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特開2024-63200ポイント・オブ・ケアの医療診断分析器、並びに、サンプルの医療診断分析のためのデバイス、システム、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024063200
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】ポイント・オブ・ケアの医療診断分析器、並びに、サンプルの医療診断分析のためのデバイス、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20240501BHJP
   G01N 35/10 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
G01N35/04 G
G01N35/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024034032
(22)【出願日】2024-03-06
(62)【分割の表示】P 2023501149の分割
【原出願日】2021-07-09
(31)【優先権主張番号】63/050,129
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】300004500
【氏名又は名称】アイデックス ラボラトリーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】IDEXX Laboratories, Inc.
【住所又は居所原語表記】One IDEXX Drive, Westbrook, Maine 04092, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ローレンス,ジョナサン ダブリュー.
(72)【発明者】
【氏名】コノリー,デイビッド エル.
(72)【発明者】
【氏名】デュモン,マーク アール.
(72)【発明者】
【氏名】ヴィダチック,ドラガン
(72)【発明者】
【氏名】アギア,ジェイソン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】レビット,アン エム.
(72)【発明者】
【氏名】マクギボン,ジョン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】オースプランド,ベイリー アール.
(72)【発明者】
【氏名】プリンス,ニコラス ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,デイビッド エル.
(72)【発明者】
【氏名】ジャック,ブレディー ディー.
(72)【発明者】
【氏名】クリフト,サミュエル エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ルーアー,ジャレド オー.
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー,リチャード
(57)【要約】      (修正有)
【課題】血液分析動作を自動的に行う。
【解決手段】分析器は、サンプルプローブ及び希釈物プローブと、第1及び第2の混合チャンバを含む混合ハウジングと、フローセルを含むフローサイトメータと、それぞれ第1及び第2の複数のタスクを実行するように構成されたサンプルポンプ及びシースポンプを含む。第1の複数のタスクは、サンプルをサンプルプローブに吸い出すこと、サンプルプローブからサンプルを第1及び第2の混合チャンバに分注すること、第1のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達すること、及び第2のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達することを含む。第2の複数のタスクは、第1のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達することと協働してシース液をフローセルに分注すること、及び第2のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達することと協働してシース液をフローセルに分注することを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析器であって、
内側シャーシと、
前記内側シャーシを取り囲むハウジングと、
サンプルチューブをその中に保持するように構成されたサンプルチューブレセプタクルを含むドロワであって、前記ドロワは、前記ハウジング内に配置され、前記ハウジングから少なくとも部分的に取り外し可能である、ドロワと、
前記ハウジング内に配置され、カム面を画定しかつサンプルチューブリテーナを有するシュッカー本体を含むシュッカーアセンブリであって、前記シュッカー本体は、前記内側シャーシにピボット運動可能に結合され、格納位置と使用位置との間で前記内側シャーシに対してピボット運動可能である、シュッカーアセンブリと、
前記内側シャーシ上に取り付けられたロボットアセンブリであって、前記ロボットアセンブリは、
固定フレームと、
前記固定フレームに動作可能に結合され、前記固定フレームに対してy方向に移動可能なy軸本体であって、前記y軸本体は、そこから延びるレッグを含み、前記レッグは、前記レッグの自由端にフットを画定する、y軸本体と、
前記y軸本体に動作可能に結合されたキャリアであって、前記キャリアは、前記y軸本体と共にy方向に移動可能であり、前記y軸本体のレッグに沿って前記y軸本体に対してz方向に移動可能である、キャリアと、
を含む、ロボットアセンブリと、
を備える、分析器であり、
前記サンプルチューブレセプタクル内に保持されたサンプルチューブとの垂直位置合わせに向かう前記y軸本体のy方向の移動により、前記フットが前記カム面と接触するように付勢され、これにより、前記シュッカー本体が格納位置から使用位置にピボット運動し、前記サンプルチューブリテーナは、前記サンプルチューブをクランプし、前記サンプルチューブリテーナに対してセンタリングする、分析器。
【請求項2】
前記キャリアは、サンプルプローブを内部に支持し、前記キャリアは、前記サンプルプローブを、前記サンプルチューブと垂直位置合わせするべくy方向に移動させ、そこからサンプルを吸い出すべく前記サンプルチューブの中へz方向に移動させるように構成される、請求項1に記載の分析器。
【請求項3】
前記キャリアはさらに、希釈物プローブを前記サンプルプローブに対して固定の向きに支持する、請求項2に記載の分析器。
【請求項4】
前記ロボットアセンブリは、前記キャリアのy方向及びz方向のそれぞれの移動のフィードバックに基づく制御を可能にするように構成されたy軸ポテンショメータ及びz軸ポテンショメータをさらに含む、請求項1に記載の分析器。
【請求項5】
前記分析器は、モータ、前記モータに動作可能に結合された親ねじ、及び前記親ねじの周りにねじ込み式に係合されたナットを含む、y軸親ねじモータアセンブリをさらに備え、前記ナットは、前記モータの作動により前記親ねじが回転して前記ナット及び前記y軸本体がy方向に平行移動するように前記y軸本体と係合される、請求項1に記載の分析器。
【請求項6】
前記分析器は、モータ、前記モータに動作可能に結合された親ねじ、及び前記親ねじの周りにねじ込み式に係合されたナットを含む、z軸親ねじモータアセンブリをさらに備え、前記ナットは、前記モータの作動により前記親ねじが回転して前記キャリアがz方向に平行移動するように前記キャリアと係合される、請求項5に記載の分析器。
【請求項7】
前記分析器は、前記サンプルチューブレセプタクル内に保持されたサンプルチューブのタイプを認識するように構成されたカメラをさらに備え、前記ロボットアセンブリは、識別されたサンプルチューブのタイプに基づいて、y方向移動又はz方向移動のうちの少なくとも1つを制御するように構成される、請求項1に記載の分析器。
【請求項8】
分析器であって、
内側シャーシと、
前記内側シャーシを取り囲むハウジングと、
サンプルチューブをその中に保持するように構成されたサンプルチューブレセプタクルであって、前記サンプルチューブレセプタクルは、前記ハウジング内に配置可能である、サンプルチューブレセプタクルと、
前記内側シャーシ上に取り付けられたロボットアセンブリであって、前記ロボットアセンブリは、
固定フレームと、
前記固定フレームに動作可能に結合され、前記固定フレームに対してy方向に移動可能である、y軸本体と、
前記y軸本体に動作可能に結合されたキャリアであって、前記キャリアは、前記y軸本体と共にy方向に移動可能であり、前記キャリアは、サンプルプローブ及び希釈物プローブを互いに固定の位置及び向きに支持する、キャリアと、
を含む、ロボットアセンブリと、
を備える、分析器。
【請求項9】
前記y軸本体は、前記y軸本体から延びるレッグを含み、前記キャリアは、前記y軸本体に対して前記y軸本体のレッグに沿ってz方向に移動可能である、請求項8に記載の分析器。
【請求項10】
前記キャリアは、前記サンプルプローブを前記サンプルチューブと垂直位置合わせするべくy方向に移動し、前記サンプルプローブを前記サンプルチューブの中へ移動させてそこからサンプルを吸い出すべくz方向に移動するように構成される、請求項9に記載の分析器。
【請求項11】
前記分析器は、前記ハウジング内に配置され、前記内側シャーシ上に取り付けられた、複数の混合チャンバをさらに備え、第1のアクションにおいて、前記キャリアは、前記サンプルプローブを前記混合チャンバのうちの1つと垂直位置合わせするべくy方向に移動し、前記サンプルプローブを前記混合チャンバのうちの1つの中へ移動させるべくz方向に移動するように構成され、第2のアクションにおいて、前記キャリアは、前記希釈物プローブを前記混合チャンバのうちの1つと垂直位置合わせするべくy方向に移動し、前記希釈物プローブを前記混合チャンバのうちの1つの中へ移動させるべくz方向に移動するように構成される、請求項9に記載の分析器。
【請求項12】
前記ロボットアセンブリは、それぞれy方向又はz方向の前記キャリアの移動のフィードバックに基づく制御を可能にするように構成された、y軸ポテンショメータ及びz軸ポテンショメータのうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項9に記載の分析器。
【請求項13】
前記キャリアをy方向に移動させるように構成されたy軸親ねじモータアセンブリ、及び、前記キャリアをz方向に移動させるように構成されたz軸親ねじモータアセンブリのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項9に記載の分析器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる2020年7月10日に出願された米国特許仮出願第63/050,129号に基づく利益及び優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、医療診断に関し、より具体的には、ポイント・オブ・ケアの医療診断分析器、並びに、サンプルの医療診断分析のためのデバイス、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
血液学分析器などの多くの医療診断システムの医療ガイダンスでは、サンプルを採取した後にできるだけ早くサンプルを分析することを推奨している。この推奨は、サンプルがポイント・オブ・ケアで得られるが、検査は外部で又は遠隔の検査室で行われる場合に、従うのが難しい場合がある。したがって、多くの医師及び獣医師は、新鮮なサンプルを分析するためにポイント・オブ・ケアの医療診断分析器を使用することを選ぶ。
【0004】
血液学分析器などのポイント・オブ・ケア医療診断分析器では、例えばフローサイトメトリを利用して、血液サンプルの細胞内容物を決定することがある。フローサイトメトリを利用して行われる血球測定は、多くの場合、少なくとも2つの別個の測定を必要とし、1つは赤血球(「RBC」)及び血小板の測定であり、もう1つは白血球(「WBC」)の測定である。
【0005】
血液学分析器では、フローサイトメータに送達するサンプルを調製する際に、連続又は並行して実行される少なくとも2つのステップで全血サンプルの希釈を自動的に行うことがある。連続して実行されるか又は並行して実行されるかに関係なく、最低2つの反応チャンバが使用される。一方のチャンバはRBCのために使用され、他方のチャンバはWBCのために使用されることがある。一部の分析器では、例えばヘモグロビン濃度の分析を行うために、さらなるチャンバが使用される。このような血液学分析器のこれらの各反応チャンバは、普通は機器内に収容されており、サンプルのキャリーオーバーを防ぐためにサンプル実行間にすすがなければならない。
