cm-1の幅が、軌道-核カップリング・エネルギー分裂(orbital-nuclear coupling energy splitting)にマッチする[ミルズ GUT]。
【0397】
H2(1/4)回転エネルギーにマッチングする吸収ピークは、現実のピークであり、如何なる既知の種によって説明できない。ハイドリノの回転の励起は、2つのメカニズムによって、吸収ピークを引き起こすかもしれない。第1には、ストークス光(Stokes light)は、格子包接(lattice inclusion)として回転するハイドリノの強い相互作用のために、格子によって吸収される。これは、260nm電子ビーム・バンドについて観察される共鳴ブロード化と同種である。第2は、既知の逆ラマン効果を含む。ここで、レーザーによって引き起こされる連続体が、吸収され、そして、レーザー振動数にシフトされるが、ここで、連続体は、反ストークス・エネルギ寄与(antiStokes energy contribution)を許す回転の励起された状態分布(rotational excited state population)を維持するのに十分強いのである。典型的に、レーザー・パワーは、IREのために非常に高いが、しかし、分子ハイドリノは、その非ゼロl(筆記体の小文字のエル)量子数及び対応する選択則のために、特別なケースであるかもしれない。更に、MoCuは、金属混合物のMo及びCuの粒界の小さな寸法により、表面増強ラマン散乱(SERS)を引き起こすことが予期される。そのため、結果は、後者のメカニズムの文脈から議論される。
【0398】
吸収は、J’=1からJ’’=0への遷移に対するH2(1/4)回転エネルギーに対する逆ラマン効果(IRE)に割り当てられた[ミルズ GUT]。この結果は、H2(1/4)が、シリコン・マトリクス中のH2についてのケースである自由回転子であることを示した。更に、H2(1/4)は、MAS NMR及びToF-SIMsにより示されるように水酸化物と錯体を形成するかもしれないので、そして、マトリクス・シフトが、格子の中でH2(1/4)サイトで局所環境の影響のためにフォトルミネッセンス・スペクトル及び電子線励起発光スペクトルについて観察されるので、IREは、異なるマトリクス内で及び圧力によっても同様にシフトすることが予期される[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal or Energy Research]。同様に、マトリクス包含(matrix inclusion)としてH2のラマン・ピークが圧力と共にシフトする。幾つかの例が、金属及び無機化合物のラマン分光スクリーニングによって観測された。Ti及びNbは、1950cm-1で開始する約20カウントの小さな吸収ピークを示した。Alはずっと大きなピークを示した。無機化合物の例は、それぞれ、2308cm-1及び2608cm-1 でピークを示した、LiOH及びLiOH-LiBrを含んだ。LiOH-LiBrのボールミルは、IREピークを非常に強化し、そして、1990cm-1で中心となるピークを形成するだけでなく、LiOHのような2308cm-1で中心となるようにそれをシフトさせる反応を引き起こした。特に強い吸収ピークは、H2Oを形成するCa(OH)2からの2447cm-1で観察された。後者は、512℃でCa(OH)2の脱水で又はCO2との反応によって、H2(1/4)を形成する触媒として機能するかもしれない。これらは、以前に報告されたように、ハイドリノを形成する固体燃料タイプの反応である[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal or Energy Research]。LiOH及びCa(OH)2の両者は、H2(1/4)IREピークを示したが、ここで、LiOHは、Li2CO3との反応によりCa(OH)2から商業的に形成される。このようにして、Ca(OH)2+Li2CO3混合物は、ボールミルによって反応するようにされ、そして、非常に強いH2(1/4)IREピークが1997cm-1を中心とするように観察された。
【0399】
インジウム・ホイルは、一連の固体燃料ペレットの点火の各点火に続いて生成物ガスに1分間晒された。50個の固体燃料ペレットが、アルミニウムDSCパン(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された、気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた、100mgのCu+30mgの脱イオン水を含む各々がアルゴン中で連続的に点火された。固体燃料ペレットの各点火は、60Hzの低電圧の約8V RMS、及び、約15,000から20,000Aの高電流の形式で、電気エネルギーのショート・ブラストを印加するテイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機を使用して、実施された。マクロモードで780nmのダイオード・レーザーを備えるサーモ・サイエンティフィックDXRスマートラマンを使用して、1950cm-1IREピークが観察された。バージン・サンプルでは観察されなかったピークは、H2(1/4)回転に割り当てられた。
【0400】
固体燃料反応の生成物としてH
2(1/4)は、以前に報告された[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal of Energy Research;R.Mills、J.Lotoski、W.Good、J.He、「HOH触媒を形成する固体燃料」、(2014)]。式(6-9)に従って、ハイドリノを形成することにより解放されるエネルギーは、高い運動エネルギーH
-を生じることが示された。H
2O及びLiNH
2とLiの反応及びAl(OH)
3の分解によりH及びHOH触媒を形成することができる、固体燃料Li+LiNH
2+解離剤Ru-Al
2O
3を使用して、m/e=1の前に到着するイオンは、式(9)のエネルギー解放が高い運動エネルギーH
-として現れることを確認した、ToF-SIMSにより観察された。酸素(m/e=16)のような他のイオンは、早いピークを示さなかった。フライトT、質量m、及び加速電圧Vの間の関係は以下の通りである。
【数30】
ここで、Aはイオンのフライト距離に依存する定数である。加速電圧3kVで、m/e=0.968で、観測された早いピークから、ハイドリノ反応からH種に与えられた運動エネルギーは、式(6-9)によって与えられるHOH触媒反応に対してマッチする約204eVである。同じ早いスペクトルは、H
+に対応する正のモードにおいて観察されたが、強度はより低かった。
【0401】
