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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006325
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】バブラー用チューブ及びバブラー
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20240110BHJP
   B01F 33/40 20220101ALI20240110BHJP
   F16L 11/12 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
H01L21/304 648L
B01F33/40
F16L11/12 K
H01L21/304 641
H01L21/304 642F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107112
(22)【出願日】2022-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】000211156
【氏名又は名称】中興化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】菅澤 淳
【テーマコード(参考)】
3H111
4G036
5F157
【Fターム(参考)】
3H111BA15
3H111CA16
3H111CA42
3H111CB25
3H111DA11
3H111DA20
3H111DA26
3H111DB11
3H111DB27
4G036AC05
5F157BA41
5F157BB07
5F157BB08
5F157DB02
5F157DB20
(57)【要約】
【課題】耐薬品性及び耐熱性に優れると共に、耐キンク性が高く、かつガスの圧力損失を抑制できるバブラーを実現可能なバブラー用チューブを提供すること。
【解決手段】
第1の実施形態によると、バブラー用チューブが提供される。バブラー用チューブは、第1内周面及び第1外周面を有する第1チューブと、第2内周面及び第2外周面を有する第2チューブとを備える。第1チューブは、ポリテトラフルオロエチレンを含み、多孔質領域を備える。第2チューブは、互いから独立しており且つ第2チューブの径方向に突出した複数の凸部、及び、複数の凸部間に設けられる複数の凹部を有する独立山領域を有する。独立山領域には、第2内周面から第2外周面までを貫通している少なくとも1つの貫通孔が設けられている。第1チューブは、少なくとも1つの貫通孔を覆うように、独立山領域の少なくとも一部を被覆している。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内周面及び第1外周面を有する第1チューブと、第2内周面及び第2外周面を有する第2チューブとを備えるバブラー用チューブであって、
前記第1チューブは、ポリテトラフルオロエチレンを含み、前記第1内周面から前記第1外周面までを占める多孔質領域を備え、
前記第2チューブは、互いから独立しており且つ前記第2チューブの径方向に突出した複数の凸部、及び、前記複数の凸部間に設けられる複数の凹部を有する独立山領域を有し、前記複数の凸部及び前記複数の凹部は、前記第2チューブの一端から他端に向かう軸方向に沿って交互に配列しており、
前記独立山領域には、前記第2内周面から前記第2外周面までを貫通している少なくとも1つの貫通孔が設けられており、
前記第1チューブは、少なくとも1つの前記貫通孔を覆うように、前記独立山領域の少なくとも一部を被覆しているバブラー用チューブ。
【請求項2】
第1内周面及び第1外周面を有する第1チューブと、第2内周面及び第2外周面を有する第2チューブとを備えるバブラー用チューブであって、
前記第1チューブは、ポリテトラフルオロエチレンを含み、前記第1内周面から前記第1外周面までを占める多孔質領域を備え、
前記第2チューブは、前記第2チューブの一端から他端に向かう軸方向に沿って螺旋状に伸びる、螺旋凸部及び螺旋凹部を有する螺旋凹凸領域を有し、
前記螺旋凹凸領域には、前記第2内周面から前記第2外周面までを貫通している少なくとも1つの貫通孔が設けられており、
前記第1チューブは、少なくとも1つの前記貫通孔を覆うように、前記螺旋凹凸領域の少なくとも一部を被覆しているバブラー用チューブ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの貫通孔の数は複数であり、
前記複数の貫通孔は、前記軸方向に沿って配列している請求項1又は2に記載のバブラー用チューブ。
【請求項4】
前記複数の凸部の配列間隔は、1.0mm以上20.0mm以下である、請求項1に記載のバブラー用チューブ。
【請求項5】
前記第2チューブにおいて、前記貫通孔以外の部分は、気孔率が5%未満の非多孔質構造である、請求項1または2に記載のバブラー用チューブ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの貫通孔の平均直径は、1.0mm以上3.0mm以下である、請求項1または2に記載のバブラー用チューブ。
【請求項7】
前記多孔質領域の気孔率が5%以上80%以下である、請求項1または2に記載のバブラー用チューブ。
【請求項8】
フッ素樹脂含有キャップをさらに備え、
前記フッ素樹脂含有キャップは、前記第1チューブの一端及び前記第2チューブの前記一端に融着されている請求項1または2に記載のバブラー用チューブ。
【請求項9】
非多孔質構造を有しており、溶融流動性フッ素樹脂を含む第3チューブをさらに備え、
前記第3チューブの一端は、前記第1チューブの他端及び前記第2チューブの他端の少なくとも一方と接続されている、請求項1または2に記載のバブラー用チューブ。
【請求項10】
前記第3チューブの一端は、前記第1チューブの前記他端と接続されており、
前記バブラー用チューブは、前記第1チューブの前記第1外周面及び前記第3チューブが有する第3内周面との間に介在する中間層を有し、
前記中間層は、前記第1チューブの前記他端を跨いで前記第2チューブに融着されている、請求項9に記載のバブラー用チューブ。
【請求項11】
請求項9に記載のバブラー用チューブと、
ガス供給手段とを備え、
前記ガス供給手段は、前記第3チューブの他端に接続されているバブラー。
【請求項12】
液体材料をバブリングするためのバブラーであって、
前記バブラー用チューブにおいて、前記第1チューブが露出した部分はバブリング部であり、
前記バブリング部の見かけ比重は、前記液体材料の比重と比較して大きい請求項11に記載のバブラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バブラー用チューブ及びバブラーに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体の製造工程等では、薬液の滞留を防止したり、温度ムラを解消したりするためにガス注気装置、所謂バブラーが使用されている。これらの目的で使用されるバブラーには、耐薬品性及び耐熱性に優れることが要求される。それ故、耐薬品性及び耐熱性に優れるフッ素樹脂製のバブラーが上市されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-331980号公報