【0006】
理解されるように、血液学分析器が、反応チャンバ内で必要なタスクを実行し、サンプルをフローサイトメータに送達し、サンプル実行間に流体経路をすすぐためには、複数の流体処理コンポーネントが必要とされる。これらのコンポーネントとしては、例えば、システムの回りで希釈剤及び/又は洗浄液を移動させるためのポンプ、反応チャンバから流体を除去するためのポンプ、流体の移動を制御するための弁、サンプル及び試薬を反応チャンバに正確に分注するための計量デバイス、及びすべての流体処理コンポーネントを接続するためのチューブが挙げられる。したがって、血液学分析器は、多くの協働するシステム及びコンポーネントを備えた複雑な機器である。
【発明の概要】
【0007】
一貫性のある範囲で、本明細書で詳述する態様及び特徴のいずれも、そのような態様及び特徴が以下にまとめて記載されているか又は個別に記載されているかに関係なく、本明細書で詳述する他の態様及び特徴のいずれかと共に又はそれらなしに使用され得る。さらに、本明細書でのどの特定の数値への言及も、当技術分野で一般に受け入れられている材料及び製造公差及び/又は当技術分野で一般に受け入れられている測定機器の誤差範囲を考慮に入れた値の範囲を包含することが理解される。
【0008】
本開示の態様に従って提供されるのは、内側シャーシと、内側シャーシを取り囲むハウジングと、ハウジング内で内側シャーシに動作可能に結合され、ハウジングに対して移動可能なサンプルプローブと、ハウジング内で内側シャーシに動作可能に結合され、ハウジングに対して移動可能な希釈物プローブと、ハウジング内で内側シャーシに支持され、それぞれが希釈液を受け入れるように構成された第1及び第2の混合チャンバを画定する混合ハウジングと、ハウジング内で内側シャーシに支持され、フローセル、サンプルポンプ、及びシースポンプを含むフローサイトメータと、を含む分析器である。サンプルポンプは、ハウジング内に配置され、サンプルをサンプルプローブに吸い出すこと、サンプルプローブからサンプルを第1の混合チャンバに分注すること、サンプルプローブからサンプルを第2の混合チャンバに分注すること、第1のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達すること、及び第2のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達することを含む、第1の複数のタスクを実行するように構成される。シースポンプは、ハウジング内に配置され、第1のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達することと協働してシース液をフローセルに分注すること、及び第2のサンプルと希釈液との混合物をフローセルに送達することと協働してシース液をフローセルに分注することを含む、第2の複数のタスクを実行するように構成される。
【0009】
本開示の一態様では、分析器は、サンプルプローブ及び希釈物プローブを互いに固定の向きに支持するキャリアをさらに含む。キャリアは、ハウジング内で内側シャーシに動作可能に結合され、第1及び第2の複数のタスクのうちの少なくともいくつかを有効にするためにサンプルプローブ及び希釈物プローブを動作可能に位置決めするべくハウジングに対して移動可能である。
【0010】
本開示の別の態様では、キャリアを内側シャーシに対してy方向及びz方向に操作することで第1及び第2の複数のタスクのうちの少なくともいくつかを有効にするためにサンプルプローブ及び希釈物プローブを位置決めするように構成されたロボットアセンブリが提供される。ロボットアセンブリは、いくつかの態様では、キャリアのy方向及びz方向のそれぞれの移動のフィードバックに基づく制御を可能にするように構成されたy軸及びz軸ポテンショメータを含み得る。
【0011】
本開示のまた別の態様では、分析器は、ハウジング内に配置され、それぞれ希釈液を第1及び第2の混合チャンバに送達するように構成された、第1及び第2の希釈ポンプをさらに含む。
【0012】
本開示のさらに別の態様では、分析器は、第1の混合チャンバから第1のサンプルと希釈液との混合物を希釈物プローブに吸い出すこと、第2の混合チャンバから第2のサンプルと希釈液との混合物を希釈物プローブに吸い出すこと、第1のサンプルと希釈液との混合物をフローセルへの送達に備えて希釈物プローブを通じて吸い出すこと、第2のサンプルと希釈液との混合物をフローセルへの送達に備えて希釈物プローブを通じて吸い出すこと、第1の混合チャンバ内の残留流体を廃棄するべく吸い出すこと、及び第2の混合チャンバ内の残留流体を廃棄するべく吸い出すことを含む、第3の複数のタスクを実行するように構成された蠕動ポンプをさらに含む。
【0013】
本開示のさらにまた別の態様では、第2の複数のタスクは、第1の混合チャンバをクリーニングするべく第1の混合チャンバにシース液を分注すること、及び第2の混合チャンバをクリーニングするべく第2の混合チャンバにシース液を分注することをさらに含む。
【0014】
本開示の別の態様では、混合ハウジングはさらに、クリーニングチャンバを画定し、第2の複数のタスクは、クリーニングチャンバ内に配置されたサンプルプローブの一部をクリーニングするべくクリーニングチャンバにシース液を分注することをさらに含む。混合ハウジングは、それに加えて又は代替的に、サンプルプローブ又は希釈物プローブのうちの一方が第1又は第2の混合チャンバのうちの1つに挿入されたときにサンプルプローブ又は希釈物プローブのうちの他方を受け入れるように構成されたクリアランスキャビティを画定する。
【0015】
本開示のさらに別の態様では、分析器は、フローセルと並列に配置されたヘモグロビンアセンブリをさらに含む。
【0016】
本開示のまた別の態様では、分析器は、試薬流体及びシース液を含む少なくとも1つのパックの選択的な挿入及び除去のために外側ハウジングから内側シャーシへの選択的なアクセスを提供するドアを含む。
【0017】
本開示の別の態様では、分析器は、サンプルを収容しているサンプルチューブの選択的な挿入及び除去のために外側ハウジングから内側シャーシへの選択的なアクセスを提供するドロワを含む。
【0018】
本開示のさらにまた別の態様では、分析器は、フローセルに分注されたシース液が流体キャパシタ-フィルタ-レジスタ回路を通るようにシースフローライン内に配置された流体キャパシタ-フィルタ-レジスタ回路をさらに含む。
【0019】
本開示の態様に従って提供される別の分析器は、内側シャーシと、内側シャーシを取り囲むハウジングと、サンプルチューブを内部に保持するように構成されたサンプルチューブレセプタクルを含むドロワと、シュッカーアセンブリと、ロボットアセンブリを含む。ドロワは、ハウジング内に配置され、ハウジングから少なくとも部分的に取り外し可能である。シュッカーアセンブリは、ハウジング内に配置され、シュッカー本体を含み、シュッカー本体は、カム面を画定し、サンプルチューブリテーナを有する。シュッカー本体は、内側シャーシにピボット運動可能に結合され、格納位置と使用位置との間で内側シャーシに対してピボット運動可能である。ロボットアセンブリは、内側シャーシ上に取り付けられ、固定フレームと、固定フレームに動作可能に結合され、固定フレームに対してy方向に移動可能である、y軸本体と、y軸本体に動作可能に結合されたキャリアを含む。y軸本体は、y軸本体から延びるレッグを含み、レッグの自由端にフットが画定される。キャリアは、y軸本体と共にy方向に移動可能であり、y軸本体のレッグに沿ってy軸本体に対してz方向に移動可能である。サンプルレセプタクル内に保持されたサンプルチューブとの垂直位置合わせに向けたy軸本体のy方向の移動により、フットがカム面と接触するように付勢され、これにより、シュッカー本体が格納位置から使用位置にピボット運動し、サンプルチューブリテーナは、サンプルチューブをクランプし、サンプルチューブリテーナに対してセンタリングする。
【0020】
本開示の一態様では、キャリアは、サンプルプローブを内部に支持し、サンプルプローブを、サンプルチューブと垂直位置合わせするべくy方向に移動させ、そこからサンプルを吸い出すべくサンプルチューブの中へz方向に移動させるように構成される。キャリアはさらに、希釈物プローブをサンプルプローブに対して固定の向きに支持し得る。
【0021】
本開示の別の態様では、ロボットアセンブリは、キャリアのy方向及びz方向のそれぞれの移動のフィードバックに基づく制御を可能にするように構成されたy軸及びz軸ポテンショメータをさらに含む。
【0022】
本開示のまた別の態様では、ロボットアセンブリは、モータ、モータに動作可能に結合された親ねじ、及び親ねじの周りにねじ込み式に係合されたナットを含む、y軸親ねじモータアセンブリをさらに含む。ナットは、モータの作動により親ねじが回転してナットとy軸本体がy方向に平行移動するようにy軸本体と係合する。加えて又は代替的に、ロボットアセンブリは、モータ、モータに動作可能に結合された親ねじ、及び親ねじの周りにねじ込み式に係合されたナットを含む、z軸親ねじモータアセンブリをさらに含む。ナットは、モータの作動により親ねじが回転してキャリアがz方向に平行移動するようにキャリアと係合する。
【0023】
本開示のさらに別の態様では、分析器は、サンプルチューブレセプタクル内に保持されたサンプルチューブのタイプを認識するように構成されたカメラをさらに含む。ロボットアセンブリは、識別したサンプルチューブのタイプに基づいて、y方向移動又はz方向移動のうちの少なくとも1つを制御するように構成される。
【0024】
ベース、ボトムカップ、トップキャップ、及びハンドルを含む、分析器又は他の適切なデバイスを伴う使用のための、フィルタホルダ・イジェクタシステムが本開示に従って提供される。ベースは、上端部、下端部、前側、及び後側を画定し、フィルタ本体、入口取付具、及び出口取付具を有するフィルタを受け入れるように構成される。ボトムカップは、ベースの下端部に配置され、出口を画定し、内部に配置された第1のガスケットを含む。ボトムカップは、フィルタの出口取付具の少なくとも一部を受け入れるように構成される。トップキャップは、ベースの上端部の方に移動可能に支持され、入口を画定し、内部に配置された第2のガスケットを含む。ハンドルは、ベースにピボット運動可能に結合され、トップキャップと動作可能に結合される。ハンドルは、第1のガスケットがフィルタの出口取付具とボトムカップの出口との間の境界面の周りにシールを確立し、且つ、第2のガスケットがフィルタの入口取付具とトップキャップの入口との間の境界面の周りにシールを確立するように、フィルタの入口取付具の少なくとも一部の周りでトップキャップを付勢するべく、ベースに対してニュートラル位置から係合位置までピボット運動可能である。
【0025】
本開示の一態様では、フィルタホルダ・イジェクタシステムは、ベースの上端部と下端部との間に配置され、ベースの前側から延びる、クリップをさらに含む。クリップは、内部でフィルタの本体と係合するように構成される。このような態様では、ベースの後側にピボット軸を中心としてピボット運動可能に結合されたリアブラケットを設けることができる。リアブラケットは、ベースに対するピボット軸を中心としたリアブラケットのピボット運動により、ベースに画定されたウィンドウを通って延びるように配置された、少なくとも1つのフットを含む。少なくとも1つのフットは、少なくとも1つのフットがウィンドウを通って延びると、フィルタの本体と接触し、クリップとの係合を解除するように構成される。
【0026】
本開示の別の態様では、リアブラケットは、少なくとも1つのカムローブの反対方向の付勢に応答して少なくとも1つのフットがウィンドウを通って延びるように、少なくとも1つのフットに対してピボットの反対側に配置された少なくとも1つのカムローブをさらに含む。
【0027】
本開示のまた別の態様では、ハンドルは、少なくとも1つのカムローブに対して動作可能に配置され、ニュートラル位置からイジェクト位置までさらにピボット運動可能である。ニュートラル位置からイジェクト位置までのハンドルの移動により、少なくとも1つのカムローブが反対方向に付勢され、これにより、少なくとも1つのフットがウィンドウを通って延びるようにリアブラケットがピボット運動する。
【0028】
本開示のさらに別の態様では、ハンドルは、少なくとも1つのリンク機構を介してトップキャップに結合される。
【0029】
例えば、分析器内で、別個のデバイス内で、又は独立して、血液サンプル中のヘモグロビン濃度を求める際に使用するためのヘモグロビン検出セルも、本開示の態様に従って提供される。ヘモグロビン検出セルは、それぞれが本体、切取部、ブロック、及び取付具を含む、第1及び第2のピースを含む。本体は、上面を画定し、第1の端部及び第2の端部を有する。上面に沿ってチャネルが延びる。切取部は、本体の第1の端部で本体内に画定され、一方、ブロックは、切取部と相補的であり、本体の第2の端部で本体の上面に配置される。ブロックは、囲まれた管腔セグメントを画定するべく本体のチャネルの一部と協働するチャネルを画定する。取付具は、本体の第2の端部で本体の端面から延び、囲まれた管腔セグメントと連通する内部通路を画定する。第2のピースは、反転され、反対向きにされ、上面が互いに当接するように、概して長方形の本体を画定するべく切取部がブロックを受け入れるように、且つ取付具の内部通路の間に連続した管腔が延びるように、第1のピース上に配置される。