XPSは固体燃料について実施された。Li、LiBr、LiNH2、解離剤R-Ni(約2wt% Al(OH)3を含む)、及び1気圧のH2の反応によって形成されるLiHBrのXPSは、如何なる既知の元素に割り当てられなかった2つの異なる実験の反応生成物についてのXPSに対する494.5eV及び495.6eVでのピークを示した。可能性があるとされたNa、Sn、及びZnは、Li、Br、C、及びOのピークだけが観測されたので、これらの元素の対応する他の如何なるピークも存在しないことに基づいて容易に除かれた。ピークは、分子ハイドリノH2(1/4)の、理論的に許される二重イオン化のエネルギーにマッチした[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal or Energy Research]。分子ハイドリノは、ラマン及びFTIR分光法によって生成物として更に確認された。固体燃料生成物LiHBrのラマン・スペクトルは、1994cm-1で中心となる、H2(1/4)逆ラマン効果吸収ピークを示した。固体燃料生成物LiHBrのFTIRスペクトルは、H2(1/4)の自由回転エネルギーに近いマッチングである1988cm-1での新しいシャープなピークを示した。更に、MAS NMRは、-4.04及び-4.38ppmでの高磁場シフトされたマトリクス・ピークを示した、125%のゲインで、80mA、2.5Whを出力した[Mo/LiOH-LiBr/NiO]を含むCIHTセルからの1つ、及び-4.09及び-4.34ppmでの高磁場シフトされたマトリクス・ピークを示した、186%のゲインで、150mA、6.49Whを出力した[CoCu(H透過)/LiOH-LiBr/NiO]を含むCIHTセルからの1つ、のような、他のCIHTセルKOH-KCl(1:1)ゲッター・サンプルに対して示されたそれに一致する強い高磁場シフト・ピークを示した。
【0402】
XPSは、また、[MoCu(H透過)/LiOH-LiBr/NiO](1.56Wh、50mA、189%のゲインで)、及び、[MoNi(H 透過)/LiOH-LiBr/NiO](1.53Wh、50mA、190%で)のようなCIHTセルのアノードについても実施された。496eVのピークもまた観測された。ピークは、他の可能性が排除されたので、H2(1/4)に割り当てられた。特に、各ケースにおいて、496eVのピークは、その強度がMoの3pのピークよりもずっと小さいので、そして、エネルギーが観測されたものより高いであろうころから、Moの1sに関連付けられなかった。そして、それは、Na KLLに割り当てられなかったが、それは、Naの1sがスペクトル中にないからである。
【0403】
サイエンタ300XPSスペクトロメーターを使用して、XPSは、アルミニウムDSCパン(70mg)(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された,気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた、100mgのCu+30mgの脱イオン水を含む固体燃料の点火からのガスに晒されて、強い1940cm-1 IREピークを示したインジウム金属ゲッターにういてリーハイ大学(Lehigh University)で実施された。496eVのピークが観測されたが、如何なる既知の元素に割り当てることができなかった、そして、H2(1/4)に割り当てられた。
【0404】
ハイドリノ・スペクトルに対する調査においてもう1つの成功した相互確認技術(cross-confirmatory technique)は、ラマン分光計の使用を含んでいたが、ここで、260nmの電子ビーム・バンドとマッチするH2(1/4)の回転―振動が2次の蛍光として観測された。[Mo、10 バイポーラ・プレート/LiOH-LiBr-MgO/NiO](2550.5Wh、1.7A、9.5V、234%ゲインで)、[MoCu/LiOH-LiBr/NiO](3.5Wh、80mA、120%ゲインで)、[MoNi/LiOH-LiBr/NiO](1.8Wh、80mA、140%で)のセルからのガスは、KOH-KCl(50-50at%)でゲッターされ、そして、[CoCu(H透過)/LiOH-LiBr/NiO](6.49Wh、150mA、186%ゲインで)、及び、ラマン・スペクトルは、40Xの倍率で、顕微モードで、HeCd 325nmレーザで、Horiba Jobin Yvon LabRAM Aramisラマン分光計を使用して、ゲッターの上で記録された。各ケースにおいて、強い一連の1000cm-1(0.1234eV)同一エネルギー間隔のラマンピークが、8000cm-1から18,000cm-1の領域において、観測された。ラマン・スペクトルの蛍光又はフォトルミネッセンス・スペクトルへの変換は、電子ビーム励起によって最初に観測された260nmバンドに対応するH2(1/4)の第2次の回転―振動スペクトルとしてのマッチを現わした[R.Mills、X Yu、Y.Lu、G Chu、J.He、J.Lotoski、「触媒誘導ハイドリノ遷移(CIHT)電気化学セル」、(2014)、International Journal or Energy Research]。スペクトルに対するQ、R、及び Pブランチへのピーク割り付けは、それぞれ、12,199、11,207、10,191、9141、8100、13,183、14,168、15,121、16,064、16,993、及び17,892cm-1,で観測された、Q(0)、R(0)、R(1)、R(2)、R(3)、R(4)、P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、及びP(6)である。励起は、高エネルギーUV及びEUV He及びCdのレーザー発光によるとされたが、ここで、レーザー光は少なくとも170nmに対して透明であり、格子(Labram Aramis 2400g/mm 460mm 焦点距離システム 1024X26μm2ピクセルCCD付)は分散的であり、そして、260nmバンドと同じ範囲である、スペクトル範囲のより短い波長サイドでの最大効率を持っている。例えば、カドミウムは、電子ビーム励起データに基づいて、KCl内のH2(1/4)の回転―振動励起エネルギーにマッチする214.4nm(5.8eV)での非常に強いラインを持つ。CCDはまた、500nmで最も応答性が高く、520nmにセンターを持つ260nmバンドの第2次の領域である。
【0405】
フォトルミネッセンス・バンドは、高磁場シフトしたNMRピークに相互関連した。例えば、t-4.04及び-4.38ppmでの高磁場シフトされたマトリクス・ピークを持つ[MoNi/LiOH-LiBr/NiO]を含むMoNiアノードのCIHTセルからのKOH-KCl(1:1)ゲッター、及び、-4.09及び-4.34ppmでの高磁場シフトされたマトリクス・ピークを持つ[CoCu(H透過)/LiOH-LiBr/NiO]を含むCoCu H透過アノードCIHTセルからのKOH-KCl(1:1)ゲッター、は、260nmの電子ビームに対応する一連のフォトルミネッセンス・ピークを示した。
【0406】
