(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063152
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】ウロリチンAのプロセススケール合成
(51)【国際特許分類】
C07D 311/80 20060101AFI20240501BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20240501BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
C07D311/80
A61K31/352
A61P43/00 111
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024031398
(22)【出願日】2024-03-01
(62)【分割の表示】P 2020543958の分割
【原出願日】2019-02-27
(31)【優先権主張番号】62/635,893
(32)【優先日】2018-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/765,125
(32)【優先日】2018-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512018265
【氏名又は名称】アマゼンティス エスアー
【氏名又は名称原語表記】AMAZENTIS SA
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ウォルフガング スクラン
(72)【発明者】
【氏名】ジョージ イアニコーロス
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー トロフィモフ
(72)【発明者】
【氏名】ジーシン シャン
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー ゴス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ウロリチンAを製造するための安全で経済的で信頼性が高く、かつ拡張性のある合成アプローチを提供する。
【解決手段】ウロリチンAの塩を調製する方法であって、アルカリ性水溶液中で、銅含有触媒、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸、及びレゾルシノールを合わせ、それによってウロリチンAの塩を形成するステップを含み、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が3.8:1~4.2:1であり、前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み、かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.2:1~4.6:1であり、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、方法とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウロリチンAの塩を調製する方法であって、アルカリ性水溶液中で、銅含有触媒、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸、及びレゾルシノールを合わせ、それによってウロリチンAの塩を形成するステップを含み、
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が3.8:1~4.2:1であり、前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み、かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.2:1~4.6:1であり、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、方法。
【請求項2】
前記銅含有触媒の量が、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.01モル当量以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.0:1である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.4:1である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ウロリチンAの塩のモル収率が、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも40%である、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
ウロリチンAの塩がウロリチンA一ナトリウム塩である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ウロリチンAの塩がウロリチンA二ナトリウム塩である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記アルカリ性水溶液が60℃~90℃の範囲の温度で加熱される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
ウロリチンAの塩を単離して、ウロリチンAの単離塩を得るステップをさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ウロリチンAの単離塩が濾過によって単離される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ウロリチンAの単離塩が1ppm未満の銅を含む、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
ブレンステッド酸とウロリチンAの単離塩とを合わせて、スラリーを得るステップをさらに含む、請求項9~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ブレンステッド酸がカルボン酸である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記カルボン酸が酢酸又は氷酢酸である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ウロリチンAの単離塩がウロリチンA一ナトリウム塩である、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
ウロリチンAの単離塩がウロリチンA二ナトリウム塩である、請求項9から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