【0030】
本開示の一態様では、第1及び第2のピースは、例えばレーザ溶接で互いに固定される。
【0031】
本開示の別の態様では、第1及び第2のピースは、プラスチック、例えばアクリルから形成される。
【0032】
本開示のさらに別の態様では、切取部及びブロックは、相補的な角度付き面を画定する。
【0033】
分析器のデブリトラップは、第1のディスク本体、第2のディスク本体、及びフィルタスクリーンを含む。第1のディスク本体は、入口取付具を含み、第1のキャビティを画定し、第1のキャビティを取り囲む第1の環状面を含む。第1のキャビティは、第1のキャビティの深さが入口取付具に隣接する第1の位置から入口取付具から離れた第2の位置まで直径方向に減少するように、少なくとも部分的に角度のついたフロアを画定する。第2のディスク本体は、ディスクハウジングを画定するべく第1のディスク本体に係合し、出口取付具及び入口取付具を含み、第2のキャビティを画定し、第2のキャビティを取り囲む第2の環状面を含む。フィルタスクリーンは、第1のディスク本体と第2のディスク本体との間に配置され、第1のキャビティと第2のキャビティを分離する。
【0034】
本開示の一態様では、第1及び第2のディスク本体は、それぞれ第1のディスク本体の第1の環状面と第2のディスク本体の第2の環状面との間に保持されたフィルタスクリーンの環状周縁と互いに係合するように構成される。
【0035】
本開示の別の態様では、第1及び第2のディスク本体は、超音波溶接で互いに固定される。
【0036】
本開示のさらに別の態様では、入口取付具と出口取付具は、ディスクハウジングに対して実質的に直径方向に対向する位置に配置される。
【0037】
本開示のまた別の態様では、第2のキャビティは、出口取付具に隣接する第3の位置から出口取付具から離れた第4の位置まで直径方向に実質的に均一な深さを画定する。
【0038】
例えば分析器内の取付具にチューブを結合するための結合具が、本開示に従って提供される。結合具は、第1の開放端及び第2の開放端と、第1の開放端と第2の開放端との間に延びる管腔とを含む本体を備える。管腔は、本体の第2の開放端から内方に本体内の第1の内部位置まで、及び、本体の第2の開放端から内方に本体内の第2の内部位置まで直径がテーパする。管腔のテーパは、本体の第1の開放端及び第2の開放端からチューブ又は取付具のうちの一方を管腔の中に圧入係合するのを容易にするように構成される。
【0039】
本開示の一態様では、本体は、チューブ又は取付具のうちの一方を管腔に挿入する及び管腔の中央に配置するのを容易にするように構成された、第1の開放端で管腔を取り囲む第1のフレア端部をさらに含む。加えて又は代替的に、本体は、チューブ又は取付具のうちの一方を管腔に挿入する及び管腔の中央に配置するのを容易にするように構成された、第2の開放端で管腔を取り囲む第2のフレア端部をさらに含む。
【0040】
本開示の別の態様では、本体はエルボを画定し、内部管腔はエルボに実質的に適合する。代替的に、本体は実質的に直線的に延びる。
【0041】
本開示に従って提供される別の分析器は、内側シャーシと、内側シャーシを取り囲むハウジングと、ハウジング内に配置可能であり、サンプルチューブを内部に保持するように構成された、サンプルチューブレセプタクルと、内側シャーシ上に取り付けられたロボットアセンブリを含む。ロボットアセンブリは、固定フレームと、固定フレームに動作可能に結合され、固定フレームに対してy方向に移動可能である、y軸本体と、y軸本体に動作可能に結合されたキャリアを含む。キャリアは、y軸本体と共にy方向に移動可能であり、サンプルプローブ及び希釈物プローブを互いに固定の位置及び向きに支持する。
【0042】
本開示の一態様では、y軸本体は、y軸本体から延びるレッグを含み、キャリアは、y軸本体に対してy軸本体のレッグに沿ってz方向に移動可能である。
【0043】
本開示の別の態様では、キャリアは、サンプルプローブをサンプルチューブと垂直位置合わせするべくy方向に移動し、サンプルプローブをサンプルチューブの中へ移動させてそこからサンプルを吸い出すべくz方向に移動するように構成される。
【0044】
本開示のさらに別の態様では、分析器は、ハウジング内に配置され、内側シャーシ上に取り付けられた、複数の混合チャンバを含む。第1のアクションにおいて、キャリアは、サンプルプローブを混合チャンバのうちの1つと垂直位置合わせするべくy方向に移動し、サンプルプローブを混合チャンバのうちの1つの中へ移動させるべくz方向に移動するように構成される。第2のアクションにおいて、キャリアは、希釈物プローブを混合チャンバのうちの1つと垂直位置合わせするべくy方向に移動し、希釈物プローブを混合チャンバのうちの1つの中へ移動させるべくz方向に移動するように構成される。
【0045】
本開示のまた別の態様では、ロボットアセンブリは、それぞれy方向又はz方向のキャリアの移動のフィードバックに基づく制御を可能にするように構成された、y軸ポテンショメータ又はz軸ポテンショメータのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0046】
本開示のさらにまた別の態様では、分析器は、キャリアをy方向に移動させるように構成されたy軸親ねじモータアセンブリ又はキャリアをz方向に移動させるように構成されたz軸親ねじモータアセンブリのうちの少なくとも1つをさらに含む。
【0047】
図面を参照して本開示の様々な態様及び特徴を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本開示に従って提供される血液学分析器の正面斜視図である。
図2図1の血液学分析器の後面斜視図である。
図3】外側ハウジングを取り外した状態の、図1の血液学分析器の正面斜視図である。
図4】外側ハウジングを取り外した状態の、図1の血液学分析器の後面斜視図である。
図5】外側ハウジングとシース液・廃液パックを取り外した状態の、図1の血液学分析器の側面斜視図である。
図6図1の血液学分析器の流体工学システムの概略図である。
図7図1の血液学分析器のシリンジポンプ、蠕動ポンプ、混合アセンブリ、及び関連するチューブの第1の側面斜視図である。
図8図1の血液学分析器のシリンジポンプ、蠕動ポンプ、混合アセンブリ、及び関連するチューブの第2の側面斜視図である。
図9】関連するチューブをシリンジポンプと接続する結合具を例示する、図7のシリンジポンプの一部の拡大斜視図である。
図10】両端に異なるタイプの結合具が取り付けられているチューブの斜視図である。
図11】両端に同様の結合具が取り付けられているチューブの斜視図である。
図12図10の切断線「12-12」に沿った断面図である。
図13A図1の血液学分析器のロボットアセンブリの上面斜視図である。
図13B図13Aのロボットアセンブリの底面斜視図である。
図14A】そのシュッカー本体が保管位置に配置されている状態の第1の位置にある図13Aのロボットアセンブリを例示する、外側ハウジングを取り外した状態の、図1の血液学分析器の一部の斜視図である。
図14B図13Aのロボットアセンブリが第2の位置にあり、シュッカー本体が使用位置にある状態の、図1の血液学分析器の一部の斜視図である。
図15図13Aのロボットアセンブリの分解斜視図である。
図16図1の血液学分析器のシリンジポンプのうちの1つの正面斜視図である。
図17図1の血液学分析器のシリンジポンプのうちの1つの側面斜視図である。
図18図16及び図17のシリンジポンプの分解斜視図である。
図19】分析器のデブリトラップを例示する、図1の血液学分析器の一部の拡大外側斜視図である。
図20】分析器のデブリトラップを例示する、図1の血液学分析器の一部の拡大内側斜視図である。
図21図19及び図20のデブリトラップの正面斜視図である。
図22図19及び図20のデブリトラップの後面斜視図である。
図23図19及び図20のデブリトラップの分解斜視図である。
図24図22の切断線「24-24」に沿った断面図である。
図25】分析器のヘモグロビン検出セルを例示する、図1の血液学分析器の一部の拡大斜視図である。
図26図25のヘモグロビン検出セルの分解斜視図である。
図27図25のヘモグロビン検出セルの斜視図である。
図28A図1の血液学分析器のフィルタホルダ・イジェクタアセンブリの斜視図である。
図28B図28Aのフィルタホルダ・イジェクタアセンブリの分解斜視図である。
図29A図28Aのフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ内のフィルタの挿入及び係合を順次例示する斜視図である。
図29B図28Aのフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ内のフィルタの挿入及び係合を順次例示する斜視図である。
図29C図28Aのフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ内のフィルタの挿入及び係合を順次例示する斜視図である。
図29D図28Aのフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ内のフィルタの挿入及び係合を順次例示する斜視図である。
図30図1の血液学分析器の混合アセンブリの正面斜視図である。
図31図1の血液学分析器の混合アセンブリの後面斜視図である。
図32図30及び図31の混合アセンブリの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本開示は、ポイント・オブ・ケア医療診断分析器、並びに、サンプルの医療診断分析のためのデバイス、システム、及び方法に関する。本開示の態様及び特徴は、血液サンプルの血液学的分析、例えば、ヒト又は動物の血液のサンプルを検査するためのフローサイトメータを含む血液学分析器に関して本明細書で詳述されているが、本開示の態様及び特徴は、他の適切な分析器、デバイス、システム、及び方法と共に、及び、フローサイトメータの代わりに又はそれに加えて他の診断ツールを伴う使用のために等しく適用可能である。
【0050】
図1図8を概して参照すると、本開示に従って提供されるフローサイトメータを組み込んだ血液学分析器が、参照番号10で概して識別されて示されている。分析器10は、外側ハウジング12及び内側シャーシ14を含み、これらは協働して、分析器10の内部作動コンポーネントを囲み、内部に支持する。内側シャーシ14にヒンジ式に又は他の方法で動作可能に結合されたドア20は、外側ハウジング12の内部にシース液・廃液パック30、試薬パック40、及びフィルタ50を挿入及び除去できるように、外側ハウジング12の内部への選択的なアクセスを提供する。例えば、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる2018年3月30日に出願された「POINT-OF-CARE DIAGNOSTIC SYSTEMS AND CONTAINERS FOR SAME」と題する特許出願公開番号US2019/0299213で詳述されているものなどの任意の適切なシース液・廃液パック30及び試薬パック40が使用され得る。内側シャーシ14にスライド可能に又は他の方法で動作可能に結合されたドロワ60は、サンプルチューブ70及びオンボード対照チューブ80を挿入及び除去できるように、ドロワ60を開くことで選択的にアクセス可能な、第1及び第2のレセプタクル62、64を含む(図14B参照)。第1のレセプタクル62は、複数の異なるタイプのサンプルチューブ、例えば、20以上の異なるタイプのサンプルチューブをキャップ付き及びキャップなしで内部に保持することができるユニバーサルレセプタクルとして構成される(図14B参照)。例えば、電源ポート92、データポート94、及び周辺機器ポート96などの複数のポートには、それぞれ、電源コード、イーサネットケーブル、及び周辺機器ケーブルを分析器10に接続できるように、外側ハウジング12の外部からアクセス可能である。
【0051】
分析器10の内部作動コンポーネントは、ロボットアセンブリ100、4つのシリンジポンプ210~240、混合アセンブリ300、蠕動ポンプ400、デブリトラップ500、ヘモグロビンアセンブリ600、フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700、及びフローサイトメータアセンブリ800を含む。分析器10はまた、以下に詳述する種々の流体経路を選択的に確立できるように、上記の内部作動コンポーネントを互いに流体結合する種々のチューブ、弁、及び関連する接続部、シース液・廃液パック30、試薬パック40、フィルタ50、サンプルチューブ70(図14B)、及び/又はオンボード対照チューブ80(図14B)を含む。さらに、同じく以下に詳述するように、分析器10の動作及び機能の制御のために種々のセンサ、他の電気ハードウェア、電気コネクタ、及び回路基板が設けられる。