ラマン・スペクトルは、アルミニウムDSCパン(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された,気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた、CuO(30mg)+Cu(10mg)+H2O(14.5mg)を各々が含む15の分離した固体燃料ペレットの15の断続的な起爆の中心から2インチ離れたところに置かれた、1gのKOH-KCl(1:1)ゲッター・サンプルについて実施された。固体燃料の各サンプルは、低電圧、高電流の電気エネルギーのショート・ブラストを印加するテイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機で、点火された。印加された60Hz電圧は、約8Vピーク、及び、ピーク電流は約20,000Aであった。ゲッター・サンプルは、その坩堝の周りに結ばれたポリマー・メッシュ・ワイヤでカバーされたアルミナ坩堝内に収容された。メッシュは、如何なる固体反応生成物もサンプルに入ることを妨げたが、一方、ガスはそれを通過することを許した。15個の分離した固体燃料サンプルは、迅速に連続的に点火され、そして、15の暴露を蓄積したゲッターサンプルは、Arグローブ・ボックスへと移動され、そこで、乳鉢と乳棒を使用して均一に混ぜられた。40Xの倍率で、顕微モードで、HeCd 325nmレーザで、Horiba Jobin Yvon LabRAM Aramisラマン分光計を使用して、ν=1→ν=0の遷移内でH2(1/4)の第2次の回転発光とマッチした、一連の1000cm-1の同一エネルギー間隔のラマンピークが、観測された。特に、Q、R、及びPブランチ・ピークのQ(0)、R(0)、R(1)、R(2)、P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、及びP(5)は、それぞれ、12,194、11,239、10,147、13,268、14,189、15,127、16,065、17,020、及び17,907cm-1で観測されたが、これで、点火された固体燃料のエネルギーのあるブラスト(energetic blast)の源として、分子ハイドリノH2(1/4)が確認された。
【0407】
ハイドリノ・ゲッターKOH:KCl(1:1)は、15分間250℃で加熱され、そして、冷却され(コントロール)、そして、坩堝内に置かれて、そして、室温でアルゴン雰囲気中で固体燃料のペレットの50の連続点火に晒された。50個の固体燃料ペレットは、アルミニウムDSCパン(70mg)(アルミニウム坩堝30μl、D:6.7x3(セタラム、S08/HBB37408)及びアルミニウム・カバーD:6,7、押し潰された,気密(セタラム、S08/HBB37409))内にシールされた、100mg Cu+30mg 脱イオン化された水を各々含み、アルゴン雰囲気内で、連続的に点火された。固体燃料ペレットの各点火は、60Hzの低電圧の約8V RMS、及び、高電流の約15,000から20,000Aの形式で、電気エネルギーのショート・ブラストを印加するテイラー・ウィンフィールドのモデルND-24-75スポット溶接機を使用して、実施された。ラマン・スペクトルは、40Xの倍率で、顕微モードで、HeCd 325nmレーザで、Horiba Jobin Yvon LabRAM Aramisラマン分光計を使用して、ゲッター上で記録された。8000cm-1から18,000cm-1の領域において、観測された、一連の1000cm-1(0.1234eV)同一エネルギー間隔のラマンピークにおいて、強い増加が、H2(1/4)の2次の回転―振動のスペクトルに割り当てられた。
【0408】
全体として、0.241eV(1940cm-1)のラマン 逆ラマン効果ピーク、及び、0.2414eVの空間を空けられたラマン・フォトルミネッセンス・バンド(260nmの電子ビームスペクトルにマッチした)のような観測は、H2のそれの1/4である核間の距離を持つ分子ハイドリノの強い確認である。後者のケースにおける証拠は、理論的な予測と4つの有効数字で合致するマトリクス・ピークの可能な割り付け又は既知の第1次のピークがない領域であることにより更に実証される。
【0409】
EUV分光法は、5X10
-4Torrに真空引きされた真空チャンバー内に含まれた27wt% Ni粉末、11wt% 炭素、及びNiOOHの薄い(<1mm厚み)テープ・キャストでコーティングされた0.08cm
2ニッケル・スクリーン導体を含む個体燃料サンプルについて実施された。材料は、Acme電気溶接機会社(Acme Electric Welder Company)のモデル3-42-75で、75KVAのスポット溶接機の2つの銅電極の間に閉じ込められたが、これにより、サンプルの水平面は、アライメント・レーザーにより確認されるようにEUV分光計の光学系と共に並べられた。サンプルは、低電圧、高電流の電気エネルギーのショート・ブラストを受けた。印加された60Hzのボルトは、約8Vピークで、ピーク電流は約20,000Aであった。EUVスペクトルは、可視光をブロックするアルミニウム(Al)フィルタ(800nmの厚み、ルレックス社)及びプラチナ・コーティング600g/mmの格子を備えた、マックファーソン斜入射(McPherson grazing incidence)EUV分光計を使用して、記録された。入射各は87°であった。100μmの入口スリット幅を持つ波長分解能は、CCDセンターで0.15nmで、そして、50nmのCCD波長範囲ウィンドウの限界で0.5nmであった。点火された固体燃料であるプラズマ源から分光計の入口までの距離は70cmであった。EUV光は、-60℃まで冷やされるCCD検出器(Andor iDus)によって検出された。CCD検出器は、35nmで集中した。10から40nmの領域内の連続放射が観察された。Alウィンドウは、ブラスト・スペクトル(blast spectrum)の記録に続いて、無傷であることが確認された。可視光パスによりEUV光をカットする石英ウィンドウからのブラストは、短波長の連続スペクトルはAlフィルタを通過した散乱した可視光のためではなかったことを確認するフラットなスペクトルを示した。高電圧のヘリウム・ピンチ放電スペクトルは、スペクトルをキャリブレーションするために使用されたHe原子及びイオンの線のみを示した。このようにして、高エネルギー光は、現実の信号であることが確認された。約125eVのエネルギーの放射は、印加電圧の最大が8V未満であり、更に、如何なる既知の化学反応も、数eVより多い解放ができない。発生期のH
2O分子は、9
2・13.6eV=122.4eVのエネルギー・カットオフを持ち、以下の短波長カットオフを持つ、連続バンドの発光で崩壊する中間体を形成する81.6eV(m=3)を受け取ることにより触媒として機能するかもしれない。
【数31】
10nm領域及びより長い波長に行く、連続放射バンドは、式(43-47)によるハイドリノ状態H(1/4)へのHの理論的に予測された遷移に、マッチした。
【0410】