ウロリチンの前記単離塩が少なくとも95%の純度である、請求項9から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記スラリーが100℃~130℃の範囲の温度で加熱される、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記スラリーが10℃~30℃の範囲の温度で維持される、請求項12から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記スラリーからウロリチンAを単離するステップをさらに含む、請求項12から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記ウロリチンAが濾過によって単離される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記単離されたウロリチンAが少なくとも99%の純度である、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.0:1であり、かつNaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.4:1である、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.0:1であり、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が4.4:1であり、かつ、前記銅含有触媒の量が、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.01モル当量以下である、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2018年2月27日出願の米国仮特許出願第62/635,893号;及び、2018年8月17日出願の米国仮特許出願第62/765,125号に対する優先権の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本出願は、ウロリチンAのプロセススケール合成に関する。
【背景技術】
【0003】
近年、ウロリチンが多くの人間の健康上の利益をもたらすことが示されている。Ryuらの研究は、ウロリチンA(UA)がミトコンドリアと筋肉の機能を改善することを示している(非特許文献1)。本研究はさらに、マイトファジーのUA活性化が、加齢に伴う機能不全のミトコンドリアの蓄積を防ぎ、その結果、寿命を延ばすことを実証した。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Ryu et al., Nature Medicine (2016) 22, pages 879‐888
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウロリチンの治療上の有望性に照らして、ウロリチンAを製造するための安全で経済的で信頼性が高く、かつ拡張性のある合成アプローチが必要とされている。数キロ及び数トンの量のウロリチンAの信頼できる供給源により、その完全な治療可能性を活用するという究極の目標とともに、さらなる臨床的かつ商業的開発が可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様はウロリチンAの塩を調製する方法であり、該方法は、アルカリ性水溶液中で、銅含有触媒、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸、及びレゾルシノールを合わせ、それによってウロリチンAの塩を形成するステップを含む。本発明の一態様は、ウロリチンAの塩をプロトン化してウロリチンAを得ることを含む、ウロリチンAの塩からウロリチンAを調製する方法である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】ウロリチンAのGMP合成のステップ1のプロセスフロー図
【
図2】ウロリチンAのGMP合成のステップ2のプロセスフロー図
【発明を実施するための形態】
【0008】
ウロリチンのプロセススケール合成の開発には、大幅な革新が必要とされた。有用なプロセススケールの合成は、効率的で、費用効果が高く、かつ再現可能でなければならない。さらには、すべての出発物質及び試薬は、大量に確実に入手可能であるか、又は安全で経済的な方法で現場生産することができる必要がある。低い不純物レベル及びプロセスの全体的な安全性に関する厳格な規制基準は、開発をさらに困難なものにする。
【0009】
定義
幾つかの略語及び定義された用語が本明細書で使用されている。説明及びその定義を以下に示す。
【0010】
本明細書で用いられる場合、「WFI」とは、注入用の水を指し、著しい汚染のない非常に高品質の水である。滅菌バージョンのWFIは、注射によって与えられる溶液の作製に用いられる。非滅菌バージョンを製造に使用して、滅菌は製造プロセスの後半で行ってもよい。
【0011】
本明細書で用いられる場合、「商業的に入手可能な」化合物は、例えば、標準的な商業的供給元から入手することができる。
【0012】
本明細書で用いられる場合、合成ステップを実施するための「適切な条件」は、本明細書に明示的に提供されるか、又は合成有機化学で用いられる方法に関する刊行物を参照することによって識別することができるか、又は当業者に一般に知られている。本発明の化合物の調製に有用な中間体の合成を説明する以下に記載の参考図書及び詳細な説明もまた、本発明による合成ステップを実施するための適切な条件を提供するであろう。
【0013】
「安定な化合物」及び「安定な構造」は、反応混合物から有用な純度への単離及び/又は有効な治療剤への製剤化を耐え抜くのに十分に堅牢な化合物を示すことを意味する。
【0014】
「任意選択的な」又は「任意選択的に」とは、以下に説明する事象又は状況が発生する場合と発生しない場合があり、その説明には、当該事象又は状況が発生する場合と発生しない場合が含まれることを意味する。例えば、「任意選択的に置換されたアリール」とは、アリールラジカルが置換されていてもされていなくてもよく、その説明が、置換されたアリールラジカルと置換されていないアリールラジカルの両方を含むことを意味する。
【0015】
「薬学的に許容される塩」には、酸付加塩及び塩基付加塩の両方が含まれる。「薬学的に許容される酸付加塩」とは、遊離塩基の生物学的有効性及び特性を保持し、生物学的又は他の望ましくないものではなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、並びに、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸などの有機酸で形成される塩を指す。
【0016】
本明細書に記載される単離及び精製手順は、必要に応じて、任意の適切な分離又は精製手順、例えば、濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ又は分取クロマトグラフィ、若しくはこれらの手順の組合せなどによって実施することができる。以下の例を参照することにより、適切な分離及び単離手順の具体的な説明を得ることができる。しかしながら、他の同等の分離又は単離手順もまた使用することができる。
【0017】
本発明の方法
本発明の一態様は、ウロリチンAの塩を調製する方法に関し、該方法は、アルカリ性水溶液中で、銅含有触媒、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸、及びレゾルシノールを合わせ、それによってウロリチンAの塩を形成するステップを含む。
【0018】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒は、銅粉、銅-青銅カップル、CuSO4五水和物、CuSO4水和物、無水CuSO4、Cu(acac)2、CuCl、CuCl2、CuBr、CuBr2、CuI、Cu2O、CuO、CuOTf、CuCN、及びそれらの混合物からなる群より選択される。
【0019】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒はCuSO4五水和物である。
【0020】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量は、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.05モル当量以下である。
【0021】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量は、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.02モル当量以下である。