【特許文献2】特開昭61-66730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公知のバブラーの多くは、柔軟性を持たない円筒状、球状又は平板状などの形態を有しているため、設置の自由度が低いという問題がある。そこで、本発明者は、柔軟性があるフッ素樹脂製のチューブをバブラー用チューブとして用いてバブラーの設置の自由度を高めることを検討した。
【0005】
しかし、柔軟性が高いチューブを曲げると、曲げ部分に潰れや折れ(キンク)が発生することがある。そのため、柔軟性が高いチューブを備えるバブラーでは、チューブ内部のガスの流通がキンクに妨げられ、キンクの先にガスが供給され難くなる傾向がある。
【0006】
また、バブラーとして多孔質チューブを用いる場合、チューブが長尺であるとガスの圧力損失(圧損)が大きくなる傾向がある。そのため、チューブの全長にわたって均一にバブリングを行うためには、ガス圧を高くする必要がある。
【0007】
圧損を抑制するため、多孔質チューブの内側に、別途、非多孔質チューブを設けた2層構造のバブラーが検討されているものの、2層構造のバブラーは曲げに対する復元力が高いため、曲げた形状を維持したまま設置することが困難である。即ち、この場合には設置の自由度が低下するという問題がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、耐薬品性及び耐熱性に優れると共に、耐キンク性が高く、かつガスの圧力損失を抑制できるバブラーを実現可能なバブラー用チューブ、及び、当該バブラー用チューブを備えたバブラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の実施形態によると、バブラー用チューブが提供される。バブラー用チューブは、第1内周面及び第1外周面を有する第1チューブと、第2内周面及び第2外周面を有する第2チューブとを備える。第1チューブは、ポリテトラフルオロエチレンを含み、第1内周面から第1外周面までを占める多孔質領域を備える。第2チューブは、互いから独立しており且つ第2チューブの径方向に突出した複数の凸部、及び、複数の凸部間に設けられる複数の凹部を有する独立山領域を有する。複数の凸部及び複数の凹部は、第2チューブの一端から他端に向かう軸方向に沿って交互に配列している。独立山領域には、第2内周面から第2外周面までを貫通している少なくとも1つの貫通孔が設けられている。第1チューブは、少なくとも1つの貫通孔を覆うように、独立山領域の少なくとも一部を被覆している。
【0010】
本発明の第2の実施形態によると、バブラー用チューブが提供される。バブラー用チューブは、第1内周面及び第1外周面を有する第1チューブと、第2内周面及び第2外周面を有する第2チューブとを備える。第1チューブは、ポリテトラフルオロエチレンを含み、第1内周面から第1外周面までを占める多孔質領域を備える。第2チューブは、螺旋凹凸領域を有する。螺旋凹凸領域は、第2チューブの一端から他端に向かう軸方向に沿って螺旋状に伸びる、螺旋凸部及び螺旋凹部を有する。螺旋凹凸領域には、第2内周面から第2外周面までを貫通している少なくとも1つの貫通孔が設けられている。第1チューブは、少なくとも1つの貫通孔を覆うように、螺旋凹凸領域の少なくとも一部を被覆している。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、耐薬品性及び耐熱性に優れると共に、耐キンク性が高く、かつガスの圧力損失を抑制できるバブラーを実現可能なバブラー用チューブ、及び、当該バブラー用チューブを備えたバブラーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施形態に係るバブラー用チューブの一例を概略的に示す断面図。
図2】第1の実施形態に係るバブラー用チューブが備える第2チューブの一例を概略的に示す断面図。
図3】第2の実施形態に係るバブラー用チューブの一例を概略的に示す断面図。
図4】第2の実施形態に係るバブラー用チューブが備える第2チューブの一例を概略的に示す断面図。
図5】第3の実施形態に係るバブラー用チューブの一例を概略的に示す断面図。
図6】第4の実施形態に係るバブラーの一例を概略的に示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について適宜図面を参照して説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施の形態の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術とを参酌して、適宜設計変更することができる。
【0014】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係るバブラー用チューブは、第1チューブと、第2チューブとを備える。
【0015】
第1チューブは、ポリテトラフルオロエチレンを含む。そのため、第1チューブは耐熱性及び耐薬品性に優れる。
【0016】
第1チューブは、第1内周面及び第1外周面を有し、第1内周面から第1外周面までを占める多孔質領域を備える。
【0017】
第1チューブ11の多孔質領域の構造は、第1チューブ11が含有するPTFEの性質に起因する構造である。即ち、第1チューブ11が有する多孔質領域の構造は、PTFEで構成されるノード及びフィブリルからなる微細構造である。PTFEを含む充実構造のチューブを一軸延伸すると、おおよそ延伸方向に沿ってノードからフィブリルが引き出される。ノードとは、高分子繊維が引き延ばされずにPTFE材料が凝集している領域を指す。フィブリルは、ノード間に存在し、延伸方向に沿って配向している高分子繊維を指す。ノード間、フィブリル間並びにノード及びフィブリルの間には、多数の貫通孔(連通孔)が形成されている。そのため、第1チューブは、例えば、第1チューブの第1内周面側に供給されたガスを、多孔質領域を通じて第1外周面側に供給することができる。
【0018】
第2チューブは、第2内周面及び第2外周面を有する。第2チューブは、互いから独立しており且つ第2チューブの径方向に突出した複数の凸部、及び、複数の凸部間に設けられる複数の凹部を有する独立山領域を有する。複数の凸部及び複数の凹部は、第2チューブの一端から他端に向かう軸方向に沿って交互に配列している。
【0019】
独立山領域は、例えば、チューブ壁面が波形に賦形された領域である。独立山領域の凸部及び凹部を折りたたむことによって、第2チューブは軸方向に沿って縮むことができる。また、凸部及び凹部を、凹凸を均すように伸ばすことによって、第2チューブは軸方向に沿って伸びることもできる。よって、第2チューブが曲げられたとき、独立山領域において曲げの内径側に位置する部分は縮むことができ、曲げの外径側に位置する部分は伸びることができる。したがって、独立山領域を備える第2チューブは、曲げに対して柔軟に追従でき、折れや潰れを生じにくい。即ち、耐キンク性が高い。
【0020】
第2チューブの独立山領域には、第2内周面から第2外周面までを貫通している少なくとも1つの貫通孔が設けられている。そのため、第2チューブの第2内周面側に供給されたガスは、第2内周面側から第2外周面側に向けて貫通孔を通過する。