G.HOH触媒によるHの触媒反応に基づく水アーク・プラズマ・パワー源
H2Oアーク・プラズマ・システムは、水を含む同心の外側銅円柱状電極及び銅ベースプレート―及び―ロッド電極の間に接続されるエネルギー蓄積キャパシタを含んでいたが、ベースプレート―及び―ロッド電極のロッドは、水コラムの下にあった。ロッドは、ベースプレート及び円柱の間のナイロン・ブロック及び円柱状の電極セクション内にナイロン絶縁スリーブ内に埋め込まれた。水道水のコラムは、外側円柱状及び円周の電極及び中心ロッド電極の間に立っていた。6つのキャパシタ(115nF、±10% 20kV DC、モデル M104A203B000)を含むキャパシタ・バンクは、接地に接続された1つのリード及び水アーク・セルのベースプレートに接続された他方のリードを備える2つの銅プレートによって並行に接続された。キャパシタ・バンクは、1MΩの抵抗を持つ接続を通して高電圧パワー・サプライ(Universal Voltronics、20kV DC、モデル 1650R2)によって充電され、そして、ステンレス鋼の電極を含む大気圧空気スイッチによって放電された。高電圧は、約-8kVから-14kVの範囲内であった。テストされた開放セル内の4mlのH2Oに対する典型的なパラメータは、0.68μFのキャパシタンス、約0.3Ωの内部抵抗、それぞれ0.5インチ及び2.5インチの円柱状の電極の内径(ID)及び深さ、1/4インチのロッド外径(OD)、1/8インチの中心ロッド及び円柱状電極の間の距離、0.2μsの回路時定数(circuit time constant)及び約-8kVから-14kVの充電電圧、であった。高速度でハイドリノを形成するためのH2O点火は、トリガーされた水アーク放電によって達成されたが、アークは、高パワーの解放で、ハイドリノを形成するために反応したHOH触媒及び原子水素の形成を引き起こした。高パワーは、研究室内に、全体のH2O含有量10フィートの高さの超音速の放出の生成によって、明らかであったが、ここで、放出された水柱が天井に衝突した。
【0411】
熱量測定は、高電流での化学反応の開始を許可するように変更されたParr 1108酸素燃焼チャンバー及びParr 6775Aデータ・ロッギング・デュアル・デジタル熱電対で、Parr 1341プレーン・ジャケットを付けた熱量計を使用して実施された。1/4インチの外径(OD)銅シリンダーからなる銅ロッド点火電極リードは、シールされたチャンバーを通して供給され、そして、アーク・セル電極に接続された。H2Oアーク・プラズマ・セルは、空気が満たされた体積の残りを備え、200gの水を中に追加された中に浸漬されたParr爆弾セルの内部に置かれた。熱量計ウォーターバスは、1800gの水道水(全H2Oは、Parrマニュアルによると2,000)で充填され。そして、爆弾セルは、このウォーター・リザーバー内に浸漬された。キャパシタの充電電圧は、高電圧プローブ(NIST 参照プローブの0.02%内にキャリブレーションされたCPS HVP-252 0252-00-0012)により測定され、そして、NIST痕跡可能なキャリブレーションされたFluke45デジタル・マルチメーターによって表示された。Flukeで測定された熱量計の充電電圧は、高電圧プローブ(Tektronix 6015)によって確認され、そして、オシロスコープによって表示された。水アーク・セル・プラズマへの入力エネルギーは、Einput=1/2CV2、によって計算された。ここで、Cは、キャパシタ・バンクのキャパシタンスであり、Vはキャパシタの放電前の電圧である。バスの温度は、水の中に浸漬されたサーミスター・プローブによって測定された。
【0412】
熱量計の熱容量は、抵抗(10Ω)及びDCの定パワー・サプライで、バスを加熱することによりキャリブレーションされた。それはまた、キャパシタ・バンクからの放電電流及び同じ抵抗でキャリブレーションされた。
【0413】
熱量計熱容量は、10300J/K.であると決定された。我々の実験において、入力エネルギーは、10の放電に対してV=-12kV及びC=0.68μFで、約500Jであった。対応する出力エネルギーは、約800Jであった。
(1) 直接的な電気エネルギー及び熱エネルギーの少なくとも1つを発生するパワー・システムであって、
少なくとも1つの槽と、
a) 発生期のH2Oを含む触媒又は触媒の源の少なくとも1つ;
b) 原子水素又は原子水素の源の少なくとも1つ;
c)導電性のマトリクス及び導体の少なくとも1つ;
を含む反応物と、
少なくとも1つのハイドリノ反応物を閉じ込めるための少なくとも1つのセットの電極と、
高電流電気エネルギーのショート・バーストをデリバリするための電気的パワーの源と、
再充填システムと、
反応生成物から初期の反応物を再生するための少なくとも1つのシステムと、及び
少なくとも1つの光起電力コンバーター又は少なくとも1つのプラズマ・ダイナミック・コンバーターと、を含むパワー・システム。
(2) 前記槽は、大気圧、大気圧より高い圧、及び、大気圧より低い圧の少なくとも1つの圧力が可能であることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(3) 反応物が、原子水素、原子水素の源、触媒、触媒の源のうちの少なくとも1つを形成するため、導電性マトリクス及びH2Oの源を含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(4) H2Oの源を含む反応物が、H2Oを形成する及び結合H2Oを解放するための反応の少なくとも1つを被る単数又は複数の化合物、バルクH2O、バルクH2O以外の状態、の少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(3)に記載のパワー・システム。
(5) 結合H2Oが、H2Oと相互作用する化合物を含み、H2Oが、吸収されたH2O、結合H2O、物理吸着されたH2O、及び水和物の水の少なくとも1つの状態にあることを特徴とする、上記(4)に記載のパワー・システム。
(6) 反応物は、バルクH2Oの解放、吸収されたH2O、結合H2O、物理吸着されたH2O、及び水和物の水、の少なくとも1つを被る1又はそれ以上の化合物又は材料及び導体を含み、反応生成物としてH2Oを持つことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(7) 発生期のH2O触媒の源及び原子水素の源の少なくとも1つが、
a) 少なくとも1つのH2Oの源、
b) 少なくとも1つの酸素の源、及び
c) 少なくとも1つの水素の源、
の少なくとも1つを含むことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(8) 触媒の源、触媒、原子水素の源、及び原子水素の少なくとも1つを形成する反応物が、
a) H2O及びH2Oの源、