【0022】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量は、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.01モル当量以下である。
【0023】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量は、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.005モル当量以下である。
【0024】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量は、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.001モル当量以下である。
【0025】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量が、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.0005(5×10-4)モル当量以下である。
【0026】
ある特定の実施態様では、銅含有触媒の量が、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.0001(1×10-4)モル当量以下である。
【0027】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含む。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含む。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOH又はKOHを含む。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含む。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含む。
【0028】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み、銅含有触媒はCuSO4五水和物である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み、銅含有触媒はCuSO4五水和物である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOH又はKOHを含み、銅含有触媒はCuSO4五水和物である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み、銅含有触媒はCuSO4五水和物である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み、銅含有触媒はCuSO4五水和物である。
【0029】
ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、3:1より大きい。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、3.5:1より大きい。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、4:1より大きい。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4:1である。
【0030】
ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3:1~約10:1である。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.5:1~約8:1である。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.5:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.5:1~約4.5:1である。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.8:1~約4.2:1である。ある特定の実施態様では、レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.0:1である。
【0031】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は3:1より大きい。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は3.5:1より大きい。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は4:1より大きい。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は約4:1である。
【0032】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約2.8:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.0:1~約4.8:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.4:1である。
【0033】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約2.8:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.0:1~約4.8:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.4:1である。
【0034】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約2.8:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.0:1~約4.8:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.4:1である。
【0035】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約2.8:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.0:1~約4.8:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.4:1である。
【0036】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約2.8:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.0:1~約4.8:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約4.2:1~約4.6:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は約4.4:1である。
【0037】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3:1~約10:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.5:1~約8:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.5:1~約5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.5:1~約4.5:1である。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液はNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比は、約3.8:1~約4.2:1である。