【0021】
第1チューブは、第2チューブの壁面に設けられた少なくとも1つの貫通孔を覆っている。つまり、第1チューブの第1内周面は、第2チューブの第2外周面と比較してより外側に位置している。よって、上記のように貫通孔を通じて第2チューブの壁面を通り抜けたガスは、第1チューブの第1内周面と第2チューブの第2外周面との間に滞留する。或いは、当該ガスは、滞留すること無しに、第1チューブの多孔質領域を通じて第1外周面側に供給され得る。
【0022】
実施形態に係るバブラー用チューブでは、第2チューブが第1チューブの内側に配置されているため、仮に第1チューブが長尺になったとしても、ガスの圧力損失の増大を抑制することができる。具体的には、例えば、第2チューブの一方の端部から第2チューブ内に流入したガスは、第2チューブ内を主に通って第2チューブの他方の端部に到達する。第2チューブは、少なくとも1つの貫通孔を有するものの、第2内周面は、例えば非多孔質構造で構成されている。従って、多孔質領域を有する第1チューブ内をガスが直接流れる場合と比較して、圧力損失を低減することができる。よって、第2チューブを内側に備えるバブラー用チューブは、第1チューブの第1外周面全体から比較的均一にガスを放出させることができ、圧力損失を低減できる。
【0023】
また、上記の通り、第1チューブは第2チューブの外側に位置する。そのため、例えば、実施形態に係るバブラー用チューブを曲げた際に、バブラー用チューブが径方向に潰れる方向に力がかかったとしても、第1チューブの形状を、内側の第2チューブが支持することができる。即ち、バブラー用チューブは、キンクを生じにくい第2チューブを内側に備えているため、高い耐キンク性を示す。実施形態に係るバブラー用チューブは、キンクが抑制されやすいため、設置の自由度の観点でも優れている。
【0024】
以下、第1の実施形態について、図1及び図2を参照してさらに説明する。図1は、第1の実施形態に係るバブラー用チューブの、軸方向に沿う断面図である。図2は、第1の実施形態に係るバブラー用チューブが備える第1チューブの、軸方向に沿う断面図である。
【0025】
図1図5において、X軸はバブラー用チューブの軸方向(長手方向)に沿う方向である。Y軸はX軸に直交する方向である。Z軸は、X軸及びY軸と直交する方向である。径方向は、Y軸及びZ軸を含むYZ平面に沿う方向である。
【0026】
バブラー用チューブ10は、第1チューブ11と、第2チューブ12とを備える。図1中、符号Cは、バブラー用チューブ10の中心軸を示す。
【0027】
第1チューブ11は、一端110から他端111まで伸びるチューブである。第1チューブ11は、第1内周面11a及び第1外周面11bを有する。第1チューブ11は、例えば、所定の内径及び外径を有する円筒状のチューブである。
【0028】
第1チューブ11は、耐薬品性及び耐熱性が高いポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む。そのため、例えば、半導体製造に用いられるレジスト、現像液、有機溶媒、強酸及び強アルカリなどの薬液を用いる場合にも、薬液中にガスを供給する部分(バブリング部)として使用できる。
【0029】
第1チューブ11が有する多孔質領域は、前述したノード及びフィブリルからなる微細構造を有する。それ故、多孔質領域は、この微細構造に含まれる連通孔よりも小さな粒子のみを透過し、連通孔よりも大きな粒子の透過を妨げる機能を持つ。したがって、例えば、第1チューブ11の多孔質領域が存在する部分を薬液中に浸漬し、第1内周面11a側にガスを注気することにより、多孔質領域を通じて当該ガスを薬液中に供給できると共に、薬液が第1内周面11a側へ侵入することを防止できる。
【0030】
多孔質領域の気孔率は、5%以上80%以下であると好ましい。気孔率は、好ましくは10%以上40%以内の範囲内にある。気孔率が10%以上であると、薬液中へのガスの供給効率を高くすることができる。気孔率が40%以下であると、第1チューブ11の強度を高く保つことができる。
【0031】
また、第1チューブ11に含まれる多孔質領域は、例えば、第1チューブ11の50体積%以上を占めていてもよく、80体積%以上を占めていてもよく、100体積%を占めていてもよい。
【0032】
第2チューブ12は、一端120から他端121まで伸びるチューブである。第2チューブ12は、第2内周面12a及び第2外周面12bを有する。第2チューブ12は、例えば、所定の内径及び外径を有する円筒状のチューブである。
【0033】
第2チューブ12において、貫通孔122以外の部分は、非多孔質構造(充実構造)を有することが好ましい。本願明細書及び特許請求の範囲において、非多孔質構造とは、5%未満の気孔率を有する部分を指す。気孔率の下限値は特に限定されず、0%であってもよい。
【0034】
貫通孔122以外の部分が非多孔質構造を有する場合、第2チューブ12壁面の貫通孔122以外の部分からガスが漏出することを防止できる。そのため、圧損が少ないバブラー用チューブを提供できる。
【0035】
また、図2に示す通り、第2チューブ12は、径方向に突出した複数の凸部123a、及び、複数の凸部間に設けられる複数の凹部123bを有する独立山領域123を備える。複数の凸部123aに含まれる各凸部123aは、例えば、円筒状の第2チューブ12において、その壁面の全周に亘って設けられている。
【0036】
複数の凸部123aの頂点部における第2チューブの内径に対する、複数の凹部123bの最深部における第2チューブの内径の割合は、特に制限されないが、例えば50%以上80%以下の範囲内にある。
【0037】
独立山領域123は、曲げられた際にその形状を維持することができる。そのため、第2チューブ12を備えるバブラー用チューブ10は、設置の際にチューブの形状を固定しておくための治具を要しない。そのため、バブラー用チューブは、例えば、バブラー用チューブを曲げて形成した三次元構造を維持することが必要な用途、及び、固定用治具の配置が困難な場所に設置する用途に好適である。
【0038】
第2チューブ12の全長に占める独立山領域123の長さの割合は、例えば50%以上100%以下の範囲内にある。
【0039】
独立山領域123において、凸部123a同士の間隔(配列間隔)123cは、1.0mm以上20.0mm以下であると好ましい。配列間隔123cが小さいと、曲げに対する独立山領域の追従性を高くできる。
【0040】
配列間隔123cは、以下のようにして測定できる。
【0041】
まず、独立山領域123を軸方向に沿って引き延ばす。1分静置した後、1つの凸部の頂点から、隣り合う他の凸部の頂点までの軸方向に沿う距離を、凸部間の距離として測定する。ここで、凸部の頂点とは、第2チューブ12の軸方向に沿う断面における、当該凸部において最も中心軸Cから離れた点を指す。
【0042】
第2チューブ12が凸部を6つより多く備える場合には、隣り合う2つの凸部の組み合わせを任意に5つ選択し、それぞれの組み合わせについて凸部間の距離を測定する。第2チューブ12が備える凸部が6つ以下の場合には、すべての隣り合う凸部間の距離を測定する。測定した凸部間の距離を平均し、配列間隔123cとする。凸部間の距離は、ノギス、マイクロスコープ又は投影機を用いて測定することができる。