【0052】
ロボットアセンブリ100は、キャリア102がサンプルプローブ110及び希釈物プローブ120と固定の向きに互いに離間した状態で係合しているデュアルプローブ構成を画定する。サンプル実行が開始されたとき、ロボットアセンブリ100は、サンプルプローブ110を操作してサンプルチューブ70からサンプルを吸い出し、サンプルの第1のポーションを混合アセンブリ300のWBCチャンバ310の中に入れ、サンプルの第2のポーションを混合アセンブリ300のRBCチャンバ320の中に入れ、サンプルプローブ110を混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330の中に浸漬するように構成される。対照実行が開始されたとき、ロボットアセンブリ100は、サンプルプローブ110を操作して、オンボード対照チューブ80から対照サンプルを吸い出し、対照サンプルの第1のポーションを混合アセンブリ300のWBCチャンバ310の中に入れ、対照サンプルの第2のポーションを混合アセンブリ300のRBCチャンバ320の中に入れ、サンプルプローブ110を混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330の中に浸漬するように構成される。ロボットアセンブリ100はさらに、希釈物プローブ120を操作して、希釈物プローブ110を混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330の中に浸漬するように構成される。ロボットアセンブリ100は、後でさらに詳しく説明する。
【0053】
引き続き図1図8を概して参照し、図6をさらに参照すると、4つのシリンジポンプは、サンプルシリンジポンプ210、WBC試薬シリンジポンプ220、RBC試薬シリンジポンプ230、及びシースシリンジポンプ240を含む。サンプルシリンジポンプ210は、サンプルプローブ110に動作可能に結合され、より詳細には、サンプルチューブ70(図14B)からサンプル(又はオンボード対照チューブ80(図14B)から対照サンプル)をサンプルプローブ110に吸い出すべくサンプルプローブ110を通じて吸引を提供し、サンプルの第1及び第2のポーションを混合アセンブリ300のWBCチャンバ310及びRBCチャンバ320の中へそれぞれ付勢し、サンプルと試薬の混合物をフローサイトメータアセンブリ800のフローセル810に送達するべくサンプルプローブ110を通じて圧力を提供するように構成される。WBC及びRBC試薬シリンジポンプ220、230は、それぞれ、混合アセンブリ300の試薬パック40とWBC及びRBCチャンバ310、320との間に結合される。より詳細には、WBC及びRBC試薬シリンジポンプ220、230は、試薬パック40から試薬を吸い出すべく吸引を提供し、試薬を混合アセンブリ300のWBC及びRBCチャンバ310、320の中へそれぞれ付勢するべく圧力を提供するように構成される。シースシリンジポンプ240は、シース液・廃液パック30、サンプルプローブ110、及びフローサイトメータアセンブリ800のフローセル810に動作可能に結合される。より詳細には、シースシリンジポンプ240は、シース液・廃液パック30からシース液を引き出すべく吸引を提供し、シース液をフローサイトメータアセンブリ800のフローセル810に送達するべく圧力を提供し、シース液を混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330の中に送達するべく圧力を提供するように構成される。シリンジポンプ210~240は、後でさらに詳しく説明する。
【0054】
分析器10の混合アセンブリ300は、前述のように、WBCチャンバ310、RBCチャンバ320、及びクリーニングチャンバ330を画定する、マルチチャンバ混合ハウジング302を含む。マルチチャンバ混合ハウジング302はさらに、他のプローブ110、120がマルチチャンバ混合ハウジング302と干渉することなくサンプルプローブ110及び希釈物プローブ120とチャンバ310、320、330のうちの1つ以上との動作可能なインターフェースを可能にするべく、WBCチャンバ310、RBCチャンバ320、及びクリーニングチャンバ330に対して配置された、クリアランスキャビティ340を画定する。WBC及びRBC試薬シリンジポンプ220、230は、混合アセンブリ300の一部として取り付けられるが、他の構成も企図される。混合アセンブリ300は、後でさらに詳しく説明する。
【0055】
蠕動ポンプ400は、混合アセンブリ300、シース液・廃液パック30、フローサイトメータアセンブリ800のフローセル810、及び希釈物プローブ120に動作可能に結合される。蠕動ポンプ400は、より詳細には、システムから流体を吸い出し、シース液・廃液パック30に入れるように構成される。より詳細には、例えば、蠕動ポンプ400は、廃液をシース液・廃液パック30に排出するべくWBCチャンバ310、RBCチャンバ320、及び混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330を吸引し、サンプルと試薬の混合物を、(サンプルシリンジポンプ210を介して)フローサイトメータアセンブリ800のフローセル810に送達できるように希釈物プローブ120を通じてWBCチャンバ310及びRBCチャンバ320から吸い出すように構成される。
【0056】
クリーニングチャンバ330からの廃液がシース液・廃液パック30にポンプで送られる際にクリーニングチャンバ330から洗い流されたごみを取り込むために、混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330とシース液・廃液パック30との間の流体経路に分析器10のデブリトラップ500が配置される。デブリトラップ500は、分析器10の寿命にわたって交換を必要とせず、むしろ、寿命にわたってごみを取り込むように構成される。デブリトラップ500は、後でさらに詳しく説明する。
【0057】
図1図8を続けて参照し、図25をさらに参照すると、ヘモグロビンアセンブリ600が、フローサイトメータアセンブリ800の一部として取り付けられており、これは別のアセンブリの一部として取り付けられてもよく、又は別個に取り付けられてもよい。ヘモグロビンアセンブリ600は、フローサイトメータアセンブリ800のフローセル810と並列に配置される。ヘモグロビンアセンブリ600は、ヘモグロビン検出セル610、光源(図示せず)、及びセンサ(図示せず)を含む。ヘモグロビン検出セル610は、希釈物プローブ120を通じてサンプルをWBCチャンバ310からヘモグロビン検出セル610に、最終的にシース液・廃液パック30に引き込むことができるように、混合アセンブリ300のWBCチャンバ310及び蠕動ポンプ400に動作可能に結合される。ヘモグロビン検出セル610を通じて、サンプル、例えば、溶解処理した全血のスラグを引っぱることで、赤血球からヘモグロビンが解放される。溶解処理した全血のスラグは、ヘモグロビン検出セル610を通過し、光源及びセンサにより、サンプル中のヘモグロビン濃度を求めるべく1つ以上の別個の光波長で吸収測定することができる。ヘモグロビンアセンブリ600は、後でさらに詳しく説明する。
【0058】
図1図8を再び参照すると、フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700は、フィルタ50を取り外し可能に内部に保持する。フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700内にフィルタ50が係合した状態で、フィルタ50は、シースシリンジポンプ240とフローサイトメータアセンブリ800のフローセル810との間に動作可能に結合される。フィルタ50は、流体キャパシタ732及び流体レジスタ734とともに、シース液が通過する流体キャパシタ-フィルタ-レジスタ回路730を形成する。この回路730は、サンプルコアストリームがフローセル810を通過する際にサンプルコアストリームを取り囲むシース液の流れを制御し、これにより、コアストリームの確立を促進する。フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700は、後でさらに詳しく説明する。
【0059】
フローサイトメータアセンブリ800は、前述のように、サンプルコアストリーム及びそれを取り囲むシース液の流れを促進するように構成されたフローセル810を含む。フローサイトメータアセンブリ800は、レーザ光学アセンブリ(図示せず)、フローセル810、及び前方散乱光・側方散乱光センサアセンブリ(図示せず)が取り付けられる取り付けプラットフォーム820と、取り付けプラットフォーム820上に配置され、レーザ光学アセンブリ、フローセル810、及び前方散乱光・側方散乱光センサアセンブリを包囲する外側カバー830をさらに含む。例えば、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる2019年3月28日に出願された「FLOW CYTOMETER, LASER OPTICS ASSEMBLY THEREOF, AND METHODS OF ASSEMBLING THE SAME」と題する特許出願公開番号US2019/0302391に詳述されているフローサイトメータなどの任意の適切なフローサイトメータアセンブリ800が使用され得る。
【0060】
特に図6を参照すると、前述のように、分析器10の内部作動コンポーネントを互いに流体結合する種々のチューブ、弁、及び関連する接続部、シース液・廃液パック30、試薬パック40、フィルタ50、サンプルチューブ70、及び/又はオンボード対照チューブ80は、種々の流体経路の選択的な確立を可能にする。種々の流体ラインに配置された弁(電気制御ソレノイド弁又は他の適切な弁であり得る)に関して、より詳細には、サンプルベント弁902は、サンプルプローブ110とサンプルシリンジポンプ210との間のサンプルプローブラインに配置され、サンプルフローセル弁904は、サンプルシリンジポンプ210とサンプルベント弁902との間のサンプルプローブラインに配置され、希釈弁906は、希釈物プローブ120とサンプルシリンジポンプ210とフローセル810との間の希釈物プローブラインに配置され、フローセル弁908は、フローセル810とヘモグロビンアセンブリ600とを分岐するサンプルラインの分岐に配置され、WBC及びRBC混合弁910、912は、それぞれ、WBC及びRBC試薬シリンジポンプ220、230の出口に配置され、WBC及びRBCクリーン弁914、916は、それぞれ、WBC及びRBCチャンバ310、320の出口及びクリーニングチャンバ330からのドレインラインに配置され、ヘモグロビンクリーン弁918は、流出ヘモグロビンラインに接続され、サンプルクリーン弁920は、サンプルシリンジポンプ210をクリーンチャンバ330と接続する流体ラインに配置され、フローセルクリーン弁922は、フローセル810への流体ラインとクリーニングチャンバ330への流体ラインとの分岐でシースシリンジポンプ240の出力ラインに配置され、シースフローセル弁924は、シースシリンジポンプ240の出口に配置され、シースヘモグロビン弁926は、シースシリンジポンプ240とヘモグロビンアセンブリ600との間に配置される。分析器10の種々の流体ラインは、セグメントを共有する、及び/又は、分岐、弁などを介して1つ以上の他の流体ラインと動作可能に相互接続することができる。さらに、分析器10の各特定の流体ライン及び/又はその一部は、本明細書で明示的に説明されていない場合があるが、あるコンポーネントから別のコンポーネントへの流体の流れが詳述されている場合、流体結合されたコンポーネント間に直接又は間接的な流体ライン又はその一部が延びていることが理解される。
【0061】
引き続き図6を参照すると、圧力センサ932、934、936、938、及び940は、関連する圧力に関するフィードバックを提供するために、サンプルシリンジポンプ210、WBC試薬シリンジポンプ220、RBC試薬シリンジポンプ230、シースシリンジポンプ240、及び蠕動ポンプ400にそれぞれ関連付けられる。圧力センサ932及び940は、フロースルー圧力センサとして構成することができ、圧力センサ934、936、及び938は、ボードマウント圧力センサとして構成することができるが、他の構成も企図される。フィルタ50と流体キャパシタ732と流体レジスタ734によって形成される流体キャパシタ-フィルタ-レジスタ回路730が、シースシリンジポンプ240とフローセル810との間のシースフローラインに設けられる。さらに図3図5を暫し参照すると、分析器10は、分析器10の種々のコンポーネント及びアセンブリの電力供給、感知、使用、及び/又は制御を可能にするべく分析器10に関連する種々の電子装置(ハードウェア及び/又は実装ソフトウェア)を取り付ける及び/又は相互接続する、種々のPCBA、フレックス回路、電気コネクタ、及び/又は他の回路を含む。