【0038】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩のモル収率は、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約40%である。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩のモル収率は、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約50%である。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩のモル収率は、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約60%である。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩のモル収率は、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約70%である。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩のモル収率は、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約80%である。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩のモル収率は、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約90%である。
【0039】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、ウロリチンA一ナトリウム塩である。
【0040】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、ウロリチンA二ナトリウム塩である。
【0041】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも90%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも95%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも97%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも98%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも99%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも99.5%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも99.8%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は、少なくとも99.9%の純度で単離される。
【0042】
ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約60℃~約90℃の範囲の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約70℃~約80℃の範囲の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約60℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約65℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約70℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約75℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約80℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約85℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、アルカリ性水溶液は、約90℃の温度で加熱される。
【0043】
ある特定の実施態様では、本方法は、ウロリチンAの塩を単離して、ウロリチンAの単離塩を得るステップをさらに含む。
【0044】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAの塩は濾過によって単離される。
【0045】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAの単離塩は約1ppm未満の銅を含む。
【0046】
ある特定の実施態様では、本方法は、ブレンステッド酸とウロリチンAの単離塩とを合わせて、スラリーを得るステップをさらに含む。
【0047】
ある特定の実施態様では、ブレンステッド酸はカルボン酸である。ある特定の実施態様では、カルボン酸は酢酸である。ある特定の実施態様では、カルボン酸は氷酢酸である。
【0048】
ある特定の実施態様では、スラリーは約100℃~約130℃の範囲の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約110℃~約120℃の範囲の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約100℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約105℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約110℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは、約115℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約120℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約125℃の温度で加熱される。ある特定の実施態様では、スラリーは約130℃の温度で加熱される。
【0049】
ある特定の実施態様では、スラリーは約10℃~約30℃の範囲の温度で維持される。ある特定の実施態様では、スラリーは約15℃~約25℃の範囲の温度で維持される。ある特定の実施態様では、スラリーは約10℃の温度で維持される。ある特定の実施態様では、スラリーは約15℃の温度で維持される。ある特定の実施態様では、スラリーは約20℃の温度で維持される。ある特定の実施態様では、スラリーは約25℃の温度で維持される。ある特定の実施態様では、スラリーは約30℃の温度で維持される。
【0050】
ある特定の実施態様では、本方法は、スラリーからウロリチンAを単離するステップをさらに含む。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは濾過によって単離される。