【0043】
以下、各部材についてさらに説明する。
【0044】
(第1チューブ)
第1チューブ11の内径は、特に制限されないが、例えば0.5mm以上30mm以下の範囲内にある。第1チューブ11の外径は、特に制限されないが、例えば0.7mm以上40mm以下の範囲内にある。第1チューブ11の壁面の厚さは、例えば、0.1mm以上5.0mm以下の範囲内にある。第1チューブ11の壁面の厚さとは、第1内周面11aから、最も近い第1外周面11bまでの径方向の距離で規定される。
【0045】
チューブの内径は、1/1000mmの精度を有するピンゲージ又はノギスを用いて測定することができる。チューブの外径は、ノギス、マイクロスコープ又は投影機を用いて測定することができる。
【0046】
第1チューブ11の壁面を過剰に厚くしないことにより、第1チューブ11の柔軟性が乏しくなる可能性を回避できる。また、第1チューブ11の壁面を過剰に薄くしないことにより、第1チューブ11の強度が低下する可能性を回避できる。
【0047】
第1チューブ11の長さは、特に制限されないが、例えば、0.1m以上5.0m以下の範囲内にある。
【0048】
第1チューブ11の一端110は、バブラー用チューブ10の一端100であり得る。
【0049】
(第2チューブ)
第2チューブ12は、第1チューブ11の内側に配置されている。それ故、第2チューブ12の外径は、例えば、第1チューブ11の内径と比較して小さい。
【0050】
第2チューブ12の壁面の厚さは、例えば、0.1mm以上5.0mm以下の範囲内にある。第2チューブ12の壁面の厚さとは、第2チューブ12の内周面12aから、最も近い外周面12bまでの径方向の距離で規定される。第2チューブ12の壁面が過剰に厚いと、チューブの柔軟性が乏しい可能性がある。第2チューブ12が優れた柔軟性を有するためには、第2チューブ12の壁面の厚さは、0.5mm以上1.5mm以下の範囲内にあることが好ましい。
【0051】
第2チューブ12は、2つ以上の貫通孔122を備えることが好ましい。貫通孔122は、第2チューブ12の壁面を貫通する孔である。即ち、貫通孔122は、内周面12aから外周面12bまでを貫通する孔である。2つ以上の貫通孔122が第2チューブ12の軸方向に沿って配列していると、第2外周面12bからガスを均一に供給できるため、より好ましい。2つ以上の貫通孔122は、一方向に沿って配列していなくてもよい。孔の形状は特に制限されないが、例えば、円形又は略円形である。
【0052】
貫通孔径122aは特に制限されないが、例えば、孔の直径が0.1mm以上5.0mm以下の範囲内にある。貫通孔径122aの直径は、1.0mm以上3.0mm以下の範囲内にあることが好ましい。貫通孔の直径が0.1mm以上であると、貫通孔を形成する際の作業性を高くできる。貫通孔の直径が5.0mm以下であると、第2チューブ12内をガスが流通する際の圧損を低減できる。
【0053】
貫通孔122の平均直径は、以下のようにして測定できる。第2チューブ12が貫通孔122を5つより多く備える場合には5つの貫通孔を選択し、それぞれの貫通孔の直径(貫通孔径122a)を測定する。第2チューブ12が備える貫通孔が5つ以下の場合にはすべての貫通孔のそれぞれについて貫通孔径を測定する。測定した貫通孔径を平均した値を、貫通孔122の平均直径とする。貫通孔径は、1/1000mmの精度を有するピンゲージ又はノギスを用いて測定することができる。
【0054】
貫通孔122を2つ以上有する場合、その配列間隔(孔の中心間距離)は、特に制限されないが、例えば10mm以上500mm以下の範囲内にある。2つ以上の貫通孔122は、一定間隔で配列していてもよく、任意の間隔を空けて配列していてもよい。例えば、或る位置に設けられており且つ互いに隣り合う2つの貫通孔122の間隔と、これらとは異なる位置に設けられており且つ互いに隣り合う2つの貫通孔122の間隔とは、異なっていてもよい。
【0055】
第2チューブ12を構成する樹脂としては、フッ素樹脂に限られず、種々の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂を使用することができる。耐薬品性及び耐熱性の観点から、第2チューブ12はフッ素樹脂を含むことが好ましい。第2チューブ12に含まれるフッ素樹脂として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性ポリテトラフルオロエチレン、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマ(ETFE)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマ(FEP)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
【0056】
(第1の実施形態に係るバブラー用チューブの製造方法)
第1の実施形態に係るバブラー用チューブの製造方法の一例を以下に説明する。
第1チューブは、例えば、非多孔質構造(充実構造)を有するPTFEチューブを一軸延伸することにより製造できる。第1チューブの前駆体となる充実構造を有するPTFEチューブは、例えば押出成形品であり得る。押出成形の一例を以下に説明する。
【0057】
押出成形品の原料としては、PTFEファインパウダーと、潤滑剤等の押出助剤とを用いることができる。PTFEファインパウダーに潤滑剤等の押出助剤を混合することで、ペースト状の混合物を得ることができる。PTFEファインパウダーを含んだ混合物をチューブ形状に押出成形することで、チューブ状の押出成形品を得ることができる。
【0058】
押出助剤としては、例えば、汎用されているソルベントナフサ(例えば、登録商標:Isoper E、エクソン化学社製)、ホワイトオイル、及び、炭素数6乃至12の流動パラフィン(例えば、登録商標:カクタスノルマルパラフィンN-10、(株)ジャパンエナジー製)を挙げることができる。
【0059】
PTFEファインパウダーと押出助剤とを混合して得られる混合物は、押出成形に供する前に熟成してもよい。また、熟成させた混合物を圧縮して、圧縮成型体(ビレット)を造ってもよい。圧縮することにより、PTFEファインパウダーにおける空気を除き、押出成形品の均一性を向上させることができる。圧縮成型体の形状は特に限定されないが、例えば、円柱形状であり得る。
【0060】
続いて、第1チューブ前駆体として製造したPTFEチューブを一軸延伸する。一軸延伸を行うと、第1チューブ前駆体に含まれる高分子材料から、高分子繊維が引き出されて延伸方向に引き延ばされる。このようにすると、ノードとフィブリルとを含む微細構造を形成できる。
【0061】
一軸延伸時の延伸倍率を調整することによって、第1チューブの比重又は気孔率を調整できる。一軸延伸時の延伸倍率を高めることにより、気孔率が高く、低い比重を持つ第1チューブを形成できる。一軸延伸時の延伸倍率を低めることにより、気孔率が低く、高い比重を持つ第1チューブを形成できる。例えば、一軸延伸時の延伸倍率を2倍にすると、気孔率がおおよそ50%程度の第1チューブを製造できる。延伸倍率は、目的とする比重に応じて適宜調整することが可能であるが、例えば1.2倍以上6倍以下の範囲内とする。目的とする比重に応じて適宜調整することができる。
【0062】