【0062】
図9図12に移ると、チューブ950(及び/又は他の導管、チャネルなど)は、種々のコンポーネント間の種々の流体ラインを確立するべく、上で詳述した分析器10の種々のコンポーネントを接続する。チューブ950は、PTFE又は他の適切な材料から形成することができる。チューブ950を分析器10の種々のコンポーネントに関連する取付具960(図7)と接続するために、結合具970、980が設けられる。結合具970は、エルボ結合具として構成され、約90度のエルボ角又は他の適切なエルボ角を画定し得る。結合具980は直線形の結合具として構成されるが、他の構成も企図される。結合具970、980の異なる構成は、種々の異なる配向及び/又は種々の異なるアクセスクリアランスで取付具960(図7)に接続することを可能にする。
【0063】
各結合具970は、内部管腔974と、それぞれ内部管腔974と連通する第1の開放端及び第2の開放端976、978とを有する本体972を画定する。内部管腔974は、結合具970のエルボ構成と実質的に適合するように角度付き又は湾曲した構成を画定し、開放端976、978を相互接続する。内部管腔974は、内部管腔974の少なくとも一部を通して本体972の第1の開放端及び第2の開放端976、978から内方に直径がテーパする。本体972は、その第1の開放端及び第2の開放端976、978にそれぞれ配置され、管腔974を取り囲む、フレア端部977、979をさらに含む。フレア端部977、979は、チューブ950の端部及び取付具960(図7)の挿入及びセンタリングを容易にする。本体972の第1の開放端及び第2の開放端976、978は、それぞれ、チューブ950の端部及び取付具960(図7)を受け入れる又はその逆のための専用であってもよく、又はいずれかの受け入れを可能にするためのユニバーサルであってもよい。本体972の第1の開放端及び第2の開放端976、978からの内部管腔974のテーパ構成は、内部管腔974へのチューブ950の端部及び取付具960(図7)の圧入係合の増加をもたらし、それらのしっかりとした係合を保証する。結合具980は、結合具980がエルボ構成ではなくライナ構成を画定すること以外は、結合具970と同様に構成される。結合具970、980は、有利なことに、プッシュ接続アセンブリによる、迅速な、しっかりとした、信頼性のある接続を可能にする。
【0064】
図13A図15を参照すると、ロボットアセンブリ100は、上で詳述したように、サンプルプローブ110及び希釈物プローブ120を固定の位置に支持するキャリア102を含む。ロボットアセンブリ100は、固定フレーム130、y軸本体140、y軸親ねじモータアセンブリ150、z軸親ねじモータアセンブリ160、y軸線形ポテンショメータ170、及びz軸ポテンショメータ180をさらに含む。固定フレーム130は、分析器10の内側シャーシ14に固定的に取り付けられるように構成されており、y軸に沿って延びる、内部で係合された、一対の離間して配置された支持レール132を有する。支持レール132は、y軸本体140が固定フレーム130に対して「y」方向移動に制限されるように、y軸本体140をスライド可能に支持する。Y軸ポテンショメータ170は、固定フレーム130に対して固定され、固定フレーム130の少なくとも一部に沿って「y」方向に延びる。
【0065】
y軸親ねじモータアセンブリ150は、固定フレーム130上に取り付けられたモータ152、モータ152に動作可能に結合され、モータ152からy軸に沿って延びる親ねじ154、及び親ねじ154の周りにねじ込み式に係合されたナット156を含む。ナット156はy軸本体140と固定的に係合し、したがって、モータ152の作動時に親ねじ154が回転駆動され、これにより、ナット156、したがってy軸本体140が、モータ152の作動方向に応じて、「y」方向に沿って(及び支持レール132に沿って)固定フレーム130に対して左又は右に平行移動する。Y軸本体140は、Y軸本体140から垂下しているレッグ142をさらに有し、レッグ142は、その自由端部にフット144を画定する。Z軸ポテンショメータ180は、レッグ142に対して固定され、レッグ142の少なくとも一部に沿って「z」方向に延びる。
【0066】
Z軸親ねじモータアセンブリ160は、y軸本体140に支持され、より詳細には、y軸本体140上に取り付けられたモータ162、モータ162に動作可能に結合され、モータ162から「z」方向に延びる親ねじ164、及び親ねじ164の周りにねじ込み式に係合されたナット166を含む。キャリア102はナット166と固定的に係合し、したがって、モータ162の作動時に親ねじ164が回転駆動され、これにより、ナット166、したがってキャリア102(サンプルプローブ110及び希釈物プローブ120を含む)が、モータ162の作動方向に応じて、y軸本体140に対して「z」方向に上又は下に平行移動する。Z軸親ねじモータアセンブリ160及びキャリア102は、z軸親ねじモータアセンブリ160及びキャリア102がy軸に沿ったy軸本体140の平行移動に応答して「y」方向に平行移動するように、y軸に対して固定の位置でy軸本体140に結合される。しかしながら、キャリア102は、例えばモータ162の作動に応答して、y軸本体140に対して「z」方向に平行移動するように構成される。
【0067】
上で詳述した構成の結果として、モータ152、162は、サンプルプローブ110及び希釈物プローブ120を以下に詳述する種々の動作可能な位置に操作するべく、キャリア102(サンプルプローブ110及び希釈物プローブ120を含む)を「y」方向に左又は右に及び「z」方向に上又は下に移動させることができる。y軸及びz軸ポテンショメータ170、180は、正確な移動及び位置決めが達成されるようにサンプルプローブ110及び希釈物プローブ120の位置を決定することを可能にするフィードバックを提供するべく、それぞれ、上記の移動中に「y」方向位置及び「z」方向位置をエンコードする。ポテンショメータ170、180を使用してプローブ110、120の移動を正確に制御するために、位置及び/又はインピーダンスに基づくフィードバックを利用することができる。
【0068】
特に図14A及び図14Bを参照すると、分析器10のシャーシ14は、シュッカーアセンブリ190をピボット運動可能に支持する。シュッカーアセンブリ190は、シュッカー本体192が格納位置(図14A)と使用位置(図14B)との間でピボット運動することを可能にするべく、シャーシ14にピボット194を中心としてピボット運動可能に結合されたシュッカー本体192を含む。一部の実施形態では、シュッカー本体192は格納位置の方に付勢される。
【0069】
シュッカー本体192は、サンプルチューブリテーナ196、対照チューブリテーナ198、及びカム面199を画定する。サンプルチューブリテーナ196及び対照チューブリテーナ198は、使用位置において、サンプルチューブ70及び対照チューブ80をそれぞれクランプ及びセンタリングするように構成される。カム面199は、ロボットアセンブリ100のy軸本体140のレッグ142のフット144の移動経路内にそのy軸に沿って配置され、したがって、y軸本体140がサンプルチューブ70からサンプルを吸い出すためにサンプルチューブ70の方に「y」方向に移動されると、フット144がカム面199と接触し、カム面199に沿ってカム作用を受け、これにより、シュッカー本体192が格納位置から使用位置にピボット運動する。
【0070】
サンプルチューブリテーナ196は、複数の異なるタイプのサンプルチューブ、例えば、20以上の異なるタイプのサンプルチューブをキャップ付き及びキャップなしでクランプ及びセンタリングすることができるユニバーサルリテーナとして構成される。さらに、複数の(例えば、20以上の異なるタイプ及び/又は分類の)サンプルチューブからのサンプルチューブのタイプ及び/又は分類の検出を可能にするべく、ロボットアセンブリ100に(或いは分析器10内に)カメラ、バーコードリーダ、及び/又は他の適切なセンサを組み込むことができる。加えて又は代替的に、識別できないサンプルチューブの測定、仮定などをセンサ(単数又は複数)によって得ることができる。例えば、キャップが使用されるかどうか、サンプルチューブの寸法(高さ及び直径)、サンプルチューブの容積、サンプルチューブの底の湾曲などのうちの1つ以上に基づく、例えばロボットアセンブリ100の使用及び制御を容易にするために、識別されたサンプルチューブ又は他の得られた情報に基づいて、設定情報を格納するデータベース又は他の適切なデータストレージファイルにアクセスすることができる。サンプルチューブが容易に識別できない場合に、デフォルトの設定情報及び/又は信頼度又はフィードバックに基づく制御のより高い信頼度を利用することができる。
【0071】
図16図18を参照すると、シリンジポンプ210~240は、容量に関して以下に詳述すること、例えば、サンプルシリンジポンプ210は、250μLシリンジ及びマニホルドを含み、他のシリンジポンプ220~240は、5mLシリンジ及びマニホルドを含み得るが、他の構成も企図されることを除いて、実質的に互いに類似している。シリンジポンプ210~240は、流体を吸い出し及び分注し、その正確な制御を可能にするべく位置及び圧力フィードバックを提供するように構成される。各シリンジポンプ210~240は、ソレノイド弁252、マニホルド254、PCBA256、ステッパモータ258、親ねじ260、トラベルナット262、シリンジ264、ポンプベース266、及びヒッチピン268を含む。親ねじ260は、ステッパモータ258と動作可能に係合してステッパモータ258から延び、その上にトラベルナット262がねじ込み式に係合される。シリンジ264のプランジャは、トラベルナット262上に着座し、ヒッチピン268でトラベルナット262と係合し、一方、シリンジ264の本体は、ポンプベース266に対して固定される。ポンプベース266は、ステッパモータ258に支持され、親ねじ260、トラベルナット262、及びシリンジ264を内部に受け入れる。したがって、ステッパモータ258の作動は親ねじ260を回転駆動し、これにより、トラベルナット262がポンプベース266を通って平行移動し、次いで、移動方向に応じて流体を分注する又は引き出すべくシリンジ264のプランジャがその本体を通してスライドする。マニホルド254は、ステッパモータ258とは反対のポンプベース266の端に支持され、その上にソレノイド弁252を支持し、シリンジ264から分注される流体を所望のポートから分注するべくソレノイド弁252に誘導するように構成される。PCBA256は、ポンプベース266の外面に沿って延び、少なくとも一部のシリンジポンプ210~240では、シリンジ264内のポンプ圧に関するフィードバックを提供するべくその上に圧力センサ257aが取り付けられている。線形ポテンショメータ257bは、PCBA256上に配置され、PCBA256の長さの少なくとも一部に沿って延び、(トラベルナット262に関連するポテンショメータワイパー263に基づいて)トラベルナット262の位置の決定を可能にし、したがって、シリンジポンプ210~240の展開状態の決定を可能にする。マニホルド254に関連する取付具960は、シリンジポンプ210~240への流体の流入及び流出のためにマニホルド254にチューブ950を接続することを可能にする。
【0072】
図19図24は、分析器10のデブリトラップ500を例示する。前述のように、クリーニングチャンバ330からの廃液がシース液・廃液パック30にポンプで送られる際にクリーニングチャンバ330から洗い流されたごみを取り込むために、混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330とシース液・廃液パック30との間の流体経路にデブリトラップ500が配置される。デブリトラップ500は、寿命にわたってごみを取り込むように構成され、したがって、交換が必要とされることは意図していない。
【0073】