b) O2、H2O、HOOH、OOH-、過酸化物イオン、超酸化物イオン、水素化物、H2、ハロゲン化物、酸化物、オキシ水酸化物、水酸化物、酸素を含む化合物、含水化合物、ハロゲン化物・酸化物・オキシ水酸化物・水酸化物・酸素を含む化合物の少なくとも1つからなる群から選択される含水化合物、
c) 導電性マトリクス、
の少なくとも1つを含むことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(9) オキシ水酸化物が、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOHからなる群からの少なくとも1つを含み、
酸化物が、CuO、Cu2O、CoO、Co2O3、Co3O4、FeO、Fe2O3、NiO、及びNi2O3の群からの少なくとも1つを含み、
水酸化物が、Cu(OH)2、Co(OH)2、Co(OH)3、Fe(OH)2、Fe(OH)3、及びNi(OH)2の群からの少なくとも1つを含み、
酸素を含む化合物が、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、クロム酸塩、ピロリン酸塩、過硫酸塩、過塩素酸塩、過臭素酸塩と過ヨウ素酸塩、MXO3、MXO4(M=Li、Na、K、Rb、Csのようなアルカリ金属のような金属;X=F、Br、Cl、I)、コバルト・マグネシウム酸化物、ニッケル・マグネシウム酸化物、銅マグネシウム酸化物、Li2O、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、CuO、CrO4、ZnO、MgO、CaO、MoO2、TiO2、ZrO2、SiO2、Al2O3、NiO、FeO、Fe2O3、TaO2、Ta2O5、VO、VO2、V2O3、V2O5、P2O3、P2O5、B2O3、NbO、NbO2、Nb2O5、SeO2、SeO3、TeO2、TeO3、WO2、WO3、Cr3O4、Cr2O3、CrO2、CrO3、CoO、Co2O3、Co3O4、FeO、Fe2O3、NiO、Ni2O3、希土類酸化物、CeO2、La2O3、オキシ水酸化物、TiOOH、GdOOH、CoOOH、InOOH、FeOOH、GaOOH、NiOOH、AlOOH、CrOOH、MoOOH、CuOOH、MnOOH、ZnOOH、及びSmOOH,からなる群からの少なくとも1つを含み、
導電性マトリクスが、金属粉末、炭素、炭化物、ホウ化物、窒化物、TiCNのようなカルボニトリル、又はニトリルからなる群からの少なくとも1つを含むことを特徴とする、上記(8)に記載のパワー・システム。
(10) 反応物は、金属、その金属酸化物、及びH2Oの混合物を含み、H2Oと金属との反応が、熱力学的に有利でないことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(11) 反応物は、金属、金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物を含み、H2Oと金属との反応が、熱力学的に有利でないことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(12) 反応物は、遷移金属、アルカリ金属ハロゲン化物、及びH2Oの混合物を含み、H2Oと金属との反応が、熱力学的に有利でないことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(13) 反応物は、導体、吸湿性の材料、及びH2Oの混合物を含むことを特徴とする、上記(1)に記載のパワー・システム。
(14) 導体は、金属粉末又は炭素粉末を含み、H2Oと金属又は炭素との反応が、熱力学的に有利でないことを特徴とする、上記(1)又は(13)に記載のパワー・システム。
(15) 吸湿性材料は、臭化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、炭酸カリウム、リン酸カリウム、KMgCl3・6(H2O)のようなカーナライト、クエン酸鉄(III)アンモニウム、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウム及び濃硫酸及び濃リン酸、セルロース繊維、糖、キャラメル、蜂蜜、グリセロール、エタノール、メタノール、ディーゼル燃料、メタンフェタミン、化学肥料、塩、乾燥剤、シリカ、活性炭、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、モレキュラシーブ、ゼオライト、潮解性材料、塩化亜鉛、塩化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、及び潮解性塩、からなる群の少なくとも1つを含むことを特徴とする、上記(13)に記載のパワー・システム。
(16) 導体、吸湿性材料、及びH2Oの混合物を含み、(金属)、(吸湿性材料)、(H2O)の相対的なモル量の範囲が、約(0.000001から100000)、(0.000001から100000)、(0.000001から100000);(0.00001から10000)、(0.00001から10000)、(0.00001から10000);(0.0001から1000)、(0.0001から1000)、(0.0001から1000);(0.001から100)、(0.001から100)、(0.001から100);(0.01から100)、(0.01から100)、(0.01から100);(0.1から10)、(0.1から10)、(0.1から10);及び(0.5から1)、(0.5から1)、(0.5から1)の少なくとも1つであることを特徴とする上記(15)に記載のパワー・システム。
(17) H2Oとの反応が熱力学的に有利でない金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInからなる群からの少なくとも1つであることを特徴とする上記(10)、(11)、(12)、又は(14)に記載のパワー・システム。
(18) 反応物は、H2Oの添加によって再生されることを特徴とする上記(17)に記載のパワー・システム。
(19) 反応物は、金属、その金属酸化物、及びH2Oの混合物を含み、金属酸化物が1000℃よりも低い温度でH2還元が可能であることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(20) 反応物は、H2及びマイルドな熱で容易には還元されない酸化物、1000℃より低い温度でH2で金属に還元されることができる酸化物を持つ金属、及びH2Oの混合物を含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(21) 1000℃より低い温度でH2で金属に還元されることができる酸化物を持つ金属は、Cu、Ni、Pb、Sb、Bi、Co、Cd、Ge、Au、Ir、Fe、Hg、Mo、Os、Pd、Re、Rh、Ru、Se、Ag、Tc、Te、Tl、Sn、W、Al、V、Zr、Ti、Mn、Zn、Cr、及びInからなる群の少なくとも1つであることを特徴とする上記(19)又は(20)に記載のパワー・システム。