続いて、未焼成状態の第1チューブを乾燥及び焼成に供する。乾燥は、例えば乾燥炉の中で行う。先に使用した石油系押出助剤の沸点以上の温度で乾燥を行うことにより、助剤を揮発させることができる。続いて、乾燥後のチューブをPTFEの融点以上の温度、例えば330℃以上の温度で加熱して焼成する。焼成は、例えば、押出成形品を固定して行うことにより、チューブが収縮しないように行うことができる。こうして、第1チューブを作製することができる。
【0063】
第2チューブは、例えば、充実構造を有するフッ素樹脂製チューブに独立山領域を形成し、貫通孔を設けることにより作製することができる。
【0064】
具体的には、以下のように作製する。
【0065】
まず、押出成形または射出成形など、公知の成形方法により、内径及び外径が全長にわたって略一定のチューブを製造する。次いで、以下の方法で独立山領域を形成する。
【0066】
独立山領域は、例えば、ブロー成形により形成できる。まず、内径及び外径が全長にわたって略一定のチューブを、チューブを構成しているフッ素樹脂の軟化点以上の温度に加熱して軟化させる。上記チューブを、金型内でチューブの内径側から加圧(ブロー)する。金型は、例えば、上金型と下金型とから構成される。上金型と下金型とを組み合わせたときの金型内の形状は、内周面を有する筒状である。金型の内周面は、所望の独立山領域の外周面形状に対応する形状をしている。加圧により拡径したチューブが、金型の内周面に密着することにより、所望の独立山領域を形成できる。拡径後のチューブを冷却してフッ素樹脂を硬化させ、独立山領域の形状を固定する。
【0067】
独立山領域を形成する際、ブロー成形に続いて折り曲げ工程を更に行ってもよい。折り曲げは、上述のブロー成形により形成された独立山領域としての凹凸を、例えば軟化点以下の温度において、チューブの軸方向に沿って押し縮めることにより行う。軟化点以下の温度とは、例えば30℃程度であり得る。折り曲げ工程の後、例えば80℃以上200℃以下の温度で更に加熱してもよい。折り曲げ工程を更に施した独立山領域は、伸縮性に優れると共に、チューブを曲げた際の形状保持性に優れる傾向がある。
【0068】
貫通孔は、ドリル等により形成することができる。第2チューブに複数の貫通孔を設ける場合には、複数の貫通孔は、一方向に沿って配列していてもよく、配列していなくてもよい。
【0069】
第1チューブの内径及び外径、並びに、第2チューブの内径及び外径は、所望の値で設計及び作製することができるが、第1チューブの内径は、第2チューブの外径と比較して大きくする。
【0070】
次に、作製した第2チューブを第1チューブの第1内周面側に挿入する。このとき、第1チューブが、少なくとも一つの貫通孔を被覆するようにする。こうして、第1の実施形態に係るバブラー用チューブを作製することができる。
【0071】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るバブラー用チューブは、第1チューブと、第2チューブとを備える。以下に説明するように、第2の実施形態に係るバブラー用チューブは、その第2チューブの構造が異なることを除いて第1の実施形態に係るバブラー用チューブと同様の構造を有する。
【0072】
第2の実施形態に係る第1チューブは、第1の実施形態で説明したのと同様のチューブである。
【0073】
第2の実施形態に係る第2チューブについて、図3及び図4を参照して説明する。図3は、第2の実施形態に係るバブラー用チューブの一例を概略的に示す断面図である。図4は、第2の実施形態に係るバブラー用チューブが備える第2チューブの一例を概略的に示す断面図である。
【0074】
第2の実施形態に係る第2チューブ12は、独立山領域123の代わりに、螺旋凹凸領域124を備える。第2の実施形態に係る第2チューブ12は、これら領域の相違を除いて、第1の実施形態で説明したのと同様の構成を有する。
【0075】
螺旋凹凸領域124は、第2チューブの一端120から他端121に向かう軸方向に沿って螺旋状に伸びている、螺旋凸部124a及び螺旋凹部124bを有する。図4に示した第2チューブ12は、一例として、1つの連続した螺旋凸部124aと、1つの連続した螺旋凹部124bとを備える螺旋凹凸領域124を有する。螺旋凹凸領域124は、例えば、円筒状の第2チューブ12において、その壁面の全周に亘って設けられている。
【0076】
螺旋凹凸領域124の軸方向に沿う断面は、螺旋凸部124aの一部からなる径方向に突出している部分と、螺旋凹部124bの一部からなる径方向にへこんでいる部分とが、軸方向に沿って交互に配置された凹凸構造を有する。
【0077】
よって、第2チューブ12が曲げられたとき、螺旋凹凸領域124のうち、曲げの内径側に位置する部分では、上記凹凸構造が折りたたまれ、軸方向に縮むことができる。曲げの外径側に位置する部分では、螺旋凹凸領域が軸方向に沿って外側に引っ張られることによって、上記凹凸構造が均されて伸びることができる。したがって、螺旋凹凸領域124を有する第2チューブ12は、曲げに対して柔軟に追従できるため、耐キンク性が高い。
【0078】
螺旋凸部124aの一部からなる径方向に突出している部分の頂点部における第2内周面から中心軸Cまでの距離に対する、螺旋凹部124bの一部からなる径方向にへこんでいる部分の最深部における第2内周面から中心軸Cまでの距離の割合は、特に制限されないが、例えば50%以上80%以下の範囲内にある。
【0079】
第2チューブ12の全長に占める螺旋凹凸領域124の長さの割合は、例えば50%以上100%以下の範囲内にある。
【0080】
螺旋凹凸領域124の軸方向に沿う断面において、螺旋凸部124aの一部からなる径方向に突出している部分同士の、軸方向に沿う間隔(螺旋凸部配列間隔)は、0.5mm以上10.0mm以下であると好ましい。
【0081】
螺旋凸部配列間隔は、先に説明した配列間隔123cと同様にして測定できる。なお、測定方法において、凸部の頂点は、螺旋凹凸領域124の軸方向に沿う断面において、螺旋凸部124aの一部からなる径方向に突出している部分において最も中心軸Cから離れた点とする。
【0082】
螺旋凹凸領域124には、第2内周面12aから第2外周面12bまでを貫通している少なくとも1つの貫通孔122が設けられている。貫通孔122は、第1の実施形態で説明したのと同様の貫通孔にすることができる。
【0083】
よって、第2の実施形態に係るバブラー用チューブは、第1の実施形態に係るバブラー用チューブと同様に、圧力損失を低減でき、かつ高い耐キンク性を示す。各実施形態に係るバブラー用チューブは、キンクが抑制されやすいため、設置の自由度の観点でも優れている。
【0084】
(第2の実施形態に係るバブラー用チューブの製造方法)
第2の実施形態に係るバブラー用チューブは、例えば、第2チューブの製造において独立山領域の代わりに螺旋凹凸領域を形成すること以外は、第1の実施形態と同様にして作製することができる。
【0085】
螺旋凹凸領域は、例えば、ブロー成形により形成することができる。ブロー成形は、金型の内周面が、所望の螺旋凹凸領域の外周面形状に対応する形状をしている金型を用いること以外は、先に説明した独立山領域の形成と同様にして行うことができる。
【0086】
(第3の実施形態)
第3の実施形態によると、バブラー用チューブが提供される。第3の実施形態に係るバブラー用チューブについて、図5を参照して説明する。