【0051】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも90%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも95%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも97%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも98%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも99%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも99.5%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも99.8%の純度で単離される。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは、少なくとも99.9%の純度で単離される。
【0052】
ある特定の実施態様では、ウロリチンAは約25ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは約10ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは約5ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは約2ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは約1ppmの銅を含む。ある特定の実施態様では、ウロリチンAは約1ppm未満の銅を含む。
【0053】
ある特定の実施態様では、ウロリチンの製造における合成ステップは、酸素を含む雰囲気中で行われる。ある特定の実施態様では、ウロリチンの製造における合成ステップは、大気中の酸素レベル未満の酸素レベルを含む雰囲気中で行われる。幾つかの実施態様では、ウロリチンの製造における合成ステップは、酸素を含まない雰囲気中で行われる。幾つかの実施態様では、ウロリチンの製造における合成ステップは、窒素下で行われる。幾つかの実施態様では、ウロリチンの製造における合成ステップは、アルゴン下で行われる。
【0054】
製造ステップ1
【0055】
【0056】
製造ステップ2
【0057】
【0058】
本発明の組成物
本発明のある態様は、銅とウロリチンAとを含む組成物である。
【0059】
ある特定の実施態様では、組成物は25ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、組成物は10ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、組成物は5ppm未満の銅を含む。ある特定の実施態様では、組成物は1ppm未満の銅を含む。
【実施例0060】
本開示を読めば当業者に明らかになるように、本明細書に記載及び図示された個々の実施態様の各々は、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、他の幾つかの実施態様のいずれかの特徴から容易に分離することができ、又はそれらと組み合わせることができる別個の構成要素及び特徴を有する。任意の列挙された方法は、列挙された事象の順序で、又は論理的に可能な他の任意の順序で実行することができる。これより、本発明が一般的に記述されるが、本発明の特定の態様及び実施態様を説明する目的でのみ含まれ、本発明を限定することを意図していない以下を参照することにより、より容易に理解される。
【0061】
実施例1 ウロリチンAの合成
2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸とレゾルシノールのウルマン型カップリング
市販の試薬である2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸及びレゾルシノールから開始する、ウロリチンの短時間かつ実用的な合成の最初のステップが、本明細書に記載されている。
【0062】
スキーム1-反応スキーム
製造ステップ1
【0063】
【0064】
手順:
1.反応器(反応器2)に、N2下でレゾルシノール(4.00当量)及びWFI(7体積)を充填する。
【0065】
2.溶液をN2でバブリングする。
【0066】
3.50%のNaOH-2水溶液(3.30当量)及びCuSO4・5H2O(0.0010当量)を充填する。
【0067】
4.溶液をN2でバブリングする。
【0068】
5.上記で得られた溶液を、粒子洗浄かつN2パージした反応器(反応器3)に研磨濾過する。
【0069】
6.フラスコ/ラインをWFI水(3体積)で洗浄/すすぐ。
【0070】
7.反応器3内の溶液を75±5℃に加熱する。
【0071】
8.75±5℃を維持しつつ、研磨フィルタを通して、ポンプを介して反応器3に2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の事前に調製した溶液を4時間かけてゆっくりと充填する(下記手順を参照)。添加中は一定の添加速度を維持する。
【0072】
9.反応器3/ラインをWFI水(1体積)で洗浄/すすぐ。
【0073】
10.添加の完了後、さらに1時間、75±5℃で撹拌を続け、次に1回目のIPCを行う。反応が完了していない場合は、反応が完了するまで75℃で撹拌を続ける。
【0074】
11.反応が完了したら、反応を20±5℃に冷却する。
【0075】
12.スラリーを濾過し;濾過ケーキを水(5体積、4×)で洗浄する。
【0076】
13.ケーキをHOAc(5体積)で洗浄し、ケーキの粉砕の準備を整える。
【0077】
ステップ8に必要な2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の溶液の事前調製:
a.WFI水(10体積)及びNaOH(1.10当量)を充填する
b.溶液をN2でパージする
c.2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸(1.00当量)を充填し、完全に溶解するまで撹拌する
d.溶液をN2でパージする
この反応は酸素に敏感である。N2雰囲気は反応に有益である。
【0078】
2.粉砕:
製造ステップ2.プロトン化及び精製
【0079】
【0080】
115±5℃での粉砕の手順
1.粗ウロリチンA若しくはその二ナトリウム塩又は一ナトリウム塩とHOAc(氷酢酸)(ステップ1のスケールに基づいて20体積)とをN2下でバッフル付きの粒子洗浄反応器に充填する。
【0081】
2.スラリーを115±5℃(目標:還流温度)に加熱し、少なくとも18時間、激しい撹拌でスラリーを攪拌し続ける。
【0082】
3.温度を100±5℃に下げる。
【0083】
4.スラリー温度を100±5℃に維持しつつ、スラリーを熱濾過する。
【0084】
5.ケーキを熱いWFI水(水温:95±5℃)(5体積、4×)で洗浄する。
【0085】
6.湿潤ケーキをHPLCにかける。
【0086】
7.仕様を満たしている場合には、#8に進む。それ以外の場合、ウロリチンAは再処理に供することができる。
【0087】
8.一定の質量が得られるまでケーキを乾燥させる。
【0088】
20±5℃での粉砕の手順
1.粗ウロリチンA又はその二ナトリウム塩又は一ナトリウム塩とHOAc(氷酢酸)(ステップ1のスケールに基づいて20体積)とをN2下でバッフル付きの粒子洗浄反応器に充填する。
【0089】
2.少なくとも18時間、激しい撹拌でスラリーを撹拌する。
【0090】
3.スラリーを濾過する。
【0091】
4.ケーキをWFI水(5体積、4×)で洗浄する。
【0092】
5.湿潤ケーキをHPLCにかける。
【0093】
6.仕様を満たたしている場合には、項目#7に進む。それ以外の場合、ウロリチンAは再処理に供することができる。
【0094】
7.一定の質量が得られるまでケーキを乾燥させる。
【0095】
実施例2 ウロリチンAのcGMP生産
ステップ1
バッチ1
【0096】
【0097】
【0098】
【0099】
バッチ2
【0100】
【0101】
【0102】
バッチ3
【0103】
【0104】
【0105】
ステップ2
バッチ1のウロリチンA
【0106】
【0107】
【0108】
【0109】
バッチ2のウロリチンA
【0110】
【0111】
【0112】