デブリトラップ500は、第1及び第2のディスク本体520、530から形成され、超音波溶接(又は他の適切な係合)で互いに固定され、それらの間にフィルタスクリーン540、例えば、100μmスクリーン又は他の適切なフィルタを保持する、ディスク形のハウジング510を含む。第1及び第2のディスク本体520、530は、それぞれ、そこから外方に反対方向に延び、ディスク形のハウジング510に対して実質的に直径方向に対向する、取付具522、532を含む。第1のディスク本体520は、取付具522で最大幅寸法を有し、取付具532に向けて実質的に半径方向に幅がテーパして最小幅寸法になる、キャビティ524を画定する。第2のディスク本体530は、実質的に一定の幅のキャビティ534を画定するが、他の構成も企図される。第1及び第2のディスク本体520、530が互いに固定された状態で、フィルタスクリーン540がキャビティ524、534を分離するがそれらの間の流体連通を可能にする位置に保持されるように、第1のディスク本体520の内側環状面526が第2のディスク本体530の対向する環状面536にフィルタスクリーン540の環状周縁を接した状態で保持する。
【0074】
取付具522、532は、それぞれのキャビティ524、534と連通する管腔を内部に画定する。取付具522は入口として構成され、一方、取付具532は出口として構成される。より詳細には、取付具522は、クリーニングチャンバ330からの廃液を受け入れるためにクリーニングチャンバ330に接続されたチューブと係合するように構成され、一方、取付具532は、デブリトラップ500からの廃液をシース液・廃液パック30に送達するためにシース液・廃液パック30に接続されたチューブと係合するように構成される。廃液は、取付具522を介してデブリトラップ500のキャビティ524に入り、キャビティ524の上で詳述した構成により、ごみがフィルタスクリーン540を詰まらせることなくキャビティ524内に取り込まれ、したがって、流体がフィルタスクリーン540を通過してキャビティ534に入り、最終的に取付具532を出てシース液・廃液パック30に入ることができる。
【0075】
図25図27に移ると、ヘモグロビンアセンブリ600は、フローサイトメータアセンブリ800のフローセル810と並列に配置される。ヘモグロビンアセンブリ600は、混合アセンブリ300に関連する支持構造体644の相補的な形状のポケット642内に収容されたヘモグロビン検出セル610を含む。上でも詳述したように、ヘモグロビンアセンブリ600は、サンプル中のヘモグロビン濃度を求めるべく1つ以上の別個の光波長での吸収測定を可能にするように構成された光源及びセンサを含む。
【0076】
ヘモグロビン検出セル610は、互いに同一の2つのピース612、614から形成される。各ピース612、614は、光学的透明度の高い光透過性材料、例えばアクリルから形成され、成形又は他の方法で形成され得る。一方のピース612、614は反転され、他方のピース612、614に対して反対向きにされ、ピース612、614は、ヘモグロビン検出セル610を形成するべく、例えばレーザ溶接で互いに固定される。より詳細には、各ピース612、614は、長方形の本体652を画定し、長方形の本体652は、その上面656内に画定され、その長さに沿って延びる、チャネル654を有する。長方形の本体652の第1の端659に角度付き切取部658が画定され、長方形の本体652の第2の端661に角度付きブロック660が配置される。角度付き切取部658は、長方形の本体652の上面656にあり、長方形の本体652の第1の端659の高さが上面656から第1の端659の自由端へテーパするように第1の端659の自由端まで延びる。
【0077】
角度付きブロック660は、前述のように、長方形の本体652の第2の端661に配置される。角度付きブロック660は、より詳細には、長方形の本体652の第2の端661上に着座し、角度付きブロック660と長方形の本体652との間に延びる管腔662を画定するようにチャネル654の一部と協働するチャネルを画定する。角度付きブロック660は、角度付き切取部658によって画定される角度付き面と相補的な角度付きの内面664を画定する。角度付きブロック660は、長方形の本体652の最大高さに等しい最大高さを画定する。取付具666は、角度付きブロック660と長方形の本体652によって画定される端面667に形成され、そこから外方に延び、管腔662と連通して配置された管腔668を含む。取付具666は端面667に対して中央に配置される。
【0078】
上で詳述した構成の結果として、ピース612、614のうちの一方が反転され、他方のピース612、614に対して反対向きにされ、上面656が互いに嵌合するように配置されると、角度付き切取部658が角度付きブロック660を受け入れ、これにより、完全に長方形の本体670が形成され、取付具666間に延びる連続した管腔が形成される。
【0079】
図28A図29Dを参照すると、フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700は、前述のように、フィルタ50を取り外し可能に内部に保持する。フィルタ50は、フィルタ本体52、フィルタ本体52の一方の端に配置された入口取付具54、及びフィルタ本体52の他方の端に配置された出口取付具56を含む。
【0080】
フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700は、ベース702、リアブラケット704、ボトムシート706、ボトムカップ708、クリップ710、キャップ712、一対のリンク機構714、ピボットハンドル716、及び一対のガスケット718、720を含む。ベース702は、分析器10の内側シャーシ14にしっかりと固定され、フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700の種々の他のコンポーネントを直接又は間接的に動作可能に支持するように構成される。リアブラケット704は、リアブラケット704をベース702の後側でベース702とピボット運動可能に結合するクロスバー705bによって相互接続された一対の離間して配置されたレール705aを含む。一対のカムローブ705cが、リアブラケット704の一方の端部(クロスバー705bの一方の側)でレール705aから延び、一対のフット705dが、リアブラケット704の反対側の第2の端部(クロスバー705bの反対の側)でレール705aから延びる。この構成の結果として、カムローブ705cの第1の方向の付勢が、リアブラケット704をクロスバー705bの周りでピボット運動するように付勢し、したがって、フット705dが反対の第2の方向に付勢され、逆もまた同様である。より詳細には、フット705dは、カムローブ705cの後ろ方向の付勢に応答して、ベース702内に画定されたウィンドウ703を通って格納位置から伸長位置まで選択的に伸長可能である。
【0081】
ボトムシート706は、ベース702の下端部に支持され、そこから垂下する。ボトムカップ708は、出口を画定し、ボトムシート706内に着座し、第1のガスケット718を内部に受け入れる。ボトムカップ708は、フィルタ50の出口取付具56を内部に受け入れるように構成され、一方、ガスケット718は、フィルタホルダとイジェクタアセンブリ700の係合状態においてカップ708の出口とフィルタ50の出口取付具56との境界面の周りにシールを確立する。
【0082】
クリップ710は、ベース702に支持され、ほぼ中間位置でベース702から前方に延びる。クリップ710は、フィルタ50のフィルタ本体52をスナップ嵌め係合で内部に受け入れるように構成され、これにより、フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700内でフィルタ50と取り外し可能に係合する。
【0083】
キャップ712は、長手方向にスライド可能な様態でベース702の上端部に結合される。キャップ712は、入口を画定し、第2のガスケット720を内部に保持する。キャップ712は、フィルタ50の入口取付具54を内部に受け入れるように構成され、一方、第2のガスケット720は、フィルタホルダとイジェクタアセンブリ700の係合状態においてキャップ712の入口とフィルタ50の入口取付具54との境界面の周りにシールを確立する。キャップ712は、係合解除位置と係合位置との間で移動可能である。
【0084】
リンク機構714は、その第1の端部でキャップ712のボス713にピボット運動可能に接続され、その第2の端部でピボットハンドル716の第1のボス717aにピボット運動可能に結合される。ピボットハンドル716は、リンク機構714及びピボットハンドル716がピボット運動する際に共通のピボット軸に沿ってピボットハンドル716をベース702とピボット運動可能に接続する第2のボス717bをさらに含む。ピボットハンドル716はさらに、イジェクト位置、ニュートラル位置、及び係合位置の間でのピボットハンドル716のピボット運動を容易にするように構成されたレバー717cを含む。
【0085】
図29A図29D、最初に図29A及び図29Bを参照すると、使用時に、フィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700がフィルタ50を内部に受け入れる準備をするために、ピボットハンドル716のレバー717cを、キャップ712が係合解除位置に配置され、フット705dが格納位置に配置されたニュートラル位置に移動させる。これが達成されると、図29Cをさらに参照すると、フィルタ50の出口取付具56がボトムカップ708に少なくとも部分的に受け入れられるように、またクリップ710がフィルタ50のフィルタ本体52の周りに少なくとも部分的に係合するように、フィルタ50がフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700に挿入される。
【0086】
次に、図29Dも参照すると、ピボットハンドル716のレバー717cをニュートラル位置から係合位置へ下向きにピボット運動することでキャップ712が下向きに係合位置へスライドし、フィルタ50がボトムカップ708及びキャップ712のガスケット718、720間に圧迫されて保持され、したがって、フィルタ50がフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700内に封止係合で保持される。流体、例えば、シース液が漏れることなくフィルタ50及びフィルタホルダ・イジェクタアセンブリ700を通って流れることを可能にするために、ボトムカップ708及びキャップ712に入口及び出口チューブ(明示的に示されていない)が接続される。
【0087】
図29A図29Dを再び参照すると、フィルタ50を係合解除する及び取り外すために、ピボットハンドル716を係合位置からニュートラル位置を経由してイジェクト位置までピボット運動させる。ピボットハンドル716を係合位置からニュートラル位置までピボット運動させると、キャップ712が移動して、フィルタ50がボトムカップ708及びキャップ712のガスケット718、720間に圧迫されて保持されなくなり、一方、ピボットハンドル716をニュートラル位置を越えてイジェクト位置までピボット運動させると、ピボットハンドル716のカム面717dがリアブラケット704のカムローブ705cと接触するように付勢され、これにより、リアブラケット704がピボット運動して、フット705dがベース702内に画定されたウィンドウ703を通ってフィルタ50のフィルタ本体52と接触するように付勢され、フィルタ本体52はクリップ710との係合を解除するように付勢される。したがって、フィルタ50を容易に取り外すことができる。
【0088】
図6に戻ると、前述のように、フィルタ50は、流体キャパシタ732及び流体レジスタ734と組み合わせて、シース液が通過する流体キャパシタ-フィルタ-レジスタ回路730を形成する。この回路730は、サンプルコアストリームがフローセル810を通過する際にサンプルコアストリームを取り囲むシース液の流れを制御し、これにより、フローセル810を通るコアストリームの流れの確立を容易にする。
【0089】
図30図32を参照すると、混合アセンブリ300は、分析器10の内側シャーシ14にしっかりと固定されるマルチチャンバ混合ハウジング302を含む。混合アセンブリ300は、マルチチャンバ混合ハウジング302に弁を取り付けるためにマルチチャンバ混合ハウジング302と係合するブラケット304をさらに含む。マルチチャンバ混合ハウジング302は、上でも述べたように、WBCチャンバ310、RBCチャンバ320、クリーニングチャンバ330、及びクリアランスキャビティ340を含み、クリアランスキャビティ340は、WBC希釈液、RBC希釈液を生成するために、及び、プローブ110、120(図13A及び図13B)及びチャンバ310、320、330のクリーニング、プライミング、及びすすぎを容易にするために、サンプルプローブ110及び希釈物プローブ120(図13A及び図13B)と本明細書で詳述されるチャンバ310、320、330のうちの1つ以上との動作可能なインターフェースを可能にする。混合アセンブリ300の使用については、後述する実行シーケンスと併せて詳述する。
【0090】