(22) マイルドな熱及びH2では容易には還元されない金属酸化物は、アルミナ、アルカリ土類酸化物、及び希土類酸化物の少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(20)に記載のパワー・システム。
(23) 固体燃料が、炭素若しくは活性炭及びH2Oを含み、混合物が、H2Oの添加を含む再水和によって再生されることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(24) 反応物が、スラリー、溶液、エマルション、コンポジット、及び化合物の少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(25) H2Oモル%含有量が、約0.000001%から100%、0.00001%から100%、0.0001%から100%、0.001%から100%、0.01%から100%、0.1%から100%、1%から100%、10%から100%、0.1%から50%、1%から25%、及び1%から10%の少なくとも1つの範囲内にあるかもしれないことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(26) 高電流の電気エネルギーのショート・バーストをデリバリするような電気的パワーの源の電流は、非常に速い速度でハイドリノを形成するための反応をハイドリノ反応物が被るようにさせるのに十分であることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(27) 高電流の電気エネルギーのショート・バーストをデリバリするような電気的なパワーの源は、以下の、
100Aから1,000,000A、1kAから100,000A、10kAから50kAの少なくとも1つの範囲内にある電流の、AC,DC,又はAC-DC混合の高いものを引き起こすように選択された電圧;
100A/cm2から1,000,000A/cm2、1000A/cm2から100,000A/cm2、及び2000A/cm2から50,000A/cm2の少なくとも1つの範囲内にある、DC又はピークAC電流密度;
電圧は固体燃料又はエネルギー物質の導電性によって決定されること、ここで、電圧は固体燃料又はエネルギー物質の抵抗×所望の電流によって与えられ、
DC又はピークAC電圧は、約0.1Vから500kV、0.1Vから100kV、及び1Vから50kVから選択される少なくとも1つの範囲内にあるかもしれないこと、
AC振動数は、約0.1Hzから10GHz、1Hzから1MHz、10Hzから100kHz、及び100Hzから10kHzの範囲内にあるかもしれないこと、
の少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(28) 固体燃料又はエネルギー物質サンプルの抵抗は、約0.001mΩから100MΩ、0.1Ωから1MΩ、及び10Ωから1kΩから選択される少なくとも1つの範囲内にあり、そして、
ハイドリノを形成するように、活性な電極面積あたりの妥当な負荷の導電率は、
約10-10Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-5Ω-1cm-2から106Ω-1cm-2、10-4Ω-1cm-2から105Ω-1cm-2、10-3Ω-1cm-2から104Ω-1cm-2、10-2Ω-1cm-2から103Ω-1cm-2、10-1Ω-1cm-2から102Ω-1cm-2、及び1Ω-1cm-2から10Ω-1cm-2から選択される少なくとも1つの範囲内にあることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(29) 再生システムが、水和の、熱的な、化学的な、及び電気化学的なシステムの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(30) 光起電力パワー・コンバーターが、フォトン―電気パワー・コンバーターを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(31) 更に、光分配システムを含むことを特徴とする上記(30)に記載の方法。
(32) 更に、集光式太陽電池装置を含むことを特徴とする上記(31)に記載のパワー・システム。
(33) 光起電力パワー・コンバーターが、フォトン―熱パワー・コンバーターを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(34) 更に、熱―電気パワー・コンバーターを含むことを特徴とする上記(33)に記載のパワー・システム。
(35) 更に、集光型太陽パワー装置を含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(36) 更に、トラッカーを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(37) 更に、エネルギー蓄積装置を含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(38) パワー・システムが、送電網に動作可能に接続されることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(39) パワー・システムが、スタンドアローン・システムであることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(40) 光起電力パワー・コンバーターが、複数の多接合光起電力セルを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(41) 多接合光起電力セルが、三重接合光起電力セルであることを特徴とする上記(40)に記載のパワー・システム。
(42) 光起電力パワー・コンバーターが、真空セル内に配置されることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(43) 光起電力パワー・コンバーターが、反射防止コーティング、光学インピーダンス整合コーティング、又は保護コーティングの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(44) 光起電力パワー・コンバーターが、その光起電力パワー・コンバーターの少なくとも一部をきれいにするように構成されるクリーニング・システムに動作可能に接続されることを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(45) 更に、光学フィルターを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(46) 