バッチ3のウロリチンA
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
実施例3 スケールアップした50kgのウロリチンAのGMP合成
【0117】
【0118】
手順:
1.54.2±0.2kgのレゾルシノールを固形物充填ビン1及び固形物充填ビン2に事前に計量する。
【0119】
2.固形物充填ビン1及び固形物充填ビン2のヘッドスペースをLP N2でパージする。
【0120】
3.36.5±2.0kgのPUWを移動式タンク1に事前に計量する。
【0121】
4.反応器1に3回の真空不活性化サイクルを実施する。
【0122】
5.移動式タンク1内のPUWを反応器1に移す。
【0123】
6.32.5±0.5kgの50%NaOHを反応器1に真空充填する。
【0124】
7.撹拌を開始し、次に、窒素を少なくとも15分間、パージする。
【0125】
8.固形物充填ビン1及び固形物充填ビン2内のレゾルシノールを反応器1に移す。
【0126】
9.溶解を確認する。
【0127】
10.反応器1の内容物を移動式タンク2に移す。
【0128】
11.14.0±2.0kgのPUWを移動式タンク1に事前に計量する。
【0129】
12.移動式タンク1内のPUWを反応器1に移す。
【0130】
13.反応器1のすすぎ液を移動式タンク2に移す。
【0131】
14.26.7±0.2kgの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸を固形物充填ビン3に事前に計量する。
【0132】
15.固形物充填ビン3のヘッドスペースをLP N2でパージする。
【0133】
16.48.8±2.0kgのPUWを移動式タンク1に事前に計量する。
【0134】
17.反応器1に3回の真空不活性化サイクルを実施する。
【0135】
18.移動式タンク1内のPUWを反応器1に移す。
【0136】
19.10.8±0.5kgの50%NaOHを反応器1に真空充填する。
【0137】
20.撹拌を開始し、次いで窒素を少なくとも15分間、パージする。
【0138】
21.固形物充填ビン3内の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸を反応器2に移す。
【0139】
22.撹拌を開始し、次いで溶解を確認する。
【0140】
23.反応器3内の75±5℃の温度を維持しつつ、0.6μmの研磨フィルタを介して反応器2の内容物を反応器3にゆっくりと移す。注:この添加には、約4時間以上かかる場合がある。
【0141】
24.14.0±2.0kgのPUWを移動式タンク1に事前に計量する。
【0142】
25.移動式タンク1内のPUWを反応器2に移す。
【0143】
26.0.6μmの研磨フィルタを介して反応器2のすすぎ液を反応器3に移す。
【0144】
反応器3
27.31±2.0gの硫酸銅(II)五水和物を1リットルのサンプルジャーに事前に計量する。
【0145】
28.サンプルジャー内の硫酸銅(II)五水和物を反応器3に移す。
【0146】
29.反応器3に3回の真空不活性化サイクルを実施する。
【0147】
30.移動式タンク2(反応器1の項目10及び13)からレゾルシノール溶液及びすすぎ液を0.6μmの研磨フィルタを介して受け取る。
【0148】
31.撹拌を開始し、次いで窒素を少なくとも15分間、パージする。
【0149】
32.バッチ温度を75±5℃に調整する。
【0150】
33.75±5℃の温度を維持しつつ、反応器2(反応器2の項目23及び26)から2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸溶液及びすすぎ液を受け取る。注:この添加には、約4時間以上かかる場合がある。
【0151】
34.反応器3の内容物を75±5℃で少なくとも2時間保持する。
【0152】
35.浸漬チューブサンプラーを介してIPCサンプルを得る。
【0153】
36.サンプルが基準に合格したら、反応器のバッチ温度を20±5℃で冷却する。
【0154】
37.反応器3の内容物を20±5℃で少なくとも1時間保持する。
【0155】
38.反応器3内のスラリーの半分を、移動式タンク3の母液を受け入れる移動式バスケットフィルタに移す。
【0156】
39.267±5kgのPUWを移動式タンク1に事前に計量する。
【0157】
40.移動式タンク1内のPUWを、移動式タンク3の母液を受け入れる移動式バスケットフィルタに移す。
【0158】
41.項目38~40を繰り返す。注:2回目のPUW洗浄液は、3回に分けたすすぎ液として反応器3に通すことができる。
【0159】
42.純度用にFIO湿潤ケーキサンプルを得る。
【0160】
43.主要経路(main way)を介して湿潤ケーキを移動式バスケットフィルタから反応器3に移す。
【0161】
44.N2を使用して3回の真空不活性化サイクルを実施する。
【0162】
45.267±2kgの氷酢酸を、0.6μmの研磨フィルタを介して反応器3に真空充填する。
【0163】
46.反応器3の内容物を115±5℃に加熱し、約18時間以上保持する。
【0164】
47.反応器3のバッチ温度を20±5℃に冷却する。
【0165】
48.反応器3内のスラリーの半分を、移動式タンク3の母液を受け入れる遠心分離機に移す。
【0166】
49.267±5kgのPUWを移動式タンク1に事前に計量する。
【0167】
50.移動式タンク1内のPUWの約半分を、移動式タンク3の母液を受け入れる遠心分離機に移す。
【0168】
51.反応器3内のスラリーの残りの量を、移動式タンク3内の母液を受け入れる遠心分離機に移す。
【0169】
52.移動式タンク1内のPUWの残りの量を数回(例えば、3回)に分けて反応器3に移す。
【0170】
53.反応器3のすすぎ液を、移動式タンク3内の母液を受け入れる遠心分離機に移す。
【0171】
54.遠心分離機内の湿潤ケーキを固形物バルク容器に移す。
【0172】
円錐スクリュー乾燥機
55.固形物バルク容器内の湿潤ケーキを円錐スクリュー乾燥機に移す。
【0173】
56.ジャケット上、完全真空下、55℃で、円錐スクリュー乾燥機内で乾燥させる。
【0174】
57.酢酸含有量、水分含有量、及び純度用に円錐スクリュー乾燥機をサンプリングする。
【0175】
58.連続バッグライナーを使用して、円錐スクリュー乾燥機をポリエチレンバッグで裏打ちされたHDPEドラムに移す。
【0176】
59.リリース用サンプルを得る。
【0177】
60.QC試験をする(例えば、USP<61>及び<62>)。
【0178】
等価物
本発明は、本明細書において広く一般的に説明されてきた。当業者は、機能を実行するため、及び/又は結果及び/又は本明細書に記載される1つ以上の利点を得るためのさまざまな他の手段及び/又は構造を容易に想像するであろう。このような変形及び/又は修正のそれぞれは、本発明の範囲内であるとみなされる。より一般的には、当業者は、本明細書に記載されるすべてのパラメータ、寸法、材料、及び構成が例示的であることを意味し、実際のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成が、本発明の教示が使用される一又は複数の特定の用途に依存することを容易に理解するであろう。当業者は、本明細書に記載される本発明の特定の実施態様と同等のものを多く認識し、又は通常の実験のみを使用して確認することができる。したがって、前述の実施態様は単なる例として提示されており、添付の特許請求の範囲及びその等価物の範囲内で、本発明は、具体的に記載及び特許請求される以外の方法で実施することができるものと理解されたい。本発明は、本明細書に記載される個々の特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法のそれぞれを対象とする。加えて、このような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法の2つ以上の組合せは、このような特徴、システム、物品、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合には、本発明の範囲内に含まれる。さらには、一般的開示内に含まれる、より狭い種及び亜属集団のそれぞれもまた、本発明の一部を形成する。これは、切除された材料が本明細書に具体的に記載されているかどうかに関係なく、属から主題を取り除く但し書き又は否定的な制限を伴う本発明の一般的な説明を含む。