【0087】
第3の実施形態に係るバブラー用チューブ10は、第1の実施形態に係るバブラー用チューブまたは第2の実施形態に係るバブラー用チューブに加えて、第3チューブ13を更に備える。即ち、バブラー用チューブ10は、第1チューブ11と、第2チューブ12と、第3チューブ13とを備える。
【0088】
図5では、第2チューブ12が独立山領域123を備えるバブラー用チューブ10、即ち第1の実施形態に係るバブラー用チューブを備える場合を例示している。しかしながら、第3実施形態に係るバブラー用チューブ10は、独立山領域123を備える第2チューブ12の代わりに、螺旋凹凸領域を有する第2チューブ12を備えていてもよい。
【0089】
第3の実施形態に係るバブラー用チューブ10は、例えば図5に示しているように、中間層14、融着部15及びフッ素樹脂含有キャップ16をさらに備えることができる。
【0090】
第3チューブ13は、第3内周面13a及び第3外周面13bを有する。第3チューブ13は、所定の内径及び外径を有する円筒状のチューブである。例えば、図5に示したバブラー用チューブ10において、第3チューブ13の内径は、第1チューブ11の外径よりも大きいが、これに制限されない。例えば、第3チューブ13の内径は、第2チューブ12の外径と比較して大きく且つ第1チューブ11の内径と比較して小さくてもよい。
【0091】
第3チューブ13は、例えば、以下のようにして第1の実施形態に係るバブラー用チューブと接続されている。第3の実施形態に係るバブラー用チューブ10において、第3チューブ13には第1チューブ11及び/又は第2チューブ12が内挿されている。第3チューブ13に対して第2チューブ12が外挿されていてもよい。
【0092】
図5では、一例として、第1チューブ11及び第2チューブ12が、第3チューブ13内に内挿されている場合を示している。バブラー用チューブ10において、第2チューブ12の他端121は、第1チューブ11の他端111と比較して軸方向に沿って外側に突出している。そのため、第2チューブの他端121において、第2外周面12bは、中間層14を介して第3内周面13aと対向している。第1チューブの他端111において、第1外周面11bは、中間層14を介して第3内周面13aと対向している。中間層14は、第1外周面11b、第2外周面12b及び第3内周面13aと融着されている。
【0093】
上記のように、中間層14が第1チューブ11の他端111を跨いで第2チューブ12とも接続されていると、第1チューブ11及び第2チューブ12の両方が、中間層14を介して第3チューブ13と接合される。それ故、バブラー用チューブ10を屈曲させた場合であっても、第1チューブ11内に挿入されている第2チューブ12の位置ずれが生じるのを抑制することができる。なお、この場合、中間層14は、第2チューブ12の第2外周面12b及び/又は他端121と融着され得る。
【0094】
中間層14はスペーサとも呼ぶことができる。中間層14は、例えば、第3内周面13aと第1外周面11bとが対向している部分、及び、第3内周面13aと第2外周面12bとが対向している部分のうちの少なくとも一部に形成され得る。即ち、第1チューブ11と第2チューブ12の少なくとも一方が、中間層14を介して第3チューブ13と接合され得る。中間層14の一部は、第3内周面13aと第1外周面11bとが対向していない部分において、更に形成されていてもよい。
【0095】
中間層14は、例えば、第3チューブ13の第3内周面13aを覆う円筒形状を有する。
【0096】
中間層14は、例えば溶融流動性フッ素樹脂を含む。中間層14に含まれる溶融流動性フッ素樹脂としては、例えば、PFA、ETFE、FEP及びPVDFからなる群より選択される少なくとも一種の溶融流動性フッ素樹脂を使用することができる。
【0097】
中間層14の膜厚は、特に制限されないが、例えば0.005mm以上5.0mm以下の範囲内にある。第3チューブの内径が大きく且つ第3チューブ13と接合されるチューブの外径が小さい場合には、比較的大きな厚みを持つ中間層14を形成することが好ましい。これにより、接合部の隙間を埋めることができ、皺等の形成を抑制することができる。それ故、バブラーとして使用する場合に、接合部でのガス漏れ及び薬液等のチューブ内への侵入を抑制することができる。一方、第3チューブの内径が小さく且つ第3チューブと接合されるチューブの外径が大きい場合には、比較的小さな厚みを持つ中間層14によって接合部の隙間を埋めることができる。
【0098】
中間層14が存在することにより、第3チューブ13と、第1チューブ11及び/または第2チューブ12との接合がより強固となる。それ故、例えば、バブラー用チューブ10の曲げ半径が小さくなるような設置方法で使用された場合であっても、第1チューブ11及び/または第2チューブ12と第3チューブ13との接合部からのガス漏れを抑制することができる。
【0099】
また、第3の実施形態に係るバブラー用チューブは、中間層14を備えていなくてもよい。この場合、例えば、第3チューブ13を溶融流動性フッ素樹脂で構成した上で、第3チューブ13の端部を第1外周面11bに対して融着させることにより融着部15を形成することができる。こうして、中間層14を別途設けること無しに、チューブ同士を直接融着することにより、チューブ同士を接合することができる。
【0100】
融着部15は、第3チューブ13自体が溶融した部位であってもよく、中間層14が溶融した部位であってもよい。また、別途用意した溶融流動性フッ素樹脂を含む部位であってもよい。
【0101】
融着部15は、PFA、ETFE、FEP及びPVDFからなる群より選択される少なくとも一種の溶融流動性フッ素樹脂を含み得る。溶融流動性フッ素樹脂を含有する融着部15は、第1チューブ11へのアンカー効果を発現させることができるため、好ましい。融着部15は、耐薬品性及び耐熱性に優れるPFAを含むことがより好ましい。
【0102】
そのほか、第3チューブ13は、例えば、第2チューブ12のみと接続されていてもよい。図5では、第2チューブ12の他端121が、第1チューブ11の他端111よりも、軸方向に沿って外側に突出している場合を示しているが、第1チューブ11の他端111が第2チューブ12の他端121よりも、軸方向に沿って外側に突出していてもよい。即ち、第2チューブ12の他端121は、第1チューブ11により被覆されていてもよい。この場合、第3チューブ13は、第1チューブ11のみと接続されていてもよい。
【0103】
以上説明したように、第3チューブ13の一端130は、第1チューブ11の他端111及び第2チューブ12の他端121の少なくとも一方と接続されている。
【0104】
第1チューブの一端110及び第2チューブの一端120には、フッ素樹脂含有キャップ16が融着されている。これにより、第1チューブ11の一端110及び第2チューブ12の一端120が封止されるとともに、固定されている。
【0105】
図5に示すフッ素樹脂含有キャップ16は、第1チューブ11の一端110を封止しているため、第1チューブ11の一端110から、バブラー用チューブ10の外部に放出されうるガスの放出を抑制することができる。
【0106】