光起電力パワー・コンバーターは、単結晶のセル、多結晶のセル、アモルファスのセル、ストリング/リボンのシリコン・セル、多接合セル、ホモ接合セル、ヘテロ接合セル、p-i-n素子、薄膜セル、色素増感セル、及び有機光起電力セルの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(47) 光起電力パワー・コンバーターは、多接合セルを含み、その多接合セルは、反転セル、直立セル、格子不整合セル、格子整合セル、及び第III-V族の半導体材料を含むセルの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(48) 更に、光起電力パワー・コンバーターに動作可能に接続される出力パワー・コンディショナーと、及び、その出力パワー・コンディショナーに動作可能に接続される出力パワー・ターミナルと、を更に含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(49) 更に、インバーターを含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(50) 更に、エネルギー蓄積装置を含むことを特徴とする上記(1)に記載のパワー・システム。
(51) 出力パワー・ターミナルからのパワー出力の一部が、エネルギー蓄積装置に向けられることを特徴とする上記(50)に記載のパワー・システム。
(52) 出力パワー・ターミナルからのパワー出力の一部が、パワー発生システムの構成要素に向けられることを特徴とする上記(50)に記載のパワー・システム。
(53) 出力パワー・ターミナルからのパワー出力の一部が、複数の電極に向けられることを特徴とする上記(50)に記載のパワー発生システム。
(54) 出力パワー・ターミナルからのパワー出力の一部が、外部負荷に向けられることを特徴とする上記(50)に記載のパワー発生システム。
(55) 出力パワー・ターミナルからのパワー出力の一部が、送電網に向けられることを特徴とする上記(50)に記載のパワー発生システム。
(56) 電気パワーを生成する方法において、
複数の電極間の領域に燃料を供給するステップと、
プラズマを形成するように燃料に点火するために複数の電極にエネルギーを与えるステップと、
光起電力パワー・コンバーターで、電気的パワーへと複数のプラズマ・フォトンを変換するステップと、及び
電気的パワーの少なくとも一部を出力するステップと、
を含む方法。
(57) 電気パワーを生成する方法において、
複数の電極間の領域に燃料を供給するステップと、
プラズマを形成するように燃料に点火するために複数の電極にエネルギーを与えるステップと、
光起電力パワー・コンバーターで、熱的パワーへと複数のプラズマ・フォトンを変換するステップと、及び
電気的パワーの少なくとも一部を出力するステップと、
を含む方法。
(58) 電気パワーを発生させる方法において、
複数の電極の内に配置されるものである燃料充填領域へと、ある量の燃料をデリバリするステップと、
プラズマ、光、及び熱の少なくとも1つを生成するために、複数の電極に、電流を印加することにより、燃料を通して少なくとも約2,000A/cm2の電流を流すことにより、燃料に点火するステップと、
光起電力パワー・コンバーター内に光の少なくとも一部を受け取るステップと、
光起電力パワー・コンバーターを使用して、異なる形式のパワーに光を変換するステップと、及び
異なる形式のパワーを出力するステップと、
を含む方法。
(59) 水アーク・プラズマ・パワー・システムであって、
少なくとも1つの閉鎖反応槽と、
H2O及びH2Oの源の少なくとも1つを含む反応物と、
少なくとも1つの電極と、
H2Oの初期の高いブレークダウン電圧をデリバリするための及びそれに続く高電流を提供するための電気的パワーの源と、
光起電力パワー・コンバーターと、及び
熱交換器システムと、を含み、
そのパワー・システムが、アーク・プラズマ、光、及び熱エネルギーを発生させることを特徴とする水アーク・プラズマ・パワー・システム。
(60) パワー発生システムであって、
少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2の電気的パワーの源と、
電気的パワー源に電気的に接続される複数の電極と、
固体燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、複数の電極が、プラズマを生成するように固体燃料に電気的なパワーをデリバリするように構成され、
複数のプラズマ・フォトンを受け取るように配置された光起電力パワー・コンバーターと、
を含むパワー発生システム。
(61) パワー発生システムであって、
少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2のパワーをデリバリするように構成される電気的パワー源と、
複数の間隔を置いて離れた電極と、ここで、その複数の電極は、少なくとも部分的に燃料を囲い、電気的なパワー源に電気的に接続され、燃料に点火するため電流を受け取るように構成され、そして、その複数の電極の少なくとも1つは移動可能であり、
燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、及び
異なる形式のパワーへと燃料の点火から発生したフォトンを変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、
を含むパワー発生システム。
(62) パワー・システムであって、
少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2のパワーをデリバリするように構成される電気的パワー源と、
複数の間隔を置いて離れた電極と、ここで、その複数の電極の少なくとも1つは、圧縮メカニズムを含み、
燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域は、少なくとも1つの電極の圧縮メカニズムが、その燃料充填領域に向かって配向するように、複数の電極により取り囲まれ、そして、その複数の電極は、電気的パワー源に電気的に接続され、及び、燃料に点火するように燃料充填領域内に受け取られた燃料にパワーを供給するように構成され、
燃料充填領域内に燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、及び
非フォトン形態のパワーへと、燃料の点火から発生するフォトンを変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、
を含むパワー・システム。
(63) パワー発生システムであって、
複数の電極と、
その複数の電極により取り囲まれ、そして、燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その複数の電極は、燃料充填領域内に配置される燃料に点火するように構成され、
燃料充填領域内に燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、