【0179】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0180】
実施形態1
ウロリチンAの塩を調製する方法であって、アルカリ性水溶液中で、銅含有触媒、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸、及びレゾルシノールを合わせ、それによってウロリチンAの塩を形成するステップを含む、方法。
【0181】
実施形態2
前記銅含有触媒が、銅粉、銅-青銅カップル、CuSO4五水和物、CuSO4水和物、無水CuSO4、Cu(acac)2、CuCl、CuCl2、CuBr、CuBr2、CuI、Cu2O、CuO、CuOTf、CuCN、及びそれらの混合物からなる群より選択される、実施形態1に記載の方法。
【0182】
実施形態3
前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、実施形態2に記載の方法。
【0183】
実施形態4
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含む、実施形態1に記載の方法。
【0184】
実施形態5
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含む、実施形態4に記載の方法。
【0185】
実施形態6
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、実施形態1に記載の方法。
【0186】
実施形態7
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、実施形態1に記載の方法。
【0187】
実施形態8
前記アルカリ性水溶液がNaOH又はKOHを含み、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、実施形態1に記載の方法。
【0188】
実施形態9
前記アルカリ性水溶液がKOHを含み、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、実施形態1に記載の方法。
【0189】
実施形態10
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み、前記銅含有触媒がCuSO4五水和物である、実施形態1に記載の方法。
【0190】
実施形態11
前記銅含有触媒の量が、少なくとも微量であるが、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して0.01モル当量以下である、実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
【0191】
実施形態12
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.5:1~約5:1である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0192】
実施形態13
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.5:1~約4.5:1である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0193】
実施形態14
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.8:1~約4.2:1である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0194】
実施形態15
レゾルシノールの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.0:1である、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
【0195】
実施形態16
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約2.8:1~約5:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0196】
実施形態17
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.0:1~約4.8:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0197】
実施形態18
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0198】
実施形態19
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0199】
実施形態20
前記アルカリ性水溶液がLiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3を含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、CsOH、Na2CO3、CaCO3、又はCs2CO3の2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.4:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0200】
実施形態21
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約2.8:1~約5:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0201】
実施形態22
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.0:1~約4.8:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0202】
実施形態23
前記アルカリ水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0203】
実施形態24
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0204】
実施形態25
前記アルカリ性水溶液が、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHを含み;かつ、LiOH、NaOH、KOH、又はCsOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.4:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0205】
実施形態26
前記アルカリ性水溶液がNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約2.8:1~約5:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0206】
実施形態27
前記アルカリ性水溶液がNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.0:1~約4.8:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0207】