図1図3図5図7図8図14A図14B、及び図30と併せて、図6を概して参照して、分析器10を使用してサンプルを分析するための実行シーケンスを説明する。以下の実行シーケンスは、サンプル実行中に実行される種々の機能の順序を詳しく示している。不要な詳細で実行シーケンスを不明瞭にすることを避けるために、種々の機能を有効にするいくつかの又はすべてのアクション(例えば、弁への通電、センサの読取、フィードバックの提供、シリンジの再充填など)及び/又はいくつかの中間ステップ又はプロセスの説明が省略されている。さらに、以下で特に矛盾しない限り、種々のステップは、異なる順序で、同時に、又は時間的に重なる関係で実行することができる。
【0091】
サンプル実行の準備として、まだ存在していなければ、シース液・廃液パック30、試薬パック40、及びフィルタ50が分析器10に手動で装填される。分析器10の又は分析器10に関連するユーザインターフェースが、分析器10で実行する前にサンプルを均質にするために、ユーザにサンプルチューブ70を繰返し、例えば10回手動で反転するように促す。これが達成されると、ユーザはドロワ60を手動で開けて、ドロワ60のレセプタクル62にサンプルチューブ70を挿入し、ドロワ60を手動で閉めて、サンプル実行を開始するべくスタートボタン98を押す。
【0092】
サンプル実行は、一般に、サンプルの吸い出し、希釈物の生成、希釈物の処理、及びクリーンアップの4つの段階に分けられる。最初に、上記の4つの段階を開始する前に、混合アセンブリ300からの廃液ライン以外のすべての流体ラインにシース液をプライミングし、すべてのシリンジポンプ210~240を吸い出し位置に設定する。
【0093】
サンプルの吸い出しに関して、サンプルチューブ70がストッパ又はキャップ付きである場合、サンプルチューブ70のベントが最初に実行される。サンプルチューブ70をベントするために、ロボットアセンブリ100が、キャリア102をそのホームポジションから平行移動させることでサンプルプローブ110をサンプルチューブ70とのy軸位置合わせ位置へ「y」方向に移動させる。上で詳述したように、ロボットアセンブリ100がキャリア102をこのように平行移動させる際に、ロボットアセンブリ100のy軸本体140のフット144が、シュッカー本体192と接触してシュッカー本体192を格納位置から使用位置にピボット運動するように付勢し、シュッカー本体192のサンプルチューブリテーナ194がサンプルチューブ70のストッパ又はキャップをクランプ及びセンタリングする。次に、シースシリンジポンプ240が、サンプルベント弁902に空気が通るまでサンプルプローブ110を通じて空気を吸い出す。次いで、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで、サンプルプローブ110の鋭利な先端部がサンプルチューブ70のストッパ又はキャップのセプタムを穿刺し、サンプルチューブ70の中へ延びるように、サンプルプローブ110をサンプルチューブ70の方に「z」方向に移動させる。ロボットアセンブリ100は、サンプルプローブ110の鋭利な先端部がストッパ又はキャップを穿刺した後に、しかしサンプルチューブ70内の流体レベル、例えば、血液サンプルの表面に到達する前に、サンプルプローブ110の「z」方向移動を停止する。サンプルチューブ70に対するこれらの及び/又は他の動きは、インピーダンスに基づくフィードバックにより、サンプルチューブ70の識別により、及び/又は任意の他の適切な様態で達成される。
【0094】
サンプルチューブ70のベントを続けて、サンプルプローブ110が前述のように、例えば、ストッパ又はキャップよりも僅かに下であるがサンプルチューブ70内の流体レベルよりも前に配置されると、サンプルベント弁902が通電され、これにより、サンプルプローブ110の内部が大気に接続され、サンプルチューブ70がベントされ、圧力が平衡化される。
【0095】
サンプルチューブ70のベント後に、ロボットアセンブリ100がキャリア102を移動させることで、サンプルプローブ110を、例えば上で詳述した「z」方向の動きとは反対に、サンプルチューブ70から離れる「z」方向に戻す。サンプルプローブ110とサンプルチューブ70のストッパ又はキャップの穿刺されたセプタムとの摩擦係合の可能性により、シュッカー本体190のサンプルチューブリテーナ194が、サンプルチューブ70を定位置に保持し、「z」方向のサンプルプローブ110に伴うサンプルチューブ70の移動を阻止する。
【0096】
サンプルチューブ70がストッパ又はキャップ付きであった、したがって、上で詳述したようにベントされた場合、ロボットアセンブリ100がサンプルプローブ110をサンプルチューブ70から「z」方向に十分に後退させた後に、サンプルラインが再プライミングされる。再プライミングに関して、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで、サンプルプローブ110を、混合アセンブリ300のクリーニングチャンバ330とy軸位置合わせするべく「y」方向に移動させ、次いで、クリーニングチャンバ330の底へ「z」方向に移動させる。キャリア102がサンプルチューブ70から離れる「y」方向に移動する際に、シュッカー本体192は、バイアスの下で、使用位置から格納位置に戻るようにピボット運動する。
【0097】
サンプルプローブ110がクリーニングチャンバ330の底に配置された状態で、シースシリンジポンプ240を作動させることでサンプルプローブ110を通じてシース液を分注する(シース液の一部がサンプルプローブ110を出てクリーニングチャンバ330に入る状態)、したがって、サンプルラインを再プライミングする。次いで、ロボットアセンブリ100がキャリア102を移動させることで、サンプルプローブ110をクリーニングチャンバ330から引き出すべく「z」方向に戻す。
【0098】
ベント及び再プライミングが完了すると(必要に応じて)、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をサンプルチューブ70とのy軸位置合わせ位置へ「y」方向に移動させることによって、サンプルの吸い出しを開始することができる。この移動により、ロボットアセンブリ100のy軸本体140のフット144がシュッカー本体192と再び接触するように付勢されて、シュッカー本体192が格納位置から使用位置にピボット運動するように付勢され、サンプルチューブ70がクランプ及びセンタリングされる。
【0099】
次いで、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をサンプルチューブ70の中にその底まで又は適切なサンプル量の吸い出しを可能にするのに十分なだけサンプル表面よりも下に「z」方向に移動させる。次いで、サンプルシリンジポンプ210を作動させることでサンプルプローブ110を介してサンプルチューブ70からサンプルプローブラインに所定の量のサンプルを吸い出す。次いで、ロボットアセンブリ100がキャリア102を移動させることでサンプルプローブ110を(「z」方向へのその移動により)サンプルチューブ70から後退させる。
【0100】
上で詳述したサンプルの吸い出しと並行して、又は実行シーケンス中の任意の他の適切な時点で、例えば光源をオフにした状態で、ヘモグロビンアセンブリ600からダークリードを実行し、続いて、光源をオンにした状態で、ヘモグロビンアセンブリ600からシースリードを実行することができる。
【0101】
図1図3図5図7図8図14A図14B、及び図30と併せて図6を続けて概して参照すると、実行シーケンスの次の段階である希釈物の生成は、サンプルプローブ110のクリーニング、RBC希釈物の生成、及びWBC希釈物の生成に関係する。サンプルプローブ110のクリーニングは、ロボットアセンブリ100が最初にキャリア102を平行移動させることで、サンプルプローブ110をクリーニングチャンバ330とy軸位置合わせするべく移動させ、次いで、サンプルプローブ110をクリーニングチャンバ330の底に前進させるべく「z」方向に移動させることによって達成される。サンプルプローブ110がクリーニングチャンバ330の底に配置された状態で、シースシリンジポンプ240を作動させることでシース液をクリーニングチャンバ330の中にサンプルプローブ110の鋭利な先端部の出口よりも上に十分な量まで送り込む。いくつかの実施形態では、クリーニングチャンバ330は実質的に満たされる。次に、蠕動ポンプ400を作動させることでシース液をクリーニングチャンバ330から吸い出し、クリーニングチャンバ330からシース液・廃液パック30に排出する。これはサンプルプローブ110の少なくとも先端部の外面をすすぐ(例えばストッパ又はキャップを穿刺することから蓄積されたごみを除去する)のに役立つ。いくつかの実施形態では、上記のすすぎは1回以上繰り返すことができる。
【0102】
クリーニングチャンバ330の中でサンプルプローブ110をすすいだ後で、ロボットアセンブリ100がキャリア102を移動させることでサンプルプローブ110を「z」方向に後退させ、クリーニングチャンバ330の外に出す。次に又はそれと共に、蠕動ポンプ400が、クリーニングチャンバ330から流体をシース液・廃液パック30へ吸い出す。
【0103】
ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110を「y」方向に移動させて混合アセンブリ300のRBCチャンバ320とy軸位置合わせし、RBC試薬シリンジポンプ230が最初に所定の量のRBC試薬をRBCチャンバ320に送り込み、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をRBCチャンバ320の底へ(或いは試薬流体レベルよりも下に)「z」方向に移動させる。次に、並行して(実質的に同時に、重なるなどして)、サンプルシリンジポンプ210を作動させることでサンプルプローブ110を通じてRBCチャンバ320に所定の量のサンプルを送り込み、RBC試薬シリンジポンプ230が試薬パック40からRBCチャンバ320に所定の量のRBC試薬を複数のパルスで送り込む。RBCチャンバ320への試薬入口ポートの直径とそのオフセットした位置により、流入するRBC試薬の流速が増加し、RBC試薬及びサンプルが攪拌されて、希釈物が均一に混合される。
【0104】
サンプル及びRBC試薬がRBCチャンバ320に分注された後で(いくらかの分注がまだ行われてもよいが)、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をRBCチャンバ320から引き出す。
【0105】
WBC希釈物の生成は、WBC試薬シリンジポンプ220及びWBCチャンバ310が使用され、所定の量及び数のパルスが異なり得ること以外は、上で詳述したRBC希釈物の生成と同様の様態で達成される。
【0106】
サンプル実行の第3の段階は希釈物の処理であり、WBC希釈物の輸送、WBC希釈物の採取、サンプルプローブ110のクリーニング、及びサンプルシリンジポンプ210の再プライミング、RBC希釈物の輸送、及びRBC希釈物の採取を含む。WBC希釈物の輸送は、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで希釈物プローブ120を「y」方向に移動させて混合アセンブリ300のWBCチャンバ310とy軸位置合わせすることで始まる。次に、蠕動ポンプ400が希釈物の輸送ラインを通じて空気を吸い出してラインを一掃する。ラインが一掃されると、ロボットアセンブリ100がキャリア102を移動させることで希釈物プローブ120をWBCチャンバ310の底まで伸長させる。次いで、蠕動ポンプ400が、ヘモグロビン検出セル610を通じてフローサイトメータアセンブリ800のフローセル810の方にWBC希釈物を吸い出す。
【0107】
WBC希釈物の採取は、フローセル810へのWBC希釈物の分注(サンプルシリンジポンプ210を介する)及びフローセル810へのシース液の分注(シースシリンジポンプ240を介する)を並行して行うことによって達成される。この分注は、フローセル810を通るコアストリームの流れを確立及び安定化させ、フローサイトメータアセンブリ800を使用したコアストリームのデータ収集を容易にする。この分注は、シース液の送達に関して、最初に第1の量のシース液をフローセル810に第1の速度で分注し、続いて第2の異なる量のシース液をフローセル810に第2の異なる速度で分注することによって達成され得る。サンプルの送達に関して、最初に第1の量のサンプルがフローセル810に第1の速度で送達され、続いて第2の量のサンプルがフローセル810に第2の速度で送達され、その後第3の量のサンプルがフローセル810に第3の速度で送達される。フローサイトメータアセンブリ800のレーザ光学アセンブリが、第2のサンプル送達の完了/第3のサンプル送達の開始から所定の遅延後にデータ収集を開始するべく作動される。フローサイトメータアセンブリ800のレーザ光学アセンブリは、第3の送達の完了後にデータ収集を終了するべく非作動にされる。フローセル810を通過するサンプル及びシース液は、シース液・廃液パック30に進む。