非フォトン形式のパワーへと、燃料の点火から発生するフォトンを変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、
点火された燃料の副生成物を除去するための除去システムと、及び
リサイクルされた燃料へと、点火された燃料の除去された副生成物をリサイクルするための除去システムに動作可能に接続される再生システムと、
を含むパワー発生システム。
(64) パワー・システムであって、
少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2のパワーをデリバリするように構成される電気的パワー源と、
電気的パワー源と電気的に接続される、複数の間隔を置いて離れた電極と、
燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域は、複数の電極に囲まれ、そして、その複数の電極は、燃料充填領域内に受け取られると、その燃料に点火するように燃料にパワーを供給するように構成され、
燃料充填領域内に燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、
非フォトン形態のパワーへと、燃料の点火から発生する複数のフォトンを変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、
そのパワー発生システムに関連付けられる少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されるセンサと、及び
そのパワー発生システムに関連付けられた少なくとも1つのプロセスをコントロールするように構成されるコントローラと、
を含むパワー・システム。
(65) パワー・システムであって、
少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2のパワーをデリバリするように構成される電気的パワー源と、
電気的パワー源と電気的に接続される、複数の間隔を置いて離れた電極と、
燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域は、複数の電極に囲まれ、そして、その複数の電極は、燃料充填領域内に受け取られると、その燃料に点火するように燃料にパワーを供給するように構成され、
燃料充填領域内に燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、
非フォトン形態のパワーへと、燃料の点火から発生する複数のフォトンを変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、
そのパワー発生システムに関連付けられる少なくとも1つのパラメータを測定するように構成されるセンサと、及び
そのパワー発生システムに関連付けられた少なくとも1つのプロセスをコントロールするように構成されるコントローラと、
を含むパワー・システム。
(66) パワー発生システムであって、
少なくとも約5,000kW又は少なくとも約2,000A/cm2のパワーをデリバリするように構成される電気的パワー源と、
電気的パワー源と電気的に接続される、複数の間隔を置いて離れた電極と、
燃料を受け取るように構成される燃料充填領域と、ここで、その燃料充填領域は、複数の電極に囲まれ、その複数の電極は、燃料充填領域内に受け取られると、その燃料に点火するように燃料にパワーを供給するように構成され、そして、その燃料充填領域の圧力は部分真空であり、
燃料充填領域内に燃料を移動させるデリバリ・メカニズムと、及び
非フォトン形態のパワーへと、燃料の点火から発生する複数のフォトンを変換するように構成された光起電力パワー・コンバーターと、
を含むパワー発生システム。
(67) 光起電力パワー・コンバーターが真空セル内に配置されることを特徴とする上記(59)から(66)のいずれかのパワー・システム。
(68) 光起電力パワー・コンバーターが、反射防止コーティング、光学インピーダンス整合コーティング、又は保護コーティングの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(59)から(66)のいずれかのパワー・システム。
(69) 光起電力パワー・コンバーターが、その光起電力パワー・コンバーターの少なくとも一部をきれいにするように構成されるクリーニング・システムに動作可能に接続されることを特徴とする上記(59)から(66)のいずれかのパワー・システム。
(70) 更に、光学フィルタを含むことを特徴とする上記(59)から(66)のいずれかのパワー・システム。
(71) 光起電力パワー・コンバーターは、単結晶のセル、多結晶のセル、アモルファスのセル、ストリング/リボンのシリコン・セル、多接合セル、ホモ接合セル、ヘテロ接合セル、p-i-n素子、薄膜セル、色素増感セル、及び有機光起電力セルの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(59)から(66)のいずれかのパワー・システム。
(72) 光起電力パワー・コンバーターは、多接合セルを含み、その多接合セルは、反転セル、直立セル、格子不整合セル、格子整合セル、及び第III-V族の半導体材料を含むセルの少なくとも1つを含むことを特徴とする上記(71)に記載のパワー・システム。
(73) パワーを生成するためのシステムであって、
燃料を供給するように構成される燃料サプライと、
電気的パワーを供給するように構成されるパワー・サプライと、
燃料及び電気的パワーを受け取るように構成される少なくとも1つのギアと、を含み、ここで、その少なくとも1つのギアは、局所内の燃料に点火するようにそのギアの周りの局所に電気的パワーを選択的に向けることを特徴とするシステム。
(74) その燃料がパワーを含むことを特徴とする上記(73)のシステム。
(75) その少なくとも1つのギアが2つのギアを含むことを特徴とする上記(73)のシステム。
(76) その少なくとも1つのギアが、第1の材料及びその第1の材料よりも低い導電率を持つ第2の材料を含み、その第1の材料がその局所に電気的に接続されることを特徴とする上記(73)のシステム。
(77) その局所が、少なくとも1つのギアのギャップ及び歯の少なくとも1つの隣にあることを特徴とする上記(73)のシステム。
(78) 電気的パワーを生成する方法であって、
ギアに燃料を供給するステップと、
そのギアのある領域に少なくとも幾らかの燃料を留めるようにするためにギアを回転するステップと、
エネルギーを生成するように局所に留められた燃料に点火するためにギアに電流を供給するステップと、及び
電気的なパワーへと点火によって生成されたエネルギーの少なくとも幾らかを変換するステップと、
を含む方法。
(79) ギアを回転させるステップが、第1のギア及び第2のギアを回転させることを含み、電流を供給するステップが、その第1のギア及び第2のギアに電流を供給するステップを含むことを特徴とする上記(78)の方法。