実施形態28
前記アルカリ性水溶液がNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0208】
実施形態29
前記アルカリ性水溶液がNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0209】
実施形態30
前記アルカリ性水溶液がNaOH又はKOHを含み;かつ、NaOH又はKOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.4:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0210】
実施形態31
前記アルカリ性水溶液がKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約2.8:1~約5:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0211】
実施形態32
前記アルカリ性水溶液がKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.0:1~約4.8:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0212】
実施形態33
前記アルカリ性水溶液がKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0213】
実施形態34
前記アルカリ性水溶液がKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0214】
実施形態35
前記アルカリ性水溶液がKOHを含み;かつ、KOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.4:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0215】
実施形態36
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約2.8:1~約5:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0216】
実施形態37
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.0:1~約4.8:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0217】
実施形態38
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約3.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
実施形態39
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.2:1~約4.6:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
実施形態40
前記アルカリ性水溶液がNaOHを含み;かつ、NaOHの2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸に対するモル比が約4.4:1である、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
【0220】
実施形態41
ウロリチンAの塩のモル収率が、2-ブロモ-5-ヒドロキシ安息香酸の量に対して少なくとも約40%である、実施形態1から40のいずれか1つに記載の方法。
【0221】
実施形態42
ウロリチンAの塩がウロリチンA一ナトリウム塩である、実施形態1から41のいずれか1つに記載の方法。
【0222】
実施形態43
ウロリチンAの塩がウロリチンA二ナトリウム塩である、実施形態1から41のいずれか1つに記載の方法。
【0223】
実施形態44
前記アルカリ性水溶液が約60℃~約90℃の範囲の温度で加熱される、実施形態1から43のいずれか1つに記載の方法。
【0224】
実施形態45
前記アルカリ性水溶液が約70℃~約80℃の範囲の温度で加熱される、実施形態44に記載の方法。
【0225】
実施形態46
前記アルカリ性水溶液が約75℃の温度で加熱される、実施形態45に記載の方法。
【0226】
実施形態47
ウロリチンAの塩を単離して、ウロリチンAの単離塩を得るステップをさらに含む、実施形態1から46のいずれか1つに記載の方法。
【0227】
実施形態48
ウロリチンAの単離塩が濾過によって単離される、実施形態47に記載の方法。
【0228】
実施形態49
ウロリチンAの単離塩が約1ppm未満の銅を含む、実施形態47又は48に記載の方法。
【0229】
実施形態50
ブレンステッド酸とウロリチンAの単離塩とを合わせて、スラリーを得るステップをさらに含む、実施形態47~49のいずれか1つに記載の方法。
【0230】
実施形態51
前記ブレンステッド酸がカルボン酸である、実施形態50に記載の方法。
【0231】
実施形態52
前記カルボン酸が酢酸である、実施形態51に記載の方法。
【0232】
実施形態53
前記カルボン酸が氷酢酸である、実施形態51に記載の方法。
【0233】
実施形態54
ウロリチンAの単離塩がウロリチンA一ナトリウム塩である、実施形態47から53のいずれか1つに記載の方法。
【0234】
実施形態55
ウロリチンAの単離塩がウロリチンA二ナトリウム塩である、実施形態47から53のいずれか1つに記載の方法。
【0235】
実施形態56
ウロリチンの前記単離塩が少なくとも95%の純度である、実施形態47から55のいずれか1つに記載の方法。
【0236】
実施形態57
ウロリチンの前記単離塩が少なくとも97%の純度である、実施形態56に記載の方法。
【0237】
実施形態58
ウロリチンの前記単離塩が少なくとも98%の純度である、実施形態57に記載の方法。
【0238】
実施形態59
ウロリチンの前記単離塩が少なくとも99%の純度である、実施形態58に記載の方法。
【0239】
実施形態60
ウロリチンの前記単離塩が少なくとも99.5%の純度である、実施形態59に記載の方法。
【0240】
実施形態61
前記スラリーが約100℃~約130℃の範囲の温度で加熱される、実施形態50から60のいずれか1つに記載の方法。
【0241】
実施形態62
前記スラリーが約110℃~約120℃の範囲の温度で加熱される、実施形態61に記載の方法。
【0242】
実施形態63
前記スラリーが約115℃の温度で加熱される、実施形態62に記載の方法。
【0243】
実施形態64
前記スラリーが約10℃~約30℃の範囲の温度で維持される、実施形態50から60のいずれか1つに記載の方法。
【0244】
実施形態65
前記スラリーが約15℃~約25℃の範囲の温度で維持される、実施形態64に記載の方法。
【0245】
実施形態66
前記スラリーが約20℃の温度で維持される、実施形態65に記載の方法。
【0246】
実施形態67
前記スラリーからウロリチンAを単離するステップをさらに含む、実施形態50から66のいずれか1つに記載の方法。
【0247】
実施形態68
前記ウロリチンAが濾過によって単離される、実施形態67に記載の方法。
【0248】
実施形態69
前記単離されたウロリチンAが少なくとも99%の純度である、実施形態67又は68に記載の方法。
【0249】
実施形態70
前記単離されたウロリチンAが少なくとも99.5%の純度である、実施形態69に記載の方法。
【0250】
実施形態71
前記単離されたウロリチンAが少なくとも99.8%の純度である、実施形態70に記載の方法。
【0251】
実施形態72
前記単離されたウロリチンAが少なくとも99.9%の純度である、実施形態71に記載の方法。