図5は、一例として、フッ素樹脂含有キャップ16の内部において、第2チューブ12の一端120が、第1チューブ11の一端110よりも軸方向に沿って外側に突出している場合を示している。フッ素樹脂含有キャップ16の内部において、第1チューブ11の一端110が、第2チューブ12の一端120よりも軸方向に沿って外側に突出していてもよい。
【0107】
フッ素樹脂含有キャップ16の大きさ及び形状は特に制限されない。
【0108】
フッ素樹脂含有キャップ16に含まれるフッ素樹脂は特に制限されないが、例えば溶融流動性フッ素樹脂である。溶融流動性フッ素樹脂としては、例えば、融着部15について上述した種類のものを使用することができる。
【0109】
第3の実施形態に係るバブラー用チューブは、フッ素樹脂含有キャップ16によって第1チューブの一端110及び第2チューブの一端120が封止され、かつ、中間層14が、第3内周面13aに融着されると共に第1チューブ11の他端111を跨いで第2チューブ12と融着されていることが好ましい。このような形態であると、第1チューブの一端110と第2チューブの一端120、及び、第1チューブの他端111と第2チューブの他端121の両端を固定できる。そのため、バブラー用チューブ10を曲げた際に、第1チューブ11と第2チューブ12との間にずれを生じにくくできる。 なお、図示していないが、第1チューブ11の一端110は、フッ素樹脂含有キャップ16を備える代わりに、当該チューブの縁同士を重ねた状態で超音波溶接により封止されてもよい。第2チューブの一端120についても、同様に封止されてもよい。
【0110】
バブラー用チューブ10の用途に応じて、フッ素樹脂含有キャップ16は省略してもよい。また、第3チューブ13は、バブラー用チューブの他端101側に加えて一端100側にも接続してもよい。このような形態であると、例えば、バブラー用チューブ10の両端からガスを供給する用途にも用いることができる。なお、フッ素樹脂含有キャップ16は、第3チューブ13を備えないバブラー用チューブに取り付けてもよい。即ち、先に説明した第1の実施形態又は第2の実施形態に係るバブラー用チューブの一端に取り付けてもよい。
【0111】
バブラー用チューブ10において、第1チューブ11が露出している部分がバブリング部30である。なお、図5では一例として、第1チューブ11の壁面全体が多孔質領域で占められている場合を示している。バブラー用チューブ10において、第1チューブ11の多孔質領域が露出している部分がバブリング部30である。
【0112】
バブラー用チューブ10におけるバブリング部30の見かけ比重は、例えば0.10以上2.0以下の範囲内にある。バブリング部30の見かけ比重は、0.11以上1.87以下の範囲内にあってもよい。バブリング部30の見かけ比重は、バブリング部30を浸漬させる薬液等の比重と比較して大きいことが望ましい。この場合、バブリング部30を薬液等に浸漬させた状態でバブリングを行ったとしても、バブリング部30が浮き上がるのを抑制することができる。即ち、バブリングによる攪拌効率の低下を抑制することができる。そのため、バブラー用チューブを外部から固定する必要が無く、設置の自由度を高めることができる。
【0113】
チューブの比重は、水中置換法による比重測定により測定することができる。
【0114】
例えば、バブラー用チューブ10の他端101からガスを供給すると、ガスは第3チューブ13の他端131から一端130に向かって流れる。第3チューブの一端130は、第1の実施形態に係るバブラー用チューブまたは第2の実施形態に係るバブラー用チューブと接続されている。そのため、第3チューブ13内に供給されたガスは、第2チューブ12の他端121側から第2チューブ12内に流入し、第2チューブ12と第1チューブ11との間を通過した後、第1チューブ11が有する多孔質構造を通じて第1外周面11b側に放出される。
【0115】
第3の実施形態に係るバブラー用チューブは、第1の実施形態に係るバブラー用チューブまたは第2の実施形態に係るバブラー用チューブを備えるため、耐キンク性が高く、かつガスの圧力損失を抑制できるバブラーを供給することができる。
【0116】
第3チューブの材質等について、以下に説明する。
【0117】
(第3チューブ)
第3チューブ13は、フッ素樹脂を含む。第3チューブは、フッ素樹脂からなっていてもよい。
【0118】
第3チューブ13は、非多孔質構造(充実構造)を有するチューブであると好ましい。第3チューブ13が非多孔質構造を有する場合、例えば、バブラー用チューブ10内に供給されたガスが、第3チューブ13の壁面から漏出することを防止できる。それ故、図5に示すバブラー用チューブ10によれば、バブラー用チューブの他端101側から供給したガスが大気中に漏出するのを抑制しつつ、バブリング部30からの薬液等への注気を行うことができる。
【0119】
加えて、第3チューブ13が多孔質構造を有さない場合、第3チューブ13の他端131には、フランジ及びナット等の一般的に行われる様々な器具の装着又は加工を容易に行うことができる。それ故、実施形態に係るバブラー用チューブの設置コストを低くできる。
【0120】
第3チューブ13に含まれる非多孔質構造部分は、例えば、第3チューブ13の50体積%以上を占めていてもよく、80体積%以上を占めていてもよく、100体積%を占めていてもよい。
【0121】
第3チューブ13の内径は、特に制限されないが、例えば0.7mm以上40mm以下の範囲内にある。第3チューブ13の外径は、特に制限されないが、例えば1.3mm以上50mm以下の範囲内にある。第3チューブ13の内径は、第1チューブ11の外径と比較して大きいことが好ましい。
【0122】
第3チューブ13の壁面の厚さは、例えば、0.3mm以上5.0mm以下の範囲内にある。第3チューブ13の壁面の厚さとは、第3チューブ13の内周面13aから、最も近い外周面13bまでの径方向の距離で規定される。
【0123】
第3チューブ13の長さは、特に制限されないが、例えば、0.1m以上5.0m以下の範囲内にある。
【0124】
第3チューブ13に含まれるフッ素樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、変性PTFE、ペルフルオロアルコキシアルカン(PFA)、エチレン-テトラフルオロエチレンコポリマ(ETFE)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマ(FEP)及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる群より選ばれる少なくとも1種が挙げられる。PFAは、耐薬品性及び耐熱性に優れるため、好ましい。また、PFAを含有する第3チューブであると、例えば、第3チューブと第1チューブとの間に中間層14を介在させずに直接融着する場合にも融着部15を形成することができるため、第1チューブ11が有する多孔質構造へのアンカー効果を発現させることができる。
【0125】
第3チューブ13の他端131は、バブラー用チューブ10の他端101であり得る。
【0126】
バブラー用チューブ10の全長は、例えば、第1チューブ11の一端110から第3チューブ13の他端131までで規定される。第1チューブ11の一端110がフッ素樹脂含有キャップ16を備える場合には、バブラー用チューブ10の全長は、フッ素樹脂含有キャップ16の長さを含むものとする。バブラー用チューブ10の全長は、特に制限されないが、例えば0.2m以上10m以下の範囲内にある。