【0108】
上で詳述したWBC希釈物の採取が完了すると、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで希釈物プローブ120をWBCチャンバ310から引き出すべく「z」方向に移動させる。
【0109】
サンプルプローブ110のクリーニング及びサンプルシリンジポンプ210の再プライミングは、最初に蠕動ポンプ400がクリーニングチャンバ330内の残留流体をシース液・廃液パック30に吸い出し、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110を「y」方向に移動させてクリーニングチャンバ330とy軸位置合わせすることに関係する。サンプルプローブ110がこの位置に配置された状態で、以下のアクションが並行して達成される:シースシリンジポンプ240を作動させることでサンプルプローブ110を通じてクリーニングチャンバ330にシース液を送り込むこと、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をクリーニングチャンバ330の底に移動させること、及び蠕動ポンプ400を作動させることでクリーニングチャンバ330から流体を吸い出し、クリーニングチャンバ330からシース液・廃液パック30に排出すること。これらの並行したアクションは、サンプルプローブ110の内部をクリーニングし、また、クリーニングチャンバ330の内部をすすぐ。このクリーニングに続いて、サンプルシリンジポンプ210の再プライミングは、シースシリンジポンプ240を作動させることでサンプルプローブ110を通じて例えば一部の実施形態ではクリーニングチャンバ330を実質的に満たすまでクリーニングチャンバ330にシース液を分注し、サンプルシリンジポンプ210を作動させることでクリーニングチャンバ330からサンプルプローブラインにシース液を吸い出し、これにより、その後のRBC希釈物の輸送及び採取のためにラインを再プライミングすることによって達成される。最後に、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで希釈物プローブ120をクリーニングチャンバ330から引き出すべく「z」方向に移動させる。
【0110】
サンプルプローブ110のクリーニング及びサンプルシリンジポンプ210の再プライミングと並行して、又は実行シーケンス中の任意の他の適切な時点で、ヘモグロビンアセンブリ600が、上記の希釈物の輸送からヘモグロビン検出セル610内にまだあるWBC希釈物のサンプルリードを行う。
【0111】
図1図3図5図7図8図14A図14B、及び図30と併せて引き続き図6を概して参照すると、RBC希釈物の採取は、RBCチャンバ320が使用され、流体の量及び流量の一部が異なり得ること以外は、上で詳述したWBC希釈物の生成と同様の様態で達成される。特に、RBC希釈物の採取は、フローセル810へのシース液の分注(シースシリンジポンプ240を介する)と並行して、フローセル810へのRBC希釈物の分注(サンプルシリンジポンプ210を介する)に関係する。より詳細には、この分注は、シース液の送達に関して、最初に第1の量のシース液をフローセル810に第1の速度で分注し、続いて第2の異なる量のシース液をフローセル810に第2の異なる速度で分注することによって達成され得る。サンプル送達に関して、最初に第1の量のサンプルがフローセル810に第1の速度で送達され、続いて第2の量のサンプルがフローセル810に第2の速度で送達され、その後第3の量のサンプルがフローセル810に第3の速度で送達される。フローサイトメータアセンブリ800のレーザ光学アセンブリが、第2のサンプル送達の完了/第3のサンプル送達の開始から所定の遅延後にデータ収集を開始するべく作動される。フローサイトメータアセンブリ800のレーザ光学アセンブリは、第3の送達の完了後にデータ収集を終了するべく非作動にされる。フローセル810を通過するサンプル及びシース液は、シース液・廃液パック30に進む。最後に、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで希釈物プローブ120をRBCチャンバ320から引き出すべく「z」方向に移動させる。
【0112】
サンプル実行の第4の段階であるクリーンアップは、混合アセンブリ300のチャンバ310、320、330の排出、試薬シリンジポンプ220、230の再充填、クリーニングチャンバ330のすすぎ、希釈物プローブ120のクリーニング、フローセル810のクリーニング、RBCチャンバ320のクリーニング、及びWBCチャンバ310のクリーニングに関係する。
【0113】
蠕動ポンプ400が、希釈物プローブラインから残留希釈物を一掃するべく空気を吸い出し、WBCチャンバ310、RBCチャンバ320、及び/又はクリーニングチャンバ330から残留流体をシース液・廃液パック30に吸い出すことでチャンバ310、320、330から排出する。試薬シリンジポンプ220、230の再充填は、WBC試薬シリンジポンプ220及びRBC試薬シリンジポンプ230を作動させることで試薬パック40からそれぞれのシリンジポンプ220、230に試薬を吸い出すことによって行われる。
【0114】
その後、ロボットアセンブリ100が最初にキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110を「y」方向に移動させてクリーニングチャンバ330とy軸位置合わせし、続いて、並行して、シースシリンジポンプ240がサンプルプローブラインを通じてクリーニングチャンバ330にシース液を送り込み、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をクリーニングチャンバ330の底に前進させるべく「z」方向に移動させ、蠕動ポンプ400がクリーニングチャンバ330から流体をシース液・廃液パック30に吸い出すことで、クリーニングチャンバ330のすすぎが達成される。その後、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をクリーニングチャンバ330の中から「z」方向に引き出す。いくつかの実施形態では、上記のすすぎは1回以上繰り返すことができる。
【0115】
次に、希釈物プローブ120のクリーニングに関して、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで、希釈物プローブ120をクリーニングチャンバ330とy軸位置合わせするべく「y」方向に移動させ、次いで、クリーニングチャンバ330の底まで「z」方向に移動させる。その後、並行して、シースシリンジポンプ240が希釈物プローブラインを通じてクリーニングチャンバ330にシース液を送り込み、蠕動ポンプ400が、クリーニングチャンバ330から流体をシース液・廃液パック30に吸い出す。いくつかの実施形態では、上記のすすぎは1回以上繰り返すことができる。
【0116】
フローセルのクリーニングを実行するために、シースシリンジポンプ240は、いくつかの実施形態ではクリーニングチャンバ330を実質的に満たす、十分な量のシース液をクリーニングチャンバ330に分注する。その後、蠕動ポンプ400が希釈物プローブラインを通じてクリーニングチャンバ330からシース液をフローセル810に吸い出す。並行して、サンプルシリンジポンプ210とシースシリンジポンプ240との両方がシース液をフローセル810に分注する。いくつかの実施形態では、上記のすすぎは1回以上繰り返すことができる。このすすぎ(単数回又は複数回)の後に、蠕動ポンプ400がクリーニングチャンバ330から流体をシース液・廃液パック30に吸い出し、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで希釈物プローブ120をクリーニングチャンバ330の中から「z」方向に引き出す。
【0117】
RBCチャンバ320のクリーニングは、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることで、サンプルプローブ110をRBCチャンバ320とy軸位置合わせするべく「y」方向に移動させ、次いで、サンプルプローブ110の出口がRBCチャンバ320の頂部よりも僅かに下になるように「z」方向に移動させることに関係する。この位置が達成されると、シースシリンジポンプ240がサンプルプローブラインを通じてRBCチャンバ320を実質的に満たすまでシースを送り込み(又は別の量を分注し)、蠕動ポンプ400がRBCチャンバ320から流体をシース液・廃液パック30に吸い出す。上記のすすぎは1回以上繰り返すことができる。最後に、ロボットアセンブリ100がキャリア102を平行移動させることでサンプルプローブ110をRBCチャンバ320から引き出すべく「z」方向に移動させる。
【0118】
WBCチャンバ310のクリーニングは、WBCチャンバ310が使用され、すすぎ(単数回又は複数回)の後にロボットアセンブリ100がキャリア102をホームポジションに戻るように移動させること以外は、上で詳述したRBCチャンバ320のクリーニングと同様の様態で達成される。このようにして、分析器10は、上記の実行シーケンスを繰り返すことによって達成されるその後のサンプル実行(単数回又は複数回)のためにリセットされる。
【0119】
特に図14Bを参照すると、上で詳述した実行シーケンスは、流体中に懸濁した合成粒子を含むオンボード対照チューブ80からの流体の実行シーケンスに関して(例えば、異なる希釈比の使用を除いて)実質的に同じである。これらの対照実行は、一定間隔(経過時間、使用時間、日時、実行回数などの間隔)で周期的に、要求に応じて、及び/又は1つ以上の条件(移動閾値、温度変化閾値、長時間非活動閾値、コンポーネント(単数又は複数)の交換)の発生時などに実行され得る。オンボード対照チューブ80は、複数の実行を通して分析器10内にとどまるように構成され、したがって、対照チューブ80からのサンプルが対照実行シーケンスで使用される前に対照チューブ80を回転させて内容物を混合するべく、ドロワ60にモータ(明示的に示されていない)が設けられる。オンボード対照チューブ80からの流体の実行シーケンスは、必要であれば自己校正を行うために校正をチェックするのに用いられる。
【0120】
本明細書に記載の分析器、デバイス、システム、及び/又は方法は、種々の情報を受信し、受信した情報を変換して出力を生成するために、1つ以上のコントローラを使用し得る。コントローラは、任意のタイプのコンピューティングデバイス、計算回路、或いはメモリに記憶された一連の命令を実行できる任意のタイプのプロセッサ又は処理回路を含み得る。コントローラは、複数のプロセッサ及び/又はマルチコア中央処理装置(CPU)を含み、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などの任意のタイプのプロセッサを含み得る。コントローラは、エンドユーザの場所でデバイス又はシステム内に配置され得る、製造業者又はサービス提供業者の場所でデバイス又はシステム内に配置され得る、又はクラウドコンピューティングプロバイダに存在するクラウドコンピューティングプロセッサであり得る。コントローラはまた、1つ以上のプロセッサによって実行されるときに1つ以上のプロセッサに1つ以上の方法及び/又はアルゴリズムを実行させるデータ及び/又は命令を記憶するメモリを含み得る。
【0121】
本明細書で開示された態様及び特徴に様々な修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、上記の説明は、限定するものとして解釈されるべきではなく、様々な態様及び特徴の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に付属の請求項の範囲及び精神内で他の修正を思いつくであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
図16
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図18
図19
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図23
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図26
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図28A
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図29A
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図29D
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図32