【0127】
上述したバブリング部30は、バブラー用チューブ10の全長のうち、第1チューブ11の第1外周面11bが露出した部分であり得る。バブリング部30の長さは、特に制限されないが、例えば0.1m以上5.0m以下の範囲内にある。
【0128】
(第3の実施形態に係るバブラー用チューブの製造方法)
第3の実施形態に係るバブラー用チューブは、例えば、以下のようにして製造することができる。一例として、本実施形態に係るバブラー用チューブが第1の実施形態に係るバブラー用チューブを備える場合について説明する。本実施形態に係るバブラー用チューブは、第1の実施形態に係るバブラー用チューブの代わりに、第2の実施形態に係るバブラー用チューブを備えてもよい。
【0129】
第3チューブは、例えば、上述したフッ素樹脂を用いて、押出成形または射出成形など、公知の成形方法により作製することができる。
【0130】
作製した第3チューブの一端部に、第1の実施形態に係るバブラー用チューブの他端を挿入する。即ち、図1に示した第1の実施形態に係るバブラー用チューブ10のうち、第1チューブの他端111及び第2チューブの他端121の少なくとも一方が第3チューブの一端部に挿入される。
【0131】
図5に示した中間層14を更に備えるバブラー用チューブ10は、例えば以下のように製造することができる。
【0132】
まず、中間層14を形成するためのフッ素樹脂粒子を含むディスパージョンを作製する。フッ素樹脂粒子としては、上述した溶融流動性フッ素樹脂粒子を使用することが好ましい。
【0133】
ディスパージョンは、分散媒と、この分散媒中の溶融流動性フッ素樹脂粉末とを含む。溶融流動性フッ素樹脂粉末として、ディップコーティング法等の、被覆により樹脂製チューブを成形する手法にて汎用されている材料を用いることができる。例えば、ディスパージョンは、乳化重合により溶融流動性フッ素樹脂粉末を水性分散媒に分散させた水性分散液である。
【0134】
分散媒は、例えば、水等であり得る。ディスパージョンの組成は特に限定されるものではなく、例えば、ディップコーティング法等の手法において汎用されている組成の分散液又は懸濁液を用いることができる。ディスパージョンは、溶融流動性フッ素樹脂粉末とは異なる、充填剤又は添加剤等を更に含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0135】
第1の実施形態に係るバブラー用チューブの他端部において、第1チューブ11及び第2チューブ12のうち、外周面が露出している部分に、上記のディスパージョンを塗布して塗膜を形成する。即ち、塗膜は、第1外周面11b及び第2外周面12bの少なくとも一方に形成される。
【0136】
次いで、第1の実施形態に係るバブラー用チューブの他端部を第3チューブ13の一端部に挿入して、第3内周面13aで塗膜の少なくとも一部を覆う。その後、第1の実施形態に係るバブラー用チューブの一端部が第3チューブ13に挿入されている部分(接合部)を熱処理に供する。こうして、第1外周面11bと第3内周面13aとが対向する部分、及び、第2外周面12bと第3内周面13aとが対向する部分のうち、少なくとも一部に中間層14を形成できる。
【0137】
第1の実施形態に係るバブラー用チューブと、第3チューブ13の接合方法は、上記の中間層14による融着に限定されない。例えば、塗膜を形成していない第1の実施形態に係るバブラー用チューブの他端を第3チューブに挿入し、第3チューブ13を構成するフッ素樹脂の融点以上の温度で熱処理することにより、第1チューブ11及び/または第2チューブ12と、第3チューブの一端部とを融着させることもできる。
【0138】
(第4の実施形態)
第4の実施形態によると、バブラーが提供される。バブラーは、第3の実施形態に係るバブラー用チューブと、ガス供給手段とを備える。ガス供給手段は、第3チューブの他端側に接続されている。また、バブラーは2つのガス供給手段を備えていてもよい。即ち、バブラー用チューブの一端側及び他端側に、それぞれガス供給手段を備えていてもよい。
【0139】
ガス供給手段の種類は特に限定されない。ガス供給手段は、従来公知の装置等であり得る。ガス供給手段は、例えば、単位時間あたり一定の供給量で気体材料を放出することができる装置である。気体材料は、当該装置からガス供給パイプを通じて、第3実施形態に係るバブラー用チューブ内に供給され得る。
【0140】
供給されるガスの種類は、バブラーの目的に応じて適宜変更することができるが、例えば、空気、窒素、オゾンガス及びアンモニアなどからなる群より選択される少なくとも一種である。
【0141】
図6は、第4の実施形態に係るバブラーの一例を模式的に示した図である。図6に示すバブラーでは、第3のバブラー用チューブが備える第3チューブ13の他端に、ガス供給パイプ41を介してガス供給手段40が接続されている。第3チューブ13の他端とガス供給パイプ41との接続部には、必要に応じてワンタッチ継手等の器具が設置され得る。
【0142】
バブラー用チューブが備える第1チューブ11は、容器42に貯蔵された液体材料43内に浸漬される。この状態で、ガス供給手段40からバブラー用チューブ内にガスを供給することで、多孔質構造を有する第1チューブ11の壁面を通じて、液体材料43内にガスを拡散させることができる。即ちバブリングを行うことができる。
【0143】
液体材料の種類は、バブラーの目的に応じて適宜変更することができるが、例えば、半導体製造に用いられるレジスト、現像液、有機溶媒、種々の水溶液、強酸及び強アルカリなどであり得る。種々の水溶液に含まれる一例として、次亜塩素酸ナトリウム水溶液が挙げられる。
【0144】
上述したバブリング部30、即ち、バブラー用チューブの全長のうち第1外周面11bが露出した部分の見かけ比重は、液体材料43と比較して大きいことが好ましい。この場合、バブリング部が液面付近まで浮上してバブリングによる液体材料の攪拌効率が低下するのを抑制することができる。
【0145】
第4の実施形態に係るバブラーは、第3の実施形態に係るバブラー用チューブを備える。そのため、設置形状に合わせた曲げ加工、及び、容器42内に貯蔵された液体材料43内での移動が容易であり、かつ、曲げ及び移動の際にキンクを生じにくい。即ち、第4の実施形態によれば、耐薬品性及び耐熱性に優れると共に、耐キンク性が高く、かつガスの圧力損失を抑制できるバブラーが提供される。
【0146】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0147】
10…バブラー用チューブ、11…第1チューブ、11a…第1内周面、11b…第1外周面、12…第2チューブ、12a…第2内周面、12b…第2外周面、13…第3チューブ、13a…第3内周面、13b…第3外周面、14…中間層、15…融着部、16…フッ素樹脂含有キャップ、30…バブリング部、100…一端、101…他端、110…一端、111…他端、120…一端、121…他端、122…貫通孔、123…独立山領域、124…螺旋凹凸領域、130…一端、131…他端、122a…貫通孔径、123a…凸部、123b…凹部、123c…配列間隔、124a…螺旋凸部、124b…螺旋凹部、C…中心軸。
図1
図2
図3
図4
図5
図6